【安価】貴方「仮面ライダーの世界で生きる」3本目 (1000)

ようこそ、仮面ライダーの世界へ!


このスレッドは「貴方」が仮面ライダーの世界を生き抜くことを目的としています

怪人を殴り飛ばす人間、正義の味方をする怪人、敵に情報を売る裏切り者

すべては安価とコンマのままに――


前スレ↓
【安価】貴方「仮面ライダーの世界で生きる」その2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385035618/)

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現在の貴方

LIVE
「仮面ライダー555」の世界
13話前後

名前
「矢島勇気」

立場
「海堂の旧友。啓太郎の先輩」



来歴

 無口で人付き合いが得意ではなかったが、海堂に半ば無理やり巻き込まれ友人になる。
 最近再会し、腕のことについて吹っ切れた様子に胸をなでおろした。

 卒業後はバイク店『タチバナ』で働いている。
 おやっさんには困ったときなどによく助けられていたため恩を感じている。

 小さなころに事故に巻き込まれ、自分以外が死んでしまったため家族の記憶が薄い。
 不幸属性。

能力

頭脳:5
「常人程度の判断力。迷ったり間違えることもしばしば」

体力:0
「怪人を素手で倒せる程度の戦闘力。時代や世界が違えば鬼になるタイプの人」



いままでのあらすじ

 腕をこわし夢をあきらめた旧友、海堂との再会。
 心配をしていた彼だったが、どうやら『恋に生きる』と吹っ切れた様子に苦笑い。
 しかし、それでも元気になったことを喜んでいた。

 ――が、平和な日常に不穏な影。
 帰り道で謎の『白い怪人』に襲われ、素手でどうにか撃退するも満身創痍。
 気絶しかけたところを海堂にストーキングされていた女性(真理)と後輩、啓太郎に再会する。

 啓太郎は何があったのかと心配するが、『怪人』を殺したことを思い出すとすさまじい嘔吐感に襲われ、家を逃げるようにあとにした。
 帰り道で何かに導かれるようにまた別の『白い怪人』に出会う。

 殺されるのかと身構えるも、会話ができる事実に驚き話をする。
 『白い怪人』は小学生ほどの少女に姿を変えると、『オルフェノク』の存在について話を始めた――


 話を聞くうち少女 ―佐久間みゆき― をなぜか放っておけないと思った彼は面倒を見ることを決めた。
 翌日、遅刻して向かった仕事場でおやっさんの反応がない。

 妙だと感じた彼が奥へ進むとそこにはオルフェノクに殺されかけているおやっさん。
 助けに入るも、おやっさんの正体もオルフェノクだった――

海堂「よぉ」

勇気「………偶然だな」

みゆき「はじめまして」

結花「あ……はじめまして……」


 レストランでの偶然の再会。
 想い人がいると熱弁していたにも拘わらず、海堂の隣にはその『女神』ではない女性がいる。

 どういうことなのかと質問する前に、海堂からの答えが返ってきていた。


海堂「おお、お前もデートか」

勇気「……そう見えるか?」

みゆき「わ、てれちゃうなー」

 みゆきははたから見ればどう見ても小学生だ。
 連れていることに対して『デート』などという表現はどうしても、犯罪チックな響きをはらんでいる。


勇気「………」

海堂「俺もデート中なんだよ、なぁ」

結花「……はい」

みゆき「へー、こんな綺麗なひと連れてるなんて………ところでだぁれ?」

海堂「俺か? 俺様は何を隠そう、愛の伝道師――んくぁぃどう………」

みゆき「わー、へんなかおー」

海堂「へっ」

結花「………」

海堂「……まぁ、お子様には俺の渋さはわかんねぇよ。な?」

結花「ふふっ、そうですね………」

 何か、恐ろしいものを潜ませているような笑顔で海堂の連れていた少女――長田結花が笑う。
 背中に走る寒気に、勇気はみゆきの口を閉じさせた。


勇気「………なぁ、海堂」

海堂「おぉ……んでそのお嬢ちゃんは誰だ?」
 
勇気「いや、俺からも聞きたいことが……」

海堂「まさかおめぇ、女にもてないからって誘拐かぁ? 俺様みたいにはなれねぇかもしれないがもっと希望をもってだなぁ」

勇気「………はぁ」


 まったく話を聞く気配のない海堂に勇気がため息をついた。

勇気「夕方ごろ、言っただろ。家出中の女の子を拾ったって」

海堂「ん? ん~、そういや言ってた気もするなぁ」

勇気「その子だよ。今面倒見てるんだ」

みゆき「そうそう、面倒みられてるんだ。えっへん」

勇気「……なんで誇らしそうなんだ、お前は」


 胸を張るみゆきに、勇気はまた出かけたため息を飲み込む。
 こういった「適当さ」は、器用に生きるのには必要な技能なのかもしれないと思った。


海堂「ほー………」

みゆき「お兄さんの友達?」

海堂「ん? そうだ。俺様はなぁ、さびしーお兄さんのことも見捨てない懐のふっかぁーい男なのだ」

みゆき「へー、そっかー」

結花「子供にも好かれるなんて……やっぱり、海堂さんはすごいんですね……」

海堂「そうだろう、そうだろう。尊敬してもいいんだぞ? な?」

勇気(……深くツッコミを入れたら負けな気がする)

海堂「んで、これからどうだ、暇か?」

勇気「……どうしてだ?」

海堂「今日は機嫌がいいんだ。飯を奢ってやってもいいんだぜ?」

勇気「今食ったところだ。いい」

海堂「そうか………」

結花「………」


 結花の無言のプレッシャーもあり、今日のところは解散を決める。
 なぜこんな綺麗な子を――という思いは、聞いてはいけないような気がして飲み込まれた。

勇気「……じゃあな」

みゆき「またねー」

海堂「おう、またな」

結花「ええ………縁があれば………」



勇気「……あれは………なんだろうな」

みゆき「なんのはなし?」

勇気「わからないなら、別にいい。帰って寝るか……」

みゆき「ねぇ、お兄さん」

勇気「……なんだ?」

みゆき「ん……んー、呼んだだけ♪ 楽しかったし、美味しかった。ありがと」

勇気「別に……これぐらいなら、いい。財布以外は……」


 大量の荷物を背負って勇気が歩く。
 その重さと引き換えに軽くなった財布の中身を考えると、足取りも少し重くなった。


みゆき「服も買ってくれたし……センス悪いけど」

勇気「普段着なんてそんなもんだろ……文句あるなら脱げ」

みゆき「お兄さんのけだものー」

勇気「………はぁ」

―――――

↓1コンマ  翌日
1~2:……?
3~6:特に何もない
7~9:みゆきが手料理を


―――――

 ――翌朝。
 特に何もない、いつも通りの朝。

勇気「……朝飯、作っておいとくか」

みゆき「ん………む………」

 ベッドで丸くなっているみゆきを横目に勇気が朝食を用意する。
 昨日買った分で、多少はまともな食事になりそうだと彼は思った。

 昼前に起きることも考えて、冷めていても食べられるものを。
 そんなことを考えながら、勇気は自嘲する。


勇気「……子供の面倒をみるってのは、楽じゃないんだろうな」

勇気「親は…………ん、卵が焦げる、あぶね……」

                 //..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..\::..\::::::::::∧
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               i:::l:::::::|::l::l:: |:::::∨::::::: |‘, ∨Ⅷ:::::::::i||:::|::::::::::l|    本日はここまで、です♪
              /:l:|::::: |::l‐Ⅵヽ:::ト、::::::.∨´ ̄Ⅵ :::::::::}リ:::|::::::::::l|

                / :从::::::Ⅵ __ Ⅵ ’,::::| ___Ⅵ::::::::;.Ⅵ:::::::/:    昨日はいい日でしたか、みなさん……?
               .厶/ |Ⅸ:::::、て|=:::ミト. \:|イッ:::::::/|::::::/ ./.::::::/乂
                  ┃ Ⅵ::::::|乂_ツ    `:乂:::/ リ:::厶イ:::::::/〈       メリークリムゾンスマッシュ、ですよ……ふふっ……
                     Ⅵ::∧.    、      以/.:::::::::〃.:|        
                     Ⅵl::::〉、 .、___ノ〉  イl::/|/.:::/.::::/
                   /Ⅵ/:::/>   ̄   イ| 从|/ /..::::::〈      
                     |  Ⅳ: /::/ \`´._/ :|:l:∨:/_::::イ∧    
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          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}
.        〈: :}: : : : : :.j|:. : :.,j|: : : : ---- ミ∨: : : : : : :乂: : \   この日常は、とてもとても楽しいですね♪
          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁        いつまでも続けば、いいんですけれど……ね?
        /:.:{: : : :′| : / |: : /}/ _   :| : : : : : __: : {: :'      
         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨           再開します――
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',
            〉, : :小       ,              イ/
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
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.            \ ⌒ヽノ   /{   。si〔    /∧

――

勇気「……さて、いくか」

 適当な朝食を作り終えた勇気はみゆきが眠っていることを確認すると家を出た。
 自分のためだけだとあまり手の込んだものを作る気にはならないが、相手がいるとやはり気分が違う。

勇気(食べているところを見れたら……もっとやる気もでるかな……)


 あのねぼすけが、きちんと食べるのなんて晩飯ぐらいだろうが。
 それでも、帰りが楽しみになる要素があるのは悪くない。


勇気(おやっさんの件もあるし、いろいろ考えることも多いな……)


 考えつつも体は動く。
 『タチバナ』へ到着すると――


↓1コンマ
1~2:おやっさんの反応がない 
3~6:変化なし
7~9:不愛想な客が

勇気「……ん?」

 いつもなら開店しているはずの時間なのに、店のシャッターが閉まっていた。
 厳しい口調だったり、ぶっきらぼうであるが几帳面なおやっさんが急な休みを取るなど普通ではない。


勇気(――まさか……!)

 嫌な予感がひしひしとする。
 勇気は裏口を開けて中へと飛び込んだ。

 そこには――

↓1コンマ
1~2:灰の山
3~5:オルフェノクに襲われるおやっさん
6~7:勇気を待っていたおやっさん
8~9:風邪ひいたおやっさん

 ――店の中がひどい有様になっていた。
 そこらじゅうに傷が走り、売り物のはずのバイクがいくつも原型を保てなくなるほど破壊されている。

 漏れた燃料のにおいが鼻をつく。ちょっとばかりの事故だというのはあまりに苦しい事態だ。 

勇気(なんだよ、これ……おやっさん……!)

 倒れたバイクを必死に立て直し、勇気が店の奥を目指す。
 まるで道しるべのように壊されたものの量が増えていくのがわかる。

 その壊れたもの達の最奥にあったのは――


勇気「………うそ、だ」

 ただの灰の山だけだった。

 ――信じられなくて、手を伸ばす。
 勇気の手に触れると、灰の山はそれに合わせて形を崩した。

勇気「こんな……嘘だ……」


 なんの暖かさも感じない、何かが燃え尽きたということだけを告げる灰。
 握りしめても形を作ることすらなく、手を開けばサラサラと指の間をすり抜けて行ってしまう。

 『死んだ』オルフェノクが灰になるところを見たことがある勇気は。
 オルフェノクが『殺された』時にどうなるのかを知っている勇気は。

 その『灰の山』がなんなのか、わかってしまった。

勇気「おやっさん……ッ!!」 

勇気「うあぁぁあああああああああ!!」

 信じられなくて、勇気が慟哭する。
 勇気が強く地面を叩けば、灰の山はさらに原型を失って崩れていった。

 主人を失った店内は何の返事も返さない。

 ただただ、勇気が叫ぶ声だけが空しく響き続けた――




↓1 コンマ
1~6:何も残っていない
7~9:おやっさんの手紙……?
0:――

勇気「―――」

 勇気が、せめて何か残っていないかと店の中を歩き回る。
 壊れたバイク。壊れた工具。壊れた店内。壊れた、壊れた――

 何一つとして元のままのものはない。
 ただ、全てが壊れているだけだった。


勇気「………」

 どれだけそうしていただろうか。
 何もないことを理解した勇気はゆっくりと立ち上がると――


↓3
1.店の中をせめて元通りにしようとした
2.そのまま店をあとにした
3.その他(自由安価)

勇気「……おやっさん」

 何もかもが壊れた店内を少しでも元に戻そうと、勇気が動き出した。

 倒れたバイクを立てて、漏れている燃料を集めて、見た目だけでもいつも通りに。
 その様子を見て余計にむなしさがこみあげて来るのを勇気は飲み込んだ。

 ボロボロになった「いつもどおり」を見て勇気は立ち尽くす。
 最後に残っていたのは――


↓1コンマ
1~3:何もない
4~6:おやっさんの死のヒントになりそうなもの
7~9:唯一無事だったバイク

 壊れている「いつもどおり」だけが、勇気の前には残った。
 自分でしたことなのに、そのあまりのばかばかしさに笑いがこみあげて来る。

勇気「ハハ……なに、やってるんだ………俺……」

 結局、何一つ元通りになどなっていない。
 精一杯元通りを作ろうとして、惨状を認識しやすくしてしまっただけだ。

 「おやっさんだったもの」である灰を集めても、何も起きない。
 壊れているバイクは壊れたままだ。


勇気「………俺は」


↓3
1.諦めて帰る
2.その他(自由安価)

勇気「……かえ、ろう。家に………」

 現実から目をそむけるように。
 起きてしまったことから逃げるように勇気が店を後にする。

 フラフラとした足取り。
 ただただ、勇気が歩いていく――


↓1コンマ
1~2:店から出てきたことに対して話を聞こうとする影
3~6:何もなく家へ
7~9:啓太郎「……先輩?」

啓太郎「……あれ、先輩?」

勇気「……啓太郎…………?」


 ただただ帰ろうとしていただけの道すがら。
 偶然、勇気は啓太郎と再開した。

啓太郎「なにやってるんですか!? ケガは!」

勇気「ケガ……ああ……」

 ――そういえば、別れた時はケガだらけだったか。
 不思議と昔のことのような気がする。

 そのあとみゆきとあって、オルフェノクを知って。
 おやっさんの正体を知り、そして――


勇気「………お前、本当にタイミング悪いな」

啓太郎「えぇっ!?」

勇気「……」

啓太郎「あの、先輩……?」

勇気「……ケガなら、もう大丈夫だ」

 呟くように勇気が言う。
 啓太郎はどういうことかは理解できなくても『なにか』があったらしいことを察した。

啓太郎「この前のケガといい、おかしいですよ先輩!」

勇気「…………」

啓太郎「何かあるなら聞きますよ? 僕らだっていろいろと……うん、いろいろとあったんで大丈夫です!」


 「いつも通り」の啓太郎が勇気に言う。
 それに対して勇気は――


↓3
1.相談する
2.相談しない

勇気「………いい」

啓太郎「でも、先輩」

勇気「いいっていってるんだよッ!」

啓太郎「っ………!」


 勇気が珍しく声を荒げる。
 啓太郎は驚きすくみあがった。


勇気「……すまん。放っておいてくれ………話せない」

啓太郎「でも………いえ、わかりました。でも困ってたら言ってください! いつでも力になりますから!」

 啓太郎はあくまでもいつものように対応する。
 勇気はそれが腹立たしくて、変わらないことに対する安心感とないまぜになって自分でもどうすればいいのかわからなくなってしまった。

勇気「ああ………じゃあな」

啓太郎「待ってますから! 絶対に……」

 無理に引き留めようとはしなかったが、それでも啓太郎は勇気を心配していた。
 それがわかるから、勇気は余計に感情を波立たせることになる。

 最後まで話を聞くことはできず、勇気は家に向かって歩き出した。



↓1コンマ 家で
1~2:誰もいない
3~6:みゆきは寝てる
7~9:みゆきが起きている

 勇気が家に入って、ドアを閉める。
 10キロ以上走ろうが息すら上がらないはずなのに、ただ息をするのすら辛くなるほど胸が苦しかった。

 時間は既に昼で、思っていた以上に長い時間をタチバナで過ごしていたのだと気付く。
 元に戻そうとして、何もできなかったことを思い出すとさらに胸が痛くなる。

 深く考えればまた飲み込まれそうで、勇気はみゆきの様子を見ることでごまかそうとした。
 つくりおいておいた朝食に手を付けていないことにほんの少し嫌な予感がして、膨らんだ布団の中身を確認する。

みゆき「ん……さむ…………」

 ――みゆきは何も知らないまま、眠っていた。

勇気「………よか、った」

 一度剥いでしまった布団を戻して、勇気が胸をなでおろす。
 何もかもがあっという間になくなってしまうような焦燥感が少しだけ落ち着いた気がした。


勇気(……でも、おやっさんは………死んだ。殺された……)


 冷静になった頭が、事実を少しずつ受け入れる。
 おやっさんは死んだ。――殺された。あの惨状はおやっさんの抵抗の痕――なのだろう。

 不意打ちだったとはいえ、別のオルフェノクを一撃で殺せるほどの実力があったのはわかっている。

 だから。抵抗したうえで殺されたということは――

勇気(………おやっさんの言っていた組織か? そんなに、普通に暮らすのが気に食わないっていうのか……!)

 相手は、少なくとも『人間』でも『並のオルフェノク』でもないだろうことは、想像に難くなかった。

勇気「………みゆきは……みゆきも、追われてる、のか? それとも……」

 つい昨日の出来事――なんでもないと、言われたことが無性に不安になる。
 戻した布団を抱きしめて、丸まった体はあまりにも小さい。

 幸せそうな寝顔は起こすことをためらわせた。


↓3 どうする?
1.みゆきを起こす
2.みゆきを起こさない

勇気「………」

 聞きたいことはある。
 話したいこともたくさんある。

 それでも、勇気はみゆきを起こすことはできなかった。

みゆき「……おかあ、さん…………」

勇気「………」

 勇気が静かに頭を撫でる。
 起こしてしまわないように慎重に。

 しばらくそうしたあと、みゆきのために用意した「朝食」を自分で食べて勇気が自分の顔を叩いた。
 起きてからきちんとしたものを作ってやろうと、そう思ったからだ。

勇気(きっと、温かいほうが美味いしな……)

 「朝食」を片付けた勇気は思案する。
 これから何をするべきか。どう受け止めるべきなのか。

 考えに考えた末――


↓3
1.みゆきが起きるのを待つ
2.おやっさんのことを調べる
3.「オルフェノク」の噂について調べる
4.その他(自由安価)

勇気「オルフェノク、か……」

 みゆきに教えられた、『白い怪人』の名前。
 心当たりはまったくない。それでも何か足がかりになるものがあれば――


勇気「……調べてみるか」

 ツテが多いわけではない。
 しかし、何もしないではいられない。

 結果――

↓1コンマ
1~2:地雷ふんだ
3~6:何もない
7~9:情報あり

勇気「……ダメか」

 家にパソコンなんてものはない。
 人付き合いが得意でない勇気に、上手く誤魔化しつつ情報を仕入れることもできない。

 結果として、時間を無為に消費しただけとなった。

 しかし、家に戻ると――


↓1コンマ
1:……
2~4:みゆきが起きてる
5~9:みゆきが待ってる
0:――

 ――みゆきがベッドに腰掛けて待っていた。


みゆき「おはよ、お兄さん」

勇気「……起きたか」

みゆき「うん。ぐっすりだったよ………お兄さん」


 会話の途中で、みゆきが真剣な表情をする。
 トーンも低く、笑顔が消えた。


みゆき「昨日のこと……すっごく嬉しかった。この服も、センスはないけどいいと思うよ」

勇気「……センスがなくて悪かったな」

みゆき「パフェも奢ってくれたし、みゆきのこと心配してくれてるのもわかるし。すっごく嬉しいよ」

勇気「別に。子供なんだからそれぐらい……」

 言いかけた勇気の口にみゆきの指がとまる。
 それ以上しゃべることはできなくて、ただみゆきのことを見つめていた。


みゆき「あのね、だから言っておこうと思うんだ」

勇気「………」

みゆき「――――」

 有無を言わせない迫力でみゆきが言う。
 その内容は――



↓1コンマ
1~3:「さよならだよ。お兄さん」
4~6:「ご飯ぐらい、用意しておいてよねっ!」
7~9:「ヒミツ、教えてあげるね」
0:???

みゆき「ご飯ぐらい、用意しておいてよねっ!」

勇気「……あっ」


 起きてから用意してやろうと思って、作り置いておいた『朝食』を食べてしまったことを勇気が思い出す。
 働いていなかった頭を動かす原動力になったが、その前に何をすべきだったのかは忘れてしまったらしい。

 外に出ていた勇気を待つ間、みゆきはよほどお腹を空かせていたのだろう。


みゆき「うっかりだとは思うけど……優しい人だって思ってるけど……ぅー、お腹へったー! めしー!」

勇気「……今作るから。ちょっと待ってろ」

みゆき「はやくはやくー!」


 ――まったくもってウッカリだった。
 ご飯を作っている間もずっと、勇気はみゆきに催促され続けられるのだった……

                         .. -‐.:.:.:.:.:.:.:.:.:‐- ..
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             /iイ.:.:.:.:l:.:.:. l.:./ノ |八.:.:.|  \|\l|.:.: l.:.:.:\  本日は――いえ、今年はここまで、です
              |:.:.:.:.:|l:. /|/-‐   \|  ‐‐- ∧.:.l.:|l⌒^
              |.:.:.:.:.|lV斗==ミ     ィ==ミ、[∧:l:.|!         コンマの神様はイタズラがお好きらしいですね  
              |.:.:.l.:.|仆 〃〃〃   〃〃〃|.:∧.:|             ……いい方向へとつながることを祈っていますよ

              |.:.:l|:八]        ’       l.:..[У    
              |/|ハ八     ______   八:.[⌒\      おやっさんの件は、もう少しあとをひきます
                  ]:.:.ト、   V   ノ  /|.:.:八   ))        次回からはそこと、みゆきちゃんが話の中心になりそうです
                  ].:.:|__〕ト       ィ〔:.:.:|.:/.:.:.}       
                  ]:リ「人¬=- -=¬ニア人.:.:ノ}
                     入   ` ‐---‐ /    \.:}    冬コミの関係もありますので、今年の更新は今日で終了となります♪
                     ///\ `  ¬‐- / /    八           みなさま、どうぞ良いお年を――
              ///////{`ヽ、   / /   /j//\
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.         |: : :.|: :/ |: Ν/  ̄ ̄  /: : : ノ`ヽ}: : : : : :.
        /|: : :.| l| {: :{ 斗‐=ミ、   ̄ ̄     /: : /: :/         あけましておめでとうございます♪
.       |人: : |八 {: |   、、      __   /: : : |: :{
.       |: : \|/\ |            ^⌒ヾ 7/: : :|: :{           2013年はフィナーレを迎え、ここからは2014年のステージです!
.       人: : : :\: : 八    __     ′ 、、 ,ノ/: :_:人___           開始は20時よりを予定しておりますので、よろしくお願いしますね?
        〈\: : : :Υ\}   {   `ヽ     彳: /
       〈\\: : |: : ハ. 、   ____ノ    .   |:./
.        \\\|: /: : : \__ .  r≦  Ν         (___)
        /八 : : \: : 丿    ト、___,r―く      (⌒○⌒)       新年最初の更新ですし、いいお話になるよう祈っておきます――
.        厂( ||\ : : Υ__    | \\\  \_      (__乂__)
        /   ||   r―く//ノ)_厶   \\〉「|「トヘ
.      |    lL 厂ソ////厂ヽ___厂丁r/ ///「| |、
.      |     ̄ [/(//厂\\ Λ\ | /    | | }
     八       (Lノ\: : : :\\l  ∨ |      |
.      〈\     r―)へ/⌒) \/  |      ト、
.         \      | ちひろ |====7 _Λ   ′ | ハ
          〈\   └‐――┘   /^∨\_ノへ | | |
        \      \    /    \〉 |\_ //ハ
    (___)   〈\       ├‐ /        \\_//   |
..  (⌒○⌒).  \     厂/         /|\_ノ   ト
   (__乂__)     〈\  /           /  |       | |
              \ ./        /   |       |/

みゆき「うん、ごちそうさま。あー、たべたたべた」

 自分の腹をさすりながらみゆきがいう。
 勇気の改めて作った朝食は、どうやらもはや昼食というべき時間になって完成した。

 勇気も、軽めに箸をつけようかと思ったがみゆきに唸られてやめる。
 よほど空腹がこたえたらしい。


勇気(さて、どうするかな……)

みゆき「ん、顔に何かついてる?」

 みゆきが首をかしげる。
 その顔を見ながら、勇気はこれからするべきことを考えた。


↓2 これからどうする?
1.何もなかったようにふるまう
2.おやっさんのことを言う
3.その他(自由安価)

勇気(………いう必要は、ないだろう)

みゆき「ねーってばー。どうしたの?」

勇気「いや、なんでもない。ただ口の横、拭いとけよ」

みゆき「ん? ん……」

 勇気に指摘されて口の横をみゆきが拭う。
 汚れは綺麗にとれて、みゆきは小さく「ほー」とつぶやいた。

 しばらくそのまま時間が流れてから、はてと思いついたようにみゆきが口を開く。

みゆき「あ、お仕事どうしたの? 首になったとか? お兄さん不愛想だもんねー」

勇気「……仕事か、それなら――」


↓2
1.「今日は早あがりだったんだ」
2.「休憩で忘れ物取りに来たんだよ。すぐ出ていく」
3.その他(自由安価)

勇気「今日は早あがりだったんだよ」

みゆき「ふーん、そっか。そういうのもあるんだねー」

 勇気の嘘を、みゆきは疑うことなく信じた。
 明日以降どうするべきなのかはまた考えようと決めて、勇気は小さく息を吐く。


みゆき「あれ、ってことはお兄さんは暇なの?」

勇気「暇? いや………」

みゆき「ならさ、みゆきに付き合ってよ。時間はありあまってるでしょ?」

勇気「…………」

 みゆきの提案。
 確かに、このまま家にいてもするべきこともない。

 オルフェノクについて調べてみたが、1人では何もわからなかった。

勇気「……まぁ、いいか」

みゆき「ほんと? やったっ」

 みゆきが小さくガッツポーズをする。
 子供らしいしぐさに、勇気は思わず笑みがこぼれた。

みゆき「それじゃあね、うーん……何しようかな……」

 みゆきがあれこれを考える素振りをする。
 しばらくしてから、何かに気付いたように声を出すと――


↓1コンマ
1~3:「めんどくさいし、家でだらだらしよう」
4~6:「ねぇねぇ、どこか遊びにいかない?」
7~9:「……シリアスな話とか、してみる?」

みゆき「うん。決めた!」

 みゆきが勢いよく立ち上がると、そう言った。
 何のことか、と勇気が口にするよりも早くてくてくと近くへと歩いて来る。

勇気「………なんだ? 出かけるのか?」

 勇気が疑問を口にしつつ立ち上がろうとするが――


みゆき「えいっ」

勇気「うおっ……」

 みゆきに突然抱きつかれ、座らされることになってしまう。

みゆき「外なんて寒いし、めんどくさいよ。家でだらだらしよう!」

勇気「だらだら、ねぇ」

みゆき「うん。なかなかいいよこの布団。オススメ」

勇気「俺が買ったんだが」

みゆき「だから褒めてるんじゃん、えらいえらーい」

勇気「はぁ………」

 思わずため息がでるが、気分が落ち着いてきていることに気付いて勇気は感謝する。
 みゆきなりに気を使ってくれているのかもしれない、と思ったからだ。

みゆき「アメおいしー………たべる?」

勇気「いや、いい」

みゆき「そっか。じゃあこれ全部みゆきのー」


勇気(……やっぱり気のせいかもな)

 何をするわけでもなく、そのまま時間だけが過ぎていく。
 みゆきは勇気の膝の上に座ったまま動こうとはしなかった。


勇気「………」

みゆき「うん、ぬくい……」

 満足気に身体を預けるみゆきを見ていると、勇気もわざわざどかせる気が失せて来る。
 

↓3
1.みゆきに何か質問する
2.何もしないでだらけ続ける
3.その他(自由安価)

勇気(……しばらく、このままでいいか。何も――)

 みゆきの頭を静かに撫でながら、勇気はただぼおっと天井の方を見つめた。
 今日はとにかく疲れた。確かに、このままでいられるのは魅力的だと思う。

 何もせず、何も考えず、ひたすらに寝たい。
 

 ああ、面倒だ。忘れてしまいたい。

 意識を手放しかけた勇気は――


↓1コンマ
1~2:深く眠ってしまう
3~5:意識が朦朧とする
6~9:みゆきの声で目が覚める

みゆき「――ねぇ、お兄さん?」

勇気「……なんだ?」

 みゆきの声だけがやたらとはっきりと聞こえる。
 眠りに落ちかけた勇気は、どうにか意識を取り戻した。

みゆき「………どうしても言わなきゃいけないことがあるんだ」

勇気「言わなきゃいけないこと? ……なんだよ、それ」

 ひどくだるい身体をどうにか起こして勇気が質問する。
 何故か、眠気とは別に妙な寒気を感じたような気がした。

みゆき「……いろいろかな。うん、いろいろ」

 みゆきのつぶやき。
 何かを決心したようなトーン。

 嫌な予感がひしひしとする。


勇気「………」

みゆき「その前にさ、聞いておきたいこととかあるかな?」

勇気「聞いておきたいことって、それじゃまるで……」


 ――まるで、最後のような言い方がどうしてもひっかかる。

みゆき「いいから、ほら。今ならなんでもこたえちゃうよ……スリーサイズとか。えへへ」

 からかうような言い方。
 はにかむような笑顔。

 なぜか勇気の身体は言うことを聞かなくて――


みゆき「大丈夫だよ。さ、聞いて?」

―――――――――――――――

↓50分まで
みゆきにしたい質問はありますか?


―――――――――――――――

勇気「……どこかに、行く気なのか?」

みゆき「うーん、そうだね。ここにずっといるのもいいかなって思ったんだけどさ」

 絞り出すようにして、どうにか出た声。
 みゆきは飄々とした様子でそれに答える。

みゆき「お兄さんに迷惑かけちゃいそうだったから、さ。出てくよ」

勇気「迷惑……? 何言ってるんだ、お前」

みゆき「こんなに買わせといてーって話だよね。あはは……うん、ごめんね。だけど、やっぱり死んで欲しくないからさ」

勇気「死、って……」

みゆき「みゆきといっしょにいると死んじゃうかなってね」

 けらけらと笑いながら、みゆきが言う。
 その表情はまるで普段通りなようで、だからこそ悲痛だった。

勇気「どういう、意味だ?」

みゆき「………話をさ、してたよね。アレ――」


↓1コンマ
1~3:「声に耐えられなくなりそうなんだ」
4~6:「最後通告されちゃった」
7~9:「もうなにもかも、めんどくさくなったんだよ」

みゆき「もうなにもかも、めんどくさくなったんだよ」

 わざとらしいほど可愛らしい笑顔を浮かべてみゆきが言う。

勇気「めんどくさい……?」

みゆき「うん。めんどくさい……『声』も、宿命も、オルフェノクも、人間も……みんなみんな、めんどくさいってさ」

 勇気の膝から立ち上がって、両手を広げる。
 舞台の上でセリフをいうように、やけに高らかに唱えた。

みゆき「なによりめんどくさいのは、みゆきだよ。お兄さんはいい人で……そんなお兄さんに甘えたいって思ってる」

勇気「なら、好きにすればいいだろ……?」

 やけに重い身体はいうことを聞かず、立ち上がれない。
 勇気の疑問に、みゆきは首を振ってこたえた。

みゆき「ダメだよ。そんなことしたらお兄さんがみゆきのこと嫌いになっちゃうもん」

みゆき「そうしたらきっと耐えられなくって、みゆきはお兄さんを殺しちゃう」

 一瞬だけ悲しそうな顔をするが、また明るい表情を作ってみゆきが言う。
 やけに凄味をつけて、祈るように。

 嫌ってくれと、そう主張するかのように。

勇気「………どういう意味だ」

みゆき「どういう意味って……みゆきがお兄さんのことをどう思ってるかってこと?」

勇気「そうじゃない。面倒でも、なんでもいいだろ? ……お前、いくところがないんじゃなかったのか」

みゆき「そうだよ、いくところなんかない。でもね、だから嫌なんだ。みゆきのことを見てもらえば、みゆきがお兄さんのことを知れば――」

 みゆきが大きく息を吸って、真剣な表情をする。

みゆき「それだけ、お兄さんに危ない目にあってほしくないって思うから」

みゆき「みゆきは人を殺さないといけない。殺せって言われるし、声もずっとずっと、聞こえてる」

みゆき「最初はさ、嬉しかったよ。本当のお兄ちゃんができたみたいで……家族が、またできたみたいで」

みゆき「でもね、違うの。この気持ちはきっと、家族に思うのとは違う」

 みゆきの目には涙が浮かんでいる。
 勇気の身体は動かないままだ。

みゆき「……勇気さん。好きだったよ? だから、さよならするんだ」

勇気「………っ!」

みゆき「ごめんね」

 みゆきの身体がオルフェノクのものに変わる。
 身体の重さがさらに増して、動く気力がそがれていく。

ベア「嘘、ひとつだけ混じってたんだ」

ベア「みゆきは強くないけど、ひとつだけ特技があるの」


 可愛らしい怪物が、泣きそうな声で言う。


ベア「みんなみんな、めんどくさいって思わせられるんだ……身体に。明日の朝はちゃんと起きてお仕事にいけると思うから」

ベア「だから、さよなら。おやすみ」


 身体の力が自然と抜けていく。
 意識が闇に飲まれそうになる――

↓1コンマ

1~5:そのまま眠ってしまう
6~9:起き上がれる



鬼の身体 +2
心神喪失 -1

勇気「ッ…………!」

 落ちかけた意識を無理やり覚醒させて、勇気が立ち上がる。
 ありえない光景に、ベアオルフェノクは後ずさりをした。

ベア「う、そ……なんで……」

勇気「………」

 身体は重い。
 それでも、その身体は倒れることはなかった。

 動揺からか、みゆきの身体はまた人間のものへと戻ってしまった。

みゆき「……だって、立てないはずだよ。なんで……」

勇気「大人はな、子供を説教するときは無理しなきゃなんないもんなんだよ……」

 いつかの昔。
 悪ぶっていたところをおやっさんに説教されたことを勇気は思い出していた。

 そのころから、オルフェノクだったのだろうか。
 少なくとも、人間の身体のまま勇気に説教をしたおやっさんはまぎれもなく大人だった。

 勇気は誤解されやすい人間だ。
 口下手で、そのせいでもめごとに巻き込まれたこともある。

 勇気が間違っているときは指摘してくれたし、相手が間違っているときはキチンと面倒を見てくれた。

 ――そんな大人は、もういない。


勇気「……面倒見てやるって、言っただろ。迷惑でも、なんでもいい。殺せるもんなら、殺してみろ」

みゆき「う………そんなの……できるわけないじゃん。できないから、出てこうとしたのにっ……!」

↓2 みゆきに対して――
1.説教をする
2.ここにいろ、という
3.何も言わず抱きしめる
4.その他(自由安価)

 一歩一歩、勇気がみゆきに近づいていく。
 身体の重さは取れていない。体力はまったく回復していないがそれを感じさせないよう何でもないふりをする。

勇気「………」

みゆき「だって、だって……これ以上いっしょにいたら、だめだもん……みゆきが、みんなが殺しちゃう……死んで欲しくないのに……!」

 自分の頭を抱えて、みゆきがいやいやとかぶりを振る。
 その目には涙をいっぱいに湛えていて、爆発寸前のようだった。

 勇気はなにかうまい言葉はないかと考えて――結局何も思いつかずにそのままみゆきを抱きしめる。

みゆき「え………ぁ………」

勇気「…………」

 みゆきもしばらく戸惑う素振りをしたが、勇気が何も言わないまま放さずにいるとおずおずと抱きしめ返した。
 ギリギリで堪えていた涙は、耐えられなくなってあふれ出す。

みゆき「…………ずるい、ずるいよ……ばかぁ……」

  泣いて、泣いて。
  ようやく落ち着いたころに離れてから、勇気が言う。


勇気「ここにいろ。殺すなら、殺せばいい……」

みゆき「殺したくないって、言ってるでしょ……みゆきといっしょにいたら死んじゃうんだよ? だから、さよならって言ったのに」


  どうしようもない心地よさに、みゆきはまた溺れてしまいそうな自分が怖くなった。
  勇気のことが好きだと気づいてしまったから、巻き込んでしまうことが嫌になった。

  なのに、抱きしめられた時のあたたかさが忘れられないのにも気づいていた。


勇気「お前以外には殺されないでいてやる。お前が殺しそうになったら、止めてやる」

みゆき「…………本当におばかさんなんだから。ろりこんで、えっちで、おひとよしで……」


  もう一度、今度はみゆきのほうから勇気へ抱きつく。
  首に手をかけて、その頬へと口づけをした。


みゆき「でも、だいすき………ありがとう……」

勇気「…………」

みゆき「えへへー………」


 みゆきとは「もうはなれない」と約束をして、夕飯の食材を買いに出かける。
 文字通りみゆきはべったりとくっついたまま、離れようとしなかった。

 周りから見れば仲がいい兄妹だろうか。
 そう思いながらも、勇気も離す気にはならない。

勇気(………問題は、まだあるか)

 おやっさんの死。
 その原因は探りたいが、みゆきのことを巻き込むのははばかられた。

 明日からの方針を考える。
 おやっさんんこと。みゆきのこと。
 オルフェノクのこと、人殺しのこと。

 聞けば、みゆきは知っている範囲でならきっと協力してくれるだろう。
 だからこそ、どうするべきなのかを熟考する必要があると勇気は思っていた。


勇気(………そうだな、とりあえず)


↓3 これからの方針を決めてください(みゆきに相談するかも含む)
1.おやっさんの死の原因をさぐる
2.みゆきの『声』や宿命について調べる
3.その他(自由安価)

  みゆきが離れようとした理由。
  オルフェノクが人を殺す理由。

  『声』について、おやっさんは知ってることがあったようでもいた。
  でも、もういない。


みゆき「……どうしたの?」

勇気「いや………『声』が聞こえるって、言ったよな」

みゆき「うん。聞こえるよ……今はちょっと、おさまってるかな?」


  みゆきは自分の耳を撫でて言う。
  強制されることとは別で、自らの意思を蝕むらしいそれ。

  もしもその理由が、対処法がわかれば何かできるかもしれない。
  勇気はそう考えた。

  とりあえずは、と勇気はみゆきに知っていることについて質問をする。

勇気「……なにかそれについて知ってることはあるか?」

みゆき「知ってること? えーっとね……」


↓1コンマ
1~3:収穫なし
4~6:少しだけ
7~9:一度いろいろ説明されている
0:???


≪今日はここまでです。お疲れ様でした♪≫

                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l   
                 У jl  /|   /¬l l  j  |    
                     / { ノイ -‐|/l/  ル| l八 |
                 { 八| ィ==     ==ミ | l  \
                   У 从 ニニ ,   ニニ jlノ|l  厂`      再開いたしまーす♪
                     j  八         _ノ| /
                 {  / 込、  (  ア   ´八/
                     八 / У      イ
                    У / }___ノ〕i爪  乂____
                 {   /__// 八___/..V`ヽ
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......
                      乢乢]... { j   j/.......く............j
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j

みゆき「いろいろ、かな。この声は宿命だって聞いた」

勇気「宿命、か」

みゆき「そう。それに従わないオルフェノクは『できそこない』だって……だから、始末されるって聞いた」

勇気「………そうか」

みゆき「ねぇ……大丈夫? 顔色、悪いよ?」

勇気「うん? あぁ……心配いらない」

みゆき「本当に?」

勇気「ああ……」

勇気「……お前に、人を殺せって言ってるのは?」

みゆき「えっとね……信じらんないかもしれないけど、いい?」

  みゆきが静かに勇気の顔を見上げる。
  勇気は何も言わずにその頭を撫でた。

みゆき「うん……あのね、スマートブレインって知ってる?」

勇気「スマートブレイン? まぁ、広告とかもよく見るな……」

みゆき「………」

勇気「……まさか、そこが?」

みゆき「うん。そこの――」


↓1コンマ
1~2:眼鏡かけたお兄さんが
3~6:変なお姉さんが
7~9:社長が

みゆき「元社長だっておじいさんがみゆきのことを拾ってくれたの」

勇気「元社長、ね……とたんに胡散臭いな」

みゆき「ちゃんとした人だったよ? でもやることがあるって言ってどこかいっちゃったけど」

勇気「………そうか」

みゆき「この声は、オルフェノクの呪いだって。人がいなくなるまで、ずっとずっと聞こえるって教えてくれた」

勇気「呪い、ね」

みゆき「そう。耐えても、ひどくなるだけだって……そうして壊れるぐらいなら、人を殺した方がいいってアドバイスまでくれてさ」

みゆき「……1人になってから、いろいろして生きてた。声に耐えられそうになくって、殺したこともあった」

みゆき「だけどね。殺さないでいつづければ……みゆきのことを殺しに来るやつがいるって、あのおじいさんは言ってたんだ」

勇気「それがスマートブレインなのか?」

みゆき「らしい、よ」

勇気「そうか……」

勇気(……正直、胡散臭い。でも……嘘には聞こえないか)



↓1コンマ みゆきのことはスマートブレインに――
1~2:要注意人物としてチェックされている
3~5:もちろん把握されている
6~9:実はみゆきはバレていない

みゆき「実際に会ったことはないけど。だから危なかったら逃げてね」

勇気「……あぁ、考えとく」

みゆき「うん………」

勇気(………スマートブレイン、か。そんな巨大な組織が……)

  ただの脅しなら、それに越したことはない。
  それでも嘘を言ってるようにはみえなかったし、騙されている印象も受けなかった。

  子供一人を、わざわざ殺しに来るような……そこまで恐ろしいものなのだろうか。
  徹底的な管理。みゆきに警告したという『元』社長。

勇気(きな臭いな……おやっさんも、そいつらに……?)

勇気(………死なせたくない。もう、嫌だ)

  仕事場にあった灰の山。
  おやっさんが死んだ証。元に戻そうとして、何も戻せなかった場所。

  その光景がフラッシュバックして、勇気はみゆきを抱きしめた。 

みゆき「ん……ど、どうしたの? 苦しいよ……」

勇気「………すまん。少し………」

みゆき「やっぱり、ロリコンなのかなー。……それとも、何かあったの? みゆきが話する前から、ちょっと元気なかったけど」

勇気「それは……」

――――――

↓2 おやっさんが死んだことを――

1.伝える
2.秘密のまま

≪すみません、ここまで≫
――――――

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’    おまたせいたしております
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{       本日20時より更新再開とさせていただきます……
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄`
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧

   :|::::::}::l└/\Y\>ヘ_:人 |  <<:∧

勇気「……なんでもない」

みゆき「そっか。じゃあ……聞かない」

 みゆきが柔らかな笑みを浮かべて、そういう。
 勇気はどうしても、事実を話す気にはなれなかった。

 負担をかけてしまうのが怖かった。
 同じように消えてしまうのも、怖かった。

 そんな勇気を、みゆきが逆に抱きしめた。

みゆき「だから、無理はしないでね」

勇気「………ああ」

みゆき「うん。それでいいの……えへへー、はぁ、もう眠くなっちゃった……」

勇気「寝るか?」

みゆき「そうだねー、久々に本気出したからすっごくつかれた……」
 
  勇気にもたれかかるみゆきの身体から、力が抜けていく。
  今にも眠りに落ちてしまいそうだ。


勇気「……なにやってるんだ」

みゆき「本気で家出しようって思ったんだよ。じゃなきゃ使わない……ふぁぁ……」

  大きなあくびをしながらみゆきが言う。
  勇気は呆れたような声を出しつつも、その頭を撫でてやった。

勇気「今日はもう寝るか」

みゆき「……そーだね。いっしょがいいな」

勇気「………は?」

みゆき「変な意味じゃないよ……ダメ?」

勇気「………」

  勇気はみゆきの顔を見る。
  とても眠そうにあくびをしながら、しっかりと顔を見据えていた。

みゆき「……あ、まさか変なことする気? わー、たいほだー」

勇気「バカいうな。まったく……そうだな」


  今日はいろいろありすぎた。
  勇気は自分でも、疲労がたまっているのを自覚する。

  それに、喪失感は意識しないタイミングでじわじわと胸に穴を開けてく。
  おやっさんのことを思い出せば、身体が震え出しそうだった。


↓2
1.2人でベッドに寝る
2.早く1人で眠らせる
3.別々に早く寝る

勇気「……まぁ、いい」

みゆき「ほんと? えへへー、やったぁ……あ。抱っこしてー」

勇気「…………まるきり子供だな。まったく」

みゆき「おひめさまー、なんちゃって……うん。嬉しいな」

  素直に笑うみゆきを、ベッドに勇気が眠らせる。
  みゆきは降ろされても片手を掴んだまま放そうとしない。

  勇気もひっぱられるまま、隣へと横になる。

  何も言わずに抱きつくみゆきを引きはがすことはなく、勇気はその背中を撫でてやった。

  ついさっき無理やりに起き上がった疲労感が一気に身体を襲う。
  勇気もいまさらに無茶をしたことを理解した。

  みゆきは勇気の腕の中で既に寝息を立てていた。


みゆき「………ん………」

勇気「………」


  起こってしまったこと、起こりそうになったこと。
  整理するために考えることすら億劫で、眠気が襲う。

  自分に抱きついているみゆきを撫で、意識を手放した。

――


勇気「ん………」

 朝。目が覚める。
 不思議と眠りは深く、穏やかなものだった。

 眠る前に襲っていたものや考えていたこと達からは考えられないほどに。

 起き上がろうとした勇気の腕を、眠ったままのみゆきの手が掴んだ。


みゆき「……んー………まって……」

勇気「………」

 掴まれていないほうの腕で、その頭を撫でてやると自然に離れた。
 いつも通り、ならこれで仕事へ向かえばいい。
 だが、既にもう働くべき場所はなくなってしまっている。

勇気(どう、するかな………)

 勇気は考える。
 いつも通り、何もないふりをするのならば家からは出るべきだ。
 隠し通すのなら。おやっさんが死んだと、教えたくないのなら。

 このままいればどうなるか。
 確かにみゆきは聞かないでいてくれるかもしれない。
 しかし、何かを察するかもしれない。みゆきは、聡い方だというのはわかっている。


 この、穏やかな寝顔を見て。
 離れたくないと思っているのも事実だ。
 だから勇気は――


↓2
1.家から出る
2.みゆきが起きるまで家にいる

勇気(……俺は何を考えてるんだ)

 ブンブンと頭を振り、思考をリセットする。
 みゆきは穏やかな寝顔で、すぅすぅと寝息を立てている。

 起きてから食べられるよう、簡単な朝食を2人分。
 自分用の分を食べると、勇気は外に出ることを決めた。

勇気(どう生きるにしても……今、教えることはない)

 無暗に不安がらせるのは本意ではない。
 みゆきに教えないと決めた以上、外に出るしかない。

――

勇気(問題は外に出て………どうするかだな)


 ひゅうひゅうと風の吹く寒空の下で。
 勇気は1人たそがれることになった。

 何か心当たりがあって外に出たわけではない。
 だからといって、できることは――


勇気「……そうだな、とりあえず」



↓2
1.『タチバナ』へいってみるか
2.みゆきの言っていたことについて調べるか
3.……職、探すか
4.その他(自由安価)

 勇気は『タチバナ』へと歩いてく。
 いつも通りの通勤。いつものように、風景は変わらない。

 それを感じれば、余計に足が重くなった。
 『タチバナ』のシャッターの中へ入ればいつも通り、今まで通りにおやっさんがいるような気がして。


 そんな、ほんの少しの希望。
 『タチバナ』へ着いた勇気が見たのは――


↓1コンマ
1~2:綺麗に片づけられている
3~5:怪しい人影が立っている
6~9:何もない
0:???

 昨日、店を後にした時と何一つ変わらない。
 傷だらけで、ボロボロで。元に戻りようのない変わり果てた場所だった。

勇気(……おやっさん、奥さんもいなかったしな。家族は………)

 灰の山も含めてそのまま。
 変わっていないことがひどく物悲しい。


勇気(ここでできることは、ないか……)

 勇気は昨日散々片づけても何一つとして残っていなかったことを思い出す。
 無力感にさいなまれ、振り返ると――


↓1コンマ
1~3:こちらに敵意を持った気配
4~6:何もない
7~9:おやっさんの知り合い

 勇気が振り返ると、突き刺すような敵意を感じる。
 思わず飛びのき、構えた。

 そこにいたのは――


↓1 コンマ
1~3:「オルフェノク」でも「人間」でもない金のシルエット
4~6:妖艶な魅力を放つ、女性
7~9:爽やかな笑顔を浮かべた、大学生風の男

これ1~3って誰?

  飛びのき、構える。
  そこに立っていたのは一見普通の男だった。


草加「………どうしたんですか? 急に。バイクの調子が悪かったので立ち寄ったんですが、空いてませんでしたか?」

勇気「…………いや、なんでもない。しかし修理は……」


  オルフェノクからの襲撃かと身構えた勇気は思わず息をつく。
  今のところ、おかしな点はない。

  中の光景を見た男は、驚いた様子でズタズタになっている店内を見回した。


草加「これは…………いったい何が?」

勇気「いや………なんというか…………うまくは、説明できない」

草加「そうですか……空き巣にしてもひどいなぁ……」

  少し大げさなアクションで男が驚いてみせる。


>>238 1~3の場合、カイザが問答無用に襲ってきてました。十中八九死にます≫

勇気「……そういうわけだから」

草加「そうですか……貴方はここで何を?」

勇気「何って、それは……」


 男は一見親しみやすそうな笑みを浮かべて、グチャグチャになっている店を心配しているようなそぶりをしている。
 おやっさんだったものも、『何か』に抵抗した痕も残った光景は異質だ。

 そこにいた勇気について疑問を浮かべるというのもおかしなことではない。
 そう思った勇気は――


↓3
1.ここで働いている店員だという
2.ここが恩人の店であり、その恩人の手がかりを探しているという
3.その他(自由安価)

勇気「ここで働いている……ただの店員としか」

草加「店員、か……なるほど……」

 優しい笑みが、一瞬だけ崩れる。
 とても鋭く、冷たい眼光。

 勇気は気づくことはなかったが、それは――


↓1コンマ
1~3:彼が始末した『化け物』に一度殺され、生き返っていることを疑う目だった
4~6:この惨状を引き起こした『化け物』ではないかと疑いを持った目だった
7~9:こんな状況を生み出した『化け物』に対する憎悪をさらに増した目だった

―――――

≪こ、ここで0ですか!? えーっと、えーっと……≫


↓1コンマ
1~3:オルフェノク同士の殺し合いと確信し、嘲るような目
4~6:この状況を起こした犯人に対してのある種の核心を持った目
7~9:古くからの知り合いをオルフェノクに殺された怒りの目

草加「……僕は草加雅人といいます。あなたは?」

勇気「……勇気。矢島勇気だ」

草加「あなたも災難でしたね。おやっさんはどこへ?」

勇気「…………行方不明です。なので、片づけようと」

草加「そうですか………」


 ゆらり、と憎悪の炎が草加の目の中でゆらめく。
 『タチバナ』の店主は、彼がバイクの手入れを任せることのできる数少ない相手だった。

 それはオルフェノクに一度殺されるよりもずっと前からのものだ。
 腕もよく、信用できた。それがまた、奪われた。

 大切なものを、また、薄汚いオルフェノクに。

 怒りが沸々とわきあがり、同時に殺意がどす黒く渦巻いた。

草加「……何か分かったことがあったら連絡を」

勇気「あ、あぁ………」


 草加は、いっそう燃え上がるオルフェノクへの殺意をどうにか飲み込みその場を後にした。
 『何』がその事態を起こしたのかはわかっている。ならば、『誰』が行ったのか。

 そんなことは関係ない、と草加は思った。
 害獣どもが、殺したのだ。全て滅びてしまえばいい。

 そうすれば、こんなことは二度と起きない。
 店主の敵も討ってみせよう。人間の敵を、殺しつくすのだ。

――

勇気(………なんだったんだ、今のは)

 一見、優しそうな笑みを浮かべ続けていた草加。
 別れる一瞬だけ、とても恐ろしく、とても悲しそうな目をしていた気がした。

 勇気はそれが気になってはいたが、何かできることがあるわけではないと気付いてため息をつく。


勇気(ここでは……手がかりもないか)

 散々探したし、今もまた確認した。
 何一つ、残ってなどいない。

 勇気はそれを改めて認識すると――


↓3
1.みゆきの言っていたことを調べることにした
2.新しい職を探すことにした
3.その他(自由安価)

≪本日はここまでです。ありがとうございました≫

≪膝に副業を受けてしまってな……もとい、申し訳ございませんでした≫
≪20時30分ごろから少し更新させていただきます≫

勇気「……働かなければ生きられない、か」

 恩人はもういない。
 それでも生きるのなら、仕事をしなければならない。
 みゆきと共にいようとするなら、なおさらだ。

 世知辛い現実に思わず出かけたため息を勇気は飲み込んだ。

 こんな時期に、就職活動。
 あてといえるものは――


↓1コンマ
1~3:なにもない
4~6:少しある
7~9:ある
0:――

 ある。確かにある。
 いくらか候補はあるのだ。

勇気(おやっさんの馴染みの人や、他にも……)

 勇気は頭を悩ませる。
 それに馴染みで、仕事をしているといえば――


勇気(……ここで後輩に泣きつくのは流石にな)

 啓太郎。
 勇気の後輩で、きくちクリーニング店の一人息子だ。
 当座の凌ぎとしては悪くないのかもしれない。

 考えて、考えて――

↓2
1.おやっさんの知り合いにあたる
2.啓太郎に聞きにいく
3.真面目な就活
4.その他(自由安価)

勇気「おやっさんの知り合いに当たることにしよう……」

 流石に、止めた。
 おやっさんの友人には何人か心当たりもある。


 おやっさんがいなくなったこと。
 少し話をしたり、何をすべきか考えて。

 結果として手ごたえがあったのは――


↓2
1.おやっさんの顔馴染みのバイク店
2.おやっさんの常連の飲み屋
3.その他(自由安価)

                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l
                 У jl  /|   /¬l l  j  |
                     / { ノイ -‐|/l/  ル| l八 |    飲食店・居酒屋系ですね♪
                 { 八| ィ==     ==ミ | l  \
                   У 从 ニニ ,   ニニ jlノ|l  厂`
                     j  八         _ノ| /     安易キャラメイクを始めます
                 {  / 込、  (  ア   ´八/        お店の設定がメインであり、そこから原作キャラとの絡み方が変わりますよ!
                     八 / У      イ
                    У / }___ノ〕i爪  乂____
                 {   /__// 八___/..V`ヽ      まず最初の質問です。
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......         店主の方は――
                      乢乢]... { j   j/.......く............j
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j       ↓2
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j        1.男性   2.女性
                    |..j/У二二V...........∨/......../
                     |//............./∨..........∨/.../

                     ___
                   . : ´     ``  、
              / /          \
                /  /       }        ,
                -‐/}:  ノ} ハ}  }    ′
.            j{   :{ {/,ノ/ノイ } ノ}j: }:  }   女性……ですね。
            八   ,j从爪_}    爪ハ从ノ   }    ママさんタイプでしょうか?
             {八 \八 Vツ     Vツ 八   八
            {  \从       ’   ノイ /      続いてお店の形態です。
              \  人     __    人(    主に働く時間(拘束時間、みゆきに会えない時間)に関わりますよ
              {\ 个o。. ____ . : ´
              八 \ / } ノへ、
           {  \ノ{___ノ¨\__/ `ヽ、         そのお店は――

             爻爻}/..イ[二] ノ............‘,       ↓2
              乂乂j__[/__]/....../.......|      1.居酒屋である(夕方から夜、深夜にかけて関わる。クローバーは『海老』)
           /|          ̄「..........|       2.喫茶店である(朝方から昼、夕方にかけて関わる。クローバーは『百足』)
              /...l    _______|........./      3.その他(自由安価です。でっちあげます)
           {/⌒ア´............................`ヽ/

           ⌒>=ニ{ ̄     <⌒
       (_/ ⌒ソ⌒       : : く____ノ
        /   /: . : : : : \ : .     : : <⌒
    、_ノ   . : |: .  |: : : : : : ゚。: :   ゚。: : : .
.      /  . : : : |: . . 八: : : : : : ゚。: :   :、: :.
     /. : : |: :|: :八: : : : \ : : : : ゚。: : .  }: \ハ
.    /: : : : |: :|人: : : : : .  \ : : :.ハ: : : |: :乂ソ

     : : : : 人 : . \ \: : .`ニ⌒ソ |: : : :ト、:.〈     なーるほど、串カツ屋さんですかー……
    ノ: : : : : : \{`二ニ \{ 斗セ尤犲: : /リ) 八:.      イメージが一気に大人の女性から食道のおばちゃんに落ち着いた気がします
.    . :/|、: :人 ,斗セ尤     /ハ / |: :仏イ: : :.
.   (:〈  | \: :(\ / ハ          |.:/:/.:.| : : 丿    拘束時間は昼前~夜まで。
.       |: : :.\辻    `       u尤|/: 丿:Υ       勤務中に遭遇する可能性のあるクローバーは……『鰐』さんですかね……
      乂: : : :.)公,、J ーァ___ノ   ノ: : 人:.:.| 
.       `Y´:八/ : ≧u   ィ   ,,,,「 ̄). 乂      猫舌の方や綺麗好きの方との遭遇確率は若干下がるかも……しれません……
       八/: /: : /: : :/ :/ }    ¨¨)ー-<⌒ヽ
         )V: : /: :/ : :/ 丿  厂 ̄ヽ . : : : ハ     ……よしっ! とりあえず進みましょう!!
.        (: :|: : 「 Y {: 厂 ̄ ̄(: . . : : :)⌒¨⌒ヽ
         乂ノ 人 V: : . :/: : :ー┬'’  /
           /∠二 \\: :/: : : : :丿 {:../        〉
         /  ―‐-- ⊃       <Ⅳ /   /}
.        / ≧=--‐‐          〈/
       /   ―‐-- ⊃           Ⅴ      /
         丁\〉 〈ノ^ー----     Ⅶ     〈
..    /|   イ            Λ         / \
.    く  |   |      ¦      Λ      /  _丿

店主「そう、たっちゃんがねぇ……」

勇気「……はい」

店主「最近は落ち着いたと思ったのにねぇ。しょうがないんだから!」

 豪快な女主人。
 いっしょに食事にいったことも多々あったそこへ勇気は転がり込む形になった。

店主「しばらく面倒見てあげる。ま、その分働きなよ?」

勇気「………はい」

店主「やっぱり愛想ないねぇ。ま、いいけどね! 女の子にはウケるだろうし」

勇気「……この店に?」

店主「そこは言わないお約束だろう?」

店主「それじゃ、明日は仕込みもあるし9時には来とくれ。いろいろ教えたげるから」

勇気「……ありがとうございます」

店主「いいんだよぉ。文句はタっちゃんにいっとくから」

 ヒラヒラと手を振って笑うその動作に、勇気の胸がチクリと痛む。
 おやっさんはもういない。死んでしまった、なんて。

 とてもじゃないが信じられないだろう。
 自分自身ですら、信じられないのだから。


勇気(今日はもう、帰るか……)

――


みゆき「あ、おかえりなさい」

 勇気が家に帰ると、みゆきが待っていた。
 ニコニコと笑って、本当にうれしそうだ。

勇気「……ああ」

みゆき「お仕事おつかれさま……ご飯作ってみたかったんだけど……」

勇気「飯? あぁ……」

 よく見れば、台所は――


↓1コンマ みゆきの料理の腕前は――
1:壊滅的
2~3:まずい
4~6:簡単なものなら
7~8:割と本格派
9:お嫁さんを舐めないで

 そこにあったのはキチンとした料理。
 一人ぐらしのコンロでできる範囲で作ったとはとても思えないような――

みゆき「ダメだったかな?」

勇気「……いや。助かる」

みゆき「そっか。ちゃんと食べないとダメだもんね……えへへ、お風呂にする? ご飯にする? それとも……」

勇気「……」

みゆき「いったぁーい!」

 ふざけた口調のみゆきを勇気がデコピンする。
 叩かれたところを抑え、みゆきが抗議のために口を尖らしてぶーぶーと文句を言った。

勇気「……ありがとな」

みゆき「え?」

勇気「いや。なんでも……食うか」

みゆき「うん。がんばったんだよー? やっぱりお嫁さんはちゃんとしたご飯つくれなきゃだもんね」

 笑うみゆきに、勇気も自然と笑みがこぼれる。
 なんだかとても居心地が良くて、やはり本当のことを言うのははばかられた。

 どこまで誤魔化せるか、そう考えると心が痛む。
 それでも、知らせるよりは。伝えたくないと、そう思った。

勇気「……普通に美味いな」

みゆき「むむむ、失礼な」

勇気「…………明日から帰るのが遅くなるかもな」

みゆき「お仕事、忙しいの?」

勇気「そんなところだ。飯はこれなら作ってくこともないか……」

みゆき「うん、心配しなくっても大丈夫だよ」

勇気「ならいい……金も置いとくからな」

みゆき「ん、ありがと……そっか、遅くなるのかー」

みゆき「じゃあ、おひるごはんとか作ってあげたほうがいいのかな?」

勇気「昼? ……起きられるのか?」

みゆき「それは……どーかなぁ……」

勇気「なら、別に無理しなくてもいい」

みゆき「でもさ、お腹減らない……? そうだ、お仕事してるとこにお弁当届けたりとか……」

勇気「弁当? それは……」

みゆき「……ダメ?」

 勇気は思案する。
 弁当を届けに来るということは、バレるということ。
 それでもとても悲しそうな顔をしているみゆきを見ると――


勇気「そうだな……なら」


↓3
1.「朝起きられるなら」弁当を作ってくれればいい、と諭す
2.弁当はいらない、と突っぱねる
3.誤魔化して串揚げ屋に来させる
4.本当のことを言う
5.その他(自由安価)


≪今日はここまでです。土日に1回は更新できるようにします……≫

勇気「……そうだな。なら」

みゆき「いいの?」

 ぱぁ、とみゆきの表情が明るくなる。
 それでも知らせるわけにはいかない、と勇気は折半案を切り出した。

勇気「朝起きられるなら作ってくれ。外に無暗に出ていくのは危ないかもしれないしな」

みゆき「起きれたら……むぅぅ、難しいかも……」

勇気「なら、諦めろ」

みゆき「……心配してくれてるんだよね。なら、仕方ないか」

 みゆきが小さくため息をついた。
 勇気は胸がチクリと痛んだが考えないように努める。

勇気「……そうだな。まぁ………楽しみに、しておく」

みゆき「楽しみ? ホント? じゃあ……うん、起きれるようにがんばるぞーっ! 寝る!」

勇気「………風呂には入っておけよ?」

みゆき「あっ……じゃあ先にいいよ?」

勇気「……そうだな」

みゆき「沸かしておいたかいがあるかも。えへへ……」

―――

翌朝――



↓1コンマ
1~3:みゆき爆睡
4~6:みゆきは寝てる
7~9:みゆきが起きてる

 勇気が目を覚ますと、抱きついているみゆきをゆっくりと引きはがす。
 目を覚ます気配はまったくない。


勇気「……ふぅ。早いが一応出ておくか」

 身支度を済ませて勇気が家を後にする。
 家を出る直前にみゆきを確認したが、まだ眠っていた。

 勇気がそっと頬を撫でると小さく唸る。


勇気「……いってくる」

――

 道すがらの遭遇判定

1:白い影
2~4:何もない
5~8:知り合い
9:??

――

出会った相手は――


↓1コンマ
1~2:草加
3~5:海堂
6~8:啓太郎
9:――


 串揚げ屋に向かう途中に、クリーニング店のスクーターとすれ違う。
 どこかで見覚えのある影に、振り返ると――


啓太郎「あれ? 先輩」

勇気「………啓太郎か?」


 後輩、啓太郎がそこにいた。

 

啓太郎「やっぱり! なにやってたんですか!? 身体は!」

勇気「……あぁ」


 気づいたところで、啓太郎がものすごい剣幕で話しかけて来る。
 そういえば、身体がボロボロになったところで分かれて以来、会っていなかったことを思い出した。

 心配させてしまったのだ、と気づいて勇気は申し訳ない気分になる。

 あの後のことは話すべきなのか。
 何をしているのか。

 質問責めにあって、返答に悩む。
 勇気は――


↓2
1.もう平気だということだけ話す
2.おやっさんのことを話す
3.みゆきのことを話す
4.その他(自由安価)

啓太郎「というか、もう大丈夫なんですか?」

勇気「あぁ、どうやらな……頑丈で」

啓太郎「ならいいんですけれど……この前はだいぶ……」


 オルフェノクを――人を殺した日以来の再会で、短い時間でいろいろなことがあったのだと自覚させられる。
 あの日はただ怖かった。人を殺したことが、それを知られることが。

 怖くて怖くて、逃げ出して――そこで、みゆきと出会った。

勇気「……今、いろいろあってな」

啓太郎「いろいろって?」

勇気「まぁ、なんだ……この前飛び出してからもあったんだよ」

啓太郎「そうなんですか……先輩、なんだか疲れた顔してますよ?」

勇気「……気のせいだろ」

啓太郎「それならいいんですけど……」

勇気「それに、理由ならまぁ……」

啓太郎「何か心当たりでも?」

勇気「――」


 勇気は少し考える。
 みゆきのことをそのまま紹介すれば、お人よしの後輩とはいえ頭を心配されてしまうこと請け合いだろう。
 しかし、興味津々と言った様子の啓太郎はひきそうにない。

 だから――


↓3 どこまで話しますか?(複数選択可)
1.「女の子を拾った」こと
2.「家に女性がいる」こと
3.「化け物に出会った」こと
4.その他(自由安価)

勇気「………前、クマに襲われたって言っただろ?」

啓太郎「あぁ、そういえば。別に動物園から逃げたってニュースとかはなかったですけれど」

勇気「本当に出会ったって言ったらどうする?」

啓太郎「本当に……? それって――」


↓1コンマ
1~3:啓太郎「危ないじゃないですか!」
4~6:啓太郎「ペットでいたってことですか……?」
7~9:啓太郎「ま、まさかオルフェノク!?」


≪すみません、本日はここまで……土日更新できず申し訳ありませんでした≫

                    ____
        (___)        . . : : : : : : : : : : : : : : . .
      (⌒○⌒)  ./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
       (__乂__)  / : :/ : : :/: : : : : : : : : : : : \\
              /: : /: : : /: : : : : : : : : : : : : : : : :\〉         (___)
.            /:/: ://: : : : : :/ : : / | : : : : : : : : \     (⌒○⌒)
          /: :/ :/: : : : : :/: : : : /  : : : : |: : : \: :ヽ    .(__乂__)
.          Λ: :/ : : ′/: : 斗―-: /  .′: : Λ.:| : : |: : |
         ′∨: : :|:.:| |: /__ノ.: : :/  /: : : :/ }:| : : |: : |
.         |: : :.|: :/ |: Ν/  ̄ ̄  /: : : ノ`ヽ}: : : : : :.
        /|: : :.| l| {: :{ 斗‐=ミ、   ̄ ̄     /: : /: :/
.       |人: : |八 {: |   、、      __   /: : : |: :{           ―――それでは、再開いたします♪
.       |: : \|/\ |            ^⌒ヾ 7/: : :|: :{
.       人: : : :\: : 八    __     ′ 、、 ,ノ/: :_:人___
        〈\: : : :Υ\}   {   `ヽ     彳: /
       〈\\: : |: : ハ. 、   ____ノ    .   |:./
.        \\\|: /: : : \__ .  r≦  Ν         (___)
        /八 : : \: : 丿    ト、___,r―く      (⌒○⌒)
.        厂( ||\ : : Υ__    | \\\  \_      (__乂__)
        /   ||   r―く//ノ)_厶   \\〉「|「トヘ
.      |    lL 厂ソ////厂ヽ___厂丁r/ ///「| |、
.      |     ̄ [/(//厂\\ Λ\ | /    | | }
     八       (Lノ\: : : :\\l  ∨ |      |
.      〈\     r―)へ/⌒) \/  |      ト、
.         \      | ちひろ |====7 _Λ   ′ | ハ
          〈\   └‐――┘   /^∨\_ノへ | | |
        \      \    /    \〉 |\_ //ハ
    (___)   〈\       ├‐ /        \\_//   |

啓太郎「それって、危ないじゃないですか!」

勇気「……まぁ、そうだな」

啓太郎「えぇっ、まさか本当に……大丈夫だったんですか!?」

勇気「この通りだ。一応は……五体満足、かな」

啓太郎「すごいんですね、先輩」

勇気「あぁ、まぁ……」

  みゆきのことは話さないにしても『化け物』……オルフェノクのことは教えておきたい、と勇気は思った。
  しかし、どう説明すればこの非現実的なことを信じられるだろう?

  化け物にあって、殺されかけ。
  その化け物の仲間らしくものに会ったかと思えば、それは愛らしい少女で。
  あまつさえ今はその少女を養おうとしている、なんて。

  せめて「化け物」の話から話題が広がればと思った勇気だが、アテが外れたようだ。

  能天気な後輩は、言わんとすことを全く察していない。
  やはり巻き込むのはよくないか、と勇気はため息をついた。

  時計を見ると、それほど時間はたっていない。
  仕事場は……串揚げ屋はすぐそこだ。
  うまい言葉も出てこないが、何か言うべきだろうか?
 
  勇気は考える。


↓1コンマ
1~2:乱入者
3~6:啓太郎「あっ、配達の途中だった! すみません先輩!」
7~9:啓太郎、ティンと来る

啓太郎「あっ……」

勇気「……ん?」

啓太郎「すみません先輩! 配達の途中だったんです」


  啓太郎が配達のスクーターに乗り込んで飛び出す。
  勇気が何か声をかけるよりも早くそのまま出発してしまった。


勇気「……」

勇気「…………いくか」

  店のドアを開けて、勇気が串揚げ屋の中へ入る。
  そこには店主の女性が待っていた。


店主「あらおはよう、さっそくだけどいいかしら?」

勇気「……はい」

店主「ビンを片付けて、仕込みを教えてあげるからそっちを手伝って、それから――」


  あれやこれやと指示が飛ぶ。
  勇気はそれをこなしていく。


↓1コンマ 結果
1~2:俺、惨状……
3~6:まずまずだな。65点といったところか
7~9:すばらしぃっ!! 新しいエースの誕生だよ!
0:どうなるっていうの

店主「うーん、まぁ力はあるけど手先が不器用ねぇ」

勇気「……すみません」

店主「いいのいいの。男の子らしくたくましいんだから悪びれない! じゃ、はい」

勇気「っと……?」

店主「レジの使い方と、注文の聞き方ぐらいは覚えてね。揚げるのはあたしがするわ」

勇気「……はい」


  とりあえず、といった感じで研修らしきことは終わる。
  そろそろ店を開く時間だと、店主が用意を始めた。

――――

↓1コンマ  お店で働く中で何かが――

1~3:バッドイベント
4~6:何もない
7~9:グッドイベント

――――

  勇気が働いている中で、小さな出来事が起きた。
  それは――


↓1コンマ
1~2:客へのウケがよく、評価される
3~6:知り合いに遭遇
7~8:不思議な雰囲気の……?
9:???

――――

≪0用遭遇判定です♪≫

↓1コンマ
1~3:ガラの悪い猫舌男
4~6:人の良さそうな優男
7~9:初老の男

――――

――

  それは、店の雰囲気にそぐわないような初老の男性だった。
  品の良いスーツを着こなし、腰を曲げることもなく歩く。

  ただそれだけなのに、なぜか圧倒された気がして勇気は自身の感覚を疑った。
  只者ではないと本能が告げる。近づくのにためらうが、今は半ば仮採用のようなものだ。
  覚悟を決めて近づいて注文を聞こうとして――


??「あの子は元気かな」

勇気「……あの子?」


  逆に、質問を投げかけられた。

  『あの子』なんて抽象的な質問をされても勇気には心当たりは――1つ、しかない。
  家で眠ったままの……何の縁か拾ってしまった少女。

  急激に変化する日常でどうにか踏みとどまれた理由。
  それを口にするのがはばかれて、考えて……そこで初老の男性は重ねて質問をする。


??「………小熊だ。最近ひろわなかったかな」

勇気「ッ……!」


  勇気が思わず構えた拳に、しかし男性の手のひらが重なっている。
  激しく動揺するが、周りのこともあり動けない。

  勇気の拳を掴んだまま、ひどく落ち着いた声で諭すように言う。


??「……私は敵ではない。すくなくとも君の敵では決してない」


  勇気は一瞬、男性に悪魔のような――ヤギのような、シルエットが重なって見えた気がした。

??「…………私は間違えたんだろう。不完全な生き物は生き続けることなどできない」

勇気「……何の話だ?」

??「君には関係のない話だろう。君は人間だ……私や君の拾った子のような化け物ではない」

勇気「…………」


  目の前の相手がみゆきの正体を知っていること。一瞬見えたシルエット。
  只者ではないことは明らかだ。勇気の拳は握られたまま動かない……動けない。

  どうするか考えて――


↓2
1:話を聞く
2:怒る
3:その他(自由安価)

≪エラー吐いたせいでスレがあがっていないので改めて≫

このレスから↓3
1:男の話を聞く
2:『化け物』発言に対して怒る
3:その他(自由安価)

勇気「……いったい、何の用だっていうんだ」

??「何、少しね――」


  男が話を始める。
  その内容は――


↓1コンマ
1~3:『化け物』――オルフェノクが滅びるべきだ、という話
4~6:『二度目の生』を受けたもの達のお話
7~9:『老人と子供たち』の話

??「少し、昔話をしよう……串カツを2本。ひとつは君にだ」

勇気「……まいど」


  気づけば今はもう客がまばらな時間。
  店主へ、男に言われたことをそのまま伝えると『少し休憩を取ればいい』と言って笑った。

  今、テーブルを挟んで勇気は男と向き合っている。


??「………」

勇気「……それで、なんなんだ?」

??「さっきも言っただろう? 昔ばなしさ……愚かな男によって起きた破滅の話だ」

??「近いうちに自分が死ぬとすれば……君はどうする?」

勇気「死ぬ? ……急に言われても、な」

??「そうだろう。死にたがるものなんていない……滅びたがるものはいない」

勇気「………」

??「たとえば、虫を……アリを集めて、その中から女王アリを見つけられたら君は死なない」


  「探してみるか?」と投げかける男に、勇気は無言で頷いて返す。
  男は遠い目をして、当たり前のことだろうと笑った。


??「だが。そのアリに愛着がわいてしまった……実験のひとつもできない。詳しく調べることもできない」

勇気「………」

??「なによりも――『声』が遠くに行くのだ。殺せという本能が、収まっていく」


  不完全な生き物を埋めるものは、王の寵愛しかないのだろうに。
  そう続けた男は改めて勇気の目を見て言う。


??「不完全な生き物の、滅びに向かう運命は止まらないだろう」

勇気「……それ、は。みゆきのことなのか?」

??「その子も例外ではない……いずれ。近いうちに」

勇気「ふざけるな! どうしてそんな――」

??「だが。人として生きられるのならば……幾ばくかは永らえるだろう」

勇気「人として……」

??「……あの子たちが全て逝く前に。決着をつけなければならない」

勇気「あの子たちっていうのは……アリ、のことなのか?」

??「あぁ。私の子供たちだ……あの子たちだけが、私をヒトでいさせる」

勇気「なら、どうして俺にそんな話をしたんだ」

??「………似ていたんだ。わけもわからず一人泣いている少女が……オルフェノクが、私の子供たちに……人間に、とても」

勇気「……」

??「オルフェノクはいずれ滅びる。それでも、滅びるよりも早く人を滅ぼすこともできる」

??「あの子はオルフェノクだ。人を殺すことに躊躇いを持たず、本能で狩猟を行う化け物だ」

??「そして私も化け物だ……それでも私は、情が移ってしまった」

??「ヒトらしき感傷や感情はとっくに枯れ果てたはず私ですら……あの子たちだけは、人間だとわかる。人間を殺したいとは思えなくなる」


  「だから」と男が口にする。
  勇気は話を遮るように手を伸ばした。


勇気「……俺は」

勇気「みゆきのそばにいる。それでいい……それだけで、いい」

??「……そうか。人でいられるよう祈っておこう」

勇気「あいつを拾ったのは……あんたなのか?」

??「ああ。だから心配しなくてもいい……あの子は器用だ。オルフェノクとしても……」

勇気「どうして、ここまでしてくれる?」

??「……私の名前は花形」

勇気「………?」

花形「……スマートブレインの元社長だ。人として穏やかに生きたいのならばスマートブレインには決して近づくな」


  男――花形が、一瞬また威嚇めいた気を出す。
  勇気は全身を寒気じみたものに襲われながらも目をそらさない。


花形「君も、彼女も。破滅しか残らないだろう」

勇気「……忠告は受け取っておく」

花形「それでいい……『オルフェノク』はこれから間もなく滅びるのだから……」


  代金を机の上に置き、花形は去っていく。
  予言めいたものだけを残して――

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{           ここで一旦小休憩――なのですが……
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄`
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/           実はこの話、ここでエンディングへ分岐しても問題なさげなのですよねぇ……
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂              どうしましょうか……?
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧

   :|::::::}::l└/\Y\>ヘ_:人 |  <<:∧
   :|    \Y /}|::::..\ ∨∧〉   | / ∧
    ,:::::::  `ト:||::::::::/ト、: \/  /∧  人

                     ___
                   . : ´     ``  、
              / /          \
                /  /       }        ,      現在の状態を並べますと――
                -‐/}:  ノ} ハ}  }    ′
.            j{   :{ {/,ノ/ノイ } ノ}j: }:  }
            八   ,j从爪_}    爪ハ从ノ   }   1.みゆきはスマートブレインに発見されていないため『刺客』が来ない
             {八 \八 Vツ     Vツ 八   八   2.勇気は現状人間であり、スマートブレインに挑む理由・装備が存在しない
            {  \从       ’   ノイ /     3.また、本編サイドの人間への接触が啓太郎および海堂のみのため勇気に対しての警戒もない
              \  人     __    人(      4.ここから本編へ絡む場合たっくん・木場さんへの接触の有無が非常に大きい
              {\ 个o。. ____ . : ´        5.おやっさんの敵の件はほぼ草加さんが解決可能。深くかかわるとみゆきちゃんへの死亡フラグが甚大
              八 \ / } ノへ、
           {  \ノ{___ノ¨\__/ `ヽ、      ……要するに、これ以上関わると間違いなく危険なラインなんです

             爻爻}/..イ[二] ノ............‘,      現在はコンマの奇跡で『本編からの干渉』がほぼない状態
              乂乂j__[/__]/....../.......|
           /|          ̄「..........|        この状態の維持はすなわち、妥協じみたグッドエンドを受け入れることになります
              /...l    _______|........./
           {/⌒ア´............................`ヽ/

                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l
                 У jl  /|   /¬l l  j  |     『スマートブレイン』と関わるということは、組織と敵対することにつながるわけです
                     / { ノイ -‐|/l/  ル| l八 |       人間のままだと、まず勝てません。1万人ライオトルーパーやら出てきかねません
                 { 八| ィ==     ==ミ | l  \          敵判定↓100までとかになります。範囲殲滅できないので無理です
                   У 从 ニニ ,   ニニ jlノ|l  厂`
                     j  八         _ノ| /      みゆきちゃんの『オルフェノクの王』フラグは初期判定と会話でへし折れています
                 {  / 込、  (  ア   ´八/         寿命・殺人衝動関係でのコンマは概ね好調だったため無理をしない限り問題ありません
                     八 / У      イ                  
                    У / }___ノ〕i爪  乂____             
                 {   /__// 八___/..V`ヽ   現在、ここから動かせる話は『おやっさんの敵討ち』か『みゆきとの日常』となります
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......       前者の場合、多少のリスクを負って続けることになりますことをご承知ください
                      乢乢]... { j   j/.......く............j         判定次第では、あっさりと完結になる可能性もありますよ♪      
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j     それではアンケートです
                     |..j/У二二V...........∨/......../
                     |//............./∨..........∨/.../      ↓5まで   『矢島勇気』さんは――
                      j.. /........... /... ∨........ У./          1.おやっさんの敵討ちだけでも、と考えた(継続ルート)
                      {................./..../..∨.........../...{           2.みゆきを守り続けることを決めた(エンディングルート)

          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}
.        〈: :}: : : : : :.j|:. : :.,j|: : : : ---- ミ∨: : : : : : :乂: : \
          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁    それでは『2.みゆきを守り続けることを決めた』で決定させていただきます
        /:.:{: : : :′| : / |: : /}/ _   :| : : : : : __: : {: :'
         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨   今回の勇気さんのお話はここで完結ですが、判定如何で『アギト』および『555』の世界にこの2人が現れる可能性があります
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',    ――どういった状態かは、また異なる可能性も多分にありますが
            〉, : :小       ,              イ/
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、        本日はここまでです。ありがとうございました♪
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
.           八: : :ヽ ソ:〈   >    <   。si〔/∧
.            \ ⌒ヽノ   /{   。si〔    /∧

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|    くすん、身体がちぎれました……
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’      余談です。キャラメイクなどでの制限・能力値についてもう少し明確にしたいと思っています
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂     具体的には
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄`      1.『人外』であるかは判定性ではなく安価での確定選択式に
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/              (世界・性別・能力の次の質問で聞かせていただきます)
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂           
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、            2.『人外』判定の場合、素の身体能力に対しての足し算式での能力値を決定
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧             (怪人化した方が弱いというミラクルを万にひとつでも起こさないため)

   :|::::::}::l└/\Y\>ヘ_:人 |  <<:∧
   :|    \Y /}|::::..\ ∨∧〉   | / ∧         3.『性格』と『特徴・特技』を別々に質問、統計
    ,:::::::  `ト:||::::::::/ト、: \/  /∧  人           (混ざってしまってキャラが薄くなる・特技やクセなどを書けないのを避けるため)
    ,::::::   ∨ひろ/ \/ ./:/ }  ::|
     ,::::::.\:∧ち/   / /:/  :|  ::|         4.戦闘判定簡略化
                                    (ヒット→AT1.2倍 クリティカル→AT1.5倍 必殺技→AT2倍で体力値は平均怪人が100程度へ)

                                     戦闘が長引きすぎるのを避けるためと、何度もターンが回る場合のSPの旨みの少なさを考えて

                               ……などです。ご意見があればよろしくお願いいたします


                                   次回再開時にエピローグ、そのあとキャラメイクにうつらせていただきます

          .-: ――‐: -、

        /: : : : : : : : : : : : : : \
       /: : : ,ィ´¨: : : : : `¨: :`丶、':、
      ./: : : /: : : : : : : : : : : : : : : : :ヾ
     /: : :: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ、: : ',

     ,': : : /: : /: : : : : : : : : : |\: : ',: : : ',
     i: : : i: : : i: /i: : : ハ: : : :|  ∨: i: : : i
     |: : : |: : : !/ !: / |: :i: :/   !: : i: : : |      それから、もうすこしだけ!
     i: : : : : :/ん圷′ !/!/灯か|: : i: : :i:!
     ヽ: : ィ、.:| マ_ツ      込ツ |: : !ヾ:ヽ          このスレ的『あなた』のなれる範囲ですが――
     ,r': :~: !:j ,,        ,,  !: /: : {"`
     {: : : : :\   r゚  ̄ y  /!/、: : !      1.本編に示唆・および可能性が明示されている『仮面ライダー』
     i{ミ、: :i; : :}≧、`ー-―' イy¨゙iーヾ/、       →ありです。龍騎の世界でデッキを拾う、響鬼の世界で鬼になるなど
    /`ヾ: :`、: j、/ {!  ̄  ̄ 丿 i li   \
     |   \: : :_\ \____/  i l |    |     2.別の世界のライダーシステムおよび怪人
    {  | l`¨/⌒ヽ,/{⌒}\  | l |     }       →判定を挟みます。リンクしやすいシステムなどの場合ゆるく、明らかに噛み合わない場合低いです
    !   ヾ ∨¨ゞミ、}--{  \! //    !
    }  /,r'"~⌒ヽ;ヾ:. i!,ィ'"¨゙゚‐.`:、  i     3.完全オリジナルライダー
    /  | {  ニ二}:_:ミ /f二ニ   }  |  ':        →無しです。が、1のように「デッキを拾い、本編とは別のモンスターと契約した」「鍛えて鬼になった」などはありです
    |    !  二ニ! 、!/ ヒニニ   j  j  |
    }  /i i  , ' ∠ '´ ヽ、  ヾ 、    !    4.本編キャラとの入れ替わり
   //  | i  /  /     ':、 /i  \  ‘,       →無しです。『人間であるぼっちゃま』や『殺戮に目覚めたクイーン深央』などにはなれません
   |    ヾ∨}  {o   o  ∧//   丶、|
   !    `゚-'  ゞ      `y'       !      これらもすべて『人外』での質問にイエスと答えられた場合の指定となっています
   \____/ `¨ `¨"´ ̄´ \     /           ……改めて、ここまでです。ありがとうございました! おやすみなさいませ……

     ∧    ,.〈 o o      ヽ-‐、一'

2って、この前みたいにアギトでクウガ出すみたいなこと?

Wのメモリとかウィザードのファントム龍騎のデッキあたりは本編登場か設定存在なら可
そうじゃないならキツイってことか

                ― ―- 、

                , ´            \
          /        -       \
         / /  /

           / /   /  / }           丶
        .,{  // .,  '_ ∠_人   i!     }
        { ∨  { //´ {/ ` ) )_ 八         >>425
         /   / _从}., 斧ミ、   /ィ/ヽ } l ! .}       そうですね。別ライダー登場or別システムはそうなります
       i \/ ( !:| { {イ:ノ     x=ミ、 |/|/./        アギト世界でのイクサや『災害』の記憶の一種で魔化魍のメモリ、など……
       |   ∨ |ノ!  "     {'_ノ_.i} /\(          安価やコンマ次第、ではありますが
       人   丶 八       丶   ´ / / `  
      ((´(、  Yヽ    ,⌒ヽ    /|. /       >>428
      ` 〉\ }  ) \` - '  . イ/.|/          メモリ・ファントムなどはオリジナル上等、です!

         _(人 \ /    T  ´__ _           『あなた』が使うメモリでも、怪人でも……ね?
      ./   || \ }r‐ 、_ノ_\ヾ  .__ヽ        
      ′  || r‐t/:::rt}/ }  }  /!| |、ri、  
        ヾ ̄}>:::」X\ Y\ ! r/ ' l | } |.|       それではエピローグ……ではありませんがエンディングへ向けて

     |    \{_r'   \`}__ }/ !i     i |       安価は少な目でお送りします♪
              _||ヾ从}ノ_}/   !     | |、
      ヽ     |ちひろ|  ̄{  /\  八 | }
       \     ̄ヾ ̄  ./ \ 〉/\/ ∧
         \    >-/      K   /  }

勇気「……ふぅ」


  人の波が途切れたので勇気が一息つく。
  串揚げ屋はなかなかに盛況で、慣れないたくさんの人にも囲まれなかなかに疲労感が溜まったようだ。

  その中でふ、と言われたことを思い出していく。
  『スマートブレインに近づくな』という警告。

  おやっさんが殺された。
  それを探るのがきっと『スマートブレイン』に近づくということなのだろうと、勇気は解釈した。

  それでも。無念はある。
  恩人が死んで、関わるなと言われて――それでおとなしく引き下がるのは癪だ。

  自分ひとりなら構わずにいただろう。
  危険を顧みないで突っ込んで……敵を討とうとしただろう。


勇気「……みゆき」


  そう、1人なら。
  彼はもう拾ってしまった。1人ではなくなってしまっていた。

  まるっきり子供のような見た目で、子供らしい夢を見て。
  それでも人を殺して……人を怖がっていた少女。

  みゆきのことが、勇気にとって鎖になっていた。

  ただ、拾っただけの子供。
  少し面倒を見て――それこそ、犬猫みたいに可愛がっている。

  そういう理由『ではない』から、勇気は戸惑っていた。

  みゆきは子供だ。
  肉体的にはもちろん、精神的にも子供だ。
  なのに、子供のままではいられないような現実にぶつかって。

  壊れかけているのがわかった。
  放っておけないと思ってしまった。

  それは――


↓3
1.みゆきに対する『憐れみ』だった
2.みゆきに対する『愛情』だった
3.その他(自由安価)

  それは、みゆきに対する『愛情』だった。

  壊れそうなみゆきを守りたい、と思った。
  『お嫁さんになりたい』なんて子供みたいな夢を叶えてやりたいと思った。


勇気「…………本当にロリコンなのかもな」


  勇気が自嘲気味に呟く。
  昼のまかない飯は、なぜか味気なく感じた。

  みゆきのそばにいる。
  守るためにも、それ以上の気持ちがあっても。

  殺す。殺される――人として、日常にありえない出来事。
  勇気はそれが恐ろしくなってしまったらしい。

  『人のようなもの』を殺した。『人だったもの』に殺されかけた。
  勢いで走り続けて誤魔化していたことが今更に重くのしかかっている。

  それすら振り切る復讐心や敵愾心は――


↓2
1.まだ黒く熱く燃えている
2.もうどこにあったのかすらわからなくなってしまっている
3.その他(自由安価)

  もうどこにあったのかすらわからない。

  恩人の死は、どうしようもない現実は。
  勇気に無力感を植え付けて――心を折ってしまったようだ。

  怖い。だから。

  ――『オルフェノク』も『人間』も恐ろしいから、みゆきを守りたい。


  狭い狭い世界に、それでも勇気は小さな希望を持っている。
  自分の心と向き合ってようやくそれを把握した。


勇気(……店が終わったら、話をするか)

――――

――


  仕事を終えて、勇気が走る。

  店は遅くまで人が来て賑わっていた。
  世話になる以上文句を言えるわけもなく、解放されたのは少し遅いぐらいの時間だ。


勇気「どうも、間が悪いな……」


  どうにか家に帰りついてドアを開ける。
  そこには――


↓1コンマ
1~2:いない……?
3~5:寝てる
6~9:ふてくされてる




みゆき「あっ、おかえりなさい」


  そこには、普段通りに笑うみゆきがいた。
  遅くなったことに対する文句を言うわけでもなく、食事の用意までして。


勇気「………ただいま」

みゆき「ご飯できてるけど……食べれる? おなか、へってないかな」

勇気「いや。ちょうどいい……ありがとうな」


  量の多い髪を、ぽふぽふと勇気が撫でる。
  みゆきは少し照れくさそうに笑って、甘えるようによりかかった。

  みゆきが食事の準備をしている間、勇気は少しの違和感を覚えた。

  なぜかやたらと優しく、なおかつ遅くなった理由も聞かない。
  みゆきがとても『いい子』だということが不安感を煽る。


みゆき「………味、どう?」

勇気「……美味いよ」

みゆき「そっか。よかった……えへへ」


  はにかむように笑う顔。
  とても可愛らしいが、勇気は気になってしまう。

  だから。

↓3
1.違和感の正体を探る
2.気にしないことにする
3.その他(自由安価)

勇気「……なぁ、みゆき」

みゆき「どうしたの?」


  だから、聞く。
  みゆきのことを守りたいと思っているから、違和感の正体を探ることにした。


勇気「何か、あったのか?」

みゆき「……なにかって?」

勇気「それは………」

みゆき「………」


  確証のない疑問にみゆきが逆に質問で返す。
  何も言えなくて黙る勇気に、みゆきは――


↓1コンマ
1~2:ただ笑ってごまかした
3~6:逆に質問を返した
7~9:勇気を抱きしめた

みゆき「……聞きづらい?」


  言いよどむ勇気へみゆきが一歩近づく。
  その瞳は不思議と澄んでいて、勇気はさらに何も言えなくなった。


勇気「………そうだな」

みゆき「それって、さ。それって――」



↓1コンマ
1~2:「オルフェノクに関係すること?」
3~6:「お仕事のこと?」
7~9:「……お、おんなのことか………?」

みゆき「お仕事のこと?」

勇気「……仕事、か」

みゆき「なにか、あったんじゃないの? だからみゆきに聞きたい、とか」

勇気「………」


  どうこたえるべきか勇気は考える。
  みゆきがどこまで把握しているのかはわからない。

  不自然に遅い時間になったことと『仕事』のことを結びつけていることが気になった。


↓3
1.「仕事をクビになった」と話す
2.「仕事場の事情が変わった」と話す
3.おやっさんのことを話す
4.その他(自由安価)


≪……安価少な目とはなんだったのでしょう。本日はここまでです、おやすみなさいませ♪≫

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’  今週は忙しいので今日が唯一の更新チャンス!
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{    ……なので夕方再開で完結させる予定だったんですがこの時間
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄`  いけるところまで、おつきあいお願いします
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/        キャラ作成は次回にまわるかもしれません。申し訳ありません……
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧

   :|::::::}::l└/\Y\>ヘ_:人 |  <<:∧
   :|    \Y /}|::::..\ ∨∧〉   | / ∧
    ,:::::::  `ト:||::::::::/ト、: \/  /∧  人
    ,::::::   ∨ひろ/ \/ ./:/ }  ::|
     ,::::::.\:∧ち/   / /:/  :|  ::|

勇気「……すまん」

みゆき「……な、なにが?」


 勇気は頭を下げて謝罪する。
 何故謝られてるのかもわからずみゆきは困惑した。

 勘のいいほうではあり、『なにかがおかしい』と違和感を覚えていたとはいえ
 ほんの少しの指摘にここまで大きなアクションがあるとは思っていなかったからだ。

 その戸惑いをわかったうえで、勇気は言葉を続けた。

 おやっさんとのこと。――昔から世話になっていたこと。
 オルフェノクだったこと。――『刺客』に狙われていたこと。

 ――灰になってしまっていたこと。

 そのことを隠そうとしした謝罪。
 守りたいと思っていること。オルフェノクを怖いと思っていること。
 仕事先は新しく見つけたことも含めて、すべてをみゆきに告白した。


勇気「……こういう、ことだ」

みゆき「…………」


 途中からうつむいてしまったみゆきに改めて勇気が謝罪する。
 顔をあげたみゆきの表情は――


↓1コンマ
1~2:無表情
3~6:怒っている
7~9:泣いている

 ――みゆきは、泣いていた。
 大粒の涙をこぼして、顔をぐしゃぐしゃにして。


勇気「お、おい」

みゆき「ばか……ばかぁっ!」


 戸惑っている勇気の胸を叩いてみゆきが声を荒げる。
 精一杯強く、気持ちをぶつけるように。

 何も言えず、目をそらすこともできずにただ勇気は受け続けることしかできなかった。


勇気「……っ」

みゆき「なんで……なんで、黙ってたの、ばかぁ……」


 だんだんと叩く力が弱くなって、みゆきがもたれかかる。
 どうすればいいかわからず、勇気はそのまま抱き留めた。

勇気「……俺は」

みゆき「みゆきのこと、面倒見てくれるのは嬉しいよ。だけど、だったら。頼らないでどうするのさ」

勇気「かくしていて、悪かったと思ってる」

みゆき「隠してたのは、仕方ないよ。みゆきも話してないことはいっぱいあるから」

勇気「………なら、いいだろ」

みゆき「よくない。よくないよ……みゆきが大事なことを話さなくても、抱きしめてくれた。それに何も返せないままなんて……よくない」


 必死に話をそらそうとする勇気をみゆきが見つめる。
 ――今は、目を合わせられないような気がした。

みゆき「話さなくってもいいよ。だけど、だけど……せめて、いっしょにいる理由をみゆきにもちょうだい?」


 みゆきは勇気に抱きついて、その腰へ手を回す。
 振りほどくことも、抱きしめ返すこともできないで勇気は固まってしまった。


みゆき「いやなことがあった、ってことだけでもいい。頼りないだろうけど、みゆきは普通の人じゃない」

みゆき「乱暴にしたっていい。八つ当たりでいい……だから、みゆきにも背負わせて……大丈夫、だから」


 振り払えない。なのに、抱きしめられない。
 勇気は動けないままみゆきの話をただ聞き続ける。

勇気「……ごめんな」

みゆき「いいよ。みゆきもいろいろヒミツにしすぎてたから……」

勇気「そうなのか?」

みゆき「そりゃあ、もう。だってほら、みゆきは乙女だからね? 乙女の秘密はあるものなんだよ!」

勇気「………ははっ、そうか。そりゃすごい」

みゆき「むー、なにさ……だから、はい」

勇気「…いや、俺は……」

みゆき「いいから。ん………大事な人がいないのは寂しいよ。疲れたら休んで、だらだらすればいい」

みゆき「みゆきはプロの怠け者だからね。いっぱいいっぱい休ませてあげる……」

勇気「……ごめん」

みゆき「もう、いいってば。ほら……」


 みゆきに抱きしめられながら、勇気は静かに寝息をたてはじめる。
 不器用に頭を撫でて、みゆきは微笑んだ。


みゆき(やっと恩返し、できるかな。みゆきだってあんなにいっぱい泣いてるところみられて……)

みゆき(……あ、恥ずかしいかも。むぅ、今のうちに仕返ししちゃおうかな)


 勇気が眠ってしまったことを改めて確認してからみゆきが動く。

 2,3度ほおを軽くたたき、そのあと頭を撫でて。
 それでも反応がないことを確かめて……それから。

みゆき「……」

 それから、ほんのちょっとだけ。
 彼女なりの『お礼』を。

――――

――


 翌朝。
 勇気はすっかり寝入ってしまったようでベッドで目を覚ました。
 布団の中にみゆきの影はなく、慌てて探しに出ようとしてとてもいい香りがすることに気がつく。


みゆき「あ、おはよう。朝ごはん……作ってみたよ? お味噌汁とか、お嫁さんのスキルだよね」


 台所に立っているのはみゆきだった。
 小さな身体で鍋を火にかけ、既にできている卵焼きとご飯を器によそって準備を終えている。


勇気「………そうだな」

みゆき「うん。あのさ……みゆきはね、勇気さんにお礼がしたい」

勇気「お礼、なんて……俺は」

みゆき「どこにも行くなって言ってくれたから。だから、みゆきにできることはする……これから先も、ずっといる」

みゆき「えへへ、ヒモ生活ってやつかな?」

勇気「……それは違うんじゃないか」

みゆき「そっか。 ……ねぇ、美味しい?」

勇気「…………あぁ」

みゆき「……よかった。うん、よかった。だったら、さ……ヒモじゃないなら、まるで……」

勇気「みゆき」

みゆき「……ん、うん」

勇気「……これからも、そばにいてくれないか」

みゆき「えっ?」

勇気「……思ったより………俺は、臆病だったみたいだ。いなくなるのが怖い。心配なんじゃない……怖いんだ」

みゆき「……そっか」

勇気「失望したなら、放っておいてくれていい……だけど」


 言い訳を続けようとした勇気の言葉を、みゆきの唇が塞いだ。
 驚きに目を見開いた勇気に、みゆきはすぐに離れてはにかむように笑う。


みゆき「……ううん。嬉しいよ? だから、それ以上言っちゃダメ」

勇気「………あぁ」

みゆき「怖くなくなるまで、みゆきがそばにいる。だから、みゆきのことも見てて……いっしょに、いたいな」


勇気「……ああ。ありがとう」

みゆき「いいの。これでおあいこだからねっ」

勇気「はは、そうかもな………」



みゆき「………ところで」

勇気「どうした?」

みゆき「お仕事の時間大丈夫?」

勇気「なっ……!?」

みゆき「えへへ、いっしょにみゆきとだらだらしてすごしてみる?」

勇気「バカ言うな、働かなきゃいっしょになんか生きられっこない……っ、じゃなくてだな……」

みゆき「……ん。いってらっしゃい! 晩御飯用意して待ってるからね?」

勇気「………はぁ。いってきます」

みゆき「……あっ、そうだ。ひとつ言い忘れてた」

勇気「……どうした?」



みゆき「さっきの、みゆきのはじめてなんだからっ! セキニン、とってよね!」

勇気「」



 大きな声での「初体験」宣言。
 思わず絶句した勇気に、可愛らしくみゆきは首をかしげる。
 みゆきを責めるわけにもいかず半ば逃げるようにして駆け出す勇気に、のんきに手を振り送り出す。

 ――この件は近所でしばらく噂になったとか、ならなかったとか。



『仮面ライダー555の世界』  完

                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l
                 У jl  /|   /¬l l  j  |  『仮面ライダー555』の世界。
                     / { ノイ -‐|/l/  ル| l八 |   『矢島勇気』さんの物語はこれにて終了とさせていただきます!
                 { 八| ィ==     ==ミ | l  \
                   У 从 ニニ ,   ニニ jlノ|l  厂` 
                     j  八         _ノ| /   力量不足や勇気さんのコンマ運も合わせて、とても長めのお話になりましたね
                 {  / 込、  (  ア   ´八/    次回からは改善できるよう、善処させていただきます♪ 
                     八 / У      イ
                    У / }___ノ〕i爪  乂____   このままキャラメイク――といきたいところなのですが眠気が限界。
                 {   /__// 八___/..V`ヽ  今週末、土日のどちらかにキャラメイクから始めさせていただきたいと思います
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......    その場合は2時間前には連絡する予定ですので、気長にお待ちくださいませ
                      乢乢]... { j   j/.......く............j
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j  おやすみなさい。いい夢を
                     |..j/У二二V...........∨/......../
                     |//............./∨..........∨/.../
                      j.. /........... /... ∨........ У./
                      {................./..../..∨.........../...{
                  \____/..../..... ∨..../.....{
                  /...............{..o..o...................{

                   /.................入...........................\
                     〈...............∠二\.....................∠〉

              ...  -──‐- ..
           . : ´.:.:>-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.``
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      /.:.У.:.:.{.:.:.{.{.:./ ∠___彡イ.:.:.:.:.:.:/,,}.:.|:.:.:.:.}.:.:.
      {.:.:{.:.:/{:.:.:{:{/       ,}/}/⌒}.:.|:.:.:.:.}.:.:}        改めまして、お久しぶりです!
      八.:.Y.:.:ノ{.:.:.N x==ミ        }.:.|:.:.:.:.}:.リ          大変お待たせいたしました♪
...    {:.:.:V{イレ{.:.:.{ 〃〃       ,x=ミ、从|.:.:.:ノ.:.{
     从.:.乂.:.:.:{:.:.:{            〃〃 八.:.:.{.:.从
      {.:\.:.\八.:{        ’   /}.:.:./⌒ヾ    今回、キャラメイクを少しだけ改変していますのでご注意くださいませ
      八:.:.:.\.:.Y.:.圦   { ̄ `ヽ   /   }: /
     {\:.:.: ヽ}.:.:. 心、 ゝ-- ′ /   }/           準備はよろしいでしょうか?

       \.:.:..:.:.}.:.:.:}   >-  r  ´
     /⌒\.:.:⌒ソ_    {\___/⌒\
..   /................|\.:.:}ノニ)\__人 \..\ ィハ

    |................ | 《三≧≦てイ///「 ̄}....../ / 小
    |.......,,..... └ノ三ニノ⌒ヽ乂//   }.. / '   l| !
.     V........`ヾ..^⌒\.:.:.:.:.:. }\/}  八{     l| !
    ∨........... \.........\{\{..... \∧...{     l| ト、
.      ∨................「ちひろ丁........./..../\  i| |..∧
.     ∨.....\ └‐─‐‐┴‐<../.......... \,ノ j....∧

      ∨........\....................... /............... /ヽ/..... ∧
.       ∨...........>ー-....__/............... /|\/............∧

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         |:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.://冖|ノjノイ     了冖¬八.:.|.:.Y⌒
         |.:.:.:.: 八.:.:/l  |[    j     |[    j:りノ.:八      それでは、まずはあなたの住む『世界』からお聞きします
         У.:.:{ У  乂 ー‐‐ノ    乂ー‐‐人.:.:.:.:/
           {.:.:.:.:.\___  ⊂⊃   ____   ⊂⊃:.:.:/
           \.:.:.:.:.人\        \___ノ    ノ|.:./          あなたが生きている『仮面ライダー』の世界は
         {.:.`:.:.:.:.:.:} >‐-       -‐<  |/             どんな世界でしょうか?
             \:.:.:.:.:ノ} /  く\/⌒Y^ヽ\
             八.:.:.:.ノ}\    /ー /\/  ]                ↓3さん、お願いします♪
            辷=ーイ  }\   /V/ `¬
               )ノ)ノj  ノ [チッヒ]  [   八
                /         ]      \
                \          [     /
                     [>-     __ノヘ -<]
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                     乂::ノ 乂::ノ

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                   . : ´     ``  、
              / /          \
                /  /       }        ,
                -‐/}:  ノ} ハ}  }         ――『カブト』の世界ですね?
.            j{   :{ {/,ノ/ノイ } ノ}j: }:  }
            八   ,j从爪_}    爪ハ从ノ   }     ひとつだけご注意いただきたいのですが
             {八 \八 Vツ     Vツ 八   八  あなたが『人間』で『成虫ワーム』の判定に存在する『クロックアップ』を受けると
            {  \从       ’   ノイ /       回避判定が不能のまま敗北しますのでご注意ください
              \  人     __    人(
              {\ 个o。. ____ . : ´    『鬼』の身体能力であろうと、カブトの世界のワームにはただ人間のまま立ち向かうのは大変危険です……
              八 \ / } ノへ、
           {  \ノ{___ノ¨\__/ `ヽ、

             爻爻}/..イ[二] ノ............‘,    それでは、続いて『あなた』のことを質問させていただきます
              乂乂j__[/__]/....../.......|      『あなた』は男性でしょうか? それとも女性でしょうか?
           /|          ̄「..........|        ↓3さん、お答えください
              /...l    _______|........./
           {/⌒ア´............................`ヽ/

  /::::|:::/::::::|::::::/.:/:.:::::/メ、:::::::::::::::/ /.::::/.:::::::/ |::::|::::|:::::::::::::|

  ,’:::::|/.::::::::/|::::/.:/::://..::.\::::::/   /.::::/.:::::::/ ::::|::::|:::::::::::::|
 :i::::::::{:::::::/::l:::::::人/<:::::::::::彡ヽ:〉  /.::::/.::::/   |::::|::::|:::::::::::::|
 :|:::::::{:::::/.:/|:::|::| | ィ斥示\     ./::/.:/  _|::::|::::|:::::::::::::|      なるほど――
: ∧:::::|:::/.::i  |:::|::| l〃|'///,リ     ̄ ̄ ´ ̄ ̄   |::/:::;’:::::::::::;’         初めての『女性』の『あなた』ですね!
:/:::{:::::Ⅳ::: | {|:::|::|  ;弋'//         ィ斤示、 //.::/.:::::::::::,
{:::::.\:}!::: ::Ⅸl|:::l:ノ                  {'///リ i //.::∧ ::::::::::|    ふふふ、個性豊かな面々とどんな関係になるのでしょう?
,}:::::::::..\:::/::::∨|!              乂/ツ :| /.::/.:::::,:::::::|
::\::::::::::..\::::::Ⅵ}、             r     .//.:乂:::::/ \::‘,     それでは性格を――の、前に……
/::\::::::::::::::::::::}|:∧    r―   、        /::/.:::::::/    ̄`
: {::::::::.\:::::::::.∨ハ∧   :|     \       〈/l|:::::::/         お聞きしたいことが1つあります
 \:\::::::::::::::::l{:::∧  、 \    /     /   |:::{/            あなたは『人間』ですか? それとも『それ以外』でしょうか?
  .}\:`ヽ:::::::::l|:/.:::l:  \   ー      /    .‘:::|              (ライダーシステム資格者も『それ以外』にカウントされます)
  :人:: \::::\:┃:::: }:|   >―┬― <   ._   Ⅵ
  {:::/\:::: ̄:::`ヽ:::::リ       |\     /   \              ↓4さん、お願いします♪

                    . : ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
              /:.:./.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\

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.            j://.:i/.:.:.:/i:/.:./.:.:./.:.:. /:∧l.:.. |.:.:.:.:|

.               j:V:.:.:|.:.:.:/ /.:./.:.:./.: /|/  l.::/|:.:.:.l:|    ふふ、フフフフ―――
            |:.|.:.:.:l.:.:/ //|/|/  一-|/i |.:.:.:l:|

            |.:|:.:.::l /イ丈夕     ノ丈夕 |:.:.:.l:|       さらに『初』の『人間ではない』あなたですね!
            l八.::.j/Y^⌒    ,  ⌒^` 人.:.八
.               {.:.:\:八           彳: Y⌒`
.            ∩   f\.:.:ヽ.:`ヽ  「   ア fYYVl.:.:..|       あなたはいったい、何者なのでしょう?
            l |‐r‐l |{:\..:.:.:.: lト  __  f | | | |八:..|        ワーム? ネイティブ? マスクドライダーシステム適合者?
            | lLlLj | \.:丶.:..ノj__     _」_!_!_!_L_ ``         それとも、それとも―――
          ∧ [三三]アヘ.:.: ノ⌒}   「,_,_,_,_,_,_,L__
.        {_∧/....ゼ.∧ {⌒Y  ⌒}  L,,_,_,_,_,_,」  ``
          ∨_,|.....ク.... | {__人_ノ⌒!ヘ {      }   │    ……ふふふ。それではお伺いしましょうか
            }∨|......ト.....l    V乂乂乂/{      }    |
.          j>≧===≦   V∧二|//{     }    !       あなたは『人間以外』の
           /,      }/ \   V∧ニ|//l{      } `V         ――『何』なのでしょうか?
.          ///     }/ \\ V∧// {/      }  }   ↓4さん。お答えください
        {//      }/   \\V'// /V/
        ∨/ ,   ハ     \\/  ∨/      /

マスクドライダーシステム適合者

おぉう、ネイティブ…まぁネイティブもライダーになれるし

                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l
                 У jl  /|   /¬l l  j  |
                     / { ノイ -‐|/l/  ル| l八 |     『貴女』は『ネイティブ』なのですね!
                 { 八| ィ==     ==ミ | l  \        さて、35年前にやってきたネイティブ……
                   У 从 ニニ ,   ニニ jlノ|l  厂` 
                     j  八         _ノ| /   その中でのあなたの立場はどういったものなのでしょう?
                 {  / 込、  (  ア   ´八/     そちらをうかがう前に、まずはあなたの基本的な能力をおうかがいしますね♪
                     八 / У      イ
                    У / }___ノ〕i爪  乂____
                 {   /__// 八___/..V`ヽ    さて、まずは『頭脳』です
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......      知略的なのでしょうか、それとも……
                      乢乢]... { j   j/.......く............j
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j      ○○な子ほどかわいいと言いますし、楽しみです――
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j
                     |..j/У二二V...........∨/......../

↓1コンマ

  1:モモタロス級。押してダメならもっと押せ!基本判定にマイナスレベル
2~3:判断力は低い。咄嗟にベストの選択ができないレベル
4~5:常識的な範疇。判定に支障は出ないレベル
6~7:ひらめき持ち。いざというときにはプラス補正がかかる
8~9:だいたいわかった。基本判定にプラス補正
  0:貴方、実は地球の本棚にアクセスできるんじゃないですか?

悪くないな

         -―‐-  .,_
       /:::::::::::::::::::。::::::_;::==:,、
    , ´::::::::::::::::::::;'゜:::;〃::::::::::::::::\

    .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i;:::::::::::ヽ
   .:::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::;::::::::ト;::::::'、;:廴
   i::::::::::::::::::::::::::::/::::::::i:::::i::::::::|:::|',::::::ヽ
.  |:::::::::::::::::::::::::::{::::::::::i:::::|::::::::|:::} }:::::::::)      ――『ひらめき』持ちですね

.   {::::::::::::::::::::::::::::i:::::::;イ::::|!:::::j'|:/ !::::::/        ある種の主人公らしさを持っているということでしょうか
   ゛:::::::::::::::::::::::ハ:;::'/:::{ヽ;:::} リ  マ::/
   ',:::::::::::::::::::j::::::::Y..:::::ゝ{::j     }/
    \ .::'⌒t:::::::::.‘,__.::::ル、  人i_      続いて『人間』のふりをしているときの『貴女』の身体能力をおうかがいします
.       `ーt;::::::ゝ、.::.__\`ヽ__.:'〔          これは基本的な体力値であり、『ネイティブ』の能力を発揮していない状態でのものです
       , 辷ー-´(:::::. ̄.:`::ヘ,:-ぇ
      /  ゙ー-=ニ ゝ-…'⌒ヽ;::::)       これにネイティブとしての能力判定が加わりますので、もし……
     { i   ¦  ´    ,'   ⅵXiフ       ……いえ、やめておきましょう。フラグは立てるものではありませんから
      i |   |    :   {     \;j¨ヽ
      ゝ|   l     ゝ ;       ‘,ニム      それでは『体力』の判定を――
.      |:   :       \j     ‘,ーゝ
     |          `゙'.;     亅  i
     !            i「     :. /
.           i            j|ゝ   ノ/

↓1コンマ 生身
  1:貧弱。まともに殴り合えば子供に負けるかもしれない
2~3:弱い。一般的な女性とほぼ互角なレベル
4~5:普通。一般的な男性の強さ
6~7:強い。人間の犯罪者ぐらいならかるくノせる
8~9:達人。怪人相手でも変身せずに戦える
  0:生身でガタックを変身解除に追い込むレベル

でい

          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}
.        〈: :}: : : : : :.j|:. : :.,j|: : : : ---- ミ∨: : : : : : :乂: : \       (ほっ……)
          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁
        /:.:{: : : :′| : / |: : /}/ _   :| : : : : : __: : {: :'    人間としてもなかなかに強いようですね!
         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨     サナギワーム程度なら、どうにかなるかもしれません
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',      
            〉, : :小       ,              イ/       それでは続きまして、怪人としての『貴女』の強さをお伺いします
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、      基本判定『6』の達人に付け加えられる能力は――
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
.           八: : :ヽ ソ:〈   >    <   。si〔/∧
.            \ ⌒ヽノ   /{   。si〔    /∧

↓1コンマ 怪人体
1:サナギのまま。ほとんど変化がないレベル
2~3:サナギのまま。強さは増している
4~5:サナギのまま。脱皮間近なので判定如何で――?
6~7:成虫。クロックアップに対応ができる
8~9:成虫。さらに能力が増し、幹部級のワームに匹敵する
  0:―――?

w

つぇぇぇぇ!

お前らのガタックの扱いが伝統通りでクソワロタwww

            _______
        ,, -‐'´:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.`ヽ、

       /:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.\
      //:. :. _/ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙゙̄ー-‐'⌒`ヽ、k
     /:. :. :. :./:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :\
   /:. :. :. :./:. :. :/ :. :. :. :. :. :. :._,,. : :. :. :. ;; :. :. :. :.\

    |:. |. :. :/, :. :./:. :. :./:. :. :/:. :. :. :. :.| :. |k :. 、:. :. ハ
   〈:. |:. ://:. :./:. :./:. :. :./:. :. :. :. :. :.ri:. :.| ハ:. :|: 、:. : k      これは、これは――
   |:. :V/:. :. /:. :/. :. :_./:. :. :. :. :. :. :./|:. / ハ:. :|:. | 、:. ヽ、      ごく普通に、とても強い……どう転がっても面白そうな『貴女』ですね!

.   |:./ノ:|. :. |:. /:. :_ナ-..,,__ :./:. :. /ノ:./   ハ: |:. |:. ヽ_: \
    X ゝt:. :|:./:..//:. : _,,.-‐^ー、_ -' /:/ __ノ  リ:. |:. :.ハ `ーヽ  強さのレベルをわかりやすく言うのなら、ハイパーカブト以外とのタイマンならばほぼ勝てます
   /: ( _ |:. |/:./ λー┬--=ニ_´_` /ノニ    |:. /:. :. : }      ゼクトに敵対しても、ライダーと敵対しても、またその逆にワームと敵対しても
  〈:. :.゙h |:. :./ ムハ |     Tヽ/´イ ̄ ̄'|~7 |:./:. :. :. :.|       ――問題なく、立ち振る舞えるでしょう
   |:. : :.ヽ_V   :::::::ヽtっ__.ノ/::::::::::ik_っ ノ/ /:./:. :. :. :. |
   ハ:. :. :. :. ハ_   ::::::::ー-‐´::::::::::::::::-`ニ:::::〈ノ|:. :. :. :../    それではそのあたりを深めるためにも……
    \:. :. :. :. ~゙`ヽ、        '      |:. :|:. :. :./         まずは『貴女』の性格について伺います
   (て\:. :. :. :. :.ー、ヽ、 \          Λ:.|:../
    ` ノ>ー--、:. :.k :.ヽ.  \_,,.-''´   _ノ  )/|:./      特徴・特技などは次の質問でお聞きしますのでご了承ください
    /       ヽ-.:. :. 入_  __,,..-‐へヽ、_ !'
.   /       、 ハ:.ヽ:〈  | ̄ヽヽ k     |         さて。貴女の性格について。断片的なことであったり好きな物事であったりを教えてください!           
   /.        ヽ |:. :. :) `/ぇ、ヽ. ||  | / |          ↓5までをミックスさせていただきます♪
.            ヽ hへん'´ー< ヽ| || |/  |

クール
だが食に煩い

この場合一番↑2つは無効?性格だし
もし無効かつこれがOKなら人間好き

                    _
                , -―'":.:.:.:.`ミー-、
            /⌒/:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.\:.丶、

           /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.\:.:.ヽ
          , ' :.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.:.ー-、:i:\:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.,       あぁ……わかりづらい質問方式で申し訳ございません……
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.|、:.:.:.:.:.:..: |:.:.゙ト-l\:.:.:.、:.:.:.:.:.,
        /イ:.:.:.:.:.:i、:.|_,\:.:.:.:.:.|\|  |/ ヽ:.:.Ⅵ:.:. l   直下2つは『性格』に関わらない部分ですので、カットさせていただきます
            |:.:.i:.:.斗'´   `  .,|ィ竓ミ、  i‘.:.:i .!:.:l    有効レスは>>559-563として採用させていただきますね
            |:.:.'.:.:.:l ,ィ竓       `゚ l:.:Ⅵ /:./       大変失礼いたしました……
            |:.:.:.'.:.:l:'.゚   `       o .l:.:.:} /:.∧    
            |:.:.:.∧|:.}o   r~-、     l:.: 爪:.:.:ノ    続きまして、あなたの『特徴・特技・立場』をおうかがいします
            |/   八   }   }   。 ,l:.∧/:く       ↓6まで、アナタの来歴になりうるもの・得意技などをお願いします
             /⌒Y^l  ̄`′ u イ}l/:.:.:.:.:.:.ヽ

            r' - 二l'、   ,, / 〉`<:.:/⌒!

            ,′  _」、〕 ´ /  /::::::::i:::`ー--へ
             i    ┬.ノ .廴/   /:::::_L:::::::::::::::::::::\         }\
              _j     {イ  厂\  rく/7 /  ̄ヽ:::::::::::::::::\ r~レ^>7:.:.:ヽ
          _「<    ,ノ:::l ./   ヽl i i  i .「^! .l::::::::::::::::::::::i`Ⅵ:i:r'":.:.:.:./_,
          ./\ `''<_」::: l、∧    ∧_l_.L.ノ― ' ∧::::::::::::::::::::L:.」:i:i:`丶_二ン
        /::::::::`ー―┴〉:l  厂 ̄\廴_ノ  /:::::ヽ:::`ー--::::Y L_」`┘

ZECTの特殊部隊隊長の権限持ち
部下にケタロスとかヘラクスとかいる

さすがに>>571は無理あったかな?

                     _ -==. .ミ        ○
                  /: : :-<: : : : : :\     O

                     ノ: /: :_; ィ´: :  ̄ ̄`ヽ  o      流石に選択肢の多いカブトの世界……
                    /: y: : 厂: : : : : : : : : : \ : .
                /. : : : イ: : : : : : : :\: : : : :ヽ:入 ̄`ヽ     少々まとめてまいりますのでおまちくださ……ぐぅ……
                   ∧: :/:/: : : : : :ⅱ: : :!-v一 : ト、 \  i
              {: :V: : :|: : :∧: イ:|: : : |    i |: :| ̄  |
                〉: : : /i: :斗 '}:/ 乂 N  __彡':!: :!   !
                  __{: \/: |: : :| i′         Ⅶ |   |
              ⌒圦: : : :込: : | _彡'   __  八 |   |
              (: Y´: :厂>‐ 二ニ=-- ┴ァ'⌒`   ∧
          _____冫: :彳´      x< ̄ ̄ ̄ ̄\   }__
           -=ニ三三{: :彡'_ x─‐ < ̄\\       /三三ニ=
            -=ニ辷汽 (/    _}___}__}___/三二ニ=‐
                   _(: : 人_(/ ̄ ̄  三三三三二ニニ=-
                -=ニ三≧=一   -=ニ二三三二ニ=-

お疲れ様です

          .-: ――‐: -、

        /: : : : : : : : : : : : : : \
       /: : : ,ィ´¨: : : : : `¨: :`丶、':、
      ./: : : /: : : : : : : : : : : : : : : : :ヾ     それでは――
     /: : :: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ、: : ',     『貴女』の来歴候補をあげていきます!

     ,': : : /: : /: : : : : : : : : : |\: : ',: : : ',
     i: : : i: : : i: /i: : : ハ: : : :|  ∨: i: : : i  1.流れ者のクールな女。記憶喪失で自身の過去を『食』の中に探している
     |: : : |: : : !/ !: / |: :i: :/   !: : i: : : |     正体は『ネイティブ化』の被害にあったが失敗作として放棄された元・一般人
     i: : : : : :/ん圷′ !/!/灯か|: : i: : :i:!.    『食』を求めるのは実験を受けている間に感じ続けた『飢え』を埋めようとしているため
     ヽ: : ィ、.:| マ_ツ      込ツ |: : !ヾ:ヽ   
     ,r': :~: !:j ,,        ,,  !: /: : {"`  2.根岸の側近にしてよき友。彼に一切遠慮なくツッコミを入れられる数少ないネイティブ
     {: : : : :\   r゚  ̄ y  /!/、: : !      人間としても絵や合気道などを嗜み、人生を謳歌している模様
     i{ミ、: :i; : :}≧、`ー-―' イy¨゙iーヾ/、     虫もおけらも犬だって、生きているものはみんな大好きだが態度にはそれがあまり出ない
    /`ヾ: :`、: j、/ {!  ̄  ̄ 丿 i li   \    
     |   \: : :_\ \____/  i l |    | 
    {  | l`¨/⌒ヽ,/{⌒}\  | l |     }  3.ZECT特殊部隊隊長にして隠れたネイティブ
    !   ヾ ∨¨ゞミ、}--{  \! //    !    人間も含めた生き物を愛し、侵略を止めるため立ち上がった
    }  /,r'"~⌒ヽ;ヾ:. i!,ィ'"¨゙゚‐.`:、  i    日下部、加賀美の両名とも面識があり。ワームとしての能力に……?(判定あり)
    /  | {  ニ二}:_:ミ /f二ニ   }  |  ':
    |    !  二ニ! 、!/ ヒニニ   j  j  |  4.このまとめを作ったのは誰だ! 作り直せ!!
    }  /i i  , ' ∠ '´ ヽ、  ヾ 、    !
   //  | i  /  /     ':、 /i  \  ‘,      以上です!
   |    ヾ∨}  {o   o  ∧//   丶、|
   !    `゚-'  ゞ      `y'       !
   \____/ `¨ `¨"´ ̄´ \     /

     ∧    ,.〈 o o      ヽ-‐、一'
     //∧   //∧      ///∧
    //// ヽ/////\   //////∧

4吹いたww

              ...  -──‐- ..
           . : ´.:.:>-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.``
          /:.:.//:.:.>.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
.          .':.://.:.: /..::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:⌒ヽ
.          /.:/.:.:.: /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.
        /.:/.:.:/.:.:/.:.:.:/⌒).:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.
.       /{.:. //.: /.:.:.:/  /.:.:.:.:./.:.:.:. /.:.:!:.:.:. }:.:.
      /.:.У.:.:.{.:.:.{.{.:./ ∠___彡イ.:.:.:.:.:.:/,,}.:.|:.:.:.:.}.:.:.      さて――
      {.:.:{.:.:/{:.:.:{:{/       ,}/}/⌒}.:.|:.:.:.:.}.:.:}       お気に召した選択肢はありましたでしょうか?
      八.:.Y.:.:ノ{.:.:.N x==ミ        }.:.|:.:.:.:.}:.リ
...    {:.:.:V{イレ{.:.:.{ 〃〃       ,x=ミ、从|.:.:.:ノ.:.{    『性格』の部分は、どの来歴を選択しても反映されますのでご心配なく
     从.:.乂.:.:.:{:.:.:{            〃〃 八.:.:.{.:.从
      {.:\.:.\八.:{        ’   /}.:.:./⌒ヾ       あなたの来歴をお選びください!
      八:.:.:.\.:.Y.:.圦   { ̄ `ヽ   /   }: /
     {\:.:.: ヽ}.:.:. 心、 ゝ-- ′ /   }/          ↓7まで、一番多かったものを採用します!

       \.:.:..:.:.}.:.:.:}   >-  r  ´
     /⌒\.:.:⌒ソ_    {\___/⌒\                ……4だったらまた頑張って考えてきますね!
..   /................|\.:.:}ノニ)\__人 \..\ ィハ

    |................ | 《三≧≦てイ///「 ̄}....../ / 小
    |.......,,..... └ノ三ニノ⌒ヽ乂//   }.. / '   l| !
.     V........`ヾ..^⌒\.:.:.:.:.:. }\/}  八{     l| !
    ∨........... \.........\{\{..... \∧...{     l| ト、
.      ∨................「ちひろ丁........./..../\  i| |..∧
.     ∨.....\ └‐─‐‐┴‐<../.......... \,ノ j....∧

個人的には3

2かー
しかし根岸ってあのおっさんかー
最終的に敵対し合いそうなのは何故だ

                         .. -‐.:.:.:.:.:.:.:.:.:‐- ..
                   ∠:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`` 、
                  / ̄.:.:...:.:.:.:/.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:\
                 ,:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:..:l.:.:.:.:. |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.
              .:'.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.l: l.:.:.:.:. | :.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

                 /.:./.:.:.:.:.:.l.:.: 八|:.|:.:.:.:l\.:.: l.:.:. |::.:.:.:.:.:.
             /iイ.:.:.:.:l:.:.:. l.:./ノ |八.:.:.|  \|\l|.:.: l.:.:.:\    ――選択は2
              |:.:.:.:.:|l:. /|/-‐   \|  ‐‐- ∧.:.l.:|l⌒^     根岸の良き友人にして側近……ですね♪
              |.:.:.:.:.|lV斗==ミ     ィ==ミ、[∧:l:.|!
              |.:.:.l.:.|仆 〃〃〃   〃〃〃|.:∧.:|      クールなあなたが根岸さんと共に現れる……

              |.:.:l|:八]        ’       l.:..[У       ……とは限りません。他の話と絡むのかも?
              |/|ハ八     ______   八:.[⌒\
                  ]:.:.ト、   V   ノ  /|.:.:八   ))      というわけで、大事なことです
                  ].:.:|__〕ト       ィ〔:.:.:|.:/.:.:.}          あなたがかかわるのは原作でいうと
                  ]:リ「人¬=- -=¬ニア人.:.:ノ}           『何時』でしょうか?
                     入   ` ‐---‐ /    \.:}
                     ///\ `  ¬‐- / /    八          ↓3さん、お願いします♪
              ///////{`ヽ、   / /   /j//\
             /////, ///∧二>-{      / //// /,

根岸登場が45話だから44話
調べたらカッシス2回目を倒す所かな

                     ___
                   . : ´     ``  、
              / /          \
                /  /       }        ,
                -‐/}:  ノ} ハ}  }    ′
.            j{   :{ {/,ノ/ノイ } ノ}j: }:  }    根岸登場前――ということはカッシス2戦目ですね
            八   ,j从爪_}    爪ハ从ノ   }     ……えーっと………根岸さんといっしょじゃないので……
             {八 \八 Vツ     Vツ 八   八
            {  \从       ’   ノイ /
              \  人     __    人(     ……むむ、ではシリアスとギャグの2パターン開始から
              {\ 个o。. ____ . : ´          あなたは――
              八 \ / } ノへ、
           {  \ノ{___ノ¨\__/ `ヽ、     ↓3

             爻爻}/..イ[二] ノ............‘,     1.根岸の依頼でエリアZ防衛をするため参上
              乂乂j__[/__]/....../.......|     2.街がボロボロ大騒ぎでお腹が減っていたので倒れていた
           /|          ̄「..........|
              /...l    _______|........./
           {/⌒ア´............................`ヽ/

                _,.  -―‐-
         ,r==::;_::::::::、::::::::::::::::`ヽ、
         /::::::::::::::`ヾ:::::::゙:;:::::::::::::::::::丶
        /::::::::::;i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
     _厶イ::::/:l::::::::;:::::::::::、::::::::::::::::::::::::::::::.      ……なるほど。シリアス気味に参ります
      /:::::/| ::|:::::::i:::..i:::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::i       本編キャラクタを踏み台にするような展開にはならないようにしますね?
     (::::::::::{ { .::|:::::::|::..j::::::::::}:::::::::::::::::::::::::::!
      ',::::::::| ‘,|1::::|!:λ:::::::‘,::::::::::::::::::::::}    それでは、最後に
      ',:::::リ  リ' {:::::リi::::ゝ、;::::ヽ:::::::::::::::::::;'        あなたの『人間としての』名前をお答えください
      ',:i    }::::ソ::::::::::::ノ个::::::::::::::::::;'
       j人  ノ;ィ´.::__;/:::::{:::::::::::::::::.丨
          个: 。 /´'i ‘,:::::::‘,:::::::::::::..}        ↓4さん、お願いします
           ′  ~ _」 _ヽ、.::::::;ゞ、::::::::.ノ!
            , '⌒ ̄ ``ー-==¨''⌒ヽ;:イ::l
        ,/   ',      ` ¦   | }::j
         〃     }  ,     |   |}'
         {     ;'  ノ      |   リ
        .'    / /       :    |!
       |   ,:" ′            |

神虫(しんちゅう)

八塚(やつづか)か
そう言えば成虫ネイティブだからモチーフの昆虫、能力は決めたほうが良いのでは?

           ⌒>=ニ{ ̄     <⌒
       (_/ ⌒ソ⌒       : : く____ノ
        /   /: . : : : : \ : .     : : <⌒
    、_ノ   . : |: .  |: : : : : : ゚。: :   ゚。: : : .
.      /  . : : : |: . . 八: : : : : : ゚。: :   :、: :.
     /. : : |: :|: :八: : : : \ : : : : ゚。: : .  }: \ハ
.    /: : : : |: :|人: : : : : .  \ : : :.ハ: : : |: :乂ソ     『八塚』さん。それでは開始を――と思ったのですが

     : : : : 人 : . \ \: : .`ニ⌒ソ |: : : :ト、:.〈          今回、『貴女』の年齢の察せられる部分が一切なかったんですよね
    ノ: : : : : : \{`二ニ \{ 斗セ尤犲: : /リ) 八:.
.    . :/|、: :人 ,斗セ尤     /ハ / |: :仏イ: : :.   考えられる候補としては
.   (:〈  | \: :(\ / ハ          |.:/:/.:.| : : 丿  .  1.根岸によろしく妙齢の女性
.       |: : :.\辻    `       u尤|/: 丿:Υ      .2.見た目は普通の成人女性程度
      乂: : : :.)公,、J ーァ___ノ   ノ: : 人:.:.|       3.若い。とてつもなく若い……若く、見える
.       `Y´:八/ : ≧u   ィ   ,,,,「 ̄). 乂
       八/: /: : /: : :/ :/ }    ¨¨)ー-<⌒ヽ     ですが。どうしましょう?
         )V: : /: :/ : :/ 丿  厂 ̄ヽ . : : : ハ          ↓3さん、お願いできますでしょうか?
.        (: :|: : 「 Y {: 厂 ̄ ̄(: . . : : :)⌒¨⌒ヽ
         乂ノ 人 V: : . :/: : :ー┬'’  /
           /∠二 \\: :/: : : : :丿 {:../        〉
         /  ―‐-- ⊃       <Ⅳ /   /}
.        / ≧=--‐‐          〈/
       /   ―‐-- ⊃           Ⅴ      /         ……あと。ネイティブ体のモチーフもですね。はい
         丁\〉 〈ノ^ー----     Ⅶ     〈
..    /|   イ            Λ         / \

2 斑猫

ハンミョウか…めちゃくちゃ綺麗なワームなのかな

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{      それでは『見た目は普通の成人女性』ということにさせていただきます
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂    
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄   同時に「ネイティブ体モチーフ」なのですが……
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/        安価の二重取得になってしまう>>627さんの「ハンミョウ」は一旦保留させていただきます
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂         これで問題ないと思うのであればもちろんもう一度とっていただいても安価をふっていただいてもかまいません
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧

   :|::::::}::l└/\Y\>ヘ_:人 |  <<:∧           ↓3さん、モチーフになる虫をあげていたでけますでしょうか……?
   :|    \Y /}|::::..\ ∨∧〉   | / ∧
    ,:::::::  `ト:||::::::::/ト、: \/  /∧  人
    ,::::::   ∨ひろ/ \/ ./:/ }  ::|
     ,::::::.\:∧ち/   / /:/  :|  ::|

メガネウラ

結局ハンミョウか
まぁ女性だしこっちの方がいいよね
寧ろ何故メガネウラにしようとしたし俺…

          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}    改めまして、ハンミョウ
.        〈: :}: : : : : :.j|:. : :.,j|: : : : ---- ミ∨: : : : : : :乂: : \       ――シシンデラワームが八塚さんのネイティブ体です
          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁
        /:.:{: : : :′| : / |: : /}/ _   :| : : : : : __: : {: :'      開始時点は44話、ワームがエリアZを侵略せんと迫っている街中からですね
         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',
            〉, : :小       ,              イ/         
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、    『八塚』さん
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {        ようこそ、仮面ライダーカブトの世界へ!
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
.           八: : :ヽ ソ:〈   >    <   。si〔/∧       どうかこの世界が、あなたにとって良き世界でありますように――
.            \ ⌒ヽノ   /{   。si〔    /∧

楽しみだぜー!

――――

――

  女がぐい、と伸びをして肩を回す。
  どうやら問題なく動けることを確認したあと、ふぅと息を吐いた。

  ランニングでも始める前のような素振りで髪をかき上げると、目の前の光景を改めて認識しなおす。


八塚「……根岸も無茶を言う。今度たい焼き奢ってもらおうか」


  ワラワラと、文字通り虫のように……サナギのワームが進軍をしていた。
  その行き先はエリアZ。ZECTの開発施設のあるエリア。

  マスクドライダーシステムの中枢を奪われれば面倒だ。
  止める『手助け』をするようにと友人に言われて駆けつければこの様子。

  聞いていた状況より、ずっと悪い。

   ――さて、どうするか。
   聞けばとてつもない力を持ったワームが暴れているせいで止められないらしい。


八塚(だからといって、私がいってどうなる? 巻き込まれて間違えました、なんてことになれば笑えない)


  まぁ、全員を倒すという手もないわけではないが。
  そうなれば今度は友人の『友人』の息子を倒してしまうかもしれない。

  戦いの神ガタックは手加減をしていられる相手ではないだろうし、と考えて八塚は動きを止めた。

  そこには――


↓3
1.袖の破れた服を着た男が2人
2.身を挺して女を守るサソードの姿
3.戦いの神ガタックとザビーがワームと対峙する姿

2

八塚(ガタックに……ザビーか)


  成虫のワーム1匹に対して、マスクドライダーシステムが2体。
  ――普通に考えれば何の問題もなく倒し、この場をひっくり返せるはずだ。

  どうやらシステムの到着が遅れていただけで自分は必要なかったのではという思いが八塚の中に浮かぶ。
  それならそれでいい、とも思った。無駄骨や失敗はいつものことだ。

  どうにもついてないのは昔からだし、根岸に慰めをもらうことにしようと八塚は決めた。


          ≪Rider Sting!≫   ≪Rider Cutting!≫


  ほぼ同時に響く必殺の電子音。
  叩き込まれる必殺技。タキオン粒子によって受けたワームはひとたまりもなく消滅――


八塚(――しない?)

  輝く1撃――2撃を受けたワームはそのままエネルギーを受け流す。
  流れたエネルギーを集中させ、さらに増幅させて腕部へ。

  そして――


カッシス「――ライダースティング!」


  マスクドライダーシステムの必殺技をそっくりそのまま返した。
  自身の繰り出した技をそのまま胸へ受けたザビーは転がり、変身が解ける。

  どうにかフォローに入ろうとしたガタックは返す刀で切りつけられ、切り裂かれる。
  変身こそ解除されていないものの、立っているのがやっとのような様子だ。


カッシス「ライダーカッティング……無駄骨だなぁ、ガタックくん。まだまだ足りない」

ガタック「くっ……そォッ……!」


  ほぼ意地だけで持っているようなガタック。
  悠然と歩いて迫るワーム。どうやらアレが噂の『とてつもない力』を持ったワームらしい。

  なるほど、ライダーシステムの必殺技を2発同時に受けて問題ないどころか撃ちかえすなどありえない。
  状況を分析した八塚は――


↓3
1.情報を集めるためにも様子を観察し続ける
2.ここはいったん撤退。根岸に報告する
3.「――来なさい。ザビーゼクター」

  状況ははっきり言って悪い。
  ガタック――戦いの神といえど、このままではなぶり殺しだろう。

  まったくもって不幸だ。
  普通ならばここで目立つ必要もなく、ガタックとザビーの勝利を目撃したことだけを根岸に伝えればよかったというのに。

  自身の体質に呆れながらも八塚は空へと手を伸ばし、その名を呼んだ。


八塚「――来なさい。ザビーゼクター」


  変身の解け無様に転がる資格者を振り返ることすらなくゼクターが飛ぶ。
  ブンブンと何かを確認するかのように2,3度旋回したあとブレスと共に彼女の手の中へと収まった。

  飛び去るゼクターを見て、その場の誰もが八塚に注目している。
  それでいい、と彼女は思った。

  そして――


↓3
1.共闘。ガタックと共に戦う(勝利難易度:Very Hard)
2.ガタック、ザビー資格者の男を連れて逃げる
3.ガタックへと襲い掛かる
4.その他(自由安価)

  その手へブレスをはめ、ゼクターをセットする。
  ≪HENSHIN≫の電子音と共に身体をヒヒイロカネでできたマスクドアーマーが覆った。

  元々このゼクターは人類がワームへと対抗するためにネイティブ提供したものだ。
  だから、馴染む。だから、強い。だけど……勝てない。


八塚(2対1。ガタックが万全でも勝率は1割程度……か。それなら、勝たない)


  マスクドフォームのまま戦場の中心へと八塚が飛び降りる。
  ガタックもワームも正体を探り、戸惑う。


ガタック「あら、て……!?」

カッシス「キサマァ……さてはゼクトの……!」


  敵か味方かを判断しようとするその数瞬。
  それは、ゼクターを回転させるのには十分な『隙』になった。


ザビー「……キャストオフ」

              ≪Cast Off!≫

  マスクドアーマーが解き放たれ、その下からライダーアーマーが露わになる。
  吹き飛ぶアーマーのかけらはそのまま攻撃手段となってあたりを殲滅する弾となった。

  ザビーは全員がアーマーの弾丸に怯んだ隙をついて腰のベルトへ手をやると、そのままスライドさせた。

ザビー「クロックアップ」

           ≪Clock Up≫

  時間軸の流れを操作し、通常のものとは異なるものへ。
  同じ時間へいないのならば、対抗するどころか知ることすらできない戦い――

  それが、クロックアップ。
  反応が遅れる一瞬があれば、十分だ。

  その速度のままできる限り優しくザビーの元の資格者を抱え、ガタックの肩を叩く。
  無理やりひっぱるような形になっているが、何が起きているかはその目で見えているはずだ。

  抵抗するそぶりもなくガタックは担がれ、カッシスワームがアーマーの雨と煙から解放された時には何も残ってはいなかった。

――――

――


八塚「……これでよし」


  ある程度離れた場所で八塚がガタックとザビー資格者の男を解放する。
  2人とも満身創痍といった様子だが、ガタックの変身は解けていない。

  ――否、解いていない。


ガタック「助かった……けど、アンタは何者だ? どうしてザビーになれる」

八塚(……余計なことをしたかな。だがあのワームは1対1で勝てるようなシロモノじゃない……例えカブトであろうと)


  八塚はうまく引き込みたいと思った。
  少なくとも、ここでガタックを『始末』したのでは本末転倒にもほどがある。

  足元に縋り付く資格者……『元資格者』の男だって、できることなら戦力として数えたい。


影山「ザビー……俺の、ザビーが……また……」


  頭を悩ませた末に、八塚はこう答えた。


↓3
1.「ZECTの特殊遊撃隊のものよ。ザビーの資格は偶然ね」
2.「私は貴方たちを助けた。それだけでいいでしょう?」
3.「……私はネイティブ。死なれては困るからね」

>>1の投下分も含めて、エラーを連続で吐いていたようですね……エラーが出ても書き込めてますよ≫
≪しかしエラー投下は板更新じゃ読み込まないので注意です。……今回は2.で進めさせていただきますね≫



八塚「……私は貴方たちを助けた。それだけでいいでしょう?」

ガタック「それは……」

八塚「どうあれ、敵じゃない。死んで欲しいと思っているなら、乱入しないで静観していればよかっただけ」


  八塚の言葉にガタックがうなだれる。
  しばらく考えるようなそぶりをした後、ベルトからゼクターが飛び立って変身を解除した。


加賀美「……そうだな。そこは信じる」

八塚「そう。懸命ね」
  

  八塚は胸をなでおろした。
  どうあれ、この場で敵対することは避けられたらしい。

  加賀美新。加賀美陸の息子にして、戦いの神ガタックに選ばれし子。
  真のポテンシャルは計り知れず、そして――


八塚(……まぁ、今はあのワームが問題か)


  八塚は思考を一度そこで切った。
  考えるべきことは目の前の人間との関係ではない。

  もっと大きな、ZECT全体のことだ。
  だから――


↓1コンマ
1~2:加賀美新の疑いのまなざしに気付けなかった。
3~4:足元に這いつくばるザビー資格者の考えを想像もしなかった。
5~7:ここまでの情報を整理して、勝利方法を考えることに決めた。
8~9:謎の地を削る金属音に気付けないままだった。
0:???


≪本日はここまでです。おやすみなさいませ……♪≫

      ./.:/.:/..:/..:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::..\
     /.:〈::/:::/:/.:/:/ 〉::::::::/.:::::::|::::::::::‘,

     ,′l }:://. /.:/:/ /.:::::::/|::::::::;l:::l|:::::l∧
      ト、人//:|:l|:/:/_/..::::::/ /:/::/:|:::l|:::::|l::|
      |l::{:::|/:/〉:lⅣ´ ̄ ̄´ 乂/イ l:Ⅵ::::l::::|
      |Ⅵ:/.::| |:||と)===ミ      \{/,.’:::;:::;’   詳細報告です
      |::ヾ|l:∧|:||         ミ、  /.::::/:::{     明日から1週間、更新不可能です……申し訳ありません……
   ...人::::Ⅵ::|l从        ヽ `〉_/.::::/\乂
   ::{ {:\::::::Ⅵ::{::.         〈__|:::::/    ̄`    新しい『貴女』の物語。今日でできる限り進めたいですね
    乂\:.\::Ⅶハ.\< )   .イ:::|l:/             更新、再会いたします――
      .人`ヽ〉Ⅷリ:  ‐=≦_ ; .乂
     〈 _\::::::Y_   | \\\ー.、
   ../.}::| |:r\/ __〉\人_〉: \\∧

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   :|    \Y /}|::::..\ ∨∧〉   | / ∧
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     ,::::::.\:∧ち/   / /:/  :|  ::|

八塚「……あのワームの能力は反射・吸収ね?」

加賀美「ああ。ライダーキックも、カッティングも……同時攻撃すら無理だった」


 加賀美が悔しそうに歯噛みする。
 現状では打つ手はない、ということだろう。

 対照的に、足元に転がるザビーの資格者は恨み言を呟くばかり。
 それを見た八塚は呆れたようにため息をついた。


八塚(さて。手はあるか? 単純な戦闘でも2人相手に引けを取らず、逆転の一手は反射されるとなれば――)



↓1コンマ  ひらめき +1
1~3:……ダメだ。思いつかない
4~6:『完璧に』同時の一撃ならばあるいは……?
7~9:吸収・反射のタイムラグを利用すれば!
0:すべて見切った

八塚(――いや、さっきのはあくまで『ほぼ』同時の一撃。完全に同時に、同じ個所へあてればあるいは)


  先ほどの戦闘はザビーが先走り、そこへガタックが無理やりあわせにいこうとした形になっていた。
  そのせいでタイミングはズレ、反撃を受けて各個撃破を受けるはめになっている。

  ならば、あるいは。その一瞬のラグすらなく許容力を超えるエネルギーを叩きこめるのならばと八塚は考える。
  しかし、それでも問題はあるとも気づいていた。


八塚(だからといって、私にガタックは合わせてくれるの? ……合わせ、られる?)


  合わせられたとしても、それでうまくいく保証はない。

  そもそも あのワームの性質を知っていたということはガタックは少なくとも1度負けている。
  2度、同じ相手に負けて牙が折れていないだろうか? 少なくとも今回は――助けなければ、死んでいたかもしれないレベルの敗戦で。

  まったく正体のわからない女。
  それが一度失敗した作戦を再びやろうと提案してきて――死にかけた相手に立ち向かえと迫ってきて。

  しかも完璧に息を合わす必要があり、失敗した時にどんな目に合うかは身をもって味わっている。


八塚(……まったくうまくいく気がしない)


  八塚がネイティブとしての力を解放し3対1の状況に持ち込む案、というのもなくはない。
  それでも『トドメ』は息を合わせる必要があるのは間違いないし、ネイティブというのを明かす不都合はとても多い。

  ……まったくもって、不幸だ。
  どうしてこんな面倒事を受けてしまったのやらと八塚は後悔した。

八塚「だからって、何もしないでいるわけにもいかないか」

加賀美「なんだよ?」

八塚「……別に。ただ――」


  怪訝な表情をする加賀美に、八塚は何を言うべきか考える。
  現状、できること。しなければならないこと。

  そして出た言葉は――


↓3
1.「もう一度、今度は完璧に同時の一撃をぶつけましょう」
2.「……カブトはどこ?」
3.「他のマスクドライダーを確保すればあるいは……?」
4.「私は降りる。あなたも死なない程度に頑張って」
5.その他(自由安価)

八塚「……もう一度、今度は完璧に。同時に一撃をぶつけましょう」


  結局、八塚は尻尾を巻いて逃げだすこともできない。
  他に妙案があるわけでもない。この場にない戦力をカウントするなんて愚かなこともできない。

  だから提案することにした。
  『たった今失敗したばかりの作戦を、目の前の見知らぬ女ともう一度やりましょう』と。


加賀美「……アンタ、ザビーになれるんだな」

八塚「理由は置いといていいでしょう? スティングはもともと一点突破のための技……ズレの影響は大きい……」


  かもしれない、という言葉を飲み込んで八塚が不敵に笑う。
  加賀美はしばらく考えるような動作をしたあと――



↓1コンマ  熱いバカ +1
1~3:加賀美「……無理だ。このままじゃ」
4~6:加賀美「わかった。だけどタイミングは俺に合わせてくれ」
7~9:加賀美「実は他に案がないわけじゃないんだ。聞いてくれ」
0:――?

加賀美「……協力してくれるなら話が早い。聞いてくれるか?」

八塚「話?」


  加賀美新の目の中の炎は消えることなく熱く燃え続けている。
  なるほど、単純でわかりやすくて……面白い人間だと八塚は思った。


加賀美「ああ。俺に考えがある」


  いたって真剣に、負けたうえでなお立ち向かう選択肢を選び続けられるということ。
  これが『戦いの神』ガタックに選ばれし子なのだろう。

  そして続いた言葉は――


↓1コンマ
1~3:お前は何を言ってるんだ
4~6:加賀美「できれば時間を稼ぎたい。アイツを止めることに集中するんだ」
7~9:加賀美「何度も反射されてわかった。アイツの吸収と反射には0.1秒の隙がある!」
0:???

加賀美「次はあいつが吸収できないように連続で叩きこむべきだ!」

八塚「……今、その話をしてたつもりだけれど?」

加賀美「そ、そうじゃない。ライダーキックをぶつけて反射される前にさらにライダーキックを」

八塚「それができるのなら苦労しない。だいたいあのわずかなズレが致命的なのに無理に連撃を放とうとして一発一発がバラバラじゃあ話にならない」

加賀美「うっ……な、なら反射されても平気な程度に攻撃してから……」

八塚「通常の立ち回りですら圧倒されてるのにどう加減する気?」

加賀美「…………」


  黙ってしまった加賀美に八塚は頭痛を抑えられない。
  どうやら戦いの神に見初められるというのは良くも悪くも鈍さが必要らしいなと苦笑した。

  ――どうあれ、時間はないのだ。
  2人はつい今離脱した戦いへと再び挑んだ――



↓1コンマ
1~5:何もない
6~9:???
0:――――

  2人が立ち去った後には無様に転がり、自身のゼクターを見知らぬ女にとられた影山だけがのこされた。
  戦力としてカウントされていない。もはや期待していないと、はっきり言われてしまった。


影山「ちくしょう……兄貴ィ……」


  涙ににじんだ景色に、尊敬する人物の名を呼ぶ。
  空へのびた手は何もつかむことなくそのままおちた。


  しばらくしてから、カラカラと金属がコンクリートにぶつかる音が通りすがる。
  気絶した『弟』を抱えると、小さく舌打ちしたあと何も言わないままどこかへ消えた。


≪矢車さんの助っ人確率が減少しました≫

カッシス「フハハハ! さぁ、もう目の前だぞゼクゥートの諸君! もっと足掻き給え! 俺のエサになれるようになァ!」


  カッシスワームが大量のサナギワームを引き連れて進軍していく。
  誰も止めることはできず、立ち向かうことすら許されない状態で。

  それでも立ち向かおうとしたゼクトルーパーは吹き飛ばされて、サナギたちがさらに追い打ちをかけようと群がっていく。
  カッシスがその光景をチラと見たあと進軍を再開しようとするも、後ろから迫る気配を感じ振り返る。

  それは先ほどゼクトルーパーにとどめを刺さんと群がっていたサナギワームたちだった。
  一切の躊躇いなくそれを切り裂きカッシスはため息をついた。


カッシス「まったく……諦めが悪い。いい加減同じメニューにはうんざりだ」


  そこに立っていたのは人のシルエット。

  負けて、負けて、命を失いかけて。
  それでも立ち向かう選択肢を選ぶ愚か者。


加賀美「俺は諦めない! 世界をお前らの好きにはさせない!」

八塚「……今回は趣向を変えてみるから、味わってみたら?」


  挑発するセリフをいいつつ、八塚は呆れる。
  後ろから不意打ちをしかければいいものを、ゼクトルーパーを助けるためにそのチャンスを逃すバカ。

  ――そんなバカが、なぜか頼もしく見えた。


カッシス「……できるものなら見せてみろ!」


  飛びかかるカッシスの一撃を転がって躱して、小さな銃を連発。
  目のあたりを狙って視界を奪い、隙を作ると2人は空へと手を伸ばしてゼクターを掴んだ。


加賀美「変身!」

八塚「……変身」


  ≪HENSHIN≫の電子音と共に2人の身体はマスクドアーマーが覆うと立ち上がる。
  勝ちの目はとても薄い。それでも――だから、立ち向かう。

  ガタックは猛然と突進をするとゼクターの角を回し装甲を飛ばしてあたりのサナギを倒しつつ身軽になった。


ザビー(最初はマスクドで様子を見るって……あぁ、まったく……!)


  それを見た八塚は――


↓3  戦闘開始時はどちらで始めますか?
1.マスクドフォームのまま(SPが遅い。DPが高い。クロックアップ不可)
2.ライダーフォームになる(SPが高い。DPが低め。クロックアップ可能)

・・・あれ、ここでカッシス倒しちゃうと、ぼっちゃまとミサキーヌのフラグ立たなくね?

ザビー「……キャストオフ」

       ≪Cast Off!≫

  弾ける装甲はあたりの雑魚を蹴散らして戦う場を整えやすくはしてくれている。
  そう好意的に解釈し――こんな場面でなければ2,3発ひっぱたいてやるのにという思いを八塚は飲み込んだ。


ガタック「いくぞッ!」

カッシス「いい加減、胃もたれをしてきたところだ……さっくり終わらせてやろう」

ザビー「根岸……たい焼きに加えてたこ焼きも奢ってもらうからな……!」


  思惑があろうと、指令があろうと。
  戦いの中で命を落とす危険性に違いはない。

  それぞれの影が動く――

――――

↓1コンマ
1~3:ひより説得、難航中
4~6:ひより説得間近
7~9:ひより説得完了
0:カラカラカラカラ……

――

判定:9
ひより説得完了
2ターンで天道が駆けつけます


ザビー(八塚)
HP 150/150
AP 120
DP 80
SP 110

ガタック(加賀美)
HP 150/150
AP 140
DP 80
SP 120


カッシスワーム
HP:200/200
AP:150
DP:100
SP:130

カッシス「さて。趣向が違うらしいが……どう違うのか味わわせてもらおうか!」


  カッシスワームは新しく現れた変身者――八塚のほうを見ると猛然と襲い掛かった。
  ごく普通のワームとはくらべものにならないエネルギーを持つ連撃は――


↓1コンマ
1,2:つうこんのいちげき!
3~6:ヒット
7,8:かわす
9:カウンター
0:???

≪ageが反映されてない模様。↑を無効にしてもう一度≫

>>713影山正義の残り火→坊ちゃま身を挺して庇う→カッシス進撃、加賀美が「まかせろ」≫
≪→ガタック&ザビー共闘(ここで『貴女』乱入)→ガタック1人の戦い、カブト帰還なので大丈夫ですよ≫


↓1コンマ
1,2:つうこんのいちげき!
3~6:ヒット
7,8:かわす
9:カウンター
0:???

ザビー(速度自体は絶望的な差があるわけじゃない。これなら避けられる)


  カッシスの速度を見切って八塚は攻撃を躱す。

  ライダーシステムはもともと直接戦闘に向かないネイティブがワームに対抗するために生み出したものだ。
  だから一般的なワームを上回る能力を持ち、倒すことができる。

  必殺技を返す能力があるとはいえ、避けに徹していれば――


カッシス「……ライダースラッシュ!」

ザビー「……なっ……!?」


    その油断が、反応を一瞬遅らせた。



判定:5

通常ヒット
×1.2

150×2=220

220-80=140

150 - 140 =10

≪あ、これヤバい≫

≪って計算違うじゃないですかっ!≫

150×1.2=180

180-80=100

150 - 100 = 50

≪……ピンチには変わりありませんけれど≫

  胸先をかすめる斬撃は、マスクドライダーシステム……『サソード』のそれに限りなく近かった。
  受けた技をその場で返すだけでなく、ラーニングまでこなせる事実に八塚もいよいよめまいが止まらない。


ザビー「まったく……!」

カッシス「どうした、威勢よく出てきた割には無様極まりないなぁ。所詮群れなければ何もできない蜂の王か」


  挑発するカッシスに、それでも努めて冷静に対処しようとする八塚。
  しかし彼女を庇うように青い影が立ちふさがった。

  両手にはクワガタの大顎をモチーフにした双剣を持ち、絶望することなく戦いに望もうとする。
  カッシスは楽しそうに剣に剣をぶつけていく――


↓1コンマ カッシスの連続攻撃判定
1~3:カッシスの連続攻撃
4~9:ガタックの攻撃
0:――?

ガタック「させるかッ! うおぉぉぉっ!」

カッシス「そのまっすぐな気質。一本気で悪くないが……飽きたと言っただろう」


  カッシスの投げやりな一撃を払い、カリバーを振り上げるガタック。
  腕を打ち上げられ隙を晒したカッシスに対して――


↓1コンマ(判定低下中)
1~3:カウンターを受ける
4~6:攻撃を外す
7~9:通常ヒット
0:――

  確かに届いたはずの剣は、防げないはずのカッシスに躱される。
  それどころか避けることすら困難な速度で迫る反撃に襲われてしまう。

  ――クロックアップ。
  重力波を操作し時間軸を切りかえ、通常の生物には知覚すら不可能となるワームの特殊能力だ。

  ほんの一瞬。たったそれだけで致命傷。
  その無慈悲な一撃はガタックの装甲を切り裂いた。



判定:2

カウンターヒット
×1

150×1=150

150-80=70

150 - 70 = 80

  致命的な一撃になるのをどうにか避けられた
   ――いや、外されたガタックはそのままたちあがりクロックアップに対応するべく同じ時間軸へその身体を乗せた。


ガタック「くッ……クロックアップ!」

    ≪Clock Up≫

  音声とともに青の影はカッシスワームと高速戦闘を開始する。

  絶望的な状況に、それでもあきらめない心。
  それすらもはや空しいだけ――


ザビー「……いや、まだ!」


↓3
1.攻撃(次のレスで攻撃判定。カウンターの可能性あり)
2.防御(次のレスで防御判定。カッシスの攻撃判定が1ターン弱化)
3.作戦実行(同時に必殺技を叩きこむ。成功でカッシス弱体化、失敗で……)

  まだ、相手は油断している。
  攻撃自体をさせないような圧倒の仕方をせず、ひとつひとつを叩き潰すような方法をとっている。

  なら、可能性はあるはずだと八塚は考えた。

  2つの影が幾度もぶつかり、何度目かの衝突のあと青の影は通常の時間軸へとその身を戻された。


カッシス「……ガタックくん。そろそろ認めたらどうだ? もう勝ち目のない戦いにいるということを」

ガタック「そんなことはない! 俺は負けない……アイツも、まだいる!」

カッシス「アイツ……あぁ、カブトか。それがどうした? この期に及んで来ないもののことを願うとはいよいよ見捨てられたということを理解できないのか」

ガタック「黙れ! 貴様なんかに……俺たちの絆がわかるものか!」

  叫ぶガタックを一笑に付すカッシスへ、なぜか八塚は共感できなかった。

  合理的ではない、正しい判断とはいえない。
  それでも『絆』という言葉に、何か計り知れないものがあるような気がしたからだ。


ザビー(……まったく私はネイティブらしくない)


  自嘲しつつ、八塚が跳ぶ。
  カッシスの剣を躱して懐へ飛び込み、肘撃。

  ほとんどダメージにならないものの突き飛ばすような一撃にカッシスのバランスが崩れる。
  その隙をついて、八塚が叫んだ。
 

ザビー「――今ッ!」



↓1コンマ 結果――
1~2:同時攻撃にすらならず
3~5:同時攻撃なるも、決定打とは言えない
6~9:わずかながらダメージが通り、様子がおかしく
0:???

          ≪Rider Sting!≫  ≪Rider Cutting!≫

 2つの音声が同時に響く。ガタックカリバーの斬撃とザビーの放つスティングのエネルギーが一点へと集中した。


カッシス「無駄なこと、を……ッ……!」


 カッシスはそれを受けとめ、今まで通り返そうとして……流したはずのエネルギーが頭部で爆ぜた。
 何が起きたのかわからないといった様子で困惑するカッシスは、自身の額へ手をやってその血に気がついた。


カッシス「バカな……」

ガタック「よしっ! これで反撃能力は封じた……覚悟しろッ!」

カッシス「カブトですらない……蜂ごときが、よくもッ! よくも、よくも、よくもッ!!」

ザビー(文字通り頭に血が上った状態、ってわけね。これなら――!)

  完全に同時に放たれたエネルギーは、ラーニングする際技を放つのに集中される頭部へと一旦流れる。
  それでも、ギリギリ。2発までならば反撃はならずとも止めることはできたはずだ。

  ならなかった理由は、単純。
  ――ただ、2発でなかったというだけ。


ザビー(ライダースティング。まさか戦闘前に言ってたバカな案……間に合うなんて、ね)


  クロックアップを駆使して、ガタックの一撃に完全に合わせた。
  そのあと、ほんの少しだけ遅らせて――蜂の針がエネルギーの集中する頭部へ飛ぶように。


  無論、そんな理由を知る由もないカッシスは冷静さを失ったままだ。
  それでも戦いはまだ、互角にすらなっていない。


↓1コンマ
1,2:つうこんのいちげき!
3~6:ヒット
7,8:かわす
9:カウンター
0:???

カッシス「……ハァッ!」


  カッシスの振るう剣は強烈で、ガタックカリバーを弾き飛ばした。
  武器を失い焦るその胸へ連撃。見る見る間にガタックは追い込まれていく。

  不思議なほど冷静に、その光景を八塚は見ている。


ザビー(……ワーム自体は弱らせた。私自身の力でならもう倒せる)

ザビー(ガタックには『尊い犠牲』となってもらい、こいつを倒して帰還……)

ザビー(合理的な判断。これが一番、根岸の理想に近いはず)

ザビー(『友人』の息子のことを痛ましく思う。根岸はそれだけで済む)

  八塚のネイティブとしての力は、マスクドライダーシステムを上回る。
  あのカウンターがない今、弱ったカッシスワームはもはや敵でないだろう。

  倒せたのならば、それでいい。
  いつも通り帰って、愚痴を言って美味しい食事を奢ってもらう。
  友人である、根岸の望みは叶えられる。


  ――それなら。



↓3
1.カッシスの攻撃からガタックを庇う(判定難易度:易)
2.カッシスに攻撃をし、止める(判定難易度:難)
3.ガタックを見捨てる
4.その他(自由安価)

カッシス「どうしたァ! さっきの勢いは! その程度で!」


  反撃の隙すらなく、カッシスの拳と剣が雨のように降り注ぐ。
  ガタックは満足に受けることすらできず、傷が次々と刻まれていく。


ガタック(くそッ……プットオンをするか? でも、今度は速さにまったく対応できなくなって意味がない! このままじゃ――)


  焦るガタックが受け損ね、バランスを大きく崩す。
  重力に沿って倒れる速度よりも速く――逃げることの、避けることのできない体へ剣を突き立てようとカッシスが構えた。


カッシス「――死ね!」



↓1コンマ
1~2:失敗
3~5:成功
6~9:大成功
0:――





  ガタック――加賀美新は、自身に襲い掛かるはずだった衝撃がない事実に違和感を覚えた。
  確かに突き刺さろうとしていた剣は、まるで蜂の巣のようなデザインをした銀と金の影にすり替わっている。

  カッシスワームと自身の間に、ザビーが身を挺して飛び込んだのだと気付いた時にはゼクターは飛び立って変身が解ける。


ガタック「なっ……」

八塚「……安心して、プット、オンしてあったから」


  明らかに無理をしているのがわかるトーンで女が――八塚がそういった。
  舌打ちをして改めてとどめを刺そうとするカッシスに、ガタックは転がって逃げ出す。

ガタック「どうして、こんな……」

八塚「さぁ……あいつを、止めろっていうのがそもそもの依頼、だから」


  戸惑う加賀美の腕の中で、八塚は苦痛に顔を歪めつつ言う。
  倒さないといけない理由があった、とだけ。それを聞いてカッシスは不可解だと言いたそうな表情を浮かべた。 


カッシス「俺を、か……確かに面白い戦い方だった。俺のエサになる資格はある」 


  しかし、だからこそ。
  強いと認めたからこそおかしいとカッシスは言う。


カッシス「だが解せないな……」

カッシス「ガタックは俺に1度負け、2度負け……かばって何になる? 隙を突けば俺を倒せたかもしれんぞ?」

ガタック「……黙れ」


  気絶した八塚をそっと寝かせ、ガタックが立ち上がる。
  カッシスはいい加減飽き飽きしたとでも言いたげに、先ほどまでと同じ速度で攻撃を放ち――カウンターを受けて、吹き飛んだ。

カッシス「……何ィ?」

ガタック「何者だとしても、目的が何だったとしても……俺は構わない」

カッシス「楽観的だなぁ、ガタック! 貴様が俺に勝てるとでも思っているのか!」

ガタック「勝てるかどうかじゃない、勝つ! 俺は――お前を許さない!」


  挑発するカッシスに、対峙するガタック。

  その手には再びカリバーが握られ、剣戟が再開される。
  しかしカッシスの剣はもはやガタックをとらえることができない。

  逆にガタックの双剣は確実にカッシスをとらえ、追い詰める。

  ――形成は逆転した。

  戦いは、徐々にガタックの優勢に傾きつつある。
  このままならば、カッシスワームはガタックによって撃破されるだろう。

  それを察したカッシスが叫ぶ。


カッシス「……ハッ! 許さないからどうした! もはや研究所は目の前、貴様が俺を止めたところで間に合わん!」


  倒れたままの八塚にサナギが群がる。
  ガタックが対応できないようカッシスが間に入り、また研究所へと他のサナギたちも突き進む。


ガタック「クソッ……うおおおぉぉぉぉぉッ!!」

カッシス「ふん、俺の勝ちだ! 死ね……ガタック、ザビー!」





  ――赤い閃光が走った。

  風や音すらその『赤』よりも遅く、通り過ぎたあとには何も残らない。


  ひとつ、ふたつ。閃光が幾重にも重なり、ようやく音が『そこに何かがいた』ということだけを告げる。

  音を聞き、その存在があったことを気づいたその時には。


  ――無数にいたはずのワームたちは消えていた。



  兵が消え、目前だったはずの勝利が霧散してカッシスは戸惑う。
 
  赤い閃光が消えた方向には太陽が煌々と輝き、消えぬ光を放っている。
  その光の中心に、『赤』がいた。

  天を指すその腕は、それが自身のある場所だと示すようだ。


「お婆ちゃんが言っていた……」


  『赤』の言葉は、人よりも高く、天から響き。

  道を示して、世界の総てを司る――



カブト「最高の一品は、最高の場面で――ってな」


  ――天道総司。『太陽の神』カブトに選ばれし男。

  彼がそこに、立っていた。

カッシス「カブト……貴様ァ……!」


  不遜な態度のカブトをにらみつけ、カッシスワームが襲い掛かろうとする。
  それを無視して高台から飛び降りたカブトは、ガタックの肩を叩いてこういう。


カブト「……お前の相手は俺じゃない。そうだろう? 加賀美」

ガタック「……あぁ。サンキュー、天道……うまくいったんだな」

カブト「気にするな。お前のおかげだ……力添えはいらないな」


  背を向けたカブトに迫るカッシスをガタックが止める。
  カブトはそのまま、気絶している女性――八塚を抱きかかえると安全なところまで悠然と歩き出した。


カッシス「舐めるな……ガタック! 俺は……俺はァ!」

ガタック「これで最後だ……!」


  カッシスの振りおろした剣は、ガタックカリバーの一撃によって折れ、飛んでいく。

          ≪ONE≫

  そちらへ視線が移った隙をついてガタックはカリバーを投擲し、その胸へと楔を打ち込んだ。

          ≪TWO≫

  たたらを踏むカッシスの顔面へ向けて拳を叩きこみ、ダウンを奪う。

         ≪THREE≫

  飛び上がると同時にゼクターのエネルギーを解放、地面を蹴って高く飛び上がった。


ガタック「ライダーキック!」

        ≪Rider Kick!≫

  ガタックの放った飛び回し蹴り――ライダーキックは、カッシスワームをとらえ、跡形もなく爆散させた。

  限界だ、と言わんばかりに変身も解け倒れる加賀美。
  ガタックゼクターは心配するかのように周りを飛び回った。


天道「まったく……いろいろ聞きたいところだが、とりあえずは飯にするか」


  呆れたような口調ながら、どこか穏やかに天道が呟いた。

  気絶していた謎の女性のこと、ひよりとの話の顛末。
  聞きたいことと、言わなければならないこと。

  大切な話だが、それ以前にもっと大切な『食』と『礼』を。
  天道はそのまま去っていく。
 

  ――廃墟ばかりのコンクリートの迷路にも、燦々と太陽は降り注いでいた。

              ...  -──‐- ..
           . : ´.:.:>-.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.``
          /:.:.//:.:.>.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
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        /.:/.:.:/.:.:/.:.:.:/⌒).:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.
.       /{.:. //.: /.:.:.:/  /.:.:.:.:./.:.:.:. /.:.:!:.:.:. }:.:.    ――本日はここまで、ですっ!
      /.:.У.:.:.{.:.:.{.{.:./ ∠___彡イ.:.:.:.:.:.:/,,}.:.|:.:.:.:.}.:.:.
      {.:.:{.:.:/{:.:.:{:{/       ,}/}/⌒}.:.|:.:.:.:.}.:.:}    ガタック大活躍! 何が起こるかって、わかりませんね?
      八.:.Y.:.:ノ{.:.:.N x==ミ        }.:.|:.:.:.:.}:.リ     天道さんが出てくると『貴女』が薄れるのも致し方なしでしょうか
...    {:.:.:V{イレ{.:.:.{ 〃〃       ,x=ミ、从|.:.:.:ノ.:.{
     从.:.乂.:.:.:{:.:.:{            〃〃 八.:.:.{.:.从   44話は無事に終了しましたが、同時に45話以降に少々展開の変更があるかも……?
      {.:\.:.\八.:{        ’   /}.:.:./⌒ヾ    八塚さん、結局どれだけの人を殺したりしているのかも不明ですしねぇ……
      八:.:.:.\.:.Y.:.圦   { ̄ `ヽ   /   }: /
     {\:.:.: ヽ}.:.:. 心、 ゝ-- ′ /   }/          そのあたり、次回の安価で決めさせていただきます!

       \.:.:..:.:.}.:.:.:}   >-  r  ´
     /⌒\.:.:⌒ソ_    {\___/⌒\
..   /................|\.:.:}ノニ)\__人 \..\ ィハ      
    |................ | 《三≧≦てイ///「 ̄}....../ / 小
    |.......,,..... └ノ三ニノ⌒ヽ乂//   }.. / '   l| !
.     V........`ヾ..^⌒\.:.:.:.:.:. }\/}  八{     l| !
    ∨........... \.........\{\{..... \∧...{     l| ト、
.      ∨................「ちひろ丁........./..../\  i| |..∧
.     ∨.....\ └‐─‐‐┴‐<../.......... \,ノ j....∧

      ∨........\....................... /............... /ヽ/..... ∧
.       ∨...........>ー-....__/............... /|\/............∧

                     _ -==. .ミ        ○
                  /: : :-<: : : : : :\     O

                     ノ: /: :_; ィ´: :  ̄ ̄`ヽ  o    それから、開始前アナウンス通り明日含む来週の更新が難しいです
                    /: y: : 厂: : : : : : : : : : \ : .           どうか気を長くして、お待ちください……
                /. : : : イ: : : : : : : :\: : : : :ヽ:入 ̄`ヽ
                   ∧: :/:/: : : : : :ⅱ: : :!-v一 : ト、 \  i
              {: :V: : :|: : :∧: イ:|: : : |    i |: :| ̄  |   おやすみなせいませ……ぐぅ……
                〉: : : /i: :斗 '}:/ 乂 N  __彡':!: :!   !
                  __{: \/: |: : :| i′         Ⅶ |   |
              ⌒圦: : : :込: : | _彡'   __  八 |   |
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          _____冫: :彳´      x< ̄ ̄ ̄ ̄\   }__
           -=ニ三三{: :彡'_ x─‐ < ̄\\       /三三ニ=
            -=ニ辷汽 (/    _}___}__}___/三二ニ=‐
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                      / ,  ,         `ヽ、
                    /   /   .′  l       Y
                     / /.′  l    jハl |  |   l
                 У jl  /|   /¬l l  j  |
                     / { ノイ::-‐|/l/:::::::ル| l八 |
                 { 八|::ィ==::::::::::::::==ミ | l  \ 20:00ごろから更新再開予定ですよー……♪
                   У 从::::ニニ::::,:::::::ニニ::::jlノ|l  厂`
                     j  八:::::::::::::::::::::::::::::::::_ノ| /
                 {  / 込、:::::(  ア:::::::::´八/
                     八 / У ::::::::::::::::イ
                    У / }___ノ〕i爪  乂____
                 {   /__// 八___/..V`ヽ
                     八 У..... /イ j j } /........∠.......
                      乢乢]... { j   j/.......く............j
                      j乢ハ∠L{  人.. ∠.............j
                     |..|   }_____V∠二〈/...............j
                     |..j/У二二V...........∨/......../
                     |//............./∨..........∨/.../
                      j.. /........... /... ∨........ У./
                      {................./..../..∨.........../...{
                  \____/..../..... ∨..../.....{
                  /...............{..o..o...................{

                   /.................入...........................\
                     〈...............∠二\.....................∠〉

八塚「………ん………ここ、は」


 気絶していた八塚が目を覚ます。
 そこは――


↓1コンマ
1~3:??「おはよう、八塚くん?」
4~6:??「……起きたか?」
7~9:??「ようやく目を覚ましたか……」

??「……起きたか?」


 目の前にいたのは、クールな印象のある少女。
 八塚はその人物に見覚えがあった。


八塚(確か――そう、同じネイティブの……ひより、だったかな)

ひより「……どうした?」

八塚「いや……なんでもない……ここは……」

ひより「病院だ。ボクも、君も……ひどかったみたいだけど。命に別条はないって聞いた」

八塚「……そうか」

八塚(しかし、参った……しばらく動けないか)

八塚(まぁ、もともとの依頼は果たしたんだ。根岸に文句を言われるいわれもないか)


 八塚は起き上がりかけた身体を再びベッドへと沈みこませる。
 友人からの頼みは果たした以上、何かを言われることはないだろうと思って。

 どうやら戦いは勝利に終わったらしい。
 そうでなければ、自身が生きている理由がないからだ。
 確信を持った以上、何かを能動的に起こす必要もない。

 ならば――


↓2
1.ひよりと会話をする
2.身体を休めるため眠る
3.その他(自由安価)

八塚(人として生きてきたネイティブか……)

八塚(興味があるな。何か話でもしてみようか)

八塚(たとえば――)



↓4まで
ひよりと話したい話題をあげてください

八塚「……ねぇ」

ひより「……なんだ?」

八塚「怪我人同士、雑談でもしようか。ただ寝てるだけだと暇でしょ?」

ひより「…………別に」

八塚「……そう。無言は無言で悪くないんだけどね」

ひより「何かボクに聞きたいことでもあるの?」

八塚「うーん、そうだなぁ……こんなご時世だし。これまでどうやって生きてきたか。なんてどう?」

ひより「これまで………?」

八塚「あぁ、これまで。何もない平坦な人生でしたー、なんてこの世界にはそうないんじゃないか」

ひより「………別に、特別なことなんてない」

八塚「……そう」

ひより「ただ……少し、変な奴と関わり合いになったぐらいだ」

八塚「変な奴?」

ひより「そう……変な奴……」

八塚「……聞かせてくれたりは?」

ひより「…………」



↓1コンマ
1~3:話す気はない
4~6:そっちも話すなら
7~9:……実は

ひより「……別に。ボクは――」


  ひよりが口を開きかけたところで、病室のドアが開く。
  そこには片手に巨大な弁当箱を持った作務衣の男が立っている。

  ニヤリ、と浮かべた不敵な笑み。
  まるで世界の中心は自分であると確信しているようなそれ。

  ふてぶてしい、という言葉がふさわしいのに嫌味には見えないのは、その風格からか。


??「――ほう、変な奴か」

ひより「……天道」

天道「見舞いに来たぞ、ひより……それから、お前もな」

八塚「……天道、総司」

  八塚は予想だにしなかった襲来者に息をのむ。
  天道総司。太陽の神に選ばれし子。

  天の道を行くという、自身の言葉を決して裏切らない男。
  敵に回せばただで済むような相手ではないと、根岸からも聞かされている。


八塚(……このケガじゃあ、何もできないか。参った、お手上げだ)


  ケガをして力を満足に振るえない。
  そんな状況である以上、八塚は自身の最期を覚悟した。

  しかし、天道の次の言葉は彼女の予想を裏切る。


天道「……食え」

八塚「え?」

  ドン、と置かれた弁当。
  その理由が一瞬、八塚には理解できなかった。


八塚(毒でも……いや、そんな回りくどいことをする理由もないか)

天道「加賀美が世話になったらしいな。礼だ」

八塚「……そう。ありがたくいただくわ」


  嘘はついていないだろう、という確信。
  そんなことは必要ない、とその目が語っている。

  八塚は天道からの差し入れをありがたく受け取り、たべることにした。

八塚「……美味しい」

天道「当然だ。俺の料理は超一流だからな」

ひより「………相変わらずなんだな」

天道「俺は事実を述べただけだ。何をはばかる必要がある?」

ひより「………」

天道「さて、ひより。話してもらうぞ……何があったのかを」

ひより「……ボクは知らない。悪いのは、ボクだから」

天道「………」

天道「そうか……知らない、か」

ひより「ああ。だから……そっとしておいてくれ。疲れたんだ……」

天道「わかった。また来るとしよう……それから」

八塚「……私?」

天道「あぁ。ひよりに何か起きたら覚悟しておくことだな」

八塚「………ずいぶん怖い言い方ね。それで美味しいお弁当をくれたのと同一人物?」

天道「飴と鞭だ。着く方はお前が選べばいい……俺は容赦しない」

八塚「そう………」


  『何か』を確信したように天道が八塚へ声をかける。
  その内容はまるで、八塚にこれからどうふるまうかを考えるように呼びかけているようだった。

  ――どこまで見抜かれているのやら。
  八塚は思わず出かけたため息を飲み込み、弁当の残りを口に運ぶ。

  そこらの名前だけは一流な高級レストランとはくらべものにならないような、すばらしい味わいが彼女を幸福へと運んだ。

八塚(横槍を入れられた、けど……まぁいい)


八塚「……それで、話の続きだけど」

ひより「まだ話す気なのか……? さっきも言ったけど、ボクは疲れたんだ」

八塚「そう。それなら――」


↓2
1.「私の話をしようか」
2.「それでも聞きたいんだ」
3.その他(自由安価)

八塚「……と、言いたいところだけれど。そうはいかないわ」

ひより「なんなんだ、いったい……」

八塚「さっきも言ったでしょう? 暇だって……何か悩みもあるみたいだしね」

ひより「そんなこと……ない。ボクは……」

八塚「……隠し事が下手。きっと彼も気づいたでしょう」

ひより「そ、そんな」

八塚「……私が力になれるかはわからないけれど。話してみたらどう?」

ひよる「………ボクのことなんか話したって、どうせ」

八塚「人からの評価と自分の価値は等号で結ばれるとは限らない。言われなければわからないことだってあるのよ」

ひより「……ボクは拾われたんだ。両親を亡くして、1人で生きてきた」

八塚「……ふぅん」

ひより「だけど、それでよかった。もう一度無くすのなんて御免だから……ボクは1人でよかった」

八塚「…………」

ひより「だけど、今。ボクは……そばにいてくれる人を求めてる。寂しいって、感じてる……卑怯なんだ。ボクは、そんな権利ないのに」

八塚「……そう?」



↓3  ひよりにかける言葉
1.「権利を決めるのはあなたじゃない」
2.「それの何がおかしいの?」
3.「似たようなものよ。どこもね」
4.その他(自由安価)


≪すみませんが、本日はここまでです。おやすみなさいませ……≫

≪――再開いたします≫



八塚「求めることに権利が必要?」

ひより「……何?」

八塚「お腹が減った。ご飯が食べたい……だけど私にはご飯を食べる権利はない」

八塚「そんな話、聞いたことがある?」

ひより「それとこれとは話が違う。ボクは――」

八塚「……どう違うの?」

  八塚の鋭い視線に、ひよりが一瞬ひるむ。
  それでも、それだけで黙れるほどひよりがため込んだものは小さくなかった。


ひより「……違う。ボクは必要ないものを求めてるんだ」

八塚「必要よ。食事も……ぬくもりも。生きているのなら」

ひより「だけど、ご飯を食べるのに権利なんて……」

八塚「いるのよ。いる……必要だから、言ってる」  


  ひよりから目をそらすことなく、八塚が言う。
  その目は変わらず冷たくて、しかしどこか悲しみの色が浮かんでもいるようだった。

ひより「……キミは、何を知ってるんだ?」

八塚「さぁ、ね。アナタよりも長生きをしてるってこと……亀の甲より年の劫よ」

ひより「………そうか」

八塚「そういうこと……ああ」

ひより「……どうしたんだ?」

八塚「お腹が減った。食事は何時?」

ひより「………さっきお昼が終わったところだからまだ先だ。たぶん」

八塚「…………」

ひより「お、おい?」

八塚「いや……そう………まだか……」


  ひよりの話を聞いて、八塚の表情が一瞬曇る。
  先ほどまでとは明らかに質の違う『悲しみ』を浮かべて、ベッドに深く寝直した。

  ベッドに横になったまま八塚は考える。
  ネイティブといえどケガをすれば痛いし、力があっても存分に振るえるコンディションでなければ意味がない。

  そういった意味でも現状はまさしく『停滞』としか言いようがなかった。


八塚(……参った。いよいよもって楽しみがない)

八塚(どうしたものか――)


  唯一の楽しみになりそうな食事の時間も終わったらしいという事実に八塚が小さくため息をついた。
  ともあれ、これからどうするかを考えなければいけないだろう。余計な考えはいっしょに吐きだし、八塚は考える。



↓2 これからどうする?
1.根岸にコンタクトを図る
2.ひよりとの雑談を続ける
3.おとなしく眠る
4.その他(自由安価)

八塚(……根岸も一切をとまでも言わなくても経緯ぐらいは知ってるだろう)

八塚(何かしらのコンタクトがあるかもしれない……こちらからも図ってみるか)



↓1コンマ
1~3:何の連絡もない
4~6:ユーガッタメール
7~9:根岸「遅れてすまないね、八塚」

  さてと連絡を取ろうとする八塚だが身体がだるく起き上がれない。
  病室で電話を使うのは気が引けるのもあり、仕方なく確認だけしようとするも――


八塚(……ん? ない?)

八塚(いよいよもって八方塞がりか……連絡をとる手段までなくなってるとは)

八塚(お腹が減った……根岸め。早めに頼むぞ)

八塚(差し入れを持ってくるなら……ラーメンは伸びるし餃子とか、精がつくし悪くない)

八塚(………意識したのはまずかったな。辛い)

≪フラグが1本立ちました≫



  夕方になって、食事の時間となった。
  今のところ根岸からの連絡もなく八塚は退屈を持て余している。


八塚(……ようやく、か。しかし量も多くないだろうし)

八塚「……なんて。贅沢か」



↓1コンマ
1~3:誰も来ない
4~6:根岸が来る
7~9:加賀美が来る

  決して味がいいとは言えない病院食を完食して、八塚がまたベッドへ身を沈み込ませる。
  少なくとも空腹は紛らわせたのだから贅沢はいうまい、と考えていた。

  同室にいたひよりはどうやら大事もなく帰ってしまったようで、もともと長く会話する気があったわけではないとはいえ多少の寂しさを感じていた。
  持て余した時間で、八塚はぼうとこれからのことを考える。

  このまま、何も起きなければ病院食だけを食べ続けることになるかもしれない。


八塚(……あまり、嬉しくないな………ん?)

八塚「……ようやくか」

根岸「いやぁ~。待たせちゃったねぇ」

八塚「そうだな。たい焼きとたこ焼き、それから餃子にドーナツを奢ってもらう」

根岸「おぉ、手厳しい……そんなに食べてウエストは大丈夫かい?」

八塚「デリカシーがない。女性に嫌われるよ」

根岸「ハッハッハ、君との仲だから言えるんですよ……これはね」

八塚「よくいう。さて……何の用?」

根岸「用もなく会いに来るのはおかしいかな。友人として」

八塚「おかしくはない。でも友人だって言うなら手土産のひとつやふたつは持ってくるものよ」

根岸「……おや、失敬」

八塚「からかいや冗談でなら、それを忘れるアナタじゃないでしょう? 何かあったから急いでた、とかね」

根岸「まったく、君には隠し事ができないなぁ」

八塚「……それで、何? 身体の調子も多少はよくなったとはいえ本調子とはいえないから期待はしないで」

根岸「いや、なに……少々……」

八塚「……?」


  根岸は少しだけ言いよどんだフリをして、もったいぶって話を始める。
  その内容は――


↓1コンマ
1~3:「神代さんが……」
4~6:「天道さんが少々ねぇ」
7~9:「ライダーブレスのことで話が……」

根岸「ライダーブレスのことで話が、ね」

八塚「ライダーブレス? ……あぁ、ザビーね」

根岸「おぉ、流石話が早い! あずからせて欲しいんだよ、八塚くん!」

八塚「これを? ……パーフェクトゼクターは強制的にゼクターを奪う以上、意味がないと思うけれど」

根岸「それは重々承知だとも……それでも。君のような強いネイティブばかりじゃないんだ、護身用に欲しいと願うことがおかしいかい?」

八塚「……まぁ、一理あるか」

根岸「ワームとの抗争は激化している……身を守る手段があるに越したことはない! そうだね?」

八塚「だから、これを渡せと?」

根岸「あぁ。貸してくれないか」



↓2 根岸にライダーブレスを――
1.渡す
2.渡さない

八塚「……やめておく」

根岸「……何?」

八塚「あぁ、別に……嫌がらせでもないし根岸のことを疑ってるわけでもない」

八塚「ただ――」


  八塚がブレスを掲げると、わずかに開いていた窓からザビーゼクターが侵入してくる。
  そのまま周りをブンブンと飛び回ると、すり寄るようなしぐさを見せた。


八塚「この気まぐれさ。猫みたいで可愛いと思わない?」

根岸「………なぁるほど、それは仕方ない! あぁ、懐かれるだなんて羨ましい」

八塚「従うようにはなっているけど、それじゃああまり可愛くないしね……ああ、動物とも触れ合いたいな。今度動物園でも連れていってくれない?」

根岸「考えておきましょう。ぅうん、しかし今すぐ退院というわけにもいかないしねぇ」

八塚「動けないってわけでもないから心配はいらない……1人で勝手に退院すると後が面倒だから待ってたのもあるしね」

根岸「そうかい?」

八塚「あまり寝込んでいると……ね」

根岸「あぁ。なるほどもうすぐクリスマスだからねぇ」

八塚「……別にイベントに感化されてるわけではないよ?」

根岸「ハッハッハ、豪華なディナーでも用意しておくよ」

八塚「覚悟しておくことね」

根岸「おぉこわい」

八塚(さてと……どうするかな)

八塚(根岸はまたよからぬことでも考えてるみたいだし……)

八塚(つっつくか、それとも……おとなしく寝ようか)

八塚(いや。根岸に頼めば今すぐ退院もできる?)

八塚(病院にこもりっきりじゃあ、美味しいものも可愛い動物にも会えない)

八塚「……ザビーゼクターはいるけど」

ザビー「――♪」

根岸「うん? 何か?」

八塚「……いや、なに――」


↓3
1.退院したい旨を伝える
2.何を考えてるのか聞いてみる
3.なんでもないから帰ってくれという
4.その他(自由安価)

八塚(さてと……どうするかな)

八塚(根岸はまたよからぬことでも考えてるみたいだし……)

八塚(つっつくか、それとも……おとなしく寝ようか)

八塚(いや。根岸に頼めば今すぐ退院もできる?)

八塚(病院にこもりっきりじゃあ、美味しいものも可愛い動物にも会えない)

八塚「……ザビーゼクターはいるけど」

ザビー「――♪」

根岸「うん? 何か?」

八塚「……いや、なに――」


↓3
1.退院したい旨を伝える
2.何を考えてるのか聞いてみる
3.なんでもないから帰ってくれという
4.その他(自由安価)

≪Oh……二重投稿……>>857で進めさせていただきます≫


八塚「何か、たくらんでるね?」

根岸「たくらんでるだなんて、いやだなぁ人聞きの悪い」

八塚「……根岸」

根岸「……まったく、かなわないなぁ」

八塚「それで、何?」

根岸「いや、なに――」


↓1コンマ
1~3:「人とネイティブが共存する方法を見つけてね」
4~6:「天の道を行く人のファンになって、ねぇ……?」
7~9:「ワームが自滅してくれるかもしれないんだ」

根岸「ワームが自滅してくれるかもしれないんだ」

八塚「ワームの自滅……めでたいけど、理由は何?」

根岸「君はゼクターにも人格を認めるがね、その中でも偏屈なのはどれだと思う?」

八塚「偏屈……まぁ、ガタックゼクターとカブトゼクター、それからイレギュラーを除けば……」

八塚「……つかみどころがないようで、一本芯の通ったドレイクゼクター。自身に相応しいものを探し続けてるザビーゼクター」

八塚「それから、一番正体がわからないのはサソードゼクターかな」

根岸「ほう? それはどうして?」

八塚「それは――」



↓1コンマ  八塚はぼっちゃまの正体を
1~3:知らない
4~9:当然知ってる

八塚「当然、あのゼクターが『ワームに』従っていることよ」

根岸「なぁるほど……」

八塚「従う理由がない。自分が主人を討つために生まれたシステムだと理解していない? そこまで、知能がないのか」

八塚「それとも、それを超える『何か』を感じるほどのものを持っているか、ね」

根岸「何か、とは?」

八塚「……『誇り』?」

根岸「ハッハッハ! それは面白い!」

八塚「……一応、真面目に言ったんだけれど」

根岸「おっと、失礼」

八塚「……まぁそれはいい。おいておくとして」

根岸「はいはい?」

八塚「『ワームの自滅』について。詳しく聞かせてもらえる?」

根岸「もちろんだとも。友人に隠し事はよくないしねぇ」

八塚「……よくいう」

根岸「この後、どうかな? 退院祝いに祝杯でも」

八塚「アルコールは舌をマヒさせるばかりで好きじゃない。私は酔えないから」

根岸「そうかぁ……残念だ。そうそう、話は――」



↓1コンマ(フラグ:1本)
1~3:「その『サソードの資格者』のお話なんだ」
4~6:「今はちょうどワームたちの動きが鈍い。それどころか――」
7~9:「先導者のいなくなったワームたちはずいぶんお粗末でね……」

根岸「なに、君たちが協力してあの先導者……カッシスワームを打倒してくれただろう?」

八塚「まぁ、ね」

根岸「おかげでワーム同士の連携はてんでバラバラ……まったく、お粗末そのものだ」

八塚「………つまり、放っておいても?」

根岸「問題ないだろう。私の『友人』の息子も、張り切っているようだし」

八塚(……ガタックに選ばれし子、か。最後までは見られなかったけれどやってくれた)

八塚(バカだけど……ああいうバカは悪くない。大型犬でも見ている気になる)

八塚「今はワームを殲滅していく段階、か」

根岸「そういうことだよ。まぁ、ゆっくりケガを治してほしい……何が起きるかはわからないしねぇ」

八塚「またすぐに頼みたいことでも?」

根岸「今はないとも」

八塚「そう……まぁ、それならお言葉に甘えさせてもらおうかな」

根岸「あぁ。入院費もご心配なく……それから、これを」

八塚「携帯……なるほど。じゃあとりあえず英気を養うとしよう」

根岸「もうたっても?」

八塚「美味い飯も食べないで横になってたらよくなるものもよくならない。しばらくはオフだから呼ばないでくれると嬉しいけどね」

根岸「なぁるほど、ではこちらで手続きをしておこう……」

八塚「お疲れ、根岸」

根岸「……あぁ、そうだ!」

八塚「なに?」

根岸「よければ、食事でも? アルコールは抜きでね」

八塚「……食事、ね」

根岸「あぁ。予定があるならおかまいなく」

八塚「そうだな……なら……」



↓3
1.根岸といっしょに食事
2.断る。1人で食事
3.断る。1人でどこかへ
4.その他(自由安価)

≪ageの反映をされていないのでもう一度≫

このレスから↓2です

八塚「……いや、やめておく。1人になりたい気分」

根岸「そう。なら、またの機会を楽しみにしておこうかなぁ」

八塚「またね」

根岸「……そうそう。今回の件はすまなかった。私も調査不足だったよ」

八塚「そういうのは先に言っておくべきだったかもね。じゃあ」

八塚(……さて。1人で食事、か)


  たっぷりと睡眠をとったかいがあったのか、多少の痛みはあるも問題なく歩けるようだ。
  八塚はゆっくりとノビをしたあとどこへいくのかを考える。

  とにかく、八塚は腹が減っている。
  病院食は味気なく、ついでに昼食は意図せず抜くことになり。
  そもそも一晩以上眠っていたらしいことも考えればその空腹は当然ともいえるのかもしれない。


八塚(どこへ行こう?)


↓3
1.サル
2.橋の下
3.おしゃれなお店
4.目的もなくふらふらと(コンマ判定)
5.その他(自由安価)

八塚(……そうだ、蕎麦が食べたい)

八塚(思い立ったが吉日、か……根岸、そこそこおいていったな)


八塚「……美味い蕎麦。そういえば」

  はた、と思い立った八塚はタクシーに乗り込んだ。
  決して近い場所ではないが今から行けば間に合うだろう。

  そこは――


八塚「……蕎麦屋たどころ。ここね」

  「同じネイティブ」の田所。
  彼が擬態している男の弟が実家を継いだ、300年の歴史のある店。

  蕎麦屋たどころへと、八塚は足を運んだ。

  決して近いわけではないが……ここには――



↓1コンマ
1~3:田所を一方的に知っているのみ
4~6:店自体には何度かきている
7~9:田所とも顔なじみでいきつけ

八塚(前々から興味があった……『弟』が実家を継いだんだったか)

八塚「300年の歴史か……」


弟所「ヘイラッシャイ!」

八塚「とびっきりの蕎麦を」

弟所「あいよ!」

八塚(……楽しみだ)


  柄にもなくワクワクしながら、八塚が蕎麦を待つ。
  ネイティブである『田所』の弟が、実家を継ぐ。

  まったくもって不思議な理屈だ。




  ――余談ではあるが、ネイティブにも2種類が存在している。


  1つは、ワームと同じく『誰か』の生活を奪い、入れ替わったもの。


  もう1つは『顔』だけを預かり誰かの代わりになったもの。

  世捨て人であったり、優しい誰かであったり。
  その場合は本人へ迷惑をかけないようにとふるまったり、あるいは遠く離れた土地で生きていたりするのだが。

  ――あるいは、『死人』であったり。

  ――『死人』の顔をうつしても、記憶は歯抜けでとても本人とは呼べはしない。

  『田所修一』は死人だ。
  腕のいい、一本気な職人になってほしいと願われた赤子は生まれてすぐに死んだ。

  そこに現れたネイティブはその赤子の顔を写した。
  親はそれを止めなかったし、我が子として育てた。


  『死人』の『赤ん坊』の姿をとったネイティブはどうなるのだろう。
  自身がそうであった記憶すら薄れてしまうのではないだろうか?


八塚(……なんてね)


  八塚は蕎麦を待つ時間で考えたことを、空腹のせいだと笑って流した。

  ――『ネイティブ』である彼女にとって、他人事ではないからこそ、深く考えるのを辞めたのだ。
  なぜなら――


↓3  『八塚』の過去は――
1.「誰か」を殺して成り変わっている
2.「顔」をあずかりその人の代わりをしている
3.その他(自由安価)

     ____
    ./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
  /.:,,'':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ヽ

  l:.l.:.:.:.:/.:.:.:./.:.:.:l.:.:ハ.:.ヽ    ――本日はここまで、です♪
  |.:|.:.:./.:,'/.:,:.:.:.:.l:/ V.:,ヘ
  .〉h.':./ー--'´/-一 .l.:.:ハ    八塚さんのマスクデータが完成しました
  (.:`.イ__::弋ツ::::弋ツ::/.:..;      しっかり明かせるように頑張りますね……
  .ヽ';.:..:.ヽ、 、 '   }.:.:,' 
  /'"ヾ、:ヽ `ー' , イW    田所さん並びにネイティブの設定はオリジナルです。ご了承ください……      
 ./    ヾ.:i フ   ヘ

          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}     ご無沙汰しております
.        〈: :}: : : : : :.j|:. : :.,j|: : : : ---- ミ∨: : : : : : :乂: : \      本日21時より再開させていただきます
          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁
        /:.:{: : : :′| : / |: : /}/ _   :| : : : : : __: : {: :'   大変お待たせしました……
         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',
            〉, : :小       ,              イ/
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
.           八: : :ヽ ソ:〈   >    <   。si〔/∧
.            \ ⌒ヽノ   /{   。si〔    /∧

 『八塚』の顔と記憶は同意を得て譲り受けたものだ。

 歯抜けの記憶も、死人の記憶も。
 奪った記憶に振り回される経験も彼女にはない。


八塚(……私は『私』でいられてるか、って言われたら……どうだろう?)

弟所「おまたせしやした!」


 らしくもないセンチメンタルな感傷にひたる八塚の思考を蕎麦と声が遮る。
 どうあれ食事は大切な時間だ。不要なものは切り捨てて八塚はそちらへ集中することにした。


八塚(……美味しい)


 強面の店主は自信ありげに笑っている。
 血筋なのだろうか、おそらく遠慮なく蕎麦をすする八塚に喜んでいるのだろうが威圧しているようにしか見えない。

 美味い蕎麦といっしょに『どうでもいいこと』を胃袋に収めて、八塚は店を後にした。

八塚(ワームは殲滅、ネイティブの勝利も目前……)

八塚「……体も少しは動くか……ふぅ」

八塚「やることがなくなったな……ん?」


 店を出て、八塚は行くあてもなく歩き出す。
 もう一度都内へと向かうか、それともこのまま風の向くままへ行くか。

 そう考えていた時――


↓1コンマ
1~3:『最強』のワーム
4~6:ひどく薄汚れた『太陽』の影
7~9:大型犬のような『馬鹿』
0:???

加賀美「ん……ああっ! この前の!」

八塚(……めんどくさいのに見つかったかもしれない)


 目があった、と思った時にはもう遅かった。
 他人のフリをしようとしても、確信めいたものをもってずかずかと近づいて来る加賀美には意味がない。

 どうするべきか八塚が悩む間に目の前までやってくると、加賀美は心底嬉しそうに声を弾ませた。


加賀美「やっぱり! よかったぁ、退院したって聞いたけど無事だったんだな!」

八塚「……まぁ、ね」

加賀美「あの時はありがとう! 助かった!」


 少しは不審に思わないのか、と八塚が頭を抱える。
 どうやら、ザビーの資格者の問題などはどこかに忘れ去ってしまったらしい。

八塚「……それで、ここには何を?」

加賀美「ん? あぁそうだ! 実は――」


↓1コンマ
1~3:加賀美「剣が……」
4~6:加賀美「ワームを倒す仲間を探してたんだ」
7~9:加賀美「田所さんにご馳走になるんだ」

加賀美「実は、ワームを倒す仲間を探してるんだ。まだ敵は多い……それで」

八塚「なるほど……そういうことね」

加賀美「よかったら、手伝ってくれないか? もし仲間になってくれたら心強いし!」


 一切の裏もなく、本音で言ってるのであろう。
 加賀美が握手を求めるように手を差し出した。

 しかし八塚は考える。
 ここで人類に協力するメリットはほとんどない。

 実際、これ以上戦えば悪目立ちする可能性は非常に高い。
 自身がネイティブだという秘密がまだあることを差し置いても、切れるカードが減るのはまずい。

 そこまで考えてから、目の前の男をもう一度みる。


加賀美「?」


 これで腹に一物あるような相手ならば、八塚は迷わずその手を払っただろう。
 しかし目の前の男――加賀美新は、どこまでも単純だった。

 純粋に困り、純粋に悩み、そして出会えたことを素直に喜んで勧誘しているに違いない。


八塚(……どうしたものかな)


↓3
1.少しだけなら手伝っても問題ないか
2.悪いが今は忙しいんだ
3.その他(自由安価)

八塚「……悪いけど、今は忙しいの。他をあたって」

加賀美「そ、そうか……すまない……」


 捨てられた犬のような眼で加賀美が頭を下げる。
 ほんの少しだけ罪悪感が芽生えたが、八塚はすぐにそれを握りつぶした。

 身体は動くとはいえ、ケガもしている。
 無理をして後を引いていては、何の意味もない。


八塚(……まだ美味しいものも食べたりないしね)


 ほんの少し、昔を思い出す。
 『彼女』のことを。35年前のことを。

――


 『八塚』の記憶は、『彼女』から受け取ったものだ。

 いつもベッドに眠っていて、物語のお姫様のような扱いを受ける。
 家族に愛されて、夢見がちで。どこにでもいるような女の子。

 一つ違うのなら、彼女がひどく病弱だったこと。
 
 その影響で、動物に触れあうことができなかったこと。

 生まれつきの病気で味覚がほとんどなかったこと。

 『彼女』は何もない人生を生きていた。
 だから八塚は、彼女の分も楽しんで生きている。

 自分が『彼女』ではない誰かになるのを恐れながら。

八塚(……この戦いが終わったら、また『戻る』か)


 ひどく青い空。輝く太陽。
 『彼女』の憧れた世界は美しい。

 その感覚を忘れないために、そのネイティブは『八塚』であることを捨てられる。


八塚(次はどうするか……九頭竜、なんて悪くないかもしれないな……)


 ワームに擬態されれば、記憶も感覚も受け継がれる。
 しかしそれは『擬態』された直後の状態だ。

 たとえクローンであろうと、別々の環境に身を置けば別の人間に育つ。
 『成長』することは、変わるということ。『彼女』と擬態したネイティブの間に齟齬が生まれること。

 それが『八塚』の恐れること。
 意味のない『約束』に縛られたネイティブが、八度目にまた思うことだった。

加賀美「……どうしたんだ?」

八塚「別に、なんでも……それじゃあ、縁があったら」

加賀美「ああ! ……俺もまた戻らなくっちゃな、よしっ!」


 自分の顔をパンパンと二度叩き、気合いを入れて加賀美が走り出す。
 無意味に雄たけびをあげながら、腕を大きく振って。


八塚(……騒がしいやつ。本当に………)


 八塚は、自身が微笑んでることには気づかなかった。


↓3 この先の方針は――
1.成り行きを静観する
2.根岸のところへ行く
3.その他(自由安価)
※すべてコンマ0で――

――――

――


根岸「おや、おかえりなさい……でいいのかな?」

八塚「ええ……ただいま。そっちはどう?」

根岸「こちらは……うーん、それがね……」

八塚「……もったいぶられるのは好きじゃない」

根岸「あぁ、すまない。実は――」


↓1コンマ
1~3:サソードが消えた
4~6:カッシス復活
7~9:ペンダント用意完了

根岸「……カッシスワームが復活した」

八塚「なに? ……倒したって、聞いたけれど」

根岸「確かに消滅したはずだよ。しかし再びよみがえった……しつこいねぇ」

八塚「……まさか、また行けって?」

根岸「ハッハッハ、まさかぁ……そんな事は言わないよ。私たちは友人だろう?」

八塚「そう。ならいいけど……」


八塚(……『あの』ワームの復活。邪魔ではあるか)

八塚(まったく、面倒なことこの上ないな……やれやれ……)

八塚(しかし、既に2回倒されてる……放っておいても脅威ではない、か?)



↓3 『カッシスワーム・クリペウス』の戦いに介入しますか?
※介入しない場合は坊ちゃまは原作通りの流れで死にます
※介入する場合は『八塚』さんに死亡フラグが立ちます

八塚(……胸騒ぎがする)


 理屈で言えば、放っておいても問題はない。
 死ぬ思いまでしたのだから、休んでいて文句を言われるような覚えはない。

 それでも八塚は行動することを決めた。
 勘にも似た、本能めいた何かに導かれるように。


八塚「……たこ焼き買ってくる」

根岸「あぁ、気をつけて……財布丸ごともっていくんですか?」

八塚「手間賃ね」

根岸「これはこれは、こまったなぁ……ハッハッハ……」

八塚(……カッシスワーム。時を止めるほどの規格外の重力操作『フリーズ』に吸収・反射)

八塚(復活するのなら、さらに凶暴になっているか……それとも……)


八塚「……今さらカブトやガタックに会うのもいろいろとまずいか」

八塚「それなら、どこへいこう?」

八塚「とりあえず――」


↓1コンマ
1~3:坊ちゃまワーム化現場目撃
4~6:カッシスワーム・クリペウスと遭遇
7~9:闇の底にいる兄弟目撃

≪本日はここまでです。ありがとうございました≫

――

 話は聞いてたけれど、実際に見てみても女子寮の施設は結構充実してる。
 寮母さんはすごく艶やかな髪をした、どこか浮世離れした雰囲気の美人なお姉さんだった。
 あの人も『アイドル』らしい。あたしとは一回り以上年が離れてるとか、いないとか。

 ……アイドルってすごいなぁ、なんて感心しちゃう。
 ぽーっと考えつつ、ちひろさんについて歩いていたらなんだかいいにおいが鼻を刺激した。

 どうやらすぐそこの食堂からしているようだ。
 さっき食べてきたところだからお腹は減ってないけれど、それでもなかなかにそそる香りだ。

「……ん? でもご飯の時間にしては遅くない?」

「あー……たぶんですけれど個人用のお夜食ですね」

「お夜食? へぇー、自分で作るのもありなんだ」

 こんな夜でもお腹は減る。お仕事とか大変だろうし、そういうことだろう。

 まぁ、あたしは自分ではつくったりはしないだろうけれど。
 というかアイドルとしていいのかな? ほら、カロリーとか。 

「それは……見てもらったほうが早いですかね。入りますよー、葵ちゃん」

誤爆

……本日22時より再開予定ですよー

八塚「とりあえず……うん?」


 アテもなく歩き続ける八塚の目の前に、片袖のない服を着た男たちが現れる。
 目に光はなく、どこへ向かうかもわからない。


影山「……」

矢車「……」

八塚「……どちら様、って聞いたほうがいい? それとも、何の用か聞いたほうがいいかな」

影山「俺は……!」


↓1コンマ
1~3:憂さ晴らしさせてもらう……!
4~6:俺のザビーゼクター……返してくれよ……
7~9:俺たちは自らの情けなさに気がついた……!

影山「俺は……お前にやられた時とは違う……」

八塚(来る……ッ!?)


 俯き、吐き捨てるように影山が呟いた。
 復讐の意思があるとみて八塚が構えようとしたその時、割り込むように矢車が立ちふさがる。

 2対1、イレギュラーのホッパーゼクターの存在。
 八塚が『本来の力』を使うことも覚悟して構えた瞬間――2人は同時に上着を脱ぎ捨てた。


八塚「……え?」

影山「そうだ。これも中途半端に光を求めたせい……俺は……気づいたんだ……」

矢車「ああ……最高だ、相棒……!」


 脱ぎ捨てたあとに現れたのは鎖でがんじがらめになった身体。
 満足に戦うどころか、走ることすらまともにできるのかすら怪しい姿に思わず八塚も絶句する。

八塚「……何を、しているの?」

影山「お前には……わからないだろう……俺たちは真の闇に至るんだ」

矢車「そうだ……地べたを這いずり回ってこそ見える光がある。闇の底に落ちて初めてわかる黒もある」

八塚(何を言ってるのかさっぱりわからない……)


 ともあれ、敵ではないということはわかり八塚はほっと胸をなでおろした。
 この様子ならば復讐のつもりでもなければ正体に気付いたわけでもなさそうだと判断したのだ。

 敵ではなく、味方でもない珍妙な2人組は何やら満足気にくつくつと笑っている。
 どうやら『変わった』自分を見せびらかすのが主な目的だったらしい。


八塚(……利用、できるか? 考えてみよう。何か……)


↓2 
1.2人と会話する
2.無視して先に行く

 どうあれ、実力は確かな2人だ。
 味方に引き込めるのならばそれに越したことはない。

 ただの利用であっても、敵にならないのならばそれで十分だ。


八塚(なら……どうする? 素直に頼む? それとも煽ってみる?)


 現状のままならば、何も起きない。
 この2人は自縛をやめないままで、カッシスワームとはカブトとガタックが戦うのだろう。

 それを変えるために八塚はここにいるのだ。
 

↓2 方針は
1.煽ってみる
2.頼み込んでみる
3.その他(自由安価)

影山「……フフ……兄貴、こいつ驚きすぎて固まってるよ……」

矢車「フン……当然だ。俺たちは二度と光の住人とは交われない……」

八塚(……『闇』に『光』か……絶望しているようで、本当は諦めきれていない……?)


 2人の言っている内容に対しての理解はともかく、求めてる方向は『なんとなく』だが八塚も把握した。
 全てを諦めているようで、絶望しているようで、人との関わりを求めている。

 それが不当に怒りや理不尽をぶつけられる相手を求めているからなのか、それとも誰かに肯定されたがっているのか。
 八塚は前者と解釈し――その怒りに指向性を持たせようとする。


八塚「……少し、話をしようか?」


↓1コンマ  自縛中 +1
1~3:死にたいらしいなぁ……
4~6:…………
7~9:気に食わないんだよ……何もかも……!

八塚「――本当に、あなたたちは絶望しているの?」

影山「なに……?」

矢車「……いい。言わせておけ」

八塚「闇の底を這いずってこそ見えるものがある……ね」

影山「ハッ、お前みたいなやつにはわからないだろうさ」

八塚「……ええ。わからない」

影山「だったら黙ってろよ。俺は兄貴とどこまでも落ちていくんだ……」

八塚「わからないから、言わせてもらう。ならなんで私やガタックに関わろうとしたの?」

影山「それは俺が甘かったからだ。ザビーゼクターを……光を中途半端に求めようとした……」

八塚「影山瞬、貴方じゃない。矢車想……あなたに聞いている」

矢車「……なんだと?」

八塚「本当に『絶望』しているのならなぜあなたはホッパーゼクターを……2匹も連れていたの?」

矢車「…………」

八塚「どうしてホッパーゼクターを得たのかは知らない。『資格者』が自ら権利を手放すことはし難い」

八塚「……だからこそ解せない。1匹なら、貴方のものとして納得できるから、解せない」

影山「お、お前……何言ってるんだよ! 兄貴はなぁ!」

八塚「影山瞬。あなたは絶望しきれていない……真の闇、なんてものは知らない。ならあなたにその道を示した矢車想は……」

影山「黙れ! だまれだまれだまれ!! お、俺たちは!」

矢車「……もういい。いくぞ」

八塚「ねぇ、寂しかった? それとも、自身より落ちる人を見捨てられなかった?」

矢車「……」

八塚「這いつくばってこそ見える光がある……闇の中でこそ見えるものがある。それは誰のための言葉?」

矢車「……ハァ…………」

八塚「………」

矢車「勘違いするな……完全も調和も無いんだよ……!」

八塚「ええ。これはきっと勘違い……だから、貴方をイラつかせた分ぐらいは憂さ晴らしのできる相手を紹介しましょう」

矢車「…………鎖は解けない」

八塚「解けないなら、壊せばいい」

矢車「ハッ……口の減らない女だな……」

八塚「……敵討ちなんて上等なものじゃない。ただの八つ当たり……それにちょうどいい相手がいる」

矢車「…………影山。いくぞ」

影山「えっ、兄貴?」

矢車「別に……光を求めているわけじゃない。まだ踏み砕ける地面があるらしいだけだ」

影山「……わかったよ、兄貴。兄貴がそういうなら、ついていく」

矢車「……女。名前は?」

八塚「とりあえず……『八塚』でいい。健闘を祈るわ、ホッパー?」

八塚(……完全に敵として見られた、か)

八塚(ああ、その分は戦ってくれそうかな……あの場で鎖を引きちぎって襲ってくるのも覚悟していたけれど)

八塚(流石に人間には不可能か。イレギュラーはどちらにしろ敵……共通の敵を提示して乗ってくるかは半々)

八塚(なら煽ってすべてに牙を剥いてもらった方が都合がいい……ああ、根岸には気を付けるよう言っておくか)


八塚「……ついでにカブトとガタックも倒してくれると楽ではあるけれど、ね」


≪地獄兄弟が全力で神代剣のイベントに干渉します≫

――――

↓1コンマ 兄弟干渉中 +2
1~3:剣「俺はすべてのワームの頂点に立つ男だ」
4~6:剣「俺は編み物においても頂点に立つ男らしい!」
7~9:総司「僕が悪いんだ……僕は……」

――――

――

 ワームの進行は続いている。
 それでもカブトとガタック、さらに正式にライダーとしてゼクトルーパーを率いるサソード。
 不規則に表れるホッパーとザビーも加え、もはや形成は逆転したといっても差支えないほどになっていた。
 

 そして今日はクリスマスイブ。
 サソード――神代剣がとっておきを見せようと心待ちにしていた日。

 しかし彼は寝坊してしまう。
 自らの手で作り上げたプレゼントを渡そうと編んでいたマフラーが完成しなかったのだ。
 もともと慣れていたわけでもなく、かかる時間を計算で来ていたわけでもなく。無謀だったのかもしれない。
 それでもじいやは主君のその心遣いに胸打たれ……ほんの少しばかり、靴の妖精として仕事をした。


剣「おぉっ!? いつの間にか編み上がっている……! 俺は編み物においても頂点に立つ男らしい!」


 そんなことは露知らず、自らの才能に打ち震える剣。
 寝坊してしまった分も急いで『デート』の待ち合わせ場所へ向かって――


↓1コンマ
1~3:乃木
4~6:地獄兄弟
7~9:八塚

 『デート』の待ち合わせ場所に向かって走る剣の前に現れたのは2人の男だった。
 ガリ、ガリ、ガリと地面を削るように地を擦って歩く彼らに剣は怪訝そうな顔をする。


神代「兄さん……?」

影山「幸せそうだなぁ……ハァ、待ち合わせかぁ……待ってくれる相手がいるなんて羨ましい……」

矢車「…………」

神代「すまない、今日は俺の大切な日なんだ! 通してくれ!」

矢車「大切……か。お前……」


↓1コンマ
1~3:矢車「勘違いしてないか……?」
4~6:矢車「………ハァ」
7~9:矢車「……それなら、急ぐんだな」

 矢車が何か言いたげに口を開くも、途中で言葉はため息に変わる。
 大きくため息をつくと、剣の目を見つめてクイと指をさす。


矢車「……ハァ。大切……前向き……か」

神代「兄さん、俺は地獄においても頂点に立つ男だ……だが、今日、この時だけは! 地獄にいるわけにはいかない!」

矢車「そうか……」

影山「うらやましいなぁ……前向きで、彼女もいて……」

矢車「……ああ、まったく――」


↓1コンマ
1~3:「――ワームのくせに、なぁ」
4~6:「眩しくなったな、お前も……」
7~9:「俺もマフラーを巻きたい……」


≪本日はここまで。次回スレ立ててから再開します≫

矢車「……眩しいな」

神代「当然だ、俺は幸せになることにおいても……いや、岬を幸せにすることでも、頂点に立つ男だからな!」

影山「そうかよ……あーあ……また落ち込んでたら引きずり込んでやろうと思ったのに……」

矢車「今のお前に見せられる地獄は無いらしい……さっさと行け」

神代「ああ! 兄さんたちも! メリークリスマス!」


 何も知らない神代剣は、目の前に待つ幸せに向かって走り出す。
 地獄の底にまで堕ち、這いつくばった『兄弟』に祝いの言葉を投げかけて。

 祝われた2人は心底恨めしそうにため息を吐いた。
 そのまま呪いを込めてゆっくりと歩き出す。


  2人はあえて、あぜ道に。
  神代が来た道でもなく、神代が行った道でもない方向へと行く。

  ただ地面に落ち込んでいた視線があがり、何かを睨み付けるようなものへと変わる。


影山「……ねぇ、兄貴」

矢車「ああ……」


  ぴょん、ぴょん、と飛び跳ねる緑と銅の二色のバッタが2人を追うように現れた。
  目的もなく――いや、確かに標的のいるそこへと明確な敵意を向ける。

  観念したかのように現れたのは一見やせ形の男。
  だが纏う空気は歴戦のソレであり、挑発めいた敵意を向けられても余裕は崩れない。

  男の名前は乃木怜治。またの名を――



乃木「――お前たち、邪魔をする気か? どいておけば長生きできたものを」


  カッシスワーム。『最強』のワーム。
  時を止め、全てを反射し、『戦いの神』すら蹂躙した怪物。

  地獄へ落ちた2人に戦う理由はない。
  世界のために戦うなどという大層なものはもはや持とうとすら思わないだろう。

  だから、ここからの戦いは、きっと。


影山「邪魔? 違うね……そうだろ、兄貴」

矢車「……ああ。ずいぶん幸せそうだったな……羨ましい。イライラしてるんだ」


  ≪HENSHIN≫の声が鳴る。
  2人の身体が金属へと覆われ、無機質に変わる。


カッシス「まぁいい――喰らってやろう、ゴミ虫ども!」

キック「ハァ……お前、自分が強いって思ってるだろう……?」

パンチ「気に入らないんだよ……その自信がさぁ……!」


    ――これはきっと、八つ当たり。

          { : : /: : : : : : : : : : : : : : :}  V: : : : : : : : :\ : :}
         /: :./: : : : :| : : : i}: : : : : : }   ∨:. : : : : : : : :.\}
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          ∨:. : :. : :斗: : 7 |: : : } :/     }:. : : : : : : : : :.丁   【安価】貴方「仮面ライダーの世界で生きる」4の巻
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         {: :.{: : :.i| ノイ_ノ/   x≠ミ ノイ: ://´ィァY:∨
          乂:{: : :.i| x≠ミ         ノイ/ 〉-'/\',  次スレに移行いたします――
            〉, : :小       ,              イ/
        /: :':.:.:.|圦                    {‐く、
          \:.': :| : :::.     r  ァ       {
            }:.Ν: : :个            イ  {ァ、
.           八: : :ヽ ソ:〈   >    <   。si〔/∧
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