おじゃる丸×リーガルハイ(ss) (32)
法律の知識は皆無だから間違ってても許してください。では始めます。
アカベエ「おじゃる丸!今日こそ杓を返してもらうよ!」
おじゃる丸「ほっほっほ。ならば民事でカタをつけるとするでおじゃる」
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古美門「どぉーもこの度おじゃる丸さんの弁護を務めさせていただきます古美門研介と申しますぅー!!!」
子鬼めら「「「!?」」」
おじゃる丸「そちらも腕のいいベンベシを見つけたほうがよいぞ?ま、コミカルに勝てるベンベシは月光町にはおらぬと思うがのぅ」
子鬼めら「「「(なんだこの横分け?)」」」
アオベエ「きょ、今日のところはひとまず引き上げるでごんすー!」
デンボ「あっぱれ古美門様!特徴的な髪形で、見事子鬼めらを追い払われました!」ブーン
古美門「(虫が多いな・・・だから田舎は・・・)」ぶつぶつ
―古美門法律事務所―
おじゃる丸「真知子ちゅわぁーん」すりすり
真知子「先生、こんな小さな子供に訴訟を起こさせるなんてどういうつもりなんですか!?」
古美門「んんー?僕はただ、あらぬ疑いをかけられて妙な連中に付きまとわれているかわいそうなやんごとなきお子様に救いの手を差し伸べてあげただけだよー君にとやかく言われる筋合いはないねぇー」
蘭丸「で、服部さん、それ本物なの?」
服部「ええ。昔、わたくし古文書の鑑定をしていたことがあるのですが、確かにこれは、幻と言われている坂ノ上田村マロの子孫、坂ノ上おじゃる丸の幼少期のころのお手蹟で間違いございませんね。どうしてこのような品をお持ちしているのかはわかりませんが、状態も非常にいい。おそらく一億は下らないでしょう」
蘭丸「服部さん、やっぱすごいねー。ほんとは何者なの?」
服部「何、たわいもない取り柄ですよ」
おじゃる丸「そのような落書きなら他にもたくさんあるでな。欲しいのならあげるでおじゃる」
古美門「やったやった!服部さん、このお金で地下に超豪華な核シェルターを作りましょう!」
真知子「やっぱりお金目当てでしたか・・・!!」いらっ
蘭丸「あれ、真知子ちゃんどこ行くの―?」
真知子「(先生に勝たせちゃいけない―!)」蟹股どすどす
―月光町:子鬼めらのテント―
アオベエ「ベンベシとかミンジとか・・・よくわからないことだらけでごんす」
キスケ「トミーおじいさんなら、知ってるかもしれないっピ!」
アカネ「あれ、待って!誰か来るよ?」どすどす
真知子「はじめまして。私、弁護士の黛真知子と申します」名刺ビッ
―裁判所:証拠調べ(証人尋問、本人尋問など)―
古美門「被告はおじゃる丸さんに対して、いつでもどこでも顔を合わせるたびに恐喝まがいの言動を繰り返していました。」
「全く身に覚えのないおじゃる丸さんに《その杓はエンマ大王様のものだ》と意味不明の言いがかりをつけそれを渡すように迫っていたのですー。」
「そのことでまだ幼いおじゃる丸さんは心理的に深ぁーい傷を負い、普通に外を歩くことにも恐怖を感じてしまっているのですー。」
「よって正当な権利として、心理的外傷の賠償金一千万円と接近禁止命令の発令を求めます。以上です」前髪ツツーッ
真知子「原告の主張は全くのでたらめです。根本的に事実と反しており、実際は(中略)であります。」
「つまり、この争いは、原告のおじゃる丸さんが被告である子鬼さんたちの上司であるエンマ大王から無理やり杓を奪ったことに起因しています。」
「したがって杓の所有権もおじゃる丸さんの側ではなく被告にあることは明確です。正当な権利として、訴えの取り下げと、杓の返還を求めます。以上です」髪ぶわっ
・証人尋問
古美門「―――では、被告がおじゃる丸さんに《今日こそエンマ大王様の杓を返してもらう》と怒鳴っていたのを何度も聞いているのですね?」
小町「はい。小町、数えきれないくらい見たんだから!」
古美門「被告が三人で組み、おじゃる丸さんの背丈のおよそ三倍もの高さから威圧していた場面を何度も見たことがありますね?」
金ちゃん「はいですー!」
古美門「被告がおじゃる丸さんをつけているのを何度も見たことがあるのですね?」
カズマ「えっ・・・まあ・・・はい、そうだとおも」
古美門「以上です!」ピッ
真知子「小町さん。あなたは、本当に被告が怒鳴っているのを聞いたのですか?」
小町「は、はい・・・」
真知子「怒鳴っていたのではなく、ただの掛け声の一部だったのでは?被告は、正確には戦隊モノのように、こう言っていたのでは?」
「《聞いて驚け見て笑え 我らエンマ大王様の一の子分 アオベエ キスケ アカネ 今日こそエンマ大王様の杓を返してもらうでごんすー》と。」
小町「え、えっと・・・小町わかんなくなっちゃった・・・」
古美門「異ぃー議ぃーあーりー。これは誘導尋問です」
裁判官「異議を認めます」トンッ
真知子「」チッ
真知子「これが原告の言う《威圧的な態度》です」プロジェクター
動画《『合体!』シャキンシャキンシャキン!ふらふらぐらぐら~》
真知子「実際にやってもらったこの映像を見る限りでは、被告はおじゃる丸さんを怖がらせようとしているように見えませんよね?」
「あなたが目撃した態度は、これとどこか違っていましたか?」
金ちゃん「おんなじでしたよー。それに、子鬼君たちは全然怖くないですー。」
真知子「おじゃる丸さんが外に出るのを怖がっている様子はありましたか?」
カズマ「あー、いやー、それはないんじゃないかなぁ?」
真知子「以上です」どやっ
古美門「・・・・・・」
」
被告人尋問
真知子「怖がらせようとしたり暴力をふるったり、暴言を吐いたことは一度も無かったんですね?」
アオベエ「そうでごんす」
真知子「話し合いで解決して、平和的に杓を返してもらおうと考えていたのですね?」
アカネ「そうです」
真知子「以上です」
キスケ「ピ!?」
古美門「・・・・・・」
真知子「(おかしい・・・横分けがおとなしすぎる)」いらいら
―そのころ、月光町のとある易者の前で―
冷徹斎「・・・・・・」
公(ハムスター)「・・・ギッギッ」からからからから
三木「なあ、このハムスターいくらだ」
冷徹斎「・・・北斗七星の公子は、売り物ではない」
三木「頼むよ。俺の娘(さおり)に生き写しなんだ。・・・ほら、この通りだ」
冷徹斎「・・・・・・(いや、土下座されても・・・)」
三木「頼む・・・ひぐっ・・・頼むよ・・・ぐすっ」
沢地「先生っ―――」ひしっ
井手「さっさと売れやこらぁ!」
冷徹斎「!!!」(汗)
三木「何やってんだお前はぁ!ていうか誰だお前はぁ!!!このゴミがぁ!」
井手「井手ですぅううう!!!」
公(ハムスター)「ピッ、ピッ!」からからからから
本人尋問:おじゃる丸
古美門「その杓は、どうやって手に入れたのですか?」
おじゃる丸「自然にまろの手の中に飛び込んできたのでおじゃるー」
古美門「つまり、あなたが誰かから盗んだという訳ではないと?」
おじゃる丸「そうでおじゃるー。この杓は初めからまろの物。それを、このやんごとなき雅なお子様に向かって盗んだなど。」
「ひどい言いがかりにおじゃる」
真知子「その杓はもともとエンマ大王様という人の持ち物でした。」
「それがなくなってしまったせいで、彼は仕事ができず業務に支障が出ているのです。」
「そのことについて罪悪感はないのですか?」
おじゃる丸「そのように杓をこき使うから、杓も愛想を尽かしてまろの元に逃げてきたのでおじゃる。自業自得よの」
真知子「外に出るのが怖い、と言っていましたが・・・嘘なのでしょう?」
真知子「(ふふ・・・それについての証言ならあるのよ!)」
おじゃる丸「確かに、まろはそんなこと一言も言っていないのでおじゃる」
真知子「(勝った!)」
おじゃる丸「まろが外に出るときにはいつもデンボが一緒じゃからの」
真知子「!?」
古美門「(かかったな朝ドラ!!)」にやっ
真知子「で、デンボ・・・?」
おじゃる丸「そう、デンボじゃ。平安町からついてきた、おにぎりと女子をこよなく愛する口うるさい世話係での。」
「まあそのおかげで、まろはいつも(わがままを言う相手がいるから)安心して散歩ができるがの」
真知子「そ、そのデンボはどこに?」
おじゃる丸「ほれ、そこにおるじゃろう?」
古美門「皆さんもうお分かりでしょう!そう、そうなのです!おじゃる丸さんは自分でも気づかないうちに
被告に対して抱えきれないほどの恐怖を抱いていたのですしかしそれに対処する術を幼すぎて持たなかった
だから架空の友人”デンボ”を作りそれをお供させることで外出時に被告に対面する際の恐怖を紛らわしていたのですー
なんとかわいそうなんでしょう!ちなみにこれが医師の診断書です」ばしっ
デンボ「・・・・・・」ブーン
古美門「(なんだこの虫邪魔だな・・・)」
おじゃる丸「これ、失敬な。デンボはそちの目の前におるではないか!」
古美門「よほど怖かったんでしょうおじゃる丸さん。しかしもう大丈夫です安心してください!」
「もう二度とこのようなことがないようきっっちりと決着をつけますからねぇえwwww」
真知子「・・・(まあ、どうせもう尋問も終わりだし、常識的に考えてこっちの勝ちのはず・・・)」
古美門「甘いな。まだ終わってないぞ」
真知子「!?もう尋問する相手はいないはず。まさか・・・」
杓「・・・・・・///」照れっ
あいうえお一覧表用意
古美門「あなたは元の持ち主エンマ大王に馬車馬のようこき使われました。」
「しかもそれに加えて給料はおろか適切な待遇さえもうけられず、」
「耐えかねておじゃる丸さんのもとに藁にもすがるような気持ちで飛び込んだ、」
「そうですね?」
杓『は、い』(ゆびさし)
古美門「あなたは物としておじゃる丸さんに“盗まれた”のではなく」
「自分の意志でおじゃる丸さんのもとに“行った”のですね?」
杓『は、い』(ゆびさし)
真知子「い、異議あり!それを言うなら原告だって、杓に給料も何も払っていません!」
古美門「はぁーい被告側は杓の人権(?)を認めましたー!!!」
「よって本件では杓を器物ではなく人として扱います」
「よって争点は杓の自由意思に置かれるわけだそして杓側の意見は明確です。」
「そう、杓はおじゃる丸さんのもとに置かれ保護されることを望んでいるのです」
「エンマ大王様のところではなくぅ!!!…以上です」指ピーン
真知子「あ・・・しまったぁぁあ!!!」
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
古美門「勝ーった!勝ーった!」るんるん
真知子「・・・・・・やっぱり先生は間違ってます」
古美門「私に勝てもしない奴が何を言う。そもそもあそこまで仕掛けた罠仕掛けた罠全部
に几帳面に全部引っかかる奴があるかホント底なしの大馬鹿だなお前は一度月光
ロードを通って千年前にタイムスリップしたのちネッシーに頭を齧られつつ月光
タワーの完成を待ってからてっぺんに縛りつけてもらって一晩中月の光でも浴び
てみるといい少しはましになるだろぉーーー」ぐりぐりぐり
真知子「うきゃああああああ」
子鬼めら「・・・・・・」
キスケ「おじゃる丸・・・さよならだッピ」
おじゃる丸「おじゃ、子鬼めら。もう杓のことはあきらめたのかの?」
アカネ「だってもう会っちゃいけないんだよ?」
アオベエ「ワシら、エンマ大王様のもとに帰るでごんす」
おじゃる丸「・・・おじゃなぬぅっ!?」
おじゃる丸「コミカルぅううー!!!」
古美門「!!?」
おじゃる丸「まろ嫌でおじゃるぅー!子鬼めらと会えなくなるのは嫌でおじゃるぅ―!!」
「わがまま言う相手が減るのは嫌でおじゃるぅー!」涙ボロボロ
古美門「え、いや、待ってください。勝てるんですよ?ていうか、もう勝ってるんですよ?」
おじゃる丸「嫌じゃ嫌じゃ嫌じゃぁー!子鬼めらが居なくなるのは嫌じゃぁー!」
真知子「先生。依頼人は、和解を望んでいますね?」にっこり
古美門「・・・・・・・」
――古美門法律事務所――
古美門「・・・・・・・」げそっ
真知子「どうしたの?あれ」ひそひそ
蘭丸「んーなんか、こないだの巻物がさ、炭素年代測定したら偽物だってわかっちゃった
みたいで・・・」
古美門「それは違う!断じて違うぞ!あれは本物だったんだだけどタイムスリップしてる
から炭素年代測定なんかで正確な作成年数が測れるはずもなかったんだこの私が
偽物なんかつかまされるはずがないだろうあっはっはっはボクの核シェルターが
ぁあああ・・・」泣き
真知子「wwwww」
―おわり-
これで終わりです。誰もいなかったけど楽しかったです。
お目汚し失礼しました。読んでくれた人もしいたらありがとうございました。
どうも1です。
初めてで勝手がわからず、そのまま書いてしまいました。
6さんと24さん、ご指摘ありがとうございます。確かに読みにくいですね。今後気を付けます。
読んでくれた人がいてすごくうれしかったです。
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