妹「サンタなんている訳ないし」 (109)

 
兄「え?」

妹「だから、サンタなんて本当はいないの! お兄ちゃんも分かってるんでしょ!」

兄「い、いやいや。何言ってるんだ妹よ。お前毎年サンタさんからプレゼントもらってるだろ?」

妹「アレはお母さんかお父さんか、お兄ちゃんが用意してるんでしょ?」

ギクッ。バレてるじゃん。

兄「だ、誰がそんな事言ってたんだ?」

妹「クラスのみんな言ってるよ。友達なんて去年お父さんが隣の部屋でサンタに着替えてるの見たって」

兄「う、うーん」

兄「た、確かに親がサンタさんの振りしてプレゼント用意してる家もあるかもな。けど、全部の家がそんな事する訳ないだろ?」

妹「ウチは違うって事?」

兄「ああ! なんたってお兄ちゃんは本物のサンタさんに出くわした事があるからな!」

妹「ほ、ほんとっ!?」

兄「本当さ! だから妹よ、今年もしっかりサンタさんへのお願いの紙書いとけよ」

妹「……うーん、分かった」

いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwwwwwwwww……「甘くて~おいしい、お芋だよっwwwww」――――――
いぃぃぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwww……「早くしないとぉ~、行っちゃうよっwwwwww」――――――
いぃしやぁぁああ~き芋ぉぉ~wwwwwwwオイモッwwwwwwwwww……「あぁホッコホコwwwwwホッコホコの、オイモだよっ」――――――
いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwwwwwwwww……「甘くて~おいしい、お芋だよっwwwww」――――――
┌―――────―――――――――┬┬―――────―――――――――┐いぃぃぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwww

│                        ┌───┤├───┐                        |wwオイモッwwwww……「甘くて~おいしい
│         /二二二二二ヽ .│     [8_8]     │.                 .|お芋だよっwwwww」――――――
│.      / .| や き い も |_ ヽ└────────┘                     .|いぃぃぃしやぁぁ~きぃぃwwwwww芋ぉぉww
│     / (===============)ヾ                                      |オイモッwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
│     | ||;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;ハ |                                         |……「早くしないとぉ~、行っちゃうよっwwwwww」
│-、   | ||;;::        ::;;|.! .!                  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ       . ,-|――――――いぃしやぁぁああ~き芋ぉぉ~www
│__|    ! .!|;;::   c{ っ  ::;;| ! |              .|          |        |__|オイモッwwwwwwwwww……「あぁホッコホコwwwww
│ \.   ∪ |;;::  __  ::;;;| ∪                  |          |      i ||ホッコホコの、オイモだよっwwwwwwww」――――
│\ \. ―ヽ;;::  ー  ::;;/―――――――――――`┬┬----┬┬´――― l .||いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッww

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│   ハ\. \. .  |;;::  ::;;|     ,ハ         ハ               ハ   .|... ||――――――いぃぃぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~ww
│  | ',-.\. \.-|;;::  ::;;|- - - -'、  |.        | ',- - - - - --- - - - - ,' .|   |. ||wwwwwwオイモッwwwww……「早くしないと~、
│  | ./ ̄ \. \.     ̄ ̄ ̄\ |.         |  |             |  |   |... ||行っちゃうよっwwwwww」――――――いぃぃ
│  | .|;;::     \ \       ::;;| |.          |  |             |  |   |... ||しやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwオイモッwwww
│  | .|;;::     \ \      ::;;| |        |  |             |  |   |... ||……「あぁホッコホコwwwwwホッコホコの、オイモダヨッw
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッww

wwwwwwwww……「甘くて~おいしい、お芋だよっwwwww」――――――いぃぃぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwww
……「早くしないとぉ~、行っちゃうよっwwwwww」――――――いぃしやぁぁああ~き芋ぉぉ~wwwwwwwオイモッwwwwwwwwww……
「あぁホッコホコwwwwwホッコホコの、オイモだよっ」――――――いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwwwwwwwww……「甘くて
~おいしい、お芋だよっwwwww」――――――いぃぃぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwww……「早くしないとぉ~、行っち
ゃうよっwwwwww」――――――いぃしやぁぁああ~き芋ぉぉ~wwwwwwwオイモッwww……「あぁホッコホコwwwwwホッコホコの、オイモだよっ」
――――いぃしやぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwwwwwwwww……「甘くて~おいしい、お芋だよっwwwww」―――いぃぃぃし
やぁぁ~きぃ芋ぉ~wwwwwwwwオイモッwwwww……「早くしないとぉ~、行っちゃうよっwwwwww」――――――いぃしやぁぁああ~き芋ぉ

兄「……という訳なんですよ先輩!」

先輩「……いや、どういう訳だい?」

兄「だからー、俺の可愛い妹がそろそろサンタさんを疑い始めちゃってるっていう由々しき事態が発生してるんです!」

先輩「相変わらず超がつくほどのシスコンなんだね君は。というか仕方のない事なんじゃないか? みんないずれは気づく事じゃないか」

兄「それは……分かってるんですけど。でも、できるだけ妹には夢を見ていて欲しいじゃないっすかー!」

先輩「……まぁいいけど。でも、私に相談してくるって事は、何か頼みごとがあるって事だろう?」

兄「さすが先輩! 話が早い!」

 


先輩「……サンタになりすましてほしい?」

兄「はい、お願いします!」

先輩「何で私にそんな事を……君が自分でなりすませば……と思ったけども…………あー、確かに……君では難しいかもなぁ」

兄「う……は、はい……自覚していますとも」

先輩「君は我が演劇サークルのなかでも特に……その……なんだ、演技が達者とは言えない方だものな」

兄「そ、その点先輩は演技力も完璧ですし! 声質も自由自在ですから! 老人になりきるのも問題ないかと!」

先輩「それでもやはり無理があるんじゃないか……?」

兄「大丈夫! 妹もまだ純粋な心を持ってますし、サークルの衣装にも結構よくできたサンタ服ありましたから!」

 
先輩「う、ううん……そ、そうだ、プレゼントは? 妹さんが欲しがっているプレゼントは分かってるのかい?」

兄「はい、ばっちりです! アイツはサンタへのお願いを書いた紙をいつも俺に見せずにどこかへ隠すんですが、毎年余裕で見つけ出してますから」

先輩「妹の考えている事くらい簡単に分かる……か」

兄「まぁ、そういう事です」

先輩「ぐ、むぅぅ……」

兄「……先輩?」

先輩「本当に君という奴は……なんだか妹に嫉妬してしまうよ……」ボソッ

兄「……えーと?」

先輩「……何でもないさ」

 

兄「や、やっぱりキツイ……っすよね……すいません。俺ってばつい先輩相手だと無茶なお願いしちゃうっていうか……」

先輩「そ……そんな顔をするな……やらないとは言っていないだろう」

兄「……えっ!? じゃ、いいんですか?」

先輩「その代わり、報酬は期待していいんだろうな?」

兄「も、もちろんっす! いくらでも飲みおごりますよ!」

先輩「……ふふっ、潰れるまで飲んでやるからな」

 



クリスマス当日-

兄「メリークリスマース!」

妹「メリースリスマース!」

兄「ほら、妹の好きなチョコレートケーキだぞ!」

妹「わぁ、大きい! ……二人じゃ食べきれないね」

兄「残った分は明日また食べればいいさ」

妹「お母さん達は今日も仕事かー」

兄「妹……ごめんな、淋しいか?」

妹「……ううん。二人が忙しいのは昔からだし、慣れっこだよ」

妹「それに私にはお兄ちゃんがいるから! だから平気! へへっ」

兄「妹ぉ……お前って奴は……いい子だなああ!」ギュー

妹「お、お兄ちゃん! 苦しいよ!」

 


兄「そうだ妹! はい、クリスマスプレゼント!」スッ

妹「わぁ、欲しかった手帳だ! ありがとうお兄ちゃん!」

兄「うんうん、大事に使ってくれよ」

妹「うん! ……けどお兄ちゃん、なんだか悪いよ」

兄「どうした?」

妹「だってお兄ちゃん、サンタさんとしての分も買ってくれてるんじゃ……」

兄「な、ななな、何を言ってるんだ妹おおお! この間言っただろう! サンタさんは本当にいるんだって!」

妹「だって、もし本当にサンタさんがいるんだったら、今頃……!」

兄「今頃……?」

妹「……ううん、なんでもない」

兄「……?」

 

うーん、やっぱり妹ってば疑ってんな。

これはやはり、なんとしても作戦を決行せねば!

兄「……あ……あー……何だかお兄ちゃん、眠たくなってきたなー」

妹「え……? まだ9時だよ? いつもならお兄ちゃん、もっと夜ふかししてるじゃん」

兄「いや、最近サークルだったりバイトだったりが忙しくてな……疲れてるのかも……」

妹「そっか……そーだね……お兄ちゃん、最近あんまり家にいないもんね」

妹「疲れてるならしょうがないよね。そろそろパーティーも終わりにしようか」
 

そ、そんな寂しそうな顔しないでください。

ごめんな妹。ちょっと待っててな。もうすぐサンタに会わせてやるから。

 

二階の空き部屋-

兄「お、お待たせしました先輩っ!」

先輩「な、なぜわざわざ自分の部屋に戻ってから外を伝ってこの部屋に移動する必要があるんだい?」

兄「ちょっとでもバレないようにする為です! それに、サンタって普通煙突から家に入ってくるでしょ? 家に煙突はないけど、せめて二階からね」

先輩「結構考えているんだな……」

先輩「今妹さんは自分の部屋か?」

兄「いや、10時から見たいテレビがあるんでまだ起きてます。多分居間にいるんじゃないかと」

先輩「そうか……よし、それじゃ行くか」

ああーもうすぐイブだ
俺は何をしている

誰かスレ立て代行してくれ

 

兄「あ、ちょっと待ってください!」

先輩「どうした?」

兄「俺も着替えますんで」

先輩「は……? サンタ役は私だろう? 一体何に……」

兄「これです」ジャーン

先輩「そ、それは…………トナカイ?」

兄「サンタといえばトナカイでしょう!」

先輩「い、いや……それはやめといた方が……バレる確率が上がるぞ」

兄「大丈夫ですよ! 俺一言も喋りませんから!」

先輩「そういう問題じゃ……」

>>20
立てようか

>>22
すまんな
気が向いたらで良いわ

スレタイ
妹「残念乳首じゃないよ薄紅色のプリティ乳首だよ!」

本文
ID腹筋

 


兄「よっしゃ! それじゃ今度こそ行きますか!」

先輩「結局着替えたし……まぁいいが」


先輩「妹ちゃんがサンタに頼んだものは?」

兄「あ、これです」スッ

先輩「カバンか……なかなか高級そうだな」

兄「ええ。アイツ、俺に頼むプレゼントはいっつも安物ばっかなんですよ。きっと遠慮してるんでしょうね」

兄「だからこそサンタに頼んでるプレゼントは本当に欲しいものだと思いますよ」

先輩「よし、それじゃこれを袋に入れて……と」


先輩「準備オーケーだ」

>>23
立てたよ

妹「あ、もしもし友ちゃんー?」

妹「うん…うん、なんかさーとっくにバレてるとも知らずにお兄ちゃんが必死に2階でコソコソしててさー」

妹「どうせ先輩にでも頼んでサンタの振りしてもらうんだろうけどさー」

妹「ま、私はカバンさえ手に入れば問題ないけどねーまじうける」

妹「あ、そろそろ来るみたい、またねー!」

先輩「よし、行くか!」

>>29
そういう展開もありやな

  

居間-


TV「ワーキャー」

妹「あはは……」

妹「……はぁ」


妹(お兄ちゃんはああ言ってたけど……)

妹(やっぱりサンタなんている訳ないよ……)


TV「アハハハハ」

妹(……つまんない)

妹(もう寝よっかな……)
バンッ

先輩「メリークリスマース!」


妹「……!?」

 

妹「え、え? な、なに? え、えっと……」

先輩「ほっほっほ、メリークリスマス妹ちゃん。ワシはサンタクロースじゃよ」

妹「え、う、嘘っ!? ホントにっ!? へんしつしゃじゃなくって!?」

先輩「本物だとも。その証拠に妹ちゃんの名前を知っているじゃろう?」

妹「そ、そんなのウチの前の表札に家族全員の名前書いてあるし! それ見れば分かるじゃん!」

先輩「うっ……」

先輩(も、ものすごく疑われている……やっぱり無理があったんじゃないか兄よ……)

 

 

兄「……」ヌッ

先輩(……ちょっ!? ただでさえ疑われている状況で君(トナカイ)なんて出てきたら、余計疑われてしまうんじゃ……)


妹「……わっ! トナカイ! トナカイだぁ! あ……トナカイがいるって事は……」



妹「あなた、本物のサンタさんなの!?」

先輩(……ええええ!? まさかの、そこで信じるのか!?)


先輩「お……おっほん! そ、そうじゃ。ようやく信じてもらえたかな?」

妹「んー……うん……信じる」

 

妹「本当にいたんだ……サンタさん……」

先輩「ほっほっ。普段はワシは子ども達の前に姿を現すのは禁止されているんじゃがな。妹ちゃんはいつもいい子にしているからのう。特別じゃ」

妹「特別……?」ピクッ

妹「どこが特別なの……?」

先輩「む……?」

妹「全然特別じゃないよ! サンタさん、私のお願い全く聞いてくれないじゃん!」

え……? 妹……?

 
先輩「お、おかしいのう。ま、毎年妹ちゃんが欲しがっているものをプレゼントしてきたつもりじゃが……今年だって、ほれ、このカバンを……」

妹「いつも紙に書いてるものは、家族に……お兄ちゃんに見られるかも知れないから、本当に欲しいものは書けないの!」

妹「サンタさんならそれくらい分かってくれてると思ってたのにぃ……」

兄「……」


先輩「あ……えと……す、すまんのう……なにせ毎年大量の子ども達の願いを聞いているから……その……ワ、ワシの力不足じゃ……」

す、すんません先輩。どうやら俺のリサーチ不足が露呈したようです……

でも、それじゃ妹が本当に欲しいものって……


妹「だ、だけど……わざわざ私のところに来てくれたんだから、本当のお願い聞いてくれるん……だよね?」

先輩「あう……も……もちろんじゃ…………ち……ちなみに……妹ちゃんの本当のお願いっていうのは……」



妹「……お……」モジモジ



妹「お兄ちゃんを……ください……」

 

 

先輩「え……」

い……妹?


先輩「えーっと……少し確認するが……お兄ちゃんっていうのは……君のお兄さんである兄くんの事を指しているのかな?」

妹「……」コクン

先輩「だ、だったら、くださいもなにも、彼はいつも妹ちゃんの兄としてよくやってくれているだろう?」

妹「うん……お兄ちゃんはすっごく優しいよ……」

妹「だけどね……前はもっと私に構ってくれたの! お母さんとお父さんがね、仕事で忙しいから、私が寂しくないようにって……いつも一緒にいてくれた」

妹「なのに、お兄ちゃんが大学に入っちゃってから……だんだん一緒にいる時間が減ってきちゃったの……」

兄「……」

 
妹「アルバイト始めちゃったり、サークル入っちゃったりして……」

先輩「し、しかし彼はその中でもいつも頑張って君との時間を作っていて……」

妹「それに……それにね! そのサークルで先輩とかいう女と仲良くなってるんだよ!」

兄「ぶっ!」



先輩「あ、あー……あの子ね……うん、いたいた……」

妹「も、もしかして、か、彼女だったりするのかなぁ?」

お、お前……本人を前に何てことを……

先輩「……そうかも知れん」


……先輩!?
 

 
妹「や、やっぱりそうなのかなぁ!?」

先輩「……もしそうだとしても、それが兄の幸せなら君は受け入れるべきなんじゃないか?」

何この流れ。先輩何言ってるんですか? なんか口調も戻ってきてるし。

妹「いやっ! やだよ! お兄ちゃんの一番は私がいいの! 変な女に取られたくない!」

先輩「変な女……」

あわわ、すいません先輩。妹も悪気がある訳じゃないんですよ……多分。


先輩「……それで? 君は私……じゃなかった、ワシに、兄が君の事を一番に思ってくれるようにしてくれ、と……そうお願いしたいんだな?」
 

 

妹「うん! サンタさんならそういう事もできるでしょ? お願い!」

先輩「……」

兄「……」



ど、どうしよう……というか、先輩どう答えるんだろう?

ま、まぁ先輩ならとりあえず当たり障りのない返答を出してくれる筈……



先輩「……そんな事は無理だ。甘えるんじゃない小娘」



…………先輩いいいいいい!?

 

 

妹「な、何でっ!? 何でできないのっ?」

先輩「サンタだって万能じゃないんだ。人の心を操ったりすることはできん」

妹「そんなぁ……」

先輩「というかだ……妹よ、君は自分がどれほどいい立場にいるか全く理解できていない」

妹「……どういう事?」

先輩「兄はな、ああ見えて結構モテる。わた……ワシが知る限りでも何度か女性からお付き合いを申し込まれているのだよ」

妹「そ、そんな……」ガーン

先輩「しかしだ、彼は一度もその誘いを受けたことはない。彼はいつだって君を……妹の事を優先しているからだ」

妹「お兄ちゃん……」

339 恋人は名無しさん sage 2013/11/24(日) 14:09:19.16 ID:n1ezPSV00
まだ彼女は経験が浅い方なので、ある程度まで攻め続けると
「ふわっとする。怖い」としがみついて来る。
怖がってるのに攻めるのはかわいそうだし、ドSでもないから一旦やめるんだけど
あるとき同じように、「怖い」と抱きついてきて、やめようとした時
「やだ。やめるのはもっと嫌」って言ってきて可愛いやらなんだか嬉しいやらで大変だった。
続けてみたら「ごめんやっぱ無理怖い!」って言ってきたからやめたけどww
彼女の言う「ふわっ」を超えたらイくのかなー

 

先輩「どうだ。君は今でも十分兄から愛されているだろう」

先輩「それなのにまだ足りなくてサンタなんかに頼ろうとして……君はズルい。贅沢だ」


妹「……! な、なんで! なんでサンタさんにそんな事言われなきゃいけないの!」


妹「だって……だって、不安なんだもん! お兄ちゃんは私に優しくしてくれるけど! 結局私は妹だから……恋人にはなれないもん!」

妹「いつか本当に好きな人ができて、ウチから出て行っちゃうかも知れない……ヤだよ……そんなのやだぁ……」グス

兄「あ…………うー……」ヤキモキ

 


先輩「……泣いたって……何かが変わる訳じゃない」

妹「ぐすっ……」

先輩「もしも本当に兄が好きで、兄を取られたくないのなら、努力する事だ。サンタなんかに頼らないで、自分の力で」

妹「……」



先輩「……うん、そうだ……そうだな。君のおかげでこちらもやるべき事に気づけた……私も……」
兄「ヒヒーン!」


妹「……え!? ヒヒーン!?」



先輩「……ん」

兄「……」ジー


先輩「……すまない……少し感情的になってしまった…………許してくれトナカイ……」
 

 
妹(トナカイってヒヒーンって鳴くんだ)


先輩「……こほん」

先輩「あー……すまんのう、妹ちゃんや。ワシもこれでも多忙の身でなぁ。そろそろ行かなくてはならん」

妹「……ふん、べーっだ! お願いも聞いてくれないサンタなんか、さっさと行っちゃえ!」

先輩「……ほっほっ、嫌われてしまったの。このカバンはどうする?」

妹「いらない!」

先輩「そうか……残念じゃ」



先輩「それじゃ……さようなら妹ちゃん」スタスタ

兄「……」スタスタ



妹「……私、絶対お兄ちゃんとラブラブになるから! 自分で頑張って、なるから!」



先輩「…………ふっ」

 



家の裏庭-


兄「どういう事っすか先輩!?」

先輩「ん、何がだ?」

兄「何がって、さっきのやり取りですよ!」

先輩「何かおかしかったか?」

兄「おかしいですよ!」

先輩「結果的には君の思惑通り、妹にサンタを信じさせる事に成功しただろう?」

兄「いやそうですけど……サンタのイメージは最悪になりましたよ! 何もあんな厳しい態度取らなくても……」
 

 

先輩「それじゃ……私はあの場で、妹の“あの願い”を叶えると言った方が良かったか?」

兄「そ、それは……」

先輩「そうしたら、君は下手くそな演技で妹の事を好きな振りをしなくてはいけなくなる」



先輩「そんな展開は嫌なんだよ。私がな」

兄「え……? それは……」


先輩「私は自分の事を大人気ないとは思っていないよ。彼女は立派なライバルだ」

兄「あ、あの先輩、さっきから何を……」

 
先輩「そうだ……報酬の件、忘れてないよな?」

兄「え……あ、はい。それなら今度飲み会でも……」

先輩「いや、今くれ」


チュッ


兄「……へ」

先輩「……そろそろ君は自分の部屋に戻った方がいい」

兄「え、なんで……っていうか……え……せんぱい……いま……」

先輩「私は帰るよ……そうだ。渡せなかったこのカバンは、上手い事君がプレゼントしてやってくれ」スッ

兄「あ、はぁ……」

先輩「それじゃまたな……兄」ササッ




兄「…………え? …………えっ!?」

 

 


兄の部屋-


さっきのやつって、あれ、キス……だよね?

うん。俺がリアルな夢でも見ていなきゃアレはキスだ。

いやでもキスって、普通好きな人に対してするものなんじゃないの?

わざわざ報酬として先輩が俺にキスする理由なんて……

そんなの。

決まってる。先輩が俺の事を好きって事じゃん。


兄「マジで……?」ドキドキ


コンコン


妹「お兄ちゃん、起きてる?」

兄「は、はいっ! 起きてますっ!」ビクッ
 

 
妹「良かった……入るね」

兄「お、おう」


ガチャ


兄「ど、どうした妹?」

妹「あ、あのね……ひ、久しぶりに、一緒に寝ても……いいかな?」

兄「え……あー……うん、いいよ。おいで」

妹「やったぁ、ありがとお兄ちゃん!」パアアア

 

妹「んしょ……失礼しまーす」ゴソゴソ

兄「にしても珍しいな。一緒に寝ようなんて」

妹「そうかな? ちょっと前まではずっと一緒に寝てたでしょ?」

兄「んー、まぁ……な」


妹「お兄ちゃんあったかーい……」ギュー

兄「ちょ、ちょっとくっつきすぎでは……」



妹「お兄ちゃん……お兄ちゃんの言う通りサンタはいたよ」

 

まさか残っているとは
続きの展開全然考えてないとは言い出しにくいじゃないですか

 
兄「えっ!? えっと……は、はは、だ、だろー!? お兄ちゃんの言った通りだろー!?」

妹「うん……」


妹「けど、アイツってば全然ダメ。サンタのくせにお願い聞いてくれなかった」

兄「な、なにー? そ、そいつはひどいサンタがいたもんだなー」

妹「だからね、私のお願いは……自分で叶えるの」スリスリ

兄「ぬぐ、ちょ、妹……」ドキ



あ、あれ? なんだこの展開?

どうしてこうなった?

教えてくださいサンタさん。

 

 


次の日-


チュンチュン


妹「むにゃ……」ギュウウウウ

兄「……」ボー

くそ、昨日は結局全然寝れなかった……

妹のやつ、ずっと俺に抱きついたまま熟睡しやがって……

おかげでこっちは緊張しちまって……


って、俺。


なんで妹相手に緊張してんだよ!? アホなのか?
 

 
いや、こんなに意識してしまうのはやっぱ昨日のやり取りを聞いちまったからだ。

妹が……俺の事好きとか……。

いや、俺だって妹の事大好きだけど! それは兄妹としてだろ?

兄妹として……だよね?

うおおおおおお、なんでちょっと自信無くしてる俺!?


妹「……」

ちくしょ。可愛い顔して寝やがって。


妹「ん……」パチクリ

あ、起きた。


兄「あー……おはよ、妹」

妹「……えへへ……おはよぉ……」

やっぱ可愛いなコイツ。寝ぼけ眼も可愛い。
 

ひーまだ残ってる
これからバイトで10時まで戻れないんだすまない
誰か続き書きたくない?

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