あかね「家庭教師の赤座あかねです」 結衣「……」(169)

あかり「えっ!お姉ちゃんワックのアルバイト辞めちゃったの!?」

あかね「えぇ、私も結構気に入ってたんだけど……」

あかり「……」グスッ

あかね「あ、あかり、どうして涙ぐんでるの?」

あかり「どうして、お姉ちゃんはいつも真面目に働いてたのに、……うぅぅ……」ジワッ

あかね「ふふふ、お姉ちゃんクビになったわけじゃないのよ」ナデナデ

あかり「えっ?」

あかり「お姉ちゃんが不真面目とか、廃棄を持ち帰ったり……」グスッ

あかり「ネットの掲示板に、原材料ミミズ肉がうんぬんって書き込みしたとかじゃないの?」

あかね「うぅぅぅ、私はそんなことしないわよ……」

あかり「良かった……」ギュッ

あかね「……」ナデナデ

あかね「心配してくれたのよね、アルバイト辞めるなんて聞いたらビックリだものね」

あかり「うん、ホント驚いちゃった……ぇへへ、でも嬉しいかも」

あかね「……?」

あかね「あかり、お姉ちゃんがアルバイト辞めてどうして嬉しいの?」

あかり「えっとね、お姉ちゃんいつも忙しくて大変だったでしょ」

あかね「そうねぇ、夜にシフトが入ることもあったし、結構キツかったかも」

あかり「それなら自由な時間が増えてゆっくり出来るね」

あかり「お父さんもお母さんも寂しがってたよぉ、……あかりもだけどっ!」ニコニコ

あかね「あかり、ゴメンね……」

あかり「お姉ちゃん?」

あかね「お姉ちゃんね、代わりに家庭教師のアルバイトをすることにしたの……」

あかり「えぇっ!?」

あかね「大学のお友達に良かったら一緒にやらないかって誘われてて」

あかり「そうなんだ、それならしょうがないね……」ショボン

あかね「時給を考えればこっちの方が羽振りも良いし、お夕飯はみんなで食べれるもの」

あかね「……だからしばらくはこっちのお仕事頑張ってみるわね」ニコッ

あかり「うんっ、お姉ちゃんならなんでも出来るよ、頑張って!」

あかね「……あぁ、あかりはほんとに可愛いわ」スリスリ

あかり「ぎゅむっ……お、お姉ちゃん、苦しいよぉ」

あかね「……」チラッ

あかね「あらいけない、そろそろ初お仕事行かないと!」

あかり「えっ、今日からもう入ってるの?」

あかね「うんうん、最初の印象って大切だから遅刻はいけないものね」

あかね「確か依頼人の人は中学二年生だったかしら、とりあえず筆記用具だけ鞄に……」ゴソゴソ

あかり「へぇ~、あかりと同じくらいの年の人なんだ」

あかね「そうね、確か船見さん、だったかしら」

あかり「えっ!?」

あかね「いけない遅刻遅刻、ゴメンねあかり、お夕飯には間に合うから!」タタタッ

あかり「いってらっしゃーい、ふふふ……まさか結衣ちゃんだったりしてね」ニコニコ

あかね「あっかね、あっかね……」テクテク

あかね「はぁ、でも大丈夫かしら、二人きりって間が持つか不安」

あかね「それこそ問題児で不良みたいな子だったら……」ブルブル


あかね「……ま、その時は絞めればいいかしら♪」ニコッ


あかね「うふふ、あかりみたいな素直な子だったらいいわよねぇ~」

あかね「愛想よくしないとね最初が肝心だもの、……お姉ちゃん頑張るからね、あかり」

結衣「えぇ……!?……家庭教師を頼んだってほんとなのお母さん」

ママ『そうよ、休み明けにはまたテストあるらしいじゃない』

結衣「それはそうなんだけど、必要ないと思うけどなぁ」

ママ『ダメダメ、歳納さんのとこ京子ちゃんなんか一位取ったって聞いたわ』

結衣「まぁ、あいつは天才肌というかなんというか……」

ママ『結衣だってやれば出来る子なんだから、……お母さんも心配なのよ』

結衣「か、勝手に頭が弱いみたいな扱いしないでよ、二十位くらいをウロウロしてるからね」グスッ

ママ『あ、いや、成績は特に問題ないとは思うんだけどね……』

結衣「むっ、ならどうしてまた家庭教師なんて」

ママ『お家でゴロゴロゲームばかりしてないかお母さん心配で……』

結衣「うっ……」

ママ『結衣、もしかして図星だったの?』

結衣「だ、だって、夏休みの宿題はもう終わったし……」

ママ『もうダメじゃない、このあとすぐ大学のお姉さんが来るらしいからしっかり見て貰いなさい』

結衣「えっ!?今から来るの、私まだ寝間着なんだけど!」

ママ『じゃあね、たまにはこっちにも帰ってくるのよ、ふふふ』プツ

結衣「ちょ、ちょっとお母さん、もしもし、もしもし!?」

結衣「まいったなぁ、とりあえずせめて着替えだけでも!!」アセアセ

結衣「洗顔とシャンプーを済ませてたのがせめてもの救いかな……」

結衣「今日の今日で言わなくてもいいのにお母さんも、まったくもう」

<ピンポーン!

結衣「えぇ、まさか……」

ガチャッ

あかね「こんにちは、今日から家庭教師をさせていただく赤座あかねです」ペコッ 

結衣「……こ、こんにちは、船見です」ピョコッ

あかね「あら……くすっ、可愛いパンダさんのパジャマね」

結衣「本当にすみません、すぐ着替えるので居間でくつろいでて下さい……」ペコペコ

あかね「いいえ、急がなくていいからね、寝坊ならしょうがないもの」

結衣「うぅぅぅ……恥ずかしい、もうやだ……」カァー


あかね(ふふふ、優しそうで可愛げのある子で安心ね、良かった良かった)ニコニコ

あかね「……」キョロキョロ

あかね「ご家族もいないみたいね、もしかしてここで一人暮らしなのかしら」

あかね「船見さん、……どこかで聞いたことがあるのよねぇ」

あかね「この近辺じゃ珍しい苗字だし、はて、私の勘違いかしら……」

ガララッ

結衣「本当にすみません、お待たせしました」ペコペコ

あかね「ふふ、さっきのパンダさんでも私としては全然問題ないけど」

結衣「えぇっ!?……さ、さっきのは忘れて下さい……」カァー

あかね(あらあら、顔に出やすい子なのね、真っ赤になっちゃった)クスッ

結衣「うぅぅ、初対面でこんな仕打ちあんまりだよ……」

あかね「ふふふ、とりあえず改めて自己紹介ね」

あかね「今日から船見さんの家庭教師をさせていただきます、赤座あかねです」ペコッ

結衣「赤座……?あっ、もしかしてあかりのお姉さんですか!?」

あかね「あら、あかりのお友達かしら、それはちょうど良かった」ニコニコ

結衣「あかりとは昔から仲の良い幼馴染で、……あ、私の名前は船見結衣です」ペコッ

あかね「……結衣ちゃん、結衣ちゃん……うーん」

結衣「よくあかりのお家にお邪魔してたんですけど、……昔の話ですからね」

あかね「あっ……」ポン

あかね「そう言えば、金髪の子と、黒髪の可愛いコンビがよく来てたものね!」

結衣「良かった、覚えてていてくれて嬉しいです」ニコッ

あかね「昔は可愛い可愛いツインテールだったけど、すっかり変わっちゃって」ニコニコ 

結衣「……あはは、よく覚えてますね」

あかね「懐かしいわぁ、あの結衣ちゃんがこんな風になるなんてねぇ、うふふ」 

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         |:::::::;::|.  'ー     ./:;;:-''"`\
       .|::::::;;:::|ヽ、,,,,...... -‐''i:::;r'" `'''`ヽ,ヽ
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    .,r'   ヽ、`i !ノ  ','   i'    _,フ'-:'":、
   /  '" `i i .ノノ-' ', !  i    「  ';::::::::::::`、

あかね「金髪の子は京子ちゃん、だったかしら」

結衣「はいそうです、あいつもあかりと仲良くやってます」

結衣「後でアルバムでも持ってきますね、あかねさんも写ってるかもしれないし」

あかね「ふふ、ありがとね、……でも良かったわぁ」ニコニコ

結衣「……?」

あかね「実は今日が初めての家庭教師で、ほんと緊張してて……」

あかね「依頼人が結衣ちゃんみたいな良い子でほんと肩の力が抜けたというか」ホッ

結衣「……そ、そんな良い子だなんて!」

あかね「謙遜しないの、これは本心で言ってるんだから」ニコッ

結衣(ほんと、あかりそっくりでほわほわして、綺麗で優しいお姉さんだなぁ)

あかね「最初の印象ってほんと大切よねぇ、もうパンダさんのイメージが抜けないもの」クスッ

結衣「うぅぅ……それは、言い訳させて下さい……」

あかね「夏休みだもの、お寝坊なんてあかりもしょっちゅうしてるわよ」ニコニコ

あかね「その寝顔がほんと天使みたいで可愛いくて……うふふ」

結衣「えっと、実はついさっきお母さんから家庭教師が来るって言われて……」シクシク

あかね「えっ、今まで知らなかったの!?」

結衣「はい、だからケーキとか何も準備出来てなくて、……本当にごめんなさい」

あかね「結衣ちゃん……ふふふ、ほんとしっかりした良い子ね」

あかね「いいのよそんな心遣い、結衣ちゃんはまだ中学生なんだから」ナデナデ

結衣「あっ……なんか、ナデナデなんてされるの久々です……」

結衣「……落ち着くなぁ」

あかね「さっ、こうしてお喋りしてるのもいいけど、お勉強しましょうね~」

結衣「あー……やっぱりするんですね」

あかね「それはもちろんよ、そのための家庭教師なんですもの」

結衣「あの、お手柔らかにお願いしますね」

あかね「……」ニコッ

結衣「な、なんですかその無言の笑みは……」

あかね「百合は世界を救う、はい英文に直してみて」

結衣「ええっと、…… Lily saves the world. 」

あかね「うんうん、主語が三人称単数だから動詞に"s"が付くのよね」

あかね「これくらいは序の口よね、じゃあ次は……」

あかね「姉妹ものの百合はとりわけ美しい、はいどうぞ」

結衣「むむっ、これはちょっと難しいな……うーん」

結衣「Lily of sisters is especially beautiful. ……かな」

あかね「そうねそうね、やっぱり結衣ちゃんもそう思うかしら……」ニコニコ

あかね「やっぱり早いうちからの教育って必要だもの、うんうん」

あかね「あまり根を詰めたら続かないからね、休憩も必要よね」

結衣「あかねさん、良かったらこのコーヒーでもどうぞ」コトッ

あかね「ありがとう結衣ちゃん、……ほんとしっかり者」

あかね「それにこの歳なのにブラックも飲めるなんて、大人びてるというか」

結衣「……」ズズッ

結衣「……うえっ、に、苦い……けほっ!」

あかね「あらあら、ちょっと背伸びしたいお年頃だものね……」ニコニコ

結衣「ち、違いますよ、ほんとは飲めますからね!?」

結衣「その、器官に入ってむせただけで……あかりにだけは言わないで下さい……」

あかね「ふふ、やだもう、さっきからニコニコしてばっかりね私ったら……」

あかね「あるところに、美しい姉妹が住んでいました」

あかね「お姉ちゃんは妹に、妹はお姉ちゃんに恋をしていたの」

あかね「あぁ、禁断の恋ね、いわゆる百合姉妹って呼ばれているものです」

結衣「……」

あかね「妹は思い切って思いの丈をお姉ちゃんにぶつけました、必死の思いで……」

あかね「お姉ちゃんは優しくその言葉聞き、頷いていました」

あかね「でもね、お姉ちゃんは妹を受け入れることはありませんでした……」グスッ

結衣「そんな!?」

あかね「さぁ結衣ちゃん、この時のお姉ちゃんの心境を60字以内でまとめてね」

結衣「むむむむ……というかなんの科目なんだろうこれは……」ウーン

あかね「その子の幸せを想うがゆえの決断だったのよ、血の繋がりというのは時には大きな壁になるの」

結衣「……なろほど、愛ゆえの、だったんですね」

あかね「まぁ私だったら駆け落ちするわね、うふふ」

結衣「私もたぶんそうしますね、お互い好きなのに、そんなの悲しすぎます……」

あかね「……ふふ、この調子ならきっと将来有望になるわね」


あかね「あら、そろそろ日も暮れてきたわね、初日はこれでおしまいかしら」

結衣「んんー……なんか充実した一日でした、楽しかったです」ニコッ

あかね「それは私もよ、結衣ちゃんとっても良い子で助かっちゃった」ナデナデ

結衣「あっ……そ、そうですか、えへへ……」

>>52 訂正

あかね「その子の幸せを想うがゆえの決断だったのよ、血の繋がりというのは時には大きな壁になるの」 

結衣「……なるほど、愛ゆえの、だったんですね」 

あかね「まぁ私だったら駆け落ちするわね、うふふ」 

結衣「私もたぶんそうしますね、お互い好きなのに、そんなの悲しすぎます……」 

あかね「……ふふ、この調子ならきっと将来有望になるわね」 


あかね「あら、そろそろ日も暮れてきたわね、初日はこれでおしまいかしら」 

結衣「んんー……なんか充実した一日でした、楽しかったです」ニコッ 

あかね「それは私もよ、結衣ちゃんとっても良い子で助かっちゃった」ナデナデ 

結衣「あっ……そ、そうですか、えへへ……」 

あかね「結衣ちゃんってほんとに一人暮らしなのねぇ、中学生なのに……」

結衣「はい、親に無理やり言って聞き入れて貰ったんです」

あかね「ちゃんとご飯食べてね、カギはしっかりかけるのよ?」

結衣「ふふ、大丈夫ですよあかねさん、スタンガンとかトンファーも常備してますし」

あかね「……あはは、頼もしいわね」スッ

あかね「それじゃまた今度、次はお寝坊しちゃダメよ」ニコッ

結衣「……」

あかね「結衣ちゃん?」

結衣「あ、いえ、何でもないです、今日はありがとうございました」ペコッ

あかね「いいえこちらこそ、おじゃましました」

パタン……

結衣「座布団、座布団……あった」

結衣「……」モフッ

結衣「今日は、楽しかったな、最初は家庭教師なんて思ったけど」

結衣「自分で勉強するより効率も良かったし、それに……」

結衣「……」モフモフッ

結衣「お姉ちゃん、かぁ」

結衣「私は一人っ子だから、なんか新鮮だったなぁ……ふふ」

結衣「やっぱり、誰かに甘えたかったのかな、私も……」

結衣「……」zzz

<ピンポーン! ピンポーン!

結衣「ん゛ん……うるさい、うるさいなぁ……」

結衣「……ふへへ」zzz

結衣「はっ、いけない、今日はあかねさんが来る日だった!!」ガバッ

結衣「うぅぅ、またパンダのパジャマだよ、恥ずかしい……」

ガチャッ

あかり「おはよー結衣ちゃん、あれっ、まだパンダのままだね」ニコニコ

結衣「えっ、あかり!?」

あかね「ゴメンね結衣ちゃん、あかりったらどうしても付いて行くってって聞かなくて」

あかり「……ぇへへ」

あかり「だってあかりも結衣ちゃんと遊びたかったんだもん……」

あかね「もうあかりってば、私たち遊んでるワケじゃないのよ?」

あかり「えぇ~それでもお姉ちゃんと結衣ちゃんばっかりずるいよぉ」

結衣「ぷっ、ふふ、あはは……あかりは相変わらずだね」クシクシ

あかり「わわっ、……結衣ちゃん久しぶりだね、お元気?」

結衣「うん、元気だよ、それより二人とも早く上がってください」ニコッ

あかね「結衣ちゃん、ほんとにあかりもいいの?」

結衣「いいんですよこれくらい、ケーキもしっかりありますし」

あかり「け、ケーキ!?……結衣ちゃんは寂しがりやだもん、あかりが来て嬉しいんだよね~」テクテク

結衣「……う、うるさいな!!」


あかね「ふふ……」

           /,    ヽ \
             ,'.,       `、ヽ,
         //-─'''''''─-、,!.  ', _,,,..-‐''''",二ニ‐-、
     _,,,.-''"   ._      `ヽ!,,.-‐'''"      ,','     みんな可愛い
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あかり「ぶっひぇ~、お姉ちゃんクーラー涼しいね」

結衣「暑い中大変だったでしょ、お疲れ様」

あかね「あの、やっぱり結衣ちゃん……」

結衣「あかりも今日は勉強していくんだよね、そうだよな」

あかり「え゛っ!?」

あかり「あ、あかりは、ナモクエの新作をやりに……」

結衣「だーめ、遊ぶのはまた今度」

あかね「そうね、あかりも今日は一緒にお勉強しましょう、一緒に教えてあげるわ」

あかり「……は~い」

あかり「お姉ちゃん、こんな感じでどうかなぁ」スッ

あかね「んー、どれどれ、いま採点してあげるからね」


    百合+姉妹=至高 ・・・(1)

    百合+幼馴染=至高 ・・・(2)

    (1)より、あかあか=至高 (2)より結あか=至高

    よって、あか結あか=未知の世界 が導ける 

                     Q.E.D

あかね「……」

あかり「どうかなぁ、あかりにはちょっと難しかったよ」

あかね「……ううん、完璧よあかり、花丸満点だわ!」

あかり「ほ、ほんと!?」

あかね「やっぱり数学は難しいものね、でも一年でこれだけ出来てれば十分よ」

あかり「……ぇへへ、やっぱり褒められるのは嬉しいな」

あかね「えらいえらい、よく頑張ったわね」ナデナデ

あかり「んー、お姉ちゃんのなでなであかりだーいすき!」ニコッ

あかね「ふふふ、あかりは甘えん坊だもんね、……結衣ちゃんはどうかしら?」

結衣「……」

あかね「結衣ちゃん、ボーっとしてどうしたの?」

結衣「あっ、いえ、何でもないです……」

結衣「あかねさん、一応私も出来たんで見てもらえますか?」

あかね「はーい、ちょっと待っててね」

あかね「うんうん、ここがこうなって、そして最後は……」

あかね「百合=切ない で、証明終了ね」

あかね「花丸よ、結衣ちゃんも満点です」ニコッ

結衣「ほ、ほんとですか!?」

あかね「えらい子にはなでなでしてあげるわね、ふふふ」スッ

結衣「えへへ……」

あかり「ふふふ、結衣ちゃんすごいなぁこんなに難しいの解くなんて、お姉さんだもんね」ニコニコ

結衣「うっ……そ、そうだ、そろそろお昼ですね、私オムライス作りますよ!」トテトテ

あかね「……」スカッ

あかね「あらら……」

あかり「えっ、結衣ちゃんオムライス作ってくれるの!?」

結衣「ふふ、あかりは大好きだもんな、ちょっと待っててね」

あかり「お姉ちゃん、結衣ちゃんのオムライスってとっても美味しいんだよ~」

あかね「あらあら、それは楽しみね」ニコニコ

結衣「腕が鳴るなぁ、すぐ作りますからね」カチャカチャ


あかね「結衣ちゃん、良かったら私も手伝うけど」

結衣「あ、いえ、平気ですよ、あかねさんは座ってて下さい」

あかね「……でも」

結衣「やっぱり、あかりの前ではお姉さんでいたいんですよ私は、……きっと」

結衣「甘えてるところなんて見せられないし、今まで見せてきませんでしたから」ニコッ

あかね「……そう、それじゃあお願いね」

あかね「……あら、ほんといい匂いね」

あかり「ふふっ、だから言ったでしょ~、結衣ちゃんのオムライスは世界一だもん」ニコニコ

あかね「ほんと、なんでも一人でやっちゃうのね結衣ちゃんって」

あかり「うんうん、足も速くてね、ツッコミも上手で、それで優しくて……」

あかり「結衣ちゃんはみんなのお姉さんって感じ、頼り甲斐があるんだ~」

あかね「ふふ、あかりが言うならきっとそうなのね」ニコッ

あかね「あの歳で一人暮らし、しっかり者だもの、みんな頼りにしちゃうわね」

あかり「うんうん、お腹空いたなぁ……ぇへへ」グゥー

あかね「あかりは結衣ちゃんのこと、好き?」

あかり「もちろん!京子ちゃんもちなつちゃんもお姉ちゃんも大好き!」

あかね「ふふふ、私も大好きよあかりのこと」

あかね「ねぇあかり、もし結衣ちゃんがほんとは甘えん坊さんだったらどう思うかしら」

あかり「えっ?」

あかね「例えばの話し、あかりの素直な気持ちを聞かせて欲しいかな」ナデナデ

あかり「んー、そうだなぁ、あかりは……」

あかね「変だと思う?結衣ちゃんのこと見損なう?」

あかり「ううんっそんなことないよ、あかりも甘えん坊さんだし」ニコニコ

あかね「そうよね、あなた達の年頃ならそれが普通なのよ」ニコッ

あかり「……甘えん坊の結衣ちゃんも可愛いと思うなぁ」

あかね「なんとなくだけど、あの子はきっと人前では甘えたり弱みを見せないと思うの」

あかね「……ふふ、当たりでしょ?」

あかり「そうだね、あまりそういうところは見たことないなぁ」

あかね「なんとなーく、分かる気がするわ、結衣ちゃんの気持ちが……」

あかり「……」グゥ-

あかね「ぷっ、もうあかりったらほんと正直者なんだから」

あかり「……ぇへへ、結衣ちゃんのお手伝いしてくるね!」タタッ

あかね「……ふふ」

あかね「可愛い妹の前ではいいところ見せたいものね、私も同じだもの」

あかね「きっと、結衣ちゃんも同じ、あくまで予想だけどね」

あかね「でも無理しても辛いだけだと思うわ、結衣ちゃん」

あかね「あなたはまだ子供なんだから、ね……」

あかり「結衣ちゃーん、そろそろ出来たかな」ヒョコッ

結衣「うん出来たよ、このお皿運んでいってね」

あかり「わっ、やっぱり美味しそうだよぉ、んー楽しみ……」カタカタ

結衣「あぁ、危ない……」ハラハラ

あかね「大丈夫よそこまで心配しなくても、ああ見えてけっこうしっかり者なんだから」

結衣「あかねさん……」

あかね「それよりありがとね、お昼までご馳走になっちゃって」

結衣「いえいえ、これくらいどうってことないですよ」

結衣「……」グゥー

あかね「ぷっ、ふふ……」

結衣「……」カァー

あかね「それじゃ結衣ちゃんのオムライスいただきましょうか」

あかり「うんっ!……いただきまーす!」

あかり「はむはむっ、おいひいよぉ、ほんと最高……」ポワーン

結衣「そっか、良かった……えへへ」

あかね「……」パクッ

あかね「……あら、ほんと美味しいわぁ、お店に出せるんじゃないかしら」

結衣「えっ……!」パァ

あかね「ふふ、あかり、はいあ~ん」

あかり「あ~ん……ありがと、お姉ちゃん!」


結衣「あっ……いいなぁ」

結衣「私にもお姉さんがいれば、ああやって甘えられたのかな……」パクッ

結衣「……はぁ」


あかね「ほんと、素直じゃないのに分かりやすいというか、ふふ」


あかね「はい、結衣ちゃんもあ~ん」

結衣「えっ!?」

あかね「……もう素直になってもいいんじゃない?」

結衣「な、なんの話ですか、変なこと言わないで下さいよ、もう」

あかね「あら、ほんと頑固ね……」

あかり「えっと、あかりは結衣ちゃんが甘えん坊でも嫌いになったりしないよ?」

結衣「……」ピクッ

結衣「わ、私は甘えん坊なんかじゃ……!」フルフル

あかね「結衣ちゃん、私の目を見て、話を聞いて」

結衣「うぅ……」

あかね「あなたはまだ14歳なのよ、甘えたりしても誰も笑わない」

あかり「……」ウンウン

結衣「で、でも私はみんなのお姉さんだから……」

あかね「なら今日だけでも、一日だけでも、素直になってみて」

結衣「……わ、笑わない?」

あかり「笑わないよ、あかりもお姉ちゃんに甘えるの大好きだもん」ニコッ

結衣「……そっか」

結衣「きっと、誰かに甘えたかった、でも……」

あかね「もういいのよ、それでも結衣ちゃんはみんなのお姉さんなんだから」ニコッ

結衣「っ……」ジワッ

あかね「はい、あ~ん……」

結衣「あっ、あむ……うぅぅぅ……あかねさんっ……」グスッ

あかね「このオムライスはあなたが作ったのよ、美味しいでしょ?」ナデナデ

結衣「はいっ、美味しいです……うっうぅぅ……」

あかり「ふふ、やっぱりお姉ちゃんはすごいなぁ、なんでもお見通しだもん」

あかり「結衣ちゃんも良かったね、……うまうま♪」パクパク

あかり「結衣ちゃんのオムライス美味しかったね~」

結衣「……えへへ、ありがとあかり」ギュッ

あかね「あらあら、ちょっと両極端なんじゃないの結衣ちゃんってば」

結衣「……きょ、今日だけ、今日だけですから」ギュッ

あかり「ふふふ、このまま結衣ちゃんも赤座になればいいのに」

あかね「可愛い妹が増えるわねぇ、もう困っちゃうわ」ニコニコ

結衣「お、お姉さん……?」

あかね「あ、今のもう一回大きい声で言ってもらえる結衣ちゃん?」

結衣「えっ、えぇ!?」

あかね「結衣ちゃん、私ね、素直じゃない子は嫌いなの」ナデナデ

結衣「あっ……いやだ、嫌われたくない……です……」ギュッ

あかね「じゃあ言ってみて、もし素直になったらご褒美あげるから」

結衣「ご、ご褒美、ご褒美?」

あかね「えぇ、いーっぱいなでなでしたり、ハグしてあげるけど」

結衣「えっと、その……」モジモジ

あかり「ふふふ、お姉ちゃん楽しそうだよぉ……」ニコニコ

結衣「……お姉さん、お姉さん♪」ギュッ

あかね「うふふ、ほんとはこうやって甘えたかったのよね」

結衣「うん、ずーっとこうしたかった、……えへへ」

あかね「良い子良い子、もう我慢なんてする必要なんてないんだからね」

結衣「いい匂い、大人の人……」ギュッ

あかね「あらあら、聞く耳持たぬって感じねぇ、お姉ちゃん困っちゃう」ニコニコ

あかり「いいなぁ結衣ちゃん……」

あかね「あら、あかりもいいのよ、いつもみたいに甘えて」

あかり「うんっ、……ぇへへ」スリスリ

あかね(あぁ、ここがまさに天国かしら)

あかね「うん、ここもよく出来てるわね、正解正解」ナデナデ

結衣「あっ……えへへ……ありがと、お姉さん」

あかね「うふふ、しおらしい結衣ちゃんほんと可愛いわぁ……」

あかね「ちょっと照れ屋さんで、お姉さんって呼びのクールな妹ちゃん」ニコニコ

あかり「お姉ちゃん、あかりもなでなでして欲しいなぁ」

あかね「はいはい、もちろんあかりも可愛いわよ」ナデナデ

あかり「んー……ぇへへ♪」

あかね「正統派のデレデレの妹ちゃん」ニコニコ


あかね「やっぱり、ここまで来たらお姉様って呼んでくれる妹が欲しいわね」

京子「結衣ー、ゴメンねカギ開いてたから勝手に入っちゃった」


結衣「にゃーん、ごろごろ……」スリスリ

あかり「お姉ちゃーん……」

あかね「うふふ、ほんと可愛いわ、良い子良い子」


あかね「……あら、確かあなたは」

京子「」


おわり


次はとも結ちなもいいと思います

>>166
あ、いいですねそれ、頑張ってやってみます

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