お父さん「お~い!妹煮ておいたぞ~!」 (40)
ぼく「妹の煮付けが食べたいなぁ!」
お父さん「しょうがないなぁ!よ~し!パパ妹買ってきちゃうぞぉ!」
ぼく「わ~い!arigatouお父さん!」
~スーパーマーケット~
ぼく「お父さん!早く妹屋さんに行こうよ~!」グイグイ
お父さん「こらこら!右足を引っ張るんじゃありません!」
~妹屋前~
ぼく「わぁ~!たくさんの妹達が並んでいるね!」
お父さん「可愛い子ばっかりだなぁ!」
店主「らっしゃい!」
お父さん「すいません!妹ひとつ!」
店主「へい!どれにいたしやしょう?」
ぼく「……」ジー
お父さん「ん~!迷っちゃうなぁ~」
ぼく「お父さんお父さん!」グイグイ
お父さん「こらこらこら~!髪の毛を引っ張るんじゃありませ~ん!」
ぼく「ぼくこの娘が良い!」スピッ(指を刺す)
妹「ヒッ…!」ビクッ
店主「お!お目が高ぇな坊っちゃん!」
店主「そいつぁ今日入ってきたばっかの新鮮な妹でさぁ!」
お父さん「それじゃあこの妹をください!」
店主「あいよ!」
~家~
お父さん「よ~っし!それじゃあ妹煮ちゃうぞぉ~!」
ぼく「よっ!さすがは父上~!」パチパチパチ
妹「」ガタガタブルブル……
お父さん「さぁ!まずは息の根を止めるとするか!」
ぼく「わぁ!ぼく妹が息の根を止められる所見た~い!」
妹「い、いや!!いやあああああ!!!!!」ダダダダ(逃走
ぼく「あ!!!!妹が逃げるよ!?!?!?」
お父さん「逃がさないぞぉ~!」ダダダダ
ぼく「お父さん!投げナイフだよ!」スッ
お父さん「ありがとうぼく!」シュピンッ
妹「グギゃ!」グサッ
ぼく「ふくらはぎにヒットぉ~!」
お父さん「どうだ!このナイフさばき!」
ぼく「よっ!さすがは父上~!」パチパチパチ
兄「ハァハァ……」
兄「たぶんこの辺りに妹が居るはずなんだが……」
兄「どこだ!!どこだ妹!!!!」
兄「おおおおおおおおおおおおい!!!!!!!妹おおおおおおお!!!!!!」
兄「どこだあああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ぼく「お父さん!妹を早く食べたいよぉ!」
妹「痛い!!痛いよおおおおお!!!!お兄ちゃん!!!!お兄ちゃああああああん!!!!」
お父さん「うるさい妹だなぁ!えい!」バシッ
妹「いたっ!!」
ぼく「お父さんぼくにもやらせて―!」
お父さん「あぁいいよ」ニッコリ
ぼく「えい!えい!えい!」ドゴッドゴッドゴッ!
妹「オエッ!おええええ!!」びちゃびちゃびちゃ
ぼく「うわぁ」!バッチイ!ゲロ吐いた~!」
お父さん「まったく汚い妹だなぁ」
妹「ハァハァハァハァ……」
どこからか聴こえる声「妹おおお!」
妹「」ピクッ
妹「お兄ちゃん!?!?」
妹「お兄ちゃあああああああああああああああん!!!!!!!!!助けてえええええええええ!!!!!!!」
お父さん「!!」
ぼく「どうしたの??」
お父さん「まずい!この妹、お兄ちゃんを呼んでいるぞ!!」
ぼく「え???お兄ちゃん???」
お父さん「とっても怖~い妹の保護者さ」
ぼく「え~!やだやだ!ぼく怖いよぉ~!」
お父さん「大丈夫!お父さんがぼくの事はしっかり守ってあげ」
ブシュウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!
ぼく「ヒッ……」
お父さん「」ゴロン(首が落ちる)
お兄ちゃん「ハァハァ……」
妹「うわああああああああああああああああん!!!!!」
お兄ちゃん「」ギロッ
ぼく「ヒッ!……ヒィッ!!」ジョボボボボ(おしっこ)
お兄ちゃん「」スッ(ナイフを振り上げる)
ぼく「やだ!!やだやだやだ!!!嫌だ!!!!!あ!!!!ああ!!!!」
ぼく「殺さないで!!!!殺さないでください!!!!!」
ぼく「死にたくない!!!殺さないで!!お願い!!お願いします!!!」
ぼく「なんでもしますから!!お願いします!!お願いします!!お願いします!!」
ぼく「殺さないで!!殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで!!」
ぼく「殺さないでください!!!!!!!!!殺さないでください!!!!!!!!」
ぼく「殺さないでください!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ぼく「殺さないで下さい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
お兄ちゃん「ダメだ」
ぼく「イギャッ」ブシュウウウウウウウウウウウ
兄「妹!!!!!!!」(妹を抱きかかえる)
妹「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!!!!うわああああああああああん!!!!!」
兄「もう大丈夫だ!!!!大丈夫だからな!!!!!!もう大丈夫だから!!!!!!!」ギュー
妹「怖かった!怖かったよおおおおおおお!!!!怖かったよおおおおおおおお!!!!!!!!」
兄「ごめんな!ごめんな!!もう絶対離さないからな!!俺が絶対お前の事守るから!!」
兄「良かった……!!ほんとに!!ほんとに良かった……!!」
ウーーウーーーウーー
兄「!!」
妹「ふぇぇぇぇええん」
兄「妹!!すぐココを離れるぞ!」
妹「うわあああん!足が痛くて歩けないよお!」
兄「大丈夫!!お兄ちゃんがおんぶしてやるから!!」
妹「ふぇぇ~ん」
兄(くそっ!!早く国境を超えなくちゃ!!捕まったら……!!終わる!!)
兄「ハァハァハァ!!」タッタッタッタ
妹「痛いよぉ……痛いよぉ……」
兄「ハァ!ハァ!国に!帰ったら!すぐ病院に!連れて行って!やるからな!」
妹「痛いよおおお!!」
兄「妹!!ごめんな!!ごめんな!!」
捕獲者「いたぞぉおお!!」
捕獲者たち「逃がすなあああああああ!!!!!」ダダダダダ
兄「!!!!!」
妹「うわあああああああああああん!!!!!!」
兄「くそ!!クソおおお!!」タッタッタッタ
妹「うわああああああああああああん!!!!!!!」
捕獲者「挟み撃ちにしろお!!」
兄「!!」
兄の進行方向に捕獲者たちが現れる
兄「」バッ(後ろを振り返る
捕獲者「捕まえろ!!」
兄「ヒッ!!」
妹「いや!!いやああああああ!!」ガタガタブルブル
捕獲者A「棍棒を喰らえ!」
兄「ぐぎゃ!!」ボコーン
捕獲者B「捕まえた~!」猫つかみで妹をつまみ上げる
妹「お兄ちゃん!!!お兄ちゃん!!!!!!!おにいちゃああああああああん!!!!」
捕獲者A「こいつ!!こいつ!!」ボコッボコッ
兄「ぐえっ!うぐぇ!!」ブシュッ!ブシュゥッ!
複数の捕獲者たちが群がるように兄を棍棒で殴りつけた
兄「……」ピクッ……ピクピクッ……
捕獲者A「ハァハァ……死んだか」
妹「ヒッ……ヒィッ……」ガタガタブルブル
捕獲者B「なぁ~、この妹片足怪我してるみたいだし今ココでつまみ食いしたらダメかぁ?」
捕獲者C「俺も賛成~!これじゃあもう良い値はつかないだろうしなぁ」
捕獲者A「う~ん。まぁバレやしねぇかwww」
捕獲者たち「食おう食おう!」
妹「ヒイイイ!!!!」
妹保護官「そこまでだ!!!!」
捕獲者たち「!?」
妹保護官「私は、いもうと共和国の妹保護管、イモト 守だ」
妹保護官「その妹は我々いもうと共和国の保護対象である!」
捕獲者A「くそ!!!!妹保護管だ!!」
妹保護官「君たちは完全に包囲されている!!」
妹保護官「それ以上我々の国の妹を傷つけようとした場合、我々には攻撃の許可が降りている!」
妹保護官「直ちに妹を解放せよ!!繰り返す!妹を解放せよ!」
捕獲者A「逃げるぞ!!」
捕獲者B「くそ!!後少しだったのによぉ!!」
捕獲者たち「」タッタッタッタ(逃走
妹「……」
妹保護官「もう大丈夫だよ!」
妹「お兄ちゃんが……お兄ちゃんがあああああああ!!」
妹保護官「……すまない」
妹保護官「我々が到着するのが遅れたばっかりに……」
妹「おにいちゃああああああああああああああああん!!!!!」
妹保護官「彼の通報がなければ私達は大切な妹を食べられていたかもしれない……」
妹保護官「私も……一人のお兄ちゃんとして彼に敬意を表す」
妹「うわああああああああああああん!!!!!」
妹保護官「君のお兄ちゃんは、本当に立派なお兄ちゃんだった」
妹「お兄ちゃんが!!お兄ちゃんがあああああああ!!!!!」
その後、死んでしまった兄は2階級特進し、
名誉お兄ちゃんとしてお兄ちゃん慰霊碑にその名を刻まれた。
私の元には国から新しいお兄ちゃんが支給され、
中学生になった今でも変わらず私を愛し、守ってくれている。
最初は前のお兄ちゃんが忘れられなくて反抗したり、
ひどい事言ったりもしちゃったけど……
それでもお兄ちゃんは私に決して怒ったりなんてしなかった。
いつも優しくて、強いお兄ちゃんが……今では大好きなの。
天国のお兄ちゃん。私、あんな事があったけど今は元気でやってるよ!
それもこれも、全部、全部全部ぜーーーーんぶお兄ちゃんのおかげ!!
本当に、本当にありがとう。私なんかのお兄ちゃんになってくれて、
命を賭けて守ってくれて……本当にありがとう!!
私は妹である以上、国の妹かもしれない。だけど……
だけどね?私は、ずっとずーーーっとお兄ちゃんだけの妹だからね!!
お兄ちゃん!だ~い好き!!
~fin~
俺そんな妹好きじゃないんだよな。どっちかっていうと姉派だわ。
このSSまとめへのコメント
オチにワロタw