加賀美「天道が女の子だったら」 (111)
加賀美「絶対に美人だよな!」
天道「今すぐそのふざけた妄想をまき散らすのをやめるか
指を一本ずつ折られるか、好きな方を選ばせてやる」
加賀美「……だ、黙るよ。黙ればいいんだろ!」
天道「賢明な判断だ」
シーン
加賀美(……絶対、美人だよな)
というわけでこの先、天道が女の子になる予定のSSです。
相変わらずだめだめな文章ですがお付き合いいただけると嬉しいです。
ひよりが普通に天道家で暮らしています。
※合言葉は?→カガーミン爆発しろ!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387195687
今回から今までのSSまとめを>>2に挟んでおきます。
これまでのオールライダー女体化計画
アンク「オエージ!……女!?」
アンク「オエージ!……女!?」 - SSまとめ速報
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フィリップ「翔太郎、太ったんじゃないかい?」
フィリップ「翔太郎、太ったんじゃないかい?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1385/13859/1385912339.html)
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紅渡「僕がクイーンだ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1386/13863/1386347591.html)
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啓太郎「やっぱりファイズはたくちゃんじゃないと!」 - SSまとめ速報
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387023973/)
樹花「お兄ちゃん、たっだい……きゃあ!?」ツルッ
天道「樹花!?」
加賀美「危ないっ!!」
ドンガラガッシャーン
樹花「いたた……」
天道「樹花、怪我はないか!?」
樹花「お兄ちゃん……うん、どこも痛くないよ。
それもこれも、受け止めてくれた加賀美さんのおかげ!」
天道「……そうだな。台所にいた俺では、扉を開けた樹花を受け止められなかった。
今回ばかりは素直に感謝してやってもいいぞ、加賀美。……加賀美?」
樹花「そういえばさっきから妙に静かだけど……って、あぁー!!
私、加賀美さんの上に座っちゃってた!?」
天道「気にするな、樹花。お前は羽のように軽いからな」
樹花「けど、気絶しちゃってるよ?加賀美さん、しっかりして!
加賀美さぁん!!」ユサユサ
天道「樹花を受け止めきれない加賀美の自業自得だ」
樹花「そんなこと言ってないで、お兄ちゃん!
加賀美さんをソファーに運んであげて?」
天道「……仕方ない。樹花の頼みなら無視できないな」
樹花「ありがとう、お兄ちゃん!」
――!
加賀美「う~ん……」
―が―、――ン!
加賀美「ううーん……?」
―が―も、カ――ミン!
加賀美「ううぅ~ん……?」
「我が友、カ・ガーミン!」
加賀美「うおっ!?」ガバッ
剣「ようやく目を覚ましたか、カ・ガーミン!」
加賀美「つつつ剣ぃ!?」
剣「ああ、そうだ。久しぶりだな、我が友よ!
今日はお前の賞賛に値する行動を称えてプレゼントを贈ろう」
加賀美「いや、なんで生きて……ていうかここどこだ!?辺りは真っ白だし
それにプレゼントって……ああだめだ!つっこみどころが多すぎる!!」
剣「少し早めのクリスマスプレゼントだと思ってくれ。
以前はミサキーヌのことばかりでカ・ガーミンを忘れていたからな!」
剣「で、何が望みだ?」
加賀美「そんな急に言われても、っていうか……
お前がどの程度のものならくれるのか分からないし」
剣「カ・ガーミンが望むのなら真夏の雪だろうと
雪原の向日葵だろうと思いのままだ、安心するといい!」
加賀美「……それじゃあ、天道を女の子にするとか!
はは、な~んちゃって、そんなことできるわけ――」
剣「なんだ、そんなことでいいのか。謙虚なその心、
さすが我が最高の友、カ・ガーミンだ!」
加賀美「えっ今のはじょうだ――」
剣「ではいくぞ!ディスカビリ家秘伝――
サソードパワー、せいっ☆」
加賀美「ちょっと待ってくれ俺の願いはっていうか、
それってたぶんディスカビリ家秘伝じゃないよなぁぁあああ!!」
剣「案ずるなカ・ガーミン、俺は奇跡を起こすことでも頂点に立つ男だ!」
加賀美「サソードはZECTの技術だろ!!」ガバッ
樹花「きゃっ……加賀美さん、気が付いたんだ!」ギュ
加賀美「あ、れ……樹花ちゃん?な、なんで俺に抱き着いて――」
天道「……」ギロッ
加賀美(天道の顔こわっ)
天道「樹花、もういい。離れろ」
樹花「うん、ちょっと動揺しちゃって……加賀美さん、大丈夫?」
加賀美「えっと……なんで俺、ソファーに寝そべってたんだっけ?」
樹花「転んだ私を助けてくれて、そのまま頭を打っちゃって……
おかげで私は怪我一つないんだよ。ありがとう、加賀美さん」
加賀美「いや、当たり前のことをしただけだよ。
でもそっか……それであんな変な夢を」チラッ
天道「なんだ」
加賀美「べ、別に?」
加賀美(あれはただの夢なんだから、本当に女の子になるわけないよな)
天道「目が覚めたならさっさと出て行け。お前の分の夕飯はないぞ」
加賀美「えっ」
樹花「そんなこと言わないでよ、お兄ちゃん。
加賀美さん、今日は家に泊まっていかない?」
加賀美「いいの?」
樹花「お兄ちゃんのことなら気にしないで!
何だかんだ言ってお兄ちゃん、加賀美さんのこと好きだもん」ヒソヒソ
加賀美「いや、たった今確実に嫌われた気がするけど……」
ひより「ただいま。……加賀美!来てたのか」
加賀美「ひより!久しぶりだな、こうしてゆっくり会えるのも」
ひより「うん、本当に久しぶりだ。警察になってバイトもなくなったし、
あんまり会う機会がないからな」
加賀美「時々店には行ってたけど、ゆっくり話すことはなかったもんな」
ひより「今日は休みか?よかったら泊まっていってくれ」
樹花「ひよりお姉ちゃんに賛成!ね、いいよねお兄ちゃん?」
天道「だめだ!こんな野獣をかわいい羊の群れに放り込めるか!」
ひより「たった二人を群れというのか……?
加賀美、天道の言うことは気にするな。すぐに静かになる」
加賀美「あー、けどさ!天道は家主だろ?その意見を無視するのは……」
加賀美(っていうか、あの視線にさらされて夜を越すのはちょっと……)
ひより「お前、本当は僕に会いたくなかったのか……?」
加賀美「どうしてそうなるんだよ!?」
ひより「だって……樹花ちゃんや天道とは今まで話していたんだろう。
僕とだけろくに話さないで帰るなんて」
加賀美「そんなことない。ひよりに会いたいなぁとか、
ひよりの料理が食べたいなぁとか普段から思ってたって」
樹花「ねえ、私は?」
加賀美「え?」
樹花「私も最近、料理してるんだよ。あ、そうだ!
加賀美さん、明日は?」
加賀美「休みだけど……?」
樹花「私も明日はお休み!私、加賀美さんに手料理食べてもらいたいな」
ひより「僕も明日は休みだから……久々に作ってやってもいい」
加賀美「本当か!?やった、久しぶりのひよりの料理だ!」
樹花「私の料理もそれくらい喜んでよ~」
加賀美「もちろん樹花ちゃんの料理も楽しみにしてるよ」
天道「……」ジトー
加賀美(うっ!……刺さるような視線が……)
樹花「ねえ、いいよねお兄ちゃん?」
ひより「たまにはこういうのもいいと思う」
天道「……好きにするといい」
加賀美「あ……ああ!ありがとう、天道!」
加賀美(始末されなくてよかった)ホッ
――夕食
樹花「加賀美さん、このシチューは特におすすめなんだよ。
はい、あーん!」
加賀美「ええ?あの、樹花ちゃん?」
樹花「あ~ん!」
加賀美「あ、あーん……んっ、うまい!さすが天道だな」
天道「……当然だ」ブスー
加賀美(ああ、拗ねてる……)
ひより「加賀美、僕はこっちのパスタがおすすめだと思う。
……口、開けてくれ」
加賀美「ん?こうか?……!?」
ひより「あ、あー、ん……」ドキドキ
加賀美「……むぐ、ひ、ひひょひ……ぐるぢい……」
ひより「え、あ、ごめん!詰め込み過ぎた……!」
加賀美「けほ……いや、大丈夫。そんなに背中をさすらなくても……」
ひより「今のは僕のせいだ。これくらいさせてくれ」
天道「……」ジー
加賀美(あああ天道の機嫌がジェットコースターのように急降下してる……!)
天道「……樹花、ひより、食事中にあまり行儀の悪いことをするな」
樹花「はーい!」
ひより「分かった」
加賀美「……い、いやあ、本当に天道の料理は絶品だな!
これならもういつどこへお嫁に行っても――」
天道「加賀美」
加賀美「あ、ごめん、婿だなお前は」
天道「黙って食え」
加賀美「……はい」
シーン
加賀美(最後の晩餐並みに暗い食卓に……)
――夕食後
ひより「加賀美、最近、仕事の方はどうだ?」
加賀美「これといって大きな事件もないし、平和そのものかな。
いや~平和っていいよな!ひよりはどうなんだ?」
ひより「僕はいつも通りだ。料理を作って、お客さんに食べてもらって……
笑顔が見られると嬉しいし、そうじゃないともっと頑張ろうって思う」
加賀美「そっか、ひよりも頑張ってるんだな。
じゃあ、明日はとびっきりうまいの、頼むな」
ひより「うん、任せてくれ。今の僕にできる最高の料理を食べさせてやるから」
樹花「私はまだまだお兄ちゃんとお姉ちゃんには敵わないけど、
いーっぱい愛情を込めた料理にするからね!」
加賀美「あはは、嬉しいなぁ……はっ!」
天道「……」ジー
加賀美「て、天道は?最近どうだ?」
天道「何が」
加賀美「その、例えばほら、料理は?新しい料理に挑戦したりしてるのか?」
天道「ああ」
加賀美「そうなのか、うん、それは食べるのが楽しみだな!」
天道「誰がお前に食わせてやると言った?」
加賀美「そんな冷たいこと言うなよ、な?
俺は天道の料理好きなんだからさあ」
天道「俺の料理が食べたいならそれに見合った対価を支払え」
樹花「お兄ちゃん、感じ悪いよ?大事な友達なんだからもっと優しくしないと!
でないとたった一人の友達がいなくなっちゃうよ?」
ひより「樹花ちゃんの言うとおりだ。加賀美は特に何もしていないのに、
八つ当たりするのはよくないんじゃないか」
天道「お前たち、今日はやたらと加賀美の肩を持つな」
ひより「お前が八つ当たりするからだ」
加賀美「まあまあ、落ち着けって二人とも!俺は気にしてないからさ。
天道なんていつもこんなもんだって」
樹花「そんなことないけど……加賀美さんがそう言ってくれるなら、
喧嘩はこれで終わり!はい、仲直り~」ギュー
樹花が天道とひよりを握手させる。
加賀美「この家だと樹花ちゃんが最強みたいだな」
樹花「当ったり前!だって私は、天の道を往き、樹と花を愛する少女だもん」エッヘン
加賀美「そっか、すごいんだな樹花ちゃん」ナデナデ
樹花「えへへ、褒められちゃった」
天道「……」イラッ
加賀美(アッー!やっちまった!今度こそ殺される!?)
天道「……風呂に入って来る」スタスタ
ひより「……雷が落ちるかと思ったけど、案外普通だったな」
樹花「お兄ちゃんもそろそろ妹離れの時期なのかも?」
加賀美「まさか、あの天道がそれはないって!」
樹花「それもそうだよね」
ひより「いや、さすがに僕たちが成人する頃には妹離れしてくれないと……
いろいろと困る」
加賀美「いろいろって?」
ひより「……いろいろは、いろいろだ」
――就寝前
加賀美「俺はどこで寝ればいいんだ?」
天道「床で寝ろ。お前には充分だ」
ひより「天道……」
樹花「はーい!それなら私が一緒に寝てあげてもいいよ!」
加賀美「まぁたまた、冗談言っちゃって~」
樹花「本当に一緒に寝てもいいんだよ?」
加賀美「樹花ちゃんがもっと大人になったらね」
樹花「むぅ……じゃあひよりお姉ちゃんならいいの?」
ひより「な、何てこと聞くんだ樹花ちゃん!」
加賀美「そうそう、ひよりでもまだ年下だし……っていうか
そういう問題じゃないし!」
天道「……仕方ない、俺の部屋の床を使わせてやる」
加賀美「どういう風に仕方なくなったらそうなるんだよ!?」
天道「お前を妹たちと一緒にするよりはマシってことだ」
加賀美「いや、そんなこと心配しなくても、何ならリビングのソファーで寝るし……」
ひより「風邪をひいたらどうするんだ。もっとちゃんとしたところで寝ないと」
樹花「あ、そうだ!お兄ちゃんのベッドで一緒に寝たら?」
天道・加賀美「「絶対嫌だ!」」
ひより「それだけ仲が良いなら問題なさそうだ」
樹花「それじゃあ、お兄ちゃん?加賀美さんのこと
ベッドから落としたりしたらだめなんだからね!」
そうして妹たちは去っていった……
――天道の部屋
天道「いいか、ここより先に入ってきたら俺はお前を潰す」
加賀美「そんなに警戒しなくて大丈夫だっ!
俺だって男と引っ付いて寝たいなんて思わないんだからな!」
天道「それを聞いて安心した。……電気を消すぞ」
加賀美「おう」
パチッ
加賀美「……」
天道「……」
加賀美(ね、眠れない……背中を向けてるのにやたらと存在感あるなこいつ)
天道「おい」
加賀美「はいっ!?」
天道「……うるさい」
加賀美「お前が話しかけたんだろ!」ヒソヒソ
天道「お前、樹花とひより、どっちがいいんだ」
加賀美「無視かよ……って、は?なんだそれ」
天道「二人だとどっちがいいんだ」
加賀美「え、いや、何の話だ?」
天道「……ふざけているのか?」
加賀美「いやいや、急にそんなこと聞かれても……
何を比較した話なんだ?料理?」
天道「……はあ」
加賀美「なんだよ、その深いため息は……」
天道「一人の異性として考えろ」
加賀美「えっ」
天道「その反応は何だ。まさか二人に文句でもあるのか?」
加賀美「ち、違うから殺気を出すな!……その、はっきり言って、
そういう対象として見たことがないんだよ」
天道「あんなにかわいい二人をか!?」
加賀美「うわっ!?急に大声出すなよ!」
天道「お前、目は大丈夫か?今まで何を見ていたというんだ……」
加賀美「……とにかく、そういう対象として見たことはないし
これからもそのつもりだから安心しろ!」
天道「……そうか」
加賀美「ああ」
天道「……ふっ」
加賀美「なんで笑うんだよ」
天道「別に。気にするな。俺はもう寝る」
加賀美「ちぇ、なんだよ……俺ももう寝るからな。おやすみ」
剣「すまない、カ・ガーミン……」
加賀美「あ、剣。これは昨日の夢の続きか……?」
剣「俺の奇跡が至らないばかりに、期待を裏切ってしまったな……
だが安心してくれ!今度こそ俺は奇跡を起こす!」
加賀美「いや、その前に俺の話を――」
剣「今度こそ天道よ女になれ!てーいっ☆」
加賀美「おい、剣!?」
剣「さらばだ、カ・ガーミン!よい年末を!」
加賀美「クリスマスじゃなかったのかよ!!……いてっ!?」ポカ
天道「こんな朝早くからうるさいぞ、加賀美……ん?」
加賀美「いたた……ごめん、ちょっと変な夢を……」
天道「おい、加賀美」
加賀美「ん?……ってあいたたた!!いひゃい、はなひぇ!」グイー
天道「よく伸びる頬だな。……なるほど、夢じゃないのか」
加賀美「い、いひゃい……痕が残ったらどうするんだよ!」
天道「うるさい、静かにしろ」
加賀美「くそ、なんなんだよ朝から……ていうかさっきから声が変だぞ、天道。
まさか風邪か?あっ、もしかして俺が布団を独り占めしてたとか……」
天道「いや、布団は俺が独り占めしていた」
加賀美「なぁんだ、それならいいや、ってよくないだろ!
俺が風邪引いたらどうするんだ!?」
天道「……加賀美、俺を見ろ」
加賀美「は?さっきから見て……ん?んんん?女!?」グイ
天道「あ、あんまり近づくな、気色悪い……」
加賀美「天道、お前……」
天道「ああ、どうにも面倒なことになったらしい」
加賀美「お前……美人だな!――いたっ!?」ガツッ
天道「馬鹿が」
加賀美「あ、もしかしてこれ夢か?」
天道「そうじゃないことを確かめたはずだが」
加賀美「だって、俺の夢の続きとしか――」
天道「下らない事を言ってないで、状況を確認するぞ」スタスタ
加賀美「あ、ちょっと待てよ!……ん、そういえば俺、
あんな美女と同じベッドで寝てたことに……?」
天道「加賀美、さっさと来い」
加賀美「わ、分かった!」
――リビング
天道「……二人とも、さすがにまだ起きていないか」
加賀美「まだ太陽も昇り切ってないもんな」
天道「全く……どうしてこんなことになったんだろうな」
加賀美「……すっごい美人だな!」
天道「お前はそれしか言えないのか?俺を称賛するのにそれだけでは不充分だろう」
加賀美「中身は変わってないんだな……」
天道「とりあえず朝食だ。お前はまだ寝てていい」
加賀美「そんな、一人にしておけるかよ」
天道「は?」
加賀美「不安じゃないのか?女になっちゃって。
せめて、誰かが傍にいた方がマシじゃないか?」
天道「……お前は、本当に面白いやつだな」フッ
加賀美「あ、笑うとかわいい……」
天道「……」
加賀美「って、何言ってるんだろうな俺!
いやー参ったなぁ!あはははは!」
加賀美(やばいぞこれ!天道のやつ、女の子扱いされてかなり怒ってないか!?)
天道「……料理の邪魔だ、そっちのソファーに座ってろ」
加賀美「あ、ああ!分かった」
天道が料理するのを眺める加賀美。
加賀美「……いいなぁ」
天道「何がだ」
加賀美「へ?」
天道「何がいいんだと聞いた。自分でも言ったことに気付いていなかったのか?」
加賀美「いやぁ、うん、ぼうっとしてた。だってお前、本当に、
めちゃくちゃ美人だぞ?そんな女の子が料理してるのを見てると……」
天道「……もういい、それ以上言うな」
加賀美「なんだよ、自分から聞いたんだろ?
見てると、こう、新婚みたいでいいなぁ、って思っててさ」
天道「……」
加賀美「うん、いいな。いっそのこと、天道が本当に女の子ならなぁ」
天道「……お前は俺を怒らせたいのか」
加賀美「いや、そういうわけじゃないから!
ただあんまり好みだから言わずにいられないっていうか」
天道「もういい黙ってろ、料理の邪魔だ」
加賀美「分かったよ、黙るからもう怒るなよ?」
天道「お前の態度次第だ」
加賀美「なら、朝ごはんができるまでは静かにするから」
天道「それでいい」
――朝食
ひより「おはよう……えっ!?」
樹花「おっはよー……お兄ちゃん!?」
天道「おはよう、ひより、樹花。今朝はご覧の有様だ」
樹花「どどどうして女の人になっちゃってるの!?」
ひより「え、な、それじゃあ天道は本当は女で……?
ということは昨日の夜……」
加賀美「いや、朝起きたらこうなってたんだ。
昨日の夜は男だったんだけど」
ひより「どういうことなんだ、もう……頭がついて行けない」
樹花「お兄ちゃん、どうしてそんなに平気そうなの?」
天道「なったものは仕方ないからな。元に戻る方法を探すだけだ」
加賀美「とりあえず、朝ごはん食べないか?
さっきから作ってる様子を見てるともう……」グゥー
天道「ふっ……いいだろう、食べるとするか」
樹花「いただきまーす……?」
ひより「い、いただきます……」
天道「ああ、たっぷり食べてくれ」
加賀美「いただきまーす!……んむ、うまい!」
天道「おい、口元に米粒がついているぞ。……全く、子供かお前は」ヒョイ
加賀美「ん!?あの、天道、今の姿でそういうことをすると……
いや普段の姿でされても気持ち悪いだけなんだけどな?」
天道「人の親切にずいぶんな言い草だな」
加賀美「それはそうだけど、俺の心臓に悪いっていうか……」ゴニョゴニョ
樹花「むぅ、加賀美さん、デレデレしてる」
加賀美「え?そ、そんなことないよ」
ひより「そんなことある。加賀美はこういうのが好みなのか」
加賀美「それは否定しないけど……ほら、中身は天道だし!
別にデレデレしたりは……」
天道「何でもいいが、朝食の感想は?」
加賀美「うまい!」
樹花「と~ってもグー!」
ひより「……おいしい」
天道「なら冷めないうちに食べるんだ」
――朝食後
ひより「それで、どうやって元に戻るつもりだ?」
天道「さて、どうしてこうなったのかすら分かっていないからな。
どうしたものか……」
樹花「早くいつものお兄ちゃんに戻ってほしいなぁ」
天道「ああ、俺もそのつもりだ。というわけで、行くぞ加賀美」
加賀美「え?なんで俺?」
天道「俺のように完璧な女に一人歩きができると思うか?」
加賀美「その通りだけど自分で言うなよ」
樹花「それじゃあ私も――」
天道「だめだ。危険な目にあうかもしれない。
樹花は昼ごはんを作って待っていてくれ」
ひより「なら、僕もだめなんだろうな」
天道「当たり前だ。うまい昼食を頼むぞ。
さ、行くぞ加賀美」
――街中
天道「さて、まずは服だ」
加賀美「え?」
天道「いつもとサイズが違うせいで動きづらい。行くぞ」
加賀美「お、おい!」
――洋服店
天道「どうだ」
加賀美「足が見えすぎじゃないか……?」
天道「これはどうだ」
加賀美「む、胸元が……!もっと普通のにしろよ、寒いんだし!」
天道「ならお前が選べ」
加賀美「えっ……それじゃあ、えーっと……」
――街中
加賀美「……あの、天道?なんでさっきから黙ってるんだ?」
天道「……」
加賀美(まさか俺の選んだ服が気に食わないとか……?
けどそれならわざわざ買って着たりしないよなぁ)
天道「……」
加賀美「おーい、返事しろよ」
天道「……」
加賀美「天道!」
天道「……怒ってるわけじゃない、安心しろ」
加賀美「やっと喋ったな。怒ってないならどうして黙ってたんだ?」
天道「違和感がある」
加賀美「何にだ?まさか、どこか具合が悪くなったのか?」
天道「そういうわけじゃない、が……大したことじゃない、気にするな」
加賀美「そうはいかないって。お前にもしものことがあったら、
ひよりと樹花ちゃんに顔向けできないだろ?」
天道「いや、体調が悪いわけじゃない。精神的な問題だ」
加賀美「……やっぱり、女の子になって不安だったりするのか?」
天道「かもな」
加賀美「なんだか、妙に素直だな……本当になんともないのか?」
天道「ああ。……心配したのか」
加賀美「そりゃあ、お前とは浅からぬ付き合いだし……
もちろん心配するよ」
天道「そうか」
加賀美「嬉しそうだな」
天道「……気のせいだろ」
加賀美「とか言って、本当はすっごく嬉しいんじゃないか?
お前にもかわいいところがあるんだなぁ」ニヤニヤ
天道「いい加減にしろ、加賀美。しつこい男は嫌われるぞ」
加賀美「なんだよ、つれないこと言うなよ。せっかくデートしてるのに」
天道「………………は?」
加賀美「俺は男、お前は見た目が女の子、これって端から見るとデートだろ?
腕とか組んでもいいんだぞ、ほらほら~」
天道「あまり調子に乗るな」
加賀美「いつもの天道ならともかく、かわいい女の子に怒られるっていうのは
そんなに悪くないかもなぁ」
天道「……加賀美」
加賀美「ん?」
天道「目的を見失うな。お前はどうしてここにいる?」
加賀美「天道とデートするため?……いてっ、冗談だって!
天道を元に戻すためだ!」
天道「分かったならそれでいい。さ、行くぞ」
加賀美「はいはい……あれ、天道……」ジー
天道「どうした」
加賀美「耳が赤い……あ、まさか照れたのか?」
天道「これは……寒いから赤くなっただけだ」
加賀美「……ほっぺたも赤くなったし。へー、ふ~ん」
天道「どうして俺がお前にデートだの何だのと言われて
照れないといけないんだ」
加賀美「お前、デートって言われて照れたのか!?」
天道「」
加賀美「お前が墓穴掘るなんて珍しいっていうかなんて言うか……
これも女の子になったからか?」
天道「べ、つに……話の流れで、そう言っただけで」
加賀美「顔、真っ赤だぞ。林檎みたいでかわいいな~」
天道「……」
加賀美「天道、そんなに俯くなよ。確かにからかいすぎたかもしれないけど、
嘘を言ったわけじゃないんだからな?」
天道「男にかわいいと言うのが失礼だとは思わないのか……?
照れるという行為も、常に好ましい感情に起因するとは限らないだろう」
加賀美「あ……そうだな、ごめん。あんまり好みのタイプだからって
浮かれすぎてたかもしれない。お前は困ってるんだよな」
天道「そういうことだ」
加賀美「うん、見た目はすっごくかわいい女の子でも、
中身はお前、天道総司だもんな」
天道「……」
加賀美「天道?おーい?」
天道「お前、加賀美、もう、余計なことは言うな……!」
加賀美「へ?余計なことって……何を?なんで?」
天道「なんでもだ。黙っていろ」
加賀美「黙ったままだといろいろとやりづらくないか?
意思の疎通もできないわけだし」
天道「なら、目的のために必要なこと以外喋らないようにしろ」
加賀美「なんで?雑談でもしながら歩かないと暇じゃないか?」
天道「お前が余計なことを言う度に違和感があるからだ」
加賀美「違和感って……ああ、そんなこと言ってたっけ」
天道「この違和感があると、思考力が低下する。
そうなると困るのは誰だ?お前だ」
加賀美「えっ……困るのは天道じゃないのか?」
天道「お前に頭脳労働ができるのか?できないよな。
つまり困るのはお前だ」
加賀美「いや、でも男に戻れないと困るのは天道で……
っていうか俺にも頭脳労働くらいできるって!」
天道「……はっ」
加賀美「鼻で笑うなよ!やっぱりお前、かわいくないな」
天道「……」ムスッ
加賀美「……くっ、あはははは!!」
天道「……どうした、とうとうおかしくなったのか?」
加賀美「ち、違うって!ていうかとうとうってなんだよ!
ただ、お前が、あんまり嫌そうな顔するから……!!」
天道「は?」
加賀美「そっか、お前、かわいくないって言われたくないんだな。
くく……ひー、笑った、笑った!」
天道「何の話だ……?」
加賀美「気付いてないならいいけどさ、うん、やっぱりかわいいよ、お前」
天道「……もういい、さっさと行くぞ」
加賀美「当てなんかないだろ?そんなに急がないでゆっくり歩かないか?」
天道「ゆっくり歩いていると話しかけてくるだろう」
加賀美「そりゃあ、お前の反応がかわいいから」
天道「……本当に、しつこいな」
――天道の家
加賀美「ただいまー」
天道「ただいま」
ひより「あ、おかえり。昼ごはんならついさっきできたところだ」
樹花「おかえりなさい!何か分かった?」
加賀美「それが全然!街中歩き回ったのになあ……」
樹花「そっか、お疲れ様。それじゃあ、私とお姉ちゃん特製の
おいし~いお昼ごはんで、元気になってね!」
加賀美「うん、それじゃあ早速、いただきまーす!」
樹花「どうぞ召し上がれ!」
ひより「……どうだ、おいしいか?」
加賀美「……」モグモグ ゴクン
樹花「加賀美さん……?」
ひより「まさか、おいしくない……?」
加賀美「……めちゃくちゃうまい!!」ニコッ
樹花「なぁんだ、脅かさないでよー」
ひより「すっごくドキドキしたぞ……」ジトー
加賀美「ごめんごめん!あんまりおいしいから言葉が出なくて……」
天道「……」
加賀美「天道、早く食べないと冷めるぞ?ほら、口開けろ」
天道「は……?」
加賀美「いいからほら」スッ
天道「……」パクッ モグモグ
樹花「あー!お兄ちゃん、ずるい!」
ひより「まあまあ、樹花ちゃん。天道と加賀美は男同士だし、
これくらいのじゃれ合いは……天道、顔が赤くないか?」
天道「んぐっ……!?」
加賀美「あーもう、何してるんだよ。よーしよし」ナデナデ
天道「せ、背中をさするな……!」
加賀美「むせたんだから無理して喋らなくていいのに」ナデナデ
樹花「……なに、これ?」
ひより「……腹立たしいような、そんな自分が虚しいような……」
加賀美「そろそろ平気か?」
天道「あ、ああ……もういい、離れろ」
加賀美「じゃあ、昼ごはん再開な。いただきまーす」
天道「……」ボンヤリ
加賀美「……あの、天道?そんなに見られると食べづらいなぁ……」
天道「は、こ、これは、気にするな!」アタフタ
樹花「こんなお兄ちゃん、見てられないっ」
ひより「天道って、こんなだったか……?」
――昼食後
加賀美「朝出かけた時は、特に何も見つからなかったけど……
どうする?もう一回出かけるか?」
天道「俺は部屋に戻る。……少し、一人にしてくれ」
加賀美「あ、おい!……逃げるみたいにしていなくなったな」
樹花「ねえ、加賀美さん。お兄ちゃん絶対におかしいよ。
朝はもっといつも通りのお兄ちゃんだったのに」
ひより「出かけた先で何かあったのか?」
加賀美「いや、それが本当に何もなくて。
ずっと二人で喋りながら歩き続けてたんだけど……」
ひより「何か、少しでも思い当たることはないのか?」
加賀美「あー、そういえば、俺が喋ると違和感が~みたいなこと
言ってた気がするんだけど」
樹花「それだ!それだよ加賀美さん!うわ~どうしよう。
お兄ちゃんが本気出したら敵う気しないんだけど……」
ひより「どういうこと?」
樹花「お兄ちゃん、心まで女の子になりつつあるんじゃないかなぁ」
加賀美「いや、天道に限ってそんな」アハハ
――天道の部屋
天道(何がどうなっているんだ、俺は……こんな風に思うのは普通じゃない。
体が女になった影響で、物事の感じ方まで変わったのか?)
天道(何にしても、加賀美を見て惚けるのはおかしすぎる。
相手はあの加賀美だぞ。ひよりと樹花に好意を寄せられている、あの……)
天道(……どうして胸が痛むんだ。まさかそんな、俺が……加賀美を?
ないな。有り得ない。加賀美はあくまで俺の……友達だ)
天道(けど、それは俺が男だったから……か?)
天道「もし、このまま……女だったら?」
――夕食
樹花「加賀美さん、あーん!」
ひより「こっちもおいしい、と思うぞ。……あーん」
加賀美「いや、気持ちは嬉しいけど、自分で食べられるっていうか……」
樹花「あーん!」
ひより「……あーん」
加賀美(嬉しいんだけど、天道の視線が怖いんだよ!
何だあの射殺すような眼!元気になったかと思ったらこれだよ!)
天道「加賀美」
加賀美「な、なんだよ」ビクッ
天道「……」スッ
加賀美「……えーっと、なんで唐揚げを差し出してるんだ?」
天道「あーん、だ」ニコッ
加賀美「えっ」ドキッ
ひより「ど、どうして天道が……!」
樹花「お兄ちゃん、まさか……」
天道「俺もいろいろと考えてな。これは男に戻れなかった時のための保険だ」
加賀美「どういう意味だ?」
天道「もしもの時は、お前を俺の夫にしてやるという意味だ」
加賀美「え、夫?俺が、……天道の!?」
天道「そうだ。ほら、さっさと口を開けろ」
ひより「そんなのはだめだ!二人は男同士なんだから!」
樹花「そういうのが好きな人もいるけど、加賀美さんは違うよね?
選ぶなら私かひよりお姉ちゃんだよね!?」
加賀美「いや、そもそもそんなつもりはないっていうか」
天道「お前がどうしてもと言うなら一人称くらいは女らしく変えてやってもいいぞ」
加賀美「それはちょっと見てみたいかもしれないけど」
天道「……ということだ。ここは素直に年長者に譲ってくれ」
樹花「えー、やだぁ!」
ひより「ぼ、僕は加賀美との付き合いが一番長いんだ。
そんな簡単に諦めるなんて……!」
樹花「それなら私は一番若いよ?一番将来性があるんだから!」
天道「俺は……いや、私は天の道を往き、総てを司る……女だ。
加賀美、誰を選ぶ?まあ、私以外を選ぶなんて有り得ないがな」
加賀美「そんなこと急に聞かれても……」
天道「誰の唐揚げを食べたいかで決めればいい」
樹花「それだと私、すっごく不利だよ!ひどーい!」
ひより「僕はけっこう有利なのかな……?」
天道「さあ、加賀美。さっさと唐揚げを食べろ。話はそれからだ」
加賀美「いや、けど……ああもう、どうにでもなれ!」パクッ
ひより・樹花「「ああぁーーー!!?」」
加賀美「うわっ!?」ビクッ
天道「ふん、当然の結果だ」ドヤッ
樹花「どっ……どうしてお兄ちゃんなの!?
加賀美さんってそっち系の人だったのー!?」
ひより「うう……加賀美の馬鹿……」
加賀美「いや、だってさすがにこんなことで二人の将来を決めるわけには……」
天道「よくぞ俺を選んだ。キスしてやってもいいぞ」
加賀美「え?いや、さっきのは冗談なんじゃ……?」
天道「照れるな。なんなら今晩は寝るまでキスし続けてやってもいい」
加賀美「お前何言ってんの!?」
樹花「うう、おばあちゃん、私の初恋が~……」
ひより「僕の……淡い恋心が……!」
加賀美「いやいや、たかが唐揚げでそんな……」
樹花「こうなったらやけ食いするんだから!」ガツガツ
ひより「僕、食欲ないからもう寝る……」フラフラ
加賀美「あ、ひより!って樹花ちゃん、ちゃんと噛まないと!
おい天道、口元に唐揚げを押し付けるな!」
天道「落ち着け。お前には明日から毎朝味噌汁を作ってやる」
加賀美「本当か!ありがとう……じゃないっ!
何の話だ?……ん、味噌汁?毎朝?……それって」
加賀美(プロポーズに聞こえるんだけど……)
天道「もちろん、プロポーズだ。
戸籍を何とかしてから結婚するぞ、加賀美。幸せにしてやる」
加賀美「えっ」
樹花「んもー!私の目の前でいちゃつかないで!ごちそうさま!」バタバタ
加賀美「あ、樹花ちゃん!……え、今のプロポーズ?えっ?」
天道「嫌とは言わせない」
加賀美「嫌っていうか、え?お前は男、俺も男……」
天道「残念ながら俺はすっかり女になったらしい。
お前を見ていると動悸が激しくなり、心拍数が跳ね上がる」
加賀美「全然そんな風に見えないぞ!?」
天道「自覚すればなんてことはない。思いが通じ合ったことだしさっさと寝るぞ」
加賀美「通じ合ったって、どう見てもお前からの一方通行で――」
天道「ほら、部屋に行くぞ」グイグイ
加賀美「天道、お前、俺のこと本当に好きなのか?」
天道「そうだ」
加賀美「軽っ!もうちょっと恥じらいとか……」
天道「あるにはある。そういう姿が見たいならもっとお前に夢中にさせてみろ」
加賀美「いや、そもそも俺たちそういう関係じゃない――」
天道「さて、寝るか」
加賀美「ちょっと待て、当然のようにお前の部屋に引っ張り込もうとするな!」
天道「俺はお前が好きだ。お前は俺が好みだ。何の問題もないな」パタン
加賀美「いや、ある、問題あるから。こういうのはお互いの気持ちとか
心の準備とかいろんなことを尊重して……おい、天道?聞いてるか?
ちょ、だめだめ、天道!アッー!!」
おしまい。
なんていうかいろいろとごめんなさい。
天道は開き直るとグイグイ押してくるタイプだと思います。
カガーミンがこの後どうなったかはご想像にお任せします。
ちなみに>>1がカブトで一番好きなのは兄貴です。出て来なかったけど。
一番好きな二人組は風間とゴンです。出て来なかったけど。
加賀美の奴がどんな善徳を積んでこんなご褒美に首まで浸かってんだそこ代われ。
貧乏暇なしで災難に遭って最後オチがつかなきゃ加賀美じゃないそこ代われ。
…おや?地獄姉妹がしょんぼりやってきましたよ?徒歩で。
>>98個人的に兄貴が女性だととてもよいと思うのです。
ザビー時代の気さくな女上司……
転落時代の打ちのめされるスーツ美女……
やさぐれ時代のアウトロー美女……
たまらん(迫真)
~おまけ・>>1の欲望を解放するとこうなる~
※矢車さんが女性です
影山「なぁ、矢車さん。あんたは押しつけがましいんだ。
部下に手料理を振る舞ってる時、あんたはどう思ってた?
言わなくてもいい、『食わせてやってる』そう思ってたんだろ」
矢車「わ、私は……そんなこと、一度も……!」
震える声が鼓膜を揺らし、知らず影山の気分は高揚した。
責めるような口調は語気を強め、捲し立てるように早口になっていく。
影山「違うよなぁ?あんたは俺たちが大事だったんじゃない。
『部下を大事にしてる自分』、『理想の上司』……
そんな自分が好きでたまらないだけだったんだよ」
矢車「違う、違う……!そんなんじゃない……
私は本当に、あなたたちのことを……」
救いを求めるように伸ばされた華奢な手を優しく両手で包み込み、
影山は極上の笑みを浮かべた。途端、安堵の色に包まれる矢車の表情。
影山は彼女の白く、細い指を確かめるように撫でる。
戦っている人間の手とは思えないほどに美しいその手が
何故だか無性に影山の破壊衝動を駆り立てた。
突き飛ばされた体は、あっさりと崩れ落ちた。
彼女の栄光が崩れ去る様子を体現しているようで、
影山の笑みは自然と深くなる。
影山「あんたは、必要ないんだよ」
その死刑宣告に、彼女の瞳の奥に生まれたものを
自分もまた見ることになるとは知らず、
影山は笑った。
ごめんなさーい(^p^)
もっと矢車さんの美脚について書きたかったというのに……
おのれディケイド!
質問!
このシリーズは主人公限定ですか?
2号ライダーのも見てみた…調子乗りましたごめんなさい
>>105ちょっと厳しいですね。想像力が貧困なので……すいません。
2号は彼女持ちが多いから書きづらいというのもあります。
百合は大好きですけどね!
>>1は守備範囲が広い(と思う)ので男女でも男男でも女女でも問題ないです。
もうすぐ響鬼のSS投下します。
投下始めました。どうぞ。
明日夢「響鬼さんが女の人に!?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387376714/)
途中から自分でも何書いてるのか分からなくなりました。
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