声が出なかった。突然の出来事に混乱していたのだろうか・・・。
いや、そうじゃなかった・・・。ただ目の前の男に。そのあまりの上半身に。
───俺は、言葉を失っていたんだ。
~Fate/tite night~
師匠「問おう。アンタがオレのマスターか─」
師匠「召喚に従い参上した。これより我が剣は汝と共にあり、アンタの運命はオレと共にある」
師匠
筋力A 魔力B
耐久D 幸運C
敏捷C 宝具??
保有スキル
ポエムEX 鬼道A+ 完現術B
宝具 斬魄刀
師匠「まだ外に敵がいるな…」スッ
ランサー「なんだテメエは?刀を持ってるってことはセイバーか?」
師匠「───そうだな強いて言うなら詩人(ポエマー)といったところか」
ランサー「抜かせ!そのようなサーヴァントなどいるものか!」
師匠「ふん、信じようが信じまいが貴様の勝手だが──」
師匠「せいぜい、油断しないことだ」ギラッ
ランサー「(あいつはヤベェな。早めにケリをつけた方がよさそうだ)」
ランサー「ならば──その上半身、貰い受ける!!」
ランサー「 刺し穿つ死棘の槍(ゲイボルク)!」
師匠「この程度か。ん??ぐああ!」ズサァ
師匠「ゲイボルク…。因果の逆転による必中の槍か…。てことはアンタはアイルランドの大英雄クー・フーリンだな」ヨロッ
師匠「参ったな…。仕方…ねぇ」
師匠「───私は拒絶する…」キュイン
ランサー「治っただと?馬鹿なゲイボルグで貫かれた心臓は治癒不可能なはずだ!」
師匠「事象の拒絶さ。消費魔力がでけぇからあまり使いたくなかったんだがな…。いくらゲイボルクといえどはなかったことにされてはどうしようもあるまい──」
ランサー「チィ、撤退する」ダッ
師匠「────射殺せ 神槍」ズオッ
ランサー「刀が伸びた!?くっ!」サッ
師匠「避けたか…。流石に長物の扱いに長けているだけのことはあるな」
師匠「──ならば接近戦でカタを付ける!!」
師匠「 恐怖を捨てろ 前を見ろ 進め 決して立ち止まるな 退けば老いるぞ 臆せば死ぬぞ!叫べ!我が名は…『斬月』!!! 」 チャキィ
ランサー「ならここで決着をつけるしかねぇなぁ!!!」スッ
カキィン キィィン キン!
ランサー「そらそらそら!!」
師匠「クッ……」
ランサー「オラオラ、腰が引けてっぞぉ!」
師匠「押されるか…仕方ねぇ!」
師匠「───卍解 天鎖斬月!!! 」
ランサー「!?急に動きが速くなりやがった!」
カキキキキキキィィン!!!
ランサー「くっ、ランサーのオレが白兵戦で押されるとはな!」ザッ
師匠「───距離を取ったか」
ランサーダッシュ
ランサー「突き穿つ死翔の槍(ゲイボルク)!!!」
師匠「ほう、ゲイボルクの呪いを最大限に開放し投擲するか──ならば真正面から打ち砕くのみ!!」
師匠「月牙──天衝オォ!!!」
カッ!!!!
ランサー「グッ、負けちまったか…まぁくそったれなマスターの割りには楽しめたか…」シュン
師匠「ギリギリだったな…」
士郎「一体、何がどうなってんだぁ?」
師匠「マスター、丁度いい。聖杯戦争の説明を受けに教会にいってもらうぞ!」
士郎「えぇ、なんでさ!何でオレがそんなところに」
師匠「いいからこい!そこで全て分かる」
~言峰教会~
言峰「いいか聖杯戦争というのはな~~~」
~言峰教会外~
師匠「どうだった?」
士郎「ああ、オレは一般人が巻き込まれるこんな戦いは認めない!絶対に止めてやる!」
師匠「いい返事だ!さてとりあえず帰るぞ」
士郎「あぁ、師匠よろしく頼む!」
スタスタスタ
???「こんにちは、お兄ちゃん…」
イリヤ「さっそくだけど、お兄ちゃんには死んでもらうね」クスクス
師匠「あれが魔術師か?どっちかってーと魔法少女のほうが似合ってんじゃねーか?」
イリヤ「ふざけるな!やっちゃええ!」
バーサーカー「グオォオオオオ!!」
士郎「うわ!?」
師匠「ところでマスター」
士郎「どうした師匠!?」
師匠「 ───別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう? 」
イリヤ&士郎「な!?」
イリヤ「な!?なによ、あの上半身お化け!粉々にしちゃえバーサーカー!」
バーサーカー「グオォオオオオ!!」
師匠「───面を上げろ 侘助」スチャ
士郎「師匠の刀が変化した!?」
カキィン カキィン キィィン!
バーサーカー「!!!???」
師匠「効いてきたな」
イリヤ「バーサーカー!どうしたの!?早く敵を殺しなさい!」
師匠「無駄だ…侘助は切り付けた物の重さを倍にする刀 一度切れば倍、二度切ればそのまた倍 やがて重みに耐えかねた相手は地に這い蹲り、詫びるかのように頭を差し出す────ゆえに侘助 」
師匠「さらに本体にも」カキィン キィン
バーサーカー「グオォオオオオ!」
師匠「もはや、動けまい…止めだ!」
師匠『戦いこそすべて』
オサレポエムにより爆発的に攻撃力が上昇した!
師匠「吠えろ 蛇尾丸!啼け 紅姫!裂けろ 鬼灯丸!咲け 藤孔雀! 羽搏きなさい 劈烏! 弾け 飛梅!鳴け 清虫! 水天逆巻け 捩花!刈れ 風死! 砕けろ…」
バーサーカー「グオォオオオオ…」
士郎「──命を刈り取る形をしている…」
師匠「終ったな」
イリヤ「嘘…」
~衛宮宅~
士郎「あんた、すげぇんだな…」
師匠「まぁな。今夜は寝てから明日の夜、次のサーヴァントを狙う」
師匠「明日の夜、街に出るぞ!」
~街~
師匠「ここら辺にサーヴァントの気配が…」 キョロキョロ
士郎「師匠、危ない!」
キィィン!
ライダー「受け止められましたか…流石ですね」ヒュ
師匠「ビルの上に登って行きやがる!誘ってやがんな」
士郎「師匠、罠だ!」
師匠「分かっちゃいるが、ここで逃す手はねぇ!」ヒュン
~屋上~
ヒヒィーン!
師匠「なんだ?あいつが乗っているのは…天馬?」
ライダー「フフッ、この子の疾走からは逃れませんよ。加えてこの高さ…あなたは成すすべももないでしょうね」
師匠「さて、どうだかな」
ライダー「終わりです!」
ライダー「騎英の手綱(ベルレフォーン)!!」
師匠「──卍解 黒縄天腱明王!! !」
ライダー「私が天馬なら、あなたは明王ですか!受けて立ちましょう!!」
師匠「───剣道って知ってるか?なんでも片手で剣を振るより両手で振った方が強いんだとよ!!!」両手持ちジャキィン!!
師匠&明王「おらぁ!!!」
ライダー「な!?」
カッ!!!!
ライダー「私の負けですね……。」シュウウ
士郎「師匠、無事か!」
師匠「マスターか、柳洞寺にサーヴァントの気配がする。明日の夜突入するぞ!」
~柳洞寺~
アサシン「ほぅ、こんな夜更けになんの用だ?」
師匠「サーヴァントの気配が2つか…。ならテメェから片付ける!」
アサシン「生憎とここの門番を任せられていてな…。そうやすやすとこの門をくぐれると思うなよ」
師匠「───面を上げろ 侘助」チャキィ
カキィカキィン!!!
アサシン「!?」サッ
師匠「ほう、たった数回の打ち合いで己の刀の異変に気づいたか!素晴らしいな」
師匠「───だが、隙が出来ているぞ!」シュッ
アサシン「───秘剣」ゴォッ
師匠「!?」
アサシン「燕返し!!!!」ザンザン!!
師匠「クッ!」シュッ
アサシン「ふむ、避けたか。刀の重さ故、完全な燕返しとはならなんだな」
アサシン「───しかし、もうこの刀の重さにも、もう慣れた。次こそは完全な燕返しをお見せしよう!」
師匠「(さっきのでも不完全なのか…。となると避けるのは不可能か。さて、どうするか…?)」
アサシン「───秘剣」
師匠「───倒れろ 逆撫!」プワァン
アサシン「燕返し!!!!」ザンザンザン!!!
アサシン「──外した??これは何だ??」グラァ
師匠「──逆さまの世界へようこそ」
師匠「さっきの逆撫の効果はな、匂いを発し、嗅いだ者の知覚を上下左右逆にする」
アサシン「ふむ、面白い技だがな、正体が分かれば造作もない…。今度こそ外さぬ」
アサシン「秘剣燕返しし!!」ザンザンザン!!!
スカスカスカ
アサシン「!?」
師匠「言い忘れていたよ。上下左右に加え前後と見えてる方向と斬られる方向も逆だ。───信じるのはまだ早かったな」
アサシン「な…?」
師匠「────散れ 千本桜」ヒラヒラヒラ
スザザザザザザ!!!!
アサシン「───私の負けか…」シュウウ
師匠『人を美しいとは思わないけれど
花を美しいとは思う
人の姿が花に似るのは
ただ斬り裂かれて倒れる時だ 』
~柳洞寺~
師匠「よぉ、てめえがもう一人のサーヴァントか?」
キャスター「───ここに来たということはアサシンは倒されたのね…」
キャスター「ふん、役に立たない男だったわね…」
師匠「御託はいい…さっさとかかってこい」
キャスター「そんなに死に急ぎたいならいいわ…即、死になさい!」
キャスター「圧迫(アトラス)!」
師匠「 君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 焦熱と争乱 海隔て逆巻き南へと歩を進めよ
破道の三十一 赤火砲! 」
ドドドドド!!!!
キャスター「相殺した!?」
キャスター「病風(アエロー)!」
師匠「 君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 真理と節制 罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ
破道の三十三 蒼火墜! 」
ドドドドド!!!!
キャスター「逆巻(アリアドネ)!」
師匠「 散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる
破道の六十三 雷吼炮 !」
ドドドドド!!!!
師匠「この程度か?」
キャスター「っ!」
キャスター「フフッ」 キュィィィィン
キャスター「はっ!!」
ドドドドドドドドドドド!!!!!
キャスター「フフ、街中から集めた魔力を使えばこんなものよ。フフ、アハハハ!」
師匠「いい感じに腕が焦げたな…」
キャスター「な、まだ生きて…」
師匠「焼き焦げた己が腕を触媒にして発動する禁術──」
師匠「 一死 以て大悪を誅す。 それこそが護廷十三隊の意気と知れ!破道の九十六『一刀火葬』!!! 」 ドン!!!
キャスター「あああああああ!」
師匠「滲み出す混濁の紋章 不遜なる狂気の器 湧きあがり・否定し 痺れ・瞬き 眠りを妨げる 爬行する鉄の王女 絶えず自壊する泥の人形 結合せよ 反発せよ 地に満ち己の無力を知れ
───── 破道の九十黒棺」
スザザザザザザ!!!!!!
キャスター 「そん……な…」シュン
師匠「腕は帰って治すか…。残るはアーチャーだけだな」
~遠坂邸~
師匠「テメェで最後だ!」
アーチャー「フッ、そう上手く行くかな。今までの戦闘は全て見ていたよ─────『師匠』」
師匠「!?何故、その名前を?」
アーチャー「戦闘中の油断しないことだ!」ダッ
師匠「……。──面を上げろ 侘助!」
カキィカキィン!! アーチャー ガクッ
師匠「終わりだ!」シュッ
アーチャー「フッ、甘い!」カキィカキィン
師匠「何!?」
アーチャー「重くて使えなくなった剣など投影しなおせば問題にならん!」
師匠「────倒れろ 逆撫」プァン
アーチャー「ハッ!」カキィカキィン
師匠「なに!?」
アーチャー「前の戦いは全て見ていたと言ったはずだ!嗅覚を塞ぐことで対策済みだ!」
師匠「そうか今までの戦法は通じないか…。ならば!」
師匠「────霜天に坐せ 氷輪丸!」
カキィカキィン!!!!
師匠「使えねぇ!チェンジだ!」
師匠「──卍解 天鎖斬月!!」チャキィ
アーチャー「 I am bone of my sword.
体は剣で出来ている。
Steelis my body, and fireis my blood
血潮は鉄で、心は硝子。
I have created over a thousand blades.
幾たびの戦場を越えて不敗。
Unknown to Death.
ただ一度の敗走もなく、
Nor known to Life.
ただ一度の理解もされない。
Have withstood pain to create many weapons.
彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う。
Yet, those hands will never hold anything.
故に、生涯に意味はなく。
So as I pray, unlimited blade works.
その体は、きっと剣で出来ていた。」
師匠「これは……。固有結界!?心象風景を具現化する大禁呪か!」
アーチャー「ご覧の通り、貴様が挑むのは無限の剣。剣戟の極地! 恐れずしてかかってこい!!」左手スッ
宝具ドドドドド!
師匠「くっ!」
カキキキキキキィィン!!!!!!!
アーチャー 弓 パシュ!!
アーチャー「 ──壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)」
チュドーン!!!!!!
師匠「ぐわぁああああ!!」
士郎「あれは投影した宝具を弓の矢として用いた強力な炸裂弾!宝具とは膨大な魔力の圧縮・集積体でもあり、 これを敢えて破壊することで解放された魔力の奔流を引き起こし、周囲に大破壊をもたらす技だ!」
アーチャー「存外あっけなかったな。次はお前だ衛宮士郎。戦う意義のない衛宮士郎はここで死ね!」
士郎「くっ!」
士郎「くっ」
師匠「いつから私が死んだと錯覚していた?」
アーチャー「な!?」
ズバッ!!!
アーチャー「ぐっ!!」
師匠「───鏡花水月。この刀の開放の瞬間をみたものは五感全てを支配される。つまり完全催眠だ」
アーチャー「開放など見たことは…」
師匠「いつから見てないと錯覚していた?お前はオレの戦いの全てを見ていたのだろう?」
アーチャー「まさかバーサーカーに止めを指している時に!?」
師匠「最初からオレの勝ちは確定していたわけだ」
アーチャー「私の負けか…。師匠、オレはね、英霊になどならなければよかったんだ…。大を救う為に小を殺し続けた!正義の味方なんてなのは都合のいい掃除屋に過ぎなかったんだ…。」
師匠「それでも正義の味方を貫き通したんだろう?士郎」
アーチャー「オレの正体に気づいていたのか…流石だな師匠」
師匠『 変わらぬものは心だと
言えるのならばそれが強さ』
アーチャー「!!」
師匠「最後まで正義の味方を貫き通した、───変わらなかったお前は間違っちゃいない」
アーチャー「いい詩だな…。そうか最期まで正義の味方を貫き通したオレは間違ってはいなかったか…」
アーチャー「師匠、オレを頼む。見ての通り頼りないやつだからな…」シュン
師匠「────任せておけ」
士郎「…師匠」
???「面白い見世物だったぞ!!雑種にしては上出来だ!」
師匠「ギルガメッシュか!?生きていたとはな…」
ギル「10年前の決着をつけにきてやったぞ!感謝しろ、ポエマーよ!」
ギル「ふむ、ここで決着をつけるには貧相過ぎる。柳洞寺で待つぞ!」シュン
師匠「行ったか…」
士郎「師匠、やつは?」
師匠「前回の聖杯戦争の生き残りだ。オレも前回参加していたんだ」
師匠「よし、最終決戦だ!帰ってまずマスターを鍛えるぞ!」
士郎「えぇ!?」
師匠「今回調教する少年はシロウ!!」
士郎「うわあああ!!」
師匠「おそらく気配からして柳洞寺に聖杯はある。オレはギルガメッシュとやる。マスターは聖杯を頼む」
士郎「わかった、師匠」コクリ
士郎「最後かもしれないからきくけど、師匠が聖杯に託す望みは何なんだ?」
師匠「──この世界でまた漫画を描く。それだけさ」
士郎「アンタらしいな」フッ
~柳洞寺~
ギル「来たか、ポエマーよ」
師匠「行け、マスター!」
士郎「あぁ」ダッ
ギル「向こうには我様のマスターがいる。あの小僧死んだぞ」
師匠「そんなやわな鍛え方はしてねぇよ。それより自分の心配をしたらどうだ?」
ギル「言うではないか!雑種ッ!!」
~聖杯前~
言峰「来たか、衛宮士郎」
士郎「お前は言峰!?なぜお前がここに!?」
言峰「簡単に言うと黒幕というやつだ。10年前の火災も私の仕業だよ」
言峰「衛宮切嗣が死んだのもな」クックッ
士郎「テメェ!!」
言峰「お前に聖杯の呪いが耐えられるか??」
言峰「この世全ての悪(アンリ・マユ)」ヒュ
士郎「トレース・オン!」
士郎「─── 万象一切灰燼と為せ 流刃若火!!!」チャキィ
言峰「ん?」
師匠「──幻術系は対策済みか」チィ
ギル「我様を侮るのはいいが、我様の宝具は甘く見るなよ!」
師匠「最後の戦い…。出し惜しみはせん」
師匠「───卍解 残火の太刀」ゴォォ
ギル「ほぅ、さながら太陽といったところか。よいぞ我様の相手はそうでなくてはなぁ!」指パチン
宝具ドドドドド!
師匠「残火の太刀西『残日獄衣』!」
宝具ジュワァ
ギル「太陽を己が身に纏うか!面白いが───いつまで持つかなな?」ドドドドド!
師匠「(くっ、消費魔力がはんぱねぇ!かといって残日獄衣は外せねぇ。しかし防御ばかりでは攻撃が…)」
ギル「そらそらそら!休んでいる暇などないぞ!!」
師匠「(───アレを使うか)」
師匠『 廻転している
廻転し 太陽と月に触れるたび
常にその姿を 新たなものへと変えてゆく
変わらないものが あるとすれば
それはきっと 俺の無力
廻転している
運命が 歯車だというのなら
俺達はその間で 轢き砕かれる砂
為す術は無い
ただ 力が欲しい
手を伸ばしても 護れないなら
その先に握る 刃が欲しい
運命を砕く 力はきっと
振り下ろされる 刃に似ている』
ザアアアアアアアアア!!!!!!
難しい筈はない。
不可能な事でもない。
もとよりこの身は、
ただそれだけに特化した魔術回路───!
────白い風景に斬魄刀が何本も
ギル「固有結界だと!?」
師匠「この白い風景こそがオレの心象風景。巻頭カラー、センターカラー、作中、背景、全てを白く塗りつぶしたオレのみが持ち得る固有結界。まぁ編集者たけは青ざめていたようだったがな」
師匠「並のサーヴァントならあっという間に白く塗りつぶされ消えるが…」
ギル「所詮は造作。は、我様を染めたければその三倍は持ってこいというのだ!!」
師匠「確かにこれらの刀は全て造作(フィクション)だ!だがな、造作が本物に劣ると誰が決めた!」
師匠「行くぞ英雄王───武器の貯蔵は十分か」
ギル「調子に乗るなよ!雑種がぁ!」
宝具ドドドドド!
斬魄刀 ドドドドド!
ギル「おのれおのれおのれ!!!」
師匠『僕はついてゆけるだろうか
君のいない世界のスピードに 』
師匠の素早さが爆発的に上昇した!
師匠「───卍解 天鎖斬月!」
カキキキキキキィィン!!!
ギル「おのれぇ!!」
師匠「終わりだ!!」
ギル「────天の鎖よ!」ギュルガチィ
師匠「くっ」ガチガチ
ギル「最後の最後に油断したな!だが、貴様の善戦を讃え我様もコイツで止めを刺そう!」
ギル「出番だエアよ!貴様に相応しき舞台が整った!」
ギル「さぁ死に物狂いで謳え雑念───」
ギル「 ────天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!
師匠「───あぁ、使うか…最後の月牙天衝を…」ギュイン 鎖チャリィン
ギル「 天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!!!!」
師匠「──────────無月」
ドドドドドドドドドドドドドドド!!
ギル「相殺しただと!?」
師匠「……。」ザン!
ギル「なにぃ…」
師匠「最後の月牙天衝ってのはオレ自身が月牙になることだ。これを使えばオレの魔力は無くなる。最後ってのはそういうことだ」
師匠「自身最大の攻撃を放ったことで油断したな。油断せずに二度目を放てば勝っていたのはそっちだったろうにな…」ヨロッ
ギル「はっ───慢心せずして何が王か」
ギル「 憎らしい上半身だ…最後までこの我に刃向かうか。 だが赦そう。手に入らないからこそ美しいものもある。ではな」シュン
師匠「終わったか…」
師匠「よぉ、マスター。勝ったのか」ヨロッ
士郎「お互いボロボロだな…。聖杯は師匠が望んだものじゃなかった…」
師匠「そうか…。───じゃあ、最後の締めとするか」
師匠「聖杯を破壊する」
士郎「………。」
師匠「マスターといた1週間悪くなかっぜ」
師匠「─────────無月」
聖杯ドン!!!
師匠 スゥ
士郎「……。」
士郎「師匠、──ありがとう。ただ」
師匠「ただ?」
士郎「いや、あんたの描く漫画を見てみたかった。それだけが心残りだな」
師匠「なら、まだ残るわ」スッ!!
士郎「なんでさ!?師匠、もう聖杯も魔力もないんだぞ!?」
師匠『聖杯も魔力切れもクソ喰らえだ!俺が嫌だと言ってる!!』
士郎「うわ!?本当に現界しやがった!?ったく無茶苦茶だな師匠は!」
師匠「オレの漫画が読みたいだろう?ならさっそく集英社に新作を!」
師匠「いいアシスタントもみつかったことだしな」チラッ
士郎「師匠、新作のタイトルは何にするんだ??」
師匠「─────そうだな。」
師匠「 Fate/tite night なんてのはどうだ?」
完
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