ミサト「あなたが碇シンジ君ね?」 ヒイロ「そうだ」(226)

ミサト(司令の息子っていうわけあるわね。こんな状況なのに凄い落ち着いている)

ヒイロ(こいつは…飄々としいてるが、隙が見えない。まぁいい、俺の任務とは関係ない)

ミサト「さぁ、車に乗って!」バンッ

ヒイロ「了解した」バタン

ミサト「あれ、使徒見ても何とも思わないの?」

ヒイロ「あれが、使徒か」

ミサト「そ。人類の敵、私が、私達が倒すべき相手」

ヒイロ(そうだ。俺の任務は、使徒を殲滅することだ。あれが使徒…奇妙な造形だ)

ミサト(な、なんかちょっとタイプかも。声もかっこいいし)

ミサト「ここがネルフよ。さ、司令がお待ちだわ」

ヒイロ「司令…?碇司令のことか?」

ミサト「何言ってるのよ、貴方のお父さんじゃない」

ヒイロ「そう、だったな。最近会っていないので、ピンとこなかっただけだ」

ミサト「あは、何年ぶりだっけ?お父さんと会うの」

ヒイロ「物心ついた頃からだな」

ミサト「そっか。じゃあ、入るわよ」ピッ

ヒイロ(ゼロがない今…使徒と戦うには兵器が必要だ。ネルフ、一体何を考えている?)

司令「久しぶりだな、シンジ」

ヒイロ「……」

司令「予備が来た。レイを医療室に運べ」

冬月(息子を予備扱いか…碇)

ガラガラガラ

レイ「……はぁ、はぁ」

ヒイロ「…!!こ、この傷は!」

ミサト(やっぱり、こんな状況じゃ、いくらシンジ君でも)

ヒイロ「お前、自爆は死ぬほど痛いぞ。効果は高いが、使用は最低限にしておけ」

ミサト「オイ」

司令(自爆装置なんてあったっけ?)

司令「まぁいい。シンジ、今目の前にあるエヴァンゲリオン初号機で使徒と戦うのだ」

ミサト「…!司令!シンジ君はまだ戦闘経験が!!」

ヒイロ「任務了解」

ミサト「え」

司令「え」

冬月「あれ?」

ヒイロ「搭乗の仕方が特殊のようだ。誰かレクチャーを頼む」

ミサト「な、なにこの素直さ…」

司令(シンジ…しばらく見ないうちに、いい子に育ったな…父さん嬉しいぞ…)

冬月(碇ェ)

ミサト「中に入るとLCLが入るけど、大丈夫、胃に直接空気を」

ヒイロ「……」

ミサト(もう慣れてるし…)

司令「出撃させろ」

ミサト「は、はい。エヴァンゲリオン初号機、発進!」

ギュイイイイイイイイイイイイン

ガゴンッ!!

ヒイロ「……」

サキエル「……」

ヒイロ「お前を、殺す」

ドカーン

ミサト「え、もう終わった?」

ヒイロ「惣流・アスカ・ラングレーお前を殺す」

アスカ「あんたバカァ?」

司令「いや、まだだ」

冬月(さすがに一行で使徒倒したんじゃなぁ…)

ヒイロ「くっ…!」

サキエル「………」

ミサト「プログレッシブナイフを使って!肩から取り出せるわ!」

ヒイロ「了解」ジャキン

サキエル「……」ビュルン ザクッ

ヒイロ「ぐ………」

ミサト「いけない!やっぱり無茶よ、こんなの!」

シゲル「待って下さい!……し、シンクロ率がみるみる上昇していきます!」

ミサト「なんですって!?この状況で!?」

司令(ふっ…)

冬月(意味わからないからって、とりあえずほくそ笑む癖はやめたほうがいいぞ)

ドクン……ドクン

司令(ユイ……)

ヒイロ「お前を……」

フォイフォイフォイフォイ ゴギュウウウン

司令「え、何今の音」

マヤ「しょ、初号機、再稼働しました!」

ミサト「ぼ、暴走とは違うような…」

ヒイロ「はぁっ!」ザグッ

サキエル「!!!」

ヒイロ「この火力では、貴様を倒しきれん」ガバッ

ミサト「シンジ君!離れて!…っ!ま、まさか」

リツコ「自爆!?」

ヒイロ「………」

ドガアアアアアアアン

ゼーレ「で、碇君」

司令「はい」

ゼーレ「EVAを自爆させるとは、何を考えているのだね」

司令「申し訳ありません」

ゼーレ「ま、使徒が倒せたからいいものの、下手をしたらEVAを犠牲にしていたかもしれないじゃないか」

司令「申し訳ありません」

ゼーレ「パイロットには厳重に指導するように」

司令「心得ております」チャッ

ゼーレ「もういい。行きたまえ」



ゼーレ「ヒイロを選んだのは、失敗だったかもなぁ」

ヒイロ「ぐっ…」

レイ「……」

パンッ!!

ヒイロ「けが人を殴るとは、優しくないな」

レイ「なぜあんなことをしたの」

ヒイロ「それしか方法がなかったからだ」

レイ「それであなたが死んだら、それこそ本末転倒よ」

ヒイロ「何だ、俺の心配をしているのか?生命なんて安いもんだ。特に、俺のはな」

レイ「……勝手にしたら」バタン

ヒイロ「ふん。任務は完了した。死ぬほど痛かったが、特に問題はな」

ミサト「シンジ君!」

ヒイロ「なんだ、ミサトか」

ミサト「もうこの際呼び捨てに関しては突っ込まないけどね…あなた!自爆なんて何考えてるのよ!」

ヒイロ「それが最善な方法だったからだ。それこそ、あそこでやつを止めていなければ、セントラルドグマまで侵入させられていた」

ミサト「なんでそこまで知ってるっていう突っ込みもあえてしないわ。あんたねぇ!もうちょっとは身体を大事にしなさいよ!」

ヒイロ「気にするなミサト。生命なんて安いも…何をしている?」

ミサト「あ、もしもしリツコ~?うん、そう、あたしシンジ君と生活するから!うん、出撃早々自爆するような子、
一人にさせられないから。じゃあねぇ~」ピッ

ヒイロ「ミサト、俺は一応寮がだな」

ミサト「な・に・か・言った?」

ヒイロ「……なんでもない」

ミサト「いいこと!あんたとあたしはこれから一緒に生活するのよ!あたしの監視外には一切出歩かないこと!いいわね!」

ヒイロ「任務、了解」

ミサト「あまり…ヒイロをいじめるなよ。……レイ」

ペンペン「……」

ヒイロ「……」

ミサト「あんたら、仲いいわね」

ペンペン「……」

ヒイロ「……」ガシッ

ミサト(種族を超えた友情が生まれちゃったしorz)

ヒイロ「ミサト、一つ言っておくことがある」

ミサト「ぁによ?」

ヒイロ「風呂あがりの際、衣服はしっかり着ろ。夏だからといって、寝冷えするぞ」

ミサト「べっつにー。あたしの身体だしー。それともなに?お姉さんの裸で欲情しちった?」

ヒイロ「さっき貴様は俺に何と言った?他人に厳しく自分に甘いと、上司としての素質を問われるぞ」

ミサト「ぐっ…!うっさいわねこの朴念仁!」

ドカーーーン


マヤ「シャムシエル、沈黙しました」

ミサト「順調ね。司令、これも計算の内ですか?」

司令「さてな……」

冬月(感動のあまり、顔を伏せてるのがばればれだぞ)

司令(嬉しいよぉこんなに計画通りにサクサク行くなんて!シンジ、まじGJ!!)

レイ「お疲れ様」

ヒイロ「お前か。綾波レイ、といったか?」

レイ「相変わらず、情報収集は早いのね」クス

ヒイロ「何の用だ?まさか労いの言葉でもかけにきたのか?」

レイ「あなた、お父さんは好き?」

ヒイロ「特別な感情はない。(だって他人だしな)」

レイ「そう…」

シゲル「新たな使徒、確認しました!ラミエルと思われます!」

司令「(ふふふ、今のシンジならなんてことないな)出撃させろ」

ミサト「エヴァンゲリオン初号機、発進!」

ヒイロ「……あれも使徒か」

ザッザッ

マヤ「!!使徒から、膨大なエネルギー反応!」

ミサト「避けて!シンジ君!」

ビュオオオオオオオオオオオオオ

サッ

ヒイロ「任務了解」

ミサト「慣れすぎでしょ」

ヒイロ「どうする、近づけばあのメガキャノン砲によって威嚇される」

ミサト「司令!」

司令(…う、うーん、どうしよう)

司令「一旦初号機を撤退させろ」

ミサト「わかりました。シンジ君、一時撤退よ!」

ヒイロ「任務了解」

クルッ ザッザッ

ラミエル「………ピキュイーン」

ヒイロ(何もしなければ、攻撃をしてこないのか。使徒、理解できん存在だ)



ミサト「というわけで、東京の電力を使った陽電子砲を撃ちます。名付けて」

ヒイロ「オペレーション・ヤシマだ」

ミサト「え?」

ヒイロ「それと、陽電子砲では味気ない。ツインバスターライフルと名付けよう」

ミサト「いや、発射口一つしかないんだけど…」

ミサト「で、ラミエルは射程内に入った対象を容赦なく狙撃してくる。
攻撃が通るのはその攻撃中のみ。レイ、いいわね?」

レイ「はい」

ミサト「レイがシンジ君を守って、その間からシンジ君がポジ」

ヒイロ「ツインバスターライフルだ」

ミサト「つ、ツインバスターライフルを発射。いいわね!」

レイ「はい」

ヒイロ「任務、了解」



ヒイロ「東京中の電気を使った作戦か。ネルフも奇策を考える」

レイ「あなた、恐くないの?」

ヒイロ「戦うことがか?」

レイ「ええ」

ヒイロ「俺にとって、全て等しく任務だからな。それが痛みを伴うか伴わないかの違いだ」

レイ「そう」

ヒイロ「お前は戦うのが恐いのか?」

レイ「わからない。だけど、何も考えなくていいなら、あなたと同じかもしれない。いつか死ぬかもしれないけど」

ヒイロ「そうか。だが、お前は死なない」

レイ「どうして?」

ヒイロ「ラミエルを殺すのが、俺の任務だからだ」

レイ「……// そろそろ時間よ、行きましょう」

ヒイロ「あぁ」



ミサト「シンジ君、東京の電気、あなたに預けたわ!」

ラミエル「………ピキュイーン」

ミサト「オペレーション・ヤシマ、開始!」

レイ「行くわよ」

ザッザッ

ラミエル「……!」

ギュイイイイイイイイイイイイイイイイン

ヒイロ「発射口は、そこか!」ジャキッ

バシュウウウウウウウウウッ!!!

レイ「くっ……ううっ!」

ヒイロ「ツインバスターライフル、発射する!」

ギョイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン

ラミエル「!!!!」

ヒイロ「……何、効いていないのか?」

ミサト「威力が足りなかった!?もう一度チャージを!」

レイ「ぐ…うううううううっ!!!!」ババババババ

ヒイロ「これで終りだ」

ギュイイイイイイイイイイイイイン

ラミエル「……!!」

ドガーン

ミサト「エントリープラグ射出!急いで!」

バヒュウウッ

ヒイロ「くっ、今開ける…」ジュウウウウ バゴン

レイ「はぁ……はぁ……」

ヒイロ「しっかりしろ」

レイ「うっ…碇君……」

ヒイロ「威力が足りていなかったそうだ。だが使徒は殲滅した」

レイ「そう……」グラッ

ヒイロ「ちっ。肩を貸してやる」ガッ

レイ「ありがとう……ごめんなさい、こういうとき、どういう顔をすればいいのかわからないの」

ヒイロ「黙って身体を休めろ。勝利を喜ぶのは、一人で歩けるようになってからだ」

レイ「わ、わかったわ……//」

ヒイロ「のんきな女だ。くそっ」



ミサト「ん~、いいわねいいわね~。年頃の男女が抱き合うのって」

シゲル「葛城一尉、婆臭いですよ…」

ミサト「減給ね♪」

シゲル「おのーれ!!」

ミサト「あ、そういえばシンジ君」

ヒイロ「なんだ」

ミサト「学校はどぉ?友達はでき…」

ヒイロ「……」

ミサト(こんな仏頂面であの性格じゃ、できるわきゃねえわな…)

ヒイロ「友人ならできたぞ」

ミサト「嘘ォ!?マジ!?馴れ初め教えなさい!今すぐ!」

ヒイロ「騒がしい女だ……」



ヒイロ「碇シンジです。よろしく」

トウジ「あいつが…EVAのパイロットやな」

ケンスケ「なんだ、ちょっと恐いやつだな…」

屋上

トウジ「おい転校生!」

ヒイロ「こんなところへ呼び出して、何の用だ?愛の告白でもする気か?」

トウジ「ンなわけあるかアホ!いいか転校生、ワイはお前を殴らなあかん」

ヒイロ「ワケを聞こう」

トウジ「お前がこの前EVAで暴れた時、ワイの妹がケガしたんじゃ!」

ヒイロ「そうか、ならば殴れ」

トウジ「おぉ、そうしてもらうわ!ほな!」バキッ

ヒイロ「……気は済んだか?」

トウジ「お…おぉ」

ヒイロ「それと一つ言っておく。どんな戦いでも、多かれ少なかれ犠牲はつきものだ。俺は覚悟している」

トウジ「な…!かんこつけんなボケ!」

ヒイロ「使徒と戦う。それは最早人類の命運を分けた戦争だ。俺も最善は尽くすが」

トウジ「言い訳はええねん!二度と起こすなこのドアホ!」

ヒイロ「了解した」



ヒイロ(……五飛、俺はあと何人の鈴原の妹を傷つければいい?)



ヒイロ「というわけだ」

ミサト「な、なんか青春してるようなそうじゃないような…」

ヒイロ「それからは奴らとよく話すようにはなった。もちろん、機密事項は伏せてな」

ミサト「そ、ならお姉さん安心したわ」

ヒイロ「ところで、お前はリツコ以外の友人を見ないのだが」

ミサト「あたしのことはいいのよ!ったく!!」

アスカ「はーいミサトー」

ミサト「アスカー、久しぶりね~。聞いたわよガギエル戦」

アスカ「ふふん、あんなの、あたしに比べればどうってことないわよ」

ミサト(ふん、見なさいよ!リツコ以外にも友達はいるんだから!)

ヒイロ「ミサト、この高飛車な女は誰だ?」

アスカ「た!」

ミサト「紹介するわね。あなたより先に選ばれたセカンドチルドレン、式波・アスカ・ラングレーよ」

ヒイロ「碇シンジだ」

アスカ「こいつ…気に入らないわ」

ミサト(なんか、相性悪そうねこの二人)

ヒイロ(何故だ…辮髪の奴の姿を彷彿とさせる。気分が悪い)

ヒイロ「お前を殺す」

アスカ「」

アスカ「…」

ヒイロ「…」スタスタ

ミサト「二人共、これから一緒に戦っていくんだから、仲良くしろとまでいかないけど、ちゃんとしてよね」

ヒイロ「任務というなら、それに従うまでだ」

アスカ「勘弁してよー。こんな愛想もへったくれもないやつ、こっちから願い下げよ」

ミサト「とりあえず、司令のところへ行きましょう」



ヒイロ「…これがお前のEVAか」

アスカ「そうよ、何よ、文句ある?」

ヒイロ(メルクリウス…しばらく乗ってないな)

アスカ「何こいつ…気持ち悪い…目なんかキラキラしてるし」

ミサト「二人共!使徒が来たわよ!」

あかんこの子他のエヴァ壊すつもりやで

シゲル「使徒は二体いる模様です!」

マコト「どうしますか!葛城一尉!」

ミサト「ちょうどいいじゃない。こっちも二人いるのよ。両機出撃させます、構いませんね、司令」

司令「うん(シンジ、さっさとやっつけてしまえ!(」

ミサト「発進!」



アスカ「あたしが接近戦!あんたは援護射撃、邪魔すんじゃないわよ!」

ヒイロ「任務了解」

アスカ「てえええええい!」ドスッ

イスラフェル「……」

アスカ「あ、あれ?効かない?」

ヒイロ「真ん中のコアを狙え」

アスカ「わかってるわよ!」

ドスドスドス

ババババババ


イスラフェル「……」シャキーン

アスカ「なんでー!?どしてー!?」

ヒイロ「自動再生能力…それにしても治癒が速すぎる」

アスカ「なんで傷つかないのよー!」ザクザク

ヒイロ(そもそも、使徒はいつもなら単機で攻めこんでくるはず。それは今回は二体、そしてこの再生能力…まさか)

イスラフェル「……!」

ヒイロ「アスカ、伏せろ!」

アスカ「えっ!?」

チュドーン

司令(…やっぱダメか)

冬月(うっわすっげ落ち込んでるよこいつ)

ミサト「で、あの使徒のことなんだけど」

ヒイロ「俺もわかったことがある」

ミサト「何?言ってごらんなさい」

ヒイロ「あいつらは恐らく二体で一体。つまり、同時にコアを攻撃しないと殲滅は不可能だ。
それに、寸分の狂いもない精密性が必要となる」

ミサト(こいつ…あたしの出番どんどん奪っていくわね…)

アスカ「どうしろっていうのよ。それって息が合わないとてんでダメじゃない!」



トロワ「そこは俺に任せてもらおう」

アスカ「な、なにこのスネオ!」

ヒイロ「トロワか」

トロワ「息を合わせるには、ずばりお前たちでダンスを学ぶのが一番だ」

ヒイロ「さすがサーカス団の花形だな。話がわかる」

トロワ「俺とキャスリンも、それで幾度もだな」

アスカ「こ、こいつと…だ、ダンス!?」

ヒイロ「不満か?それとも別の案があるのか?」

アスカ「嫌よ!まっぴら御免だわ!」バタン



トロワ「お前、あの子に何かしたのか?」

ヒイロ「記憶にないな」

?「いかんぞぉ、若者」

ヒイロ「…」バキューン

?「い、いきなり発砲かよ!危ないなおい!」

トロワ「貴様は?」

加持「俺は加持リョウジ。ま、フリーのおっさんだよ」

ヒイロ「…」バキューン

加持「だから撃つなってば!そんなに信用ない、俺?」

ヒイロ「ない」

トロワ「ない」

加持「くっ…ショックだぜ…まぁいい、お前たちに女心の極意を教えてやろう」

ヒイロ「……」

トロワ「……」

加持(そこは拒否らないんか)

アスカ「……何か用?」

ヒイロ「話がある」

アスカ「あたしはないわよ」

ヒイロ「ではこれは俺の独り言だ。聞きたくなければ勝手に行け」

アスカ「…」

ヒイロ「俺達の任務を思い出せ」

アスカ「…使徒を、倒すこと」

ヒイロ「そのためなら、俺達はいかなる手段を選ぼうが、任務を遂行しなければならない」

アスカ「そう、よ…」

ヒイロ「俺はお前を好かん。お前も同様だろう。だが、今回の件は、どうしてもお前の力が必要なんだ」

アスカ「そんなお世辞…」

ヒイロ「お前が必要なんだ」

アスカ「……//」

トロワが出てきたのならカトルも出てくるな

ヒイロ「気持ちの整理がつかないのはわかる。だが、俺は退かない」

アスカ「……なんで、あんたそんなに、必死なのよ?」

ヒイロ「明日を生きるためだ。お前もだろう」

アスカ「……」

ヒイロ「ミサトに言われた別室で待つ。来る来ないは勝手にしろ」


バタン


アスカ「…何よ何よ、あたしがワガママな自己中女みたいじゃない!生意気なこと言って!」


加持「悩め若人。これが終わったら、スイカでも振る舞うとしようか」チョロチョロ

アスカ「…来たわよ」

ヒイロ「信じていたぞ」

トロワ「…」

アスカ「勘違いしないことね!あんたに唆されたかじゃないわ!あたしだってセカンドチルドレンなんだから、当然のことよ!」

ヒイロ「そうか」

トロワ「ではダンスの振り付けを指導する。俺と同じ動きをしろ」

ヒイロ「待て。その前にやることがある」 バキューンバキューン

アスカ「ひっ!な、なによ!」

ヒイロ「隠しカメラがあった。一応破壊はしておいた」


ミサト「ちょ、カメラ壊れてるじゃん…シゲル、あんた減給ね」

シゲル「だからなんで!」

トロワ「そこはもっと性欲を出しながらだ。そこのターンはもっと上目遣いだ。
そのステップはつま先を伸ばせ」

ヒイロ「……」キュッキュッキュッ

アスカ(悔しいけど、あいつの指摘間違ってないわ。さすがサーカス団)キュッキュッキュッ

トロワ「よし、今日はここまでだ。お前たちはそこのダブルベッドで寝ろ」

アスカ「ちょ!なんでよ!」

トロワ「葛城一尉の命令だからだ。身体だけシンクロしても意味がないからな」

ヒイロ「任務了解」ゴロン

トロワ「ではまた明日にな」

アスカ「ちょっと!寝てる間に変なことしないでよね!」

ヒイロ「すぅ…すぅ…」

アスカ「ノビタ君かあんたは!」

決戦当日

ミサト「さてと、二人の様子はどう?」

トロワ「問題ない」

ミサト「そう、あなたを講師に選んで正解だったわ」

トロワ「礼には及ばない」

ミサト(気取らないところが、いいのよね)では、発進!」

ヒイロ「準備はいいか?」

アスカ「いつでもいいわよ!」



ミサト「す、すごい…まさにユニゾンね…EVAでここまで動けるなんて」

司令(シンジかっこいい!そこだ、いけいけ!)

冬月(お前、既にネタキャラ化してないか?)

司令(よーし今だ!電源切れ5秒前!ワンツーワンツー!)

冬月(聞いちゃいねえし)

トロワ「ふっ…久しぶりに、俺も踊りたくなってきたな」

トロワとヒイロで戦えばいいんじゃないのか。アスカいらないだろ

>>121
どっちも自爆するから駄目だろ

ミサト「いやー、最近は使徒撃破もスムーズね~」

アスカ「ふふん、これもあたしの才能の賜物ね」

ヒイロ「……モグモグ」

ペンペン「モキュモキュ」

ヒイロ「……」スッ

ペンペン「…!」パァァァ

アスカ「なんか、よくわかんない友情が繰り広げられてるんだけど」

ミサト「気にしたら負けよ。っと、電話だわ」

アスカ「はーぃ」


ミサト「…はい、フォースチルドレンですか?え……はい、はい!」


ミサト「…どうして、この子なの……?」

アスカ「何?新型の機動訓練があるからあたしたちはここで待ってろって?」

ヒイロ「参号機の機動テストだそうだ」

アスカ「本当ならあたしが乗るはずだったのに…誰よ!ファースト!?」

レイ「呼んだ?」

アスカ「うわわわ!びっくりさせないでよ!ただでさえ影薄いんだから!」

レイ「ごめんなさい」

ヒイロ「お前、口が臭うぞ」

レイ「らーめん、食べてきたから」

ミサト「三人とも!だらだら喋らない!では、参号機、発進!」

バヒュッ

ミサト(でも…どういうことなの?参号機のパイロットが…鈴原トウジ君だなんて)

ヒイロ(パイロットは誰だ…?まさか…)

ビーッ!
ビーッ!!

参号機「…ううおおおおおおおおお!!!!」

マヤ「参号機に異常発生!シンクロ率が激減していきます!」

ミサト「どういうこと!?」

司令「これは…」

シゲル「…はっ、使徒です!ウイルス型の使徒です!」

ミサト「EVAに取り付く使徒ですって!?エントリープラグ、強制射出!」

ビーーッ!!

マヤ「ダメです!受け付けません!」

司令「破壊しろ」

ミサト「し、司令!?」

司令「あれはEVAではない。使徒だ。直ちに初号機を出撃させろ」

ミサト「で、でも中にはまだ…鈴原君が」

ヒイロ「トウジか?あれにはトウジが乗っているのか!?」

ミサト「あっ…」

司令「どうしたシンジ、まさか乗れないとでも」

ヒイロ「早く出せ!」

ミサト「早っ!ヤル気満々じゃないの!」

司令(…素直でよろしい)

ミサト「エヴァンゲリオン初号機、発進!」

ヒイロ(待っていろ、鈴原トウジ…もし貴様が、本当に使徒になってしまったというのなら…)



ヒイロ「お前を、殺す」

バル「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

ヒイロ「……目標捕捉、直ちに破壊す…」

バル「うおおおお!」ガシッ

ヒイロ「ぐっ!?」

バル「るぉおおおおおおお!!」ビターンビターン

ヒイロ「くっ…!単純に火力が高いというわけか」

バル「うるぁああああああ!!」ダダダダ

ヒイロ「ならば、このビームサーベルで」チャッ


ミサト「あれ、マゴロクソードいつ実装したの?」

シゲル「先日ですよ。報告しませんでしたっけ?」

ミサト「聞いてないわよ!やっぱあんた減給よ減給!」

シゲル「八つ当たりだー!」

ヒイロ「はっ!」ザシュッ

バル「ぐおおおおおおおお!!」

ヒイロ「待っていろ鈴原トウジ、今楽にしてやる」ガション


ミサト「常備可能になったポジトロンライフルまで!まさか、今回のことを見越して!?」

司令(シンジ頑張ってるからな。これくらいのサービスはいいだろう)

冬月(お前……)



ヒイロ「はぁ!」グサッ

バル「ぐああああああああ!」

ヒイロ「ナイフで足を止めた。今だ、ツインバスターライフル、発射!」
ブゥン…ギュオオオオオオオオオオオオオオ


ドガアアアアアン

マヤ「ば、バルディエル…沈黙しました」

ミサト「清々しく破壊したわね」

ヒイロ「エントリープラグは外した。今開けてやる」ギギッバゴン

トウジ「…げほげほっ、い、碇…ワイ…どないしたんや?」

ヒイロ「何も無かったんだ。いいから今は寝ていろ」

トウジ「そうか…ほな、お休み…あ、すまんな、内緒にしとって…」

ヒイロ「いいから寝ていろ」

トウジ「は、はは…相変わらずやな…すぅ…」

ヒイロ(精神経路に異常を来たしている可能性があるな。ミサトの伝手の医療に回すか)



?「碇シンジ…ふふ、興味深いね、彼」

ミサト「結局、フォースチルドレンは登録抹消か。はぁ…どうしたものかしら」

マコト「でも、またチルドレンがやってきたじゃないですか。渚君、でしたっけ?」

ミサト「あぁ、あのホモ臭い子ね。なんかあの子、苦手なのよ」

マコト「まだ他のチルドレンと挨拶はしてないんですか?」

ミサト「適当にしといてーって言っただけよ。最近あたしも三佐になってから忙しくてさ~」

加持「…なら、俺と飲み行こうぜ」

ミサト「げっ!加持リョウジ!」

マコト「加持さん…」

加持「ちょっくら風呂貸してもらったよ。シンジ君と裸の付き合いだったぜ」

マコト「そういえば、渚君もお風呂に向かってましたね」

ミサト「な、なんですって!」

ヒイロ(あの日以来、アスカは躊躇なく出撃を命じた碇司令、そして俺に疑念がわいて
取っつにくくなった。レイはレイでマイペースなままだが、最近は奴の動向が知れない)


ヒイロ(任務は問題なく遂行しているというのに、どうしてこうなった?俺は間違えたのか?)

カヲル「隣、いいかい?」

ヒイロ「お前は?」

カヲル「渚カヲル。フィフスチルドレンさ」

ヒイロ「そうか。なら今後はお前を頼りにさせてもらうか」

カヲル「嬉しいこと言ってくれるじゃないか」

ヒイロ「色々あってな。最早ネルフは内部分裂してもおかしくない状況だ。だからこそ、新参のお前を信頼したい」

カヲル(ふふ…シンジ君、君はなんて魅力的なんだ…)ゾクゾク

マヤ「使徒です!」

リツコ「MAGIの予想が確かなら、あの使徒は手強いわ」

ミサト「第十四使徒、ゼルエル…」

ゼルエル「…シュコーシュコー」

ミサト「速い!司令、司令は…いない。初号機、発進させて!」

ヒイロ「ゼルエル…色合いだけ見ればトールギスに似てなくもないが」

ゼルエル「キュピーン」ビュルッ

ヒイロ「何っ!?」

ズガアアアアン

ヒイロ「がはっ…速い!」

ゼルエル「キュッピーン」ビュルルッ

ガスッ!!

ヒイロ「……」ガクッ

マヤ「初号機、沈黙しました!」

ミサト「ゑ!?」

ゼルエル「ゴゴガガ」ギィイイインドドドドド

マヤ「ドリルのようなもので、本部に侵入する模様!」

シゲル「障壁、突破されました!」

マコト「このままでは、あと数分で突破されます!」

ミサト(シンジ君…どうしちゃったのよ…!アスカもシンクロ率低過ぎで出れないし、レイはいないし…あなただけが頼りなのに!)


ヒイロ「………」



ヒイロ「俺は……」

レイ「あなたは死んだわ」

ヒイロ「なんだと?」

レイ「いつも言ってたじゃない。いつ死んでもおかしくないって」

ヒイロ「…」

レイ「それが、いざというとき死ぬっていうと怖気づくの?」

ヒイロ「違う」

レイ「結局、あなたも誰も、死ぬのは恐いのよ。あなたはそれを『任務』という免罪符で庇っているだけ」

ヒイロ「違う!」

レイ「もういいのよ、あなたはよくやったわ。休んでいいのよ?」

ヒイロ「お前は一つ勘違いをしている」

レイ「?」

ヒイロ「任務は遂行するためにある。その任務が完了していない今なら…
俺は、死なない!」



フォイフォイフォイフォイフォイ ゴギュウウウン

司令(ふっ)

マヤ「初号機、再稼働しました!」

ヒイロ「ゼルエル…目標を駆逐する」バッ

ゼルエル「キュピーン」ビューッ

ヒイロ「その手には乗らん」ザシュッ

ゼルエル「キュ、キュピーン」ビュルビュルビュル

ヒイロ「そのきしめんのような攻撃は直線的すぎる。それがわかれば、回避するのは造作もない」サッサッ

ゼルエル「………」

ヒイロ「消えろ」

バシュッ


ズガアアアアアアン

マコト「使徒、沈黙しました!」

ミサト「…な、なんとかなったわね……はぁ」ヘナヘナ

マコト(かわいい)

アスカ「……シンジがまた、シトをセンメツ…どうでもいいわ…そんなこと」

アスカ「もう、何も考えたくない…鈴原は嫌いだけど、あいつを容赦なく殺せなんて、そんな組織なんかに…あたし」

ガチャッ

カヲル「こんにちは」

アスカ「あんた…誰ぇ?」

カヲル「君の弐号機を借りにきたんだ」

アスカ「…もう、勝手にして、あたしには…関係ない…」

カヲル「さて、持ち主の許可も降りたことだし、始めようとしようか」



ゼーレ「問題ないのだろうな、タブリス」

カヲル「彼は僕を信頼している。抜かりはないよ。でも、もしもが起きたら…」

ゼーレ「わかっている。我々が人類補完計画を実行する」

カヲル「感謝するよ」

カヲル「リリン…歌はいいね。人類が生み出した叡智だよ」

カヲル「こうも簡単にターミナルドグマに入れるなんてね」

司令「タブリス」

カヲル「初めまして、お父さん」

司令「お前はシンジを殺せるか?」

カヲル「必要とあらば」

司令「逆に聞こう。シンジはお前を殺せるか?」

カヲル「それは無理だよ。彼と僕は通じ合っている。そんな心配は杞憂だよ」

司令「お前は…シンジを買いかぶりすぎだ」

ズシャッ

カヲル「…初号機」

ザッザッ

ヒイロ「渚カヲル。話は全て聞いた」

カヲル「話が早いね。なら君の答えは決まっているだろう?」

ガッ

カヲル「どうしたんだい?さぁ、答えを聞かせてくれよ、シンジ君」

ヒイロ「お前にとって、俺は何だ?」

カヲル「何を今更。君と僕はシンユウだろ?だったら、僕の願いを…」


ブヂュリッ


ヒイロ「渚カヲル。貴様は俺の敵だ。その慢心が、俺は気に入らなかった」

司令「シンジ」

ヒイロ「碇司令」

司令「使徒殲滅、ご苦労だった。しかし、まだ終わっていない。むしろ、ここから始まるのだ」

ヒイロ「……俺は任務を果たすだけだ」

司令「お前には大事な任務がある。これが最初にフェイズ1だ」プシュゥ

ヒイロ「……」バタン

司令「精々抗ってみせるがいい。そうでなければ、私の息子を名乗らせられんからな」



ミサト「アスカ!急いで弐号機で出撃して!」

アスカ「バカシンジ…こんなときにどこほっつき歩いてんのよ!」

ミサト「まさか…量産型エヴァが完成していたなんて!あいつら、本気でサードインパクトを引き起こすつもりだったのね!」

アスカ「弐号機、発進するわ!」

ミサト「お願いよ…アスカ」


加持「おいおい、連れないじゃないか、ミサト」

ミサト「加持…リョウジ」

アスカ「3分半で九つか。一匹につき20秒しか無いじゃない…ならやってやろうじゃない!」

ヒイィィイン バババババ

量産A「!!」

アスカ「まず一つ!次ぃ!」バリバリバリ

量産B・C「!!」

アスカ「こんちくしょぉぉおおおおお!!!!!」



ミサト「あんた…なんで」

加持「悪いね、これも仕事なんで」チャッ

ミサト「そう、最初から騙してたわけね。あんたはいつもそう、あの時だって!」

加持「昔話をするつもりはない。お互い大人になったんだ。恨まないでくれよ」

バキューン

ミサト「……」

加持「この…ガキ…」ドサッ

ヒイロ「無事か?ミサト」

ミサト「シンジ君!あんたどこで何を!」

ヒイロ「すまん、碇司令に謀られた。俺のミスだ。どんな罰でも受けよう」


ミサト「………」

ヒイロ「……何の真似だ?」

ミサト「おばちゃんのキスよ。ふん、気持ち悪いでしょ!三十路手前のキスなんか!」

ヒイロ「柔らかかった」

ミサト「……// くっ、さっさといきなさいバカ!アスカだってあんまり持たないんだから!」

ヒイロ「了解」ゴウンゴウン

ミサト「……生きて帰ったら、続きをしましょうね」グス

ピィーッ!!

アスカ「よぉし!全機撃墜!さすがあたし…」

量産A「げげ!」ヒュン

ドスッ

アスカ「……えっ」

量産B「げげー!」ヒュンヒュン

量産C「げげげのげー!」ヒュンヒュンヒュン

ドスドスドスドス ドバアアアアア

アスカ「いやああああああああああああ!!!!ああああ、あああああーーー!!!!」

マヤ「アスカ!アスカぁー!!」

アスカ「あ…あぁ…やっぱり…ダメ…早く、殺して…殺しなさいよ…早くううう!」

量産D「げげげ!げ」

ブゥン…ギュオオオオオオオオオオオオオオ

アスカ「えっ…?」

ヒイロ「遅れて済まない」

アスカ「お、遅いわよ……ばかぁ」

量産E「げげげっげ!」

ヒイロ「邪魔だ!」ガシッ


クルクルクルクル
ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオ


ドガーン×9

アスカ「ぽ、ポジトロンライフルを回転撃ち…あいつ滅茶苦茶だわ」

ヒイロ「邪魔者は片付いた。あとは…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

巨大レイ「………」

ヒイロ「アレを何とかするか」

司令「さぁ…レイ、シンジに不覚を取ったが」

レイ「断ります」

司令「ゑ!!?」

レイ「碇君が、呼んでる」

フワッ

司令「ちょ、レイィィィーーー!!」

レイ「さようなら、碇司令。あなたの愛情は、歪んでいた」


ヒイロ「レイ」

巨大レイ「……」ブチッ

レイ「碇君」

ヒイロ「サードインパクトを起こすつもりか?」

レイ「そうよ。私はそのための存在」

ヒイロ「人類に絶望したのか?」

レイ「いいえ、これは私の役目だから」

レイ「碇君、あなたは任務を遂行するまでは死なないと言ったわ」

ヒイロ「あぁ」

レイ「それは私も同じ。同時に、それが私における存在意義なの」

ヒイロ「そうか」

レイ「だから邪魔をしないで。一緒に、一つになりましょう」

ヒイロ「一つ言わせてもらおう、綾波レイ」

レイ「何?」

ヒイロ「お前が人類補完計画を成すことが任務ならば、それを止めるのが、俺の任務だ」ジャキッ

レイ「……っ」

ヒイロ「綾波レイ、お前を殺す!」


ギュオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!

ヒイロ「これで、任務完了か…」

アダム「……」

ヒイロ「いや、まだお前が残っていたか。お前が最初の使徒、アダムか」

アダム「……」コクコク

ヒイロ「俺の任務は、使徒の殲滅。即ち、それはお前も含まれている。覚悟はいいな?」

アダム「……」

ヒイロ「人類はお前が思うほど、愚かではない」

ヒイロ「人間は知恵を身に付けすぎた。別の文化も滅ぼした。しかし、俺はその人間として生まれた」

ヒイロ「誰かがどこかで居場所を求めるように、誰かが居場所で自分の存在意義を確立してもいいはずだ」

ヒイロ「それは、誰にも侵害されていいことではない」

ヒイロ「俺は人間を守るために任務を遂行する」

ヒイロ「時には誰かを殺すだろう。現にさっき殺したが、」

ヒイロ「それは誰かの生命を脅かす可能性の排除だ。無論、俺の行動を正当化する気はない」

ヒイロ「もし、それでも貴様が人類を滅ぼすというのならば」



ヒイロ「第一使徒アダム、お前を殺す」




ミサト「いやー、ネルフの人事異動で一尉に逆戻りだわー」

ヒイロ「肩の荷が降りたんじゃないのか?」

ミサト「給料減っちゃったしなー。シゲル君減給しすぎたかしら」

ヒイロ「碇司令の謹慎はまだ解けないのか?」

ミサト「ありゃ?息子だからやっぱり心配?ふふ、可愛い奴めうりうり」

ヒイロ「胸が暑苦しい」

ヒイロ「そういえば」

ミサト「何?」グビグビ

ヒイロ「俺が格納庫へ向かう際、何か言いかけてなかったか?」

ミサト「な、なんでもないわよ!何も言ってない!うん!」

ヒイロ「そうか、ならばいい。ペンペン、このサラミは譲ってやろう」

ペンペン「……♪」パアアアア


アスカ「ちょっとバカシンジ!来週の日曜日、あんた暇ぁ?」

ヒイロ「特に用事はない」

アスカ「そ、そう…だったら」

ミサト「ちょ~~~っと待ちなさいアスカ。その日はシンちゃんとデートの予定なのよ~」

ヒイロ「初耳だが…」

アスカ「な、なんですって~~!このふしだらシンジ!」

ヒイロ「そう呼ばれるのは不本意だ」

レイ「ダメ。日曜日は碇君とラーメン博物館に行くの」

ヒイロ「それも初耳だが」

アスカ「この…三股シンジ!」パコーン

ヒイロ「少し痛いぞ」

ミサト「しょうがないわねー。じゃあ日曜はみんなで海に行くわよ!水着美女三人囲って、あんたもいい身分ねぇ」

ヒイロ「言っている意味はよくわからんが、了解した」

ミサト「ぐがーぐぉぉぉぉ」Zzz

アスカ「うふふ…シンジと海ぃ…むにゃむにゃ」

レイ「ねぇ」

ヒイロ「なんだ」

レイ「まだ人類補完計画は完全に沈黙はしていないわ」

ヒイロ「わかっている。気を抜くことはない」

レイ「それは、また私がいつああなってもおかしくないのよ」

ヒイロ「それも理解している」

レイ「碇君、お願いがあるの。それは…」

ヒイロ「わかっている。もしもその時は…」

レイ「うん」

ヒイロ「お前を、殺す」

おわりです ありがとうございました

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