巧 「暇だな」
啓太郎 「うん、そうだね お客さん少ないね」
巧 「まっ、たまには楽するのも悪くないかもな」
啓太郎 「たっくん! ちゃんと働かないと駄目だよ!」
巧 「わかってるよ」
チャリーンッ
啓太郎 「あ! お客さん来たみたいだよ! いらっしゃいませー!」
名護さん 「失礼する」
名護さん 「正義を遂行したために服が汚れた こちらのお店で服をクリーニングしてくれないか?」
啓太郎 「はい! ありがとうございます! それではお預かりしますね」
名護さん 「よろしくマスター」
巧 (マスターって・・・なんだこいつ)
啓太郎 「正義を遂行されたってお仕事か何かですか? もしかして警察官や消防士さん?」
名護さん 「フッ・・・正義の味方だ 絶対正義を成す男だからな私は」
巧 「何言ってんだ、あんた」
啓太郎 「ちょちょちょちょっとたっくん! 失礼だよ」
名護さん 「何、構わない 正義とは時として社会を敵にするものだからね それよりクリーニングを頼む」」
草加 (こいつは・・・かなり不愉快な奴だな 啓太郎以上に頭のネジが吹き飛んでいる・・・)
啓太郎 「どうもすいません! たっくんはバイト何百回も落ちてるから仕事のある人をちょっと羨ましく感じただけなんです! 悪気はないんです!」
巧 「おい、さすがに何百回も落ちてねえよ・・・」
名護さん 「構わないさ、人は失敗から学ぶもの 立ち上がる力はやがて血となり肉となる どうぞ思う存分私を尊敬するんだ それが君の力になる」
啓太郎 「凄い立派な人です!」
巧 「すげえ奴だな・・・(呆れ)」
草加 (どうしようもない馬鹿か)
名護 「では、失敬」
巧 「なんか・・・世の中色んなやつがいるんだなあ」
啓太郎 「あれ、サイフが落ちてる」
巧 「さっきの奴が落としてったんじゃないか」
啓太郎 「たっくん、じゃあ届けてよ さっき暇だって言ってたじゃない」
巧 「しょーがねーなー」
< 路上 >
巧 「おい、お前!」
名護さん 「ん? ああさっきの悩み多き青年か 私に人生相談か? そうか、よろしい、思う存分受け止めるぞ」
巧 「そうじゃなくて、ほら、サイフ落ちてたぞ」
名護さん 「おお、俺ともあろうものがミスを犯すとは・・・名護啓介一生の不覚・・・
いや・・・それほどまでに俺の心に油断を生むとは・・・なるほど、キミのクリーニング店はお客を安らかな気持ちにさせる場であるらしい 誇りなさい」
巧 (「俺」と「私」で一人称の安定しない奴だな)
名護さん 「ところで、君は仏頂面のわりに心根は優しいと見える 嫌な顔一つ見せていないしな
きっと世渡りが下手なのだろう、安心しなさい、そういう人間は大成する、私のようにな」
巧 「うるせえよ」
琢磨くん 「555! 今日こそベルトを頂きますよ!」
名護さん 「知り合いかな?」
巧 「そんなところだ」
琢磨くん 「これ以上、人間如きにウカウカしていると村上さんに怒られちゃいますからね」
名護さん 「ベルトの貸し借りとは・・・君たちはお互い仲が良いと見た なんだちゃんと友達いるじゃないか、友を誇りなさい」
巧 (ったく・・・こいつは本当に・・・)
巧 「ああ、友達と二人で話があるから、あんたとはここでサヨナラだ」
名護さん 「わかった、それじゃあサイフを届けてくれてありがとう」
巧 「川原で戦ろうぜ」
琢磨くん 「ふふんっ・・・いいでしょう ベルトさえ頂ければ私はそれで構いませんかね」
名護さん 「やはり彼は優しいな・・・嘘は下手だがね よし、後をつけましょう」ストーキング
< 川原 >
琢磨くん 「仕事は迅速且つ最小限の力で遂行するもの 君もすぐに終わらせてあげましょう」スーッ
巧 「変身!」
コンプリート!
555 「ダアッ」
センチピード 「ぐぅ!?」バキィツ!!
イクシードチャージ!
555 「デヤァッ!」
センチピード 「ポゥッ!」バキィッ!!
555 「確かに早く終わりそうだな」
センチピード 「こんなはずでは・・・んっ! あそこにいるのは・・・! 」
名護さん 「ぐぅ!? これは鞭か!!」バシィッツカマルナサケナイ
555 「あの馬鹿! どうしてここに!?」
センチピード 「ふふふっ! 少しでも動けばあの男の首に巻きついた鞭がどれほどの圧力で彼に襲い掛かるとも知れませんよ! ベルトをはずしなさい!」
555 「クッ!」
名護さん 「待て! ベルトを外す必要がどこにある!?」
555 「俺はアンタを助ける」
名護さん 「君は人間の力を侮っている! 人間は悪の手駒で終わるような器ではない! 今それを見せるので君はじっくり見なさい! さあ見なさい!」
ググググ!! バシッ!!
センチピード 「む、鞭を跳ね除けた!? ば、馬鹿な人間如きが私の力を凌駕しただと!?」
名護さん 「これが鍛え上げた人間の力だ! 人間の正義が陳腐な悪に負けなどしない!」
555 「何だこいつ・・・」
名護さん 「そしてこれが!」
ヘンシン!!
イクサ 「正義の力だ!!さあ、その命、神に返しなさい!」
センチピード 「ベ、ベルトだとお!?」
555 「なんなんだこいつ・・・」
イクサ 「シャーッ!」
センチピード 「ぐわあ!」バキッ!!
イクサカリバーライズアップッ!
イクサ 「フッ!」
センチピード 「ぐわああああああああああ!!!」ズシャァァァァッッッ!!
イクサ 「ほう、意外と丈夫ですね」
センチピード 「ま、まさか人間如きにここまで苦戦するとは・・・いや、そのベルトの力ですね、浅薄な人間の力などではないです・・・」
イクサ 「このベルトは人間の手によって、そして人間の技術によって作られた!」
センチピード 「何ィ・・・?」
イクサ 「そして私は先ほどの戦いで目を瞑りながら戦った! それほどまでに人間は強い!
ちっぽけな悪を振りかざすだけのお前たちが正義の炎で全細胞を燃やす人間に勝てるわけがないだろう! 尻尾を巻いて立ち去りなさい!!」
琢磨くん 「クッ・・・」トウソウ
名護さん 「とんだ悪友だな 友は人生の宝であるが、選り好みもするべきだ」
巧 「何者だよあんた・・・助かったぜ」ボソッ
名護さん 「私が何者か聞くかい?」
巧 「いや・・・いい 俺はサイフを届けにきただけだ・・・それにあんた悪いやつじゃないからな・・・それで十分だ」
名護さん 「そうかい」
巧 「・・・人間ってえのは強いんだな」
名護さん 「人間だから強いわけじゃない 素晴らしいもののために戦う者が強いんだ」
名護さん 「どうだ、君は筋がいい 私の弟子にならないかい? なりなさい」
巧 「いや、いい」
名護さん 「なりなさい」
巧 「帰らせてもらうぜ」
< クリーニング店 >
啓太郎 「どうしたのたっくん? 嬉しそうだね」
巧 「何でもねえよ」
<スマートブレイン>
琢磨 「ということがあったんですよ・・・」
海老 「よしよし」(これは村上くんに知らせるべきね)
寝るから寝なさい
さあ寝なさい
このSSまとめへのコメント
名護さんは最高です!wwww
753は315です!
弟子にしてください!