C.C.「名前を呼べ。大切に、優しく心を込めてな」ルルーシュ「ああ」(563)

C.C.「私の名前を呼べ。大切に、優しく心を込めてな」

ルルーシュ「分かった」

C.C.「一度でいい。頼むぞ」

ルルーシュ「全く、我侭な奴だ」

C.C.「ふん」

ルルーシュ「確か……ゆかな。だったな」

C.C.「違う」

ルルーシュ「ああ、悪い。野上ゆかな、だったな」

C.C.「全然違う」

ルルーシュ「なんだと?」

C.C.「そもそも、それイレヴンの名前だろ?私が日本生まれに見えるのか?」

ルルーシュ「冗談だ」

C.C.「真面目にやってくれ」

ルルーシュ「はいはい」

C.C.「頼むぞ」

ルルーシュ「ユカナ・ヴィ・ノガミニア」

C.C.「なあ……お前……もしかして、私の本名忘れたのか?」

ルルーシュ「いや」

C.C.「じゃあ、頼むから真剣に言ってくれ」

ルルーシュ「ジョークだよ。それもわからないのか?」

C.C.「人を傷つけるジョークはジョークとは呼べない」

ルルーシュ「でも、別に悪くないだろ?ゆかなも」

C.C.「いい名前だと思う。でも、私の本名には一切関係のないことだな」

ルルーシュ「そうか?」

C.C.「そうだとも」

ルルーシュ「悪かったな。そろそろお迎えが来る」

C.C.「え?」

ルルーシュ「合流次第、お前の存在を―――」

C.C.「おい!!」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「早く……私の本当の名前を呼べ……」

ルルーシュ「名前フェチなのか?」

C.C.「違う。でも、呼べと私が言ってるのだから、呼べ」

カレン「ゼロ!!」タタタッ

ゼロ「来たか」

C.C.「なぁ……どうして意地悪をする?おかしいだろ」

カレン「ゼロ……?その人は?」

ゼロ「あとで説明する。名前は……ゆかなだ」

C.C.「いい加減にしろ」

カレン「ゆかな?」

ゼロ「ああ」

カレン「よろしく、ゆかなさん」

C.C.「違う!!そんな名前じゃない!!」

カレン「違うって言ってますが」

ゼロ「おかしいな。そんなはずはないのだが」

C.C.「お前……どうして……」プルプル

カレン「あの、ゼロ。怒りで震え始めましたけど……」

ゼロ「気にするな。それよりも、他の者たちは?」

カレン「全員、安全圏まで移動しました」

ゼロ「コーネリアは?」

カレン「既に退却を始めています」

ゼロ「そうか……ふはははは。今回は我々の勝ちだな」

カレン「でも……私は白カブトを取り逃がして……」

ゼロ「気にするな、カレン。カレンはよくやってくれた」

カレン「ゼロ……」

C.C.「なあ……名前……」

ゼロ「入須冬実」

C.C.「……もういい」

ルルーシュの部屋

ルルーシュ「さてと……今回の勝利は大きいな……。くくく……」

C.C.「……」モグモグ

ルルーシュ「そのピザ、一切れもらおうか」

C.C.「やらん」

ルルーシュ「俺の金で買ったものだろ」

C.C.「じゃあ、名前を呼べ。なら、食べてもいい」

ルルーシュ「仕方のない奴だ……」

C.C.「……」

ルルーシュ「セシリア……オルコット……」

C.C.「……」

ルルーシュ「じゃあ、もらうぞ」

C.C.「ふんっ」ペシッ

ルルーシュ「貴様!?」

C.C.「お前みたいな奴がこの世で一番、大嫌いだ」

ルルーシュ「ええい……どうしてお前はそう融通が利かない」

C.C.「は?」

ルルーシュ「お前は長い間生きてきたんだろ?」

C.C.「それがなんだ?」

ルルーシュ「今更、一つの名前に縛られてどうする?」

C.C.「お前、今最低な発言をしたことを自覚しているのか?」

ルルーシュ「なんだと?」

C.C.「そんなことも分からないから、お前は童貞なんだ」

ルルーシュ「貴様……!!」

C.C.「汚名を拭いたければ、私の名を呼べ。優しくだ」

ルルーシュ「獅子堂高嶺……愛している」

C.C.「ギアス、返してくれ」

ルルーシュ「それはできない」

C.C.「じゃあ、泣くぞ?いいのか?」

ルルーシュ「それは困るな」

C.C.「なら、言え」

ルルーシュ「耳を貸せ」

C.C.「え……?」

ルルーシュ「耳元で優しく……呟いてやる」

C.C.「お前……ふふ……そう言うのは、嫌いじゃない」

ルルーシュ「素直じゃないな」

C.C.「いいから……早く……」

ルルーシュ「いくぞ?」

C.C.「ああ……」ドキドキ

ルルーシュ「―――ティア・グランツ」ボソッ

C.C.「……」ウルウル

ルルーシュ「……」

C.C.「男は……床で……寝ろ……」ポロポロ

ルルーシュ「何も泣くこと……」

C.C.「うるさいっ!!」

生徒会室

ルルーシュ(少しやりすぎたか……あれから、C.C.が顔を合わせてくれなくなった……)

ルルーシュ(とはいえ……そんなに嬉しいものなのか……名前を呼ばれるというのは)

ミレイ「こら、手が止まってる」

ルルーシュ「ミレイ」

ミレイ「えっ?!」ドキッ

ルルーシュ「……」

ミレイ「な、なに……?も、もう、やあねえ!!急にミレイだなんて!!会長でしょ!!もう!!ルルーシュったら!!」

ルルーシュ「ミレイ……」

ミレイ「あの……ルルーシュ……?」

ルルーシュ「ミレイ?」

ミレイ「は、はい……」

ルルーシュ「……特に何もありません。呼んだだけです」

ミレイ「……」

ルルーシュ「どうしました?」

ミレイ「どういうつもり?」

ルルーシュ「名前を呼んだだけです」

ミレイ「いや、急に呼ばないでよ。びっくりするでしょ?」

ルルーシュ「名前を呼ばれるのは、驚いてしまうほど特別ですか?」

ミレイ「そりゃあ……だって……」モジモジ

ルルーシュ「ニーナ?」

ニーナ「なに?」

ルルーシュ「ニーナ……」ボソッ

ニーナ「ちょっと、近い……」

ルルーシュ「どうだ?」

ニーナ「何が?」

ルルーシュ「見てください、会長。ニーナは何も感じていないようですけど?」

ミレイ「いやぁ、それは相手が悪いっていうか……」

ニーナ「……?」

リヴァル「よう、ルルーシュ。来てたのか」

ルルーシュ「リヴァル」

リヴァル「最近さー、お前が構ってくれないからさー」

ルルーシュ「リヴァル……?」

リヴァル「な、なんだよ……?」

ルルーシュ「……リヴァル」ボソッ

リヴァル「耳元で囁くなよ?!」

ルルーシュ「どう思った?」

リヴァル「気持ち悪いって!!」

ルルーシュ「どうですか、会長?不快感を示す者までいます」

ミレイ「そりゃそうでしょーよ!!」

ニーナ「ルルーシュ?この資料なんだけど―――」

ルルーシュ「今もニーナに名前を呼ばれましたが、俺はなんとも思いません」

ニーナ「なんか……悔しいんだけど……」

ミレイ「だから、相手によるってっば!!」

ルルーシュ「相手ですか……」

シャーリー「あ、ルルが来てる。珍しいこともあるもんだ」

ミレイ「ルルーシュ、シャーリーにやってみなさいよ」

ルルーシュ「シャーリー?」

シャーリー「なに?」

ルルーシュ「シャーリー……?」

シャーリー「なによ?」

ルルーシュ「……シャーリー」ボソッ

シャーリー「ななな、なにやってんの?!」

ルルーシュ「どう思った?」

シャーリー「気持ち悪い!!」

ルルーシュ「だそうです。やはり、名前を呼ぶことは別に特別でもなんでもない。特には相手を不快にさせるだけのようです」

ミレイ「シャーリーは本心じゃないって。ねえ?」

シャーリー「本心ですよぉ!!」

カレン「また、バカなことをしてる……」

ミレイ「カレーン」

カレン「なんですか?」

ミレイ「カレン……」ボソッ

カレン「ひっ?!」ビクッ

ミレイ「ね?呼ぶって言っても状況次第では今みたいに相手の快楽のツボを抑えることもできるの」

カレン「いや、今のは吐息が耳を撫でたから……」

ルルーシュ「カレン?」ボソッ

カレン「あんたもやるなぁぁ!!!!」

リヴァル「……」

ニーナ「カレン……今日は調子いいの?」

カレン「あ……いや、びっくりして……あはは……」

ミレイ「ルルーシュ、こういう場所で名前を呼んでもそりゃだめよ」

ルルーシュ「では、会長はどうして顔を真っ赤にさせたんですか?」

ミレイ「普段、会長って呼ばれてるのに、いきなり名前で呼ばれたら……その……特別な話かなって……思うでしょ?」

ルルーシュ「なるほど……」

リヴァル「あー、確かに。でもさ、シャーリーがルルじゃなくてルルーシュって呼ぶとなんか喧嘩してるときみたいになるよな」

シャーリー「ならなよー」

ルルーシュ「よし、シャーリー。俺のことを愛称じゃなく名前で呼んでくれ」

シャーリー「ル……ルルーシュ」

ルルーシュ「もう一度」

シャーリー「ルルーシュ」

ルルーシュ「大きな声で」

シャーリー「ルルーシュゥゥゥ!!!!」

ミレイ「どう?」

ルルーシュ「別になにも」

シャーリー「……」

カレン「元気だして」

シャーリー「ありがと……」

ミレイ「やっぱ、シチュエーションが大事よね」

ルルーシュ「そんなものですか」

ミレイ「えっと……じゃあ、ルルーシュ以外、隠れるわよ」

リヴァル「え?どういうこと?」

ミレイ「まだ、二名。この生徒会室にいない人物がいまーす」

ニーナ「それって……」

シャーリー「スザクくんとナナちゃんですか?」

ミレイ「そう」

カレン「でも、隠れてなにを……?」

ミレイ「二人っきりの空間で名前を呼んでこそ、名前を呼ぶという行為がいかに高尚なものかわかるはず」

ニーナ「そうなの?」

リヴァル「しらね」

ルルーシュ「ふっ。わかりました。確かにいつもの空気では相手の変化を読み取るのは困難ですからね」

ミレイ「じゃあ、次に入ってきた人に試すのよ」

ルルーシュ「わかりました」

ルルーシュ(これでC.C.が機嫌を損ねた理由も分かるといいが……)

咲世子「ルルーシュ様」

ルルーシュ「咲世子さん」

ミレイ「(あっれー?意外な人きちゃったー)」

カレン「(いいんですか?)」

シャーリー「(ルル……)」

ルルーシュ「ナナリーは?」

咲世子「途中、ナナリー様がスザク様と二人で話したいと申されまして」

ルルーシュ「そうか……なら、中庭か」

咲世子「すぐに来られると思います」

ルルーシュ「わざわざありがとう」

咲世子「いえ。それでは」

ルルーシュ「咲世子さん」

咲世子「はい?」

ルルーシュ「いや……咲世子」

咲世子「な、なんでしょうか……?」

ルルーシュ「……」スタスタ

咲世子「あの……ルルーシュ……様……?」ドキッ

ミレイ「(いい反応!!)」

ニーナ「(おぉー……)」

シャーリー「(ルルー……)」

リヴァル「(名前呼ぶだけで動揺させることができるって……すげーなー……)」

カレン「(そうね)」

ルルーシュ「咲世子……」

咲世子「え……あの……ルルーシュ様……」

ルルーシュ「咲世子……?」

咲世子「だ、だめです……私はイレヴンでメイド……ルルーシュ様とは、あの……身分が違いすぎます……」

ルルーシュ「……咲世子」ボソッ

咲世子「ルルーシュ様……」ギュッ

ルルーシュ「ばっ?!」

咲世子「実は以前から……使用人が芽生えさせては感情が……私の胸の奥にあったのです」ギュゥゥ

ルルーシュ「咲世子さん!!」

咲世子「ですが……この感情を押し殺してこそのメイド……墓まで持っていくつもりでした」

ルルーシュ「あの……!!」オロオロ

咲世子「でも……ルルーシュ様のご寵愛を預かるのなら……不肖、篠崎流の37代目、篠崎咲世子……」

ルルーシュ「え……?」

咲世子「ルルーシュ様と……愛の結晶を……」ウルウル

ルルーシュ「咲世子さん!!顔が近い!!」

咲世子「んー……」

ルルーシュ「……!!」

シャーリー「だめぇぇぇぇ!!!!!」

咲世子「曲者!!!」

ミレイ「ストップ!!」

咲世子「ミ、レイ……様?!覗きとは……感心しませんね」

ミレイ「違うから!!」

咲世子「実は以前から……使用人が芽生えさせては感情が……私の胸の奥にあったのです」

咲世子「実は以前から……使用人が芽生えさせてならない感情が……私の胸の奥にあったのです」

ルルーシュ「咲世子さん!!離れて!!」バッ

咲世子「あ……」

リヴァル「咲世子さん、あの、これは……」

ミレイ「名前を呼ぶだけでどんな反応があるかって、試しただけなの」

咲世子「は?」

シャーリー「えっと……二人きりで名前を呼ばれたら、どうなるんだろうなって話になって……」

咲世子「……ルルーシュ様?」

ルルーシュ「なんですか?」

咲世子「私を弄んだのですか……」ウルウル

ルルーシュ「いや……そういうつもりは……」

咲世子「そうですね……私はメイド……奴隷……ですから……そんなこと……あるわけ……ないですよね……」ポロポロ

ルルーシュ「まて!!」

咲世子「……末代まで恥ずかしい!!」ダダダッ

カレン「足、はやっ」

ニーナ「咲世子さん……可哀相……」

ミレイ「ルルーシュ、これでわかった?」

ルルーシュ「ええ……」

ミレイ「名前を呼ぶだけでも、相手の心に入っていくことはできるものなの」

ルルーシュ「みたいですね」

シャーリー「ルル!!咲世子さんに謝ってきて!!」

リヴァル「それがいいな」

ルルーシュ「しかし、名前を呼んだだけであそこまでの勘違いができるやつが他にいるとは思えない」

ミレイ「……っ」

カレン「それは違うんじゃない?」

ルルーシュ「なに?」

カレン「二人きりで、耳元で名前を呼ばれたら、誰だって変な勘違いしちゃうと思う」

ミレイ「うんうん。そうよねー」

ニーナ「まあ、でも……普通は不思議に思うだけだと思う。好きな人に言われるから、勘違いしちゃうだけで……」

ミレイ「……っ」

ルルーシュ「分かった。とにかく咲世子さんには謝ってくる」

中庭

ナナリー「それでそのときお兄様は、こらーって怒ったんです」

スザク「そう。変わらないな」

ナナリー「ふふっ」

咲世子「ああああああ!!!!」ダダダダダッ

ナナリー「え?」

スザク「咲世子さんだ」

ナナリー「咲世子さん?」

咲世子「……っ」ズサァァァ

スザク「咲世子さん、ヘッドスライディングの練習でもしてるのかな……」

ナナリー「何かあったのでしょうか?」

咲世子「……」キョロキョロ

咲世子「これにしましょう……」

咲世子「ルルーシュ様は私のことを……好き……嫌い……好き……嫌い……」ブチッブチッ

スザク「花占いを始めた……。どうしたんだろう……」

C.C.「はぁ……なんで私がイライラしなきゃならない……」

C.C.「なに?バカなことをいうな!!そんなわけない!!」

C.C.「うるさい!!黙れ!!」

C.C.「違う!!そんなことない!!私は別に……ルルーシュのことなんて……」

ルルーシュ「お前!?」

C.C.「ルルーシュ……!?」

ルルーシュ「咲世子を見なかったか?」

C.C.「いや」

ルルーシュ「そうか」

C.C.「おい」

ルルーシュ「なんだ、C.C.?機嫌は直ったのか?」

C.C.「別に私は臍を曲げてなどいない」

ルルーシュ「そうか」

C.C.「そろそろ……名前をだな……」

ルルーシュ「またあとでな」

咲世子「好き……きら……」

咲世子「次です」ポイッ

咲世子「私はルルーシュ様と結婚できる……できない……できる……できない……」ブチッブチッ

スザク「咲世子さん」

咲世子「スザク様……ナナリー様も……」

ナナリー「何かあったのですか?」

咲世子「いえ……なにも……」

スザク「でも……」

咲世子「ナナリー様……」

ナナリー「はい?」

咲世子「私は……ダメなメイドなのです……うぅ……」

ナナリー「そんなことありません!!咲世子さんは私のために一生懸命ではありませんか!!」

スザク「そうですよ。部外者の僕がいうことじゃないかもしれませんが、咲世子さんはがんばってるって、ルルーシュも言っていました」

咲世子「……違うのです。これは私のプライドの問題なのです」

ナナリー「咲世子さん……」

咲世子「だから……もう私は二人にお仕えすることは―――」

ルルーシュ「咲世子さん……はぁ……はぁ……」

スザク「ルルーシュ?」

ナナリー「お兄様、咲世子さんに何を言ったのですか?」

咲世子「ナナリー様!!ルルーシュ様はなにも悪くないのです!!」

ルルーシュ「咲世子」

咲世子「えっ?!」ドキッ

ルルーシュ「先ほどは……その……悪かったな」

咲世子「いえ……私に全ての責があります」

ルルーシュ「咲世子、それは違う」

咲世子「ルルーシュさまぁ……」ウルウル

ルルーシュ「俺は……咲世子のことを本当に大事に思っている」

咲世子「そ、それは……あの……え……?」

ルルーシュ「俺には……お前が必要なんだよ……咲世子」

咲世子「ルル……シュ……さま……っ……うぅぅ……」ポロポロ

あかん

ルルーシュ「咲世子、これからも傍にいてくれ」

咲世子「ルルーシュ様……はい……この篠崎咲世子……身が滅ぶまで貴方の傍に……」ギュッ

ルルーシュ「何故、抱きつく?」

スザク「ルルーシュ……何があったんだ?」

ルルーシュ「まあ、色々とな」

ナナリー「よかったですね、咲世子さん」

咲世子「はいっ……もう、ルルーシュ様のお傍を離れるつもりはありません」ギュゥゥ

ルルーシュ「咲世子さん」

咲世子「いけません、ルルーシュ様」

ルルーシュ「え?」

咲世子「私は奴隷……咲世子、とお呼びください」

ルルーシュ「わ、わかった」

スザク「よくわからないけど、一件落着したみたいだ」

ナナリー「はい」

ルルーシュ(大切に、優しく心を込めてか……名前を呼ぶだけでも心を動かせるとはな……)

ルルーシュの部屋

咲世子「それでは、また」

ルルーシュ「ああ」

C.C.「……」

ルルーシュ「C.C.?」

C.C.「……」

ルルーシュ「……C.C.」

C.C.「……」プイッ

ルルーシュ「C.C.……」ボソッ

C.C.「……っ」ゾクゾク

ルルーシュ「……」

C.C.「どっかいけ」

ルルーシュ(ちっ……やはり、ダメか。咲世子は最初から俺にある程度の好意を持っていたからこそか)

ルルーシュ(となれば……俺のことをなんとも思っていない者で試してみないとな……)

ルルーシュ(そうなると対象は一人だけだな)

生徒会室

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「ルルーシュ?どうしたの?」カタカタ

ルルーシュ「お前も熱心だな」

ニーナ「うん」

ルルーシュ「……」

ニーナ「……」カタカタ

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「なに?」

ルルーシュ「ニーナ……?」

ニーナ「え……ちょっと……なに?」

ルルーシュ「……」

ニーナ「ルルーシュ……?また、名前を呼んで遊んでるの……?もう、やめてよ……」

ルルーシュ「ニーナ……」ボソッ

ニーナ「んっ……?!」ビクッ

ネリ姉なら簡単に落ちるぞ
たぶん

ルルーシュ「…オナニーナ」ボソ

オナニーナ「えっ」

ルルーシュ(反応はあるな……)

ニーナ「ルルーシュ、やめて。私は……!!」

ルルーシュ「ニーナ?」

ニーナ「だから……私はユーフェミア様が……」

ルルーシュ「ニーナ……どうして怯える?」

ニーナ「近いからだけど……」

ルルーシュ「そうか。悪い」

ニーナ「も、もう……なんなの……?」

ルルーシュ「別に名前を呼んだだけだ」

ニーナ「変なことしないで」

ルルーシュ「悪かったよ。ニーナ」

ニーナ「遊びだとわかってても、いきなり言われたら……」

ルルーシュ「言われたら?」

ニーナ「……びっくりする」

ルルーシュ「そうなのか。気をつけるよ」

ルルーシュ「……」

ニーナ「……」カタカタ

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「な、なに!?」ビクッ

ルルーシュ「おいおい。そんなに驚くなよ」

ニーナ「ご、ごめんなさい」

ルルーシュ「率直に聞きたいんだけど」

ニーナ「……」

ルルーシュ「俺にニーナと呼ばれて、どう思う?」

ニーナ「どうって……」

ルルーシュ「嫌な気分か?」

ニーナ「そんなこと……ないけど……」

ルルーシュ「ほう?」

ニーナ「もっと……その……優しい声で言ってくれたら……いいかも……」

ルルーシュ「なるほど……」

ルルーシュ「ニーナ……」

ニーナ「……」

ルルーシュ「違うか」

ニーナ「そもそも、ルルーシュって私のことなんとも思ってないでしょ?」

ルルーシュ「え?」

ニーナ「だから、きっとどんな言い方をしてもダメだと思う」

ルルーシュ「ニーナ……」

ニーナ「シャーリーかカレンに言ってあげたほうがいいと思うよ」

ルルーシュ「ニーナ、それは違うな。間違っているぞ」

ニーナ「ど、どうして?」

ルルーシュ「なんとも思っていない?そんなこと、あるわけがない」

ニーナ「ルルーシュ……?」

ルルーシュ「お前がテロリストに連れて行かれそうになれば、俺がお前も庇い、守ってやる」

ニーナ「ま、また……そんな嘘……」

ルルーシュ「ニーナ……嘘じゃない」

ニーナ「実際、起こったら……できるわけないでしょ?」

ルルーシュ「……」

ニーナ「ユーフェミア様みたいに庇ってくれるわけ……」

ルルーシュ「ニーナ……?」

ニーナ「は、はい……」

ルルーシュ「俺の目を見ても……信じられないのか?」

ニーナ「ルル……シュ……えっと……」

ルルーシュ「素直に言ってくれ」

ニーナ「……」

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「ま、守って……くれるの……?ホントに……?ユーフェミア様……みたいに?」

ルルーシュ「当然だ」

ニーナ「それは友達……だから?」

ルルーシュ「違うな。ニーナだからだ」

ニーナ「ルルーシュ……」

ルルーシュ「ニーナ……だから、守る。お前でなければ庇う価値などあるものか」

ニーナ「どうして……?私……別にミレイちゃんみたいに美人でもないし……胸も大きくないし……」

ルルーシュ「眼鏡、取ってみろ。ニーナ」

ニーナ「……こう?」

ルルーシュ「十分、可愛いぞ?」

ニーナ「……!!」

ルルーシュ「どうした?」

ニーナ「で、でていって!!もう!!」

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「もういいからぁ!!」

ルルーシュ「分かった。じゃあ、最後に……俺はお前の名前を優しく呼べていたか?」

ニーナ「……うん」

ルルーシュ「そうか。じゃあ、またあとでな」

ニーナ「バイバイ……」

ニーナ「ルルーシュ……」

放課後

ミレイ「らんらーん」

ニーナ「……」

ミレイ「ニーナ、やっほー」

ニーナ「ミレイちゃん」

ミレイ「ニーナ?!眼鏡は?!」

ニーナ「え……ああ、えっと……コンタクトにしたの……お昼過ぎから」

ミレイ「なんで?!」

ニーナ「……内緒」モジモジ

ミレイ「……」

カレン「会長、どうしたんですか?」

ミレイ「あの……その……」

シャーリー「え?あー!?ニーナ?!どうしたの?!」

ニーナ「ちょっと……眼鏡、いらないかなって……」

カレン「いきなり過ぎない……?」

中庭

ルルーシュ「ニーナは失敗か……。名前を呼ぶだけで篭絡なんて、夢物語か」

咲世子「ルルーシュ様……」ギュッ

ルルーシュ「咲世子、離れろ」

咲世子「も、申し訳ありません」

ルルーシュ「なんの用だ?」

咲世子「いえ……特には……」

ルルーシュ「……」

咲世子「……申し訳ありませんっ!!!」ダダダッ

ルルーシュ「なんだ、あいつ……」

ニーナ「ルルーシュっ」

ルルーシュ「ニーナ……。お前……眼鏡は?」

ニーナ「取っちゃった」

ルルーシュ「そっちのほうがいいな」

ニーナ「あ、ありがとう……ルルーシュ……」

ミレイ、シャーリー、カレンと難易度が低そうなのに、あえて高難度のニーナから行ったか

スザク「ルルーシュ!」

ルルーシュ「スザク、どうした?」

スザク「会長が呼んでるよ」

ルルーシュ「そうか。わかった」

スザク「それじゃあ、僕は仕事があるから」

ルルーシュ「スザク」

スザク「なに?」

ルルーシュ「……スザク」

スザク「なんだい、ルルーシュ?」

ルルーシュ「……スザク」ボソッ

スザク「ルルーシュ?」

ルルーシュ「何か感じたか?」

スザク「別に。いつもと変わらないよ」

ルルーシュ(やはりスザクは鈍いな……)

スザク「それじゃあ」

生徒会室

ミレイ「これはちょっとどういうこと?!」バンッ

ルルーシュ「何がですか?」

ニーナ「ルルーシュ……」

ルルーシュ「なんだ?」

ニーナ「あ、べ、別に……」オロオロ

リヴァル「ルルーシュ!!どんな魔法を使ったんだよ!!」

ルルーシュ「なんの話だ?」

シャーリー「どうみてもニーナの様子が変じゃない!!ルルがなんかしたんでしょ?!」

ルルーシュ「別になにもしていない」

カレン「うそっ!!」

ルルーシュ「ニーナ?」

ニーナ「は、はい……なんですか?」

ルルーシュ「俺は何かしたか?」

ニーナ「まだ……なにも……してない」

ミレイ「何も……?!」

ルルーシュ「ニーナ本人がああ言っている」

リヴァル「おかしいだろ?!」

ルルーシュ「何がだ?」

シャーリー「ルル……」

カレン「咲世子さんに続いてニーナまで……」

ルルーシュ「変な勘違いはやめろ。俺とニーナは別に何もしていない」

ニーナ「うん……そうだよ、ミレイちゃん」

ミレイ「じゃあ眼鏡を外したのは?」

ルルーシュ「俺が外したほうがいいって言っただけですよ」

ミレイ「で、それを即日に実行したわけ?」

ニーナ「へ、変かな……?」

ルルーシュ「いいや。眼鏡のときより、ずっといい」

ニーナ「ルルーシュ……嬉しい……」

シャーリー「なんで……」

ルルーシュの部屋

C.C.「……」モグモグ

ルルーシュ「C.C.。ポイントシールが随分溜まったみたいだな」

C.C.「……」プイッ

ルルーシュ「もうすぐ景品と交換か?」

C.C.「……」モグモグ

ルルーシュ「C.C.……」ボソッ

C.C.「やめろ!!」ベチョ

ルルーシュ「おまえ……食い物を粗末にするな……」

C.C.「お前にはチーズ塗れがお似合いだな」

ルルーシュ「C.C.……」

C.C.「なんだ……?」

ルルーシュ「なんでもない」

C.C.「早く……呼べよ……くそ……」

ルルーシュ(名前だけでご機嫌取りは難しいな……そろそろ次のステップに移行するか。いつまでもC.C.を待たせてもな……)

数日後

コーネリア『ゼロだと?』

ダールトン『はい。未確認情報ではありますが』

コーネリア『よし……借りを返してやる。いくぞ、ギルフォード!!!』

ギルフォード『イエス、ユア・ハイネス!!』


ゼロ「コーネリア……やはり出てきたか……」

扇「ゼロ……やれるのか?」

ゼロ「前回の戦闘で消耗しているはずだ。今度こそ、コーネリアを捕らえる」

カレン「はい」

玉城「やってやるぜぇぇぇ!!!」

ゼロ「カレン」

カレン「は、はい!!」

ゼロ「カレン……期待している」ボソッ

カレン「はい!!!がんばりますっ!!!ゼロ!!」

ゼロ「行くぞ!!!出撃!!」

カレン『どけぇぇぇ!!!ブリタニアァァァ!!!!』ギュルルル!!!!

ギルフォード『あれは……あの時の新型か?!』

ダールトン『ふん、たった一機で何ができる!!』

カレン『あたしはゼロの期待にぃぃぃぃ!!!!』ガキィィィン

ギルフォード『なんだと?!』

ダールトン『バカな?!二人がかりでも止まらぬとは!?』

カレン『まずはお前だ!!!』ガシッ!!!

ダールトン『不覚?!』

ギルフォード『ダールトン卿!!』

カレン『これが!!!輻射波動だぁぁぁぁ!!!!!』ギュイィィィン

ギルフォード『きさまぁぁぁ!!』

ゼロ『そうはいかん!!』ズガガガガ

ギルフォード『援軍か?!』

カレン『ゼロ!!紅月カレン!!がんばってます!!』

ゼロ『その調子でやれ』

ルルーシュのささやき! こうかはばつぐんだ!

コーネリア『ダールトン!!ギルフォード!!応答しろ!!』

ゼロ『無駄ですよ。コーネリア殿下?』

コーネリア『ゼロか……!!』

ゼロ『ふふふ……』

コーネリア『ふん……飛んで火にいるだな……我が前に姿を現したこと!!後悔するがいい!!!』

ゼロ『ふん』

コーネリア『いくぞぉぉぉ!!!』ギュルルル!!!!

ゼロ『カレン!!』

カレン『紅月カレン!!!ゼロのためならぁぁぁ!!!!』ギュルルル!!!!

コーネリア『お前は!?』

カレン『つかまえたぁぁぁ!!!!』ガキィィン!!!

コーネリア『なんだと?!』

スザク『させるかぁぁぁ!!!』ギュルルル!!!

カレン『邪魔だぁぁぁ白カブトぉぉぉぉ!!!!!!』バキィ

スザク『うわぁ!?』

カレン『ゼロ!!コーネリア、捕まえました!!』

ゼロ『よくやった、カレン!!』

カレン『ゼロ……』

ゼロ『紅蓮の頭を撫でてやろう』ナデナデ

カレン『ゼロぉ……』

ゼロ『よし。退却する!!』

カレン『はい!!』

スザク『まて!!』ギュルルル!!!

ゼロ『カレン』

カレン『うるさい!!』ガシッ!!

スザク『なに!?前回までとは動きが……まるで違う……!?』

カレン『当然だよ……ゼロが……ゼロがあたしに期待してくれてるから!!!いくらでも強くなれるよ!!』

スザク『君は―――』

カレン『終わりだぁ!!!輻射波動をくらいなぁぁ!!!』ギュィィィィン

スザク『くそっ!!』

>ゼロ『紅蓮の頭を撫でてやろう』ナデナデ

名前呼びだけじゃない……だと……

黒の騎士団アジト

コーネリア「くそ……まさか、生き恥を晒すことになるとは……!!」

ゼロ「……」

コーネリア「殺せ。どのような陵辱を受けても、私は何も喋らないぞ、ゼロ」

カレン「ふん……良い様ね。総督様?」

コーネリア「なに?」

カレン「これでお飾りのお姫様しかいない。あたしたちの勝ちは―――」

ゼロ「カレン」

カレン「は、はい」

ゼロ「黙れ」

カレン「……ご、ごめんなさい……あの……出過ぎた真似を……あの……」オロオロ

ゼロ「……」ナデナデ

カレン「あ……♪」

ゼロ「コーネリア、二人で話そう」

コーネリア「何も話すことなどない。早く殺せ」

ゼロ「カレン、悪いが退室してくれ」

カレン「わかりました」スタスタ

ゼロ「さてと……これでも話すことはないと言えますか……姉上?」

コーネリア「なに……お前は……まさか……!!!」

ルルーシュ「お久しぶりです……ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです」

コーネリア「お前が……ゼロだったのか……!!」

ルルーシュ「ええ」

コーネリア「クロヴィスを殺したのも……お前か?」

ルルーシュ「だとしたら、どうします?」

コーネリア「無論……処刑だ」

ルルーシュ(よし……流石に俺の好感度はゼロに等しい……ここからだな)

コーネリア「だが……私はここで死ぬ……。お前をこの手で葬れないのが心残りだ」

ルルーシュ「コーネリア?」

コーネリア「なんだ?」

ルルーシュ「……コーネリア」

お姉ちゃんって呼べば一発だと思うよ

コーネリア「だから、なんだ?」

ルルーシュ「……」

コーネリア「……貴様……何を企んでいる?」

ルルーシュ「コーネリア……」ボソッ

コーネリア「ふん……ルルーシュ。そのような甘い声を出したところで……私を篭絡させられるとでも?」

ルルーシュ「……思っていない」

コーネリア「なら、早く殺せ!!」

ルルーシュ「そこで、これを用意した」

コーネリア「なんだ……そのヘッドホンは……?」

ルルーシュ「まあまあ……付けてください」

コーネリア「生憎だな。催眠など私には―――」

『コーネリア……コーネリア姉さま……姉上……姉さん……お姉ちゃん……コーネリアお姉ちゃん……好きだよ……コーネリア……』

コーネリア「な、なんだこれは?!お前の声が延々と……!!」

ルルーシュ「しばらくそれを付けていろ。これは実験だ」

コーネリア「やめろ!!外せ!!これだけは勘弁してくれ!!ルルーシュ!!!これはいやだぁ!!」

洗脳www

扇「ゼロ。予想通り、ブリタニア軍はコーネリアを血眼になって探しているぞ」

ゼロ「だろうな。まあ、当然だろう」

カレン「ゼロ。コーネリアは?」

ゼロ「暫くは様子を見る。そして、後に解放する」

玉城「なんだと?!」

扇「いいのか?」

ゼロ「コーネリアには聞きたいことがあっただけだ。それに奴を利用すれば、簡単にエリア11は崩壊する」

カレン「コーネリアを手駒にするということですか?」

ゼロ「そう思ってくれて構わない」

扇「そんなことができるのか?」

ゼロ「実験段階だ。まだなんともいえない。実験が失敗したら、処刑する」

玉城「なんだ……それなら」

カレン「じゃあ、実験が終わるまで隠していないとダメですね。ここにずっと置いておきますか?」

ゼロ「いや……ここよりも最高の隠し場所がある……」

カレン「え……?」

アッシュフォード学園 地下

ルルーシュ「よし……ここに座っていろ」

コーネリア「あぁ……うぅ……どこだ……ここはぁ……!!」

ルルーシュ「言えるわけないだろう」

コーネリア「水の音……と……ルルーシュは私のことが……違う!!こんなの嘘だぁぁ!!!」

ルルーシュ(ボリュームを上げておくか)

コーネリア「あぁぁ!!!やめてぇ!!ルルーシュ!!ダメだ!!私とお前は……義母姉弟なのだぞぉ!!!」

ルルーシュ「くっくっくっく……」

コーネリア「あぁ……私にはユフィがいる……ルルーシュなんて……」

ルルーシュ「ふははははは!!!」

コーネリア「ひぃ……!!!ルルーシュ……ルルーシュ……がぁ……!!」

ルルーシュ(ここならまず人は来ない……ここを利用する可能性のある者全員にギアスをかけておけば完璧だ)

ルルーシュ(姉上……必ず、篭絡してもらいますよ……ふははははは!!!!)

コーネリア「あぁ……ちがうぅ……おねえちゃんと……そうだ……そうだぞ……ルル……シュ……」

ルルーシュの部屋

ルルーシュ(この実験が成功すれば……C.C.にも同じことをしてやる……)

C.C.「ルルーシュ」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「……ここでお別れだ」

ルルーシュ「どういう意味だ?」

C.C.「そのままの意味だよ」

ルルーシュ「C.C.……?」

C.C.「もうお前には愛想が尽きた」

ルルーシュ「何を……まさか、名前を呼ばないだけでか?」

C.C.「ああ、そうだよ」

ルルーシュ「……」

C.C.「それじゃあ。さようなら」ポイッ

ルルーシュ「待て!!!C.C.!!!おい!!」

ルルーシュ「やつめ……!!ん?これは……携帯……?」

遊園地

C.C.「マオ……どこだ?」

マオ「しーつー!!きてくれたんだね!!!しーつー!!うれしいよぉ!!!」

C.C.「ルルーシュのことは……」

マオ「わかってるよぉ。ルルーシュのことなんてどうでもいいんだ。僕はね……C.C.さえいてくれば……」

C.C.「マオ」

マオ「あんなクソガキにいいようにされて、悔しかっただろ?これからは僕が―――」

C.C.「断る」

マオ「ウソウソ!!C.C.は僕のことが大好きだもんね!!」

C.C.「……」

マオ「だって、このヘッドホンを僕にくれたじゃないかぁ!!」

『マオ、好きだよ……マオ、すごいじゃないか……マオ、そうだ……いいぞ、マオ……マオ……マオ、私の声だけを聞け……マオ……マオ……』

C.C.「違う!!それはお前を利用するために!!」

マオ「嘘はいけないなぁ、C.C.?どうしてそんな嘘を吐くんだい?ルルーシュの所為?」

C.C.「ルルーシュは……関係ない!!」

マオ「オーストラリアにね……別荘を建てたんだ!!」パァン!!

C.C.「あんっ!?」

マオ「でも……C.C.を飛行機に乗せようと思ったら……細かくしないと駄目だよね」パァン!!

C.C.「うぁっ!?」

マオ「でもね……これを使えば……」ギュィィィン

C.C.「チェーンソー……?」

マオ「すぐだよぉ!!!さあ、C.C.!!!僕と永遠に―――」

巨大モニター『待て』

マオ「誰だ?!」

ルルーシュ『お前がマオか』

マオ「ルルーシュ……?まさか、回線をジャックして……?」

ルルーシュ『初めまして……ルルーシュ・ランペルージだ』

マオ「なんか用?今、C.C.とね……大事な話をしているんだ」

ルルーシュ『お前のことは概ね、C.C.から聞いた。ギアスのこともな』

マオ「へえ……そうなの?それで?お前と話ことなんてないよ」

ギアス見返すときマオでるあたりだけ飛ばしちゃう

>>245
一理ある

ルルーシュ『悪いが……C.C.は返してもらおう』

マオ「はぁ?!」

C.C.「ルルーシュ……」

ルルーシュ『C.C.は俺にとって大事な存在だからな』

マオ「あーっはっはっはっはっは!!!!こいつはお笑いだぁ!!!」パチパチパチ

ルルーシュ『……』

マオ「いいか!!C.C.を愛しているのは僕だけで!!C.C.が愛しているのも僕だけなんだよ!!!!」

ルルーシュ『……』

マオ「クソガキがぁ!!!いい気に―――」

ルルーシュ『言いたいことはそれだけか?』

マオ「なに?!」

ルルーシュ『悪いが俺は……C.C.の本名を知っているぞ?』

マオ「なん……だって……そんなのうそだぁぁぁ!!!」

ルルーシュ『それに……俺はC.C.の名前を世界で一番、優しく呼べる』

マオ「はっ!!それは僕だ!!!お前じゃない!!!僕が一番、C.C.を優しく呼べるんだ!!!」

ルルーシュ『ならば……呼んでみろ』

マオ「いいだろう……」

C.C.「……」

マオ「しーつー……?僕のシーツー……」ハァハァ

C.C.「……」

マオ「ずっと一緒だよ……しぃぃつぅぅ~?」

C.C.「……」

マオ「さあ、次はお前だ!!ルルーシュ!!!」

ルルーシュ『……』

マオ「なんだい?僕の呼び方が美しすぎて、固まっちゃったのかい?」

マオ「あははははは!!!それは残ね―――」

ルルーシュ『……C.C.?』

C.C.「……」

ルルーシュ『俺から一時でも離れたこと……後悔させてやるぞ?』

C.C.「ほう……?どうするつもりだ……?」

>ルルーシュ『俺から一時でも離れたこと……後悔させてやるぞ?』

これは完全に落としにきてますねぇ……

マオ「な、なんだ……!?声がたくさん……!!」

警察「動くな!!」ダダダッ

マオ「バカな!!どうして?!」

ルルーシュ「C.C.……」

C.C.「ルルーシュ……お前……どうして……?」

ルルーシュ「おしおきが必要だな……。部屋でたっぷりと、お前の名前を呼んでやる」

C.C.「ば、ばか……やめろ……」

マオ「お前は……!!どうして!!このモニターに映っているのはなんだよぉ?!」

ルルーシュ(貴様の心を読むギアスの効果範囲は半径500メートル。しかし、意識を何かに集中させれば効果範囲を絞ることもできる)

マオ「……?!」

ルルーシュ(お前は俺の作った録画の映像に罵詈雑言を浴びせることに意識が集中し、周囲に警察が集まっていることに気づけなかった)

マオ「そんなの嘘だ!!だって!!会話をしていたじゃないかぁ!!!」

ルルーシュ(心を読めるということは、裏を返せば貴様自身の思考が固まっているということ。心の情報を絶対のモノだと信じるからな)

マオ「お前は……僕がどう答えるか予測したっていうのかぁぁ!!!」

ルルーシュ(C.C.は返してもらう。そして、俺の正体を知るものには……死んでもらう)

なんだ流れ的にはこうだろ

ルルーシュ「マオ……マオ……」

マオ「ルルーシュ///」

マオ「このクソガキィィィ!!!!」

C.C.「やめろ!!話せば―――」

ルルーシュ「C.C.?」ボソッ

C.C.「くっ……」ビクッ

ルルーシュ「どうした?」

C.C.「お前……名前の呼び方……上手いな……」

ルルーシュ「練習したからな」

マオ「ルルーシュ!!!C.C.からはなれろぉぉぉぉ!!!!」

ルルーシュ「……撃て」

マオ「あ―――」

C.C.「マオ……」

ルルーシュ「帰るぞ」

C.C.「ああ……」

ルルーシュ(さて……これで憂いは消えたな……くくくく……)

TRUE END か BAD END か

数日後 アッシュフォード学園 中庭

ルルーシュ「様子を見ておくか……」ピッ

コーネリア『うえぁぁぁ……ルルーシュぅぅ……わたしも……おねえちゃんも……すきだぁ……』

ルルーシュ「……」

咲世子「ルルーシュ様」ギュッ

ルルーシュ「なんだ?」

咲世子「お見かけしたもので……つい……」

ルルーシュ「ナナリーは?」

咲世子「今は、授業に……」スリスリ

ルルーシュ「お前、スキンシップが激しいな」

咲世子「そんなことは……」

ニーナ「ルルーシュ!」

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「あの……またあとでね!!」

ルルーシュ「ああ」

カレンにリフレイン打って錯乱セックルしたい

生徒会室

ルルーシュ(コーネリアはそろそろ潮時だな……)

ニーナ「ルルーシュ……」

ルルーシュ「ん?」

ニーナ「お弁当……つくってみたんだけど……」

ルルーシュ「……」

ニーナ「た、たべて……」

ルルーシュ「ああ」

ニーナ「……やった」グッ

ルルーシュ「でも、どうして?」

ニーナ「そ、それは……ひみつっ!!」ダダダッ

ルルーシュ「……まあいいか」

ミレイ「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「な、なんですか?!」

ミレイ「……どう?ドキドキした?」

ルルーシュ「別に」

ミレイ「ねえ……ルルーシュ?」

ルルーシュ「会長、テーブルの上に座らないでください」

ミレイ「……」

ルルーシュ「なんですか?」

ミレイ「ニーナから聞いたんだけど……。ルルーシュって名前呼ぶの……上手いの?」

ルルーシュ「さぁ……どうでしょうね」

ミレイ「ちょっと呼んでみてよ」

ルルーシュ「……」

ミレイ「……っ」ドキッ

ルルーシュ「……ミレイ」ボソッ

ミレイ「……!!!」ビクッ!!

ルルーシュ「どうですか?」

ミレイ「も、もう一回……」

ルルーシュ「……ミレイ」ボソッ

ミレイ「ルルーシュ……あの……」モジモジ

ルルーシュ「今度はなんですか?」

ミレイ「あの……喧嘩して、雨の中を走り去ろうとする恋人を後ろから抱きしめて、名前呼ぶ感じにしてみて」

ルルーシュ「はぁ?」

ミレイ「つ、次のイベントでそういう演劇をしようと思ってるの!!」

ルルーシュ「また……そんなことを」

ミレイ「お願い!!一回だけでいいから!!」

ルルーシュ「分かりました。後ろから抱きしめて、名前を呼べばいいんですね?」

ミレイ「そうそう!」

ルルーシュ「じゃあ、始めましょう」

ミレイ「……もう……私たち……ダメね……」

ルルーシュ「……」

ミレイ「終わりにしましょう……さよなら」

ルルーシュ「……」ギュッ

ミレイ「あ……」ビクッ

ルルーシュ「ミレイ……」

ミレイ「ルルーシュ……」

ルルーシュ「これでいいですね―――」

ミレイ「ルルーシュ!!」ギュッ!!

ルルーシュ「会長?!ちょっと?!」

ミレイ「ずっと……好きだったの……貴方のこと……初めてあったときから……ずっと……」

ルルーシュ「会長……」

ミレイ「違う……ミレイでいいから……ルルーシュ……」

ルルーシュ「ミレイ……」

ミレイ「ルルーシュ……好き……」

シャーリー「なにやってるんですか……」

ミレイ「あ!?シャーリー?!これはーあのー……」オロオロ

ルルーシュ「今度の演劇で愛憎劇をやるらしい。その練習」

シャーリー「そ、そうなの?!」

ルルーシュ「ああ。ですよね、会長?」

ミレイ「そ、そうそう!!演劇のテスト!!それ以上でも以下でもなーし!!!」

シャーリー「むぅ……」

ルルーシュ「さあ、仕事をしましょう」

ミレイ「そ、そうね!!」

シャーリー「ねえ、ルル?」

ルルーシュ「なんだ?」

シャーリー「本当に練習だったの?」

ルルーシュ「当然だろ?」

シャーリー「……」

ミレイ「あーなんか暑いわねー。エアコンつけなきゃ」

シャーリー「まあ、いいけど……」

ルルーシュ「なんの話だ?」

スザク「ルルーシュ、来てたんだ」

ルルーシュ「いつもサボっているようにいうなよ」

スザク「サボっているじゃないか」

??「馬鹿ばっかりだな」

ルルーシュの部屋

ナナリー「……」

マオ「……」

ナナリー「あ、咲世子さん?そろそろ生徒会に―――」

マオ「ふふふ……」パチパチパチ

ナナリー「誰ですか?」

マオ「さぁ……誰だろうねえ……」

ナナリー「……」

マオ「大人しく……してもらおうか……ナナリー?」

ナナリー「ひっ?!」ガタッ

マオ「だいじょーぶ。殺したりはしない……まだね」

ナナリー「お兄さ―――!!!」

マオ「黙ってもらおうか!!あーっはっはっはっはっは!!!!」

ナナリー「んー!?」

学園 地下

マオ「さあ、こっちだぁ」

ナナリー「んー?!」

マオ「ん?なんだ……?声が……聞こえる……?」

『ルルーシュが好きだ……ルルーシュは私のことが好きだ……ああ……ごめんユフィ……私は最低の皇女だ……』

マオ「誰だ!!」

ナナリー「……?」

マオ「そこか!!」

コーネリア「るるーしゅぅぅ……すきぃ……んほぉ……もっと……いってぇ……」

マオ「な、なんだ……こいつぅ……!!心の声は澄み切ってるのに……」

ナナリー(この声……コーネリア姉さま?)

マオ「まあいい……とりあえず……ここにナナリーを……」

コーネリア「ルルーシュ……ルルーシュゥゥ……」

ナナリー「……」

ルルーシュ「……」

咲世子「ルルーシュ様」テテテッ

ルルーシュ「咲世子か」

咲世子「今、おかえりですか?」ギュッ

ルルーシュ「ああ。それより……ナナリーが生徒会室に姿を現さなかったが、何か知っているか?」

咲世子「え?あの、私が迎えに行ったときには既にナナリー様はいませんでしたので、ルルーシュ様かスザク様がお連れになったものとばかり……」

ルルーシュ「なんだと……」

咲世子「……」

ルルーシュ「まさか!!」

咲世子「ルルーシュ様!!申し訳ありません!!!」ダダダダッ

ルルーシュ(迂闊だった……!!このタイミングだと……!!奴しかいない!!!)

ルルーシュ(くそ!!!)

咲世子「ナナリーさまぁぁぁ!!!」

ルルーシュ「はぁ……はぁ……」

C.C.「遅かったな」

咲世子「C.C.様……」

ルルーシュ「ナナリーは?」

C.C.「写真が置いてあった……とても悪質な写真だ」

ルルーシュ「マオか……」

C.C.「だろうな」

ルルーシュ「……お前がいるのに、こういうことをするか?」

C.C.「奴の目的は私だ。恐らく……」

ピリリリリ

ルルーシュ「俺だ」

マオ『僕だよ……ルルー?』

ルルーシュ「こちらにはC.C.がいる。貴様はわざわざ負けに来たのか?いや……死にたいのか?」

マオ『あははは。こわいねえ。C.C.を返してよ……そうすればナナリーは返してあげるからさぁ』

ルルーシュ「お前……!!」

マオ『僕はね、C.C.と一緒の時間を過ごしたいだけなんだ……それ以外、何もいらない』

ルルーシュ「……」

マオ『無駄無駄ぁ!!君の考えなんてお見通しだよ、ルルー?あははははは!!』

マオ『警察を呼んでも、C.C.を駒にしても、誰かを利用してもダメ。それを実行した瞬間……ナナリーとコーネリアは木っ端微塵だ』

ルルーシュ「ナナリーは関係ない!!解放しろ!!」

マオ『それじゃあ、意味ないよねぇ?C.C.とナナリーの交換なんだから』

ルルーシュ「コーネリアまで人質にする必要はないはずだ!!!」

マオ『あははははは!!!!ここに置いたの君だろう?そんなの知らないよ』

ルルーシュ「マオォォォ!!!」

マオ『じゃあ、制限時間は30分。それまでに学園の地下にこないと……バーンってなっちゃうよー?こわいよねー』

マオ『あははははは!!!』

ルルーシュ「マオ!!!おい!!」

C.C.「学園の地下か?」

ルルーシュ「ああ……」

咲世子「ルルーシュ様……」

ルルーシュ(恐らく、俺の行動は筒抜け……ギアスの効果範囲外に出て、増援を呼ぶ時間もない)

ルルーシュ(それ以前に、効果範囲の外に出た時点でマオはナナリーを殺す……)

咲世子「ここは、私が」

ルルーシュ「ダメだ」

咲世子「しかし」

ルルーシュ「ナナリーが殺される」

C.C.「私の出番かな?」

ルルーシュ「俺の心を介して、お前の行動をも探っているだろう。別行動を取った時点でアウトだ」

C.C.「なら、このまま行くのか?」

ルルーシュ「それしかない」

咲世子「ルルーシュ様……この度の失態は……あの……」

ルルーシュ「気にするな。咲世子。お前は十分、よくやってくれている」

咲世子「ルルーシュ様……」

C.C.「いくぞ」

ルルーシュ「分かっている」

スザク「ルルーシュ」

ルルーシュ「スザク、何をしている?」

スザク「ああ、いや、ナナリーの様子を見に来たんだ。生徒会室に来なかったから」

ルルーシュ「心配はない。ちょっとした熱だ」

スザク「そうなのか」

ルルーシュ「ああ……」

スザク「……」

C.C.「……」

スザク「あれ。君は?」

C.C.「初めまして」

スザク「ああ、初めまして」

ルルーシュ「スザク、また明日な」

スザク「……」

C.C.「ふん……」

スザク「ルルーシュ……」

学園 地下

マオ「来たね……ルルーシュ?」

ルルーシュ「……」

C.C.「マオ……」

ナナリー「お兄様!!」

ルルーシュ「すぐに助ける」

コーネリア「はぁぁ……ぁ……るるー……シュぅぅ……」

マオ「さあ、C.C.を渡してもらおうか?」

ルルーシュ「ナナリーが先だ」

マオ「いいだろう……本当に無策できたみたいだしね……まあ、出し抜こうなんて考えるだけ無駄なんだけど」

C.C.「……」

ルルーシュ「ナナリーを渡せ!!」

マオ「はいはい」

ナナリー「お兄様……」ウィィィン

コーネリア「るるーしゅぅぅぅ!!!ななりーのくるまいすにぃ!!ばくだんがあるぞ!!!きをつけろぉぉ!!」

ルルーシュ「なんだと!?」

C.C.「まさか、初めから私を含め全員を殺すつもりだったのか?!」

マオ「こいつ!!正気だったのか?!」

ルルーシュ「マオ!!!」

ナナリー「お兄様ぁ!!!」

マオ「もういいよ。バレたら……押すしかないよねぇぇぇ!!!」

C.C.「マオ!!やめろ!!!」

マオ「C.C.!!君を小さくして旅行鞄にいれてあげる!!それで一緒にオーストラリアにいこうよぉ!!!」

コーネリア「あぁぁ ・・・るるぅぅしゅうぅ……すきぃだぁ!!」

ルルーシュ「くそ―――!!!」

C.C.「やめろぉ!!!」

ナナリー「いやぁ!!」

マオ「あーっはっはっはっはっは!!!!」

スザク「―――おぉぉぉぉ!!!!!」ダダダッ

マオ「え?!」

ルルーシュ「スザク?!」

スザク「はぁぁ!!!」ドゴォ

マオ「ごほっ?!」

スザク「自分はブリタニア軍所属、枢木スザク准尉である!!治安維持法違反及び国家反逆罪でお前を拘束する!!!」

ルルーシュ「スザク……お前……」

スザク「ルルーシュ……嘘が下手だね」

ルルーシュ「え?」

スザク「熱の出たナナリーを放って、君が女の子とデートをするなんて、まず考えられないよ」

ルルーシュ「スザク……」

マオ「くそ!!!このスイッチを……」

スザク「させない!!」ドガァッ

マオ「がっ?!」

スザク「ナナリーだけじゃなく……コーネリア総督まで……君はどうやらゼロと関わりがあるようだな」

マオ「触るな!!!父親殺しめ!!!」

スザク「?!」

マオ「よかったよねえ……周りが嘘を吐いてくれたおかげで、君はいま……ここにいる」

スザク「な……」

コーネリア「うぁぁ……?」

ルルーシュ「スザク……が……枢木ゲンブを?」

C.C.「……」

マオ「その罪から逃れるために……君はいつでも死のうとしている……」

スザク「違う……」

マオ「だから、真っ先に一番危険な場所にいく……有終の美を飾って死ぬ為にぃぃ!!!」

スザク「違う……違う……!!」

マオ「違わない!!この死にたがりがぁぁ!!!」

スザク「うわぁぁぁ……!!」ガクッ

ルルーシュ「……マオ!!」

マオ「おっと。ギアスは使うなよ?スイッチ……押しちゃうよ?」

コーネリア「くりゅりゅぎぃ……」

スザク「あぁ……ぁ……」

マオ「さあ……ルルーシュ?最後に何か言い残したことはあるかい?」

ルルーシュ「……」

マオ「ふふ……いくら考えても無駄だよ。逆転なんてできるわけないじゃないか」

コーネリア「るるぅーシュぅ……すきだぁ……」

ナナリー「お兄様……」

マオ「なーんだ……何もないのか。じゃあ、C.C.?僕と一緒に暮らそうね?」

C.C.「生憎だが……それはできない」

マオ「え?」

C.C.「―――名前を呼べ。大切に、優しく心を込めてな」

ルルーシュ「ああ」

マオ「名前……?それになんの意味が……」

ルルーシュ「スザク……」

スザク「……」

ルルーシュ「スザク……スザク……」

スザク「……」ピクッ

マオ「え……?」

ルルーシュ「スザァァァク!!」

スザク「ルルーシュ!!!!」ドガァァ!!!!

マオ「がぁ?!」

スザク「あれ……?」

ルルーシュ「スザク!!取り押さえろ!!」

スザク「そうだった!!」

マオ「やめろ!!この!!」

C.C.「マオ。そこまでだ」

マオ「C.C.!?」

C.C.「ショック・イメージを見せる」

マオ「C.C.……何するの?やめてよ……」

C.C.「……」キュィィィン!!!

マオ「あぁああああああああ!!!!!!」

ルルーシュ(スザクに見せたやつか……)

マオ「あ……あぁ……しー……つー……」

スザク「彼は……」

ルルーシュ「コーネリアを拘束監禁、しかもナナリーまで狙った……」

スザク「まさか……クロヴィス殿下殺害も?」

ルルーシュ「可能性はあるな」

スザク「そうか……こいつがゼロだったのか……」

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「すぐに爆弾は解除してやる」

ナナリー「はい」

スザク「とにかくここに応援を呼ぶから、ルルーシュは……」

ルルーシュ「わかった。あとのことは任せる」

スザク「ルルーシュ」

ルルーシュ「どうした?」

スザク「君に名前を呼ばれて……初めて……すごく嬉しかったよ。ありがとう」

ルルーシュ「名前ならいつでも呼んでやる。礼を言われることじゃない」

スザク「こ↑こ↓?」

ルルーシュの部屋

テレビ『ただいま臨時ニュースが入りました。なんとゼロが逮捕されたとのことです!!』

ナナリー「お兄様……大丈夫ですか……?」

ルルーシュ「ナナリー?」ボソッ

ナナリー「んっ……」ピクッ

ルルーシュ「もう……取れたぞ?」

ナナリー「お兄様ぁ……」

ルルーシュ「無事でよかった……」ギュッ

ナナリー「お兄様とスザクさんの……いえ、お兄様のおかげです」ギュッ

ルルーシュ「ナナリー?」ボソッ

ナナリー「はぁっ……」ビクッ

C.C.「……私はもう寝る」

咲世子「お休みなさいませ」

ルルーシュ「……ナナリー。また明日な」

ナナリー「はい……」

ネリ姉はどうなるんです!?

C.C.「はぁ……」

ルルーシュ「C.C.?」

C.C.「はぁ?!」

ルルーシュ「どうした?」

C.C.「耳元で……囁くな!!」

ルルーシュ「悪いな。癖のようになってきた」

C.C.「全く……」

ルルーシュ「俺もいつか……マオのようになるのか?」

C.C.「ああ……」

ルルーシュ「C.C.?」

C.C.「な、なんだ……」

ルルーシュ「俺はギアスの力には呑まれない。ギアスの力を支配してみせる」

C.C.「そうか」

ルルーシュ「C.C.……」ギュッ

C.C.「なんの真似だ……坊やが私を抱きしめるなんて……100年早いぞ」オロオロ

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/    /

ルルーシュ「本当の名前で呼んで欲しいか?」

C.C.「別に。もうどうでもいい」

ルルーシュ「そうか?」

C.C.「ああ……」

ルルーシュ「C.C.でいいのか?」

C.C.「構わない」

ルルーシュ「どうして?少し前は随分とご執心だったようだが?」

C.C.「あの遊園地で呼んでくれたのが……気に入った」

ルルーシュ「ほう?」

C.C.「だから……私はC.C.と呼べ。それ以外の呼び方は……許さん」

ルルーシュ「全く。お前は本当に我侭だな」

C.C.「ほら……おしおきがまだだろう?今、ここで執行しろ」

ルルーシュ「ふっ」

C.C.「いいか?大切に、優しく心を込めてだぞ?手は抜くな?ガラス細工を扱うように丁寧に呼べよ」

ルルーシュ「注文が多いな……。どっちのおしおきか分からないぞ」

C.C.「さあ……呼べ……」ギュッ

ルルーシュ「……」

ピリリリリ

C.C.「……」

ルルーシュ「お前が出ろ」

C.C.「なぜだ?」

ルルーシュ「どうせ。黒の騎士団の誰かだろう。ゼロは生きている。ゼロの影武者が捕まっただけだと説明すればいい」

C.C.「分かったよ……全く……」ピッ

ルルーシュ「くくく……」

カレン『ゼロ?!あの今、ニュースを見たんですけど?!』

C.C.「大丈夫だよ。騒ぐな」

カレン『C.C.!?ゼロは?!ゼロはどうなったの?!』

C.C.「ゼロは生きている。捕まったのはゼロの―――」

ルルーシュ「(C.C.……)」

C.C.「ふぁっ……」ピクッ

                        ____
                   .  ´      `丶、
                /
               /   / /        '.
               .′ /  .′   i     i '.
               .′  { { ¦    }  }  .′} ;
                .′ ト、!ト、 {     / / / /  !
            , ヘ/  i l トl、tァミl、  / /∠}/|   l
          r一'. : : :ヽ、」」  代ft癶ヽ、{´ィrfikマ  {  l    期待してるぞ
        ,|: : : : : : : : :} :`Vム、    i  `¨¨,l  ij  l
.       /」: : : : : : : ノ: : :/ ``ヽ. r_、   // | ! !
      {: :ゝ‐‐‐: : : : :/      ヽ._ .ィ匕7  厶」__j、
     , ヘ、: : : : : . ´      _   ヽ//l  l'.::::::::::::ヽ、
     /   `¨¨¨´        ノノ   `xー‐⌒}:::::::::::::::::::}
     .′             `´        /.:::::::/⌒}′
.    {            _     「i   、f斗ーァ'′  j
    ',         __ノノ   rf‐′   l/イ/ __ ハ
     、            __ノノ    i _トv'"´::::::::::::ヽ. .
.      ヽ          └‐ ´    「 l {:::::::::::::::::::::::::} '.
       >、             /⌒ヽ 」'"´ ̄ ̄ヽ;/   '.
       /  }ヽ、  , -‐    _ .. イ、  _.. ┴─¬ v:ハ    '.
.      /  ハ、 `ゝ{    /    Y´:::::::::::::::::::::::::」   '.    '.
     /  / '⌒>{/l   /      ∟; -‐rfL ̄/   }   }

カレン『C.C.?どうしたの!?』

C.C.「ああ……いや……なんでもない……」

ルルーシュ「……」

カレン『それで?』

C.C.「いいか?捕まったの―――」

ルルーシュ「(C.C.……)」

C.C.「わぁん……」ピクッ

カレン『C.C.?どうしたの?声が変だけど……』

C.C.「な、なんでもない……」

ルルーシュ「……」

C.C.「(おい!!電話中だ!!やめろ!!)」

ルルーシュ「(お前のおしおきだ)」

C.C.「くっ……」

カレン『ねえ、C.C.?ゼロは近くにいるの?』

C.C.「ま、まあ……いるかな……」

カレン『代わってよ』

C.C.「それは……」

ルルーシュ「……」フルフル

C.C.「できないそ―――」

ルルーシュ「(C.C.)」

C.C.「はぁぁ……っ……」ビクッ

カレン『ねえ……何してるの?』

C.C.「べ、別に何もしていな―――」

ルルーシュ「(C.C.……傍にいろ)」

C.C.「いぃぃん……」ビクッ

カレン『C.C.……ねえ……ゼロとなんかしてるの……?』

C.C.「してなぃぃ……!」ビクッ

カレン『嘘……C.C.の声、可笑しいじゃない!!』

C.C.「違う!!これはぁんっ」ビクッ

カレン『もういい!!聞きたくない!!!』

C.C.「切れたぞ?いいのか?」

ルルーシュ「構わない。カレンだろ?いつでもフォローできる」

C.C.「そうか」

ルルーシュ「じゃあ、そろそろ―――」

C.C.「まて」ギュッ

ルルーシュ「どうした?」

C.C.「まだ足りないな」

ルルーシュ「お前な……」

C.C.「もっと私の名を呼べ……。私がこのC.C.という名を大好きになれるようにな」

ルルーシュ「本当にお前は……俺の都合も考えろ」

C.C.「お前、私が傍にいないとダメなんだろ?いてやるから……ほら……」

ルルーシュ「わかった……C.C.……」

C.C.「うん……」

ルルーシュ「傍にいろ……ずっとな……」

C.C.「ああ……いてやるよ……仕方なのない坊やだ……ふふっ」ギュッ

翌日 生徒会室

ルルーシュ「……」

ニーナ「あ……♪」ギュッ

ルルーシュ「ニーナ」

ニーナ「ご、ごめんなさい……誰もいないから、いいかなって……」

ミレイ「いたー!!ルルッーシュー!!」タタタッ

ルルーシュ「会長!!あぶな―――」

ミレイ「おっはよー!!今日もいい天気よねー」ギュゥゥ

ルルーシュ「そうですね」

シャーリー「なにやってんですか!!!会長!!!」

ミレイ「あ。ごめん。完全に無意識だったわ」

シャーリー「そんなわけないでしょー!!!!」

リヴァル「いいよなぁ……ルルーシュ……」

カレン「はぁ……」

ルルーシュ「カレン……」

ルルーシュの部屋

C.C.「ふんふふーん」ギュッ

ルルーシュ「離れろ」

C.C.「お断りだ」

ルルーシュ「魔女が……」

ルルーシュ(問題のカレンのフォローは……そうだな……)

ナナリー「お兄様……大変です」

ルルーシュ「どうした?」

ナナリー「コーネリアお姉様が総督を辞任したらしいです」

ルルーシュ「なんだと……?」

ルルーシュ(いや……まあ、あの状態なら無理もないか)

ナナリー「それで……あの……ユフィ姉さまからお電話が」

ルルーシュ「ユフィだと?」

ナナリー「ユフィ姉さまも副総督ではなくなったようで」

ルルーシュ「……」

ルルーシュ「もしもし?」

ユフィ『ルルーシュ!?ルルーシュですか?!』

ルルーシュ「ユフィ……どうしてここが?」

ユフィ『それが……お姉様がルルーシュと会いたい、ルルーシュと結婚したいとずっと呻いているのです』

ルルーシュ「それで?」

ユフィ『見かねたスザクが、ルルーシュの住所を私たちに……教えてくれて』

ルルーシュ「そうなのか」

ユフィ『それで……あの……ルルーシュ?』

ルルーシュ「なんだ?」

ユフィ『お姉様がこんな状態では……本国に帰りづらくて……。そもそもお姉様がエリア11を離れるなら舌を噛んで死ぬとまで……』

ルルーシュ「そのコーネリアの状態だが、公にはどう発表した?」

ユフィ『病で伏せたことに……』

ルルーシュ「そうか……」

ユフィ『ルルーシュ?あの……迷惑なのは分かっているんですけど……』

ルルーシュ「なんだ?」

まだ千葉さんもラクシャータさんも攻略してないからな

黒の騎士団アジト

扇「新しい総督はシュナイゼルか」

玉城「また、俺たちがガツーンと言ってやったらいいんだよ!!」

ゼロ(シュナイゼルか……)

カレン「……」

ゼロ「カレンか」

カレン「あの……えっと……あの……その……」モジモジ

ゼロ「どうした?」

カレン「ま、前に電話したとき……C.C.と何かしていましたか……?」

ゼロ「何故だ?」

カレン「ご、ごめんなさい!!あの……えっと……だから……」モジモジ

ゼロ「カレン……俺の部屋にこい」

カレン「え?」

ゼロ「同じコトをしてやろう」

カレン「えぇえぇ?!」

おのれシュナイゼルゥゥゥ!!!!

カレン「失礼します……」

ゼロ「こっちにこい」

カレン「あの……仮面は?」

ゼロ「……」ギュッ

カレン「わぁぁあああ!!!」

ゼロ「静かにしろ」

カレン「むぐっ!」

ゼロ「あのときは私が怪我をしていてな」

カレン「怪我……ですか?」

ゼロ「ああ……それで介抱をしてもらっていただけだ」

カレン「抱きしめて……ですか?」

ゼロ「お前も抱き返せ」

カレン「じゃあ……えっと……失礼します……」ギュッ

ゼロ「カレン……君がこの黒の騎士団にいてくれてよかった」

カレン「ゼロ……?」

カレンのおっぱい気持ちいいんだろうなぁ

ゼロ「君がいなければ、ここまでのことはできなかったはずだ」

カレン「ゼロ……そんなこと……」

ゼロ「カレン?」

カレン「ひゃい」ビクッ

ゼロ「これからも……私のために戦ってくれるか?」

カレン「も、もちろんです!!ゼロォ!!」

ゼロ「ありがとう」ギュゥゥゥ

カレン「ひゃぁああ……」

ゼロ「ちなみにC.C.はただの協力者だ。何もない」

カレン「はぁい……」

ゼロ「よし。話はこれだけだ」

カレン「ゼロ……」スリスリ

ゼロ「カレン。もう終わりだ」

カレン「あ!す、すいません!!!では、失礼します!!」

ゼロ(これでよし……あとは……)

ルルーシュの部屋

ナナリー「お久しぶりです……」

ユフィ「うん……」

コーネリア「ルルーシュゥ……」ギュッ

ルルーシュ「姉上……」

コーネリア「お姉ちゃん、だろ?ふふっ」

ルルーシュ(まさかあのヘッドホンがここまでの威力とは……。マオが狂ったのも頷ける……)

ユフィ「ルルーシュ、これからどうしたらいいでしょうか?」

ルルーシュ「しばらくはここにいたらいい。スザクもいるし、アッシュフォード家もこういう事態には寛容だから」

ユフィ「ごめんなさい……」

ナナリー「コーネリア姉さまがこの状態では……仕方ありませんね」

コーネリア「脆弱者がぁ……」スリスリ

ルルーシュ「誰がですか、姉上?」

コーネリア「訊くまでもない……私だよ、ルルーシュ」

ルルーシュ(母さんのことはあとで聞いておけばいいか……)

http://upup.bz/j/my64190IzkYtKTZvJ_FXQVs.jpg

生徒会室

ルルーシュ「ミレイ」

ミレイ「はぁーい?」

ルルーシュ「机の上に座るな。あと、見えてます」

ミレイ「見せてるの」

シャーリー「破廉恥です!!会長!!!」

ニーナ「ユーフェミア様、ご無沙汰してます」

ユフィ「はい。久しぶり。ニーナ」

ニーナ「ユーフェミア様もルルーシュ狙いですか?許しませんよ?」

ユフィ「え?」

ナナリー「ニーナさん!!」

スザク「ニーナ!!なんてことをいうんだ!!!」

コーネリア「ルルーシュ!!聞いてくれ!!ここで教師をしてもいいということになった!!というわけで、毎日、お前を個別指導だ!!」

ルルーシュ「なんだと?!」

カレン「はぁぁ……ゼロぉ……」

リヴァル「ちくしょう!!!ルルーシュばっかじゃねーか!!!」

ナナリー「あの……」

スザク「きっとリヴァルにもいい人が見つかるよ」

リヴァル「ふざけんなぁ!!!」

ユフィ「ルルーシュ、ニーナの目が血走ってて怖い……」ギュッ

ルルーシュ「ニーナ、ユーフェミア様が怖がっているだろう?」

ニーナ「離れろ……ユーフェミア……」

ユフィ「ひぃ?!」

ルルーシュ「ユーフェミア……大丈夫か?」ボソッ

ユフィ「ルルーシュ……はぁい……」

ミレイ「ちょっと!!私も言ってよ!!ルルーシュ!!」

シャーリー「私もー!!」

コーネリア「待て!!お前たち!!!まずは私だ!!!下がれ!!!」

ルルーシュ「お前ら!!!静かにしろぉぉぉ!!!!」

カレン「ゼロ……ゼロ……」ハァハァ

   ∧∧

  (  =ω=)    限界……
  _| ⊃/(___
/ └-(____/

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   
  <⌒/ヽ-、___
/<_/____/

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ルルーシュの部屋

C.C.「随分と賑やかだな」

ルルーシュ「全くだ……」

C.C.「なぁ?」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「名前を呼んでくれ……大切に……優しく……心を込めてな」

ルルーシュ「……C.C.」

C.C.「ふふっ……そうか……いいぞ」

ルルーシュ「何がだ?」

C.C.「知らないのか?―――名前の呼び方でどれだけ私のことを想っているか、分かるんだよ」

ルルーシュ「では、訊ねよう……どの程度想われていると判断した?」

C.C.「とりあえず……お前の中では私が№1のようだな。安心したよ」

ルルーシュ「バカが……そんなわけ―――」

C.C.「ありがとう……ルルーシュ。いつも大切に、優しく、心を込めてくれて……」

ルルーシュ「お前にだけは傍に居てもらわないといけないからな。……C.C.」
                                                END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月03日 (木) 19:24:49   ID: jew0nPff

このルルーシュ結局咲世子に好意向けられていることに気づいてないの?
もしそうだったらただの病気だろコイツ

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom