モバP「チケット制、ですか」 (59)

P「……ふぅ」カタカタ

ちひろ「Pさん今度のライブバトルの草案の進捗どうですか?」カタカタ

P「進捗だめです、もうちょっと時間欲しいですね」カタカタ

ちひろ「そうですか、明日までですし頑張りしょう」カタカタ

P「ええ、一気に終わらせてしまいましょう」カタカタ

薫・仁奈・雪美「「「ただいまー!」」」

P「おう皆おかえり、レッスンお疲れ様」

和久井「お疲れ様P君」

P「和久井さんも三人の送迎ありがとうございます」


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和久井「ライブバトルの方の書類どう?私も手伝おうかしら?」

P「助かります……」

和久井「まず一服でもしたどうかしら?コーヒー淹れてくるわ。ちひろさんも如何です?



ちひろ「あーありがとうございます、そうですねそろそろ少し休憩しますか」ノビー

P「あー肩バッキバキだなー」ゴキゴキ

薫「ねーせんせぇー!かおるが肩揉んであげよっか?」

P「おー嬉しい、でもいいのか?」

薫「うん!せんせぇ頑張ってるからおんがえしするの!」

P「薫……」ホロリ

仁奈「仁奈もPを癒やすですよ!思う存分もふもふしやがってくだせーですよ!」

雪美「P……私ももふもふする……?」

P「いやー嬉しいなぁこんなにアイドルに慕われるなんてプロデューサー冥利に尽きるよ

……」

薫「どうせんせぇ気持ちいい?」モミモミ

仁奈「膝の上に乗るですよ!どうぞもふってくれやがれです!」モフモフ

雪美「私も……膝に乗ってPを癒やす……」

和久井「コーヒー淹れ終わったわよ、あら?」

ちひろ「ありがとうございます、Pさんモテモテですよねー」ズー

和久井「……」

P・薫・仁奈・雪美 イチャイチャ

和久井「……これは少しまずいかもしれないわね」

ちひろ「えっ?」

P「ふー癒やされた癒やされた、さて仕事取り掛かりますか」

和久井「P君ちょっといい?」

P「はい、なんでしょ?」

和久井「コーヒー、冷めてしまったわ」

P「あーすみません、淹れ直してきますね。和久井さんはもう一杯いかがです?」

和久井「そういうことじゃないの。あのね、アイドルの私に送迎や書類の手伝いをさせて

自分はアイドルとイチャイチャ。これは許されないわ」

P「イチャイチャって、そんなつもりじゃ……」

和久井「もちろんあんなコミュニケーションを辞めろとは言わないわ。それでモチベーシ

ョンを保つ子もいるだろうしね」

和久井「そこで、ちひろさんと話したのだけど……」

P「チケット制、ですか」

和久井「そうよ、P君にモフモフされる権利を持つチケットをアイドルに配布します」

和久井「詳しい内容はこの紙にまとめてあります」

-----------------------
モフモフチケットについて

モフモフチケット(以下モフチケ)はプロデューサーにモフモフされるために必要なチケ

ットです

プロデューサーは現在多忙なため、節度のあるコミュニケーションのためにこのモフチケ

を採用しました

当日に仕事があるアイドルに配布され、当日限り有効となります

このチケットは以下の効力を持つ

・5分間プロデューサーにモフモフ及びモフモフされることが出来ます

・ここでいうモフモフとは膝に乗る、横に座り談笑などのコミュニケーションに限ります

(この限りではない行為の範囲は、他のアイドル及び事務員千川ちひろの裁量によって決

定されます)


--------------------------

P「これって俺に拒否権は……?」

和久井「欲しいの?拒否権」

P「まぁよほどのこと要求がされて、ちひろさんがもし了承しちゃったら……」

和久井「まぁちひろさんでもそこまで鬼畜でもないでしょう?信頼してあげて」

ちひろ「そうですよー私だって鬼でも悪魔でもないんですから。何よりPさんに潰れられ

たら私だって困りますし」

P「そういうことでしたら……まぁ、はい」

和久井「明日からこのモフチケは発行されるわ。節度のあるモフモフをしてね」

みく「おっはようにゃ!」

ちひろ「みくちゃんおはよう、はいこれ」

みく「なんなんにゃ?これ?モフモフチケット?」

ちひろ「詳しくはこの紙を見てね、あとドアに張っておくから」

みく「……つまりこれがあればPチャンをモフっていいのかにゃ?」

ちひろ「平たく言えばそうね、今Pさんはライブに関わるスポンサーの方に挨拶に行って

るから居ないけどね」

みく「……これはいいモノを貰ったにゃ!」

P「ただいま戻りましたー」ガチャ

みく「Pチャンおかえりにゃ!早速このモフチケ使わせてもらうにゃ!」

P「……あーそのチケットか。あれ?このチケットって年少組だけのものじゃ……」

ちひろ「そんなことあの紙書かれてないでしょう?不公平になって文句が出てからじゃ遅

いって、和久井さんが全員に配布しようと提案したんです」

P「マジですか、それじゃみくモフチケ使って俺に何させようって言うんだ……?」

みく「モフモフとは言ってるけど、つまり5分はPチャンと二人でお話が出来るチケットだと思え

ばいいにゃ!最近お仕事で忙しそうにしてたから、あんまり話せてないし……」

P「みく……」ジーン

みく「だから短い時間だけど目一杯喋ろう!」

###

みく「……でね!その時にのあにゃんがみくのお弁当のハンバーグを、にゃ?」ピピピピ

ピ

ちひろ「5分経ちましたー」


P「あっと言う間だったな」

みく「にゃ、やっぱり5分って短いにゃ……あんまり話せなかった……」

P「……ちひろさん、もうちょっとだけでも……」

ちひろ「一人に特例にしちゃうと後際限なくなりますよ?仕事もありますし、Pさんのた

めに言うと辞めといた方がいいと思います」

みく「大丈夫にゃ!Pチャン!またお仕事頑張ってきて、Pチャンと会話するにゃ!だから

Pチャンも頑張ってね!」

P「みく…ありがとうな」

みく「うんうん!それじゃレッスンに行ってくるにゃ!」

P「ちひろさん……このモフチケ意外といいもんですね。仕事を頑張ろう!って気持ちに

させてくれます」ジーン

ちひろ「もちろんPさんを想っての企画ですからね。さて、内容詰めていきましょうか」

P「そうですね!よしいっちょやったるか!」カタカタカタカタ

ちひろ(これは瓢箪から駒というか、思いかけずいい結果を残しそうですね)

凛「おはよう」ガチャ

未央「おっはよう!」

卯月「ございまーす!」

P「おう、おはよう」カタカタ

未央「ねぇねぇ!ドアに張ってあったモフチケって本当にやってるの?」

ちひろ「ええ、やってるわよ。はい三人の分」

卯月「へーチケット結構凝ってるんですね。おばあちゃんに渡した肩たたき券みたいなの

想像してました」

未央「うん!なんか格好いいねこれ!」

未央「それじゃあもう使っちゃおうかな!あ、そうだ二人ともどうせなら一緒に使わない?」

卯月「一緒に?」

未央「そうそう!一緒に使った方がプロデューサーの時間も取らないし、たくさん癒せるんじゃないかなって!」

卯月「あーそれいいアイデアかも!凛ちゃんは?」

凛「……私は午後にラジオの仕事があるし、そのときに使うことにするよ。レッスンでトレーナーに聞きたいことあるから早めに行こうと思ってるんだ」

卯月「そうなんだ、じゃあちひろさん!二人でこれ使います!」

未央「モフモフって言っても、変なとこ触らないでね!プロデューサー!」

P「触らないって……」

凛「それじゃ先に行ってるから、二人も早めに来なよ」

P「おー行ってらっしゃい」

未央「……それでそのときしまむーが765の春香さんと転んで…」ピピピ

卯月「あー時間終わっちゃったね」

未央「どうプロデューサー?気分転換出来た?」

P「おう出来た出来た。二人ともありがろうな」ワシャワシャ

卯月「えへへー」

未央「モフモフされるー!」

P「よし、二人に貰った元気を元に仕事の続きやりますか!」

未央「それじゃレッスン行くね!」

卯月「行ってきまーす」

P「まだ10分ほどしか時間を使ってないけど、これはいいカンフル剤になってるなぁ……ちひろさん書類チェックいいですか?」

ちひろ「はーい、ってこの書類ですか。仕事はやいですね」

P「なんてったって、あんなに元気貰ったらこうなりますよ!よし、次は……」カタカタ

楓「おはようございます」

P「おはようございます楓さん」カタカタ

楓「あの、モフチケくださいな」

ちひろ「はいはーい、どうぞ」

楓「これもう使ってもいいですか?」

P「はい、今キリいいんでいいですよ。何について喋ります?」

楓「喋ること以外でもいいんですよね?」

P「えっ、あーまぁ大丈夫ですけど、あんまりアイドルらしからぬことはNGで」

楓「なら、ちょっとソファー来てください」

P「は、はい」

楓「それじゃ、どうぞ?」ポンポン

P「えっと、膝枕?してくれるってことですか?」

楓「多分ですけど、最近耳掃除してないですよね?膝枕というより耳掃除してあげます」ポンポン

P(これはおっけーなのかな……?)

ちひろ(アイドルに接触しますけど、まぁ楓さんですしいいんじゃないですかね)

P(こいつ直接脳内に…!)

楓「それじゃ始めますね」

P「あー気持ちいー」

楓「少し見た感じでも汚れてますよ。社会人のエチケットです。チケットを使ってエチケットを正す……フフッ」

P「耳掃除中は怖いんでダジャレはやめなしゃれ」

楓「ふふ、ごめんなさい」

P(あー楓さんの太もも柔らかいなぁ……折れそうなくらい細いけど、やっぱり女性なんだなぁ……極楽)

楓「はい、反対側どうぞ」

P「それじゃちょっと移動しますね」

楓「そのままひっくり返っていいですよ?……あっ」

P「そ、それだとちょっと、あのお腹に顔埋めちゃうんで……」

楓「そ、そうですね、すみません」マッカ

ちひろ(イチャコラしてるなぁ……)

面白いけど会話の途中で改行されるのが気になる

楓「はい、おしまいですね」ピピピ

P「ぴったりでしたね、すみませんありがとうございます」

楓「これでプロデューサーが頑張れるなら安いものです」

P「ええ、元気もらっちゃいましたよ」

楓「それは嬉しい限りです、私今日Aスタジオ11時でいいんですよね?」

P「はい、タクシーの領収書はお忘れなく」

楓「それじゃ行ってきますね」フリフリ

P「……至福でござった」

P「もうこれずっと採用していましょう」

ちひろ「まぁPさんが望むなら続くんじゃないですかね?」

P「ならずっと続くといいなぁ」

美優「おはようございます」ガチャ

P「おはようございます三船さん」

美優「あの、ドアのモフチケって……」

ちひろ「はいはーいこれどうぞ」

美優「……これってどこまでいいんですか?」

ちひろ「どこまで、というと?」

美優「どこまでのコミュニケーションなら大丈夫か、ってことです」

ちひろ「えっと、詳しくは考えてないのですが、みくちゃんや未央ちゃん卯月ちゃんはお喋り、楓さんは耳掃除をしてあげてましたね」

美優「なるほど……それじゃPさん使っていいですか?」

P「え、えぇあんまりひどいことしないでくださいね…」

美優「し、しませんよ。それじゃソファで隣失礼します」

P「えっとそれで何を……」

美優「お喋りです。ただちょっとお喋りしたいだけです」

P「なんだ、お喋りかって……あの、三船さん?」

美優「な、なんでしょうか?」

P「あの俺の腕を抱きかかえられると、そのむ、胸が当たって……」ムギュー

美優「お、お喋りをするだけです、あまり気にしないで下さい……」

美優「あ、あとなんですが、話してるときだけ『美優』って呼んでくれませんか……?」

P「は、はい美優…さん」

美優「さんはいらないです。美優、と呼び捨てで呼んでくれませんか?今だけでいいので……」

P「み、美優……」

美優「なんでしょう?Pさん」ニコニコ

###

美優「……ってことがあったんです、あ……」ピピピ

P「終わっちゃいましたね」

美優「……そうですね、Pさんありがとうございました」

美優「Pさん、どうでしたか?あの、楽しんでもらえたでしょうか?」

P「ええ、こうやって二人で会話するのって久しぶりでしたね」

美優「はい……あの、Pさんまたこうやって会話してもらっていいですか?」

P「もちろんこちらからも大歓迎です。ただ……」

美優「ただ……?」

P「あんまり腕を抱きしめてもらえないでくれると……その恥ずかしくて……」

美優「…!」バッ

P「す、すみません……」

美優「いえ、私の方こそ大胆なことしちゃって…」マッカ

美優「そ、それじゃ私仕事向かいます!行ってきます!」

P「……美優、頑張ってな」

美優「!は、はい!ありがとうございます!」

ちひろ「三船さんのあれは、アウトにすべきだったんですかね。Pさんは堪能してたみたいですけど」

P「堪能って…いや堪能はしましたけど……」

ちひろ「年少組にはあまり見せたくないものでしたし、次からあれはアウトの方向にしますか」

P「……そうですか」

ちひろ「何残念がってるんですか、ほら手止まってますよ」

P「いやーでもこの制度やっぱりいいですね、こうたくさん元気を貰うと本当に捗ります」カタカタ

ちひろ「そう言われると嬉しい限りですね。そうだPさんこれ今日の分のドリンクです、追加でいくつかどうですか?」

P「あー…今日はドリンクいいですよ。こんなにアイドルから元気を貰ったらドリンクナシでもやっていけそうです」カタカタ

ちひろ(な、なにぃ~~~っ!)

ちひろ(これは、まずいことになった。全くこのことを想定してなかった……)

ちひろ(まさかアイドルから元気を貰ったと言ってドリンク拒否となるとは……いやこのPさんならありえない話でもないか……)

ちひろ(この忙しさでドリンクが大量にさばけると思って、たくさん用意している……まさかこの在庫を抱えることになったら私は……)

ちひろ「これは、まずいですね……」

P「どうかしました?ちひろさん?」カタカタ

ちひろ「い、いえなんでもないですよー」アセアセ

ちひろ(さて一体どうしたもんかしらこの状況……)

まゆ「おはようございます」ガチャ

P「おう、おはよう」カタカタ

まゆ「あのぅ、モフチケってのはなんなんですかぁ?」

ちひろ(……閃いた!)ピコーン

ちひろ「まゆちゃん、ちょっといい?」

まゆ「はい?なんでしょうかぁ?」

ちひろ「例のモフチケなんだけどね?ドリンクを買ってくれたら多少のコミュニケーションは見逃すわ」ヒソヒソ

まゆ「……と言いますと?」ヒソヒソ

ちひろ「周りにアイドルが居なかったらコミュニケーションの裁量は私次第。ドリンク購入をしてくれれば、その裁量をゆるくしてあげます」ヒソヒソ

まゆ「……それはまゆ以外の方には?」ヒソヒソ

ちひろ「まゆちゃんが初めての打診です。それでどうします?」ヒソヒソ

まゆ「100本お願いします」ヒソヒソ

ちひろ「ありがとうございます!」

まゆ「Pさん、チケットいいですかぁ?」

P「おういいぞ、それで何する?お喋りとかか?」

まゆ「そうですねぇ……まゆを膝の上に載せてもらってもいいですか?」

P「えっと……それは……」チラッ

ちひろ「……」シラー

P(オッケー、なのかなぁ…?うーん……)

まゆ「Pさん?」

P「え、ああ、分かった」

まゆ「ありがとうございます」ニコニコ

まゆ「それじゃぁ失礼しますね、重くないですかぁ?」

P「あぁ重くないよ、むしろ軽いくらいだ」

まゆ「ふふっありがとうございます」

P「まさかこうやってまゆを膝に乗せる機会があるとは……」

まゆ「まゆはずっとこうやってPさんのそばにいることを想っていましたよ?あの、後ろからぎゅっとしてもらっていいですかぁ?」

P「あ、ああ」

P(これもいいのかなぁ……?でもちひろさんから声かからないし……まぁいいか)

まゆ「まゆ今すごく幸せです。こうやってPさんに抱きしめられるなんて……ちょっとこのままでいさせて下さい……」

P「ああ分かったよまゆ」

###

まゆ「……あら?」ピピピ

P「時間だな」

まゆ「うふ、そうみたいですねぇ、名残惜しいですけど……ありがとうございます」

P(ずっと抱きしめてただけだったから分からなかったけど、5分より長く感じたなぁ。まぁこんなものか)

まゆ「ちひろさん、ありがとうございます」ヒソヒソ

ちひろ「いえいえ、こちらこそ」ヒソヒソ

まゆ「あとぉ、他の子には内緒でお願いしますね」ヒソヒソ

ちひろ「えぇ、モチのロンです。まゆちゃん専用のサービスとしておきます」ヒソヒソ

ちひろ(まぁそんなことないんですけどね。みんなに特別と言って打診する。みんなは自分だけのサービスだと思うから言いふらさない。これは行ける!)

まゆ「……」

まゆ「……それじゃぁまゆもお仕事行ってきますねぇ」

P「ああ、頑張ってなまゆ」

ちひろ「いってらっしゃーい」

P「あの、ちひろさん。まゆのあれはセーフで良かったんですか?」

ちひろ「ええ、まゆちゃん最近頑張ってますしね。これくらいならセーフでしょう。まさかPさんそれに欲情とかしてる訳じゃないでしょう?」

P「も、もちろんですよ!」

ちひろ「じゃあいいじゃないですか。さて、パワー貰ったんだから仕事頑張りましょう!」

P「そうですね、よっしゃ頑張るか!」

###

P「……んーこんな時間か。そろそろレッスン組が帰ってくるかな」ノビー

ちひろ「レッスン組には今日は直接帰って貰うように連絡しています。モフチケを他の人に使ってる所を見られたくない子もいるでしょうし」

P「そんなに見られたくないもんですかね……」

凛「ただいま」

P「おうお疲れ、そうか凛はこれからラジオだもんな。よしそれじゃ車出すよ」

凛「うん、それじゃ準備してくるから、ん?」チョイチョイ

ちひろ「あの凛ちゃんちょっといい?」

凛「なに、ちひろさん?」

###

凛「…なるほど。その条件なら100本でお願いします」ヒソヒソ

ちひろ「分かりました。それならこれからのラジオで……」ヒソヒソ

凛「ありがとうございます。あと、このことって他のアイドルには?」ヒソヒソ

ちひろ「もちろん凛ちゃんだけに伝えてますよ!」ヒソヒソ

凛「……そう、分かった」

P「りーん、先に車行ってるぞー」

凛「うん、今行く」

ちひろ(金の鉱脈見つけたりって感じですね!やったねチッヒ!)

P「それじゃ行こうか」

凛「うん、それでねプロデューサー、モフチケ使おうと思うんだけど」

P「車の中でか?別に事務所戻ってからの方がいいんじゃないのか?」

凛「ううん、プロデューサーにはラジオ収録に立ち会って欲しいんだ」

P「いや、でも仕事あるしなぁ」

凛「ちひろさんがね、プロデューサーもそろそろ気分転換したいだろうって、仕事は私がやっておくからそう伝えてってさ」

P「ち、ちひろさんがそんなことを……」ジーン

凛「あと昔はよくラジオに立ち会ってくれたじゃん、また聞いて欲しいんだ」

P「そうは言ってもラジオは録音してるのちゃんと聞いてるぞ?」

凛「そばで聞いて欲しい。私が…プロデューサーが選んだアイドルがどう成長したかを」

P「凛……」

凛「……ダメ、かな?」

P「いや、ちひろさんの好意もある。そこまで言うならしっかりそばで聞くよ」

凛「うん、ありがとうプロデューサー」

P「こうしてみると、みんな成長したんだなぁって実感があるなぁ」シミジミ

凛「そうだよ、だってプロデューサーがトップアイドルになると思ってスカウトしたんでしょ?」

P「ははっ確かにそうだな、そうかやっぱりみんな成長してるんだな…」

凛「……昔から変わらない人もいるけどね、今回はそれで助かったけど」ボソ

P「んー?なんか言ったか?」

凛「なんでも、そろそろ着くね」

###

凛『…それじゃ今回のラジオはここでお別れの時間だね』

凛『また来週も聞いてね、渋谷凛でした』

###

P「お疲れ様、凛」

凛「ふぅ、どうだった?プロデューサー」

P「最初の頃に比べるとやっぱり物怖じせずに喋れているな。といっても凛はあんまり物怖じしなかった方だけどな」ハハハ

凛「…それって褒めてるの?」

P「褒めてるって、ほらコート着て」

凛「ん、ありがと。もう事務所戻るの?」

P「ああ、戻ってちひろさん手伝わないとな」

P「あとな、凛ありがとうな」

凛「どうしたの?突然」

P「今日の凛との会話でさ、アイドルの成長を改めて知れた気がするよ。だからありがとう」

凛「ふふっ、なにそれ。これくらいでいいならいくらでも構わないよ」

P「これからもよろしくな。それじゃ帰ろうか」

凛「うん、帰ろっか」

###

P「ただいま戻りましたー……ってあれ?和久井さん何してるんですか?」

和久井「何って、制裁をしてるのよ。賄賂事務員千川ちひろをね」

P「え”!?なんかちひろさんやってたんですか!?」

和久井「まぁ事務所経営に関わることではないわ。モフモフチケットについてよ」

P「はい?モフチケで賄賂?」

和久井「タレコミがあったのよ。ちひろさんがスタドリの購入と引き換えに、モフチケの裁量や時間に関して緩くしていたという内容のね」

P「……ちひろさん、そんなことやってたんですか……」ハァ

ちひろ「違います!私が目を離した隙にどんなことがあったか確認が出来なかっただけです!時間もちょっとタイマーを動かすのを忘れていただけです!」

ちひろ「あとスタドリはアイドルに購入は促しましたが、あくまで別の営業のつもりで販売しています!私はシロです!」

P「あー…だから微妙に時間が長いなぁと思うときとかあったのか。…もしかして、凛?」

凛「……うん私もちひろさんにスタドリ購入を勧められたよ。ごめんプロデューサー……」

P「まぁ凛は悪くないだろ。今回それで得られるものもあったしな。ただそこの鬼悪魔の甘言には乗らないようにしろよ?」 <オニ・アクマッテ ドウイウコトデスカー

凛「うん…反省してる。ごめんなさい。和久井さんもすみませんでした」

和久井「…まぁ凛ちゃんが反省してるなら文句はないわ」

和久井「あと折角始めたモフチケだけど、こんなことになってしまうならやっぱり取り止めましょう」

和久井「今日のP君と浮かれた事務員で、どうやらほとんどの仕事が終わってるみたいですし。これからは節度を持ってアイドルの相手をすれば問題なくライブに向けて進められるくらいは大丈夫だわ」

P「そうですか、いえ発案者の和久井さんが仰るならそういう方向でいきましょう。個人的には少し残念ですが……」

和久井「堂々とアイドルとイチャイチャ出来るからかしら?」

P「ぐっ…まぁそれも多少ありますけど……今日のことでアイドルみんなが俺のことを考えてくれてるんだなぁと実感、というか再確認が出来たんです」

P「それが見えた今日は、幸せな日でしたので。それをもたらしてくれたモフチケは少し名残惜しいなって」

和久井「私だって仕事に来たのに、モフチケ使えなかったのよ?残念で仕方ないわよ」

P「それに関しては、仕事もまとまったことですし飲みに行きませんか?」

和久井「あら、P君から誘ってくれるなんて珍しい。是非お相手させて頂くわ」

凛「……」

和久井「どうせだし凛ちゃんも行く?どうせなら今日あったこととか聞きたくない?」

凛「え、いいの?」

和久井「飲み、と言っても私もP君も酒癖悪くないしね。あと明日の仕事もあるしあんまり飲まないわよ、あと酒の肴はおかずにしても美味しいしね?ご飯までしょ?」

凛「それじゃ、私も寄らせてもらおうかな」

和久井「それじゃ近くの○○行きましょうか、準備しましょうか」

ちひろ「あ、あの…私もどうせなら一緒に行きたいんですが……」

和久井「……どうするP君?」

P「…もうアイドルにスタドリ売りつけたりしないですか?」

ちひろ「ハイ!しません!本当です!」

P「購入を決めた凛達の注文はキャンセル扱いにします?」

ちひろ「…はい、分かりました」サメザメ

P「反省してるみたいですし、一緒に連れて行きましょうか。凛もいいよな?」

凛「ちひろさんから勧められなかったら、プロデューサーにラジオ付き合ってもらえなかったしね。私はいいよ」

和久井「あら、そんなことあったりしたのね。そこらへん今日あったことたくさん聞かせてもらうわよ?」

P「といってもそんなに面白くないですけどね」ハハッ

P「それじゃ、歩きながらでも……まずみくが……」

終わり

安易にチッヒを落ちに使ってしまったが、ちひろさんは好きです

あとまゆは盗聴器なんて使いません(迫真)

ただちょっとタレコミをして、自分一人だけいい思い出来たらいいなと思ってるいい子なんです!

読んでくれてありがとうございました

>>18

メモ帳からコピペしてたら、右端で折り返してるところで改行されてることに気づいて慌てて直しました

最初の投稿部分直したい……

おまけ

和久井「……美優ったら結構大胆なのね」

P「あれは俺も驚きましたね」

凛「……どうせプロデューサー鼻の下伸ばしていたりしたんでしょ?」

ちひろ「えぇ、もうダルダルに伸ばしてましたよ。それはもう」

凛「…」ムギュ

P「えっ、ちょっと凛!」

凛「三船さんがいいなら、私だっていいでしょ?」

和久井「…それじゃ私もご同伴させていただこうかしら」ムギュ

ちひろ「おー両手に花ですねPさん」ケラケラ

P「くっそこの事務員めが……」

和久井「あら、Pさんはこんな花は苦手なのかしら?」ムギュ

凛「……」ジッ

P「嫌いじゃないです」

和久井「モフチケを使えなかった分、ここで満足させてもらうわ?ね、P君?」

紹介されてたものを色々試してみます
すみません、ありがとうございます

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