美也「みゃーだって……女の子なんだよ?」(351)
美也「にぃに、ちゃんと見て」
橘「見れるわけないだろ! いいからはやく服を着ろ!」
美也「どうして? にぃには女の子のカラダ、好きでしょ? みゃーのを見ていいよ」
橘「お、お前は女の子の前に妹だろうが!」
美也「逢ちゃんよりも小さいけど、ちゃんと胸あるんだよ?」
橘「七咲がどうとか関係ないよ! 妹の胸を見てもなにも思わないんだよ!」
美也「じゃあなんで見ないの? 本当は意識してるんじゃないの?」
橘「そんなわけあるか!」
美也「……でもにぃにのズボン、パンパンに膨らんでるよ」
美也「にぃに、今楽にしてあげるからね」
橘「おい美也、お前何する気だ!?」
美也「女の子に触ってもらうと……男の子は気持ちよくなれるんだよね?」
橘「だ、だからってお前が触ることないだ――あうっ!」
スリスリ……
美也「にぃにも美也の胸とか触っていいよ。ずっと触りたいと思ってたんでしょ?」
橘「誰がお前の胸なんて……」
美也「にぃに、胸から目が離せてないよ」
橘「はぁ、はぁ……」
美也「ほら、触っていいよ」
橘「み、美也……」スッ
美也「逢ちゃんじゃしてくれないことでも、みゃーがしてあげるからね……にぃに」
翌朝
七咲「おはよう、美也ちゃん。先輩はまだ寝てる?」
美也「ううん、今日はもう起きてるよ」
七咲「え、本当? 自力で起きられたなんて珍しいね」
美也「自力じゃないよ。美也が起こしてあげたの」
七咲「美也ちゃんが……?」
美也「うん。ごめんね、逢ちゃんのお仕事奪っちゃって」
七咲「そんな、気にしないでいいよ。私が好きでやってるだけだから」
美也「……これからはもうやらないでいいよ」ボソッ
七咲「え? 何か言った?」
美也「なんでもないよ!」ニコッ
七咲「あ、先輩。もう、高校生にもなって妹に朝起こしてもらうなんて恥ずかしいですよ」
橘「いや、今朝のは起こすっていうか……」
七咲「言い訳は聞きません。私は先輩の彼女ですから起こしてあげるのも苦じゃないですけど、美也ちゃんに甘えてちゃダメです」
美也「美也も苦じゃないよ? お兄ちゃんを起こすのは慣れっこだし」
七咲「美也ちゃん、先輩をあんまり甘やかしちゃダメだよ」
美也「逢ちゃんだって甘やかしてるくせにぃ……お兄ちゃん、美也が起こしたっていいよね?」
橘「え、その……」
美也「……明日もお口でスッキリさせてあげるよ?」ボソッ
橘「あ……美也に起こされるのも悪くないかな」
美也「にしし、だよねだよねぇ」
七咲「むっ……」
七咲「私、先に学校に行ってますね」
橘「どうしたんだよ七咲。いつも一緒に行ってるのに」
七咲「先輩は朝起こしてもらうくらい仲の良い美也ちゃんと登校すればいいんじゃないですか?」
タッタッタッ……
橘「あ……」
美也「行っちゃったねぇ……それよりにぃに、大丈夫?」
橘「何が?」
美也「まだスッキリしてないんだったら、みゃーがもう1回してあげるよ?」
橘「い、いや、大丈夫だよ」
美也「ホント? もし苦しくなったらすぐ言ってね。みゃーが楽にしてあげるから」
橘(思い出すだけで……やばい)
昼休み
橘「七咲、そろそろ機嫌なおしてよ」
七咲「ふん……美也ちゃんに甘えるなんて本当に情けないですね、先輩は」
橘「ごめんね。明日からは1人で起きるから」
七咲「別に、1人で起きろなんて言ってません。妹に起こしてもらうのは情けないって言ってるんです」
橘「でも美也が勝手に起こしに来るから」
七咲「美也ちゃんが来ても寝てればいいんですよ」
橘「ええっ? それでいいの?」
七咲「先輩を起こすのは私の仕事なんですから、美也ちゃんに起こされないでください」
橘「なんか本末転倒な気もするけど……わかったよ、七咲が来るまでは寝てるよ」
七咲「明日も行きますから、ちゃんと寝ててくださいね? 先輩」
七咲「あと先輩、今日の放課後のことなんですけど」
橘「今日は部活だったよね」
七咲「そうですけど、部活を休もうと思ってるんです」
橘「どうして?」
七咲「今朝はあまり一緒にいられなかったじゃないですか。だからですよ」
橘「七咲が僕をおいて行っちゃうからじゃないか」
七咲「違います。先輩が美也ちゃん相手に鼻の下伸ばしてたからです」
橘「うっ……」
七咲「というわけで、その埋め合わせを放課後にしてもらいます」
橘「わかったよ」
七咲「ふふ、楽しみにしてますからね?」
放課後
美也「あ、お兄ちゃん」
橘「美也、どうしたんだ?」
美也「お兄ちゃんと一緒に帰ろうと思って」
橘「ごめん、今日は七咲と約束があるから先に帰っててくれ」
美也「逢ちゃんと……? そんなのすっぽかしちゃいなよ」
橘「そういうわけにはいかないよ」
美也「……あーあ、残念。今日もにぃにのこと気持ちよくしてあげようと思ってたのに」
橘「なっ……!?」
美也「お父さんたちが帰ってくるまでいっぱいするつもりだったんだけどなぁ」
橘「そ、それなら僕が帰ってからでも……」
美也「逢ちゃんとデートした後じゃイヤ」
橘「そんな……」
美也「にぃにがすぐ帰ってきてくれるなら、みゃーのカラダ好きにさせてあげるよ? どうする?」
橘「……」
橘「七咲、お待たせ」
七咲「遅いですよ、先輩。女の子を待たせちゃダメです」
橘「ごめん。少し話し込んでて」
七咲「それで、今日はどこに行きますか? 久々に丘の上公園とか、あるいは海の方とか……」
橘「そのことなんだけど……今日は普通に帰るだけじゃダメかな?」
七咲「え……どうしてですか?」
橘「美也が少し調子悪いみたいで、そばにいてあげたいんだ」
七咲「授業中は普通にしてましたけど」
橘「でも今は気分が悪いみたいだから心配なんだ」
七咲「……」
七咲「つまり……私よりも美也ちゃんを優先するんですね」
橘「で、でも七咲だって弟が熱を出したらそっちを優先するだろ?」
七咲「そうです、けど……」
橘「七咲だったら僕の気持ち、わかってくれるよね?」
七咲「はぁ……わかりました。今日は一緒に帰るだけでいいですよ」
橘「七咲、ありがとう!」
七咲「そのかわり、次の日曜日をもらいますからね」
橘「うん、日曜日だね。わかった」
七咲「じゃあはやく帰りましょう。美也ちゃんが待ってると思いますから」
美也の部屋
美也「あっ、あん……や、あっ、あっ!」
橘「美也、美也……!」
美也「にぃに、すごいよっ……にぃにのでみゃーの中いっぱいになってるよぉ」
橘「気持ちいいよ、美也……美也も気持ちいいか?」
美也「うん、きもちいぃ……はう、やぁん、あっ、ひうっ!」
橘「ああ、美也! 僕、もうっ……!」
美也「イっていいよ! みゃーの中でイって、にぃに!」
橘「うあ、ああっ!」
ビューッ! ビューッ! ドプッ、ドププッ!
美也「あはっ……またイっちゃったね、にぃに♪」
美也「みゃーが綺麗にしてあげるね、にぃに……んちゅ、ぺろ、ぺろ」
橘「あ、ダメだよ美也。そんなことされたらまたっ……!」
美也「ん、んぐっ……にぃにのまた大きくなってきちゃったねぇ。もう1回する?」
橘「もうゴムがないからできないよ」
美也「じゃあにぃに買ってきてよ。みゃーは待ってるから」
橘「今から買いに行くのはめんどくさいなぁ」
美也「別にみゃーはなくてもいいよ? にぃにが責任とってくれるならね」
橘「……買ってきます」
美也「急いでね。みゃーだってはやくしたいんだから」
新井「にぃに……んちゅ、ぺろぺろ」
金本「そんなことされたらまたっ……!」
翌朝
七咲「……で、また美也ちゃんに起こしてもらったわけですか」
橘「美也のやつ、しつこくて……そのまま寝てるなんて無理だったよ」
七咲「そもそも、なんで急に美也ちゃんが先輩を起こすようになったんですか」
橘「え……な、なんでだろう」
七咲「先輩、美也ちゃんと何かあったんじゃないですか」
橘「な、何もないよ」
七咲「本当ですか?」
橘「だいたい何かって何?」
七咲「私にもわかりませんけど……例えば、先輩があまりにだらしないから美也ちゃんが心配したとか」
橘「ないない、そんなことないって」
七咲「……まぁいいです。はやくご飯食べて準備してください」
美也「逢ちゃん、今日もごめんね?」
七咲「別にいいけど、美也ちゃんは少し先輩のこと構いすぎじゃないかな」
美也「そう? 兄妹だからそんなおかしくないと思うけどなぁ」
七咲「その、言い方悪いかもしれないけど……ブラコンみたいだよ?」
美也「美也はブラコンじゃないよ。お兄ちゃんがシスコンなんだよ」
七咲「先輩はそこまでじゃないような」
美也「ううん。だって今日もお兄ちゃんに頼まれたから美也が起こしてあげたんだよ」
七咲「え……それ、本当に?」
美也「うん。昨日みたいに起こしてほしいって言われたもん」
七咲「……そういえば美也ちゃん、体調の方は大丈夫なの?」
美也「体調? 美也は元気だよ。なんで?」
七咲「昨日は体調悪かったんでしょ?」
美也「んー? 美也は昨日も元気だったよ?」
七咲「え、でも先輩が……」
美也「お兄ちゃんがどうしたの?」
七咲「……ごめんね、なんでもないの。私の勘違いだったみたい」
美也「お兄ちゃん、準備できたー?」
橘「うん、オッケーだよ」
美也「じゃあ行こっか。にしし」ギュッ
橘「こ、こら。くっつくんじゃないよ」
七咲「……」ジト
橘「七咲、これは美也が勝手にやってるだけで……」
七咲「私、何も言ってませんけど……先輩がシスコンでも私の知ったことじゃありません」
橘「僕がシスコン……!?」
七咲「それじゃあ行きますよ、先輩」グイッ
橘「な、七咲まで引っ張らないでよ」
学校
梅原「よう大将。今日は両手に花で登校したそうじゃねえか」
橘「片方は妹だぞ。花でもなんでもない」
梅原「傍から見れば花なんだよ。しかしお前もよくやるな」
橘「僕がやりたくてやったわけじゃないけどな」
梅原「だってよ、普通妹の前で彼女といちゃつくか?」
橘「いちゃついてないよ」
梅原「手をつないで登校してもいちゃついてない、か……随分と遠くの世界に行っちまったなぁ、橘」
橘「引っ張られてただけだからな……」
梅原「っと……噂をすればってやつだな」
橘「え? あ、七咲」
梅原「休み時間にもこうして上級生の教室まで会いに来るなんて愛されてるなぁ」
橘「茶化すなよ。とりあえず行ってくる」
梅原「先生には腹痛で保健室に行ってるって言っておけばいいか?」
橘「だから茶化すなって。すぐ戻ってくるよ」
橘「どうしたんだ?」
七咲「先輩にちょっとお話があって」
橘「何?」
七咲「……先輩、最近やけに美也ちゃんと仲良いですよね」
橘「そ、そうかな?」
七咲「そうですよ。今朝だって見せつけてくれましたし」
橘「だからあれは美也が勝手に――」
七咲「昨日だって嘘吐いて、私との約束を破って」
橘(バレてる……!?)
七咲「美也ちゃんが大切なのはわかりますけど、嘘吐くのはやめてほしいです」
橘「ご、ごめん……」
七咲「昨日、本当は何の用事だったんですか?」
橘「え、えーっと……」
七咲「言えないようなことなんですか?」
橘「そうじゃないけど……七咲、聞いても絶対に笑わないでよ」
七咲「笑ったりしませんよ」
橘「実は……美也が僕特製のチャーハンを食べたいって言い出したんだ」
七咲「……は?」
七咲「それだけですか?」
橘「うん。嘘吐いて本当にごめん、七咲」
七咲「はぁ……なんだか怒ってた私がバカみたいじゃないですか」
橘「でも僕が嘘吐いてたのは事実だし」
七咲「もういいですよ。あ、でも……」
橘「どうしたの?」
七咲「今朝も美也ちゃんに起こしてもらったことは許してませんから」
橘「そっちも!?」
七咲「先輩と付き合いはじめてからわかったことがあるんです……私って思ったよりも心の狭い人間みたいで」
橘「え、そうかな? そんなことないと思うけど」
七咲「だって、先輩が美也ちゃんと仲良くしてるのを見るだけでヤキモチやいてるんですよ?」
橘(ああ、最近のはヤキモチだったんだ)
七咲「美也ちゃんは妹だからしょうがないのに……先輩、私のことめんどくさい女だと思いませんか?」
橘「まさか。めんどくさいなんて思ってないよ」
七咲「本当ですか?」
橘「僕の彼女は七咲なんだから、もっと自信持ってよ」
七咲「でもこのままだと先輩のこと束縛しちゃいそうで……」
橘「恋人なんだから少しくらい図々しくてもいいんじゃないかな?」
七咲「先輩はイヤじゃないですか?」
橘「うん。七咲から束縛されるなら大歓迎だよ」
七咲「なんか言い方が変態っぽいですよ、先輩」
橘「真面目に答えたのに!?」
七咲「ふふ、冗談です。先輩の言うとおり、もうちょっと図々しくなってみますね」
橘「それくらいがいいと思うよ」
七咲「やっぱりちゃんと話してよかったです。じゃあそろそろ授業はじまるから戻りますね」
美也「あ、逢ちゃん。ギリギリだね」
七咲「うん、危なかった」
美也「どこ行ってたの?」
七咲「先輩のところだよ」
美也「お昼休みじゃダメだったの?」
七咲「お昼休みだと茶々が入りそうだから」
美也「ふぅん……」
放課後
美也「学校にお宝本をため込むなんて、にぃにってホントにバカだよねぇ」シコシコ
橘「あ、ああっ」
美也「今も妹に弄ってもらって気持ちよくなっちゃってるし……逢ちゃんが知ったら幻滅するだろうなぁ」
橘「な、七咲のことは言うな!」
美也「そんな言い方していいの? もうやめちゃおっかな」ピタッ
橘「そんな……や、やめないでくれ美也!」
美也「うわ、ピクピクしてお汁ダラダラ……すっごい切なそうだね、にぃに」
橘「触ってくれぇ、美也ぁ」
美也「ねぇ、にぃに。触ってほしい?」
橘「触って、触ってぇ」
美也「また情けない声出して……でもそんなにぃにも好きだよ。ご褒美に少しだけ触ってあげる」
橘「ああ、はやくっ……!」
美也「まずは指1本だけだよ」スッ
橘「ふあっ!」
美也「どう? 先っちょナデナデされるの気持ちいい?」
橘「も、もっと激しく!」
美也「ダーメ。ちょっとずつ、ちょっとずつね」
美也「ところでにぃに、今日の休み時間に逢ちゃんと何話したの?」
橘「そんなの忘れたよ! いいから擦ってくれぇ!」
美也「ダメだよ。ちゃんと答えてくれないともう終わりにしちゃうよ?」
橘「うっ……き、昨日約束を破ったことを謝ったんだよ」
美也「それだけじゃないでしょ? 他には?」
橘「他には、他には……付き合ってるんだからもっと図々しくてもいいって言ったんだ」
美也「それ、にぃにが逢ちゃんに言ったの?」
橘「そ、そうだよ。話したのはこれくらいだ」
美也「付き合ってるねぇ……そのにぃには今みゃーの手で情けない声を上げちゃってるのにね」
美也(これ以上図々しく……? 毎朝来るだけでも鬱陶しいのに、信じらんない)
橘「も、もういいだろ美也。はやくイかせてくれ!」
美也「にぃにはみゃーのこと好き?」
橘「好きに決まってるだろ!」
美也「逢ちゃんよりも好き?」
橘「それ、は……」
美也「みゃーって言ってくれたら、このままイかせてあげるよ?」
橘「み……美也の方が好きだ! 七咲よりも美也が好きだ!」
美也「にしし、よくできました。じゃあイかせてあげる」シコシコ
橘「ああ、ああっ! も、もう出るっ!」
美也「ほーら、イっちゃっえ♪」
橘「う、うああっ!」
ビュ、ビュルルルルル! ビューッ、ビューッ、ビュッ、ビュッ!
橘「七咲、こっちだよ」
七咲「あ、先輩。お待たせしました」
橘「部活お疲れ様」
七咲「先輩こそ、待ってるのは退屈じゃありませんでしたか?」
橘「ううん、そんなことないよ。待つのって結構好きだし」
七咲「何してたんですか?」
橘「友達と話したり、図書室に行って本を読んだりだよ」
七咲「またエッチな本ですか……」
橘「違うよ! 図書室にその手の本が置いてあるはずないだろ!?」
七咲「もう、そんな必死にならないでください。冗談ですよ、先輩」
橘「今日はどこか寄って帰る?」
七咲「そうですね……」
橘「行きたいところがありそうだね」
七咲「先輩の部屋はダメですか?」
橘「僕の部屋? 構わないけど、毎朝来てるじゃないか」
七咲「朝はゆっくりできないじゃないですか」
橘「そうだね。まあ七咲が来たいって言うなら歓迎だよ」
七咲「じゃあ早速行きましょう、先輩」
橘「ただいまー」
美也「あ、にぃに! おかえ……り……」
七咲「美也ちゃん、こんばんは。お邪魔するね」
美也「う、うん。ゆっくりしていってね」
橘「僕達は部屋に行くから、美也は居間で好きにしてて大丈夫だよ」
美也「……」
七咲「ほら、先輩はやく」
橘「おいおい、そんな急かさなくてもいいだろ」
美也(ホント図々しい……邪魔者のくせして)
七咲「先輩の部屋、暑いですね」
橘「走って来たからじゃないか?」
七咲「服脱いじゃいますね」
橘「ええっ!? そ、それは……!」
七咲「何変な想像してるんですか。ブレザーとセーターを脱ぐだけですよ」
橘「あ、そうだよね……」
七咲「まったく、先輩は本当にエッチなんだから……ハンガー1つ借りますね」
橘「うん。好きに使っていいよ」
七咲「先輩、先輩」
橘「何?」
七咲「えへへ、呼んでみただけです」
橘「なんだよ、もう……七咲、七咲」
七咲「なんですか?」
橘「呼んでみただけだよ」
七咲「ふふ、これでおあいこですね」
橘「そうだね」
美也(何これ……にぃにもデレデレしちゃって、バッカみたい)
七咲「先輩、もっとぎゅってしてほしいです」
橘「ん、こう?」ギュッ
七咲「はい……最近、こういう時間あんまりなかったですよね」
橘「そうだね」
七咲「先輩が美也ちゃんにかまけてたせいですけどね」
橘「あの、すみませんでした……」
七咲「ちゃんと私のことも構ってくれないとイヤですよ?」
橘「うん、わかってるよ。今日は昨日の分もまとめて七咲を構うことにするよ」
七咲「ありがとうございます……あ、だからって日曜日の約束は約束ですよ? 先輩」
橘「大丈夫、忘れてないよ」
美也(日曜日……? デートでもする気なの? みゃーがにぃにと1日中楽しもうと思ってたのに……)
日曜日
七咲「え……行けない?」
橘『頭が痛くて……本当にごめん』
七咲「そんな、謝らないでください。それよりも大丈夫なんですか?」
橘『う、うん。寝てれば良くなると思う』
七咲「デートはまた今度でいいですから、今日はしっかり休んでください」
橘『ありがとう。それと……やっぱりごめんね』
七咲「いいんです。それじゃ先輩、お大事に」
橘「美也、今日のデートは断ったよ……だからもういいだろ!?」
美也「もぉ、焦らないの。いっぱい我慢した方が気持ちよくなれるでしょ?」
橘「も、もう限界なんだよ……っ!」
美也「ふぅ~」
橘「っあ!?」
美也「あはっ、息吹きかけただけでピクって動いたよ」
橘「頼むぅ……はやく舐めてくれぇ」
美也「にぃに、これからはみゃーの許可なしに逢ちゃんとデートしちゃダメだよ? わかった?」
橘「わかった、わかったからぁ……」
美也「じゃあイかせてあげるね、にぃに」
橘「は、はやく! はやくしてくれ!」
美也「腰突き出しちゃって、はしたないなぁ……ん、はむっ」
橘「ふあぁ……」
美也「ん、んぐっ、んぶっ、じゅ、はぶ」
橘「あぁぁぁ……きもちいいぃぃ……」
美也「んん、んちゅう、んぐっ、ちゅぶ、んううううっ……」
橘「はぁ、あっ、あうう……美也、もう出そ……っ!」
美也「むぐっ、ちゅ、ちゅ、ちゅうう……そのままイっていいよ、にぃに」
美也「ぬぶ、ちゅっ、あふ……んぐぅ、んじゅ、はぶっ」
橘「あぁぁっ! 美也、そこ、そこいいよ……!」
美也「ぉ、ちゅぶっ、ちゅ、むぅ、ちゅぼ、んんん」
橘「あ、出る、出る……! もう出るよ、美也!」
美也「ん、はっ、ぷ、はっ、ふ、んん、んっ、ずっ、ずっ……ちゅううううぅぅぅ」
橘「うあ、あああっ!」
ドピュ、ビュルルルル!
美也「ん、んぎゅ、んぐ、ん……ごくんっ……ふぅ。いっぱい出したね、にぃに」
橘「あ、ああ……はぁ、はぁ……」
美也「でもまだまだこれからだよ? 今日は1日中楽しもうね、にぃに♪」
美也「あっ、い、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ……」
橘「うっ、はぁ……美也、そろそろ……っ!」
美也「またイくの? いいよ、気持ちよくなってね」
橘「う、お、おっ」パンパン
ピンポーン
橘「え……」
美也「……無視しちゃっていいじゃん」
橘「いや、そういうわけにもいかないだろ。しょうがないから僕が出てくるよ」
美也「途中で止められるとすごい冷めるんだけど」
橘「我慢してくれ、美也。そっちの服とって」
美也「むぅ……」
ガチャ
橘「はい、どちらさまで――」
七咲「あれ? 先輩?」
橘「七咲!? なんでここに……?」
七咲「先輩の様子を見ようと思って……すみません、起こしちゃいましたか?」
橘「いや、ちょうど水を飲もうと起きたところだったんだ」
七咲「そうですか。じゃあはやくベッドに戻りましょう。安静にしてないと治るものも治りませんよ?」
橘「そ、そうだね」
橘(ど、どうすれば……!?)
橘「あ、あのさ……」
七咲「どうしたんですか?」
橘「部屋が汚いからちょっと掃除したいんだ。居間で待っててくれるかな」
七咲「もう、何言ってるんですか? 今さらそんなの気にしませんよ。先輩は病人なんだから、私が掃除してあげます」
橘「いや、それは悪いよ」
七咲「私がいいって言ってるからいいんです。先輩はゆっくり寝ててください」
橘「でも……」
七咲「でもじゃありません。こういうときはわがまま言っていいんですよ」
橘「あ、あはは……ありがとう」
橘(本当に頭が痛くなってきた……)
橘「お……お腹が減ったな」
七咲「私が何か作りましょうか?」
橘「うん、よろしく頼むよ!」
七咲「じゃあ台所借りますね」
橘「おじやとか軽いものでいいよ。小腹が空いただけだから」
七咲「はい。先輩はちゃんと寝ててくださいね? 掃除はじめちゃダメですよ?」
橘「わ、わかってるよ」
橘(よし、これで時間は稼げるな)
橘「美也、はやく服を着て部屋に戻れ!」
美也「え、なんで?」
橘「七咲が来たんだよ! とりあえず急げ!」
美也「逢ちゃんが? 別にいいじゃん、このままで」
橘「七咲にばれるだろ!」
美也「もうばらしちゃおうよ。そっちの方が逢ちゃんのためだって」
橘「無理に決まってるだろ! いいからはやく服を着ろ!」
美也「ちぇ……わかりましたよぉ」
七咲「先輩、できましたよ」
橘「おお、ありがとう七咲」
七咲「あれ……」
橘「ど、どうした?」
七咲「部屋、普通に綺麗じゃないですか」
橘「そ、そうかな」
七咲「もしかして掃除してたんじゃ……」
橘「してないよ! ちゃんと寝てたって」
七咲「ならいいんですけど」
七咲「私が食べさせてあげますね、先輩」
橘「そこまでしてくれなくても大丈夫だよ」
七咲「先輩に拒否権はありませんから。はい、あ~ん」
橘「あ、あ~ん」
七咲「どうですか?」
橘「うん、美味しいよ」
七咲「味が薄かったりしませんか?」
橘「ううん、ちょうどいいよ」
七咲「ふふ、じゃあもう1回。あ~ん」
橘「ごちそうさま」
七咲「お粗末さまでした。そういえば今日は美也ちゃんいないんですか?」
橘「み、美也? 部屋にいると思うけど、どうして?」
七咲「先輩が玄関に出たから、てっきりいないのかと思ってました」
橘「なるほどね。まだ寝てるのかも」
七咲「……それってどうなんですか? 先輩が調子悪いときくらい、美也ちゃんが出るべきだと思いますけど」
橘「まぁ、たしかに」
七咲「先輩の面倒もみてないみたいですし……美也ちゃんは気配りが足りてません」
橘「あいつに気配りなんて期待するだけ無駄だよ」
美也(2人とも好き放題言ってくれるね……)
美也(今日はまだおとなしくしてようと思ったけど……やーめた)
ガチャ
美也「あ、やっぱり逢ちゃん来てたんだ」
七咲「うん、お邪魔してます」
橘「美也、どうしたんだ? 僕に何か用か?」
美也「ううん、用があるのは逢ちゃんだよ」
七咲「私に?」
美也「逢ちゃんにね、ちょっと見てもらいたいものがあるんだぁ」ニコニコ
美也「これ、なんだと思う?」
七咲「え……」
橘「なっ……お、お前何見せてるんだ!」
美也「保健の授業聞いてたらわかるよね。高校生なのに子どもできちゃったら大変だもんね」
七咲「な、なんで美也ちゃんがそんなもの持ってるの?」
美也「これは美也のじゃないよ。じゃあ誰のだろうね?」
七咲「……先輩」
橘「あれ、なんだかまた頭が痛くなってきたなぁ……あ、あはは……」
美也「逢ちゃんはお兄ちゃんとそういうことしてるの?」
七咲「し、してるわけないよ!」
美也「あれ? でもおかしいなぁ。もう何個か使われてるよ、これ」
七咲「な……なんで?」
美也「なんでだろうねぇ? ねぇ、お兄ちゃん?」
橘「えーっと……ほ、ほら! 試しに使ってみようと思ってさ!」
美也「半分以上も1人で使ったの?」
橘「いや、その……」
七咲「先輩、どういうことですか」
橘「こ、これは……おい、美也! 悪ふざけが過ぎ――」
七咲「今は私が先輩に質問してるんです。ちゃんと説明してください」
橘「……はい」
七咲「どうしてあんなもの持ってるんですか? いつ、誰と使ったんですか?」
橘「だ、だから1人で使ったんだって」
七咲「また私に嘘吐くんですか?」
橘「嘘じゃ……ないよ?」
七咲「……」
美也「逢ちゃん、美也が答え知ってるよ。教えてあげよっか?」
七咲「……教えて」
橘「美也、言うな! 言うんじゃな――」
美也「お兄ちゃんはね、美也とエッチしたんだよ」
七咲「へ……」
美也「毎日エッチしてるんだ、美也とお兄ちゃん。今日も朝からずっとしてたんだよ?」
七咲「……」
美也「逢ちゃんと電話してるときも、お兄ちゃんは美也におちんちん弄られて気持ちよさそうにしてたんだよ」
七咲「嘘……」
美也「嘘じゃないよ。今もベッドシーツにエッチの跡が残ってるよ。お兄ちゃん、見せてあげてよ」
橘「そんな跡ないよ! ないからね、七咲?」
七咲「先輩……美也ちゃんの言ってることは全部嘘ですよね?」
橘「嘘に決まってるじゃないか。僕と美也は兄妹なんだから」
美也「にぃに、どうして嘘吐くの? みゃーのこと捨てるの?」
橘「美也、後でゆっくり話そう。ね?」
美也「そうやってみゃーを騙すんだ……今まで逢ちゃんを騙してきたみたいに」
橘「頼むよ、美也。今は部屋に戻ってくれ」
七咲「でも先輩……じゃあ誰と使ったんですか?」
美也「みゃーだよ、逢ちゃん。にぃには嘘吐いてるんだよ」
橘「美也、いい加減黙れ!」
七咲「やっぱり美也ちゃんなんですか? 先輩は、妹の美也ちゃんと……」
橘「違う、違うんだ七咲。話を聞いてくれ」
美也「そうだよ、逢ちゃん。にぃには逢ちゃんとのデートよりみゃーとエッチすることを選んだんだよ」
橘「もうやめてくれ、美也……」
七咲「なんで……先輩……」
橘「七咲、ちょっと外に出よう。気分転換に――」
七咲「さ、触らないで!」
橘「な、七咲?」
七咲「妹とそんなこと……気持ち悪い……」
橘「してないよ、してるはずないだろ? 七咲は僕を信じてくれるよね?」
七咲「やだ、やだ……兄妹でそんな……気持ち悪い、気持ち悪い……」
橘「お願いだ、七咲……信じてくれ……」
七咲「おかしい、狂ってる……先輩も美也ちゃんもおかしい、おかしいよ……い、いやあああっ!」ダッ
橘「ま、待ってくれ! 七咲ぃ!」
美也「追わない方がいいよ、にぃに」
橘「美也、お前……なんてことしてくれたんだ!」
美也「どうして怒るの? みゃーはにぃにと逢ちゃんのためを思って全部話したんだよ」
橘「僕と七咲のため、だと……!?」
美也「にぃにはみゃーのことが好きなんだから、好きでもない人と付き合うのは疲れるでしょ? 逢ちゃんもかわいそうだし」
橘「何言ってるんだよ……意味わからないよ」
美也「そもそも、逢ちゃんがいけないんだよ。にぃにのこと1番好きなのはみゃーなのに、みゃーからにぃにを奪おうとして」
美也「兄妹の仲を引き裂こうとしたんだから、当然の報いだよ」
美也「これくらいで諦めちゃうなんて、逢ちゃんの愛はその程度だってわかってよかったね」
美也「逢ちゃんが離れちゃったのは寂しいと思うけど、にぃににはみゃーがいるからね?」
美也「みゃーは逢ちゃんと違ってにぃにから離れたりしないよ」
美也「ずっとにぃにのそばにいる」
美也「だから安心して、にぃに」
美也「にぃにはみゃーのことだけ愛してればいいんだよ」
美也「みゃーもにぃにのことだけ愛してるからね」
美也「兄妹なんだから、愛し合うのは当然だよね」
美也「これからも2人で生きていこうね」
美也「大好きだよ、にぃに」
数ヶ月後
中多「逢ちゃん、もう部活に出ても大丈夫なの?」
七咲「うん。もともと精神的な問題だったから」
中多「よかったぁ。はやく美也ちゃんも元気になるといいね」
七咲「……そう、だね」
中多「美也ちゃん、いつ学校に来れるのかなぁ」
七咲「う……お、おえぇ」
中多「あ、逢ちゃん!? どうしたの!?」
七咲「ごめんね、ちょっと気分が……心配しないで、もう慣れたから」
美也「ねぇ、にぃに。聞いてよ、みゃーまだ来ないんだよ」
美也「これはもう間違いないよねぇ……にしし」
美也「お父さんとお母さんに言ったらどんな反応するかな? やっぱり驚くよねぇ」
美也「もしかしたら反対されちゃうかも。そしたらどうする?」
美也「みゃーはダンコ拒否するよ! にぃにも手伝ってくれるよね?」
美也「それでもダメって言われたら……悲しいけど、お父さん達にも消えてもらうしかないよね。逢ちゃんみたいに」
美也「大丈夫だよ、にぃに。またうまくやってみせるから」
美也「みゃーとにぃにの邪魔をするやつは絶対やっつけるからね」
美也「2人で幸せに暮らそうね、にぃに」
おわり
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