穂乃果「海未ちゃん大好き!」 (242)
穂乃果「海未ちゃん大好き!」
さるさんで落ちました…ごめんなさい
需要があるなら続けます
あとさっきまでの書き込みをコピペした方がいいかもお願いします…
一応、少しして人が増えてから建て直しも考えてます
じゃあ、あそこから再開
最初から追いたい人…いるかわからないけど、もし居たらログ速のURL拾って来ます
亜里沙「ええ!!?そうなの!?」
雪穂「残念ながら…」
亜里沙「そ、そんなぁ……」
雪穂「ま、ありがとね!亜里沙!」ウルウル
亜里沙「えっ…?」
雪穂「どんな形であれ好意には感謝するのが日本流!ってね!」
亜里沙「雪穂ちゃんありがとうううう大好きいいいいいいい!!!!!!」
雪穂「グホァッ!?」
雪穂「あ、ぁり…さ…いきなり体当たりは……死ぬ…」
亜里沙「雪穂~♪雪穂~♪雪穂~♪」
雪穂「は、ハラショー……」グッ
雪穂は溶鉱炉に沈む時のように綺麗に親指を立て撃沈した
海未の携帯は揺れる
時が止められたかのようなその小さな空間で、唯一動きを見せる長方形の端末
from:穂乃果
件名:今日はお手伝い無くなったよ!
本文:今から行くね!
夕陽に染まる空の下、病室で重なる二つの影
止まった時間が動き出すまで、少しの時間を有した
故に気付かない
携帯の震動にも
そして
穂乃果(え…………?)
病室の扉越し
記憶を失う前、かつて愛し合っていた恋人の存在にも
穂乃果(え…………?)
嘘……嘘だ……こんなのは嘘……全部嘘なんだ……絶対……
視界が揺れる、足が震える、胃は激しく痛み、何も考えられなくなる
ここにはいられなかった
一刻も早く逃げ出したかった
これ以上世界を見たくなかった
今日の事は全て忘れたかった
走り出す
夢中になって走り出す
途中看護婦にぶつかった
謝って、とにかく走った
病院を出て、走った
呼吸が苦しくても走った
お腹が痛くなっても構わず走った
走って走って走って走って
私はいつの間にか家にいた
目眩、頭痛、胃痛、腹痛
冷や汗は私の身体全体をじっとりと濡らし、涙も枯れきった私は、ふらつく足でトイレへと向かう
穂乃果「う……げぇえぇぉぅえっぇっぉぉぅえぇぇ!!!!!!!!」
吐いた
吐いて吐いて、枯れた筈の涙はまた搾られて、私は奇声を上げながら壁を叩いた
そこからはあまり記憶がない
目が覚めたら私は自室のベットに寝かされていた
頭に冷たい感触……
穂乃果「濡れタオル……?」
今日は家には誰もいない筈
まだ雪穂が帰ってくる時間でもない
……誰が?
???「あっ……」
見慣れた姿、聞きなれた声
その主は、私の大切な友達の一人
穂乃果「ことり……ちゃん……?」
ことり「穂乃果ちゃん……起きたんだね……良かった……」
穂乃果「私……いつのまに部屋に……」
ことり「私が運んだんだよ」
穂乃果「ことりちゃんが……?」
ことり「穂乃果ちゃんのお母さんにね、穂乃果ちゃん海未ちゃんのお見舞いから帰ってくる頃にことりが家に帰れたら、穂乃果ちゃんのお家をお願いされてたの」
ことり「予定通り家に帰って、穂乃果ちゃんの家にきたらいきなり二階から大きな音がしたから……それで……」
そこまで言われればあとは大体予想がつく
気を失った私を、ことりちゃんは今の今まで看病していてくれたんだ……
穂乃果「ごめんね……ことりちゃん……迷惑書けちゃって……」
ことり「ううん!そんなことないっ!そんなことより私は穂乃果ちゃんが心配なのっ!」
ことり「ねぇ……何があったの……?」
穂乃果「…………」
私はことりちゃんに、私の見たことを話した
海地ちゃんと絵里ちゃんが
キスをしていた話しを
数刻前
絵里「んんっ!?ご、ごめんなさいっ!!大丈夫!?怪我はない!?」
海未「い、いえっ//大丈夫ですが、そのっ!!///」
絵里「ごごごご、ごめんなさい!!!!!」
私は事故とはいえあろうことか海未にキスをしてしまった
これでは穂乃果に申し訳が立たないし、海未にはなんてお詫びすればいいか……
海未「か、顔をあげてくださいっ//」
絵里「ごめん……」
海未「いえ……事故ですから、しかたないですよ」
絵里「うん……」
好きだった海未
穂乃果の恋人の海未
私は諦めて、穂乃果に全てを託した
折り合いをつけ、もう叶うことはないと思っていた
海未との
ファーストキス
結局私は今日は帰ることにした
あのままじゃ気不味いし、明日もまた来るのだ
これが得策だろう
絵里「……?」
海未の病室から出ると、何かが転がっている
絵里「これって……!!!」
穂むらの焼き印
間違いなく、和菓子屋穂のかの饅頭だ
しかし、当の持ち主はいない
絵里「もしかして……!?」
もしかしたら、これは考えうる最悪の自体なのかもしれない
なんにせよ、私は再び海未の病室へ戻らなければならなかった
きっと穂乃果は何らかの連絡を海未に寄越している筈なのだ
絵里「穂乃果……!」
振り返り、再びドアに手をかける
が
中から何か聞こえてくる
ん……り……ぁっ……
絵里「海未の声……よね?」
ドアに手をかけたまま動けずにいた私は、取り合えず中の音を聞こうと集中する
海未「ん……ぁ、えりっ……えりぃ……っ……」
絵里「嘘……」
嘘だと思いたかった
中で何が起きているかなど、わかりきっている
震える足をなんとか動かし、ゆっくりと
ゆっくりと私は病院を出ていく
喜びなどない
あるのは
恐怖だけだった
穂乃果「……」
ことり「海未ちゃんと絵里ちゃんがキスを……?」
穂乃果「……念のために言うけど、見間違いなんかじゃないよ」
ことり「……」
穂乃果「どっちからやったかなんてわからない」
穂乃果「海未ちゃんは記憶が無いし、絵里ちゃんは元から海未ちゃんが好きだった」
ことり「二人を疑ってるの!?」
穂乃果「だって……だって!!!私だって疑いたくはないけど!!!!二人とも大好きだけど!!!!見ちゃったんだからしかたないじゃんかああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
ことり「ひっ……」
私が普段出したこともないような大きな声だった
自分でも吃驚したんだ、ことりちゃんが驚かない訳がなかった
ことり「あ……いや……」
穂乃果「ご、ごめんことりちゃん……」
ことり「……」
穂乃果「……私ね、自分でも……こんなに悲しいなんて思わなかった」
穂乃果「海未ちゃんに記憶は無いからさ……もし海未ちゃんが私以外の誰かを好きになったら、それを止めることなんて……私にはできないよ……」
穂乃果「もう……やだよぉ……」
ことり「…………」
ふと、ことりちゃんの手が私の肩に触れる
触れるというより、掴むというのが正しいかもしれない
ベットの上に押し倒される形になった
次の瞬間、私の目の前には、視界一杯のことりちゃんが映った
ことり「ん……」
抵抗はしなかった
する気力も無かった
穂乃果「ん…………はぁ、ことりちゃん……なんで……」
ことり「穂乃果ちゃん、今から大切なこと、言うから……ちゃんと聞いてて」
ことりちゃんの勢いに圧され、私はことりちゃんの目を見つめた
ことり「穂乃果ちゃん、私は穂乃果ちゃんのことがずっと昔から好きだった……誰よりも愛してた」
ことり「穂乃果ちゃんが海未ちゃんを好きになるよりも前からずっとずっと好きだった」
ことり「だけど海未ちゃんと穂乃果ちゃんが恋人さんになって、嫉妬はしたけど、私は諦めた」
ことり「これからは、二人を支える友達でいようって」
ことり「私はっ……ことりはっ……穂乃果ちゃんが好き、大好き……海未ちゃんの代わりでもいい、海未ちゃんに記憶が戻って、穂乃果ちゃんともう一度恋人さんになったら捨ててくれても構わない……だからっ、だからっ!……今だけは私の穂乃果ちゃんでいてっっ!!」
ことり「わかってる、わかってるよ!!自分が卑怯で情けないことしてるって、自覚くらいしてるっ……でも……!」
ことり「私ももう……耐えられないよ……なにより……」
ことり「穂乃果ちゃんの涙は……見たくないから」
ことりちゃんの涙が私の顔に何粒も、何粒も落ちてくる
言われて初めて気付いたが、私も同様に泣いていた
溢れんばかりに涙が出ていた
ことり「ねぇ……穂乃果ちゃん……私を……」
ことり「私を……海未ちゃんだと思って……抱いて」
穂乃果「……できないよ」
ことり「っ……!」
そう、私にそんなこと……できるわけがない
私も、疲弊しきった心のままではいられなかった
ことりちゃんにキスされて、私はことりちゃんを
抱きたいって
慰めあいたいって
そう思ってしまったのだから
穂乃果「だから、できない……海未ちゃんだと思って抱くことなんてできない」
わかってる
これがただの傷の舐め合いだってこと
わかってる
こんなことをしても、もっと辛くなるだけだってこと
わかってる
こんなことをしたって結局
なんの意味も無いこと
今5分でスレ落ちるのか
さるさん怖いな
穂乃果「私も、ことりちゃんの涙なんか……見たくないから」
ことり「うわぁあぁぁあぁああぁぁぁあぁぁあぁああん!!!!!!」
穂乃果「こ、ことりちゃん!?私、悪いこと言っちゃったかな!?よくわからないけどごめん!!!!」
焦りのあまり、謝りながらことりちゃんを抱き寄せてしまった
ことり「嬉しっ……がっぁからっ……!穂乃果ちゃんっ…と、こうしてっ…!いられるのが!」
嗚咽混じりにも必死に言葉を溢すことりちゃんは、とても可愛くて
もう後戻りは
出来なかった
翌朝
結論から言うと、私はことりちゃんを抱いた
あのあとことりちゃんとお風呂に入って、着替えて、雪穂が帰ってきて、一緒にご飯を食べてから、ことりちゃんは自分の家に帰った
携帯には、絵里ちゃんからの着信が沢山あった
私の差し入れのお饅頭が落ちていたらしい
多分、私が焦って無くしたお饅頭だと思う
病室の前に落としてたんだなぁと、どうでもいいことを考えていた
絵里ちゃんの話によると、あれは単なる事故だったらしい
私としたことが、二人を疑ってしまった
絵里ちゃんには謝った
絵里ちゃんも私に謝った
何度も何度も謝った
暫くして、海未ちゃんからメールが帰ってきた
私に、結局来なかったのか? というメールだった
返信内容も思い付かなかったから、あとは絵里ちゃんに任せて、明後日学校で話すことにした
結果的には誰も悪くなんか無かったのだ
私はそれにも気付かず、荒れに荒れて、結果があれだ
みんなに合わせる顔なんて無かった
でも逃げちゃダメ
自分から前に行くって
昨日ことりちゃんと約束したから
海未「……私は何をしてるんですか」
海未「絵里で想像して、自慰に浸るなんて」
海未「私には……恋人もいるのに……私は何をやっているんですか」
海未「記憶が無ければ……何をしても良いわけじゃない……」
海未「ましてや……大切な仲間を使って……最低ですね、私」
ガラッと音がする
絵里だ
絵里「……こんにちは、海未」
海未「どうかしましたか?……あまり元気がありませんね……」
絵里「いえ、大丈夫よ……少し疲れてただけだから……」
海未「絵里……私は」
私は、もう隠すことなんて出来なかった
もう楽になってしまいたかった
最低と罵られても、私は言うしか無かった
海未「絵里の事が……好きになってしまったのかもしれません」
ふと昨日のことを思い出す
こんなこと言ったら穂乃果ちゃんはまた怒っちゃうかもしれない、けど……
ことり「私ってやっぱり……ダメな子だなぁ……」
(諦めた筈だったのにね)
好きな人が傷付いていた
それに漬け込むようなことを私はしてしまった
私の本心がどうであろうと、やってしまった事はやってしまった事なんだ
記憶喪失の恋人がいる穂乃果ちゃんと、私は……
(抱き合っちゃったんだなぁ……私)
自分のした事への後悔
そして喜び
罪悪感だけで満たされなければいけない筈の私の心は、大好きな人と身体を重ねたということに、幸福感を感じていた
ことり「私は……どうすれば良かったのかな……?」
ことり「穂乃果ちゃぁん……」
視界一杯のに腕を乗せる
低く唸るように啜る度、袖口は濡れていく
嬉しいのに悲しい
後悔してるのに幸福
(私って本当……なんなの……?)
脳裏に蘇る、想い人との行為
それは鮮明に、正しく私を苦しめた
穂乃果「ことりちゃん……目、瞑って?」
ことり「うん……」
それは、軽く、優しく啄むような接吻から始まり
穂乃果「ん……んぅ……ぅん…」
やがて激しい愛絆に変わる
ことり「ん…ぅん……ふ、んん……ふはぁ……穂乃果ちゃん…」
銀色の糸が二人を繋ぎ、そして儚く切れる
それはまるで、私と穂乃果ちゃんを表しているかのようだった
二人は繋がる、けれど、それはいつまでも続きはしないのだ
穂乃果「ことりちゃん……もう、我慢できない」
組み敷かれるように、上下を交代する
ことり「うん……!いいよ、全部……穂乃果ちゃんにあげる」
そして、長い時間が過ぎていった
裸で抱き合い暖め合う
情事のあとでお互いを抱き締めるというのは、こんなにも安心できるものなのか……
穂乃果「ね、ことりちゃん」
ことり「なぁに……?」
穂乃果「ごめん……」
ことり「ううん……慰み者にしたのは……お互い様だから」
穂乃果「うん……それでも、私はことりちゃんの心を踏みにじっちゃったから……」
ことり「…そんなこと、ないよ」
穂乃果「え……?」
ことり「だって……嬉しかったから……大好きな人と繋がるのは……嬉しいから」
穂乃果「ことりちゃん…っ……ごめん、ごめんねっ…!」
ことり「泣かないで?大丈夫、私は嬉しかったから……」
ことり「それに……そんなこと言ったら、私は最低だよ」
ことり「記憶喪失の恋人がいる想い人を、悲しんでるところに漬け込むようなことをしたんだよ……?嫌われてもしかたないようなことを……」
いつもそうだけど駄文過ぎて人全然こないな…
穂乃果「そんなことないよ!!」
ことり「えっ?」
穂乃果「そんなこと……ないよ、だって私も……嬉しかったから」
穂乃果「嬉しかったんだよ私、ことりちゃんが好きって言ってくれて」
穂乃果「ことりちゃんと身体を重ねて……沢山愛してるって言ってくれて」
穂乃果「そんな、自分を最低だなんて……言わないでよ……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
穂乃果「ことりちゃんを嫌いになんか……ならないよ、大好きだもん……」
あんまり加速し過ぎるとまたさるさん怖くて…
夜風が吹き込み、ぶるりと身体が震えた
ことり「あっ」
穂乃果「私達、裸のまんまだったね」
ことり「ふふ、そうだったね」
私がくすりと笑うと、穂乃果ちゃんも笑い返してくれた
穂乃果「お風呂、入ろっか」
ことり「うん、そうだね」
音声だけでお楽しみください
もー、穂乃果ちゃん強く吸い過ぎっ!
えー、ことりちゃん気持ち良さそうだったじゃーん
そうだけどぉ~!お湯がっ!お湯が染みるっ!
えぇ!?大丈夫!?ことりちゃんっ!?
ふぇぇ……しみるよぉ~ぅ
ごめんねーー!?
ま、まぁ大丈夫だよ
うぅー、ごめんね~
あ、そうだことりちゃん、今日泊まってく?
あー……ごめんね、私もそうしたいけど明日も用事があって……
そっかー…
穂乃果ちゃん、胸大きくなった?
えっ、嘘!?
(お風呂から出て、あのあと帰ってきた雪穂ちゃんとご飯を食べて、家に帰ったんだっけ)
涙は止まり、手のひらを天井に伸ばす
ことり「穂乃果ちゃん……暖かかったな……」
ことり「よーし!今日も頑張ろ!」
そう気合いを入れて、私は部屋の扉を開く
海未「……」
空気がピタリと固まる
風の寒さよりも強い寒さを背筋に感じた
絵里「今……なんて?……何かの聞き違いじゃ……ないわよね…」
聞き違いと思いたかった
でもそれは、海未の次の一言であっさりと崩壊する
海未「……嫌、でしたか?」
絵里「い、嫌とかそういう問題じゃっ……!」
海未「じゃあどういう問題ですか?……穂乃果との記憶が戻ることはこの先無いと言われました……なら私は以前の私じゃないです」
絵里「えっ……?記憶が戻らない……?」
海未「あっ……」
絵里「……正直に教えて」
海未「……今朝、医者に話を聞きました」
海未「記憶は戻らないのか、と」
絵里「……」
海未「見込みは無いそうです、まあこのことはあとで穂乃果に直接話します」
海未「だから私は以前の私では無いんです……穂乃果と愛し合ってた私では」
海未「私が今好きなのは絵里……あなたなんですよ」
絵里「少し……考えさせて」
海未「では明日の放課後、私はもう一度あなたに告白します……その時、答えを聞かせてください」
絵里「……わかったわ、明日の放課後、練習が終わったら、生徒会室に来て頂戴」
海未「わかりました…………絵里、嫌だったら……断ってもいいのですよ」
絵里「嫌ではないのよ……ねぇ、海未、あなたは……穂乃果とのことはもういいの?」
海未「……自分でもまだハッキリと答えは出せていません、でも」
海未「……今では大切な親友以上には思えません」
絵里「……わかったわ」
海未「……なんか申し訳ありません……空気悪くしましたね」
絵里「ううん、大丈夫よ……大丈夫」
絵里「私はこれで帰るけど、いつでもメールしてきていいからね?」
海未「あ、はい……わかりました」
(もう帰ってしまうのですね……)
絵里が病室から出たあとも、私はずっと病室の扉を見ていた
帰ってくることを祈るかのように目を瞑り、枕を抱える
寂しさを埋めるようにぎゅっと抱き締めた
これが絵里だったらいいのにな、と
海未「私は……最低な人間ですね」
希「それで?ウチにようって?」
絵里「ああ……今、話すわ」
希「ん、えりちのペースでええからね?ウチは暇やから、少しずつ話してこ?」
絵里「うん……ありがとう、希」
ここは私の部屋
部屋の真ん中に折り畳み式の小さな机を立てて、その上に二人分の紅茶を注ぐ
私は希と向かい合う形で座った
ここでゆっくり深呼吸、そして私はさっき病室であったことを淡々と話していく
絵里「……海未のね、見舞いに行ったのよ」
絵里「海未から聞いた話だと、海未の無くなった部分の記憶は……もう戻らないらしいわ」
希「見込みはないん?」
絵里「ええ」
希「そか……続けて?」
絵里「それでね、私」
絵里「海未に告白されちゃった……」
瞬間、希の顔がくしゃりと歪み、私を抱き締めた
希は本当、私のことをよく知ってるなぁ
最初から見たいんだけどどうすればいいの?
>>83
欠けがあるか確認してませんが、一応
絵里「私ね?前から海未のこと好きだった、ずっとずっと好きだった……穂乃果とも話をした……穂乃果は私に海未を好きでいても、いいよって言ってくれた」
絵里「辛くなったら私に相談してねって……それで海未がこんなことになって、記憶無くして、私に好きって言ってきて……わかんないよ、わかんないよぉ……!」
希「いいのよ、泣いて……えりちは泣いていいの……」
絵里「切っ掛けはただの事故だった、私が躓いて海未とキスをしてしまったから……だから海未はっ……!明日の放課後私にもう一度告白するって……!なんでっ!なんで穂乃果がこんな目に合わなきゃならないのよっ……!」
絵里「穂乃果は私を心配してくれた、相談にも乗ってくれた……!なのに私はっ!」
希「うん……好きなだけぶつけて?楽になるまで、好きなだけぶつけて?大丈夫、ウチがついてるから」
希「切っ掛けって言ったって、事故じゃない、だからえりちは悪くないんだよ……」
希が私の頭を優しく撫でる
その暖かさが心地よくて、もっと苦しくなる
希の顔を見上げると、希は泣いていた
私の痛みを希は誰よりもわかってくれる
(なんで希はこんなにも私に優しくしてくれるのよ……)
希「そんなの、私がえりちが好きだからに決まってるじゃない」
絵里「えっ……?」
希「ん?ああ、勿論友達としてな?」
絵里「……」
安堵と共に、何か寂しいような気持ちがあった
希「そりゃ、えりちと恋人になったらー、とか考えたことはあるよ?」
希「でもなー、んー……やっぱり無いかな、それは」
希「近過ぎれば見えないこともある、だからえりちを助けてあげられなくなるかもしれない」
希「だとしたら、それはウチには有り得ないことかな、ウチはえりちの一番近くて一番遠い場所、一番えりちを見れる場所に居たいんだから」
希の言葉に、私はいつの間にか涙を止めていた
希は私に笑ってくれた
だから私も笑い返す
絵里「ありがとう……希、大好き……本当にありがとう」
希「なんや、今日のえりちはえらく甘えんぼやね?」
にっこりと微笑む希に、私は言った
絵里「いいじゃない、たまには……それに、希だって珍しく標準語使うから、おかしかったわよ?」
希「えー、ウチなりにえりちを抱き締めてあげただけなのに酷くない?」
絵里「ふふ、冗談よ」
絵里「私も」
希「ん?」
絵里「私も希の一番近くて一番遠い場所に居たい、大好きだから」
希「ん、ありがとな、えりち」
…………
絵里「希、もう帰っちゃうの?もっとゆっくりしていけばいいのに」
希「んー、ウチもそうしたいんやけどな?少し用事があって」
絵里「さっき暇って、言ってたじゃない」
希「あはは、バレてしもた、えりちは他に話さなきゃならない人がおるやろ?」
絵里「……!そうね、そうだったわ」
希「じゃ、またね、また今度呼んで?その時はゆっくりしよ?」
絵里「わかった、またね、希」
希「ん、ほなな」
…………
ミス
希が帰り、今日しなければならないことはもう全て済ました
あとは寝るだけだ
絵里「私も……頑張んなきゃね、おやすみ」
誰に言うでもなく言葉を溢し、私は眠りについた
そろそろさるさんまずいか?
そう、これで良いのだ
これで……
希「ウチのっ……バカ……」
これで……きっとこれが一番正しいのだ
そう言い聞かせる、何度も、何度も
もう一時間が過ぎている
私は正しいと
自分の正しいと思うものを貫いたつもりだ
だから、後悔なんてしちゃいけない
それは、大好きな絵里を裏切ることになるのだから
希「えりち……ウチは……本当はどうすべきだったん……?」
抱き締めた枕を問い質しても、返ってくるのは沈黙だけだった
希「答えてよぉ……えりちぃ……」
…………
(ん……朝か……)
昨日退院した海未ちゃん
今日からまた学校だ
いつものように仕度をし、雪穂と朝食を食べる
いつもの、またいつも通りの朝が来た
ようやくそんな感じがした
しかし、このままではいられない
いつもの朝は、また少し違った朝へ変わっていかなきゃならないから
そう、今日から
きっと
穂乃果「じゃ私行ってくるね!」
雪穂「お姉ちゃーん!怪我しないようにねー!」
穂乃果「はーーいっ!」
穂乃果「ってうわぁ!?!?」
痛て……マンホールの蓋に躓いちゃった
二回から手を振ってる雪穂も呆れ顔で部屋に帰っちゃった
なんか悔しい!だいたい雪穂はなんで今日休みなのさ!ずるい!
???「穂乃果……普通マンホールの蓋なんかで転びますか……?」
穂乃果「ああ!!海未ちゃん!!」
海未「はいはい、海未ですよ…ほら、手を」
差し出された手を握って立ち上がる
穂乃果「海未ちゃんの手冷たっ!?」
海未「じゃあ……穂乃果が暖めてください」
穂乃果「海未ちゃん……?」
海未「……手を繋ぎましょうって言ったんです」
穂乃果「……」
穂乃果「えへへ、やっぱ海未ちゃんは可愛いなぁ」
海未「そ、そんなにぎにぎしないでくださいっ!くすぐったいっ」
穂乃果「あははー、ごめんごめん」
海未「全く……」
海未「……今日、大事な話があるので屋上に来てください」
穂乃果「ん……私も話したいことあったから丁度良いかな……うん、行くよ」
海未「……ありがとうございます」
ラブライブ再放送来たからちょっとスピード落ちる
穂乃果ちゃん可愛い過ぎて頭おかしくなる。
数秒の沈黙
互いに色々な事を考え、色々な感情にケリをつける
全てが決まるなら、きっと今日だから
海未「そういえば穂乃果はマフラーはつけないんですか?」
穂乃果「うーん、まあ、私が持ってこなくてもいいかなって」
海未「へ?それはどういう……」
穂乃果「ううん、なんでもない」
海未「おかしな事を言いますね……まあいつも通りですか」
穂乃果「ええ!?それは酷くないかな!?」
そんな会話をしながら道を進む
学校が近くなり、ことりちゃんとも合流した
三人で向かう教室
凄く懐かしさを感じた
暖かさを感じた
…………
昼休み
海未「……来ましたね、穂乃果」
穂乃果「うん……大事な話だからね」
海未「……私は最初に貴方に謝らなけれ
穂乃果「ごめん!!海未ちゃん!!」
海未「えっ……?」
海未ちゃんの口から紡がれる言葉を遮り、私は話し出す
穂乃果「私達、別れようと思うんだ」
その一言を言えば、もうあとには引けなかった
口が勝手に動く
私は話を続けた
穂乃果「絵里ちゃんから聞いたんだ、もう記憶は戻らないんだって」
穂乃果「私の片想いで関係を続けるのも良くないって思ったからさ」
穂乃果「自分勝手なのはわかってる、だから……ごめん」
穂乃果「だから……別れよ?」
海未「……私も、同じことを言おうと考えていました」
穂乃果「言わなくても大丈夫だよ、自分勝手なのは私だけで良いから」
穂乃果「海未ちゃんは……何にも悪くないんだから、私に謝ったりしちゃだめ」
海未「でもっ……!」
穂乃果「ほら、教室でことりちゃん一人だよ?そろそろ戻ろう?久々の三人でのお昼なんだからさ」
海未「……そうですね……」
私は結局、海未ちゃんには何も言わせなかった
それは、海未ちゃんの口から聞くのが怖かったからだ
一方的に畳み掛けるみたいで、ずるい気もした
だけど、私は間違ったことはしてない……と思う
これで良かった
そう思う
教室に着くと、ことりちゃんが頬っぺたを膨らませていた
「おそいよぉー!」
なんて、ことりちゃんは私達を見る
ことりちゃんにはちょっとトイレに行ってくるって言っておいた
でも、ことりちゃんの優しげな目が穂乃果を見詰めているのに気が付くと、やっぱり穂乃果は顔に出やすいのかなって思った
多分、穂乃果は、ことりちゃんにも海未ちゃんにも何を考えてるか、バレバレなのかもなぁ
そんなことを考えながら、三人でお昼を食べた
今日から練習は再開
しっかり食べておかなきゃ
…………
凛「はぁ~……疲れたにゃ~……」
花陽「もうへとへと~……」
にこ「づがれ゙だ~゙」
ことり「もうだめぇ~……」
海未「久々の練習は少し堪えますね……」
真姫「マッタクー……だらしないわねー」
絵里「海未はともかく、そこの四人はなんなの、この為体は!」
にこ「だってぇーにこはぁー今日の練習すっごいキツかったと思うなぁ~?」
真姫「いつもと同じよ」
絵里「それはにこが休みの間に怠けていた証拠よ」
にこ「なんか私に当たり強くない?」
絵里「気のせいよ多分」
にこ「多分!?」
絵里「穂乃果を見習いなさい」
もしさるさん来てもここまで来たらまた建て直してでも完結させたい
穂乃果「まだまだいけるよ!」
一同「!?」
希「穂乃果ちゃんはちゃんと自主練してたみたいやね~」
穂乃果「自分、鍛えてますから!」
絵里「それは何か違うと思うわよ」
…………
海未「……では、絵里」
絵里「そうね、行きましょうか」
練習が終わり、私達二人は生徒会へと向かう
海未「さて……誰もいませんね」
絵里「そうね……私も覚悟を決めたわ」
海未「ありがとう……絵里、それから……ごめんなさい」
絵里「いいのよ、あなたは悪くない」
海未「っ…!絵里、私はっ……!」
海未「あなたが好きです!!!」
……………
練習が終わり、みんなが解散した
真姫ちゃんはにこちゃんと
凛ちゃんは花陽ちゃんと
希ちゃんは用事があるって先に帰っていった
海未ちゃんは絵里ちゃんに話があるからって二人でどこかに行った
穂乃果「ことりちゃん、ちょっと話したいこと……あるんだ」
ことり「ふぇ?」
私とことりちゃんは屋上に残り話を始める
穂乃果「ことりちゃん……冷えるね、今日」
ことり「当然だよー、もう冬だよー?マフラーくらいしないと……」
穂乃果「ううん、マフラーはいらないよ」
ことり「え?」
ことりちゃんのマフラーを緩めて、穂乃果の首にも巻いた
やっぱり暖かいな
ことり「穂乃果…ちゃん……?」
穂乃果「ことりちゃん……これからはずっとこうしよう……?」
ことり「それって……」
穂乃果「海未ちゃんとはもう話したよ、お昼休みに別れた」
ことり「なんで…」
穂乃果「海未ちゃんね、記憶戻らないんだって」
ことり「穂乃果ちゃん……」
穂乃果ちゃんがことりをぎゅっと抱き締める
私はそれに応えるように抱き締め返す
私の気持ち、穂乃果ちゃんの気持ち
もう答えなんて……決まっている
……………
ガラッという音と共に、二人は生徒会室に入ってきた
ウチはみんなより先に練習を終え、生徒会室に来た
……別に最初から盗み聞きをしにきた訳じゃない
タロットカードで海未ちゃんとえりちの運命を見ようと思ってた
……でも出来なかった
そこで二人が来てしまい、こうしてロッカーの中に隠れることになった
外側から二人の声が聞こえる
声が小さくてよく聞こえない
耳をロッカーの扉に張り付け、目を瞑り耳を澄ます……
絵里「ごめんなさい」
(……えっ………?)
想定外のえりちの言葉に驚きを隠せなかった
海未ちゃんは、『そう……ですか……』そう言っていた
後の二人の会話は頭に一切入ってこなかった
それくらい、えりちの反応はウチにとって予想外だった
これ終わっても連続でもう一つか二つ書こうと思うんだけどどうですか
あ、建てるのは別スレでです
ことり「……駄目だよ」
穂乃果「え……?」
ことり「そんなのは駄目!絶対に駄目だよ!!!」
穂乃果「なっ…!
私は穂乃果ちゃんの肩を掴み泣きながら畳み掛けた
ことり「駄目だよ穂乃果ちゃん!私はそんなのっ……望んでない!!!」
ことり「海未ちゃんに記憶が戻らないからって諦めちゃ駄目だよ!!!」
穂乃果「だって海未ちゃんは絵里ちゃんが好きで……!」
ことり「そんなこと穂乃果ちゃんには関係無い!!!!!!!!!!」
穂乃果「っ……」
ことり「海未ちゃんが誰を好きになっても穂乃果ちゃんが海未ちゃんのことが好きな気持ちを捨てる必要はないよ!!!!」
ことり「穂乃果ちゃんはいつだって前向きでっ……!!!穂乃果ちゃんはいつも先頭を歩いてくれたじゃない!!!!あのときだって、空港まで私を連れ戻しに来てくれたじゃない!!!!!嬉しかった、凄い嬉しかったんだよ!!!!」
ことり「私にも、穂乃果ちゃんを好きでいて良いって!!その気持ちを捨てなくても良いんだって、その気持ちは私だけのものだって……!!!あの日に言ってくれたじゃない!!!!」
ことり「現実から目を背けるんじゃ穂乃果ちゃんらしくないよ!!!私が……私が好きなのはそんな穂乃果ちゃんじゃない!!!」
ことり「私は海未ちゃんの代わりじゃない!!!!」
私の中の、色んな感情が溢れだしてくる
今まで溜め込んできた全てが口から飛び出していく
穂乃果「わ、私は代わりになんかしてない!!!」
ことり「はぁ……はぁ…はぁ……なら……なんで穂乃果ちゃん、まだ海未ちゃんのスクールリング……つけてるの?」
穂乃果「っ!!……これはっ……!!」
息も絶え絶えに、私は言葉を紡ぎ続ける
ことり「穂乃果ちゃんはっ……私を見てない」
ことり「穂乃果ちゃんが私を見ていてくれたなら……私は受け入れた」
ことり「でもそうじゃない」
ことり「まだ……まだ海未ちゃんとの最後の思い出が残ってる……指輪が残ってる」
ことり「穂乃果ちゃんはまだ諦めきれてない……穂乃果ちゃん、思い出して?今日の海未ちゃんを」
ことり「スクールリングだよ、思い出して……海未ちゃんは今日も着けてきてたんだよ、スクールリング」
さるさん食らいました
てす
よし 再開
穂乃果「あっ……!」
そう、私は見ていた、知っていた
なのに目を反らしていた
朝、海未ちゃんが私に差し出した手には確かにスクールリングが填められていた
私って
(穂乃果って本当に……バカ)
ことり「海未ちゃんなら……まだ生徒会室に居ると思うよ?」
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃん!まだ間に合うんだよ!!走って!!」
穂乃果「っ……!わかったよ!!」
ことり「駄目だった時はもう一度私のとこに来て?その時は……私が穂乃果ちゃんを受け止める」
穂乃果「ことりちゃん……ごめん!ありがとう!」
ことり「それから……」
穂乃果「?」
ことり「やっぱり、マフラーは必要だよ、これから先もっと寒くなるし」
穂乃果(マフラー?……ああ、そうか)
穂乃果(もう……ことりちゃんのマフラーは使えないんだった)
穂乃果「うん、ありがう!ことりちゃん!」
私はいつもの笑顔で振り返ると、そのまま屋上を後にした
走って行く穂乃果ちゃんに手を振り、私は空を見上げた
冬場の空の満点の星空
そういえば、真姫ちゃんもお星さま、好きだったっけ?
お月さまに向かって私は呟く
ことり「キス、出来なかったな」
星空を見上げる私の目には、視界一杯の海が写っていた
(私って本当……バカ)
絵里「ごめんなさい」
海未「そう……ですか……」
絵里「……あなたは気付いて無いかも知れないけど、あなたが好きなのは私じゃないわ」
海未「……?そんなっ、私は絵里が好きで…っ!」
絵里「もう一度よく考えてみなさい、自分が何をすべきか」
海未「そんな……っ!そんな言い方って…!!」
絵里「海未、私には好きな人がいるわ」
海未「……聞かせてください」
絵里「海未よ」
海未「?じゃあなんで……」
絵里「もう一度言うわ、私が好きなのは海未よ、あなたじゃない」
海未「絵里は何を……」
絵里「自分でよく考えなさい、だけど折角だから私の気持ちを伝えておくわ」
絵里「私は海未が好き」
絵里「責任感が強くて、真っ直ぐで、たまに無理して、人知れず泣いて、隠してる弱さをたまに見せてくれて」
絵里「髪が綺麗で、声が透き通ってて、中の良い幼馴染みがいて、穂乃果のことが大好きで、μ.sの活動も頑張ってて、気配りが下手で、意固地で、弓道も頑張ってて……私はそんな海未が大好きだった」
絵里「告白はしなかったけどね」
絵里「穂乃果はね、私に『海未を好きな絵里ちゃんも好きだから、絵里ちゃんは海未ちゃんを好きでいても良いんだよ?でも奪っちゃやだからねー!』なんて、本当可愛いわね、あの子」
絵里「本当に可愛い……あの子にはかなわないわ」
海未「絵里……?一体何の話を……」
絵里「私は穂乃果が好きな海未は好きだけど、私が好きな海未は好きじゃないって言ったのよ」
海未「……私は…」
絵里「海未、キスしましょうか」
海未「はい!?」
私はゆっくりと海未に近付き、海未の整った顔に触れる
絵里「だから、キス」
私が海未に顔を近付けたその時
海未「い、嫌です!!」
ドンッ―と私を突き飛ばした
絵里「好きなんでしょ?私が」
海未「っ……絵里は意地悪です……」
絵里「あなたが素直じゃないのがいけないのよ、ほら、あなたには会わなきゃいけない人がいるでしょ?」
海未「……はい!」
絵里「海未、好きよ」
海未「私も絵里が好きです……けど、お付き合いは出来ません」
海未「好きな人が居ますから」
絵里「ん、じゃあ行ってらっしゃい」
海未「ええ、ありがとうございます……絵里」
海未が手を振り生徒会室を出ていく
絵里「はぁ……希、そろそろ出てきなさい、話は終わったわよ」
………………
絵里「バレバレよ、希……タロットカード、昼には無かったわよ?」
ガタ……
希「……」
絵里「ええっと、スター?だっけ、私のことを指してるカードよね?」
希「なんで……」
絵里「希もバカねぇ、カード出したら仕舞わなきゃ……まあ大方急いで隠れたってとこ?」
希「なんで!!!!」
絵里「あら、怒ってるの?」
希「えりちは海未ちゃんが好きなんやろ!?なんで受け入れなかったん!!」
絵里「スクールリング」
希「はい?」
絵里「あの子ったらバカよねぇ……告白するって時に前の相方の指輪なんて、普通つけてくる?まあ、本人は最後まで無自覚だったみたいだけど」
絵里「私ね、気付いたのよ……あの子がどうして私を好きになったのか」
希「えりち……?」
絵里「穂乃果がね、来れないって言われて、寂しかった時に私とキスしたでしょ?」
絵里「体は覚えてたってやつかしらね?キスって行為自体に惚れてたのよ、あの子は」
絵里「記憶は戻らない、そうあの子は言ってた」
絵里「だけどキスの感触は覚えてた、なんて話はおかしいから」
絵里「それに診断なんて言っても記憶喪失の診断なんて、本人が思い出せないって言う限りそういう診断をせざるを得ないものね」
希「じゃあ……」
絵里「ええ、もしかしたら思い出すかもね……絶対じゃないけど」
希「えりち……」
絵里「まあ、無意識に指輪つけちゃうくらい穂乃果のことが大好きなんだし、あとは穂乃果に任せれば丸く収まるわ」
絵里「にしても、フラれちゃったなー……希」
希「なに?」
絵里「私フラれちゃったんだけど、どうしようかしら」
希「え?え?」
絵里「希が癒してくれる?私のこと」
私がにやにやと笑いながら希を見詰める
みるみるうちに赤くなる希
まさかバレてないとでも思っていたのだろうか
(本当に可愛いなぁ)
希「ななっ、ウチは海未ちゃんの代わりにはなれへんよ!?」
絵里「代わり?バカね、そんなこと頼むわけないじゃない」
希「え、じゃあ……」
絵里「だいたい、一番近くて一番遠い場所、だなんてそれっぽいこと言って維持張ってたのはあなたでしょうに……全く」
希「え、えりち!?急にどっ……
希の言葉を遮るように私は希にキスをした
真っ赤になりきってワナワナしている希が見れただけでも、勇気を出した甲斐があったというものだ
希「な、なにしてるん!!!!」
絵里「なにって、キスだけど?」
希「だだだだってえりちは海未ちゃんが好きなんやなかったの……!?」
絵里「あれ?言ってなかったっけ?私、新しい好きな人出来たのよ?」
希「言ってないやん!!」
絵里「まあそうよね、穂乃果以外に言ったことないし……あ、はいこれ」
希「こ、これって……」
絵里「私のスクールリング、いつか希のも私に頂戴よ?占い好きなら風習とかも好きだったりするんじゃない?」
希「……ちなみにいつから」
絵里「んー、希が教室で毎日スターのカードを見詰めてた辺りからかしら」
さるよけ
希「ウチそんなことしてた記憶ないよ!?」
絵里「じゃああれは無意識か……そこまで好かれてたなんてね」
希「ウチを好きになったのは……?」
絵里「ん?あー、それなんだけどね」
絵里「まあ正直な話、この間の私が希に相談した時ね」
絵里「私のこと好きな癖に維持張って私のこと支えようとしてくれたとこに惚れたって感じかな」
希「……ウチは何のためにあんなに悩んどったんや……」
絵里「ま、私はいつでも希と一緒ってとこね」
絵里「じゃ、帰りま
ガラッ
穂乃果「海未ちゃん!!!!!!!!!!!」
絵里「穂乃果、遅すぎよ」
穂乃果「ごめん絵里ちゃん!海未ちゃんは!?」
ほ
さるきた
絵里「海未なら私のことをフったあと穂乃果の家に行ったわよ、多分だけど」
穂乃果「絵里ちゃんありがとう!!またね!!」
希「嵐のように去っていきよった……」
絵里「ま、穂乃果らしいっちゃ穂乃果らしいわね」
絵里「……帰ろっか」
希「せやね……少し通り道してもいい?」
絵里「私もそのつもりだったわ」
指先で触れ合い、組まれた手と手
私達はこの繋いだ手を、一生離さないで行きたい
希「えりち、ウチらの未来、占っとく?」
絵里「フフ……そうね」
くすりとはにかむ二人の笑顔は、夕陽に包まれ、そして
絵里「遠慮しておくわ」
今までで一番、輝いていた
穂乃果「はっ……はっ……!」
走る
穂乃果「待っててね、海未ちゃん……!」
とにかく走る
穂乃果「海未ちゃん、私はバカだから海未ちゃんがどんな想いでいたのかわからなかった」
自身の想い人に追い付くために、私は走り続ける
穂乃果「ことりちゃんも傷付けて、海未ちゃんにも悲しい思いをさせて」
それはいつかの空港のように晴れやかな気分で、私の背中を押してくれる
なんでも出来そうだった
穂乃果「だから私は諦めない、海未ちゃんが好きだから!」
あの日、病院から逃げ帰るように走っていた私じゃない
体が軽い、早く海未ちゃんに会いたい
逸る気持ちを抑えながら、私は
穂乃果「はぁ……はぁ……やっと家についた」
(海未ちゃん……来てるかな)
穂乃果が家に入ると、海未ちゃんの靴があった
やっぱり海未ちゃんはここにいる
ゆっくりと階段を上がり、自室に入る
穂乃果「海未ちゃん……」
海未「遅かったですね……穂乃果」
穂乃果「……ちょっと色々あってね」
海未「……フラれてしまいましたよ、絵里には」
穂乃果「私もフラれちゃった」
海未「穂乃果も……?」
穂乃果「うん、ことりちゃんに」
海未「……やっぱり私達は似ていますね、他人に恋人の代わりをさせようとするなんて」
穂乃果「あはは……明日二人に謝らなきゃね」
海未「そうですね……穂乃果はともかく、私まで迷惑をかけてしまいました……」
穂乃果「海未ちゃん、それどういう意味?」
私がむすっとすると、海未ちゃんは私の大好きな笑顔で言った
海未「ごめんなさい、穂乃果……それから、ただいま」
穂乃果「お帰り、海未ちゃん……それから、ごめんなさい」
海未「……私と『また』、共に歩んでくれますか?」
穂乃果「勿論だよ、だから」
私は海未ちゃんを強く、強く抱き締めた
頬を伝う水の感触と共に、私は言葉を溢した
穂乃果「もう絶対に離さない……!だからどこにも行かないでっ!」
海未「行きませんよ、私はどこにも行きません……あなたの隣が私の居場所…だからずっと私を離さないでくださいね」
穂乃果の頭を優しく撫でる海未ちゃんは、啜るように泣きながら、私に言った
好きです……大好きですよ
私もだよ、大好き
――――fin――――
はい
じゃあ本編書いてく
>>135の最初から再開
絵里「私もよ」
(……………)
わかってた
全部、わかっていたことだった
こうなることをわかった上でえりちに助言したし、止める勇気も覚悟も無かった
でも……
希(期待……しちゃうやんか……!もしかしたらって……っ)
あるわけない、わかっていたその可能性、でももしかしたら有り得たかもしれない可能性
絵里が『ごめんなさい』
そう言う可能性
なんだか凄く胸が苦しくて、息が詰まるようだった
喉が焼けるように疼き、堪らなく悲しかった
ことり「…少し、このままでいていい?」
穂乃果「え……?」
ことりちゃんは、ぎゅっと穂乃果の事を抱き締めた
ことり「大好き……ありがとう……大好き…っ…」
ことりちゃんの震えた声が穂乃果の胸の辺りを締め付けた
ことりちゃんの啜るような声が、穂乃果を優しい気持ちにしてくれた
ことりちゃんも、ずっと不安だったんだと思う
身体を合わせたあの日から
乙ッ!泣かせてもらった
明日仕事ないの?来週も見るから休んだ方がいいよ!
穂乃果「私ね?ことりちゃんと身体を合わせたあの日から……ずっと考えてた」
穂乃果「ことりちゃんのこと、海未ちゃんのこと」
穂乃果「これからどうすれば良いんだろうって」
ことりちゃんは静かに私の話を聞いてくれた
肩越しに、ことりちゃんが頷く揺れが伝わってくる
穂乃果「私さ……確かに海未ちゃんのことが好きだった」
穂乃果「でもね?私は海未ちゃんが好きだったけど、私の知ってる海未ちゃんは、穂乃果のことが大好きな海未ちゃんのままで止まっちゃってるの」
穂乃果「でも海未ちゃんは私のこととか全く覚えてなくて、でもそれが凄く辛くて……怖くて」
穂乃果「もうね……辛いんだ、私を見てない海未ちゃんを見続けるのは……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
>>206
明日休みだから頑張っちゃうよ!
穂乃果「ことりちゃんに抱き締められるとね、すっごく暖かい気持ちになれるんだ」
穂乃果「穂乃果ね、本当はね?弱い子なんだよ……」
寂しさや悲しさ、色んなものがぐちゃぐちゃに混ざりあった気持ちに蓋をするように、穂乃果はことりちゃんを強く抱き締めた
ことり「……穂乃果ちゃん、私ね、ずっと穂乃果ちゃんが好きだったの」
穂乃果「うん……」
ことり「海未ちゃんと穂乃果ちゃんが恋人になるって聞いて、本当はすっごく嫉妬した……でも」
ことり「でも、二人とも凄く幸せそうな顔してたから」
ことり「そんな二人を見てたらね?幸せになって欲しいなって思ったんだ……」
ことり「自分の気持ちに踏ん切りがついた、そう思ってた」
ことり「でも駄目だった……!海未ちゃんがあんなことになって、私っ……私っ……」
ことり「海未ちゃんがあんなことになって、凄く悲しくて、辛くて、でも無くなったのが記憶だけって聞いて少しだけ安心して、それで……心のどこかで、チャンスかなって思ってたの」
ことり「後釜に入れるかもしれないって……そんなこと考えるつもりなんてなかったのに!!それでも頭の中にそんなことが浮かんで……!わけわかんなくて!」
ことりちゃんの悲痛の叫び、そう表現するのが一番適切かもしれない
穂乃果「ことりちゃん……もう、もういいんだよ……」
そんなことりちゃんを見るのが悲しくて、抱き締める手に力がこもる
ほのうみ好きの人ごめんなさい
寧ろこっちが本編なんだ……
ほのうみで終わりたい人はそっ閉じ推奨
ことり「よくないよっ!言い訳ないじゃないっ!……私、こんな最低な子なんだよ……」
穂乃果「ううん、最低なんかじゃない……穂乃果だって、もしことりちゃんの立場だったら同じことを考えたよ」
ことり「慰めないでよっ……私なんて……」
穂乃果「じゃあ、私もことりちゃんも最低だから、同レベルだからこそ……一緒に居られるよ、大丈夫だよ…」
ことり「なんで……どうして穂乃果ちゃんはそんなに私に優しくするの……」
穂乃果「大好きだからだよ、ことりちゃんのことが」
ことり「……ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん、なに?」
ことり「海未ちゃんのこと、どうするの?」
穂乃果「諦めるよ」
ことり「そっか……」
穂乃果「海未ちゃんにスクールリング、返しちゃったしね」
ことり「じゃあ、今度は私が穂乃果ちゃんにあげるよ」
穂乃果「ありがとう、ことりちゃん」
ことり「でも……二人用の長いマフラー、作るのが先だね」
穂乃果「私も手伝うよ」
ことり「じゃあ今日、ことりのお家、くる?」
穂乃果「うん、絶対いく」
ことり「じゃあ……一緒に帰ろっか」
穂乃果「うん……!」
私達は手を繋ぎ、真っ赤に腫らした目を合わせ、新たな一歩を踏み出した
絵里「私もよ」
海未「えっ……?」
絵里「私もね、ずっとずっと……海未のことが好きだった」
海未「絵里……」
絵里「でもいいの?穂乃果のこと」
海未「良いんです……もう、関係の修復なんて、出来そうにありませんから……」
絵里「そう……」
やっぱり、私のせいなのだろうか
あの時、私が海未とキスをしてしまったからなのだろうか
海未「それに……これ」
絵里「それって……」
……………………
穂乃果「あ、これ……」
海未「?」
穂乃果「教室に帰る前に、渡しとかなきゃって思って」
そう言って穂乃果は、私の手に強引に小さな何かを握らせた
穂乃果「スクールリング、海未ちゃんのだよ」
胸がズキンと痛むようだった
これで全部が終わる
そう思うと、受け取るのに躊躇いそうになる
これを受け取ったらもう、後には引けない
穂乃果「海未ちゃん、今までありがとう、それから……ごめんねっ」
にっこりと、痛々しい笑顔で笑いかける穂乃果に、覚悟に、指輪を押し返すことなんて
出来なかった
……………………
海未「スクールリングですよ、私の」
絵里「……まさか」
海未「ええ、穂乃果に返されてしまいました」
絵里「もう、後には引けないのね」
海未「はい、もう、逃げたりはしません」
罪悪感や、その他色んな感情が私を責める
本当にこれで良かったのか
穂乃果はこれで良かったのか
海未はこれで良かったのか
私はこれで良かったのか
……考えてもわからなかった
結局、わかる訳がないのだ
そんなことは、誰にもわからない
何が正しいかなんて
私には……わからなかった
絵里「海未、好きよ」
海未「私もですよ、絵里……」
絵里「海未、その指環……私にくれないかしら」
海未「ええ、そのつもりでしたから」
指環は私の薬指にピッタリと填まった
絵里「私のスクールリングも、貰って?」
海未「用意してくれていたんですね……」
私がスッ……と海未の薬指に指環を填める
その際に外した穂乃果の指環を見ながら、酷く居たたまれない気持ちになって、私はこの気持ちを消すために、強く、強く、海未を抱き締めた
海未「絵里……?」
絵里「少しだけ、このままでいさせて……」
海未は穂乃果の指環をポッケにしまうと、私の背中に腕を伸ばした
絵里「……ありがとう……っ」
海未「大丈夫です、私は大丈夫ですから……泣いても、良いんですよ」
絵里「……ううん、平気よ……それに、一番泣きたい人が泣いてないんだもの……私は泣かないわよ」
海未「絵里……」
絵里「海未、キス……していいかしら」
……………………
二人の唇が重ねられ、その時間はとても長く感じられた
わからない、もう、何もわかりたくない
自分が何故ここにいるのか
どうしてこうなってしまったのか
訳がわからなかった
二人が生徒会室を出たあと一人残された私は、ロッカーを開く力さえ入らなかった
倒れ込むようにロッカーの扉から床に転がり宙を仰ぐ
大切なタロットカード
ポケットから床にばら撒かれても、身体は動かなかった
自分の想い人
あの時意地を張らずに
相手の気持ちを尊重せずに
告白していたら未来は変わったのだろうか
希「いや……そんなの、えりちを苦しめるだけやな……っ」
つー、と涙が目の脇から溢れ出す
視界がぼやけ、胸が痛み、喉が熱くなって、息が詰まりそうになる
希「ああ……痛いなぁっ」
ぎゅっと心臓を締め付けるように右手で力一杯胸を掴む
痛み等に遠慮せず、強く、強く鷲掴む
希「苦しいよ……えりち……」
自分の身体を抱き締め、うつ伏せになる
生徒会室の扉に手を伸ばし、自分との距離の遠さに、耐え難い孤独を感じた
希「えりち……行かないで…っ…」
暫くの間、生徒会室には静かな嗚咽が響いていた
……………………
これで本当に良かったのだろうか
私にはわかりそうにもなかった
絵里と手を繋ぎ帰る道で、ポケットのスクールリングの存在感に、私は自分の居場所に違和感を感じていた
しかし、この繋いだ手を離す気にはなれない
きっとこの違和感もすぐに忘れる
そう思いたい
私の居場所は、絵里の隣なのだから
―後日談―
あれから海未ちゃんと絵里ちゃんは仲良くやってるみたい
希ちゃんが時折とても悲しい顔をするのはきっと気のせいじゃないと思う
多分、絵里ちゃんに心配を掛けたくないからなんじゃないから、何も言わないんだと思う
私と海未ちゃんとことりちゃんは相変わらず仲良くしてるけど、ことりちゃんと私はちょっと特別な感じ
でも、楽しいなって思うんだ
こんなことになるなんて、多分誰にもわからなかった
でも、それでも穂乃果達はこうして、一緒にいられるんだもん
でもやっぱり……ちょっと寂しいかなって、そう思うこともあるんだ
なんだか、いつも一緒の三人が、互いに手の届かない場所に行っちゃった気がして
あれから、えりちと海未ちゃんは仲良くやってるみたいや
ウチはまあ、えりちがへこんどる時にメンタルケアしたり、そんな感じで今でも親友やってる
ウチはタロットカードを辞めた
今触ったら、きっと私情が混ざるし、えりちとウチの未来を見てしまいそうになるから
えりちはあの日、ウチが隠れてたことを知ってる
でも口に出さないのは、口に出したらウチらの今のこの脆い関係が崩れてしまうからかもしれない
私は今でもえりちが大好きで、辛くて、μ.s辞めよう思たこともあるけど、えりちに……心配は掛けさせたくない
ウチも未練たらたらと、意気地無しやなぁ
だから取られてしもたんよなぁ
でも
えりちが幸せそうで
良かった
さるよけ
こっちが本編ってやっぱりただの当て馬じゃねえか
しかも海未が絵里を好きになった理由も穂乃果がことりを好きになった理由も絵里が希を好きになった理由も特になくただの尻軽
死ねカス
希はあの日、生徒会室に隠れてた
でも希が何も言わないのは多分……そういうことなんだと思う
前から、教室でいつも星のカードを見てた辺りから、薄々感付いてはいた
でも……結局最後まで希は私に手を出さなかった
もし希が、あの日あの時、私の手を引っ張ったなら
私が希を選んだなら
未来は違ったのかもしれない
感じる日常の違和感は最近はあまり感じない、海未と打ち解けて寧ろ楽しくなってきた
でも……やっぱり希は……無理、してるのかな……
希はあの日以来、一度もタロットカードに触れていない
海未ちゃん、穂乃果ちゃん
私は本当にあれで良かったのかな
私は私のした事を正しいとは思えない
穂乃果ちゃんは変わらず接してるけど、私達三人は今までと比べて大きく溝が出来てる気がするのは、私だけなのかな
海未ちゃんが絵里ちゃんの話をする時、穂乃果ちゃんが左手の小指を反らせる癖、海未ちゃんは気付いてるのかな
穂乃果ちゃんがことりの話をする時、海未ちゃんが髪の毛を弄る癖、穂乃果ちゃんは気付いてるのかな
隠し事なんて、あんまりしない
それは今までと変わらない私達
でも、それでも、この違和感は……この違和感は、なんなんだろう
最近はそればっかりが、頭から離れない
私は本当にこれで良かったのでしょうか
最近はそればかり考えるようになりました
絵里は多分、そのことに気付いてない
でも、どうしても違和感を感じてしまうんです
なにか、どこか間違えている感じがしてならないんです
ことり、貴女は気付いているでしょうか
私がこの感覚に思い悩んでいる時、ことりは私と穂乃果を見たあと、唇を噛む癖があるのですよ
穂乃果はこのことに気付いているのでしょうか
多分、気付いているのでしょうね
見て見ぬふりなのか、新しい道を真っ直ぐ進む気なのか
揺らいでばっかりで、私は……情けないですね、本当に
穂乃果のスクールリングは、未だに私のポケットに入ったままなのですよ
――――fin――――
>>230
こんな夜遅くまで駄文に付き合ってくれてありがとうございます
ただ一つ言いたい事があるとすれば、一応スレを閉じる事を推奨していたので、対応に困ります
内容が気に食わなかったなら申し訳ありません
あと少ししたらうみえり書く
このスレは落として大丈夫です
ありがとうございました!
このSSまとめへのコメント
ほのうみ推しじゃなくても話しにきっかけもなくこじつけられたら萎えるよね