P「真に監禁されてからというものの…」 (65)
真「まっこまっこりーん☆」
P(洗脳されそうでしにそう)
真「この新しいドレスはどうですか!?」
P「うーんとね…」
P「…その、ちょっと…」
真「ど・う・で・す・か・?」
P「うん!良く似合ってるぞ!!」
真「そうですよね!」
P(つらい)
P「…なぁ、真…」
真「なんですか?」
P「その、さ。逃げないから縄をほどいてくれないか?」
真「嫌です」
P「…」
真「はい、あーん☆」
P「…あーん」
真「美味しいですか?」
P「…うん」
真「うふふっ」
P(うふふっておいおい…)
真「…何か言いました?」
P「気のせいだよははは!!」
じゃあの
P「…ところで」
真「?」
P「なんで監禁なんか…したんだ?」
真「…プロデューサー、自分で考えてみてください」
P「と、言われてもなぁ…何か悪いことでもしたのか…?」
真「…逆ですよ」
P「…?」
真「…しばらくは考えてみてください」
P「…」
真「…分かったら解放しますよ。それまでは…ずっと、ボクと一緒です」
P「…」
P(…とりあえず、俺は真に何かした…というわけではないみたいだ)
P(さっき、真は逆とか言ってたな…)
P(…つまり何もしなかったからか?)
P(…なんだ?俺は何をしなかったからこうなった?)
真「プロデューサー、ご飯ですよ」
P「ん、あ、ああ…」
真「今日は和食を作ってみました!」
P「…あれ、どうしたんだ?その手の傷…」
真「あっ…ちょっと、包丁で」
P「大丈夫なのか?」
真「全然平気ですよ!」
P「そうか…ならいいんだが…」
真「じゃあ…はい、あーん」
P「あーん…」
真「どうですか?」
P「…うん。やっぱり美味いな」
真「本当ですか?」
P「ああ。嘘はつかないさ」
真「…へへっ///」
P「…ところで、さ。真」
真「なんですか?」
P「…俺、何をしなかったんだ?」
真「…それも自分で考えて下さい。プロデューサー」
P「…」
真「…ヒントは、ボクの言ったこと。ですよ」
P「…むぅ」
真「…とりあえず!まだ、1週間も経ってないんですからゆっくり考えてみてください」
P「…」
P(真が言ったこと、かぁ)
P(うーん…監禁する程な事って、なんだ?)
真「よいしょ…と」ドサッ
P「ん?」
真「あ、プロデューサー。これからはボクはプロデューサーの隣で寝ることにしましたから」
P「ちょ、おいおい…俺は縛られてるとはいえ、それは…」
真「プロデューサーとなら、構いませんから」
P「そ、そう…なのか?」
真「はい!」
P(うーむ…いいのか悪いのか…)
P(…良くはなさそうだな…)
真「さて…と。準備も出来ましたし、寝ましょうか、プロデューサー」
P「あ、ああ…」
P(…)
真「…スー…スー…」
P(アカン。寝れない)
P(隣って、本当に俺の隣かよ…)
真「…んん…ぅ…」ギュゥ
P(抱きしめはアカンっていやホンマに…)
P(いやいや自分のアイドルに欲情するわけにゃいかん…!!)
P(…それにしても、真って…いい匂い、するんだな…)
P(じゃないアカンってこれ。縛られていて良かったわ)
真「ぷろ…でゅー…さぁ…」
P(…寝言かな?)
真「…すき…です……ずっと…ぷろ…でゅー…」
P「…」
P(…真)
真「…あ、あぁ…!ぷろでゅーさーが、おにぎりに、金色おにぎりに…!」
P(どんな夢見てるんだよおい)
P(…しかし、なぁ…)
P(…どうしたもんか)
真「もう一週間も過ぎましたね」
P「もうそんなに経ったのか…」
真「…プロデューサー。分かりました?」
P「…」
真「…まぁ、分からないならここから出さないだけですから、考えて下さい」
P「…なぁ、真。縄はほどいてくれないか?」
真「でも…」
P「絶対に逃げない。だから…」
真「…分かりましたよ」
P「ふぅ…」
真「その代わり!ボクはここから出ません!」
P「…食べ物とかはどうするんだ?」
真「ここに持ち込めばいいだけですよ」
P「まぁ…そりゃそうだが」
眠いから寝る
あとはまかせた
P「カセットガスコンロに調理器具に食料やら水やら…でも少なくないか?」
真「無くなったら取りに行けばいいですし。部屋に鍵かけて」
P「まぁ…そうか」
真「さて、と。じゃあご飯作りますね」
P「…」
真「眠れない夜…この身を苛む煩悩…♪」
P「…しかし、さ」
真「っと…なんですか?」
P「いや、様になってるなぁ…とか」
真「そ、そうですか?」
P「本当だぞ?」
真「…も、もうっ…プロデューサーはすぐそうやって…」
P「…真」
真「次はなんですか?」
P「…正直さ、真がなんでこんな事したのか…分かってるんだ」
真「えっ…」
P「…真の気持ちだって分かってた」
P「だけどな…俺は立場上、アイドルに手を出すなんてことは…出来ない」
P「だから、曖昧なものにしてしまって…それで…」
真「…なーんだ。プロデューサー、分かってたんですね」
P「ああ」
真「…じゃあなんですぐに何も言わなかったんですか?」
P「…この生活も悪くないかな…なんて思ってるからか、な」
真「…それって?」
P「…人目も気にせず、立場も気にせず…」
真「…?」
P「…真。どうして俺は大人しく監禁されてたと思う?」
真「どうしてって…」
P「普通なら、暴れたりするもんじゃないのか?」
真「言われてみると…そうですね」
P「…よっぽど相手を信頼してたり、してないとな」
真「…プロデューサー」
P「…つまり、だな。えぇと…」
真「…ボクはプロデューサーが好きです。それは、もう分かってますよね?」
P「…ああ」
真「じゃあ、プロデューサーはどうなんですか?」
P「…プロデューサーとしてはどうなのかは知らん」
P「だけどな…真のことは、最初会った時から気になってた」
P「それが…真をプロデュースする度に、段々とな…真の魅力にだな…」
P「…まぁぶっちゃけて言うと真のことを好きになってたんだよ!」
真「…他のアイドルと同じように?」
P「いや、真だけだ」
真「…本当ですか?」
P「本当だ!」
真「…プロデューサー!」
P「真…!!」
真「ボク…ボク、ずっと、ずっと…!」
P「…ごめんな、真…」
真「プロデューサー…!」
P「…ん?なんか、焦げた匂いが…するような…」
真「…え?…あ」
真「…ごめんなさい、プロデューサー」
P「いや、大丈夫だよ」
真「…でも、ボクが焦げてない方の魚もらっていいんですか?」
P「構わないさ」
真「…でも」
P「気にするなって。俺も悪かったしな…料理中にあんな話するなんて、な」
真「…でも、嬉しかったですよ?」
真「ボクと、プロデューサーは…両想いだって、分かって、えっと…」
P「…なぁ、真。提案があるんだ」
真「?」
P「もう1日か2日、俺を監禁してくれないか?」
真「え?」
P「…折角、両想いだって分かったのにさ。戻れば…立場上、表立って何かすることは出来ない」
真「…」
P「…どうだ?」
真「…もう、悪いプロデューサーですね」
P「ははは…いや、他のみんなにはすまないとは思うけど、な…」
真「…でも、嬉しいですよ。プロデューサー…」
P「真…」
真「…だけど、流石にこれ以上みんなに迷惑は…もう十分迷惑をかけてますし…」
P「…まぁ、な。無理と分かって言って見ただけだ」
真「…プロデューサー」
P「ん?」
真「…キスぐらいなら、出来ると…思いますよ!?」
P「お、おう!?、そ、そうだな!」
真「と、という、わけで!」
P「よ、よし!!」
真「…」
P「…」
真「…えーっと…」
P「……真!」
真「は、はい!」
P「……好きだ、真」
真「……ボクも、です。プロデューサー」
チュ
P「…思えば、そんな事もあったよな」
真「…懐かしいですね」
P「あの後、みんなから殺されかけたっけな…はは…」
真「死んでないし、まぁ、うん…大丈夫ですよプロデューサー!」
P「大丈夫だからここにいる」
真「…あ。そろそろ時間ですね」
P「おう!最後の…アイドルとしてのライブ、楽しんでこい!!」
真「はい!!」
P「真、お疲れ」
真「あ、プロデューサー…」
P「…本当に、最高だった。最高のライブだったぞ」
真「…プロデューサー」
P「ん?」
真「…さみしい、です。アイドルとして…今までステージに立ってきて…それが、たった今、全部、終わったんですよね」
P「…そう、だな。俺も…さみしいさ」
真「…今まで、ありがとうございました。プロデューサー」
P「…今まで、お疲れ様、真」
P「真は、俺の知る中で…最高のアイドルだったぞ」
真「ありがとう、ございます…うっ…うう…!」
P「…今は泣いていいからな、真…」
P「もう大丈夫か?」
真「…はい、もう大丈夫です」
P「そっか…」
真「…プロデューサー。いえ、Pさん…」
真「…これからは、ボクと…ずっと一緒に、いて下さいね?」
P「…ああ。当たり前だ」
真「…Pさん!」
P「…真」
真「…Pさん、かぁ。なんか、変ですね」
P「すぐに慣れるさ。いつまでもプロデューサーじゃ変だしな」
真「…Pさん。好きです」
P「…俺も、好きだよ、真」
寝る
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