ラムザ「家畜に神はいないッ!!」 (953)

オヴァリア「我ら罪深きイヴァリースの子らが、神々の御力により救われんことを……」

アグリアス「さ、出発いたしますよ、オヴェリア様」

オヴェリア「もう少し待って、アグリアス……」

アグリアス「すでに護衛隊が到着しているのです」

シモン「姫様、アグリアス殿を困らせてはなりませぬ。さ、お急ぎを……」









ラムザ「ちわーっすwwwwww護衛の任務を請け負った傭兵団でーっすwwwwwwwwww」

アグリアス「」

シモン「」

オヴェリア「」

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ラムザ「あれ?みんな固まっちゃってどうしたんですか?ちゃんと挨拶したはずなんですけど」

ガフガリオン「ラムザてめぇ!勝手に一人で行くンじゃねぇ!」

ラムザ「硬い事言わないでよ。もう小一時間にもなるって散々愚痴ってたのはガフガリオンじゃないか」

ガフガリオン「だからって、おまえの勝手な行動を許す理由にはならねぇンだよ!この傭兵団の団長は俺だ、いい加減俺の命令には従え!」

ラムザ「はーい」

ガフガリオン「おまえはそう言ってちゃんと聞いた試しがねぇンだがな……っと」



ガフガリオン「アグリアスさんよ、いつまでも固まってないで、そろそろ出発の仕度をしてもらえないものかね。……こちらとしては一刻を争うンだ」

アグリアス「ハッ!? ぶ、無礼であろう、王女の御前ぞ!」

ラムザ「すみません、傭兵は元気が一番だと団長に教わったもので。さっきの挨拶もそうしろって団長が……」

ガフガリオン「教えてねぇよ!勝手に捏造するンじゃねぇ! ……まぁ、こいつはこういう奴なンだ、気にしないでくれ」

アグリアス「は、はぁ……貴公も苦労しているのだな……」

ガフガリオン「まったくだぜ……」

ラムザ「さて、それじゃあ出発するとしましょうか。僕達にはこんな所でのんびりしている暇はないはずです」

ガフガリオン「おまえが言うな。それと勝手に仕切ってンじゃねぇよ」

ラムザ「目的地は僕達が同行させて頂きます。構いませんね?」

オヴェリア「わかりました。参りましょう」

シモン「どうか御無事で」

オヴェリア「シモン先生も」

ラムザ「さ、参りましょう。道中の警護は僕達に任せてください。賊が来ようがモンスターが来ようが、王女様に傷一つ付けさせはしませんよ」

オヴェリア「ええ、よろしくお願いします」

ガフガリオン「聞けよ!」


アグリアス「(本当に、この者達に任せて大丈夫なのだろうか……ッ!?)」


アグリアス「何の音だッ!?」

ラムザ「さて、それじゃあ出発するとしましょうか。僕達にはこんな所でのんびりしている暇はないはずです」

ガフガリオン「おまえが言うな。それと勝手に仕切ってンじゃねぇよ」

ラムザ「目的地は僕達が同行させて頂きます。構いませんね?」

オヴェリア「わかりました。参りましょう」

シモン「どうか御無事で」

オヴェリア「シモン先生も」

ラムザ「さ、参りましょう。道中の警護は僕達に任せてください。賊が来ようがモンスターが来ようが、王女様に傷一つ付けさせはしませんよ」

オヴェリア「ええ、よろしくお願いします」

ガフガリオン「聞けよ!」


アグリアス「(本当に、この者達に任せて大丈夫なのだろうか……ッ!?)」


アグリアス「何の音だッ!?」

女騎士「アグリアス様…て、敵がッ!」

アグリアス「何だとッ!?」

シモン「ゴルターナ公の手の者か!?」


ラムザ「……ま、こうでなければお金は稼げないからね。……文句ないよね、アルガス?」

アルガス「……ああ」

ラムザ「僕達はもう騎士団の一員じゃない、ただの傭兵団の一員だ。ここでちゃんと戦っておかないと、食い扶持に困るのは自分だよ」

アルガス「ああ、わかってる……!」

ラムザ「よし、それじゃあ行こうか……」




ラムザ「身の程知らずのゴルターナ軍にwwwwwwwwwwありったけの鉛弾をブチ込みにwwwwwwwwwwwwwww」

オヴェリア「」

シモン「」

ラムザ「王女誘拐とかwwwwwwそんな狼藉はこの僕が許しませんwwwwwwwwww1人残らず殲滅しましょうwwwwwwwwベオルブ家の名にかけてwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「(あ、これ今回も命令無視するパターンだな)」

─────────

アグリアス「黒獅子の紋章だと……!?馬鹿な、ゴルターナ公は一体何を考えているのだ!ここまでして戦争を起こしたいのかッ!!」

ゴルターナ軍騎士「そこの女ッ!無駄な抵抗はやめておけ、おとなしく王女を渡すんだ!さもなくば、その綺麗な顔に傷がつがはっ!?」

アグリアス「!?」


ラムザ「だめだなぁ、戦場で敵に向かってのんびり前口上だなんて。君達は王女誘拐を目論む悪の手先なんだから、顔を合わせた瞬間に撃たれるくらいの覚悟はしておかなきゃ」

ゴルターナ軍騎士「き、貴様、不意打ちなんて卑怯……」

ラムザ「戦いに卑怯もクソもあるかwwwwwwwwロマンダ銃ばーんwwwwwwwwwww」

ゴルターナ軍騎士「」

ラムザ「よし、敵の頭は討ったぞッ!アルガス、ラッド、ガフガリオン!僕に続けッ!!」

ガフガリオン「やっぱりやりやがった……!」

ガフガリオン「神に背きし剣の極意 その目で見るがいい……闇の剣!」

ゴルターナ軍弓使いA「ごふッ!?」

ラッド「おら!」

ゴルターナ軍弓使いB「げふッ!?」

アルガス「やればいいんだろ、やればッ!毒矢でもくらえッ!」

ゴルターナ軍薬師「がはッ!?」



アグリアス「………」

ラムザ「ほら、アグリアスさん!何してるんです!?早く賊を皆殺しにしないと!」

アグリアス「し、しかし……、ここで奴らを殺してしまっては、正にゴルターナ公の思うつぼ……。ここは追い返すだけでいいのでは……?」

ラムザ「何を言ってるんですか!この緊迫した情勢のさ中で王女誘拐を目論む輩がいるなんて事が世間に知れたら、それこそ民の不安を煽るだけですよ!ここはきちんと皆殺しにして、彼らの存在そのものを抹消すべきです!」

アグリアス「そ、それはそうかも……しれんが……」

ラムザ「さぁさぁ、愚かなゴルターナ軍に天誅を下してやりましょう!アグリアスさんもご一緒に!」

アグリアス「………」

ラムザ「おらっwwwwww敵前でのんびりチャージなんてしてたらいい的ですよぉwwwwwwwwwwwwロマンダ銃ばーんwwwwwwwwwwwwww」

ゴルターナ軍弓使い「」

ラムザ「うっはwwwwww銃最高wwwwwwww旧文明の遺産なめんなwwwwwwwwww」

アグリアス「………」

ゴルターナ軍騎士「」

ゴルターナ軍弓使い「」

ゴルターナ軍薬師「」


ラムザ「ふぅ……これで全員か……」

ガフガリオン「結局、ほとんどおまえが一人で殺してたな」

ラムザ「そもそも弓と剣が相手じゃ、僕の銃のほうが有利なのはわかりきっている事だしね……」

ガフガリオン「旧文明の遺産……ゴーグとかいう都市で発掘されてるブツだったか、そのロマンダ銃とやらは」

ラムザ「ええ。ガフガリオンも使ってみては?相手の射程外から賊を嬲り殺しにできるっていうのは、なかなかに爽快だと思うけど」

ガフガリオン「いや、遠慮しておくぜ。遠距離からちまちまってのはオレの性には合ないンでね」

ラムザ「そう、それじゃあ仕方ないね」

アグリアス「………」

ラムザ「さて……、あとはこの死体を片付けて、証拠隠滅を───」

オヴェリア「離しなさいッ!!」

ラムザ「あれっ?」

アグリアス「しまった!!」



ゴルターナ軍騎士「こっちへ来るんだッ!大人しくしないかッ!!」

オヴェリア「誰が貴方の言いなりに……!」

ゴルターナ軍騎士「オレだって好きでこんな事やってるわけじゃないんだ!大人しくしろッ!頼むから大人しくしてくれよッ!」

オヴェリア「嫌ッ、離して───あ……」


オヴェリア「………」

ゴルターナ軍騎士「ひとまずは、これでいいか……。クソッ、手のかかるお姫様だ……!」

アグリアス「ま、待てッ!!」

ゴルターナ軍騎士「悪いな……恨むなら自分か神様にしてくれ。それでもどうしてもって言うなら、オレにこんな事を命令したポマード野郎を恨んでくれ。決してオレを恨むんじゃないぞ!決して!」

アグリアス「な、何を言っている!?ま、待てぇぇぇッ!!」

アグリアス「……なんてことだ」

ラムザ「………」

ガフガリオン「おいおい、まンまと攫われてンじゃねぇかよ……」

ラッド「マジかよ……」

ラムザ「………」

アルガス「……なぁ、ラムザ。今のって……」

ラムザ「……うん」






ラムザ「ゴwwwwラwwwwグwwwwロwwwwスwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「生きていたのかwwwwwwwwwゴラグロスwwwwwwwwwwwww死んだとばかり思ってたwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「っていうか何でゴルターナ軍にいるのwwwwwwwwwwwディリータは?wwwwwwwwゴラグロスだけ生き残ったん?wwwwwwwwwww」

ラムザ「どうしておまえがゴルターナ軍にいるんだ?wwwwwwwwwwwどうして?wwwwwwwwwどうして?wwwwwwwwwwwwww」

─────────

英雄王ディリータと、鬼畜王ラムザの名が歴史に初めて登場するのは
獅子戦争勃発の1年前……

五十年戦争の敗北は、戦地より帰還した騎士たちの職を奪い、
王家や貴族に対する忠誠心を放棄させ
盗賊に身をやつす者、王家に対して謀反を企てる者など
大量の凶賊や逆賊を生み出した……

そのため、当時のイヴァリースは
強盗や殺人が日常茶飯事に起きるほど治安が乱れており、
幾人もの英雄や魔道師を輩出した、ここ、ガリランドの町もまた例外ではなかった……

ラムザ「骸旅団殲滅作戦だってさ、ディリータ」

ディリータ「ああ……かなり大がかりな作戦みたいだな。オレたち士官候補生まで参加させるだなんて」

ラムザ「殲滅作戦ってことはさ……いいんだよね?」

ディリータ「何がだ?」

ラムザ「またまた……わかってるくせに」

ディリータ「ははっ、すまんすまん。これから初陣だと思うと、つい……な?」

ラムザ「そうだね……初陣だね……」

ディリータ「ああ……」





ラムザ「骸旅団だか何だか知らないけど、平民風情がwwwwwwwwww貴族様に逆らおうなんて百年早いwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだなwwwwwwwwwwww」

ラムザ「行こう、ディリータwwwwwwww盗賊どもの額に風穴でも開けてやろうよwwwwwwwロマンダ銃ばーんってさwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwww」

盗賊「ち、畜生……!お、おまえたち……苦労知らずのガキどもに……!オレたち骸旅団が……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwww」

盗賊「畜生……!笑ってんじゃねぇぞクソガキが……!おまえたち貴族なんかがいるから、オレたち平民は……!」

パンッ

盗賊「」


ラムザ「wwwwwwwwwwww………ふぅ」




ラムザ「盗賊などという愚かな行為を何故、続けるんだ……?真面目に働いていれば、こんな風に命を失うこともないだろうに……」

ディリータ「でも税金で搾取するんだろwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「はいwwwwwwその通りですwwwwwwww平民は真面目に働いてベオルブ家に貢ぐがいいwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いやぁ、凱旋っていうのは実に気持ちがいいね!そうは思わないかい、ディリータ?」

ディリータ「ああ、最高の気分だな!ダイスダーグ卿もお褒めの言葉をくださるに違いないぜ!」

ラムザ「あんな腹黒兄さんに褒められてもなぁwwwwwwwあの人、絶対何か企んでるでしょwwwwwwwww」

ディリータ「おまwwwww実の兄に対してwwwwwww」

ラムザ「いやいやwwwwwwwwだってわかるでしょwwwwあの前髪と顎鬚だよ?wwwwwwwww」

ディリータ「性格も同様に曲がってるってかwwwwwwwwwww」

ラムザ「民の噂話をまとめた本にそう書かれてたよwwwwwwwww黒い表紙のwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwww」

盗賊A「こいつ、まだ息があるようだぜ。どうする?」

盗賊B「わかりきった質問をするな。侯爵さえ手に入ればいいんだ」

盗賊A「そうだったな。小僧、恨むならてめぇの運命を恨むんだぜ」

アルガス「(クソッ……!オレはこんな所で終わるのか……!?サダルファス家の汚名を返上することも、まだ出来てないってのに……!)」

盗賊B「…ん?しまった、北天騎士団のやつらだッ!」

盗賊A「何だとッ!?」

アルガス「(北天騎士団……援軍か?た、助かった……)」


ラムザ「でさー、その時アイリーンがさー……」

ディリータ「へぇ、そりゃまた……」

ラムザ「そうそう、それでさー……」

ディリータ「ははっ、そりゃいいお笑い草だ」

ラムザ「だよねー。あ、あそこに見えるのってイグーロス城じゃない?なんだか久しぶりだなー」

ディリータ「ああ、そうだな。ティータ、元気にしてるかな……」

ラムザ「僕もアルマに会いに行かなきゃ。早く行こう、ディリータ!」

ディリータ「ははっ!そう急ぐなよ、ラムザ!」





盗賊A「………」

盗賊B「………」

アルガス「」

アルガス「」

盗賊A「……まぁ、なんていうか……アレだな、うん」

盗賊B「ああ……まぁ……」

盗賊A「恨むんなら自分の運命を恨め。な、小僧……?」

盗賊B「そうだな……できるだけ楽に殺してやるから……な?」

アルガス「」




ラムザ「それでさ、アルマのやつときたら……」

ディリータ「またか。ほんと仲がいいよな、おまえたち二人は」

アルガス「ま、ままま待ってくれ!待ってくれよ!おいそこの二人、おまえたちに言ってるんだよ!」

ラムザ「え?」

ディリータ「ん?」

アルガス「え?じゃねぇよ!この状況見てあっさり素通りしてんじゃねぇよ!!助けろよ!!」

ラムザ「?どういうことだ?」

ディリータ「骸旅団の連中か?あの剣士が襲われているようだが……」

アルガス「そうだよ!骸旅団に襲われてるんだよ!だから助けろ早くッ!!」

ディリータ「だってさ。助けてやったらどうだ、ラムザ」

ラムザ「えーっ!?僕が戦うのーっ!?やだっ、怖いよーっ!!」

アルガス「えっ……」

ディリータ「本気か、ラムザ?彼を見殺しにするつもりなのか!?」

ラムザ「そんなこと言ってwwwwww自分だって戦うつもりない癖にwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ばれたかーwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

アルガス「お、おま、おまえ……っ!北天騎士団のくせして……!」

ラムザ「北天騎士団っていっても、僕たちまだ候補生だし」

ディリータ「何より大事な妹がオレたちの帰りを待ってるからな。無駄な寄り道は極力避けたいんだ」

ラムザ「そうそう。天下の妹に比べたらその辺の男と盗賊なんて、気に掛ける価値もないってものだよ」

アルガス「こ、このゲス野郎どもがッ!!」

ラムザ「うはwwwwwww逆ギレとかwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これは稀に見る平民くささwwwwwwwwwwwww」

アルガス「オレは平民じゃねぇ!!」



盗賊A「な、なんだかよくわからないが……北天騎士団相手じゃ分が悪い。今のうちに、逃g

パンッ

盗賊A「」

盗賊B「!? お、おい、どうしたッ!?血!?血が出てるぞッ!?」


ラムザ「だけど骸旅団は逃がさないよwwwwwwwwwwそれが任務だからねwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「骸旅団殲滅が僕らの任務だ!目の前の敵だけを考えろ!行けッ!!」

アルガス「た、助けてくれるのか……?」

ラムザ「勘違いするな、任務のついでだ!流れ弾に当たって死んでも僕は責任は取らないッ!!わかったら引っ込んでろッ!!」

アルガス「」

ラムザ「行くぞディリータ!盗賊どもは皆殺しだッ!!」

ディリータ「ああ!さっさと終わらせてティータに会いに行くんだ!!」

アルガス「」

盗賊「た、助けてくれッ!な、なんでもするから!命だけは!」

ラムザ「………」

盗賊「た、頼むよ…。オレはギュスタヴの野郎にそそのかされただけなんだ。あんたたちに刃向かうつもりはこれっぽっちもねえ。た、頼むから助けてくれよ!」

ラムザ「おまえには戦士としての誇りはないのか……?」

盗賊「へ、へへ、へへへへ。……あ、あんたの言いなりになるから」

ラムザ「………」

盗賊「魔が差したんだよ。オレはあんたらを恨んじゃいないんだ」

ラムザ「……いいだろう。おまえの願いどおり、見逃してやろう」

盗賊「ほ、ホントかッ?」

ラムザ「ただし、二度とその顔を僕に見せるな!」

盗賊「あ、ありがとう。ほんとにありがとう!!」





ラムザ「なんて言うとでもwwwwwwww思っているのかwwwwwwwwwwwwwwばーんwwwwwwwwwww」

盗賊「」

ラムザ「今は亡き父上が言っていた……壁を背にして背後から襲え、と……。戦いの最中に敵に背を向けるとは、愚かしさの極みだよ……」

アルガス「(なんて奴に助けを求めちまったんだ、オレは……)」

アルガス「オレはアルガス……ランベリー近衛騎士団の騎士……だ」

ディリータ「騎士……?」

アルガス「……いや、騎士見習いさ」

ラムザ「ですよねーwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうですよねーwwww見習いですよねーwwwwwwwwランベリーの近衛騎士様があんな盗賊相手に後れを取るわけがないですよねーwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「なんだよ!おまえらだって一緒じゃねぇか!!」

ラムザ「出た逆ギレwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これだから平民はwwwwwwwwwwww」

アルガス「(ク、クソッタレどもが……!)」

ラムザ「……さて、改めて自己紹介しておこうか。僕はラムザ・ベオルブ。こっちは親友のディリータ・ハイラルだ」

アルガス「ベオルブって……あの北天騎士団のベオルブ家か?」

ラムザ「うん?」

アルガス「そいつはすごい!なんてラッキーなんだ、オレは!」

ラムザ「?」

アルガス「お願いだ。侯爵様を助けるため、北天騎士団の力を貸してくれ!」

ラムザ「やだ」

アルガス「侯爵様はまだ生きている!やつらに誘拐され───えっ?」

ラムザ「え、やだよ。僕にそんな権限なんてないし、ダイスダーグ兄さんは顎鬚が曲がってるから頼み事はしたくないし」

ディリータ「顎鬚は関係ないだろwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あるってwwwwwww曲がった性格の象徴なんだってwwwwwwwwwww」

ディリータ「まだ言うかwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

アルガス「お、おま……!おまえら……!人がこうして頭下げて頼んでるってのに……!」

ラムザ「そんなこと言われてもウチ、ベオルブ家の一員やし……」

アルガス「だからこうして頼んでるんだろ!ベオルブ家の一員であるおまえに!!」

ラムザ「知らないよwwwwwwwwっていうかwwwww人にものを頼むのにその態度はwwwwwねぇ?wwwwwwwwww」

ディリータ「しかもおまえ呼ばわりとかwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwww」

アルガス「だから平民じゃねぇって言ってんだろうがッ!!」

アルガス「大体なんなんだよ、おまえはッ!」

ディリータ「ん?オレのことか?」

アルガス「他に誰がいるってんだよ!さっきから黙って聞いてりゃ平民平民って、おまえは人のこと言えるのかよッ!」

ディリータ「……何が言いたい?」

アルガス「ベオルブ家は名門中の名門だが、ハイラルなんて家は聞いたこともねぇぞ!どうせおまえも平民出なんだろうが、あぁッ!?」

ディリータ「………」

アルガス「その反応、やっぱりそうなんだな!道理で虫唾が走るわけだぜ!だが残念だったな、おまえが散々見下してたオレは貴族の家の出身だ!平民のおまえとは違うんだよッ!!」

ディリータ「………」

アルガス「ほらどうした、さっきまでの威勢は!?なんとか言ってみろよ!無理だろうな!それがおまえたち平民とオレたち貴族との決定的な違いだ!おまえたち平民は生まれた瞬間からオレたち貴族より格下なんだよ!平民の分際で貴族にタメ口きいてんじゃねぇぞ、この───」


ラムザ「あ、あと言い忘れてたけど」

アルガス「──ッ!?何だ!」

ラムザ「ディリータは親友だけど、僕の父上が正式にベオルブ家に引き取って、戸籍上も僕の兄ということにしてくれた……つまり義兄弟でもあるんだ。そこんとこよろしくね」

アルガス「」

ディリータ「ディリータ・ハイラル。またの名をディリータ・ベオルブだ。改めてよろしく頼む」

アルガス「」

ラムザ「それで君はwwwwwwwwwwどちらの家の出身でしたっけ?wwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「確かwwwwwwwwサダルファスとか言ってたようなwwwwwwwwww」

ラムザ「サダルファスってあのwwwwwwwwランベリーのwwwwwwwwwwww」

ディリータ「一時期噂になってたwwwwwwwwwwあのwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「五十年戦争で味方を売ったっていうあのwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そのせいで誰も寄り付かなくなったっていうあのwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ぼwwwwwつwwwwwwらwwwwwくwwwwwwww」

ディリータ「きwwwwwwぞwwwwwwwくwwwwwwwww」

アルガス「」


ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(ち、畜生……畜生!こいつら……!こいつら……!!)」

ラムザ「wwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(お、落ち着け、落ち着くんだオレ……!ここでこいつらにブチ切れて手を切るのは簡単だ。だが、今は侯爵様の命が懸かってるんだ……!)」

ラムザ「ねぇどうしたのwwwwwwwww没落貴族のアルガスくんwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまwwwwwwwかわいそうだろwwwwwwww本当のこと言っちゃwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ごめーんwwwwwwwwwww」

アルガス「(このクソ野郎がベオルブ家の御曹司だってのは幸いだった。何とかこいつらに同行して、ダイスダーグ卿の助力を得ることができれば……!)」

ラムザ「ところで僕たちwwwwww急いで戻らなくちゃいけないんだよねwwwwwwwwwww」

ディリータ「ああwwwwwww可愛い妹がイグーロスで待ってるからなwwwwwwwwwww」

アルガス「(…大丈夫だ、何もプライドを全て捨てるわけじゃねぇ。こんなクズどもに媚びへつらうような真似をするは、侯爵様を無事にお助けするまでの……そう、オレが手柄を立てて、サダルファス家が名声を取り戻すまでの、ほんの短い間だけだ……!)」


ラムザ「それじゃwwwwwwwそういうことでwwwwwwwwwもう会う事もないと思うけどwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「じゃあのwwwwwwwwwwww」

アルガス「ま、待って!オレも連れて行ってくれッ!!」

ラムザ「えー?まだ言うの?」

ディリータ「おまえもしつこい奴だな……」

アルガス「頼む、ダイスダーグ卿に会わせてくれるだけでいいんだ!話は全てオレが付ける!だから、どうか……!」

ディリータ「こう言ってるが……ラムザ、どうする?」

ラムザ「うーん……君が勝手に兄さんに頼む分には、僕は別に構わないけど。多分、断られると思うよ?」

ディリータ「あの人ケチそうだもんなwwwwwwwww前髪曲がってるしwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「前髪は関係ないだろwwwwwwwwwディリータも人のこと言えないじゃないかwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「……と、とにかく連れて行ってくれ!断られてもいい、それでもいいから!!」

ラムザ「そういうことなら、まぁ……いいよ?」

アルガス「ほ、本当か!?」

ラムザ「うん。兄さんには、僕から話をつけておくよ」

アルガス「あ、ありがとう!本当にありがとう!!」





ラムザ「そのかわりwwwwwwww君は今から僕たちの下僕だからwwwwwwwwwwww何でも言うこと聞いてよねwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「等価交換ってやつだなwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うんwwwwwwwwwwそのくらいじゃないと釣り合わないよwwwwwwwwwwwwだってウチ、ベオルブ家やしwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うぜぇwwwwwwwwww家柄を鼻にかける奴うぜぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「君も同類のくせにwwwwwwwwwww」

ディリータ「はいwwwwwwすいませんwwwwwwwwwww改めて自己紹介しよう、オレはディリータ・ベオルブですwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うぜぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

─────────

ラムザ「いやぁ、久しぶりのイグーロス城は実に心癒されるね!そうは思わないかい、ディリータ?」

ディリータ「ああ、最高の気分だな!美しい城にいることでティータの美しさがより引き立つに違いないぜ!」

ラムザ「このシスコンwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえもだろwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「………」

ラムザ「うっわwwwwwwwwめっちゃしょげてるwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「目に見えて落ち込んでるwwwwwwww没落貴族wwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「兄さんにwwwwwwwwww一瞬で断れてたもんねwwwwwwwwwwwwww」


ディリータ「『お願いしますベオルブ閣下!何卒、私に百の兵をお与えください!』」

ラムザ「『何卒お願い申しあげます!やつらに殺された仲間の仇を私にッ!』」

ディリータ「『黙れ一兵卒!』」

ラムザ「『身分を弁えろこのカスが!!死ぬがよい!!』」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「うるせぇぇぇぇぇ!!人の傷口に塩を塗るんじゃねぇ!!それにそこまで言われてねぇよ!!」

ラムザ「……で、真面目な話、これからどうするの?城の警備なんて退屈すぎて、ついついロマンダ銃が暴発しちゃいそうなんだけど」

ディリータ「おまえそれ本当にやりかねないからやめろよwwwwwwwww撃つなよwwwwwwww絶対撃つなよwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それフリだよね?wwwwwwwフリだよね?wwwwwwwwwwばーんばーんwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまwwwwwwやめろよーwwwwwwwww銃口こっちに向けんなよーwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ばーんwwwwwwwwwwwロマンダ銃ばーんwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やめろってばーwwwwwwwwwwあぶないからwwwwwwwwwww本気であぶないからーwwwwwwwwwww」

ラムザ「ばーんばーんwwwwwwwwww   あっ」パンッ

ディリータ「やーめーろーよーwwwwwwwwww   あぐっ」ビスッ


ラムザ「………」

ディリータ「………」


ラムザ「あの……その」

ディリータ「痛てェよ」

ラムザ「ち、違うんだよ、わざとじゃ」

ディリータ「痛てェよ」

ラムザ「あ、うん……ごめん………」

ティータ「兄さーん!」

ディリータ「ティータ!マイハニー!!」

アルマ「ラムザ兄さーん!」

ラムザ「アルマ!我が最愛の妹!!」

ザルバッグ「久しいな!ラムザ、ディリータ!」

ディリータ「ああ……うん……」

ラムザ「お久しぶりですね……兄さん……」

アルガス「(こいつら……)」

アルマ「ラムザ兄さん。戻っておいでだったのね」

ラムザ「ああ!アルマに会うために、急いで盗賊どもを蹴散らしてきたんだよ!」

アルマ「まぁ!兄さん、とても頼もしいわ……!」

ラムザ「アルマがいてくれたからさ……!僕はおまえの為なら骸旅団だろうがラーグ公だろうが、ダイスダーグ兄さんの前髪だろうが殲滅してみせるよ!」

アルマ「兄さん…すてき……」

ラムザ「アルマ……」

アルマ「ラムザ兄さん……」


ティータ「ディリータ兄さん。お元気そうでなによりです」

ディリータ「ティータこそ元気そうでよかった。学校には慣れたか?」

ティータ「ええ、みなさん、とてもよくしてくださるので……」

ディリータ「そうか……それならいいんだ」

ティータ「……でも、本当は」

ディリータ「?どうした、ティータ?」

ティータ「……本当は、兄さんと一時も離れたくない…です……」

ディリータ「ティータ……」

ティータ「ディリータ兄さん……」



アルガス「(何だこの空気)」

ザルバッグ「(みんな若いなぁ……羨ましいなぁ……)」

ザルバッグ「……さて。ゆっくり話していたいところだが、これから盗賊狩りなんだ。すまんな」

アルガス「(貴方は一言も交わしていませんが)」

ラムザ「ご武運を」

ディリータ「がんばってください」

アルガス「(妹以外はどうでもいいとか思ってんだろうなぁ、こいつら……)」


ザルバッグ「おおっと、そういえばこんな話があったんだったー急におもいだしたぞー」

アルガス「!?」

ザルバッグ「骸旅団から身代金の要求があったんだー ドーターという名の貿易都市に行った“草”が戻ってこないんだー」

アルガス「身代金だとッ!?あいつら、やはり……!」

ザルバッグ「城の警護とか退屈だわーまじ退屈だわー、ほんとどっか行きたくなるわードーターとか行きたいわー」

アルガス「東の貿易都市ドーター……!そこに、奴らの手掛かりが……!」

ザルバッグ「行って確かめたいんだけどなー私は将軍の務めで忙しいからなー。誰か行ってくれないかなー」チラッ

アルガス「……ッ!!」


アルガス「(ザルバッグ将軍……感謝致します……!)」

アルマ「兄さん……!にぃさぁん……!」

ティータ「ディリータ兄さん……とてもあったかいです……」

ラムザ「あー……その、アルマ?残念なんだけど、本当に残念極まりないんだけど、そろそろ……ねぇ、ディリータ?」

ディリータ「ああ……。ティータ、すまない。僕らは行くよ」

アルマ「えー?」

ティータ「にいさん……?」

ラムザ「僕も本当に残念で仕方ないんだけど、連れがちょっとね……」


アルガス「(将軍がくれたこの手掛かり……無駄にするものか……!侯爵様、今お助け致します……!)」

ラムザ「(なんかやる気満々だなぁ……)」

ディリータ「(没落貴族必死だな……)」

ディリータ「そういうわけだから、ごめんな、ティータ」

ティータ「私のことなら心配しないで。自分のことだけ考えてね」

ディリータ「大丈夫。無理はしない。必ず戻ってくるからいい子でいろよ」

ティータ「兄さん……」

ディリータ「……ふぅ。さぁ、行こうぜ、アルガス」

アルガス「ああ……!」


ラムザ「(アルマアルマアルマ……アルマアルマ……うっ)」


アルマ「ティータはああ言ったけど、ほんとは……」

ラムザ「ふぅ……。ティータがどうかしたのか?」

アルマ「身分が違うって、学校でいじめられそうになって……返り討ちにして相手に重傷を負わせちゃったことが何度かあって、先生によく叱られるのよ」

ラムザ「………」

アルマ「ごめんなさい。兄さん。余計な心配させちゃって。ティータのことは大丈夫よ。私がついてるから、安心して」

ラムザ「心配なんてしてないさ。でも、あんまり無理するなよ」

アルマ「兄さんこそ、周りの期待に応えようとなんでも背負い込みすぎよ。兄さんは兄さんなんだから、ベオルブの名に縛られることはないわ」

ラムザ「まるで、母さんみたいな言い方だな。ははははは。 (アルマ母さんの母乳……そういうのも悪くないな……うっ)」


ラムザ「……ふぅ。それじゃあ、僕は行くよ」

アルマ「ええ……気を付けて」




アルマ「ラムザ兄さん……」

ディリータ「遅かったな、ラムザ」

ラムザ「ごめん、待たせちゃったかな」

ディリータ「いや、いい。それより……」

ラムザ「……?」


ディリータ「ラムザ……妹で射精したのか」

ラムザ「!?」

ディリータ「それも触れずに、か……。おまえのシスコンも、ここまでくると筋金入りだな」

ラムザ「な、なにを……」

ディリータ「オレの嗅覚を侮るなよ、ラムザ。いつも嗅いでいる匂いだ、間違えるわけがない……」

ラムザ「“いつも”? ということは、ディリータ、君も……」

ディリータ「ああ……もちろんティータでな。さっき抱き締めあった時にも、うっかり数発ほど……な」

ラムザ「ディリータ……君は……」

ディリータ「水くさいぞ、ラムザ。おまえがイクなら、オレもイク。オレたちは親友…だろ?」

ラムザ「ディリータ……ッ!!」

ディリータ「ラムザ……ッ!!」


ピシガシグッグッ


アルガス「(早くランベリーに帰りたい……)」

外道なラムザを書きたかったはずなのに気が付いたら基地外になってた。

寝るー

アルガス「チッ、こんな時にモンスターに遭遇するなんて……!」

ディリータ「ぼやくなよ、アルガス。城の警護よりはマシさ。……とはいえ、あの数はさすがにな」

ゴブリン「ゴブッ!」

ブラックゴブリン「ゴブゴブーッ!!」

アルガス「正面突破は厳しそうだ……クソッ、この森を抜ければドーターは目の前だってのに!」


ラムザ「ゴブゴブーッ!!だっておwwwwwwwwwwww人外がなんか喋ってるwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「言ってやるなよwwwwwwww畜生は畜生なりにwwwwwwwwww思う所があるんだろうさwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっわ撃ちたいわーwwwwwwwwwwモンスターのくせにあの偉そうな顔wwwwwwwwwwwwwwロマンダ銃が暴発しちゃいそうだわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やめろよwwwwwwwwwwwやーめーろーよーwwwwwwwwwwwwいやwwwwwww今回ばかりは洒落にならないってwwwwwwwwwwwwwほんとやめてwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「撃たないってwwwwwwwwwwさすがに僕もwwwwwwwwww10体以上は相手にしたくないよwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「10体どころかwwwwwwwwww他のも合わせると20はいるんじゃないかwwwwwwwwwwww無理無理wwwwwwwwwwwww」

ラムザ「牛鬼までいるよwwwwwwwwwwきっもwwwwwwwwwwww何あのツルハシwwwwwwwwゴルランドでミスリルでも掘ってろよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「鉱山送りwwwwwwwwwwwまさに平民wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「モンスターの世界にもwwwwwwwwww格差社会は健在ですwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「おまえらうるせぇよ!!少しは突破口を考えろよ!!」

ラムザ「わかってないなぁ、アルガス。僕たちが何も考えてないとでも思っているのかい?」

アルガス「そうにしか見えねぇよ。現にもう小一時間は森の入口で待機じゃねぇか」

ディリータ「やれやれ、これだから没落貴族は困る。オレたちベオルブ家の人間の崇高な思考にはついてこれないようだ」

ラムザ「まったくだよ。想像力の欠如も甚だしいね」

アルガス「うるせぇ!だったらさっさと何とかしてみせろ!!」

ラムザ「得意の逆ギレですよwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これだからwwwwwwwwサダルファス(笑)はwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「専用ジョブ:逆ギレ師」

ディリータ「没落した家の家訓に従う見習い戦士。その『逆ギレ』は自分のみならず他人にまでも喚き散らかす」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(こ、このクズどもが……!)」

ラムザ「やれやれ、仕方ない。それじゃあ、そろそろこの森を突破するとしましょうか」

ディリータ「ああ。この森さえ抜ければ、ドーターは目と鼻の先だからな」

アルガス「それが出来ないから困ってんだろうが!策があるならさっさとしろよ!!」

ラムザ「キレんなよーwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これだから没落貴族はwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(お、落ち着け……落ち着くんだ……!まだだ、まだキレたらだめだ……!まだ時期じゃない……!)」


ラムザ「さて、それじゃあ……ヘイ!チョコボカモンカモン!!」

チョコボ's「クエーッ!!」

アルガス「あぁ!?チョコボだぁ!?」

ラムザ「ただのチョコボじゃないよ!このチョコボたちはベオルブ家でよく訓練された家畜……おっと失礼、よく訓練された友達さ!」

ディリータ「訓練のお蔭で、多少火を見たりモンスターに遭遇したところで何ともないんだぜ!頼もしいことこの上ないな!」

アルガス「……そのチョコボを使ってどうするつもりなんだ?敵に捕まらないように正面突破でもするのか?」

ラムザ「まさかwwwwwwwwwwそんな自殺行為はごめんだよwwwwwwwwwwww君の家のおじいさんじゃあるまいしwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「背後からバッサリやられるのがオチだもんなwwwwwwwwwwww見習いゴブリンにwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(落ち着けアルガス……『素数』を数えて落ち着くんだ……2……3……CT4ホーリー……5……7…… 『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……オレに勇気を与えてくれる)」


ラムザ「アルガスくんwwwwwwwwどうしたの?wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「どうせ落ち着くために素数でも数えてんだろwwwwwwwwwwwwwwでもってCT4ホーリーとか思い浮かべてるんだろwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「!?」

ラムザ「CT4wwwwwwwwwwww素数でもなんでもないwwwwwwwwwwwww割り切れちゃうwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「言ってやるなよwwwwwwwwwwww家が没落しちゃったせいで素数を教わってないんだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「算術士にはなれそうにないねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「算術どころか白魔道士すら無理だろwwwwwwwwwwwwww家柄的に考えてwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「生涯見習い戦士ってかwwwwwwwwwwwwww石でも投げてろ平民wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「平民じゃねぇって言ってんだろ!このゲス野郎どもがッ!!」

ラムザ「とまぁ、こんなこともあろうかと、ここに着いてすぐにこのチョコボたちを放っておいたのさ」

チョコボ's「クエクエー」

アルガス「フンッ、それで?その家畜どもが、この状況でどう役に立つっていうんだ?」

ラムザ「今の言葉を訂正しろ、アルガスッ!チョコボたちは家畜じゃないッ!!」

アルガス「!?」

ディリータ「チョコボはオレたちにとって便利な乗り物である以前に、背中を預けられる立派な戦友だ。家畜といった表現は好ましくないな」

ラムザ「そうだ、このチョコボたちは親友だ!兄弟みたいに暮らしてきたんだ!!」

アルガス「(その兄弟を家畜呼ばわりしたのはおまえだろうが)」

ラムザ「謝れよ!チョコボたちに謝れ!でないと僕とディリータだけでドーターまで行っちゃうぞ!!」

ディリータ「ああ。戦友を家畜呼ばわりする無礼を働いたんだ、そのくらいはしてもらわないとな」

アルガス「(こ、このクソ野郎どもが……!)」

アルガス「……どうも、すみませんでした」

チョコボ's「クエッ?」

ラムザ「心が籠ってないよ!頭も下げるべきだ!!」

ディリータ「東方の異国……侍たちの国には、両の掌をつき、身体を前に倒して頭を床に擦り付ける伝統の謝罪体勢……ドゲザというものがあるらしい。それをやってもらおうか」

アルガス「(こ、この……ブッ殺……!いや落ち着け、落ち着くんだ……!侯爵様のため……サダルファス家のためだ……!自分を抑制しろ……!)」


アルガス「……どうも、すみませんでしたぁッ!!」

ラムザ「様を付けるのも忘れずにね!」

アルガス「チョコボ様!どうもすみませんでしたッ!!」

チョコボ's「ク、クエー……?」



ラムザ「うっわwwwwwwwwwwほんとにやったよwwwwwwwwwwチョコボ以下wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「チョコボも困惑してるwwwwwwwwwwwwwそりゃそうだよなwwwwwwwwwいきなりドゲザなんかされてもなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「貴族としての誇りはwwwwwww矜持はwwwwwwwwwwwwwwどこに行ってしまったん?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そんなの元々ないだろwwwwwwwwwwwww没落なんだからwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだったwwwwwwwwwwwwwめんごめんごっwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「アルガス様wwwwwwwwwwwwwwどうもすみませんでしたぁっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ぶふぉっwwwwwwwwwwそれやめてwwwwwwwwwwwwwwwwツボるからwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「チョコボ様wwwwwwwwwwwww何卒この私めにwwwwwwwwwwww百の兵をお与えくださいwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「チョコボどんだけ偉いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwこんなん所詮はトリだよトリwwwwwwwwwwww家畜の部類じゃんかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「その家畜にドゲザまでする没落貴族もいるんだぞwwwwwwwwwwwwそういう発言はやめろよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「さて。チョコボ小屋出身家畜以下のアルガスはさておいて、そろそろこの森を突破するとしましょうか」

ディリータ「ああ。この森さえ抜ければ、ドーターは目と鼻の先だからな」

アルガス「(もう突っ込む気力もねぇ……)」

ラムザ「目が節穴のアルガスは気付かなかったみたいだけど、このチョコボたちは革袋をぶら下げていたのさ。こんな風にね」

アルガス「……水を入れる革袋に見えるが?」

ラムザ「正解。ただし中身は違うけどね、ほら」

アルガス「この匂い……ボムの油、か……?」

ラムザ「またまた正解。いぐざくとりー。ハナマルをあげましょう」

ディリータ「たまには冴えてるな、アルガス」

ラムザ「うん、ほんとたまにはだけどね」

アルガス「……それで?チョコボにボムの油が入った革袋をぶら下げて、森を一周させて、それで一体なに……が………?」

ラムザ「ふふっ」

ディリータ「ははっ」

アルガス「ま……まさかおまえ、おまえ……!」


ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「正解wwwwwwwwwwwいぐざくとりーwwwwwwwwwwwwwwハナマルをあげましょうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「今日はやけに冴えてるな、アルガスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「じょ、冗談だろそんなの……!本気でやるわけねぇよな、なぁ!?」

ラムザ「本気も本気ですwwwwwwwwwwwwベオルブ家ウソつかないwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ベオルブが嘘なんかつくわけないだろwwwwwwwwwwwwwwww名門貴族なめんなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」


ラムザ「森が通れないならwwwwwwwwwwwwwww焼き払えってしまえばいいじゃないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「邪魔なモンスターどもも一掃できるしなwwwwwwwwwwwww一石二鳥だなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(う、嘘だろ……!こんなことが世に知れたら……余所者のオレがガリオンヌ領の森を焼き払ったなんてことが、世間に知れたら……オレの家は、サダルファス家は……!)」

ラムザ「ボムの油は森中に撒いたね?wwwwwwwwwwよしよしwwwwwwwwwwwさすがは僕の所有物wwwwwwwwwwwwベオルブ家の家畜だwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほんと家畜は便利だなwwwwwwwwwww口だけ達者の没落貴族さんとは違ってwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(それだけじゃない……!最悪、オレの主君である侯爵様の立場まで危うく……ガリオンヌとランベリーとの戦争になっちまう……!だ、だめだ、そんなことは……!)」


ラムザ「ヘイヘイwwwwwwwwwwwwアルガスびびってるぅ?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ナニも小さければ肝っ玉も小さい男だなwwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だから平民じゃないってwwwwwwwwwwwww一応貴族なんだからwwwwwwwwwwかわいそうだよwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだったなwwwwwwwwすまんすまんwwwwwwwwwwwどうもすみませんでしたッwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「よぉしwwwwwwwwディリータwwwwwwwwwかとんのたまをここにwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほらよwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あぶなっwwwwwwwwwwwそんなもの放り投げないでよwwwwwwwwww暴発しちゃうwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえのロマンダ銃よりはマシだろwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それもそうだねwwwwwwwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」


ラムザ「さぁ、でっけえ衝撃がくるぜ!チビらねえようにしっかりパンツを押さえときな!!」

アルガス「!? や、やめ───」


ラムザ「そぉいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「たーまやーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「う、うわああああああああああああああっ!!」

          ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"

         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,

      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~

               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
                 i|        |i

                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i

               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ

アルガス「あ、ああ……なんてこと……なんてことだ……」

ラムザ「ヘーイwwwwwwwwディリータさんwwwwwwアルガスさんwwwwwwwwwごらんなさいwwwwwwwwwww綺麗な花火ですよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ゴブリンどもの絶叫の声が実に風流だなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「今ので邪魔な樹木もだいぶ消し飛んだしねwwwwwwwwwwwwwww見晴らしがよくなったなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これでドーターとの行商も捗るなwwwwwwwwwwwwwwwえらいぞラムザwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そんなに褒めないでよwwwwwwwwwwwwwベオルブ家の一員として当然のことをしたまでだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「スウィージの森が……森が……燃えてる……」


ゴブリン「ゴ、ゴブー!?ゴブゴブーッ!!」

ブラックゴブリン「ゴブゴブーッ!ゴビャァァァァァッ!?」

ラムザ「みてみてディリータwwwwwwwwwwwwさっきの偉そうな顔したゴブリンが燃えてるよwwwwwwwwwwwコマみたいに回ってるwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これがほんとの回転パンチってかwwwwwwwwwwwwww自滅技だけどなwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっわ強そうwwwwwwwwwwwwwそんな技使われたら勝ち目ないよーwwwwwwwwwwwwwクリスタルになっちゃうよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「捨て身の回転パンチwwwwwwwwwwwwww相手は死ぬwwwwwwwwwwwww自分も死ぬwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「意味ねぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ち、ちがう……オレは侯爵様を……侯爵様を助けに来たんであって……ガリオンヌに戦争を仕掛けるつもりは…これっぽっちも……」

ラムザ「よし、今のうちにチョコボで一気に駆け抜けるぞッ!準備はいいかッ!!」

ディリータ「ああ!いつでも行けるッ!!」

アルガス「オレは……オレは……!」

ラムザ「ぼさっとすんな没落貴族wwwwwwwwwwwwwおいてくよ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「放火犯の汚名を着せられたいなら好きにすればいいけどなwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そしたら更に没落しちゃうねwwwwwwwwwwwwww今でも十分没落してるけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「今ですらチョコボ以下だもんなwwwwwwwwwwwwww次はうりぼう以下になっちまうなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うりぼうは養殖で大儲けできるだろwwwwwwwwwwwwww格が違うよ格がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだったなwwwwwwwwwwwwうりぼう様、どうもすみませんでしたぁっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「しつこいwwwwwwwwwwwwwwwでも笑えるwwwwwwwwwwwwwwww家畜以下wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サダルファス家の末代まで語られるべき名言だなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それまで家が残っていればねwwwwwwwwwwwww多分近いうちに消えると思うけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひっでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

─────────

剣士「……知らないって言ってるだろ!」

騎士「ウソを言うなッ!おまえたちがやったことはわかっているんだ!……ギュスタヴはどこだ?どこにいる?」

剣士「し、知らない……」

騎士「侯爵はどこだ?どこに隠したんだ……?言えッ!!」

剣士「う、うわああああっ!!」


騎士「これが最後だ……。どこだ?」

剣士「……、さ、砂漠だ……」

騎士「そうか、“砂ネズミの穴ぐら”か……」


パンッ


剣士「がふッ!?」

騎士「何ッ!?」




ラムザ「惜しいwwwwwwwwwww左肩掠めただけだったwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちゃんと狙えよwwwwwwwwwwww動かない的相手に外すなよwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やっばいwwwwwwwwwwwあの騎士すっごいこっち睨んでるwwwwwwwwwwwwwwwガン見wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「こええwwwwwwwwwwwwwでもあの顔wwwwwwwwwどこかで見たようなwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「えwwwwwwwww知ってるの?wwwwwwwwwwwwあれ平民でしょ?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「えーっとwwwwwwwwwwwwあーwwwwwwwwwwwwwww思い出せないwwwwwwwwwww五十年戦争の終わり際にwwwwwwwwwwwイグーロスにいたようなwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっわwwwwwwwwwww平民が僕の城に入り込んでたとかwwwwwwwwwwwwww後で消毒しなきゃwwwwwwwwwwwwwwwエスナエスナwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「もう手遅れだろwwwwwwwwww何年経ってんだよwwwwwwwwwwwwwwww潜伏期間そろそろ切れるだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やだ、怖いよーっwwwwwwwwwwwwwwwモルボルになっちゃぅぅぅwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwwwwこいつほんとひでぇwwwwwwwwwwwwwwwベオルブの名が泣くぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「何をおっしゃるディリータさんwwwwwwwwwwwwwベオルブ家で僕ほど父上の意思を色濃く継いだ人間はいないよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ベオルブ家おわっとるwwwwwwwwwwwwwwあwwwwwwwwオレもベオルブだったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「同じ穴のwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ムwwwwwwwwwジwwwwwwwwwwwwナwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(あ、あいつはウィーグラフ……!骸騎士団団長のウィーグラフじゃねぇか……!なんだって骸旅団の親玉がこんな所に……!?)」

剣士「く、くそ!北天騎士団か!?野郎共!!」

ラムザ「うわっwwwwwwwwwwwなんかいっぱい出てきたwwwwwwwwwwwwwわらわらとwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「数だけは多いなwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(チッ……!ウィーグラフを追おうにも、こいつらが邪魔だ!戦わないわけにはいかないってか……!)」

剣士「殺れッ!!」


ラムザ「なんかやる気満々だよーwwwwwwwwwww参ったなーwwwwwwwwwwww無駄な殺生はしたくないんだけどなーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「とか言いながらwwwwwwwwwwwwもう銃構えてるしwwwwwwwwwwwwwwwwおまえもやる気満々じゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってほらwwwwwwwwあそこwwwwwwwww屋根の上wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うはっwwwwwwwwwwww弓使いがこっち狙ってるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「不意打ちで狙撃とかwwwwwwwwwwwwwwwww平民のくせに生意気だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでも残念wwwwwwwばーんwwwwwwwwwwwwwwwwww」


弓使い「」


ラムザ「当たったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえこういう時だけはうまいよなwwwwwwwwwwwww即死じゃねぇかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「熱き正義が燃えたぎる!赤き血潮の銃がうなる!死ぬがよい!!」

ディリータ「銃に血潮関係ねぇwwwwwwwwwwww無機物じゃねぇかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうでしたwwwwwwwwwwwwwてへぺろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「」

アルガス「……おまえたちが骸旅団だってのはわかっているんだ。侯爵様はどこだ?どこに監禁されているんだ?言えッ!!」

剣士「………」

アルガス「……さっきまでおまえたちのボス、ウィーグラフがいただろ?ヤツはどこへ行ったんだッ!?」

剣士「………」

アルガス「こ、この野郎ッ!なんとか言ったらどうだ!!」

剣士「がふッ!!」


ディリータ「そうだウィーグラフwwwwwwwwwwあの男の名前はウィーグラフだwwwwwwwwwwwwwやっと思い出したwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「遅いよディリータwwwwwwwwwwwwwもうアルガスが答え言っちゃったよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「すまんすまんwwwwwwwwwwwwww平民の名前なんていちいち覚えていられなくてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「わかるーwwwwwwwwwwwwww脳の記憶容量の無駄だよねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「その点アルガスはすげーよなwwwwwwwwwwwwww脳ミソの中には平民の名前もたっぷりだもんなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さすがwwwwwwwwwwwwww平民にほど近い没落貴族は格が違うwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「悪い意味でか?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アルガス「………」

剣士「………」

アルガス「……いいか、よく聞け。まもなく、おまえら骸旅堕を皆殺しにするために、北天騎士団を中心とした大規模な作戦が実行される…。そうだ、おまえたちは死ぬんだ。一人残らず地獄へ落ちるのさ。盗賊にふさわしい末路だな」

剣士「………」

アルガス「だが、おまえは幸せだ。ウィーグラフの行く先を教えれば命だけは助かるぞ。どうだ?」

剣士「……オレは知らん」

アルガス「言葉遣いに気をつけろよ、この野郎!盗賊が貴族にタメ口聞くんじゃねぇ!」


ディリータ「言葉遣いに気をつけろよ、この野郎!没落貴族がチョコボにタメ口聞くんじゃねぇ!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


剣士「……オレたちは……盗賊なんかじゃない」

アルガス「なんだとぉ!」

剣士「貴様たち貴族はいつもそうだ。オレたちを人間だとは思っていない……。五十年戦争で……、この国のために…命を賭けて戦ったオレたちを……用済みになると切り捨てた……。オレたちと貴様ら貴族にどんな違いがあるというんだ……?生まれ?家柄?身分って何だ……?」


ラムザ「ハイト4?CT4?素数って何だ……?」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「誘拐の上、身代金まで要求するおまえらが何を偉そうに言うッ!!」

剣士「……侯爵誘拐は……間違いだ……。ウィーグラフ様の計画じゃない……」

アルガス「何だと……!?」


ディリータ「じいさんが刺されたのは……間違いだ……。本当は生きて帰るつもりだった……」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「おまえらうるせぇんだよ!!尋問の邪魔だ!!」

ラムザ「そうは言うけどさ、アルガス。正直に言って君のやり方じゃ、甘っちょろくて見ていられないよ。まるでなってない」

アルガス「なんだとッ!?」

ラムザ「ディリータ、もう一人の捕虜を」

ディリータ「ああ。……こっちに来い!早くするんだッ!」

黒魔道士「あ…ああ……」

剣士「ラーズ!?おい、大丈夫かッ!?」

黒魔道士「あ、兄貴……た、助けてくれよぉ……」

剣士「く、くそッ!何をする気だ!」

ラムザ「何って、尋問に決まってるだろう?そこの没落貴族くんのやり方じゃ、君は口を割らないようだからね」

ディリータ「まったく……捕虜一人の口も割ることができないなんて、これだから没落貴族は」

アルガス「うるせぇよ!」

剣士「………」


ラムザ「尋問っていうのは、もっとこうさ。徹底的にやらなきゃ……ねッ!!」

黒魔道士「い、がぁぁぁッ!?」

剣士「ラーズッ!?き、貴様、オレの部下に何をしたんだッ!?」

ラムザ「『秘孔拳』……経絡秘孔をついて時間差で死をもたらす技さ。彼の命は、そうだな……もってあと3分ってところかな」

剣士「な、ん……だと……!?」


黒魔道士「あ……あぁぁ……!兄貴ぃぃ……!」

剣士「ラ、ラーズ……!」

ラムザ「さぁさぁwwwwwwwwww彼の命が惜しいのならwwwwwwwwwwwwwウィーグラフの居場所を吐いてもらおうかwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「………」

ラムザ「黙秘しても無駄無駄wwwwwwwwwwww仮に君たちがこの場を逃れたところでwwwwwwwwwwwwwwwww秘孔拳による死の宣告は万能薬でも治せないよwwwwwwwwwwwwwwwwwww盗賊には死あるのみさwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「えげつねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwさすがベオルブの末弟だぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「」

黒魔道士「あ……あああ……!あああああああああああーッ!!」

剣士「ラ、ラーズッ!」

ラムザ「どうすんのwwwwwwwwwwwwwwどうすんの平民wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ヘイヘーイwwwwwwwww早く喋らなきゃ大事な舎弟の命の灯が消し飛ぶぜwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(ゲスい……!ゲスすぎる……!!)」


剣士「く、くそ……ッ!貴族……!貴族がぁぁぁ……!!」

ラムザ「僕はそんな言葉を聞きたいんじゃないんだけどwwwwwwwwwwwwwwパニック起こしてそれどころじゃないのかな?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったくwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「仕方ないなぁwwwwwwwwwww特別大サービスだよwwwwwwwwwwwwディリータ、あれをwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ああwwwwwwwwほらよwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「……?杖……?」


ラムザ「これはホワイトスタッフ。秘孔拳によって死の宣告を受けた者でも、この杖の祝福を受ければ生き長らえることができるだろうね。そういう力を持った杖なのさ、これは」

剣士「!!」

ラムザ「君がウィーグラフの行き先を喋るというのなら、この杖をあげてもいい。僕もそこまで鬼ではないからね。貴族も平民も、命の価値はみんな平等さ。悪くない取引だろう?」

黒魔道士「あ、あにき……」

剣士「………」

ラムザ「だからさぁwwwwwwwwwwwww早く喋ってよwwwwwwwwwwwwwwwwwでないとこの杖叩き折っちゃうよ?wwwwwwwwwwwwwwwぼきんってwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえそんなに腕力ないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwいつも銃しか使わないじゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうでしたwwwwwwwwwwwwwじゃあヘイストwwwwwwwwwwwwヘイストかけちゃうよ?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「命の消費も二倍速ってかwwwwwwwwwww死ねるwwwwwwwwwwこれは死ねるwwwwwwwwwwwwwwww」

黒魔道士「あ、あに……き……」

剣士「………」

ラムザ「ほらwwwwwww10数えるまで待っててあげるからwwwwwwwwwwwww喋るか黙秘するか決断しなよwwwwwwwwwwww黙秘なら彼の命はないけどねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「………」

黒魔道士「あ、あにきぃぃ……!」

ラムザ「あそーれwwwwwwwwwww10wwwwwwwwwwwww9wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「……!わかった、言うッ!言うから命だけは!こいつの命は助けてやってくれッ!!」

ラムザ「そんな言葉が聞きたいんじゃありませーんwwwwwwwwカウントダウン再開しまーすwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「……砂ネズミ!砂ネズミの穴ぐらだッ!奴と、誘拐を指示した人間……ギュスタヴもそこにいるッ!」

アルガス「ギュスタヴ……?」

ディリータ「ギュスタヴ・マルゲリフ……。骸騎士団の副団長だ」

アルガス「(副団長……!?ってことは、骸旅団のナンバー2ってことか……!?どうしてそんな奴が、団長であるウィーグラフに追われてる……?連中の内輪もめか……?)」


剣士「喋った、喋ったぞ!もういいだろ!ラーズを解放してくれッ!!」

ラムザ「8wwwwwwwwww7wwwwwwwwwwwwwwwヒャアwwwwwwwwwwがまんできねぇ0だwwwwwwwwwwwwwwヘイストいきまーすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「!? そんなッ!?ちゃ、ちゃんと喋っただろ!?」

ラムザ「ひるがえりてwwwwwwwwwwww来たれwwwwwwwwwwwwww幾重にもwwwwwwwwwwwwwwwwその身をwwwwwwwwきwwwwwwwwwwざwwwwwwwwwwwwwめwwwwwwwwwwwwwwww」

黒魔道士「あ、あにきぃぃぃぃぃ!!」

剣士「ラーズッ! や、やめろぉぉぉぉぉぉッ!!!!」

ラムザ「ヘwwwwwwwwwwwwイwwwwwwwwwwwwwスwwwwwwwwwwwwwwトwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「うわああああああああああああああっ!!」

黒魔道士「」

剣士「あ、ああ……ラーズ……ラーズ……ッ!どうして……!どうしてこんなことに……ッ!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

剣士「き、貴様ら……貴様らぁぁぁッ!何が貴族だ!何が平等だ!死ね!死んでしまえッ!地獄に落ちろォォォォッ!!」

ラムザ「うるさいなぁもうwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ


剣士「」


ラムザ「あ、ごめーんwwwwwwwwwwwwロマンダ銃が暴発しちゃったwwwwwwwwwwwwwwちゃんと解放してあげるつもりだったのにwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「このクズwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「さて、これで彼らから有力な情報が得られたね。僕のお陰で」

ディリータ「まったくだ。流石はベオルブ家の末弟だ、口だけの没落貴族とは違うぜ」

アルガス「……お、おまえ……おまえらは……」

ラムザ「え?wwwwwwwwwwwwwwなに?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「話す時はwwwwwwwww相手の目を見てはっきりと話せwwwwwwwwwwww常識だぜ?wwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「な、なんで……なんでこんな残酷なことができるんだよ!?おまえらはベオルブ家の人間だろ!?こ、こんな、貴族の矜持に反することを平然と……!」

ラムザ「………」

ディリータ「………」

アルガス「こんなこと、ベオルブの人間の……貴族の中の貴族がすることじゃ……ないだろ……?」


ラムザ「……じゃあ聞くけどさ。僕って一体何なんだと思う?」

アルガス「は……?」

ラムザ「物心付いた頃からずっとそうだった。周りの人間はみんな、僕よりも何十年も長く生きているくせに、なんとか僕の機嫌を取ろうと必死に媚びへつらうんだ」

ラムザ「『さすがはベオルブ様でいらっしゃる』『これでこそベオルブ家の末弟だ』『腹違いとはいえやはりベオルブの一員だ』。僕の顔を見る度にそう、実の兄さんですらもそうだ。ベオルブベオルブベオルブ。僕を『ベオルブ家の末弟』としてではなく『ラムザ』として見てくれる人間は、父上とアルマしかいなかった」

ラムザ「そんな時、ディリータとティータがやってきた。両親を黒死病で亡くした彼ら兄妹は、僕の新しい家族として……僕を『ラムザ』として見てくれる、親友として……実の家族も同然に育ってきたんだ」

ラムザ「……だけど、それでもだめだ。それでもだめだったんだよ、アルガス。僕がいくら『ラムザ』としてあろうとしても、僕がベオルブ家に生まれた存在である限り、ベオルブの名は付きまとうんだ……どこに行っても、ね」

ラムザ「きっかけは、ほんの些細なことだったんだ。僕に下らない嫌がらせをしてきた同年代の学友を、ディリータが思いっ切り殴ってしまったんだ。親友である僕のことを思っての行動さ」

ラムザ「だけど、そのせいで一時は大騒ぎになってしまった。そりゃあそうだよね。いくらベオルブの養子だとはいえ、平民出に過ぎないディリータが、貴族のお坊ちゃんの鼻っ面をへし折っちゃったんだから」

ラムザ「当事者である僕は、ベオルブ家の名のお陰で何のお咎めもなし。対して、平民のディリータは数週間の謹慎と、以降、同級生から執拗な嫌がらせを受けることとなったんだ……」

ディリータ「………」

アルガス「………」


ラムザ「そこで僕は悟ったんだよ。いくら僕がベオルブの名を意識せず、『ラムザ』という一人の人間として生きようと思ったところで……生まれ持った血脈というのは、死ぬまで付いて回るんだってね」

ラムザ「だから、僕は……『ラムザ』であることを、やめた」

ラムザ「『ラムザ』をやめて……『ラムザ・ベオルブ』として、周りが望んだ貴族像を全て取り入れて、こいつら平民とは一線を凌駕した人間として……そう生きることに、決めたんだ」

アルガス「………」

ラムザ「アルガス、君だってそうだろう?侯爵様を救出し、どうにか手柄を立てようと躍起になっているくらいだ、家柄に相当の執着があるんだろう? ……君にとって平民というのは、家畜も同然なんじゃないのかい?」

アルガス「!!!!」

ラムザ「……そう、それでいいんだ。僕たちはこいつらとは違う。貴族は貴族、平民は平民にしかなれない。この世に生を受けた時点で、それは覆すことのできない事実なのさ」

アルガス「……オ、オレは……」

ラムザ「だから、僕はこれからも……『ラムザ・ベオルブ』であり続ける。唯一無二の親友であり、兄でもあるディリータと共に……ね」

ディリータ「オレはそんなラムザを支えるために、『ディリータ・ハイラル』を捨てて『ディリータ・ベオルブ』として生きていく。……それが、オレたちの生き方なんだ」

アルガス「………」

─────────

ラムザ「……アルガス、何も言わなかったね」

ディリータ「ああ……。あいつにとっても、おまえの言葉はショックだったのかもな」

ラムザ「そうだね……。だけど、僕たちはもう戻れない。もう、この生き方を変えることはできないんだ……」

ディリータ「……そうだな。あいつもきっといつか、わかる時がやってくるさ……」

ラムザ「そうだと、いいね……」

ディリータ「ああ……ところで……」












ディリータ「おまえよくもまぁwwwwwwwwwwwwwwあることないこと口から出まかせをwwwwwwwwwwwwwwあんなにすらすらと言えたもんだよなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あwwwwwwwwwwwwwばれちゃった?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そりゃそうだろwwwwwwwwwwオレ謹慎とかくらったことないしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だよねwwwwwwwwww僕に嫌がらせしてきた奴とかwwwwwwwwwwwwwベオルブの力で家ごと消し去ってやったわwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あいつら今頃どうしてるんだろうなwwwwwwwwwwwww職にあぶれて飢死にしてなければいいんだがなwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫だよwwwwwwwwwwww彼らの親にはwwwwwwwwwwwwゴルランドの炭鉱の深層で一生勤務できるようにwwwwwwwwwwww取り計らっておいたからwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「嬉しくねぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「今頃ブルードラゴンと楽しくやってるんじゃないかなwwwwwwwwwwwww近頃ではもっと物騒なのが出るらしいしwwwwwwwwwwwwwホーリードラゴンとかいうwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やべぇwwwwwwww勝てる気がしないわwwwwwwwwwwwww無理だわwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「彼らの邪悪な心もwwwwwwwwwホーリードラゴンさんの吐息で浄化されればいいんじゃないかなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「このゲス野郎wwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────

ラムザは夢を見ていた…。
五十年戦争の英雄として名高いバルバネス・ベオルブが病床に伏して約2年。ベッドの上で横たわる父の姿に、かつて15万の勢力を誇る北天騎士団団長の面影を見ることはできなかった。
父の最期を見届けようと、4人の子供が一堂に会した…。

騎士として最高位の称号“天騎士”を戴く偉大なる勇者……バルバネス・ベオルブは、
その日、最期の時を迎えようとしていた……

バルバネス「あーつらいわーwwwwwwwwwwwwwwこの病気まじつらいわーwwwwwwwwwwwwww死んじゃうわーwwwwwwwwwwwwwwwww」

ダイスダーグ「………」

ザルバッグ「………」

アルマ「お父さま……」

バルバネス「あーほんとつらいわーwwwwwwwwww全盛期だったら15万の軍勢率いるくらい余裕なんだけどなーwwwwwwwwwwwwwwwこの身体じゃ精々10万が限度ってところだなーwwwwwwwwwwwwブランクあるしなーwwwwwwwwwwwwww」

ザルバッグ「(十分じゃね?)」

ダイスダーグ「(クソッ、早く死ね!予定より2年も生き延びやがって、しぶといんだよッ!)」

アルマ「(ラムザ兄さんはまだかしら……兄さん兄さん……)」

バルバネス「(みんな心配してるわーwwwwwwwwしょうがないなーwwwwwwwwわし天騎士だしなーwwwwwwwwwwそんなにすごくないけどみんながそう言うからなーwwwwwwwwwwww仕方ないなーwwwwwwwwwwwwwwww)」


ザルバッグ「ラムザはどこだ……? こんなときに……!」

バルバネス「ダイスダーグ、ザルバッグ…わしの自慢の息子たちよ……。ラムザを頼む……。おまえたちとは……腹が違うが……わしの血を分けた息子だ……」

ダイスダーグ「………」

ザルバッグ「………」

バルバネス「(わしが本音ぶちまけられるのってラムザとアルマだけだからなーwwwwwwwwwww他の二人は頭の固いこと固いことwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「父上wwwwwwwwwwwちちうえぇぇぇwwwwwwwwwwっうぇうぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ザルバッグ「……騒々しいぞ」

バルバネス「ヘイラムザwwwwwwwwwwwよく来てくれたなwwwwwwwwwwwww顔見せて顔wwwwwwwwwwカモンカモンwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「父上wwwwwwwwwwwwwwwwちちうえーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「ラムザおっひさーwwwwwwwwww学校どうよ?wwwwwwwwwwwwwブイブイいわせちゃってるぅ?wwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「なんかwwwwwww三流貴族のガキどもから嫌がらせ受けたんだけどwwwwwwwwwwww調子乗んなとか言ってwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「そりゃいかんwwwwwwwwwwww凡夫の分際でベオルブに楯突こうなど言語道断wwwwwwwwwwwwwww然るべき裁きを与えねばwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「といいますとwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「そうさなぁwwwwwwwwwその家の連中にはゴルランドにでも行ってもらおうかのwwwwwwwwwwwwwwミスリル10トン採掘するまで定年退職制度なしでwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっはwwwwwwww父上鬼畜wwwwwwwwまさに鬼畜の所業にございますwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「しかし困るなwwwwwwww今後もこのようなことがあってはwwwwwwwww他の貴族たちに示しがつかんwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ディリータが僕を庇ってくれましたがwwwwwwwwwww相手の鼻を折ってしまったことで非難を浴びておりますwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「それはいかんなwwwwwwwwwww同じ家に住むもの同士wwwwwwwwwwww扱いは平等でなくてはwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「といいますとwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

バルバネス「ディリータを戸籍上もベオルブ家の人間として扱うようwwwwwwwww手続きをさせようwwwwwwwwwwwこれでおまえたちは正真正銘の兄弟だwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「父上wwwwwwwwwwありがとうございますwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ダイスダーグ「(あのクズを……ベオルブ家に引き入れるだと……!?)」

ザルバッグ「(嬉しそうだな、ラムザ。いいことだ)」

アルマ「(兄さんかわいい)」

─────────

ディータ「その後すぐ、容態が急変………するかと思ったらそうでもなくて、なんやかんやでその1年後まで生きてたんだよな、親父さん」

ラムザ「うん」

ディリータ「あの時のおまえと、おまえの親父さんのお陰で、今のオレがある。……感謝してるんだぜ、オレは」

ラムザ「よしてくれよ、ディリータ。僕のほうこそお礼を言いたいくらいさ。僕やアルマと家族でいてくれて、ありがとう……」

ディリータ「ラムザ……」





アルガス「……! 見えてきたぞ、あれがその集落か!おいおまえら、戦闘準備だッ!」

ラムザ「っはwwwwwwwwwwwなんか没落貴族が張り切ってるwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったく仕方ないなwwwwwwwwwwwww付き合ってやるかwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだねwwwwwwwwwwとりあえず皆殺しでしょwwwwwwwwwwwwwばーんばーんってねwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「どうせ骸旅団とかいう薄汚い盗賊どもだしなwwwwwwwwwwww誰も咎めやしないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「……まだこちらには気付いてないみたいだ。今のうちに包囲するぞ!連中の退路を塞ぐんだ!」

ラムザ「りょうかーいwwwwwwwwwwwwヘーイwwwwwwwwwwwロマンダ銃ばーんーばんwwwwwwwwwwwwww  あっ」パンッ

ディリータ「ばかおまえwwwwwwwwww銃声やべぇwwwwwwwwwwwww絶対気付かれたろ今のwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いっけねwwwwwwwwwwwww暴発しちゃったwwwwwwwwwwwwごめんごwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団騎士A「な、何だ今の音は!?」

骸旅団騎士B「ん……? た、たいへんだッ!!北天騎士団のヤツラだッ!!」

骸旅団弓使い「クソッ!どうやってここを嗅ぎ付けたんだ!?」


アルガス「」

ディリータ「おまえほんとばかwwwwwwwwwww包囲する暇もないどころかwwwwwwwwww剣すら抜いてねぇよオレwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「もうこうなったらwwwwwwwwwwww正面突破しかないなwwwwwwwwwww最初からそうするべきだったんだwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だねwwwwwwwwwwそもそも奇襲なんてwwwwwwwwwwww貴族のやることじゃないでしょwwwwwwwwwwww常識的に考えてwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「あ、ごめんwwwwwwwwwww別にアルガスの家が没落貴族だって言いたいんじゃなくてねwwwwwwwwwwwwwあくまでベオルブ家の人間としてって話であってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うっわクソうぜぇwwwwwwwwwwww絶対わざとだろwwwwwwwwwwwwわざとらしさここに極まるwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちょっとやめてよーwwwwwwwwwwwそんなんじゃないよーwwwwwwwwwwwwwww今はベオルブとか関係ないじゃーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「いいから戦え馬鹿ども!!」

骸旅団騎士「う…、うう……」

ラムザ「焦らずwwwwwwww慌てずwwwwwwwwwwwww狙いをwwwwwwwwww定めてwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「決めろよwwwwwwww決めろよwwwwwwwwwwwwww鉛弾ぺったんwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

パンッ

骸旅団騎士「(は…外れた……?た、助かった……?)」


ディリータ「とろけてwwwwwwwwwwwよろけてwwwwwwwwwwwwっうっかりwwwwwwwwwwwwwずれてるwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほにゃらかwwwwwwwwwwほにゃらかwwwwwwwwwwwwwwwやりなおしーっwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

骸旅団騎士「」


ラムザ「当たったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「一発で決めろよwwwwwwwwwwwwww相手動けなかったじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってこの銃wwwwwwwwwwwすぐ暴発する不良品だしwwwwwwwww狙いがぶれるんですーっwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「銃のせいにすんなwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwww」




アルガス「……投降したらどうだ?ああはなりたくないだろ?」

骸旅団弓使い「………」

ラムザ「平民の眉間に鉛弾ぺったんだめうーwwwwwwwwwwwwwww」パンッパンッ

骸旅団団員A「」

骸旅団団員B「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「いいか、自首するならイグーロスに出頭しろ。ザルバッグ将軍はこいつらと比べて比較的まとも……な、はずだ。命までは取られないだろうよ」

骸旅団弓使い「あ、ああ……!ありがとう……!」

アルガス「わかったらさっさと行けッ!あのゲス野郎どもがこっちに気付く前にッ!!」

骸旅団弓使い「あ、ありがとう!本当にありがぶべらっ」

アルガス「!?」

骸旅団弓使い「」


ラムザ「HIIIIIIITwwwwwwwwwwwwwww今度は一発だよwwwwwwwwwすごいでしょwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえ弓使いに対しては容赦ねぇなwwwwwwwwwwwwwなんか恨みでもあるのかよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「別にwwwwwwwwww弓なんて時代遅れの獲物を使ってちまちま遠くから撃ってくる姿がwwwwwwwwwwww滑稽に思えるだけwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「このあたりで銃なんて持ってるのwwwwwwwwwおまえくらいだろwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだよwwwwwwwwww銃最高wwwwwwwwwwwベオルブの名前をちらつかせるだけでゴーグからの横流し品が手に入るからねwwwwwwwwwwwベオルブ最高wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「このクズがwwwwwwwwwwバート商会よりもタチ悪いぞwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

─────────

ウィーグラフ「どうだ、ギュスタヴ、いい加減に観念したらどうだ?」

ギュスタヴ「……貴様の革命などうまくいくものかッ!!オレたちに必要なのは思想じゃない。食いものや寝るところなんだッ! それも今すぐになッ!!」

ウィーグラフ「おまえは目先のことしか見ていない。重要なのは根本を正すことだ!」

ギュスタヴ「……貴様にそれができるというのか?無理だよ、ウィーグラフ。貴様には絶対にできないッ!」

ウィーグラフ「言いたいことはそれだけか? ……ギュスタヴ、お別れだ」

ギュスタヴ「く、くそおおおおおおッ!」


パンッ


ギュスタヴ「」

ウィーグラフ「何だとッ!?」





ラムザ「当たったwwwwwwwww今度はちゃんと当たったよディリータwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「なんかデジャヴだなこの光景wwwwwwwwwwwwwまたあの騎士だぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほんとだwwwwwwwwwwwwwまたこっち見てるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこわいwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ラムザおまえ何したんだよwwwwwwwwwwwwwwすっげぇ睨まれてるぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「しらないwwwwwwwwwwww僕何もしてないよwwwwwwwwwwwwwwwwたまたまそこにいた平民を適当に狙撃しただけでwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「それがいけなかったんじゃねwwwwwwwwwwwwあいつも平民なんだろきっとwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっはwwwwwwwww平民の同族意識wwwwwwww人情溢れる家畜模様wwwwwwwwwwwwwwwwwこれはゴブリンの群れに通ずるものがあるねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「試しにあいつ燃やしてみるか?wwwwwwwwwwwwwww捨て身回転パンチ使ってくるかもしれんぞwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwやばいwwwwwwwwww想像しちゃったwwwwwwwwwwwwwおなかいたいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ツボんなよwwwwwwwwwwそんな場面じゃないだろここwwwwwwwwwwwwwwww真面目にやれよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「君が言うなwwwwwwwwwwwwwwwwwwさっきからあの騎士の発してる殺気がwwwwwwwwwwww肌にピリピリくるんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「すまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ウィーグラフ「(北天騎士団……!また、あの士官候補生たちか……!)」

アルガス「(ギュスタヴにウィーグラフ……それに、侯爵様!!)」

アルガス「侯爵様ッ!!」

ウィーグラフ「動くなッ!!」

アルガス「ウィーグラフ、貴様ッ!!」

ウィーグラフ「……侯爵殿は無事だ。イグーロスへ連れて帰るといい」

アルガス「なんだと……?」

ウィーグラフ「侯爵殿の誘拐は我々の本意ではない。我々は卑怯な手段は使わないのだ。……このまま私を行かせてくれたら侯爵殿をお返しするが、どうかね?」

アルガス「ふざけるなッ! オレたちにかなうとでも思うのかッ!」


ディリータ「やめとけよアルガスwwwwwwwwwwwwwwwどうせ返り討ちだからwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「骸旅団の親玉と没落貴族の騎士見習いじゃあwwwwwwwwwwwwwねぇ?wwwwwwwwwwwwww結果は見えてるっていうかwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うりぼうとキングベヒーモスくらい力の差があるなwwwwwwwwwwwwwwww小突いただけで昇天するんじゃねwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「無理無理wwwwwwwwwwwww絶望的ィwwwwwwwwwwwwwwwアルガスくんふっとんだーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「うるせぇぇぇ!!」

エルムドア「う……うう……」

アルガス「侯爵様ッ!」

ウィーグラフ「(!! 今だッ!!)」


アルガス「ウィーグラフ!逃げる気かッ!!」

ディリータ「行かせるんだ、アルガスッ!!」

アルガス「なぜ止めるッ!」

ディリータ「放っておいても骸旅団は全滅する! わざわざ危険を冒す必要はないッ!」

アルガス「…ぐッ!!」


パンッ

アルガス「!?」

ウィーグラフ「がっ……!?」


ラムザ「あっれwwwwwwwwwwww違う所に当たっちゃったwwwwwwwwwww脳天狙ったんだけどなぁwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwラムザおまえwwwwwwwwwwwwwww行かせてやれよwwwwwwwwwwwwwwwそういう話の流れだっただろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってwwwwwwwwwwww敵に背を向けるとかwwwwwwwwwwwwww愚かしさの極みだよwwwwwwwwwwww撃ってくださいって言ってるようなものじゃないかwwwwwwwwwww」

ディリータ「それはそうだがwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「僕ならそんな真似は絶対にしないよwwwwwwwwwwwww敵の親玉といっても所詮は平民だねwwwwwwwwwwwww貴族になれやしないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やべぇwwwwwwwwwめっちゃ睨んでるwwwwwwwwwwwwwww団長おこなの?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「びゃあ゛ぁ゛゛ぁこわひぃ゛ぃぃ゛wwwwwwwwwwwwwwwwwwww平民こわひぃ゛ぃぃ゛wwwwwwwwwwwwwwwwwwやっぱり平民は貴族とは一味違いますよぉwwwwwwwwwwwwww悪い意味でwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おいやめとけってwwwwwwwwwwww煽るなよwwwwwwwwwww殺されるぞwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やれるものならwwwwwwwwwwwwwwwwその風穴開いた左足を庇いながらwwwwwwwwwwwwwどこまで戦えるかな?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「どっちが悪役かわかんねぇwwwwwwwwwwwwww鬼畜wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さぁどうするwwwwwwwwwwwwwやるのかやらないのかwwwwwwwwwwwwww決断したまえwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(確かに、今なら奴を倒せる……!だが、しかし……今は侯爵様が最優先だ!)」

ウィーグラフ「(クッ……!出血は、浅くはない……な。ここは退くべきだろう……)」

ウィーグラフ「……今日のところは、私の負けということにしておこう。……貴様の顔、しかと憶えたぞッ!!」

アルガス「消えたッ!?クソッ、テレポか……!」

ラムザ「捨て台詞wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「『貴様の顔、しかと憶えたぞッ!!』wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「かっけぇwwwwwwwwwwwwww僕も言ってみたいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そんな機会滅多にないだろwwwwwwwwwww諦めろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「えーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

エルムドア「う…うう……」

アルガス「……弱っているだけで、命に別状はない、か……。よかった……」





ラムザ「ところでさー……さっきの誰?アルガスの知り合いかい?」

ディリータ「ばっかおまえ、あいつはあれだよ……えっと……アルガスの親戚かなんかだろ?」

アルガス「」

ラムザ「そこで転がってるおじさんもさぁ……なんか骸旅団と同じ恰好してるから、反射的に撃っちゃったけど」

ギュスタヴ「」

ラムザ「……誰だっけ?」

ディリータ「……さぁ?」

アルガス「………」


アルガス「(フン……まぁいい、侯爵様をお助けするという、当初の目的は果たせた。あとはイグーロスに戻ってダイスダーグ卿の保護下に入れば、こんなゲス野郎どもとはお別れだぜ……!)」

エルムドア「う、うう……」


ラムザ「あ、まだ生き残りがいるじゃんwwwwwwwwwwwwww殺しておかなきゃwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「!?」

ラムザ「なんか1人だけ違う服装だけどwwwwwwここにいるってことはどうせこいつも平民だよねwwwwwwwwwwwwwwロマンダ銃ばーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

パンッ

アルガス「ウオアアアアアアアアアアアッ!!」ビスッ

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwww何してんのアルガスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「自分から射線に飛び込むとかwwwwwwwwwwwwwwwwマゾヒストにしても上級者すぎだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「あ、ぐ……!はぁ、はぁ……ッ!」

アルガス「ば、馬鹿野郎どもが……!このお方は、ランベリーの領主……エルムドア侯爵だぞ……!」

ラムザ「えwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まじでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

エルムドア「うぅ………」

アルガス「そ、それを、おまえ……!何の躊躇いもなく……!」

ラムザ「えーwwwwwwwだって知らないもーんwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「オレも知らなんだwwwwwwwwwwwwwこいつそんなに有名じゃないんじゃね?wwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「こ、この……クズどもがッ!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「そもそもなんでwwwwwwwwこんな所に侯爵がいるのwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あれだろwwwwwwwwwwwww実は侯爵様、裏で骸旅団と通じてたんだろwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっはwwwwwwwwww侯爵性悪wwwwwwwwwwwwwww今のうちに殺しとかなきゃじゃんwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

アルガス「ウオアアアアアアアアアアアッ!!」ビスッ

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwだからアルガスwwwwwwwwwwwwマゾなの?wwwwwwwwww撃たれて感じちゃってるの?wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「オレには真似できないなwwwwwwwwwww尊敬するぜwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「はぁはぁ……!こ、この……、馬鹿野郎どもが……ッ!骸旅団の連中に、侯爵様が、誘拐されたから……ッ!オレたちは、わざわざこんな所まで来たんだろうが……!」

ラムザ「あーwwwwwwwwwあーあーwwwwwwwwwwそうだったwwwwwwwwwwwwwww思い出したwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おせぇwwwwwwwwwwwwwおまえの記憶力どうなってんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「君に言われたくないwwwwwwwwwwwwウィーグラフの顔も忘れてたくせにwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「それもそうだなwwwwwwwwwwwすまんすまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ところでウィーグラフって誰だっけwwwwwwwwwwwwwwチョコボの名前?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おいおいラムザwwwwwwwwそうに決まってるだろwwwwwwwwwwwwwwそんな重要なこと忘れんなよなwwwwwwwwwwwチョコボ様がお怒りになるぞwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「チョコボ様wwwwwいやさウィーグラフ様wwwwwwwwwwwwどうもすみませんでしたぁッwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「く、くそ、この馬鹿ども……!いいから早く、侯爵様を安全な場所へ……!」


ラムザ「そもそもwwwwwwwwwwwww骸旅団如きに捕まっちゃうおとこのひとってwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「貴族以下の平民で構成された骸旅団wwwwwwwwwその骸旅団以下の侯爵様wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「つまり人間社会の最底辺wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「人間社会どころかwwwwwwwww平民に負けるなんてwwwwwwwww家畜以下にございまーすwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「悲惨wwwwwwww侯爵悲惨wwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「悲惨すぎて笑いが止まらないよwwwwwwwwwww侯爵様おもしろすぎwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「こんな面白い人の顔は是非覚えておかなきゃねwwwwwwwwwww貴様の顔、しかと憶えたぞッ!wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うるせーよwwwwwwwwwwwww早速使ってんじゃねーよwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(起きろよラッキー……誰か……誰でもいいから、侯爵様を安全な場所へ……!)」

エルムドア「……ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ…ファー……」

きりのいいところで一旦終わるー

─────────

ダイスダーグ「……いったい、どういうことだ?何故、ゼクラス砂漠へ行ったのだ?」

ラムザ「………」

ダイスダーグ「黙っていたのではわからん。説明しろと言っている……」

ディリータ「自分がラムザを無理矢理、誘いました」

ダイスダーグ「そうなのか、ラムザ?ディリータのせいなのか?」

ラムザ「……いえ、自分の意志です。ディリータのせいじゃありません」

ディリータ「いいえ、ラムザはウソを言っています。悪いのは……」

ラムザ「僕をかばわなくていい。命令違反をしたのは僕の意志だ!」


ダイスダーグ「……それと。ガリランドに駐在している兵から、スウィージ方面で大きな爆発があったと報告を受けている。それに関して、何か言うことはないか……?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ダイスダーグ「笑っていたのではわからん。説明しろと言っている……!」


ディリータ「アルガスが自分たちをwwwwwwwwwww無理矢理共犯に仕立てあげましたwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「!?」

ダイスダーグ「そうなのか、ラムザ?アルガスがおまえを唆したのか?」

ラムザ「はいwwwwwwwwアルガスがやれって言いましたwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ダイスダーグ「……皆が勝手気ままに振る舞うとしたら何のために“法”が存在するのだ?」

ラムザ「………」

ディリータ「………」

アルガス「(ダイスダーグ卿!もっと言ってやってください!)」

ダイスダーグ「我々ベオルブ家の人間は“法”を順守する尊さを騎士の規範として示さねばならぬ。ベオルブの名を汚すつもりかッ?」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwww」

ダイスダーグ「………」


ラーグ公「もう、よいではないか、ダイスダーグ」

ダイスダーグ「……甘やかされては他の者たちに対してけじめがつきませぬぞ、ラーグ閣下」

アルガス「(ラ、ラーグ公だと!?北天騎士団のトップじゃねぇかッ!)」


ラーグ「そなたがダイスダーグの弟か。……楽にしてよいぞ。なるほど、亡きバルバネス将軍にそっくりだな……。よい、面構えだ。そのありあまる若さと力は、城の警護だけで補えるものでもあるまい……」

ラムザ「………」

ディリータ「………」








ラムザ「(誰?wwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ディリータ「(さぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ダイスダーグ「……骸旅団殲滅作戦も大詰めだ。おまえたちの参加を許そう」

アルガス「(えッ!?)」

ダイスダーグ「いくつかの盗賊どものアジトを一斉に襲撃する。そのひとつをおまえたちに任そう。……失敗は、許されぬぞ、アルガス殿」

アルガス「え、は、はい?あ、あの、大変失礼ですが……何故、私なんです?」

ダイスダーグ「わからぬと申すのか?ランベリーから来た余所者でありながら、ガリオンヌ領の森林を一つ焼き払ったのは、貴公であろう……?」

アルガス「」

ダイスダーグ「……南の海上に、奴らがアジトにしている砦がある。そこをおまえたちで落して来るのだ。いいなッ?」

アルガス「か、閣下……、お、お言葉ですが、我々に兵を与えてはくださらないので……?」

ダイスダーグ「やかましい!スウィージでの件を揉み消すのに、一体どれほどの資金と人員を割いたと思っておるのだッ!?おまえたちに貸し与える兵など一人たりともおらぬわッ!!」

アルガス「」

ダイスダーグ「さぁ行くのだ!無論、おまえたちだけでなッ!そしてあわよくばそこで死ぬがよい!!」

アルガス「」

ラムザ「(死ぬがよい頂きましたーwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ディリータ「(ほんとに言ったよこの人wwwwwwwwwwwwwww笑えるwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

─────────

アルガス「どうすんだよ……!どうすんだよッ!!」

ラムザ「ほんとにねーwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「困った困ったwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「悠長なこと言ってる場合じゃねぇだろ!たった三人で奴らのアジトを襲撃しろだぁ!?オレたちに死ねって言ってるようなもんじゃねぇかッ!!」

ラムザ「実際思ってるだろうね、あの人ならwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「前髪と顎鬚が曲がってるもんなwwwwwwwwwwww捻くれ者wwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「しかもあの人さwwwwwwwwww毒物に詳しいんだよねwwwwwwwww異様なまでにwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「毒物とかwwwwwwwwwwこえぇぇwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「どうせ父上の病死もさwwwwwwwあの人がこっそり毒でも盛ってたんじゃないの?wwwwwwwwwwwwモスフングスあたりのwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「毒殺とかwwwwwwwwwwww根暗のやることだろwwwwwwwwwwwwwwwwてかおまえ酷いなwwwwwwwwww実の兄だろwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だって実際腹黒の臭いがプンプンするんだもんwwwwwwwこいつぁくせぇwwwwwwwwwwwwあの人ならやりかねないぜぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひっでぇwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(今のチクったらオレの罪免除してくれないかなぁ……くれないだろうなぁ……。あの人ケチそうだもんなぁ……)」

ラムザ「てかあれだよねwwwwwwwモスフングスってさwwwwwwwwwwwその毒で死んだ人の墓に生えてくるらしいよwwwwwwwwwにょきにょきっとwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「わっかりやすい証拠が残る毒だなおいwwwwwwwwwwwそんなん暗殺に使う奴ばっかじゃないのwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「今度墓参りに行った時さwwwwwwwwwwwwwwちょっと暴いてみようずwwwwwwwwwwww父上の墓wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それでモスフングス生えててらさwwwwwwwwwwwwwあの人がクロで確定でしょwwwwwwwwwwザルバッグ兄さんがそんなことするわけないしwwwwwwwwwwwwあの顎鬚以外にありえないwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ついに顎鬚呼ばわりかよwwwwwwwwwwひでぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だって曲がってるんだもんwwwwwwwwwwwでも実際やりそうでしょ?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あるあるwwwwwwwwwwwwでもさwwwwwwwwwwwそれであの人が犯人だったらさwwwwwwwwwwwwwwベオルブ家終了のお知らせだよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あwwwwwそれ困るわーwwwwwwwwwwwww権力行使できなくなるのは困るわーwwwwwwwwwwwwwwwwwやっぱ黙っとこっとwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえってほんとクズだよなwwwwwwwwwwwwwwwwwどうしようもねぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ディリータこそwwwwwwwwwwww僕の考えを理解してくれるのは君とアルマだけさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「同じ穴のー?wwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ムージーナーwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(帰りてぇ……。母さん、今頃元気でやってるかな……)」

アルガス「……それで?おまえらこんな時でも悠長に笑ってるけどよ、勝算はあるのか、勝算は?」

ラムザ「そりゃ勿論。僕だって、こんなくだらない作戦で死ぬのはごめんだよ」

ディリータ「オレもさ。ダイスダーグ卿は時々こうやって無茶振りしてくるから困るよな」

ラムザ「まったくだよね、冗談かと思ったら本気だし。あの人もいい年なんだから、人間にできることとできないことの区別くらい付けてほしいよ」

アルガス「(ってことは何度も殺したいって思われてるんだな、こいつら……)」


ラムザ「……まぁ、安心してくれていいよ。既に手は打ってあるからさ」

アルガス「手は打ってあるだぁ?オレにはこの数日間、食っちゃ寝しながらダラダラ過ごしてたようにしか見えなかったぞ」

ラムザ「やれやれ……。これだから没落貴族は困るよ。戦いというものを何もわかっちゃいない」

ディリータ「まったくだな……。今からこの調子じゃ、将来が思いやられるぜ」

ラムザ「将来っていってもwwwwwwwwwwwwwwwwどうせサダルファス家はあと数年で消えるでしょwwwwwwwwwwwwwww名声的に考えてwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひっでぇなwwwwwwwwwwwオレがあえて言わなかったのにwwwwwwwwwwwwww本当のこと言ったらアルガスに失礼だろwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ごめんごめんwwwwwwwwwwめんごめんごっwwwwwwwwwwwww許してちょこぼwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うっぜぇwwwwwwwwwwwwwww今の本気でうっぜぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「オレのことはいいだろッ!!いいから作戦を教えろよッ!!」

ラムザ「……さてと、冗談はさておき。そろそろ彼女が来るはずだよ」

ディリータ「ん。ああ、もうそんな時間か」

アルガス「彼女ぉ?」

ラムザ「今回の作戦には、彼女の協力が必要不可欠だからね。ちゃんと君にも紹介するよ……っと、来た来た」


話術士「おハロ~♥ ゴーグからの横流し品お持ちしましたぁ♥」

アルガス「」

ラムザ「うっぜwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「相変わらずのビッチ臭wwwwwwwwwwwwwゆがみねぇなwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ビッチとかひど~い!せっかく遠路はるばる来てあげたのに~! でも二人とも可愛いから許しちゃうぞっ♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwww鳥肌立ったwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「紹介するよ、アルガス。彼女はフランソワ。ウォージリスを拠点に商売してる商会の元締めの一人娘で、僕のパトロンでもある」

話術士「フランソワで~す!ヨロシクネ♥」

アルガス「(ウォージリスを拠点に……このクソ野郎にこれだけ大量の物品を横流しできるほどの、力を持った、商会……。それって……それえって、つまり……相当ヤバいんじゃ……?)」

ディリータ「ちなみに、彼女の実家はその業績を認められて、元は平民であるにも関わらず貴族の称号を授与された……端的に言ってしまえば、成り上がり貴族の家系だな。ラムザの銃を横流ししてることから察しが付くと思うが、それなりに力を持った家柄の生まれなんだ」

ラムザ「その大商会の一人娘はとんでもないクソビッチですけどねwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったくだwwwwwwwwwwwwwwww」


話術士「二人ともひど~い!アタシ、ビッチじゃないもん!こう見えて恋愛にも奥手だしぃ~」

ラムザ「嘘つけwwwwwwwwwwwwwwどこがだよwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「でも実際どうなのwwwwwwwwwwwwそんなにビッチ臭振り撒きながら新品だったりするんですかwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「それはね、ヒ・ミ・ツ♥ えへへ、そういえば下着つけるの忘れちゃった!」

ラムザ「はいアウトーwwwwwwwwwwwwwwこれは中古ですわwwwwwwwwwwwwwwミノタウロスあたりのお古ですわwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「牛が相手とかwwwwwwwwwwwビッチってレベルじゃねぇなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そんなことしないも~ん!乙女は心も身体もいつだって清らかなんです~っ!」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

話術士「それでぇ~、ラムザちゃんから用意するように言われてた、例のあの子たちのことなんだけどぉ~」

ラムザ「その喋り方なんとかならないのwwwwwwwwwwww前から思ってたんだけどぉ~wwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うっわwwwwwwwwwwこいつ言いやがったwwwwwwwwwwwwオレも思ってたけど言えなかったのにwwwwwwwwwwww」

話術士「も~!いいじゃない、アタシのことはぁっ!それよりも、これで合ってるかちゃんと確認してよね~!?」


ラムザ「え~っと……、………が4羽に………、…………が20羽……。でもって、………が20体ね。うん、確かに」

ディリータ「いつもながら見事な仕事っぷりだな。まだ数日しか経ってないってのに」

話術士「今回はねぇ~、さすがのアタシもちょぉ~っとだけ苦労したかなぁ。でもいいの、他でもないラムザちゃんとディリータちゃんのためだから♥ お姉さん頑張っちゃった♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwきもすぎっすわフランソワさんwwwwwwwwwwwwまさにビッチの所業ですわwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もぉ~!そうやってまたビッチ扱いするぅ~!アタシ、こう見えても新品なんだからねっ? なんなら試してミ・ル?♥」

ラムザ「うるさいビッチwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

話術士「きゃっ、あぶなぁ~い!もうっ、すぐ人に向けて発砲するんだからぁ! ……でも、そんなバイオレンスなところもス・テ・キ♥」

ディリータ「きんもーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「こいつ真性だわwwwwwwwwwwwwwww矯正不可能っすわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

アルガス「……なぁ、ラムザ。おまえが彼女に頼んだものってのは、ひょっとして……」

ラムザ「ん?このモンスターたちのことかい?」

モンスター's「ギャギャギャwwwwwwwwww」

アルガス「やっぱりかよ……ッ!ラムザおまえ!ベオルブ家の人間が魔物の密売に手ぇ出してるなんて知れてみろ、大事だぞッ!?」

ラムザ「えー?wwwwwwwwいいじゃんかよーwwwwwwwwwwww減るもんじゃなしwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだそうだwwwwwwwwwwwwいいじゃんかよーwwwwwwwwwwwwwたった三人で敵のアジトなんか落とせるわけないだろーwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そうよぉ~、いいじゃなぁ~い!これでラムザちゃんは戦力増強できるしぃ、アタシの財布も潤うワケだしぃ。一石二鳥よぉ~?」

アルガス「」


話術士「それでぇ~、ラムザちゃん?わざわざこの子を4羽頼んできたってことはぁ、アタシも観客として同席させてくれるのよねぇ~?」

ラムザ「うん、そのつもりだよ。君にはいつもお世話になってるからね。僕の考えたとっておきの作戦を見せてあげようと思って」

話術士「やんっ、ラムザちゃん優しいっ♥ お姉さん惚れ直しちゃうかも♥」

ラムザ「こいついちいちめんどくせぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(いいのか、オレ……。こんなゲス野郎どもとつるんでて、本当にいいのか……?)」

─────────

ミルウーダ「そう、本隊との連絡も途切れたのね。私たちも、もうおしまいのようね……」

骸旅団白魔道士A「なに言っているんですか! 戦いはまだ終わってないじゃないですかッ!」

骸旅団白魔道士B「そうですよ。やつら、貴族どもが我々に謝罪するまで続くんですッ!」

ミルウーダ「兄さんの…、兄さんのやり方が甘いから……」














ラムザ「いるわいるわwwwwwwwww盗賊どもがwwwwwwwwwwwwww僕たちがすぐ真上にいるとも知らないでからにwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「この雨だしなwwwwwwwwwこっち向いても簡単には気付かないんじゃないかwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「黒チョコボってほんとに便利よねぇ♥ お姉さんだいすきっ♥」

アルガス「………」

話術士「それでぇ~、ラムザちゃん?これからどうするのぉ?まさかぁ、ずっとこのまま見下ろしてるだけってワケじゃぁないんでしょぉ?」

ラムザ「もちのロンさwwwwwwwwwwwそのためにわざわざ例のアレを用意してもらったんだからねwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「でもぉ~、ほんとに大丈夫かしらぁ?この雨じゃぁ、ラムザちゃんの作戦通りにいかないかもしれないわよぉ~?」

ラムザ「大丈夫だよwwwwwwwwwwwww絶対大丈夫だよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そぉ~?それならいいんだけどぉ。それじゃあ、お姉さんは大人しく観戦してるわねぇ。ラムザちゃんを信じて♥」

ラムザ「うるせぇビッチwwwwwwwwwwww叩き落とすぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「や~んっ♥」

アルガス「………」



アルガス「(結局、オレは今回の作戦に関して、何一つとして知らされていない……)」

ラムザ「うっはwwwwwwwwwwよく見たらあの子かわいいじゃんwwwwwwwwwwwww骸旅団なんかにしておくには惜しいなぁwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほんとだwwwwwwwwwwwwwブロンドに白いフードがよく映えてるなwwwwwwwwwwwまぁティータにはかなわないけどなwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「このシスコンwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえもなwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、ラムザちゃんったら、他の女の子ばっかり見てぇ~!お姉さん嫉妬しちゃうかもぉ!」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(このアバズレから提供された黒チョコボに乗って、こうして奴らを上から見下ろして……。一体、これに何の意味がある……? こいつら、今度は何を企んでるんだ……?)」

ミルウーダ「………」

骸旅団白魔道士A「………」

骸旅団白魔道士B「………」

ミルウーダ「(妙ね……。本部との連絡が途絶えて、もう随分と経つ。……その割には、奴らがここに踏み込んでくる気配がない)」

ミルウーダ「(場所が悪いから? ……いいえ、違うわね。兄さんから聞いたベオルブ家……特に末弟の、ラムザとかいう男……。奴の部隊がここを攻めて来るという情報が確かなのであれば、あの男の性格上、是が非でも直接乗り込んでくるはず……)」

ミルウーダ「(……今のところ、何も来る気配はない。だというのに……何なの、この胸騒ぎは……?)」











ラムザ「それじゃそろそろwwwwwwwwwwwwおっぱじめるとしましょうかwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「合点wwwwwwwwwww承知之助wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ぱちぱちぱち~っ♥」

アルガス「………」

ラムザ「ヘイ!ジュラエイビス部隊カモンカモン!!」

ジュラエイビス's「ギャァー!ギャアギャアギャアッ!!ギャアアアアアア!!」

ディリータ「うるせぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さすがに20羽もいるとうるさいなぁwwwwwwwwwwwwww耳がおかしくなるwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これ気付かれてないか?wwwwwwwwww大丈夫なのか?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫でしょwwwwwwwwww雷鳴ってるしwwwwwwwwwwwwwそれにほらwwwwwww全然こっち見る気配もないよwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あーあwwwwwwwwwwこれから何が起こるかも知らないでwwwwwwwwwwwww悠長だなwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まったくだねwwwwwwwwwwwwww困ったものですwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(ジュラエイビス……。アバズレから仕入れた飛行型モンスターどもか。こいつらで一体、何を始めるってんだ……?)」


アルガス「……おいラムザ、こいつらをどうするつもりなんだ?まさか、そのまま突っ込ませるってわけじゃないんだろ?」

ラムザ「当たり前じゃんwwwwwwwwwwwwどこに目ぇつけてんの?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これだから没落貴族はwwwwwwwwwwwwww発想力がなさすぎるwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、困ったちゃんねぇ♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「仕方ないなぁwwwwwwwww節穴のアルガスくんのためにwwwwwwwwww説明しようwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ラムザやっさしーwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まずはジュラエイビスたちの足元にご注目くださーいwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「足元……、……ッ!?な、な……ッ!?」

ディリータ「さすがにお気づきのようですなwwwwwwwwwwww今更って感じだけどwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「というか最初に気付こうよwwwwwwwwwwwwほんと節穴なんじゃないのwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったくだwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「お、おまえ、これ、これ……!ま、まさか……ッ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あはっ♥」



ラムザ「やってやろうじゃんwwwwwwwwwwww僕たちだけでアジト落としてやろうじゃんwwwwwwwwwwwww顎鬚の望み通りにさwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「顎鬚言うなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「強盗だの誘拐だのwwwwwwwwwみみっちいことばっかりやってる革命家(笑)どもにwwwwwwwwwwwwww本当の戦いってもんを教えてやるぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ミルウーダ「……ッ!?」

骸旅団白魔道士A「ミルウーダ様?」

骸旅団白魔道士B「どうなされたんですか……?」

ミルウーダ「な、何……!?この胸騒ぎはッ!?何かとても……、そう、とても邪悪なものが……来る……ッ!?」




ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「ッ!?上!?空からッ!?」


ラムザ「イッツwwwwwwwwwwパァリィタァーイムwwwwwwwwwwwwwwwヒャアッwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「あ、あれはベオルブ家の末弟……!?それに、大量のジュラエイビス!?」

ラムザ「ジュラエイビス部隊ッ!全弾投下せよッ!!」

ジュラエイビス's「ギャアアアア!!!!」

ミルウーダ「空から何か、落として……!? あ、あれは……まさかッ!?」












ボム's「~~~~~~!!!!!!!」ブルブル

ミルウーダ「!?!? ぜ、全員ッ!ただちに海に飛び込めッ!!今すぐにだぁぁぁぁッ!!!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ぼ~んっ♥ たぁ~まやぁ~♥」

          ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"

         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,

      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~

               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
                 i|        |i

                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i

               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「や~んっ、すっごく刺激的ぃ♥ お姉さん蕩けちゃいそぉ♥」

ラムザ「クソビッチですわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほんとになwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「も~っ!ひっど~い!」

アルガス「」



ミルウーダ「ご、ゴホッ!がはっ……!ベ、ベオルブの悪魔め……!まさか、ここまでするなん……て……ッ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「く、くそッ!こんなことで、この私が……ッ!」

ラムザ「ほらほらwwwwwwwwさっさと武装解除しないとwwwwwwwwwwwwwwそんな重装備で着衣水泳できるほどwwwwwwwwwwwww悪天候の海は甘くないですよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ディリータ「おーおーwwwwwwwwwwもがいてるもがいてるwwwwwwwwwwwwww苦しそうだなーwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほらがんばれがんばれーwwwwwwwwwwwwwだーれが一番早く顔を出せるかなー?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

盗賊「……ッ!が、がはッ!ゴホッ……!」

ディリータ「はーい一等賞wwwwwwwwwwwwおめでとうございまーすwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「一等賞の方にはもれなく鉛玉をプレゼントwwwwwwwwwwwwwwwww受け取ってくださいっwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

盗賊「」

ディリータ「おめでとうwwwwwwwwwwwwおめでとうwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「コングラッチュレーションwwwwwwwwwwwwwwコングラッチュレーションwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やんっ♥ 敵には容赦のないラムザちゃんも素敵ぃ~♥」

アルガス「」

ちょいと体調悪くなってきたのでねるー
キリ悪くてすまぬ

ラムザ「ロマンダ銃は正義の印wwwwwwwwwwww卑劣な悪をwwwwwwwww打ち砕くwwwwwwwwwwwwww」


盗賊E「」

盗賊F「」


ラムザ「やっべ楽しいwwwwwwwwwwwこれはたまらんwwwwwwwwwwたまらんwwwwwwwwwタマランチwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「盗賊がゴミのようだなwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「お兄ちゃんwwwwwwwwwwwなんでタマランチすぐ死んでしまうん?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「知るかwwwwwwwwwwwww頭に銃弾ブチ込まれて生きてたら逆に怖いwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「お兄ちゃんwwwwwwwwwwwwなんでこのおはじきで遊んでるとwwwwwwwwwwwww盗賊さん死んでしまうん?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ラムザwwwwwwwwwwwwそれおはじきやないwwwwwwwwwwwwwwおハジキやwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やかましいわwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえが振ってきたんだろうがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ごめんごめんwwwwwwwwwwwwwwゆるしてちょこぼwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「それ流行らそうとしてんじゃねぇよwwwwwwwwwwwwww流行んねぇよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(こんなもの……戦いでもなんでもない……。ただの……ただの、虐殺だ……!)」

ラムザ「アルガスくーんwwwwwwwwwwww浮かない顔してどうしたの?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ディリータ「ノリの悪い奴だなwwwwwwwwwwwwせっかく楽勝ムードで作戦が進んでるってのにwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そうよぉ。せっかくのお祭りなんだからぁ、楽しまなきゃ損よぉ~?」

ラムザ「続いてジュラエイビス部隊も投入しまーすwwwwwwwwwwwwwww先に顔出した奴から順にクチバシでもお見舞いしてやれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「更に追い打ちかよwwwwwwwwwww容赦ねぇなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「平民如きに革命(笑)とか掲げられたらwwwwwwwwwww貴族として示しがつかないからねwwwwwwwwwwwwwwやるなら徹底的にやらなきゃwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「つくづくおまえが敵じゃなくてよかったと思うよwwwwwwwwwwwwwいやまじでwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「何言ってるのさディリータwwwwwwwwwwwww僕たちは親友だろwwwwwwwwwww敵同士になんかなるわけないwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ラムザァwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ディリータァwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やんっ、お姉さんも仲間に入れてっ♥」

ラムザ「すまないwwwwwwwwwwwビッチは帰ってくれないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「なによぉ~!そんなに男同士がいいわけぇ?二人とも、もしかしてホモなのぉ?」

ラムザ「ちげーしwwwwwwwwwwwwホモちゃうわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「さすがにそれはないわwwwwwwwwwwww何言ってんだおまえwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「え~? それはそれでアリかなぁって思ったのにぃ~」

ラムザ「ねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「腐女子乙wwwwwwwwwwwwwwwwそして帰れwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(これが、オレの求めていた貴族だってのか……? ……確かに平民は、生まれた瞬間からオレたちの家畜も同然だ。今までなら、オレもそう思っていた……。……思っていたが、しかし……ッ!)」

盗賊H「がはッ!?」

盗賊K「………」

ミルウーダ「ガストン!オーウェル! お、おのれ……!おのれ、ラムザぁぁぁぁッ!!」

骸旅団白魔道士A「ミ、ミルウーダ様……!」

骸旅団白魔道士B「うぅ……」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やんっ、怖い顔!怒っちゃや~よぉ♥」

アルガス「………」



ディリータ「野郎は粗方片付いたみたいだなwwwwwwwwwwwwwwラムザ、そろそろ終わらせてやれwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだねwwwwwwwwwwww捕虜は女の子だけで十分だもんねwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、ラムザちゃんのえっち♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「はいはいwwwwwwwwww皆様ご注目wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うぇーいwwwwwwwwwwwwww」

話術士「はぁ~い♥」

ミルウーダ「(何だ!?今度は何をするつもりだッ!?)」


ラムザ「ここに取り出したるはwwwwwwwwwwらいじんのたまにございますwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「わ~お♥」

ラムザ「さてさて問題ですwwwwwwwwwwww僕はこれからwwwwwwwwwww何をするでしょう?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「らいじんのたまの時点で大体想像つくわwwwwwwwwwwwwほんと鬼畜だなおまえwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ほんと酷い男よねぇ~。でも、たまにはそういうプレイもいいカモ♥」

ラムザ「うっせ馬鹿wwwwwwwwwwww死ねwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ひっど~い!」


ミルウーダ「らいじん……? ……、雷神……!? ま、まさか……ッ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ご愁傷さまぁ♥」

ラムザ「いっくぞーwwwwwwwwwwwwwwそぉーいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ミルウーダ「し、白魔道士各員!早急にシェルで防壁を───きゃあああああっ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やべぇwwwwwwwwwwwすっげぇビクンビクンってしてるwwwwwwwwwwww腹痛いwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やんっ、まるで水揚げされたお魚さんみたい♥」

アルガス「………」

─────────

ミルウーダ「殺せ、殺すがいい。我々はどうせ家畜なんだ……、殺せッ!」

ラムザ「え?wwwwwwwwwいいの?wwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「せっかく捕虜にしてやるって言ってるのになwwwwwwwwwwwwどんだけ貴族が憎いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「命を粗末にする子なんてぇ、お姉さん大ッ嫌いよぉ?」

アルガス「………」


ラムザ「え、なに?wwwwwwwwwwwほんとに死にたいの?wwwwwwwwwwww冗談とかじゃなくて?wwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「そうだ……!このまま捕らえられて慰み者にされるくらいなら、誇り高い死を選ぶ……ッ!」

ラムザ「まじでー?wwwwwwwwでじまー?wwwwwwwwwwwwwまじでじまー?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひょっとして死ぬのが快感なのか?wwwwwwwwwwwwwとんだマゾヒストもいたもんだなwwwwwwwwwwwww」

話術士「ん~、お姉さんはどっちかというと受けだからぁ、貴女の希望には添えないかもぉ? ゴメンネ♥」

ラムザ「ビィィィィッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「今そういう話じゃねーからwwwwwwwwwwwwwwww引っ込んでろレズwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「失礼ねぇ、レズじゃないわよぉ!どっちもイケるだけよぉ♥」

ラムザ「きっもwwwwwwwwwwwwwww大根おろせるくらい鳥肌立ったわwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「こいつもうだめかもわからんねwwwwwwwwwwwwwどうしようもないわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ミルウーダ「………」

アルガス「………」

ラムザ「まあ安心してよwwwwwwwwwwwww捕虜っていっても慰み者にはしないからさwwwwwwwwwwベオルブ家は紳士だからねwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「……どうだか」

ディリータ「やべぇwwwwwwwwwwこいつヤられる気満々じゃんwwwwwwwwwwwwしないって言ってんのにwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「どんだけ自意識過剰なのwwwwwwwwwwwww勘違いしないでよねwwwwwwwwwwwww平民のクセにwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「………」

話術士「心配しなくても大丈夫よぉ。ラムザちゃんはこう見えてもぉ、女の子には優しいのよぉ♥」

ラムザ「ただしビッチは例外ですけどねwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もぉ~!照れ隠しでも傷付いちゃうぞっ?」

ラムザ「ちげーよ馬鹿wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「こいつも自意識過剰やべぇwwwwwwwwwww勘違い女こえぇwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ミルウーダ「……だったら、私たちをどうするつもりなの? どの道すぐに処刑台行きなら、どこで死のうが同じよ……」

ラムザ「処刑なんてしないよぉwwwwwwwwwwそんな残酷なことはしませんwwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「え……?」

ラムザ「そもそも君たちを捕らえたのはwwwwwwwwwww北天騎士団としてじゃなくてwwwwwwwwwwwwww僕の個人的な事情なんだよねwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「どういう……こと?」

ラムザ「妹が新しいお友達を欲しがってたからさwwwwwwwwwwww兄として手伝ってあげようと思ってwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「シスコンwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うるさいなwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「お友達……? 一体、何を言って……」

ラムザ「というわけなのでwwwwwwwwwww女性陣の皆様はwwwwwwwwwwwwwwベオルブ邸に御招待いたしまーすwwwwwwwwwwぱちぱちぱちwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あらぁ♥ 天下のベオルブ家にお呼ばれするなんてぇ、とっても素敵じゃなぁい♥」

ミルウーダ「………」

ラムザ「あれ?wwwwwwwwwwwwwwなんか思ったより喜んでくれてないwwwwwwwwwwどうして?wwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「……嘘ね。あなたたちのような貴族が、私たち平民を友達に迎たりなんてするはずがない……。あなたたちにとって、所詮私たちは家畜に過ぎない。……そうでしょう?」

ラムザ「あ、自覚あるんだwwwwwwwwwww家畜だってことwwwwwwwwwwwえらいえらいwwwwwwwwwwwwwwww」

ミルウーダ「………」

ラムザ「安心してよ。形式上は捕虜ということにするしかないけど、ちゃんと衣食住は保証するからさ。ベオルブの名において誓うよ」

ミルウーダ「………」

ラムザ「さぁ、ここは冷える。まずは暖かい場所へ行って、怪我の手当てをしよう。大丈夫。君と、君の仲間たちの無事も、きちんと保証する。ベオルブの名にかけてね」

ミルウーダ「………」







ラムザ「(そのかわりwwwwwwwwwwwwwどんな性癖に目覚めさせられても責任は取れないけどねwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(まったくwwwwwwwwwwwwwwww平民の女の子を侍らせるのが好きなんてwwwwwwwwwwwwwwwアルマの趣味にも困ったものだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww可愛いから許すけどねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

─────────

ラムザ「いやぁ、一仕事終えた後っていうのは実に気分がいいね!そうは思わないかい、ディリータ?」

ディリータ「ああ、最高の気分だな!たったこれだけの人数で敵のアジトを落としたんだ、きっと表彰されるに違いないぜ!」

話術士「ラムザちゃん、とってもかっこよかったわよぉ♥ お姉さん惚れ直しちゃった♥」

ディリータ「だってさwwwwwwwwwよかったなラムザwwwwwwwwwwwwww男冥利に尽きるなwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うっぜwwwwwwwwwwwwwまじでうっぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwもうこいつほんとやだwwwwwwwwwwwwwwえんがちょえんがちょwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」


ラムザ「僕たちも戻ろうか。兄さんの言いつけはちゃんと守ったことだし、これで文句もないはずだ」

ディリータ「ずっとチョコボに乗ってたせいで結構疲れたな。早く戻って休みたいぜ」

話術士「アタシもぉ。戻ってふかふかのベッドで寝たいわぁ。あ、添い寝なら大歓迎よ♥」

ラムザ「うるせぇビッチwwwwwwwwwwwベッドじゃなくて棺桶で寝てろwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」




ラムザ「さて、それじゃあそろそろ───ん?」

ディリータ「どうした、ラムザ?」

ラムザ「誰か、来る……?」

ディリータ「あれは……伝令班の騎士か? ……妙に急いでるな?」



北天騎士団騎士「ラ、ラムザ様、ディリータ様!至急、イグーロスへお戻りくださいッ!」

ディリータ「どうしたんだよ、そんなに血相変えて」

ラムザ「え?なになに?何かあったの?」

北天騎士団騎士「ダ、ダイスダーグ様が……!ダイスダーグ様が……!」

ラムザ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────

ダイスダーグ「敵のアジトを落としたそうだな…よくやった……。あとは、ザルバッグに任せてゆっくりと休むがいい……。ご苦労だったな……」

ラムザ「………」

ディリータ「………」

ダイスダーグ「心配するな…たいした傷ではない……」

ラムザ「(えwwwwwwwwwww別に心配とかしてないんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ディリータ「(この人も自意識過剰かよwwwwwwwwwwwwwwまったくどいつもこいつもwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

アルガス「………」




アルマ「兄さん、ティータは…、ティータはどうなるの……?」

ラムザ「え?ティータ?」

ディリータ「そういえば、まだ愛しのマイハニーと会ってないな。部屋にいるのか?」

アルマ「……ラムザ兄さん、何も聞かされていないの? ティータは……」

ダイスダーグ「……ティータは盗賊どもに、攫われてしまった……。目下、行方を捜索中だ……」

ラムザ「えっ」

ディリータ「」

ラムザ「ティータが……攫われただって……?」

ディリータ「」

アルガス「………」


ラムザ「そ、それで、兄さん……?どうするんですか……?」

ダイスダーグ「……やつらの本拠地を発見次第、ザルバッグが総攻撃をかける」

ラムザ「そ、そんな……!!」

アルマ「ティータ……」

ディリータ「」


ダイスダーグ「骸旅団はもうガタガタだ……逃げている者も数十人しかいない。頭目のウィーグラフは未だに捕らえていないが、それも時間の問題だろう……」

アルマ「ティータを……ティータを見殺しにするの?」

ディリータ「」

アルガス「………」


ダイスダーグ「心配するな……手は打ってある。ティータの身柄を取り戻すまでは総攻撃などはせん。絶対にな……。実の妹のように想っているティータを、見殺しになどするものか……」

ラムザ「兄さん……」

ディリータ「」

アルガス「………」

─────────

アルガス「………」

アルガス「………」

アルガス「………」

アルガス「………」

アルガス「………」


アルガス「………w」














アルガス「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「待てよ、ディリータ。どこへ行こうっていうんだ!?とにかく、落ちつけよ!」

ディリータ「落ちつけだと?落ちついていられるものかッ!」

ラムザ「どこにいるかもわからないんだ!あてもなく捜したって意味がないよ!」

ディリータ「意味がないだと!?たった一人の妹なんだぞ!!」


ラムザ「に、兄さんも…言っていたじゃないか……めっちゃ嘘臭かったけど……。ティータを見殺しには…しないって…と…に…かく…今……動いても……く、苦しいよ……」

ディリータ「……すまない、ラムザ。大丈夫か……?」

ラムザ「あ、ああ……。ゴホッ、ゴホッ……」








アルガス「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

アルガス「オレは“絶対”なんて言葉をwwwwwwwwwwwwwww“絶対”にwwwwwwwwwwwww信じないけどwwwwwwwwwwwwなwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

アルガス「オレだったらwwwwwwwwwwww養女とはいってもwwwwwwwwwwwwwww元は平民の娘を助けるなんてことはwwwwwwwwwwwwwwwしないなぁwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

アルガス「おまえたち平民のためにwwwwwwwwwwwww兵など動かさんwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

アルガス「なぁどんな気持ちだ?wwwwwwwwwwww家畜に妹攫われたってよwwwwwwwwwwwww行方不明だってよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

アルガス「どんな気持ちがするものなんだ?wwwwwwwwwwwwwオレには妹がいないからwwwwwwwwwwwwwわからないんだwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」

ねぇねぇ、妹攫われたけど
今どんな気持ち?

        ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,    ハッ   / ⌒  ⌒ 丶|
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:  ハッ (●)  (●) 丶     今、どんな気持ち?
       |     ( _●_) ミ    :/       :::::i:.   ミ (_●_ )    |        ねぇ、どんな気持ち?
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|    、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /       /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\    丶
      /      /    ̄   :|::|    ::::| :::i ゚。     ̄♪   \    丶
     /     /    ♪    :|::|    ::::| :::|:            \   丶
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)

      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン


ディリータ「………」

アルガス「おらっwwwwwwwwww何とか言えよこのwwwwwwwwwwwwwwwwww  あぐぁッ!?」ビスッ

ラムザ「………」

アルガス「あ、足がぁ……ッ!ラムザ、てめぇ……!」



ラムザ「……僕の前から消えろ!二度と現れるなッ!!」

アルガス「……あーあーそうかい、それが本音かよ……!まぁ、そうだろうな。おまえは自分と、自分の身内だけがよければ他はどうでもいいんだろうからなッ!」

ラムザ「………」

アルガス「おまえみたいなゲス野郎の仲間なんざ、こっちから願い下げなんだよッ!わかるか、この野郎ッ!ベオルブの恥晒しがッ!!」

ラムザ「二度とは言わないぞ!さっさと行けッ!!」

アルガス「フン、言われなくとも!」

ディリータ「………」



アルガス「やつらの本拠地はジークデン砦だ。おまえの兄キに聞いたよ」

ディリータ「ジークデン砦……」

アルガス「もっとも、正面からは近づけないぜ。幾重もの警戒線が引かれているとさ。裏から攻めるしかないな」

ディリータ「………」

ラムザ「………」

アルガス「ま、せいぜい、頑張ってくれよwwwwwwwwwwwwwwwクソったれた御曹司さん方wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「………」

ディリータ「………」

話術士「……サイッテー」

アルガス「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────

ディリータ「……きれいだな。ティータもどこかで、この夕日を見ているのかな……」

話術士「ディリータちゃん……」

ラムザ「……大丈夫だよ、ディリータ。ティータは無事さ」

ディリータ「………」


ディリータ「……違和感は感じていたさ。ずっと前からな」

ラムザ「アルガスの言ったことを気にしているのか?」

ディリータ「おまえとおまえの親父さんのお陰で、オレみたいな平民がベオルブ家に迎え入れて貰って……。オレなりに、ベオルブの名に恥じないよう、立ち振る舞いにも気を遣ってみたんだけどさ……」

ラムザ「………」

ディリータ「どんなに頑張っても、くつがえせないものがあるんだな……」

ラムザ「そんなこと言うなよ。努力すれば……」

ディリータ「努力すれば将軍になれる?」

ラムザ「………」

ディリータ「この手でティータを助けたいのに何もできやしない……。ティータと結婚したいのに法律を改正することもできない……。僕は“持たざる者”なんだ……」

ラムザ「ディリータ……」














ラムザ「さらっと自分の願望混ぜんなwwwwwwwwwwwこのシスコンがwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「法律改正とか今は関係ないだろwwwwwwwwwwwwwしかも妹と結婚する気満々かよwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あちゃーwwwwwwwwwwwwばれたかーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おぼえてるか? 親父さんに教えてもらった草笛を……」

ラムザ「………」

ディリータ「………」フーフー

ラムザ「………」

ディリータ「………」フーフー

ラムザ「………」










ディリータ「ならねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「当たり前だろwwwwwwwwwwwww草笛なんか教えてもらってねーよwwwwwwwwwwwwwwwww教わったのは女のイカせ方くらいだわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwww親父さん何教えてんだよwwwwwwwwwwwwwwwばかかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってあの人wwwwwwwwwwwwww愛人の数は両手で数えても足りないってよく自慢してたwwwwwwwwwwwww百から先は覚えてないって言ってたwwwwwwwwwwwwwwww僕も妾の子だしねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「クズじゃねぇかwwwwwwwwwwwwwwwwどうしようもねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「お陰で無駄にテクニックだけは身に付いたよwwwwwwwwwwwwww実践したことないけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あらぁ♥ だったらお姉さんが一番乗りになっちゃおうかなっ♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwチェンジでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひっでぇwwwwwwwwwwwwwwでも同感wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ひっど~い! ……でも、身持ちが堅い男の子もス・テ・キ♥」

ラムザ「きっもwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ブレないなあんたもwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「大丈夫、ティータはきっと無事さ。オレの妹がそう簡単に死ぬわけがない。……寂しがっては、いるかもしれないけどな」

ラムザ「ディリータ……」

ディリータ「だから、オレが一刻も早く迎えに行ってやらないと。そうだろ、ラムザ? 今オレがやるべきことは、自分の境遇を嘆くことなんかじゃない。寂しがり屋の妹を、骸旅団の手から救い出してやることなんだ……!」

ラムザ「ああ……、ああ! そうだよ、ディリータ!僕たちでティータを迎えに行くんだ!」

話術士「ディリータちゃん……!」


ディリータ「行こうぜ、ラムザ!ティータはオレの手で、何としても助け出すッ!!」

ラムザ「ああ、行こう!」

話術士「そうよぉ!お姉さんも、久しぶりに頑張っちゃうんだから♥」

ディリータ「あ、それはいらないんでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そwwwwwwwwwwくwwwwwwwwwとwwwwwwwうwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、遠慮しなくていいのにぃ♥ 照れ屋さんなんだからぁ♥」

ディリータ「ああ無理wwwwwwwww耳と心が腐るwwwwwwwwwwwwティータぁwwwwwwwwwwww早く会いたいよぉwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「君も十分ひどいじゃないかwwwwwwwwwwwwwwまぁ同感だけどさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ひっど~い!」

──同時刻・レナリア台地──


ティータ「イヤぁぁぁ!兄さん助けてぇぇぇ!!」

ゴラグロス「うるさいぞ!いつまでもピーピー騒ぎやがって、少しは静かにしろッ!」

ティータ「いや、いやぁぁぁ!薄汚い野獣に手首掴まれてる!モルボル菌が移っちゃうぅぅ!イヤぁぁぁ!!」

ゴラグロス「そんな菌いねぇよ!人を何だと思ってるんだおまえは!?」

ティータ「イヤぁぁぁシャベッタアアアアアア!!家畜以下のドブ臭い野蛮人が喋ったぁぁぁ!兄さぁぁぁん!!」

ゴラグロス「………」

ティータ「やめてぇぇッ!私に乱暴する気なんでしょう!?エロ同人みたいに!エロ同人みたいにッ!!」

ゴラグロス「少しくらいは下心があったことは否定しないが、今ので一気にその気が失せたぞ……」

ティータ「嘘よ嘘嘘ッ!平民の考えることなんてみんな同じよ!女を見れば二言目には突っ込むことしか考えていないんだわ!汚らわしい!汚らわしいよぉぉぉ!」

ゴラグロス「………」

ティータ「イヤぁぁぁ!助けて兄さん!ディリータ兄さん!ラムザ兄さぁぁぁん!いやぁぁぁぁ!!」

ゴラグロス「………」

キリもいいので今日は終わるんですっ

ちなみに誤解されそうなので書いておきますが、FFTのキャラクターはアルガス含めて全員好きだよ!ヘイトSSではないから安心してね!

レナリア台地じゃない風車小屋だwwwwwwwwwwwめんごめんごwwwwwwwゆるしてちょこぼwwwwwwwwwwwww

ってわけで今度こそ終わりですっ

オレが逃げただと? ばかなッ!




ごめんね胆石見つかったせいでPCやってる場合じゃなかったんだwwwwwwwwwゆるしてちょこぼwwwwwwwwwwww

─────────

ゴロツキA「ったくよぉ~!ムクロキシダンだかムクロリョダンだか知らねぇが、あいつらのせいでオレ達の肩身まで狭くなっちまってよぉ!」

ゴロツキB「街を歩けば北天騎士団の連中がウロウロしてやがるしな。あんな盗賊連中と一緒くたにされちゃ、こっちはいい迷惑だぜ」

ゴロツキA「まったくだぁ!騎士団の奴等も何やってんだ、普段散々威張り散らしてる癖によぉ!とっとと退治でも駆除でもしやがれってんだ!!」

マスター「おいおい、あんまり大声で騒がないでくれよ。他の客の迷惑になっちまう」

ゴロツキA「んだよぉ!これが叫ばずにいられるかってんだ!」

マスター「やれやれ……」




マスター「(噂じゃ、骸旅団はもう壊滅寸前らしいが……。騎士団の連中が妙にピリピリしてる所を見るに、まだ当分はかかりそうかねぇ……)」

ゴロツキA「北天騎士団が何だってんだよぉ!逮捕できるもんならやってみやがれ!!」

ゴロツキB「お、おい!そろそろやめとけって!」

客「ごめん、ちょっと通してもらえないかな」

ゴロツキA「んだぁ、てめぇは!?オレは今イラついてるんだ、ぶっ飛ばされる前にとっとと失せな!」

客「……困ったな。マスターに用があるんだけど」

ゴロツキA「あぁ!?マスターに何の用だってんだよ?オレはこの店の常連だけどよぉ、おまえみたいな乳臭せぇガキなんざ見たこともねぇぞ!ガキは帰ってミルクでも飲んでな!」

客「………」

マスター「(あーあ、こんな時にバルバネス様がいてくれたらなぁ。……それか───)」






パンッ

ゴロツキA「あぐぁっ!?」

マスター「!?」

ゴロツキA「あ、ああああああ!いてぇ、いてえよぉぉぉッ!」

客「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「(あ、ありゃあベオルブの……!)」


ゴロツキA「あ、あし、オレの足がぁぁぁ……!」

ゴロツキB「お、おい、大丈夫か!?て、てめぇ、こいつに何しやがった!?」

客「どけって言ったのに一度で聞かないほうが悪いんだよwwwwwwwwwwwwwww酒場に入り浸ってるような穀潰し風情が調子こいてんじゃねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴロツキB「て、てめぇッ!!」

客「えwwwwwwwwww何その態度?wwwwwwwwwwww酔っ払い如きが僕とやろうっていうのかい?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwやだなぁwwwww喧嘩は嫌いなのにwwwwwwwwwwwwww」

ゴロツキB「うるせぇ!野郎、ぶっ殺してやるッ!!」

マスター「おい、やめておけ!その人は───」


パンッ


ゴロツキB「あがががぁぁ……!」

客「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「マスターwwwwwwwwwwwwいつものwwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「はいよ、ミルクだな。ハチミツはどうする?」

ラムザ「入れるに決まってるじゃないかwwwwwwwwwwwwwwサトウとハチミツたっぷりでwwwwwwwwwwラードも入れてねwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「了解、いつも通りだな。 ……おまえさん、いつか病気で死ぬぞ?」

ラムザ「大丈夫wwwwwww僕太らない体質だからwwwwwwwwwwwwwどこぞのデブと一緒にしないでよねwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「そうかい、それならいいけどな。ところで……」


ゴロツキA「」

ゴロツキB「」


マスター「毎度毎度、酔っ払いに絡まれては発砲するのはどうにかならんのか?お陰でウチの店からは怪我人が絶えないぞ」

ラムザ「でもさでもさwwwwwwwwあっちが悪いんだよwwwwwwwwwwwwwwろくでなしの分際で僕の邪魔しようとするからさぁwwwwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「……ま、あいつも運が無かったと言うしかないな。末の弟とはいえ、天下のベオルブ家に逆らっちまうなんてな」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

マスター「ところで、今日は何の用なんだ?オレに用があると言ってたようだが」

ラムザ「そうそう、ちょっとマスターに頼みたいことがあってね」

マスター「頼みたいこと、ねぇ……。急ぎの用件なのか?」

ラムザ「うん、できるだけ早く。報酬は、とりあえず前金がこのくらい……どうかな?」

マスター「」

ラムザ「あれ、足りないかな?だったらもう少し上乗せするけど……」

マスター「(1万ギル硬貨がぎっしり詰まった袋……。これが、とりあえずの前金……だと……?)」

ラムザ「それで、どうかな?頼めるかい?」

マスター「……ひとつだけ、聞かせてもらってもいいか?」

ラムザ「え?」

マスター「………」




マスター「おまえさん、戦争でもおっぱじめるつもりか……?」

ラムザ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────

ディリータ「ラムザのやつ、遅いな……」

話術士「でもぉ、お姉さんは時間にルーズな子も嫌いじゃないわよぉ♥ あ、もちろんディリータちゃんみたいに、約束の10分前に来るような几帳面な男の子も好きだけどね♥」

ディリータ「うっせぇビッチwwwwwwwwwwww嬉しくねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「んもぅ、照れなくてもいいのに♥ ……ラムザちゃんも遅いみたいだしぃ~、今のうちに、一足先にオトナの階段を登っちゃうのも悪くないんじゃないかしらぁ?」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwww唐突に貞操の危機なんですけどwwwwwwwwwwwwwwwwちょっとちょっとwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そんなに緊張しなくても大丈夫よぉ?お姉さんがちゃぁ~んとリードしてア・ゲ・ル♥」

ディリータ「無理無理きもいっすwwwwwwwwwwwwwラムザァァァwwwwwwwwwwwww早く来てくれぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「ディリータ!」

ディリータ「!! ラムザッ!来てくれたかッ!!」

話術士「あらぁ?残念、続きはまた今度ね♥」

ディリータ「いらねぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwほんと勘弁っすわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「え?wwwwwwww何が?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「いや何でもないwwwwwwwwwww気にしないでくれwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「えー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「それで、話はうまくつけられたのか?」

ラムザ「うん、なるべく腕っ節のいい連中をよこしてくれるってさ」

ディリータ「そうか、それは頼もしいな」

ラムザ「ディリータのほうは?」

ディリータ「ああ、オレのほうもばっちりさ。おまえから預かった金のお陰でな」

ラムザ「そうか……」



ラムザ「そりゃそうだよねwwwwwwwwwwwwwなんたって騎士団の運営予算ちょろまかしてきたんだしwwwwwwwwwwwwwwwww頷いてくれなきゃ困るよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwあの金の出所それかよwwwwwwwwwwwwwwwwww兄キに殺されるぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫だよwwwwwwwwwwwwwちゃんと置手紙残しておいたからwwwwwwwwwwwwwwwwwwアルガスの名前でwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwwwwww濡れ衣じゃねぇかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「没落貴族の分際でwwwwwwwwwwwwww僕をクソッタレ呼ばわりした罰さwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほんと鬼畜だよなおまえwwwwwwwwwwwアルガスかわいそーwwwwwwwwwwwwwwwwwwでもざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「悪い男なんだからぁ♥」

─────────

骸旅団剣士「クソッ!この先も封鎖されているのか……!」

骸旅団戦士「もうあきらめましょう。おとなしく投降したほうが……」

骸旅団剣士「馬鹿を言うな!やつらに捕まるぐらいならここで死んだほうがマシだッ!」

骸旅団戦士「で、ですが……私たちはもう……」

骸旅団剣士「だからこそだ!ミルウーダ様亡き今、我々が諦めて何とするか!ここで戦い、何としても活路を切り開くのだ!そうして奴等を倒すことこそが、志半ばで無念にも逝ってしまわれたミルウーダ様への手向けになるというものだろうッ!!」

骸旅団戦士「……そうですね。そう、ですよね……!ここでわたしたちが諦めてしまったら、死んでいった仲間たちに顔向けができません!わたし、戦いますッ!!」

骸旅団剣士「ああ、そうだ!1人でも多くの貴族を地獄に叩き落とし、ミルウーダ様の仇を討つのだッ!!」

骸旅団戦士「はいッ!!」


ラムザ「うぇーいwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ヘイヘーイwwwwwwwwwwww平民ヘーイwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


骸旅団剣士「……! 来たぞ、北天騎士団だ!総員、戦闘態勢に………うつ、れ……?」




傭兵A「いたぞ!骸旅団の連中だ!」

傭兵B「野郎ども、準備はいいかァ!?」

傭兵C「おうとも!」

傭兵G「準備万全に決まってんだろうが!」

傭兵L「さっさとおっぱじめようぜぇ!さっきから暴れたくてウズウズしてんだよ!」

傭兵R「盗賊どもめ!これ以上、貴様らの好きにはさせん!!」

傭兵Z「いくぞッ!他の奴らも後れを取るなッ!盗賊どもを1人残らず蹴散らしてやれッ!!」


「「「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおーーッ!!!!」」」」」」」」」」」」



骸旅団剣士「」

骸旅団戦士「」

骸旅団剣士「な、なんだ、あの規模は!? 50……100……?いや、それ以上だと!? 馬鹿なッ!北天騎士団の本隊はジークデン砦の手前で足止めをくらっていたはずだ!一体、どこにこんな戦力が残っていたというのだッ!?」

骸旅団戦士「ど、どうするんですか……!?あんな数、まともにやり合って勝てるはずが……!」

骸旅団剣士「クソッ、冗談じゃない……!おい、おまえ!おまえは直ちにこの事態をウィーグラフ様に知らせるのだッ!急げッ!!」

骸旅団戦士「は、はいッ!!」


ラムザ「敵が逃げるぞッ!時魔道士隊、ドンムブで奴らの足を止めるんだッ!敵本隊に情報を伝えさせるなッ!!」

「命ささえる!」「台地よ!」「我を!」「庇護したまえ!」「止めおけ!」「ドンムブ!!」

ラムザ「よし、足は止まったぞ!モンク隊、召喚士隊!地裂斬とタイタンで敵の退路を封鎖しろッ!崖ごと崩してしまって構わんッ!!」

「大地の怒りが!」「この腕を伝う!」「防御!」「あたわず!」「疾風!」「地裂斬!!」

「大地を統べる!」「無限の躍動を以て!」「圧殺せん!」「タイタン!!」

ラムザ「今だ!ナイト隊は前に出ろッ!1人ずつ、確実に仕留めるんだッ!弓使い隊、敵魔道士の詠唱妨害を忘れるなッ!!」

「任せろッ!!」「うおおおおッ!!」「殺せ!」「骸旅団め!」「逃がすかッ!!」


ラムザ「進めーッ! 骸旅団を皆殺しにするんだッ!!」

ラムザ「いやぁ、戦いっていうのは金の力がものをいうね!そうは思わないかい、ディリータ?」

ディリータ「ああ、金は剣よりも強しだな!平民がいくら頑張ったところで、金の力の前には無様にひざまづくしかないぜ!!」

話術士「う~ん、リアリストな男の子も悪くないわね♥」

ラムザ「おまえは黙ってろwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ひっど~い!」


骸旅団剣士「く、くそ……ベオルブ、の……、悪…魔、め……」

骸旅団戦士「た、隊長……うぅ……」

話術士「それでぇ、ラムザちゃん?この子達はどうするのぉ?このまま逃がしてアゲルってワケじゃぁないんでしょぉ?」

ラムザ「それはもちろんだよ。戦場で出会ってしまった以上、敗軍の将にはそれなりの仕打ちが待っている。それが戦いというものさ」

ディリータ「ああ、そうだな。ティータの居場所も聞かなきゃならないしな……」

ラムザ「そういうことさ」

骸旅団剣士「お、おのれ……!」

ラムザ「でも、まぁ、その前に。まずはあの傭兵たちを帰さないとね」

話術士「あらぁ、帰しちゃうの?」

ラムザ「ここから先は骸旅団のアジトに近いからね。あまり目立つのはよくないと思うんだ」

話術士「それはそうだけどぉ、このままずばーんって一気に捻り潰しちゃったほうがよくなぁい?」

ラムザ「いいや。わざわざ義賊を名乗っている以上、人質といったやり方は骸旅団の活動方針に反する。そう考えると、ティータは今のところは無事なんだと思うけど……、骸旅団が一枚岩ではないということは、侯爵誘拐の件でわかっているからね。迂闊に大軍を率いて奴らを刺激してしまったら、血迷った輩に何をされるかわからないよ」

ディリータ「そうだな……。ティータを助け出すまでは、あまり目立った真似はしたくない」

話術士「そういうことなのねぇ。お姉さん納得~」


ラムザ「というわけで、彼らとはここでお別れさ。名残惜しいけどね」

ディリータ「ああ……。ところでラムザ」

ラムザ「なんだいディリータ?」

ディリータ「彼らに渡す報酬はどうするんだ?おまえが持ち出した運営資金は、前金って形で全部ばら撒いちまっただろ?」

ラムザ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「いや何言ってるのディリータ?wwwwwwwwwwww平民に払う金なんてあるわけないじゃんwwwwwwwwwwwwww1ギルすら惜しいよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwどうすんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫大丈夫wwwwwwwwwwwwww僕に考えがあるからwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ほんとかよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まあ見ててよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww  ……よし」

ラムザ「皆、よくやってくれた!皆の働きの甲斐あって、、無事に盗賊どもを蹴散らすことができたッ!」

ラムザ「いかに我々北天騎士団といえど、貴君らの力がなければ今日の勝利は有り得なかったであろう!平和の為に助力してくれた貴君らに、心よりの感謝と賞賛を送りたいッ!!」

ラムザ「我々3人はこれより、更に奥地の敵本陣へと切り込む!ここからは隠密性を問われる任務であるが故に、貴君らと共に戦うのはここまでだ!」

ラムザ「だが、安心してほしい!この戦いにおける貴君らの働きは、恩赦を与えるに相応しいものであったッ!よって、貴君らに支払う報酬も予定より大幅に弾ませてもらうッ!!」

「えっ!?」「マジかッ!」「よっしゃあああ!」「さすが北天騎士団ッ!そこに痺れるッ!憧れるッ!!」


ラムザ「さぁ、凱旋だ!イグーロスへ戻り、存分に身体を休めてくれッ!既に騎士団に話は通してあるッ!!」

ラムザ「そして、ダイスダーグ卿より貴君らの働きに相応しい報酬を受け取るがいいッ!!」

ラムザ「全てはこの僕───アルガス・サダルファスが保証しようッ!!」


「「「「「うおおおおおおッ!!!!」」」」」
















ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「傭兵たちwwwwwwwwwwwwすっごく喜んでたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwばっかだねーwwwwwwwwwwwwwどうせ1ギルも貰えやしないのにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おいどうすんだよこれwwwwwwwwwwwwwwwww兄キがブチ切れるぞwwwwwwwwwwwwwwwおまえいい加減殺されるぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫大丈夫wwwwwwwwwwwwwあいつら馬鹿だから暴動起こすかもしれないけどwwwwwwwwwwwwwwwwどうせ僕のせいじゃないもんwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「いやバレるだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「大丈夫だってwwwwwwwwwwwwあの人ものすっごく見栄っ張りだからさwwwwwwwwwwwwwwww自分の弟がこんなことしたなんて世間に公表しやしないよwwwwwwwwwwwwwwwwベオルブ家の保身のためにアルガスを売るに決まってるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あーwwwwwwwwwwwなんかそれっぽいなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おまけにアルガスにはスウィージを焼き払った前科もあるからねwwwwwwwwwwwwwwwwww下手したら侯爵様の立場も危ういかもねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwww侯爵関係ないだろwwwwwwwwwwwwwwwwまぁ奴の上司だけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「侯爵様は認めないだろうけどwwwwwwwwwwwwwwwww別にランベリーと戦争になっても僕は構わないよwwwwwwwwwwwwwwどうせ勝つのはベオルブさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ランベリー単体じゃ勝ち目はないだろうなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwなんたって天下の北天騎士団だもんなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「むしろ戦争上等だよwwwwwwwwwwwwwあいつの故郷を更地にしてやろうずwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwwおまえちょっと根に持ってるだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「当ったり前じゃんwwwwwwwwwwww没落貴族の分際で僕のことをクソ野郎呼ばわりしやがってwwwwwwwwwwwwwwwww誰に向かって口聞いてんのか思い出させてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さて……。後はこの2人の扱いをどうするか、だね」

骸旅団剣士「………」

骸旅団戦士「ひッ……!?」

ラムザ「大人しく質問に答えてさえくれれば、命までは奪わないよ。僕は謙虚で寛大だからね」

骸旅団剣士「ふざけるな……!ここまでやっておいて、今更何を……ッ!この、人でなしが……ッ!」

ラムザ「それは君たちが悪いんじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwww人質を取るなんてこすい真似するからじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwどの口がそんなこと言うんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったくだなwwwwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「逆恨みは見苦しいわよぉ~?」

骸旅団剣士「………」



ラムザ「さてと。それじゃあ……尋問を始めようか?」

骸旅団戦士「ひッ……!」

骸旅団剣士「好きにするがいい……!どんなことをされようと、私は仲間を売るつもりはないッ……!」

ラムザ「それは、例え自分が殺されることになってもかい? 普通なら、こういった場面では泣きながら命乞いをするものだと思うけど?」

骸旅団剣士「ふざけるな!貴様ら貴族に命乞いなどするものかッ!私は自分が骸旅団の一員であることに誇りを持っている!貴様らと一緒にするなッ!!」

ラムザ「………」

骸旅団剣士「私を辱めたいのなら好きにしろ!殺したければ殺すがいいッ!だが、忘れるな!たとえ私の命を絶つことはできても、思想までは奪えやしないッ!!」

ラムザ「だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「かっけぇwwwwwwwwwwwwwwwやべぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「強い意志を持った子、お姉さん嫌いじゃないわよぉ♥」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「君の言いたいことはわかった。仲間を売ってまで生き延びるくらいなら、ここで死んだほうがマシだと。そう言いたいんだね」

骸旅団剣士「そうだ……!貴様ら貴族に媚びへつらって生き永らえるくらいなら、誇り高き死を選ぶッ!」

ラムザ「君もミルウーダと同じ、か……。僕には理解できないなぁ。理解する気もないけどさ」

骸旅団剣士「貴族制度にぬくぬくと浸かっている貴様のような奴には、例えその気があったとしても理解できまい!だからこそ、貴様ら貴族は我々の敵なのだッ!!」

ラムザ「ふーん……」


骸旅団剣士「さあ、殺せッ!我々はどうせ家畜なのだろう?ならば、その家畜に手を噛まれる前にさっさと殺すのだな!」

ラムザ「調子乗ってんじゃねーよwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

骸旅団剣士「がふッ!?」

ラムザ「黙って聞いてりゃ平民の分際で好き勝手言いやがってwwwwwwwwwwwwwwwwwww誰に向かって指図してるんですかぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッパンッ

骸旅団剣士「が、ぐッ……!!」

骸旅団戦士「た、隊長……!」


ラムザ「あーもう興醒めだわーwwwwwwwwwwwwwwwww平民の見苦しい命乞いが見たかったのになーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもう殺しちゃおっかなー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「ちょっとちょっとーwwwwwwwwwwwwwなんか反応してよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwほんとに殺しちゃうよー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「(ミルウーダ様……。今、そちらへ参ります……)」

ラムザ「うっわつまんねwwwwwwwwwwwwwww一丁前に死を覚悟した顔してやがるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwつまんねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「シラケることこの上ないなwwwwwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「………」

骸旅団戦士「い、いや……!もう嫌ぁ……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あら可愛い♥」

骸旅団戦士「お願い、これ以上ひどいことしないで……!隊長を、殺さないで……!」

ラムザ「いいねその顔wwwwwwwwwwwwwww僕はこういうのを求めていたんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww女の子の泣き顔ってゾクゾクするよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ドSかよおまえwwwwwwwwwwwww引くわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うるせーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あら、アタシはどっちも好きよぉ?だぁいすきなラムザちゃんが相手ならぁ、お姉さんSにもMにもなれるワ♥」

ラムザ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「きめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


骸旅団戦士「うぅ……ひっく……!」

骸旅団剣士「き、貴様ッ!敵に情けない姿を見せるな!骸旅団の誇りはどうしたのだッ!!」

ラムザ「うるさいなぁwwwwwwwwwwwwwwwwつまらない家畜は黙ってろwwwwwwwwwwwwwwwwwww少しはこの子を見習いなよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「黙れッ!!」

ラムザ「あーはいはいwwwwwwwwwwwwそういう態度なんですねーわかりましたーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwならこっちにも考えがありまーすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「でも実際どうするんだ?wwwwwwwwwwwwwwwこいつ脅しても無駄っぽいぜ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「ふん!貴様らにできることなど、どうせ我々を殺すか辱めるかだろう!好きにするがいいッ!!」

ディリータ「だってさラムザwwwwwwwwwwwwwwwお言葉に甘えてヤっちまえば?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww僕は謙虚で寛大だけどwwwwwwwwwwwwwwww身の程知らずの家畜は許せないんだよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「さいでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「じゃぁどうするのぉ?この子、何かされるくらいなら舌を噛んで死んでやるって顔してるわよぉ?」

ラムザ「殺しはしないよwwwwwwwwwwwwwwwww殺したらこいつの望み通りってことだもんwwwwwwwwwwwwwwwwwww誰が楽に死なせてやるものかってねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえほんと性格悪いよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwやらしい性格してるわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うるさいよwwwwwwwwwwwwwwwwまあ見てなってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「はいはいwwwwwwwwwwwwwwwwwwお手並み拝見といきますよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「はいはいご注目wwwwwwwwwwwwwwwwここに取り出しましたのはwwwwwwwwwwwwww液体の入った小瓶でございますwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「(香水瓶、か……?中身は何だ……?)」

ラムザ「それじゃあはいwwwwwwwwwwwwwww梨汁プシャーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」プシュッ

骸旅団剣士「!? げほッごほッ!?」

ラムザ「はーいwwwwwwwちゃんと飲みましたねーwwwwwwwwwwwwwwwwおいしかったですかー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「ゴホッゴホッ……!な、何を、飲ませた……!?」

ラムザ「何ってwwwwwwwwwwww梨汁だよ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「嘘つけwwwwwwwwwwwwwおまえそれ絶対梨汁じゃないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あwwwwwwwwwwwwwばれた?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「当たり前だろwwwwwwwwwwwwww色やべぇよそれwwwwwwwwwww紫とかwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「世の中には紫色の梨だってあるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwほんとだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うるせーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww騙されるかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ヘイヘーイwwwwwwwwwwwwwwww気分はどうよ?wwwwwwwwwwwwwwwwどうなのよ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「(毒、か……? だが、これといって身体に異変はない……。即効性のあるものではないのか……?)」

ラムザ「うわうわwwwwwwwwwめっちゃ考え込んでるwwwwwwwwwwwwwwない知恵振り絞って考えてるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「どうせ殺されるつもりだったんだろ?wwwwwwwwwwwwwwww何飲まされても一緒じゃねーかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「黙れッ!!」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「怖いなぁもうwwwwwwwwwwwwwwおこなの?wwwwwwwwwwwwwおこなの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「………」



ラムザ「安心してよ。君が考えているようなものじゃないからさ」

骸旅団剣士「ふん、どうだかな……!」

ラムザ「疑い深いなぁwwwwwwwwwwwww平民ってのは根性までねじ曲がってしまうものなのかいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそんなんじゃ嫁にもらってくれる人もいないよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「これだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwwwもういっそおまえが貰ってやれば?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「冗談じゃないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ですよねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「……さて、ここで問題です。今僕が飲ませた液体の成分には、一体何が含まれているでしょうか?」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「あ、無視するんだ? まあいいけどさ……。君のこれからの人生に関わることだから、ちゃんと聞いておいたほうがいいと思うけどなぁ」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「あーあーはいはい。君ってそういう人だよね。まったく、人がせっかく親切にしてあげてるのにさ。失礼しちゃうよ」

骸旅団剣士「………」

ラムザ「あーもううっぜぇwwwwwwwwwwwwwww平民がシカトぶっこいてんじゃねーぞwwwwwwwwwwwwwwwwww今すぐ眉間ブチ抜いてやろうかぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おちけつwwwwwwwwwwwwwwwwwwwここで殺したらこいつの思う壺だぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwビークールビークールwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「わかってるわかってるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwちょっとイラっときただけだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww僕は至って冷静さwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「………」


ラムザ「さーて。そこの平民さんは答える気がないようなのでぇ……フランソワさん、代わりに解答どうぞ!」

話術士「えー?急に言われてもぉ、お姉さん困っちゃ~う!」

ラムザ「あ、そういうのいいんでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwさっさと答えろビッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ!ノリが悪いんだからぁ~!」

ラムザ「うるせーよwwwwwwwwwwwwwwwwwいいからはよwwwwwwwwwwwwww答えをどうぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もう、せっかちさんなんだからぁ♥ そうねぇ、これの中身はねぇ~」

骸旅団剣士「………」






話術士「モルボルちゃんから採れる菌をブレンドしたぁ、フランソワ特製モルボルジュースでぇす♥」

骸旅団剣士「」

話術士「色んな種類の菌を配合することでぇ、感染率を極限まで引き上げた自信作なの♥」

骸旅団剣士「」


ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あいつやべぇwwwwwwwwwwwwww一気に顔色変わったwwwwwwwwwwwwうけるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ざまぁぁぁぁwwwwwwwwwwwwwwwww平民風情が僕に言いたい放題言うからこうなるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww身の程を知れwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ちなみにぃ、アタシたちはちゃぁ~んと抗体作ってあるわよぉ。間違えて感染でもしちゃったら大変だもの」

ラムザ「そりゃそうさwwwwwwwwwwwwwwww僕だってモルボルになんかなりたくないよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まったくだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あ、でもでもぉ!モルボルになったラムザちゃんと触手プレイっていうのもぉ、それはそれで悪くないカモ♥」

ラムザ「ビィィィィィッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww冗談じゃねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「よかったなラムザwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこれで安心してモルボルになれるなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ならねーよ死ねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww本気で死ねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「」

またせたな!

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「」

骸旅団戦士「た、隊長……」

ラムザ「さーてwwwwwwwwwwwwwモルボル化まであと数時間ってとこかなぁwwwwwwwwwwwwwwwわくわくwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「この外道がwwwwwwwwwwwwほんとタチ悪いよおまえwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwきっと父さんに似ちゃったのかなwwwwwwwwwwwwww血は争えないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「一子相伝かよwwwwwwwwwwwベオルブ家おわっとるwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「君も今はベオルブだろwwwwwwwwwwwwwww養子とはいえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだったそうだったwwwwwwwwwwwwwwすまんすまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「」

骸旅団戦士「隊長……」

ラムザ「ヘイヘイそこの家畜さんよwwwwwwwwwww今どんな気持ち?wwwwwwwwwwwwwwwどんな気持ち?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「」

ラムザ「うはwwwwwwwwwwwwだんまりとかwwwwwwwwwwwwwwつまんねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ショックで口も聞けないんだろwwwwwwwwwwwwww察してやれよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そっかーwwwwwwwwwwwめんごめんごwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでもまあいいじゃんwwwwwwwwwwwwどうせあと数時間後には晴れてモルボルの仲間入りだよwwwwwwwwwwwwwwwwおめでとちゃーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「めでたくねぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwオレだったら自害するレベルだわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww普通に死ぬよりキツいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「わかってないなぁディリータwwwwwwwwwwwwwwだからいいんじゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもう最ッ高wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってさだってさwwwwwwwwwwwww『私は誇り高き死を選ぶッ!(キリッ』とかほざいてた家畜がさwwwwwwwwwwwwwwwww平民どころか人間ですらなくなるんだよwwwwwwwwwwwwwwwww笑えると思わない?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「酷いヤツだなーwwwwwwwwwwwwwwwwでもちょっとウケるwwwwwwwwwwwwwwwもはや家畜ですらないなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうそうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwモルボルなんて毒物作り出す以外に脳のない害虫以下の存在ですよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそんなもんになった日にゃ死にたくなっちゃうよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おいやめろよwwwwwwwwwwwww目の前にモルボル予備軍がいるんだぞwwwwwwwwwwwwwww失礼だろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwご、ごめんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそんなつもりじゃwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うっぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww絶対わざとだろおまえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww白々しいにもほどがあるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あちゃーwwwwwwwwwwwwwwwwwwばれたかーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「謝れよwwwwwwwwwwwwwwwモルボル予備軍の家畜さんに謝れよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwごめんねモル子さんwwwwwwwwwwwwwwwwwwわざとじゃないんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「モル子さんとか呼ぶなよwwwwwwwwwwwwwwwwモル畜さんがかわいそうだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


骸旅団剣士「」

骸旅団戦士「た、たいちょ……」

骸旅団剣士「……い」

骸旅団戦士「隊長……?」

ラムザ「え?wwwwwwwwwwwwwwww何何?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「い」





骸旅団剣士「いやだあああああああ!!嫌だ嫌だ嫌だッ!!嫌だあああああああああああああッ!!!」

ラムザ「えっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「隊長!?」


骸旅団剣士「嫌だ!嫌だいやだッ!モルボルになんかなりたくない!!いやだあああああああああああ!!」

ラムザ「発wwwwwwwwwwwwww狂wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やべぇwwwwwwwwwwwwwこえぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「なんで!?なんで、なんで、なんで!!どうして私がこんな目に遭わなくちゃならないんだ!?なんでッ!!」

ディリータ「誰に聞いてんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「いやだ、嫌だいやだ嫌だッ!!嫌だああああああああああッ!!あああああああああああああああああッッッ!!!!」

ラムザ「こいつうるせーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────


骸旅団剣士「あ……!あぁ……!!」

ラムザ「やっと終わったよwwwwwwwwwwwwwwあーうるさかったwwwwwwwwwwwwwまだ耳がキンキンするwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「家畜の断末魔ってやつだなwwwwwwwwwwwwwwwwまったく見苦しいwwwwwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「あ…あぁ……、うあぁぁ……」

話術士「やだ、きったなぁ~い!」

ラムザ「うっわwwwwwwwwwwww涎たらしまくってるwwwwwwwwwwwwwwきたねぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「完全にイっちまってるなwwwwwwwwwwwwwwwどうすんだこれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「僕知ーらないっとwwwwwwwwwwwwwwww適当に捨て置けばいいんじゃないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひっでぇwwwwwwwwwwwwwおまえのせいでこうなったのにwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そんなこと言われても僕は知らないよwwwwwwwwwwwwww壊れた玩具に興味ないんでねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwなんならバラしてピスコディーモンのエサにでもしちゃえばwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「鬼畜やwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこいつほんまもんの鬼畜やでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あらぁ?だったらお姉さんがもらっちゃおうかしら。ちょうど繁殖期のピスコちゃんが数体いるのよねぇ~。もう食欲がすごくって♥」

ラムザ「うっはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「だってさラムザwwwwwwwwwwwwwwwwよかったな捨てる手間が省けてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだねwwwwwwwwwwwwそれじゃあ廃品回収よろしくwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「は~い♥」

骸旅団剣士「ああ……ぁ……」

ラムザ「………」

話術士「それじゃぁ~、この子はアタシのチョコボちゃんたちに任せて……」

ラムザ「あwwwwwwwwwwwwwwちょっと待ったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「?」

ラムザ「閃いたwwwwwwwwwwwいいこと思いついちゃったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやっぱり廃品回収はナシの方向でwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「えぇ~?」

ディリータ「どうしたんだラムザwwwwwwwwwwwwwwwwこいつに利用価値なんてあるのか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そうよぉ。もう完全に壊れちゃってるみたいだしぃ、今からペットにするにしても微妙よぉ?」

ラムザ「しねーよwwwwwwwwwwwwwwwこんなイカレたペットなんかいらねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そうなのぉ?」

ディリータ「じゃあどうするつもりなんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いいからいいからwwwwwwwwwwwwwとりあえず縛って一緒に連れてこうwwwwwwwwwwwwwwwwあとあと役に立つと思うからさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ん~、ラムザちゃんがそう言うならいいケドぉ~」

ディリータ「おまえのことだから何か考えがあるんだろ?wwwwwwwwwwwwwwwwオレは信じるぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ありがとうwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「うあ……ぁ……」

ラムザ「さてwwwwwwwwwwwwwそれじゃあこいつは荷台にでも積んでおくとしてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団剣士「ああぁ……!」ドサッ

ラムザ「ひとまずはこれでいいかなwwwwwwwwwwwwwwwあとはタイミングの問題だけど多分大丈夫wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「よくわからんが期待してるぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「任せといてよwwwwwwwwwwwwwwwwwww  ……さてと」チラッ

骸旅団戦士「ひっ……!?」

ラムザ「あとはこの子だよねwwwwwwwwwwwwwwどうしよっかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「もうビビりまくって尋問どころじゃなさそうだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwどうするんだラムザ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアルマのお土産にしてもいいかなって思ってたけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそういえば既に先客がいるんだよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そういやそうだったなwwwwwwwwwwwwwwすっかり忘れてたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だからちょっと迷ってるんだよねwwwwwwwwwwwwwwwwwよく見たらこの子かわいいしwwwwwwwwwwwwww殺すのは勿体無いしなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「言っとくがオレはいらないぜwwwwwwwwwwwwwwwオレにはもうティータがいるからなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「このシスコンがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえに言われたくはないなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団戦士「………」

おくラムザ「ディリータも無理かあ。僕もちょっと、今は間に合ってるしなぁ」

ディリータ「うーむ……」

ラムザ「まあ、できればその前に、ティータの居場所を聞き出しておきたいんだけど……」

骸旅団戦士「………」ガタガタガタガタ

ラムザ「……この様子じゃ、何を聞いても震えるばかりで話にならなさそうだよね」

ディリータ「使えない平民だなクソがwwwwwwwwwwwww死に腐れカスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwww急に豹変すんなよwwwwwwwwwwwwwwこえーよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ティータの居場所もわからない家畜なんざに何の価値があるってんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwさっさと首でもフッ飛ばしちまえよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だから落ち着けよwwwwwwwwwwwwwwwwwそんなことしたら勿体無いじゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うるせーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだったらさっさとこいつにティータの居場所を吐かせろよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「怖いわーwwwwwwwwwwwwwwこれだからシスコンはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwちょっと今余裕ないんだわwwwwwwwwwwwwwそろそろティータ分が不足してきてるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「シwwwwwwwwwwwwwwスwwwwwwwwwwwwwwwwコwwwwwwwwwwwwwwwwwwンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「だからラムザwwwwwwwww早く何とかしてくれよwwwwwwwwwwwwwwwwwオレがうっかりこいつの首を撥ね飛ばしちまう前にwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「筋金入りのシスコンだな君はwwwwwwwwwwwwwwwwwww流石の僕もちょっと引くわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「すまんすまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まあ気持ちはわかるけどさwwwwwwwwwwwwwwww僕もアルマが誘拐されたら首を撥ねるどころかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww身体中にかとんのたま詰め込んで内側から爆散させてやってもまだ気が済まないだろうからねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえも大概じゃねーかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww人のこと言えねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「……あ」

ディリータ「どうしたラムザ?」

ラムザ「そういえばいたよ。こんな時に役に立ちそうな人が」

ディリータ「本当か?おまえの知り合いにいるのか?」

ラムザ「うん。っていうか……」チラッ

ディリータ「うん?」チラッ

話術士「? な~に?」


ラムザ「な~に?じゃねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそういえばおまえ話術士じゃねーかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそういえばそうだったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「すっかり魔物の密売人が板についてたせいで忘れてたわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww尋問なら話術士の出番じゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだなwwwwwwwwwwwwwむしろそれが本領だなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwオレも忘れてたけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「ってことでフランソワさんwwwwwwwwwwwwwちゃっちゃとティータの居場所を吐かせちゃってくださいよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「はよはよwwwwwwwwwwwwww得意の話術で軽~くヒネっちゃってくださいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「えぇ~!?急にそんなこと言われてもぉ、アタシにも心の準備ってものがぁ~」

ディリータ「うるせーなwwwwwwwwwwwwwwwいいからさっさとやれビッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwww娼館に売り飛ばすぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おちけつwwwwwwwwwwwwwwwwwwさっきからこえーよwwwwwwwwwwwwwwwビークールビークールwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うるせぇwwwwwwwwwwwwwwwwww早くティータの居場所を吐かせろwwwwwwwwwwwwwww今すぐニダwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「シスコンこじらせるとタチ悪いわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwってことでまぁwwwwwwwwwww頼むよフランソワwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「………」

ラムザ「あれ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwフランソワさん?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「……別に、尋問するのはいいけど。ひとつだけ約束してもらえるかしら?」

ディリータ「もったいぶるなよwwwwwwwwwwwwww何なんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「っていうかちょっとキャラ違うwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww地が出てますよフランソワさんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「アタシがこれからどんなことを言っても、絶対にヒかないでよ? 嫌いにならないでよね?」

ディリータ「はいはいwwwwwwwwwwwwならないならないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだからはよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「適当だなディリータはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでもまぁ大丈夫wwwwwwwwwwwwwwwwww僕もちょっとやそっとじゃ引いたりしないよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「……そう? それならまぁ……。やってもいい、カナ?」

ディリータ「っしゃwwwwwwwwwwwwwwじゃあ早速頼むwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこいつからティータの居場所を聞き出してくれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「わかったわぁ~」


骸旅団戦士「ひ……!?」

話術士「………」


ラムザ「そういえば僕wwwwwwwwwwwwwwwフランソワが話術使うとこ見るの初めてだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「マジかよwwwwwwwwwwwwwwwwwあいつほんとに話術士なんだろうなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うーんwwwwwwwwwwww知り合った頃からいつもこんな感じだからwwwwwwwwwwwwwどっちかというと商人って感じなんだよねwwwwwwwwwwwwwwww主にモンスターのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「闇の商人もいいところだなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww裏社会の人間は怖いわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まあまあそう言わずにwwwwwwwwwwww今度一緒にフランソワの実家がやってるマーケットにでも行こうよwwwwwwwwwwwwwwww色々やばいよあそこはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwほんとかよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほんとほんとwwwwwwwwwwwwwwww少し歩けば密漁品やら奴隷やらがゴロゴロ売ってるもんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwまさに無法地帯だよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「やばいなそれwwwwwwwwwwwwwwほんとウォージリスは地獄だぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おっとwwwwwwwwwwwwwそろそろ始めるみたいだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「むwwwwwwwwwwwwそれじゃあ黙って見守るとしようかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


骸旅団戦士「………」ビクビク

話術士「……うん。それじゃあ……」












話術士「とっととテメェの薄汚い同類どもの居場所を吐きやがれ、このメスブタがァッ!!!!」

骸旅団戦士「!?」

ラムザ「!?」

ディリータ「!?」

話術士「何間の抜けた顔してンだよテメェは!!テメェに言ってんだよ!聞こえねぇのかオラァッ!!」ゲシッ

骸旅団戦士「きゃっ!?」

話術士「きゃっ!?じゃねェェェよボケがッ!!家畜の分際で人間みてぇな悲鳴あげてンじゃねぇぞクズ!テメェらゴブリンの糞以下の存在が人間様の真似事しようなんざ100万年早えぇんだよ!わかってンのかこのアバズレがよぉッ!!」

骸旅団戦士「い、痛……痛い……!」

話術士「あ~気持ち悪りィ気持ち悪りィ!!テメェのその溝ネズミの鳴き声よりもクソッタレた平民声が鼓膜を通じて脳に直接不快感を与えてきて仕方ねぇ!これで体調でも悪くしたらどう責任取ってくれンだテメェはよ!!聞いてンのかオラァッ!!」

骸旅団戦士「や、やめ……」

話術士「あァ!?何言ってンだテメェは!アタシはそんな言葉が聞きたいンじゃねぇんだよ!! アタシはアタシの話を聞いてンのかって質問してンだよ、わかってンのか!?その耳は飾りかぁ!? 飾りだったら切り落としちまっても構わねぇよなぁ、なぁッ!!」

骸旅団戦士「ひッ……!?」

話術士「ほぅら、ここにちょうど仕入れたばかりのオリハルコン製のダガーがあるンだけどよぉ……。こいつの切れ味を、テメェの耳を削ぎ落とすことで試してみるのもいいかもしれねぇなぁ?」ピトッ

骸旅団戦士「や、やだ、やだ……!やめてぇ……!!」

話術士「ならどうすればいいかわかるよなぁ!?ほら言ってみろッ!テメェら豚共が誘拐したベオルブ家のお嬢様はどこにいるンだ!?とっととゲロっちまいなッ!!それとも耳のひとつでも削ぎ落としてやったほうが大人しく話す気になれるかぁ?あぁッ!?」

骸旅団戦士「や、やだ!やだやだやだぁぁ!!言うから!何でも喋るからぁ……!」

話術士「だったらさっさとしろボケがッ!こっちはテメェの涙まみれの汚ねぇ顔なんざ一秒でも長く視界に収めておきたくねぇンだよ!わかるか家畜女!!とっととしねぇとテメェもモルボルの仲間入りさせンぞカスが!!」

骸旅団戦士「う、うう……!」

話術士「ほらほら、さっさと吐けよ!誘拐した娘を何処にやった?テメェらゴミ共を仕切ってる団長様の居場所は?ジークデン砦以外にも隠れ家の一つや二つあるンだろ!?洗いざらい吐きやがれッ!!」

骸旅団戦士「あ、あああ……!」

話術士「泣いたってわかンねぇンだよッ!!大人しく質問にだけ答えやがれボケがッ!! 言っとくが、嘘でも教えようものならわかってンだろうなぁ!?テメェの股ぐらにありったけの火薬ブチ込んで人間爆弾として戦線に放り込んでやるからな!!」

骸旅団戦士「ひっ……!」

話術士「10秒だけ待ってやる。その間にさっさと決めるンだな! 全部喋って楽になるか、それともここで黙秘を貫いて、ピスコディーモン共に与えるスープの具材になるか!どっちを取るかはテメェ次第だ、さあ選べッ!!」

骸旅団戦士「あ……、ああ……!うあああああ………!!」



ラムザ「(なんか思ってたのと違う)」

ディリータ「(怖すぎワロタァ……)」

ラムザ「……ねぇディリータ」

ディリータ「どうしたラムザ……?」

ラムザ「今の僕の心境を言ってもいいかい……?」

ディリータ「ああ……?」



ラムザ「あんなヤバい女相手に散々ビッチ呼ばわりしてきたわけだけどさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww僕たち殺されたりしないよね?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwしないよね?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「それオレも思ったwwwwwwwwwwwwwwwwwwなんか色々とヤバそうでさっきから震えが止まらんwwwwwwwwwwwwwwwwあいつまじやべぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww迂闊なこと言ったら消されかねない気がするwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだよね………」

ディリータ「ああwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwああ………」


ラムザ「………」

ディリータ「………」

ラムザ「………」チラッ

ディリータ「………」チラッ



話術士「ほぉら、これが何だかわかるか?最近になってウチの商会に回って来た改良型の銃なンだけどよぉ……。こいつは銃身にミスリルを使っててな、今市場に出回ってるロマンダ銃の数倍もの威力が出るンだとよ。……こいつをテメェの股の穴にブチ込んで、腹ン中の卵子工房を粉微塵にしてやってもいいンだぜ?」

骸旅団戦士「や、や……!やぁぁぁ……!!」

話術士「それともあれか?テメェのだぁいすきな親兄弟に相談してみるか? テメェがいくら無名な上に薄汚ねぇ平民出だろうが、ウチの商会とベオルブ家の力を使えば身元を洗うくらいワケねぇからなぁ?テメェの両親に相談してみるか、お宅の娘サンが言うこと聞いてくれませンってよぉ……」

骸旅団戦士「!? だ、だめ……!」

話術士「そうは言ってもよぉ、テメェがさっさと口を割らねぇのが悪いンだから仕方ねぇだろ?こちとら時間がねぇってのによぉ、テメェが素直に喋らなきゃ、何日も何日も、なァァァン日も無駄に時間を浪費する羽目になるンだぜ?その間テメェを生かしておく為のエサ代も馬鹿にならねぇだろうしよぉ……。そりゃあ親に責任取ってもらわねぇと、なぁ?」

骸旅団戦士「や、やめて……!」

話術士「……ああ、いいこと思い付いた。テメェに与えるエサ代は、血の繋がった人間に責任持って支払ってもらおうじゃねぇか。テメェの故郷に乗り込ンで、親兄弟一人残らずブッ殺して、残さず余さずスープの具材にしてやンよ。よかったなぁ、これで豆のスープからは卒業できるぜぇ?両親に感謝しねぇとなァ!あっはははははッ!!」

骸旅団戦士「だ、だめ、やめて! わたしはどうなってもいい!わたしには何をしてもいいからッ!!だから、お父さんとお母さんには……!」

話術士「手を出すな、って言うンなら……わかるだろ? 生憎こっちは時間がないンでね。テメェのお涙頂戴に付き合ってやる義理はねぇンだよ」

骸旅団戦士「う、うう……!うううぅぅぅぅ……ッ!!!」

話術士「さぁどうする?テメェは仲間と生みの親、どっちを選ぶンだ? ……まさにカルネアデスの板ってやつだなァ。くっくく……!」

骸旅団戦士「……なさい……。ごめんなさい……、ごめんなさい……! ごめんなさい、ウィーグラフ様……!!」

話術士「堕ちたな……!くくっ……!いい子だ……!」




ラムザ「」

ディリータ「」

─────────

ラムザ「」

ディリータ「」


話術士「終わったわよぉ~。ラムザちゃんディリータちゃん、ふたりとも変な顔してどうしたのぉ?」

ラムザ「え、あ、ああ……」

ディリータ「いや、あの、その……な?」

話術士「……もしかして、アタシのこと嫌いになった……?」

ラムザ「えっ、ちょ……」

ディリータ「い、いや……」

話術士「そうよね……。口の悪い女の子なんて、ラムザちゃんたちは嫌いよね……。いいの、わかってるから……。アタシが話術使ってるところを見るとね、どうしてかみんな無言で逃げていっちゃうの。ラムザちゃんもディリータちゃんも、アタシのことが嫌になったんでしょ?」

ラムザ「ま、まっさかぁ~!!!11!1!!」

ディリータ「そうっすよフランソワさん! ……いやさ、フランソワ姐さん! ボクたちが姐さんのことを嫌いになるわけないじゃないですかぁ!!11!1!」

話術士「……ほんとうに?こんなアタシのこと、嫌いじゃない? 今まで通りに仲良くしてくれる?」

ラムザ「ないない!全然嫌いじゃないよ!フランソワ大好き!結婚したい!アルマの次に!」

ディリータ「そ、そうそう!むしろ惚れ直しちゃいましたよ!姐さんマジかっけぇっす!!弟子にしてください!!!」

話術士「ラムザちゃん、ディリータちゃん……!」



話術士「もうっ!もぉぉぉ~っ! ふたりとも、大スキッ!♥」ギュゥゥゥゥ

ラムザ「わ、わぁ~うれしいなぁ~!嬉しすぎておしっこチビりそうだなぁ~!」

ディリータ「ハ、ハハッ……!オレも大好きっすよ姐さん……!ハハ……ハ………」

ラムザ「と、ところでフランソワさん?」

話術士「なぁにぃ~、ラムザちゃん♥」

ラムザ「(満面の笑みが怖い)」

ディリータ「(もうなんていうか存在そのものが怖い)」

話術士「? どうしたのぉ?」

ラムザ「え、あ、うん、何でもない。 そ、それでですね……」

話術士「うん?」



骸旅団戦士「お父さんお母さんごめんなさいごめんなさいごめんなさいウィーグラフ様許してくださいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

ラムザ「あそこでぶっ壊れちゃってる子の処遇は、その、どういたしましょうか……?」

話術士「ラムザちゃん、どうしてそんな喋り方なのぉ?」

ラムザ「いや、あの、うん、ごめん。そこら辺は深く気にしないでほしい」

話術士「? 変なラムザちゃん。あの子は、そうねぇ~……。このままお別れするのもちょっと寂しいからぁ、マーちゃんの遊び相手にでもなってもらおうかしらぁ?」

ディリータ「マーちゃん? ……チョコボか何かの名前っすかね?」

話術士「違うわよぉ~。マーちゃんはチョコボじゃなくてぇ……ううん、実際に来てもらったほうが早いカモ♥ おいで、マーちゃん!」


マインドフレイア「………」ザバッ

ディリータ「うおおおおおおおおおおおおおおっ!?」

ラムザ「ひぃぃっ!?びびびびっくりしたあああああああ!!急に海中から出てこないでよ!心臓に悪いなぁもう!」


話術士「紹介するわねぇ~。マインドフレイアのマーちゃんでぇす♥ アタシのお気に入りの子なの♥」

マインドフレイア「………」ニュルニュル

ラムザ「やっべきもいwwwwwwwwwwwwwwwwwww触手ニュルニュルしてるwwwwwwwwwwwwwwwwきっもwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「とんだエロモンスターだなwwwwwwwwwwwwww実にけしからんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「マーちゃん、この子が新しい玩具よぉ。触手プレイでも脳みそ吸い取ってトリップでも、マーちゃんの好きにしちゃっていいわよぉ♥」

マインドフレイア「……!」

骸旅団戦士「ごめんなさいごめんなさいごめんなさ……あっ」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwww迷わず鎧の隙間に触手突っ込んだwwwwwwwwwwwwwwwwwえろすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「実にけしからんなwwwwwwwwwwwwwwこれだから触手持ちモンスターはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、マーちゃんのえっち♥」

ラムザ「さて……、そろそろ行くとしようか」

ディリータ「ああ。だいぶ時間食っちまったな。次はどこを攻めるんだ?」

ラムザ「フランソワが聞き出した情報によれば、フォボハム平原の風車小屋が奴らのアジトの一つらしい。次はそこを叩こう」

ディリータ「ティータ……待ってろよ……!」

話術士「アタシはちょっとだけここに残るわぁ~。マーちゃんが久々にお楽しみ中みたいだから♥」


マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「や、やだやだやだ!いやぁぁぁぁッ!!」


ディリータ「こんな所でおっぱじめやがってwwwwwwwwwwwwwwwこれだからモンスターは品が無くて困るwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「っていうか何してんのあれwwwwwwwwwwwwwwwどうみても触手レイプなんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww異種族同士って意味あるの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「えっとねぇ~、この子たちは基本的に卵から産まれるからぁ、別に相手がどうこうっていうのは関係ないの。卵さえ産めればひとりでも繁殖できるのよぉ」

ラムザ「えっ?そうなの?」

話術士「そうよぉ。といっても、卵は他のモンスターに狙われやすいからぁ、なるべく安全な場所に産もうとする習性があるみたいだケド」

ラムザ「安全な場所ね……。えーっと……つまり、あれは」


マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「や、やめ、だめぇぇぇ!ひゃあああんっ!?」


ラムザ「要するに、人間の胎内が苗床にできそうだから利用してるだけってこと?」

話術士「そういうコト♥ あの子、そのうち妊婦さんみたいにお腹がぷっくりしてくるんじゃないかしらぁ」

ラムザ「ぱねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ぱねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


話術士「そういうワケだからぁ、アタシはちょ~っとだけ遅れるわぁ。ゴメンネ♥」

ラムザ「気にしないでwwwwwwwwwwwwwwww彼(?)にもよろしく言っておいてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ご、ごゆっくりwwwwwwwwwwwwwwwww子供が生まれたら是非見せてくださいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ゴメンネ~。マーちゃんが満足したら、アタシもすぐに後を追うわぁ~」

─────────

ウィーグラフ「何故、娘を誘拐した?」

ゴラグロス「我々が逃げるためには人質を取らざるをえなかったんだ」

ティータ「嫌あああああ!平民が!平民が喋ってるうううう!イヤあああああああ!!」

ゴラグロス「………」

ウィーグラフ「………」


ウィーグラフ「……逃げるだけならば途中で解放することもできたはず。ゴラグロス、まさか、おまえまで……!」

ゴラグロス「ギュスタヴと一緒にするのか!」

ティータ「嫌!嫌嫌イヤあああああッ!平民のせいで耳が腐っちゃうううううう!にいさあああああん!!」

ゴラグロス「………」

ウィーグラフ「………」


ゴラグロス「……よく考えてみろ、ウィーグラフ。我々骸騎士団は仲間の大半を失い、今も北天騎士団に包囲されている」

ウィーグラフ「………」

ゴラグロス「この窮地を乗り切るためにはまたとない切り札となるぞ。この娘はベオルブ家の令嬢だからな!」

ティータ「助けてディリータ兄さん!ラムザ兄さあああん!平民に犯される!汚されちゃううううう!!」

ゴラグロス「………」

ウィーグラフ「ゴラグロス、まさか、おまえ……」

ゴラグロス「冗談じゃないッ!こんなクソガキ誰が犯すかッ!!」

ティータ「嘘よ嘘嘘!ここに連れて来られる最中もずっと、私のことをイヤらしい目で見てたわ!この変態!平民!種馬ッ!!」

ゴラグロス「」

ウィーグラフ「ゴラグロス、おまえ……」

ゴラグロス「断じて違うッ!!」

ウィーグラフ「逃げてどうする? いや、どこへ逃げようというのだ? この場から逃れようとも我々は奪われる側……。いいように利用されるだけだ!」

ゴラグロス「………」

ティータ「利用して何が悪い!何が悪いのよッ!むしろ光栄でしょう!この平民ッ!!」

ゴラグロス「おまえちょっと黙れ」

ティータ「黙れ!?私の口を封じてから犯すの!?そうなんでしょう!?イヤああああああッ!!」

ゴラグロス「うるせぇ!!」

ウィーグラフ「………」



ウィーグラフ「……我々は我々の子供たちのために未来を築かねばならない。同じ苦しみを与えぬためにも!」

ゴラグロス「おまえの言いたいことはわかる!だが、現状をよく見てみろッ!勝てるわけがないッ!」

ウィーグラフ「我々の投じた小石は小さな波紋しか起こせぬかもしれんが、それは確実に大きな波となろう。たとえ、ここで朽ち果てようともな!」

ゴラグロス「我々に“死ね”と命ずるのか?」

ティータ「そうよ!命令するからさっさと死になさいよ平民ッ!汚らわしいのよッ!!」

ゴラグロス「うるせぇって言ってんだろうがッ!」

ティータ「きゃあっ!? やっぱり平民は野蛮よ、生きてる価値もないわ!助けて兄さん!!」

ウィーグラフ「………」



ウィーグラフ「……ただでは死なぬ。一人でも多くの貴族を道連れに!」

ゴラグロス「バカな!犬死にするだけだ!!」

ウィーグラフ「いや、ジークデン砦には生き残った仲間がまだいるはずだ。合流すれば、一矢報いることはできよう!」

ゴラグロス「既に、殺られているかも……」

ティータ「そうよ!平民なんて砦ごと皆殺しにされちゃえばいいのよ!ざまーみなさいよ!!」

ゴラグロス「おまえそろそろ黙ろうな?な? 自分の立場わかってるか?」

ティータ「私の立場……!?貴方たち平民の肉便器だって言いたいの!? そうやって私に乱暴するつもりなのね!? イヤあああああああああッ!!」

ゴラグロス「(もうこいつほんとやだ)」

ウィーグラフ「………」

骸旅団拳士「ウィーグラフ様!」

ウィーグラフ「どうした?」

骸旅団拳士「レナリア台地へ向かった部隊との連絡が途絶えました!」

ウィーグラフ「何ッ!? バカな、敵の本隊はジークデン砦の手前で足止めを食らっているのではなかったのか!?」

骸旅団拳士「そ、そのはずですが……」

ウィーグラフ「(我々を背後から叩こうと、別働隊を派遣したということか……? だが、前線の指揮官はザルバッグ将軍だという報告を受けている。更にダイスダーグは重傷を負って負傷中……。この状態の北天騎士団で、他に指揮官が務まる者がいるとは考えられな…… ッ!?)」


ウィーグラフ「………」

ゴラグロス「……ウィーグラフ?」


ウィーグラフ「……ふ」

ゴラグロス「お、おい……」

ウィーグラフ「ふ、ふ……。ふ、ふははははッ!!ははははははははははッ!!!」

ゴラグロス「(とうとうぶっ壊れやがったか……)」

骸旅団拳士「ウィ、ウィーグラフ様……?」

ウィーグラフ「何処だ」

骸旅団拳士「は?」

ウィーグラフ「その部隊と交戦したと思われる敵は、何処へ向かっているのだ?」

骸旅団拳士「は、はぁ……。推測ですが、ジークデン砦を裏から攻めるつもりなのではないかと……」

ウィーグラフ「く、くく……! やはりそうか……!そうきたか……! それはそうだろうなぁ、ふははッ……!」

骸旅団拳士「ウィーグラフ、様……?」

ゴラグロス「……?」



ウィーグラフ「ゴラグロス。私はこれからレナリア台地へ向かう。留守は任せたぞ」

ゴラグロス「は……? ウィーグラフ、おまえ、何を言って……」

ウィーグラフ「敵の狙いはその娘だ。ここに置いて行けと言いたいところだが、おまえがどうしても必要だと言うのなら人質として使っても構わん。このままここに捨て置くなり、その娘を連れてジークデン砦まで撤退するなり、好きにするがいい」

ゴラグロス「な……ッ!? さっきと言ってることが違───」

ウィーグラフ「黙れッ! いいか、私はこれより新たに出現した敵部隊を迎え撃つ! おまえは残った仲間の指揮を執り、奴らに一泡吹かせてやるのだ! 二度とは言わんぞ、いいなッ!!」

ゴラグロス「お、おい……!」

ウィーグラフ「(我々を倒すことだけを考えるのであれば、何もコソコソと裏から攻めてくる必要はない。私が言うのもなんだが、骸旅団はもうガタガタだ。このまま北天騎士団と正面衝突ともなれば、我々が勝てる見込みはない)」

ウィーグラフ「(にも関わらず、わざわざ遠回りとなるレナリア方面から攻めて来たということは。我々の部隊を撃破した敵の目的は恐らく、ゴラグロスが攫って来たベオルブ家の令嬢の奪還……)」

ウィーグラフ「(だが、おかしな話ではないか。あのダイスダーグ卿が、自分の権力の為なら侯爵を暗殺することをも厭わない男が、あんな小娘一人の為に別働隊を派遣などするものか。 ……いや、むしろ。我々を叩く為の口実が出来たと、これを好機と取ることすら有り得るかもしれぬ)」

ウィーグラフ「(ザルバッグ将軍に関しても同じこと。表向きは誇り高き武人で通ってはいるが、ダイスダーグ卿がギュスタヴに侯爵誘拐を命じたことを、奴の最も近くにいるあの男が知らぬはずがあるまい。例え実の妹であろうが、騎士団の名誉を守る為ならばと、平気で切り捨てることができよう……)」


ウィーグラフ「………」

ボコ「クエ?」

ウィーグラフ「行くぞ、ボコ……!レナリア台地へ向かうのだ!」

ボコ「クエーッ!!」


ウィーグラフ「(……ダイスダーグ卿に、ザルバッグ将軍。北天騎士団の中核を成しているこの二人以外に、部隊を自由に動かすことが出来、更にあの小娘の奪還を目的とする人物……)」

ウィーグラフ「(そんな人間、一人しかいないではないか。なあ、ベオルブの悪魔よ……!)」


ウィーグラフ「(クク、クククク……! なんという日なのだ、今日は! まさか私自ら探すまでもなく、仇敵があちらから向かって来てくれるとはな……ッ!!)」

ウィーグラフ「(待っていろ、ミルウーダ……! おまえの仇を、今からこの私が取ってやるぞッ!)」

ウィーグラフ「(そして待っていろ、ベオルブの悪魔! 我が妹の受けた屈辱、恨み……!そっくりそのまま、貴様に返してやる!首を洗って待っているがいいッ!!)」


ウィーグラフ「(ククク……!ふはははははッ!!)」

─────────

ラムザ「………」

ディリータ「………」

ラムザ「……そろそろ大丈夫かな?」

ディリータ「ああ……。大丈夫、もう見えなくなった」


ラムザ「ふいーwwwwwwwwwwwwwwいやー焦るわーwwwwwwwwwwwwwwいきなりチョコボがすごい速度で走ってくるんだもんwwwwwwwwwwwwwwwwwwびっくらこいたわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「しかも乗ってる奴やばかったなwwwwwwwwwあいつ見たか?wwwwwwwwwwwwwwチョコボに乗りながら一人で大爆笑してたぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「マジキチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まあ春だからなwwwwwwwwwwwwwww頭湧いてる奴がいてもおかしくはないなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やだやだwwwwwwwwwwwwどうせあんなん平民だよ平民wwwwwwwwwwwwwwww貴族にはあんなキチガイいないだろうしwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうだなwwwwwwwwwwwwwまあ没落貴族がどうかまでは知らないけどなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ひどすwwwwwwwwwwwwww遠回しにアルガスのことキチガイ呼ばわりすんなよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「誰もアルガスのことだとは言ってねーよwwwwwwwwwwwwww酷いのはおまえだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「僕たちの周りに没落貴族なんてwwwwwwwwwwwwwwwサダルファス家(笑)しかいないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そういえばそうだったなwwwwwwwwwwwwすまんすまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「ところでさwwwwwwwwwwwwwあのチョコボに乗ってた奴って誰?wwwwwwwwwwwwなんか見覚えなかった?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「知らねwwwwwwwwwwwwwwwwどうせそこらの野良平民だろwwwwwwwwwwwwほっとけよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それもそうだねwwwwwwwwwwwww脳の記憶容量の無駄だねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そんなことよりティータだよティータwwwwwwwwwwwwさっさと先へ進もうぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「はいはいシスコン乙wwwwwwwwwwwwwそんじゃ行きますかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────

ゴラグロス「クソッ、ウィーグラフの奴!どういうつもりだッ!?」

ティータ「仲間を呼びに行ったのね!? そうやって私のことを大勢で輪姦するつもりなんでしょう!? イヤあああああああああ!!」

ゴラグロス「うるせぇ!!」


骸旅団弓使い「お、おい、どうするんだ?ウィーグラフの奴、一人で行っちまったぞ」

ゴラグロス「オレが知るか、畜生ッ! 奴がああ言った以上、オレたちだけで何とかするしかないだろうがッ!」

骸旅団弓使い「で、でもよぉ……」

ゴラグロス「(クソッ、報告聞いた途端に目の色変えやがって……!わざわざ自分から新手に向かっていくなんざ、正気の沙汰じゃないぞ……!)」


ティータ「兄さん……」

ゴラグロス「………」


ゴラグロス「(このクソガキは心底ぶち殺してやりたい。ぶち殺してやりたい、が……)」

ティータ「兄さん、ごめんなさい……。ティータは平民の雄豚共に汚されてしまいます……。こんな妹のことを、どうか嫌いにならないでください……」

ゴラグロス「(こんなガキでも、れっきとしたベオルブ家の令嬢だ。もし、裏から攻めてきてるという連中の目的が、このガキの奪還なんだとしたら……。この切り札をここで手放してしまうのは、得策ではない……)」

ティータ「うう、ディリータ兄さん……」

ゴラグロス「………」



骸旅団弓使い「おい、ゴラグロス……!」

ゴラグロス「……少し、前線の様子を見てくる。娘も一緒に連れて行くぞ」

骸旅団弓使い「は!? な、何言ってんだ!?死にに行くつもりかッ!?」

ゴラグロス「この娘がベオルブ家の令嬢である以上、こいつを連れていれば連中も迂闊に手出しはできないはずだ。場合によっては、我々の有利に事が進むかもしれない」

骸旅団弓使い「だ、だけどよ……!」

ゴラグロス「おまえたちはここに残れ。裏から新手が攻めてきているとの話らしいが、そちらにはウィーグラフが向かった。奴の腕なら、並大抵の敵では相手にもならないだろう。つまり現状、ここが一番安全だということだ」

骸旅団弓使い「………」

ゴラグロス「……娘は連れて行くぞ。いいな?」

骸旅団弓使い「……ああ。死ぬなよ、ゴラグロス」

ゴラグロス「フン。誰に向かって言ってるんだ?」

骸旅団弓使い「………」

ゴラグロス「留守を頼むぞ」






ゴラグロス「(オレは逃げてやる……。死んでたまるか!)」

─────────

マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「しゅごい!しゅごいのおおぉぉぉ!ぶっといのきてるぅぅぅぅ!!」

話術士「んもうっ、マーちゃんったらやりすぎよぉ♥ 脳みそ吸いながらそんなに激しくしたらぁ、耐えられる子なんていないわよぉ♥」

マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「や、はんっ!?あ、あああああああっ!?気持ちいい!気持ちいいのっ!もっと、もっとぉ!!」

話術士「(う~ん。あの様子だとぉ、羞恥心を司る感覚とか、そのあたりがおバカになっちゃってるのかしらぁ?)」

マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「これすき!すきすき!だいしゅきぃぃぃ!」

話術士「(マインドブラストって怖いわよねぇ~。どんなに強靭な意志を持った子でもぉ、脳みそが変色しちゃったらどうにもならないもの。マーちゃんがちゃぁんとアタシの言うことを聞いてくれる子でよかったわぁ)」

マインドフレイア「……!」

骸旅団戦士「あ、あぁ……?どうしてやめちゃうのぉ……?ねぇ、もっと……んっ、もっときもちよくしてよぉ……」

マインドフレイア「………!!」

話術士「……マーちゃん? どうしたの───ッ!?」



話術士「マーちゃん、隠れて!その子も一緒に!!」

マインドフレイア「………」コクッ

骸旅団戦士「ふぇ……?」

話術士「いいかテメェ!今から一切合切、一ッ言も喋ンじゃねぇぞ!少しでも言葉発したらブチ殺すからなッ!!」

骸旅団戦士「ふぁぁ~い……」

ウィーグラフ「………」


骸旅団黒魔道士A「」

骸旅団黒魔道士B「」

骸旅団時魔道士「」

骸旅団騎士「」


ウィーグラフ「これは、あの悪魔の仕業……か? そう……なんだな?」

話術士「(ウィーグラフ・フォルズ……!骸旅団の団長が、どうして……?ラムザちゃんたちは?)」

ウィーグラフ「ふ、ふふっ……。ふはは……! なんだ、これは?なんだというのだ?」

話術士「(ひとりで笑ってるわぁ……きっしょぉ~……)」

ウィーグラフ「これが、これが……。これが、天の意思だとでもいうのか? 我々平民はこのような無残な殺され方をするのがお似合いだと、そう言いたいのか?」

話術士「(誰に聞いてるのかわからないケドぉ、そんなのずっと昔からわかりきってることだと思うわぁ)」

ウィーグラフ「ふ、ふふ。ふはははははッ!!なんだ、これは!なんだこれはッ!ははッ、あはははははははッ!!」

話術士「(ヤダ、本格的におかしい人なのかしらぁ……? ラムザちゃんとディリータちゃん、こんな変人とかち合っちゃって大丈夫だったのかしらぁ……)」



ウィーグラフ「………」

話術士「(どうでもいいけどぉ、早くいなくなってくれないかしらぁ……? アタシはともかく、マーちゃんは海中に隠れちゃったから……あの骸旅団の子、息できなくて死んじゃうわよぉ)」

ウィーグラフ「……ボコ、戻るぞ」

ボコ「クエッ!」

話術士「(やんっ、あのチョコボちゃんカワイイ♥ 調教してあげたいわぁ♥)」


ウィーグラフ「(この無残な殺し方、間違いなくあの悪魔の所業だろう……。となると、途中ですれ違ったか……?)」

ウィーグラフ「(だが、逃がしはしない……! 逃がしはしないぞ、ベオルブの悪魔ッ!! 私が必ず、この手で貴様を殺してやるッ!!)」

話術士「……行ったみたいねぇ~。マーちゃん、もういいわよぉ」

マインドフレイア「………」ザバッ

骸旅団戦士「ぶはっ!?ゴホッ、ゴホッ……」

マインドフレイア「………」

話術士「お楽しみを中断しちゃって悪いケドぉ、ちょぉ~っとそれどころじゃなくなっちゃったカモ?」

マインドフレイア「………」

話術士「ゴメンネ~。その子は持って帰っていいからぁ、続きはまた今度、ね?」

マインドフレイア「………」コクッ

話術士「うん、いい子いい子♥ それじゃぁ~、ラムザちゃんと合流しましょ? もちろん、あなたもネ♥」

骸旅団戦士「ふぇ?どこいくのぉ~……?」

話術士「とぉっても楽しいトコロよぉ♥ ラムザちゃんがあなたたちのボスをかっこよくぶち殺すところをぉ、みんなで見に行くの♥」

骸旅団戦士「えへ、たのしそぉだねぇ~」

話術士「うん、きっと楽しいわよぉ♥ それじゃぁ、行きましょ♥」

骸旅団戦士「はぁ~い♥」

マインドフレイア「………」コクッ

─────────

骸旅団弓使い「………」

骸旅団騎士「ゴラグロスの奴、遅いな……」

骸旅団弓使い「……ああ」

骸旅団騎士「ウィーグラフも戻ってこねぇし……。オレたち、どうなっちまうんだろうな……」

骸旅団弓使い「さぁな、オレにもわかんねぇよ。だが、まあ……。あいつらがああ言った以上、オレたちにはここで、こうして待ってることくらいしかできないだろ」

骸旅団騎士「まぁな……」

骸旅団弓使い「………」

骸旅団騎士「………」

ガタッ

骸旅団弓使い「!?」

骸旅団騎士「な、なんだ!?」


ジュラエイビス「ギャーギャーwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団騎士「……なんだ、ただの鳥かよ。驚かせやがって……」

ジュラエイビス「ギャギャギャwwwwwwwwwwww」

骸旅団騎士「うるせぇ!さっさとどっか行きやがれッ!」

ジュラエイビス「ギャーwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団騎士「ったく……!」

骸旅団弓使い「………」

─────────

ジュラエイビス「ギャーギャーwwwwwwwwwwwギャーwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うん、ご苦労様。中の様子はどうだったんだい?」

ジュラエイビス「ギャギャギャwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ティータはいなかった、か……。となると、残るはジークデン砦しかないか……」

ディリータ「クソッ、いつになったらティータを助け出せるんだ……!」

ラムザ「落ち着いてくれ、ディリータ。ティータはきっと無事さ」

ディリータ「……ああ、そうだな。オレがここで焦ったところで、ティータが戻ってくるわけじゃないもんな」

ラムザ「うん。ティータは僕たちで、必ず助け出そう。 ……っと、その前に」









ラムザ「とりあえずwwwwwwwwwwwwwwwwwwここの連中皆殺しにしようずwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うはwwwwwwwwwwwwwやっぱりやるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あったりまえじゃんwwwwwwwwwwwww盗賊は一匹残らず駆逐しないとねwwwwwwwwwwwwwwwそこで転がってる奴みたいにさwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団見張り「」

ディリータ「そうだなwwwwwwwwwwwwティータに手を出した連中はwwwwwwwwwwww丁寧に皆殺しにしてやらないとなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いいねいいねwwwwwwwwwノリノリだねぇwwwwwwwwwwwwww僕もテンション上がってきたよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そんじゃ早速やろうぜwwwwwwwwwwwwwww平民どもは皆殺しだァwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「オーケーブラザーwwwwwwwwwwwwwwwwww薄汚い盗賊どもがwwwwwwwwwwwwwベオルブ家に喧嘩売るってのがどういうことなのか教えてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ジュラエイビス「ギャーギャーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団騎士「………」

骸旅団弓使い「………」

骸旅団騎士「な、なぁ……。やっぱりギュスタヴの野郎、自分だけ逃げたんじゃ──」

バタン

骸旅団騎士「!?」

骸旅団弓使い「何だ!?」

骸旅団騎士「あ、開かねぇ! 閉じ込められたッ!!」

骸旅団弓使い「なんだと!? 外側から押さえられてるってことか!?」

骸旅団騎士「わからねぇ! クソッ、一体なんだって……!」


ラムザ「やぁこんにちは、薄汚い盗賊ども! 本日も御機嫌麗しゅう!」

骸旅団騎士「!?」

骸旅団弓使い「誰だ……!?」

ラムザ「突然で申し訳ないんだけど、君たちには少しばかり答えてもらいたいことがあるんだ。大人しく質問に答えてくれればよし。もしも反抗的な態度を見せる場合は……」

骸旅団弓使い「………」

ラムザ「この僕がwwwwwwwwwwwww君たちを一人残らず断罪してさしあげますwwwwwwwwwwベオルブの名にかけてねwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団弓使い「何ッ!?」

骸旅団騎士「ベ、ベオルブだと!? まさか、北天騎士団か!?」

ギュスタヴじゃないやゴラグロスだ
早速間違えてすまんこ!

ラムザ「さて。君たちも状況は理解してくれたと思うし、早速質問させてもらおうかな」

骸旅団騎士「な、何だよ……!」

ラムザ「単刀直入に聞くよ。君たちが数日前にベオルブの屋敷から攫った女の子がいるだろ? その子は今、何処にいるんだ?」

骸旅団騎士「お、女の子って……」

骸旅団弓使い「……ゴラグロスが攫ってきた、ベオルブ家の令嬢のことか?」

ラムザ「そうそう。君たち家畜が触れることすらおこがましい、天下のベオルブ家のお嬢様のことだよ。君たち、その子を何処へやったんだ? ジークデン砦まで連れて行った? それとも、何処か別の場所にいるのか?」

骸旅団騎士「………」

骸旅団弓使い「………」

ラムザ「おっと、先に言っておくけど黙秘は許さないよ。今の僕たちには時間がないんだ。妹の命が懸かっている以上、無駄足を踏むわけにはいかないからね。さっさとティータの居場所を教えてもらおうか。僕がこうやって質問“してあげている”うちにね」

骸旅団騎士「てめえ、黙って聞いてりゃいい気になってんじゃねぇぞ!」

骸旅団弓使い「貴族……。それも貴様のような、腐った貴族の代表格のような人間にそう聞かれて、オレたちが大人しく教えると思うのか?」

ラムザ「はいでたーwwwwwwwwwwwwお決まりの反抗的な態度wwwwwwwwwwwwwwwこれだから平民はwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団弓使い「………」

ラムザ「……もう一度だけ聞くよ。ティータを何処へやったんだ?」

骸旅団騎士「くどいんだよ、貴族のクソガキが!おまえら貴族にオレたちが大人しく従うとでも思うのか!」

ラムザ「………」

骸旅団弓使い「こいつの言う通りだ。オレたちが貴様に教えてやる義理はない」

ラムザ「………」

骸旅団騎士「そういうことだ!さっさと消えるんだなッ!」

ラムザ「………」

ラムザ「……まあ、そう言うと思ったよ。ミルウーダ然り、さっきの隊長さん然り……。君たち家畜は本当に、立場ってものを弁えないようだね」

骸旅団弓使い「………」

ラムザ「まあいいよ、そういうことなら無理に教えてくれなくても。ティータは僕たちで捜すから、君たちにはもう用はない」

骸旅団騎士「用はない、だと? 貴族のクソガキが、上から目線でものを言ってんじゃねぇぞ!」

ラムザ「………」

骸旅団騎士「用がねぇってのはこっちの台詞だ!とっとと失せろッ!!」

ラムザ「調子乗ってんじゃねーぞぼけがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


バタンッ


骸旅団騎士「何ッ!?」

骸旅団弓使い「誰だ!?」

骸旅団剣士「あ、ああ……」

骸旅団騎士「お、おまえは……!」


骸旅団剣士「う、う……、あ……!」

骸旅団弓使い「レナリア台地に向かった部隊の隊長、か……? 無事だったのか?」

骸旅団剣士「ああ……あ……」

骸旅団騎士「お、おい、どうしたんだよ!? おまえの部隊は全滅したって聞いたぞ!? それに、他の仲間は!?」

骸旅団剣士「あぁ……、…に………ろ」

骸旅団弓使い「……?」

骸旅団騎士「なんだよ……!?どうしたってんだよ!?」

骸旅団剣士「……げ、ろ……」






骸旅団剣士「にげ、ろぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!」

骸旅団騎士「!?」

骸旅団弓使い「!?」



骸旅団剣士「う、ぁ……!うああああああああああああああああああッ!!!!」



バキバキッ メキメキッ ネチョッ

モルボル「………」

骸旅団弓使い「」

骸旅団騎士「……は?」

モルボル「………」

骸旅団弓使い「」ドサッ

骸旅団騎士「………」


骸旅団騎士「は、はは……。な、なんだよ、これ……。なんで、人間が、モルボルに……?」

モルボル「………」

骸旅団騎士「な、なぁ? その触手は何なんだよ? おまえは人間で、オレたちの仲間だろ……?モルボルなんかじゃ、ねぇだろ……?」

骸旅団弓使い「」

骸旅団騎士「なぁ。なぁって。……なんでおまえの、おまえの首が、ありえない方向に、曲がって……」

モルボル「………」ズルッ

骸旅団騎士「な、なんだよ。オレに触手なんか向けて、どうするつもりなんだよ? なぁ?」

モルボル「………」

骸旅団騎士「……なんだよ、これ」

骸旅団弓使い「」

骸旅団騎士「なん、だよ……! なんなんだよぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!」








ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員A「う、うわああああああああ!バケモノだああああああッ!!」

骸旅団団員B「な、なんだよこれ!どうして人がバケモノに!?」

骸旅団団員C「い、いやだ、死にたくない!助けてくれぇぇぇッ!!」

骸旅団拳士「お、落ち着け!ここで混乱したら敵の思う壺だぐげらっ」

モルボル「………」バキッバキッ

骸旅団拳士「」

骸旅団団員A「うわああああああああああああッ!?」


ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「やっべwwwwwwwwwwモル子さんつえーwwwwwwwwwwwwwww触手無双しておられるwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「人間だった頃より強いんじゃないかwwwwwwwwwwwwwwwwwモルボルぱねぇっすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うーんwwwwwwwwww家畜どもの悲鳴が実に風流だねwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえほんと鬼畜だよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


骸旅団団員C「た、たすけ」

モルボル「………」シュッ

ドスッ

骸旅団団員C「う、あ……?」

骸旅団団員A「あ、ああ……!あああ……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまえがあれを連れてきたのはこういう理由でかwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うんwwwwwwwwwwwwいやー、ここまで連れてきた甲斐があったよwwwwwwwwwwwwwこうかはばつぐんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「みたいだなwwwwwwwwwwwwお、また一人死んだみたいだぜwwwwwwwwwwwwwwwハイスコア更新だドン!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「こんな状況なのに誰も抵抗しないとかウケるwwwwwwwwwwwwwwwバケモノになったら仲間もクソもないだろうにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwちゃっちい仲間意識だことでwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「とっとと殺っちまえばいいのになwwwwwwwwwwwwwwwwどいつもこいつも方針状態だぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「同志だの仲間だのと甘っちょろいこと言ってるからこうなるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwww家畜の分際でさぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



骸旅団騎士「」

モルボル「………」

骸旅団団員A「う、ああ……!」

骸旅団団員B「ッ!! 馬鹿、ぼさっとするな!逃げるぞッ!!」

骸旅団団員A「で、でもッ!扉は塞がれてッ!」

骸旅団団員B「何でもいい、踏み台になりそうなものを持って来るんだ!そこの窓から逃げるんだよッ!」

骸旅団団員A「! わ、わかったッ!!」

骸旅団団員A「こ、これでいいか!?」

骸旅団団員B「ああ!先に行けッ!」

骸旅団団員A「お、おう!」



骸旅団団員A「よし、これで逃げられ──」

ラムザ「やあ、こんにちは!」

骸旅団団員A「え」

ラムザ「そしてさようならwwwwwwwwwwwwwwwwwばーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

骸旅団団員A「」


骸旅団団員B「お、おい、どうした? 早くそこから出──」

骸旅団団員A「」ドサッ

骸旅団団員B「な、な……ッ!?」

ラムザ「脱出口なんてあるわけねーだろばーかwwwwwwwwwwwwwwwwww逃げようったってそうはイカの姿焼きwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員B「ベ、ベオルブの悪魔……!」

ラムザ「素直に質問に答えないからこうなるんだよwwwwwwwwwwwwwwせっかくチャンスをあげたのにさぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員B「ちくしょう……!どうして、どうしてこんな酷いことができるんだよ! この、人でなしが……ッ!!」

ラムザ「人じゃないのはそっちだろwwwwwwwwwwwwwwこの家畜がwwwwwwwwwww貴族にタメ口聞いてんじゃねーぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員B「………」

ラムザ「それよりさぁwwwwwwwwwwwwいいのかなぁwwwwwwwwwwwwwこっちに気を取られててwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員B「!?」

ディリータ「家畜ぅーwwwwwwwww後ろ後ろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

モルボル「………」

骸旅団団員B「うッ!?」

モルボル「………」シュッ

骸旅団団員B「うがッ!?や、やめ──」

モルボル「………」ボキンッ

骸旅団団員B「」

ラムザ「うっわwwwwwwwwwwwwwwww首が180度曲がってるwwwwwwwwwwwwwwきもwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

「ぎゃああああああッ!!」「ば、馬鹿、邪魔だ!」「お、おい、やめろ!正気に戻れッ!」「や、やめあがッ!?」


ラムザ「さあさあwwwwwwwwwwいい感じにカオスになってきたところでwwwwwwwwwwwwwもう一つスパイスを投入するとしましょうかwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おwwwwwwwwwwwwwwwアレを使うのか?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いえーすwwwwwwwwwwwwwwwwww家畜どもに更なる地獄を見せてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「しっかしまあwwwwwwwwwwwwおまえの兄キもよくこんなもん持ってたよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほんとだよwwwwwwwwwwwwwwwwこれだから根暗顎鬚はwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwwwwwwwまあ事実だけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ディリータ「よっしゃwwwwwwwwwwwそれじゃあオレは入口側に回り込んでやるぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おーけーおーけーwwwwwwwwwwwwwwwんじゃこれもそこから投げ込んでやってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「まかせろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「頼んだよwwwwwwwwwwwwwwwww僕はこっちの窓から出てくる奴を狙い撃つからさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwばーんばーんってねwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「了解だぜブラザーwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「君たち家畜の子wwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員D「ぐ、がああああああッ!?」

ディリータ「僕たち貴族の子wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員E「と、扉はまだ開かないのかッ!?」

骸旅団団員K「だ、駄目だ開かない!何か重いもので押さえつけられてるッ!」

ディリータ「ヘイヘイヘーイwwwwwwwwwwwwwwwwヘイヘイヘーイwwwwwwwwwwwwwおいで殺すぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

モルボル「………」

骸旅団団員F「や、やめぐがッ」

ディリータ「地獄の世界へwwwwwwwwwww送ってやろうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団団員I「」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」




ディリータ「さーてwwwwwwwwwwwwww一発やっかぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

???「ディリータ……」

ディリータ「ん、フランソワか?wwwwwwwwwwww随分と早かったなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

???「ディリータ・ベオルブ……ッ!」

ディリータ「え?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww あっ」

ラムザ「おーっとぉwwwwwwwwwモル子さんまた追加点だぁwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「圧倒的wwwwwwwwwwww圧倒的スコアですwwwwwwwwwwwwwwwwwwww骸旅団は逃げられなーいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww ……ふぅ」

骸旅団団員H「ぎゃああああああ!!」

骸旅団団員K「た、助けてくれええええええ!!」

ラムザ「……うーん、そろそろ飽きてきたなぁ。ディリータのやつ、まだ撒き終わらないのかなぁ?」

モルボル「………」シュッシュッ

ラムザ「しっかしモル子さんやる気満々だなぁwwwwwwwwwwwwwwwwあんなに『誇り高き死を選ぶッ!(キリッ』とか言ってたくせにwwwwwwwwwwwwwwwww仲間殺しまくりんぐwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

モルボル「………」シュッ

骸旅団団員M「あぐげっ」

ラムザ「うーんwwwwwwwwwwwwwこんなにいい働きをするモルボルを捨てるのは勿体ないなぁwwwwwwwwwwwwwwwこれが終わったらフランソワにでも進呈しようかなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

???「楽しそうだな、ラムザ」

ラムザ「そりゃもちろんwwwwwwwそういう君も楽しんでるだろディリータwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ?「………」

ラムザ「だけどそろそろ飽きてきたよwwwwwwwwwwwwwwwwスパイスまだー?wwwwwwwwwwwwwwwwww退屈すぎて死んじゃうよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

???「そうか、飽きたか。それは好都合だ」

ラムザ「好都合だろうと何だろうといいけどさぁwwwwwwwwwwww早くアレ撒いてよアレwwwwwwwwwwwwwwもっと家畜どもの苦しむ姿が見たいんだよぉwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ?「ほう? 何を撒くつもりだったのか……実に興味深いな」

ラムザ「いやいや事前に説明したでしょwwwwwwwwwwwww兄さんの部屋から拝借したアレだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwモ──」

ディリータ?「いいや、答える必要はない。何故なら──」












ウィーグラフ「どうせ貴様は、今から死ぬことになるのだからなッ!!」

ラムザ「えっ」

ラムザ「えっ、ちょっ、あれっ?ディリータは?あれっ?」

ウィーグラフ「ディリータ・ベオルブなら、向こうで転がっている」

ディリータ「」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「安心しろ、殺してはいない。起き上れるようになるまでは、だいぶ時間がかかるだろうがな」

ラムザ「(いやwwwwwwwwっていうかwwwwwwwwwwwwww誰この人wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ウィーグラフ「……そうだ、楽には殺さん。ディリータ・ベオルブ……ベオルブの名を継ぐもの。……そして、ラムザ・ベオルブ!ミルウーダの仇である、貴様らはなッ!!」

ラムザ「え、ミルウーダ?wwwwwwwwwwなになに?wwwwwwwwwwwwwあの女の恋人か何かなの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「そうやってふざけていられるのも今のうちだ! 我が名は骸騎士団団長、ウィーグラフ・フォルズ! 貴様ら貴族に殺された仲間たちと、最愛の妹・ミルウーダの仇をここに討たんッ!!」

ラムザ「ここに討たんッ!!(キリッ だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwwwかっけぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……あー。あーあーはいはい!思い出した思い出した!ゼクラス砂漠にいた人だ!そうでしょ!?」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「あっ、無視とかひどいなー。でもまあ、自ら名乗ってくれたお陰で思い出す手間が省けたよ。敵に背を向けて撃たれたお馬鹿さんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「つまんないなぁwwwwwwwwwww何とか言えよ家畜wwwwwwwwwwwwwwwそれとも撃たれた恐怖が蘇っちゃったのかなーん?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……うっわ、本気でつまんねー……。君みたいなのは一番相手にしたくないタイプだよ、うん」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「まあいいやwwwwwwwwwwwww死んじゃえwwwwwwwwwwwwwwばーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


パンッ


ラムザ「………」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……あれ?wwwwwwwwwwwwwwwww外した?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「あーもーwwwwwwwwwwwwこれだからすぐ暴発する不良品はwwwwwwwwwwwwwwwフランソワにミスリル銃でも譲ってもらおうかなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「まあいいやwwwwwwwwwww命拾いしたな家畜wwwwwwwwwwwwwwwwでもそれもここまでだwwwwwwwwwwwwwwwww次はないぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「というわけでwwwwwwwww死ねwwwwwwwwwwばーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


パンッ








ラムザ「………」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……あれっ?」

ウィーグラフ「どうした、おしまいか……?」

ラムザ「え、えちょ、なんで……?」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「な、なんだよ、僕はちゃんと狙ったぞ!いくら狙いが甘い時もあるからって、そう何度も外すわけがない!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「く、くそ!死ねッ!!」

パンッ


ウィーグラフ「………」

ラムザ「な、なんで死なないんだよ!おかしいじゃないか!」

ウィーグラフ「数々の非道な作戦を強行し、我々の仲間を幾人も屠って来た、ベオルブの悪魔……。蓋を開けてしまえば、こんなものか」

ラムザ「!?」

ウィーグラフ「どうした、もっと試してみるがいい。そのご自慢の、銃とやらでな……!」

ラムザ「な……!? ば、馬鹿にしてんじゃねーぞ平民がぁッ!!」

パンッ パンッ パンッ




ウィーグラフ「………」

ラムザ「な、なんで……なんでだよぉ……!」

ラムザ「く、くそッ!くそぉ!なんで、どうして当たらないんだ!?」

ウィーグラフ「私は生まれてこの方、剣しか扱ったことがないのでな。その銃とやらの詳しい仕組みはわからん。 だが、ゼクラス砂漠で受けた攻撃……そして、貴様と遭遇した部下たちからの報告。更に、今しがたの貴様の行動で、大よその見当はついた」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「その銃とやら……。私の考えが的外れでないのであれば、筒の先を相手に向け、指先で何らかの操作をすることで、先端から金属の弾が飛び出すという仕組みなのだろう?」

ラムザ「ッ!?」

ウィーグラフ「その反応、どうやら正解のようだな。……フン、つまらん武器だ」

ラムザ「なに……!?」

ウィーグラフ「他者の命を軽視し、自分は安全な場所から高みの見物を気取る───貴様のような奴には、お似合いではあるか」

ラムザ「ぼ、僕を愚弄するのか!家畜の分際でッ!!」

ウィーグラフ「その家畜に貴様は今から殺されるのだッ!我々の受けた屈辱を思い知るがいいッ!!」

ラムザ「く……!」

ウィーグラフ「無駄だ。貴様の攻撃の特性は完全に把握した」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「要は、貴様が私に銃を向けてから弾が発射されるまでの僅かなタイムラグ……貴様が狙いを付け、指を動かす前に射線から身を避ければいい。たったそれだけで、貴様が私を倒すことは不可能となるのだからな」

ラムザ「銃で撃つよりも速く、動くだと……?そんなことが」

ウィーグラフ「できるから、貴様はこうして窮地に陥っているのだろう?」

ラムザ「クッ!!」

ウィーグラフ「我々が骸旅団として活動してきたのは、貴族制度を廃し、全ての民に平等と平和を齎すことが目的だった」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「おまえたち貴族が我々の要求を受け入れ、制度の改革に注力するというのであれば……命までは、取るつもりはなかった」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「だが、甘かった……!甘かったのだ、私はッ!おまえたち貴族相手に何を言おうと、何をしようとッ!おまえたち貴族との和解など、所詮は夢物語だったのだッ!!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「その為に……その為に、我々は……!多くの仲間たちが犠牲となり、そして私は、最愛の妹までも失ってしまった……ッ!!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「故に……故に!私はもう、甘さは捨てたッ!おまえたち貴族相手に、情け容赦など無用ッ!!」


ウィーグラフ「ラムザ・ベオルブ……ベオルブの悪魔! おまえの罪は、おまえの存在そのものだッ!!」

ラムザ「ち、畜生ッ!付き合いきれるかッ!!」

ウィーグラフ「逃がさんッ!!」

ラムザ「(くそ、くそ!くそくそくそぉッ!! 冗談じゃない、冗談じゃないぞ!何だ、あの化け物はッ!!)」

ラムザ「(銃弾を避ける?僕が指を動かすよりも速く、射線上から身を退ける? 馬鹿げてる!そんなもの、人間にできる芸当じゃないぞッ!!)」

ウィーグラフ「あくまで逃げるつもりか……!そうはいかん!!」

ラムザ「(だが、こいつはやってのけたッ!何度も何度もッ!僕の銃弾を、いとも簡単に避けてみせたッ!!)」

ウィーグラフ「どうした、ベオルブの悪魔!私を殺すのだろう?やってみるがいいッ!!」

ラムザ「(ならさっさと銃弾に当たって死ね!剣持って追いかけてくんな!死ね!)」

ウィーグラフ「どうした?我々の仲間を数えきれないほど殺しておいて、よもや自分が死ぬのは怖いなどと言うわけではなかろうなッ!?」

ラムザ「(ふざけんな!怖いに決まってんだろ馬鹿か! 僕は生まれてこの方、剣なんて握ったことすらないんだぞ!銃で撃たれても怯む気配すら見せないような、おまえみたいな家畜バーサーカーと一緒にするんじゃないッ!!)」

ウィーグラフ「こうやって背を向けた我々の仲間に、おまえは容赦なく銃を向けたのだろう? 仲間が受けた恐怖、絶望、痛み、屈辱……!おまえにも、味わわせてやろうッ!!」

ラムザ「(く、くそ、畜生ッ! どうして……どうして僕がこんな目に!? どうしてこんなことにッ!!)」

ウィーグラフ「……ミルウーダよ、今こそ、おまえの仇を討ってやるぞ!」

ラムザ「(勝手に盛り上がってんじゃねーよ!死ね!)」

ウィーグラフ「さあ、お遊びはここまでだ!覚悟はいいか、ベオルブの悪魔よッ!!」

ラムザ「(ち、ちくしょう……! なにか、何か!この状況を覆す一手は、逆転のカードは……ッ!!)」

ラムザ「(くそ、くそ!くそくそくそぉッ!! 冗談じゃない、冗談じゃないぞ!何だ、あの化け物はッ!!)」

ラムザ「(銃弾を避ける?僕が指を動かすよりも速く、射線上から身を退ける? 馬鹿げてる!そんなもの、人間にできる芸当じゃないぞッ!!)」

ウィーグラフ「あくまで逃げるつもりか……!そうはいかん!!」

ラムザ「(だが、こいつはやってのけたッ!何度も何度もッ!僕の銃弾を、いとも簡単に避けてみせたッ!!)」

ウィーグラフ「どうした、ベオルブの悪魔!私を殺すのだろう?やってみるがいいッ!!」

ラムザ「(ならさっさと銃弾に当たって死ね!剣持って追いかけてくんな!死ね!)」

ウィーグラフ「どうした?我々の仲間を数えきれないほど殺しておいて、よもや自分が死ぬのは怖いなどと言うわけではなかろうなッ!?」

ラムザ「(ふざけんな!怖いに決まってんだろ馬鹿か! 僕は生まれてこの方、剣なんて握ったことすらないんだぞ!銃で撃たれても怯む気配すら見せないような、おまえみたいな家畜バーサーカーと一緒にするんじゃないッ!!)」

ウィーグラフ「こうやって背を向けた我々の仲間に、おまえは容赦なく銃を向けたのだろう? 仲間が受けた恐怖、絶望、痛み、屈辱……!おまえにも、味わわせてやろうッ!!」

ラムザ「(く、くそ、畜生ッ! どうして……どうして僕がこんな目に!? どうしてこんなことにッ!!)」

ウィーグラフ「……ミルウーダよ、今こそ、おまえの仇を討ってやるぞ!」

ラムザ「(勝手に盛り上がってんじゃねーよ!死ね!)」

ウィーグラフ「さあ、お遊びはここまでだ!覚悟はいいか、ベオルブの悪魔よッ!!」

ラムザ「(ち、ちくしょう……! なにか、何か!この状況を覆す一手は、逆転のカードは……ッ!!)」

ディリータ「」

ラムザ「(ディリータは……駄目だ、気絶してる!目を覚ましたとしても、あの傷じゃまた返り討ちにされるのがオチだ!)」

ラムザ「(フランソワも、まだ来ない……!援軍は……無理か……!)」

ラムザ「(今撃てる弾は、あと一発……。それを撃ってしまえば、もう弾を込める余裕はない!撃ったとしても、あの化け物が相手じゃ避けられるに決まってる!)」

ラムザ「(くそっ、最悪だ!なんだって、こんな絶望的な状況に追い込まれなくちゃならないんだよ!今日は人生最悪の日だ!)」

ウィーグラフ「命脈は無常にして惜しむるべからず……」

ラムザ「(ちくしょう……!畜生ッ!なんだよ、なんだよこれぇッ!!)」

ラムザ「(家畜の駆除は順調だったってのに!あとは仕上げを残るのみって段階まで進んでたのに!何だって、そんな時にこんな化け物が出てくるんだよッ!!)」

ラムザ「(……ん?)」



ラムザ「(なんだ? 今、何か閃いたような──)」

ウィーグラフ「葬るッ!不動無明剣!」

ラムザ「!? ぐッ、があああああああああッ!?」

ラムザ「な、なにが、どうなって……ぐっ!? ゴホッ、ゴホッ!?」

ウィーグラフ「……どうやら、鬼ごっこは終わりのようだな」

ラムザ「あ、ぐ……! 痛、痛い……!ち、ちくしょ……なんだ、今の……ッ!」

ウィーグラフ「骸騎士団として50年戦争を戦い抜いた時から、骸旅団となった今に至るまで。常に死線に身を置き続けるうちに、自然と会得した剣技だ」

ラムザ「か、かっこいー……とでも、言ってほしい、のかよ、ちくしょうが……!剣士の癖に、遠距離攻撃、なんて……!ひきょう、だぞ……!」

ウィーグラフ「何とでも言うがいい。おまえを殺す為ならば、私はどんな手でも使おう」

ラムザ「ひ、開き直り、やがって……!この、家畜がぁ……!」

ウィーグラフ「……言いたいことは、それだけか?」

ラムザ「(く、くそぉ……!なんだ、これ……!あばらが痛くて、仕方ない……! 骨折って、こんなにきついのか……?)」


ウィーグラフ「……喋る気力も残っていないか。ならばお別れだ、ラムザ」

ラムザ「(お別れ……? 僕が、ここで、死ぬ……? そんなの……そんなの、冗談じゃない……。冗談じゃ、ないぞ……!)」

ウィーグラフ「安心しろ、すぐにおまえの親友……ディリータも、後を追わせてやる。精々、地獄で仲良くするのだな」

ラムザ「(ふざけるな……!ふざけるな、ふざけるなッ! この僕が、ラムザ・ベオルブが、地獄に堕ちるだと!?そんなこと、あってたまるかッ!!)」

ウィーグラフ「死兆の星の……」

ラムザ「(死ぬのは……地獄に堕ちるのはッ!おまえのほうだッ!!)」

ウィーグラフ「……七つの影の経絡を断つ!北斗──」

ラムザ「し、ねぇぇぇぇぇッ!!!!」パンッ

ウィーグラフ「ッ!?」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「……なかなかいい不意打ちではあった。だが、所詮は無駄なことだ……」

ラムザ「く、そ……!」

ウィーグラフ「さっきまではあれほど乱射していたにも関わらず、ここまで出し惜しみしていたとなると……今のが最後の一発か? まあ、どちらにせよ、何度やろうと同じことだがな」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「どうした、もう手は残されていないのか? ならば殺すが、問題はないな?」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「……どうやら本当にここまでのようだな、ベオルブの悪魔」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「無様なものだな。散々他人を見下し、利用してきた人間が、こうして這いつくばる姿というものは」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「おまえたち貴族は、我々を悪と呼ぶ。国家の秩序を乱し、民に混乱を齎す悪だ、とな」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「では、おまえたち貴族はどうだ?我々に向かって声高々と正義を名乗る、その手は汚れていないとでも?」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「そんなわけがない。そんなわけがなかろう!いつの世も、執政者の手など黒い血で汚れているものだ!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「ダイスダーグに正義があるとでも?正義とはそれを語る者によってころころと変わるものだ! 無論、ベオルブの名を振りかざし、悪逆非道の数々を行ってきた……ラムザ、おまえもなッ!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「エルムドア侯爵をギュスタヴに誘拐させたのは誰だと思う? それはおまえの兄、ダイスダーグだ! もちろん、聖騎士ザルバッグ殿もそれを知っているだろうッ!!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「国王亡き後の覇権をめぐり二人の獅子が争おうとしている。一人は白獅子ラーグ公、もう一人は黒獅子ゴルターナ公。二人は誰が味方で誰が敵なのかを見極めようとしている。しかし、他人の頭の中を覗くのは難しい」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「ならば、いっそ亡き者にし、その領地に息のかかった者を送り込めばいい! 革命に疲れた愚かなギュスタヴは、おまえの兄・ダイスダーグの甘言につられて侯爵を誘拐した……!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「目先の富に溺れ、欲望と権力に憑りつかれた愚か者ども……。それが、おまえたち貴族なのだよッ!!」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「因果応報だ、ベオルブの悪魔。おまえはおまえ自身の業によって滅ぶのだ」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「最期に、何か言い残すことはあるか?」

ラムザ「………」

ウィーグラフ「……そうか、何もないか」

ラムザ「………」











ラムザ「……ぶはっ!」

ウィーグラフ「!?」

ラムザ「やった!息止め5分の壁撃破!いえーい!」

ウィーグラフ「」

ラムザ「いやー、しんどかったしんどかった!前から何度も挑戦してるんだけどさぁ、この5分の壁がどうにも手ごわくてさー!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「どうせもう弾も残ってないから銃も撃てないし、かといって何もしないのは性に合わないしってことで駄目元で挑戦してみたんだけど、これがまたうまくいっちゃったよ!やったね僕!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「それにしても酷いなぁ、こんな無抵抗な僕を殺そうとするなんて!まさに前代未聞、極悪非道の大罪人だよあなたは! いやー困った困った。世の中には悪い人がいるもんだなぁ!」

ウィーグラフ「……貴様、ふざけてるのか?」

ラムザ「ふざける?とんでもない! こっちは骨の何本か持っていかれた挙句、武器も弾切れ。おまけに助けも望めないなんていう孤立無援の状態だよ?そんな絶体絶命のピンチって時に、ふざけてる余裕なんてあるわけないじゃないか!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「だからさ、僕なりに真剣に考えてみたんだよ。この状況を打破するためにはどうすればいいのかなぁって。いやー、まさか銃弾を簡単に避けることのできる人間がいるなんてね!うっかりそのまま殺られちゃうところだったよ!世界は広いなぁ!一つ勉強になったよ!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「うん、それでね、色々考えたんだよ。それはもう色々とね。だけどあなたを倒すには、どうしても僕の力じゃ無理だったみたいだ。銃も駄目、剣も駄目。まさに打つ手なしってやつだね。ま、剣はもともと使えないんだけどさ。こう見えても僕、剣なんて生まれてから一度も握ったことがないんだよね。剣を使った白兵戦なんてのは野蛮人のすることだよ。前時代的だよ。今の時代はやっぱり銃でしょ!」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……ま、そういうことでさ。銃でも駄目ってことになると、そりゃあ僕一人じゃ到底勝ち目はないわけなんだよね。いやぁ、お手上げだよお手上げ。ギブアップってやつさ。タオルはいるかい?」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「あ、無視するんだ?まあいいけどね。君の部下には散々無視されてきたから、僕もいい加減慣れてきたよ。それでもちょっと悲しいなぁ。ぐすん」

ウィーグラフ「……言いたいことは、それだけなのか?」

ラムザ「え、言いたいことかい? んー、それは色々あるけど……そうだなぁ」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「……じゃあ、一言だけ言わせてもらおうかな。僕をここまで追い詰めた初めての人であるあなたに、この言葉を贈らせてもらうよ」

ウィーグラフ「………」
















ラムザ「相手の息の根を完ッ全に止めるまでは、油断なんてしないほうがいいよ?」

ウィーグラフ「!? ッ……!?」クラッ

ラムザ「ほうらwwwwwwwwwwww効いてきた効いてきたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwざまあああああwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwラムザちゃん大勝利wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「な、んだ……これは……!?」

ラムザ「今日はいい風が吹いてるねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwこんな日は花粉が飛んで困るよねwwwwwwwwwwwwwwくしゅんくしゅんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「なに、を……!」

ラムザ「いやー危なかったわーwwwwwwwwwwwwまじ死ぬかと思ったわーwwwwwwwwwwwww兄さんの部屋からアレを持ち出しておいて正解だったよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「なにを……した……ッ!!」

ラムザ「わからないのぉ?wwwwwwwwwwww気付かなかったのぉぉぉ?wwwwwwwwwwwwwwwえーまじでー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwあったまわるーいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」


ラムザ「……モスフングス。兄さんの部屋から軍事金を頂戴するついでにくすねてきた、毒を持ったキノコさ。ディリータの持っていた革袋には、粉末状にしたモスフングスがたっぷり詰まっていたんだ」

ウィーグラフ「毒、だと……!?」

ラムザ「モスフングスの毒は即効性に優れていてね。吸引しても死にこそしないけど、体調を崩してまともに戦えなくなるって代物さ」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「ちょうどいい具合の風が吹いていて、おまけにここから狙える位置にディリータが倒れていたことが幸いしたよ。革袋を撃って破ってしまえば、あとは勝手に毒の粉が空気中に散布される。……そう、風下にいる僕たちの元へとね!」

ウィーグラフ「おまえが一言も発しなかったのは……5分以上も息を止めていたのは……そういう、ことか……!」

ラムザ「そうだよばーかwwwwwwwwwwwwwwいい気になってペラペラペラペラ喋り腐りやがってwwwwwwwwwwwwwww調子乗ってんじゃねーぞ家畜がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「おの、れ……!卑怯者が……!」

ラムザ「はァ?wwwwwwwwwwはァァァー?wwwwwwwwwwww卑怯?wwwwwwwwww卑怯ねぇ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww散々開き直ってたのは誰なんだろうねー?wwwwwwwwねーウィーグラフくん?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おらどうしたwwwwwwwwwwwwww僕を殺すんだろ?wwwwwwwwwwwwwやってみろよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「く……!」

ラムザ「ばーかwwwwwwwwwwwwモスフングスをたぁーっぷり吸い込んだ身体でwwwwwwwwwwwww剣なんか握れるわけねーだろwwwwwwwwwwwばーかwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「お、おのれ……!おのれぇぇぇッ!!」

ラムザ「意識を保ってるだけでも大したもんだよwwwwwwwwwwwwwwだけど僕を殺すのは無理だね?wwwwwwwwwwwwwざまあああああああwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「ラ、ラムザ……!ラムザ・ベオルブッ!この、ベオルブの悪魔が……ッ!!」

ラムザ「何とでも言えwwwwwwwwwwwww跡部の家wwwwwwwwwwwwwwwwwww勝てばいいんだよ勝てばwwwwwwwwwwwwwwwwwww負け犬は黙って死んでろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「く、くそ……ッ!」

ラムザ「あー痛いわーwwwwwwwwwwwほんと死んじゃうわーこれwwwwwwwwwwwwwwwwまじ重症だわーwwwwwwwwwwwwwwwwww慰謝料請求しないとなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「それとさぁwwwwwwwwwwwwwwさっきなんか言ってたけどさぁwwwwwwwwwwwwwwww兄さんが誘拐を指示しただのどうのってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwすっごいドヤ顔で語ってたじゃん?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「そんなもんとっくに予想ついてんだよばーかwwwwwwwwwwwwwwwwwあんないかにも悪巧み大好きですって顔してりゃチョコボでもわかるわwwwwwwwwwwwwwwwwww僕が気付かないわけないだろばーかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「なん、だと……!? では、おまえは兄の企みを知っていて……、その上で、ベオルブの名に甘んじていたというのか……!?」

ラムザ「あったりまえだろ馬鹿wwwwwwwwwwwwwwwww誰が好き好んで力を手放すんだよwwwwwwwwwwwwwwこの力はおまえら家畜どもを平伏させるためにあるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「おらっwwwwwwwwwwwひれ伏せ愚民wwwwwwwwwwwwwwwwww頭が高いぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「なんとか言えよ負け犬wwwwwwwwwwwwwwwwwwわんわんわおーんってなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「………」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「(身体がだるい……力が、入らない……。おのれ、ベオルブの悪魔……卑怯な真似を……!)」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「(だが、しかし……ッ!目の前に、仲間たちの……ミルウーダの仇がいるのだッ! こんな毒なんぞに、負けるわけにはいかぬ……ッ!!)」

ラムザ「わおwwwwwwwwwwwwまだ動けるの?wwwwwwwwwwwwwほんとチートだよねあんたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「(死んでいった皆……そして、ミルウーダよ!私に力を!この悪魔を倒す為の力を、私にッ!!)」

ラムザ「おーおーすごいすごいwwwwwwwwwwwwその状態で剣なんて持ち上げられるんだwwwwwwwwwwwwガッツあるなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「……ッ! し、死ぬが、いい……! ベオル、ブの、悪魔……ッ!!」

ラムザ「ざぁーんねぇーんでぇーしたぁーwwwwwwwwwwwwwwwwwww死ぬのはそっちだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


パンッ


ウィーグラフ「あ……?」

話術士「やんっ、当たっちゃった♥」

ラムザ「ヘーイwwwwwwwwwwwww nice bitchwwwwwwwwwwwwwwwww誉めてつかわすwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やだ、嬉しいっ♥ でもビッチじゃないわよぉ~」

ラムザ「うるせーばかwwwwwwwwwwwwwwww身体中痛くてたまらないんだよwwwwwwwwwwwwwwさっさと治療汁wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「はぁい♥ 今ケアルしてあげるわぁ、ちゃぁ~んと愛を込めてネ♥」

ラムザ「いらねぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwいってぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwアバラ折れてるんだからあんまり笑わせんなばかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「やんっ、ごめんなさぁい♥」


ウィーグラフ「あ、ぐ……!がぁぁぁぁ……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ふぅ、本当に死ぬかと思った……。助かったよ、フランソワ」

話術士「いいのよぉ~。ラムザちゃんのためだもん♥」

ラムザ「……うん、まあまあ身体は動くようになったかな。アバラはまだちょっと痛むけど……こればっかりは仕方ないよね」

話術士「一応、魔法で傷は塞いだケドぉ、流れちゃった血までは元に戻らないのよねぇ……」

ラムザ「まあ、白魔法は君の専門じゃないから仕方ないよ。傷が塞がっただけでも僥倖さ」

話術士「せめて、ケアルラくらいは使えるようになっておけばよかったわぁ……。ごめんね?」

ラムザ「いいって。こんなに絶妙なタイミングで来てくれただけでも、僕にとっては大助かりだったんだからさ。また僕がピンチになった時は頼むよ」

話術士「えっ……?」

ラムザ「えっ?」

話術士「そ、それってぇ、ひょっとしてプロポーズ? ずっと一緒にいようってコト?」

ラムザ「ちげぇよ馬鹿wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「え~?違うのぉ~?」

ラムザ「どう考えても違うだろwwwwwwwwwどういう受け取り方してんだよおまえはwwwwwwwwwwwwwスイーツ脳ってレベルじゃねーぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「なんだぁ、ざ~んねん。 でもいいの、ラムザちゃんはいつか必ずモノにしてみせるから♥」

ラムザ「勘弁っすわwwwwwwwwwwwwいやほんとwwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「が、がふ……、グホッ!!」

ラムザ「おやおやぁ?随分と苦しそうですねぇ?」

ウィーグラフ「お、おの……れ……!」

ラムザ「いやーwwwwwww無様なものだなぁwwwwwwwwww散々偉そうな事ぬかしてた奴が這いつくばる姿ってのはさぁwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「べーだっ!アンタなんか大ッ嫌いよぉ!そのまま死んだらコンクリに詰めてバグロス海に捨ててやるんだからぁっ!」

ラムザ「(こいつさりげなく怖えぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ウィーグラフ「ク、クソ……ッ!」



ラムザ「さぁ~って!お仕置きタイムだぁ!」

ウィーグラフ「(こ、ここで…死ぬのか……?ミルウーダの仇も…討たずに……)」

ラムザ「さっきのアレ、本当に痛かったからさぁ……ちゃ~んと倍返しにしてあげるからね!喜んでいいよ!」

ウィーグラフ「(い、いやだ……死にたくない……!このままでは……あまりに……!)」

ラムザ「あっけない幕切れだったねぇ団長さまぁwwwwwwwwwwwwwww一思いに頭吹っ飛ばしてやんよwwwwwwwwwwwwwwww」

ウィーグラフ「(いやだ、死にたくない!私は……生きなければならないのだッ!!)」

ラムザ「バイバーイwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」













ボコ「クエエエエーッ!!」




ウィーグラフ「な……ッ!?」

ラムザ「んなッ!?」

話術士「あらぁ?」


ウィーグラフ「ボコ!?」

ボコ「クエッ!クエエーッ!!」

ラムザ「痛、痛ッ!? や、やめろよこの家畜! 卑怯だぞ、まだ完治してない傷を狙うなんて!」

話術士「ちょっとぉ!ラムザちゃんをいじめないでよぉ!」


ウィーグラフ「ボコ! 何をしているのだ、逃げろッ!!」

ボコ「クエーッ!!」

ウィーグラフ「ッ!? 撃たれた傷が、塞がった……?これは……?」

ラムザ「あ、こらっ!何してるんだ!」

ウィーグラフ「チョコケアル……。ボコ、おまえ……」

ボコ「クエッ!クエーッ!!」

ラムザ「あ、ちょ!だからやめろってば!アバラはやめろよぉ!」

話術士「ラムザちゃん!」


ウィーグラフ「……すまぬ、ボコ! おまえの想い、無駄にはしない……ッ!!」

ボコ「クエッ!!」

ラムザ「!? ま、待てッ!!」

ウィーグラフ「ラムザ・ベオルブ……!次こそは必ず、おまえを討つッ!!」



話術士「……消えちゃった」

ラムザ「テレポ……!あの時と同じだ……くそッ!!」

ボコ「クエー……!」

話術士「逃げられちゃった……みたいね?」

ラムザ「………」


ラムザ「こんの……いいところで邪魔しやがってぇ……!」

ボコ「クエーッ!」

ラムザ「家畜の分際でドヤ顔するな!今ものすっごくイラッとしたぞ!」

ボコ「クエッwwwwwwwwクエエーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「こ、このクソチョコボ……!手羽先にしてやろうか……!」

ボコ「クエーッwwwwwwクエクエッwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ぶっころす!!」

ボコ「クエーッwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「う、ううーん……イテテ……」

話術士「ディリータちゃん!気が付いたのね!」

ディリータ「……フランソワか? ……あれ? オレ、家畜どもにモスフングスをお見舞いしてやろうとして……それから、どうなったんだ?」

話術士「もうっ、大変だったんだからぁ! ウィーグラフの後を追ってきてみたら、ディリータちゃんは気絶してるし、ラムザちゃんは大怪我してるしっ!」

ディリータ「大怪我だと!? ラムザ、大丈夫なのか!?」


ラムザ「鳥のくせに馬鹿にしやがってよぉぉぉ!!何がクエッだよ!クエイク撃つぞオラァァァ!!」

チョコボ「クエーwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「………」


ディリータ「……まあ、その、なんだ。無事みたいで何よりだ」

話術士「大丈夫よぉ~。一応、傷は魔法で塞いでおいたから。あとは、折れちゃったアバラをお医者さんに診せないといけないケドね」

ディリータ「そうか……。次は敵の本拠地だってのに、あまり無茶はできないな……」

話術士「そうねぇ……ティータちゃんを助けなきゃいけないし、引き返してる場合じゃないわよねぇ」

ディリータ「ああ。ラムザには悪いが、このまま先へ進ませてもらわないとな……」


ラムザ「調子乗りやがってこのクソチョコボがwwwwwwwwwwwwww丸刈りにしてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ジョリッジョリッ

チョコボ「クエッ!?クエェーッ!?!?」

ラムザ「ヘイヘーイwwwwww随分とさっぱりしたじゃないかwwwwwwwwwwwww涼しそうで羨ましいよwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

チョコボ「クエーッ!?」


ディリータ「……ま、あの調子なら大丈夫そうだな?」

話術士「そうねぇ♥ 怪我にも負けない男の子ってス・テ・キ♥」

ディリータ「今そういう話じゃねーからwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あら、そうなのぉ?」

ディリータ「これだからビッチはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ほうら、全部刈り終わったぞーwwwwwwwwwwwwwガリランド主催チョコボの毛刈り選手権のトップランカーをなめるなよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク、クェェー……」

ディリータ「大人気ねぇぇwwwwwwwwwwwwww丸裸じゃねーかwwwwwwwwwwwwwwwwチョコボ相手にマジになってんなよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あ、ディリータ!よかった、気が付いたんだね!」

ディリータ「ああ。ウィーグラフが来たんだって? すまなかったな、一人で戦うのは大変だっただろ?」

ラムザ「まあね、危うく死ぬところだったよ。やっぱり僕は前に出て戦うってタイプじゃないみたいだ」

ディリータ「そうだなwwwwwwwwwwwおまえは遠くから銃ぶっぱなしてるのがお似合いだなwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ですよねーwwwwwwwwwwwwwwもう二度とあんな思いはごめんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ディリータ「……それで、結局ティータは何処へ連れて行かれたんだろうな。ジークデン砦か、あるいは他に隠れ家があるのか……」

ラムザ「うーん……。あいつら、いくらチャンスを与えても喋らなかったからなぁ。ウィーグラフのせいですっかり忘れてたけど、今頃はモル子さんが皆殺しにしちゃってるだろうし……」

ディリータ「つまり収穫はなし、か……弱ったな」

ラムザ「うん。順当にいけばジークデン砦なんだろうけど、今も誰かがティータを連れて移動してる可能性もあるからね。もう総攻撃まであまり時間は残されていないだろうし、できれば無駄足は踏みたくない」

ディリータ「うーむ……」

話術士「あら? そういうコトなら、あの子に聞いてみればいいんじゃないかしらぁ」

ラムザ「うん?」

話術士「ほらぁ、あの骸旅団の子よぉ。マーちゃんが後から運んで来てるから、そろそろ追い付くはずよぉ~」

ディリータ「そうか、あの捕虜か!」

話術士「あらぁ?噂をすれば、来たみたいよぉ?」

ディリータ「おっ?」

ラムザ「うん? 随分といいタイミングだね」



話術士「マーちゃん、おつかれさまぁ♥ その子も連れてくるの、大変だったでしょぉ?」

マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「あれぇ?べおるぶの悪魔さんだぁ~」

ラムザ「えっ? あ、ああ、うん」

ディリータ「……?」

骸旅団戦士「あ、こっちはオールバックのおにいさんだぁ。ねぇねぇ、みんなでわたしをきもちよくしてくれるの? えへ、わたしきもちいいのだいすきぃ♥」

ラムザ「………」

ディリータ「………」

ラムザ「……おいビッチ」

話術士「なぁにぃ? それとビッチじゃないわよぉ~」

ラムザ「何したんだよこれwwwwwwwwwwwww完全にぶっ壊れちゃってるじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「え~?」

骸旅団戦士「どうしたのぉ~?悪魔さん、どうしておこってるのぉ?」

ラムザ「やべぇwwwwwwwwwwwフランソワが二人に増えたみたいですっげぇイラッとするwwwwwwwwwwwwwwwセカンドビッチwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「っていうかマジで何したんwwwwwwwwwwwwwwww明らかに人格おかしくなっとるwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「アタシは何もしてないわよぉ。ただ、マーちゃんがちょっと……激しくしすぎちゃったみたいなの♥」

マインドフレイア「………」

骸旅団戦士「うんっ。 まーちゃんの、とってもきもちよかったよぉ~♥」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「なんてこったいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ちょぉ~っと脳みそ吸いすぎちゃったみたいでぇ、理性とか恥ずかしさを感じる部分がちょっぴり麻痺しちゃったみたいなの♥」

骸旅団戦士「えへへぇ~♥」

ラムザ「」

ディリータ「」

ディリータ「……あの、姐さん? つかぬことをお聞きしますが」

話術士「? な~にぃ?」

ディリータ「脳みそを吸うといいますと、その、どういう風に……?」

話術士「うん?そのまんまよぉ? 口とか鼻から細い触手を通してってぇ、そのまま直接脳神経に──」

ディリータ「あ、なんでもないっす!やっぱりいいっすごめんなさい!その先は言わんといてください!」

話術士「え~?」

ラムザ「(思った以上にエグかった)」

ディリータ「(こいつぁヤベェぜ……)」



骸旅団戦士「ねぇねぇフランソワちゃん! あたしもっときもちよくなりたいよぉ!」

話術士「ダーメ♥ アタシたちはこれからぁ、ディリータちゃんの妹ちゃんを助けに行かなくちゃならないのよぉ」

骸旅団戦士「いもうとちゃん?」

話術士「そうよぉ~。ディリータちゃんみたいな黒髪でぇ、とぉ~ってもかわいい女の子よ♥ あなた、そんな子見なかった?」

骸旅団戦士「かわいいおんなのこ……? あっ!」

ディリータ「知ってるのか!?」

骸旅団戦士「うんっ! えっとね、ごらぐろすがつれてきたんだよ?」

ディリータ「ゴラグロスがティータを攫ったことは知っているッ!オレが聞きたいのは奴の居場所だ!教えろ、奴は何処に行ったんだッ!?」

骸旅団戦士「ふぇ……? う~んと……」

ディリータ「何処だ!?ティータを何処にやったんだ!?」

骸旅団戦士「えっとぉ……わたしわかんない」

ディリータ「!? なんだと、この……!」

ラムザ「ストップストップ!ちょっと落ち着けよ、ディリータ!」

ディリータ「ッ!? ラムザ!?」

ラムザ「この子が何も知らないってことはだよ? 要するにゴラグロスは、僕たちがレナリア台地を突破したよりも後に逃げたってことだろ? でなきゃ、あの部隊にいたこの子が知らないはずはないよ」

ディリータ「だが、シラを切っている可能性も……!」

ラムザ「この状態で嘘なんかつけるわけないよ。それはディリータもわかるだろ?」

骸旅団戦士「うぇ……おにいさんこわいよぉ……」

話術士「もうっ、泣かないのぉ~!」

ディリータ「………」

ディリータ「……そうだな、すまん。少し焦ってたみたいだ」

ラムザ「気持ちは、わかるけどね……」

ディリータ「どうしてだ? どうして、こんなことになった?」

ラムザ「………」

ディリータ「教えてくれ、ラムザ。どうして、ティータがこんな目に……。どうして、オレとティータは結婚できないんだ……」

ラムザ「ディリータ……」














ラムザ「知るかwwwwwwwwwwww兄妹だからだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwひでぇwwwwwwwwwwwオレは真剣に悩んでるってのにwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「知らんわwwwwwwwwwwww僕だって出来ることならアルマと結婚したいわwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「おまwwwwwwwwwwww人のこと言えねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だってアルマが可愛すぎるのが悪いんだよwwwwwwwwwwwwあー結婚したい結婚したいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「も~! ラムザちゃんったら、さっきアタシにプロポーズしたクセにっ!」

ディリータ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「え?何?wwwwwwwwwwwwおまえらそういう関係だったの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちげぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwww冗談じゃねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ラムザwwwwwwwwwwwその話について詳しくwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だから違うっつってんだろwwwwwwwwwwwwwwwこのスイーツどもがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団戦士「すいーつたべたい!」

話術士「今は無理よぉ~」

ラムザ「と・に・か・く! ここでもめぼしい情報がなかった以上、もう直接ジークデン砦に向かうしかない!」

ディリータ「話題逸らしたwwwwwwwwwwwwwこれはガチの予感wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うるせぇ口挟むなwwwwwwwwwwwww違うっつってんだろwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「というわけで、急いでジークデン砦に向かおう。そこにティータがいれば一番いいけど、もしもいなかった場合は他の場所も捜さないといけないからね」

ディリータ「ああ。行こう、ラムザ!」

話術士「ほらぁ、行くわよぉ?」

マインドフレイア「………」コクッ

骸旅団戦士「はぁ~い」



ディリータ「待ってろよ、ティータ。もうすぐだ……もうすぐ、助けてやるからな!」

ラムザ「(あれ、そういえば何か忘れてるような……? ま、いっか)」

─────────

ダイスダーグ「戦況は、どうだ?」

騎士「ハッ。ザルバッグ将軍の手腕により、順調に盗賊どもを追い込んでおります」

ダイスダーグ「そうか……。もうすぐ、骸旅団も終わりだな」

騎士「……ですが。ティータ様の身柄を確保できたという報せは、未だに入っておりません……」

ダイスダーグ「………」


ダイスダーグ「……ザルバッグに伝えよ。敵がティータを盾に逃れようとしても、決して容赦するなと」

騎士「!? か、閣下!?」

ダイスダーグ「我々北天騎士団は、何があろうとガリオンヌの秩序を守らなくてはならぬ。例えティータを人質に取られたとて、賊に屈するわけにはいかんのだよ……」

騎士「し、しかし……!ティータ様は、ディリータ様の……」

ダイスダーグ「私の命令が聞けぬというのか?」

騎士「そ、そんなことは決して!!」

ダイスダーグ「父上の遺言で仕方なく迎え入れたとはいえ、ディリータもティータも所詮、元は平民だ。その身にベオルブの血が流れていない以上、人質にされようと我々が退く理由にはならん」

騎士「………」

ダイスダーグ「(そうだ。これ以上、あんなクズどもにベオルブを名乗らせるわけにはいかん。 ……連中がティータを攫ってくれたのは好都合だった。ベオルブの汚点め、このまま消えるがよい……!)」



ダイスダーグ「……ザルバッグに伝えよ。何があろうと確実に、骸旅団の連中を根絶やしにするのだ。その為なら、ティータの安否は問わんとな!」

騎士「……畏まりました」

ダイスダーグ「………」

使用人「ダ、ダイスダーグ様ッ!!」

ダイスダーグ「どうした、騒々しい……」

使用人「た、大変です!屋敷の前に武装した集団が押しかけてきています!!」

ダイスダーグ「!?」



傭兵「金だーッ!金をよこせーッ!!」

傭兵「話が違うぞ!どうなってんだッ!!」

傭兵「アルガスを出せ!アルガス・サダルファスとかいう小僧だッ!!」



ダイスダーグ「」

ダイスダーグ「……どういう、状況なのだ? 何故、連中はここに?」

使用人「そ、それが……。先のレナリア台地攻略戦において活躍した傭兵たちに、北天騎士団の指揮官から多額の報酬を約束された、と……」

ダイスダーグ「……レナリア、台地だと? 聞き間違いではないのか……?」

使用人「い、いえ……確かにレナリア台地だと主張しておりますが……」

ダイスダーグ「どういうことだ……? レナリア台地に兵など送っておらんぞ……」

使用人「騎士団の者が追い返そうとしても、指揮官を出せとの一点張りで……。旦那様、如何致しましょう……?」

ダイスダーグ「……指揮官、というのは?」

使用人「なんでも、北天騎士団の士官服を身に纏った金髪の少年で、自身をアルガス・サダルファスと名乗ったとか……」

ダイスダーグ「………」

使用人「報酬を弾むので、イグーロスで直接受け取れと言われたらしく……。騎士団の者が門前払いにしたところ、話が違うと暴動を起こしかねない勢いでして……」

ダイスダーグ「………」

使用人「あの、旦那様……」

ダイスダーグ「(十中八九、ラムザの仕業だろうな……。あの、ベオルブの面汚しめが……!)」

ダイスダーグ「……仕方あるまい。騎士団の運営資金から、いくらか渡してやれ」

使用人「ほ、報酬をお支払いになるので……?」

ダイスダーグ「こんな所で暴動を起こされては、ベオルブ家の威厳に関わる。傭兵風情の要求を呑むのは癪だが、背に腹は代えられぬ……」

使用人「か、畏まりました……では、失礼して」

ダイスダーグ「………」

使用人「………」



使用人「……あの、旦那様」

ダイスダーグ「……どうした?何か不都合でも?」

使用人「い、いえ、不都合といいますか……その……」

ダイスダーグ「……? 何だ、はっきり申すがよい……」

使用人「……運営資金のほうが、その。5000ギルほどしか残っていないのですが……」

ダイスダーグ「」

ダイスダーグ「………」

使用人「あ、あの……?」

ダイスダーグ「……その金庫には、50万ギルほど入っていたはずだ。それが、5000ギルだと……?桁が2つほど、間違っているのではないか……?」

使用人「い、いえ、その。間違いなく、5000ギル紙幣が一枚だけです」

ダイスダーグ「………」

使用人「あっ!? よく見たらこれ、おもちゃの5000ギル紙幣だ!こども銀行って書いてある!」

ダイスダーグ「」



ダイスダーグ「どういうことだ……ッ! 何故、騎士団の運営資金が空なのだッ!!」

使用人「ひぃッ!? わ、私に聞かれましても……!」

ダイスダーグ「この部屋に入れるのは、私以外では騎士団の幹部か使用人しかおらぬ!運営費を盗もうなどと考える不届き者がいるはずもないッ!!」

使用人「ご、ご家族の方も入れるのでは……?」

ダイスダーグ「貴公は、ベオルブ家の人間がそのような下賤な真似をするとでも……?」

使用人「い、いえ!滅相もありません!!」

ダイスダーグ「どういうつもりだ……!一体、どこの馬の骨の仕業なのだ……ッ!」

使用人「……? この紙幣、裏に何か書いて……」

ダイスダーグ「!? よこせッ!!」

使用人「は、はいぃ!」

ダイスダーグ「………」





『ダイスダーグ卿へ。少しばかりお金を拝借致します。忘れていなければ10年後くらいに倍返しします。もし忘れてたら許してチョコボ☆ アルガスより♥』





使用人「」

ダイスダーグ「」

─────────


ダイスダーグ「ラムザの大馬鹿野郎は何処だッ!!あのクズは何処へ行ったッ!!」

騎士「い、命を育む約束の地を探すと言って出て行きました!」




─────────

侍女A「それじゃあ、身体拭きますね。貴女は背中をお願いしますよ」

侍女B「はぁい」

ミルウーダ「………」

侍女B「んっ……。あなたの背中、結構傷だらけですねぇ。この傷はどういう?」

ミルウーダ「……50年戦争や、貴族たちとの戦いでついたものよ」

侍女A「それはそれは。大変だったんですね」

侍女B「まさに勲章ですねぇ。かっこい~です」

ミルウーダ「………」



ミルウーダ「(まさか、本当にベオルブの屋敷に招待されるなんて。てっきり、我々を欺く為の嘘だと思っていたのに……)」

侍女A「あら、結構お胸ありますね。羨ましいです」

侍女B「先輩はヒムカもびっくりの絶壁ですからねあいたっ!?」

侍女A「余計なことは言わなくていいのです」

侍女B「ごめんなさぁい……」

ミルウーダ「(今頃、兄さんたちは必至で戦っているというのに……。私は一体、何をやっているのだろう……)」

侍女A「……ん、終わりましたよ。次はお着替えです」

ミルウーダ「(だけど……今更どの面を下げて、みんなの元へ戻ればいいの? 貴族のお情けで生かされている状態の、この私が……)」

侍女A「身長は私と同じくらいですか。なら、私の服の予備を貸してあげましょう」

侍女B「その子が先輩の服なんて着たら破裂しちゃうんじゃないですかぁ?主に胸の部分があべしっ!?」

侍女A「貴女は少し学習するべきなのです」

侍女B「ふぁい……」

ミルウーダ「………」

侍女A「初心者にはわかりづらい構造の服だと思うので、今回は私が手伝ってあげます。なるべく早く一人で着られるようになってくださいね」

侍女B「そうですよぉ。あんまり物覚えが悪いと、お局さまにネチネチ嫌味言われひでぶっ!?」

侍女A「新人さんの不安を煽るようなことを言うのはやめるのです」

侍女B「すみませんでしたぁ……」

ミルウーダ「(兄さん……どうか無事でいて……)」

ミルウーダ「………」

侍女A「なんとか形にはなりましたね。まだ服に着られてる感じはありますが、じきに馴染むでしょう」

侍女B「か~わいいですねっ!とっても私好みでいひゃいっ!?」

侍女A「そうやって新人さんをつまみ食いしようとするのはやめるのです。またアルマ様に怒られますよ」

侍女B「し、しませんよぉそんなこと」

侍女A「どうだか。現に今、私が止めなければその子の頬を舐め回していそうな勢いでしたが」

侍女B「ぐぬぬ……」

ミルウーダ「(ベオルブ家の侍女が着る服……こんなものでも、私たち平民には手が届かないほどの品だ……。これが、平民と貴族の違いだというのか……)」



侍女A「貴女用の服は後日頼んでおきますので、多少動きづらいかもしれませんが、暫くはそれで我慢してください」

侍女B「サイズが合わなくて苦しかったりしたら、遠慮なく言ってくださいねぇ。主に胸の部分へぶぁっ!?」

侍女A「……どうも私は、後輩を甘やかしすぎたようなのです。ここはひとつ、先輩後輩における上下関係というものをしっかりと再教育しなくては」

侍女B「ちょ、先輩!?冗談です!冗談ですからぁぁ!!」



侍女A「では、あなたはアルマ様のお部屋へ行ってください。くれぐれも、粗相のないようお願いしますよ」

ミルウーダ「……待って」

侍女A「?」

侍女B「どうしたんですかぁ?」

ミルウーダ「貴女たちの主……。アルマ・ベオルブは、どうして私たちを生かしておくの?」

侍女A「……? それは、どういった意味での御質問なのでしょう?」

ミルウーダ「貴女たちと違って、私は……いえ、私たちは、平民の家の生まれよ。そんな人間をベオルブ家の侍女に迎え入れるだなんて、どう考えてもおかしいわ」

侍女A「……つまり、貴女はアルマ様が何かを企んでいると、そう疑っていらっしゃるのですか」

ミルウーダ「……ええ、そうよ。貴女たち貴族にとって、私たち平民は家畜も同然なのでしょう? だったら……」

侍女B「あはっ。新人さん、それは大きな誤解ですよぉ」

ミルウーダ「……え?」

侍女A「その子の言う通りです。私たちは長年アルマ様に仕えさせて頂いておりますが、特に貴族の家の出身だというわけではありません」

ミルウーダ「貴族じゃ、ない? ということは、貴女たちは……」

侍女A「ええ。あなたと同じ、平民の家の生まれです」

侍女B「そうそう。私の実家だって、しがない農家ですよぉ。貴族だなんてとんでもないです」

ミルウーダ「………」



ミルウーダ「……どうして?」

侍女A「はい?」

ミルウーダ「ベオルブの人間は、私たち平を家畜としてしか見ていないのではなかったの? 現に、ベオルブの悪魔……ラムザ・ベオルブは、面と向かって私たちを家畜呼ばわりしたわ。その実妹であるアルマ・ベオルブだって……」

侍女A「……まあ、そう思うかもしれませんね、初めの頃は」

侍女B「私たちがそうでしたからねぇ」

ミルウーダ「え……?」

侍女B「あれ、言ってませんでしたっけ? 私たちもあなたと同じで、戦争で捕虜になってここに連れて来られたんですよぉ」

ミルウーダ「!?」

侍女A「驚くのも無理はありません。当時の私たちがそうでしたから」

ミルウーダ「まさか、五十年戦争……?」

侍女A「ええ。貴女たち骸騎士団が参戦していたのはイヴァリース側ですが、私は元はオルダリーア出身の一兵卒です。といっても、戦線に駆り出されたのは随分と後になってからでしたが」

侍女B「私は実はロマンダ出身なんですよぉ。といっても、たったの3年で負けちゃいましたけどねぇ。 私は撤退時には既に捕虜になってしまっていたので、そのままなし崩し的にイヴァリースに留まっているというわけです」

侍女A「戦争中の国を背後から奇襲だなんて小賢しい真似をするからそうなるのです。まったく、これだからロマンダ人は。 いくらロマンダの当主がヴァロア4世と血縁関係にあったとはいえ、不意打ちなどという姑息な真似をする人種とは仲良くできそうにないのです」

侍女B「仕方ないじゃないですかぁ、本土で黒死病が流行っちゃったんですから。そっちこそ、内乱でぐだぐだになってるうちに負けちゃったクセにはぎゃっ!?」

侍女A「他人の祖国の悪口を言うのはやめるのです。そういうのは人としてどうかと思うのです」

侍女B「り、りふじん……!」

ミルウーダ「………」



侍女A「……まあ、そういった事情です。私たちを含め、現在アルマ様にお仕えしている侍女の中に、貴族の家の出身である者は一人もいません」

侍女B「というかここの生活が快適すぎて、今更帰りたくもないんですよねぇ。国に帰っても戦犯扱いされるのが目に見えてますし」

ミルウーダ「………」

侍女A「最初は抵抗があるかもしれませんが、あなたにもいつか、アルマ様の御心の深さに気付く時が来ると思います」

侍女B「ここはいいところですよぉ。ご飯はおいしく食べられるし、何よりアルマ様はとっても優しいお方ですから!誰かさんと違ってげふぁっ!?」

侍女A「……では、私たちはこれで失礼します。初日はアルマ様への顔見せ程度ですので、どうか気を楽にしてくださいね」

侍女B「せ、先輩……アバラが、アバラが折れそうですぅ……」

侍女A「自業自得なのです。 ……それでは、また後ほど」

ミルウーダ「………」

─────────

白魔道士A「ミルウーダ様ッ!」

白魔道士B「御無事でしたかッ!?」

ミルウーダ「貴女たち……!? そっちこそ、無事だったのね……!」

白魔道士A「はい! 私たちは貴族なんかに屈したりしません!」

白魔道士B「奴らめ、よくも私たちにこんな屈辱的な格好を! 今に目にものを見せてやります!」

ミルウーダ「………」


ミルウーダ「(この子たちにも、暴力を受けたり傷を付けられたりしたような様子はない……。最初はただの出まかせかと思っていたけれど、アルマ・ベオルブは本当に……?)」


白魔道士A「それで、ミルウーダ様?如何致しますか?」

ミルウーダ「……! えっ?」

白魔道士A「これからのことですよ。まさか奴らの言う通り、ここで大人しく使用人の真似事をするわけではないですよね?」

白魔道士B「そうですよ! 何とかここから逃げ出して、ウィーグラフ様と合流しましょう!」

ミルウーダ「………」

白魔道士A「ミルウーダ様?」

白魔道士B「どうしたんですか!?」



ミルウーダ「……二人とも、ごめんなさい。行動を起こすのは、少しだけ待ってくれないかしら」

白魔道士A「ミルウーダ様!?」

白魔道士B「な、何を言ってるんですか!?」

ミルウーダ「私たちをここへ呼んだベオルブ家の娘と、直接話してみたい。私たちがここに連れてこられた理由を知りたいの」

白魔道士B「そ、そんなの! これから処刑なり拷問なりする為に決まってますッ! 私たちを仲間への見せしめにするつもりに違いありませんッ!」

ミルウーダ「悔しいけれど、私たちを殺そうと思えばいつでも殺せたはずよ。相手はあのベオルブ家なんだから、気まぐれで捕虜の一人や二人殺したところで、何のお咎めもないはずだわ」

白魔道士B「そ、それは……!」

ミルウーダ「……私は、確かめたい。いつでも殺せるはずなのに、私たちを殺さなかった……アルマ・ベオルブの真意を」

白魔道士A「で、ですが、ミルウーダ様……」

ミルウーダ「ごめんなさい。これは私の勝手な我儘よ。 ……だけど、安心して。万が一あなたたちに危害を加えるようなことがあったら、私は何をしてでも、あなたたち二人をここから逃がしてみせる」

白魔道士A「ミルウーダ様……」

白魔道士B「………」



アルマ「入ってもいいかしら?」



白魔道士A「!!」

白魔道士B「ミルウーダ様!」

ミルウーダ「……大丈夫、私に任せて。貴女たちは何もしなくていいから」

白魔道士A「は、はい……」

白魔道士B「油断しないでくださいね……」

ミルウーダ「大丈夫、わかってるわ。 ……どうぞ」

アルマ「それじゃあ、お邪魔するわね」

アルマ「……まあ!」

ミルウーダ「………」

アルマ「まあ!まあまあまあ!」

白魔道士A「………」

白魔道士B「………」

アルマ「三人とも、とっても似合っているわ!私のイメージ通りよ!」

ミルウーダ「……それは、どうも」

アルマ「ふふっ、不貞腐れた顔も可愛いわ。ラムザ兄さんの審美眼は確かね、私の好みをちゃんと理解しているもの」

ミルウーダ「………」

アルマ「ごめんなさい、自己紹介がまだだったわね。私はアルマ。アルマ・ベオルブよ。貴女たちの名前も教えてくれるかしら?」

ミルウーダ「……ミルウーダ。ミルウーダ・フォルズ」

白魔道士A「アリサです……」

白魔道士B「……イブ」

アルマ「ミルウーダに、アリサに、イブね。これからよろしくね!」

ミルウーダ「………」

白魔道士A「(なんか、思っていたのと違う……? ちょっと、優しそうかも……)」

白魔道士B「(ベオルブの女め、そうやって善人ぶっていられるのも今のうちだ。化けの皮を剥がしてやる……!)」

アルマ「貴女たちにはこれから私の侍女として働いてもらうけど、本格的な仕事に移るのは明日からでいいわ。今日は何もしなくていいから、ゆっくり休んでね?」

ミルウーダ「……アルマ・ベオルブ。少しいいだろうか」

アルマ「? どうしたの?」

ミルウーダ「何故、貴女は私たちを生かしておくの? ベオルブ家の一員であるにも関わらず、私たちのような平民を殺すことはせず、侍女として傍に置いておく……。一体、何が目的なの?」

アルマ「……あの子たちから、何か聞いたの?」

ミルウーダ「………」

アルマ「そう……。あの子たちがみんな平民で、敵国の出身であることも聞いたのね」

白魔道士B「!?」

白魔道士A「え……?」

ミルウーダ「ええ、全部聞いたわ。ここはとても素晴らしい所で、貴女はとても優しい方だと……そう言っていた」

アルマ「ふふっ……そんなに褒められるようなことはしていないわよ。私は私のやりたいようにやっているだけだもの」

ミルウーダ「何故……? ベオルブの一員であり、ましてやあのベオルブの悪魔……ラムザ・ベオルブの実の妹である貴女が、どうして平民の為にそこまでするの?」

アルマ「私はただ、平民だろうと貴族だろうと、女の子が傷付いていくのを見たくないだけ……。それだけじゃ、不満かしら?」

ミルウーダ「……だけど。私たちは平民で、貴女たちは貴族。貴女の兄が私たちに言ったように、私たち平民は生まれた瞬間から貴女たち貴族の家畜……。 貴女も、そう思っているのではないの?」

アルマ「……ふふっ。私が兄さんたちと同じように、貴女たちを家畜としてしか見ていないと思っているのね?」

ミルウーダ「………」

アルマ「そんなことないわ。ディリータやラムザ兄さんはともかく、少なくとも私は、貴女たちを家畜だなんて思ってない。 ……その証拠に、ほら」



ミルウーダ「……ッ!?」

アルマ「んっ……」


ズキュゥゥゥン



白魔道士A「(ちょ、えっ、ミルウーダ様ッ!?)」

白魔道士B「(やっ やったッ!!)」

ミルウーダ「……ッ!? ぷはッ!? な、何を……!」

アルマ「貴女……もう好きな人とキスはしたの? まだよねェ……」

ミルウーダ「!?」

アルマ「初めての相手は貴女の好きな人ではないッ! このアルマよッ!ーーーーッ」

ミルウーダ「」

白魔道士A「」

白魔道士B「」

ミルウーダ「な、な……、ななな……!」

アルマ「ふふっ。その様子だと今のがファースト・キスだったのかしら。こんなに照れちゃって……初々しいわね」

ミルウーダ「」

白魔道士A「は、はぅ……!」

白魔道士B「な、なんてことするのよッ!この売女ッ!」

アルマ「とか言いながら、私がこの子とキスしてる間、ずっとこっちを見てたじゃない。ふふっ、イブはむっつりさんなんだから。そんなところも可愛いけど、ね?」

白魔道士B「」



アルマ「……大丈夫、貴女たちは家畜なんかじゃないわ。貴女たちは普通の、キスされただけで顔を真っ赤にしちゃうような……そんな、可愛い女の子たちよ」

ミルウーダ「………」

アルマ「私が保証するわ、自信を持って。こんなに可愛い女の子たちが、貴族の家畜なわけないじゃない!」

ミルウーダ「……!!」

アルマ「だから、ね? 私のことも『ベオルブ家の令嬢』なんかじゃなくて…… 貴女たちの『お友達』として、見てはもらえないかしら?」

ミルウーダ「アルマ・ベオルブ……」

白魔道士A「………」

白魔道士B「………」

ミルウーダ「……本当に、そう思うの? 私たちを家畜としてではなく、同じ人間として……見てくれるというの?」

アルマ「そうじゃなかったら、わざわざ兄さんに無理を言って捕虜にしてもらったりしないわ。兄さんもディリータも、平民は生かしておく価値がないと思っているから……」

ミルウーダ「………」

アルマ「でも、大丈夫。私がついている以上、貴女たちは家畜じゃない。貴女たちは私の侍女で、私の大切なお友達。誰にも文句は言わせないわ」

ミルウーダ「………」



ミルウーダ「……信じて、いいの?」

アルマ「私は全ての平民が生まれた時から貴族の家畜だなんて、そんな理屈は認めないわ。争いで傷付いている女の子たちがいたら、何人でも助けてみせる。例えそれが、平民であってもよ」

ミルウーダ「………」

アルマ「……これでも、信じてはもらえないかしら?」

ミルウーダ「………」



白魔道士A「アルマ……、……さま」

白魔道士B「!? ちょっと、アリサッ!」

アルマ「ふふっ。ありがとう、アリサ。 ……イブは、私を信じてはくれないの?」

白魔道士B「うっ……。 わ、私は、貴族は嫌い……。お父さんもお母さんも、戦争で殺されたから……」

アルマ「……ごめんね。五十年戦争では命懸けで頑張ってくれた貴女たちに、何もしてあげることができなくて……」

白魔道士B「ッ!!」

アルマ「私は女だから、兄さんたちと違って政治的な力は何もないの。本当なら、貴女たちは国を守った英雄で、盗賊なんかじゃないのに……本当に、ごめんなさい」

白魔道士B「………」

白魔道士A「アルマさま……」

白魔道士B「………」

アルマ「イブ……」

白魔道士B「……貴族は、きらい。 ……だけど」

アルマ「……イブ?」

白魔道士B「貴女が、そうやって……私たちへの謝罪の気持ちを、忘れていないというのであれば……。 ……友達に、なってあげなくも……ない」

アルマ「……! イブ……!!」

白魔道士B「か、勘違いしないでよ、貴女たち貴族の全てを許したというわけじゃないわ!」

アルマ「………」

白魔道士B「……ただ、貴女のことは……。 アルマ……様、だけは……信じてみても、いいかなって思った……。 そ、それだけよッ!!」

アルマ「ええ……ええ! それで十分よ! ありがとう、イブ!!」

白魔道士B「きゃっ!? だ、抱き着くな、売女ッ! 貴族が私に気安く触れるなッ!」

アルマ「平民とか貴族とか、そんなの関係ないって言ったばかりじゃない! お友達に抱き着くのは、別に咎められることじゃないもの!」

白魔道士B「う、うぅ……!」

白魔道士A「(いいなぁ……)」

ミルウーダ「………」

ミルウーダ「……アルマ・ベオルブ」

アルマ「何かしら?」

ミルウーダ「一つだけ、約束してほしい……。今、私たちに……この子に言った言葉を。その言葉を、これから先、何があっても……絶対に忘れないと」

アルマ「……ええ、もちろんよ。これから先に何があろうと、私だけは貴女たちの味方でいてみせる。絶対に」

ミルウーダ「………」



ミルウーダ「……貴族の中にも、貴女のような人間がいたのね……」

白魔道士B「!」

白魔道士A「ミルウーダ様……?」

ミルウーダ「世の中の貴族が、貴女のような人ばかりだったなら……。私たちの仲間が、大勢死ぬようなことはなかったのかもしれない……」

アルマ「………」



ミルウーダ「貴女を信じるわ、アルマ・ベオルブ。 ……だけど、忘れないで。例え貴女個人が、信じるに値する人間だったとしても……貴女の身内が私たちの仲間を惨殺してきた事実だけは、決して消えることはないわ」

アルマ「……わかってる。責任逃れするつもりはないわ。私たちの間に存在する溝は、決してなくなることはない」

ミルウーダ「………」

アルマ「……だけど、いつか。 わだかまりが消えることはなくても、ほんの一歩でもいいから、お互いがお互いにに歩み寄れるようになる日が来れば……それは、とっても素敵なことだと思うの」

ミルウーダ「………」



ミルウーダ「……そう、ね。そんな日が、来るといいわね……」

アルマ「ミルウーダ……それじゃあ!」

ミルウーダ「ええ……。貴女に救われたこの命……貴女に預けるわ」

アルマ「ありがとう……本当に、ありがとう……!」

ミルウーダ「(ごめんなさい、みんな。ごめんなさい、兄さん……。 でも、きっと……これで、よかったのよね……?)」

アルマ「みんな、ありがとう! 今日から貴女たちは、みんな私のお友達よ!」

ミルウーダ「(……友達、か……)」

白魔道士A「アルマさま……!」

白魔道士B「ふ、ふん! 別に嬉しくないわよッ!」



アルマ「うふふっ! 私、今とっても嬉しいわ! ねぇ、貴女たちもそうでしょ?」

侍女A「はい、アルマ様。アルマ様の喜びは、私たち侍女一同の喜びでもあります」

侍女B「よかったですねぇ、アルマ様!」

ミルウーダ「!?」

白魔道士A「!?」

白魔道士B「!?」



侍女B「新人さんが来たってことは、今日から私も先輩ですねぇ! これから思いっ切り威張り散らしちゃいますよぶべらっ!?」

侍女A「貴女は人にとやかく言える立場ではないのです。まずは自分の仕事を覚えなさい」

侍女B「しーましェーん……」

白魔道士A「(な、何もないところから、人が……)」

白魔道士B「(天井裏から……だと……?)」

ミルウーダ「あ、貴女たちは……」

侍女A「盗み聞きするような真似をしてしまって申し訳ございません。ですが、アルマ様の身の安全を守るのも私たちの仕事の一環ですので。何卒、ご了承願います」

ミルウーダ「もしも話の途中で私たちが暴れでもした場合、力ずくで止めに入ってたってこと?」

侍女B「そういうことになりますねぇ。あ、これは消えるマントっていって、身に纏った人間の姿を消しちゃうっていう名前通りのアイテムなんですよ!」

白魔道士A「す、すごいですね……」

白魔道士B「な、何よ、自慢したいわけ?」

侍女B「いえいえ、そんなつもりはありませんよぉ。だけど先輩の場合は、自力で姿を消すことくらいなら朝飯前らしいですよぉ」

侍女A「お恥ずかしながら、五十年戦争の時代にはオルダリーア国の諜報員として活動していましたので。そのくらいは当然の嗜みです」

白魔道士A「」

白魔道士B「」



アルマ「騙すようなことをしてごめんなさい。私は大丈夫だって言ったんだけど、この子たちがどうしてもって聞かなくて……」

ミルウーダ「そ、それは別に構わないけれど……。ここの侍女は、随分と腕っ節が強いようね……?」

アルマ「みんな戦争に身を置いていた子たちだもの、仕方ないわ。それに私の身辺をガードしてくれているから、とっても頼もしいのよ」

侍女A「アルマ様の侍女として仕えさせて頂く以上、貴女たちにもそれなりの戦闘能力を身に付けて頂きますので、そのつもりでお願いします」

侍女B「先輩の戦闘訓練は厳しいですよぉ。私なんて入りたての頃、何回ご飯をリバースしたか両手で数えても足りなぐえっ!?」

侍女A「余計なことは言わなくていいのです。とにかく、アルマ様をお守りするのが私たち侍女の務め。それを忘れないでください」

侍女B「せ、せんぱい……さっき食べたお饅頭が……出そ…うぷっ!?」

侍女A「自業自得なのです。それに、戦闘訓練に比べたらマシでしょう?」

侍女B「そ、そうですけどぉ……うおぇっ」

白魔道士A「」

白魔道士B「」

ミルウーダ「」

アルマ「ほらほら、あんまり新人さんを怖がらせないの!震えちゃってるじゃない!」

侍女A「はっ、申し訳ごさいません」

侍女B「うぇぇ……ごめんなさ……オエッ」

白魔道士A「」

白魔道士B「」



アルマ「大丈夫よ、この二人にはあまり厳しくしないよう言っておくから。だからそんなに怖がらないで、ね?」

白魔道士A「ア、アルマさまぁ……!」

白魔道士B「そ、そんなの当たり前じゃない! 私たちは忍者じゃなくて魔道士なんだから!」

アルマ「ふふっ。イブの可愛い顔に傷でもついたら大変だものね?」

白魔道士B「!? な、何言ってんのよこの売女ッ! 気持ち悪いわね!」

侍女A「(ツンデレ……というものでしょうか。オルダリーアにそのようなスラングがあったように記憶しています)」

侍女B「(お、お饅頭が……飴細工がぁ……!)」

ミルウーダ「(あの二人も、すっかり懐いてしまったようね……。勝ち目のない戦いの果てに朽ちていくよりは、よほど幸せなことなのかもしれない……)」

アルマ「さて、と……。無事にお友達にもなれたことだし、顔見せはこのくらいでいいわ」

ミルウーダ「ということは、今日はもう終わり?」

アルマ「……そうね。じゃあ……、あと一つだけ、お願いしようかしら」

ミルウーダ「わかった……私たちは何をすればいい?」

アルマ「ふふっ、何もしなくてもいいわよ。“貴女たちは”」

ミルウーダ「……? それは、どういう──んッ!?」


ズキュゥゥゥン


白魔道士A「!?」

白魔道士B「ま、またやったッ!?」

アルマ「んっ……ちゅ」

ミルウーダ「ンッ!ンンーッ!」

白魔道士A「(な、な……)」

白魔道士B「(長い……ッ!!)」



アルマ「……ぷはっ。 ふふっ。とっても可愛かったわ、ミルウーダ」

ミルウーダ「ア、アルマ・ベオルブッ!? 一体何を……ッ!」

アルマ「何って……お友達と親交を深めるのよ。別に驚くことじゃないでしょ?」

ミルウーダ「だ、だからといって、私は女よ!? それに、に、二回も……!」

アルマ「あら? たったの二回で済むとでも思ったのかしら?」

ミルウーダ「」

アルマ「ふふっ、可愛がってあげるわ……」

ミルウーダ「」



アルマ「貴女たちも、ほら。そっちの子たちは貴女たちにあげるわ。好きに味見なさい?」

侍女B「さっすが~、アルマ様は話がわかるッ!」

侍女A「では、お言葉に甘えて」

白魔道士A「ひ、ひぃ……!?」

白魔道士B「さわらないで……お願い、やめて……」

侍女B「嫌よ嫌よも好きのうちというやつですよぉ。ふひひっ」

侍女A「優しくするので大丈夫なのです。貴女は私にすべて委ねるだけでいいのです」

白魔道士A「」

白魔道士B「」



アルマ「うふふっ。ほら、みんなでもっと仲良くなりましょう? とっても深い仲に、ね……?」

ミルウーダ「」

─────────


ラムザ「あ、そういえば」

話術士「? ラムザちゃん?」

ディリータ「どうしたんだ?」


ラムザ「ミルウーダって女がいたじゃんwwwwwwwあの骸旅団のwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ああwwwwwwwwwwあいつかwwwwwwwwwwwww」

話術士「確かぁ、ウィーグラフの妹ちゃんだったかしらぁ?」

ラムザ「そうそうwwwwwwなんかあいつ勝手に死んだことにされてたわwwwwwwwwwwwウィーグラフの奴が仇仇ってうるさかったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ちょwwwwwwwww死んでねぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「まだ死んでないのに、薄情なお兄ちゃんねぇ~」

ラムザ「今頃アルマにヤられちゃってる頃かもしれないなぁwwwwwwwwwwwかわいそうにwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ガチレズかよwwwwwwwwwwwwwおまえの妹の趣味はどうにかならんのかwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「無理だよwwwwwwwwwwww僕が何度言っても聞かないんだwwwwwwwwwwwwwまあアルマだから許すけどwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「あんまり甘やかすなよなwwwwwwwwwww平民の女なんか募らせてたら兄キがうるさいだろwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「僕もそう言ってるんだけどねwwwwwwwwwwwwアルマも友達が少なくて寂しいんだよきっとwwwwwwwwwwww大目に見てあげてよwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そういうことならオレは構わないけどなwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あらぁ? アタシはアルマちゃんはてっきり、ラムザちゃんのことが好きなんだとばっかり思ってたんだけどぉ?」

ラムザ「そりゃもちろんwwwwwwwww一番は僕に決まってるだろJKwwwwwwwwwww何言ってんだこのビッチはwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「堂々と言うんじゃねぇよシスコンwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「そうなのぉ? その割にはぁ、アルマちゃんってレズっぽいようなぁ~?」

ラムザ「やたらと寵姫の数が多い貴族っているじゃんwwwwwwwwwwwwそんな感じそんな感じwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「なるほどなwwwwwwww本命とはまた別ってかwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そういうことさwwwwwwwwwwwwアルマの心が僕以外のものになるなんてありえないよwwwwwwwwwwww身体は女同士でアレコレやってるみたいだけどねwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「なにそれ~?アタシのことビッチとか言えないじゃない!」

ラムザ「おまえと一緒にすんな馬鹿wwwwwwwwwwwww身の程を知れビッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「ひど~い!」

骸旅団戦士「ビッチってな~に?きもちいいのぉ?」

ラムザ「セカンドビッチも黙ってろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「ひでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

骸旅団戦士「えへへ、わたし褒められちゃった!セカンドビッチだって!」

話術士「褒められてないわよぉ!」

×募らせ

〇侍らせ


しょうもない間違いしたところで一旦終わり!

─────────


ゴラグロス「さっさと、ここを立ち去るんだッ! この娘がどうなってもいいのかッ!」

ティータ「いやああああ!首筋に平民の吐息がかかってる!皮膚が腐っちゃううううううッ!」

北天騎士団騎士「貴様ッ!ティータ様に何てことをッ!」

北天騎士団黒魔道士A「サイテーな男ね!マジキモイッ!」

北天騎士団黒魔道士B「このクズ男!その臭い口の中を磨いてから出直してきなさいよ!」

ゴラグロス「………」



ゴラグロス「……お、おかしなマネはするなよ!この砦の中には火薬がごまんと積まれているんだ! おまえたち全員を吹き飛ばすだけの量はたっぷりあるんだぞッ! わかったら、さっさと行けッ!」

ティータ「助けて兄さん!ディリータ兄さん!汚されちゃう!平民に汚されちゃうううう! イヤああああああッ!!」

ゴラグロス「うるせぇ黙れ!誤解を招くようなことを言うんじゃねぇ!」

北天騎士団騎士「な、なんてことを! 男の風上にも置けん奴だッ!!」

北天騎士団黒魔道士A「この変態ッ!強姦魔ッ!」

北天騎士団黒魔道士B「死ぬなら一人で死になさいよ!このクズッ!」

ゴラグロス「」


アルガス「(敵ながら同情するぜ……)」

ゴラグロス「さあ立ち去れッ!今すぐにだッ!!」

ザルバッグ「………」

ティータ「……に満………揺……動…………」

ゴラグロス「どうした、早くしろッ! オレがこの娘を殺してもいいのかッ!?」

ティータ「……躍…を刻……………」

ザルバッグ「………」

アルガス「将軍閣下」

ザルバッグ「………」



ザルバッグ「……我々北天騎士団は、貴様たちの脅しなどに屈したりはしないッ!!」

ゴラグロス「何だと……ッ!?」

ラムザ「兄さんッ! アルガスッ!!」

ディリータ「ティータッ!!」

ティータ「ラムザ兄さん!ディリータ兄さんッ!!」

ゴラグロス「早く退けッ! さあッ!!」

ザルバッグ「………」

アルガス「将軍閣下、御決断をッ!!」

ザルバッグ「………」



ザルバッグ「……構わん、やれ!」

アルガス「ハッ!!」

ディリータ「!?」

ラムザ「兄さんッ!?」


ゴラグロス「なッ!? ま、待て──ッ!」





ドスッ

ティータ「………」

ラムザ「そ、そんな……」

ディリータ「あ、ああ……!う、嘘……嘘だ……!」

ザルバッグ「………」



ゴラグロス「な、なんのつもりだ……??」

アルガス「……次は、おまえだッ!!」

ゴラグロス「が、ふッ!? ク、クソッ……!」

ザルバッグ「………」



ティータ「ディリータ…兄さ……ん…………」

ディリータ「ッ!! ティ──」





ザルバッグ「ティィィィィィィィィーーーーーーーータァァァァァァァァァァーーーーーッッッッッ!!!!!!!!!」



ディリータ「!?」

ラムザ「!?」

アルガス「!?」

ゴラグロス「!?」

ザルバッグ「ティータ!ティータ!ティータ!ティータぁぁぁあああうわぁああああああああああああああああああああああん!!!あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ティータティータティータぁああぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん んはぁってしたかったッ!ティータ・ハイラル……じゃなかった、ティータ・ベオルブたんの黒髪をクンカクンカしたかったのに!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたかった!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! ベオルブ家に引き取られてきた時のティータたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! 正式にベオルブの一員になれてよかったねティータたん!あぁあああああ!かわいい!ティータたん!かわいい!あっああぁああ! アルマもとっても喜んでて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!こいつ撃ちやがった!!マジで撃ちやがった!!信じらんねぇ!! オレの苦渋の決断だってことを察しろよ!兄上に命令されて仕方なくあんなこと言ったんだよ!!気を利かせてゴラグロスだけ撃ち抜くとかしろよッ!! このままじゃ……このままじゃあ…… テ ィ ー タ ち ゃ ん が 死 ん じ ゃ う? にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!アルガァァァァス!! この!ちきしょー!殺してやる!!没落貴族なんか殺し…て…え!?見…てる?倒れた状態のティータちゃんがオレを見てる? ボウガンで撃たれたはずのティータちゃんがオレを見てるぞ!ティータちゃんがオレを見てるぞ!義妹のティータちゃんがオレを見てるぞ!! 瀕死のはずのティータちゃんがオレに目で話しかけてるぞ!!!よかった…ボウガン如きじゃ人は死なないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!オレにはティータちゃんがいる!!やったよラム……ザ……? え?ティータちゃんの瞳孔が???開いてる????? え……え??? いやぁああああああ!あぁあああああ!ううっうぅうう!!オレのアレイズよティータへ届け!!そこで倒れてるティータへ届け!!!!」

ディリータ「」

ラムザ「」

アルガス「」

ゴラグロス「」

ザルバッグ「ティータあああああ!ティィィィタァァァァ!!!うわああああああっ!!」

北天騎士団騎士「しょ、将軍閣下!落ち着いてくださいッ!!」

北天騎士団黒魔道士A「アルガス、あんた何てことしてくれたのよッ!」

北天騎士団黒魔道士B「将軍閣下はとっても兄妹想いなのにッ!このゲス野郎ッ!!」

アルガス「」



ザルバッグ「アレイズッ!アレイズアレイズアレイズッ!! どうして起きないんだティータぁぁぁッ!!うああああああッ!!」

北天騎士団騎士「閣下、お気を確かに!あなたはアレイズを使えないでしょう!!」

北天騎士団黒魔道士A「とんでもないことをしでかしてくれたわね……!あなた、言葉の真意を察したりすることができないわけ?馬鹿なの?死ぬの?」

北天騎士団黒魔道士B「これだから没落貴族のクソ野郎を同行させるのは反対だったのよッ!どう責任取ってくれるのよッ!」

北天騎士団騎士「このクズがッ!!」

アルガス「」

ゴラグロス「(ク…、クソッ……! ま、まさか、人質ごと撃ってくるとは……!)」

ディリータ「ティータ!ティータッ!!」

ラムザ「ま、待つんだ、ディリータ!そっちは危険だッ!!」

話術士「ディリータちゃん!!」

ゴラグロス「(クソッ!人質はもう使い物にならん……! 撃たれた傷は……浅くはないが、すぐに止血をすれば何とかなりそうだ……。何とか、何とかこの場から逃れなくては……!)」



ザルバッグ「うう……、ティータぁ……!じぬなぁぁぁ……!」

北天騎士団騎士「閣下……おいたわしや……!」

北天騎士団黒魔道士A「閣下……年に一度の家族団欒を、とても楽しみにしていらしたのに……」

北天騎士団黒魔道士B「それもこれも、アンタが閣下の意図も知らないで勝手なことするからよッ!撃てって言われて本当に撃つ馬鹿が何処にいるのよッ!ティータ様を撃つと見せかけてゴラグロスに当てるくらいの気利かせなさいよッ!!」

アルガス「(知るかよ!!)」

ザルバッグ「オレなんてまだ一度も……、一度も義兄さんって呼ばれてないのに……ッ!うッ、うぁああぁぁぁ……!」

北天騎士団騎士「閣下……ッ!!」

北天騎士団黒魔道士A「閣下ぁぁぁ……!!」

北天騎士団黒魔道士B「閣下、どうか泣き止んでください……!こちらまで悲しくなってしまいます……!」

アルガス「(もうやだこの騎士団)」

ラムザ「何故だ……!何故、こんなことをするッ! アルガス、何故だッ!!」

アルガス「……何故、だって? ラムザ、おまえの兄キの命令だぜ。何故はないだろ?」

ラムザ「兄さんは……兄さんは、本心から撃てとは言わなかったはずだッ!」

アルガス「ハッ! どいつもこいつも、天下の北天騎士団が聞いて呆れるぜ! 義理の妹とはいっても、所詮あの娘は平民の家系に生まれた人間だ! たかが平民の小娘のために、おまえたちは騎士団の誇りを捨ててあいつらの要求を飲むというのか!?」

ラムザ「ティータは…、ティータはディリータの妹なんだぞッ!!」

アルガス「いい加減に気付いたらどうだ!『違う』ってことにな! 生まれも違うなら、これからの人生もまったく違う!宿命って言ってもいい!」

ラムザ「宿命、だと……!?」

アルガス「そうだ! ヤツとヤツの妹はここにいてはいけなかった! ……いいや、ヤツらだけじゃない!ラムザ、おまえもだ! おまえたちみたいなゲス野郎どもは、ベオルブ家の人間に生まれるべきではなかった!強大な力なんか持つべきではなかった!どこかのスラム街に生まれて、人知れず野垂れ死んでいればよかったんだよッ!!」

ラムザ「僕たちを愚弄するのかッ!?」

アルガス「気に食わないか?散々見下してきた相手に正論を言われることが! だが、それが事実だ!おまえの兄キ、ダイスダーグ卿だってそう思っているだろうさ!」

ラムザ「何だと……!?」

アルガス「ベオルブ家は武門の棟梁だ!トップとして果たさねばならない役割や責任があるッ! なのに、おまえたちはその力を利用し、私利私欲のままに暴虐の限りを尽くしている! 邪魔なんだよ、おまえのような人間は!おまえたちのようなクズがベオルブ家に生まれたこと自体、何かの間違いだったんだッ!!」

ラムザ「言わせておけばッ!!」

ザルバッグ「………」

北天騎士団騎士「……将軍閣下、落ち着かれましたか?」

ザルバッグ「……ああ。すまない、取り乱した……」

北天騎士団黒魔道士A「閣下……無理はなさらないでください」

ザルバッグ「大丈夫だ、心配をかけたな……」

北天騎士団黒魔道士B「………」



北天騎士団騎士「して、閣下……如何なさいますか? ラムザ様とアルガスが交戦中のようですが……」

ザルバッグ「………」

北天騎士団黒魔道士A「アルガス……!どこまで閣下の足を引っ張れば気が済むの……!?」

北天騎士団黒魔道士B「味方同士で戦ってどうするのよ、あの馬鹿……ッ!」

ザルバッグ「………」



ザルバッグ「……燃やせ」

北天騎士団騎士「はい?」

ザルバッグ「人質は……、ティータは、死んだ……。ならば、もう……、何を遠慮することも、あるまい……」

北天騎士団騎士「し、しかし、閣下……! 砦には大量の爆薬が積まれていると、ゴラグロスが……」

ザルバッグ「ならば尚更だッ!ゴラグロスごと燃やせッ! そもそもの元凶……ティータを攫った最低最悪のクズ野郎を、砦もろとも塵に還してやるのだッ!!口答えは許さんッ!!」

北天騎士団騎士「」

北天騎士団黒魔道士A「」

北天騎士団黒魔道士B「」


ザルバッグ「こわれてしまえ!! ばくはつしろッ!! すべて!! すべてえぇぇぇッ!!!」

ティータ「」

ディリータ「………」

話術士「ディリータちゃん、早くそこから離れてッ!まだ中にはゴラグロスがいるのよぉ!」

ディリータ「………」

話術士「ディリータちゃんってばぁッ!!」



アルガス「どうした、ラムザ? 笑えよ、いつもみたいに!いつものように、人を馬鹿にした笑いを浮かべてみせろッ!!」

ラムザ「クッ……!」

アルガス「悔しいか、ラムザ! 自分がやられる番になると悔しいだろッ? だが、それがおまえへの当然の報いだ!ベオルブの名を借りて他者を踏み躙ってきたおまえたちには、この程度じゃまだまだ温いくらいだぜ!」

ラムザ「アルガス、おまえ……ッ!!」

アルガス「そうだ、そうやって、嘆き悔しがることしかできないんだ! はっはっはっ、いい気味だぜ!!」

ラムザ「調子に乗ってんじゃ、ねーぞ……、この、没落貴族がぁッ!!」

アルガス「そういきりたつな、ラムザ! ヤツら兄妹を始末した後は、おまえの番だッ!すぐに後を追わせてやるッ!」

ラムザ「おまえの思い通りになってたまるかッ! ティータの仇を討ってやるッ!!」

アルガス「面白い、やってみろよッ!!」

ラムザ「言われなくても──ッ!?」

アルガス「何ッ!?」

ゴラグロス「(な、なんだッ!? 爆発する……!? バカな、オレはまだ何もしていないぞッ!?)」

ゴラグロス「(外の連中だって、同士討ちを始めたばかり……。オレに構っている暇なんてないはずだ……!一体、誰が……ッ!?)」



北天騎士団黒魔道士A「い、いいんですか?本当に撃ちますよ?」

北天騎士団黒魔道士B「閣下ぁ~……! 考え直してくださいよぉ……!」

ザルバッグ「ならんッ!ティータを奪った連中の本拠地など、存在することすら許しておけんッ! いいか、跡形も残すなッ!!」

北天騎士団黒魔道士A「か、かしこまりました……。う、撃ちま~す……!」

北天騎士団黒魔道士B「もう、どうにでもなれ……ッ!」



ゴラグロス「(あ、あの野郎……正気かッ!? 砦ごとオレたちを抹殺するつもりなのかッ!?)」

ゴラグロス「(ま、まずい、逃げ──ッ!!)」

ラムザ「な、なんだ!? 爆発……!?」

アルガス「チィッ! ザルバッグ将軍め、早まった真似をッ!!」

ラムザ「兄さん……?」


ザルバッグ「総員、直ちに撤退せよッ!これよりジークデン砦を爆破するッ!!巻き込まれたくない者はさっさと退くのだッ!!」


ラムザ「!? 兄さんッ!?」

アルガス「クソッ、あのシスコン将軍が……ッ! まともだと思っていたオレが馬鹿だった……ッ!!」

ラムザ「!! ま、待て、アルガスッ!逃げるのかッ!!」

アルガス「フン、おまえの兄キの自暴自棄の巻き添えはごめんだぜ! あばよ、ラムザッ!!」

ラムザ「(クッ……! でも、今は追ってる場合じゃない……ッ! ディリータを連れて、逃げないと……!)」

ディリータ「………」

話術士「ディリータちゃん!早く降りてきてぇ!ディリータちゃんってばぁッ!!」



ラムザ「フランソワ!ディリータはッ!?」

話術士「ラムザちゃん!ディリータちゃんが!ディリータちゃんが降りてこないのよぉッ!!」

ディリータ「………」

ラムザ「ディリータ、ここは危険だ!早くこっちへッ!!」

ディリータ「………」

ラムザ「ディリータッ!!」

話術士「ラムザちゃん、ダメッ!もう間に合わない!ラムザちゃんまで巻き込まれちゃうわよぉ!!」

ラムザ「は、離してくれ、フランソワ! ディリータ!ディリータッ!!」







ラムザ「ディリ───やっべもう爆発するやべぇwwwwwwwwwww逃げるぞビッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「きゃっ!?」



ラムザゎ走った…… ディリータがアブナイ……

でも……もぅバクハツしちゃぅ…

でも…… あきらめるのょくなぃって……

ラムザゎ……ぉもって……がんばった……

でも……ゴゴゴッてぃって……コワイょ……ゴメン……まにあわなかった……

でも……ラムザとディリータゎ……ズッ友だょ……!!

............... ..ヽ . ;: . / .⌒ _,,..__ ヽ  ) ;. :ノ......... .........
:::::::::::::::::::::::::::ゞ (.   (::.! l,;::) .ノ ノ ./::::::::::::::.......:::::
        ._ゝ,,. .-ー;''""~ ';;; - .._´,

       ._-" ,.-:''ー''l"~:|'''ーヾ  ヾ
      ::( ( .     |:  !     )  )
        ヾ、 ⌒~'"|   |'⌒~'"´ ノ
          ""'''ー-┤. :|--~''""
              :|   |
              j   i
            ノ ,. , 、:, i,-、 ,..、

      _,,  ,. -/:ヽ::::::::ノ::::Λ::::ヽ::::-- 、ト、
,,/^ヽ,-''"::::\::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ:::::::::ヽ,_Λ



僕は今まで当然のように生きてきた。
その“当然”が崩れたとき
僕はすべてを棄てて逃げ出した…。

─────────


アルガス「………」

アルガス「(……う……、かあ…さん……)」

アルガス「(……う、あ……)」

アルガス「……ッ!!」



アルガス「(う……)」

アルガス「(ここは……? オレは、生きてるの…か……?)」

アルガス「(……ッ! そうか、ジークデン砦が爆発して……!そのまま気を失ってたのか……!)」

アルガス「(あの状況から、何とか生き延びることができたのはいいが……クソッ!ザルバッグ将軍め、余計なことをッ! ヤツも所詮はラムザと同類、クズの一員だったってことかッ……!)」

アルガス「(これからどうする……? あのシスコン将軍のせいで、もうベオルブには戻れねぇ。大人しくランベリーに戻るか……?)」

アルガス「(クソッ……!人が本来無関係の盗賊退治に協力してやったってのに、何だってこんな扱いを受けなきゃならねぇんだよ……ッ!!」

アルガス「(………)」



ラムザ「やあ、やっとお目覚めかい?」

アルガス「ッ!?」

ラムザ「おはようアルガス。随分とぐっすり眠ってたね? てっきり、そのまま死んじゃったものかとばかり思っていたよ。ま、僕は別にそれでも構わないけどね?」

アルガス「ラムザ、てめぇ……ッ!!」

ラムザ「おっと、そんな怖い顔をしないでよ。僕にはもう争う気なんて微塵もないんだからさ」

アルガス「フンッ、どうだかな!おまえのようなクズの言うことなんざ、信じられるか!」

ラムザ「相変わらず人の話を聞かないね、君は。そんなんじゃ、みんなに嫌われちゃうよ?」

アルガス「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ!ベオルブの面汚しがッ!」

ラムザ「………」



ラムザ「……ま、いいけどね、別に。どうせ僕はもう、当分ベオルブ家には戻れないわけだしね」

アルガス「なに……?」

ラムザ「ティータを助ける為に、北天騎士団の軍事金をネコババしたのが兄さんにバレたらしくてね。当分戻ってくるなだって」

アルガス「(こいつそんなことしてやがったのかッ!! ……しかし、当分戻ってくるなということは……まさか)」

ラムザ「ほとぼりが冷めるまで、北天騎士団傘下の傭兵団で働いてこいってさ。しかもその間、ベオルブの名を名乗ることも禁止するだとか。要するに追放だよ、追放」

アルガス「(追放……だと……? ってことは、つまり……こいつは、今……)」

ラムザ「あーあ。嫌になっちゃうよ、ほんと。わざわざお目付け役まで付けてくるほど徹底してるんだから、僕からしたらたまったものじゃないよ。何が楽しくてこの僕が、平民と同じ生活なんかしなくちゃならないんだか……」

アルガス「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アルガス「それはwwwwwwwwww随分とまぁwwwwwwwwwwwww災難だったなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「………」

アルガス「おいおい元気出せよwwwwwwwwwwwwwwおまえらしくないぜ?wwwwwwwwwwwwwww家畜と同レベルまで堕ちた御曹司さんwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「………」

アルガス「何とか言えよwwwwwwwwwwwwwおらっwwwwwwwwwwwwwシカトしてんじゃねーよwwwwwwwwwwwwwwwww没落御曹司wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「………」

アルガス「まあ精々wwwwwwwwwwwwww汗水流して働いてくれよwwwwwwwwwwwwwww家畜傭兵としてなwwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「………」

アルガス「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」









ラムザ「調子乗ってんじゃねーぞカスがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

アルガス「あぐぁッ!?」

アルガス「あ、があああああッ!?」

ラムザ「没落貴族の分際で調子乗りやがってwwwwwwwwwwwwwwwwww他人事みたいに言ってられんのも今のうちだぞボケがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「な、に……!? どういうことだッ!?」

ラムザ「なんせ君の名前を使って傭兵どもをタダ働きさせたからねwwwwwwwwwwwwwwwwwイグーロスに戻ったら最後wwwwwwwwwwwww怒り心頭の傭兵たちから嬲り殺しの刑だよwwwwwwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アルガス「ふ、ふざけるなッ!何のことだ、オレは知らんぞッ!!」

ラムザ「そんなの関係ねぇwwwwwwwwwそんなの関係ねぇwwwwwwwwwwwwww君の名前で置手紙も残しておいたからねwwwwwwwwwwwwwwwww有罪確定っすよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「バ、バカなッ! そんなもの、出鱈目だッ!ダイスダーグ卿が信じるわけがないッ!!」

ラムザ「馬鹿はおまえだバーカwwwwwwwwwwwwwwあの見栄とプライドの塊の顎鬚がwwwwwwwwwwwwww身内の不祥事なんざ表沙汰にするわけねーだろwwwwwwwwwwwwwwおまえはスケープゴートなんだよwwwwwwwwwwベオルブ家の名誉を守る為のなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「ちょうど侯爵様がイグーロスで療養中だしなぁwwwwwwwwwwwww今頃は兄さんから多額の請求を受けてるんじゃないかなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww部下の不始末のせいでwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「あーかわいそーwwwwwwww侯爵様かわいそーwwwwwwwwwwwwwwwきっと今頃すっごく怒ってるだろうなぁwwwwwwwwwwwwwww無能な部下の首を撥ねたい衝動を抑えるのに必死だろうなぁwwwwwwwwwwwwあーあwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「さて、没落貴族改め宿無し金なし名誉なしの犯罪者くん?自分の立場は理解してくれたかな?」

アルガス「」

ラムザ「ちょっとーwwwwww何とか言えよーwwwwwwwwwwさっきまでの威勢はどうしたんだよーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ガフガリオン「そのくらいにしておけ、ラムザ」

ラムザ「ちぇっ、わかったよ。せっかく面白くなってきたところだったのになぁ」

ガフガリオン「まったく……天下のベオルブ家の人間とは思えンな、おまえは」

ラムザ「家の名誉だなんだのっていうお堅いのは、全部兄さんたちに任せるよ。僕は僕らしく、自由に生きるのさ」

ガフガリオン「勘当された分際で偉そうに言ってンじゃねぇよ!」

アルガス「」



ガフガリオン「おら、いつまで腑抜けたツラしてンだ、小僧!」

アルガス「!? だ、誰だ!?」

ガフガリオン「誰だとは御挨拶だな、これからおまえたち二人の世話をする人間に向かって。最近の若僧は挨拶も碌にできンのか?」

アルガス「世話……?」

ガフガリオン「オレはガフガリオン。ガフ・ガフガリオンだ。北天騎士団に雇われた傭兵団の団長をやってる。オレの傭兵団で、これからおまえたち二人の身柄を預かることになった」

アルガス「おまえ、たち……? ふ、二人って……、ま、まさか……」

ガフガリオン「当然、おまえも傭兵として働くンだよ。おまえが持ち出した騎士団の軍事金、全額支払い終わるまではな」

アルガス「」

ガフガリオン「ま、精々しっかり働いてくれよ、盗人の小僧。先に言っとくが、オレの傭兵団は騎士団のように甘くはねぇからな。いつまでも貴族気分でいられるだなんて思ってンじゃねぇぞ」

アルガス「」

ラムザ「ま、当然だよね。軍事金を盗んだ上にベオルブ家の義妹を射殺したんだ、北天騎士団に戻れるわけがない。 かといってランベリーに戻ろうにも、侯爵様はたいそう御立腹でいらっしゃる。君の顔なんて見たくもないだろうね」

アルガス「………」

ラムザ「要するにさぁwwwwwwwwwwwwおまえの居場所なんてどこにもないんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwざまぁぁぁぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「精々頑張ってタダ働きしてくださいねwwwwwwwwwwww借金王アルガスさまwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「言っとくが、おまえも人のことは言えないからな、ラムザ」

ラムザ「わかってるよぉwwwwwwwwwwwwww僕も頑張るってばwwwwwwwwwwwwwwwいっしょうけんめいがんばるおっwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「(本当に大丈夫なのか、こいつ……)」



アルガス「ば、バカな……、こんな、こんなことが……」

ラムザ「ま、そういうわけだからさ。同じはみ出し者同士、これからよろしくね!

アルガス「傭兵……? 借金王……? 貴族である、このオレが……?」

ラムザ「でさぁwwwwwwwwwwwwそれはそうとしてさぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「うそだ……、嘘だ、そんなの……」

ラムザ「聞けよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

アルガス「あがぁッ!?」

アルガス「ク、クソッタレが……! 馬鹿の一つ覚えみたいに撃ちやがって……!」

ラムザ「そんなの、人の話を聞かないほうが悪いんだよ。当然の報いってやつじゃん?」

アルガス「クソ野郎が……!」

ラムザ「でさー、これから同じ職場で働くっていうのはまぁ、いいとして。兄さんの命令だから仕方ないんだけどさー」

アルガス「………」

ラムザ「さっきから黙って聞いてりゃ、随分と失礼なことばかり言ってくれたよね? 流石の僕でもちょぉーっとカチンときちゃったんだよねー」

アルガス「フン、全部本当のことじゃねぇか」

ラムザ「ほらそういうのwwwwwwwwwwww何でそういうことばっかり言うかなぁwwwwwwwwwwwww性格悪い奴だよまったくwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「でさぁwwwwwwwwwww同じ職場で働く仲間としてさぁwwwwwwwwwwww過去のわだかまりは何とかしないといけないよねぇ?wwwwwwwwwwwww気分よく働く為にもさぁwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「……で、どうしろってんだ? オレにドゲザでもさせようってのか?」

ラムザ「あれ、正解wwwwwwwwwwwなんでわかったん?wwwwwwwwwwwwwエスパーなん?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「フンッ! いかにもおまえの考えそうなことだぜ、このゲス野郎が!」

ラムザ「失礼しちゃうなぁまったくwwwwwwwwwwww人に嫌な思いをさせたら謝るwwwwwwwwwwwwこれ常識よ?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「チッ、わかったよ!ドゲザすりゃあいいんだろ、すりゃあ!」

ラムザ「あれっwwwwwwwwwww随分と物わかりがいいんだねwwwwwwwwwwラムザくんびっくりだwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「……フン。既に一度やらされてるんだ、今更そんなもんでオレが悔しがるとでも思ったのか? だとしたら、アテが外れて残念だったな」

ラムザ「へぇwwwwwwwwwwwwwだったら話は早いねwwwwwwwwwww早速土下座してもらおうかなwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(……この一回だけだ。あと一回だけ我慢すれば、このクソ野郎の言いなりになる必要はなくなるッ……!)」

ラムザ「おっとwwwwwwwその前にwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」






ラムザ「ガフガリオン、アレの用意を」

ガフガリオン「……本当にやるつもりか?」

ラムザ「当たり前じゃんwwwwwwwwwwwwwほらwwwwww用意はよはよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「どうなっても知らンぞ、オレは……!」

アルガス「……?」

    r'ニニ7      本当にすまないという気持ちで…

     fトロ,ロ!___       胸がいっぱいなら…!
 ハ´ ̄ヘこ/  ハ
/  〉  |少  / |      どこであれ土下座ができる…!
\ \    /| |
 ┌―)))――)))‐―┐      たとえそれが…

  ヽ ̄工二二丁 ̄
   〉 ヽ工工/ ;′∬     肉焦がし… 骨焼く…
  lヽ三三三∫三三\;'
  h.ヽ三∬三三';.三三\';∫   鉄板の上でもっ………!
  └ヽ ヽ三,;'三三∬三;'三\'"
    ヽ |__|烝烝烝烝烝烝|__|
      lj_」ー――――‐U_」







アルガス「」

アルガス「お、おま……!おまえ、これ……ッ!」

ラムザ「ただの土下座なら前に見たからねwwwwwwwwwwww最低でもこのくらいはしてもらわないとwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ふ、ふざけるんじゃねぇッ!こんなもんの上でドゲザなんかできるわけないだろうがッ!!」

ラムザ「おいおいアルガスくんwwwwwwwwwwww本当なら何回死刑にしても足りないくらいの無礼を働いたって自覚ある?wwwwwwwwwwwwwwwwwwむしろこの程度で済むなら良心的だろう?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「こ、このゲス野郎……ッ!!」



ラムザ「ほら早くしろよーwwwwwwwwwかとんのたまだってタダじゃないんだぞーwwwwwwwwwwwwおまえの借金に加算するぞーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「どーげーざっwwwwwwwwwwwwどーげーざっwwwwwwwwwwwwwさっさとどーげーざっwwwwwwしばくぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「……クソッタレが!付き合い切れるかッ!!」

ラムザ「ちょwwwwwww逃げんなしwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ゲス野郎が、冗談じゃねぇぞッ! こんなクズと同じ傭兵団なんざ、死んでもお断りだッ!!」

ラムザ「待てよwwwwwwwwwwwww待てよアルガスwwwwwwwwwwwwwww待てってばwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「待てと言われて待つ馬鹿がいるか! あばよ、このクソ野──」















話術士「何処に逃げようってンだ、没落貴族サマがよぉッ!!!」

アルガス「あぐぁッ!?」

アルガス「あ、がああああ……ッ! 足、足がぁぁッ……!!」

話術士「馬鹿かテメェは!逃げられるわけねェェェだろボケがッ!自分の立場わかってンのか、あぁッ!?」

アルガス「ク、クソ、このアバズレがッ……!」

話術士「はぁ?はぁぁぁぁァー? 誰に向かって口聞いてンだテメェはよぉッ! アタシをアバズレ呼ばわりしていいのはこの世でただ一人、ラムザちゃんだけなンだよッ!身の程も弁えねぇクズ野郎が、その臭ッせぇ口ごと顔中切り刻ンでやろうかぁッ!?」

アルガス「く、そ……ッ!」

話術士「にしてもまぁ。この期に及ンで逃げ出そうなンざ、どンな神経してンだか。流石は没落貴族、豚小屋出身家畜以下のゴミクズ野郎だよなぁ? アタシら貴族にゃわかンねぇな、単細胞通り越して脳細胞すハナっから存在してねぇようなカスの考えることなンかよぉッ!」

アルガス「(撃たれたのは、片足だけだ……! 止血さえすれば……、まだ、逃げられる……ッ!!)」

話術士「……まーだ、逃げようなンて考えてンのかぁ? 人のフィアンセを散々クズだのクソだのとのたまっておいて、今更逃げようなンて虫が良すぎンだ……よッ!!!」ザクッ

アルガス「!? ぐあぁぁあああぁぁッ!!」

話術士「ざぁンねン、これで逃げられねェなぁ? もう片方の足も地面に縫い付けてやろうか、あぁッ!?」

アルガス「ク、クソッ……! この、ゲス野郎どもが……!」

話術士「誰が喋っていいっつったンだよ、このクソ野郎がッ!! 土下座と言わずに今すぐブチ殺されてぇかぁッ!?」

アルガス「………」





ラムザ「(相変わらずこえぇwwwwwwwwwwwwwっていうかフィアンセじゃねぇよwwwwwwwwwww勝手に結婚する気でいるんじゃねぇよwwwwwwwwwwwwwwwww)」

話術士「さ、ラムザちゃん♥ ゴキブリは捕まえたわよぉ♥」

ラムザ「ありがとう、助かるよ」

話術士「いいのよぉ、フィアンセのためだもの♥ それよりもぉ、さっさと土下座させちゃいましょぉ?」

ラムザ「だからフィアンセじゃねーよばかwwwwwwwwwwwwwwwww何なの?wwwwwwww押しかけ女房にでもなるつもりなの?wwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「いいからいいからぁ、細かいことは気にしないのっ♥」

ラムザ「クソビッチがwwwwwwwwwwwwwwwwもういいわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「それじゃ、クソ野郎には早速土下座してもらおうかな! フランソワは足を持ってくれ!」

話術士「りょうかぁい♥」

アルガス「!? ま、待て……!ま、まさか、本気じゃないよな? 本気でそんなことさせるわけねぇよな、なぁッ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、往生際が悪いわよぉ~!男らしくしなさいよっ!」

アルガス「ま、待て……!悪かった……、オレが悪かったッ!! 謝るから、だからッ……!」

ラムザ「ばーかwwwwwwwwwwwwwwwwもう遅いよーだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「や、やめろ、やめてくれッ! 頼むからッ!!」

ラムザ「だいじょーぶだいじょーぶwwwwwwwwwwww死にそうになったらケアルしてあげるからwwwwwwwwwwwwwwwww鉄板の上でだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「それじゃ離すぞーwwwwwwwwwwwwwwwいくぞーwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「や、やめ──ッ!」






ラムザ「焼けた鉄板の上にアルガスぐしゃーっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「が、ぎぃあぁぁああああぁあああああああああぁぁぁあああああッ!!!!!!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

  ブス…  ∫ ;′ ∫  ,;′
   ブス…',. -――-゙、  ;'  ジジジ…

    ;  /      へ `>、'; ∫
   _;'___{.  ,>-/、/=;´イヽ;'_  
  /三三j='rー、\_>、)_℡, >;;〉三'`、ジジ…

 /三三└'゙ー:;‐;;‐;;'`ー;;ヾ'`"´三'三;`、
 囮ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ囮
 囮災炎災炎炙災炒炎災灸災炭囮
 ◎┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴◎




ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ。や~ねぇ、人間の焼ける臭いって。いつになっても好きになれないわぁ~」

ラムザ「さらっと怖いこと言うなよwwwwwwwwwwwwwwそんなに頻繁に嗅ぐようなもんじゃないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「えっ? あ、あぁ~……、ちょ、ちょっとした言い間違いよぉ。 ラムザちゃんは何も気にしなくていいの、ゴメンネ♥」

ラムザ「(こいつまじでやべぇwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

アルガス「あ……、あぁ……ッ!あああ……ッ!!!」

ラムザ「おっと、そろそろヤバいかな? フランソワ、回復だ」

話術士「はぁい♥」

アルガス「あ、ぁ……」

話術士「清らかなる生命の風さん、失いし力となってくださいなっ♥ ケアル♥」

ラムザ「その詠唱なんとかならねーのかよwwwwwwwwwwwwwwきめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「なによぉ、いいじゃない!こっちのほうが集中できるのよぉ~!」

ラムザ「詠唱までビッチとかwwwwwwwwwwwwww筋金入りすぐるwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「もうっ、アタシのことはいいのぉ! それよりもほら、傷が治ったわよぉ?」

アルガス「……ッ!? ぎゃぁぁあああぁぁぁあああッ!?!?」

ラムザ「うっわwwwwwwwwwwwww同じところ二回も焼かれるとかwwwwwwwwwwwwwいたそーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アルガス「も、も……ッ、やめ…、や、やめぇ……!」

ラムザ「あと10回ほど繰り返したら終わりにしてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwそれまでガンバwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

話術士「こんなこともあろうかとぉ、エーテルは普段からたくさん持ち歩くようにしてるの♥ 魔力はたっぷり残ってるわよぉ♥」

ラムザ「だってさwwwwwwwwwwwwwwwwww頑張れwwwwwwwwwwwwwwwふぁいと、だよっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

─────────


アルガス「ハァッ、ハァッ……」

ラムザ「おーおーご苦労さんwwwwwwwwwwwwwよく頑張ったねwwwwwwwwwおつかれちゃーんwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「こ、この……人でなしども、が……!」

ラムザ「いいじゃんかよーwwwwwwwww魔法のお陰で火傷一つ残ってないんだからさーwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「そういう、問題じゃ……、ねぇん、だよッ……!」

ラムザ「まあまあwwwwwwwwwwwいいじゃんいいじゃんwwwwwwwwwあと少しで僕の気分もすっきりするんだからさwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「あと少し、だと……!? まだ、足りないってのかッ!?」

ラムザ「焼き土下座もいいけどさぁwwwwwwwwwwwちょっと物足りないっていうかーwwwwwwwwwwwwwもう少し誠意を見せてもらいたいっていうかーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ク、クソ野郎……!これ以上、何をしろってんだ……!」


ラムザ「舐めろよ」

アルガス「……は?」

ラムザ「僕の靴を舐めろ、家畜野郎。そうしたら全部水に流してやるよ」

アルガス「………」

ラムザ「ほらほら、早くしてくれないかな。片足上げて座るって地味に疲れるんだよね」

アルガス「………」

ラムザ「ほらぁー!さっさとしてよぉ! それともあれかな?君、ここで死にたいのかな?それなら僕は止めないけど」

話術士「いいのよぉ、死にたいならいつでも言ってくれれば。 ……全身を余すことなく切り刻んで、原型が残らねぇほどのステキな死体に仕上げてやっからよぉ……!」

アルガス「」



ラムザ「ほら、早くしろよーwwwwwwwwwwwwwww僕の気が変わる前にさーwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「……クソがッ!!」ペロッ



バリバリバリバリッ


アルガス「があああああああああああああッ!?」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ばっかwwwwwwwwwwこいつほんとばかwwwwwwwwwwwwwwマジで舐めやがったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「あ、あぐ……!あぁぁ……ッ!!」

ラムザ「ブーツの表面の素材にさーwwwwwwwwwwwwクアールの毛皮を使ってるんだよねーwwwwwwwww帯電性よすぎて困っちゃうよwwwwwwwwwwwwwwwらんじんのたまをちょっと触れさせておいただけで帯電しやがんのwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ぐ、あぁ……!」

ラムザ「ちなみに肌に触れる内側はラバー素材だからwwwwwwwwwwwwww僕が感電する恐れはないんだよねwwwwwwwwwwwwwwww安心して舐めておくれよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ふぉ、ふぉの……ふぇふひゃろぅ……!」

ラムザ「何言ってるかわかんねーwwwwwwwwwwwwwwwwwww舌痺れすぎwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「おらっwwwwwwwww口元がお留守だぞwwwwwwwwwwwwww早く舐めろよwwwwwwwwwwwしゃぶれよおらっwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「だいじょーぶだいじょーぶwwwwwwwwwwww危なくなったらまたケアルで助けてあげるからwwwwwwwwwwwゆっくり舐めていってねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────


アルガス「は、ぐ……! はぁ、はぁッ……!」

ラムザ「はーいおつかれちゃんwwwwwwwwwwwwよく頑張ったねwwwwwwwwwwえらいえらいwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「こ、の……!殺すッ……!いつか絶対、殺してやるぞ……ッ!!」

ラムザ「やだーっwwwwwwwwww怖いよーっwwwwwwwwwwwwww助けてガフガリオンwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「知らン、オレを巻き込むな……」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「(こいつは本当にベオルブの人間なのか……? やることがゲスすぎるぞ……)」



ラムザ「……ま、よく頑張ったと思うよ、本当。これならまぁ、僕も今までのことは水に流してあげてもいいかな?」

アルガス「……ッ、当然だ、このクソ野郎ッ! 散々好き勝手しやがって、今後はこうはいかねぇからなッ!!」

ラムザ「そうやってすぐ人をクソ野郎呼ばわりする。 ……ま、これからは同僚になるわけだし、そのくらいは大目に見てあげるよ」

アルガス「(クズ野郎が……! 精々いい気になっていやがれ、すぐに寝首を掻いてやるッ……!)」

ラムザ「(……とか思ってるんだろうなぁwwwwwwwwwwwwww怖い怖いwwwwwwwwwwwこれだから没落貴族はwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「ま、そういうわけで。これからよろしく頼むよ、アルガスくん」

アルガス「……フン」

ラムザ「ちなみに寝首を掻こうとしても無駄だからねwwwwwwwwwwww先に言っておくけどwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ッ!?」

ラムザ「図星ってかwwwwwwwwwwwwわかりやすいなぁほんとwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ラムザ「……ま、僕としても君みたいな三流貴族に殺されるのは癪だからね。少しばかり手は打たせてもらったよ」

アルガス「なに……?」

ラムザ「ヘイ、フランソワ!そっちの首尾はどうだい!」

話術士「ん~、ちょぉ~っと待ってねぇ~……」

アルガス「……?」



話術士「……よし、できたぁ! それじゃあお願いね、ジュラエイビスちゃん♥」

ジュラエイビス「ギャァッ!!」

話術士「気を付けていくのよぉ~」

ラムザ「うん、これでよし。僕も安心して眠れるというものだよ」

アルガス「何だ、今の鳥は……? 今の行動に、一体何の意味がある……?」

ラムザ「ちょっとばかり手紙を届けてもらうだけだよ。フランソワの実家のほうにね」

アルガス「あの女の、実家だと……? ……確か、ウォージリスを拠点に商売してる富豪の生まれだったか……?」

ラムザ「お、よく覚えてたね。単細胞のくせに」

アルガス「………」

ラムザ「まぁ、君がおかしな気を起こさないように、ちょっとした対策をね。聞きたいかい?」

アルガス「……言ってみろ」

ラムザ「素直でよろしい。それじゃあ教えてあげよう」

アルガス「………」

ラムザ「あのジュラエイビスが持っていた手紙には、フランソワからの部下への指示が記載されていてね。道中に何も起こらなければ、数日でウォージリスに着くはずさ」

アルガス「……指示、だと? 一体何を命じた……?」

ラムザ「なに、簡単なことさ。手紙に書いた内容は一つだよ」









ラムザ「今すぐランベリーに向かって、サダルファス家の人間全ての身柄を確保しろってね」

アルガス「ッ!?」

ラムザ「おやおやぁ?wwwwwwwwwwどうしたのかなアルガスくんwwwwwwwwww顔色が悪いよぉ?wwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「お、おまえ……、おまえッ!!」

話術士「おぉっと、そこまでだクソ野郎。それ以上その汚ねぇ手を動かしてみろ、大事な家族を残して先立つことになるぜぇ?」

アルガス「くッ……!!」

話術士「今は随分と便利な時代になったモンだよなァ、没落貴族サマよぉ? 昔はランベリーに行くにはチョコボで行軍するしかなかったケドよぉ、今は船を使えばたったの数日で着いちまうンだからなぁ!テメェが今から必死こいて向かうのと、アタシの部下どもがテメェの身内を確保するの……どっちが速えぇか見物だなぁ!くっくくッ!」

アルガス「」

話術士「さぁて、これで自分の立場は理解しただろ? テメェがもし、万が一にでもラムザちゃんに危害を加えようなンて考えでもしようモンならッ!その瞬間ッ!テメェの知人、友人、兄弟、両親ッ!!その全ッ員がこの世とオサラバすることになるぜぇッ!!あっはははははッ!!」

アルガス「」

ラムザ「ま、そういうことでwwwwwwwwwwwwwwww仲良くやろうねwwwwwwwwwwwwwwwアルガスくんっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

話術士「あはは!あはははははっ!!」



ガフガリオン「(とンでもねぇ奴を押し付けられちまった……)」

─────────


ガフガリオン「(そうだ……。あの日から、全てがおかしくなっちまったンだ)」



ラムザ「アルガスの顔にチョコボのフンべちゃーっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「ぶぉッ!? ゲホッ、ゴホッ! ラムザてめぇぇぇッ!!」

ラムザ「うわきったねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwえんがちょえんがちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアルガス菌パースwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやめろよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやーめーろーよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うわーっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwラッドきたねーっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアルガスになっちゃうぞーwwwwwwwwwwwwwwwwwwきたねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「おまwwwwwwwwwwwwやめろよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwほんとやめろよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwマジやなんだけどーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこいつまじうざいんだけどーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」

ガフガリオン「(どうしてこうなった)」

─────────


ガフガリオン「なンだ、ラムザ、アルガス。さらっていった奴を知っているのか?」

ラムザ「ええ、まぁ……」

アルガス「……嫌ってくらいにな」

ラッド「ん、そうなのか?」

ガフガリオン「………」



ガフガリオン「(王女誘拐は、ゴルターナ軍に扮した北天騎士団の連中によって行われる手筈だった……。だが、あの男……オレの記憶が間違っていなければ、奴は骸騎士団のゴラグロスだ。仮に違ったとしても、少なくとも、ダイスダーグの手の者には見えなかった……)」

ガフガリオン「(一体、何故だ……?何故、奴が生きている? 何故、今になって現れた? 本物の実行犯役の連中は、何をやってるンだ……?)」

ガフガリオン「(誰かがオレたちの計画を嗅ぎ付けて、北天騎士団よりも早く王女を確保しようと考えたのか……? バカな、この緊迫した情勢下で、そンな酔狂なことを考える奴がいるものか……!)」

ガフガリオン「(クソ……!オレはどう動くべきだ……?)」



ガフガリオン「………」

ラムザ「ガフガリオン?」

ガフガリオン「……いや、何でもねぇ」

アルガス「………」

ラヴィアン「あ!」

アリシア「アグリアス様!」

アグリアス「………」

ラヴィアン「あ、あの、アグリアス様……」

アグリアス「……オヴェリア様を連れているのだ、そう遠くへは行けないだろう」

アリシア「と、いうことは……」

ガフガリオン「追いかけるつもりか?」

アグリアス「当然だ! このままでは王家に対して顔向けができん!」

ガフガリオン「………」



ガフガリオン「オレたちは手伝わンぞ。契約外だからな!」

アグリアス「正式な騎士でもない輩の手助けなどこちらから断る! 自分の失敗は自分の力で補うのが騎士というもの。これは我々護衛隊の役目だ!」

ガフガリオン「(フン、話が早くて助かるぜ。計画に狂いが生じてしまった以上、オレも迂闊に関わりたくはないンでね……)」

アルガス「………」

アルガス「(……待てよ……? ゴラグロスの野郎が生きてるってことは…)」


シモン「ア、アグリアス殿……」

アグリアス「!! 大丈夫ですか、シモン殿!」

シモン「……姫は、姫はどうなされた?」

アグリアス「………」


アルガス「(生きてるって、ことは……)」


アグリアス「申し訳ございませぬ。オヴェリア様は必ず私が……!」

シモン「い、いかん…、それでは…アグリアス殿が……」

アグリアス「心配召されるな。騎士の名誉にかけてお助けすることを誓いますッ!」

アルガス「………」



『騎士の名誉だっておwwwwwwwwwwwwwそんなもんベオルブの名の前じゃゴミも同然だぜwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『言うねぇディリータwwwwwwwwwwwwww間違ってはいないけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』



アルガス「(……ま、まさかッ! あのクズ野郎も……ッ!?)」

アグリアス「そういうわけだ! 行くぞ、ラヴィアン、アリシア!」

ラヴィアン「はっ!」

アリシア「やっぱり行くんですね……、了解です」

アルガス「……ッ!」



アルガス「オ、オレも……、オレも行くッ! 足手まといにはならない!!」

ラムザ「えっ」

ラッド「えっ」

ガフガリオン「何を言ってンだ! オレたちには関係ねぇことなンだぞ!」

アルガス「確かめなきゃならないんだ!この目で確かめなきゃならないんだ!」

ガフガリオン「……さっきの男か?」

アルガス「さっきのヤツも、あいつを裏で操っているであろうヤツのこともだッ! あのクズが本当に死んだってことをこの目で確かめるまで、オレはおちおち夜も眠ることができないんだよッ!!」

ラムザ「(何言ってんのこの人?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラッド「(さぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ガフガリオン「何言ってンだおまえ。ストレスでとうとうイカれちまったか?」

アルガス「」

ラムザ「うーん、僕は反対だな。何だか嫌な予感がするし、王女誘拐だなんて、一介の傭兵が関わるべき範疇を超えてるよ」

ラッド「右に同じく。オレたちの仕事は王女の道中の護衛であって、仕事の前に攫われた王女の救出じゃないからな。契約外ってやつだろ」

アルガス「(こ、このクズども……!こんな時だけまともなこと言いやがって……!)」

ガフガリオン「ま、そういうこった。諦めるンだな、アルガス」

アルガス「………」



アグリアス「……話は終わったか? ならば、ここでお別れだ。私たちは急がなくてはならぬのでな」

アルガス「ま、待ってくれッ! だったらオレだけでも一緒に連れて行ってくれ!頼むッ!!」

アグリアス「それは、構わんが……。他の者はいいのか?」

ラムザ「……まあ、いいんじゃない? アルガスがそこまで言うんだ、何か考えがあってのことなんだろうしね」

アルガス「………」

ラッド「しょうがないな、付き合ってやるよ。5000ギルな」

ラムザ「僕も付き合うよ。50000ギルでいいよ」

アルガス「こ、このゲス野郎どもがッ!!」

アグリアス「」



ガフガリオン「……チッ、仕方ねぇなぁ。どうなっても知らンぞ、オレは……!」

─────────


騎士らしき男「……首ひとつにつき500ギル出そう。それでどうだ?」

傭兵「ダメだ。話にならん。2000だ。首ひとつ2000だ」

騎士らしき男「貴様たちを“異端者”にするのは簡単なことなんだぞ」

傭兵「オレたちを脅す気か? …1000ギルでどうだ?」

騎士らしき男「調子乗ってんじゃねェェェぞボケがッ!!」

傭兵「あべしッ!?」

騎士らしき男「黙って聞いてりゃ足元見やがってクソ野郎がッ!貴様のようなゴミクズも当然の傭兵風情に4桁も出せるかボケッ!神殿騎士団舐めてんじゃねェぞカスがッ!この場で異端者認定して叩き殺してやろうかァッ!?」

傭兵「」



騎士らしき男「700だ。それ以上は出せん」

傭兵「」

騎士らしき男「無言は肯定と受け取るぞ? いいな?」

傭兵「……わ、わかったよ。それで手を打とう」

騎士らしき男「よし。やつらはすぐにやってくる。一人残らず殺すんだ、いいな!失敗すれば貴様の首が飛ぶぞッ! 何処へ逃げようと無駄だ!地の果てまでも追い詰め、必ずこの手で貴様の首を撥ね飛ばしてやるからなッ!!」

傭兵「ふぇぇ……」

騎士らしき男「フン。噂をすればなんとやらか……。よし、やつらがターゲットだ。 しっかりやるんだぞ!」

傭兵「………」

騎士らしき男「返事はどうしたァッ!! 今すぐブチ殺されてェかァッ!?」

傭兵「イ、イエスサーッ!!」

騎士らしき男「よし、それでいい。後は任せたぞ」

傭兵「ふぇぇ」



ラムザ「あれは……傭兵かな? どうやら戦う気満々のようだけど」

アルガス「よ、傭兵……嬲り殺し……ごじゅうまん…ぎる……」

ラッド「うっわwwwwwwwwwwwこいつすっげぇ汗かいてるんだけどwwwwwwwwwwどうしたんwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「彼、傭兵にはちょっとしたトラウマがあるんだよwwwwwwwwwww何も聞かないであげてwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「マジでwwwwwwwwwww今度その話kwskwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「オーケーオーケーwwwwwwwwwwww期待して待ってろwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「よっしゃwwwwwwwwwwwwんじゃさっさと仕事片付けて帰ろうぜwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「了解だよマイフレンドwwwwwwwwwwwwww楽しみに待ってておくれよwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」



傭兵「あ、あいつはガフガリオンじゃねぇか! くそッ!700じゃ少なすぎだぜ!」

ガフガリオン「チッ、待ち伏せか! ご苦労なこったぜ!!」

アグリアス「嫌なら帰ってもよいのだぞ」

ガフガリオン「金にならンことはしない主義なンだが ま、これはサービスだな!」

アグリアス「恩着せがましいことを!」

傭兵「ち、畜生、やってやるッ! 野郎ども、かかれぇぇぇッ!!」

─────────


傭兵「あ、ぐ……!ち、ちくしょ……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(誰に雇われたのかは知らねぇが……相手が悪かったな)」



傭兵「く、くそ……!こんなん、で、700…ギル、なんて……、わり、に…合わ、ねぇ……!」

ラムザ「なwwwwwwなwwwwwwひゃwwwwwwwwくwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「安すぎワロタァwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「700ギルってなんなんwwwwwwwwwwww僕の3歳の頃の小遣いですら30000ギルはあったのにwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwたけぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「700てwwwwwwwwwこの人数相手に首ひとつ相手に700てwwwwwwwwwwwwwどんだけブラック企業wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「700じゃチョコボのエサ代にもならねぇなwwwwwwwwwwwwそんなんで命かけられるかwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「っていうかそれガチ話なん?wwwwwwwwww流石にネタでしょ?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ヘイそこの傭兵wwwwwwwwwwおまえは本当に700ギルで雇われたのか?wwwwwwwwwwwwwwwww」

傭兵「……文句、あんのか……!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「えーマジ700!?wwwwwwwwwwwやすーい!wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「700ギルが許されるのはチョコボのエサまでだよねーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「キモーイwwwwwwwwwwキャハハハハハハwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

傭兵「」

アルガス「(やっぱこいつらクズだわ。どうしようもないクズだわ。ランベリーに帰りてぇ……)」

アグリアス「こんなところで時間を費やしている場合ではない……。早くオヴェリア様をお助けせねば……」

ガフガリオン「どこへ行こうっていうンだ。どこへ逃げたかわからンだろうが?」

アグリアス「奴らが逃げるところは一ヶ所だけだ。あそこに決まっている!」

アルガス「あそこ……?」

アグリアス「難攻不落の要塞……、ベスラ要塞だ」

ラヴィアン「ベスラ要塞……厄介ですね」

アリシア「アラグアイの森を通らなきゃならないんですか……。いやだなぁ……」

アグリアス「こら、弱音を吐くな!」

ラヴィアン「で、ですが……!」

アリシア「弱音を吐きたくもなりますよ。よりにもよってあの森だなんて」

アグリアス「オヴェリア様の命が懸かっているのだぞ、まったく……!」

アルガス「……?」

アルガス「なぁ。そのアラグアイの森ってのは、そんなにヤバい場所なのか?」

ガフガリオン「なンだ、おまえ、何も知らンのか? ……そういえば、おまえは元は余所者だったな。なら仕方ねぇか」

アルガス「………」

ガフガリオン「アラグアイの森。ちょうどこことベスラ要塞の間に位置する大森林だ。昔はゴブリンどもの住処として有名だったンだが……」

アルガス「ゴブリン程度なら、大した労力もかからないんじゃないのか?」

アグリアス「一年前に起きた火災でスウィージの森が全焼してからは、そこから流れてきたモンスターたちがアラグアイで繁殖し……。今やゴブリンだけに留まらず、牛鬼やスケルトン、トレントといった多種多様なモンスターの巣窟となっている」

アルガス「」

ガフガリオン「ったく、どこのどいつがやったのかは知らンが、余計なことをしてくれたモンだぜ」

アグリアス「まったくだ。あの森は、絶滅したモーグリが暮らしていたとされる貴重な土地だったというのに……」

アルガス「」

ラッド「世の中には悪いヤツもいるもんだなぁ、ラムザ?」

ラムザ「ほんとだよ。貴重な森林に火をつけるなんて、そんなことする馬鹿の親の顔が見てみたいものだよ」

アルガス「(おまえが言うな!!)」

─────────


ブラックゴブリン「ゴブゴブ! ゴブゴブゴブッ!!」

チョコボ「ク、クェ~ッ!!」

ゴブリン「ゴブ……? ……ッ! ゴブゴブーッ!!

ブラックゴブリン「ゴブッ?」



ガフガリオン「どうやら、オレたちは運がよかったらしいな」

アグリアス「そのようだな。敵がゴブリンのみで構成されているのはありがたい。 ……それにしても、こんなところにチョコボが?」

ガフガリオン「ゴブリンの森に迷い込むとはマヌケなチョコボだぜ!」

ラムザ「(ゴブリンにチョコボかぁ……思い出すなぁ、ベオルブでの輝かしい日々。懐かしいなぁ……)」

ガフガリオン「……で、どうするンだ、アルガス?」

アルガス「フン、聞くまでもないだろ。こんなところで無駄な時間を費やすわけにはいかねぇ」

ガフガリオン「ま、そのとおりだな。金にならンことはするもンじゃない」

アグリアス「可哀想だが、今はオヴェリア様をお救いするのが先決だ。すまない」

チョコボ「ク、クェ~……」

チョコボ「クェ~……」

ラムザ「(そうそう、チョコボといえば……あのクソチョコボには腹が立ったなぁ。もう少しでウィーグラフにとどめを刺せるところだったのに、あのチョコボが邪魔をしたせいで……)」

チョコボ「クェッ、クェェ~……!」

ガフガリオン「チッ、そンな目で見るンじゃねぇよ」

アグリアス「オヴェリア様のためなのだ……すまない……」

ラムザ「(ま、調子乗ってたところを丸刈りにしてやった時が清々したけどねwwwwwwwwwwwwあのチョコボの情けない鳴き声ときたらwwwwwwwwwwwwwもう最ッ高wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

チョコボ「ク、クェェ……!クェ~……!」

ラヴィアン「……少し、かわいそうです」

アリシア「ねぇ、今からでも助けてあげようよ……?」

チョコボ「クェェ~……」

ラムザ「(そうそうwwwwwwwwwちょうどこんな感じのなっさけない鳴き声でwwwwwwwwwwwwwww  ……?)」



ラムザ「ん?」

チョコボ「クェッ?」



ラムザ「………」

チョコボ「………」



ラムザ「……あっ」

チョコボ「!?」

ラムザ「おまえwwwwwwwwwwあの時のwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

チョコボ「グェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ッ!!?!?!?」

ラムザ「ようwwwwwwwwww久しぶりじゃんクソチョコボwwwwwwwwwwwwちゃんと毛ぇ生えてきてよかったねーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

チョコボ「ク、クェェェ~……!」

ラムザ「なんだよ逃げんなよーwwwwwwwwww後ずさってもゴブリンしかいないぞーwwwwwwwwwwwwwwwww」

チョコボ「クェッ!?」

ブラックゴブリン「ゴブゴブーッ!!」

ゴブリン「ゴブッ!ゴブゴブッ!!」

チョコボ「ク、クェ~……」

ラムザ「(あーあーうるさいゴブリンどもだよまったくwwwwwwwwwwwwww焼き払ってしまいたくなるなぁwwwwwwwwwwwwwwあの時のゴブリンどもみたいにwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ブラックゴブリン「ゴブッ!ゴブゴブゴ……ブ………?」

ゴブリン「ゴブ?」

ブラックゴブリン「ゴ、ゴブ……?ゴブゴブ……?」

ゴブリン「!? ゴ、ゴブ……?」

ラムザ「ん?」

ブラックゴブリン「………」

ゴブリン「………」



『見てよディリータwwwwwwwwwwwwwwゴブリンどもがケツに火ィ付けて無様に逃げ回ってるぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『だせぇwwwwwwwwwwww畜生の分際で布の服なんざ着てるからこうなるんだよwwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwww』

『そうれwwwwwwwかとんのたま追加だドン!wwwwwwwwwwwwwぼーんwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『追wwwwwいwwwww打wwwwwちwwwwwwwwwwwwwwほんま鬼やであんたwwwwwwwwwwwwwwwww』

『おら逃げろ逃げろwwwwwwwwwwww死がおまえたちに追い付いちまう前になぁwwwwwwwwwwwwwwふひひっwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『恨むなら自分か神様にするんだなwwwwwwwwwwww神様なんてもんがいればだけどなwwwwwwwwwwwwwwww』

『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』



ブラックゴブリン「………」

ゴブリン「………」












ブラックゴブリン「ゴ、ゴビャァァァァァッ!?」

ゴブリン「ゴビャァッ!ゴビャァァァァァッ!!」

ラムザ「えっ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「おいラムザ、なんかゴブリンどもが全員おまえのことガン見してるぞ?」

ラムザ「え、何……?気持ち悪っ」

アルガス「………」

ラッド「おまえ何したんだよwwwwwwwwwwすっげぇ怯えてんぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「しらねーってばよwwwwwwwwwwww僕に畜生の知り合いなんかいないわwwwwwwwwwwwアルガス以外wwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ひっでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(スウィージの生き残りが流れ着いた森に、ゴブリン……。まさか、な……)」



ガフガリオン「……それで、どうするンだ? 結局、あのチョコボは助けるのか?見捨てるのか?」

アグリアス「む……」

ラヴィアン「アグリアス様……」

アリシア「可哀想ですよ、アグリアス様」

アグリアス「う、うーむ……、仕方あるまい、助けよう。オヴェリア様をお救いするのに役立つかもしれん」

ラヴィアン「アグリアス様!」

アリシア「やった!さすがアグリアス様!」

ガフガリオン「……チッ、結局こうなるンだな。まあいい、そうと決まればさっさと蹴散らすぞ!」

アルガス「了解」

ラッド「はいよ、了解だ」

ラムザ「うぇーいwwwwwwwwwwりょうかーいwwwwwwwwwwwwwww」


ブラックゴブリン「ゴ、ゴブッ!?」

ゴブリン「ゴビャァッ!?」

ラムザ「そんじゃまwwwwwwwwwwwwゴブリンどもをかるーく皆殺しにwwwwwwwwwwwwwwww って……」










  / ̄ ̄ヽ ̄ ̄\      / ̄ ̄ヽ ̄ ̄\      / ̄ ̄ヽ ̄ ̄\
 ∠  レ |  ⌒ヽ      ∠  レ |  ⌒ヽ       ∠  レ |  ⌒ヽ 
  \__ノ丶  )|      \__ノ丶  )|       \__ノ丶  )|
   (_と__ノ⊂ニノ       (_と__ノ⊂ニノ        (_と__ノ⊂ニノ





ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「土wwwwwwwwwww下wwwwwwwwwwwwww座wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「おまえほんと何したんだよwwwwwwwwwwwww抵抗する気力ゼロじゃねーかwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だから知らないってばwwwwwwwwwwwww何なのこの畜生どもwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(ま、間違いない……ッ! あの時のゴブリンたちだ……ッ!!)」

ブラックゴブリン「ゴ、ゴブー……」

ゴブリン「ゴブ、ゴブゴブ……」

ラムザ「何言ってるか全然わかんねーwwwwwwwwwwwwきもいwwwwwwwwwwwwwイヴァリース語でおkwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「とりあえず戦う気はないみたいだなwwwwwwwwwwwwなんか知らんがラッキーだなオレらwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「どういうことだってばよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」


ガフガリオン「……何だか知らンが、戦わずに済みそうだな?」

アグリアス「一体、どういうことだ……? 何故、あのゴブリンたちはラムザに頭を下げているのだ?」

ラヴィアン「ま、まあ、いいのでは? 我々も無駄に戦闘にならずに済みましたし……」

アリシア「チョコボも無事ですしねっ」

アグリアス「う、うーむ……。これでいいのだろうか……?」



ブラックゴブリン「ゴブ……ゴブゴブゴブ……」

ゴブリン「ゴブー……」

ラムザ「うーん、フランソワがいれば通訳を頼めたんだけどなぁ……」

ラッド「オレたちは魔獣語なんざわからないしな。まあ何にせよ、おまえに逆らうつもりはないみたいだぜ?」

ラムザ「え、そうなの?」

ブラックゴブリン「ゴブッ」

ゴブリン「ゴブー」

ラムザ「……そうなのかな? まあいいけどね、余計な手間が省けて」

アルガス「………」

ラムザ「おらっwwwwwwwクソチョコボwwwwwwwwwwwwこれでいいだろwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク…クェ~ッ!!」

ガフガリオン「よかったな、おまえ。ラムザに感謝しろよ」

ボコ「クェッ!?」

ラムザ「そうだぞ感謝しろよーwwwwwwwwwwwww僕はおまえの命の恩人なんだからなーwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク、クェェ~!」

アグリアス「な、何だ??」

ラヴィアン「アグリアス様の後ろに……」

アリシア「隠れちゃいましたね……」

ラムザ「逃げてんじゃねーよ恩知らずがwwwwwwwwwwwwwさっさと戻ってこないとまた丸刈りにしてやんぞおらっwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」

アグリアス「」

ラヴィアン「」

アリシア「」

ラムザ「さーてwwwwwwwwwwおまえは普通のチョコボと違って賢そうだからwwwwwwwwwwwwこっちの言ってることはわかってるんだろ?wwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク、クェ~……」

ラムザ「だったらわかるよなぁwwwwwwwwwww命の恩人には誠意を見せないとなぁ?wwwwwwwwwwwwそこには人もチョコボも関係ないってわかるよなぁ?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク、クェ……」

ラムザ「ってことでwwwwwwwwwwおまえは今日から僕の下僕二号なwwwwwwwwwwwwww精一杯ご主人様に尽くせよ家畜wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」

ラムザ「いやー助かるわーwwwwwwwwww移動で何時間も歩くのってかったるくてさーwwwwwwwwwwwwこれで楽できるわーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「いいなぁラムザwwwwwwwwwたまにはオレにも乗せてくれよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「もちろんさマイフレンドwwwwwwwwwwwっていうか二人乗りくらい余裕でしょ余裕wwwwwwwwwwwwwwwついでに荷物も積み込もうずwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「そりゃいいなwwwwwwwwww武器とか防具って地味にクソ重いんだよなwwwwwwwwwwwww助かるわーwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「んじゃそういうことでwwwwwwwwwwwwこれからよろしく頼むよチョコボくんwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」

ラッド「それで、ラムザ? このゴブリンたちはどうするんだ?」

ブラックゴブリン「ゴ、ゴブー……」

ゴブリン「ゴブゴブー……」

ラムザ「うーん……。ここまで見事な土下座をされちゃうと、殺すのはちょっと躊躇っちゃうなぁ」

ラッド「珍しいな、おまえがそんなことを言うなんて。見逃してやるのか?」

ブラックゴブリン「ゴブッ?」

ゴブリン「ゴ、ゴブー……?」

ラムザ「いや……下僕の素質がありそうだなぁと思ってね。せっかくだからこいつらも連れて行こうかな、色々と使えそうだし」

ブラックゴブリン「」

ゴブリン「」



ラッド「マジかwwwwwwwwwwゴブリン仲間にしちゃうのかwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いや、だってさwwwwwwwwどこぞの没落貴族サマよりも見事な土下座なんだもんwwwwwwwwwwwwwこいつらも下僕になるのを望んでるんだよきっとwwwwwwwwwwwwwww」

ブラックゴブリン「ゴブッ!?ゴブゴブゴブッ!?!!?!?」

ゴブリン「ゴブッ!? ゴビャァァァッ!?!?」

ラムザ「そうかーそんなに嬉しいかーwwwwwwwwwwwwwそんなに喜ばれるとこっちまで嬉しくなっちゃうなぁwwwwwwwwwwwwwこれからよろしくねwwwwwwwwwwwwたっぷり可愛がってやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ブラックゴブリン「」

ゴブリン「」

ラムザ「さ、行きましょう、アグリアスさん」

アグリアス「あ、ああ……ところで」

ラムザ「どうしました?」

アグリアス「……そのチョコボとゴブリンたちは、本当に連れて行っていいのか?」

ラムザ「えっ?」


ボコ「クェェッ!グェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ッ!!」

ブラックゴブリン「ゴビャァァァァッ!!!」

ゴブリン「ゴブゴブゥゥゥッ!ゴビャァァァッ!!」

アグリアス「………」


ラムザ「どうしたんです、アグリアスさん?」

アグリアス「……いや、その、なんだ。私には、その……なんというか、とても嫌がっているように見えるのだが……」

ラムザ「まっさかーwwwwwwwwwwwwこんなに喜んでるじゃないですかーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アグリアス「そ、そうなのだろうか……?」

ラヴィアン「え、えぇ……?」

アリシア「いやいやいやいや……」


ボコ「クェェッ!クェェェェ~ッッ!!」

ブラックゴブリン「ゴブゴブーッ!!」

ゴブリン「ゴビャァァァァッ!!」

アグリアス「その、ラムザ? モンスター育成に詳しくない私が言うのもなんだが、これはどうみても……」

ラムザ「大丈夫ですってwwwwwwwwwww僕の知り合いに魔獣語のわかる話術士がいるんですwwwwwwwwwwwwwwだから僕も彼らが何を言いたいのか何となくわかるんですよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アグリアス「そ、そうなのか……?」

ラムザ「ええwwwwwwwwwwwwwww彼らも僕の役に立てて嬉しいって言ってますwwwwwwwwwwとても喜んでますよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アグリアス「そ、そうか。それなら問題ない……な? すまなかったな、疑ってしまって」

ラムザ「気にしないでくださいwwwwwwwwwwww彼らは人間の言葉を話せませんからねwwwwwwwwwww誤解されても仕方ないですよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」

ブラックゴブリン「」

ゴブリン「」

─────────


北天騎士団騎士「もう、あとがないぞ! 観念するんだな!」

ゴラグロス「ち、畜生ッ……!こんなに早く追手が来るなんて……!」

北天騎士団騎士「おとなしく王女を引き渡すんだ。そうすれば、おまえの命だけは助けてやろう!」

ゴラグロス「ほ、本当かッ!?オレを見逃してくれるのかッ!?」

北天騎士団騎士「ああ、約束しよう! さぁ、王女を渡すんだッ!!」

ゴラグロス「やった!助かった! ほら女、早く行けッ!!」

オヴェリア「」


ディリータ「ゴラグロス、勝手な真似をするのはよせ。誰がそんなことを許すと言った?」

ゴラグロス「!?」

北天騎士団騎士「な、何者──がはッ!?」



北天騎士団騎士「」

ディリータ「……次はないぞ。おまえは自分の立場をよく知っておくことだ」

ゴラグロス「す、すみませんでしたぁッ……!」

ディリータ「フン、今回は見逃してやる。さぁ、さっさと逃げるぞ──ッ!?」

ゴラグロス「ど、どうした……!?」

ディリータ「……どうやら、そう簡単にはいかないようだな。来るぞッ!!」

ゴラグロス「え、えぇ……!?」

北天騎士団騎士A「いたぞ!王女誘拐犯だッ!!」

北天騎士団騎士B「囲めッ!ここで仕留めるんだッ!!」

北天騎士団騎士C「ゴルターナ軍の手先を逃がすなッ!!」


ディリータ「……随分と増援が早いな。まるで、王女が誘拐されることを最初から想定していたかのようだ。 ……ラムザ、アルガス。おまえたちもそう思うだろ?」

ゴラグロス「な、何ッ!?」



アグリアス「オヴェリア様ーッ!!」

オヴェリア「アグリアス!!」

ガフガリオン「おいおい……どういう状況だ、こりゃあ?」

ラムザ「ディリータ……!」

アルガス「(あ、ああああああ……!あ、あの野郎、本当に生きてやがったッ!!くっそおおおおおおッ!!!!嫌な予感ってのはどうして当たるんだッ!?!?)」

ラッド「おいアルガスwwwwwwwwwwおまえ顔色やばいぞwwwwwwwwwwwwwきめぇwwwwwwwwwwwwwww」

北天騎士団騎士A「チッ!余計な連中がやってきたか! ガフガリオン、そいつらを殺せッ!!一気にカタをつけるぞッ!!」

ガフガリオン「どういうことか、よくわからンが……これも契約だ。仕方ないな!」

アルガス「!?」

ラムザ「え?」

ラッド「おい、ガフガリオン、何言ってんだ?」

ガフガリオン「ま、これも仕事だ。恨まないでくれよ、お姫さま」

アグリアス「ガフガリオン、貴様、裏切る気かッ!!」

ガフガリオン「裏切る? とンでもない。こいつらはホンモノさ」

アグリアス「何……ッ!?」

ガフガリオン「オレたちの仕事は、お姫さまが“無事に”誘拐されるようにすることだ。そして、こいつらの任務は誘拐したやつらを口封じのためにここで始末することなのさ!」

アルガス「(何だとッ!? ってことは、この誘拐は最初から……ッ!!)」


アグリアス「どういうことだ?? 誘拐が狂言だとでもいうのか??」

ガフガリオン「邪魔なンだよ、そのお姫さまはな! 正統の後継者はオリナス王子だけでいいんだ。お姫さまが生きていると担ぎ出すヤツがあらわれるからな!」



ディリータ「どうせ殺すことになるのなら、役に立ってもらおう……。ゴルターナ軍に誘拐されたことにしてそのまま殺してしまえば、邪魔なライバルを失脚させることができ、邪魔なお姫さまも処分できる……」

ディリータ「ラーグ公が書いたシナリオはそんなところだろう。……いや、そのシナリオを書いたのはきっとダイスダーグだな。ラムザ、おまえもそう思うだろ?」

ラムザ「(やべぇwwwwwwwwwwww話の半分も理解できなかったwwwwwwwwwwwwつまりどういうことだってばよwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ディリータ「おまえちゃんと人の話聞けよwwwwwwwwwwww今オレめっちゃかっこいいこと言ったところなんだからwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwなんでばれたしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「顔見ればわかるわそんなんwwwwwwwwwwww義兄なめんなwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アルガス「(あのクソうざい口調とノリ……!間違いなく本物だ……ッ!ち、畜生ッ、何で生きてるんだよッ!きちんと死んでおけよッ!!)」

ラッド「だから顔やべぇってwwwwwwwwwwwwwww鏡見てこいよ鏡wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「うるせぇ!!」

ガフガリオン「そういうわけだ、ラムザ、アルガス。こいつらを皆殺しにするぞ!」

ラムザ「また、力の弱い者を犠牲にしようというのか……。 ……そんなことを許しはしない! これ以上、ティータのような犠牲者を出してはいけないんだッ!!」


ラッド「そんなことを許しはしない!(キリッ だっておwwwwwwwwwwwwwwラムザかっけぇwwwwwwwwwやべぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「暫く会わないうちにかっこよくなったなラムザwwwwwwwwwwwwお兄ちゃん嬉しいぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うるせーばかwwwwwwwwwwwたまにはいいだろ格好つけたってwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「これ以上、ティータのような犠牲者を出してはいけないんだッ!!(キリリッ」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おいばかやめろwwwwwwwwwwww怒るぞwwwwwwwwwwwwwww本気で怒るぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「」

アグリアス「」

オヴェリア「」



アルガス「………」

ガフガリオン「よ、よくわからンが……つまりラムザ、おまえはオレの命令には従えないというンだな?」

ラムザ「ま、そういうことになるね。兄さんと一緒に胡散臭い計画を企てているであろう人と、昔からの親友であり、義理の兄弟でもあるディリータ。どっちを信用するかと言われれば、答えは最初から決まっているよ」

ガフガリオン「そうか、残念だ。 ……なら、おまえもここで死ぬンだなッ!!」

アグリアス「ガフガリオン、貴様ッ!!」

ラヴィアン「最初から、全部仕組まれていたっていうの!?」

アリシア「最悪ッ!!」

アルガス「………」


ラッド「チッ、仕方ないな! おいラムザ、オレはおまえについて行くぞ!王女様を助けるんだろ!?」

ラムザ「ラッド……!」

ラッド「退屈な傭兵生活にも飽き飽きしていた頃だ、ちょうどいいさ!さぁ、やるぞッ!!」

ラムザ「ありがとう、ラッド!」

アルガス「………」



アルガス「(ガフガリオンの目的は王女の暗殺。この計画を企てたのは、ラーグ公か、ダイスダーグ卿か……。どちらにせよ、北天騎士団のトップクラスの連中だ)」

アルガス「(でもって、ラムザの野郎は従うつもりはないらしい。……ってことは、つまり……)」

アルガス「(……ここでガフガリオンを援護して、北天騎士団側に付けば……! オレは、自由になれる……ッ!?)」


アルガス「………」

アルガス「………」

アルガス「……い」









アルガス「いよっしゃああああああああああああッ!!!!やってやる!やってやるぞッ!!!!」

ガフガリオン「!?」

アグリアス「!?」

オヴェリア「!?」

アルガス「(ここでラムザのクソ野郎をブチ殺して、ディリータのクズ野郎も始末してしまえばッ!!もうオレを縛るものは何もないッ!!)」

アルガス「(そして、ここでこの計画に協力すれば!ダイスダーグ卿もオレの借金をチャラにしてくれるかもしれないッ!!)」

アルガス「(オレの快適な人生ッ!自由な暮らしがッ! もうすぐそこまで迫ってきてるんだッ!!)」

アルガス「(イヤッホォォォォォォォォオオオゥッ!!!!11!!11!1!!!!)」





ラムザ「ちなみにアルガス?もし裏切ったらどうなるかわかってるよね?」

アルガス「えっ?」

ラムザ「僕からフランソワへの定期連絡が一度でも途切れたら、その時はすぐにでも君の親族一同を皆殺しにする手筈になっているからね。そこのところ、忘れないでよね?」

アルガス「」

ラムザ「図星かよwwwwwwwwwwwwwwwww馬鹿かおまえはwwwwwwwwwwwwwwwwwwそう簡単に裏切らせてたまるかよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

  __,冖__ ,、  __冖__   / //      ,. - ―- 、
 `,-. -、'ヽ' └ァ --'、 〔/ /   _/        ヽ
 ヽ_'_ノ)_ノ    `r=_ノ    / /      ,.フ^''''ー- j
  __,冖__ ,、   ,へ    /  ,ィ     /      \
 `,-. -、'ヽ'   く <´   7_//     /     _/^  、`、
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   n     「 |      /.      |     -'''" =-{_ヽ{
   ll     || .,ヘ   /   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
   ll     ヽ二ノ__  {  / ハ `l/   i' i    _   `ヽ
   l|         _| ゙っ  ̄フ.rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ
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   ll     __,冖__ ,、  >  >-'     ;: |  !    i {
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  |!  |!  |!         l  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
  o  o  o      ,へ l      :.         |
           /   ヽ      :


※アルガス

アルガス「ちくしょう、畜生ッ! ガフガリオン、アンタはこの計画を知ってたのか! 何故、こんな仕事をッ!!」

ガフガリオン「何故だと!? 金を稼ぐのに理由もクソもあるか! オレはプロの傭兵なンだぞ!請け負った仕事はどんな内容でもやり遂げる、それがプロってもンだ!」

アルガス「何故、オレに話してくれなかった! どうしてだッ!!」

ガフガリオン「話したらどうした?オレを止めたか? オレたちがやらなくても誰かがこの仕事を請け負うンだ!わかるか! おまえの知らないところで誰かが死ぬンだ!それが現実だ! おまえは、おまえの知らないところで起きていることを止められるとでもいうのか!?」

アルガス「知ったことかそんなもの! アンタが事前にオレに話してさえくれていれば!オレは協力を惜しまなかったものをッ!!」

ガフガリオン「えっ」

アルガス「王女がどうなろうと知ったことじゃねぇ!殺したきゃ殺せばいいだろうがッ! だったら事前にオレも計画に参加させてくれればよかったんだ! そうしたら、オレは何でもしたのに! そうしたら、オレはラムザの言いなりになんかならずに済んだのにッ! アンタがもったいぶって計画を黙っていたせいで、オレはこのクズ野郎から離れるチャンスを逃しちまったんだよッ!! どうしてくれるんだこの野郎ッ!!」

ガフガリオン「知らねぇよ! クズかおまえはッ!!」

アルガス「やかましいッ!!」



ラムザ「見てよラッド。なんて見苦しい言い争いなんだろうね……」

ラッド「ああ、まったくだ。どんなに落ちぶれても、あんな人間にはなりたくないもんだな……」

アルガス「うるせぇ!」

ガフガリオン「うるせぇ!!」

アグリアス「オヴェリア様ッ! 今、お助けいたしますッ!!」

ガフガリオン「そうはさせるか!」

アグリアス「自分が何をしようとしているのか、貴様はわかっているのかッ!? オヴェリア様は養女といえども王家の血筋。そのような方を貴様は手にかけようというのだぞッ!」

ガフガリオン「ああ、わかっているさ!よぉく、わかっているとも! 王女といえども邪魔なら排除される! それが頂点に立つ“王家の血筋”ってヤツなンだろ? だったら遠慮はいらねぇ、オレは契約に従って、邪魔なお姫さまをブッ殺すまでさ!」

アグリアス「貴様ッ、オヴェリア様を愚弄するか!」

ガフガリオン「邪魔なら殺される……、オレたち平民と変わらんってことさ! 違うのは、おまえのような頭の固いヤツらが何も考えずに忠誠を誓うってことぐらいか!! 生きていたって、頂点に立たない限り利用されるだけなンだ。だったら今、殺された方がマシだぜッ!」

アグリアス「ならば、私が護ってみせる!!」



ラムザ「なるほどね。あなたの言い分はよくわかったよ、ガフガリオン」

ガフガリオン「だったら何だ? 今からでも、オレと一緒にお姫さまを殺す側に付くか?」

ラムザ「いいや、それは遠慮しておこうかな。今の僕は北天騎士団の一員でもなければ、あなたの部下でもない。王女暗殺なんて大それたことに興味はないし……何より、性に合わないんだよね。兄さんの手の上で、みすみす踊ってやるってのはさぁッ!」

ガフガリオン「そう言うと思ったぜ! なら、手加減はせンぞッ!!」

ラムザ「望むところさ!!」









アルガス「(おかしい……あのクズがまともなことを言ってるぞ……? これじゃあオレだけがクズ野郎みたいな流れになっちまうじゃねぇか……。いつもみたいに最低な発言しろよクズ野郎が……!)」

ラッド「(この顔wwwwwwwwwwwwこいつ絶対しょうもないこと考えてるなwwwwwwwwwwwwwwwすげぇわかりやすいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

北天騎士団騎士B「」

ディリータ「ゴラグロス、早くそっちを片付けろッ!!!」

ゴラグロス「ずあッ!!」

北天騎士団騎士C「がふッ!?」

ゴラグロス「……ふぅ。これでいいんだろ、これで!」

ディリータ「上出来、だッ!」

北天騎士団騎士A「ッ!? チッ、なかなかやるなッ……!」



アルガス「ディリータ、ゴラグロス!この野郎、生きてやがったのかッ!!」

ディリータ「こんなところで再会するとはな! あいかわらずラムザの言いなりか?」

アルガス「」

ディリータ「図星かよwwwwwwwwwwwほんと成長しないなおまえwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「う、うるせぇッ! おまえにオレの気持ちがわかるか、この王女誘拐犯がッ! どうせおまえも、金に目が眩んで王女誘拐計画に加担してるんだろ!?」

ディリータ「冗談を言うな!オレはお姫さまを助けにきたのさ! お姫さまを利用しようというやつらの手から、お姫さまを自由にするためにな!!」

アルガス「何だと……!?」

ガフガリオン「ウソを言うンじゃねぇ!おまえも雇われたンだろ? 金のために王女誘拐という仕事を請け負ったンだろ!今さらシラを切るンじゃねぇッ!!」

ディリータ「貴様と一緒にするな! 金のためにやっているわけではない!」

ガフガリオン「じゃ、誰だ?オレの仕事を邪魔するヤツは? 計画をかぎつけたガキが正義感に駆られて王女を救出に来たとでもいうのかッ!? おまえは誰に雇われている?誰からこの計画を聞いた? 言えッ!!」

ディリータ「それは貴様の知るところではない!」





ゴラグロス「(なんかどんどん取り返しのつかないことになってるぞ……。あー帰りたい……すっげぇ帰りたい……。 それにあの金髪のガキを見てると、古傷が疼くんだよぉ……)」

ラッド「(なんかあいつwwwwwwwwwwwアルガスと同じ臭いがするwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

オヴェリア「貴方は何者なの……? 味方、それとも敵……?」

ディリータ「あなたと同じ人間さ!」



ラムザ「『あなたと同じ人間さ!(キリリッ』」

ラッド「『あなたと同じ人間さ!(ドッヤァァァ』」

ディリータ「おいばかやめろwwwwwwwwwwwwwwそういうのやめろマジでwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「どの口がwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「まったくだなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「悪かったwwwwwwwwwww悪かったってばwwwwwwwwwwwwだからほんとやめてお願いwwwwwwwwwwwwww今オレすっげぇ恥ずかしいのwwwwwwwwわかるだろ?wwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

オヴェリア「」

北天騎士団騎士A「ぐあぁッ!!」

アルガス「(クソッ!あの騎士が邪魔でディリータに当たらんッ!!)」

ゴラグロス「(ばっ……!撃つなよッ!絶対オレに向けて撃つなよッ!?)」

ディリータ「(あぶねぇwwwwwwwwあいつ絶対オレのこと狙ってるわwwwwwwwwwwwwこれだから没落貴族はwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(アルガスwwwwwwwwwwwどさくさに紛れてディリータのこと狙ってるwwwwwwwwwwwせこいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

アルガス「(死ねッ!死ねッ!死ねぇぇッ!!)」


北天騎士団騎士D「あがががが」

北天騎士団騎士E「あべしっ」


アルガス「だから邪魔なんだよッ!!」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「クソがぁッ!死にやがれッ!!」

ディリータ「おっとwwwwwwwwwwwwwwwwwwwゴラグロスバリアーwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴラグロス「ぐはッ!?」

ラムザ「ひどいなディリータwwwwwwwwwwwww咄嗟に仲間を盾にするなんてwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「酷いのはそっちの没落貴族だろwwwwwwwwwwwwお姫さまを助けるんじゃないのかよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まったくだよwwwwwwwwwwwこれはちょっとペナルティが必要かなぁwwwwwwwwwwwww後でフランソワに連絡しよっとwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アグリアス「(みんな……一体誰と戦っているのだ……?)」

ゴラグロス「(い、いてぇ……ケアル……誰かケアルを……)」

オヴェリア「」

北天騎士団騎士E「」

北天騎士団騎士F「」

ガフガリオン「(チィッ! どいつもこいつもふざけた野郎だらけだってのに、着実にこっちの戦力が減ってやがるッ! 腐ってもベオルブの人間だということか……!)」


アグリアス「オヴェリア様、御無事ですかッ!?」

オヴェリア「アグリアス!」

ディリータ「ちょうどいいところに来た。オレたちは残りを片付ける。その間、精々しっかりお姫さまを守るんだな!」

アグリアス「言われなくともッ!!」



ラムザ「これで、ひとまずオヴェリア様の安全は確保できたね。どうする、ガフガリオン?まだ続けるかい?」

ガフガリオン「(この人数相手にオレ一人では、流石に分が悪い……! クソッ、ここらが潮時かッ!!)」

ラムザ「ちょっとーwwwwwwwwwどうするか聞いてるんですけどー?wwwwwwwwwwwww答えるつもりがないなら撃っちゃうよ?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ガフガリオン「……フン。そりゃ御免だ……なッ!!」

ラムザ「え、ちょ」

ガフガリオン「ラムザッ!次はこうはいかンぞッ!!」

ラムザ「………」

北天騎士団騎士G「あ、がぁ……ッ!!」

ディリータ「……これで最後か。思った以上にてこずったな」

ラッド「ああ。どこかの誰かさんが、どさくさに紛れて味方ばっかり狙ってたせいでな」

アルガス「………」

ディリータ「おまえほんとどうしようもないクズだなwwwwwwwwwwwwww何とかならんのかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「まったくだなwwwwwwwwwwwwwwww流石のオレも引いたわwwwwwwwwwwwwww空気嫁wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「うるせぇ!!」

ゴラグロス「(あの、そろそろケアルを……)」



アグリアス「オヴェリア様、もう大丈夫です」

オヴェリア「ありがとう、アグリアス。わざわざ追ってきてくれて……、大変だったでしょう?」

アグリアス「何を仰いますか。オヴェリア様の身をお守りするのが私の務め。この程度、苦労のうちに入りませぬ」

オヴェリア「アグリアス……ありがとう」

アグリアス「勿体無きお言葉です、オヴェリア様……」



ラムザ「そっちも終わったようですね、アグリアスさん」

アグリアス「ラムザ。 ……ガフガリオンは、どうしたのだ?」

ラムザ「すみません……まんまと逃げられました。ガフガリオンがテレポを使えるなんて、同じ傭兵団で生活していた僕も知りませんでした……」

アグリアス「そうか……。奴は、おまえが計画に賛同しないであろうことも見越していたのだろうな……」

ラムザ「ええ、僕もそう思います。だからこそ、奥の手を今の今まで隠し通してきた……。してやられましたよ、まったく」

アグリアス「………」

─────────


ディリータ「オヴェリア王女をオレに預けるんだ。その方がお姫さまのためだぞ」

アグリアス「私が、それを承諾するとでも?」

ディリータ「……思わんな」

ラムザ「ディリータ、君は一体何をしようとしているんだ? それに、どうして君がゴルターナ軍に……?」

ディリータ「企む? とんでもない、オレは真実を言っているだけさ」

アルガス「何だと……?」

ディリータ「そうだろ? 北天騎士団を敵にまわしたおまえたちがお姫さまをどこへ連れて行くっていうんだ?」

アルガス「………」

ディリータ「すぐにおまえたちを捕らえるために、北天騎士団の精鋭たちがやってくることだろう。いったいどこへ逃げるつもりなんだ?」

アルガス「そ、それは……」



ディリータ「よく考えてみろ。ラーグ公の計画ということは王妃も知っているってことだ。つまり、王家は味方じゃない」

ラムザ「……だろうね。それに北天騎士団が動いている以上、もうガリオンヌ自体が敵地も同然だ」

ディリータ「そういうことだ。 ……なら、ゴルターナ公か? いや、それも無理だ。自分の疑いを晴らすためにおまえたちを処刑するぜ」

ラッド「げっ、処刑かよ……」

ラヴィアン「……ひょっとして、私たち」

アリシア「とんでもない泥沼に嵌っちゃったんじゃあ……?」

アグリアス「………」

アグリアス「……ならば、おまえならどうするというんだ?」

ディリータ「おまえたちにはできないことをするだけさ」

アルガス「どういう意味だ?」

ディリータ「さあな……」


ラムザ「かっこつけんなよーwwwwwwwwwwwwもったいぶってないで教えろよーwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「そうだそうだwwwwwwwwww教えろよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「うるさいなwwwwwwwwwwwwここはこう言っといたほうがミステリアスな感じがするだろwwwwwwwwwwwwww少しは空気読めよwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「どっちもうるせぇんだよ馬鹿どもが!いいから教えやがれ!!」

ディリータ「やなこったwwwwwwwwwwwww誰がおまえなんかに教えるかwwwwwwwwwwwwばーかwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwwwwひでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いやいやラッドwwwwwwwwwwww僕たちの間柄って昔からこんな感じだよwwwwwwwwwwwww平常運転平常運転wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「そうそうwwwwwwwwwwwww気にしなくておkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「そうだったのかwwwwwwwwwwそりゃすまんかったwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「気にするなwwwwwwwwwwwそれになんだかおまえとはいい友達になれそうな気がするぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「それはオレも思ったwwwwwwwwwwwwなんだか初めて会ったような気がしないんだよなwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「それはいいねwwwwwwwwwwwwwwwじゃあ折角一年ぶりに再会できたことだしwwwwwwwwwwww僕たちの出会いと友情にwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ディリータ「乾wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「杯wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いえーいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アルガス「(悪夢だ……これは悪い夢だ……そうに違いない……)」

ゴラグロス「(ポーションうめぇ)」

ディリータ「さて……、オレたちはそろそろ行くとしよう」

アグリアス「………」

ディリータ「そう心配そうな顔をするな、騎士様。少しばかり気が変わった」

アグリアス「なに……?」

ディリータ「おまえたちに、お姫さまをもう少し預けておくことにしよう。周りは敵だらけだが、その意気込みが本物なのであれば……まあ、頑張るといいさ」

アグリアス「……当然だ!オヴェリア様は、必ずお護りしてみせる!私の何に代えてもだ!」

ディリータ「それは結構なことだ。精々、期待させてもらうとしよう」

アグリアス「………」



ラムザ「ディリータ……。また会うことができて嬉しいよ」

ディリータ「……ティータが、助けてくれた……」

ラムザ「え?」

ディリータ「あの時、ティータがオレを守ってくれたんだ……」

─────────


話術士『ラムザちゃん、ダメッ!もう間に合わない!ラムザちゃんまで巻き込まれちゃうわよぉ!!』

ラムザ『は、離してくれ、フランソワ! ディリータ!ディリータッ!! ディリ───やっべもう爆発するやべぇwwwwwwwwwww逃げるぞビッチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

話術士『きゃっ!?』

ラムザ『ディリータ!絶対に……、絶対に、生き延びてくれッ!約束だッ!!』

ディリータ『………』



ラムザ『行くぞ、フランソワ!ここから逃げるんだッ!!』

話術士『ちょ、ちょっと、ラムザちゃ──あっ、もぉっ、強引なんだからぁ♥』

ラムザ『うるせぇばかwwwwwwwwwwwwwwwあんまり変なこと言うと捨ててくぞwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

話術士『ちょっとぉ~!せっかくのお姫さま抱っこなんだからぁ、少しくらいはロマンチックにぃ……』

ラムザ『いいから行くぞッ!逃げるんだよォォォーッ!!』



ディリータ『………』

ディリータ『(……行った、か……)』

ディリータ『(そうだ、ラムザ……。それで、いいんだ……。 おまえたちは、生きてくれ……オレの分まで、な……)』

ディリータ『(……オレは、もう)』


ティータ「」

ディリータ『………』


ディリータ『……ティータ。オレは、おまえの兄キ失格だな……』

ディリータ『肝心な時に傍にいてやれなくて。絶対に助けるだなんて言いながら、結局、おまえを助けることができなくて……』

ディリータ『本当……ダメな兄キで、ごめんな……』

ディリータ『………』



ディリータ『……もう、爆発する、か』

ディリータ『心配するなよ、ティータ。オレも今、おまえのところに行くからさ……』

ディリータ『………』





ゴラグロス『……う』

ディリータ『……ッ!!』

ディリータ『ゴラグロス、貴様……ッ!!』

ゴラグロス『た、助けて……、助けて、くれ……』

ディリータ『ふざけるなッ!! 元はといえば、貴様のせいでティータは──ッ!?』

ゴラグロス『!? あ、あぶな──』

ディリータ『くッ、あ……?』



ディリータ『』

ゴラグロス『た、建物の、破片……? ほ、本当に、爆発する…のか……?』



ゴラグロス『……い、イヤだ……!死にたく……、死にたく、ない……!』

ディリータ『』

ティータ『』

ゴラグロス『イ、イヤだ……、だ、誰か……!助けて、くれ……!』

ディリータ『』

ティータ『』

ゴラグロス『誰か、誰でもいい……、助けッ──』












ティータ『──!! 兄さんッ!!』

ゴラグロス『ッ!?』

ティータ『大気に散る光よ、その力解き放ち、堅牢なる鎧となれ! プロテジャ!』

ゴラグロス『お、おまえ、なんで──ッ!?』

          ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
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               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
                 i|        |i

                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i

               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ

─────────


ゴラグロス『………』

ゴラグロス『……う、あ……、こ、ここは……? オレは、気を失って……いた、のか……?』

ゴラグロス『………、? 気を、失って……た? って、ことは……』

ゴラグロス『……生きて、る? 生きてるのか、オレは……!?』

ゴラグロス『………』

ゴラグロス『……は』

ゴラグロス『は、はは……、はは……! ははは、はは……!!』



ゴラグロス『生きてる……!オレは、生きてるんだ……ッ!!』

ゴラグロス『やった……!やった、やったぞ……ッ!!オレは、生き残ったッ!!』

ゴラグロス『は、はは……!はははははッ!! あのザルバッグ将軍率いる北天騎士団からッ!生きて逃げおおせることができたッ!!なんという奇跡なんだ、これはッ!?』

ゴラグロス『やった! やったァァァァァーッ!!!!』















ティータ『はい、動かないでくださいね。武器を捨てて、そのままゆっくりと両手を上に挙げてください』

ゴラグロス『』

ゴラグロス『お、おま……、おま、え、は……ッ!?』

ティータ『動かないでくださいと言ったはずです。背中に押し付けられているものが何だか、御存知ありませんか?』

ゴラグロス『せ、せなか……? な、何、が……』

ティータ『ボウガンです。アルガスさんが持っていた物が落ちていたので、折角なので使わせて頂くことにしました。あなたが少しでもおかしな動きを見せたら、私は躊躇なく引き金を引きます。いいですか?』

ゴラグロス『』

ティータ『無言は肯定と受け取ります。 それでは……まずは、一言だけ言わせてください』

ゴラグロス『』

ティータ『よくもディリータ兄さんを危険な目に遭わせてくれましたね、この豚野郎。あなたは何度殺してあげても気が済みません』

ゴラグロス『』

ティータ『本当なら、この場ですぐにでも心臓を射抜いて差し上げたいところですが……。今の私はとっておきのアイデアを閃いた自分に自画自賛中です。したがって、今はとても機嫌がいいので、今回だけは特別に大目に見てあげましょう』

ゴラグロス『』

ティータ『……何とか言ったらどうです? 私はおかしな動きをするなとは言いましたが、喋るなとまでは言っていませんよ。 ……それとも、このまま喋りたくても喋れない身体になりたいのでしょうか? そうなのであれば、私は別に構いませんが……』

ゴラグロス『!? ま、待て、やめてくれッ!頼むッ!!』

ティータ『最初からそう言えばいいんですよ、誘拐犯さん』

ゴラグロス『う、うぅ……!』

ティータ『ふふ、無様なひと……。そうやって、涙を流しながら私に懇願して。みっともなく鼻水を垂らしながら、自分より一回り以上も下の女の子に命乞いして。 ………ふふっ、情けない大人ですね。ディリータ兄さんの足元にも及ばないです』

ゴラグロス『』

ゴラグロス『そ、そもそも……、おまえはどうして、生きているんだ……!?』

ティータ『どうして、と聞かれましても。白魔法で傷を癒しただけのことが、そんなに不思議ですか?』

ゴラグロス『ば、バカなッ!そんなはずはない、オレはずっと見ていたんだ! おまえはあの時、確かに死んでいたはず……ッ!』

ティータ『……この呪文、御存知ないですか?』

ゴラグロス『指輪……? な、なんだ? 裏に何か、刻まれて……』

ティータ『天使の指輪……。その名の通り、天使の加護が宿るとされている指輪です。 裏に刻まれているのは、所有者が死の淵に立たされた際、一度だけ癒しの奇跡を与えてくれる高等呪文……リレイズの魔法です』

ゴラグロス『リ、レイ……ズ……?』

ティータ『あの時、あなたがザルバッグ兄さんと言い争っていた隙に。私は憶えていた呪文を唱え、この指輪に魔力を込めました。 ……ザルバッグ兄さんは優しいけれど、ダイスダーグ兄さんには逆らえない人です。私を見捨てろと命令されれば、きっと悩みながらも実行に移すはずだったから……』

ゴラグロス『………』

ティータ『……この指輪は、私の誕生日にディリータ兄さんが買ってくれたもの。兄さんが私にくれた指輪が、私を助けてくれた。 そして、兄さん自身もまた、自分の危険を省みずに私を助けに来てくれました……』

ゴラグロス『………』

ティータ『ねぇ、誘拐犯さん。私の兄さんは、とても素敵でしょう? 兄さんはいつもかっこよくて、いつも優しくて、いつも私をドキドキさせてくれる。そんな兄さんが、私は大好きなんです』

ゴラグロス『……う、ぁ……』

ティータ『……だから、本当なら。兄さんを危険な目に遭わせたあなたは、殺したくなるくらい大嫌い。兄さんを見下して、見せつけるように私を殺そうとしたアルガスさんも。兄さんが私を助けに来ることを知ってて、ザルバッグ兄さんに総攻撃するよう命令したダイスダーグも。ディリータ兄さんを悲しませるもの、苦しませるもの……。全部、全部、大嫌い……ッ!!』

ゴラグロス『(や、やばい……! こいつは……!危険だ……ッ!!)』

ティータ『……でも、いいんです。私、こうして攫われて、兄さんと離れ離れになってみて……ようやく、わかったんです』

ゴラグロス『……?』

ティータ『いくら義理の家族でも。いくら正式にベオルブ家の一員として認められても。表向きではベオルブ家に受け入れられても、それは結局、みんなバルバネス様の遺言に従っていただけ』

ゴラグロス『………』

ティータ『ダイスダーグは、私たちを見捨てようとした。ザルバッグ兄さんは、ダイスダーグの言うことを少しも疑おうとはしない。 ……ラムザ兄さんとアルマは、ディリータ兄さんの次に好き。だけど、私たちはどう足掻いて、あの二人と本当の意味での家族にはなれない……』

ゴラグロス『………』

ティータ『結局、私には兄さんしかいない。血を分けた唯一の肉親。たった一人の家族。 ……私の大好きな、ディリータ兄さん。狂ってしまいたくなるくらいに愛しい、本当の兄さん……』

ゴラグロス『お、おまえ……、実の、兄を……!?』

ティータ『……でも、これは禁断の愛。私はどれだけ兄さんを愛していても、兄さんがどれだけ私を愛してくれても。私たちが家族であり、兄弟である以上……私たち二人が結ばれることは、決して有り得ない』

ゴラグロス『……それは、そうだろう。余所の国は知らんが、少なくとも、このイヴァリースでは……な。 近親相姦なんてものは、人の道を外れた行為とされている……』

ティータ『ふふっ、あなたもみんなと同じですね。目先の常識にだけ囚われて、自分の理解の及ばないことは、理解しようとも思わない。今の世界という、ちっぽけな枠組みに縛られた、愚かしいひと……』

ゴラグロス『………』

ティータ『ねぇ、誘拐犯さん。だったら、私はどうすれば普通になるんでしょうか? 周りの人と同じになれば、私は普通になるんでしょうか?』

ゴラグロス『……それは、そうだろう? 周囲と同調することができるなら、異端などと言われることもないだろうに……』

ティータ『ふふっ……、では逆に問います。私がおかしいと言われるのは、世界の基準と私があまりにもかけ離れているからです。 ……それなら』

ゴラグロス『……?』

ティータ『それなら、私が世界の基準になれば? 私のこの感情が世界の基準で、周りの人たちが世界からズレているのだとしたら? それは、私が“普通”だということになりませんか?』

ゴラグロス『!? な、何、言って……!?』

ティータ『おかしいというのなら。許されないというのなら。 ……変えてしまえば、いいんです。 おかしくないように。許されるように。 私たちを拒む世界、そのものを』

ゴラグロス『ま、まさか……、おまえ……ッ!?』

ティータ『……ふふっ』














ティータ『……ねぇ、誘拐犯さん。 私と兄さんの世界のために、私たちに協力してくれませんか?』

ゴラグロス『』

ティータ『──こういった手順を踏んでいけば。世界は、私たちで変えられます』

ゴラグロス『バ、バカな……ッ! そんなことのために、おまえは、この世界の全てを利用するってのか……!?』

ティータ『……協力して、くれませんか?』

ゴラグロス『ふ、ふざけるな……! そんな馬鹿馬鹿しいことのために、命なんざ懸けられるかッ!!』

ティータ『………』

ゴラグロス『冗談じゃない!オレは降りさせてもらうぞ、こんな──』

ティータ『汚れ無き天空の光よ、血にまみれし不浄を照らし出せ』

ゴラグロス『ッ!?』

ティータ『この呪文、素敵だと思いませんか? 汚れ無き天空の光だなんて、まるで兄さんのことみたい……』

ゴラグロス『ホー…、リー……?』

ティータ『あれ、御存知でしたか? お世辞にも魔法に詳いようには見せませんが、人は見かけによらないですね』

ゴラグロス『………』

ティータ『こう見えても、私、白魔法だけは得意なんですよ。神父さまにも驚かれたくらいですから。このことは、アルマにも内緒にしてたんです』

ゴラグロス『なん…だと……? だ、だったら何故……オレたちに抵抗しなかった?』

ティータ『あなたたちに攫われてしまった時は、冷静さを欠いていたので何もできませんでした……。ですが、今であれば、このままホーリーであなたを消し炭にすることくらいは容易いですよ。試してみますか?』

ゴラグロス『』

ティータ『……もう一度聞きますね、誘拐犯さん。私と兄さんのために、一緒に世界を変えてくれませんか?』

ゴラグロス『』

ゴラグロス『わ、わかった……。おまえに、協力……する……』

ティータ『ふふっ、ありがとうございます。兄さんもきっと喜びます』

ゴラグロス『……だ、だが、オレが協力するとしてもだッ! おまえの兄は、そんな大それたことを実行しようとは思わないのではないのかッ!?』

ティータ『………』

ゴラグロス『そ、そうだッ! いくら妹の頼みとはいえ、自ら望んで世界を敵に回そうなどとは思わないはずッ!! そんなことは有り得ないッ!!』

ティータ『……ふふ』

ゴラグロス『な、何がおかしいッ!?』

ティータ『哀れなひと……。何も知らないくせに、私の兄さんを理解したつもりでいる……』

ゴラグロス『な、なんだと……!?』

ティータ『……では、直接本人に聞いてみましょう。そのほうが、あなたも納得するでしょうし……、ね』

ゴラグロス『………』



ディリータ『』

ティータ『兄さん。ディリータ兄さん。起きて……』

─────────



───兄さん……


(……誰だ、オレを呼ぶのは)


───ディリータ兄さん……


(……ティータ? ティータ……なのか?)


───ディリータ兄さん、起きて……


(……は。馬鹿か、オレは。 ……ティータは、死んだんだ。ティータの声が聞こえるような気がするは、オレの未練がましい気持ちが幻聴となって表れただけ……)


───兄さん……ディリータ兄さん……


(……やめろ)


───ねぇ、兄さん……起きてよ……


(もう、やめてくれ……。 これ以上、オレに……ティータの声を、温もりを、面影を……! 思い出させないでくれ……!)


───兄さん……起きて、ねぇ……


(うるさい、やめろ……! ティータはもう、いない……! いないんだッ!!)


───兄さん、兄さん……






















ティータ『兄さん……、起きたらキスしてあげます』

ディリータ『ッ!!!!! こ、ここはどこだッ!? ティータ!? どこにいるんだッ!?』

ティータ『ふふ……。おはようございます、ディリータ兄さん』

ゴラグロス『』

ティータ『兄さん、落ち着きましたか?』

ディリータ『ああ……』

ティータ『よかった……。大きな怪我もなくて、本当に……』

ディリータ『それは、こっちの台詞さ。無事でよかったよ、ティータ』

ティータ『兄さん……』

ディリータ『………』



ディリータ『……本当に、本当に……夢じゃ、ないんだよな……?』

ティータ『………』

ディリータ『……生きて、るんだよ、な……? おまえは、オレが作り出した幻影なんかじゃなくて……本当の、本当に……オレの妹の、ティータ……なんだよな?』

ティータ『もちろんです、ディリータ兄さん……! 私は世界でたった一人の、兄さんの妹です……!』

ディリータ『……ティータ』

ティータ『兄さん……』

ディリータ『ティータ、ティータ、ティータッ!!』

ティータ『ディリータ兄さんッ!!』

ディリータ『よかった……! おまえが無事で、死んでなくて、本当にッ、よかったッ……!!』

ティータ『兄さん……泣かないで……。兄さんがそんなに泣いてると、わ、私まで……』

ディリータ『ごめん……!怖かっただろ、寂しかっただろ……? 迎えに来るのが遅くなって、ごめんな……!!』

ティータ『そんな、いいんです……。 兄さんがこうして来てくれただけで、私……』

ディリータ『ティータ……』

ティータ『ディリータ兄さん……』



ゴラグロス『(なんだこの茶番)』

ティータ『兄さん、好き……。だいすき……』

ディリータ『オレもさ、ティータ……。オレたちは、たった二人の兄妹だもんな』

ティータ『………』

ディリータ『ティータ?』

ティータ『……ごめんなさい、ディリータ兄さん……。私、とても悪い子です……』

ディリータ『ティータ!? 何を言ってるんだ!?』

ティータ『本当にごめんなさい、兄さん……。せっかく兄さんが助けに来てくれたのに、私……ッ!』

ディリータ『バカを言うな!おまえが悪い子なわけないだろうッ! ……さては、ゴラグロス!貴様が何か吹き込んだのかッ!?』

ゴラグロス『!? ち、違うッ! オレは何も言ってないッ!!』

ディリータ『ウソをつくなッ! だったらこれはどういうことなんだッ!?』

ゴラグロス『ち、ちが……!』

ティータ『違うんです、兄さん!ゴラグロスさんは本当に何も知りません!』

ディリータ『ッ!? ティータ?』

ティータ『………』

ディリータ『……? ティータ、一体どうしたんだ……?』

ティータ『兄さん、私のことを軽蔑しないでください……』

ディリータ『何言ってるんだ、するわけがないだろう!』

ティータ『………』

ディリータ『一体どうしたんだ、ティータ? どうしてそんなことを言うんだ?』

ティータ『……兄さん。兄さんが助けに来てくれた時、私、本当に嬉しかったです。 こうして、生きて兄さんと再会できたことも、とても嬉しくて……』

ディリータ『そんなの、オレだって同じさ。 ……正直に言うと、もうダメかと思ったんだ。あのまま、おまえが死んでしまったものだとばかり……』

ティータ『兄さん……』

ディリータ『だけど、どうしておまえが悪い子になるんだ? たった一人の肉親と無事に再会できたことを喜ぶのが、悪いことなわけがないだろう!』

ティータ『……違うんです、兄さん』

ディリータ『え……?』

ティータ『………』



ティータ『兄さん、わたし……』

ディリータ『………』

ティータ『……兄さんのことが、好きなんです。家族として、妹としてじゃなくて……、一人の女として、兄さんのことを愛しているんです……』

ディリータ『!? ティータ、それはッ!?』

ティータ『ごめんなさい、兄さん……。気持ち悪い、ですよね……? 兄さんにとっての私は、ただの妹でしかないのに……』

ディリータ『………』

ティータ『……一度は、諦めようと思いました。この感情は何かの間違いで、時が経てば自然と忘れるだろうと思っていたんです。 兄さんのことを好きだというこの気持ちは、心の奥底にしまっておこう。私だけがちゃんと感情を制御できれば、全てが丸く収まる……そう、思っていたんです。 ……でも!』

ディリータ『………』

ティータ『でも、だめだったんです……! 理屈ではわかっているはずなのに、この気持ちを持つことは悪いことのはずなのに! 自分で自分が、抑えられないんです……!』

ディリータ『………』

ティータ『兄さんが優しくしてくれた時。兄さんが頭を撫でてくれた時。兄さんが抱擁してくれた時。兄さんが指輪を買ってくれた時。 ……兄さんが、助けに来てくれた時。 全部、全部、どうやっても! 抑えようと思っているのに、捨てようと思っているのにッ! 兄さんを好きだという気持ちが次々と溢れ出してきて、止められないんです……!!』

ディリータ『ティー……、タ……』

ティータ『ごめんなさい、兄さん……。こんなの気持ち悪いですよね、おかしいですよね……? わかってるんです、自分でも……』

ディリータ『………』

ティータ『だけど……もう少しだけ。 私のことを嫌いになっても、家族の縁を切っても構いません。 だけど、今は……、今だけは、こうして兄さんの温もりを感じさせてください……』

ディリータ『ティータ……』

ティータ『………』

ディリータ『………』


ティータ『……兄妹になんて、生まれてこなければよかった』

ディリータ『!?』


ティータ『兄さんと兄妹じゃなければ……、兄妹が結ばれることは禁忌だなんて、そんなこと……、関係、なかったのに……』

ディリータ『………』

ティータ『変なことを言って、ごめんなさい。どうか、私が言ったことは、全部忘れてください……』

ディリータ『………』

ティータ『………』

─────────


ディリータ『……眠っちゃったか。あれだけ泣いたんだ、仕方ないよな……』

ディリータ『………』



───兄妹になんて、生まれてこなければよかった


───兄さんと兄妹じゃなければ……、兄妹が結ばれることは禁忌だなんて、そんなこと……、関係、なかったのに……


ディリータ『………』



───抑えようと思っているのに、捨てようと思っているのにッ! 兄さんを好きだという気持ちが次々と溢れ出してきて、止められないんです……!!



ディリータ『……そんなもの、オレだって同じさ』

ディリータ『ずっと、ずっと好きだったんだ。家族としてじゃなく、兄としてじゃなく、一人の男として、おまえのことが好きだったんだ』

ディリータ『オレだって、ずっと自分を抑えていたんだ。ずっと、自分の気持ちにウソをついていたんだ。 そこに確かに存在している感情を、気のせいだと決め付けて。見て見ぬ振りをして、ずっと誤魔化していたんだ』

ディリータ『……おまえと同じさ、ティータ。やっぱり、オレたちは世界で二人だけの兄妹なんだよ』

ディリータ『………』

ティータ『……にい、さん……』

ディリータ『………』



ディリータ『……ゴラグロス』

ゴラグロス『!? な、なんだ……?』

ディリータ『正直に言って、オレはティータを危険な目に遭わせた貴様を許すことはできん。できることなら、今すぐにでも八つ裂きにしてやりたいくらいだ』

ゴラグロス『………』

ディリータ『……だが。そんなおまえのことを憎まないと、ティータは言った。おまえにやり直すチャンスを与えて欲しいと、オレに頼んできたんだ』

ゴラグロス『(嘘つけッ!!)』

ディリータ『一つだけ答えろ、ゴラグロス・ラヴェイン。 ……おまえは、赦しが欲しいか? 罪を償うつもりは、あるか?』

ゴラグロス『………』

ディリータ『おまえの返答次第では、オレも考えてやらないこともない。ティータの言うように、おまえにやり直すチャンスを与えてやる』

ゴラグロス『ま、まさか、おまえ……!?』







ディリータ『オレに協力しろ、ゴラグロス! オレは……ッ!世界を、変えてやるッ!!』

ゴラグロス『』

ゴラグロス『(バカな……! バカな、バカな、バカなッ!! 本当に馬鹿なのか、こいつらはッ!?)』

ゴラグロス『(世界を変えるだと!? そんな馬鹿馬鹿しい理由で!? 世界中全てを利用してやるって!?)』

ゴラグロス『(バカだ、バカだ、バカだッ!! 有り得ない!あってはならないッ!! そんなことで世界中を敵に回すだなんて、そんなもの……ッ!!)』


ディリータ『ティータ……』

ティータ『……、ん……』

ディリータ『……待ってろよ、ティータ。おまえが苦しまなくてもいい、そんな世界を……オレが、作ってやる』

ティータ『……にい、さん……』

ディリータ『………』


ゴラグロス『(有り得ない……!こいつ、正気かッ!? シスコンってレベルじゃねーぞ!!)』

ゴラグロス『(普通断るだろ!? スケール大きすぎて頭おかしいって思うだろ!? なんでそんなにやる気満々なんだよバカなのか!?)』

ゴラグロス『(なんだよ……! なんだよ、この兄妹ッ!!)』






ティータ『………』ニヤッ

ゴラグロス『』

ゴラグロス『お、おま……ッ!?』

ディリータ『どうした……?』

ゴラグロス『……な、なんでも、ない』

ディリータ『……?』



ゴラグロス『(あ、あの娘、あのガキッ!眠ってなんかいねぇ、しっかり起きてやがる! 狸寝入りだったのか!?)』

ティータ『………』

ゴラグロス『(な、なんだ……? 唇だけ動かして、何か、喋って……?)』

ティータ『(……ふふっ)』

ゴラグロス『!?』

ティータ『(どうですか、誘拐犯さん。私の言った通りになったでしょう?)』

ゴラグロス『………』

ティータ『(当然ですよね。兄さんが私を拒むはずがありません。だって私たちは、こんなにも愛し合っているんですから)』

ゴラグロス『(バ、バカな……こんな、こんなことが……)』

ティータ『(さっき言いましたよね、私たちに協力してくれるって。 これで名実ともに、あなたは私たちのしもべということになりますね)』

ゴラグロス『』

ティータ『まずは下準備から。実際に動き始めるのは、一年後……。 精々いい働きを期待していますよ、誘拐犯さん。ふふっ……♪)』

ゴラグロス『』

─────────


ディリータ「………」

ラムザ「……? ディリータ?」

ディリータ「いや、なんでもない……。昔のことを少し、思い出してな」

ラムザ「………」



ゴラグロス「」

ラッド「おいwwwwwwwwwwどうしたんだよおまえwwwwwwwwwwwwww顔色やべーよwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(こいつの表情……ひょっとして)」

ゴラグロス「……ハッ!? い、いかん、少しばかり嫌な記憶を思い出してしまったようだ……」

ラッド「戻ってきたwwwwwwwwwwwwwwwヤバい薬でもやってるのかおまえwwwwwwwwwwwwww大丈夫かよwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「………」



アルガス「ゴラグロス・ラヴェイン。元、骸旅団の幹部……」

ゴラグロス「……そういうおまえは、北天騎士団の指揮官補佐か……? ジークデン砦で、会ったな……?」

アルガス「ああ……。こっちはおまえのツラなんざ、二度と拝みたくはなかったけどな」

ゴラグロス「フン、それはお互い様だ……。おまえに撃たれた傷、今でも時折痛むぞ」

アルガス「そうかい、そりゃざまあみやがれってもんだ。薄汚い盗賊野郎にはお似合いだぜ」

ゴラグロス「口の減らないガキだ。そっちこそ、北天騎士団の指揮官補佐まで務めた男が、今や薄汚い傭兵稼業とはな。まあ、おまえのようなクソガキにはお似合いのようだがな」

アルガス「………」

ゴラグロス「………」



アルガス「……それはそうと、ゴラグロス」

ゴラグロス「……何だ」

アルガス「あのクズ野郎とは、どういう関係なんだ……?」

ゴラグロス「それを言うならおまえこそ、あのベオルブのクソ悪魔とどんな関係なんだ……?」

アルガス「………」

ゴラグロス「………」





アルガス「……おまえは家畜も同然の平民だが、何故だろうな……不思議と馬が合いそうな気がするぜ」

ゴラグロス「……おまえこそ、貴族のクソガキだが……本当に何故なんだろうな、おまえとはいい酒が飲めそうな気がする」

アルガス「………」

ゴラグロス「………」




ピシガシグッグッ



ラッド「どういうことだってばよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

オヴェリア「感謝いたします、ディリータさん」

ディリータ「感謝なんてよせ。オレはお姫さまを誘拐しようとした重罪人だぞ?」

オヴェリア「でも、私を護ってくれました」

ディリータ「………」

オヴェリア「本当にありがとうございました、ディリータさん。このお礼は、いつか必ず」

ディリータ「……ふん。随分とおめでたいものだな、世間知らずのお姫さまは」

アグリアス「口が過ぎるぞ!!」

オヴェリア「やめて、アグリアス。いいの」

アグリアス「う……。オヴェリア様が、そう仰るのでしたら……」

ディリータ「………」


ラムザ「ディリータ、行くのかい……?」

ディリータ「ああ。おまえたちも、いつまでもこんな所で油を売っているんじゃないぞ」

ラムザ「ははっ、それはお互い様だよ。 ……またね、ディリータ」

ディリータ「ああ。また会おう、ラムザ。 ……今度は、お互い兄妹揃ってな」

ラムザ「!!」

ディリータ「それじゃあ、な。 ……行くぞ、ゴラグロスッ!ぼさっとするな!!」

ゴラグロス「わ、わかってるッ!!」

ラムザ「………」

─────────


アグリアス「……ラムザ、加勢してくれたことに感謝する。 しかし、よいのか?北天騎士団を敵にまわしたのだぞ」

ラムザ「気にしないでください。自分で選んだ道です」

ラッド「そうそう。むしろこっちこそ、ガフガリオンの企みに気付けなかったしな。逆に申し訳ないくらいだぜ」

アグリアス「そうか……かたじけない」

アルガス「………」



ラヴィアン「それより、これからどうなさいますか、アグリアス様?」

アリシア「そうですよ! あの方の言った通り、私たちの周りは敵だらけなんですよ!」

ラムザ「悔しいけれど、ディリータの言った通りです。ラーグ公もゴルターナ公も敵である以上、僕らを助けてくれる人はいない……」

アグリアス「………」



アグリアス「……いや、まだ手はある」

ラムザ「というと……?」

アグリアス「ドラクロワ枢機卿に助けを求めてみようと思う……」

ラッド「ドラクロワ枢機卿って、あのライオネルの領主か?」

アグリアス「ああ。ライオネルはグレバドス教会の所轄領だ。教会ならなんとかしてくれるのではないだろうかと思うのだが……」

ラムザ「確かに、ライオネルなら北天騎士団も迂闊に手は出せません……。行きましょう、アグリアスさん。僕らはそこへ行くしかない」

ラヴィアン「そうですね……。教会の庇護下にさえ入れれば、騎士団も武力による介入はできないでしょうし……」

アリシア「ここからだと、ザランダを通る形になりますね。行きましょう、アグリアス様!」

アグリアス「ああ、そうしよう。ラムザ、それでいいな?」

ラムザ「もちろんです」



ラッド「だってさ、アルガス。いつまでもぼーっとしてんなよ? ……アルガス?」

アルガス「(アルガスとゴラグロスゎ……ズッ友だょ……!! )」

─────────


ラムザ「ふっははははwwwwwwwひれ伏せ愚民どもwwwwwwwwwww沈め沈めーいwwwwwwwwwwwwww」パンッパンッ

野盗A「」

野盗B「ち、ぢくしょぉ……!」

ラムザ「イヤッホォーゥwwwwwwwwwwwwホント戦場は地獄だぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「テンション高いなラムザwwwwwwwwなんかいいことでもあったのかwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ちょっとねwwwwwwwwwwwwwwおっとwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

野盗C「ぐぁッ!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


オヴェリア「」

アグリアス「オヴェリア様、見てはなりませぬ。さ、こちらへ」

ラヴィアン「ザランダまでは後少しです。足元にお気を付けください」

アリシア「でもツイてないですよね、こんな所で野盗に遭遇するなんて」

アグリアス「こんな御時世だ、仕方あるまい。それに何が来ようと、我々はオヴェリア様をお守りするのみだ」

ラヴィアン「(どちらかというと、このメンバーの中にいるほうが危険な気がするのですが)」

野盗D「あ、ぐぁ……」

野盗E「」


ラムザ「よし、これで片付いたね」

ラッド「だな。他に伏兵もいないみたいだ」

アルガス「チッ、野盗如きが余計な手間かけさせやがって……」

ラムザ「まあまあ、こんな御時世なんだから仕方ないよ。彼らも生きるために必死なのさ」

アルガス「(……クソ。オレも一歩間違えたら、こうなってたかもしれねぇのか……)」


ラムザ「よーっしwwwwwwwwwwもうすぐザランダに到着するぞーwwwwwwwwwwww張り切っていくぞおまえらーwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「いやに張り切ってるなラムザwwwwwwwwww頼もしいことこの上ないぜwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「まかせろwwwwwwwwwwwwwwザランダだろうがライオネルだろうが更地にしてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「それはダメだろwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「(このクズどものせいで、オレは全てを失った……。仲間も、居場所も、親兄弟でさえ。 ……だが)」



『……おまえこそ、貴族のクソガキだが……本当に何故なんだろうな、おまえとはいい酒が飲めそうな気がする』


アルガス「(だが、オレはもう立ち止まらない……! オレは、もう一人じゃないんだッ!もう何も怖くないッ!!)」

ラムザ「さ、行きましょう、アグリアスさん」

アグリアス「あ、ああ……ところで」

ラムザ「? どうしました?」

アグリアス「その、なんだ……あれは、止めなくてもいいのか?」

ラムザ「あれ、といいますと……?」



ラッド「んだよ碌なもん持ってないじゃねぇかwwwwwwwwwwwチンケな盗賊どもだぜwwwwwwwwwwwwww」

アルガス「まだ使えそうな物は……この剣と斧くらいか。チッ、こんなんじゃ売っても大した金額にはならねぇな……」

ゴブリン「ゴブッ!ゴブゴブッ!」

ブラックゴブリン「ゴブー!!」

アルガス「あん? 何だよ、これが欲しいのか?仕方ねぇなぁ」

ゴブリン「ゴブーッ!」

ブラックゴブリン「ゴブッ!ゴブー!」

アルガス「そうかい、喜んでくれて何よりだ。そんなシケた武器でも、おまえらにとっちゃ貴重品なのかもな。 ま、精々大事に使えよ」

ラッド「アルガスやっさしーwwwwwwwwwwwwそんじゃおまえにはこれなwwwwwwwwwwww大事に使えよーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「クェェーッ!?!?」

アルガス「あ、バカ!チョコボに鎧兜なんざ必要ないだろうが!!」

ラッド「いいじゃんいいじゃんwwwwwwwwwかっこいいじゃんwwwwwwwwwwww完全武装チョコボのできあがりだぜwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「グェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ッ!!」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



アグリアス「その、なんだ……私には、もうどちらが追い剥ぎなのかわからなくなってきたのだが……」

ラムザ「この御時世ですからね、倒した野盗の身ぐるみを奪うことも止む無しですよ。仕方のないことです」

アグリアス「時世は関係ないのでは……」

ラムザ「仕方のないことです」

アグリアス「し、しかs」

ラムザ「仕方のないことです」

アグリアス「そ、そうか……すまない、余計なお世話だったようだな?」

オヴェリア「」

ラヴィアン「」

アリシア「」

─────────


若者「ハァ、ハァ……!」


「いたぞ、こっちだ!」

「囲め、逃がすなッ!!」


若者「クッ、しつこい奴らだ……!」

ごろつき「随分と手間をかけさせてくれたようだが、これまでのようだな!」

若者「ッ!? く、くそッ!」

ごろつき「どこへも逃げられんぞ! 命が惜しければおとなしく渡すんだ!」

若者「何を渡せっていうんだ? オレには何のことだかさっぱり……」

ごろつき「しらばっくれるんじゃない! ムスタディオ!」

ムスタディオ「………」

ごろつき「自分の親父がどうなってもいいのか? 素直に『聖石』を渡すんだ。渡せば親父を解放してやろう」

ムスタディオ「………」

ごろつき「だんまりか? ……よし、捕らえるんだ!」

ムスタディオ「……くそッ! まだ、捕まるわけにはいかねぇんだよッ!!」

ごろつき「何ッ!?」

ムスタディオ「ルードヴィッヒのヤローに言っておけ! 親父に指一本でも触れてみろ!『聖石』は二度と手に入らないことになるってなッ!!」

ごろつき「き、貴様───ッ!?」

ムスタディオ「!? 新手かッ!?」



ラッド「何だ、やけに騒がしいな?」

アグリアス「揉め事か? あの若者が誰かに追われているようだが……?」

アルガス「フン、どうせオレたちには関係のないことだ。放っといて進もうぜ」

ラヴィアン「うわ……」

アリシア「さいてー……」

アルガス「うるせぇ!!」


アグリアス「確かに、我々には無関係のいざこざだろうが……ラムザ、どうするのだ?」

ラムザ「そうですね。僕としても、無駄な争いは避けたいところですが……って」

アグリアス「? どうした?」

ラムザ「……すみません、アグリアスさん。ここは僕に任せてくれませんか?」

アグリアス「!? 貴公一人で何とかするというのか!?」

ラムザ「ええ、まあ。すみません、少し行ってきます」

アグリアス「ラ、ラムザ! 待て!」

ムスタディオ「(な、なんだ? 一人だけこっちに来る……?)」


ラムザ「ヘイそこのお兄さん!昼間っから元気だねー!僕も仲間に入れておくれよ!」

ごろつき「!? な、なんだ貴様!?」

ラムザ「何だとはご挨拶だなぁ。そっちこそ、こんな真昼間から街中で騒ぎを起こさないでおくれよ。通行人の迷惑になってるよ?」

ごろつき「ふ、ふざけやがって……!」

ムスタディオ「(変なヤツ……だが、奴らの仲間というわけではなさそうだ。こいつの助けがあれば、このごろつき連中を倒すこともできるかもしれない……!)」



ムスタディオ「な、なあ、あんた!オレを助け───」

ラムザ「ところで君、本当に僕のことを忘れちゃったのかな? 昔あんなに可愛がってやったのにさぁ」

ごろつき「!? むか、し……?」

ラムザ「もう忘れちゃったかーwwwwwwwwwなら仕方ないなーwwwwwwwwww無理矢理思い出させてやるしかないかなーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「……その金髪、アホ毛、憎たらしい笑顔……ま、まさか」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「ラ……ラムザ……さん?」

ラムザ「大正解wwwwwwwwwいぐざくとりーwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」

ラムザ「久しぶりじゃんゴーグのクソニートwwwwwwwwwww元気してたー?wwwwwwwwwwww相変わらず薄汚い恰好してんなぁおいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」

ムスタディオ「」

─────────


子分A『オラッ!誰の許可を得てオレらのシマに入り込んだんだぁ!?』

町人『や、やめてくれ!そんなつもりじゃなかったんだ!知らなかったんだよ!』

子分A『知らないだぁ!?兄キはこのスラム街の顔なんだぞ!知らないで済むと思ってんのかよッ!!』

町人『そ、そんなこと言ったって知らないものは……と、とにかく謝る!謝るから!』

子分B『あぁ!? ごめんで済むなら騎士団はいらねぇんだよ!申し訳ない気持ちがあるなら、それなりの誠意を見せてもらわねぇとなぁ!?』

町人『あ、うう……!』

ごろつき『……これだけか? チッ、はした金だな』

子分A『そうだそうだ!ナメてんのかてめぇはよぉッ!』

子分B『オレたちのシマに土足で入り込んだんだ、最低でも10000ギルくらいは用意してもらわねぇとなぁ!?』

町人『』

子分A『ったくよぉ、どいつもこいつもナメた真似ばかりしやがって!』

子分B『まったくですぜ。ここらで一発、誰がここのボスなのかってことを思い知らせてやらねぇと。 ねぇ兄キ?』

ごろつき『そうだな。オレもあまり舐められるのは好きじゃない』

子分B『そんじゃ、次にオレらの縄張りに踏み込んだヤツは、街の連中への見せしめに殺っちまいましょうよ!どうせこんな場所なんだ、一人や二人殺したところで誰も手出しできやせんぜ!』

ごろつき『フン、それも悪くないな。ちょうど鬱憤が溜まっていたところだ』

子分A『ヒューッ!久々に兄キの解体ショーが見られるんですね!』

子分B『期待してますぜ兄キ!街の連中が震え上がるようなショーをお願いしますよ!』

ごろつき『そうだな…… ん?』

子分A『え?』

子分B『おっ?』



金持ちくさいの『へぇ、これが噂の……』

ビッチくさいの『そうよぉ~。見た目は少しチャチに見えるかもだケドぉ、威力は折り紙つきよぉ♥』

ポマードくさいの『こんな筒が、五十年戦争で猛威を振るったってのか?とてもそうは見えないがな……』



ごろつき『ククッ、カモがネギ背負ってやってきたってか? 見せしめには十分すぎるくらいかもなぁ?』

子分B『話術士の女と……もう片方はきっと貴族のガキですぜ、兄キ!』

子分A『従者まで付けてスラム街を見物ってかぁ!? 貴族のクソガキが、ナメやがって!』

ごろつき『ククッ、どうやら今夜は高い酒が浴びるほど飲めるかもしれないな……! やるぞ、おまえら!』

子分A『へい!』

子分B『やっちまいましょう、兄キ!』

子分A『おうコラてめぇら!誰の許可でオレらの縄張りに入り込みやがったんだぁ!?』

子分B『今のオレたちはちっとばかしバイオレンスだぜぇ!? オレらのシマに無断で踏み込んじまったてめぇの運命を呪うんだなぁ!!』

金持ちくさいの『おお、思っていたより悪くないね!持った時もしっくりくる感じだよ!』

ビッチくさいの『よかった♥ 今はまだ無理だけどぉ、そのうち余裕ができたら予備も送らせるわねぇ~』

金持ちくさいの『本当かい!? ありがとうフランソワ!』

ビッチくさいの『いいのよぉ、ラムザちゃんのためだもん♥』

ラムザ『いえーい!どうよディリータ!僕の新しい武器は!』

ディリータ『ばっ、こっちに向けるなよ!やめろよ!!』

ラムザ『ビビんなよーwwwwwwwwwほらほらーwwwwwwwwwwww』

ディリータ『やめろよーwwwwwwwwwwやーめーろーよーwwwwwwwwwwwwwwwwww』

ディリータ『うるせぇばかwwwwwwwwww普通怖いだろwwwwwwwwwwwww暴発でもしたらどうすんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

ラムザ『ヘタレ乙wwwwwwwwwwwwwこの僕がそう簡単に暴発なんてさせるわけwwwwwwwwwwwww あっ』パンッ

ごろつき『そういうわけだ、死にたくなければ大人しくしてもらおぎゃあああああッ!?』

子分A『ちょっ』

子分B『兄キィィィィッ!?』

ごろつき『があああああ!足がぁぁあああぁぁッ!!』

子分B『兄キ!しっかりしてくだせぇ!兄キィィィッ!!』

子分A『て、てめぇッ!よくも兄キをッ!!』

ラムザ『やっべwwwwwwwwほんとに暴発しやがったwwwwwwwwwwwwこえぇwwwwwwwwwwwwww』

ディリータ『なんか誰かに当たったくさいぞwwwwwwwwwwめっちゃキレてるwwwwwwwwwwwこえぇwwwwwwwwwwwwww』

ラムザ『僕しーらないwwwwwwwwwwww勝手に暴発したこの銃が悪いんだよwwwwwwwwwwwwww僕悪くないもーんwwwwwwwwwwww』

子分B『なッ……!?』

子分A『て、てめぇ!ふざけんじゃねぇぞッ!!』

ラムザ『やだ、こわいよーっwwwwwwwwwwwwww家畜の掃き溜めのスラム街で我が物顔してる人間未満のクズが何か言ってるよーっwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

ディリータ『おいばかやめろってwwwwwwwwwwめっちゃ睨まれてるからwwwwwwwwwww大人しく謝っとけってwwwwwwwwwwwww』

ラムザ『さーせんっしたwwwwwwwwwwwめんごめんごっwwwwwwwwwwwwwwwwww』

ディリータ『悪かったなwwwwwwwwwwww50ギルあげるから許してやってくれwwwwwwwwwwwwwwww』

子分A『』

子分B『』

ごろつき『こ、殺す……!殺してやるぞ……ッ!!』

ディリータ『だってさラムザ。どうやら本気で怒らせちまったらしいぜ?』

ラムザ『そんなこと言われても困るよ。僕だってわざとじゃないのに……』

ごろつき『黙れッ!貴様はこの手で八つ裂きにしてやるッ!!』

ディリータ『やれやれ。だからスラム街に来るのは反対だったんだ』

ラムザ『えー? だってさぁ、ロマンダが使ってた武器が輸入されてきたんだよ? 一度は見てみたいじゃないか。実際、収穫もあったわけだしね』

ディリータ『それはそうだが……』

ラムザ『だろ? いいじゃないか、まったくの無駄足ってわけでもなかったんだからさ』

ディリータ『わかったよ、そういうことにしておくさ』

ごろつき『………』



子分A『て、てめぇら!兄キを無視してんじゃねぇぞ!!』

子分B『ふざけやがってッ!!』

ラムザ『もう、仕方ないなぁ。せっかく見逃してあげようと思ってたのに』

子分A『んだと、貴族のクソガキがッ!!』

子分B『オレたちをナメるとどういうことになるか、痛い目見ねぇとわからねぇみたいだな!』

ラムザ『……まあいいや、そういうことならかえって好都合かな。その喧嘩、買ってあげるよ』

ごろつき『舐めた口を……ッ! おまえら、殺っちまえッ!!』

子分B『へい!!』

子分A『あの世で後悔しやがれ、クソガキがぁッ!!』

─────────


ごろつき『ずびばぜんでじだぁ……!!』

ラムザ『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』

ディリータ『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』


─────────


ラムザ「それから僕たちは仲良しになったんだよね!いやー懐かしいなぁ!」

ごろつき「(それからオレの人生は狂っちまったんだ……ちくしょう……)」

ラムザ「僕たちがゴーグに滞在してる間だけだったけど、色々と楽しかったよね!鬼ごっこしたりとかさ!」

ごろつき「(鬼が銃片手に追い掛け回してくる鬼ごっこだったけどな……)」

ラムザ「射撃の練習にも付き合ってくれたよね!お陰で銃の扱いがだいぶ上達したよ!ありがとう!」

ごろつき「(オレの頭に乗せた果物を撃ち抜くっていうアレな……未だにトラウマなんだぞ……)」

ラムザ「それにしても、まさかこんなところで再会するとは思わなかったよ!今日はいい日になりそうだなぁ!」

ごろつき「(オレは会いたくなかった……今日は人生最悪の日だ……)」

ラムザ「なーに辛気臭い顔してんのwwwwwwwwwwwwwwww笑えよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」



傭兵A「……何だ、あいつは?」

傭兵B「何話してんのかは知らねぇが、いっそあのガキもターゲットと一緒に殺っちまうか?」

子分A「やめろ!やめろマジで!!」

子分B「馬鹿なことは考えるなッ!!死にたいのかおまえらはッ!?」

傭兵A「」

傭兵B「」



ムスタディオ「(クソッ、あのごろつき連中の顔見知りかよ!助けてくれるどころか敵じゃねぇか!!)」

ラムザ「それでそれで?ゴーグのスラム街でブイブイ言わせてたニートたちの親玉さんが、こんなところで揃って何やってるのかな?」

ごろつき「そ、それは……」

ラムザ「君たちが追い掛け回してた彼、ゴーグの機工士だよね?何だってまた、一機工士相手にこんなに大勢で騒ぎを起こしていたんだい?身ぐるみ剥がしたところで大した額にはならなさそうだけど?」

ごろつき「い、いや、そういうことではなく……」

ラムザ「いいからはっきりしろよーwwwwwwwwwwww何も話してくれないんなら彼の味方しちゃおっかなー?wwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「!? ちょ、ラムザさん!?」

ラムザ「僕も一応はベオルブの人間だしなーwwwwwwwwwwwww君たちはどう見ても薄汚いごろつき連中だしなーwwwwwwwwwwwww悪漢に追われてる民間人を見捨てるわけにはいかないなーwwwwwwwwwwwwどうしよっかなぁーwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」

ラムザ「おら言えよwwwwwwwwwww何であの機工士を追い掛け回してたのかkwskwwwwwwwwwwwwwwはよはよwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「(ち、ちくしょう……! だが、依頼の詳細を話すわけには……!)」

ラムザ「早くしないと退治しちゃうぞっ☆」

ごろつき「!? い、言います!ちゃんと喋りますからッ!!だから撃たないでッ!!お願いしますッ!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ムスタディオ「(く、くそ……! 戦って切り抜けるしかないのか……!?)」

ごろつき「───と、いうわけです……」

ラムザ「なるほど。つまりあの機工士はゴーグで発掘された貴重な宝石を盗んだ罪人で、君たちは依頼を受けて彼を追っていたと」

ごろつき「ええ、まあ……」

ラムザ「ふーん……なるほどね……」

ごろつき「………」

ラムザ「君たちみたいなごろつきを雇ってまで取り返そうとするくらいだ、その宝石っていうのはよほど貴重な物なんだろうね」

ごろつき「ま、まあ、オレたちも詳しくは知らないんですが、そういうことらしいです」

ラムザ「へぇ……」

ごろつき「(だ、大丈夫だ……。依頼主の素性と『聖石』に関しては話せないが、これなら嘘は言ってない……)」

ラムザ「………」

ごろつき「…ラ、ラムザ……さん?」

ラムザ「……よし、それじゃあ僕も協力してあげるよ!!」

ごろつき「!?」

ムスタディオ「!?」

ごろつき「ラ、ラムザさん!? 協力って、一体何を……!?」

ラムザ「だから盗人退治に協力してあげるんだってばwwwwwwwwwwwww二回も言わせんなばかwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」

ムスタディオ「」



ラムザ「とりあえずあの機工士をぶっ殺せばいいんだよね?wwwwwwwwwwwwww任せてよwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「ま、待ってくださいラムザさん!そいつを殺したら宝石の在処が」

ラムザ「そーれ、ロマンダ銃ばーんっwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ムスタディオ「あぎゃあッ!?」

ごろつき「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?!?!?!?」


ラムザ「ヘーイwwwwwwミッションコンプリーッwwwwwwwwwwwwwwwwwイエァッwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ごろつき「」

ムスタディオ「」

ムスタディオ「せ、聖石を…やつらに渡しては…ダメだ……」

ごろつき「(あ、ああ……なんてこった……!あのガキが死んだら『聖石』の在処が……!)」

ラムザ「………」



ラムザ「さ、これで君たちの依頼は完遂だ。依頼主に報告しに行っておいでよ」

ごろつき「………」

ラムザ「どうしたんだい?まだ何か問題でも?」

ごろつき「ほ、宝石の在処を知っているのは、そのガキだったんですよ……そいつ、逃げながらどこかに隠したみたいで……」

ラムザ「そうなの? そういうことなら先に言ってくれないと困るよ!もう撃っちゃったじゃないか!」

ごろつき「(あんたが人の話を聞かずに撃ったんだろうが!!)」



ラムザ「いやー、失敗したなぁ。まだ死んでなければいいんだけど……」

ムスタディオ「……う……」

ごろつき「!!」

ラムザ「やった、まだ息がある!すぐに治療すれば間に合うかもしれないぞ!!」

ごろつき「おい、誰かこいつの手当てを──」

ラムザ「いや、僕の連れに白魔道士がいる!彼の治療は任せてくれ!!」

ごろつき「えっ?」

ラムザ「大丈夫だ、ついでに宝石の在処も聞き出しておく! そんなことより、そろそろ騒ぎを聞きつけた人間が集まってくる頃だ! 僕たちが彼から情報を聞き出している間、君たちは何事もなかったように振る舞うんだ!いいなッ!!」

ごろつき「ちょ、ラムザさ──」

ラムザ「ラッド、アルガス!人目のつかない場所に移動する!運ぶのを手伝ってくれ!!」

ごろつき「」

─────────


ムスタディオ「……う……、おや、じ……」

アグリアス「もう大丈夫だ。命に別状はないだろう」

ラムザ「ありがとうございます。アグリアスさんが白魔法を使えて助かりましたよ」

アグリアス「しかし、この男は一体……? あのごろつき連中に狙われていたようだが……」

ラムザ「僕にも詳しいことはわかりません。話を聞いた限りでは、どうやら彼が何かを盗み出したようですが」

アグリアス「盗人ということか?」

ラムザ「わかりません。何せ、金で雇われたごろつきの言うことですからね。どこまで信憑性があるのやら」

アグリアス「………」

ラムザ「何にせよ、彼に直接聞けばいいだけの話です。もしその話が事実なら、このまま街の自警団に引き渡してもいいでしょう」

アグリアス「ああ、そうだな……」

ムスタディオ「……う」

ラムザ「ん、目が覚めたかい?」

ムスタディオ「……、ッ!!? おまえはッ……!!」

ラムザ「うわッ!?」

アグリアス「ラムザ!?」

ムスタディオ「動くなッ!そのまま武器を置いて両手を上げろッ!!」

アグリアス「貴様、何のつもりだ!?」

ムスタディオ「それはこっちの台詞だ、ルードヴィッヒの手先め! こんな場所へ連れて来て、オレをどうしようっていうんだ!?」

アグリアス「ルードヴィッヒ? バート・ルードヴィッヒのことか?」

ムスタディオ「しらばっくれるつもりか!そこのアホ毛野郎はあのごろつきどもの仲間だろうが! オレから『聖石』の在処を聞き出すつもりなんだろ!?」

アグリアス「『聖石』……? あの、御伽噺に出てくる……?」

ムスタディオ「聖石の在処を教えて欲しければ親父を解放しろ! 親父はどこにいる!?無事なんだろうな!?」

アグリアス「ま、待て、何の話だ!?」



ムスタディオ「聞こえなかったのか!? おまえたちが捕らえたオレの親父は」

ラムザ「いいからちょっと黙ればかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ムスタディオ「どごぎゃぁッ!?」

アグリアス「」

ムスタディオ「ほああああああ……!足がああああああ……!!」

ラムザ「黙って聞いてりゃキャンキャン喚きやがってwwwwwwwwwwwww誰がアホ毛野郎だっつーのwwwwwwwwwwwwwwww」

ムスタディオ「あぁが……!!」

ラムザ「この恩知らずがwwwwwwwwwwwww誰があの状況から助けてやったと思ってるんだよwwwwwwwwwwwwww命の恩人に銃を向けるたぁ何事だよwwwwwwwwwwwww恥を知れ恥をwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ムスタディオ「お、恩知らずも何も……!おまえはヤツらの仲間なんだろ……!?」

ラムザ「冗談じゃないwwwwwwwwwwwwあんな薄汚いごろつきの仲間になんてなるものかよwwwwwwwwwwwww昔一度だけ会ったことがあるってだけですーwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ムスタディオ「………」

ラムザ「ま、何も言わずに君を撃ったことは謝るよ。ああでもしないと、大人しく見逃してくれそうにはなかったからね」

ムスタディオ「……本当に、ヤツらの仲間じゃないのか?」

ラムザ「そもそも王女様の護衛を務めている僕たちが、ごろつきの仲間なわけがないだろう? あのタイミングで通りかかったのだって、偶然以外の何でもないさ」

ムスタディオ「………」

アグリアス「私はアトカーシャ王家直属の近衛騎士団に所属している。彼らの身の潔白は私が保証しよう」

ムスタディオ「………」

ムスタディオ「……取り乱してすまなかった。それと、助けてくれてありがとう」

ラムザ「落ち着いたかい? それじゃあ、そろそろ話してもらえるかな。君が彼らに追われていた理由を」

ムスタディオ「そ、それは……」

アグリアス「おまえはさっき、『聖石の在処』と言ったな。それは、あの御伽噺に出てくる聖石のことか? 聖石が実在していたとでもいうのか?」

ムスタディオ「………」

アグリアス「おまえがさっき口に出した名前……バート・ルードヴィッヒ。 貿易商として有名な、バート商会の元締めだな? おまえを追っていたのはバート商会の人間なのか?」

ムスタディオ「……ヤツらはバート商会に雇われたごろつき連中だ。元はゴーグで名の知れていた悪人どもさ」

アグリアス「バート商会の元締めが、そのような者たちと繋がっていると?」

ムスタディオ「バート商会はただの貿易商じゃない。阿片の密輸、奴隷の売買……ありとあらゆる悪行を手広くやっている犯罪組織なのさ、連中は」

ラムザ「そんな奴らに何故、追われていたんだい?」

ムスタディオ「………」

アグリアス「父親を人質に取られていると言ったな。バート商会がそうまでしておまえを追っている理由はなんだ?」

ムスタディオ「………」

ムスタディオ「……あんたたちはドラクロワ枢機卿に会いに行くと言っていたな。 枢機卿は五十年戦争で戦った英雄だ。ライオネルの人間は今でも枢機卿を英雄として尊敬している……」

ラムザ「………」

ムスタディオ「オレの親父も同じだ。この混乱した畏国をまとめられるのは枢機卿だけだって話している」

アグリアス「……それが、何だというのだ?」

ムスタディオ「頼む、オレも連れて行ってくれ! ヤツらに捕まった親父を助けるためには、枢機卿のお力を借りるしかないんだ!」

アグリアス「だから、おまえとおまえの父親が狙われている理由はなんだと聞いている!」

ムスタディオ「そ、それは……」

アグリアス「バート商会が裏では悪人と繋がっていたとして、何故おまえたちが追われている? あの連中はおまえが何かを盗んだと言っていたそうだが、それが聖石だとでもいうのか? だとしたら、何故バート商会が聖石などという大それたものを探している?」

ムスタディオ「………」

アグリアス「黙っていたのではわからん。我々も時間が惜しい、何も言わないのであれば先を急がせてもらうぞ」

ムスタディオ「ま、待ってくれ!頼む、オレを信用してくれ!オレは枢機卿に会わなくちゃならないんだ!!」

アグリアス「では理由を話せ。正直に言って、おまえは怪しすぎる。事情が話せないというのであれば、おまえのような怪しい者をオヴェリア様の傍に近付けるわけにはいかない」

ムスタディオ「………」



ラムザ「まあまあ、アグリアスさん。そうピリピリすることもないでしょう? それに、そんなにきつく問い詰めたら逆に言い出しにくくなってしまいますよ」

アグリアス「しかしだな……」

ラムザ「……少し、彼と二人だけにしてもらえませんか? 事情を話してもらえるよう、僕から頼んでみますよ」

アグリアス「おまえなら、理由を聞き出せるというのか?」

ラムザ「ええ。少なくとも、こうして時間を無駄にするよりは確実かと」

アグリアス「………」

ラムザ「どうです、アグリアスさん。ここは僕に任せてくれませんか? 碌な理由でもないのであれば、僕から同行を断りますから」

アグリアス「……わかった。おまえを信用しよう」

ラムザ「ありがとうございます。少し待っててください」

アグリアス「ああ、頼む」

ムスタディオ「……? あの騎士さんは何処へ行ったんだ?」

ラムザ「アグリアスさんには席を外してもらったよ。少しばかり、君と腹を割って話したくてね」

ムスタディオ「……何度聞かれようと、今はまだ」

ラムザ「大丈夫、わかってるさ。無理に聞き出すつもりはないよ。僕も君の気持はよくわかるからね」

ムスタディオ「……? どういう……」

ラムザ「君の気持はよくわかる。だって……“僕も君と同じだからね”」

ムスタディオ「!?」

ラムザ「だから、一緒に枢機卿に会いに行こう。アグリアスさんに何か聞かれたら、僕が適当に誤魔化しておくからさ」

ムスタディオ「………」



ムスタディオ「……オレと同じってことは、あんたも」

ラムザ「うん。君と同じ、“追われる身”さ」

ムスタディオ「………」

ラムザ「こんなことを誰かに話したところで、信じてくれるはずがない。それどころか、かえって敵を増やしてしまう。でも、枢機卿なら……」

ムスタディオ「力を、貸してくれるかもしれない……」

ラムザ「そういうこと。オヴェリア様のこととは別に、僕個人としても、枢機卿には助けを求めたいと思っているんだ」

ムスタディオ「………」

ラムザ「だから、君も一緒に行こう。同じ境遇の相手を見捨てることなんて、僕にはできない」

ムスタディオ「!!」



ムスタディオ「(オレと同じ追われる者……同じ境遇……!間違いない、こいつも聖石を……!)」

ラムザ「(ガフガリオンが大事そうに隠してた剣、黙って持ってきちゃったからなーwwwwwwwwwwww今頃すっごく怒ってるだろうなーwwwwwwwwwwwwww怖い顔して追いかけてくるだろうなーwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「さ、行こう。あまりアグリアスさんたちを待たせるわけにもいかないし」

ムスタディオ「………」

ラムザ「ムスタディオ?」

ムスタディオ「………」


ムスタディオ「……なあ。オレと同じってことは、あんたも“アレ”を……聖石を持ってるんだろ?」

ラムザ「!! ……そうだよ?」

ムスタディオ「やっぱりか……だとしたら、あんたたちが北天騎士団に追われてるってのは……」

ラムザ「……そう。北天騎士団のトップ……ラーグ公とダイスダーグ卿は、私利私欲を満たすために僕の持つ聖石を狙っているのさ。聖石の力を使って、ライバルであるゴルターナ公を完膚なきまでに叩き潰すために、ね……」

ムスタディオ「そうか……そんなことが……」

ラムザ「君こそ、どうなんだい? バート商会に追われているということは、やっぱり奴らの狙いも聖石なんだろう?」

ムスタディオ「……ああ。ゴーグの地下には壊れて動かない機会が沢山埋まっている。でも、あの石を近づけると死んでいるはずの機械がうなり始めるんだ……」

ラムザ「………」

ムスタディオ「……なあ。このことは、あの騎士さんたちには内緒にしておいてくれないか? 時期を見計らって、オレの口からちゃんと話すから……」

ラムザ「わかった、アグリアスさんたちには秘密にしておくよ」

ムスタディオ「すまない……それと、ありがとう……」

ラムザ「………」

─────────


ラムザ「………」

ラムザ「………」

ラムザ「………」

ラムザ「………」

ラムザ「………」


ラムザ「………w」














ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「やっべぇwwwwwwwwwwwwwww聖石だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwww伝説のゾディアックブレイブ様の持ってたクリスタルだっておwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あんなもん実在してんのかよwwwwwwwwwwwwまじぱねぇわwwwwwwwwwwwwwwゾディアックストーンぱねぇわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「なんか勝手にペラペラ全部話してくれたけどさぁwwwwwwwwwwwwwwwww別に僕は嘘ついてないもんねwwwwwwwwwwww最後以外はwwwwwwwwwwwwwwwwあいつが勝手に同族意識持って語りだしちゃっただけだもんねwwwwwwwwwwwwww僕しーらないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「それにしても聖石かぁwwwwwwwwwwwwwきっとすごいんだろうなぁwwwwwwwwwwwwwww伝説のクリスタルだもんなぁwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「売ったらいくらになるんだろうなぁwwwwwwwwwwwwwwwwww騎士団の運営費なんか屁でもないくらいの値がつくんだろうなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そろそろこの貧乏傭兵生活にも嫌気が差してきた頃だったしなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwしょうがないなーwwwwwwwwwwwwwwwwwww聖石でも売って一山当てるしかないなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「機械がうなろうがなんだろうがwwwwwwwwwwwww僕の知ったこっちゃないしなーwwwwwwwwwwwwwwwwwww所詮世の中金が全てなんだよwwwwwwwwwwwwwww金にすべてをってなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「バート商会の連中がが兵器開発に利用したところでwwwwwwwwwwwwwその開発権ごと僕が根こそぎ奪い取ってやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwそれが力ある者に与えられた当然の権利だからねwwwwwwwwwwwww仕方ないねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「イヤッホォーウwwwwwwwwwwwwwwwまた裕福な暮らしが始まるよーっwwwwwwwwwwwwwwwww準備はいいかーい?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────


ダイスダーグ「なんとしてもオヴェリアを捕らえるのだ。むろん、オヴェリアと行動を共にするアグリアスらも同様だ。捕らえてその場で処分せよ!」

ガフガリオン「ラムザとアルガスもか?」

ダイスダーグ「尚更構わん!!ベオルブの名を汚すばかりか、我らの邪魔をする愚か者……いや、クズどもがッ!!見つけ次第抹殺せよ!あのクズどもを生かしておくなッ!!」

ガフガリオン「……実の兄とは思えン台詞だな。気持ちはわからなくもないが、胸糞が悪くなるぜ」

ダイスダーグ「フン、貴様にはわかるまい……。私があのクズどものせいで、どんなに、どんなに……ッ!!」

ガフガリオン「(わかる)」


ダイスダーグ「とにかく、あの二人だけは生かしておくな。ようやくあの三馬鹿のうち一人が消えたのだ、このまま一気にベオルブの恥部を消し去ってくれよう……!」

ガフガリオン「……ディリータとかいう小僧なら、生きてたみたいだぞ? 何たって、そいつがオヴェリアを攫って行ったンだからな」

ダイスダーグ「なん……だと……?」

ガフガリオン「それにアンタ、オヴェリアの誘拐をどこのどいつに命じたンだ? オヴェリアを追いかける時、ドーターで何者かに襲われたンだぜ。ありゃ、どういうことだ?」

ダイスダーグ「………」


ダイスダーグ「……本物の実行犯たちは修道院の近くの林の中で死体で発見された。何者かが、我々の計画をかぎつけて邪魔をしようとしているようだな……」

ガフガリオン「(なるほどな。オーボンヌでオレたちがブッ殺した連中は、既にどこかの勢力の人間と入れ替わった後だったってことか……)」


ダイスダーグ「まあ、いい。いずれにせよ、オヴェリアがまだアグリアスの下にいる間は大丈夫。奪うチャンスはいくらでもある……」

ガフガリオン「そう願いたいもンだな」

ガフガリオン「しかし、ライオネルの枢機卿が邪魔したらどうする?教会がバックについたら、ラーグ公といえども迂闊には手出しできンぞ」

ダイスダーグ「それについてはすでに手を打ってある。心配するな、貴公はラムザたちの首を取ることだけを考えていればよい」

ガフガリオン「首を取る、ねぇ……。仮にも弟だろうに、つくづく恐ろしい人だな、アンタは」

ダイスダーグ「そう思うなら、少しは言葉を慎むんだな。貴公の首など簡単に切り離すことができるのだぞ。それを忘れるなよ」

ガフガリオン「おいおい、よしてくれよ。オレはアンタの忠実なる僕だぜ。 かの聖騎士殿のように頭が固いわけでもない。それを忘れないでくれよ」

ダイスダーグ「ならば、これ以上のヘマを踏まぬようにするのだな。あの馬鹿どもを確実に仕留めるのだ。そのために、貴公に“アレ”を託したのだからな」

ガフガリオン「アレ、ねぇ……。アレをアンタから受け取った時はどうなることかと思ったが、まさかベオルブの人間を殺す為に使うことになるとはな」

ダイスダーグ「よもや、無くしたなどとは言うまいな?」

ガフガリオン「もちろン、ここにあるさ」



ガフガリオン「敵の生き血を啜る魔剣、ブラッドソード。オレみたいな人間には実にお似合いの武器だが……実の弟相手にそこまでするかね、まったく」

ダイスダーグ「そんなことはどうでもよい。その魔剣でラムザの首を切り落とし、私の前へと持ってくるのだ。 あのクズが死んだことをこの目で確かめるまで、私は安心して眠ることもできぬのだからな……」

ガフガリオン「ま、それが仕事ならオレは文句ないがね。ちょうどいい、アンタの弟でこいつの試し斬りをさせてもらおうか」スラッ

ダイスダーグ「………」

ガフガリオン「アンタの切り札とやらの性能、この目で確かめさせてもらおう」

ダイスダーグ「………」

ガフガリオン「……あン?どうしたよ、ダイスダーグ殿?」

ダイスダーグ「………」














ダイスダーグ「ガフガリオン、貴様、ふざけているのか……?」

ガフガリオン「えっ」

ダイスダーグ「貴様には、それが魔剣に見えるのか……?」

ガフガリオン「えっ、えっ……?」

ダイスダーグ「魔剣どころかどう見ても店売りのブロードソードにしか見えぬのは、私の目がおかしいのか……?どうなのだ……?」

ガフガリオン「」



ダイスダーグ「こんなふざけた真似をするのは、あの馬鹿どもだけで十分なのだがな……。どうやら死にたいらしいな、ガフガリオン……?」

ガフガリオン「お、おい、待ってくれ!知らン、オレは知らンぞ!確かにこの鞘には、アンタから受け取った魔剣が───」

ダイスダーグ「……そこの、柄の部分に巻かれた羊皮紙は、何だ……?」

ガフガリオン「羊皮紙……!? 何だ、何か書かれて……」






『ガフガリオンへ。この鞘に入ってた剣、かっこいいから借りていくぜ☆ おまえの物はオレの物、オレの物もオレの物ォォォッ!! ……と言いたいところだけど、それではあまりに酷いと思ったので代わりの剣を置いていきます。等価交換だ、ありがたく思え!! ラムザより♥』





ガフガリオン「」

ダイスダーグ「」

─────────


ガフガリオン「ラムザのゴミ野郎は何処だッ!!あの馬鹿は何処へ行った!出てこいラムザッ!!」

シモン「オ、オヴェリア様をお助けに向かったのでは……?」

更新しようと思った矢先にSS速報消えててそのまま忙しくなっちゃってたわ
長らく放置してしまってすまなんだ。ぼちぼち復活します

─────────


アグリアス「オヴェリア様、ごらんになれますか? あの山の向こうがライオネル城です」

オヴェリア「この城塞からは、まだ遠いのね……」

アグリアス「ええ。見回りに向かったラヴィアンが戻り次第、出発いたします。道中、バート商会に雇われた者どもの待ち伏せが予想されますが、どうか御安心を。オヴェリア様の身の安全は、我らの命に代えてもお守りいたしますゆえ」

オヴェリア「………」

アグリアス「オヴェリア様?」

オヴェリア「ドラクロワ枢機卿は、本当に私たちを助けてくれるのかしら……?」

アグリアス「……枢機卿殿は、王家に対する忠誠心がとても高いお方と聞いております。それに、今のところラーグ公とゴルターナ公の政争に対し中立の立場をとっておいでとか。オヴェリア様をどちらかに引き渡すような不義はなさらないでしょう」

オヴェリア「そうだとよいのだけれど……」

オヴェリア「それに枢機卿殿はグレバドス教会の信望も厚く、枢機卿殿の願いなら教会側もオヴェリア様を受け入れてくれましょう。そうなれば、北天騎士団も迂闊に手は出せないはずです」

オヴェリア「………」


オヴェリア「……王女になど、生まれてこなければよかった」

アグリアス「オヴェリア様……」

ラムザ「(いやぁ実にラッキーだったなぁwwwwwwwまさか伝説級のお宝に遭遇するチャンスが来るなんてwwwwwwwwwwwwwwwwwww飛んで火にいる金銀財宝ってかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwヒャアwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(あのムスなんたらに財宝の在処まで案内させてwwwwwwwwwwwwwwそしたらあいつは用済みだからwwwwwwwwwwwwwwバート商会にでも高値で身柄を売り飛ばしてやんよwwwwwwwwwwwwwwwバート商会の連中は馬鹿だからすぐ食い付くだろうしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(でも残念wwwwwwwwwwww宝は既に僕の手の内でございまーすwwwwwwwwwwwwwwwww薄汚い売人の分際で伝説の財宝を手に入れようなんざwwwwwwwwwwおこがましいにも程があるっつーのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(信心深い(笑)教会の連中にでも聖石とやらを売り払ってwwwwwwwwwwwwwその金でどこぞの領地でも買収してやりゃあwwwwwwwwwwwwwwww北天騎士団にも匹敵する程の権力が手に入るってもんだwwwwwwwwwwwwwwwwなんせ相手は伝説の宝石だからなぁwwwwwwwwwwwwwwwふははははwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(所詮世の中金が全てよwwwwwwwwwwwwwwww待ってろよクソ顎鬚がwwwwwwwwwwwwwwwww僕が貴族に返り咲く日も近いぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(クククwwwwwwwwwwwwwwあーっはっはっはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」







「……王女になど、生まれてこなければよかった」

「オヴェリア様……」


ラムザ「(……ん? 何話してるんだ……?)」

オヴェリア「私は修道院の壁しか知らない……。塀で囲まれた空しか外を知らない」

アグリアス「オヴェリア様……」

オヴェリア「アグリアスは知らないと思うけど、私は、オーボンヌ修道院へ行く前は他の修道院にいたの。亡き国王の養女に迎えられたと聞いたときも、その後も、ずっと修道院で暮らしていたのよ」

アグリアス「………」

オヴェリア「ううん、それがイヤだって言っているんじゃないわ。ただ……。ただ、私が王女であるばかりに私のために死んでゆく人たちがいる。それがとてもつらいの……」

アグリアス「オヴェリア様がご自分を責めることはございません。オヴェリア様のせいではなく、オヴェリア様を利用しようとしている奴らが悪いのです」

アリシア「そ、そうですよ!オヴェリア様は何も気に病む必要はありません!」

オヴェリア「……ありがとう、2人とも」


ラムザ「(あちゃーwwwwwwwwwすっげー真面目な話してるwwwwwwwwwwww出て行きにくい雰囲気ですわwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(まあいいやwwwwwwもう少し出歯亀してよっとwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

オヴェリア「オーボンヌ修道院で知り合ったコがいるの。彼女も生まれてからずっと修道院で暮らしているって言ってたわ」

ラムザ「(……ん?)」

オヴェリア「それと、も一1人。そのコは元は平民だったけれど、両親を病で亡くしてしまってから貴族の家に引き取られて、それからはずっと修道院にいるって。同じような境遇だねって三人でよく笑ってたの。ふふふ、おかしいでしょ」

アグリアス「ベオルブ家の令嬢のアルマ様と、その養妹であるティータ様ですね」

ラムザ「(アルマとティータ! オヴェリア様と知り合いだったのか!)」

オヴェリア「私の初めての友だち……」

ラムザ「(くそッ!だったらそうと言ってくれれば!こうなる前に王家に取り入ることだってできたはずなのにッ!!)」


オヴェリア「……ドラクロワ枢機卿は私を利用したりしないかしら?」

アグリアス「………」

ラムザ「(ラーグ公が王女を消したがっている以上、もうこの女を使っても王家にコネクションを作ることはできない……!畜生、もっと早くにこのことを知っていれば……ッ!)」






ラムザ「(……ふ、ふん、いいもんね。 僕にはまだ聖石っていう金蔓が残ってるんだから)」

ラムザ「(とりあえず今は、出歯亀がバレないようにそっと撤退しy


ムスタディオ「ラムザッ! どこだ? そろそろ出発するぞ!」

アグリアス「む!?」

ラムザ「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ムスタディオ「こんなところで何やって」

ラムザ「うるせー空気読め馬鹿野郎wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ムスタディオ「るあぎゃあ!?」

アグリアス「ラムザ。いたのなら声をかけてくれればよかったものを」

ラムザ「あ、いえ。何か話の途中だったようなので、出て行くタイミングを逃してしまって」

アグリアス「そうか、それは悪いことをしたな」

ラムザ「いえ、気にしないでください。一声かけなかった僕も悪いんですから」

ムスタディオ「ほあああああ……!ほあああああ……!!」



オヴェリア「何の音だったのかしら?」

アリシア「……オヴェリア様は何も気にしなくてもよさそうですよ、色々な意味で」

オヴェリア「?? そうなの?」

アリシア「そうなんです」

オヴェリア「そう……。ところで、アリシア」

アリシア「はい?なんでしょう?」







オヴェリア「えいっ」

アリシア「!?」



ズキュゥゥゥン

ラムザ「!?」

アグリアス「!?」

ムスタディオ「!?」


アリシア「んっ!? んんーッ!?!?」

オヴェリア「んっ……ぷは。あら? アリシアったら、顔が真っ赤よ?」

アリシア「」

アグリアス「」



オヴェリア「アリシア。確か貴女、故郷に許婚がいるのよね」

アリシア「」

オヴェリア「その人ともうキスはしたのかしら? まだよねェ……」

アリシア「」

            l 、  l、   /      ,ハ
         ト ヽ ヽ  丶  l      //  〃   ,  、         /
          { l  | !ヽ ヾヽ l     //   /   /l  ノ!     /   /
          ぃ、 l  ヽ\ ヽ 、  .// / __,/ j //  ト、/ / 人
  ト、 _ ∧. } } 、ヽ 、 \ ヾ,rッ/  ハ{ { ´ _/ /   |  ー-'   i
  l  ´     \\ヾ ヾrW-ヘ^´ l / ヽヽ ヽー ' _/ |        ヘ
 j  |  オ こ  \ヽニl     / l {、 _,ニヘ ーヽ二ニミ l         \
/  |  ヴ  の.   > l、  l  | / ツ三_,二_ `  ヽ- 、/ な  そ 初
.   |  ェ      l.  トミ、i,Vl_/,〃 ftッ/     ニ<   い  の め
.   |  リ       ヽ  、イtッ} ニヘミ ´二´彡      L/   ッ  男  て
.   |  ア       |   i `r/__ _ ヾ           \  !  で  の
   ッ だ         >  | ヽ- '   _,、          rl     は  相
ヽ    ッ     /    l  トニ二 -ー7       l. |           手
.ノ    !     /    ,  ヽ  / ̄,′       / ノ        は
  ̄ ヽ    厂         i   }_⊥_,/       / ーァヘ
        --、       ヽ ー‐ '         / /  _,>      /
.    / ̄ Y   l 、        ヽ` ̄´     ,  '´ ,.' ´ ̄   〉    _/
/ ̄i   |.   l. l     , -- 、i    / _,. ´        ̄ ヽ /l
、  |   |    ! 、_,/     _,}T  ̄´ /                」- '´ ̄
. l   l    |、 ノ/  {   ,イl  |_,/       _,.-― ´ ̄
 l、 ノー- ' -‐'   ヽ / | |厂      -‐ ´  <二、 _

-'     /       /   レ'       /        /     ̄




アリシア「」

アグリアス「」

ラムザ「」

ムスタディオ「」

アリシア「」

アグリアス「」

ムスタディオ「」


オヴェリア「……? どうしてみんな固まっているの? やっぱり私のやり方じゃだめだったのかしら」

ラムザ「えっ」

オヴェリア「以前、友だちが教えてくれたんだけどなかなか上手くいかないわ。もしかしたら、舌の絡ませ方が悪いのかもしれないわね」

ラムザ「」

オヴェリア「私、あまりこういうのはやったことがないから……。普通の女の子はどうなのかしら?」

ラムザ「は、はぁ。それは男の僕には何とも言えない──」

オヴェリア「この際だからもう少し練習しちゃおうかしら」

ラムザ「ですんおっ!?」


ズキュゥゥゥン



ラムザ「」

オヴェリア「……んっ、どう? さっきよりは上手くできたと思うけど……」

ラムザ「」

オヴェリア「……やっぱりだめみたい。私に教えてくれたあの子は、相当手慣れていたのね」

ラムザ「(ア、アルマ……アルマ以外と、キス…してしまった………)」


アグリアス「……はッ!? オ、オヴェリア様、一体何をッ!?」

オヴェリア「どうしたの、アグリアス。そんなに血相を変えて」

アグリアス「な、何故そのような、はしたない事を……ッ!」

オヴェリア「?? はしたない? どうして?」

ラムザ「!?」

アグリアス「!?」

オヴェリア「親しい間柄ならこういうことをするのは普通だと、友達から教わったわ。貴女たちは私を助けてくれたのだから、何もおかしいことではないと思うのだけど」

アグリアス「」

ラムザ「(こ、こいつ、この女!キス魔か……! それも、無自覚で一番タチの悪い……ッ!!)」


アグリアス「……お言葉ながら、オヴェリア様。このような事は、軽々しく行っていい行為ではないと私は思います。それが王女であるオヴェリア様ならば、尚のこと……」

オヴェリア「シモン先生にした時も同じことを言われたわ。だとしたら、彼女たちが嘘をついていたのかしら」

アグリアス「!? い、いえ、決してそういう意味では!!」

ラムザ「(っていうかシモン先生もかよwwwwwwwwwwwww修道院の風紀乱れまくりんぐwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」


オヴェリア「そう、よかった。もしかして、からかわれていたのかと思って心配してしまったわ。違うのなら何も問題はないはずよね?」

アグリアス「」

ラムザ「(アルマ何やってるんだよwwwwwwwwwwww王女様がとんでもない天然ビッチになっちゃったぞwwwwwwwwwwwww流石に僕も責任取れないわwwwwwwwwwwwwwwww)」

オヴェリア「……んっ、だめ。どうしても友達のように上手くできないわ。何がいけないのかしら?」

アリシア「」

アグリアス「」

ラムザ「(まったく、アルマのやつ……とんでもない女を生み出してくれたものだよ。可愛いから許すけど)」

オヴェリア「ん、ちゅぅぅぅ……」

ラムザ「(………)」

オヴェリア「……ぷはっ。なかなか上手くいかないわ。ごめんねアリシア、もう少しだけ付き合ってね」

アリシア「」

ラムザ「(……不本意だけど、実に実に不本意だけど。妹の不手際の始末は、僕がつけなきゃいけないよね……)」



オヴェリア「次は舌の進入角度を、こう……」

ラムザ「オヴェリア様」

オヴェリア「?」

ラムザ「こうするんですよ」グイッ

アグリアス「えっ」




ズキュゥゥゥン!!

ラムザ「………」

アグリアス「ンッ! んーっ!!」

ラムザ「………」

アグリアス「ンンンーッ!?」

ラムザ「……ふぅ」

アグリアス「」

ラムザ「……まあ、こんなところですね。ただ舌を入れるだけじゃなくて、相手の口の中を隙間なく舐め回すように動かすんですよ」

オヴェリア「こう?」

アリシア「!? も、やめ──」


ズキュゥゥゥン!!


アリシア「」

オヴェリア「あ、いい感じだわ」

ラムザ「(そりゃ父上直伝のテクニックですからねwwwwwwwwwwwwwどんな相手でもイチコロですわwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

オヴェリア「んっ、もう一度……」

アリシア「」

ラムザ「(本当はアルマ以外に使うつもりはなかったんだけどwwwwwwwwwwwwwまあ仕方ないwwwwwwwwwwwwwwwアルマから直々に教わったんだったらこのくらい出来るようになってくださいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ムスタディオ「(あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!)」

ムスタディオ「(『おれはラムザに撃たれて地面をのたうち回っていたと思ったら、いつの間にか乱交寸前の光景が繰り広げられていた』)」

ムスタディオ「(な…何を言ってるのかわからねーと思うが……おれも何が起こっているのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだ……)」

ムスタディオ「(……だが。だが、しかし。一つだけ確かなことがある)」

ムスタディオ「(それは……)」



ズッキュゥゥゥゥン!!

アリシア「」

アグリアス「」



ムスタディオ「(この流れなら、来る……ッ! ゆっくりと、しかし確実に、オレに順番が回って来る時が……ッ!!)」

ムスタディオ「(『ファーストキスは可愛い女の子と、それも情熱的に』……ッ! そんなオレのささやかな夢が、もうじき叶うんだ……ッ!!)」

ムスタディオ「(いいぜ、お姫さま。てめえが誰とでもキスしまくるってなら……)」


オヴェリア「んぅ……」

アリシア「(も、もうお嫁に行けない……)」


ムスタディオ「(受けて立とうじゃないか! この機工士ムスタディオ・ブナンザの名にかけてなぁッ!!)」

オヴェリア「……ふぅ。そろそろ──」

ムスタディオ「(そろそろオレの番だな!上等だ、さぁ来い! 妄想で鍛え上げたオレのテクニックを存分に味わわせてやるよッ!!)」










オヴェリア「──ラヴィアンが戻ってくるかしら。出発の準備をしなくちゃ」

ラムザ「ええ、そろそろ街を出る頃合です。ラッドとアルガスが連中の注意を引き付けているうちに、僕たちはバリアスの丘へ向かいましょう」


ムスタディオ「な"ん"で"だ"よ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"!!!」

オヴェリア「きゃあっ!?」

ラムザ「うわっ!? ちょっとムスタディオ、びっくりさせないでよ!」

ムスタディオ「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」ヒクヒク

ラムザ「うるせーよwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ムスタディオ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛で゛ぇ゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!こ゛こ゛ろ゛も゛か゛ら゛だ゛も゛い゛で゛ぇ゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!!」

ラムザ「(何こいつマジキチwwwwwwwwwwwwwやっぱ宝石手に入れたら売却確定だわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

─────────


ルードヴィッヒの傭兵「おい、例のヤツらはまだ見つからねぇのか!」

ごろつき「す、すまない……上手く逃げられちまったようだ」

ルードヴィッヒの傭兵「ケッ、役に立たねぇ野郎だな。昔はゴーグで幅を利かせてただか何だか知らねぇが、小僧一匹見つけることができねぇとはなぁ!ハッハッハ!」

ごろつき「(うるせぇよ馬鹿……できればもう関わりたくないんだよ……)」

子分A「(このクソ野郎が……! よくも兄キをコケにしやがって……!)」

子分B「(でも正直、オレもあのガキに関わるのはごめんですぜ……)」


ルードヴィッヒの傭兵「フン、まあいいさ。お前たちが無様に失敗した分、オレたちが報酬を丸々頂くだけだからなぁ。ククッ……」

ごろつき「(どうぞご自由に)」

子分A「(そのまま死ねクソ野郎)」

子分B「(どうなってもオレは知らんぞ……)」

ルードヴィッヒの傭兵「野郎ども!ヤツらは枢機卿を頼りにライオネル城へ向かうはずだ。道中、必ずここを通る! それらしい連中を見逃すんじゃねぇぞッ!」

傭兵たち「了解!!」

ルードヴィッヒの傭兵「さあ、来るなら来やがれ。ククッ……!」

ごろつき「(あーあ)」

子分A「(共倒れになって死ね)」

子分B「(オレ知ーらないっと)」

アリシア「待ち伏せがいますね……」

アグリアス「そのようだな」

ラヴィアン「街にいた一団とは別の集団のようですが、雇い主が同じという点では繋がっているようです。狙いは、恐らく……」

ムスタディオ「………」

アグリアス「……道を塞がれている以上、戦うしかないだろう。無論、おまえにも手伝ってもらう。いいな?」

ムスタディオ「……! あ、ああ!」

アグリアス「よく覚えておけ、私はおまえを完全に信用したわけではない。ラムザがおまえを連れて行くと判断したから、従っているに過ぎないのだからな」

ムスタディオ「それでも助かるよ!ありがとう、アグリアスさん!」

アグリアス「………」



アリシア「……? あの、アグリアス様?」

アグリアス「どうした、アリシア?」

アリシア「そのラムザ様の姿が、見当たらないようなんですけど……」

アグリアス「!?」

ラヴィアン「!?」

─────────


ラムザ「おらっwwwwwwwww大人しくしろってのwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「グェェェェ!!」

ラムザ「あーもうめんどくさいwwwwwwwwwwwwいいから大人しくしろってんだよこのクソ鳥wwwwwwwwwwwwwwでないと喉笛掻っ切ってやんぞぼけがwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」



ラッド「お、いたいた。おいラムザ、何やってんだ?動物虐待か?」

ラムザ「やあラッド。いやぁ、このクソチョコボがなかなか言う事聞かなくてさぁ。身体にマントを巻くだけだってのに無駄に抵抗してくれちゃって」

ボコ「クエェェェーッ!!」

ラムザ「うるせー馬鹿wwwwwwwwwwwwwwwもう黙ってろwwwwwwwwwwwwwwwwww」ザシュッ

ボコ「!? ~~~!~~~~~!!?!?」

ラッド「ん? 今、何したんだ?」

ラムザ「メイジマッシャー。巷じゃ魔術師殺しとか呼ばれてるナイフさ。今から敵に奇襲を仕掛ける関係上、鳴かれたり音を立てられたりすると困るからね」

ラッド「ふーん……。で、そのマントは?」

ラムザ「こっちは消えるマントっていって、身に付けた者の姿を隠してくれる……まあ、隠密用の小道具ってところさ」

ラッド「すげぇwwwwwwwwwwwよくそんなもん持ってたなwwwwwwwwwwwオレも知らなんだwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「だろーwwwwwwwwwwwwww覗きがしたくなったら言ってくれれば貸してやんよwwwwwwwwwwwwwwww着替え中だろうが交尾中だろうが目の前で鑑賞できまっせwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「おまえほんとゲスいよなwwwwwwwwwwwwwさすがマイフレンドだぜwwwwwwwwwwwwwwwwwww今度頼むわwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「(ティータを助けるのに役立つと思って持ち出したものの、結局使わず仕舞いのまま忘れてたんだよね。まさかこんなところで役に立つとは思わなかったよ)」

ボコ「」

ラムザ「よしできたwwwwwwwwwwwwどうよラッドwwwwwwwwwwwwwwwwwステルスチョコボの出来上がりだぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「見えねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwどこにいるんだこれwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「かっこいいだろーwwwwwwwwwwwwwww何もないところから颯爽と姿を現すんだぜー?wwwwwwwwwwwwwwwwww忍者も真っ青のステルス性能なんだぜー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「なにそれかっこいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでもどうやって運用するんだ?wwwwwwwwwwwwwwどう考えても単騎行動にしか向かないだろwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そりゃもちろんwwwwwwwwwwww背後から相手に気付かれずに忍び寄りwwwwwwwwwwwwwwww気付いた時にはもう遅しwwwwwwwwwwww襲い掛かるチョコアタックwwwwwwwwwwwwwwwwwwwってな具合にねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「チョwwwwwwwwwコwwwwwwwwアwwwwwwwwwタwwwwwwwwwwwwwwwックwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」



ラムザ「よし、手筈はさっき説明した通りだ。頼んだよ」

ボコ「………」

ラムザ「おらっwwwwwwwwwwwww返事はどうしたクソチョコボwwwwwwwwwwwwwwwww」ゲシッ

ボコ「!? ~~~!!!!」

ラッド「おいラムザwwwwwwwwwwwwwwおまえが鳴き声を封じたんだろうがwwwwwwwwwwwwwww流石に理不尽だぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだったそうだったwwwwwwwwwwめんごめんごwwwwwwwwwwwwww許してくださいチョコボ様wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ばっかおまえwwwwwwwwwwwwwwチョコボ如きに様なんていらねーよwwwwwwwwwwwwwwwwww所詮は家畜だろうがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「(その家畜以下の存在が僕たちの身近にいるわけですけどねwwwwwwwwwwwwwww話すと長くなりそうだから黙っておこうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ボコ「………」

ラムザ「ちなみにさぁwwwwwwwwwwww見えないからってそのまま逃げようなんて考えるなよー?wwwwwwwwwwwwww」

ボコ「!?」

ラムザ「15分以上経っても戻ってこなかったらwwwwwwwwwwww僕のコネクションを最大限に利用してwwwwwwwwwwイヴァリースの地図からチョコボの住める環境を根こそぎ消し去ってやるからなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwそのつもりでシクヨロッ☆wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ラムザ「あとさっきからそこで我関せずを決め込んでる畜生どもwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「!?」

ブラックゴブリン「ゴブッ!?」

ラムザ「おまえらにも後でちゃぁんと仕事があるからねwwwwwwwwwwwwwwww関係ないと思って余裕ぶっこいてんじゃねーぞ家畜どもwwwwwwwwwwwwwwwwwしっかり御主人様に尽くせよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「」

ブラックゴブリン「」

─────────


ルードヴィッヒの傭兵「おい、どうなってやがる!ヤツら一向に姿を見せないじゃねぇか!!」

弓使い「さぁ? 街を発ったという報せは受けているけどな」

ルードヴィッヒの傭兵「チッ、読みが外れたか……!? だが、ヤツらは必ずライオネル城に向かうはずだ……!」

ごろつき「(ざまぁ)」

子分A「(ざまぁ)」

子分B「(ざまぁ)」

ルードヴィッヒの傭兵「クソッ、イライラさせやがる……!」




召喚士「(ヒマだわ……いつまでこうして下で待機してなきゃならないのかしら)」

召喚士「(私の人生設計、どこで間違えちゃったのかなぁ? せっかく勉強して高位の召喚魔法も使えるようになったのに、こんなところで賞金稼ぎの真似事なんて……)」

召喚士「(あ~あ、こんな生活もうイヤ。どこかに私をこの生活から救ってくれる素敵な男の人はいないのかしら)」

召喚士「(そうね。できれば白馬に乗った素敵な男の人がいいけど、この際チョコボに乗ってる人でも可───)」


ボコ「~~ッ!!」


ドガッ!!


召喚士「(ッ!? なに、が……)」



召喚士「」

ボコ「~~!! ~~~~!!!」

─────────


ラムザ「ヘーイwwwwwwwwwwww捕獲完了wwwwwwwwwwwwちょろいもんだぜwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「畜生もたまには役に立つなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうだねwwwwwwよくやったぞクソチョコボwwwwwwwwwwwwwww褒美に鉛弾をくれてやろうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ボコ「グェ"ェ"ェ"ェ"ェ"ッ!!?!?」

ラッド「ひでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



召喚士「……、う」

ラッド「おっとwwwwwwwwwそろそろお目覚めのようだぜwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そうみたいだねwwwwwwwwwwwwwここからは僕に任せてくれwwwwwwwwwwwwwwwラッドは周囲の警戒を頼むよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「まかせろwwwwwwwwwwwwwwwwww」



召喚士「ん、うぅ……」

ラムザ「やあ、目が覚めたかい?」

召喚士「……? あ、れ……? わたし、どうなって───って、誰!?ここどこ!?」

ラムザ「僕はラムザ。今現在、君たちが追っていた男の身柄を預かっている者さ」

召喚士「私たちが追っていた……? ……ッ!! ムスタディオッ!?」

ラムザ「そうそう、あのデコ野郎のことさ。僕の目的のためにも、君たちに彼を連れて行かれると困るんだ」

召喚士「(ってことは……敵じゃない! やだ、もしかして捕虜にされたってこと!? 最悪……ッ!!)」

ラムザ「というわけで、僕としては面倒な争い事は避けたいところなんだよね。黙って見逃してくれないかなぁ」

召喚士「私をどうするつもりなの……?」

ラムザ「あっれwwwwwwww話聞いてた?wwwwwwwwwwwwww黙って見逃してほしいって言ってるんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「その要求を無理にでも押し通すために、わざわざ私を捕まえたんでしょう? でなければ、最初から正面突破するはずだもの」

ラムザ「………」

召喚士「でも残念、私を捕まえても何の意味はないわ。あの人たちは所詮、お金で集められた烏合の衆。お互いの間に仲間意識なんてものは微塵もないもの。人質なんてものが通用するような連中じゃあないわ」

ラムザ「………」

召喚士「……もういいでしょ? 誰も彼もが仲間意識を持ってないっていうことは、勿論この私だって例外じゃない。このまま見逃してもらっても、あなたたちのことは誰にも言わないわ。だからもう私を放して───」


ラムザ「勝手に話進めてんじゃねーぞクソアマがwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ゲシッ

召喚士「きゃうっ!?」

ラムザ「勘違いしてんじゃねーよwwwwwwwwwwwwこっちはおまえを人質にするつもりなんざハナからないんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwおわかり?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「い、いたい……いたいよぉ……!」

ラムザ「あーもうやだわーwwwwwwwwwwwwこれだから自意識過剰な平民出のクソビッチはwwwwwwwwwwwwwwwwwwww話がまともに通じる頭してないんだもんなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「うう……」

召喚士「だ、だったら……!私をどうするつもりなのよ……!」

ラムザ「それをこれから説明しようと思ってたんだよwwwwwwwwwwwwwwwwなのに君が勝手に話の腰を折るからwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「……こほん。それじゃ、改めて君にお願いがあるんだけど……その前に」

召喚士「……?」

ラムザ「君、召喚士だよね?使える魔法の種類は?呼び出せる幻獣のランクはどの程度だい?」

召喚士「そ、そんなこと聞いて、一体どうしようって───」

ラムザ「無駄口叩くなwwwwwwwwwwwwいいから黙って答えろよwwwwwwwwwwwwwwwwww」ゲシッ

召喚士「あうぅっ!? や、やだ、もう蹴らないで……!」

ラムザ「だったらどうすればいいのかわかってんだろうがwwwwwwwwwwwwwwww黙って僕の質問にだけ答えろぼけがwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ゲシッゲシッ

召喚士「わ、わかった、わかったわよぉ……! だからもう蹴らないで……痛いのは嫌ぁ……!」

ラムザ「はいはいwwwwwwwwwwそんじゃさっさと答えてもらおうかwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「うぅ……、はい……」






ラムザ「(あーもうやだやだwwwwwwwwwwwww可愛い女の子をいじめるなんて僕の趣味じゃないのにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(あー辛いわーwwwwwwwwwwwww心が痛むわーwwwwwwwwwwwwwwwww作戦のためとはいえ罪悪感が半端ないわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwいっそモル子さんみたいな男勝りな女なら気が楽だったのにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(でもまぁ仕方ないよねwwwwwwwwwww正面切って戦うのはもっとめんどくさいもんwwwwwwwwwwwwwww僕悪くないよねwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(こんな時、ディリータかフランソワがいればなーwwwwwwwwwwwwwww僕がこんなことしなくても済むのになーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

召喚士「こ、これで全部……、です……」

ラムザ「……ふぅん。ま、僕の作戦に必要な基準は満たしているかな。薄汚い賞金稼ぎにしては優秀だね」

召喚士「………」

ラムザ「それじゃ、早速役に立ってもらおうかな。君にはこれから、僕の指示した通りに動いてもらうよ。手足を縛ったままでも召喚魔法は使えるだろう?」

召喚士「(チャンス……! 今は従うフリをしておいて、いざ召喚魔法を使うとなった時、最大威力の幻獣をこいつに向けて放てば……!!)」

ラムザ「そうそうwwwwwwwwwwww余計なことは考えないほうが身のためだよwwwwwwwwwwwwwwwww命やその他が惜しいならねwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「て、抵抗なんて、したくてもできないわよ……」

ラムザ「そうかい? 人間、死ぬ気になれば意外と何でもできるものだよ。『火事場の馬鹿力』なんて言葉があるくらいだしね」

召喚士「でも、私は根っからの魔術師よ……。いくら火事場の馬鹿力だとしても、手足を縛られた状態では何もできないわ……」

ラムザ「そうでもないよ。例えば……」




ラムザ「今は大人しく従うフリをして、作戦中のどさくさに紛れて僕に向けて召喚魔法をぶっ放したりとか……ね?」

召喚士「!?」

ラムザ「おや、顔色が悪いよwwwwwwwwwwwwwww大丈夫かい?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「もちろん僕は君のことを信用してるよwwwwwwwwwwwwwwwwww信用してるけどねwwwwwwwwwwwwww万が一ってことがあるからねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「君のことじゃないんだけどねwwwwwwwwwww僕の連れにもいるんだよwwwwwwwwwwwwww何かと僕の寝首を掻こうとしてくる馬鹿がさぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwまったく困っちゃうよwwwwwwwwwwwwwまあ未遂に終わったんだけどねwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「(どこの誰だか知らないけど、やるなら成功させなさいよ……! 役立たず……ッ!)」

ラムザ「も・ち・ろ・んwwwwwwwwwwwww君はそんなことはしないよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwねぇ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「頼むよー?wwwwwwwwwwwww僕は君のことを信じてるからwwwwwwwwwwwwwwww失望させないでよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「(白々しい……!そんなもの、知ったことじゃない!こいつが何と言おうと、私が幻獣を呼べばそれで終わり……ッ!!)」

ラムザ「といってもまぁwwwwwwwwwwwwww一応保険は用意させてもらうよwwwwwwwwwwwwwwww信用してないわけじゃないけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「!?」

ラムザ「おらっwwwwwwwwwww出番だぞ畜生どもwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「ゴブ……」

ブラックゴブリン「ゴ、ゴブー……」

召喚士「(……!? ゴブリン……? この男、魔獣使いだったの……!?)」


ラムザ「紹介するよ。アラグアイの森で捕獲した僕の下僕3号と4号さ、よろしくね」

召喚士「(でも、ゴブリンが何匹いようと同じこと……! こんな冷気に弱いモンスターたちなんて、シヴァのダイヤモンドダストで……!)」

ラムザ「ちなみにこいつらを殺したいなら御自由にどうぞ。僕は構わないよ」

召喚士「えっ」

ゴブリン「ゴブッ!?」

ブラックゴブリン「ゴビャア!?」

ラムザ「僕は別に博愛主義者じゃないんでwwwwwwwwwwwwwwwww畜生の1匹や2匹死んだところで痛くも痒くもありませーんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwむしろ薄汚いモンスターが1匹でも減ったほうが世の中の為なんじゃないかなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「」

ゴブリン「」

ブラックゴブリン「」

召喚士「(どういうこと……?だったら何で、こんなゴブリンたちを……?)」

ラムザ「ダイヤモンドダストの効果範囲は……大体対象の周囲2~3mってところかな。君から離れてそこの木陰まで下がれば、僕に魔法は届かないってわけだ」

召喚士「(!? こ、こいつ……ッ!)」

ラムザ「そこのゴブリンたちを殺したいなら殺せばいいよ。ただし、そいつらを殺しても僕は無傷だけどね?」

召喚士「(なら、あんたのほうを先に殺せば……!)」


ラムザ「……おっと。そうそう、君たちに命令するのを忘れてたよ」

ゴブリン「ゴブ?」

ブラックゴブリン「ゴブ…!?」

ラムザ「もしこいつが先に僕を攻撃したらさぁwwwwwwwwwwwwwwwこの女は君たちの好きにしていいよwwwwwwwwwwwwwwwくれてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「ゴブッ!?」

ブラックゴブリン「ゴブーッ!?」

召喚士「!?」

ラムザ「生かそうが殺そうがwwwwwwwwwwwww犯そうが孕ませようがwwwwwwwwwwwwwww八つ裂きにしようが解体しようがwwwwwwwwwwwwww苗床にしようが海に打ち捨てようがwwwwwwwwwwwwwwwwwぜーんぶ君たちの自由にしていいからねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこの女は君たちの玩具だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「ゴブッ!」

ブラックゴブリン「ゴブッ!ゴブゴブーッ!!」

ラムザ「そうかそうか嬉しいかーwwwwwwwwwwwwwwwそうだよなぁwwwwwwwwwwww所詮おまえたちも元は野蛮な畜生だもんなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww三度の飯よりも殺戮と生殖行動が大好きな本能は隠せないよなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww僕は博愛主義者ではないけどwwwwwwwwwwww個人の自由は尊重してあげないといけないよねwwwwwwwwwwwww例えそれがモンスター相手でもさぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「ゴブ!ゴブゴブーッ!!」

ブラックゴブリン「ゴブッ!ゴブゴブゴブッ!!」

ラムザ「よーしよしよしwwwwwwwwwwwwだーっしゃっしゃっしゃwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwええこええこーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」





ラムザ「というわけでwwwwwwwwwwwwwwwww僕に何かあったらその時点で君はゴブリンどもの慰みもの確定だからwwwwwwwwwwwwwwwwww自分の立場は理解してくれたかな?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「」

ラムザ「それじゃあ具体的な作戦を伝えるよwwwwwwwwwwwwwww精々僕の機嫌を損ねないような働きを期待しているよwwwwwwwwwwwwwww賞金稼ぎのアバズレさんwwwwwwwwwwwwwwwwwはははははwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────


ラムザ「お待たせしました、アグリアスさん」

ラヴィアン「ラムザ様!?何処に行っていたのですか!?」

ラムザ「いえ、少しばかり仕込みを、ね……」

ラヴィアン「??」

アリシア「仕込み?」

アグリアス「………」


ラヴィアン「ですが、これからどうしますか? ライオネル城へと続く唯一の道は、バート商会に雇われた傭兵たちによって封鎖されているようです……」

アリシア「迂回しようにも、丘の麓にまで召喚士が待ち構えてますよ」

ラムザ「ええ、わかっています。戦って道を切り開いてもいいですが、ここはこのまま少しだけ待機していてもらえませんか?」

ラヴィアン「待機、ですか……?」

ラムザ「その為の仕込みをしてきたところなんですよ──って、アグリアスさん?どうしました?」

アグリアス「──ッ!?」

ラムザ「アグリアスさん、聞いてましたか? このまま待機ですよ?」

アグリアス「な、なんでもない!どうもしていないぞ、私はッ!!」

ラムザ「?? ま、まぁ、それならいいんですけど……」

アグリアス「………」

ラムザ「……?」

ルードヴィッヒの傭兵「……クソッ、もう我慢できねぇ!! こうなりゃこっちからヤツらを捜しに行ってやろうか、あぁ!?」

ごろつき「(1人で行け馬鹿)」

子分A「(そのまま野垂れ死ね)」

子分B「(オレはもう……戦わん……)」




ラッド「おらwwwwwwwwwwwwラムザの言った通りにしろよwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラッド「まずはタイタンwwwwwwwwwwwwwwその次はありったけの魔力を込めてリヴァイアサンだからなwwwwwwwwwwwwwwwww少しでも違う行動を取ったらわかってるだろうな?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ゴブリン「ゴブッ!!」

ブラックゴブリン「ゴブゴブーッ!!」

召喚士「わかってる……!わかってるわよッ!!」

ラッド「よしwwwwwwwwwやれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「……大地を統べる無限の躍動を以て圧殺せん! タイタン!」








ルードヴィッヒの傭兵「おいおまえら!もうこっちから小僧どもをブチ殺しに打って出て──ッ!?」

ごろつき「な、なんだ!?」









            」」      」」       」」       」」

        __  |    __  |    __  |    __  |
              |          |          |          |   _|  _|  _|
        ___|    ___|    ___|    ___|

アグリアス「な、なんだッ!?」

ラヴィアン「地震!?」

アリシア「ちょ、ちょっと、規模がおかし……ッ!?」

ラムザ「来た、第一段階!皆さん、適当な木にでも掴まって!!」

オヴェリア「ラ、ラムザさん、一体何が……!?」

ラムザ「僕の仕込みが効果を発揮しているんですよ!オヴェリア様、絶対に丘の下に振り落とされないようにしていてくださいよッ!!」

オヴェリア「え……、きゃあああああああ!?」



          ガタブルガタブル             ゴゴゴゴゴ
  ≡r r ∩___∩ i i≡               ≡r r ∩___∩ i i≡
  =| | |ノ     u ヽuヽuヽ≡             =| | |ノ     u ヽuヽuヽ≡
   キ//○●○ ○●○ |キ  地震クマー!     キ//○●○ ○●○ |キ  地震だクマー!

   |≡| u ( ( ( _●○  ミミ               |≡| u ( ( ( _●○  ミミ
  彡彡、  | |∪J| | \\\              彡彡、  | |∪J| | \\\
   /// __  ヽノノノ/> ) )              /// __  ヽノノノ/> ) )
  ( ( ( (__) ) ) //(_//               ( ( ( (__) ) ) //(_//





ルードヴィッヒの傭兵「ば、馬鹿、落ち着けおまえらッ!無闇に動き回るんじゃ───ぎゃあッ!?」

子分A「あ、兄キィィィィ!!」

ごろつき「お、おまえらッ!今すぐこの丘から離れろ!逃げるんだッ!!」


ごろつき「(こんな大規模な地震、自然に起こるわけがねぇ! 恐らく、ヤツの……!あの悪魔の攻撃に違いない……ッ!!)」


子分A「あ、兄キィ!逃げるったって、何処に……ッ!?」

ごろつき「知るかッ!どこでもいい、命が惜しけりゃさっさとしろ!!このままだと確実に死ぬぞッ!!」

子分B「ひ、ひえぇぇぇッ!!」

ごろつき「逃げるんだよォォォーーーーーッ!!!!!」

ルードヴィッヒの傭兵「が、ぐぁ……ッ! ち、畜生ッ、痛てぇ……ッ!!」

弓使い「う、ぐ……!」

ルードヴィッヒの傭兵「く、くそ、畜生が……! 麓まで一気に落とされた……ッ!」

召喚士B「き、きっと今のは、タイタンによる攻撃です……!それも、かなり強い魔力の持ち主による……!」

弓使い「で、でかい地震なはずだ……!召喚魔法かよッ……!ざけんなッ……!」

ルードヴィッヒの傭兵「く、くそッ……! どこのどいつか知らねぇが、舐めた真似を……! ブチ殺してやる……ッ!!」










ラムザ「ようwwwwwwwwwwww派手にやったなぁクソビッチwwwwwwwwwwwwwwwwさすがに自分の命と貞操は惜しいってかwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「じゃあその調子でwwwwwwwwwwww次はリヴァイアサンいってみようwwwwwwwwwwwwwww思いっ切り頼むよー?wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「わかったわよ……」

ラムザ「タイタンの攻撃で連中はうまいこと丘の麓に落ちてったwwwwwwwwwwwwwwつまりここから水をブチ込んでやればwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwどうなるかわかるよなぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「薄汚い連中ごと丘の大掃除ってなぁwwwwwwwwwwww僕ってば何て環境に優しい貴族なんだろうwwwwwwwwwwwwwwwww表彰ものだねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「そんじゃさっさとやってもらおうかwwwwwwwwwwwwwwwwゴブリンの子袋になりたくないならねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwはははははwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「……もう、どうにでもなりなさいよッ! リヴァイアサンッ!!」

ラムザ「ヒューッwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ルードヴィッヒの傭兵「………」

弓使い「………」

召喚士B「………」

ルードヴィッヒの傭兵「ま、待てよオイ……!嘘だろ……!?」

弓使い「な、なんだってんだよッ……!!」

召喚士B「ひ、ひぃ……!」





リヴァイアサン「………」

ゴゴゴゴゴ……


ルードヴィッヒの傭兵「や、やめ───ッ!!」

                      _/⌒ ̄⌒`´ ̄`~ヽ'ー--、っ リヴァイアサンキタワアアアア!!
    /\   /\      / /フっι。´ / /つυ^っへつ    ____
   /::::  \/   \   //つつ。o/ / / /  ^つっへυ.っつ  |    丘 |
 /:::::::          \/ o.°o。   。 / /  /°>つっ       | ̄ ̄ ̄ ̄
/:::::::: ●        ●/"     \γ、。 o 。 /o。/ /っつっ   rユj    ワーワー
|::::::::::::::   / ̄\ /           `⌒ヽっ/ 。/   / っつ){ェェIュっつ

|:::::::::::::::::: | C二二     っっ      τ-っつつっ、。 |  つ  っつつつ |   /^'ヽ、
\::::::::::::::::: \_/ \  っ)。;,、、,,_     っつつつ .。じ___[ェェl つつっウ  / ヽ、:/ /i´rュ
つつつつつつつっιつ)\ ^.;;,.,、`"''―――――――‐っつっつ__,,rュ―'ニニコュii,o,or!!ュr!!ュ{t=:}ェ―-、_









ルードヴィッヒの傭兵「があああああああッ!!」

弓使い「ぐああああああッ!?」

召喚士B「イ、イヤアアアアアアッ!!」

─────────


ラムザ「あっははははははwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやっべーこれやべーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww津波の威力やべーwwwwwwwwwwwwwww人がゴミのようだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「こりゃ壮観だなwwwwwwwwwwwwwこんな大掃除は滅多に見れるもんじゃないぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「こりゃライオネル城も無事じゃ済まないかなぁwwwwwwwwwwwwちょっとやりすぎちゃったかなぁ?wwwwwwwwwwwwww別に枢機卿が死のうが僕は困らないからいいけどwwwwwwwwwwwwはははははwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「それはダメだろwwwwwwwwwwww枢機卿殺したら異端者になっちまうwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「そしたらアルガスがやったって言うからいいよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwちょうどいいじゃんwwwwwwwwwwwどうせ帰る場所なんてないんだしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「ほらほら見てよあれwwwwwwwwwwww君のお友達の召喚士ちゃんじゃないかなwwwwwwwwwwwwwwwww必死に木の根にしがみついちゃってるよwwwwwwwwwwwwwwwかわいいなぁwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「濡れたローブが重くて大変そうだなwwwwwwwwwwwwいっそ素っ裸ならまだよかったのになwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「でも残念でしたーwwwwwwwwwwwwwwwらいじんのたまぼーんっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwびりびりーっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「わおwwwwwwwwwwww痙攣しながら流れてったwwwwwwwwwwwwwwwwうけるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「こいつまじひどいわーwwwwwwwwwwwwwwwwww人として許せないわーwwwwwwwwwwwwwwほんとクズだわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ひっどーいwwwwwwwwwwwwwむしろ彼女の為を思ってこその行動だよwwwwwwwwwwwwwww運がよければウォージリスにでも流れ着くだろwwwwwwwwwwwwwwwまあ助かったとしても即座に奴隷市行きだろうけどwwwwwwwwwwwwwwwwwww僕の知ったこっちゃないねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「あー面白かったwwwwwwwwwwwwwwww楽しめた上に環境にも優しいwwwwwwwwwwwwいい仕事したなぁwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「戦わずして勝つってやつだなwwwwwwwwwwwwさすがだぜマイフレンドwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「……もう、いいでしょ?私を解放してよ」

ラムザ「ん?」

ラッド「は?」

召喚士「だから、もういいでしょ!?ちゃんとあなたたちの言う通りにしたわ!私を解放してよッ!!」

ラムザ「え?」

ラッド「はえ?」

召喚士「!? あ、あなたたち……ッ!!」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」




ラムザ「なーんちゃってwwwwwww冗談冗談wwwwwwwwwwwベオルブジョークだよwwwwwwwwwwwwwwwwwそんなに睨まないでよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「あっれぇwwwwwwwwwおこなの?wwwwwwwwww激おこイフリート丸なの?wwwwwwwwwwwwwwwww冗談通じないの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「短気は損気だぜwwwwwwwwwwwwww少しは落ち着けよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「本当、サイテーのクズね……!あなたたちみたいなクズ、初めてよ……!」

ラムザ「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

─────────


首領「おいてめぇら!例の女の件はどうなってんだッ!? あんな小娘から金巻き上げるなんざ、難しいことでも何でもねぇだろうがッ!!」

悪漢A「す、すいやせん、ボス! 次こそは必ず……!」

悪漢B「なんせあの女、オレたちと鉢合わせしないよう逃げ回るもんで……!」

首領「言い訳なんざ聞きたかねぇんだよッ!御託の前に結果を出せ、てめぇの命が惜しければなッ!!」

悪漢A「は、はい……!」

悪漢B「………」



首領「どいつもこいつも、使えねぇ野郎どもめ……!借金の取り立て如きに何ヶ月かけるつもりだ……!」

首領「チッ、まあいい……。こんなシケた街の連中なんざ、このオレが金品根こそぎ巻き上げて絞り尽くしてくれるわ……!」

首領「まずはてめぇからだ……!貸した3万ギル、何百倍にも利子を付けて返してもらうからなぁ……!」

首領「待ってろよぉ、エアリスゥゥゥ……ッ!!」


首領「ククク……! ヒャーッハッハッハッハ!!」




コンコン


首領「……あ?」

首領「誰だ!まだ何か用かぁッ!?」

「………」

首領「おい、黙ってねぇで何とか言え!でなければ、とっととあの娘から金を巻き上げて来いッ!!」

「あ、あの……」

首領「(……あ?オレの部下じゃねぇな。それにこの声、女か……?)」

「す、すみません……。ここは、ザーギドス商会の本部……、ですよね?」

首領「(……どこぞの間抜けな商人が、オレたちの素性も知らずにノコノコやって来たってわけか。 ……ククッ)」

「あ、あの……違いましたか……?」

首領「……いいえ、間違いありませんよ。どうぞお入りください」

「は、はい……! では、失礼します……!」

首領「(……ククッ)」

女「す、すみません、突然お邪魔してしまって……」

首領「いえ、お気になさらないでください。こちらこそ、大しておもてなしもできませんで」

女「い、いえ、そんな! 私のほうこそ、連絡もなしに押しかけてきてしまって……!」

首領「気にすることはございません。同業の方の来訪とあれば、我が商会はいつでも歓迎いたしますよ」

女「あ、ありがとうございます……! よかったぁ……。私、昨日この街に着いたばかりで……」

首領「おや、余所の街からですか。長旅、ご苦労様です。この街へ来たのは商売が目的で?」

女「は、はい。 だけど私、こないだ商人になったばかりのヒヨッコで……。どうやって商売すればいいのかわからなくて、困っていたんです」

首領「それは、それは……大変でしたねぇ……」

女「そこで、この街の商会の方に助言を頂けないかと思いまして……。ここがザーギドス商会の本部だと聞いて、失礼を承知で訪ねて来たんです……」

首領「なるほど、そういう事情でしたか。でしたら、御安心ください。微力ながら、我が商会が責任を持って貴女をサポート致しますよ」

女「あ、ありがとうございますっ!助かります!」

首領「いえいえ、困った時はお互い様ですからね。 ふふっ……」

首領「私としましては、貴女を我が商会の一員として迎え入れてもいいのですが」

女「え?」

首領「我がザーギドス商会は、この街で最大の規模を誇る商人組合です。この街で商売をするにあたって、この上ない環境であると自負しています。如何でしょう?」

女「そ、そんな、私なんかが……いいんですか?」

首領「ええ、勿論。何なら、この街での商売に慣れるまでという条件付きでも構いません。貴女さえよろしければ是非、我が商会においでください」

女「は、はい!喜んでっ! まだまだ駆け出しの若輩者ですが、よろしくお願いします!」

首領「ええ、こちらこそよろしくお願いします」



首領「(ククッ、馬鹿め。そんな都合のいい話があるわけねぇだろうが……!)」

首領「(世の中にオレたちのようなモンがいるなんて思ってもいねぇ、いかにも世間知らずのお嬢様ってツラしてやがるな。傑作だ)」

首領「(オレの予想が外れていなけりゃ、どこぞの貴族の娘が商人に憧れて家を飛び出してきたってところか。新米の商人にしちゃあ、身なりが良すぎるぜ)」

首領「(ククッ、こいつはいい金蔓になりそうだぜ……! カモがネギ背負ってやって来たってかぁ?クククッ……!)」

首領「(ククッ……。よく見りゃ、ツラもかなりの上物じゃねぇか。こいつは期待できそうだ……!)」

首領「(エアリスの件でイラついてたところだ、ちょうどいい。貴族のお嬢様で鬱憤を晴らさせてもらおうじゃねぇか)」

首領「(搾れるもん搾り取って、一つ残さず身包み剥いで、その後は……ククッ)」


女「あ、あの、本当にありがとうございます……! 何から何までお世話になってしまって……!」

首領「なに、気にすることはありませんよ。同じ商売人同士、助け合うのは当然のことなんですから」

女「あ、ありがとうございますっ……! 私、精一杯頑張ります!」

首領「ふふっ、期待していますよ」


首領「(ああ、精々頑張ってくれよ。オレたちのお楽しみの為になぁ……!クックク……!)」

女「……あ、あの!」

首領「はい、何でしょう?」

女「私、まだ稼ぎがないので、お礼になりそうな物が何もないんですけど……。せめてもの感謝の印に、私が持ってきた商品を……」

首領「そんな、お気遣いなんて不要ですよ。私は当然のことをしたまでですから」

女「いえ、それでは私の気が済みません! 私も商人の端くれ、恩義を受けた相手には精一杯の感謝を示さなくてはなりません!」

首領「ふむ。そういうものでしょうか?」

女「そういうものです!ですから、遠慮せずに受け取ってください! この───」
















女「ゴーグの機工士どもが丹精込めて作った、愛情たぁ~っぷりのミスリル弾をなァ……ッ!!」

首領「!?」



パンッ

悪漢A「い、今の音は何だッ!? ボスの部屋から聞こえたぞッ!!」

悪漢B「ボスッ!! 御無事ですかッ!?」


話術士「あらぁ? 下っ端さん、おハロ~♥ お邪魔してまぁす♥」

首領「」

悪漢A「……!? ボッ」

悪漢B「ボスゥゥゥゥゥーッ!?!!?」


話術士「銃声聞きつけてすぐに飛び込んでくる姿勢は評価するケドぉ、ちょぉ~っと遅かったカモ♥ あなたたちのボスの命、アタシが頂いちゃいましたぁ♥」

悪漢A「」

悪漢B「」

話術士「なんかミスリル弾の威力が強すぎちゃったみたいでぇ、頭の上半分がぐちゃみそになっちゃった♥ ゴメンネ♥」

首領「」

悪漢A「」

悪漢B「」

首領「」

悪漢B「ボス……ボスゥゥゥゥッ!! うわあああああああああああッ!!!!」

悪漢A「て、てめえ、よくもボスをッ!!」

話術士「だぁってぇ~……アタシたちがこの街で活動するのに、ここの商会は邪魔なんだもん♥ だから消えてもらったの♥」

悪漢A「こ、このクソアマ、ブッ殺───」


パンッ


悪漢A「あぎゃあああああッ!?」

話術士「だぁぁぁぁれがクソアマだァッ!? 口の利き方に気を付けろよ、このクソ馬鹿阿呆がッ!!」

悪漢A「あ、足がああああ……!!」

悪漢B「お、おい、しっかりしろ!!」

話術士「テメェらゴミどもの存在なんざ、銃弾一発ありゃ簡単にこの世から抹消できンだよ!自分の立場分かってンのかァッ!? 今この場を支配してンのは誰か、身を以って教えてやらなきゃなンねェみてぇだなぁオイ!!」パンッパンッ

悪漢A「ぐげぁ!?」

話術士「おーおー、汚ッたねぇ汚ッたねぇ!額の風穴からただでさえ少ねェ頭ン中身が垂れ流しだなぁオイ!?」

悪漢A「」

悪漢B「ひ……!ひ、あ……!?」

話術士「オイオイ……どうせ死ぬなら環境に優しい死に方しろよなァ……。テメェらゴミカスどもの血肉なンざ吸わされちゃ、母なる大地が可哀想ってモンだろうがよぉ……。こりゃアレか?もう片方はもちっとエコな死に方……絞殺か毒殺か、それともいっそフレアで骨まで溶かして消し炭にでもしたほうがいいか?なぁ、テメェはどう思うよ? なぁ、なぁッ!!」

悪漢B「や、やめ……!ころさな、いで、くれ……ッ!」

話術士「おーいおいおいおい。オイオイオイ。やめろよなァ、そういうの。大の大人が情けねぇ。たかだか銃殺死体の一つや二つで腰抜かしてンじゃねェよ」

悪漢B「あ、うあ……!!」

話術士「それにさァ……そンな、まるでアタシが悪者みたいな態度取るのやめてくンないかなぁ?こっちはテメェみたいな腐れ切った糞虫と違って、年頃真っ盛りの純情可憐な乙女なンだよ。わかるか?テメェのそういう態度のせいで、アタシの繊細極まりない心が傷付くンだよ。わかるか?フィアンセ以外の男にクソアマ呼ばわりされた乙女の気持ちがさァ!わかるか?わかるかァ!?あァッ!?」

悪漢B「」

話術士「……ッとぉ、そンな事はどうでもいいか。アタシの本来の目的を果たさなきゃなァ……!ククッ……!」

         こ の 商 会 は ア タ シ が 乗 っ 取 っ た !!

                    ノし、_
                   /;;;;;::==ー-、、
    .             /'"´       `iヽ、
  ‐―:/    .,.       /       j    /;;;;;;ヽ
    ./   / /      /、 ,,.-''___     、ノ;;;;;;;;;;;;;',
   / /   ./   ,.へ f'・>  /_゚_ノ;;:'    ミ;;;;.=、;;;;;l      |\
   /    /  /   l゙( - >`"''"   / 〉/f'ヽヾ;|\   |\|   \
        / /     !f====、ヽ ヽ '   ´ 冫 ノ;;!   \ |
       /      .lヽTニTニi=、_',      _/;;;;l
       ィw,,,,,ィN 、,,.-l }>ー‐/´ l l    | ヾ;;;〈ィ
      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨ニニニイ  ! /  _ノ   l;;;;;;;;ミ、        ______
     /= 、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l`ー‐ U   ノ ,,. -'" /  /;;;;;;;;;;;;;;;;ミィ、    /r;;;;;;r ;;;;;;;
   // ,r- ニヾ;;;;;;;;;;;;;;;ヽ   _,.r'::::::      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ミィ,,,,,/;;,,,,,, /;/;0;;;;
  / / /      `ヾ;;;;;;;;;;`"´;;;;;''"_     ,,ノ;;;;;r‐‐-- 、;;;;;;;;;;;;r-' !;;;;;;; !;;{;0;;;;;;
  !// /       ̄``ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`''''''''";;;;;;;;ノ      `''< }} ’└==ゞ;;;;;;;;;;;
  !l  ,'   /    ̄ `ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ     、  〃 `ヽ、;;;、 _,,/;;;;;;;;;

  ll   !   /       / ̄ ""'''';r==/       ヾ;;-、_    〉l/;;/__/ ./
  ヽ  |   /             /==ノ    ヽ、    ヾ;//〉、_/;;;;;;;;;//
   ヾ | //    / ,' ヽ    /==l´   、   \  〃 ヾ;;;,,〈;;;;;;// ̄
   ヽ ヽ,'    /  !  |lヽ  /== l     \   \    .{ ̄ ::/ ̄
    ! ヽ    '、       l== |      \ 〃 ヽ. ..::::〉、ノ
     ! ヽ        '、   !;;;;;;;;;;;;;l ヽ、     ,,ヽ. ..:::::〉‐'
     ヽ;::ヽ :::..      ヽヽ ヽ;;;;;;;;;;',ヾ〈 ̄ヽ、〃 .:ヽ;;ノ
      ヽ=ヾ;:::::::::..........__ヽヽ ヽ;;;;:::::ヽニ ー‐シ`ヽ;;;;;ノ

        ヽ `"""""´   `''''''´      ̄




悪漢B「」

話術士「テメェら糞虫を取り仕切ってた頭が無様に死ンだンだ、異論はねぇよなァ?」

悪漢B「」

話術士「なァに、そンなに心配そうな顔すンなって。テメェも含め、残った豚どもはちゃぁ~ンとアタシと部下どもで面倒見てやっからよぉ。今までの倍は稼がせてやるぜぇ?くっくく……!」

悪漢B「」

話術士「もっとも、いくら金を稼いだところで……使う前に死に晒したらまったくの無意味になっちまうけどなァ……!精々アタシの機嫌を損ねないように努力しろよぉ? くく……」

悪漢B「」

話術士「そんなわけでぇ。これからよろしくねぇ~、ザーギドスのゴキブリさん♥」

悪漢B「」

話術士「(えへへ、うまくいっちゃった♥ ラムザちゃん喜んでくれるかしらぁ♥)」

─────────


ラムザ「あと1時間も歩けばライオネル領です。オヴェリア様、もう少しの辛抱ですよ」

オヴェリア「ええ……」

召喚士「……ねぇ」

アグリアス「オヴェリア様、少し顔色が悪うございます。お疲れのようでしたら、チョコボに乗せてもらっては?」

ラムザ「それがいいかもしれません。オヴェリア様は長旅には慣れていないでしょうからね」

召喚士「ねぇ」

ラムザ「おらクソチョコボwwwwwwwwww出番だぞwwwwwwwwwwwwwww」

ボコ「ク、クェェ~……」

アグリアス「………」

召喚士「ねぇってば」

ラムザ「さあ、オヴェリア様をチョコボに……って、アグリアスさん?どうしました?」

アグリアス「……ッ!? い、いや、なんでもない! さ、オヴェリア様、こちらへ」

オヴェリア「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわね」

ボコ「クェ!クェェ~ッ!!」

ラムザ「オヴェリア様に撫でられた途端に元気になってんじゃねーよwwwwwwwこのエロチョコボがwwwwwwwwwwwwwwwwww」パンッ

ボコ「グェェェッ!?」

オヴェリア「」

ラッド「しかしラムザ、本当にいいのか?」

ラムザ「ん、何が?」

召喚士「ちょっと」

ラッド「お姫さまをライオネルに連れて行くって話さ。その枢機卿とやらは本当に信用できるのか? 裏でラーグ公と繋がっていないとも言い切れないだろ?」

ラムザ「僕もそこは気になっていたんだよね……。アグリアスさんが言うには、枢機卿は信用に足る人物なんだそうだけど」

召喚士「ちょっと……」

ラッド「信用ねぇ……。傭兵上がりのオレからしてみれば、世の中で心から信用できるのは金だけだと言いたいところなんだけどな」

ラムザ「まぁ……それも一理あるけど。ガフガリオンが言いそうな台詞だね」

ラッド「ああ、なんたってあいつの受け売りだからな。ま、そのお陰でオレも、不意に騙し討ちを食らうようなことがあっても対処できるようになったんだけどな」

ラムザ「それは頼もしい限りだよ。 ……正直な所、僕もどこまで枢機卿を信用していいのかどうかわからない。万が一の時は……頼んだよ?」

ラッド「ああ、任せとけ。あんなこと言った後でこう言うのも変な話だが、オレのことは信用してくれていいぜ。金の次くらいにはな」

召喚士「………」

ラムザ「ははっ!そうさせてもらうよ! ……ところでさぁ」




ラムザ「さっきから何なんだよwwwwwwwwwwww辛気臭いんですけどwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「それオレも思ったwwwwwwwwwwwww言いたいことがあるならはっきり言えよなwwwwwwwwwwwwww空気が重いんだよwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「なッ……!? あなたたちが無視するからでしょう!?」

ラムザ「そうだっけ?wwwwwwwwwwwwwwめんごめんごwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「さーせんwwwwwwwwwwwwww許してチョコメテオwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「おいパクんなwwwwwwwwwwwwwww面白くねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「サーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「………」

ラムザ「それで、何の用? 僕とラッドは今後について真面目な話をしてたんだけど?」

召喚士「あ、あのねぇ……!あなたたちが約束を破るからいけないんじゃない!」

ラムザ「約束……? ラッド、心当たりはあるかい?」

ラッド「いや、知らないな。勘違いなんじゃないか?」

召喚士「とぼけないでよ!私を解放してくれるって話だったでしょう!?早く自由にしてよ!!」

ラムザ「………」

召喚士「ちょっと、何とか言いなさいよ!私は言われた通りにやったわ!それなのに、どうしてあなたたちと一緒に行かなくちゃならないの!? あなたたちみたいなクズ、もう顔を見るのも嫌なのよッ!!」

ラムザ「………」

ラムザ「……そういえばさぁ、ラッド? バート商会の連中が、ムスタディオを捕まえるためにいくら使ってるか知ってるかい?」

召喚士「ちょっと、話を逸らすつもり!? 男らしくないわよッ!!」

ラッド「いいや、知らないな。おまえは知ってるのか?」

ラムザ「ちょっとした伝手を使って調べてみたんだけどさぁ……どうやら相当の数の傭兵やごろつきを雇ってるみたいなんだよね。総額で言うなら……よっぽどの力を持った貴族でもない限りは、一生かかっても払い切れない額だろうってさ」

召喚士「……!?」

ラッド「……そりゃ大変だな。オレたちみたいな一般庶民じゃ、死ぬまで働いたところで無理な話だな」

ラムザ「本当にね。いやぁ、お金持ちの考えることはよくわからないなぁ。あんな男1人捕まえるために、とんでもない額のお金を使うんだからさ」

召喚士「………」


ラムザ「さっきの丘で待機してた連中を雇うのに、バート商会はいくら使ったんだろうね? それこそ、どこぞの召喚士の女が1人で弁償できる額じゃないだろうねぇ……?」

召喚士「ッ!? ちょ、ちょっと……!?」

ラッド「さぁな。ただ、これだけはハッキリ言えるぜ。あの連中を壊滅させた犯人は、ヤツらに見つかったら死ぬよりも酷い目に遭わされるに違いない」

ラムザ「まぁ、普通に考えたらそうだろうね。あーあ。どこの誰だか知らないけど、馬鹿なことをしたものだよ」

ラッド「高位の魔法を使える召喚士ねぇ。そんな目立つヤツだ、雇った側からすりゃ、犯人の身元を割るのは簡単なことだろうな」

召喚士「ちょ、ちょっと待ってよッ!やれって言ったのはあなたたちでしょう!? 私は脅されて従っただけだわ!!」

ラムザ「え?」

ラッド「は?」

召喚士「!?」

ラムザ「君さぁ、さっきから何を言ってるんだい?誰も君の話なんてしてないんだけど?」

召喚士「え……?」

ラッド「オレたちはただ、バリアスの丘で待機してた連中の中に『味方目掛けて召喚魔法をぶっ放した裏切り者』がいるって話をしてただけだぜ?別にあんたのことじゃないさ」

召喚士「だ、だから、それはあなたたちが……!」

ラムザ「いやいや、ちょっと待ってよ。僕たちの中には召喚魔法を使える人なんて誰もいないよ? 僕もラッドも多少は魔法を使えるけど、精々、簡単な黒魔法や時魔法くらいだ。召喚魔法、それもリヴァイアサンみたいな高位魔法なんてとんでもない!」

ラッド「お姫さまやアグリアスも使えないだろうな。お供の騎士さん方は根っからの戦士のようだし、アルガスに至ってはボウガンしか能がない単細胞だぜ?馬鹿の一つ憶えかっての」

アルガス「」


ラムザ「そうそう。僕たちはちょっとした噂話をしていただけさ。傭兵たちの中にいた『裏切り者』は誰なんだろう、ってね」

召喚士「………」

ラムザ「勿論、僕たちの中に犯人がいるはずもない。君だって、偶然通りがかったところをたまたま僕たちに協力してくれた『親切な人』に過ぎないんだから、ね……?」

召喚士「!? ま、まさか、あなたッ!?」

ラムザ「それともさぁ……まさかとは思うけど、君が『裏切り者』だってなんてオチじゃあないよねぇ……?」

召喚士「……私を脅すつもりなの?」

ラムザ「いやいやいや。脅すとか脅さないとか、何のことだかさっぱりわからないよ。僕はただ……」



ラムザ「善意から僕たちを助けてくれた『親切な人』が、バート商会が血眼になって捜している『裏切り者』だったなんてことがあるわけがないって、そう思っただけさ」

召喚士「」



ラムザ「だからさぁwwwwwwwwwwwww君は僕のことも裏切らないよねぇ?wwwwwwwwwww君は『裏切り者』なんかじゃないよねぇ?wwwwwwwwwwwwねぇ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「」

ラムザ「もちろん君はそんなことしないと思うけどねwwwwwwwwwwwwwww悪いのはその『裏切り者』であってwwwwwwwwwwww『親切な人』の君はまったくの無関係なんだからさwwwwwwwwwwwwwww僕は君のことを信用しているよwwwwwwwwwwお金の次くらいにはねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「いやぁwwwwwww親切な人が同行してくれるなんて心強いなぁwwwwwwwwwwwww道中の敵は全部任せるからねwwwwwwwwwwwwww親切さんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

召喚士「」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

─────────


アルガス「(また犠牲者が増えた、か……)」

召喚士「」

アルガス「ようこそ、クソッタレな職場へ。 ……まぁよろしくな」

召喚士「………」

アルガス「……そりゃ、最初はそうなるよな。だが、慣れればどうってことないさ。あのクズどもに理不尽にこき使われることは多いが、最低限の身の安全は保障される。下手な傭兵団にいるよりは安全だぜ。……悔しいけどな」

召喚士「………」

アルガス「ま、あのクズどもに脅されてる者同士、お互い精々頑張ろうぜ」

召喚士「……? 同士……?」

アルガス「あん?」

召喚士「脅されてる同士って言ったわね。 ……あなたも、あの2人に脅されてるの?」

アルガス「正確には3人……いや、4人か。まぁそんなところだ。家族を人質に取られてる」

召喚士「家族……」


アルガス「元はと言えば、あんなクズだと知らずにヤツに近付いたオレの責任だ。オレがヤツらに関わることさえなければ、オレの家族は……母さんは、こんな目に遭わずに済んだ」

アルガス「だけどな、オレは諦めちゃいない。ここでオレが諦めたら、それこそあのクズどもの思う壺だ。今は大人しく従うしかないが……オレの家族は、オレが必ず助け出す」

アルガス「そしていつか、あのクズどもに鉄槌を下してやる……! そうさ、このままで済ませるものか……ッ!!」

アルガス「駆逐してやる……!クズどもを、1人残らずッ!!」

召喚士「………」

アルガス「っと、悪いな、つい熱くなっちまった。おまえには関係のないことだってのにな」

召喚士「……ううん、そんなことない。あなたの気持ちは、私もよくわかるから……」

アルガス「……ま、ヤツらに下手に反抗しなけりゃ殺されることはないさ。時には自暴自棄になりたくもなるが……そんな時は気を強く持て。もしオレたちが死んだら、ヤツらの本性を知る人間がいなくなっちまう。そんなのはダメだ」

召喚士「あんな非人道的な人間を、のさばらせておくわけにはいかない……」

アルガス「そういうことだ。悔しいだろうが、オレたちは耐えるしかないんだ。然るべき時が訪れるまではな」

召喚士「………」

アルガス「おっと、あんまり話してると余計な勘繰りを入れられそうだな。じゃあな、そっちも頑張れよ」

召喚士「あなたも、気を付けて」

アルガス「ハッ、オレはあいつらとは1年以上の付き合いだぜ?今更言われるまでもないさ。 だが、まぁ……その心遣いには感謝しておくよ」

召喚士「………」

アルガス「(………)」

アルガス「(……何やってるんだろうな、オレは。あんな女がどうなろうが知ったことじゃないはずなのに)」

アルガス「(以前のオレなら、誰がどうなろうと、どんなに理不尽な扱いを受けている者がいようと関心はなかった。そいつらは平民で、ヤツらはオレたちのような貴族とは違う。平民に生まれた人間がどうなろうと、惨めに死のうと。それは全て天の定めた運命だと信じていた……)」

アルガス「(……だが、現実はどうだ? 名門中の名門、貴族の中の貴族と呼ばれたベオルブ家の人間は、どいつもこいつもクズばかり。元は平民だったはずの兄妹までもが、名門貴族の名を盾に好き勝手に振る舞い、それを悪びれることすらしない……)」

アルガス「(そして、何より。こんな惨めな状態にあるオレの支えとなっているのが、同じ境遇に置かれた連中……それも、どいつもこいつも平民だなんてな)」

アルガス「(これも、以前のオレなら考えられなかったことだ。手柄を立てることに躍起になっていた頃のオレは、平民と同じ空気を吸うことすらも汚らわしいと思っていたはずなのに……)」

アルガス「(……だが。貴族の名を盾にするだけのクソ野郎なんかよりも、今まで家畜同然と思っていたヤツらのほうが、よっぽど……)」

アルガス「(………)」


アルガス「(……チッ。何考えてんだ、オレは。まったくらしくないぜ……)」

──ライオネル城・城門前──


ライオネル城騎士「何者だ!ライオネル城に何用か?」

アグリアス「私はルザリア聖近衛騎士団しょぞk

ラムザ「ちわーっすwwwwwwwwwwwwwwwww枢機卿に会いにきましたーwwwwwwwwwwwwwww門を開けてくださーいwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「そうだそうだーwwwwwwwwwwww速やかに開門しろーwwwwwwwwwwwwさもなくば戦争だぞーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ライオネル城騎士「」

アグリアス「」

オヴェリア「」

召喚士「ばっ……!? あの人たち、馬鹿じゃないのッ!? 何考えてるのよッ!?」

アルガス「放っておけ、いつもの事だ。ヤツらは何も考えちゃいない」

召喚士「」


ライオネル城騎士「(……オレの聞き間違いか? 何やらとんでもなく無礼な事を言われたような気が)」

ラムザ「おらっwwwww早く開けろwwwwwwwwwwwお客様がお待ちかねなんだぞwwwwwwwwwwwさっさと部屋に案内して茶の一つでも出したらどうなんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「客をこんなに長く待たせるとかないわーwwwwwwwwwwwwこの城ほんとないわーwwwwwwwwwwwwwwwwwサービス悪すぎるわーwwwwwwwwwwwwwww評価するとしたら☆1つだわーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ライオネル城騎士「」

ラムザ「早くしてよねwwwwwwwwwwwwこっちは貴重な時間を割いてまで枢機卿に会ってやるって言ってるのにさぁwwwwwwwwwwwwそんな人を待たせるなんて失礼だと思わないのかいwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「まったくだwwwwwwwwwwwwwこんな失礼な奴は見たことがないぜwwwwwwwwwwww枢機卿は部下の躾がなってないようだなwwwwwwwwwwwwwwww」

ライオネル城騎士「(え、何? 何でオレが責められてるの? っていうか猊下に会いに来たのはそっちだよね?何威張っちゃってんの?何なの?死ぬの?)」


召喚士「いやいやいやいや……おかしいでしょう……」

アルガス「放っとけ。この程度でいちいち気にしてたら身が持たないぜ」

召喚士「」

─────────


ドラクロワ「(未だに例の若者は捕らえられませんか……。聖石の捜索をルードヴィッヒに任せたのは間違いでしたかね)」

ドラクロワ「(ですが、目の前にある聖石を、みすみす逃す手はありません。何としても手に入れなければ……)」

ドラクロワ「(あの方の復活には、まだまだ時間がかかりそうですからね……。少しでも多くの“相応しい肉体”を捜さなければ……)」

ドラクロワ「(……例の彼は、どうでしょうね。様々な悪評を耳にしますが、それほどの強い自我や欲を持つ者ならば、あるいは……)」

ドラクロワ「(………)」



ライオネル城騎士「げ、猊下ァーッ!!」

ドラクロワ「!?」



ドラクロワ「何事ですか!?」

ライオネル城騎士「そ、それが……、城門前に、猊下との面会を希望するという一団が……!」

ドラクロワ「……? それは、いつもの事ではないですか。何か問題でも──」

ライオネル城騎士「あまりにも無礼な態度だった為に門番の兵が門前払いしようとした所、開門しなければ城に火を放つと……!」

ドラクロワ「」

ライオネル城騎士「さ、更に猊下に対し、門兵の非礼に対する謝罪、及び国賓級の待遇を要求しております!こちらも拒否すれば城に上級召喚魔法を放つと!」

ドラクロワ「開門しなさい!今すぐにですッ!!」

─────────


ラッド「ごっそさんwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「御馳走様でしたwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ライオネル城騎士「(このクソ野郎どもが……!人様の城でどんだけ食ってんだよッ……!)」


ラッド「ふぃーwwwwwwww食った食ったwwwwwwwwwwwwwこんな旨い飯は何年振りだろうなぁwwwwwwwwwwwwww」

ドラクロワ「………」

ラムザ「あ、猊下wwwwwwwww御馳走様でしたwwwwwwwwwwwwwwいやーすいませんねほんとwwwwwwwwwwwwwそんなつもりで言ったんじゃなかったんですけどwwwwwwwwwwwww軽いジョークのつもりだったんですけどwwwwwwwwwwwwwなんだかそちらの騎士さんたちが真に受けちゃったみたいでwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「まったくだぜwwwwwwwwww国賓級の扱いをしろなんて本気で言うわけないってのになwwwwwwwwwwwwww猊下、ほんとさーせんっしたwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ライオネル城騎士「」

ドラクロワ「………」

─────────


ドラクロワ「───なるほど、事情はよくわかりました。そういうことであれば、このドラクロワ、手を貸さぬわけにはいきますまい」

アグリアス「では……?」

ドラクロワ「早速、聖地ミュロンドへ使者を差し向けましょう。教皇猊下に直奏するのです。ラーグ公の不正を暴き、オヴェリア様の命が狙われることのないよう手を打ちましょうぞ」

アグリアス「猊下、フューネラル教皇猊下はお聞き届けくださいますでしょうか?」

ドラクロワ「心配召さるな、アグリアス殿。この私がついております」

ラムザ「(『この私がついております(キリッ』 だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラッド「(かっけぇwwwwwwwwwwwww枢機卿マジぱねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」


ドラクロワ「貴公がそのように心配されてはオヴェリア様のお心も休まらぬというもの。古く汚らしい城ではありますが、聖地より返事がくるまでの間、ゆるりとくつろいでくだされ」

ラムザ「やっべwwwwwwwwwwwwwwここ見てよラッドwwwwwwwwwwwwめっちゃ埃まみれなんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「うわきったねwwwwwwwwwwwwwやーめーろーよーwwwwwwwwwwwwwww埃ぬぐった手で触るなよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うわ見てよあそこやべぇwwwwwwwwwwwwめっちゃでかい蜘蛛の巣あるwwwwwwwwwwwきめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「きめぇwwwwwwwwwwwwwっていうかきたねーっwwwwwwwwwwwwwwwちゃんと掃除しておけよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

アグリアス「」

オヴェリア「」

ドラクロワ「………」

ドラクロワ「……ときに、若き機工士よ。そなたの願いも承知しました。バート商会を壊滅させるために、わがライオネルの精鋭たちを機工都市ゴーグへ送りましょう」

ムスタディオ「ありがとうございます、猊下」


ラッド「ん? そんな宝石持ってたか、ラムザ?」

ラムザ「ああ、これかい? さっきここの騎士たちに因縁をふっかけられてね、どうせならと思って決闘にかこつけて巻き上げてきたんだよ」

ラッド「ちょwwwwwwwwwwwwwwww何してんだおまえwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「ここの騎士たち、よっぽど僕のことが気に食わなかったみたいでさぁwwwwwwwwwwwwやたら無礼だの何だのとうるさかったからwwwwwwwww鉛弾で手足ブチ抜いちゃった☆wwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ひでぇwwwwwwwwwwwww騎士が手足ブチ抜かれたら仕事にならないだろwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「なんか自称この城一の使い手だったらしいんだけどさwwwwwwwwwwwww所詮剣じゃ銃には勝てないよってねwwwwwwwwwwwwww僕に一歩も近付くこともできずに出血多量で気絶しちゃったよwwwwwwwwwwwwざまぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「よく無事だったなおまえwwwwwwwwwwwwww周りの連中が黙ってなかったんじゃないかwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「うんwwwwwwwww卑怯だの反則だのうるさかったよwwwwwwwwwwwwもれなく全員に銃弾をくれてやりましたけどねwwwwwwwwwwwwwwなんでもこの城の精鋭部隊だったらしいよ?wwwwwwwwwwwwwwwww」

ラッド「ライオネル騎士団オワタwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ラムザ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ドラクロワ「」

ムスタディオ「」


ドラクロワ「………」

ムスタディオ「あ、あの、猊下」

ドラクロワ「バート商会を壊滅させるために、わがライオネルの精鋭たちを機工都市ゴーグへ送りましょう」

ムスタディオ「え? で、ですが、ライオネルの精鋭は」

ドラクロワ「……バート商会を壊滅させるために、わがライオネルの精鋭たちを機工都市ゴーグへ送りましょう」

ムスタディオ「ですからその、精鋭部隊はあいつらに潰さr

ドラクロワ「わがライオネルの“精鋭”たちを機工都市ゴーグへ送りましょう。異論は認めません。いいですね? 分かったら『はい』と言いなさい。さもなくば殺します」

ムスタディオ「」

ドラクロワ「バート商会を壊滅させるために、わがライオネルの精鋭たちを機工都市ゴーグへ送りましょう。それでいいですね?」

ムスタディオ「は、はいッ!!!!お願いしますッ!!!!!!!1!!!1!!」


ラムザ「(だから精鋭は僕がやっちゃったんだってばwwwwwwwwww認めろよwwwwwwwwwwwwwwどんだけプライド高いんだよwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラッド「(おいラムザラムザwwwwwwwwwwwムスタディオの顔見てみろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwめっちゃ脂汗かいてんぞwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(枢機卿怖すぎワロタァwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラッド「(wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ムスタディオ「と、とにかく、ありがとうございます、猊下。何卒、父を助けるのに力をお貸しください」

ドラクロワ「……ふむ。 その前に、一つよいかな?」

ムスタディオ「はい?」

ドラクロワ「何故、そなたら親子が狙われるのか説明してくれぬか」

ムスタディオ「そ、それは……」

ラムザ「(おっと、いきなり核心を突いてきたね。さあ、枢機卿はどう出る……?)」


ドラクロワ「よいよい……。これであろう?」

ラムザ「(……!)」

ムスタディオ「!!」


アグリアス「そのクリスタルは……?」

ドラクロワ「“ゾディアックブレイブの伝説”をご存じかな……?」

アグリアス「子供の頃、教会でよく聞かされたあのおとぎ話ですか……?」

ドラクロワ「これはこれは。 ……アグリアス殿は教会が嘘を言っているとでも?」

アグリアス「そ、そのようなことは決して……」

ラムザ「………」

オヴェリア「……太古の昔、まだ大地が今の形を成していなかった時代、ルカヴィが支配するこの大地を救わんと、12人の勇者がルカヴィたちに戦いを挑みました」

オヴェリア「激しい死闘の末、勇者たちはルカヴィたちを魔界へ追い返すことに成功し、大地に平和が訪れました」

オヴェリア「12人の勇者たちは黄道十二宮の紋章の入ったクリスタルを所持していたため、人々は彼らを黄道十二宮の勇者…、ゾディアックブレイブと呼ぶようになったといいます。その後も、時代を超えて、私たち人間が争いに巻き込まれる都度勇者たちが現われ世界を救ったとか……」

ドラクロワ「さすがはオヴェリア様、よくご存じですな……」

オヴェリア「オーボンヌ修道院でシモン先生に教わりました。 ……そういえば、聖アジョラは彼らを従えて、混乱したイヴァリースをお救いになったと聞いております」

ドラクロワ「勇者たちが所持していたクリスタルを我らは『聖石』と呼んでいます。そして、今、我らが目にしている石こそ、伝説の秘石、『ゾディアックストーン』……」

ラムザ「………」

ドラクロワ「聖石にはルカヴィたちを凌ぐほどの“御力”が備わっているとか……。確かに不思議な力を感じますが、私にはただの大きなクリスタルにしか見えませんが……」

ラムザ「………」

ムスタディオ「………」

ドラクロワ「……若き機工士よ。ゴーグの地下でこれと同じ石を見たのではないかな……?」

ムスタディオ「ッ!!」

ムスタディオ「地下には壊れて動かない機械がたくさん埋まっています……。でも、あの石を近づけると死んでいるはずの機械がうなり始めるんだ……」

ドラクロワ「バート商会が狙っているのはその聖石ですね……?」

ムスタディオ「あの石にどんな力があるのか、オレにはわかりません……。しかし、ルードヴィッヒはあの力を解明して兵器にしようとしています……」

ドラクロワ「………」

ムスタディオ「親父は、聖石を渡してはならないと言っていました……。だから、親父はやつらに……」

ドラクロワ「心配いたすな、若き機工士よ。教会が責任を持って管理しましょう。我らの兵が悪漢どもと戦っている隙に一刻も早く聖石を持ち帰るのです」

ムスタディオ「は、はいッ。猊下」

ラムザ「………」



ラムザ「(随分と……物わかりがいいじゃないか。『ただの大きなクリスタルにしか見えない』なんて言っておきながら、さ……)」

ラムザ「(いくら自分が同じ物を持っているとはいえ、こうも簡単に事を進めるものか……? いや、それよりも……)」

ラムザ「(実在していた伝説の聖石を手にしても尚、こうも落ち着いていられるものか……? 少なくともグレバドス教の信者にとっては、聖石には他の何物にも代え難い程の価値があるはず。現に枢機卿はアグリアスさんに対し、『ゾディアックブレイブの伝説は真実である』と暗に告げている……)」

ラムザ「(にも関わらず、その聖石の力を眉唾程度にしか信じていないような物言いをする……。かと思えば、聖石の力が実在していることを前提としたムスタディオの話を、少しも疑う素振りを見せない……)」

ラムザ「(そもそも……いくら信仰心に厚いとはいえ、ただの機工士に対して自分から聖石の話を持ち出すだろうか? それも、ムスタディオが何も話さないうちに、だ……)」

ラムザ「(……胡散臭い。まるで奴らの狙いが何なのか、最初からわかってて言ってるみたいじゃないか)」

ラムザ「(………)」

─────────


ラッド「やれやれ、結局ゴーグまで付き合うことにするのか。 ま、どうせ他に行くアテもないんだけどな」

ラムザ「……ラッド。少し頼みたいことがあるんだけど、いいかい?」

ラッド「ん……?」

─────────


ラムザ「(……さてと。これであっちの方は問題ないかな。大丈夫、ラッドの腕なら上手くやってくれるだろう……)」


ラムザ「(恐らく、枢機卿は黒……バート商会の連中とグルだ。聖石の力で兵器を作ろうとしているだなんて話、突拍子もなさすぎて普通は信じない……。あまりにも理解がすぎるんだよ)」

ラムザ「(そもそもバート商会は、表向きはただの貿易商として通っている。最初にムスタディオを助けた時、アグリアスさんはバート商会の実態を全く知らなかった。ムスタディオのような当事者や、僕やフランソワのようにウォージリスやゴーグの貿易に関与している者以外、奴らが後ろ暗い商売をやっているなんてことは知らないはずだ)」

ラムザ「(ましてや、枢機卿はライオネルの領主。彼らの本性を知っていてその存在を野放しにしておけば、領主としての威厳にも関わる。つまり、こうしてバート商会の連中が今も尚のさばっている以上、枢機卿は連中の正体を知らなかったということになる……)」

ラムザ「(そんな人間が、たかが一機工士の話を全て鵜呑みにして、“ただの貿易商”相手に派兵する? それも“ただのクリスタル”の為に精鋭部隊まで動かすだって? ははっ!)」

ラムザ「(……笑わせるなよ、狸が。そんな馬鹿な話があるわけないだろう)」


ラムザ「(民の話に耳を傾け、民を守る為に剣を振るうのが真の騎士。口で言うだけなら簡単だよ。でも、現実はそうじゃない。名門中の名門と呼ばれたベオルブ家ですら、そんな話を鵜呑みにしたりはしない。もし、そんな奴がいたとしたら……そんなものは、お人よしなんてものじゃない。ただの馬鹿だ。騙し討ちをくらってすぐに死ぬだろう)」

ラムザ「(僕は枢機卿の人となりなんて知らないし、興味もないけど……教会からライオネルを任せられている領主である以上、そんなこともわからないような人間ではないはずだ。僕なら絶対に、事の真偽がはっきりするまでは兵を動かしたりはしない。ましてや聖石なんて、実在するかどうかも疑わしいんだから)」

ラムザ「(にも関わらず、こうも都合よく話が進んだところを見るに、最初から枢機卿と奴らは繋がっていた……いや、そもそもルードヴィッヒは枢機卿の命令で聖石を回収に出向いたといったところか。どちらにせよ、このままゴーグに向かえば待ち伏せされるのは目に見えている……)」

ラムザ「(………)」


ラムザ「(……だけど)」














ラムザ「(それならそれで別にいいかなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(要するにあれだろwwwwwwwwwwwwwwwwww枢機卿は小悪党と手を結んででも聖石が欲しいってことだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだったら話は早いじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(ルードヴィッヒにはムスタディオの身柄を売り渡してwwwwwwwwwwwwwwwww奴らがぬか喜びしたところで聖石ぶんどってwwwwwwwwwwwwwwwwww今度はそれを枢機卿に売りつけてやんよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwまさに一石二鳥wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(僕の財布は潤うwwwwwwwwwwwwあわよくば教会にも恩を売れるなぁwwwwwwwwwwwwwwwwなんせグレバドス教にとって聖石は聖遺物といっていい程の代物だもんなぁwwwwwwwwwwwwwwww大枚はたいてでも欲しいはずだよなぁwwwwwwwwwwwwwwwwなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(でもってさぁwwwwwwwwwww人身売買なんてやってる連中と枢機卿が繋がってるなんてことが世間に知れたらさぁwwwwwwwwwwwwwwww教会の信用はガタ落ちだよなぁwwwwwwwwwww枢機卿様は敬虔なグレバドス教の信者様でござますものねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

ラムザ「(ああ大変だぁwwwwwwwwwww枢機卿と教皇は僕の口がうっかり滑らないことを祈るしかないねwwwwwwwwwwwwwwwwどうしようどうしようwwwwwwwwwwwwwww札束で口に封をしないとなぁwwwwwwwwwwwwwwwwwはははははwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」


ラムザ「(よっしゃーwwwwwwwみwwwwwなwwwwwぎwwwwwwwwwwwってwwwwwwwwwwwwきwwwwwwwwwたwwwwwwwwwwwwwぜぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)」

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