仗助「承太郎さんと相席になって数分経ったっス」 (24)

[某日/カフェ・ドゥ・マゴ]


仗助「既に話題は出し尽くした……」


億安「頼みの綱の康一も、もう限界か……」


康一「かなり頑張った方なんだけど……、ごめんね、二人とも」


承太郎「……もうギブアップか?三人とも」


仗助「も、勿論続行っスよ!なあ?」


億安「あ、あったりめーよ!この虹村億安、ここで退くような男じゃあないぜェ!!」


康一「えっと、僕もギブアップはしません。……悔しいし」


承太郎「……しぶとい奴らだ」

仗助「だけどよ、頑張れば数分は持つもんなんスね、コレ」


億安「歴戦の猛者、承太郎さん相手にここまで粘る俺らも結構スゴくねーか?」


康一「悲しいほどギリギリいっぱいではあるけどね……」


承太郎「ネタには事欠かないお前たちでも、苦労はするんだな」


仗助「何てったってまだ高一っスからね、俺ら。そんなアタマよくねーし」


億安「正直もう語彙とかその辺のアレが限界だぜ……」


康一「『絶体絶命です』って顔に出てるよ、億安君。もうすごい量の脂汗が」


承太郎「……学校に真面目に行かないからそういう事になるんだ」

仗助「だってよー承太郎さん、一応不良っスよ俺ら。んなマジメに授業なんて受けてられませんよー」


億安「よく言った仗助!!」


康一「けど二人とも、出席率だけは異様に良いよね。……授業中、机に顔を伏せていない所を見た事は無いけれど」


承太郎「……どっちがいいか選べ、お前ら。真面目に授業を受けるか、オラオラか、で」


仗助「デッド オア アライブっスか承太郎さん!?分かりましたよスンマセンちゃんと授業受けますって!!」


億安「テメー仗助!あっさり裏切りやがって……、あっウソウソ真面目に聞きますスンマセン承太郎さんスタープラチナ引っ込めてもらっていっすか!!」


康一「か、勝てない……、この人には……」


承太郎「分かればいい」

仗助「……いやでも、俺もちゃんと色々考えてはいるんスよ。将来の事とか」


億安「……考えたこと無かったけどよォー。仗助、オメー将来どんな職業に就くつもりなんだ?」


康一「大体の職業はそのヘアースタイルで門前払いされる気もするけれど……」


承太郎「どうするんだ?その辺は」


仗助「分かっちゃあいるんスけどねー。それでもこの髪型を崩す気は無いっスよ。これは俺のポリシーっスから」


億安「ら!? ……ら、楽なのは自営業とかだよな。『クレイジー・ダイヤモンド』で修理工とか良いんじゃねーの?」


康一「後の伝説となりそうだね、それ。冷静に考えれば、『クレイジー・ダイヤモンド』って相当のチート性能だもの。
   ……世の修理工さん達の仕事が無くなるんじゃあないかなあ……」


承太郎「……あまりスタンドで目立つ事はしてほしくないんだがな。下手をすれば世界に影響を及ぼす」

仗助「スタンドを使っちゃ駄目ってんなら……、やっぱ警官っスかね。じいちゃんの代わりにこの町を守るって決めたし」


億安「しかしよォ仗助。警官になるってんなら、いよいよどーすんだよその頭。帽子かぶったら寿司みたくなんじゃねーのか?」


康一「……解決策としては、リーゼントをやめるか、帽子の中に全て押しこめるか……。……帽子に入りきるかなぁ、その頭」


承太郎「まぁ、間違いなく不審物として扱われはするだろうな。その頭」


仗助「……待てよテメーら、この頭の事を侮辱すんなら仗助さん黙っちゃいねーぜ!!」


億安「ゼロ距離は流石に死ぬ!悪かったってゴメン仗助頼むからクレD引っ込めろ!!」


康一「……碌な事にならないな、仗助くんの髪型について言及すると……」

康一「……あれ?あそこに座ってるのって、露伴先生じゃあないですか?」


承太郎「陰になって見えていなかったが……、確かに岸辺露伴だな」


仗助「……何だって?今、岸辺露伴って言いました!?嫌だなァ、俺あのバラン野郎スンゲー嫌いなんスよォー」


億安「オメーの場合ほとんど自業自得だろー。ま、俺も嫌いだけどよォーあの変態おでこバラン野郎ってうわヤベ聞こえたこっち来る!!
   逃げッ、ちょっ押すな仗助バカお前やめろ!!俺を生け贄にすんのやめろ!!」

ギャー ギャー!




康一「……ろ、露伴先生。こんにちは」


露伴「……悪いが、康一君。そこをどいてくれるかい?僕のヘアバンドをバランだなんて言う不届きなクソッタレとアホに鉄鎚を下さねば……」


承太郎(……バランじゃあなかったのかアレ……)



[※バラン:よくコンビニ弁当の中に入っている緑でペラペラのアレ]

[数分後]


仗助「れ、連想するのも無理ないじゃないっスかー、どう見てもバランだしよォーソレ。チクショー、思いっきりグーで拳骨しやがって……」


億安「手加減一切抜きだったなマジで……。触っただけでスゲー痛えんだけど……」


康一「どっちかって言うと自業自得じゃないかな……。駄目だよ二人とも。そう言う事思ってても口に出しちゃあ」


露伴「……あれ。まさかとは思うが、君まで心の中でそんな事思ってる訳じゃないよな、康一君。
   ……康一君?……どうして目を合わせてくれないんだい康一君!?ちょっと!?」

承太郎「……所で、先生。その脇に抱えた封筒を見るに、今は仕事の途中なのだろう?こんな所で道草を食っていていいのか?」


露伴「帰りたいのは山々なんですがね……。ここで待ち合わせをしている編集がさっぱり来ないんですよ。
   ……まぁ、そいつが来るまではこの岸辺露伴が話し相手になってやらんことも」


仗助「もったいないお言葉っスけどよー。今ちょーっと男と男の真剣勝負中なんですよォ~」


億安「男の勝負に邪魔立て無用って奴だぜ。男なら分かるよなー、センセーも」


康一「もう、なにも邪魔もの扱いする事ないじゃない。ほら露伴先生悔しさのあまり震えだしちゃったじゃないか。
   先生、ぼくは別に構いませんよ」

                              ・・
露伴「……よ、よく言ってくれた!やっぱり君は僕の親友だ、康一くん!!」


承太郎「……あ」

仗助「……あ」

億安「……あ」

康一「……あ」


露伴「…………え?」

仗助「……あーあー、折角続いてたのによォ~~ッ!」


億安「この大事な局面で『ん』って言っちまうって事はよォ~~ッ、当然覚悟は出来てるって事だよなァ~~!!」


露伴「……は?何の事だ?『ん』って言……、ま、まさかお前ら」



仗助「問答無用!『クレイジー・ダイヤモンド』!!」


億安「『ザ・ハンド』!!」


康一「…………」


エコーズact3「S.H.I.T…」



露伴「ま、待て!僕が悪かった!!本当に知らなかっ」



                            ドラララララララララララララララ!!!>
                                      
                            ウダラァアアアアアアアアアアアアアア!!!>

                                      
                            エコーズ スリーフリーズ!!!>

                            ギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!>










承太郎「…………」



承太郎「…………ンドゥール」ボソッ




以上です。杜王町の高校生たちと戯れてりゃいいじゃねえか承太郎と思って書きました。
しりとり速攻でばれて吹きましたが、何にせよレスして下さった皆さん、本当にありがとうございました。

億泰だろダボ

>>20
!!!
うわ本当だ全部間違ってら
ご指摘ありがとうございます

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