きらり「兵隊さん?うきゃっ……怖いにぃ……」ニョワー
傭兵P「(!!? この女、でけえのはタッパだけかと思ったが違う……幾度の戦場を駆け抜けてきた俺が
知らない≪力≫をもってやがる……!なんだってこんな野郎がアイドル事務所なんてところに居やがるんだ……!?)」
愛海「大丈夫だよきらりん♪ 危ない人だったら社長さんが連れて来るはずないよ!あっ、あたし棟方愛海って言いまーす!
よろしくね、プロデューサー!」ワキワキ
傭兵P「(よろしく、だと……何をよろしくするつもりなんですかねェ……体面だけなら俺に向かっているようだが違う。
こいつさっきからあのトッポちゃんしか眼中にねぇ……この女、腹ん中にとんでもねえ魔物を飼ってやがる……!)」
愛海「うひひ……仲良くしようねー♪」シュッシュッシュッ
きらり「……そだね。Pちゃん、いきなりごめんにぃ? きらりだよー☆ トップアイドル目指して一緒にハピハピすぅ♪」ババッバッバッ
傭兵P「(くそっ、なんて攻防だ。幾つもの暴力と睨みあってきたこの俺が目で追うのがやっとだぜ……
おそらくこの二人の牽制合戦に気付いているのは俺とチッヒだけだろう。まぁ此処には四人しかいないから自然とそうなるんだろうが)」
ちひろ「ほら、乃々ちゃんも新しいプロデューサーさんに挨拶しましょう?」
傭兵P「(五人目……だと!? この俺が、幾数の秘密作戦を反故にし数々の工作員を捕えた俺が気付かないほどのステルス……!?)」
乃々「うぅ……もりくぼの潜入は完璧だったはずなんですけど……」
傭兵P「(あぁそのとおりだ……事実俺は気付かなかった。これが作戦だったら今頃俺は泥人形だっただろう……。
勘が鈍った?いや違う……そもそも此処の社長がまずイカれてやがる……!なんたって作戦行動中の俺の目の前にいきなり
現れて『ティンときた!』抜かしあれよあれよとアイドルプロデューサーなんぞに引き込みやがったんだからな……)」
傭兵P「(……チッヒ、きらり、愛海、そして乃々……こいつらが、イカれてねえわけねえんだ……!
……くくく、面白いじゃねーか……数多もの人間って奴を見てきたこの俺が……こいつらをトップアイドルに
してやるよ……ふふっ、ふははははははははははは!!」
ちひろ「(えっ、ちょっとこの人何いきなり笑い出してんですか……やっぱりアレなんですか?)」
乃々「(絶対おかしい人なんですけど……もりくぼ帰って良いですか……?)」
きらり「(怖いにぃ)」
愛海「……! 皆ほら、あたしの近くに、ガッとしてモミってしてうひひ!」
愛海「うひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!!」
傭兵P「あはははははははははははははははははははははははははは!!!」
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乃々「あっ、それポンなんですけど……」
愛海「ん~……中々揃わないなぁ」
きらり「愛海ちゃん今右手に隠した牌出すにぃ」
愛海「てへっ♪」
きらり「はい、罰符」
愛海「いやあのね、手が勝手に」
きらり「罰符」
愛海「は~い……」
きらり「もぅ……イカサマはめっー☆もう、次は罰符だけじゃ済まさないにょっ!」
愛海「あーやだやだやだ!罰はいやー! 特におっぱいとか柔らかいものを押しつけられる罰だけは絶対にいやー……ひひっ、うひひひっ!!」
きらり「Pちゃんの番だにぃ」
愛海「あれ?無視?」
傭兵P「来たぜこの牌……ロンッ!十万、百万!!」
ちひろ「いや、全体的におかしいですよそれ」
きらり「しかもPちゃんそれチョンボだにぃ」
傭兵P「なんだとお前ら……テキサスルールを知らないのか?」
きらり「麻雀のルールに従ってほしいの」
ちひろ「適用されたことがあるなら詐欺られたんですよ、それ」
傭兵P「俺がテキサスルールに従うと……揃いも揃って同じことを言う」
ちひろ「やっぱり貴方の脳内ルールですか!?」
傭兵P「だって麻雀の役よくわかんねえんだもん……」
ちひろ「それでなんで麻雀しようって話になったんですか!?あなたですよねぇ!?三人誘って麻雀始めたの貴方でしたよねぇ!?」
きらり「Pちゃんとりあえず面子戻して牌捨てるにょわ」
傭兵P「わぁたよ、ほれ」パシッ
乃々「あっ、ロンなんですけど」
傭兵P「馬鹿な……この俺が放銃だと……!?」
ちひろ「順当な結果では?」
乃々「えっと……2000・4000?」
愛海「そだね。あっ、Pさん箱だ」
傭兵P「箱って何?」
ちひろ「持ち点がマイナスになることですよ」
きらり「つまりPちゃんの負けで終わりってことにょわ」
傭兵P「も……り……く……ぼ……?」
乃々「なっ、なんですか……もりくぼは上がっちゃダメなんですか……?良いですけど……別にそれでも良いですけど……それなら
ぼののはお家で一人真っ暗な部屋でパソコンだけに向かい合いながら麻雀タイタンやるだけなんですけど……」
愛海「もうPさん抜いてちひろさん入ってよ!すぐ終わっちゃうからつまんないよ!」
きらり「今右手に隠した牌出すにぃ」
愛海「てへっ♪」
傭兵P「へいアッツ。俺が抜けたら俺はどうやって遊べば良いんだよ」
ちひろ「遊んでないで仕事してくださいよ……そこにプロデューサーとして活動に関する書類がありますから。
それ読んだ後は、仕事取ってくるなりなんなりしてください……それから私はその他整理する書類があるので
遊べません」
愛海「ちぇっ。じゃぁ良いや、三麻やろっか」
傭兵P「おいおい、そういう時の為に俺が居るんだろう?」
きらり「Pちゃんはルールブック読んでから来てね☆」ニョワー
傭兵P「へゃっ!?ひゅっ、ひゃぅい……」
ちひろ「というか仕事してくださいよ」
乃々「お仕事無いならもう帰って良いですか……?そもそも今日は新しいプロデューサーとの顔合わせだけだった
はずなんで……帰って良いですよね?」
傭兵P「なんでだよ。ほら、こっちでトランプしようぜ」
ちひろ「だから仕事してくださいって」
傭兵P「よく飛ぶ紙飛行機の作り方教えてやるよ」
ちひろ「仕事しろって言ってんでしょ!!書類を折って遊ぶな!!」
傭兵P「ご、ごめんなさい……」
ちひろ「たく……ほら、これ読んで、それからこれも。終わったら営業に回って回って回る!良いですね!?」
傭兵P「サー!イエッサ―!!」
傭兵P「仕事取って来たぞ~」
ちひろ「は!?えっ、えぇっ!?」
乃々「馬鹿な……早すぎるんですけど……」
愛海「一体何してきたのさ」
傭兵P「挨拶に回ったところが飲み仲間でさ、頼んだら快諾してくれたのよ」
ちひろ「そんなコネあったんだ……」
きらり「解せないにぃ……」
傭兵P「俺はやるときはやる男だぜ」
愛海「ふ~ん……まぁよくやったと褒めて遣わそう……して、その飲みの場とは?」
傭兵P「……勿論、別嬪揃いでございます」
愛海「そんなことを聞いているのではないのだよ。女性は顔ではない。大事なのは内実。そう、心に実った果実はいかほど、かね?」ワキワキ
傭兵P「それはもう……豊かなものがパインパインと」ワキワキ
愛海「ほう、パインバインとな……!んんっ、Pさん、あたしね。Pさんとはもっと仲良くなれると思うの」ワキワキ
傭兵P「……今夜、行くか?」
愛海「Pさん大好き!!」
ちひろ「そこ、聞こえてますよ……Pさん、貴方が何しようが勝手ですが愛海ちゃんを変な所に連れて行かないでください。
ただでさえアイドルの生命線が短い娘なんですから……」
愛海「失礼な!いつかあたしは大御所になって胸に夢が詰まった新人アイドルちゃんたちの面倒を見るのが夢なんだもん☆」
きらり「大罪の芽……此処で摘み取っておくのが世の為人の為か……!」
愛海「どうしちゃったのきらりん!?口調が変だよ!!」
きらり「――はっ……いけないにぃ。あまりにストレートな犯罪予告にきらりの義憤がぷぇーしちゃったの……」
乃々「……愛海ちゃん。アイドルを辞める時はもりくぼも一緒です……」
愛海「乃々ちゃん……!」
乃々「だからさっさとスキャンダル起こしてすっぱ抜かれてください。引退会見は任せます」
愛海「乃々ちゃん!?」
傭兵P「まぁ酒を飲むところだからな。お前らが大人になったら連れてってやるよ」
愛海「えぇー!今すぐ行きたいよー!今だから出来ることがあるんだよー!!」
きらり「やはり……!」
乃々「ぼののはひっそりとコンビニチューハイを啜る大人になるので遠慮しておきます……」
傭兵P「今すぐ、か……んー……まぁ、無理じゃ、ないかな」
愛海「本当!?」
ちひろ「Pさん……?」
傭兵P「邪推するなよチッヒ。レッスンの一環だよ、レッスンの……まぁそれはおいおいとして」
傭兵P「実際お前らって今どうなの?どれくらい出来るの?」
ちひろ「それは……まぁ、実際に見てもらった方が良いのではないでしょうか?」
傭兵P「それもそうだな。よし、じゃぁちょっとそこで歌って踊ってみてくれよ」
ちひろ「いや、小さいですが一応レッスンスタジオがあるのでそちらで……」
傭兵P「ん、じゃぁそっちで」
愛海「なんかちょっとそれっぽくなってきたね!」
傭兵P「全然だな」
愛海「完璧ってこと?」
傭兵P「あぁ。全然完璧完全無欠にお前らは出来損ないだ」
愛海「そこまで言うー!?」
傭兵P「そもそもお前は余計な動作が多いんだよ。なんだあれ、しょっちゅしょっちゅう揉む動作しやがって」
愛海「あれは揉みダンスって言うんだよ!これでファンの心を掴むわ!」ワキワキ
傭兵P「ダンスになってないから言ってんの」
愛海「えーうそー」
傭兵P「嘘じゃねえよ。あれが邪魔になってる。あれじゃただの変質者か痴漢だ。とにかく挙動不審なだけで踊りになっていないんだ。
踊りっていうのは他の何かに見せるモノであって、自分のしたいことをただ詰め込むだけじゃダメなんだよ」
ちひろ「なんか貴方にしてはまともなこと言っていますね……」
傭兵P「あぁ。とある民族の解放戦線に参加したときの話だが、景気づけの祭りで俺がひたすらブレイクダンスをしていたらな、
部隊の野郎に同じことを言われて蹴られた」
ちひろ「あっ、受け売りですか」
傭兵P「戦いの神は俺のケツや足の裏に興味はないってよ。んなもんわかねえよなぁ?」
ちひろ「さぁ……」
傭兵P「仕方ないからその野郎と他の部隊民と、それからその民族の何人かの青年と日を改めてダンスを披露したよ。
いやぁ、あのときは盛り上がったねぇ。
まさかあいつらが紛争を終わらせてそのままメジャーデビューするとはその時は思いも寄らなかったが……」
ちひろ「貴方って実はすごい人なんです?」
傭兵P「なんだチッヒ、今頃気付いたのか」
ちひろ「えぇ、でも、気の所為だと良いなぁ」
傭兵P「おいィ?」
きらり「あの、Pちゃん……」
傭兵P「ん?どした?」
きらり「きらりは?きらりは何がダメだったりすゆ?」
傭兵P「お前はな……そもそも何故あのダンスを選んだのか解からん。
頭三つぐらい抜きんでてるきらりが二人と同じダンスをしたって逆に浮いちまうだろう」
きらり「うきゃっ……きらり、おっきぃから……」
傭兵P「何しょげてんだ。別にそれは悪いことじゃないだろ。大きい事は良い事だ。自分からも相手にもよく見える。
だからもっと目立て、派手にやれ。周りに無理に合わせようとしなくても良いんじゃねえか?やりたいようにやれ。
それが一番気分も良いだろう?」
きらり「……! うん、うんうんうん☆」
愛海「あれー? おかしいなー? あたしにはその逆のこと言ってなかったっけー?」
傭兵P「お前はまず分別を付けることが大事なの」
愛海「いやいやいや!プロデューサーの前ではまだ大人しいけど、あのね、実はきらりんだってね――」
きらり「……愛海ちゃん?」ニョワッ
愛海「ひっ!? い、いや……Pさん、なんでもない、よ……?」
傭兵P「……? そうか? よし……さて、乃々」
乃々「!! な、なんですか……やっぱりもりくぼはダメダメですかそうですか……
なら、私なんかが此処にいると二人に迷惑ですよね……絶対迷惑です……
邪魔ならそうとはっきり言ってくださって結構なんですけど……」
傭兵P「お前がこの部隊の要諦だ」
乃々「……へっ?いや、あの、『ようてい』っ、て?」
傭兵P「お前がこいつらを引っ張るんだよ。今日からお前がリーダーだ、やったな」
乃々「……はっ? りぃ、だ? えっ、いやっ、あのっ、……?」
乃々「――無理無理無理無理! むぅーりぃー!!」
乃々「なんでもりくぼなんですかぁ!?」
傭兵P「愛海はこいつを見て、和わせろ。きらりはこいつを見て、盛り上げろ。良いな?」
愛海「いえっさー!」
きらり「にょわっさー☆」
乃々「何二人して納得してるんですかぁ!?止めてくださいよぉ、この節穴さんをなんとかしてくださいよぉ!
きっとどっかの戦場に脳みそ置き去りにしているんです、ふふ、そうですよ、そもそも傭兵なんてそんじょそこらに
居る訳ないじゃないですかぁ、そうです、つまりアイドルも嘘なんです。これは悪い夢……朝起きたらきっともりくぼは生き遅れの三十路OLで
少女漫画を捲りながらコンビニチューハイを啜るのが唯一の楽しみ、そんな日常なんだ……」
ちひろ「私からも良いですか? どうして乃々ちゃんなんです?」
傭兵P「こいつが一番土台がしっかりしている。自己評価が低すぎるから、天井よりも足場に目に行く。
足場が踏み均されてるかどうかを慎重に確認しているんだ。そういう奴っていうのは、頼りがいがあるんだよ。
なっ?」
きらり「にっ☆」
愛海「うん♪」
ちひろ「確かに乃々ちゃんは口ではああ言ってますけど、呼べばちゃんと来てくれるし、
レッスンとかも露骨にさぼったりしない……意外と努力家な面が……」
傭兵P「だろだろ? それにシンデレラって、こういう奴の方が……面白いだろ?」
今更ですがメアリー・スーです
ぼくのかんがえたさいきょうのぷろでゅーさーです
メアイーは出て来ません
BF4楽しい
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