れんげ「動物達を操るん」 (6)

夏海「あれ、今日ってあの番組やるっけ」

小鞠「あの芋虫の話? あれは別のチャンネルじゃない?」

蛍「確か今日はほのぼのした番組じゃ――」

れんげ「もっと早く走るのーん!」ペシペシ

ビュンッ!

蛍「――あり、ませんでした……か?」

蛍「……」

蛍「えぇぇぇぇぇぇ!!!?」

小鞠「うわっ、蛍、いきなりどうしたのさ?」

夏海「えぇぇぇぇぇぇ!!!」

小鞠「あんたも乗るな」

蛍「今! 今の!」

夏海「なんだ猪で驚いたのかー」

蛍「ち、ちがっ! えぇっ!?」

別の日

蛍(確かれんちゃん、あっちに走って行ったよね……狸に囲まれながら)

蛍(あの中のどれが具だったんだろう?)

蛍(あ、ここを抜けたら見えるかな)

蛍「よいしょっ……あれ?」

れんげ「ほたるん、なにしてるん?」

蛍「え、れ、れんちゃん、確かさっき、沢山の狸とこっちに……」

れんげ「狸なんて、いないんよ、いたら村の人が鉄砲で打って、煮て焼いて食っちまいます」

蛍「そ、そうなの?」

れんげ「だけど具は悪さをしないから食われません、具は賢いのんな」

れんげ「だから、狸なんていないんよ?」

蛍「うーん」

れんげ「さあほたるん! それよりあっちで遊ぶんな!」

蛍「わわっ、れんちゃん!?」


ガサガサ

別の日

夏海「でさー、ブレーカー落ちた瞬間に姉ちゃんが風呂から飛び出してきてさー、引っ付かれてべっちゃべちゃにされたなぁ」

蛍「そ、そんなことがあったんですか!?」

夏海「そういやこれは最近もあったなぁ」

蛍「えぇっ! さ、最近も――」



れんげ「ほたるーん! なっつーん!」


蛍「――え? れんちゃん?」キョロキョロ

夏海「おー、れんちょんは元気だなー」

蛍「夏海先輩、空なんて見てもいるわけ……」


れんげ「さあ手羽先! うちの家に行くのんなー!」


蛍「えぇぇぇぇぇぇ!!!!」

夏海「落ちないように気をつけなよー!」

蛍「いや夏海先輩! あれ連れ去られちゃいますよね!? れんちゃーん!!?」

別の日

れんげ「具はかわいいのんな」ナデナデ

蛍「れんちゃんこの間は大丈夫だったの!?」

れんげ「この間?」

蛍「おっきな鳥に連れ去られてた時だよ!」

れんげ「あれは手羽先なんな、家にあっという間に帰れるん」

蛍「怪我はないの? 大丈夫?」

れんげ「大丈夫なのん!」

蛍「……ねえ、れんちゃん、この前は猪に乗ってなかった?」

れんげ「あれは串なん」

蛍「……串?」

れんげ「串は風を切って走るから楽しいのんなー!」

蛍「あ、危なく、ないの?」

れんげ「? なんで危ないと思うのかわからないのん」

別の日

蛍「……れんちゃん」

れんげ「ほたるんどうしたん?」

蛍「れんちゃんってどうやって狸や」れんげ「具なのん」

蛍「具や、えっと手羽先や串と、どうやってお話してるの?」

れんげ「なに言ってるの? 動物とお話なんてそんなこと」

蛍「……あ、あはは、やっぱりそうだよね、お話はできないよね」

れんげ「? ほたるん動物とお話出来ないのん?」

蛍「え?」

れんげ「のん?」

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