特殊能力バトルロイヤル物のオリジナルSSです。
SSというより地の文主体です。欝展開注意。
初投稿&不定期かつ遅筆です。エタったらごめんね。
安価は以下の場合無効となり、直後もしくは再安価となります。
・併記される条件を満たしていない
・選択肢にない行動を指定する
・複数の内容を同時に指定する
・安価として意味を成していない
連投については、三十分以上レスがつかない場合可とします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1366279035
進行「皆様、お初にお目にかかります。わたくし>>1の代理を勤めさせていただく進行と申します」
進行「物語を始める前に告知がございます」
進行「前述したとおり、当スレで行われるのは特殊能力を用いたバトルロワイヤルです」
進行「しかし>>1は必要な人数分の性格や能力を揃えることが出来ませんでした。
そこで皆様にご協力を願いたいのです」
進行「当スレでは能力のアイデア、および登場人物の設定を随時募集いたしております」
進行「能力の条件として、能力は全て十分な殺傷性能があり、同程度の効果を現実的な手段で再現できるものとします」
進行「現実的な手段で再現とは、例えばパイロキネシスであれば『敵を焼き殺す』という効果を得られますが、
現実では『灯油をかけて火を点ける』ことで再現が可能であるということです。……物騒ですね」
進行「実は他にも隠された条件があるのですが……申し訳ございませんが、都合によりそれをお教えすることは出来ません」
進行「人物設定については特に制限はありません」
進行「期限は定めませんが、全て起用することは出来ません。
また、頂いたアイデアを>>1が改変して使用することもありえます。重ねてご容赦ください」
進行「さて、前置きが長くなりました。そろそろ舞台の幕を上げるといたしましょう」
進行「願わくば、彼らに救いのあらんことを――」
day1 AM07:00
突然鳴り響いた電子音で目を覚ました。
目を回すとそこは白い部屋。全く見覚えがない。
どうして俺はここにいるのか? 昨日は何をしていたのだったか……
思い出せない。……というか、
――俺は誰だ?
* * *
記憶喪失というやつだろうか。結局、自分の名前すら思い出せなかった。
とはいえこれ以上悩んでも仕方ない。これからどうするかを考えよう。
部屋を見回してみる。
壁やカーテンは白に統一されており、電気がついていないためか薄暗い。
家具は俺が目を覚ましたベッドと、簡素な机のみ。驚くほど生活感がない。
ベッドの隣にデイバッグが一つ、机の上には小型の携帯端末とカードのようなものが置かれている。
おそらく先ほどの電子音は、この端末から流れたものだろう。
さて、まずは何をするべきか――。
直後安価
A.端末を調べる
B.カードを手に取る
C.デイバッグを開ける
D.部屋から出る
E.考えをまとめる
A.端末を調べる
先ほどから端末の通知ランプが点滅し続けている。
気になるので調べてみると、メールが一通届いていた。
目を覚ましたときの音はこれだろう。
内容は――
『これから君達には殺し合いをしてもらう。
参加者は二十二人、勝利条件は自分以外の二十一人を殺すこと。
勝者にのみ生還権が与えられる。
制限時間はこのメールが配信されてから百二十時間。
各参加者には呼称としてアルカナが割り当てられ、C.O.D.能力が付与されている。
脱落者の復活はいかなる場合も認めない。
十二時間ごとに脱落者のリストをメールで送付する。
それでは、健闘を祈る。』
……………………。
なんだこれは。
二十二人の殺し合い? 一人だけに生還権?
バカげている。
俺はこのメールのことを……
直後安価
A.なぜか自然と納得した
B.真に受けるわけがない
A.なぜか自然と納得した
あまりにも荒唐無稽な内容で、普通に考えればイタヅラにしか思えない。
しかし俺にはそうは思えなかった。
根拠はないが、迷っている時間はない気がする。
何より俺は今記憶がない。どんな情報でも捨てられる余裕はないのだ。
……しかし、C.O.D.能力とは何のことだろう?
メールの中で、この単語だけがやけに浮いているが……?
直後安価
−−端末を調べる
B.カードを手に取る
C.デイバッグを開ける
D.部屋から出る
E.考えをまとめる
C.デイバッグを開ける
デイバッグの中には、地図、コンパス、時計、懐中電灯が入っていた。
いくらなんでも最小限すぎではなかろうか。
……考えても仕方ない。とりあえず地図に目を通すべきだろう。
* * *
地図を見る限り、この街は大体四つのエリアに分かれているらしい。
・住宅街
・オフィス街
・繁華街
・山
現在地はどこだろう? 部屋から出てみないと分からないな……。
直後安価
−−端末を調べる
B.カードを手に取る
−−デイバッグを開ける
D.部屋から出る
E.考えをまとめる
B.カードを手に取る
机の上に置いてあるカードを手に取る。
これはタロットカードのようだ。
魔 術 師
【?/The Magician】
メールには「呼称としてアルカナが割り当てられ」と書いてあった。
つまり俺の呼び名は魔術師ということか。
名前がないのは何かと不便だ。使わせてもらうとしよう。
直後安価
−−端末を調べる
−−カードを手に取る
−−デイバッグを開ける
D.部屋から出る
E.考えをまとめる
D.部屋から出る
部屋の中は一通り調べた。大して調べた気はしないが、本当にこれ以上は何もない。
これ以上ここにいても仕方ないだろう。まずは現在地を確認しなくては。
ゆっくりとドアを開ける。
あのメールの通りなら、既に殺し合いは始まっているのだ。姿を見せた瞬間刺されてもおかしくはない。
辺りを見回すが、周囲に人の姿はない。……開始三十分で即死は避けられたようだ。
俺が出てきたのは……アパートの一室か?
すぐ隣にも似たようなドアがあるが、鍵がかかっていた。
階段を降り、道路に出る。
この辺りにはアパートや一軒家が多いようだ。つまり住宅街と思われる。
それにしても……生き物の気配が全くない。
人間はおろか、鳥や虫さえも一切存在しないようだ。
異常なほどの静けさ。この街は一体……?
* * *
さて、俺はどういう方針で行動すべきか。
正直に言って、他人を殺したくはない。しかしそうも言っていられない状況であれば……
パン! パン!
ッ!
歩きながら考えていると、突然連続した破裂音が聞こえた。
聞いた覚えがあるわけでもないが、メールの殺し合いという言葉、そして『この音』。
俺は音の聞こえた方向に……
直後安価
A.向かう
B.向かわない
A.向かう
現場に着いたとき、少女は既に瀕死だった。
首と腹から夥しい血が流れている。立ち上がることすら出来ないようだ。
だが俺が目を奪われたのはもう一人の方。おそらくは少女を殺そうとしている加害者。
それは”影”だった。
人の形をしてはいるが、明らかに人間ではない。
視界にいるだけで生理的恐怖を感じる異様。
物陰から様子を見る俺に、影はまだ気付いていない。しかしこうしている間にも少女は血を失っていく。
直後安価
A.少女を助ける
B.逃げる
B.逃げる
――無理だ。
考えるまでもなく直感した。一刻も早くこの場から離れろと本能が叫ぶ。
あれは『死』そのものだ。出会った時点で終わり。どうにもならない。
極力足音を消して走る俺の耳に、さらに破裂音が届く。
振り返らない。考えてはならない。
音と血の臭いを振り払うように、ただ足を動かし続けた。
* * *
十分後。
一心に走り続けた俺は、商店街と思しき場所に来ていた。
心臓が爆発せんばかりに早鐘を打つ。
側溝に腹の中身をぶちまけた。
深呼吸し、無理やり心を落ち着けながら考える。
……あれはなんだったのか。
倒れていた少女は参加者だろう。しかし影の方は――。
少なくとも人間とは思えない。人間であるわけがない。あっていいはずがない!
………………。
影の正体はともかく、あの光景には現実を突きつけられた。
――バトルロイヤル。殺し合い。
これは冗談でも夢でもない。
文字通り、生命を懸けたデスゲームだ。
進行「さて、短いですが本日はここまでとさせて頂きます。
お付き合いいただき有難うございました」
進行「次回から本格的な戦闘が始まる予定ですが……」
進行「いかんせん>>1が行き当たりばったりなもので、どうなるものか分かりません。いやはや全く……」
ファントムストラグル?
って読むの?
進行「再開は明日金曜日、23時を予定しております」
進行「ところで、冒頭にも申し上げましたが」
進行「当スレは特殊能力、および人物設定を募集しております」
進行「>>1いわく、『多ければ多いほどいい!』だとか」
進行「他人任せすぎると思うのは私だけでしょうか?」
進行「ではこれにて失礼させていただきます。少々お早いですが、皆様よい夢を」
>>27
進行「ええ、それで合っておりますよ。」
進行「このように、質疑応答はわたくしが勤めさせて頂きます。
可能な限りお答えいたしますので、よろしくお願いいたします」
オリジナルは普通に良いと思うけど
運営はちょっと.......
なんか大松見てる気分になる
性別はどっちでもいいけど、長身の性格クールな電撃キャラとか安定だよな。
でも燃費が悪めでコンセントとか近くにないとすぐ力尽きちゃうとか?
>>29
進行「なるほど。ではわたくしはしばらく本業に専念いたしましょう」
だいたい30分後に再開
あげ忘れ
再開します
……さしあたって何をするべきだろう。
直後安価
A.拠点の確保
B.武器の調達
C.腹ごしらえ
D.考えをまとめる
C.腹ごしらえ
腹が減っては戦は出来ぬ。
食欲はないが、今の内に無理にでも食べておいた方がいいだろう。
近くにあったコンビニに足を向ける。
自動ドアが開き、蛍光灯の点る店内に足を踏み入れた。
どうやら人はいないが、電気は生きているらしい。
適当に菓子パンと飲み物を手に取り、外から死角になる場所で食べる。
火事場泥棒のようでいい気はしないが、どうせ咎める者はいない。
さて、腹が膨れたら大分落ち着いた。
これからまずするべきことは……
直後安価
A.拠点の確保
B.武器の調達
−−腹ごしらえ
D.考えをまとめる
A.拠点の確保
地図を広げてみると、近くに学校があることに気付いた。
索敵できる高さがあり、逃走経路も複数。そして休息を取るスペースもある。
その辺の民家に篭城するよりは安心できそうだ。拠点にするには十分だろう。
そうと決まれば、襲われる前に移動だ。
* * *
直後コンマ判定(学校にて接触する相手)
3で割った余りが1…友好的接触
3で割った余りが2…敵対的接触
3で割った余りが0…接触なし
余り1、友好的接触
直後安価
1(魔術師)と17(星)を除く0〜21の番号、もしくはアルカナ名
※番号でもアルカナ名でもない場合はランダムに決定
おっと、直後安価か。
塔
>>42 塔
学校の前に着いた。
当たり前だが、俺より前に誰かが来ている可能性もある。
開始から一時間程度の現段階で罠が仕掛けられているとは考えにくいが、警戒するに越したことはない。
慎重に裏門から侵入し校舎に近づくと、窓ガラスが一箇所割られているのに気付いた。
ガラスの破片は内側に散っている。やはり既に誰かいるようだ。
音を立てないように窓を越え、人の気配を探る。
先ほどの事故のようなものを除けば、初めてとなる参加者との接触。
相手がよほどの狂人でない限り、協力関係を築くのがベストだ。
最も、まずは見つけ出さなければ話にならないのだが、どこに隠れているのだろう。
* * *
ガタンッ
しばらく探し回っていると、美術室から物音が聞こえた。
扉をスライドさせようとして……何かに引っかかった。
内側からつっかえ棒でもしているのだろう。これでは中に人がいると言っている様なものだが。
スライドドアなので蹴破ってもいいが……ふと思いついて、反対側のドアを開けた。
普通に開いた。
「ひっ! く、来るな!」
中にいたのはスーツ姿の男性だった。
パレットナイフをこちらに向け、威嚇している。
かなりのパニック状態のようだが、上手く説得して落ち着かせたいところだ。
「まず落ち着いて下さい。こちらに敵意はありません」
言いながら両手を広げ、武器がないことをアピールする。
「その反応を見るに、メールは見ていますね。
私のカードは【魔術師】でした。あなたは?」
「……【塔】だ」
パレットナイフはまだ向けられたままだが、話に応じるくらいは落ち着いてきたようだ。
どうでもいいが、全アルカナ中もっともネガティブな意味合いを持つ名前を割り当てられたことには少し同情した。
「塔さん、時間が惜しいので単刀直入に言います。私と手を組みませんか?」
「………………」
迷っているな。俺が信用できるのかどうか考えているのだろう。もう一押しだ。
「いきなり信用できない気持ちは分かりますが、考えてみて下さい。
次に出会う参加者が協力的とは限りませんよ。私にとってもです。
誰かとの情報交換は必要です。そのためにも早い段階で仲間を作るのは生き残るために有効な手段です」
一気にまくし立てる。思考が結論を出す前に次の情報を与え、こちらに有利になるよう誘導する。
「……………………わかった」
よし、上手くいった。
元々情報は欲しかったのだろう。【塔】はこちらが信用できるかの問題は保留し、先に情報交換することを選んだ。
* * *
結論から言うと、【塔】の持つ情報は俺と大差なかった。
記憶がないこと、殺し合いを告げるメールが届いたこと、俺と会うまで誰とも会っていないこと。
新しく得られたものはなかったが、だからこそ分かることもある。
特に記憶障害については重要だ。
おそらく、全参加者が同じように記憶を失っている。
参加者の多くは、出方を伺っているというところか。
……俺が見た影のことは言っていない。それを伝えれば、この男の場合またパニックに陥る可能性があるからだ。
【塔】は会話をするうちに、大分打ち解けてきたようだ。相当心細かったらしい。
さて、情報の整理は一旦ここまでにして、これからのことに備えよう。
今日はここまでにします。敵対接触がなかったので戦闘はありませんでした。
次回は日曜23時再開予定です。
せっかくなのでキャラ案を応募させていただきます。
こんな感じでいいのでしょうか?
アルカナ 0 【愚者】
性別 女性
年齢 17歳
職業 高校生 弓道部所属
外見的特長
一般的な高校の制服を着ている。
黒髪のセミロング。
身長は女性の平均より少し低い程度。
能力
大気を操る能力。
風を刃にして飛ばしたり、空気を押し出して敵を吹き飛ばしたりすることができる。
風のフィールドを自身に纏わせて、防御に使うことも可能。
性格・状況等
温和であまり前に出たがらない性格。一方で、一度決めたら折れない意志の強さを持つ。
高校では、普段はあんまり目立たない、けどいざいなくなると困るような縁の下の力持ちな存在。
弓道部所属で体力や運動神経はそれなりにある。
当初は混乱しながらも周りの状況を確認していたところ、「影」と少女の戦いに居合わせた。
動揺しながらも反射的に少女を助けるために動いたが、助けることは叶わず退却。
そのことをきっかけに、なるべく他人を傷つけずこの状況から脱すること。及び「影」を止めることを決意。
現在は協力者を探している。
23時より再開予定
そろそろ再開します
あれから話し合って、対侵入者用のトラップを作ることになった。
トラップといっても殺傷能力のあるものではなく、警報のようなものだ。
人手も資材も時間もない今の状況では、大仰な仕掛けを作ることは難しい。
仕組みはシンプルで、割れたガラス窓に即席の鳴子を設置しただけ。
そこに侵入経路を誘導できるよう、裏門は開放する。
俺がそうだったように、侵入者の心理を考えれば中々効果的に働くはずだ。
塔は不満を漏らしていたが、他に出来るものは思いつかなかった。まあ無いよりはマシだろう。
罠の作成は塔に任せ、俺は職員室から拝借した鍵で錠を開けて回る。
いざというときの隠れ場所と逃走経路の確保だ。
侵入経路も増えることになるが、そのための誘導トラップでもある。
……調理実習室に差し掛かった。
包丁は武器として使える。持って行くべきだろうか……?
直後安価
A.持って行く
B.持って行かない
B.持って行かない
置いて行こう。
凶器を持っていれば、初対面の相手に無用な警戒心を抱かせることになる。
俺は腕っ節が強いわけではない。塔の時のように説得が必要なら、武器はむしろ邪魔になる。
* * *
昼過ぎ。
朝から何も口にしていない塔は腹を鳴らしている。
俺はまだ大丈夫だが、食料はいずれ必要だ。早めに備蓄しておいた方がいい。
直後安価
A.俺が行く
B.塔に行かせる
A.俺が行く
実は初めて会った時から、塔には不安を覚えている。
信頼の問題ではなく、敵に襲われてもまともに戦えないのではないかというものだ。
というわけで自分で行くことにした。
たしか近くにスーパーがあったはずだ。
* * *
スーパーの自動ドアが開く。
道端で敵に鉢合わせるよりも、店内で待ち伏せされる可能性の方が高い。
他人を殺すことを前提に行動する場合、俺ならそうする。
十分に警戒しつつ足を進め……
ブオンッ!
凶器が振り下ろされた。
予想通り、か……。
「チッ、外したか」
警戒していたおかげで、なんとか不意打ちは避けた。
塔に来させなくて正解だった。
改めて敵を観察する。
身長は180〜190cm、ジャケットの上からでもがっしりとした体付きと分かる。
手に持った武器は鉄パイプ。長髪の奥から覗く目は血走っているが、一応対話を試みるか。
「待て、俺は戦いに来たわけじゃない。武器を下ろせ」
「生き残るのは一人だ……オレの為に死ね!」
……鉄パイプを準備して待ち伏せしていた時点で分かっていたが、話が全く通じない。
戦うべきか逃げるべきか。
A.戦う
B.逃げる
A.戦う
逃げ切れる保証は無い。おそらく出入り口には、獲物を逃がさないための罠がある。
リスクを負ってでもこの男を倒した方が、結果的に生存率は上がる。
ヒュオッ ガキン! ヒュン
横薙ぎ、振り下ろし、逆袈裟。
次々に繰り出される鉄パイプの猛攻。
まずこのリーチの差をどうにかしなければジリ貧だ……!
直後、自由安価
状況を打開する策
通路におびき寄せて、スーパーの小麦粉や洗剤などを投げつけて視界を奪う。
>>64
棚に陳列してあったペットボトルをぶちまけた。
男が一瞬怯んだ隙に距離を取り、調味料コーナーまで走る。目的のものはすぐに見つかった。
袋の口を破り、追ってくる男に投げつける!
男はとっさに飛んでくる物体を鉄パイプで叩き落とし、
「なっ!? クソッ!!」
小麦粉の煙幕を浴びた。
火種があれば粉塵爆発が起きそうな白煙に、男は視界を無くす。
その隙を見逃すほど親切ではない。
一気に肉薄し、喉に肘打ちを叩き込む。
「がハッ!?」
どれだけ筋肉があろうと、喉では一たまりも無い。
喉を押さえ、棚を支えにしてえずく男。
今の内に……
「ク……が……むの……う……くの……ざいで……」
突如、真横から衝撃を受けた。
「!?」
何が起きた?
衝撃の来た左側には棚と調味料だけ。
目の前の男以外に人の気配は無かった。
であれば、こいつの攻撃のはずだが……どうやって?
近づいてくる男は、髪が逆立っているように見える。
攻撃を受けた左腕を押さえると、腕が痙攣していることに気付いた。
つまり、まさか、こいつは。
「死゛ね゛ェ゛!!!」
一度は取り落とした鉄パイプを拾い、再び振り下ろしてくる。
しかも今度は、バチバチという異音付きだ。
「ぐあぁっ!!」
腕を交差し受け止めるが、殴られた痛みと同時に強烈な痺れが全身を走った。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
間違いない。奴は電撃を放っている。
さっきの奇襲は鉄のラックを伝った側撃雷、ただの鉄パイプは長手のスタンバトンというわけだ。
これはマズい。
金属棚に囲まれたスーパーの中では、少々距離を取ったところで側撃雷の餌食。
かといって近づけばスタンパイプ、それを掻い潜って殴りかかっても直接電撃のカウンターを食らうだろう。
救いといえば側撃雷は燃費が悪そうだ、ということくらいか。
そうでないなら、鉄パイプを捨てて電気の包囲網を作るはずだ。
しかし距離を開ければ使ってくるだろうから、何の解決にもなっていない。
結局、鉄パイプの射程ギリギリで避け続けるしかない。
下手に有効打を与えたせいでさっきよりもジリ貧になってしまった。
……そしてついに限界が来た。
腹部目掛けた横薙ぎをもろに食らう。
どうにか防御は出来たが、腕に激痛が走り雷迅が内臓を焼く。
ショックで全身が麻痺した。次の攻撃は防げない。
俺はここで殺されるのか……?
気持ち悪い、と思った。
その時感じたのは生への執着でも、敵への憎悪でもない。
殺されることへの気持ち悪さだ。
死に様なんてどれも大差ないのに。
どうしても、この結末は納得できないのだ。
直後コンマ判定
大きいほど不利(残り1000)
38(残り962)
大上段からの渾身の降り下ろしが迫る。
体が思う様に動かない。防御は出来ない。
・ .・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
だから防がないことにした。
ほとんど倒れ掛かるように体当たりを仕掛ける。
男は一瞬驚いたが、すぐに顔を凶悪に歪ませた。
――密着したところで、当たる場所が脳天から背中に変わるだけのこと。
――万一凌いだ所で、体から直接電撃を浴びせれば済む。
男にしてみれば悪あがきにしか見えない抵抗。
それは鉄パイプより一瞬早く男に触れ、
瞬間、男の体は陳列棚を三つぶち抜いた。
「う……ぐっ……」
男が吹っ飛んだと同時に倒れこむ。
紙一重のところで何とかなったようだが、体力の限界だ。
しかし寝ているわけにはいかない。
必死で体を起こし、目の前を見る。
そこには倒壊した棚と散乱した商品、そしてそれらに埋もれる男の姿があった。
しばらく様子を見ていたが、動く気配は無い。完全に気絶している。
どうにか歩き回れる程度に回復した俺は、散らばった商品から適当な食料を持ってスーパーを後にした。
今日はここまでです。
次回は月曜23時ごろ再開予定。
※現時点での登場人物、登場予定人物
愚者 魔術師 正義 悪魔 星
ついでに直後安価
今回魔術師と戦った男のアルカナ
戦車
>>77
了解です。
実験的に自由安価出したら予想外に時間食って泣いた。
ちょっとした注意事項を一つ。
頂いたキャラクターや能力に>>1は修正を入れますが、どこをどう変えたのかは明記しません。
なので元の設定が意図しないミスリードになる可能性が多分にあると思われます。
ではおやすみなさい。
キャラ案と能力案出してみる
性別 女
年齢 32
外見 黒髪ショートボブで、身長は高い。社会人バレーボールチームに入っているのでちょっとガシッとしている。
性格 社交性の塊。いつでも人と居ないと苦痛なのでルームシェアしていた。
能力 両手の人差し指を前方に向けると頬か膝か足の親指の付け根から黄色い粘着性の強い粘液が噴き出る。粘液は物に付着すると水分を吸収して増える。どこから、また左右どちらから出るかは自分で決められる。
23時ごろ投下予定。
今日は安価ないかもしれません。
>>79
想像するとすごくシュール……
だらだらと再開
day1 ??:??
少女は目を覚ますと、見慣れない部屋に目をしばたたかせた。
頭を抱え思い出そうとするが、全ての参加者は記憶を失っている。
愚者
彼女に与えられた名は【0/The Fool】。
カードに次いで携帯端末に手を伸ばす。
「なにこれ……? 悪ふざけとしか思えないわ……」
そう呟くと、デイバッグを掴んで端末を突っ込んだ。
(なにがなんだか分からないけど、まずここから出ないと)
――とにかくまずは人に会って考えよう。
そんな彼女の目論見は、予想とは裏腹に難航する。
なぜならここは、参加者以外の人間が存在しない無人の街。
無関係の人間と出会う可能性はゼロである。
ならばと他の参加者を探すが、愚者を含め参加者は二十二人。
一つの街の人口全てと考えると、闇雲に歩いてばったり出会う確立はかなり低い。
「これは気合入れて探さないと……」
そして彼女は、最悪の場面に遭遇した。
* * *
シャドウ
"ソレ"に名前は無い。ただ記号として、一部のものからは『影』と呼ばれる。
"ソレ"に貌は無い。全てを失った末に、誰でもなくなった。
"ソレ"は絶望の象徴だ。理不尽なまでの暴力で、相対した者に死を告げる。
* * *
正体不明の影と、それに襲われる者。
(ようやく人に会えたと思ったら!)
襲われていた少女は既に満身創痍で、走ることすら覚束ない様子だ。
考える前に飛び出した愚者。影を妨害するように、少女との間に割って入った。
「ダ、ダメです! 逃げてください!!」
傷だらけの少女が、距離を取りながら警告を発する。
影の手がゆっくりと持ち上げられ、愚者に向けられる。
「――ッ!?」
ただならぬ殺気を感じ、とっさに横に飛ぶ。
同時に銃声が響き、後ろにあった民家の窓が砕けた。
影の右手には一丁の拳銃が握られていた。
その照準を再度愚者に向ける。
「あなたの相手はこっち!」
影の気を引くように、傷ついた少女が叫ぶ。
彼女は右腕に炎を纏い、影に飛び掛った。
その決死の一撃を、影は左手の銃で迎撃する。
いつの間にか影は二丁拳銃となっていた。
「大丈夫!?」
愚者は少女に駆け寄ろうとしたが、両者に牽制をかける二つの銃はそれを許さない。
「わたしは……いいから。あなたは逃げて……」
彼女がよろめきながら立ち上がる。
……今もって、愚者には状況が掴めないでいる。
かたや銃を、かたや炎を『出現』させた。常識では考えられない現象。
パニック寸前だったが、それでも。
愚者は『誰かを見捨てる』という行動は出来なかった。
(『なぜ』を考えるのは後回し……。今は『どうやって』切り抜けるかを考えないと……)
* * *
助けたい。目の前で人が死ぬのを放っておけない。
しかしそんな高尚な志は、圧倒的な暴力の前に塵芥に過ぎなかった。
少女の傷は増え、傍目にももう助からないであろうと推察できる。
愚者自身も無傷ではいられず、足と腕に深手を負っていた。
「わたしが時間を……はあ、稼ぐから……はあ、……あなたは……逃げて……」
民家の影。
息も絶え絶えの少女は、愚者にそう告げた。
「そんな! そんなこと出来ないよ!」
「聞いて…………。あいつの、はぁ、危険を……他の人に……伝えなきゃ……はぁ、いけない。
わたしは……もう、無理だから。はぁ、……あなたしか…………できない」
壁に寄りかかりながら立ち上がり、影の来る方向を見やる少女。
「でも……」
「おねがい……」
そこまで言うと、少女は返事を聞かず飛び出す。
愚者が後を追うと、そこには火の壁が出来ていた。
来るな、ということだ。
立ち尽くしていると、銃声が二度、聞こえた。
愚者は奥歯を噛み締め、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にした。
* * *
(何も……できなかった)
腕と足を止血し、歩き続ける愚者。
無力感に打ちひしがれているが、今やるべきは絶望することではない。
(誰も、死なせたくない。それとあの影をどうにかしないと……)
そのためにまずは仲間を作る。
(傷が痛い……。でもそんなの関係ない)
この狂ったゲームを止めるにも影を倒すにも、一人では無理。
そう考えた彼女は、協力者を探して歩き続けた。
* * *
「あれ? どうしたんです、そんなに傷だらけで」
そしてついに、一人の参加者と出会った。
その男を一言で言えば、"特徴が無い"。
中肉中背、彫が深い顔でも変わった髪型でもない。
ようやく見つけた相手に、愚者は事情を説明する。
「――お願いです。力を貸してください」
そう締め括り、頭を下げた。
「えぇ。いいですよ」
あっけないほど簡単に、男は頷く。
「実はさっき、他の参加者に襲われたんです。
どうにか撃退しましたが、やはり一人の行動には限界を感じました。
手を組めるなら願っても無いことです。よろしくお願いします。
正義
あ、僕は【??/Justice】です。
まずはその傷をちゃんと手当しましょう」
男に肩を貸され、愚者は再び歩き出した。
* * *
…………………………。
【正義】を名乗った男が現れた路地の奥。
そこには首を絞められ殺害された死体があった。
懐に収められたカードが示す名は、
正義
【??/Justice】。
今日はここまでです。
次回更新は未定。おそらく24日の夜かも。
安価の連投防止時間短くした方がいいですかね?
22時再開予定
再開します
day1 PM02:30
電気を操る男との戦闘で負傷を受けた俺は、保健室で横になっていた。
朝に送られてきたメールを見ながら考える。
『各参加者には呼称としてアルカナが割り当てられ、C.O.D.能力が付与されている。』
『C.O.D.能力』。あれがそうなのだろうか。
あの男は強力な電撃を発していた。そして俺自身、よく分からない力で奴を吹っ飛ばした。
それらがC.O.D.能力によるものだとすると、C.O.D.とはいわゆる超能力のようなものか。
だとすれば、まず気になるのが使用制限だ。
あの時、『何か』が減った感覚があった。つまり『何か』を消費して発動したと考えられる。
『何か』が全て枯渇するとどうなるのか。
能力が使えなくなるだけならいいが、もっと大きなリスクがある気がする。
………………。
とにかく乱用はしたくない。使いどころはよく見極めよう。
ところで、地図を見ていると気になることがあるが……。
直後安価
A.はっきりさせたい
B.今はいい
A.はっきりさせたい
この地図、広すぎる。
それ自体は構わないのだが、問題は広さに不釣合いな遭遇率だ。
俺はわずか七時間ほどで二人の参加者と接触、一度の観戦をしている。
地図上に参加者が完全にランダムに配置されているなら、未だ誰とも会っていなくてもおかしくない。
これはつまり、思った以上に初期位置が密集している可能性がある。
となれば、地図の端がフィールドの端、とは言えなくなってくる。
そういえば、脱走防止はどうしているのだろう?
映画のように首輪があるわけではないし……。
これは機会を見つけて確認しなければならない問題だ。
「調子はどうだい?」
塔が様子を見に来た。ちょうどいい、今考えていたことを話しておこう。
* * *
「超能力のような、ねぇ……」
半信半疑のようだ。
まあ当然だろう。俺だって体験していなければ信じない。
「仲間がいるという優位性を活かすために、塔さんも使えればいいんですが……」
「無理だ。そもそもどうやって使うんだ?」
――殺される寸前まで追い詰められれば覚醒するかも。
とは言えない。
基本的に塔は臆病者だ。そんな話をすれば協力して戦うことすら拒否する可能性がある。
同様の理由で、『何か』を消費したことも伏せてある。
「分かりません。俺の場合は土壇場で使えましたが、全員条件が同じとは限りませんし。」
「ふむ……。まあなるようになるか。ところで……」
珍しく塔から話を振ってくる。何か気付いたのか?
「無理して敬語じゃなくてもいいよ?」
……実にありがたい提案をしてくれた。
* * *
あの後地図の疑問について話したが、俺があまり動き回れる状態ではないので確認は明日ということになった。
そしてそろそろ、一回目のリストが届く時間だ。
* * *
day1 PM07:00
ピピピッ ピピピッ
メールだ。
意外と着信音が大きい。後でマナーモードにしなければ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『件名:phase? 経過報告』
【??/The Star】…銃殺
【?/Strength】…銃殺
【??/Justice】…絞殺
【?/The Chariot】…爆死
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
気分が、悪い。
たった半日で四人が死んだ。
その上拍車をかける様に、死因まで書かれている。
おそらくは上二人のどちらかは俺が見捨てた――。
直後安価
A.考えないようにしよう
B.考えなくてはならない(同時にコンマ判定、大きいほど不利に)
B.考えなくてはならない(82 残り880)
このリストの順番……アルカナのナンバー順ではない。
なら……死んだ時刻順か?
俺が銃声を聞いたのが確か……八時から九時くらいだったはずだ。
リストに該当するのは二人。【星】と【力】だ。
二人ともあの影がやったのだとすれば、あの化け物は活発に動いていることになる。
また遭ってしまうことは避けたいが……そうもいかないかもしれない。
下の二人は分からない。
スーパーで会った男がもしかしたら、と思ったが、絞殺でも爆死でもない。
あの状況で死んだのなら全身打撲か棚による圧死――
ズキンッ
ぐっ、頭痛が――。
この感覚はあの時と同じだ。何かと引き換えに何かが削れる感覚。
これ以上は……ダメだ。まだ知るべきではない。
どうやら、『何か』が削れるのは能力を使ったときだけじゃないようだ。
今日はここまで。
数字が0になるとバッドエンドです。
ではまた明日の夜に。
夜再開します
* * *
(これ、どういうこと……?)
経過報告を見て、愚者は混乱していた。
【正義】。
自分と一緒に行動しているはずの名前が、脱落者として記されている。
彼が嘘をついた? 何のために?
端末の画面を見ながら考え込んでしまう。
……だから、気付かない。
その背後に、【正義】を名乗った男が近づいていた。
* * *
けたたましい金属音が鳴り響く。
塔の設置した簡易警報だ。これは夕方までの時間を使い、主だった侵入口に配置してある。
何か釣れたか――と思い様子を見ようと立ち上がった時。
「た、大変だ! 大変だよ!」
塔が駆け込んできた。
慌て様から大変らしいことは分かるが、どうにも要領を得ない。
話を聞くより、直接様子を見た方が早そうだ。
そして廊下を伺い――絶句。
そこには、人の形をした闇が群がっていた。
朝に見た影と同種の存在。
幸いなことに、あの影ほど本能的忌避は感じない。
おそらく能力を使えば問題なく倒せそうだ。
問題はその数。
直後コンマ判定(2桁) 00は100
とりゃ
>>113 十体
見える範囲で四体。だが足音から察するにこれが全てではない。
「なんなんだアイツら……参加者じゃないのか?」
塔のぼやきには同意できる。
正体不明。
それがあの影に対する所感だ。
何が目的なのか。これだけの数がどこにいたのか。
確かなのは、こちらに明確な敵意があるということだけだ。
直後安価
A.この場で殲滅
B.強行突破して逃げる
C.二階へ移動
B.強行突破して逃げる
「逃げるぞ。走れ!!」
塔に発破をかけ、昇降口に向かう。
そこには影が二体。こちらを捕捉し近づいてくる姿は幽鬼のようだ。
走りながら拳を構え、あの時の感覚を思い出す。
上手く出来るかどうか分からないが――
直後コンマ判定(2桁)
79(残り801)
頭痛を押し殺し、近い方の影にストレートを叩き込む。
ワイヤーアクションのごとくぶっ飛んだ影は、後続してきたもう一体を巻き込んで壁に激突した。
「今の内に逃げるぞ!」
倒したかどうかを確認する暇はない。というかどちらでもいい。
体当たりに近い勢いでドアを開き、校庭へと飛び出す。
校庭には影が五つ。扉を開けた音で気付いたのだろう、全てがこちらに向かってくる。
もしかしてこいつら……?
A.能力を使って確実に突破
B.能力を使わず塔と連携して突破
B.能力を使わず塔と連携して突破
* * *
数秒の作戦会議を終え、俺は一人で走り出す。
予想通り、影は全員俺を追ってくる。
このまま振り切れれば楽だったが、影達はノロマではなかった。
そしてこちらは怪我の癒えていない身体、走って逃げ切りとはいかず追いつかれる。
五対一の形になり、今にも襲い掛かろうという時。
ごしゃり、と。鈍い音を出し影の一体が崩れ落ちる。
そこにいるのは石塊を抱えた塔だ。
背後からの強襲者により、一瞬影達が混乱する。
その隙を突き、塔が石塊を影に向け放る。
さらに残った二体には俺が砂を投げつけ目潰しにする。
……この影達は、見つけた敵に対し最短距離で襲い掛かってきた。
待ち伏せも連携もしない、端的に言って知能が低い。
作戦は単純明快、俺が引き付けている間に塔が不意打ちするだけだ。
上手くいくかは正直賭けだったが、失敗なら吹っ飛ばしただけだ。
さて、稼いだ時間は多くない。さっさと逃げよう。
最悪町中に奴らが溢れている事態も考えたが、別にそんなことはなかった。
しかしどうしたものか。このまま散歩を続ける訳にはいかない。
直後安価
これからの行動
安価下2
遭遇する人物
A.愚者
B.悪魔
D.その他生存している参加者
現時点死亡者
戦車、力、正義、星
今日はここまでです。
安価がない場合、1が勝手に決めます。
30分縛り無くした方がいいのかな……
今のところそもそもの30分ルールに縛られることがないし正直どちらでもかまわないというか変わらないというか
11時から再開します
設定ミスに気付きました
勝手ですが、ゲームオーバーになったら次スレ立ててリブートします
再開します
これからの行動:寝床を探す
遭遇する人物:A.愚者
――とりあえずどこかに身を隠すか。
そう思い周囲の民家を観察してみると、妙な家を見つけた。
リビングのガラスが砕け、地面に血痕が続いている。
どう見ても戦闘後だ。
……まあ、調査するしかないな。今は少しでも情報が欲しい。
* * *
中は酷い有様だった。
家具が倒れ、食器や小物が散乱している。
ここだけ台風でも来たのかと思うほどの惨状の中に、人間が倒れているのを見つけた。
懐中電灯で照らしてみると、それは高校の制服を着た少女だった。
ぐったりとして動かないが、生きているのだろうか?
脈を取ろうとして近寄り、手首を取る。
「うっ……」
うめき声が聞こえた。どうやら生きているようだ。
さて、この少女をどうするか。
直後安価
A.起こして話をする
B.拘束しておく
C.トドメをさす
A.起こして話をする
ぺちぺちと軽く頬を叩く。
少女はゆっくりと瞼を開き、ライトの光に眩しげに反応した。
「気がついたな。喋れるか?」
「ッ!?」
話しかけた途端、少女は急に起き上がった。危うく頭突きを食らいそうになった。
「あの男は!? あいつはどこに行ったの!?」
「落ち着け。俺達が来たときには君しかいなかった。塔、誰か見たか?」
「いや、僕も見てないよ。あいつって誰なんだい?」
「ジャスティス……じゃないんだった……。
とにかく急いで追いかけないと……痛ッ!」
「待て。状況はよく分からないが、おそらくもう追いつけない」
外にあった血痕は既に乾いたものだった。
血が『あいつ』とやらのものであれば、この場で事があってからかなりの時間が経っているということだ。
それを説明すると、ようやく少女は落ち着きを取り戻した。
詳しく話を聞くため、まずは自己紹介といこう。
* * *
自分と塔を紹介したが、なぜか彼女はタロットを確認させて欲しいと言った。
彼女は俺達二人分のアルカナを確認し、そして自分のカードをこちらに向けた。
愚者
【0/The Fool】
「愚者か。それで、一体何があったんだ?」
愚者は自己紹介をしているうちに冷静になったらしく、順を追って話し出す。
怪我をしているときに正義を名乗る男と出会ったこと。
この家に入って応急処置をしたこと。
メールに志望者として正義の名があったこと。
それを見た直後、正義と名乗った男が後ろから首を絞めてきたこと。
そこまで話し、愚者は息をついた。
確かによく見れば、体には包帯が巻かれ、首筋にはうっすらと手形が見える。
「裏切りか。……しかしそれだけでこの状況にはならないだろう」
室内を見回し先を促す。
「………………私が、やったの。たぶん」
たぶんてなんだ。
「……首を絞められてる時、私はまったく体を動かせなかったの。
もうだめだと思ったとき、突風が吹いて――」
室内で突風、か。十中八九能力だろう。抵抗が出来なかったというのもおそらく……。
「飛ばされて壁にぶつかった衝撃でなんとか逃げて……。
無我夢中であいつに風を吹かせたら、窓を突き破って……。
風を操ったなんて信じられないと思うけど」
「いや、俺も似たようなことをやっている。続けてくれ」
「……後は、逃げていくのが見えたところまでしか覚えてないわ」
なるほど。
メールを見た直後ということは七時過ぎ。
今は十時前だから、今からその男を探し出すのは不可能に近い。
さて、この話を信じるかどうかだが――。
直後安価
A.信じる
B.信じない
C.質問する(内容自由)
C.怪我をしたと言ったが、誰に負わされた? 怪我の具合はどうだ?
「怪我をしたと言ったが、誰に負わされた?」
血の滲んでいる包帯を見ながら聞いてみる。
「……黒い影。両手に銃を持ってたわ」
なんだと!?
朝の光景が脳裏に過ぎる。
学校で相手にしたのとは訳が違う、いうなれば死の具現。
直後安価
A.「あれから一人で逃げ切ったのか?」
B.「それは何時頃のことだ?」
A.「あれから一人で逃げ切ったのか?」
「あれから一人で逃げ切ったのか?」
「……いえ、一人ではなく――」
その時の状況を説明される。
助けようとしたが逆に助けられた、か。
「…………………………」
思うところはあるが、彼女の行動について俺に評価する資格はない。
塔は何も言わずに成り行きを見ている。
「怪我の具合はどうだ?」
「血は止まったけど、動くと痛いわね。
激しい運動は無理そう……」
血の滲み方を見る限り、貫通はしていないようだ。
弾丸が体内に残留しているのかもしれない。
彼女の話に特に矛盾はない。
それに仮に嘘であれば、話の中にC.O.D.能力を盛り込むことはない。
俺達が能力を使えない場合、ただの与太話になりかねないからだ。
そして俺が能力を使えることはその話が出るまで教えていない。
よって彼女の話は信用できると判断しよう。
「ところで、あなたも私と似たようなことをやったと言ったけど……?」
「ああ、俺のC.O.Dか。触れた相手を吹っ飛ばすだけだ。
お前のやった風の下位互換と思っていい」
言いながら、本質は全く違うのだと思っている。
それを口には出さないが。
* * *
あれからさらに情報交換し、同盟を組むことになった。
基本方針は以下の通りである。
・ゲームからの脱出を目的として行動する。
・止むを得ない場合を除き、殺人はしない。
・襲われている人がいた場合助ける。
・自己の生存を最優先する。
前者二つは問題ない。三点目については愚者の強い希望である。
これに塔は異議を唱え、四点目を追加した。
他人を助けようとして自分を危険に晒すことはしたくないということだ。
この言葉に愚者は何も言えなくなる。
何せ自分が既にその行動を冒しているのだ。
塔の意見は俺も同感だ。
方針はまとまった。交代で休憩を取り明日に備えよう――。
今日はここまでです。
リブートについて
基本的には今と同じですが、設定の一部を変更します。
キャラクターや能力は今のままです。
返すの忘れてました
>>124
変更するとややこしくなるのでこのままでいきます
11時からちょっとだけやります
一人が睡眠を取り、残る二人が見張り。
これを三時間交代でローテーションさせる。
どの時間帯を見る?
A.魔術師と塔が見張る時間
B.魔術師と愚者が見張る時間
B.魔術師と愚者が見張る時間
最初に休憩を取った俺と交代し、今は塔が寝ている時間帯だ。
見張りには俺と愚者が当たっている。
三時間何もせず待つのは愚策だ。
ゲームや能力についての考察を二人でするか。
それとも今後の事について考えるか。
あるいは適当な雑談でも信頼関係を得る一助にはなるだろう。
話す内容、もしくは愚者から話しかけられる内容
下3まで自由安価
正義と名乗った男の特徴、及び裏切った原因に心当たりがあるかを訊く。
能力を使った時の嫌な感覚を伝え、濫用は避けた方が良いと伝える。
埋まらないので今日はここまで。
次回更新まで埋まらない場合、切り上げて先に進みます。
安価下
まだ募集中だったら
不可視の車輪を操る能力
大型ダンプのタイヤで轢[ピーーー]るイメージで
小回りが効かない
人物案
かなりのネガティブ思考、このサバイバルで生き残れば自分が変わる事が出来ると根拠なく思っている
【運命の輪】辺りでどうでしょうか?
>>151
ありがとうございます!
もしかして×××の正体とかもうバレてるんじゃないかと戦々恐々……。
でも伏線が回収されるのはリブート後の次周回です。
お久しぶりです。
23時から再開します
書き忘れましたが、>>140のあたりで別の民家に移動しています。
では始めます。
>>147,149,150
「さっきは詳しく聞けなかったが、正義を名乗っていた男――ニセモノでいいか。
今の内にそいつの特徴を教えて欲しい」
「特徴といわれても……見た感じ普通、かな」
そう言って愚者はニセモノの外見を言葉にする。
身長百六十センチくらいの中肉中背、服装はワイシャツにスラックス。聞けば聞くほどに無個性だ。
ここまで来ると、意図的に印象を薄くしているとすら思える。
「ニセモノが裏切った原因とか、前兆に心当たりはないか?」
「んー……嘘がバレそうになったからとか? 私がメールを見たすぐ後だったし。
ていうか何で嘘ついたんだろう……?」
そう、そこだ。
脱落者の名前が告知されることは初めに知らされている。
死亡者の名前を騙っても数時間後にはバレてしまうのだ。
そもそもアルカナは便宜上の呼び名。嘘にはデメリットしかない。
初めから殺そうとしていた? ならわざわざ愚者を治療をした意味は――?
(そういえば……『首を絞められているとき動けなかった』と言ったいたな)
………………。
「考えられるのは……能力のテストだな。
ニセモノの能力を『触れている間抵抗を封じる』ものと仮定すれば、治療を行った説明もつく」
抵抗できるだけの体力を回復させた上で、それを能力によって押さえ込む。
俺のように目に見えて効果のある能力なら必要ないが、そうでないなら実験をしてもおかしくない。
今考えられるのはこれくらいだ。意外と何も考えていないという線もあるが。
* * *
C.O.D.能力といえば。
「ところで、風を使ったとき何か違和感はなかったか?」
確か愚者は二回連続で能力を使ったはずだ。
コンマ判定(2桁)、大きいほど消耗大
下1+下2*1.2
34+68*1.2=115
1000-115=愚者残りSP885
「そういえば頭痛があったわ。二回目の方が強かったような……」
やはりか。
頭が痛くなる、程度なら別に構わないが、能力使用のリスクはそれだけではないはずだ。
何をかは分からないが、使う度に消耗がある。
そして連続使用をすると、その度合いは増えるのかもしれない。
止むを得ない場合を除き、乱用は避けた方がいいと伝えておこう。
* * *
「彼……タワーはどんな能力なの?」
「俺の知る限り、塔は能力を使っていない。使えないのか使わないのかは知らないが。
夕方の会話からして、俺は使えないのだと思っている。
「そう……。人となりはどう?」
直後安価
A.端的に評価する
B.自由安価
※30分ルール限定解除
間違えて上げてしまった
再開してくれて嬉しい
>>163
ありがとう。ありがとう。
A.端的に評価する
「一言で言えば臆病だな」
出会って一日も経っていない。よって第一印象がそのまま評価になる。
まあ根はいいやつであることは間違いない。
* * *
地図を広げ、ライトで照らす。
休憩が終わったらフィールドの端を確かめに行くつもりだ。
そのために、ここから一番近い淵を確認しておきたい。
……が、学校から必死に走ったせいで現在地が分からなくなっていた。
そういうわけで、愚者に尋ねようと思ったのだが。
「いやー、星が綺麗だねー」
「おいどこを見ている」
なんか逃げた。
* * *
話を聞けば、愚者は方向音痴らしい。本人は否定したがっていたが無駄な足掻きだ。
そして方向音痴が転じ、地図そのものに苦手意識を持つようになったとか。
……結局、学校の位置と走った道の記憶、それと勘で大体の位置を割り出した。
* * *
そろそろ休憩を交代する時間だ。
塔を起こし、愚者が入れ替わりになる。
何か話しておかなければいけないことはあっただろうか――。
話す内容、もしくは塔から話しかけられる内容
下3まで自由安価
安価時間かかりそうなので今日はここまでです。
お疲れ様でした。
安価内容は
塔から愚者について。
これからフィールドの端に向かうという方針の了解をとる。
>>167,168
初乙かもしれない。うれしい。
23時から始めたい。
あ、フラグ確定しました。
>>167,168
「彼女のことなんだけど……。
君は、どうして信用しようと思ったんだい?」
塔が口を開いた。彼女とは愚者のことだろう。
しかしまた答えにくいことを聞く。
「………………。信用してるわけじゃない。ただ協力関係にあるだけだ」
「つまり信用してるんじゃないか」
「いや違う。そうだな……さっきはよく眠れたか?」
「まあそれなりに。話そらさないでよ」
「逸れてない。仮にだ。
このチームが二人のままだったら、今ほど休めていたかってことだ」
二人の場合、塔が寝ている間に俺が寝首をかくかもしれない。
三人になれば見張りの二人が互いに監視し合うことになる。
完全に安心は出来ないが、気を張り続ける必要性は下がる。
「じゃあ三人目は誰でもよかった?」
「愚者は怪我をしている。何かあったとき対処がしやすい」
休憩をローテーションで回せるし、造反の可能性も低い。
目的もそれほどズレていない愚者を見つけたのは、確かに幸運だった。
「本当にそれだけかなぁ……?」
暗くてよく見えないが、居心地の悪い眼差しを向けられているのはなんとなく分かった。
* * *
「まあそれは置いといて。
ぼくが言いたいのは、これからもこうして同盟者が増えるのかってこと」
人数が増えれば、それだけリスクも増える。
件のニセモノのような人間がいれば目も当てられないわけだ。
「人は選ぶし、あまり大所帯にしたくはない。
ベストは四人、多くても六人だ。それ以上になるなら分割するつもりだ」
全参加者が二十二人。七人以上になる状況といえば最も有力なのが他チームとの合流だ。
なら分割するまでもなく、始めから同盟同士の協力、つまり協定を結んでおけばいい。
* * *
「人数の話で思い出した。今日俺は単独行動をとるつもりだ」
「えっ!? なんでまた急に?」
主な目的は愚者にも言った通り、フィールド端の探索である。
かなり距離があるから、三人で連れ立って動くと一日が潰れかねない。
表にバイクがあったので、それを拝借するつもりだ。
「それなら車でも……」
「俺、車乗れないんだよ」
運転出来ないではなく、乗れない。
それでなくともこの状況下では車は不利だ。
非常時に脱出しづらく、乗員全員が一網打尽になる。
塔の心配も分かるが、他に何かいい方法があるだろうか?
安価下3
A.バイクで単独行動
B.代案を出す(自由安価)
方法によっては集団行動、もしくは調査の延期も可能です。
安価中断でヒント要求も可。
安価二つずらします。
目的が脱出と言うことを念頭に置いた上で、フィールドの端を目指す以外の案があるか塔と愚者に訊く。
他に案がなければ、怪我人の愚者を残すわけにはいかないので、時間をかけてでも、三人で慎重に端を目指すことを提案と言うのはどうでしょう?
ぶっちゃけ、単独行動したら、複数人で襲われるか、戻ってきたら塔と愚者が……なんてことになったらと思うとですし。
今日は遅いのでここまでにします。
安価下、ない場合>>177採用。
コテつけようかどうしようか。
23時からちょっとだけやります。
B.代案を出す(>>177)
まあ仕方ないか。確かに性急だった。
詳しいことは愚者も交えて話すとして、そろそろ時間である。
二日目午前七時。メールが届く。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『件名:phase? 経過報告』
【??/Judgement】…銃殺
【?/The Hermit】…毒殺
【?/The Hierophant】…銃殺
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夜中の間に三名が脱落、残り十五名――。
* * *
愚者は二時間ほどで目を覚ました。
気絶していた時間の分、あまり眠くならなかったらしい。
さて作戦会議だ。
まず、地図の端に行くことに異論はなかった。
このフィールドがどういった形で隔離されているのか、それが分からなければ脱出方法も考えようがない。
問題となるのは手段だ。
単独行動は機動力はあるが、リスクが高すぎるということで却下された。
俺が車に乗りたくないのは我慢すればいい話だが、敵襲に対応しにくいのは変わらない。
結局、時間がかかっても徒歩で行動することとなった。
縮尺を計算すると、地図の一辺は百キロ前後、現在地から北端へは約四十キロだ。
ここは……
A.一気に踏破
B.まずは途中にある図書館に向かう
人が歩く速度は時速約四キロ。
直線距離をぶっ通しで歩けば十時間で到着だ。ちょっと無理がある。
というわけで、拠点を移しつつ徐々に北上しようということになった。
最初の目的地は図書館。
ここから見て北西にあるが、何か情報が得られるかもしれない。
直後コンマ判定
奇数で敵と遭遇
出ちゃったか
今日は戦闘書く時間ないのでここまで。
どう考えても距離感間違った。
1万平方kmて広島県よりでかいやん。
>>189
住宅街、オフィス街、繁華街、山だっけ
東京都の東半分くらい?(適当)
いまいち筆が乗らないのでもうしばらくかかります
お待たせしました。
11時ごろから少し進めます。
>>190
東京都が2,188平方kmなので、その約460倍。
さすがにどうしようもないので修正していいですか……?
遅れて申し訳ない
人いますかね?
今回から試験的に、コンマ補正システムを導入します。
補正には新たにFPというステータスを使用します。
FPは補正により減少、敵を倒すことで回復します。
↓以下詳細
コンマ判定の際、指定レスに書かれた数字分コンマに加算する。
合計100以下の場合、そのまま判定値とする。補正した数値の1/2だけFP減少。
合計が100を超えた場合、判定値99固定。補正値分だけFP減少。
FPがマイナスになるとその時点でゲームオーバー。
例1)補正50、コンマ30
50+30=80……成功
よってFP25減少、コンマ80として扱う。
例2)補正45、コンマ70
45+70=115……バースト
115-100=15
よってFP-45、バーストなので判定値99固定。
「雲行きが怪しいな。一雨来そうだ」
「出るときは晴れてたのに……」
朝は晴天だったが、出発からしばらくして急に曇り始めた。
図書館まではあと少し。
このまま進み、雨が本降りになる前に到着を目指すか。
一度止まり、雨宿りしつつ雨具を探すか。
そんなことを考えていたが、結論が出る前に問題が生まれた。
「ねえちょっと、あれ……」
愚者の視線を辿るまでもなく気付いている。
進行方向の道路に赤い水溜り。
いや血溜まりだ。
さらにその血溜まりから何かを引き摺ったような血痕が伸び、奥の路地へと続いている。
よく見ると、血溜まりはまだ液体のままだ。
直後安価
A.路地の先を見る
B.自由安価
A.路地の先を見る
血痕を辿り、慎重に路地の向こうを伺う。
血痕の先には、白衣を着た男性がうつ伏せに倒れていた。
両足から夥しい血が流れているが、まだ生きているらしくゆっくりと這っている。
安価↓2
A.全員で近づく
B.二人で近づく(魔術師、塔、愚者から二人選択、残りは待機)
C.一人で近づく(魔術師、塔、愚者から一人選択、残りは待機)
D.この場から去る
眠いのでここまでにします。
ちなみに重要な安価では指定が遠くなります。
安価↓
B.二人で近づく(魔術師、愚者)
「大変、助けないと!」
「待て! チッ、塔はここで待っててくれ!」
男性の容態を見た愚者が飛び出し、慌てて追いかける。
血の状態を見るに、彼が襲われてからそう時間は経っていない。
ならば加害者はまだ近くにいる。
そして獲物を動けない状態のまま生かしているということはつまり、そういうことだ。
短すぎですが今日はこれだけ。
ちょっとアンケートとります。
これからの展開を……
A.巻きで
B.ゆっくり
お疲れ様です。
今回の選択肢で、バットエンド確定と
いうことですか?
>>204
どちらを選んでもバッドエンドです。
ただし、この選択によって開示される情報が変わります。
言い方が悪かったですね。
単に>>1が早く切り上げてリブートさせたいだけです。
では再開します。
* * *
「大丈夫ですか!? しっかり!」
愚者は白衣の男性に走り寄る。
包帯に隠された傷が悲鳴を上げるが、それでも黙ってはいられなかった。
男性の怪我は、近くで見ればなお酷い。
両足の骨が完全に砕け、例え十分な治療を施しても二度と満足には歩けまい。
「ぐ……逃、げ……」
「えっ……?」
男性は愚者の後ろを指差す。
その指先、長いブロック塀が破砕した。
跪いていた愚者は反応できない。
* * *
あえて急所を外し、動けなくなった仲間を助けようと近づいた者を狙い撃つ。
狙撃の常套手段である。
今の状況で言えば、男を助けようと隙を晒す愚者は格好の的。
間に合うか――?
直下コンマ判定
30未満で失敗
(補正について >>194)
は誰かい
>>210
93→成功
砕ける壁面。
全力で愚者に飛び掛り、瓦礫の飛来線から外す。
ギリギリ――奇襲は回避出来た。
しかし安心する暇もなく、
ぐちゃり、と。
肉の潰れる音が聞こえた。
ついで先刻と同じ、壁の崩れる音。
振り返ればそこには……死体。
彼を助ける余裕は無かった。
しかもあの怪我だ。助かったとしても生き残れはしないだろう。
だからこれは仕方の無いことだ。仕方の無いことだ。
……改めて惨状を観察する。
塀とその向かいの壁に穴が開いており、瓦礫が散乱している。
そしてその中間に死体。
塀が破壊された時、何かが飛び出したようには見えなかった。
現場を把握するまでは、爆破か何かによる瓦礫を使った攻撃かと思っていた。
しかしこれは明らかに違う。
彼を助ける余裕は無かった。
しかもあの怪我だ。助かったとしても生き残れはしないだろう。
だからこれは仕方の無いことだ。仕方の無いことだ。
……改めて惨状を観察する。
塀とその向かいの壁に穴が開いており、瓦礫が散乱している。
そしてその中間に死体。
現場を把握するまでは、爆破か何かによる瓦礫を使った攻撃かと思っていた。
しかしこれは明らかに違う。
まるで何かが飛び出してきたようだ。
「クソ外した……上手くいったと、思ったのに……」
塀の穴から男が現れる。
長い前髪のせいで目線が読めない。……陰気な奴だ。
「あなた……なんなのよ」
「うん……? ボクは【運命の輪】、だ……。よろしく……」
「そんなことを聞いてるんじゃない!」
立ち上がった愚者が激昂する。
……雨が降り始めた。
ここまで。
>>209は映画『フルメタル・ジャケット』のアレだけど、
記憶喪失なのでタイトル出せませんでした。
よくあるやり方なのか、詳しくは知りません。
生きてます。
ぜんぜん書けないのでいっそキンクリしようかと思ってます。
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