友紀「新しいプロデューサーがくるの?」 (38)

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凛「新しいプロデューサー?」
凛「新しいプロデューサー?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385733811/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386083009

ちひろ「そうなの。あなたたち3人は今日からその人が担当になるわ」

愛海「うへへへ、女の人? もしかして巨乳?」

ちひろ「残念、男の人よ」

愛海「なーんだ、つまんないのー」

早苗「愛海ちゃ~ん、何がつまんないのかなぁ~?」

愛海「えっいや何でもないです」

友紀「どんな人かなー? めっちゃ楽しみだよー!」

ちひろ「ふふっ。それじゃあ紹介しましょうか。入ってきてくださーい」


ガチャ


坂本P「こんにちは。読売ジャイアンツの坂本です」

愛早友「」

これがやりたかっただけってはっきりわかんだね



ちひろ「それじゃああらためて自己――」

友紀「ち、ちちちちち、ちひろさん……」

ちひろ「ん? どうしたの友紀ちゃん?」

友紀「こ、この人って……ジジジ、ジャイアンツの……」

ちひろ「えぇそうよ。読売ジャイアンツ所属の坂本勇人選手よ」

愛海「へぇ~……っておい! なんで現役のプロ野球選手がプロデューサーなんてやるんだよ! おかしいでしょ!」



注:このSSでは友紀の応援している球団は《読売ジャイアンツ》ということになってます
  まぁキャッツって巨人みたいなもんだし多少はね?

坂本P「あの、千川さん」

ちひろ「はい?」

坂本P「実は、僕だけじゃ不安だったので僕をサポートしてくれるパートナーを連れてきてるんですけど、一緒に活動してもいいですか?」

ちひろ「えぇ!? あ、でもお給料が……」

坂本P「大丈夫ですよ。僕が受け取る額の半分を彼が受け取るということで話はついてますから」

ちひろ「そ、それならまぁ……大丈夫ですけど」

坂本P「よかった。それじゃあ――」


坂本P「おーい、入ってきてくれー」

愛海(誰なんだろ?)


ガチャ


香川P「こんにちは。マンチェスター・ユナイテッドの香川です」

愛海「なんだこれ」

ちひろ「と、いうことで紹介も済んだことだし早速営業に行ってもらいま――」

坂本P「あっちひろさん」

ちひろ「はい?」

坂本P「その……しばらくは営業は必要ないと思いますよ」

ちひろ「と、いうと?」

坂本P「実は……僕が短期プロデューサーになることを知ったチームが――」



???「それはいい! 是非アイドルたちに巨人愛を広めてもらおうじゃないか!」



坂本P「と言ってくれたので、これからはしばらくチームのイベントに参加してもらうことになると思いますんで、その仕事で手一杯になるかと」

友紀「」

早苗「大変! 友紀ちゃんが鼻血出して倒れちゃったわ!」

愛海「おーそれは大変だー(棒)」

香川P「あ、そうだ。ウチのチーム広報も日本のアイドルにとても興味を持ってたので、坂本くんの持ってきた仕事が終わり次第、皆さんは僕と一緒にイギリスに飛んでもらうことになると思います」

愛海「さらっといってんじゃねー!」

ちなみに元ネタはこれです。
http://urx.nu/5SO3


というかこれがやりたかっただけって、それ一番言われてるから

ちひろ「ということでやってきました東京ドーム!」

愛海「展開早いよ!? どうなってるのさ!?」

ちひろ「愛海ちゃん、何事も受け入れる心が大切なのよ」

愛海「限度ってものがあると思うけど……。ねぇ友紀さ――」


友紀「わーーー! わーーー! 東京ドームの芝の上だーーーーー!!!」


早苗「全然聞いてないみたいよ、友紀ちゃん」

愛海「」

※坂本、香川の口調は適当なのでそこは許してください何でもしますから!


ちひろ「それで坂本さん、今日は彼女たちは何を……?」

坂本P「そうですね……。えっと、姫川さん、だったかな?」

友紀「ははははははひゃい!?」

坂本P「ははは、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。今日アイドルの皆さんにやってもらいたいことは単純なことです」

早苗「単純なこと?」

坂本P「はい。えっと片桐さん、でしたよね? 今日はここで何が行われるか知ってますか?」

早苗「ふふふ、おねーさんを見くびってもらっちゃあ困るね。スポーツには疎いけどさすがにそれくらいはわかるよ! 今日はジャイアンツとイーグルスの日本シリーズがあるんでしょ?」

坂本P「正解です、お見事」

愛海「ん? 日本シリーズ……アイドル…… ま、まさか……?」

坂本P「あなたは棟方さん、でしたよね。どうやら気づいたみたいですね」


坂本P「そうです。今日は、試合前の国歌斉唱を3人にお願いしたいと思っています」

愛海「ここ、国歌斉唱ってちょっと……」

早苗「あはは……。さすがのおねーさんもこれはビックリだわー。ねぇ友紀ちゃ――」

友紀「」

早苗「立ったまま気絶してるよこの子」

愛海「あたしも気絶したいなぁ」

―― そんなこんなで国歌斉唱直前


愛海「あわわわわ緊張すすすする」

早苗「まま、全く愛海ちゃんは肝心なとこではおこさささ、お子様よねねねねぇ~」

ちひろ(正直早苗さんもいい勝負だと思うけど黙っておこう)

ちひろ「友紀ちゃんはどう? 準備出来た?」

友紀「見てみてみんなー!!! ホラホラ阿部のサインーーー! それにほら長野も!!! ヨシノブのも!!!」


坂本P「楽しそうで何よりですね」

愛海「あんたは試合行かんかい」

~国歌斉唱は省略~

―― 終了後


友紀「終わったあああああ!」

ちひろ「みんな、お疲れ様! 球場全体から歓声が沸き起こってたわよ」

愛海「正直に言うと、ウグイス嬢の女の人に紹介されて歓声が起こった後の記憶が無いんだよね」

早苗「奇遇ね愛海ちゃん。おねーさんもよ」


香川P「皆さんお疲れ様でした。この後は特別席で試合を観戦するそうなのでそちらへ案内します」

友紀「うわぁーーー! 日本シリーズを、しかも特等席で見られるなんて……、本当にアイドルやってて良かったーーー!」

愛海「楽しそうですねぇ」

早苗「ホント、楽しそうよねぇ」

ーー 試合終了後


友紀「勝ったーーーーー!!! やったやったーーーーー!!!」

早苗「勝ったわね」

愛海「勝ちましたね」

ちひろ「いやー、いい試合でした!」


香川P「皆さん坂本くんより伝言です。『今日はこれで参加行事は全て終了なので解散してOK』とのことです。皆さんお疲れ様でした」


愛海「……帰りましょうか」

早苗「……そうね、帰りましょう。あれ、友紀ちゃんは?」

ちひろ「選手とお話したいから少し残っていくそうよ。あとは香川さんが面倒みてくれるみたい」

愛海「なら問題無いですね。……はぁ、疲れた」

―― 数日後


愛海「その後も東京ドームでの日本シリーズに毎戦呼ばれたり日本シリーズ終了後の特番収録のために毎日毎日呼び出されたりとそれはもう充実した日々を送ることになったわけです」

ちひろ「愛海ちゃん、誰に向かって話してるの?」

愛海「あぁ心配しないでくださいちひろさん。ひとりごとなんで」

早苗「しっかしさすがの私も疲れたー。こう毎日毎日出張続きじゃ体が持たないってー」

友紀「早苗さん何言ってるんですか! 私は今でも仕事やり足りないくらいですよ!」

早苗「あーまぁ友紀ちゃんはそうよねー」

愛海「でも、とりあえず野球関連のお仕事は終わったんですよね」

ちひろ「えぇ、野球関連の仕事はね。でも、明日からはまた別の仕事が入っているわ」

愛海「別の仕事って……あっ(察し)」

ちひろ「そう、野球の仕事が終わったら次はサッカーのお仕事ですよ!」

早苗「サッカーって確か……海外でやるって話だったわよね? それもイギリス」

友紀「か、海外かぁ……。私、他の国に行ったことって1回もないのですっごく楽しみです!」

愛海「友紀ちゃんは元気だねぇ。あたしは別に行きたくないんだけど」

ちひろ「まぁまぁ愛海ちゃん。ちょっとした海外旅行だと思って、テンション上げていき――」


香川P「あのー、ちょっといいですか?」

ちひろ「あっ、香川さんお疲れ様です。どうしたんですか?」

香川P「それが……実は予定が少し変更になって、それについてアイドルの皆さんに報告しようと思いまして」

愛海(おっ? もしかして海外での仕事は中止とか?)

早苗「変更って、何か問題でも起きたわけ?」

香川P「えっと、予定ではイギリスの方に皆さんと行く予定だったんですが……」

友紀「もしかして、行けなくなったとか、ですか?」

香川P「はい。申し訳ないです」

愛海「やったーーー!(中止かぁ。楽しみにしてたのに残念だね)」

ちひろ「愛海ちゃん。思ってることと言ってることが逆になってますよ」

友紀「ちぇー。ってことは海外での仕事はナシかー」

香川P「いえ。海外での仕事はしてもらいます」

愛海「はっ?」

友紀「イギリス行きが中止になったのに海外には行くって、どういうことですか?」

香川P「姫川さん、2週間後にサッカー日本代表が親善試合を行うということはご存じですか?」

友紀「え?」

早苗「おねーさんは知ってるわよ! 確かオランダとベルギーっていうすごく強いチームと試合するのよね?」

香川P「はい、その通りです。実は、代表監督であるザック――ザッケローニ監督があなた方の大ファンらしくて、ぜひ日本代表の応援に来てほしいとのお願いをされまして……」

早苗「なるほど。だからイギリス行きじゃなくて、日本代表に帯同しろってこと?」

香川P「理解が早くて助かります」

愛海「……ん? 日本代表戦、って確か……」


香川P「はい。2週間後の親善試合はベルギーで行われることになってます。なので皆さんはこの後、僕も含めた日本代表と一緒にベルギーへ行ってもらいます」

愛早友「」

―― 時は流れてベルギー 【クリスタル・アレナ(vsオランダ戦が行われるスタジアム)】


愛海「おかしい。こんなことは許されない」

早苗「まーたひとりごとかな愛海ちゃん?」

愛海「そりゃあこれだけ超展開が続けばあたしだってひとりごとのひとつくらい言いたくなりますよ。知ってます? 私このSSで1回も女の人の胸もんでないんですよ!? ストレス溜まりまくりですよ!」

友紀(それはむしろいいことなんじゃないかな……?)

早苗「まーいいじゃない! それだけ充実してるってことでしょ?」

愛海「充実というよりはただ馬車馬のように働かされてるだけのような気がするんですけど……」

香川P「皆さんお疲れ様です」

ちひろ「あっ! 香川さんもお疲れ様です。似合ってますよ、ユニフォーム」

香川P「そうですか? ありがとうございます」

愛海「で? こんなとこまで連れてきて私たちに何をさせようっていうの?」

友紀「そういえば、私たちここで何するかを聞いてなかった! ……気がする」

香川P「あ、そうだ言い忘れてましたね。今日は皆さんには試合前にやってもらいたいことがあるんですけど」

愛海「ん? この流れどこかで……」


香川P「サッカーの試合前にはお互いの国の国歌斉唱があるので、皆さんには試合前に君が代を歌ってもらうことになります」


愛海「ああああもうやだあああああ!!」

―― 国歌斉唱直前


友紀「わわわ! お客さんいっぱいですよ早苗さん!!」

早苗「そうね。何度か似たようなことやったけど、やっぱり何回やっても緊張するわねー」

愛海「そう、私はもう慣れましたけど(棒)」

早苗「ちょっと愛海ちゃーん、テンション低くないかーい?」

愛海「そうですか? あたしはいつもこんな感じですよ?(棒)」


香川P「いよいよですね! 皆さん国歌斉唱頑張ってください!」

愛海「だからあんたは試合のスタンバイに行っとけって」

~また国歌斉唱は省略~

―― 終了後


ちひろ「みんなお疲れ様。今日もすごくよかったわよ」

早苗「まぁ2回目だからねー。歌う前は緊張してたけど歌い出したらそんなの忘れちゃった(テヘッ」

友紀「歓声もすごかったですよね! いやー、やっぱり大勢の人の前で歌うのっていいなー!」

愛海(正直言うと「えっ誰こいつら?」みたいなリアクションから「おぉ、こいつらが国家歌うのか」って感じになってようやく歓声が上がったんだけどね)

ちひろ「この後は試合を見ていっていいそうよ。どうする?」

友紀「もちろん! 全部見て行きましょう!」

愛海「あ、あたしは疲れたんでホテルに戻りたいんだけどなぁ……。仕事も終わったみたいだし」

友紀「ダメだよ愛海ちゃん! こんな機会滅多にないんだから、見ていかなくっちゃ損ってもんでしょーー!!」

早苗「だ、そうよ愛海ちゃん。ここは観念するしかないわね?」

愛海「はぁ、わかりましたよ……」

その後、3人は同じくベルギーで行われたvsベルギー戦でも国歌斉唱の大役を務め上げ、1日のベルギー観光ののち、日本へと帰国した。


……のだが、

ちひろ「た、大変よみんな! 大変なのよーー!!」

早苗「どうしたのよちひろちゃん、そんなに慌てて?」

ちひろ「あぁ早苗さん! 実は今、皆さんが凄いことになってるんです!」

友紀「凄いことって?」

ちひろ「えっとね、落ち着いて聞いてほしいんだけど」

愛海「まずちひろさんが落ち着いたほうがいいと思うよ」

ちひろ「あ、そ、そうね。 スー……ハー……」←深呼吸中

早苗「落ち着いた?」

ちひろ「えぇ、みんなありがとう。それでね、実は――」

友紀「べ、ベルギーで私たちの人気が急上昇中ーー!?」

ちひろ「そうなの。この間ベルギーにサッカー日本代表の選手たちに帯同して、彼らの親善試合の前に国歌斉唱をしたの覚えてる?」

愛海「そりゃあ忘れたくても忘れられないよ。それで、それがどう関係あるの?」

ちひろ「親善試合の後、『あの女の子たちは何者だ!?』ってベルギーのコミュニティサイトを中心にあなたたちのことが話題になったの」

早苗「そんなことがあったのね……全然知らなかったわ」

ちひろ「そうなんです。日本ではあなたたちが国歌斉唱をする、ということは話題にはなっていたんだけど、ベルギーでも同じように話題になっていたなんてこと、日本では全く伝えられていなかったので……。私もついさっき知ったところなんですよ」

愛海「? 日本に伝わってない情報を、どうしてちひろさんは知ってるんですか?」

ちひろ「実は、今日事務所にあなたたちの歌を収録したCDの注文がとんでもない数入っていたの。しかも、その注文先のほとんどがベルギーの会社からだったの」

友紀「ほ、ほんとですかぁ!?」

ちひろ「本当よ。さっき、あなたたちがベルギーのコミュニティサイト上で話題になっている、って話はしたわよね? その動きの中で、あなたたちの歌がベルギーのコミュニティサイトで取り上げられて、さらにそれが一般の人たちがみるニュースで取り上げられた結果、ベルギー中で大ヒットしたのよ」

早苗「そんなことが……」

愛海「し、信じられないよそんなの!」

ちひろ「それだけじゃないわ。ベルギー中で話題になってるあなたたち3人に、是非ベルギーに来て直接歌ってほしい――つまりLIVEをしてほしい、って要望の電話や封書が殺到してるのよ」

ちひろ「あなたたちはね……今ベルギーで最もホットなアイドル(歌手)になっているのよ!」

愛海「で、でも私たち日本人だし、ベルギーは遠いし……」

ちひろ「何言ってるの愛海ちゃん! これはビッグ・チャンスなのよ!」

愛海「え”っ?」



ちひろ「乗るしかないですよ、このビッグウェーブに!」

―― その後

彼女たちは再びベルギーに渡り、ベルギー国内のあらゆるTV番組、ネット配信の番組に出演し、次々と来る出版社からの取材依頼もことごとく受けていった。

その甲斐あってか、彼女たち3人のCDはベルギーの音楽チャートで日本人アイドルとしては初の1位を獲得。
さらに彼女たちの姿を収めたグラビア雑誌やインタビュー記事を収録した書籍も飛ぶように売れ、一躍(ベルギー国内の)スターダムへとのし上がっていった。


そして数年後……

社長「いやー、いよいよこの事務所ともお別れかぁ、寂しいなぁ」

ちひろ「何言ってるんですか社長、明日からはもっとずーっと立派で立地の良い事務所で仕事できるんですよ!」

社長「ははっ、そうだなぁ。しかしまさかこれほどまでにウチのプロダクションが成功できるなんて……正直考えていなかったよ」

ちひろ「私もです社長。でも現に、私たちは日本でも有数のアイドルプロダクションに成長できましたから」

社長「それもこれも、あの子たちのおかげだなぁ。彼女たちはどうしてるんだい?」

ちひろ「先に新しい事務所の方に行っています。新事務所のオープニング・セレモニーに参加して、その後またベルギーに飛びます」

社長「そうか……彼女たちもハードスケジュールだな」

ちひろ「えぇ、でもいいんです。アイドルは忙しいことが幸せみたいなものですから。それに……」

社長「それに?」




ちひろ「それに、ベルギーが――ベルギーの人々が、彼女たちを待ってるんですから!」

愛海「こんなのきいてないよおおおおおおおお!!!」



おしまい

以上です。お付き合いしてくれた方ありがとナス!
正直ひどい出来だった。(論ずるに)値しない

次回はもっとまともな作品ができるよう、精進します

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