まどか「みんなシャフ度のせいで死んじゃう」(115)

使い魔「ワサワサ」

さやか「なんなのこいつら!」

まどか「早く逃げなきゃ…!」

ババァーン

マミ「もう大丈夫よ」

まどか「だ、誰!?」

マミ「そうそう、自己紹介しないとね……でも」

マミ「その前」ゴキッ

バタッ

マミ「」チーン

さやか「えぇっ嘘でしょ!勝手に現れて首傾げてぶっ倒れた!?」

まどか「しっかりして下さいよぉ!」

使い魔「ドシタノ」

まどか「ひっ!誰か助けて!」

ズババババーン

ほむら「はぁ…はぁ…どうして私が倒すことになってるのかしら」

まどか「ありがとうほむらちゃん……」

さやか「それよりこの人死んじゃってるんだけど!息してないんだけど!」

QB「マミしっかり!まだ生きてるはずだよ」

ほむら「起きなさい、首の骨がグキッといったくらいで魔法少女が死ぬはずないでしょ」

マミ「ハッ!」ガバッ

さやか「復活した!?」

マミ「私は一体……」

まどか「なんか死んでましたけど」

マミ「えっ」

マミ「じゃあ私なんで生きてるの?」

QB「危なかったよ。ソウルジェムが無事で良かったね」

マミ「どういうこと?」

魂をソウルジェムに代えて云々カンヌン

マミ「そんな……」

さやか「何の話してんの?」

まどか「さあ」

ほむら「……よく分からないのなら帰りなさい」シッシッ

さやか「いや説明してよ」

マミ「魂が……ソウルジェムが……」ブツブツ

まどか「あの、もしもし?」

マミ「……あぁごめんなさい、ちょっとショックなことがあったから……」

ほむら「あなた達は今日起こったことは忘れなさい、それが懸命よ」

QB「ねえまどかにさやか!」

さやか「うわっ!そういやあんた何なの!なんで名前知ってるの!?」

QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」

ほむら「あーもう」

ほむら「あんたはそうやっていつもいつもまど」ゴキッ

バタッ

ほむら「」チーン

まどか「ほむらちゃんが死んだー!?」

さやか「おいこら!せめて説明してから死んでよ転校生!」

まどか「さやかちゃんその理屈は絶対おかしいよ!」

QB「いやだから、別に死んでるわけじゃないって」

ほむら「危なかったわ」ガバッ

さやか「また復活した!?」

ほむら「死を意識した瞬間ジェムが濁りきって危うく魔女になるところだったわ……」

マミ「……えっ?」

ほむら「でももう大丈夫ね」

QB「暁美ほむら…キミはどこでその知識を手に入れたんだい?」

ほむら「何が?」

マミ「ジェムが濁ると魔女になるってどういうことよ!」

ほむら「!どうしてそれを!?」

さやか「自分で言ったろ!」

かくかくしかじか

QB「という訳なんだよ」

マミ「うっ…そんなの嘘よ!」シュルシュル

ほむら「なっ!?ほどきなさい!」

マミ「ソウルジェムが魔女を生むなら……」

マミ「みんな死ぬしかないじゃない!」

マミ「あなたも!わた」ゴキッ

バタッ

マミ「」チーン

ほむら「あっ解けた」

さやか「また名前も知らない誰かが死んだー!?」

まどか「ごめんさやかちゃん、私ちょっとついていけないんだけど」

次の日

マミ「――とまあこんな感じで、魔法少女の話は大体飲み込めた?」ゲッソリ

さやか「はぁ…まあ」

まどか「なんだか昨日よりやつれてませんか?」

マミ「あれから色々あったのよ……」

マミ「魔法少女の魂とかソウルジェムの正体とか」

マミ「あんな形で知ることになっちゃったから、なんやかんやあって絶望する暇なんてなくってね」

マミ「今の説明もあなた達が知りたがってたから教えただけで、無理になる必要なんてないの」

ほむら「そういうことよ」

さやか「そっか……命を差し出しても叶えたい願いかぁ……」

まどか「ねえ、一つ聞きたいんだけど」

ほむら「なに?」

まどか「なんでみんな顎を上げて後ろ振り向きながら首傾げるの?」

マミ「何が?」

ほむら「どういう意味?」

まどか「だって、あんな無理に首傾げるから、その、死んじゃうんじゃないの?」

マミ「…?」

ほむら「ごめんなさいまどか、あなたが何を言ってるのか分からないわ」

まどか「え?」

マミ「普通にしてただけなのに突然首がゴキッて……なぜかしらね?」

さやか「気付いてないの!?自分たちがめちゃくちゃ不自然な顔の動かし方をしてることに!」

まどか「魔法少女になるとみんな自覚なくなるのかな……」

数日後 病院

さやか「これグリーフシードじゃない?」

まどか「ほんとだ!これって確か魔女とか何とかが出てくるんだよね?」

さやか「そういや転校生もそんなこと言ってたっけ……ってそれやばくない!?」

さやか「ここ病院だよ!?」

まどか「とりあえずほむらちゃんに…あっ、電話番号知らないや」

さやか「マミさんのもね」

QB「仕方ないね、誰かが呼んでくるしかないよ」

さやか「じゃあ私が呼んでくるよ」

まどか「いやいや私が行くよ」

QB「……どっちでもいいから早く死なよ」

さやか「じゃあじゃんけんね!最初はグー!」

ジャーンケーン ポン アイコデショ

QB「……」

結界内

マミ「……それで鹿目さんが呼びに来たわけね」

まどか「勝ちましたんで」

ほむら「待ちなさい」

マミ「何の用?あなたのことはまだ信用できないと言ったはずよ」

ほむら「今日の魔女は私がやるわ。手出ししないで」

マミ「そうはいかないわ!」シュルシュル

ほむら「しまった…またあなたは…!」

マミ「そこで大人しくしててね」

まどか「えと、じゃあまたね」

ほむら「待ちなさい!……まずいわ、このままだとマミが……」

マミ「ねえ、鹿目さんは魔法少女のことどう思う?」

まどか「どうって言われても、魔女になるのは嫌だし魂が抜けちゃうのも嫌だし、あんまりイメージないんですけど」

マミ「……そりゃまあ、そうよね」

マミ「じゃあ一つだけお願い」

マミ「私がどこかで死んでも、私のことを覚えていてほしいの」

マミ「勝手なお願いだけど、せめて……」

まどか「……分かりました」

まどか(まあ、助けに出てきて目の前で死なれたからインパクトは十分だったんだけど……)

マミ「ありがとう……よし!」

マミ「今日という今日はそっこ」ゴキッ

バタッ

マミ「」チーン

まどか「だからなんで大事なところで死んじゃうんですかー!!」

奥底

まどか「間に合った~!」

さやか「やっと来てくれた!正直死ぬかと思ったよ!!」

QB「マミにしては時間がかかってたようだけど、何かあったのかい?」

マミ「いえ、別に……」

さやか「もしかして死んでた?」ヒソヒソ

まどか「正解」コソコソ

マミ「……あれが魔女ね!くらいなさい!」

ババンバンババン

さやか「おぉ!やっぱりすごい!」

マミ「これで決めてみせるわ!ティロ・フィナーレ!!」ズドーーン

まどか「……てぃろ?」

さやか「今何て言ったの?」

QB「あぁ、二人は見るの初めてだっけ。マミの必殺技だよ」

まどさや「必殺技……」

シャルロッテ「……」

グニョーーン

マミ「ハッ…?」

シャルロッテ「アーーン」

さやか「マミさん!!」

シャルロッテ「アガッ!?」ゴキッ

まどか「な、なに?大口開けてそのまま口が閉じられないみたい」

さやか「顎外してやがるよあいつ!!」

シャルロッテ「アガガガガー」

さやか「とにかくチャンスですよマミさん!今のうちに――」

マミ「」チーン

まどか「あぁ!食べられそうになったからとっさに首を捻ったんですね!?」

さやか「何度目だよ!体全体で避けようとして下さいよ!!」

QB「まずいよ、魔女の顎が治りかかってる!早く僕と契約を――」

ほむら「その必要はないわ」スタッ

まどか「ほむらちゃん!どうして?マミさんに縛られてたはずじゃ……」

ほむら「道中でマミが死んだんでしょう?その時に魔法は解けてたわ」

さやか「じゃあなんでこんなに来るのが遅かったの?」

ほむら「……ついさっき死んでいたところを使い魔に運ばれてきたの」

さやか「あんたも死んでたんかい!」

ほむら「とにかく!こいつをやるのは私よ!」

ドドドドババババドカーーン

さやか「結界が消えた……」

まどか「助かったんだね」

ほむら「いい加減起きなさい」ペシペシ

マミ「……」

ほむら「何拗ねてるの」

マミ「……なんだか自信なくしちゃった」

ほむら「はい?」

マミ「しばらく休みたい」

ほむら「……」

さやか「……帰ろっか」

まどか「そうだね」

帰り道

ほむら「……そう、マミがそんなことを」

まどか「私に忘れないでほしいって……やっぱりほむらちゃんも怖い?」

ほむら「別に、今となってはそんなことはないわ……私の目的の為には少しだけいい流れだから」

まどか「目的?」

ほむら「……知ってると思うけど魔法少女は魔女になるの」

ほむら「あなたは魔法少女としてとんでもない素質を持っている…つまり、最悪の魔女になってしまうのよ」

まどか「そうなの?」

ほむら「だから、あなただけは魔法少女にしてはいけないの」

ほむら「例えこの世界から忘れられたって……」

まどか「私は忘れないよ!マミさんも、ほむらちゃんのことも!」

ほむら「あなたは優しすぎる……忘れないで、その」ゴキッ

バタッ

ほむら「」チーン

まどか「なんでいいこと言おうとしてた途中で死んじゃうの!?」

数日後

まどか「あれ、仁美ちゃん?何やってるのー?」

仁美「あら鹿目さん、わたくしこれからいい所に行くんですの」

まどか「あっ、魔女の口付け…!」

仁美「無限の彼方にさあ行きましょう!」

まどか「駄目だよ!そうだ、ほむらちゃんに連絡を……」

まどか「……もう!何で電話に出ないの!?」


その頃のほむら――

ほむら「」チーン

廃工場

工場長「俺は駄目な奴だ……」

男「そうだ…ノルマが厳しすぎるんだ……だから富士山なんて……」

仁美「さあ、いい所に行きましょう」

まどか「やめて!こんなの普通じゃないよ!」ポイッ

ガシャーン

仁美「普通って言うな!」

まどか「言ってないよ!?」

仁美「……あら?」

まどか「とにかく逃げなきゃ…!」

ガチャン

まどか「ふぅー……ここなら安全……じゃなさそう」

結界内

エリー「シャフトオモスレー」

『ゴキッ』

『ゴキッ』

『ゴキッ』

『ゴキッ』

まどか「いやっ…誰か助けて…!」

まどか「そんなに人の首が不自然な角度してるところ見せないで!」

おりゃあああああああああああああ!!!!

さやか「これでとどめだー!」

ズババババーン

まどか「ありがとうさやかちゃん……でも、その格好……」

さやか「んー、まあ、心境の変化ってやつ?」

さやか「命を投げ出してでも叶えたい願い、見つけたからさ」

まどか「そう、なんだ……」

さやか「初めてにしてはうまくやったでしょあたし!」

まどか「うん……ねえさやかちゃんは、平気だよね?」

さやか「何が?」

まどか「だから、その、顎を上げて振り向きながら首を傾げたりとか……」

さやか「…………あぁ、それね、うん、大丈夫だよ、うん。多分」

まどか「不安でしかないよ!」

どっかの鉄橋

杏子「マミのやつがなんか休む宣言したっていうから見に来てみりゃ」

杏子「話が違うんじゃない?」

QB「ついさっき契約したばかりなんだ」

杏子「せっかく今のうちに魔女を狩らせてもらおうと思ったのに」

QB「それにもう一人、この街には魔法少女がいるよ」

杏子「ふーん……まあ、どっちみちあんなルーキーにこんな絶好の狩場渡しちゃうのも癪だよねえ」

QB「どうするつもりだい?」

杏子「決まってんじゃん、ようするに」

杏子「ぶっつぶしちゃえ」ゴキッ

ヒュー

QB「あぁ!最後まで台詞を言うことなく死んで落ちた!」

QB「……まあ、この高さでも魔法少女なら生きてるからいっか」

翌日

杏子「おー痛ぇ……あれがこの街の新しい魔法少女か」

QB「傷は治ったようだね」

杏子「ほっとけ!」

QB「戦うつもりなのかい?」

杏子「だってチョロそうじゃん」

杏子「瞬殺っし」ゴキッ

バタッ

杏子「」チーン

QB「……もうすぐ警備員が見回りに来るだろうし、放っておこう」

QB「それにしても、彼女達は昔からこんなに死に安かったかなぁ……」

路地裏

さやか「はぁぁーー!!!」

ズババババーン

まどか「さやかちゃんスゴイ!使い魔をあっという間だね!」

まどか(首も大丈夫みたいだし)

さやか「なはは、初心者にはこれくらいがちょうどいいんだよね」

ほむら「……」

さやか「うわっびっくりした!なんだよ転校生、アタシが魔法少女になったのが気に入らないの?」

ほむら「いいえ、あなたの選んだ道だもの……今更どうこう言うつもりはないわ」

ほむら(おかしいわね、杏子がいると思ったのに……)

さやか「あっそ……マミさん、早く元気にならないかなぁ」

ほむら「だったら見舞いにでも行ってあげたら?一人で寂しがってたわよ」

さやか「だって家知らないんだもん」

ほむら「……あぁ、そういえばお呼ばれしてなかったのね」

まどか「せっかくだから、みんなで行こうよ!ほむらちゃんも一緒に」

さやか「そういや、あんたマミさんの様子も知ってるってことは一人で行ってたんだ?」

ほむら「っ!そ、そりゃあ、ソウルジェムを濁らせて勝手に魔女になられても困るもの……」

さやか「ふーん……案外お人よしなんだね」

さやか「ほむ」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

まどか「さやかちゃーーん!やっぱり無理に首をかしげたせいで!!」

まどか「せっかく始めてほむらちゃんのことを名前で呼ぼうとしてた途中で死なないでよ!!」

杏子「ちょっと待ったぁー!」スタッ

まどか「誰!?」

杏子「あーくそ、もう使い魔狩り終わっちまったあとかよ……そこの魔法少女に用があるんだ、ちょいと面貸してもらおうか」

さやか「」チーン

杏子「……どういうことだおい、そいつ死んでるじゃねえかよ!」

ほむら「佐倉杏子、やっぱり来たのね」

杏子「なんだ?どこかで会ったか?」

ほむら「さあね……それより、先にさやかを起こさないと」ペチペチ

杏子「何言ってんだ!そんなんで死んだ人間が――」

さやか「ハッ!」ガバッ

杏子「生き帰った!?」

まどか「もうっ!分かっててもひやひやするんだからやめてよね!!」

さやか「……何が?」

まどか「もうっ!さやかちゃんの馬鹿っ!」

杏子「どうなってんだ…なんで復活した?キリストの生まれ変わりだとでもいうのかよ!?」

ほむら「……説明必要?」

杏子「つまり、あたしらの魂はこのソウルジェムで、しかも魔女になるってことか……」

杏子「QBてめえ!それじゃああたしらゾンビにされたようなもんじゃねーか!」

QB「やれやれ、むしろ感謝してほしいくらいだよ」

QB「その体じゃなければとっくに君達は首の骨を折って死んでるよ」

まどか(確かに……)

杏子「…?首?なんだそりゃ、どういう意味だ?」

まどか「あっ、やっぱり自覚ないパターンなんだね」

さやか「誰だか知んないけど、あたしになんか用?」

杏子「……いやいい。ちょっと考え事あるから」スタスタ

さやか「なんだあいつ……まあいいや、お見舞い行こっか」

まどか「そうだね、もうそれでいいと思うよ」

数日後 ゲーセン

メザメタ コーコロハー ♪

杏子「よう、こないだは世話になったな」

ほむら「もうすぐこの街にワルプルギスの夜が来る」

杏子「……なぜわかる」

ほむら「統計よ…一緒に奴を倒すことに協力してほしい」

杏子「別にいいけどさ……」

杏子「あんたなにも」ゴキッ

バタッ

杏子「」チーン

クージーケーナーイ ♪

ほむら「……惜しかったわね」

ほむら「いいから起きて」ペチペチ

数日後

さやか「使い魔覚悟ー!」

ガキーン

さやか「なっ!?」

杏子「ちょっとちょっと何やってんのさ、あれ使い魔だよ?」

杏子「グリーフシード持ってるわけないじゃん」

さやか「こないだの……確か、桜餅餡子」

桜餅「ぶっ飛ばすぞてめぇっ!!」

杏子「それより、ワルプルギスのことは聞いてんだろ?」

さやか「まあ、一応ね」

杏子「ただでさえその日に向けて準備しなきゃならねえって時に、なに悠長に使い魔狩ってるわけ?」

杏子「魔力の無駄じゃん」

さやか「だからってほっとけるわけないでしょ!人が死ぬかもしれないんだよ!」

杏子「それで自分が死んだら元も子もないだろ」

さやか「……あんたには分かんないでしょうね」クルッ

さやか「あたしはね、この街の為に死ぬくら」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

杏子「何の為に死んでんだよ、わざわざ後ろ向きやがって」

さやか「ハッ!変な夢見た…一人っ子なのになぜか兄がいて歯磨きされてる夢……」

杏子「そんなことはどうでもいい」

さやか「何?まだなんか用事?」

杏子「……あんた、他人の為に願って魔法少女になったんだって?」

さやか「だったら何?アタシはこんな体になっても、後悔なんてしてないよ」

杏子「そうかよ……ちょっとついてきな」


教会跡

杏子「ここはね、アタシの親父の教会だったんだ」

杏子「ちょいとばかし長い話になる……」ポイッ

杏子「食うかい?」パキッ

杏子「うぐっ!?くっ……首が…!」

さやか「なんか凄い角度で曲がってる!?中途半端!!」

杏子「……あ、アタシの親父はね」

さやか「そして何事もなかったかのように話を進め始めた……」

杏子「――アタシの祈りが家族を壊したんだ……他人の都合を知りもせず、勝手な願いをしたせいで誰もが不幸になった」

杏子「だからこの力は、徹頭徹尾自分の為に使うべきなんだよ」

杏子「あんたはアタシと同じ間違いをした…そして今も間違い続けてる」

杏子「見てられないんだよ、そういうの」

さやか「っ……あっ…あんたのこと…くふっ…誤解してたよ…ふっ…ごめん…ぶふっ」

杏子「何がおかしい!」

さやか「だ、だってあんたずーっと首傾げたまんま真面目な話するんだもん!あはっあはははっ!!」

杏子「てめぇ人がせっかく真剣に話してんのに…!」

さやか「あーっはっはははは!!!」

杏子「……はぁ……もういいよ、好きにしろ。それでほんとに後悔のない生き方ができるんだろうな?」

さやか「あはは…うん、その点は大丈夫…あんたが無くした物も背負ってみせるよ」

杏子「そ、そっか……あんがと、な……」

「……」

さやか「…?いつもならここでなんかあった気がするんだけど」

杏子「今回は珍しくなんもなしか」

◆DbnXmdHAoC8/
マミ「デミグラスソースはおいしいわね」
マミ「美樹さんのエッチ!」
杏子「さやかの裸見てたら勃起しちまった」
まどか「仁美ちゃんって何で生きてるの?」
まどか「ほむらちゃんを円環に導きたくない」さやか「え!?」
まどか「ほむらちゃんを円環に導きたくない」さやか「え!?」 - SSまとめ速報
(http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1313198239/)
マミ「あなた、こんなのが趣味なの…ふーん…」

の作者か?

翌日 学校

まどか「上条君退院したんだね」

仁美「ですわね」

さやか「やたら時間かかったね」

まどか「話しかけないの?」

さやか「いやいやまど」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

まどか「さやかちゃん!油断しちゃだめっていつも言ってるのに!!」

仁美「さやかさん!?何事ですの!?」

ほむら「おはようまどか」

まどか「ほむらちゃん!さやかちゃんが!」

ほむら「そのうち目を覚ますわよ」

まどか(どうしよう、ほむらちゃんが慣れてる)

恭介「どうしたんだい鹿目さん?」

まどか「上条君!さやかちゃんが死んじゃったの!!」

恭介「な、なんだってー!?しっかりするんださやか」

ほむら「眠い……」

仁美「そんな…一体どうしてこんなことに!」

恭介「さやか…!」

ほむら「ふぁぁ~」

まどか「早く目を冷ましてよぉ……」

ほむら「人工呼吸でもすればいいのに」ボソッ

恭介「ッ!!」

恭介「人工呼吸を……」

まどか「か、上条君が…上条君がすればいいのかも」

仁美「えっ」

ほむら「あぁそうね、それがいいわ。シンデレラにキスする王子様の如くね」

恭介「い、いくらなんでもそれは……」

まどか「早くしないとさやかちゃんの命が…!」

まどほむ(まあ、もう死んでるんだけど)

恭介「くっ……ごめんさやか、僕に任せて!」

仁美「そんなぁ……」オロオロ

ほむら『いつまで死んだふりを続けるつもり?』

さやか『……バレたか』

ほむら『あなたなかなかせこいわね』

さやか『いや、まあ、でも…いざとなると心の準備が――』

ほむら「そういえば人工呼吸より心臓マッサージの方がいいって聞いたこともあるわね」ボソッ

恭介「なっ!」

男子「なんだってぇぇーーー!!!!」

まどか(さっきより声が大きい!?)

恭介「待ってろさやか!今僕が――」

さやか「さやかちゃん復ッ活ッ!さやかちゃん復ッ活ッ!復ッ活ッ!!」

恭介「あれ?」

さやか「いやー、もうちょっとで冥土の川を渡るところだったよー」アハハ

さやか『後で覚えてなさいよ』

ほむら「あら、お弁当がないわね」

放課後

さやか「話って?」

仁美「実は上条君をお慕いしていたんですけど」

さやか「ふーん……」

さやか「え?」

仁美「先程こちらに来る前に告白もしてきたのですけど」

さやか「え?え?」

仁美「朝の騒動でもうすうす思っていたのですが、どうやら好きな方がいらっしゃるようで」

さやか「え?え?え?」

仁美「わたくしは諦めますわ……わたくしの分まで頑張ってくださいね」

さやか「え?え?え?え?」

仁美「それでは、これにて」ガタッ

スタスタ

さやか「え?え?え?え?え?」

その夜

エルザマリア「クビカシゲスギテマジョニナッタッタ」

さやか「うらああああ!!!」ズバズバァッ

ほむら「やっと追い付いた…杏子、あなたこんなところで何を?」

杏子「いや、なんか試してみたいことがあるとか言ってたから」

さやか「あははは!その気になれば本当に痛みなんて消しちゃえるんだー!!」

ズガーーン

まどか「そんなっ…酷いよさやかちゃん!そんな戦い方あんまりだよ!!」

杏子「あいつ、なんでそんなことを……」

さやか「ふぅー……ちゃんとグリーフシードが落ちてきたね…よっと」ガシッ

さやか「さーて」ゴキッ

まどか「さやかちゃん!」

さやか「……何?」

まどか「!?平気なの…?」

さやか「試してみたんだ、痛みを消してれば首が変なことになっても大丈夫なんじゃないかなって」

杏子「首?なんのことだ?」

まどか「そうだよ!さやかちゃん、自分がどんな状態になってたか分かってるの?」

さやか「まあね。こないだ杏子が中途半端な角度で喋ってるの見てなんか気付いちゃったんだよね」

杏子「あたし?」

さやか「あたしも杏子みたいにあんな馬鹿みたいに首傾げてんのかと思ったらね」

杏子「よーし、そこに立ってろ。刺すから」

さやか「これなら朝みたいなこともなくなるはずだしね」ドクッドクッ

まどか「あぁ、朝は大変だったもんね」

まどか「ところで本当に痛み感じないんだね、心配なくらい血が出てるんだけど」

さやか「危うくあたしの初めてがいろんな人にもみくちゃにされるところだったね」

まどか「……なんで知ってるの?」

さやか「……あははは、細かいことは気にしない気にしな」

バタッ

まどか「あれ!?どうしたのさやかちゃん!首は普通だったよ!?」

ほむら「出血多量でしょ、当然の結果ね」

杏子「アタシのせいか!?」

まどか「よいしょ…とにかく運んでいくね」

ほむら「一人で平気?」

まどか「そこのバス停っぽいところで休んでくるね」

ほむら「……分かったわ」

さやか「あー、だいぶ治ってきた」

まどか「でもさやかちゃん、あんな戦い方はないよ…さやかちゃんの為にならないよ」

さやか「アタシの為って……そんなのまどかに分かるの?」

まどか「え…?」

さやか「だって、魔法少女じゃないまどかには分かんないよ!」

さやか「一度も首がゴキッてなったことないでしょ!?」

まどか「そりゃないよ!だって私あんなに首傾げようとしないもん!」

さやか「まどかも魔法少女になれば分かるよ……」

さやか「だったらあんたも戦って」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

まどか「……どうしてこんなことになっちゃうのかな」

さやか「ハッ!」ガバッ

まどか「今回は早いね」

さやか「なんかね、覚悟決めて魔法少女になって、後悔なんてなかったんだけど」

さやか「なんであんなに顎上げて首傾げて振り向かなきゃならないのかなって考えたら、ちょっと嫌になっちゃってね」

まどか「そこなの?命がけなのはいいのに?」

さやか「まどかは誰よりも素質」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

さやか「ハッ!」ガバッ

まどか「だから早いよ!」

さやか「あーもう!まどかも魔法少女になればアタシの気持ちが分かるよ!」

さやか「なんでこんなことになっちゃってるんだろうってね!」

まどか「落ち着いてさやかちゃん!それじゃあほむらちゃんに怒られちゃう!!」

さやか「もういい帰る!」スクッ

まどか「待ってさやかちゃ――」

さやか「ついてこないで!」

まどか「そんな」ゴキッ

さやか「あっ」

まどか「……」

さやか「……まどか?」

まどか「こ…腰がぁ……」プルプル

さやか「なんかすごい格好だもんね。そりゃ腰に来るよ」

まどか「腰が痛いよ……」

ほむら「何事かと思ってきてみれば……」

さやか「なんか突然腰がゴキッてなったみたいで」

まどか「面目ないです……」

さやか「あーもう、揉むの疲れた…腕疲れたから交代ね」

ほむら「はいはい」

まどか「ところでさやかちゃん、落ち着いた?」

さやか「あー……ごめん、さっき話してたこと無しにしてもらってもいいかな」

まどか「うん、私が魔法少女になったら大変らしいもんね」

さやか「あーあ、まどかもゴキッてなる痛み分かってくれたみたいだし、変なこと言っちゃったなぁ」

さやか「アタシって、ホント馬」ゴキッ

バタッ

さやか「」チーン

まどか「……もうちょっと下」

ほむら「えぇ」

数日後

ほむら「えーーー…………『恒例 ワルプルギスの夜撃滅計画~~~~~~~』」

マミ「とうとう来るのね…!」

杏子「おい、なにしれっと参加してんだ」

マミ「休憩は終わりよ!これからは私も参戦するわ!」

さやか「巴マミ復ッ活ッ!巴マミ復ッ活ッ!」

まどか「さやかちゃんそれ二回目」

ほむら「……えーー……出現予測地は大体この辺で――」

ほむら「――という感じよ」

さやか「こんなのよく一人で調べられたね」

杏子「流石に怪しいな」

マミ「そうね…そろそろ暁美さんのこと、詳しく話してくれてもいいんじゃないかしら」

まどか「私も、ほむらちゃんの本当の気持ち知りたいな」

ほむら「っ……本当の気持ちなんか伝わるわけないのよ」

ほむら「だって私は…私は、みんなとは違う時」ゴキッ

バタッ

ほむら「」チーン

まどか「マミさんが買ってくれたケーキすっごく美味しいです!」

さやか「めちゃうまっすよ!」

杏子「相変わらずマミはこういうの見つけてくるのがうまいな」モグモグ

マミ「あれ?まだ慣れてないのは私だけ?あれ?」

ほむら「――というわけなの」

まどか「ほむらちゃぁん!」ブワッ

さやか「エェ話ね…!」

マミ「まさに時空を超えた愛ね……」

杏子「何の因果かこんなことになっちまったんだ…とことん付き合うさ」

ほむら「うぅっ…みんなありがとう……」グスッ

マミ「あとはワルプルギスの夜を倒すだけね!」

ほむら「そうだ、そのことなんだけど…ねえマミ」

マミ「なあに?」

ほむら「ちょっと変身してみてくれないかしら?」

マミ「…?」


マミ「」チーン

ほむら「やはりね」

杏子「変身の度にこれだったのかよ」

ほむら「これだけは面倒だから直してもらわないとね」

ワルプルギス襲来

まどか「みんな頑張って……」

QB「やあまどか、久々だね」

まどか「キュゥべえ…ううん、インキュベーター!」キッ

QB「そう睨まないでほしいな。実はこの戦いには何としても勝ってもらわなきゃならなくなった」

まどか「どういう意味?」

QB「実はね――」




マミ「準備オッケー」



杏子「どっからでもかかってきな」



さやか「見滝原の平和はさやかちゃんが守っちゃいますからね!」



ほむら「……来るっ!」

ワル夜「アー……アーモー……マジイタインデスケドー……」

ほむら「……やけに大人しいわね」

さやか「あれがワルプルギスの夜…!」

杏子「でかいな」

マミ「それにあの頭……逆様とはいえ、私達を挑発するみたいに顎を上げて見下しているような感じね」

ほむら(今までのワルプルギスと違う……主にテンションと首の角度が)

ワル夜「ウザインデスケド……アー……クビイタイワー……」

ほむら「……と、とにかく!攻撃するわよ!!」

ズバババーン ドガガガガガガ ズガーーン ザシュズバァッ

ワル夜「クビイタインデスケド……クビノイタミニクラベタラ ヨワスギナンデスケド……」

ほむら「くっ…やはり効かないわね」

さやか「弱点ないのかよあいつ……」

マミ「もうすぐグリーフシードが無くなってしまうわよ」

杏子「それまでにけりをつけねーとな……」

まどか「みんな!」

ほむら「まどか!?どうしてここに!?」

まどか「ワルプルギスを倒す方法をQBが教えてくれたからみんなにも教えに来たよ!」

ほむら「わざわざ!?テレパシーで良かったのに」

まどか「あっ……」

さやか「ってかQBだけくりゃいいじゃん」

まどか「……」

QB「聞かれなかったからね」

杏子「それで!一体どんな方法なんだ!」

まどか「えっとね、このワルプルギスは今までとちょっと違うの」

まどか「というのも、首がおかしいでしょ」

さやか「首が?」

マミ「あれは私達を挑発してたんじゃないのね?」

まどか「本当はもっと座ってるらしいんです」

まどか「それで、あの首を元に戻してやって、痛みを取り除いてやれば満足してどこかに消えて暮らしいです」

ほむら「……仮にその話が本当だとして、どうしてインキュベーターはまどかに教えたりしたの?」

QB「ワルプルギスは長い間逆様状態で頭に魔力を供給しているんだ」

QB「それが首が曲がったせいで循環するはずの魔力が頭にいかず、首筋辺りで中で破裂寸前になっているのさ」

さやか「それほんとに!?首筋ってなのよ……」

QB「その苦しみを和らげるため、ワルプルギスは呪いを広範囲に振りまき始めた」

QB「そう!君達がやたら顎を上げて後ろを振り向くように首を傾げるのはワルプルギスのせいだったんだよ!!」

一同「な、なんだってーー!?」

QB「今はまだ魔法少女だけだけど、そのうち一般人も同じように首を傾げ始めるだろうね」

QB「そうなったら人々は簡単に死ぬことになる…それは僕らとしても非常にまずい」

QB「この間まどかが腰を痛めたろう?あれは呪いのせいさ」

まどか「そうなの!?」

QB「ワルプルギスの近くにいるこの街の人間はまず真っ先に首をゴキッとするだろう」

QB「当然まどかもだね。そうなる前に契約してほしかったんだけど、もう手遅れみたいだ」

QB「なんか、大事な台詞を喋ってる場面って一番危ないから……」

さやか「確かに」

QB「とにかくワルプルギスを止めてくれ!今地球人全員に死なれるのはエントロピー的にまずいんだ」

ほむら「なら一先ず信じてあげる。別にあなたの為じゃないけど、やつを倒さなければならないもの…!」

ワル夜「クビイタイッスワー……」

マミ「前から首にティロ・フィナーレ!」ズガーン

ほむら「同じくマジカルキャノン連発!」ドガーン

杏子「巨大槍!」ザシュンッ

さやか「スクワルタ・トーレ!」ズバン

ワル夜「イタッ…アハハッ……イタイッテ……アハハハハ」

ほむら「よし、あと少し!」

ワル夜「イタイッテイッテルデショ」クルッ

ほむら「あっ」

ズギャーーーーーン

ゴキッ

まどか「……ゴキッ…?」

さやか「ちょっと、今のまずいんじゃない!?」

マミ「まさか振り向くなんて……」

杏子「首を治すどころかさらに被害を拡大させたような……」

ほむら「そうよ、これじゃあ治すどころか死んで……」

ほむら「……」

ほむら「……?」

ほむら「……ってつまり私達ワルプルギスに勝ったんじゃないの!?」

三人「えっ?」

ワル夜「」チーン

ボロ…ボロ…

マミ「ワルプルギスが崩れていく…!」

さやか「ということはあたしら…勝った…?」

杏子「ほんとか?」

ほむら「……た、多分」

まどか「空が晴れてく……」

QB「……そうか、まさかそんな方法で倒すとはね」

まどか「つまり…?」

QB「首をさらに傾げさせてゴキッとやっちゃったんだろうね」

まどか「それって……なんか、可哀相なことしちゃったのかも」

QB「まあ、魔女は魔法少女に倒される存在なんだし、そこは仕方ないけどね」

まどか「おーいみんなぁー!」タッタッタ

QB「……今なら契約を迫ってもまどかはゴキッとはならないはず……」

QB「でも、まどかが契約する理由がなぁ」

QB「ないんだよなぁ……」トボトボ

ほむら「まどかっ!私やったよ!遂にワルプルギスを倒したんだよ!!」

まどか「お疲れ様ほむらちゃん…もうゆっくり休んでいいんだよ」

ほむら「ううぅぅぅっ…うぐぅぅぅぅぅうううう」グスン

さやか「一時はどうなることかと思ったけど、なんとかなるもんだね」

杏子「そうだな…これにて一件落着ってね」

マミ「本当、みんな良く頑張ったわ」

マミ(今はみんながいてくれる…私もう、一人ぼっちじゃないのね!)

杏子(これからはまた正義の為に戦ってくのもいいかもな……マミだって、一人で戦ってきたのは辛かっただろうな)

さやか(そういえばこないだ仁美が言ってたこと……あれって完全にアタシの気持ちに気付いてたんだよね)

さやか(それに気付かないなんて)

ほむら(本当に良かった…こんな幸せな結末を迎えられるなんて)

マミ「もう何も怖」ゴキッ

杏子「一人ぼっちは寂」ゴキッ

さやか「アタシってホント馬」ゴキッ

ほむら「まどかもみんなも、私の最高の友」ゴキッ

バタタタタッ

四人「」チーーン

まどか「……えぇー」

まどか「……」

まどか「そんな」ゴキッ

まどか「~~~~っっっ!!」

マミ「もう何も怖」ゴキッ

杏子「一人ぼっちは寂」ゴキッ

さやか「アタシってホント馬」ゴキッ

ほむら「まどかもみんなも、私の最高の友」ゴキッ

バタタタタッ

四人「」チーーン

まどか「……えぇー」

まどか「……」

まどか「こんなの絶対おか」ゴキッ

まどか「~~~~っっっ!!」

どっかのビルの屋上

QB「仕方ない、ひょっとしたらこの先にもまどかの契約はあるかもしれないわけだしね」

QB「気長に待つとしよう」

QB「まどかさえ契約すれば……」

QB「この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?」

QB「だったら、やがて魔女になる彼女達のことはまほ」ゴキッ

ヒューーー

ベシャッ



おわり

こんな適当なネタに付き合ってくれてありがとう
最後の方シャフ度関係ないけどね
マミさん変身前とかホント馬鹿とか、何個かは実際のシャフ度に合わせてるよ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom