照「雷が怖い……」(96)

淡「はぁ……追試受けてる内にもうこんな大雨……こんなに暗いし」

淡「それにしても模試くらい自宅で受けてもいいと思うけど……」
 
淡「早く帰ってお風呂入って……シャワー浴びて……」

淡「……傘持ってきてないや」

淡「しょうが無い。どうせ通り雨だろうし、ちょっと残ってよっと」

淡「それにしても電気ついてないから暗い……小学校の頃の肝試しを思い出すなぁ」ワクワク

淡「とりあえず教室にでもいこっかな。することないし……ん」チラッ

淡「あそこの部屋明かり点いてる……。……部室?」

淡「最後に残ってた人が消し忘れたのかな。そういえば今日昼間っから電気つけてたよね」ガラッ

照「……」

淡(うっわ、宮永先輩だ……まだいるんだ)

照「ん……どうした大星。まだ帰ってなかったのか」

淡「えっと……模試の追試があって……み、宮永先輩こそどうして?」

照「いろいろと忙しくてな……。今は傘もないから仕方なく、な」

淡「そうだったんですか……」

淡(なんだろうあの本。難しいタイトルだけど)

照(官能小説だとは気づいていない……よかった)ホッ

淡(それにしてもやっぱり無愛想だなぁ……会話が続かない……)

照「……」ペラッ

淡(……。やっぱこの人苦手だ……)

淡「そ、それにしても雨やみませんねー!」

照「そうだな」

淡「……」

淡(それにしてもやっぱり無愛想だなぁ……会話が続かない……)

照「……」ペラッ

淡(……。やっぱこの人苦手だ……)

淡「そ、それにしても雨やみませんねー!」

照「そうだな」

淡「……」

淡(止むどころかむしろ雲も厚くなって雨もひどくなってる気が……)

ゴッ                               

淡「あ、光った」
 
照「」ビクッ

淡「いーち、にー……」

ゴロゴロゴロゴロゴロコゴロゴロ
 
照「ッ!」ガタガタ
 
淡「2秒かぁ。ちょっと近いですねー先輩」

照「そ、そうだな……ほら、ひどくなったら危ないだろう。もう帰ったらどうだ?」ガクガク

淡「むしろ今帰るほうが危険な気が」 

こっちだった

照「そ、それもそうだな」

淡「あははh

ピカッ   ゴッゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

淡「お!今グラウンドに落ちませんでした!?」

照「そ、そうなのか……」 

淡「流石にこれじゃあ……親呼んで迎えに来てもらいます」カチャッ

照「そうか……」

淡「先輩もそうしたらどうですか?」

照「い、いや。雨が止んだら帰るからいい」
 
淡「そうですか……。ではお先に」

照「あぁ……」

淡「早く家に帰ったらまだ見てないアニメみて……それから―――――――」タッタッタッ

ピカッ        ゴッゴロゴロゴロゴロゴロゴロッ                 フッ

淡「て、停電!?うわー!」キラキラ

<ひぃぃいやぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

淡「」ビクッ

淡「ハッ!ぶ、部室の方からってことは……」

照「」ガクガクガクガクガク
 
淡「……先輩?」

照(あ、淡……駄目だ!私は先輩、三年生なんだから……かっこ良くしないと……!)

照「ど、どうした?停電が怖いのか?」ガクガク

淡「別に平気ですけど……あ、あの。先輩……」

照「な、なんだ?」ガクガク

ピカッ                   ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「ひゃんっ!」ビクビク

淡(ひゃんって)

淡「あ、あの……やっぱり雷苦手な人ですか」

照「……ち、ちが」

ピカッ ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ ゴッ

照「ッ!」ビクビクビク 

淡「……」

照「ほ、ほら……迎え呼んだんだろう?行かなくていいのか……?」ビクビク


レズレイプはよ

淡「呼ぶのやめましたよ……」

照「な、なんでだ?」ガクガク

淡「先輩の悲鳴が聞こえたので……」

照「……」キュン

淡「と、とりあえず回復するまで一緒にいますから!ね?」

照「……う、うむ」

淡(まさかこの人にこんな一面があったなんて……)

淡(確かこの人には妹がいるって弘世先輩から聞いたことある……。その子も雷苦手なのかなー)

長野県

和「……ッ」ガクガク

咲「和ちゃん……雷なんかよりも私を見てよ……」スリ

和「咲さんっ……だ、だめ……怖いです……」

咲「んー?それは私が?それとも雷が?」

和「か、雷が……」

咲「そっか……こんなに想ってるのに……。私の想いは雷程度に打ち負かされちゃうんだね……」 

和「そ、そんなこと……!」

咲「じゃあ私だけを見てよ……ククッ」

ピシャァァアアアアアアアアアアアン  ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

ケータイ<ピカー

淡「……」

照「……」

ピカッ   ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「ッ……」ガクガク

淡「……。隣、座りましょうか……?」 

照「……」

照(こ、こんなとこでカッコ悪いところみせられない……カッコイイところみせないと……!)

ピカッ  ゴッ

照「」ガタッ

淡「み、宮永先輩……あ、あの……やっぱりいきましょうか……?」

照「……」コクッ

淡「で、では……」

照「お、大星も怖いのか……?」

淡「別に……暗いところも平気ですよ」

照「そうか……」

照(私はいっつも寝る時は電気もテレビもつけてて、お母さんが寝る時に消してもらってるのに……)

 
ピカッ   ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 

照「」ビクッ 

照「……寝る時は、その……テレビもつけずに寝るのか?」ギュッ

淡「……いえ。ちょっとだけ見たい番組もあるのでタイマーで15分程度に。だいたい15分以内で寝ちゃうので」 

照「そうか……電気は?」

淡「流石にそれは……眩しすぎて寝られないじゃないですか」

照「そ、そうだな」

淡(暗いのもダメなんだ……)

淡「全然止みませんね……」

照「……うん」ウルッ

淡「だ、大丈夫ですよ!死にません!」

照「……うん」ウルウル

淡「あわあわ……」


淡「流石にそれは……眩しすぎて寝られないじゃないですか」

照「そ、そうだな」

淡(暗いのもダメなんだ……)

ラスト三行いらなかったわ

ピカッ          ゴッ

照「~ッ!」ダキッ

淡「」

照(し、しまった……けどもう無理かな……。もう全然かっこよくないもんね……)

照「……怖い」

淡「し、知ってます」


照「……失望した?」

淡「……へ?」

ピカッ         ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

照「……ッ」ギュゥゥゥ

淡「……」ウズウズ

照「わ、私が雷と暗闇と停電と風で壁や窓が軋む音とちょっと滴る水滴と飛行機の着陸と離陸と台風と震度2以上の地震が怖いことに……失望しちゃったかな……」

淡(凄い早口)

淡「そ、そんなこと……」

ピカッ    ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「……」ギュッ

淡「むしろちょっと話しやすくなったかなって……」

照「……」

淡「こんなこと言っていいのかな……」

照「……言って」

淡「今までの先輩、ちょっと接しづらくて……。正直苦手でした」

照「……そっか」

ピカッ      ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「ッ……」ギュッ

照「い、今は……?」

淡「なんというか……い、言えないです」

淡(猫みたいだとか小動物みたいだとかなんて言えない……)

照「……言って」

淡「えっと……身体で表現するとこんな感じで……」ナデナデ

照「……子供っぽいってことかな」

淡「そんなこと……わ、私のほうがまだまだ子供ですよ!」

照「でも電気消して寝れる……」

淡「い、いや……それ以外のところではまだまだ子供ですよ……」

ピカッ  ゴロゴロゴロゴロ

照「ッ……」ブルブル

照「あ、あわいぃ……」

淡「ど、どうしたんですか」

照「お、おトイレ……」

淡「……」

照「ついてきて……」

照「暗い……」

淡「まだ回復してないみたいですし……」

照「……そ、そこで待ってるの?」

淡「え、え?だって流石に……」

照「こ、怖い……」

淡「……わ、わかりました」

淡(い、個室に一緒なんて……)

照「……ふぅ」チロロロロロロロロ

淡(音……聞こえる……)アワアワ

ピカ     ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「ひっ!?」ガタッ

淡「ちょっ!?何急に立ち上がって……あ、足に掛かってっ!ちょ、待っ!」バタバタ

照「あ、あわわわ……ご、ごめんなさい!」


上靴<タイヘンヤッタナ
ソックス<ホンマヤデ

照「お、怒ってる……?」

淡「怒ってないですけど……」

ピカッ                       ピシャァァアアアアアアアアアアアアン

照「ひっ……」ガタガタ

淡「……怒ってないですから、隣来てもいいですよ?」


照「ひっ!?」ガタッ

淡「ちょっ!?何急に立ち上がって……あ、足に掛かってっ!ちょ、待っ!」バタバタ

照「あ、あわわわ……ご、ごめんなさい!」


また間違えたで

照「で、でも……」

ピカッ  ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「……」ビクビク

淡「……」ヒザポンポン
 
照「……」トテッ ギュッ

淡(こうしてみると本当に子猫、子犬みたいだなぁ……)

照「は、早く止まないかな……」ビクビク

淡(……いい匂い。それに髪もさらさらだったし……)

淡(な、何か話題を……)

淡「せ、先輩は一人でお出かけとかしないんですか?」

照「……?突然何?」

淡「ちょっといづい雰囲気だったので……適当に話題をと……」

衣「ほ~ら停電だぞ~」バリンッ

照「ひぃぃぃぃいいいいいいい!!!」

ピカッ                    ゴゴゴゴゴゴゴゴッゴ

照「……」ギュゥゥゥ

照「えっと……実は今まで一人で外出したことないんだ……」

照「強いて言うなら通学路だけ……」

淡「そうなんですか」

照「……。ま、まぃ……」

淡「?」

照「迷子になっちゃうから……」ブルブル

淡「」キュン

淡「一人でってことは誰かと一緒にならしたことあるんですか?」

照「菫と何回か……でも何度も迷子になっちゃって……」

淡「……」

照「もう何ヶ月もお出かけしてないよ……」

淡「……先輩」

照「……?」

淡「今度、一緒にお出かけしませんか」

照「今の話……聞いてた?」  


淡「聞いたからこそ、先輩とデー……お、お出かけしたいんです!」

照「あ、今デーって言った!ひょっとして、ひょっとする?」

淡(なんでそういうところは鋭いかな……)カァァ

ピカッ     ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「」ビクビクビク

淡(不意打ちだったんですね……)

淡「……」ナデナデ

照「……」←満更でもない

淡「やっぱり……髪さらさら」

照「……毎日お手入れしてるから」

淡「さっきから思ってましたけど……」

照「……?」

淡「宮永先輩って、肌もすべすべで……もちもちで……」

照「て、照れるよ~」

ピカッ ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

照「~ッ!」ギュゥゥゥ

淡(今のは近かったし、仕方ないですよ……)

淡「ほら……抱きつく腕がマシュマロクラス」

照「……」ス

淡「離さなくても……」

照「は、恥ずかしい……」

淡「さっきまでずっと抱きついてたくせに……」

照「……」カァァ

淡(どうしよう……宮永先輩は本当はこんなだったなんて……)

淡(なんだろう……なんか、変な感じがする……。うずうずする……)

照「あ、あわい……?」

淡(普段は無愛想で無表情で……かっこよくて近寄りがたい存在)

照「……?あわい……?」ビクビク

淡(それが、今はこんな小動物みたいに怯えて、私に助けを求めてる)

照「あ、あわ―――――――――

淡「先輩っ!!」ガバッ

レズセクロスキタ

ピカッ   ゴロゴロロロロロロロロロロロロロ

照「……あ、淡……」アオムキ

淡「先輩……」オオイカブサリ

照「な、何を……」

照(昔呼んだ官能小説にこんなシーンがあった……)

照(確か、このまま……っ)

照(でも……淡になら……っ)

淡「宮永先輩……。二人っきりの時だけでいいから……下の名前で呼んでいいですか」

照「えっあ―――――――――

ピシャァァアアアアアアアアアアアアアアアン         ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 

照(雷の光で淡の顔がよく見えた……。紅潮してて、目がちょっとだけうるってしてた……)

照(ほんの一瞬だったのに、なぜか数十秒くらいみていたような……へんな感じ)

照「淡がそう呼びたいならいいけど―――――――」

淡「っ!」パァァ

ピカッ     ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 

照「あはは……なんか慣れちゃった。まだ怖いけど」

淡「……」スッ

照「あ、淡……?」

淡「照先輩……雷なんかよりも」パチッパチッ

照(ぬ、脱がせるってことは……)

淡「私を見て下さい……照先輩……」
 
照(やっぱり、あの小説と同じ展開……ッ)

淡「……あ、あの」

照「な、何?」

淡「その……私のファーストなんですけど……」

照「あはは……私もファースト」

淡「……受け取ってもらえますか」

照「……………………」

淡「……」ギュッ

照「……ん」

淡「……」カァァ

淡「照……先輩っ」チュッ

ピカッ  ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

数十分後

淡「電気……戻りましたね」ツヤツヤ

照「そうだね……」ツヤツヤ

淡「もうすぐ雨も止みそうですね……」

照「そう、だね……」 

淡「もう……こんな照先輩は見られないのかな……」

照「……淡」

淡「はい……?」

照「今度、デート……」

淡「お、覚えていたんですか……」カァァ 

照「……」コクン

照「で、でも……私すぐ迷子になっちゃうから……」

淡「……私をあまり見くびらないでください。絶対に先輩の事、逃がしませんから!」

照「それ、ちょっとニュアンスが一般的のとは違うよね」

淡「えへへ」

照「ははっ」 
 
淡「雨、止みましたね」 

照「じゃあ、帰るか!」

淡「はい!」

その頃長野では

和「はぁ……はぁ……」

咲「ふぅ……。雨、止んだね」プハァ 

和「そう……ですね……」ビクンビクン

咲「フッ……」

和「あ、あひ……」
                   完

次回は
照×淡、姉妹連合、初美×玄、玄いじめ、咲受け、霞おっぱい無双のいずれかになりそう

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