小鞠「水着買う!」このみ「へぇ~」 (20)
小鞠「今度みんなで沖縄行くでしょ?」
このみ「うん」
小鞠「それで必死にお母さんにお願いして」
このみ「そういえば昨日うちの家まで泣き声が聞こえてたよ?」
小鞠「お母さんがついに水着買っていいよって3000円くれたの!」
このみ「3000円…」
小鞠「やっぱり私も成長してるわけだし、スクール水着じゃダメだよね♪」
このみ「あれ?でも小学1年くらいから成長してないよね?」
小鞠「え?」
このみ「え?」
………
小鞠「やっぱり都会はオッシャレー♪」
このみ「ねえねえ、蛍ちゃんを本当に呼ばなくて良かったの?」
小鞠「いいの。最近蛍は私を年下扱いしてくるし」
このみ「まぁ、年下みたいなもんだよね?」
小鞠「それで、すっごく大人な水着を買って、蛍に見せつけてやろうと思ってるの!」
このみ「大人な…サイズがあるかな?」
小鞠「これで年上の威厳が復活!蛍も感激して年上扱いしてくれる!」
このみ「そういえば蛍ちゃんって、スタイルがうちの地域で一番いいよね~」
小鞠「…そだね。でもでも私もまだまだ成長期だし!」
小鞠「って、このみちゃんも蛍と同じくらいいいじゃん!」
このみ「いやいや、蛍ちゃんには負けるよー」
このみ「それに小鞠ちゃんみたいに需要にも答えられないから中途半端ていうか」
小鞠「え?」
このみ「ん?」
小鞠「需要って何?」
このみ「ほら小さい子が大好きな需要」
小鞠「うわぁぁぁん!このみちゃんまで子供扱いするー!」
このみ「あはははは。ほら早く水着買おっか?」
小鞠「私は絶対に成長するもんね!来年が楽しみ!」
このみ「ああ、そういえばサザエさんスタイルになったから、年はとらないんだって」
小鞠「へ?」
このみ「ずっと中学2年生のまま良かったね」
小鞠「うわぁぁぁぁぁん。成長しないなんて、人生つんだぁぁーーー」
このみ「あははは。でもずっとみんな一緒だよ?」
小鞠「う、うぅぅ」
夏海「って、姉ちゃん?」
小鞠「あれ?夏海!?」
このみ「眼鏡君もやっほー」
兄「」ウン
夏海「姉ちゃんが何でここにいるの?」
小鞠「へ?え、えーと…」
雪子(母)『夏海と兄ちゃんには黙っておきなさいよ。あんたにだけお小遣いあげたって言ったら、後がうるさいから』
小鞠「その…ね?あの…ね?」
夏海「何でそんなに焦ってんの?」
このみ「私が水着を買うから小鞠ちゃんを誘ってきたんだよ」
夏海「え?そうなんだ。てっきり姉ちゃんが水着買うのかと思った」
小鞠「…」
このみ(うわぁ、小鞠ちゃん汗びっしょりになってる…)
このみ「それでなっちゃんはどうしてここに?」
夏海「えへへ~。兄ちゃんがお金を手に入れたからゲームを買いに来たんだ♪」
兄「」ウン
このみ「そういえば、この前作った…えーと、ねんど?アニメのお人形?が高く売れたんだっけ?」
兄「」フフン
このみ「威張らない威張らない」
小鞠「え!?何で私を誘ってないの?私もゲーム選びたい!」
夏海「あ、あれぇー?誘わなかったっけ?」
小鞠「誘われてないぞ!」
夏海「でも一緒には行けないよね?姉ちゃんこのみちゃんと用事あるんだし。一緒に行動する時間ないし」
小鞠「ぐ、ぐぬぬぬぬ」
このみ「ダメだよ。お姉ちゃんなら察してあげないと」
小鞠「え?」
このみ「なっちゃんはね。たまには眼鏡君と二人で…」
夏海「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ」
小鞠「わっ!?夏海?どうしたの?びっくりさせないでよ」
夏海「あぁぁぁぁぁぁっ!?兄ちゃん!あの雑草は食べられないの知ってた?」
兄「」ウン
夏海「よし!安心した!」
夏海「じゃあ、時間もないから行くね。じゃあね、姉ちゃんこのみちゃん」
このみ「うん。バイバイ」
小鞠「気を付けてね」
「ほら手繋ごっ」
「…ウチが迷子になったらどうするの?」
「母ちゃんが怒るよ?絶対に」
「えへへ~」
このみ(聞こえない聞こえない)
■試着室
小鞠「まずは蛍が着てたのと同じような雰囲気の水着」
小鞠「私だって同じような水着を着れば…」
小鞠「…」
このみ「小鞠ちゃん大丈夫?試着室から泣き声が」
小鞠「泣いてなんか無いもん!」
小鞠「こんなにスカスカなんて…スイカでも持ってくればよかった…」
小鞠「…あれ?もしかして私って蛍どころか…夏海にも負けてる?」
小鞠「いやいや、姉より優れている妹なんか存在しないって、お父さんの古いアニメのビデオで言ってたもん!」
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