ミカサ「エレン、胸が痛い」(52)

―846年・開拓地―

ミカサ「エレン」ツンツン

エレン「え?」

ミカサ「ちょっと耳貸して」

エレン「何だよ。早く言え。オレもう眠い」ズイッ

ミカサ「あのね、エレン」ヒソヒソ

エレン「うん」

ミカサ「胸が、痛い」ヒソヒソ

エレン「………え」

ミカサ「何だか最近、胸が硬く?なってて?…痛い」ヒソヒソ

エレン「………」

ミカサ「…び、病気、かも」ヒソヒソ

エレン「今も痛むのか?」ヒソヒソ

ミカサ「ううん。でも、押すと痛い」ヒソヒソ

エレン「ちょっと見せろ」ヒソヒソ

ミカサ「うん」ヒソヒソ

エレン「アルミン。ちょっと先に寝ててくれ」

アルミン「え?」

エレン「行くぞ、ミカサ」グイッ

ミカサ「うん」タタッ

アルミン「?」

―倉庫―

エレン「とりあえず、見せてみろよ」

ミカサ「うん」ヌギヌギ

エレン「どの辺が痛いんだ?」

ミカサ「この辺り」

エレン「乳首周辺か」

ミカサ「…うん」

エレン「ちょっと触って良いか」

ミカサ「うん」

サワサワ

エレン「ほんとだ。腫れてる…。いつからだ?」

ミカサ「一月くらい前から」

エレン「一月!?お前、一ヶ月も何で黙ってたんだよ…!?」

ミカサ「ご、ごめんなさい」

エレン「………」

ミカサ「……病気なの?」

エレン「わからん…」

ミカサ「どうしよう。ここにはお医者さんなんて…」

エレン「とりあえず、明日アルミンに」

ミカサ「いや」ガシッ

エレン「何でだよ!?」

ミカサ「恥ずかしい」

エレン「は?そんなこと言ってる場合かよ!?」

ミカサ「でも、だって…」

エレン「明日アルミンに言うからな」

ミカサ「駄目…!お願い、だから…」ジワッ

エレン「………」

ミカサ「嫌。誰にも知られたくない。見せたくない。お、おっぱいを、なんて…」ウルウル

エレン「………」

ミカサ「恥ずかしくて」グス…

エレン「………」

ミカサ「うっ…うぅぅ…」グスグス

エレン「………」

ミカサ「ひっ、く…うぅ…」グスグス

エレン「…わかったよ」

ミカサ「え、エレン…」グスグス

エレン「ただし」

ミカサ「う、ぅん」グス…

エレン「オレにだけは、症状きちんと言え。嘘つくなよ」

ミカサ「うん、わかった」

エレン「よし。ならいい」

ミカサ「………これから…どうすれば」

エレン「とりあえず冷やしてみよう。腫れてんだから」

ミカサ「どうやって?」

エレン「寝るとき濡れた布当てるくらいしか…」

ミカサ「うん、濡れた布…」

エレン「とにかく今夜から冷やそう」

ミカサ「うん」

翌日

エレン「どうだ、ミカサ」ヒソヒソ

ミカサ「まだ、よくわからない」ヒソヒソ

エレン「…だよな」ヒソヒソ

アルミン「二人とも、何話してるの」

エレミカ「!!」ビクッ

エレン「何でも…」

アルミン「?そっか」

数日後・夜中

アルミン「………」スースー

エレン「どうだ?効き目は」ヒソヒソ

ミカサ「変化なし、と思う」ヒソヒソ

エレン「そうか…」ヒソヒソ

ミカサ「ちょっと見てみて」ヒソヒソ

エレン「おう」ヒソヒソ

ミカサ「………」ゴソゴソヌギヌギ

エレン(あんまり変わってねえな…)

ミカサ「どう思う?」ヒソヒソ

エレン「ちょっと触るぞ」ヒソヒソ

ミカサ「…」コクン

サワサワ

エレン(やっぱり変わってない…)

ギュッ

ミカサ「いっ…」

エレン「あ、すまん。痛かったか」ヒソヒソナデナデ

ミカサ「大丈夫」ヒソヒソ

エレン「………」ナデナデ

ミカサ「え、エレン」ヒソヒソ

エレン「!何だ?」ヒソヒソ

ミカサ「あ、あの、これが、もし…」ジワッ

エレン「え?何だ、どうした」ヒソヒソ

ミカサ「うっ…感染する病気、なら…」ウルウル

エレン「バカ、何言ってんだ」ヒソヒソ

ミカサ「で、でも…」ウルウル

エレン「オレもアルミンも四六時中お前と一緒にいても感染ってねぇじゃねえか」ヒソヒソ

ミカサ「………」グシュ…

エレン「大丈夫だって。多分冷やすってのが間違ってたんだ」

ミカサ「え?」

エレン「あっためてみよう」

ミカサ「どうやって?」

エレン「寝てる間、オレが手であっためてやる」

ミカサ「あ、え、えと…」

エレン「だからこっち向け」

ミカサ「え」

エレン「だってお前、そうしなきゃ手、届かないだろ。お前の体の下に手入れたら痺れそうでやだし」

ミカサ「あ、うん」コテン…

エレン「じゃあ、あたためるぞ」

ミカサ「うん」

サワ…

エレン「このくらいで痛くないか?」

ミカサ「うん」

エレン「よし、じゃあ当分はこうやって寝てみよう」

ミカサ「うん」

エレン「………」

ミカサ「エレン」

エレン「え?」

ミカサ「ごめんなさい」

エレン「謝んなよ。別に、これくらい」

ミカサ「うん。…ありがとう」

数日後・昼

エレン「あー、腹減ったぁ」グタッ

アルミン「うん、疲れた」グタッ

ミカサ「待ってて、二人とも。お昼を貰って来るから」スクッ

エレン「あ、オレも行く」

アルミン「エレンも行くの?じゃあ僕も」

エレン「いや、アルミンは…」

アルミン「ん?」

エレン「水、用意してくれ。三人分」

アルミン「あ、うん。わかったよ」

エレン「じゃあ、行くぞミカサ」

ミカサ「うん」

スタタタタタ

アルミン「………?」

エレン「最近どうだ」

ミカサ「うん、最近少し良い気がする」

エレン「ほんとか!?」

ミカサ「少し痛みが和らいだ気がする。だから…きっと」

エレン「ああ、絶対治る」

ミカサ「うん……でも」

エレン「でも?」

ミカサ「最近…先っぽが、擦れて痛い…」

エレン「え」

ミカサ「ほ、本当になおってる?…よね?」

エレン「大丈夫だって。きっと治りがけだ。他に身体に異変は無いだろ?」

ミカサ「………」コクッ

エレン「じきに完治する。それまで暖め続けよう」

ミカサ「うん」

数ヶ月後・夜

エレン「最近どうだ?」

ミカサ「数ヶ月前と比べて随分良くなったと思う」

エレン「そうか…」

ミカサ「エレン、今日もお願い」

エレン「ああ…」

ミカサ「?……どうかした?」

エレン「いや、その、暖めるの自分でできないか?」

ミカサ「…あ……うん」

エレン「………」

ミカサ「大丈夫。……できる」

エレン「そうか、なら今度から」

ミカサ「うん。自分でやる。……エレン、今までごめんなさい」

エレン「いや、そんな。お前、病気なんだし…」

ミカサ「ううん。今までありがとう」クルッ

エレン「ああ…」

エレン(ミカサのおっぱい、なんか最近、大きくなってる気がして…。触りにくかったんだよな……)

スー…スー…

翌日・夜

エレミカアル「「「おやすみなさい」」」

数分後

アルミン「………」スースー

ミカサ「………」クルッ

エレン「………」チラッ

ミカサ「………」スリスリスリスリ

エレン「?」

ミカサ「………」スリスリスリスリ

エレン(何やってんだ、こいつ)ノゾキッ

ミカサ「……」スリスリスリ…

エレン「お前…」

ミカサ「あ、エレン…」

エレン「手が…」グイッ

ミカサ「あっ」

エレン「やっぱり冷たい」

ミカサ「………」

エレン「何で言わねんだよ」

ミカサ「…ごめんなさい」

エレン「…こっち向け」

ミカサ「え」

エレン「あっためてやるから」

ミカサ「!…うん」クルッ

エレン「痛くないか?」サワ…

ミカサ「うん」

エレン「…寝るぞ」

ミカサ「うん。……エレン」

エレン「あ?」

ミカサ「ありがとう」ニコ…

エレン「……ああ」

さらに数ヶ月後

アルミン「明日から訓練兵かぁ」

エレン「ああ、そうだな」

ミカサ「寮になるって」

エレン「え?ああ」

アルミン「そうみたいだね。ずっと三人で寝てたけどそれも出来なくなる」

エレン「!!!」

ミカサ「二人とも、お腹出して寝ないでね」

アルミン「うん、大丈夫だよ」

ミカサ「そう。なら良い」

エレン「おい、ミカサ」ヒソヒソ

ミカサ「…わかってる」ヒソヒソ

エレン「寝るとき、マフラー巻いとけ。胸に」ヒソヒソ

ミカサ「………」コクン

訓練兵生活・初日・風呂

ガヤガヤ…

「やっとお風呂だねー」

「あー、怖かったあの教官」

「そうだよね…やっていけるかな…」

「私もう、帰りたくなっちゃったぁ…」

「大丈夫だよ。皆で頑張ろう」

ガヤガヤ…

ミカサ(入団前の身体検査で病気がバレるかと思ったけど…)ヌギヌギ

ミカサ(バレずに入団できて良かった)ヌギヌギ

ミカサ(多分、病気が治りかけてるからバレなかった)ヌギヌギ

ミカサ(これからもしっかり暖めよう)ヌギヌギ

ミカサ(………?)

ミカサ「あの、すみません」

女「え?何?」

ミカサ「あの、あなたが着てるそれ、何ですか?」

女「え?これ胸当てだけど?」

ミカサ「胸当て?」

女「うん。女の人は胸が大きくなってきたら着けるの。お母さんから教えてもらわなかった?」

ミカサ「いや…それは」

女「あなた持ってないの?」

ミカサ「…ええ」

女「えーっほんとに!?」

女2「え?なになに?とうしたの?」

女「この子胸当て持ってないって」

女2「えっ結構、胸大きいのに」

女「でしょー?ねえ、あなた胸当て買いなよ」

ミカサ「え」

女2「うん、買った方が良いよ」

ミカサ「いくらくらいするの?」

女「えっと私のは確か……」

―――――――
―――――
―――

就寝時間

ミカサ(胸当て……)

ミカサ(高くて買えない…)

ミカサ(それに私のおっぱい病気だから、胸当て着けたらきっと痛い…)

ミカサ(女「お母さんから教えてもらわなかった?」)

ミカサ(お母さん…おばさん…)

ミカサ(何で死んじゃったの……?)

翌朝

ミカサ(朝…)パチ

ミカサ(起きよう)ムクリ

ミカサ(早く着替えて食堂に行ってエレンとアルミンに会いたい)ゴソゴソ…

ミカサ「………」ヌギヌギ

ミカサ「………」ヌギヌギ

ミカサ「!?」

ミカサ(あの子、私と同じ病気…おっぱいにしこりが…)

ミカサ(まだ全然治ってない)

ミカサ(暖めたら良いって知ってるのかな)

ミカサ(一応、教えなきゃ………)スクッ

ミカサ「!?」

ミカサ(え?…え?胸当て着けてる…???)

ミカサ(痛くないの?あの子)ジィー

ミカサ(い、いや、とにかく暖めた方が良いって言わなきゃ)

ミカサ「あの、あなた」

女子「え?どうしたの?」

ミカサ「胸、痛くない?」

女子「え…と、どういうこと、かな?」

ミカサ「胸にしこりがある。私も。同じびょu」

女子「ああ、これは、胸が成長してるからだよ」

ミカサ「え!!!???」

女子「え?…私はそう教えられた…けど」

ミカサ「あの、あの、でも、胸当て痛くない?」

女子「え、痛くないよ?あなたは胸当ては?」

ミカサ「持ってない。…買うお金も…無い」

女子「あ、ごめんね、なんだか。初対面なのに失礼なこと聞いちゃったよね…ごめんなさい」

ミカサ「ううん。私が先に聞いたのだし…。でも」

女子「でも?」

ミカサ「胸当ては必要?」

女子「うーん。必要だと思うなぁ」

ミカサ「そう…」

女子「たしか兵団から支給されるはずだけど」

ミカサ「本当!?」

女子「うん。あと、失礼だけどあなた手持ちはいくらなの…?」

ミカサ「えと、このくらい」

女子「そのくらいなら、胸当て一枚くらい買えるんじゃないかな?」

ミカサ「本当?でも、昨日値段を聞いたら高かった」

女子「値段はピンからキリまであるから…。そのくらいのお金なら支給品よりも良いのが買えるかも…?」

ミカサ「本当に!?」

女子「い、いや、その、よくはわからないけど…」

ミカサ「そうなの」

女子「ごめんね。思わせぶりなこと言って」

ミカサ「ううん。ありがとう。あなた、名前は?」

女子「あ、私はクリスタっていうの。あなたは?」

ミカサ「私は、ミカサ」

クリスタ「そっか。これからもよろしくね。ミカサ」

ミカサ「ええ。クリスタ」

ミカサ(私のおっぱい、病気じゃなかった)

ミカサ(嬉しい)

ミカサ(早くエレンに伝えないと…)

夕食時間

ミカサ「エレン」ツンツン

エレン「何だ。どうした」ヒソヒソ

ミカサ「おっぱいのことで話が…」ヒソヒソ

エレン「!わかった。とりあえず二人だけで話そう」ヒソヒソ

ミカサ「うん」ヒソヒソ

エレン「アルミン、ちょっと先に戻っててくれ」

アルミン「あ、うん」

エレン「行くぞ、ミカサ」

ミカサ「うん」

スタタタタタ

アルミン「?」

エレン「で、どうしたんだ?」

ミカサ「私のおっぱい病気じゃないって」

エレン「え?」

ミカサ「大きくなりかけだって」

エレン「ほ、本当か?」

ミカサ「うん」

エレン「………」

ミカサ「それで、その、おっぱい大きくなるから胸当てが必要らしい」

エレン「…ああ」

ミカサ「だから、明日、午後から訓練無いし一緒に買い物行かない?」

エレン「え」

ミカサ「む、胸当て買いたい」

エレン「は?何でオレと一緒に」

ミカサ「え」

エレン「つまるところ下着だろ?女の下着なんか一緒に買いに行けるかよ!?」

ミカサ「でも…」

エレン「とにかく行かねえからな!一人で行け」クルリ

スタタタタタ

ミカサ「あ、エレン…」

ミカサ(行っちゃった…)

ミカサ(一人で買い物…)

ミカサ(でも、この辺りの地理わからないし)

ミカサ(心細い…)

翌日・午後

ミカサ(今日は半休)

ミカサ(だけど……)

ミカサ(買い物、一人で行く?)

ミカサ(………)

ミカサ(良いや。行かない)

ミカサ(どうせ近々支給されるし)

ミカサ(安物で十分)

数日後・夕食前の休み時間

ミカサ(今日、下着が支給されるって)ドキドキ

ミカサ(きっと胸当ても)ドキドキ

女子「ねー女子の下着届いたって!講堂に集合しろって今伝言が!」

ミカサ「!!!」スクッ

講堂

ミカサ(これが…胸当て…)ドキドキ

「うわーこの下着ダッサ」

ミカサ「!?」

「うんうん。ダサいよねー。しかも安物すぎ」

ミカサ「!?」

「胸当てとか着け心地悪そー」

ミカサ「!?」

ミカサ(ダサい…安物…着け心地悪そう…)

ミカサ(で、でも、タダで貰ったのだし)

ミカサ(何より胸当てが手に入ったのだから)

ミカサ(これで良しとしないと…)

ミカサ(…)

ミカサ(早速トイレで着けてみよう)

スタタタタタ

夕食時間

エレン「明日から本格的に訓練だな」

アルミン「うん。今日、立体機動の説明も受けたしいよいよ明日からだね」

エレン「…あいつらの弱点、うなじなんだな」

アルミン「うん…」

ミカサ「………」

夕食後

ミカサ「エレン」ツンツン

エレン「え?」

ミカサ「ちょっと来て」グイッ

エレン「え、おい」

アルミン「え?」

ミカサ「アルミンは先に戻ってて」グイグイ

グイグイズルズル

アルミン「?」

倉庫

エレン「何だよお前」

ミカサ「エレン、ちょっと見て」

エレン「え、何を」

ミカサ「良いから」ヌギッ

エレン「おい、待てよ。お前、何脱いで……。ん?」

ミカサ「今日、胸当てが支給された」

エレン「お、おお」

ミカサ「エレン、目をそらさないで。見て」

エレン「いや、その…」

ミカサ「早速着けてみた」

エレン「………」

ミカサ「けれど、着け心地がわるい。痛い」

エレン「………」

ミカサ「安物だから?支給品が。でも、私たちにはお金も無いし、支給品で我慢するしか…」

エレン「………」

ミカサ「で、でも痛くて。他の子はお母さんに買って貰ったのがあるって」

エレン「………」

ミカサ「でも、私たちにはお母さんいないし、私は、私、どうすれば…」

エレン「………」

ミカサ「もう、どうしたら良いのかわからなくて。エレン…エレ…」

エレン「ちょっとお前、落ち着けよ」

ミカサ「エレン…」

エレン「とりあえず痛いなら外せ」

ミカサ「うん」ゴソゴソ

エレン「支給品でダメなら次の休みに買いに行こう」

ミカサ「…でも」ゴソゴソ

エレン「オレもついて行くから。それで良いだろ」

ミカサ「エレンは、嫌じゃない?」ゴソゴソ

エレン「別に…。お、外れたな」

ミカサ「うん」

エレン「お前、おっぱい服にしまえ」

ミカサ「うん」

エレン「ちょっと胸当て見せろよ。もしかしたら特殊な着け方があるのかも」

ミカサ「はい」パス

エレン「おう」

ミカサ「………」

エレン「これは、肩に紐かけるのか?」

ミカサ「うん。他の子はそうしてた」

エレン「で、こっちの紐で縛るんだよな?」

ミカサ「多分」

エレン「ん?」

ミカサ「何?」

エレン「これって紐が後ろなんじゃねえか?」

ミカサ「え?」

エレン「さっきは逆にしてたよな」

ミカサ「うん」

エレン「さっきとは前後逆に着けてみたら良いかもしれねえぞ」

ミカサ「でも、紐縛れないじゃない」

エレン「だよな。でもとにかくやってみようぜ。オレが結んでやるよ」

ミカサ「うん。上、全部脱いじゃうね」ヌギ

エレン「あ、おう」

ミカサ「じゃあエレン、縛って」

エレン「ああ、このくらいで痛くないか?」モタモタ

ミカサ「うん」

エレン「痛くなったらすぐ言えよ」モタモタ

ミカサ「うん、わかってる」

モタモタ

モタモタ

エレン「よし、一応できたぞ。どうだ?」

ミカサ「痛く…ない。エレン、見てみて」クルリ

エレン「うおっ」

ミカサ「どう?おかしくない?」

エレン「いや、オレ胸当てよくわかんねえし。おかしいとかおかしくないとか…」

ミカサ「そう…」

エレン「でも痛くないんだよな?」

ミカサ「うん」

エレン「じゃあ着け方が違ったんだよ、さっきは」

ミカサ「そうみたい」

エレン「ああ。じゃあお前服着ろよ」

ミカサ「あ、うん」ゴソゴソ

エレン「………」

ミカサ「!!エレン」

エレン「な、何だよ」

ミカサ「あの紐、前で結んでから後ろにクルッて回せば良いんじゃない?」

エレン「あ、ああ。そうだな」

ミカサ「うん」

エレン「服着たらもう行くぞ」

ミカサ「うん」

エレン「お前…」

ミカサ「ん?」

エレン「今みたいに人前ですぐ脱いだりすんなよ」

ミカサ「あ、うん。わかった」

エレン「ならいい」

ミカサ「エレン」

エレン「何だよ」

ミカサ「ありがとう」

エレン「お、おう」

――――――
――――
――

ミカサ「と、いうことがあった。エレン覚えてる?」

エレン「…ああ。思い出した」

ミカサ「だ、だから、私の胸当てを初めて着けたのはエレンということに…///」

エレン「ああ。それと」

ミカサ「ん?」

エレン「お前の胸当てを最初に外したのもオレだよな?」

ミカサ「っ…うん、そう///」

エレン「…脱がすぞ」

ミカサ「うん。…エレン、今夜も私を愛して」

―頬の傷が桃色に浮き上がるまで―


おわり

ごめん
なんか強引に終わらせた
読んでくれてありがとうございました

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