俺母「あなたもいよいよ三年生ね、新しい環境だけれども、気合いいれて行きなさいよ!」
俺父「いよいよ受験生だな、でも進路とかそんな事より父さんは、お前が今まで健康に育ってきてくれて、これからも健康で元気でいてくれるだけでいいんだぞ」
俺「父さん…照れるな…じゃあ、始業式行ってきます!」
俺(俺の名前は俺、普通の公立校に通う普通の男子高校生だったが。訳あって新しい高校に転校する事になった。)
俺母「鍵忘れてるわよ?もう、しっかりなさい」
俺「へへ…こりゃうっかり…じゃあ行ってきます!」
俺両親「行ってらっしゃい!」
俺(こんな感じで両親にも恵まれ、幸せに暮らしてきた。)
俺(始めての道だな…学校は…こっちか…)
俺(この信号を渡って…あれ…あの少女…信号赤なのに…)
俺(え…右からトラック!?危ない!)
俺「おい!少女!危ないぞっ」ダッ
少女「え?!」ビクッ
俺(ああ…俺…死んだな……あの少女だけは…)
トラック「どーーーーーーーーーーーーーーーーーんwwwwwwwwwwwwwwwww」
俺(ここは……)
?「さ……ずさ……」
俺(誰か…名前を呼んでる…)
俺(そうか…俺は事故にあって…)
俺(…ずさ?)
?「あずさ!梓!梓!」
俺(…誰だこの人……)
俺「だ…れ…」
梓母「良かった!気がついたのね…あなたの母よ…」ダキッ
俺「……母さん…じゃない…?」
医者「ショックによる記憶障害ですね…まあ、脳に異常は無いので大丈夫ですよ、思い出す筈です」
俺「は…?」
梓母「良かったわ…あなたが生きてて良かった…」ポロポロ
俺(見た事ない人だ…いや…俺が助けたあの少女に似てる…あの少女の顔は今でもハッキリ覚えてる…事故の事は鮮明に…)
俺(痛…頭痛がする…指動かせるかな…あれ…指こんなに小さかったっけ…まあいいや…尿意が…)
俺「ごめんなさい…トイレ行かしてくれますか?」
梓母「あっごめんね…」
俺(何でこの人は俺に泣いてるんだろう…それに梓って誰だ?まあいいや、トイレにいこう…)
男子トイレ
俺(ふぅ…)スカッ
俺(…?)スカッ
俺(あれ…?)スカッ
俺「ちんこが…無い…」スカッ
俺(まさか…鏡…鏡は…)
梓(俺)「うわぁ!!!!」
梓「幽霊かと思った…って…少女!?」
梓「俺…あの少女になってる…?」
梓「そうか…あの人の呼んでる名前…梓って俺の事だったのか…………」
梓(でも何でだろう…俺の本の身体は?ってか俺は?この梓って少女の魂は?そもそも理論的にあり得るのか…?)
梓(考えても仕方無い…取り敢えず、無駄な混乱を避けるために梓になりきらなければ…)
病室
梓母「遅かったけど大丈夫だった?」
梓「うん、大丈夫だよ母さ…お母さん」
医者「大事に至る怪我も、あの青年のお陰で無かったし、もう退院しても大丈夫でしょう」
梓(大丈夫じゃねーよ…って、あの青年って…俺か…?)
梓「あの青年ってもしかして…」
梓母「あなたが轢かれる寸前、あなたを助けた命の恩人よ…」
梓「その人は…」
医者「内臓破裂、肋骨複雑骨折、即死でした…」
梓母「…取り敢えず、今はあなたの回復が優先よ…帰って休みましょ…」
梓(俺はこの少女を果たして助ける事が出来たのか…魂をのっとって…でも…もう俺は…死んだのか……父さん…母さん…)ポロッ
梓母「梓っ…」ダキッ
梓(いつの間にか、俺は複雑な心境に泣いていた…この梓母の温もりは…母さんの温もりと同じだった…)
梓の家
梓(ふぅ…やる事がいっぱいだ…どうやら一番の良策は梓になりきる事らしい…無駄な混乱を招く。落ち着いて、様子を見よう。しかし、俺は俺だ。この梓なんていう赤の他人の、しかも女の事なんて微塵も分からない…日記かメールを見れば少しは分かるかも…)
梓(携帯電話が見つかった。かなりの情報源だ。しかし人の携帯なんて見ても…いや、今俺は中野梓だ、なりきらなければいけない…人の携帯じゃない、自分のだから大丈夫ということにしておこう…しかし心が痛む…)
梓「一人称も、私に言い換えないとね…」
面白そう
数時間後
梓(なる程、把握した…どうやら軽音楽という部活主体に女子校でワイワイしてるようだ…主要人物はさわ子、憂、純、唯、紬、澪、律、の七人か、後者4人は先輩か、大体性格も把握した)
梓母「ご飯できたわよ~食べれる?」
梓「はーい!」
梓(両親は共働きで音楽関係の仕事か、うちと同じだな…いやしかし…中学時代にギターとかトランペットとかやってて良かった…不幸中の幸いだ…)
梓「ご馳走様でした、お父さんは?」
梓母「パパならいま出張中よ…あなたのこと滅茶苦茶心配してたんだから…」
梓「そっか…」
梓母「もうお風呂入って今日は寝なさい…明日学校大丈夫?」
梓「大丈夫だよ…え…風呂…?」
梓母「もう沸かしてるわよ?どうしたの?」
梓「いや…何も…」
風呂場
梓(女の裸や下着ってこんなもんか…なんか興奮するとか思ったけども全然だったな…やっぱりもう本当に女になってしまったのか…)ヌギヌギ
梓「熱っ」ザー
梓「熱いって感じる…ご飯も美味しいって感じれた…」
梓「生きてる…」ポロッ
梓「俺…まだ生きてるんだ…」ポロポロ
次の日
目覚まし「ジリジリジリジリジリジリジリジリ」
梓「もううるさいなあ…」
梓(そうか、学校か…ちゃんと昨日の内に用意しておいて良かった…)
梓(おや、置き手紙が…なになに?母は仕事に行きます、鍵とご飯は置いときます、無理しないでね…か…)
梓「ご馳走様!(良い母さんだな…さて、ムスタング(楽器)も持ったし、課題もちゃんと荷物に入れた…行くか…)」
梓「家に誰もいないけど、行ってきます!」
梓(ヤバい…学校何処か調べるの忘れた…)
梓(ってか、ここ何処だ…?)
梓(あ、同じ制服の人に付いて行けば大丈夫か…)
梓(そういえば、母さん、昨日は始業式って言ってたな…俺の学校より遅いのか…)
律「おーい梓ー!」
梓「ん?」
律「梓ー!久しぶり!元気だった?」
梓(どうやらこの明るさは…メールで明るかった唯先輩だな…)
梓「まあ少し色々ありましたけど…元気です!」
律「それは良かった、もう少しで多分澪も追いつくからゆっくり行こうぜ!」
梓「はい!」
数分後
澪「ふぅ…追い付いた…」
梓「あ、澪先輩おはようございます!」
澪「おお、おはよう梓と合流してたのか、久しぶりだな!」
律「久しぶりだな澪」
澪「お前とは昨日合ったばかりだろ!」
律「てへっ☆」
梓(こいつら漫才師かよ…)
梓(この黒髪は澪先輩か…こんな感じならバレそうにないな…そもそもバレる訳無いか)
律「あ、あれムギじゃね…?」
梓「あの金髪か…」ボソッ
澪「梓…どうした…?」
梓「あっいや、何でも無いです!!(やべー…それでも気をつけないとボロが出る…)」
澪「気のせいか…」
紬「あ、みんな!あれ?唯ちゃんは…?」
梓(これはボケなのか?突っ込んだ方が良いのか…?)
澪「唯は先に行ってるってメール来たぞ」
梓「何言ってるんですか、唯先輩いるじゃないですか!」
紬律澪「え?」
梓「え…(しまった…このカチューシャしてる奴唯先輩じゃなかったのか…じゃあ残りの律先輩か…)」
梓「なーんて冗談言ってみたりして…」
律「梓…変わったな…」
紬「あれ…ここに花束があるわ…」
律「そういえばこのあたり、一昨日人身事故があったらしいぜ…怖いよなぁ…ん…梓?」
梓「…」
澪「梓?どうかしたのか…?」
梓「すいません…後で詳しく話します…」ダッ
澪「おいっ、梓!」
紬「梓ちゃん大丈夫かしら…」
律「梓っ…朝練しようと思ったけど……それどころじゃない様子だったな…」
梓(人前で泣き出しそうになって思わず逃げてしまった…)
梓(でも走ってる時聞こえたあの音は何だったんだろう…)
憂「梓ちゃーん!」
純「梓?久しぶりー」
梓「あっ純にう…憂…?」
憂「どうしたの?」
梓「いやっ何でもないよ…」
純「春休みどうだった~?」
何だかんだで放課後
梓(ふう、やっぱりメールを把握しとくのは正解だった。意外にすんなりと馴染めたな…)
梓(で…部室だよな部室…部室何処だ…?)
唯「あっあずにゃ~ん!」ダキッ
梓「おふぅ…キツい…(男だったら最高なんだろな…)」
律「おっ梓!私たちも今から部室行くところだったんだ。唯の奴梓が真っ先に会ってくれなかったって落ち込んでたぜ?」
梓「す…すいません(恋人かよ…)」
唯「あずにゃんぶん補給~♪」
澪「今日は珍しく嫌がらないな?」
律「満更でもないのか?」
梓(え…いつも嫌がってたのか…?嫌がんないと駄目なのか?)
唯「もうみんな!変なこと言わないでよ!」
部室
唯「でクラスがみんな同じにさわちゃんがしてくれたんだよ~」
梓「へー(さわちゃん?さわ子先生の事か…)」
律「で、朝一体どうしたんだ?」
紬「あ…りっちゃん…」
律「あっスマン、ちょっと気を遣わなかったな…聞かなかった事にしてくれ…」
梓「あっ全然いいですよ…話します。(良い先輩方だな…)」
梓「実はですね…」
梓(俺は出来る限り梓目線で、本当の事実をうまく隠して言った。本当の事実を知ったら…彼女達はどうなってしまうのだろうか…胸が痛んだ…)
梓「まあでも、お…私は大丈夫です、身体は元気ですから…」
律「そうだな…その男は可哀想だけれど、でもそのお陰で梓が生きてるんだ、私達は本当に感謝しなきゃな…」
唯「そうだ、今から花束買ってみんなでお参りしにいこうよ!」
梓(本当は俺じゃなくて…梓という少女に…)
交差点
梓「………」ポロッ
澪「梓、泣かないで、笑顔の方が、きっと男も喜ぶ、助けたかいがあったと思うよ…」イイコイイコ
梓(違うんだ…違うんだよ…でも…みんなを…悲しませたく…ない…)
律「今日は…これで解散だな…明日からは、新歓ライブの練習しないとな…」
家に帰宅
梓(あの後、みんなから励ましと元気を貰った…)
梓(どうやら先輩達からの情報が行ったらしく、純や憂からも励ましのメールを貰ったしかし、ここで一つの大きな疑問…)
俺 は 生 き て て 良 か っ た の か ?
次の日放課後
梓(俺って環境適応能力早いな…もう馴れたぜ…)
憂「じゃあ二人とも部活頑張ってね!」
梓純「うん!」
部室
梓「こんにちは!(みんな揃ってる…あの人は…さわ子先生か…たしかコスプレ好きの…)」
唯「あーずにゃん」ダキッ
梓「もう先輩いきなりやめてくださいよ!」
梓「もう先輩やめてくださいよ!(こんな感じかな?)」
律「おっいつもの梓だな!」
澪「さ、みんな揃った所だし!」
梓「セッションですか!?(譜読みもバッチリだぜ!)」
律「お茶にするか!ムギ!」
紬「はーい♪」
さわ子「賛成!賛成!」
澪「おい…ま、いっか」
梓「そうですか…(ダメダメな部活だったのか…お菓子は確かに凄く旨い…)」
数時間後
律「ふぅ、そろそろ練習するか…」
唯「よしきた!」
律「じゃあさわ子先生評価お願いしま~す!」
さわ子「いいわよ!」
ジャーン♪
演奏終了
唯「あずにゃんどうしたの?」
さわ子(唯ちゃん鋭いわね…)
梓「あれ…なんか少し鈍っちゃってますね…(おっかしーな…完璧に弾いたのに合わない…やはりまだバンドの雰囲気に合わないのか…)」
さわ子「久しぶりだからよ…きっとバンドの音楽性を少し忘れてるんだわ…」
さらに数時間後
律「結構まとまってきたんじゃね?」
澪「律は少し走りすぎだ!」
紬「でも、最初より断然上手くなってる!」
律「ふう、今日の練習はこのぐらいにしよう…」
澪「そうだな…でもみんな前より上手くなってるじゃないか!」
梓(ダメダメな部活かと思ったけど、みんなちゃんと家とかで練習してるんだな…)
さわ子「ちょうど、もうそろそろ下校時間よ!」
梓「あ、すいません」
律「どうした?」
梓「明日部活休ませて下さい…」
澪「珍しいな、どうしたんだ?」
自分が事故に巻き込まれたのに友達は全く知らないって悲しいな
梓「実は…私を助けた男の人のお葬式が…」
律「…わかった」
唯「私達も…!」
さわ子「駄目よ、あなた達は直接的に関係ないもの…お葬式はそういうものよ…」
次の日
梓(この交差点を渡る時はいつも緊張するな…)
梓(っ…頭痛と…変な音…この交差点を一人で通るといつもだ…)
梓(多分精神的なものだろうけど…一応病院に行ってみるか…)
葬式会場
梓(俺が俺を悔やむってのも…なんかな…あ…あれは…)
梓父「本当にすいませんでした…」
梓母「私の娘がお陰で…」
俺母「いえいえ、それより、息子の助けた娘さんは、元気でいらっしゃいますか?」
梓母「梓…来なさい…」
梓「初めまして…(母さん…父さん……)」
俺父「元気そうだ、お礼はそれだけで十分ですよ…」ナデナデ
梓(俺は事実を言えなかった…今は事実を言ってはなんとなくいけない気がした…)
俺父「息子の為にわざわざ来て頂いて、本当にありがとう御座いました」
梓父「とんでもない………」
梓母「梓…あなた…本当に良かったわね…」
梓(事実を言ってはいけないような気がした…)
帰宅…
梓「ふぅ…(何故かもの凄く疲れた)」
梓(何より精神的苦痛がかなり大きい…また頭痛…変な音はないが…近々病院行こう)
梓(父さん、母さん、必ずまた会いに行くから…)
すいません、ご飯食べます
えーとここで解説を…
Q医者に何故相談しない?
Aそんな夢物語相手にされないと分かっているから
その他にも質問とかあればどうぞ…次来たとき解説します。
それでは、食べに行ってきます
大体一時間程度ですむと思います
ほすしてくれると幸いです…
ほす、ありがとう御座います、
書き始めたいと思います。
新歓ライブ
律「いよいよ新歓ライブだな、梓の後輩じゃんじゃん入れるぞっ!」
唯「その意気込みだよりっちゃん!」フンス
紬「梓ちゃんと、この部活の為にも頑張りましょう!」
梓「澪先輩大丈夫ですか…?(この人こんな臆病だったんだ…)」
澪「コワクナイコワクナイコワクナイ…」
律「…澪、深呼吸!」
澪「すーっはーっ…少し落ち着いた、ありがとう、律」
梓(なんだかんだで、本当に良い部活だな…あれ…また頭痛…しかも変な音……いや…声…?)
律「梓!いくぞっ!」
梓「あっはいっ!(治った…本当にちょっと病院行こう…)」
唯「あずにゃん、頑張ろうねっ!」
アナウンサー「次は放課後ティータイム、新歓ライブです」
唯「えー私達は…(ry」
唯「それでは一曲目、私の恋はホッチキス!」
律「1、2、3、4!」ジャーン…………
唯「ふぅ…終わった…」
梓「もう駄目だぁ…」
律「梓…珍しいな…」ボソッ
紬「澪ちゃん!ビラ配りにいきましょ!」フンス
澪「あ…うん!」
梓「私が本当の中野梓ではないと言ったら皆さん…どうしますか…?」
律「お前も…なのか?」
梓「え…?」
数時間後
唯「来ないねー…」
律「しかし梓、ライブん時かなりアピールしてたのにな!」
梓「あ…はい(やっぱりライブは目立ってナンボでしょう…いや、少し自分が目立ちたかっただけなんだけどね…)」
唯「……」
唯「私…このままでもいいかな…後輩が入ってこなくても、私達はこのままでいいんだよ…」
紬「唯ちゃん…」
梓「…そうですね…私もこのままでも良いと思ってました…」
澪「梓…」
唯「私達はいつでもどこでも、放課後ティータイムのままだよ!」
律「ちょっと意味わかんないけど、そうだな!」
梓「…はいっ(多分…俺じゃなくて梓でも、俺と同じ事を思うんだろうな…)」
唯「じゃあ今日は帰ろー!」
律「あ、ちょっとみんな、先帰ってて、梓に話がある」
梓「へっ!?あ、はい…」ビクッ
紬唯澪「じゃあお先にー」
律「梓…何かあったら私に言えよ…?」
梓「え…でも後輩が居なくてもこのままで…」
律「いや、違うんだ…いや、いいよ、うん、兎に角、何かあったら私に相談しろ、一人で悩むな!」
梓「はい…(気付いてるのか…いや、有り得ない…自分なりに完璧に演じてる筈…でも…)」
梓「あの…もしかして…(イチかバチか、怪しまれるかもしれないけれど…)」
律「どうした…?」
梓「私らしくないとか思ってるんですか?(これで肯定したら策をねなければ…)」
律「……そんな事ないよ、梓は梓だよ…じゃあ、帰ろう」
梓(今の反応…取り敢えず、安心していいのかな…)
澪「何の話してたんだ?」
律「他愛もない世間話だよ」
唯「ずるーい!あずにゃんと秘密ごとー?」
紬「まあまあまあまあ…」
帰宅
梓(なんでこんなに頑なに秘密にしてるんだろう…)
梓(はっ?危ない危ない、もしバラしてみてでもしろ…それこそ、部活も家族も崩壊だぞ…例え律先輩だけにも話す事さえ危険だ…)
梓(でも…いつか言わなきゃ父さんと母さんと梓が報われない…みんなを騙してる…俺の心が保たない…)
病院
医者「異常はありませんね、全て正常ですよ、安心して下さい。一応頭痛薬をだしときますので、頭痛の時は服用して下さい」
梓母「良かったわ…」
梓(はぁ…やっぱりこの医者はアテにならないなぁ…頭痛薬なんかで治ったら最初からしてるよ…)
夏休み
梓(あれから特に普通に暮らしてきた…特に疑われる事もなく、変わった事といえば、たまに父さんと母さんが中野家に遊びに来るようになった事、俺に弟が出来そうな事だ)
梓(つまり俺の本物の母さんが妊娠したという事だ。勿論、嬉しい。俺の父さんも母さんも少し以前より明るいなった気がする)
梓(だが、俺の父さん、母さんへの態度はあくまでも中野家の娘として接している。頭痛も収まらないが、酷くなる事もないので特に気にしていなかった)
部室
梓「もーせっかくクーラー手に入れたのに唯先輩がクーラー駄目なんじゃ意味無いじゃないですか…」グダー
唯「あずにゃんこわいよー」
律「扇風機も壊れて駄目だぞー」ア゛ー
紬「みんなー氷水持ってきたよー♪」フンス
澪「圧縮をします!」
一同「!?」
澪「合宿をします!」
律「賛成!ムギ宿の手配は?」
紬「出来てます!」
梓「早っ!?」
澪「圧縮をします」
一同「何言ってんのこいつ」
さわ子「今年は私もちゃんと行くわ!」
澪「去年みたいに驚かさないで下さいね!」
梓(ヤバい…去年の事なんて分かんねーよ…いや今までも乗り切れたし、大丈夫か…?取り敢えずノッとくか…)
梓「そうですよ、全く!」
唯「たーのしみだなー」
律「みんなで水着買いにいこうぜ!」
澪「遊びに行くんじゃなーい!」
澪「文化祭に向けての強化合宿だ!」
これちゃんとオチ考えてる?
>>163
考えてます
合宿当日
梓「でかっ…」
唯「でかい…」
澪「コレよりまだ大きいのがあるのか…」
風呂シーンwktk
紬「ごめんなさい、これ以上大きい別荘はないの…」
律「ニヤリ…やーい澪の知ったか知ったか!」ベー
澪「うるさい!」ゴチン
律「あイタッ」
唯「澪ちゃんもはしゃぎたいんでしょー!」
澪「う…うん…」
梓「所で律先輩、さわ子先生は…?」
律「あ、集合場所教えるの忘れた…」
唯澪律紬梓「…。」
梓「はやく、遊びましょう!」
律「……」
律「そうだな!」
唯「遊ぶぞーっ!」
紬「おーっ!」
梓(めちゃくちゃ遊んだ、こんなに楽しいのは死んでから始めてだ…)
梓(いつまでもこんな楽しい日が続けばいいのに…)
梓(いつまでも…)
梓(梓…)ズキ…
唯「あ…あずにゃん大丈夫…?」
梓「だ…大丈夫です…ちょっとハシャぎ過ぎましたね…(こいつの身体日焼け体質だったのか…つい癖で日焼け止め塗り忘れてたが…これはキツい…)」
澪「もうそろそろ、練習しようか…」
紬「うん!そうしましょ!」
ジャーン
澪「良い感じだな…」
律「本当に、最後の合宿なんだな…」
唯「明日もこの調子で頑張るよー!」
紬「温泉あるわよ~!」
澪律唯「わーい!」
梓「え…?」
温泉
梓(やっぱり全然興奮しないわ…でも女子高生ってこんなもんなんだ…)
唯「あずにゃん湯船に浸からないの?あ、日焼けか…」
紬「たしかぬるま湯からゆっくり慣らしていけば良いみたい!」
律「梓、この柔らかいタワシ使え!」ポイッ
澪「タワシは柔らかくても痛いだろ!」
なんだかんだで楽しい時はあっという間に過ぎて…合宿最後の日
梓(…もう…耐えられない)
梓(この先輩達を騙したくない…)
梓「みなさん…聴いて下さい…」
澪「どうした?そんな真剣な顔をして…」
唯「あずにゃん…?」
紬「?」
律「梓……」
梓(私が本当の中野梓でないとしたら…どうしますか?)
梓(言え…言うんだ…)
梓「私が本当の中野梓でな…(何だこの頭痛は
頭が…割れる…)」バタッ
ピーポーピーポーピーポー………
俺(俺は気付いた…
最初から俺なんて居ない事に…
俺はもう死んだ時から存在しない
存在出来ない
ただ、地縛霊なら存在できた未練を残した…
俺の未練…
それは…少女の安否だ…俺は気付いた…
あの頭痛、声が少女だということを気付いてしまった
その瞬間、呪いはとけた俺は成仏してしまったのだ…
少女、梓の人格俺の呪いからとけたから元に戻るだろう…
誰にも…別れを告げずに…
言いたかったな…さよならを…みんな…)
bad end
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