小鳥「私しってます……」(193)

小鳥「私が1番人気だってことwwwwぴへへwwwww」

小鳥「しかも、Pさんが最近私のこと見てますし」ぴへへ

P「見てないです」

小鳥「律子さんがアイドルやってるより、私の方が絶対人気でるんだろーなーって思ってました」

律子「えっ」

小鳥「春香ちゃんは無個性だし」

春香「ヴァイ」

小鳥「千早ちゃんはまな板だし」

まな板「んあー」

小鳥「響ちゃんくっさいしwwww」

響「えっ」

小鳥「極道の娘とSPもいるし」

真・雪歩「えっ」

小鳥「亜美ちゃん真美ちゃんは、髪型でしか違いが分からないクローンだしwww」

亜美「ピヨちゃん」
真美「ひど-い」

小鳥「中卒いるしwww」

貴音「なんと」

小鳥「ボンビーアイドルとかwww」

やよい「?」

小鳥「ツンデレとかwww今の時代にwwww」

伊織「なによ」

小鳥「覚醒した方が微妙とかwwwww」

美希「Zzz」

小鳥「BBAもいるし」

春香・まな板・響・真・雪歩・亜美・真美・貴音・伊織「えっ」

やよい「小鳥さんのことですか?」

あずさ「あらあら」

おわり

P「音無さんの実年齢が知りたい」

あずさ「たしかギリギリ二十代でしたっけ?」

伊織「嫉妬したBBAは醜いわね」

小鳥「……」

真美「ピヨちゃんが泣きそうだよ→」

P「そんな行き遅れの音無さんは俺と結婚するしかないじゃないか」

千早「え……?」

小鳥「」ガタッ

春香「もうプロデューサーさんったら」

美希「冗談でもそういうのは止めた方がいいと思うの」

真美「ピヨちゃんが本気にしたら困るもんね!!」

P「え? 本気なんだけど」

一同「……」

小鳥「……ついに私にも春が来たピヨ」

P「これ、婚姻届です」

伊織「そんなのただの紙切れよ」ビリビリ

P「やぶられちゃったか。じゃあもう一枚持ってきたからそっちで」

雪歩「つまらない紙切れを見せないでくださいですぅ」ビリビリ

P「またやぶられちゃった。もう代わりの用紙がないや」

小鳥「みんな、なんてことするピヨ!!」

春香「プロデューサーさんが変な勘違いしてるからですよ」

P「俺なんか悪いことした?」

美希「いっぱいしたの」

P「音無さんと結婚したいんだけど」

千早「は?」ギロ

P「やめて怖い」

真「プロデューサー。まだそんな冗談言ってるんですか?」

P「なんでみんなで俺を囲むの?」

やよい「プロデューサーが鈍感野郎だからです」

P「鈍感だって?」

春香「たぶん世界一鈍感ですよ」

P「意味わかんない。ん? もうすぐ定時だな」

春香「最近は仕事が少ないですらか定時上がりが多いですよね」

P「悲しいけど事実だね。音無さん。
  帰り役所によっていきませんか?」

小鳥「市役所で婚姻届をもらうんですか?」

P「はい。ついでにどっかで食べていきましょう。
 ラーメンとかどうですか?」

貴音(ラーメンは私の専門分野なのに)

P「貴音? どうかしたのか?」

貴音「いえ……」

P「じゃあそういうことだから。今日もお疲れ様でしたー」

伊織「ちょっと待ちなさいよ」

千早「そのまま帰れると思ってるんですか?」

亜美「にーちゃんがピヨちゃんとイチャイチャする気だ→!!」

P「そりゃそうだろう。なにせ結婚するんだからな。
  音無さん。子供は何人欲しいですか?」

小鳥「三人くらい?」

P「男一人に女二人とか?」

小鳥「そんなところです」

美希「ふざけるななの」ギロ

P「お願いだから怖い顔しないで。マジで心臓に悪い」

小鳥「みんなプロデューサーさんの邪魔しないで!!」

雪歩「それは無理な相談ですぅ」

真美「兄ちゃんを行かせるわけにはいかないの」

P「イカせる?」

美希「そっちじゃないの。ギャグ言ってる場合だと思う?」

P「ん?」

伊織「小鳥が辞めたら誰が事務員やんのよ」

P「代わりの人を雇えばいいんじゃない?」

社長「やれやれ」

P「いたんですか社長」

社長「君が音無君エンドを迎えようとしてるからね。
   私も黙ってみてるわけにはいかん」

P「エンドってなんですか? 俺と音無さんが結婚するのは確定事項なのに」

小鳥「確定事項ですか///」

美希「」

伊織「」

春香「」

P「なんでみんな睨んでくるの?」

社長「君は実に罪作りな男だ」

P「えっ?」

社長「いずれ血を見ることになるかもしれん」

外で雨が降り出した。今日は夕方から天気が崩れるって予報だったからな。

社長「この殺伐とした空気をどう思う?」

P「すごく居心地悪いです」

社長「なぜこうなったか分からないかね?」

P「うーん。みんな仕事が少なくて機嫌が悪いんでしょうか?」

やよい「うっうー、いっぺん死んだ方がいいですー」

P「こら。乱暴な言葉使っちゃダメでしょ」

春香「でも本当に死んだ方がいいと思いますよ」

美希「美希と結婚すればすべて解決するの」

千早「は?」ギロ

伊織「抜け駆け?」

春香「年下のくせに?」

あずさ「キャバ嬢のくせに?」

真美「粛清が必要?」

P「なにこの空気?」

社長「はっきり言おう。すべて君のせいだ」

雨はさらに強くなった。叩きつける雨音がうるさい。

P「ところで音無さん。まだ返事を聞いてませんでした」

小鳥「もちろんオーケーです。私もずっとあなたのことが好きでした///」

社長「なぜ修羅場を加速させてるのだね。空気を読みたまえ」

P「でも返事聞いとかないと」

社長「聞くまでもないだろう。音無君はとっくに君にデレデレだ」

P「え!!」

小鳥「むしろなんで気づかなかったんですか」

P「小鳥」

小鳥「ピ?」

P「結婚するんだから下の名前で呼んでもいいですよね?」

小鳥「はい///」

春香「……」ギロ

P「ん? 背中に視線を感じるな」

小鳥「気にすることないピヨ。早く市役所に行きましょ」

P「そうしたいんですけど、椅子に縛られちゃいました」

小鳥「何やってるんですか!!」

P「すみません」

春香「いいえ。謝るのはこっちの方ですよ」

伊織「小鳥にはいいきっかけを貰ったわ」

美希「ハニー。どうして小鳥を選んだの?」

P「なにこれ。尋問?」

真美「真面目に答えたほうがいいヨ→?」

P「……小鳥さんて家庭的じゃん。料理とか得意そう。
  あとアイドルじゃないし。美人だし」

美希「アイドルだとだめなの?」

P「アイドルと結婚したらマスコミがうるさいじゃん」

美希「美希がアイドル辞めたら結婚してくれる?」

P「美希はまだ中学生じゃん」

あずさ「お子様じゃダメですよねー」

美希「……」ムカ

P「あと小鳥さんて胸でかいよね」

あずさ「あらあらー」

貴音「あなた様。それでしたら私も……」

P「貴音ってプロフィールに謎多いよね」

貴音「え」

P「なんかどこかのお姫さまっぽい。素性が分からないと怖い。ごめんね」

社長「さらっとふられたね」

貴音「……」ガクゼン

あずさ「私も胸大きいですよ?」

P「確かにあずささんは魅力的です。
  でもなんか違うんですよね」

あずさ「あらあらー」

春香「もしかして年上が好きなんですか?」

P「そうなのかも。小鳥さんは包み込んでくれるような優しさがあるんだよね」

小鳥「ピヨピヨ///」

真美「でも鳥じゃん」

小鳥「……!!」

社長「鳥か」

P「でも鳥っぽさもいいんだよね」

美希(意味わかんないの)

P「早くいかないと市役所閉まっちゃうから」

真「もうとっくに閉まってると思いますよ」

P「もうそんなに時間たったの? 早くこれほどいてよ」

雪歩「逃がさないですよー」

春香「今日はここに泊まればいいじゃないですか?」

P「いやいや。俺にも生活があってだね」

小鳥「人の自由を奪うなんて最低ピヨ!!」

社長「全員の共有財産か……。かつての全体主義国家のようだ」

P「ふざけるのやめて。マジ帰りたい」

あずさ「ちなみにどこに帰るつもりだったんですか?」

P「小鳥さんのマンションだよ」

全員「……!!」

P「そんなに驚くことか? いずれ一緒に暮らすんだから
  今のうちに慣れとかないと」

小鳥「ナニに慣れとくつもりなんですか?」

P「言わせる気ですか///」

社長「まるで出来の悪いラブコメだね」

美希「ますますハニーを帰らせるわけにいかなくなったの」

P「なんでだよ。帰らせろー」

伊織「ダメよ。あんたは一人にするとロクなことしないんだから」

P「そんな不良学生じゃないんだから」

春香「不良よりたちが悪いですよ」

雪歩「ある意味ドキュンですぅ」

P「DQN呼ばわりされたのは生まれて初めてだ」

小鳥「私の旦那の悪口言わないで!!」

千早「は?」ギロ

小鳥「ピ……ピー」ビクビク

P「しっかりしてください小鳥さん。
  あとで一緒にお風呂入りましょう」

全員「……!!」

P「え? 何この微妙な空気?」

社長「どう考えても君のせいだろ。
   職場で色っぽい話をするからだ」

P「でも小鳥さんとお風呂入るの夢だったんですよ」

小鳥「ぴよ?」

P「いいじゃないですか。夫婦そろってお風呂入るの」

春香「それって楽しいですか?」

P「そりゃもう。小鳥さんに背中流してもらうんだ。
  体も隅々まで洗いっこするの。そして最後は……///」

小鳥「プロデューサーさんのエッチ///」

社長「あー、君たちには空気を読むという概念がないようだね」

P「さっきからなんですかそれ?」

社長「このままじゃ明日から仕事に支障が出る。
   なんとかしたまえ」

P「どうにもなりませんよ」

伊織「あんたが小鳥との婚約を破棄すればいいの」

春香「簡単ですよね?」

千早「早く夢から覚めてください」

P「おかしくない? どーみても俺間違ってないよね?」

雪歩「そんなのけんけーねーですぅ」

P(つまんないよ雪歩……)

真美「にーちゃん。まだ屈服しないんだね」

亜美「しぶといのも魅力だよね→」

P「絶対に小鳥さんと結婚するんだもん」

真「はぁ。言葉による説得じゃ無理でしたか」

雪歩「またこの手を汚す日が来るとは思いませんでした」

P「雪歩の手にしてる本はなに?」

あずさ「ちょっとした政治の本ですよ。お気になさらず」

社長(彼女たちも同志らの意志を継いでるのか。
   ここに第四インターナショナルの結成を宣言する)

P「本格的にやばくなってきたね。そろそろ脱出してもいい?」

春香「どうやってですか? 両手両足が鎖で縛られてるのに」

P「三年前、俺はアフリカのサバンナにいた」

美希「なんか始まったの」

P「最近の獣の乱獲ってシャレにならないんだよね。
  どーやったら密猟を減らせるか考えたの。そしたらね」

雪歩「長いですぅ。早く結論を言ってください」

P「ごめんね。スパイを送り込んだのよ」

春香「密猟者たちの中に?」

P「うん。そしたら全員一網打尽にできて感動したの」

響「……」

P「じゃあそういうことだから。頼むよ響」

響「わかったさー」

噂のヤレヤレ系主人公か

響のペットたちが押し寄せてきたの。まさに獣の襲撃。
もちろん大混乱だよ? みんなあせりまくりだよ?

P「よし。鎖も解けた。じゃあねー」

事務所を脱出することに成功した。

P「おーし。小鳥さんのマンションに行くぞー」

小鳥「あれ? なんか爆破されてません?」

P「本当だ。跡形もなく吹き飛んでる」

うそー。愛の巣になるはずのアパルトマン(フランス語)が……

小鳥「帰る家がないです」

P「困りましたね」

小鳥「はい」

P「ぼくんち泊まります?」

美希「はいなの」

P「え?」

小鳥「はい……って。え?」

P「美希には聞いてないんだけど」

美希「でも泊まるの」

小鳥「どうしましょう」

P「困りましたね」

小鳥「そういえばプロデューサーさん」

P「なんですか?」

小鳥「どうやって響ちゃんを買収したんですか?」

P「指チュパです」

小鳥・美希「え?」

P「響の指をチュパチュパしてあげたんです。
  これだけで何でもいうこと聞いてくれるんですよ」

小鳥「浮気はいけませんよ?」ピヨピヨ

P「ごめんなさい」

美希「美希の指も舐めていいよ?」

P「まずそうだから嫌だ。
  いいからもう帰りなさい」

美希「いやなのー!!」ジタバタ

P「あっ。遠くから真と雪歩が駆けてくる。どーしよ」

とーつぜん ヤンデレに 捕まった♪

DOー シヨ ド 素人♪

あーれは みんなの 憧れの 小鳥ちゃん じゅわあああん♪

P(……)ボー

雪歩「プロデューサー。現実逃避はすみましたか?」

P「うん」

真「さっきはふざけた真似をしてくれましたね」

P「もしかして逃げても無駄なのかな?」

雪歩「プロデューサーに発信器着いてますから」

P「ほんとだ。襟(えり)の裏についてたよ」ポイ

小鳥「捨てちゃっていいんですか?」

P「だって邪魔じゃないですか」

小鳥「雪歩ちゃんが怒ってますよ?」

P「うーん。困りましたね。とりあえず走って逃げましょう」ポイ

発煙筒を投げる。もくもくと立ち込める白い煙。
これでアイドルたちの視界を封じた。

小鳥さんと手をつないで最寄りの交番に駆けつける。

警官「どうしたのかね君たち。痴漢でもいたのか?」

P「実は事件に巻き込まれてまして」

小鳥「アイドルたちに追われてるんです!!」

警官「いきなりそんなこと言われても信じられないなー。君765プロのPだよね? 
   あんな可愛い顔したアイドルたちに襲われるとか」

P「最近のアイドルって危険なんですよ」

小鳥「さっき事務所に監禁されそうになりました」

P「信じてください。マジで殺されかねないんです」

警官「ふーん深刻そうだね。まあ茶でも飲みたまえ」

状況認識が異なるのは明らかだ。
警官は痴話喧嘩くらいにしか思ってない。

P「他の警官はいなんですか?」

警官「みんな巡回に出てるよ」

小鳥「この人数じゃ勝てないわ。美希ちゃんたちに襲われたらイチコロよ」

警官「美希ってあの星井美希かね?」

P「やたらアイドルに詳しいですね」

警官「最近娘に相手にされなくなってね。
   アイドルに夢中になることで現実逃避してるんだ」

P「さみしいですね」

警官「まあね。話を続けてくれ」

P「あのキャバ嬢がですね。俺を拉致しようとしてるんですよ」

警官「美希さんはキャバ嬢じゃない!!」ドガン

小鳥(うわー。キレてますよ)

P(もしかして美希のファンだったのかな?)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
飯食ってくる

警官「君は自分の担当アイドルをキャバ嬢呼ばわりするのかね!!」

P「どっちかっつーと風俗嬢のがあってるかな?」

警官「~~~~!!」

小鳥「めがっさキレてますよ」

P「よく怒る人だ」

小鳥「プロデューサーさんのせいですよ」

P「美希の写真あげますから許してください」

警官「」ピクッ

P「けっこうレアですよ。運転中に撮影しました」

小鳥「車内で美希ちゃんが居眠りしてる写真ね」

警官「全力で君たちを保護しよう」

P・小鳥「わーい」

伊織「面白そうな話をしてるじゃない」

P「まだ帰ってなかったのか? お兄様が心配してるぞ」

伊織「お兄様ならベルリンにいるから問題ないわ」

P「いいなーベルリン」

小鳥「西洋って憧れますよね」

警官「式はベルリンであげたらどうかね?」

伊織「させないわ」

P「うるさいなー。どこで式あげようと俺たちの自由だろ」

伊織「なんで小鳥のことがそんなに好きなのよ!!」

P「うわっ」

警官「いきなり怒鳴った」

伊織「こんなにあんたのことが好きなのに……
   どうして分かってくれないのよ……」ポロポロ

警官「君。竜宮の水瀬さんだよね? 泣いてるのかい?」

伊織「だって……あいつが分かってくれないんだもん……」ポロポロ

警官「片思いか。気持ちはよく分かるよ」

伊織「うわあああん!!」

警官「落ち着いて聞いてくれるか? 彼ならもういないよ」

伊織「え」

警官「君が泣き始めた時にはもう逃げてたよ」

伊織「あはは。何よそれ……ふふ……ふふふ……」ゴゴゴゴゴゴゴ

警官「ところで危険そうだから逮捕してもいいかな?」

伊織「何か言った?」ギロ

警官「言ってみただけです。彼なら東の方角に逃げたからね」

伊織「ありがとう」

元気よく駆けていく伊織。その後ろ姿が警官の娘と重なった。

警官(がんばれよ水瀬さん。
   彼はきっとロリコンだから何とかなるはずだ)

腹減った。最寄りのレストランはだめだろうな。
俺の自宅に行っても奴らが張ってるだろうし。

P「どこ行きます?」

小鳥「泊まる場所を探しますか」

響「それなら、うちなんてどうかな?」

P「いきなり現れたな」

小鳥「響ちゃんちで大丈夫でしょうか?」

響「うちは家族がたくさんいるから大丈夫さー」

P「じゃあお邪魔するね」

小鳥「指チュパ会場にするのは止めてくださいね」

P(え? だめなの?)

響の家はわりと綺麗だった。
動物たちも元気そうだ。

響「ただいまー。みんないい子にしてたかー?」

ワニ子「うがー」

いぬ美「わんわん」

P「シマウマは飼わないの?」

響「シマウマかー。でかいし、自分は興味ないなー」

小鳥「シマウマって日本にあまりいませんよね」

P「今日は家賃代わりに動物の世話をしてあげよう」

響「さすが一流のプロデューサーは言うことが違うな」

真美「本当だよね→」

P「双海さんだー」

真美「真美だよ!!」

P「ごめんね真美。ここ響の家なんだけど」

真美「兄ちゃんがいるとこには必ず誰かがついて来る法則」

小鳥「確かに」

P「困った法則だ」

響「真美……なんでここに?」

真美「兄ちゃんが悪さしないように見張ってんの♪」

P「むしゃくしゃした。真美の指チュパチュパしていい?」

真美「ふえ?」

P「指チュパ」

真美「いいよ/// 兄ちゃんになら」

差し出された細い指。まだ子供の指だ。

チュパ。

優しく口に含み、真美を見る。

真美「あっ……」

吐息が空気の中に消えていく。

P「チュパチュパ」

舐めてるのは人差し指。
一心不乱に舐めまくる。

小鳥「浮気現場を見せられちゃいました」

響「大丈夫。ヤンデレ対策にちょうどいいから」

小鳥「ヤンデレ対策?」

響「確かにプロデューサーは変態行為してるけど、
  小鳥のことが一番好きだからな」

小鳥「信じていいのかしら?」

チュパ行為は一分を超えた。

真美「あっ……気持ちいヨっ……」

指の先端に舌のヌルヌルした感触を感じていた。
指を舐められてる。それだけなのになぜ卑猥に感じるのか。

真美(兄ちゃんの舌づかいエロすぎ……///)

Pの正体は指チュパを極めし者だった。

P「真美。いい子だから今日は帰りなさい」

真美「ふぁい」

全身が弛緩し、四つん這いになる真美。
ハイハイしながら出て行った。

響「やっぱり指チュパは最強だな」

小鳥「でも私以外の人にされるのは心外です」

P「あとでしてあげるから。ね?」ナデナデ

小鳥「わーい///」

伊織「楽しそうね。私もまぜてよ☆」

小鳥・P「……!!」ゾク

響「伊織まで来たのか……ヤンデレ集団はキリがないぞ……」

伊織「あたしは真美や美希みたいな雑魚とは違うわよ」

P「確かになんか強そうだよね」

小鳥「ラスボスっぽいアイドルですね」

響「伊織。もうプロデューサーを自由にしてやれよ」

伊織「だーめ。こいつはあたしと結婚する運命なんだから」

P(金持ちと結婚すると苦労しそうだ)

小鳥「ごめんね伊織ちゃん。プロデューサーさんは
   私と結婚する予定だから諦めて」

伊織「嫌に決まってるでしょ」

P「もしかしてこのマンションにも爆弾とか仕掛けた?」

伊織「何で分かるの?」

P「火薬のにおいがするんだよね」

小鳥「まずいですね」

響「ぐぬぬ。動物たちだけでも助けてほしいぞ」

伊織「私の機嫌次第ね。小鳥との婚約を破棄すれば許してあげる☆」

P(やべー。下手したらみんな死ぬぞ)

小鳥(どーするんですか)

P「お腹減った」

伊織「え?」

P「死ぬ前になんか食べさせてよ」

伊織「冷静ね。まあ最後の晩餐くらい認めてもいいわ」

P「やったー」

響「自分が何か作る」

小鳥「でも食材あるかしら?」

響「うわあ。全然足りないぞ」

P「スーパーで買ってくるか」

伊織「なに一人で行こうとしてんの。
   あたしと一緒に行きましょう」

小鳥「それってどう考えても正妻の私の役割じゃないですか?」

伊織「黙ってなさい」

小鳥「うわーん」

響「いってらっしゃいませ。お嬢様」

伊織「うん☆」

P(伊織と二人きりで買い物かよ。こえー)

一番近い場所にあるスーパーに寄った。
途中で逃げ出そうかと思ったけど、手を繋がれてたから無駄だった。
へたな手錠よりも怖い。

伊織「庶民のスーパーって混んでるのね」

P「ちょうど夕飯時だからね」

伊織「今日は何のメニューにしようかしら」

P「めんどいからカレーでよくない?」

伊織「カレーだと普通ね。シチューにしましょう」

P「今六月なんだけど」

伊織「季節なんて関係ないわ。食べたら返事聞かせてもらうからね」

P「へーい」(小鳥さんが好きって言ったら殺されるのかな?)

さくっと買い物を済ませ、マンションに戻る。
響と小鳥さんはおとなしく待っててくれた。

響「伊織が作ってくれるのか? お客さんなのに悪いな」

伊織「気にしないでいいわよ。テレビでも見て待ってなさい」

しばらくして夕飯ができた。クロワッサン、クリームシチュー、
ポテトサラダなど結構な数が並んでる

P「めっちゃ洋食だね。主食がパンとか久しぶりだ」

小鳥「伊織ちゃんって料理できたのね」

伊織「プロデューサーは料理ができる女は好きよね?」

P「うん」ガツガツ

響「どんだけお腹すかしてたんだ」

P「ここ最近ロクなもの食べてなかったからね」

小鳥「お口にシチューついてますよ?」

P「ふいてくれたらうれしいな」

小鳥「んもー///」フキフキ

P「///」

響(最後の晩餐だな。伊織は確実にキレる)

伊織「」ビキビキ

P「もう食べきっちゃった。シチューのおかわりないかな」

伊織「それならあたしの分をあげるわ」

P「悪いよ」

伊織「遠慮しないで。あーん」

P「あーん」

伊織「どう?」

P「おいしー。お肉たっぷり栄養満点」モグモグ

伊織「パンもあげるわ。口開けて」

P「あーん」

伊織「もっと大きく開けなさい」

P「んあー」

まるでエサ付けされるように食べさせてもらった。
自分で食べる必要がないのは楽だ。
なんでこのクロワッサンこんなにおいしいの?

伊織「洗い物は響に頼むわ」

響「おう……」

伊織「さあプロデューサー、返事を聞かせてもらいましょうか」

P・小鳥「」ダダダダダッ

疾走。言葉にすると二文字だが、二人の逃げっぷりは凄まじかった。
まずテーブルをひっくり返し、伊織の意表を突く。
続けてデコビッチくたばれと暴言を吐き、走り出した。

エレベーターなど使ってる暇はない。
非常階段から一気に駆け下り、街中の喧騒へ消えて行った。
クズと言われてもかまわない。命が惜しいのだ。

P「はー疲れた」

小鳥「今日は走ってばっかりですね」

P「今までの例だとそろそろ新キャラが現れますね」

小鳥「あずささんとか来そうですね」

P「……ん? 誰も来ませんね」

小鳥「不思議な静寂です」

prrrrrrrrrrrrrrrrrr

携帯だった。出るつもりはないから無視する。
どうせヤンデレに決まってるから。

小鳥「いいんですか? 無視したら余計怒ると思いますよ」

P「でもめんどくさいし」

小鳥「んもー。しょうがないですね。私が代わりに出てあげます」ピッ

――なんでコトリさんが出るんですか?

感情が削ぎ落とされた声だった。
地面の底から聞こえてくるような、生理的に人を恐怖させる音色。

小鳥「」ガタガタ

P「代わりましょう。もしもし俺だけど、なんか妖怪?」

春香「私ですよ私。春香さんです」

P「おう春香か。元気ぃ?」

春香「もうすぐプロデューサーさんの檻が完成しますから
   楽しみにしててくださいねー」

P「そーなんだ→。すごいねー」

春香「怖くないんですか? 絶望するかと思ったんですけど」

P「ナチの高官に拷問されたときはもっと怖かったよ?」

春香「え?」

P「こっちの話。春香のこと通報しちゃうからね」

春香「何考えてんですか!! 困りますよ」

P「だって檻とかどうみても犯罪だよね?」

小鳥「今通報しておきました」

P「そういうことだから」

春香「じゃあ警察署にミサイルでも打ち込みますね」

数分後、遠くの方で爆撃が開始された。
最近は治安が悪くて困る。

P「警察を倒しちゃダメじゃん」

春香「私を怒らせるからですよ」

P「どーでもいいや。春香はどのくらい俺のことが好き?」

春香「一か月くらい監禁して私以外の女が見えなくなるくらいまで
   調教したいです。洗脳とも言いますね。栄養管理から性欲処理まで
   すべて面倒みます。子供も何人か作りますか? 既成事実も
   必要ですし。あと他のアイドルもいらないですよね。
   特に美希とか最高にうざいです」

P「話長いんだけど。途中で寝ちゃった」

春香「私の思い、伝わりましたか?」

P「氏ねばいいと思うよ無個性リボンさん。この地味女が」ブツッ

一方的に電話を切った。すっきりしたけどあとが怖い。

小鳥「春香ちゃんも相当病んでますね」

P「あーゆー大人しそうな奴ほど影じゃ何やってるか分かりません」

小鳥「寝床、どうします?」

P「俺の家にでも帰りますか」

小鳥「どう考えても死亡フラグですよそれ」

P「ですよねー」

俺たちはあれこれ考えた。貴音の家に行くことにした。

P「ちわー。NHKですー」

貴音「あなた様!! なぜ私の家に来たのですか!?」

P「今日泊まることがないのよ。泊まらせてちょ」

貴音「冗談じゃありません。人の家を愛の巣にしようというのですか!!」

P「うん。指チュパとかしちゃうよ」

小鳥「ごめんね貴音ちゃん。怒るのも無理ないわよね」

貴音「あなた様は私を都合のいい女としか思ってないのですね!!
   小鳥という人がいながら別の女の家に泊まるなど!!」

P「俺のYシャツあげるから」

貴音「さあ、あがってください」

小鳥(切り替えが早い……)

P「部屋はこぢんまりとしてるね」

貴音「余計なものは置きませんから」

P「おっ世界史の本がある。ロシア革命の本が多いね。好きなの?」

貴音「レーニンはフランス革命をよく研究しておりました。
   革命を維持するための赤軍。素敵です。アイドル活動の参考になります」

P(どう考えても参考になる要素ねーだろ)

小鳥「絵画の画集もあるわ。どれも難しそうね」

P「フランスの印象派が多いな。ロマン派も少しある」

貴音「セザンヌの絵は実に奥が深いですわ」

P(セザンヌの良さが分かるとはできるな。
  さりげなく下着でもあさりたいぜ)

貴音「下着でしたら今着てるものを差し上げましょうか?」

P「心を読まないでくれるかな? 心臓止まるから。
  あと目の前でパンツ脱ぐの止めなさい。ハレンチだよ」

小鳥「嫁入り前の娘がパンツ脱ぐとか」

貴音「はっ……私はいったい何を?」

P「きっと誰かに洗脳されてたんだよ。俺もたまにある」

貴音「これはお見苦しいところをお見せしました」

P「気にするな」

小鳥「鼻血出しながら言っても説得力ないです」

P「ごめんちゃい。でも貴音だって俺のYシャツ着てるし」

貴音「んはぁ……プロデューサーの匂いに包まれてるようです///」

小鳥「……」ムカムカ

P「泊めてもらう以上文句言えませんよね」

小鳥「もうお腹一杯だし、寝る時間ですね」

P「そういやお風呂入ってませんでしたね」

貴音「では三人で入りましょう」

P「それはちょっと……」

貴音「嫌なら今すぐ出て行ってもいいんですよ?」ニコ

P「すみません。調子に乗りました」

あたりまえだが、一般的なマンションの風呂はそんなに広くない。
つーか独り暮らしで大浴場なんて持ってるわけねー。

貴音「あなた様。お背中流しますわ」

P「わーい」

小鳥「私は頭洗ってあげます」

P「いたれりつくせりだー」

つーか狭い。三人が密集してるからほとんど動けねー。
こんな人数で入るべきとこじゃないよ。子供じゃないんだから。

ムニュ ムニュ

二人とも巨乳だから接近されると胸が当たる。
二人は意識してないと思う。でも自然とこうなるんだ。

貴音「あなた様? どうなさいました?」

P「ふぅ……はぁはぁ……」

冷静さを保つだけで大変だ。
俺には小鳥さんがいるってのに。

小鳥「プロデューサーさんが苦しそうピヨ」

貴音「いけませんわ。我慢は体に毒ですよ?」

まず唇が小鳥さんに奪われ、下半身は貴音が世話してくれた。

小鳥「好きですぅ……」

初めての大人のキス。相手は俺より年上だ。
やはりアイドルとは違う魅力がある。

近くで見るとすげえ美人だな小鳥さん。

貴音「まあ。こんなに立派になって……」

イチモツを指で握られた瞬間、意識が飛びそうになる。
面妖な雰囲気の貴音は危険なほど美しかった。

キスとフェラの二重攻撃。
こんなにも魅力的だったんだな。

まだ我慢できてるのが不思議なくらいだ。

湿った小鳥さんの舌が絡んでくる。
触れるたびに唾液が流れ込む。
小鳥さんの味だった。

小鳥「プロデューサーさん……プロデューサーさん……」

彼女のため込んでいた想いが、伝わってくる。
暖かい人間の感情だった。

P「いい子だ。小鳥」ナデナデ

小鳥「///」

これが夫婦の絆か。俺たちは見えない糸で繋がりあってる。

貴音「んっ……んぐっ……」

お姫ちんのフェラがどれだけ扇情的か分かるか?
唇が触れただけでイっちまいそうだった。

色っぽい吐息とせつなげな表情。もうだめだ。

貴音「ひゃあ!!」

P「汚しちゃってごめんな。すぐ洗ってあげるからな」

貴音「いいのです。お役にたてたならそれで」

P(……)キュン

小鳥「……」ムカァ

貴音(微妙な空気になってしまいました)

要するにみんなおバカでした。

風呂上りに貴音のドライヤーを借りて髪を乾かす。
すげー高そうなドライヤーだった。

そのあとは何事もなく眠りにつけた。
朝起きるとお腹に違和感があった。

ソファーで寝てたのだが、どうも誰かが乗ってるらしい。

春香「昨日はお世話になりましたね」

P「んー? そこにいるのは誰だー?」

春香「無個性リボンですよ」

P「ってことは春香か。おっはー☆ かわいさビーム☆」

春香「昨日の今日でよくそんな反応ができますね。
   命が惜しくないんですか?」

P「おっばっぴー☆」

春香「どこまでふざければ気が済むんですか?」イライラ

P「それより指チュパしない?
  まだ貴音とか寝てるでしょ。朝の五時だし」

春香「指チュパ? 何語ですか」

P「日本語だよ。人差し指を出してごらん?」

春香「……? こうですか?」

伸ばされた指を一気にしゃぶる。

春香「はう///」

P「ペロペロ」

性格はクズでも指は別腹。美少女の味がする。

春香「あんっ……くすぐったいっ……です……」

ハンカチでも噛みそうな顔で言ってる。
何とも言えぬ刺激を喰らえば誰もでもこうなるよ。

P「ん~~~」

緩急をつけてペロペロする。
おんなじ刺激を繰り返すのは二流さ。

春香「あうううぅ……」フルフル

さらに吐息が激しくなった。
いい感じだな。この調子で骨抜きに……

貴音「朝からナニをしてるんですか?」

P「ごめんなさい」

怒られちゃった。

春香「いいとこで邪魔しないでくれますか貴音さん」

貴音「天海春香。どうやってここに入ってきたのですか。
   マンション中にソ連製の赤外線センサーを張り巡らしてたのに」

そんなのあったのか。どうりで夜は静かだったわけだ。

春香「一晩かけて解除しましたよ?」

貴音「どこのジョバンニですか。もはや人の粋を超えてます」

P「無個性のくせにやるじゃん」

春香「次にその名前で読んだら頭吹き飛ばしますね」

P「さーせん」

貴音「その前に春香の手を吹き飛ばしてあげますわ」

春香「ふーん。言ってくれますね」ギロ

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風呂入る そろそろネタ切れそうだし、落としてもいいよ

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