楓(ふと、ロッカーの上を見上げた時に見えた丸いもの)
楓(少し背伸びをして、やっと届くくらいの位置にあったその物体は……桶)
楓(そして、その中に詰め込まれた石鹸の入った箱、垢すり、シャンプーのボトル、洗顔ブラシ、そして……髭剃り)
楓(これは……)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1365958320
楓「プロデューサー」
P「あ、楓さん。レッスンお疲れ様です」
楓「ええ、プロデューサーも。ところで」
P「何か?」
楓「温泉……行きたいです」
P「はぁ……そうですね、またロケとか組めるよう頑張ります」
楓「それも素敵ですけど……前に一緒に行きませんかって言ったこと、覚えてます?」
P「え、アレ本気だったんですか……自分も行きたいですね、温泉」
楓「温泉たまごも美味しいですよ」
P「そうですね。自分は蒸かしたての饅頭とか好きです」
楓「一人で行くなんてずるいです」
P「え」
楓「行ったんでしょう?」
P「いえ?」
楓「じゃあ、あの温泉セットはプロデューサーのでは……」
P「温泉セット?」
楓「ロッカーの上にあった桶の……」
P「ああ、アレですか。風呂道具ではありますけど」
楓「やっぱり行ったんですね……私も行きたかったのに」
P「温泉じゃないですよ」
楓「え?」
P「温泉じゃなくて、銭湯です」
P「一時期大忙しで泊まりこんでたときがあったじゃないですか」
楓「ああ、プロデューサーの寝ぐせが立ってたり……」
P「覚えてなくていいことを……」
楓「ズボンのチャックが開いてたり……」
P「どこ見てんですか」
楓「いつも疲れてそうでしたけど、意外とさっぱりしてましたよね」
P「まあ、外回りもありますし、年頃の女性方の前で何日も風呂に入ってないってのも良くないですし」
P「近場でいいところを見つけたので、何回か行くうちに道具持ち込んだだけですよ」
楓「そうなんですか…温泉じゃないんですね」
P「ええ、残念でしたね。鉱泉とは書いてありましたけど」
楓「…どう違うんでしょう?」
P「……さあ?」
P「うーん、そんな話してたら久しぶりに行きたくなりました」
楓「あら、お仕事は終わりですか?」
P「ええ、キリもいいですし。お湯に浸かりながら営業のアイデア考えると、意外と良い感じに捗るんですよ」
楓「まあ……プロデューサーはお風呂でみんなのことを考えてる、と」
P「確かに考えてますけども」
楓「営業のええ偉業……ふふっ」
P「……では、そういうことで。お疲れ様でした」
楓「はい、お疲れ様でした」
P「えーと…あった、これこれ。さて、久しぶりに銭湯にー」
楓「さあ行きましょう、プロデューサーを先頭に……ふふっ」
P「うおっ、楓さん? どうしたんですか」
楓「私も行きたいです、銭湯」
P「へ? あの、温泉じゃないですよ」
楓「わかってますよ」
P「……お酒飲んだり卵ゆでたり風景楽しんだりはできませんよ?」
楓「おーけー、です」
P「まあ、いいんならいいですけど……あれ、でもアイドルと銭湯ってどうなんだ」
楓「さあ行きましょうプロデューサー。せっけん話でもしながら」
P「……楽しそうだしいいかぁ」
P「そういえば、道具はあるんですか?」
楓「タオルくらいはありますから、後はお風呂屋さんで買おうかと」
P「ああ、それがいいですね」
楓「どんなところなんですか?」
P「そうですね、昔ながらのってのとスーパー銭湯の間くらい…ですかね?
ジャグジーとか、薬風呂とか打たせ湯とかがあって、あと休憩所があるくらいの」
楓「へぇ……ふふっ、楽しみです」
P「温泉かぁ……楓さん、行きたい温泉とかありますか?」
楓「まあ、連れて行ってくれるんですか?」
P「企画とかである程度なら聞いてもらえるかもしれませんよ」
楓「……むぅ」
P「そんな顔されましても」
楓「それじゃあ、プロデューサーのお薦めの温泉は?」
P「おすすめですか……蛍が見られる温泉とか行ったことありますね」
楓「まあ」
P「夕暮れの川辺に、蛍の灯りがちらちらと」
楓「素敵ですね」
P「あとは…正月だったかな。海辺の露天風呂で、星が綺麗に見えるんですよ」
楓「露天風呂の醍醐味ですね」
P「目の前が海で、波の音聞きながら夜空を眺めてみたり」
楓「行ってみたいですね……」
P「あ、でもそこ混浴でしたね」
楓「……プロデューサー」
P「あいにくメガネ外すと見えないもので、おとなしく上むいて星見てましたけど」
楓「……見えたら、みたいですか?」
P「……まあ?」
楓「……ふふっ」
P「と、ここです」
楓「この下駄箱の鍵の仕組みって凄いですよね」
P「同感です。回数券はありますから、石鹸とか先に買ってて下さい」
楓「チケットも自分で買いますよ。エチケットです……ふふふっ」
P「いえ、正直そんな使わないでしょうし。余ってるんですよ」
楓「それじゃあ……お願いします」
P「はい」
楓「ええと、石鹸とシャンプーと…」
P「楓さん、時間大丈夫ですか?」
楓「え? はい、特には」
P「じゃあ、1時間半くらいでいいですか? もちろん早く出てもいいですし、もっと長くてもいいですけど」
楓「プロデューサー、結構長湯なんですね」
P「家じゃそれほどでもないんですけどね。やっぱり足が伸ばせると違います」
楓「わかります。それじゃあ、また後で」
P(はー、やっぱでかいシャワーは気持ちいいよなー)
P(熱めで足の伸ばせる風呂、凝った背中や足を解すジェットバス)
P(ぬるめで全身くつろげるジャグジー)
P「くはー……やっぱ風呂はいいわー……」
P(温泉かぁ……前の収録の時も大評判だったしなぁ)
P(そりゃそうだよなぁ、楓さん美人だしスタイルいいし)
P「……よくよく考えると壁の向こうにはその楓さんがいるわけだ」
P「………」
P(……温泉ロケ、絶対とりつけよう、うん)
楓「ふぅ……」
楓(レッスンの疲れ、ちゃんととらないと…)
楓(寝風呂とか座風呂とか、こういうのもあるのね)
楓(座風呂にざぶー……)
楓(天井が三角形……壁の向こうにはプロデューサーもいるのよね)
楓(……)
楓(体、洗おうっと)
楓「……」
楓「……」←指を広げてジャグジーの泡を集めている
楓「……」←手を持ち上げて泡が割れる様子を眺めている
楓「……」
楓「……」←両手で同じ事をしてみる
楓「……」←どっちが先に全部割れるか予想している
楓「……」
楓「……」←外れた
楓「……」
楓「……」←浴槽のへりの水滴を眺めている
楓「……」
楓「……」←指先から水滴を垂らして成長させている
楓「……♪」←隣の水滴とくっついた
楓「ふぅ……」
P「あ、楓さん」
楓「プロデューサー」
P「フルーツ牛乳ですか」
楓「プロデューサーも?」
P「今日はそんな気分でしたので。どうでした?」
楓「ええ、とても気持ちよかったです」
P「なによりです」
P(湯上りでほんのり朱の入った肌)
P(艶があってふんわりとした髪)
P(くはー)
P(楓さんマジ湯上り女神)
楓「?」
楓「ところでプロデューサー。この後のご予定は?」
P「特に無いですね。強いて言うなら帰って寝るくらいでしょうか」
楓「ふふっ。プロデューサー、私お酒が飲みたいです」
P「いいですね。自分も飲みたいです」
楓「温泉にも行きたいですけど、こうした近場のお風呂もいいかもしれませんね」
P「そうですか?」
楓「そうですよ」
楓(だって、好きな時に来られるでしょう?)
P「あ、その道具どうしましょうか。袋でも貰ってきます?」
楓「そうですね……あ♪」
P「?」
楓「プロデューサーのその桶に入れておいてもらえますか?」
P「へ」
楓「だから」
楓「今度使うときには、誘ってくださいね?」
おしまい。
楓さんと温泉めぐりしたい。
読んでくれた人ありがとう。
おしまいと言ったが、せっかく使わしてもらってるので他にも何人か書きたいなーと思うので暇つぶしにでも見てくれるとうれしいです。
———後日———
比奈「きーたッスよプロデューサー。楓さんと湯けむり慕情したって」
P「誰から」
比奈「楓さんッス」
P「どう言ったか知らんが慕情はしてない、と思う」
比奈「アイドルとお風呂行ってる時点でどーかと思うッスけど」
P「ごもっともー」
比奈「それででスね、プロデューサー」
P「ん?」
比奈「私も連れてって下さいよー」
P「待てぃ」
比奈「いいじゃないッスかー、一人も二人も似たようなモンッスよ」
P「どーかと思う」
比奈「楓さんにも許可もらってまスから!」
P「どんな許可だ」
比奈「ロッカーの上のお風呂道具は使ってもいい、って」
P「半分は俺のだよ」
比奈「まあまあ、アタシもお風呂行ってご飯奢ってもらってのリア充ルートしたいんスよー」
P「それが目的か。あと奢ってはいない」
比奈「冗談ッス、ちゃんと自分で出すッスよ。漫画のネタになるかなーくらいの気持ちッスから」
P「……古き良き富士山の絵の銭湯ってわけじゃ無いからな。その辺を期待するなよ」
比奈「わかってるッスよ。それじゃ、行きましょー」
P「漫画のネタって、今度は風呂の話でも描くのか?」
比奈「んー、まあ……そういうのもアリかな、と。ほら、温泉回は基本じゃないッスか」
P「まあ、そうかもしれんけど」
比奈「かのこわしや会社だってその後は温泉回でしたから」
P「あぁ、そうだったな」
比奈「それに、やっぱり人体を描くなら裸の方が練習になりますし?」
P「あんまり他の人をジロジロ見るなよー」
比奈「プロデューサーじゃあるまいし。それにメガネはずしたらそこまではっきりとは見えないッスよ」
P「……そんなにジロジロ見てるか、俺?」
比奈「自覚ないんスねー」
P「ところで、荒木先生的には風呂ネタってどうなんだ?」
比奈「そりゃあもう、色々オイシイッスよね」
P「色々ねえ」
比奈「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
P「ほう」
比奈「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
P「ああ、髪下ろしてたり」
比奈「いいッスね」
P「ちょっと火照ってほんのり桜色だったり」
比奈「たまんないッスね」
P「確かに、普段と違う一面ってのは魅力的か」
比奈「そうッスよー」
P「ところで比奈は温泉ロケとか興味あるか?」
比奈「い、いやアタシはそのー、服やらでブーストしないとそういう自信は無いので…」
P「そうか?」
比奈「そういえば、男同士で温泉とかってどんな感じなんッスか? やっぱり覗きやろうとするんッスか?」
P「ああいうのは漫画の中だけだ。社会的に終わる」
比奈「そりゃそーッスよねー。あ、じゃあアレやらコレやら比べたりするのは?」
P「せいぜい高校生くらいまでじゃないか」
比奈「そんなモンッスか」
P「女同士は大きさ比べやらするのか?」
比奈「セクハラッスよプロデューサー」
P「女から男もセクハラに入るからな?」
比奈「むう」
比奈「銭湯やら温泉やらのあの『カポーン』って音、なんなんスかね?」
P「んー……やっぱり桶じゃないか?」
比奈「実際どうなんッスか、聞こえるんスか?」
P「放り投げるくらいすれば鳴るだろうけど、そこまでやると正直うるさいと思うぞ」
比奈「自分で置いて聞いてみるッスかねー」
http://i.imgur.com/XXB6mdP.jpg
http://i.imgur.com/qrlhEPf.jpg
http://i.imgur.com/9OxYVAO.jpg
荒木比奈(20)
比奈「そういえば菜々さんもCDデビューッスねぇ」
P「感慨深いな」
比奈「ボーカルレッスンの時にいろんな曲歌ってましたからねー」
P「実はサンプルの中にこっそりラブラブビッグバンを混ぜ込んどいた」
比奈「アンタどこに喧嘩売ってるんスか!?」
P「いっぺん歌ってもらえんだろうか」
比奈「ルートによってはガチじゃないッスか」
P「ひょっとしたら知り合いかも知れん」
P「と、ここだ」
比奈「確かに『いかにも銭湯』って感じとは違うんスね」
P「ところで比奈は長湯するのか?」
比奈「うーん、あんまりしないッスねー」
P「じゃ1時間くらいにしておくか。早く出てもいいけど」
比奈「あ、いやいや。プロデューサーこそ気にしなくていいッスよ」
P「そうか?」
比奈「漫画のネタでも考えてますから」
P「じゃ、後でな」
比奈「はーい」
P「なんだかんだ言ってるけど、比奈もスタイルいいと思うんだがなぁ……」
P「……カポーン、ねぇ」
P「けどあれ以上に合う擬音ってのもないなぁ」
P「よくわからんが偉大だな、カポーン」
比奈「へー、なかなか広いお風呂ッスねー」
比奈(えーと、シャワーは……あ、ここッスね)
比奈(うーん、せっかくだからポーズとってみるッスかね。シャワーシーンっぽく)
比奈「……いやいや、誰得ッスか」
比奈「んぅ〜……いやー、思った以上に足伸ばせるおフロってのはいいッスね〜……」
比奈(軽くマッサージもしときまスかね)
比奈「んんー……っふぅ」
比奈「あ、ジェットバスとかもあるんスね。どれどれ」
比奈「おぉ〜……こ、コレはなかなか強いッスねぇ〜……」
比奈「うぁー、なんかジンジンする……」
比奈(結構入った気になってたけどまだ30分しか経ってないとは…)
比奈(長湯するなら温めの所じゃないとキツそうッスね)
比奈「あ、この薬風呂はぬるめでいいかも……」
比奈「えーと、なになに……玉露?」
比奈(玉露ってお茶のアレッスよね、お高いの)
比奈(……)
比奈(『玉露ってあの高いお茶だよね!どんな味なんだろ』『飲んじゃダメー!?』)
比奈(うーん、ツッコミ不在じゃさせられないッスね)
http://i.imgur.com/7k6EmNs.jpg
安部菜々(17?)
比奈(おフロで歌うと音が反響して上手くなった気がする、とは言うッスけど)
比奈(さすがに銭湯じゃあできないッスよねー、というか広いし)
比奈(……)
比奈(小声ならいいかな……)
比奈「〜〜♪」
比奈「はー、さっぱりしたッス。いやー、なかなか悪くないモンでスねー」
比奈(さ、ぱっぱと着替えてーっと)
比奈(おー、鏡も結構大きいッスね。あ、ドライヤードライヤー)
比奈(んー、よし。変なとこはないかな)
比奈(えーと、プロデューサーは……あ、いたいた)
比奈(なんというか、スーツ着てると風呂あがりって感じ薄いッスねー)
比奈(……ん? 風呂あがり?)
------------------------------------------------------------------------
「男同士女同士だったら普段とは違う一面が見れたり、普段話せないこともお風呂の雰囲気にまかせて語り合ったり」
「男女にしたって、普段は見ることのできないお風呂あがりとか見どころ満載じゃないッスか」
------------------------------------------------------------------------
比奈(自分が見てるということは)
比奈(プロデューサーもアタシを見ることができるということで)
比奈(普段見られることのないお風呂あがりが、プロデューサーに見られ
P「お、比奈。出たのか」
比奈「うひゃい!?」
比奈「ぷ、プロデューサー。おつかれさまッス」
P「風呂入って疲れたのか? ちゃんと疲れ取らないとダメだぞ」
比奈「いやーアハハー。ダイジョーブッスよーゆっくりできたッスよー」
P「ならいいけど……何でバスタオル被ってるんだ?」
比奈「いやー暑くってでスねー」
P「ドライヤーかけたんだろ? 髪ぺったんこになるぞ」
比奈「いやそのぅ」
P「……実は比奈も結構髪ふわふわしてるよな」
比奈「うぇ!? こ、コレはどっちかっていうとボサボサ」
P「初めて会った時ならともかく、最近はちゃんと整えて綺麗な髪してるじゃないか」
比奈「そ、そうッスか? その、て、照れまス……へへへ」
P「と、何か飲むか? 水分はちゃんと取れよ」
比奈「あ、そ、そうッスね。えーとー」
比奈「ビン牛乳、コーヒー牛乳、スポーツドリンクに……ビールの自販機なんてのもあるんスね」
P「そうだなぁ、風呂あがりのビールってのもうまいしなぁ」
比奈「うーん、アタシは言うほどビールおいしいと思えないッスけど」
P「飲み慣れてないとそんなもんだ。もし興味があるなら、ここで飲むのは我慢して店で頼むのを勧める」
比奈「そんなに違うッスか?」
P「ああ。指の跡がつくくらい冷やしたジョッキに注がれたビールは、缶とはまったくの別物だ」
比奈「むう……ちょ、ちょっと試してみようかな……?」
P「なら、そろそろ行くか? 食事までって話だしな」
比奈「ラジャッス。はー、こうしてまたひとつプロデューサーに変えられちゃうんでスねー、私」
P「えらく語弊がある気がする」
比奈「いーんスよ、だって」
比奈「Pさんが変えてくれたおかげで、こんなにも充実してるんでスから!」
おしまい。
比奈ちゃんと酒飲みながらネタ出しあいたい。
———さらに後日———
菜々「ただいま戻りましたー!」
P「ああ、菜々さん。お仕事お疲れ様です」
菜々「ホントですよ〜、今日なんて特に動きが多くて、若い子って凄……あああそうです! ナナも若いから凄いんです!」
P「ですね」
菜々「じゃなくてですね! 比奈ちゃんから聞いたんですが」
P「はぁ」
菜々「ナナもお風呂に連れて行って下さいっ♪」
P「は」
菜々「ピピッ、電波が届きました! プロデューサーに銭湯に連れて行ってもらうと吉、だそうですっ!」
P「ウサミン星の電波ってそんなおみくじみたいなモノでしたっけ?」
菜々「随分長らく行ってないですし、たまにはナナも広いお風呂でリフレッシュしたいんですよぉ〜」
P「……ですか。わかりました、もう少ししたら仕事も終わるので待ってて下さい」
菜々「はーいっ! お背中お流しします、ご主人様っ♪」
P「そーいう店とちゃうから」
菜々「それにしても銭湯ですかー、聞くところによるといろんなお風呂があるそうですね」
P「そうですねー、昔は熱いのと普通のと水風呂くらいと富士山の絵くらいだと思ってましたけど」
菜々「あ、でも冷房とかは今もあるんですかね、あの冷蔵庫よりおっきいの」
P「あー、ゴウンゴウン音立てるあのデカイの」
菜々「そうですそうです、あれの前で濡れタオルを振ると冷たくなって気持ちいいんですよね!」
P「やりましたねー」
P「そういえば声優で主題歌狙ってますけど、どんなアニメがいいとか希望あるんですか?」
菜々「うーん、ナナとしてはやっぱりみんなに知って貰いたいですね」
P「となると、目指せゴールデンタイムですか」
菜々「晩ご飯の時に家族みんなで見てもらえるとか素敵ですねっ♪」
P「何度も聞いてるとずっと覚えてますからねー」
菜々「頑張ればウサミンとして出演させてもらえたりしますかね?」
P「さらし首の上島流しにされたりするかもしれませんね」
菜々「ナレーター!?」
P「朝の方はどうですかね?」
菜々「子どもたちにもウサミンパワーで夢と希望を与えちゃいますよー!」
P「うん、頑張って仕事取ってきましょうとも」
菜々「お茶の間のアイドル目指しちゃいますよー!」
P(なんだか員数外<イレギュラーナンバー>という言葉が頭をよぎった)
P「と、つきました」
菜々「こういう銭湯は初めてだからドキドキしちゃいます♪」
P「ウサミン星には無いんですか」
菜々「いえ、ナナが行ったことがあるのが昔ながらの……ハッ!?」
P「今でもあるところにはありますから、富士山の絵の銭湯」
菜々「で、ですよね!」
P「あ、でも最近は牛乳瓶の紙蓋はなくなってますね」
菜々「え、そうなんですか!? 集めたりしてたんですけど残念ですねぇ」
P「では、また後で」
P「菜々さんも仕事が増えてきたなぁ……いいことだ」
P「ただ、レッスンとかの量を調節しないとなぁ」
P「あの体であのバイタリティは実際凄いけど、体壊したら元も子もないし」
P「どっちも疎かにはできないし、せめて休める時には出来る限り疲れをとって貰いたいもんだ」
菜々「広いですねー、えーとまずは体を洗って……」
菜々「ふーんふんふーん♪」
菜々(んー、シャワーもいいですけど桶に溜めて一気に流すのが気持ちいいんですよねー♪)
菜々(髪も洗って〜)
菜々(…今の長さならできるかなぁ)
菜々「ティモテ〜♪ ティモテ〜♪ ティモテ〜♪」
菜々(うーん、まだ短いですかねー)
菜々(あ、打たせ湯なんてあるんですねぇ、やってみましょう)
菜々「あばばばばばばば」
菜々(こ、これは思ったよりも勢いががが)
菜々(あ、でも肩気持ちいいかも)
菜々(電気風呂かぁ……お湯の中で電気って大丈夫なんでしょうか?)
菜々(そろーっと……わ、ピリピリする)
菜々(なんだか貼り付けるタイプのマッサージ機みたいかも……)
菜々(こっちは座風呂ですかー……おお、背中と腰とふくらはぎと足の裏がいっぺんに刺激がっ)
菜々(はふー……これは癖になりそうですねぇ)
菜々(あ、露天風呂もあるんですね)
菜々(あんまり広くないかなー……でも、ナナのアパートのお風呂よりは何倍も大きいですけど)
菜々「あ、空が綺麗……」
菜々(ちょっと前まで眺めてるだけだった、キラキラした世界にいるんだなぁ)
菜々(お仕事だってレッスンだって大変だけど……アイドル、すごく楽しいし)
菜々(……えへへ、こうしてのんびりお湯に浸かってると、小さい頃を思い出すなぁ)
菜々(お母さんと一緒にお風呂入って、背中流しっこして、お買い物して)
菜々(テレビでアイドルが歌ってる番組見ながらご飯食べて、ナナもアイドルになるんだーって笑って)
菜々(ゆめ、かなえちゃった)
菜々「いやー、これはスッキリ爽快ですねぇー」
菜々「わ、マッサージ機もあるんですね。ちょっとかかろうかなー……」
菜々「ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜……効くぅ〜……」
P「満喫してるようでなによりです」
菜々「ぷ、プロデューサーさんっ!?」
P「ごゆっくりどーぞ。フルーツ牛乳とコーヒー牛乳、どっちがいいですか」
菜々「えと、じゃあフルーツ牛乳で……あ、ありがとうございます」
P「いえいえ」
菜々「あ、ホントに紙蓋無いんですね」
P「エコなんですかねえ」
菜々(ハッ!? ひょ、ひょっとしなくてもナナは今すっぴんなのではっ!?)
菜々(いやお風呂あがってまたお化粧ってのもしかしPさんが前に! 前に!!)
P「して、何か晩ご飯に希望はありますか」
菜々「へぇあ!?」
P「ヘアッ?」
菜々「え、っと。本当にいいんですか?」
P「ええ」
菜々「その、ですね。もしよかったら、お買い物して、ナナのおうちでテレビでも見ながら晩ご飯、っていうのは……」
P「む」
菜々「あはは、やっぱりマズイですよね」
P「いえ、予想外だっただけで……それでいいのであれば、お呼ばれさせて頂きますが」
菜々「……! はいっ、ウサミンハウスにご招待ですっ!」
P「じゃあ、何か作りますか?」
菜々「いえ、お風呂入ったのにそこまで手を煩わせる訳には行きませんから、お惣菜でも買いましょう」
P「うーん……お惣菜あっためただけってのも寂しいですし、あとで台所貸してください。簡単なものでも作りましょう」
菜々「本当ですか!?」
P「オムレツくらいであれば」
菜々「楽しみですっ♪」
P「大げさな」
菜々「そんなことないですよ、レンジでチンしたものだけって不思議と物足りないですし」
P「まあ、喜んでいただけるならなによりですが。じゃあ、行きましょうか」
菜々「ハイッ! その、Pさん。今日はありがとうございました」
P「いーえー」
菜々「今日はすっごくリフレッシュできました。だから、機会があったらまた」
菜々「こうやって、アイドルじゃないナナと、一緒に居てくださいね? ご主人様っ♪」
おしまい。
菜々さんとウサミンハウスでなつかしアニメのビデオとか見たい。
———またまた後日———
光「裸の付き合いをしよう、P!」
P「おつかれ光。あと言葉は選べ」
光「まあまあ、細かい事はいいじゃないか!」
P「で?」
光「アイドルとプロデューサーともなれば師弟みたいなもの、いや相棒! 一心同体といってもいい!」
光「同じ釜の飯を食ったり風呂に入ったりしてさらなる信頼関係を築いていくんだ!」
P「つまり?」
光「アタシも銭湯行ってご飯食べに行ってみたい!」
P「ナンジョルノ、お前もか……誰から聞いた」
光「菜々さん!」
P「そうか……じゃ、晩飯に希望があれば考えとけ」
光「おう! 楽しみだなー♪」
光「熱血ぅ♪ あたっくぅー♪」
P「しかし、みんなそんなに風呂が好きかねぇ」
光「プロデューサーだってみんなと毎回行ってるんだろ?」
P「まあそうだが」
光「菜々さんが言っていた。風呂は命の洗濯だ……ってな」
P「そうか……そういえば久しぶりに見たなその765Tシャツ」
光「ああ! 風呂に行くって決めてたからこれ着てきたんだ!」
P「さっき師弟だの一心同体だの言ってたのはそれか」
光「なんたって最高だからな!」
P「そうだな」
P「ところで光は特撮番組に出たらどういう役をやりたいんだ?」
光「それはもちろん、皆に夢と希望を届けるヒーローだっ!」
P「それにしても色々いるからなぁ。じゃあ…ライダー」
光「カッコいいよな! 人々のために戦い、世界の平和を守る!」
光「手に入れた力に苦悩したり、時には力及ばない事もあっても、決して諦めない!」
光「……あ、でも女子だと……難しいの、かな」
P「まあ、基本男の子向けだし、主役とはいえ女の子のマネするのはちょっと恥ずかしい気持ちはあるかもな」
光「むう……」
P「とはいえ、最近は劇場版で女の子がライダーになったりすることも多いし」
光「なでしことかキバーラとかファムとか!」
P「変身しなくても、ヒロインだって勇気をくれるぞ」
光「……そうだな! ヒーローは、絶対諦めないんだもんな!」
P「そうそう、その意気だ」
光「徳島のアイドル仮面、参上!」
P「どうしてそこを選んだ」
P「戦隊だったらどうだろう? レッド」
光「リーダーだな!」
P「底抜けに明るいムードメーカーなタイプ、クールだけど内に秘めた情熱は誰よりも熱いタイプ」
光「薫姫も凛々しくてカッコよかったよな!」
P「薫……ああうん、そうだな」
光「ああ、うちの事務所の薫は底抜けにかわいいな!」
P「そうだな!」
光「うん、挫けそうな時に勇気を与えてくれる。そんなヒーローがレッドって感じかな」
P「ピッタリだな。俺も何度光に勇気をもらったことか」
光「P……へへっ、あたりまえだっ! アタシはアイドルでヒーロー、南条光なんだからな!」
P「ブルーとかイエローとか……おっと、もう到着だ」
光「あれ、もう? まだ他の色とかウルトラマンとかメタルヒーローとか話したかったんだけど」
P「また今度な。えっと、回数券……あ、1枚しか無い」
光「ん? ああ、アタシの分は自分で買うから」
P「未成年にだけ払わせるわけに行くかい。ま、1枚でいいか」
光「回数券じゃないのか?」
P「何でこんなに何回も来てるのか不思議だしな…券無かったら来ないだろ」
光「んー、そうかな。それにしても、この券売機変形しないかな」
P「してどうするんだよ……ほれ、券」
光「ありがとう! じゃあ、後でな!」
P「ああ」
光「おおっ、広い! うちの風呂の何倍あるんだろうなー」
光「まずは体を流して……よし! ここの一番広い所にしよう」
光「くぅーっ…! ちょっと熱いのがいい感じだなぁ…」
光「……あ、ここから熱いの出てる」
光「…………あつっ! ちょ、ちょっと近づきすぎたかな」
光「打たせ湯? このボタン押せばいいのかな」
光「……ん? 上、わぶっ!?」
光(あー、お湯が降ってくるのかー。結構勢い強いんだなぁ)
光(……なんだかこれ、修行っぽくないか!?)
光(精神統一して、この滝の勢いさえ気にならない程に……!)
光(……)
光(……! 今、アタシは無の境地に!)
光「……あ、お湯止まってる」
光「電気風呂? 水の中で電気って平気なのか?」
光「そろーっと……うわ! 手がびりってする!」
光(これって何がいいんだろう……ハッ、これは!)
光(こう、電撃攻撃を受けた時の演技のレッスンに!)
光(うわぁぁぁっ! くそっ、体がしびれる……!)
光(敵『アーッハッハッhゲホッゲホッ、どうやら正義のヒーローもここまでのようね!』)
光(くっ、こんな攻撃……うぉぉぉっ!)
光(敵『なッ、まだ動けるっていうの!?』)
光(フッ、アタシはヒーロー……!)
光( も う 慣 れ た !)
光「……ふぅ。意外と悪くなあばばばばば!? で、電極近くは強い!?」
光「うー、ひどい目に会った……へー、ここは水風呂かー」
光「どれどれ……冷たっ! これ何度……これで20度!? プールよりずっと冷たいような……」
光「なになに……足に掛けて、徐々に慣らしていって下さい、か」
光「えーと……うひぃ、つめた!?」
光「お腹とか胸とか……うう、こんなのかけてられるか!」
光「ヒーローは度胸! 行くぜ行くぜ行くぜぇー!」
光「せいやぁーっ!」
P「…………とかやってんのかねぇ」
\ つめったぁ———っ!!? /
P「!?」
光「うー、ひどい目に会った……」
P「何かすごい声が聞こえたけど大丈夫か?」
光「あ、うん。ちゃんと温まったから」
P「そうか? まあ、ならいいんだが」
光「あ、ビン牛乳だ。アタシこれにしようっと」
P「じゃあ俺もそうするかな」
光「背筋を伸ばして! 腰に手を当て!」
P「ぐいっと」
光「んっ、んっ、ぐっ、んー……ぷはぁっ!」
P「満足したか?」
光「ああ! ここの風呂が気に入った!」
P「そうか、よかったな」
P「で、晩飯は決まったか?」
光「そうそう。アタシ、お小遣いが貯まったから行きたい所があったんだ」
P「ん?」
光「P! アタシ」
P「ん」
光「……ブラックステーキ、食べてみたい……!」
P「……ああ、アレかぁ」
光「だ、ダメかな?」
P「いや、いいぞ。行くか」
光「本当かっ! さっすが相棒だ!」
P「牛すじ煮込みも頼むかなー」
光「なあP、またこうやって一緒に来ような!」
P「ん? ああ……そうだな」
光「へへっ、なんたって」
光「アタシの元気の源は、いつだって相棒だっ!」
おしまい。
ナンジョルノとロケ地巡りとかしたい。
あとてつをはイケメン
———またしても後日———
薫「おつかれさまでー!」
P「ん、お疲れ様。今日のレッスンはバッチリだったな」
薫「えへへ、かおるがんばったよ!」
ルキトレ「今日は特に動きがよかったですね。プロデューサーさんが見てたからでしょうか?」
薫「えへー」
P「それじゃ、送っていくから着替えて来い」
薫「はーい!」
P「ルキトレさんもお疲れ様です。いつもありがとうございます」
ルキトレ「いえいえそんな! 薫ちゃんは飲み込みが早くて教え甲斐がありますよ」
P「そうですね、ここのところの薫の成長は目ざましいものがありますね」
ルキトレ「……ところでプロデューサーさん、薫ちゃんが言ってたんですけど……」ピピピピピ
P「あ、すみません電話が……早苗さん? はい、Pですが」
P「お疲れ様です。ああ、終わりました? それは何よりで……直帰? 構いませんが」
P「はぁ……分かりました、程々にして下さいよ? はい、お疲れ様です」
ルキトレ「どうかしたんですか?」
P「いえ、早苗さんが仕事帰りによさそうな居酒屋を見つけたから寄って行きたいと……で、薫が何か?」
ルキトレ「いえ、そのー……薫ちゃんがですね」
薫「せんせぇ、着替えました!」
P「ん、ああ」
薫「それでね、かおるね、せんせぇとおふろいきたーい!」
ルキトレ「……って」
P「薫もか……」
ルキトレ「も!?」
P「ちなみに薫は誰から聞いたんだ」
薫「ひかるさん!」
P「だよなぁ……とはいえ、もう券無いしな」
薫「せんせぇ、かおるはつれてってくれないの……?」
P「むう……ちょっと待っててくれるか」ポパピプペ
P「……あ、もしもし早苗さんですか? もうお店入って……2杯目?」
P「いえ、いいお店の様で何よりです。なんでもないのでごゆっくりどうぞ」ピッ
ルキトレ「あの、お風呂って、どういうことなんですか!?」
P「……ルキトレさん、この後ご予定ありますか?」
ルキトレ「え!? わ、わたしですか!? ええと、特には無いですけど……」
P「入浴代こっちで持ちますので、薫と一緒に銭湯入ってくれません?」
ルキトレ「え、ええ!? せ、銭湯って……銭湯?」
http://i.imgur.com/Y64fwZL.jpg
http://i.imgur.com/6rvafSz.jpg
龍崎薫(9)
http://i.imgur.com/pU6MVtK.jpg
ルーキートレーナー(19)
http://i.imgur.com/3Bvi3MA.jpg
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片桐早苗(28)
薫「おっふろー、おっふろー♪ せーんせぇーとおっふろー♪」
P「みんなここまで行きたがるとは思わなかったんですけどねぇ」
ルキトレ「なんと言いますか……みんな楽しいんですよ、プロデューサーさんと一緒にいるのが」
P「なんと言ってよいものやら」
薫「せんせぇー、ルキトレさーん、はーやーくー!」
P「はいはい」
ルキトレ「かわいいですね、薫ちゃん」
P「ですね」
P「薫は銭湯初めてか?」
薫「うん! ママやパパと一緒に入ったりはするけど、銭湯ははじめて!」
P「なるほどそうか……それじゃあ、せんせぇとお約束だ」
薫「やくそくっ!」
P「お風呂に入る前に体を洗うこと」
薫「はいっ!」
P「あんまり大声をだしたり、走り回ったりしないこと」
薫「はいっ!」
P「熱くなったら、のぼせる前にお風呂からでること」
薫「はーいっ! せんせぇと約束しまー!」
P「あと水分はとっておくこと。はいこれスポーツドリンク」ガコン
薫「せんせぇありがとー!」
P「ルキトレさんもどうぞ」ガコン
ルキトレ「あ、ありがとうございます」
P「初めて家族と銭湯行ったのも、薫の歳の頃だったかなぁ」
ルキトレ「そうなんですか?」
P「正直、あの頃は風呂に長く浸かってるだけって退屈で仕方ないんですよね」
ルキトレ「あぁ、確かに。9歳くらいの時にじーっとしてるだけなんて我慢できませんよね」
P「それに、薫ひとりだとさすがに不安ですし。ルキトレさんが来てくれてよかったです」
ルキトレ「いえ、そんな! わたしこそ誘っていただいて」
P「ルキトレさんがいるなら1時間半でいいかな。すみませんが、薫の面倒見てやって下さい」
ルキトレ「ふふっ……ええ、任せて下さい。バッチリ薫ちゃんの疲れもとってあげます!」
薫「とうちゃーく!」
P「よもやまた回数券を買うことになるとは……」
ルキトレ「あの、わたしの分は結構ですよ?」
P「いえ、最初からそういう約束ですしお構いなく」
ルキトレ「えーと、ありがとうございます」
P「……あ。薫は小人だった」
ルキトレ「それじゃあ薫ちゃん、行こっか?」
薫「かおる、せんせぇと入るー!」
P「ダメ」
薫「えぇー!? かおる、せんせぇの背中流してあげるのにー」
P「薫、あれ読めるか?」
薫「えーっと……『七…以上の……はお…え下さい』」
ルキトレ「『七歳以上の混浴はお控え下さい』だよ」
薫「うー……りゅうざきかおる、6さいです!」
P「年齢詐称は早苗さんにおこられるぞ」
薫「ぅー」
P「異論はないな、レディー? ちゃんとルキトレさんのいうことを聞くんだぞ」
薫「はぁーい……」
P「それじゃあ、よろしくお願いします」
ルキトレ「はい、プロデューサーさんもごゆっくり」
P「あ、そうだ。薫、先に出たらこれでジュースでも飲んでなさい」チャリン
薫「はーい! ありがとうございまー!」
薫「すごーい! おふろひろーい!」
ルキトレ「それじゃ、まずは汗を流そっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、シャワーのお湯はこっち…」
薫「えっへへー、シャワーばしゃー!」
ルキトレ(かわいいなぁ)
ルキトレ「それじゃあ、体を洗おっか?」
薫「え、おふろ入らないの?」
ルキトレ「え? 体を洗ってからじゃない?」
薫「かおる、おうちではお湯かけたらまずおふろ入るよ?」
ルキトレ「ああ、なるほど。んー、それじゃあまずは温まろうか」
薫「はーい!」
薫「あったかーい……」
ルキトレ「んー、気持ちいい……」
薫「かおるのおうちのおふろ何個分あるんだろー……」
ルキトレ「薫ちゃんちのお風呂は足伸ばせる?」
薫「うん! あ、でもなんだかだんだん小さくなってる気がする?」
ルキトレ「成長期だねー……薫ちゃんはまだまだおっきくなれるもんね」
薫「ルキトレさんくらい?」
ルキトレ「もっとおっきくなれるかもね」
薫「きらりさんくらい!」
ルキトレ「そ、それはどうかなー……」
ルキトレ「それじゃ、体洗おっか」
薫「はーい!」
ルキトレ「えーと、タオルと石鹸と……」
薫「ルキトレさん、かおるがお背中ながしてあげまー!」
ルキトレ「ええ? うーんと、それじゃあお願いしちゃおうかな?」
薫「ママにもほめられるんだよー。ごしごし」
ルキトレ「そうなんだ……確かに上手」
薫「えへへー」
ルキトレ「ん、ありがとう。それじゃあ、わたしもお返しに薫ちゃん洗ってあげるね」
薫「わーい!」
ルキトレ「かゆいところはありませんかー」
薫「ありませーん!」
薫「ルキトレさん、お外におふろあるよ!」
ルキトレ「へー、露天風呂も……ちゃんと隠れてるのね」
薫「うぅ、ちょっとさむい……はやくはいろ!」
ルキトレ「うん、そうだね。ちょっとぬるいかな」
ルキトレ「あ、ちょうどいいしマッサージでもしようか」
薫「まっさーじ?」
ルキトレ「お風呂でできるマッサージ。お母さんとかにやってあげると喜ばれるかもね」
薫「せんせぇも?」
ルキトレ「お風呂に入らない状態でのマッサージを教えてあげるね」
薫「うぅー」
薫「泡がぽこぽこー!」
ルキトレ「ジャグジーだね」
薫「でもこの泡すぐ消えちゃうね」
ルキトレ「ああ、泡風呂とは違うもんね。あっちは石鹸、こっちはただの空気だから」
薫「へぇー……あ、こうやって手でとめると波立たないよ!」
ルキトレ「だねー……あ、そうだ。薫ちゃん水鉄砲できる?」
薫「みずでっぽー? 今日は持ってきてないよー?」
ルキトレ「こうして、こう」ピュー
薫「ルキトレさんすごーい! かおるにもできる!?」
ルキトレ「できるよー、こうやって手を組んで……あ、手の方向気をつけないと」
薫「はぴゅっ」
ルキトレ「自分にかかっちゃうから、って遅かった」
薫「うぅー、びっくりしたー……」
P「つい早めに出てしまった……ルキトレさんいるから大丈夫だろうけど」
P「……たまにはマッサージ機にでもかかってみるかな」
P「ぁ゛ー………………この足がしびれる感覚が……」
薫「あ! せんせぇー!」
P「おー、薫かー……ちょっと待ってくれなー」
薫「せんせぇ疲れてるの? だったらかおるがマッサージしてあげる!」
P「んー……疲れてるって程でもないが……」
薫「おまかせー!」
P「そうだなぁ、じゃあこれ止まったらお願いしようかなぁ」
ルキトレ「わたしが監修しますから大丈夫ですよ」
P「すいません、わざわざ」
P「いやはや、肩が軽くなりました」
薫「せんせぇ、かおる上手にできた?」
P「ああ、ありがとうな。すごく疲れがとれたぞー」
薫「えっへっへー」
P「さて、晩ご飯何がいい?」
薫「えーっとねー、うーんとねー……あ! せんせぇのおすすめ!」
P「む?」
薫「いい女の子は男の人にえすこーとしてもらうんだって!」
P「なんか色々摩訶不思議な感じがするが。うーん……向かいのファミレス?」
薫「せんせぇーとごっはんー♪」
P「……で、いいですかね?」
ルキトレ「え、わたしですか!? ええと、いいんじゃないでしょうか?」
P「それじゃあ、行きましょうか。薫、デザートも頼んでいいぞ」
薫「ほんとう!? せんせぇだいすきー!」
ルキトレ「ホントにかわいいですねぇ薫ちゃん」
P「まったくですね」
薫「ねえねえせんせぇ、あのね、かおるね」
P「ん?」
薫「えへへ、こんどはせんせぇのお背中ながしてあげるね!」
———その翌日———
早苗「ところでP君? 昨日の電話なんだけどね」
P「昨日のですか? ああ、もう済んだのでお気になさらず」
早苗「そうじゃないんだなー。聞くところによると、最近アイドルのみんなとお風呂言ってるそうじゃない?」
P「お風呂というか、銭湯ですね」
早苗「あたしを抜きにそんな談合してるなんて許すと思うかな?」
P「混ざってたら許すんですか元警官」
早苗「で、あたしの番はいつなのかな? P君」
P「生憎と自分から誘ったことは————」
早苗「ほう?」
P「……一度だけですね。順番とかは特にありませんので」
マストレ「うむ、その節は妹が世話になったようだ」
P「おやマストレさん、お疲れ様です」
マストレ「ああ、お疲れ様。で、だ」
http://i.imgur.com/LOUHKcX.jpg
http://i.imgur.com/kmvLqkA.jpg
マスタートレーナー(28)
早苗「P君がいたいけな女の子達をいかがわしい所に連れて行ってないかキッチリ確認しないとね?」
マストレ「姉としては妹が下手なマッサージを教えていないか確認しないと落ち着かなくてな?」
P「確認しなくても行きませんよ。あとマッサージはすこぶる楽になりました」
早苗「まあ、そんな訳だから今日の仕事はキッチリ時間内に終わらせるように! じゃないと……シメる♪」
マストレ「なに、ここのアイドルたちはスジが良い。バッチリ時間内に仕上げて見せようとも」
P「聞いちゃいねえ」
早苗「さあ、そうと決まれば張り切って行くわよー!」
P「決まっちゃいねえ」
マストレ「うむ、万事任せておけ!」
P「そうですか。もう二人で行ってきたらいいんじゃないでしょうか」
『お前は何を言ってるんだ』
P「ですよねー」
これにておしまい。
たまには銭湯もいいよね、というお話。
ちょうど明日は菖蒲湯の銭湯も多いだろうから行ってみるのもいいと思うよ。
HTML化依頼は明日風呂に入ってから。
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