男「僕……不登校だよ?」女「そんなの関係ない」 (29)

母「今日も学校行かないの?」
 
男「……」パソコンパチパチ

母「学校には病欠って連絡しておくわね……」

男「……」パソコンパチパチ

先生『病欠ですねわかりました』

母『はい、すみません、失礼します』

違うちゃんといる

男「僕が不登校になってからもう一ヶ月が過ぎた」

男「母は無駄と分かっていても病欠と言い張る」

男「そりゃそうさ、こんな息子恥ずかしいだけだもんね」

男「さて、ゴールデンタイムでも見るか」

旧友「あいつ、今日も学校きてないな……」

女「そうね……」

旧友「っと先生だ席もどれ」

先生「出席とるぞー、旧友」

旧友「はい」

先生「女」

女「……ハイ」

先生「女!」

女「は、はぃ」

先生「男――は病欠だ」

先生「次、といってもお前らは元気に学校来てるだろうし、mob増やしたくない終わり」

先生「ほら授業の用意しろー」

男「今頃学校のクズどもは何やってんだろうな、まぁ関係ないけど」

男「……」ポチポチ

男「ふぅ、ジョジョでも見直すか」

友「あの……先生……」

先生「何だ友」

友「気分が悪いので早退します……」

先生「分かったから保健室言って来い」

友「……すみません」

ガラッ 

友「あの、気分が悪くて……」

保健「はい、それでは家に連絡しますからしばらくベッドで休んでいてください」

友「……すみません」

~友家にて~

友「あいつ、チャットいるかな」

友「いたいたやっぱり男も暇なんだよな」


――お前こんな時間から何やってんだよww

――自分だって人のこと言えないだろうがww

――GTとWAはチェックしといた

――俺は今とらドラの原作読んでる

――mjk今度貸してくれ

――じゃ学校こいそん時渡す


友「あ、男の奴退室しやがった」

友「……言わないほうが良かったかな」

友「さて、神のみ見直すか」

~放課後の学校にて~

旧友「なぁ女」

女「……何」

旧友「男の家、一緒に行かないか」

女「でも、前に家に説得しに行くのは逆効果だって話したでしょ?」

旧友「だけど、それでも何もしないよりはいい」

女(今逆効果って言ったのに何言ってんだろう池沼なのかな)

女「分かったでも行くのは来週ちゃんと考えてから、これでいい?」

旧友「あ、ああ」

女「じゃあ今日はここで」

旧友「ああ、さよなら」

旧友(今日のあいつ、なんだかおかしいな。とりあえず来週に向けて不登校が主人公のアニメでも見ておくか)

~同日男家~

女「……」ピンポーン

女「……」ピンポーン

女「……」ピンポーン

母「……はい」

女「あの私男君のクラスメイトで女と申します。学校のプリントを渡しに来ました」

母「そう、じゃあ私が渡しておくから――」

女「いえ、直接言うことがあるので。失礼ですがあがらせてもらいます」

母「あ……でも……」

ガチャ バタン

女(旧友がきたらできないこと、それを私がやってみせる。)

女(旧友、あなたは気づいていないでしょうけど、男君が不登校になったのはあなたのせいでもあるのよ)

女「男君いるんでしょ! 開けて!」トビラドンドン

女「……返事してよ」

母「無駄よ、男はもうここにいない」

女「それってどういうことなんですか」

母「言葉道理の意味よ。男はいない」

母「男は昼過ぎくらいに出て行ったわ」

女「それで、どこに行ったんですか」

母「空港」

女「空港? 何で男がそんなところに行く必要があるんですか」

母「空港なんて行く理由は限られるでしょう。外国に飛んだのよ」

女「外国にだって行く理由は――」

母「インターナショナルスクールって知ってるかしら」

女「少しくらいの知識は。まさか男君転向するんですか?」

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