ガン！ガィン！ガィン！ベキィン！！


ジャン「くっそ……なんなんだよ！」


アニ(そんなに強く叩くんじゃないよ！)


ジャン「ここまで来てだんまりかよ！」


アニ(うるさい！音が響くんだよ！)


ジャン「アニ！！出てこい！！」

ジャン「出てきてこの落とし前つけやがれ！」


ジャン「おい！卑怯だぞ！アニ！アニィ！！」


ジャン「ふぬぅ！」ﾌﾞｫﾝ


リヴァイ「よせ！」ｶﾞｼｯ


ジャン「！？」


リヴァイ「……無駄だ」

ジャン「くっ！！……………」


ハンジ「ワイヤーでネットを作れ！」


ハンジ「これを縛って日光の当たらない地下へ運ぶ…」


モブ兵団「了解」


ハンジ(このまま…アニからなんの情報も引き出せなかったら…)


ハンジ(何が残る…多くの死者を出し…その人生を失い……)


ハンジ(謎ばかり残して……それで何が………)

【作戦会議室】


エルヴィン「今回捕獲した女型の巨人からは情報を引き出せそうにない」


リヴァイ「つまり無駄骨だった……ということか？」


エルヴィン「それは………まだ分からない……」


リヴァイ「……」


ハンジ「それで？……あの水晶はどうするの？」

エルヴィン「あの水晶は女型の同期であるキルシュタインに見張らせる」


ハンジ「１人でか？」


ハンジ「地下深くで１人は可哀想でしょ」


エルヴィン「あれに時間も人員も削く余裕もない」


リヴァイ「成る程な…油断させて出てこさせるつもりか」


エルヴィン「…それに近い」

【地下深く】


ジャン「くっ…なんで俺がこんな気味悪い所に……」


ジャン「古い地下牢獄か……俺のいる部屋には水晶が一つだけ」


ジャン「それにこの結晶の中身はちゃんと生きてるのかよ？……」


アニ(Zzzzz)


ジャン「………」

ジャン「この水晶売ったらいくらになるのだろうか…」


アニ(Zzzzz)


ジャン「おい！アニ！アニィ！！」


ガン！ガィン！ガィン！


アニ(ぬぅ)ﾊﾟﾁｯ


アニ(！？がああああああ！！頭に響く！！)

ジャン「ここから出てこい！！」ｶﾞﾝ!!ｶﾞﾝ!!


アニ(あんただったのかい!!)ｲﾗｲﾗ


アニ(私がなにも抵抗出来ないからって随分好き勝手してくれるじゃないか!!)ｲﾗｲﾗ


ジャン「おい！アニ！…卑怯だぞ！！出てこい！」ｶﾞﾝ!!


アニ(卑怯なのはあんだだよ!!)ｲﾗｲﾗ


ジャン「おいふっざっけんなよ！てめぇ」ｶﾞﾝ!!

ジャン「てめぇが出てこねぇと…」


ジャン「俺がこの地下室から出られねぇんだよ！」


アニ(相変わらず自分のことしか考えれないガキだねあんた)ｲﾗｲﾗ


ジャン「うぉおおおおおおおお！！！！！！」


ガガガガガガガガガ！！！ ベキンッ！


アニ(あばばばば…………)ﾁｰﾝ

【朝4時 地下室】


ガチャ!! ｷﾞｨｨｨ


モブ調査兵団「新兵！飯だ！」


ジャン「Zzzzz」


モブ調査兵団「ん？寝てるのか？……まぁいい…ここに置いておくぞ！」ﾁｬｯ


ｷﾞｨｨｨ!! ﾊﾞﾀﾝ!!


アニ(そういえば私も何も食べてなかったね……)

アニ(……)ｼﾞｰ


ジャン「Zzzzz」


アニ(いまの内に結晶から出よう……)


ﾌｼｭﾕﾕﾕ！！！


アニ(ジャンが寝ている間に食事とトイレを済ませないと)ｿｰ


アニ(悪いけどあんたには恨みがあるから食事は貰って行くよ！)

アニ(味の薄いスープと固いパン…)ﾑｼｬﾑｼｬ


アニ(まるで訓練生の時みたいだね…)ｽﾞｽﾞｽﾞ


アニ(ふぅ……一応お腹一杯にはなったかな……)ｺﾄｯ


アニ(……)ｼﾞｰ


ジャン「Zzzzz……むにゃむにゃ……みかさぁ……」


アニ(この顔…一発だけ思いっきり蹴りたい………)

アニ(いいや……トイレ終わったら蹴ろう！)


ｶﾞﾁｬ!! ｷﾞｨｨｨ


アニ(！？……この地下…広い！)


アニ(まるで迷路みたいじゃないか…)


アニ(トイレを探してたらジャンが起きてしまうかもしれない)


ｷﾞｨｨｨ ﾊﾞﾀﾝ!!

アニ(今日はこのスープのおわんにしておこう…)ｼﾞｰｰ! ｽｯ…


ｼﾞｮﾛﾛﾛﾛﾛﾛ…


アニ「ふぅ……(スッキリした)」ｽｯ… ｼﾞｰｰ!


アニ(そろそろまずいね…結晶に戻るとしよう)ｶﾞﾘｯ


ﾌｼｭﾕﾕﾕﾕﾕ!!!!!


アニ(暫く寝よう……)

ジャン「ふぁあああ………」ﾑｸﾘ


ジャン「しまった！……寝過ごしちまった」


ジャン「まぁ……アニ結晶は変化ないようだし問題ないだろうよ！」


ジャン「ん？………なんだこれは？」


ジャン(何も入ってない皿とションベンの匂いがするスープだと…？)


ジャン「おいおい！？調査兵団はまともな飯すらも作ってくれねぇのか？」

ジャン「………」ｸﾞｩｩｩ


ジャン「くそっ！！飲むしかねぇのか……」


ジャン「まさか匂いだけじゃなくて味までションベンなんじゃねぇだろうな？」


ジャン「……ふんッ」ｺﾞｸｯ!!


ジャン「ぶッふあ”ッッッッ」ｳｫｴｰｰ ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ


ジャン(作戦が失敗して調査兵団の資金が削られたっては聞いてたが…)

ジャン(スープの代わりにションベンを使う程追い込まれてるのかぁ？！)


ジャン「ふっざっけんじゃねーよ！！！くそっ！！」ﾌﾞﾝｯ


ｶﾗｰﾝ!!


アニ(む！？)ﾊﾟﾁｯ


アニ(今度はなんだい！！まだ30分しか寝てないのにさぁ！)ｲﾗｲﾗ


ジャン「こんな所やってられっかよ！！」

アニ(……ああ………あれ飲んだのかい……///)


ジャン「くそ……まだ口の中にションベンが残ってる感じがする」


アニ(飲む前に匂いで気付きなよ！？)


アニ(こっちだって恥ずかしいのに///………でも)


ジャン「うぉえッ！！………気分が悪くなってきたぞ」ﾍﾟｯ!!


アニ(あの苦しんでる顔見てると……心の底からせいせいするよ！)ﾌﾌ