穂乃果「おせちがカレーになってる!」 (23)

12月31日、大晦日
海未「ただいま帰りました………あれ?」

静まり返る玄関
いつもの「おかえりなさい」がなかなか返ってこない
一瞬不思議に思うが、すぐに合点がいく

海未(あ……そうでした。
今日は家には誰もいないのでしたね)


物音を立てないように、そっと靴を脱いだ
誰もいない家の中で

外廊下で繋がった縁側を、一人しんしんとと歩く

海未(一人のお正月は、初めてです……)

居間までの道のりが、遠い。
広い屋敷がいつもよりも一段と広く感じる

海未(大人になったらこの寂しさと向き合わなければならなくなるのでしょうね……)

"寂しい 。
口から漏れそうなる独り言をグッと堪える。
多分これは口に出してもどうにもならないこと。一生付いて回るものだから

海未(さむい……)

代わりのように思考を切り替える。
寒い。家の中なのに寒い。暖房が着いていないから余計に寒い。寒い。寒い。

外廊下は相変わらず寒かった。
なぜ家の中にいながら外を歩くようなことをしないといけないのだろう…

ふいに、一陣の真冬の寒風が、容赦なく吹き付けた

海未「……」
これは、
海未「……はぁ」
ダメだ。

海未「寒いです」
口からこぼれ出てしまった
一度流れ始めた言葉は、そのまま壊れた蛇口のように流れ出る

海未「寒すぎますよ。いくらなんでも……」

グチグチ……

海未「家の中なのにさむいって絶対おかしいです……」

グチグチ……

海未「和風建築の構造的欠陥を感じます……

いえ、ここは防風林に文句を言うべきなのでしょうか……」

私はさっきから一人で何を呟いてるんだろう。


まぁいいや。今日は誰もいないことだし……

海未「早くおこたに入りたいです……」

ラブライブSSで真面目な小説っぽいの珍しい

居間
海未「はぁ……」

穂乃果「あ、うみちゃん。おかえりー」

海未「………え?!ほのか!?」

穂乃果「お外寒かったでしょー。おこた温めておいたよ?」

海未「え?あ、あぁ。ありがとう…………え?え?なんで?」

穂乃果「ささっ、とりあえず入って入ってっ」

海未「……あったかい……」

穂乃果「うわ!うみちゃんの足冷たっ!」

海未「………???」(状況を整理中)

>>5
いや、真面目じゃないです

こたつに二人して入り込む穂乃果と海未

海未「あ、あの穂乃果?」

穂乃果「うん。なに?」

海未「どうして穂乃果が、」

穂乃果「あ、ちょっと待って。その前に一言いいかな」

海未「はい。なんでしょう」

穂乃果「海未ちゃんの足冷たくてイヤだから、
あんまり穂乃果に触らないでね?」

海未「………ぇ」(パリーンっ!←何かが割れる音

穂乃果「それで、なにかな?」

海未「……………」
両手で穂乃果の頬を挟み込む

(ぎゅっ!)

穂乃果「ひゃっ!冷たっ!冷たすぎて死んじゃう!」

海未「………」(←本気の拒否がないことにちょっと安心してる)

海未「………」

(むにょーん)

穂乃果「ひっはらなひへ!!」
(引っ張るのもやめて!!)

海未「………」(←何気無くフェイシャルマッサージをしてあげる)


穂乃果「ふにゅぅ……ふまくしゃへれなひ……」
(うぅ……上手く喋れない……)

海未「………穂乃果」

穂乃果「ふぁひ?!」(なに?!)

海未「なぜあなたが私の家にいるのですか?」

穂乃果「ひょれふぁね」(それはね)

(むにょーん)

海未「はい」

穂乃果「……ほのまへにひっはるのやへてくへないはな」
(……その前に引っ張るのやめてくれないかな)

(むにょーん)

海未「はい」

(パッ!)

海未「………」

穂乃果「うーうぅ……ありがと」

海未「べつに……」

穂乃果「ついでに穂乃果のほっぺたを
両手で挟むのもやめてくれると嬉しいんだけどな」

海未「………私のような冷たくて嫌な女に

体は触られたくない、ということ、でしょうか………」(半泣き)


穂乃果「冷たい手で触られるのが嫌なだけだけど……あれ?なんの話?」





5分後
穂乃果「落ち着いてきた?」ナデナデ

海未「た、多少は……」(ウルウル

穂乃果「もう一度言うね?
ほのかが嫌いなのは冷たいもの。

海未ちゃんが嫌な女だなんて思ったこと一度もないよ?
もちろん冷たい女だとも思ってない!

寝る前に顔が思い浮かぶくらい大好きだもん!」(ぎゅーっ

海未「ほんとですかぁ…」(泣)

穂乃果「ほんとほんと!
(これはもう話題を変えた方が良さそうかも……)

そ、それでね!なんで私がここにいるのかっていうと、」

海未「……でも温度が冷たい今の私は嫌いなんでしょうううぅぅぅ!!」

穂乃果(こ、これはめんどくさい時の海未ちゃんだ!)

10分後
海未「もう大丈夫です。」

穂乃果「よかったー!一時はどうなることかと思ったよー」

海未「さ、さっきの私のことは忘れてくださいぃ……それよりも!早く説明を!」

穂乃果「うみちゃんが駄々こねるから本題に入れなかったのに……

まぁいっか。はい!それじゃあ説明するね!」

すみません。全部完成させてからまた上げます
落としていいです

がんばるー

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