響「プロデューサー! 冤罪だぞ、冤罪。ゆくしじゃねーんぞ……」(154)

ID:VXQ8KMDkO
代理

今宵も、765プロがお送りする特別番組。

芸能人の悪行を暴き、断罪する。

その名も芸能人特別裁判所765号法廷。

本日、裁かれる被告人。

その名は……

響「自分、完璧だぞ。わっさんことなんかしねーんぞ!」

今回は誰が弁護するのか

響「って、なんだこの法廷。なんで床に白い石がしいてあるんだ?」

貴音「それは白砂利。白は即ち、公正さを象徴する色……」

響「え? 貴音? なんだ、そのかっこうは!?」

貴音「これは古式ゆかしい、公の場での服装……裃……」ウットリ

響「か、かみしも?」

貴音「そうです。では、これより芸能人特別を裁判を開廷いたします」

貴音「裁判に携わる役割は、765ぷろのみんなで賽子を振って決めました。このように、先入観のない役割分担。これ以上の公正さはないといえるでしょう」

響「うう、自分は貴音に弁護をして欲しかったぞ」

貴音「本当はわたくしは、今回は裁判ではなくお白州で、私自身も裁判長ではなく町奉行として役割を担いたかったのですが……あの方に駄目と言われてしまいました」ションボリ

響「プロデューサーにか? プロデューサー、けちだぞ」

貴音「裃だけでなく、ちょんまげ頭にも挑戦したかったのですが……」

響「プロデューサー……でかしたぞ」

貴音「そのかわり、法廷に白砂利を敷き詰める事は許していただけました。わたくしは、本日は気分だけでも名奉行として、本法廷に挑みたいと存じております」

貴音「では検察側は入廷して下さい」

響「ええっ!」

貴音「? どうしたのですか、響」

響「きょ、今日は千早の歌はないのか!?」

貴音「わたくしは聞いておりませんが……」

響「そ、そうなのかー」

貴音「聞きたかったのですか?」

響「そ、そうじゃないぞ。ただ、最近は当たり前みたいに千早が歌っていたから……」

貴音「それでは改めて検事役の2人、水瀬伊織と高槻やよいは入廷を」

千早「♪ フレーフレー頑張れ!!さあいばん♪
フレーフレー頑張れ!!最高裁♪

どんな人も叩けばホコリ出るんです
トリシマルスーパースター
小さな芽でも犯罪につながるんです
マルボウスーパースタート
お金で買える証言も大事です
ショッピケスーパーガール
家の門にはサツ来るです
ヒッパレスーパールール

犯罪があって
令状があって
逮捕がデキル

告訴と証拠で
有罪にデキル

ジハクはどこ来る?待ってるよりも
強要しましょう ホラスットボケンジャネエ!!

キラメギラリ ずっとスタンド
取調室で輝く光
キラメギラリ もっとMOREっと
被告を犯人と呼びたい

トキメギラリ きっとキュンッと
証拠を見れば超ねつ造
トキメギラリ ぐっとギュッと
私は有罪がダイスキ♪」

これはひどい うまいがひどい

響「な、なんだー! 今日は千早の歌は無いんじゃなかったのかー!? それに衣装までやよいと同じのを着てるぞ!!」

貴音「振り付けも完璧とは面妖な。それに本日の検察官役は、如月千早ではないはず」

千早「あの、水瀬さんと高槻さんを応援したいと思って……」

響「千早は歌いたかっただけじゃないのか?」

千早「そ、そんなことは」アセアセ

検事役、水瀬伊織・高槻やよい入廷

伊織「まあいいわよ。なかなかいい歌だったし、ねえ、やよい」

やよい「はいですー。千早さんの歌は、いつもとーってもすてきですー」

貴音「では如月千早は退廷を。検事の2人は罪状を」

響「そ、その前に自分ちょっと聞きたいぞ」

貴音「なんです? 響」

響「検事役は2人なのか?」

貴音「そうです。ですが安心なさい、響。弁護人役もちゃんと二人おります」

響「そ、そうなのか」

響(ううう、けれどあの頭が良くて口もうまい伊織と、誰もが味方になりたくなるやよいが相手なんて……しかもあの二人仲がいいし……自分、正直心配だぞ)

伊織「被告人の罪状は『産地偽装』です」

やよい「え、えっとー。響さんって、ほんとうはおきなわ出身じゃないってき聞きましたー。正直ショックですー!」

響「だから違うぞ! 自分はほんてーに……」

貴音「控えませい、響!」

響「え!? 貴音?」

貴音「ここはお白州……ではありませんでした、法廷。発言は全てわたくしの許可を得てからです。では響の弁護人二名、入廷を」

響「うう。どうか検事役の2人みたいに、仲の良い2人が来てくれー!」

千早「♪  もっと遠くへ逃げてみたい 光満ちる白いアイランド
ずっと指名手配になっていたいの 孤島に 今Diving

Dream 夢なら醒めないで 無人島の波間ではしゃぐ2人
まるで中世に魔女を焼いてるみたいね
電気イスも焦げてしまいそうよ ねぇ いいかけた自白聞いてみたい

キュンと キュンと 悪い予感
おい、小池! 逃げるふりをして 地下へもぐる まだ指名手配
つかまえて 「ムショ行きだよ」といってほしい

熱い永遠の刑期 きっときっと 未来が終わる
おい、小池! 波しぶきあげて やしのゆれる 白い監獄
つれてって スピードの向こう側へ

そうよ永遠の懲役 きっと きっと 拘束が強まる♪」

響「だからなんで千早、歌うんさー!! ん? まてよ、じゃあもしかして千早が自分の弁護人なのか?」

これまたひどい歌詞だwwwwwwwwww

千早「違います」キッパリ

響「じゃあいったい、なにしに出てきたんだー!? うがー!!」

千早「あの、弁護人の応援に……」

響「さっきは検事の応援だっただろー!!」

千早「でも春香は親友だし……」

響「だからってー! ……ん? 春香?」

弁護人、天海春香入廷。

春香「はいはーい! あなたのアイドル。いつもニコニコ言い寄る混沌、ナンパルラホテプこと天海春香ですよー☆」カメラメセンッ

響「じゃあ春香が、自分の弁護人か!?」

春香「そうだよ。がんばって、無罪を勝ち取ろうねっ☆」カメラメセンッ

響「あれ? でも弁護人は2人じゃなかったのか?」

春香「あー……うん、まあそうだけど、私1人でもいいんじゃないかなーあはは」

響「?」

バタバタバタ★★★

弁護人、星井美希入廷。

美希「ミキ、そういうのって良くないと思うなー」ムスー

響「おー。もう1人は美希なのかー!?」

美希「そうなの。でもミキ、自分ひとりだけ目立とうとして仲間を呼ぼうともしない人と一緒はいやだなー」チラ

春香「いやいや、勘違いしないでよ。美希は寝てたから、無理に起こさなくていいかなって思っただけなんだから。これも優しさだよ?」ニコ

響「あ、あれ? 春香……?」キョロ

美希「そういう時は、起こしてくれるのが本当の優しさじゃないかな、ってミキ思うな。春香っていっつもそうだよね」ムスー

響「あ、あの? 美希……?」キョロ

春香「あはは。ねえ、美希。アイドルとしては同じ事務所の同僚だとしても、年長者にむかって呼び捨てはどうかなー。そういうの、どうかと思うよ?」ニコ

響(あ、あれ?)

美希「春香は春香なの。それ以上でもなければ、それ以下なの」ムスー

春香「ちょっと美希、温厚な私でも怒るわよ」ニコ

響(この2人……)

美希「じゃあミキ、春香のことなんて呼べばいいの?」ムスー

春香「『さん』をつけて呼びなさいね」ニコ

美希「わかったの。じゃあ、春香山」ムスー

春香「いったいどこの山よ、それ!」ニコ

美希「北海道なの!!」

響(仲、悪かったっけ……?)

貴音「天海春香、星井美希、両名とも静粛に。場をわきまえなさい」

春香「あ、ごめんなさい☆」ニコッ

美希「はいなのー」シュン

貴音「如月千早も、目の届く傍聴席へ。では検察官、審議を続けてください」

伊織「はい。検察側は、証人として秋月律子を用意しています」

やよい「律子さーん。どうぞー!」

証人、秋月律子入廷。

やよい「うっうー! 律子さーん。お願いしていたものは、持ってきていただけましたか?」

律子「ええ。これが頼まれていた、みんなの応募要項兼履歴書よ」

響「履歴書? 事務所に応募した時のか? 懐かしいぞー」

伊織「この11枚の中に、当然響の履歴書もあるわ。にひひっ」

やよい「でもそのまえに、せっかくなので他のみんなのりれきしょ? も見てみたいとおもいますー!」ピョンピョン

伊織「まずはこれ、貴音ね」

ジャジャン☆

やよい「はわわ。ほとんどの書くところが『とっぷしーくれっと』で埋まってますー」

伊織「社長、よくこれで採用したわね……」

貴音「高木殿が申されるには『てぃんときた』との事で」

律子「でも結果としては、貴音もこれだけ売れているわけだし。流石ね社長」ポッ

伊織「続いては雪歩よ」

ジャジャン☆

春香「この自己PR……『気弱で恥ずかしがり屋で後ろ向きだけど、理想に向かって頑張る芯が強くて前向き』って確かに雪歩は、その通りだけど……」

律子「そこだけ読むと二重人格みたいよね」

貴音「面妖な」

春香「あ、じゃあ私は私は?」

伊織「春香は普通すぎてつまらないからパス」

春香「そ、そんなぁ」ガックリ

美希「当然なの」

春香「そういう美希はどうなのかなあ? ねっ、どうなのやよい」

やよい「はーい。じゃあ美希さんですー」

ジャジャン☆

伊織「まあ顔写真がプリクラっていうのが、美希らしいわね」

やよい「でも、とってもすてきな表情ですー」

律子「美希は自分をよくわかってるわよね。見せ方を心得ているわ」

美希「ふふーんなの」ドヤ

春香「ぐぬぬ……」

響「なあ、春香に美希。本当にどうしたんだー? 2人の間でなにかあったのかー?」

春香「ううん、別に」ニコ

美希「なんにもないの」ニコ

響「本当かー?」

やよい「ではここで、だいほんめい! いよいよ響さんのりれきしょですよー!!」

ジャジャジャジャーン☆☆☆

伊織「住所の欄をご覧下さい!」

※響の履歴書の住所欄;おきなわけん

響「ちゃんと書いてあるぞ! 無実だぞ!」

伊織「ひらがな、でね」

響「え?」

伊織「普通、自分の住んでいる県名をひらがなで書くかしら?」

響「な、なわっていう字は難しいからな」

やよい「私もかけませんー」

春香「そうよ。私も縄って書こうとして、線って書いたことあるよ」

美希「ぷぷっなの」

春香「なに?」ジロ

美希「なんでもないのー」ツーン

響「うう。検察側の2人は仲いいのに、なんでこっちの2人はこうなんだ?」ウルッ

伊織「例えば大阪府、実は大阪を大坂と書いてしまう人が意外と多いのよね」

やよい「ありますありますー」

伊織「でも実際に大阪に住んでいる人は、間違えないわ。そういうもの。縄という字も、沖縄県民なら間違えない……はず!」

貴音「説得力は、ありますね」

やよい「そこで今日は、響さんにこのばでじっさいに書いてもらいたいとおもいますー」

美希「響、大丈夫なの?」

響「だ、大丈夫……ええと、確かこう書いてこうだな」

響(よし、大丈夫だぞ!)

伊織「じゃあこのボードに、自分の出身県を書いてみて響」

響「なんくるないさー!」カキカキ

やよい「じゃあ響さんの回答を、みてみますねー」

ジャジャン☆

ボード『おき縄けん』

響「どうだ! ちゃんと縄って書けてるぞ」

伊織「ちょっと! 縄しか漢字で書けてないじゃない!!」

やよい「ううう。響さん、やっぱりそうなんですねー。本当はおきなわからきたんじゃないんですね」ウルウル

響(や、やよいに涙目で責められると、精神的ダメージがハンパないぞ……)

美希「意義ありなの。学力でその個人を推し量るのは、間違ってると思うな」

伊織「!」ビックリ

春香「み、美希にしてはまっとうな意見!」ビックリ

美希「へへへー。ミキの学校の校長先生がね、言ってたの」ニコ

春香「へえ。いいこと言うんだね」ニッコリ

美希「でしょ。美希もいいなあって思ったの……あ!」

春香「え? あっ!」

美希「ふーんだ、なの」ムスー

春香「しらなーい」ツーン

響「ふ、2人とも……頼むから仲良くして欲しいぞ」

春香「……ともかく、あっちの弁護人が言うように、漢字が書けないぐらい学力が劣っているからといってその人の出身地を決めつけるのは賛成できません」

貴音「弁護側の意見も、もっともです」

伊織「まあね。確かに難しいとはいっても、たかが常用漢字。それがが書けないから、出身県じゃないとはいいきれないかもね」

響(なんだか自分、みんなにバカだって言われてる気がするぞ……)メソッ

伊織「じゃあ次の証拠を……」

美希「意義あり、なの!」

伊織「ま、また?」ビックリ

美希「その履歴書、なんで11枚しかないのか不思議なの」

春香「765プロの所属アイドルは12人……確かに1人足らない」

縄は書けるのに沖は書けない・・・だと?

貴音「高槻やよい、誰の履歴書が無いのですか?」

やよい「えっとぉ、貴音さん、雪歩さん、春香さん、美希さん、響さん、私、真美と亜美、あずささん、真さん、千早さん……」

響「あー! 伊織がいないぞ!!」

伊織「わ、私はほら、特別にお願いされて765プロに入ってあげたから……」タラ

律子「あれ? 私が聞いた話では……」

伊織「はいはい。次の証拠と証言に行くわよ。律子は帰って、帰って」アセ

春香「まさか、伊織……」

響「伊織は……」

美希「裏口入社なのー!?」

律子(これスタジオ外から見てるプロデューサー、きっと次は伊織の裁判だ! とか思っているんでしょうね……)

※そのスタジオ外では

P(次は伊織で決定だな!)

※再びスタジオ

伊織「ちょっと! 人聞きの悪い言い方しないでよ。ただ、パパが社長と知り合いだったから、その関係で……」

やよい「そうですー! 伊織ちゃんはぜったい、悪い事なんてしませんよー」

貴音「高槻やよいの発言は、弁護側への意義と認定致します。確かに、今は響の裁判中。今回はこの件は、不問とします」

伊織「い、いいわよ、それで……あ、ありがとうね、やよい」

やよい「えへへ。私、伊織ちゃんのことを信じてるからね」

伊織(それにしても美希、意外と手強いわね。注意しないと)

伊織「ともかく、弁護側の指摘にも頷けるものがあるわ。ではここで広く世間の声を聞いてみたいと思うんだけど」

春香「世間の声? どうやって?」

やよい「はいはーい。ここで私たちは、街ゆく人の声を聞くために証人を街頭インタビュアーとして派遣しましたー」

伊織「まずはこちらをご覧下さい」

※スタジオ収録前日 765プロ事務所の様子(ビデオ)

P「今回、雪歩には響の都内での知名度をインタビューしてきてもらう」

雪歩「が、がんばりますぅ」グッ

P「それでどこに行ってもらうかだが……これで決めてもらおう」

雪歩「! これって、ダーツですか?」

P「そうだ。東京都の地図が書かれたボードがあるだろ? あれに向かってダーツを投げて、刺さった所に行ってもらう」

雪歩「? なんでダーツなんですか?」

P「公正な結果を得るためには、無作為の場所でのインタビューじゃないとな。さ、やってみてくれ」

雪歩「で、できたら地元の足立区がいいなあ……えいっ!」

P「おっ! 刺さったのは……港区だな。よし、では雪歩。東京都港区へ、行ってらっしゃい!」

千早「♪ ウォウォウヤァアヤァア、ヨォ~ゥイェ~ェ
ウォワォオイェ~ェ、ヨォ~ゥイェ~ェ♪」

※再び法廷

伊織「では呼んでみましょう。街角インタビューの雪歩ー!」

ディスプレイにマイクをかまえた雪歩

雪歩「はいですぅ。私は今、東京都は港区に来ていますぅ」

やよい「うっうー! 雪歩さん、やよいですよー」

雪歩「はーい、やよいちゃーん。では早速、街角の人にインタビューをしてみますね」

通行女性A「あっ、萩原雪歩だ!」

雪歩「はいですぅ。あの、ちょっといいですか?」

通行女性A「なになに? これ、テレビの取材?」

雪歩「そうですぅ。あの、この娘を知ってますか?」

※スマイル響フリップ

通行女性A「え? 我那覇響でしょ? 765プロの」

雪歩「正解ですぅ。ありがとうございました。えっと法廷の伊織ちゃん、やよいちゃん。実は私は、5時間前から100人の道行く人にインタビューをしていました」

ゆよい「はわわ、お疲れ様ですー」

雪歩「女の人だけに聞いたんですけど、結果はこちら。なんと100人中99人が響ちゃんを知っていました!」

伊織「その知らなかった1人、逆に興味深いわね」

雪歩「その人は、フリップの響ちゃんの写真を見て『如月千早?』と言ってました」

美希「全然違うのー! 千早さんと響じゃ、似てるとか似てない以前に身長が全然違うの」

春香「あと胸とかもね」

春香・美希「あははははは……」ハッ

千早「美……希……? 春……香……?」ギロリ

春香美希「ひ、ひいいいぃぃぃっっっ!!!」ギュウッ

響「お、美希も春香も手を握り合って、仲直りしたのかー」

春香美希「!」バッ

響「だからどうして、思い出したように仲がわるくなるんだー!?」

雪歩「もしもし? ともかく、東京都港区での響ちゃんの知名度は99%。ほぼ100%でしたぁ」

中継終了

伊織「すごいわね。本当は港区が、出身地の地元なんじゃない?」

響「ちがーう! だいたい自分、ランクAのアイドルだぞ。そのぐらいの知名度あって当たり前だぞ」

春香「そうよ。自分達で言うのもなんだけど、私達今をときめく765プロのアイドルだよ。日本中、どこでだって知名度は高いはずよ!」

伊織「ふふん、果たしてそうかしら? 実は真にも街頭インタビューに出てもらっているわ」

やよい「うっうー! ではよんでみますねー。真さーん!」

ディスプレイにマイクをかまえた真

真「まっこまこりーん! 法廷のみんな、見えますかー?」

美希「うわ! 真君、そこどこなの? ジャングルってことは、そこ海外なの?」

真「違うよ美希。ここは群馬県の前橋市だよ」

伊織「はいはい、皆様。こちらをご覧下さい」

※スタジオ収録一週間前 765プロ事務所の様子(ビデオ)

P「今回真には、響の都内以外の関東での知名度をインタビューしてきてもらう」

真「がんばりますね!」ガッツ

P「それでどこに行ってもらうかだが……これで決めてもらおう」

真「! これって、ダーツですか?」

P「そうだ。関東の地図が書かれたボードがあるだろ? あれに向かってダーツを投げて、刺さった所に行ってもらう」

真「面白そうですね。じゃあ……えいっ!」

P「おっ! 刺さったのは……群馬県の前橋か。じゃあ真。群馬県前橋市へ、行ってらっしゃい!」

千早「♪ ウォウォウヤァアヤァア、ヨォ~ゥイェ~ェ
ウォワォオイェ~ェ、ヨォ~ゥイェ~ェ♪」

※再び法廷

真「ご覧の通り、どこまでも続く緑。ここ群馬県はまさに、大地と自然の風景が続いています」

響「な、なんか心惹かれる風景さー」

春香「真も探検服で、車はジープ? すごい所だね」

やよい「しゅうろくまえに聞いたんですけど、移動にまる5日半かかったそうですー」

真「じゃあさっそくここで、この響フリップを見せて知名度を調査してみますね。ええと……おっ! 第1県民発見!」

群馬県民A「ナンダ! オメダレダベ? ドコカラキタンダベ」

真「あーちょっと言葉が通じないなあ。それにしてもその仮面、カッコイイですね」

群馬県民A「ナニシニキタンダベ テキダンベ? ミカタダンベ?」

真「その手に持ってるのは、なんですか?」

群馬県民A「コレダンベカ? コレハ ヤリ!」

真「え? やーりぃ!」

群馬県民A「ソッサ ヤーリー!」

真・群馬県民A「やーりぃ! ヤーリー! ハハハハハ」

美希「真君すごいの。言葉が全然通じてないのに、うちとけてるの」

伊織「ちょっと真! これ、異文化交流の番組じゃないのよ!」

真「あ、そうだった。ええと、この娘ですけど知ってます?」

スウィート響フリップ

群馬県民A「! ナッカラムジッコイムスメッコダベ」

真「知りませんか? 我那覇響って言うんですが」

群馬県民A「ガナハヒビキ?」

真「そう。我那覇響」

群馬県民A「ガナハヒビキ? ガナハヒビキ?」

真「うーん、どうやら知らないみたいだね」

群馬県民B「ドシタダゴサクドン?」

真「お、第2県民も発見。ちょっといいですか ? この娘を知ってます?」

群馬県民B「オメナニモンダ? ナニシニマイバシサキタダ」

真「うーん、やっぱり言葉が通じないなあ」

群馬県民B「サテハキサマ トコロザワノマワシモンダナ!」バッ

真「うわ! ちょっと、いきなり武器で襲ってくるなんて……やあっ!」

群馬県民B「ウガアッ」バタッ

群馬県民A「オオ シンバヲスデデタオスユウシャ ゴンベドンヲアアモタヤスク」キョウガク

真「さあ、この娘に見覚えは!?」

群馬県民B「ウウ ユウシャデナイモノ ユウシャニカツハズナイ アナタコソシンノユウシャ……」

真「? やっぱり響のこと、知らないのかな」

群馬県民B「コレカラハ アナタヲウヤマイ ケッシテウラギリマセン」コクコク

真「えーどうやら前橋では、響の知名度はゼロみたいです。それでは一旦、放送を法廷にお返ししまーす。まっこまこりーん、でした!」

群馬県民A・群馬県民B「マッコマコリン! マッコマコリン!! マッコマコリン!!!」

※中継終了

伊織「以上の映像でおわかりのように、日本国内でもまだまだ地域によっては私達も無名に近いわ」

春香「いや、今のはあきらかに特殊な例でしょ!」

美希「ミキもそう思うな!」

春香「……やっぱり私は、伊織に賛成します。いやー、私達もまだまだよね!」カメラメセンッ

貴音「弁護側は、検察の主張を認めるということですか?」

美希「違うの……」

春香「そうですっ!」

美希「ううう……」ギリギリ

響「ふ、2人とも仲直りして欲しいぞ。このままじゃ自分、有罪にされちゃうぞ……」

伊織(何だか知らないけれど、あの2人はケンカ中みたいね)

伊織「やよい、ここで一気にいくわよ」

やよい「はいですー! ここで最後のしょうにんを、よんでみたいと思います。あずささーん!」

※スタジオ収録当日朝 羽田空港の様子(ビデオ)

P「あずささんには、実際に沖縄に飛んでもらって、現地で響の知名度を調査してもらいます」

あずさ「お仕事で南の島に行けるなんて、なんだか悪いわね~」

P「ただ申し訳ないんですが、俺は収録に立ち会わないといけないし、律子も小鳥さんも同行できないんですが……大丈夫ですか?」

あずさ「あらあら~大丈夫ですよ。子供じゃないんですからね」ニコッ

P(この自信はいったいどこから……まあしかし、あずささんが乗っているからといって飛行機が迷子になるはずもないしな。大丈夫だろう)

P「現地では、地元のテレビ局のスタッフがスタンばっています。合流したら、中継がはじまりますので」

あずさ「その後は、観光してもいいですよね~?」

P「まあ、せっかく沖縄まで行くんですから少しぐらいなら。あ、でも仕事の後ですよ、絶対」

あずさ「うふふ~泡盛、泡盛~☆」ルンルン

P「言いしれぬ不安が……ところで千早、なんで空港までついてきたんだ? 今回はダーツをしてないから、歌もないぞ」

千早「そんな……」ショボーン

※再び法廷

やよい「あずささん? あれー? あ、ず、さ、さーん!!」

シーン

※ナレーション(小鳥)「なんとここでまさかの緊急事態。南の島へのバカンス気分で飛び立った三浦あずさ。予定時刻となっても現地スタッフと合流できず。この収録、どうなってしまうのかー!?」

伊織「ちょっとお! どうなってんのよいったい!!」

やよい「あずささん……だいじょうぶでしょうか?」

春香「え? ええ? ど、どうなっちゃうの?」

美希「ハニー……ミキ、どうすればいいの?」

響「い、いっそこのまま今回の収録は中止に……」

貴音「静まりなさい、皆の者!」

伊織・やよい・春香・美希・響「!」

貴音「三浦あずさは、必ず間に合います。わたくしどもは、それまで間を持たせましょう。これは、わたくし達の得意分野ではありませんか」ニコ

千早「そういう事なら私が」ズイッ

響「また千早、歌うのかー? 正直今回、千早歌いすぎだぞ」

千早「残念ね……」シュン

貴音「そう、如月千早の歌もよろしいのですが、それより前にやるべき事があるはずです」

春香「? それってなんですか?」

美希「ミキ、わからないの」

貴音「天海春香と星井美希の不仲についてです」

春香「……」

ミキ「……」

響「そうだぞ。いつもは2人、そんなんじゃないぞ。自分、裁判の事もあるけどそれ以上に2人に仲直りして欲しいぞ」

貴音「この時間こそ、天の与えし好機。ここで臨時に、両名の不仲について審議いたします。双海真美、双海亜美、入廷を」

法廷係官、双海真美&双海亜美入廷。

貴音「双海真美そして亜美。、天海春香と星井美希の不仲の理由について、知っていますね?」

真美「むっふっふ→。と→ぜんだよ。ね、亜美」

亜美「ぐもんですなあ。あ、ぐもんだよ。ぐどんじゃないよ。どう書くかは辞書で調べてね」

貴音「その子細を、ここで証言してください」

真美「おっけ→それは……これが原因だよっ!」

響「ああっ! それは……」

やよい「こんどでる私たちの、特大顔アップガチャポスターですー」

亜美「そだよ→これは亜美の顔アップポスタ→。真美が持ってるのは、真美の顔アップポスタ→だね」

真美「図柄はこの放送が初公開だよ→」

貴音「わたくしも撮りましたが……そのぽすたぁが、どう両名の不仲につながるのですか?」

真美「このポスタ→1000円のガチャくじでの販売となるんだけど、ガチャだけに誰のポスタ→が当たるかわかんないんだよね→」

亜美「コンプには最低でも13000円! うわ→お!! 破産がまってるぅ!!!」

春香「買いすぎに注意して、購入は計画的にね☆」カメラメセンッ

伊織「またこの消費者庁のうるさい時期に……あれ? なんで13000円なの? 私達12人なのに?」

真美「さっすがいおりん、気がついたね→」

亜美「このテのガチャにはお約束の、アレがあるんだよね→」

響「な、なんなんだ?」

真美・亜美「「シ→クレットだ☆よ→!!!」」

伊織「なるほど……」

真美「つまり、シ→クレットの13人目の日記所有者……じゃなくて、ポスタ→が存在するんだよ!」

響「それは誰なんだ?」

亜美「むっふっふ→ひびきん、シークレツトなんだからそれは内緒だよ。知りたい人は、店頭で購入して、確認してね→」

真美「だけどねえ→このポスタ→の企画段階では誰にするか色々と案があったんだな→」

貴音「たとえば誰です?」

真美「ピヨちゃんとか」
小鳥「ピヨッ!?」

伊織「ちょっと、小鳥はアイドルじゃないわよ」

春香「いやそれが、ネットとかだとけっこう人気だよ? ライブとかで時々見かける事務員さんって可愛いよな、とか」

真美「そうそう。でもまあピヨちゃん案は今回、見送られたんだよ」

亜美「そして候補に挙がったのが→」

やよい「はわわ。だれですかー?」

亜美「兄ちゃん!」

貴音・伊織・やよい・響「!」ガタッ

真美「これがその試作品のポスタ→! 試作品だけに世界でただひとつの激レアものだよ→!!!」

響「うわあああっっっ!!! ぷ、プロデューサの超ドアップのポスターだぞ!!!」

貴音「あなた様……」ウットリ

伊織「ちょ、ちょっと、なんでこんないい笑顔なのよ……」カアァ

やよい「す、すてきですー!」ポー

亜美「はるるんとミキミキは、偶然見つけたこのポスタ→を取り合いになったんだよね→?」

響「じ、自分もこれ欲しいぞ」

伊織「わ、私が言い値で買い取ってもいいわよ。こ、こんなの世に出すわけにはいかないから」

やよい「私もほしいですー!!!」

春香「うう。こうなるとわかっていたから、知られたくなかったのに」

美希「ダメなのー! ハニーのポスターはミキのなの!!!」

貴音「事情の子細は了承いたしました。要はこのぽすたぁが原因。なれば速やかなる処分が必要」

春香「え? 処分って、まさか……」

美希「ダメー! ハニーのポスター捨てちゃダメなのー!!!」

貴音「捨てはしません。が、早急に誰が所有するかを決めましょう」

千早「ここは第三者の私が」スッ

貴音「いえ。やはり最初に見つけた、天海春香か星井美希の物とするのが妥当でしょう」

響「まあ、最初に見つけたわけだし……」ラクタン

やよい「しかたないですー」ションボリ

伊織(いざとなれば金銭で譲り受ける手も……)ギラギラ

真美「それで→? どっちのものにするの?」

亜美「戦って勝った方のもの、とか→?」

貴音「ふふふ。ここはこの名奉行の出番ですね」

真美「へ?」

貴音「このわたくしの名裁きで、問題を解決してみせましょう」キリッ

亜美「だ、だいじょうぶかな→」

貴音「天海春香、そして星井美希、双方このぽすたぁを両側からつかみなさい」

春香「え? こ、こうですか?」

美希「こうなの?」

貴音「よろしいでしょう。では、二人共それぞれ力いっぱいぽすたぁを引っ張るのです。引っ張り勝った方を、持ち主と認めましょう」

春香「! わかりました。美希、いくわよ」

美希「ミキ、負けないの!」

春香「うううぅぅぅ!!! プロデューサーさん、火事場の馬鹿力ですよ! 馬鹿力!」

美希「ハニー!!! ミキに力を、愛の力をなのぉぉぉ!!!」

真美「うわわ→はるるんもミキミキも、すごい力が入ってるよ→」

亜美「でもすごいな→! あれだけ力を入れてても、ちゃんと2人ともアイドルの顔だあ!」

春香「うううぅぅぅーーー!!!」

美希「ふんらばー! なの!!!」

貴音(そろそろ二人とも気がつくでしょう。渾身の力でひっぱられて、あの方のぽすたぁも泣いている事を。そして、その痛みに……)

ビリビリビリー★★★

貴音「え?」

春香「あ!」

美希「あ、なの!」

真美「兄ちゃんのポスタ→が→!」

亜美「はるるんとミキミキが持ってる所から、3っつに破れちゃったよ→!」

春香「…………」ジー

美希「…………」ジー

貴音「…………」アセ

伊織「ちょ、ちょっとお! 世界でただひとつのアイツのポスターが……」ポロ

やよい「プロデューサーが……」ジワ

響「か、かわいそうなことになっちゃったぞ」ボロ

春香「………………」ジー

美希「………………」ジー

貴音「そ、そこまでっ!」

春香「え?」

美希「え? なの」

貴音「こ、この三つに分かれたぽすたぁ、三分の一は天海春香に。そしてこちらの三分の一は、星井美希に」

春香「え?」

美希「え? なの」

貴音「天海春香は、本来ならこのぽすたぁ全部もらえるはずが三分の一しかもらえなかったので損。同じく星井美希も、三分の一しかもらえず損」

春香「は、はあ……」

貴音「そして残りの三分の一は、このわたくしが」

美希「はあ、なの」

貴音「わたくしも、鼻しか写っていないこのぽすたぁを引き取る事になり、なんだか損。これぞ三方一応損! ……ということで、いかがでしょう?」

なるほど 





ん?

春香「ダメに」

美希「決まってるの!」

貴音「……申し訳ありません」ショボン

響「うう、けどもうポスターは元に戻らないぞ」

春香「美希が力を入れすぎたからだよ!」

美希「ちがうの! 春香のせいなの!」

春香「なによ! ちょっと人並み外れて美人でスタイルがいいからって!!」

美希「春香こそ! どこにでもいそうで、それでいて高嶺の花な親しみやすさと憧れを兼ね備えているの!!」

春香「美希の天使!!!」

美希「春香の女神なの!!!」

春香「え?」

美希「え? なの」

春香「……」

美希「……」

響「な、なあ。もう2人とも、もう仲直りして……欲しいぞ」

> 春香「美希の天使!!!」
>
> 美希「春香の女神なの!!!」

高度なツンデレ?

春香「……ごめん、ね」

美希「……ミキこそなの」

響「良かったぞ。自分、安心したぞ!」

春香「私ったら、意地はっちゃって……」

ミキ「ミキもそうなの。ゴメンなの春香……さん」

春香「ふふっ。なあに、そんなの美希らしくないよ。春香でいいよ」

美希「ありがとうなの。ミキね、ほんとうは春香のこと大好きなの!」

春香「嬉しい! あ、クッキーあるけど食べる?」

美希「食べたいの! ミキ、春香も好きだけど春香のクッキーも大好きなの」

響「良かったな! ようしこれでもう、検察側の2人にも負けないぞ!! な、春香に美希!!!」

美希「春香~。クッキー、ミキに食べさせてなのぉ~」イチャ

春香「もう、美希ったら甘えんぼなんだからー。しょうがないなあ。はい、あーんして」イチャ

響「あ、あの? 春香? 美希?」

美希「あ~んなのぉ~」デレ

春香「うふふ。あらあら、美希ったら口の端についてるわよ」デレ

響「な、なんだか状況が改善されてない気がするぞー!!!」

やよい「ううう。なんか響さんがかわいそうになってきましたー」

伊織「やよい?」

やよい「よく考えたら、響さんがうそなんてつくはずないと思うし……」

響「やよいー! やっぱりやよいはわかってくれてる……嬉しいぞ!!」

伊織「もう! あのねやよい、聞いて。……に……で……だから……」ヒソヒソ

やよい「なに? 伊織ちゃん……うん、うん、うん……ええっ! そうなんですか!! わかりましたー!!!」キラーン

響「や、やよい?」

やよい「ぜーったいに、響さんをゆうざいにしましょうねー! うっうー!!!」

伊織「よく言ったわ、やよい! その意気よ」

響「うう、やよいまで……そ、そうだ! 貴音……貴音!」

貴音「……」プイッ

響「ええっ!? た、貴音?」

伊織「にひひっ」

響「? うわ、なんだ!? 伊織。そのおっきなカマは?」

伊織「審判……じゃなくて、裁判官とグルってのが、最も恐ろしい罠(トラップ)よねえ」

響「な、まさか伊織! 貴音にまでなにか……うう、自分これじゃあぼっちだぞ……」

春香「どうしたの? 響ちゃんにもはい! クッキー」

美希「響! それ食べて、がんばろーなの」

響「春香……美希……そうだな! 自分、まだまだがんばるぞ!! なんくるないさー!!!」

キンコン☆ キンコン☆ キンコン☆

貴音「何事です!?」

※ナレーション(小鳥)「あずささんからの連絡がきました! 回線も繋がりました。中継、繋がります」

あずさ「ごめんなさい~。遅くなりました~」

伊織「ちょっとあずさ! 心配したじゃない」

やよい「よかったですー! でも、今までどうしてたんですかー?」

あずさ「それがね……空港の人に『行きたいのは、南の島ね』と言ったら島根行きの空港チケットに交換されちゃって……」

春香「それじゃあ島根に行っちゃったんですか!?」

あずさ「出雲大社で縁結びのお願いをしてきちゃったわ~」

貴音「なんと! わたくしも行きたかったです」

あずさ「それにね、島根の空港はその名も『出雲縁結び空港』って言うのよ~ステキよね」

伊織「なんてのん気な……こっちは大変だったのよ」

あずさ「ごめんなさ~い。でも来ちゃったものはしょうがないし……新たにチケットを取り直すにしても、島根にはパソコンが無いから大変で……」

春香「やっぱりないんだ! 島根にはパソコン!」

あずさ「うふふ。冗談よぉ~春香ちゃん」

春香「あらら」ガクッ

貴音「ともあれ無事でなによりでした。では早速ですが三浦あずさ、知名度調査を頼めますか?」

あずさ「は~い。それじゃあこれから沖縄の10人に、響ちゃんを知っているか聞いてみますね~途中、1人でも響ちゃんを知らない人がいたらその時点でアウトです」

伊織「つまり、言うまでも無いけど、前橋市の結果は論外にしても、東京都港区の知名度は超えてもらわないと、地元とは認めないわよ」

響「だ、大丈夫さー! こないだ電話でにぃにが言ってたぞ。沖縄のみんな、自分のこと応援してる、って。地元のテレビ局でも特集とか組まれてるし、広告もみかける、って……」

美希「でも99%を超えるのって、100%しかないの。1人でも知らない人がいたらアウトっていうのはきびしいのー!」

やよい「うっうー! それではあずささん、おねがいしまーす」

あずさ「は~い。ではさっそく……あのお婆ちゃんに聞いてみましょうね~すみませ~ん」

沖縄県民A「なんやいびんかー?」(同時通訳・協力エキサイト先生;なんでしょうか?)

あずさ「この娘、ご存じですか~?」

ハートキャッチ響フリップ

沖縄県民A「これやー……? これやーおばーぬわかさんころに、んかいとるなー」(訳;これですか? これは私の若い頃に似ていますね)

響「うう……」ポロッ

美希「どうしたの? 響」

響「うちなーの言葉、聞いてたらなんか……」

あずさ「どうですか~? ごぞんじありませんか?」

沖縄県民A「どこかでみたきがすーねー(訳;どこかで見た気がしますね)」

あずさ「? どうやら……」

沖縄県民A「たしか……我那覇……響ちゃんとかいいっよっと……?」

あずさ「はい。お婆ちゃん、どうもありがとうございました~。正解ですよ! これは幸先いいわね~」

響「おばーにも知っててもらえて、自分うれしいぞー」

あずさ「では次の人に行きますね~。あ、あそこにいる男の人にきいてみましょうか。すみませ~ん」

?「ウィ なにかなお嬢さ……げえっ、お前は高木の所の三浦あずさ!」

あずさ「あらあら~たしか貴方は、黒い社長じゃありませんか~?」

黒井社長「私は黒い社長ではない! 黒井だ。フン。765プロのお前が、こんな所で何をしている?」

あずさ「お仕事で~す。黒井社長もお仕事ですか~?」

黒井「あ、当たり前に決まっているだろう! 断じてバカンスなどではぬぁい!」

?「おっさん。なにやってんだ?」

黒井「こ、こら出てくるな。ひっこんでなさい!」

冬馬「なんだ? なんでカメラが出てるんだ? 今回はプライベートじゃなかったのかよ」

真美「あれ→? あまとうもいるよ?」

小鳥「!」ガタッ

あずさ「ともかく~こちらのフリップの女の子、この娘が誰だかご存じですよね~?」

黒井「フン! この私が高木の所の小娘など、知っているわけないじゃないかね。そうだろう?」

冬馬「いやおっさん。昨日は、沖縄に第2の我那覇響はいないものかねぇ、とか言ってキョロキョロしてたじゃねえか。プライベートなのに」

黒井「だから引っ込んでいなさい! いいかね、私は我那覇響など知らん!! 知らんと言ったら知らないからな!!!」

黒井社長可愛いな

あずさ「あら~残念。行っちゃいました~そんなわけで、知名度調査は終了ですね~残念ながら響ちゃんの知名度は、100%には届きませんでした~」

響「ちょ、ちょっと待つんだぞ! 今、黒井社長は自分の名前を言ってたぞ!!」

あずさ「さあ。それじゃあ仕事も終わったことだし。レッツ泡盛、泡盛~」

ブツッ★

春香「あずささん? あすささん!」

※中継終了

響「そんな……」

伊織「はい。残念だったわね」

やよい「それじゃあ貴音さん。はんけつをおねがいしまーす!」

美希「そ、そんなのってないの……異議ありなの!」

貴音「意義は却下します。ではこれより判決を下します」

美希「貴音! なんでミキの言うこと聞いてくれないの!!」

響「うう……ムダだぞ美希。貴音は伊織とこっそり手を組んでたんだぞ……」

美希「そんなのズルいの! 異議あり!! 異議ありなの!!!」

春香「貴音さん、響ちゃんが言っている事は本当なんですか? 答えてください!」

貴音「被告人、我那覇響を有罪とします」

響「ううう………………」ガクッ

春香「そんな……じゃあ響ちゃんは芸能活動停止……あれ? そういえば今回のこの裁判、有罪だとどうなるの?」

貴音「最初に言っておいたはずです。今回わたくしは、奉行としてこの場に挑む、と」

美希「? それだとどうなるの?」

貴音「下手人の我那覇響には、遠島……島流しを申しつけます」

春香「遠島?」

美希「島流しってなんなの?」

貴音「響、貴女をここから約1600きろめーとるの彼方、南方の島へ送ります」

響「ううう……え?」

やよい「うっうー! 島の名前は『おきなわ』ですよー!!!」

貴音「刑期は一週間。その間、東京に戻る事は許しません」

春香「それってつまり……」

美希「響、沖縄に一週間帰れるのー!?」

響「ちょ、ちょっと待つさー! 自分、トップアイドルになるまでは帰らないって誓ったんだぞ……だから、だから……」

伊織「なに言ってんのよ」

響「伊織?」

伊織「東京のど真ん中で、知名度99%を誇る、ランクAのアイドルがトップアイドルじゃないわけないじゃない」

千早「そうね。我那覇さんはもう、立派なトップアイドルだわ」

やよい「響さんの家族の動物さんたちは、私たちがめんどうをみてますからねー」

伊織「ま、東京の港区が地元の響には、知り合いもいない島暮らしは辛いかもしれないけどね。にひひっ」

亜美「あ→でましたよ。いおりんのツンデレ」

美希「さすが、検事デコちゃんなの」

伊織「デコちゃん言うなー!」

春香「あはは。良かったね、響ちゃん」

響「伊織……やよいに貴音……じ、自分のために……春香に美希もありがとーな……」ポロポロ

真美「じゃじゃ→ん☆ それではこれよりひびきんに、沖縄行きのチヶットをぞ→て→しま→す☆」

響「ありがとなー。ありがとー」ボロボロ

春香「どれどれ? あれ、このチケット……」

美希「今日の……最終便のフライトチケットなの!」

響「え? えええぇぇぇーーーっっっ!!!」

P「急げ、響! 玄関前にタクシーを用意している」

響「こ、このまま行くのか!?」

貴音「ほら響、急ぐのです。あちらで三浦あずさも待ってますから」

響「わかったぞ! みんな、ありがとなー!! 自分、行ってくるぞ!!!」

ドタバタドタバタ☆☆☆

春香「……行っちゃった」

美希「あは。響ってば、沖縄に帰るのに『行ってくる』って言ってたの」

貴音「当然です。響の帰るべき場所は、ここなのですから」

やよい「ここ、ってテレビきょくに帰ってくるんですかー?」

伊織「違うわよ。響は私達の所に帰ってくるってことよ」

やよい「うっうー! そっか。そうですね」

千早「765プロは、もう私たちの家ですものね」

ナレーション 伊織

伊織「芸能人特別裁判所765号法廷は、これにて閉廷されたわ」

伊織「けれどこれで全てが終わったわけじゃない気がするの」

伊織「私にはあれが最後の芸能人特別裁判所765号法廷とは、どうしても思えないのよね」

伊織「またアイドル達に不審な振舞いが見られた時…… 」

伊織「きっとこの法廷はまた、帰って来るわ」

伊織「そう次は、私が断罪される番かもしれません」

伊織「だからみんな。日々、清く正しく美しく切磋琢磨するわよ」

伊織「トップアイドルを目指して!」


以上、おわり

ありがとうございました。

今回は特に、スレ立て代理をしてくださった方に大感謝です。
本当にありがとうございました。

また今回は、初めてさるをくらい本当に焦りました。
幸い最後までいけましたが、今後は気をつけてやります。

保守やレスも、本当にありがとうございました。

なんかゴジラを思い出すラストだな。

だいぶ前に似たような法廷SSを見た気がするんだが、シリーズものなのか?

>>139
だいぶ前なら違うかも。
この1ヶ月ぐらいから、SS書いてますので。

シリーズというか、結果的にシリーズっぽくなってますが、これまで春香・雪歩・真の裁判をやりました。

終わった後に、こうしてレスいただけるとすごい嬉しいです。
乙だけでも、涙出そう。

書いてても楽しいし、アイマスSSは当分やめらんないなあ。

あ、言い忘れてた。

作中で伊織はああ言ってますが、本当に伊織をやるかは未定。

というか、冤罪以外も書こうと考えています。
アイドルも3分の1を裁いて、キリもいいかなあ……と。

いつもスレの参加者さんに恵まれて、幸せです。

誰かも言ってたけど、群馬のくだりはやり過ぎだったかも。
群馬のみなさん、ごめんなさい。

島根については……まあ別にいいか。ハハハ。

>>151
俺、群馬県民じゃないけど全然気にしてないよ。
むしろ面白かったし、ネタとして割り切ってる。

>>152
群馬県民じゃないなら黙ってろよwwwww

>>152
ありがとう、心優しい群馬の戦士よ。

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