由比ガ浜「ねえ雪ノ下さん?今月のお友達料金まだぁ?」 (27)

雪ノ下さん「待ってちょうだい。今月の分はもう貴女の口座に振り込んだでしょう?」

由比ガ浜「口座?あたし雪ノ下さんみたいに頭良くないからさぁ、直接渡してもらわないと分かんないんだよね」

雪ノ下「そんな……足が付くとまずいから口座振り込みにしろって言ったのは貴女じゃないの」

由比ガ浜「はぁ?なにそれあたしが悪いって言いたいの?傷つくなあ。私雪ノ下さんのこと友達だと思ってたのに……」

雪ノ下「いえ……そういう訳じゃないの。ごめんなさい。明日までに持ってくるから許して頂戴」

由比ガ浜「本当?ありがとゆきのん!えへへ!やっぱりゆきのんはあたしの一番の親友だよ!」

八幡「うーす……おいなんだまーたくっ付いてんのかお前等。本当中良いっすねあんたら。なにゆりだよ」

由比ガ浜「あ、ヒッキ―!えへへ……だってあたしゆきのん大好きだもん!」

雪ノ下「……」

八幡「ま、どうでもいいけどな」ホンメクリ

由比ガ浜「あれ?雪乃ん元気なくない?もしかして、あたしとくっつくの……嫌?」シュン

雪ノ下「いいえ、そんなことはないわ……」

キーンコンカーンコーン
八幡「んじゃ俺帰るわ……小町待ってるし」

由比ガ浜「えー!もう帰っちゃうの?これから三人でカラオケ行こうよ!お小遣い貰ったから何だったら奢るし!」

八幡「行かねえよ……てかむしろ何で俺がそんなリア充エリアに行くと思ったの?お前」

由比ヶ浜「えーヒッキ―付き合い悪い!シスコン!」

八幡「何とでもいえ。今の俺に妹の作る夕飯以上に優先するものはない」

由比ヶ浜「チェッ!いいよーだ!じゃあゆきのんと二人で行くから!ベー!」

八幡「はいはいじゃあな」

由比ヶ浜「……はあヒッキ―つれないなぁ……まあいいや優美子たちとカラオケいこっと。そんなわけでゆきのん、とりあえず千円頂戴!」

雪ノ下「由比ヶ浜さん、いくらなんでもそれはないんじゃないかしら。私今まで友人がいなかったからよく分からないけれど、自分が行くわけでもないカラオケの代金を支払うのは違うと思うのだけれど」

由比ヶ浜「はぁ?なにそれ。分かった。分かったよじゃああたし明日からもう来ないしあの事故のこと全部ヒッキ―に言うから。さよなら雪ノ下さん」

雪ノ下「待って……それだけは辞めて頂戴……お願いだから……お金なら払うから……」

由比ヶ浜「はぁ。無駄な時間取らせないでよね。ひいふうみい……とりあえず五千円貰うねー!じゃあゆきのん明日までにお友達料金の方5万円もよろしくー!」

雪ノ下「どうして……こんなことになってしまったのかしらね」

春回想

由比ヶ浜「ねえゆきのん!じゃんけんで負けた方がジュース買いに行くゲームしない?」

雪ノ下「結構よそんなことしなくても、自分のものくらい自分で買いに行くわ。そんな行為で征服欲を満たして何が楽しいのかしら」

由比ヶ浜「ゆきのんノリ悪いぃ……あぁゆきのんもしかして勝つ自信ないのかな?」

雪ノ下「何を言っているのかしら。そんなわけないでしょうそもそもじゃんけんなんて勝ち負けあいこの確率は常に一定のモノであって自信とかそういう・・・・・・・・」ペラペラ

由比ヶ浜「じゃあ勝負!じゃんけん」

雪ノ下「ポン!」

回想終了
雪ノ下(私は勝負に負けた……そこまではまあいいのよ。問題はその次)

雪ノ下(むきになった私は翌日、更に高リスクな罰ゲームを賭けて由比ヶ浜さんに再戦を挑んだんだったわね……)

雪ノ下(しかしそれからも何故か運は私に傾くことなく、罰ゲームはどんどんエスカレート。ついには金銭のやり取りに発展したわ……)

雪ノ下(私の自業自得とはいえ悲しいものね……友達が変わってしまうのは……)

翌日放課後
八幡「うっす」

雪ノ下「あらウスノロヶ谷くん。今日は早いのね」

八幡「語呂がいいの思いつかないんだったら名前もじりシリーズ辞めてくんない?なんだよそれ文字数あってない上になんにもかかってねえじゃねえか」

雪ノ下「そう?その割にはうれしそうだけれど」

八幡「そんなわけあるか」

由比ヶ浜「やっはろー!もーヒッキ―なんで先行っちゃうの?一緒に行こうよ!探したんだからね!」

八幡「別に普段から一緒に行動してねえし。待つ理由もないだろ」

由比ヶ浜「ヒッキ―にはなくてもあたしにはあるの!……その、あのね、渡したいものがあるの……はい!」つ紙袋

八幡「何これ」

由比ヶ浜「クッキー」

八幡「由比ヶ浜……おまえ学習能力はないのか……あれだけ失敗してなおクッキーを焼いてくるとか……なに?俺を癌にして早死にさせたいの?」

由比ヶ浜「ヒッキ―失礼だし!あたしだって成長してるんだからね!?それにこれはあたしが作ったモノじゃなくて昨日千葉のパルコで買ってきたものなんだから!」

八幡「お、おう……なになに……何か高そうな菓子だなおい。俺カネ持ってねえぞ」

由比ヶ浜「高そうじゃなくて高いの!5千円もしたんだから。でも……別にお返しとかそういうのはいいよ。これは普段のお礼だから」

八幡「そうか……悪いな。ありがとう」

由比ヶ浜「おうちで小町ちゃんと食べてね」

八幡「おう(今部室で三人で食べようと思ったんだが……まあいいか)」

由比ヶ浜「えへへ。でも嬉しいなあ。ヒッキ―もプレゼント渡すとお礼ととか考えてくれるんだ」

八幡「バッカ当たり前だろ。あたかもただであるかのようなものを貰って後からぼったくりじみた請求をされたらかなわんからな」

由比ヶ浜「やっぱり発想が斜め上だ!」

雪ノ下「……」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月27日 (水) 09:14:05   ID: Q3P-7jLu

立て逃げは本当うぜぇよ(^q^)

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