結衣「ちなあかが滑り落ちた!?」 (45)
京子「ふう、たまには登山も楽しいもんだよね!」
結衣「そうだなあ」
ちなつ「あかりちゃん、大丈夫?手、貸そうか?」
あかり「う、うん、ありがとう、ちなつちゃ……」
ガラッ
あかり「あぁぁっ!」ズザザー
ちなつ「ああああああっ!!!」ズザザザー
結衣「……!?」
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タイトル「オマーン湖」
内容「おまんこじゃないよ」
結衣「た、大変だ!京子!2人が滑り落ちた!」
京子「え~、マジ~?」
結衣「お、おーい!2人とも、大丈夫!?」
あかり「う、うん、何とか木の枝につかまって……落ちるのは防げたけど……」
ちなつ「ううっ、そ、そう持ちそうにありません……」
結衣「た、大変だ……」
結衣「ちなあか!絶対、手放しちゃ駄目だよ!?今助けに降りるから……」
ちなつ「ゆ、結衣先輩……」
あかり「結衣ちゃん……」
結衣「いいか!絶対あきらめちゃ駄目だよ!ちなあか!」
ちなつ「あ、あの……」
結衣「耐えるんだ!ちなあか!」
あかり「結衣ちゃん……あの、どうして」
結衣「待っててね!ちなあか!」
ちなつ「どうして2人で1つ見たいな略称で呼ぶんですか!?」
結衣「え、けど2人は、2人で1つのちなあかでしょ?」
ちなつ「い、いえ、別に2人で1つって訳じゃ……」
結衣「ちなつちゃんは、あかりの事が嫌いなの?」
あかり「え……」
ちなつ「い、いえ!嫌いなはずないですよ!?」
結衣「だよね?」
あかり「よ、よかったよぉ……」
結衣「あかりも、ちなつちゃんの事、嫌いじゃないよね?」
あかり「う、うん!勿論だよ!」
結衣「例えば、例えばだよ?」
ちなつ「は、はい」
結衣「例えば、2人のうち1人しか助けられないみたいな状況になっちゃったとしたら……」
結衣「どちらか片方が助かって片方が死ぬみたいな状況になるよりも」
結衣「いっその事、助けを拒んで二人とも死んでしまえ的な心意気を持っている……」
結衣「それが、ちなあかだよね?」
ちなつ「!?」
あかり「!?」
ちなつ「ゆ、結衣先輩?私達、2人に1人しか助けられないんですか……?」
結衣「ははは、たとえ話だよ、ちなつちゃん、本気にならないで?」
あかり「こ、こんな状況だから例えば無しでも何でもないよぉ……」
結衣「はははは」
ちなつ「ゆ、結衣先輩……も、もうそろそろ指が……指が……」
結衣「ああ、ごめんね、ちなつちゃん」
あかり「ゆ、結衣ちゃん……助けて……」
結衣「よし、京子!」
京子「あ?」
結衣「私1人では2人を助けることはできない!だから、京子も手伝って!」
結衣「私達、結京の力でちなあかを助けてあげよう!」
京子「いや、多分無理だよ」
結衣「え……」
京子「だって、私達、結京じゃないじゃん」
結衣「きょ、京子?何言ってるの?私達は2人で1つの結京でしょ?」
京子「……」
結衣「京子?」
京子「……めんご」
結衣「え?」
京子「私はどっちかというと、京綾なんだ」
結衣「……!?」
結衣「え、う、うそだろ?嘘だよね?」
京子「いや、まじ」
結衣「そ、そんな……そんな……」
京子「笑えるね」
結衣「笑えねえよ!!!」
京子「ははは」
結衣「あああああああ!なんだよもおおお!折角、山の上の夜景を見ながら告白しようと思ってたのにぃいいいい!!!」
京子「はははは」
ちなつ「ち、力が……もう……」
あかり「ゆ、結衣ちゃん、京子ちゃん……」
結衣「そ、そうだ、京子!」
京子「なにさ、さっきから」
結衣「今は非常事態なんだ!ちなあかを助ける為に!一時的にでも結京になってくれ!」
京子「え~、まじでええ?」
結衣「まじで!」
ちなつ「きょ、京子先輩……お、おねがい……します……」
ちなつ「京子ちゃん……」
京子「はぁ……じゃあ、仕方ないか」
結衣(やった!既成事実が作れる!)
結衣「よ、よし、じゃあ結京初の共同作業だ!今から作戦を説明するよ!」
京子「おっけえ!」
・ロープで結京を結ぶ
・片方が降りて、片方が上から引っ張る
・ちなあかを抱き上げて引っ張り上げる
・ミッションコンプリート!
結衣「簡単だろ?」
京子「間違えようがない良い作戦だな!」
結衣(京子は筋力ないし、2人を抱きかかえるのなんて無理だろうな、私が降りるか)
京子(私は筋力ないし、結衣を支えるのなんて無理だろうな、私が降りるか)
結衣「よし!京子!ちゃんとロープは腰に結んだ!?」
京子「おう!パーフェクトだよ!」パンパン
結衣「よし、じゃあ、いっせーのーで行くよ!」
京子「結衣!頑張ってよ!」
結衣「大丈夫!」
結衣「いっせーのー……」
京子「せい!」
ピョン
ちなつ「くっ……もう、駄目……指が……けど頑張らないとっ……」
あかり「ち、ちなつちゃん……」
ちなつ「あ、あかりちゃんも、頑張って……」
あかり「あ、あのね、もうすぐ結衣ちゃん達が降りてきてくれるから……」
あかり「そ、その時は、ちなつちゃん、先に上がってね?」
ちなつ「あ、あかりちゃん?」
あかり「ほ、ほら、さっき結衣ちゃん言ってたけど……もし2人のうち1人しか助からないのだとしたら……」
あかり「私は、ちなつちゃんに助かってほしいし……」
ちなつ「あ、あかりちゃん……」
あかり「え、えへへ、元々は、あかりのドジにちなつちゃんを巻き込んだみたいなもんだし……」
ちなつ「ば、ばか!」
あかり「……!」
ちなつ「あかりちゃんの馬鹿!お馬鹿!」
あかり「ち、ちなつちゃん……」
ちなつ「わ、私だけ……私だけ助かっても!そんなの嬉しくないに決まってるでしょ!」
あかり「……!」
ちなつ「誰も、誰も喜ばないよそんなの!」
ちなつ「そんな風になるくらいなら、結衣先輩が言ったように、ちなあかで2人で1つとして死んじゃった方がいいよ!」
あかり「ちなつちゃん……」
ちなつ「あきらめちゃ……だめだよっ」グスッ
あかり「……そ、そうだね、ちなつちゃん、ごめん、あかり弱気になってた!」
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「あかり!頑張る!頑張って、ちなあかとして救出される!」
ちなつ「うん!その意気だよ!」
あかり「う、け、けど、そろそろ限界……」
ちなつ「わ、わたしも……」
ちなつ「あかりちゃん、結衣先輩がさっき京子先輩に説明してた作戦、聞いてたよね?」
あかり「うん」
ちなつ「京子先輩が非力だから、あの作戦だと持久戦になったとき、危険だと思う」
あかり「た、確かにそうだよね」
ちなつ「だからね、結衣先輩か、または京子先輩が見えたら、私達も、飛びつこう?」
あかり「……そうだね、あかり達の方から飛びつけば、結京の負担も減るよね!」
ちなつ「うん!」
ちなつ「よ、よし、じゃあ、私が合図を出すから、そうしたら飛びつくよ?」
あかり「わ、わかった!」
ちなつ(こ、こっちは準備オーケーですよ、結京先輩!何時でもこいです!)
ヒュー
ちなつ(何かが落下してくる音が……!)
結衣「京子!」
ちなつ(結衣先輩が見えた!今だ!)
ちなつ「あかりちゃん!飛びついて!」
あかり「え、どっちに?」
京子「えー、何で結衣も飛び降りてきてるの?予想外なんだけど、困るよマジで」
ちなつ「え、何で2人で飛び降りてきてるんですか、上には誰が?」ヒュー
結衣「そうだよ、京子が上に残ればよかっただろ?」ヒュー
京子「私の力で結ちなあかを支えられるはずないだろ」ヒュー
あかり「結ちなあかって、何か新しいよねぇ」ヒュー
京子「え、私は?その中にどうして私が組み入れられてないの?」ヒュー
結衣「お前は京綾なんだろ?」ヒュー
京子「いや、それは私がそう思っただけで、綾乃に告白とかしたわけじゃないし」ヒュー
結衣「マジで!?じゃあ私にもチャンスが!?」ヒュー
ちなつ「いや、もう無いんじゃないですかね」ヒュー
あかり「京子ちゃ~ん、地面まであとどれくらい?」ヒュー
京子「あー、あと20メートルほどかな」ヒュー
結衣「……行ける!」ヒュー
結衣「京子、私はお前の事がずっと好きだった」
結衣「子供の頃から、ずっと好きだったんだ」
結衣「中学になって、周りの目とかを気にし始めて、なかなか告白できなかったけど……」
結衣「もう、周りの目とかきにする状況じゃなくなったから、だから、告白するね」
結衣「京子、私と、付き合って下さい……」
京子「んー……私もね、子供の頃から、結衣が好きだったんだ」
結衣「……!」
京子「けどね、結衣自身も言ってたけ、私への愛情よりも世間体を優先してたんだよね」
京子「その様子を見て、何だか冷めちゃってさあ……」
結衣「きょ、京子……」
京子「だから、まじごめん、無理」
結衣「ええええええ……」
京子「はははは」
結衣「轢死する直前に失恋した……」
ちなつ「まあ、そんな人生も有りますってw」
あかり「また生まれ変わったら頑張ればいいよw」
結衣「ううう……」
京子「あ、そろそろ地面だ」
京子「じゃあ、みんな」
京子「また来世でね~」
グシャッ
グシャッ
グシャッ
グシャッ
おわり
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