岡部「しかも30%オフ……お値打ち価格というべきか」
岡部「ふむ……」
クリス「オカベー」
岡部「手を出してしまいたい衝動に駆られるが……いやしかし……」
クリス「ハイロンパー!」
岡部「ここは見なかったことに……ぬぅっ?! 右腕が勝手に……うおお静まれ我が右腕よ!!」
クリス「ヌルポ」
岡部「がっ。 じゃない! 落ち着け我が理性……現在のラボの財政を省みよ!」
クリス「カイバーヽ(*゚Д゚)ノ」
岡部「うおおっ! 目線を向けるな助手よ! そんなものに絆されるほど、このマッドサイエンティスト、甘くはぬわぁい!」
クリス「……」
岡部「ふぅん! 諦めたかクリスティーナ!だが恥じることは無い、この鳳凰院凶真に挑んだことが早計だったのだ!」
岡部「フゥーハハハ! ……ん?」
クリス「……」
クリス「……オカベェ」グス
岡部「……」
アリアァッシター!(ォライッ、ォライッ
岡部「ついつい買ってしまった……」
クリス「カイバー」
岡部「……可愛い」
岡部「ではない! 助手ごときに翻弄されるなど、マッドサイエンティストの恥ではないか!」
クリス「オマエモナー」
岡部「……」
クリス「フニ-」
岡部「……可愛い」
岡部「さぁ、今日からここがお前の家……研究所だ」
クリス「ンム?」
岡部「まぁ心配するな。気兼ねせずくつろぐがいい」
クリス「ワーイ」
岡部「……とはいえ、連れ帰ってきたものの」
ガチャ
クリス1「オカベッ?!」
クリス2「ムイ?!」
岡部「……これで二人になってしまった」
クリス1「オカベ!」
クリス2「オカベー」
岡部「見てくれは全く変わらんな」
岡部「差別化するためにも、名前でも付けるか」
クリス1「バカナノ?! シヌノ?!」
クリス2「オナカスイター」
岡部「元々いた助手はツン寄り、今日来た助手はデレ寄りか」
岡部「……」
岡部「……ツンの1号、デレの2号……」
岡部「……」
岡部「……マッドサイエンティストっぽいな……ショッカー的な意味で」 ゴクリ……
岡部「よし、では助手よ!お前は今日からクリスティーナ1号だ!」
クリス1「ティーナッテイウナ!」
岡部「そして助手よ!お前はクリスティーナ2号と名乗るがいい!」
クリス2「ムネアツ」
岡部「これでまた、我が野望に一歩近づいたというわけだ! フゥーハハハ!!」
クリス「「チュウニビョ-オツ」」
岡部「まぁ、なにはともあれ昼飯でも食べるか」
クリス1「!」
岡部「ふむ……新しい助手も同じものを食べるのだろうか」コポコポ
岡部「ほらクリスティーナ達よ。昼飯だ」
クリス1「ラーメン!」
クリス2「ハコダテ!」
岡部「ほら、きちんと3分待て。下手に触ると火傷するぞ」
クリス1「プイ」
クリス2「3ゲット!」
クリス1「ソーローオツ」
クリス2「イッテヨシ!」
クリス1「クワー!」
岡部「頼むからスラングで喧嘩するな!」
岡部「よし、そろそろいいだろう」
クリス1「イタダキマース」チュルチュル
クリス2「……オカベー」
岡部「む、そうか。2号用の食器を買ってこねばならんな」
岡部「まぁ今日のところは仕方ない。箸も苦手だろうし……ほら、口をあけろ」
クリス1「ンム?!」
クリス2「アーン」モグモグ
岡部「うまいか?」
クリス2「オイシ-」テーレッテレー
クリス1「……」
岡部「ん? どうした1号」
クリス1「ンー!」
岡部「? 早く食べないと伸びるぞ」
クリス1「オカベー!」壁ドン
クリス1「……」チュルチュル
岡部「ほら、もう一口だ」
クリス2「アムアム」
岡部「どうした1号。いつもより食が進んでいないではないか」
クリス1「……ウッサイバカオカベ」
クリス2「……」
ひょい
クリス1「アウ?!」
岡部「あ、こら2号!1号のフォークを取るんじゃない!」
クリス2「プイプイ」チュルチュル
クリス1「ムー……」
岡部「はぁ……仕方ない。ほら、口をあけろ1号」
クリス1「フェ?!」
岡部「お前もまだ箸は不慣れだろう。食べさせてやるから、早くこっちを向け」
クリス1「ア、アウ、アウアウ……」
岡部「どうした1号」ひょい
クリス1「ベ、ベツニ、テレテナンカナインダカラナ!」モグモグ
岡部「何を赤くなっているのだ」
クリス1「ウッサイ!」ピキー
クリス1「……」
クリス2「ムイ?」
クリス1「……サンクス」
クリス2「キター!」
クリス1「ウッサイ!」
クリス2「キュゥ」ぎゅっ
クリス1「フワァ」
クリス2「ギュー」
クリス1「ンムゥ……」
岡部「ここが楽園か……」ホロリ
クリス1「ハイロンパ-」
クリス2「ワー」
岡部「食後は二人で@ちゃんねるか……」
クリス1「IDマッカデスネ、ワカリマス」
クリス2「プギャー」
岡部「……どっちが栗悟飯で、どっちがカメハメ波だ?」
クリス1「ネムネム……」
クリス2「キュウ……」
岡部「昼寝の時間か……まぁ腹も膨れたみたいだしな」
クリス1「ウーパ!」
クリス2「ウーパ?」
岡部「分かった分かった、うーぱクッションだな」ボスッ
クリス1「プイ」
クリス2「ワーイ」
岡部「……今度もう一つ買ってくるか」
岡部「……む、いつの間にか寝ていたか」
クリス1「オキタ!」
クリス2「オカベ!」
岡部「毛布をかけてくれてたのか……ありがとう」ナデナデ
クリス1「ヤメロバカオカベ!」
クリス2「エヘヘ-」
岡部「むん、1号は素直じゃないな。不快ならやめておこうではないか」
クリス1「プイッ?!」オロオロ
岡部「どうする?1号よ」
クリス1「アウアウ……」
クリス1「ゥゥ……」
クリス1「……」ジワ
岡部「……そう深刻な顔をするな。冗談に決まっているだろう」ナデナデ
クリス1「……バカオカベ」グスッ
クリス2「2828」
岡部「もう日が暮れたか……そろそろ風呂にでもいれねばな」
クリス「「!」」
岡部「シャワーをここに固定して、お湯を緩めて、と……」シャワー
岡部「これでよし。あとは1号、色々教えてやってくれ」
クリス1「ムゥ」
クリス2「オカベー」
岡部「ん?」
クリス2「ミンナデハイル-」
岡部「……なっ?!」
岡部「そ、それはちょっと、なぁ……1号も、俺が入ってたら邪魔になるだろう?」
クリス1「……オカベモハイル」
岡部「ぬうぅっ!!」
岡部「まゆりが作ってくれていた水着があってよかった……」
クリス1「ワー」
クリス2「プー」
岡部「ほら、後ろ流すからあっちを向け」シャワー
クリス1「プイ」
クリス2「ヒャー」
岡部「ふぅ……いい加減身体が痛いな……先に上がるぞ」
クリス1「ンムー」
クリス2「オケ」
岡部「やれやれ」シャッ
クリス2「……ムイ」
クリス1「フェ?」
岡部「ふーっ! やはり風呂上りのドクペは五臓六腑に染み渡るな」
岡部「ん?二人ともあがったか。身体はちゃんとふけよ」
<キュップイ!
岡部「さて……む、未来ガジェット1号はどこへやったか」
クリス2「オカベー!」ぎゅっ
岡部「ぬわっ、こら、いきなり抱きつくな!」
クリス1「……」
岡部「ほら見ろ、2号も1号を見習ってだな……」
クリス1「……オ」
岡部「む?」
クリス1「オカベー!!」だきっ
岡部「ぬわー!」
クリス2「オカベースキー」
クリス1「オカベー……ンフー……」
岡部「こ、これは……1号がデレ化している、だと……?!」
岡部「いかん、これでは助手にデレ殺される……!」
岡部「や、やめんか二人とも!」
クリス「「ダイスキー」」
岡部「はふん」
岡部「ほら、布団しいてやるからさっさと寝ろ」
クリス2「オカベハー?」
岡部「俺は家に帰って寝る」
クリス2「オカベモネルー」
岡部「……さすがにそこまでは」
クリス1「オカベ、マエハネテクレタ」
岡部「むぐぅ……あの時はお前一人だからであって、今はお前もいるし……」
クリス2「オカベー」
岡部「……こ、今晩だけだからな!」
クリス1「ツンデレオツ」
岡部「お前が言うな!」
岡部「ほら、電気消すぞ」
クリス2「プイ」
クリス1「キュゥ」
カチッ
クリス2「オヤスミー」
クリス1「オヤスミ」
岡部「ああ、おやすみ」
クリス2「zzz……」
岡部「ふぅ……やっと寝入ったか」
クリス1「オカベ……」
岡部「むん? どうした1号。まだ寝ていなかったのか」
クリス1「オカベ……2ゴウガスキ?」
岡部「……藪から棒にどうした」
クリス1「2ゴウ、カワイイシ、スナオデ、ヤサシイ……」
クリス1「ワタシ、イジッパリデ、カワイクナイ……」ジワァ
岡部「……そんなことか」
ぎゅう
クリス1「ヒャァ?!」
岡部「安心しろ。俺はどんな紅莉栖だろうと、嫌いになったりしないし、贔屓もせん」
クリス1「オカベ……」
岡部「どんな紅莉栖だろうと、俺は愛しているぞ」
クリス1「オカベェ……」
岡部「ほら、明日もはやい。さっさと寝るぞ」
クリス1「オカベ……」
岡部「ん?」
クリス1「オカベ……チュー」
岡部「なっ?! お、お前な……こんなところで急に……」
クリス1「オカベ……」
岡部「……ええい、ままよっ」
クリス1「エヘヘ……オカベ、キス……」デレデレ
岡部「まったく、ほら、さっさと寝ろ!」
クリス1「オカベ-、オヤスミ」
岡部「……ああ、おやすみ」
ガチャッ
紅莉栖「ハロー……って、岡部だけか」
紅莉栖「おい、そんなソファで寝転がってると風邪引くぞ?」
岡部「んむ……」
紅莉栖「まったく……ほら、起きろ岡部」
岡部「紅莉栖……」ぎゅぅ
紅莉栖「ふえぇ?!」
紅莉栖「(ちょっ、いきなり名前呼びとか、っていうかこんないきなり抱き寄せられるとか?!)」
紅莉栖「(何?! これは何かのどっきり?! こんな餌に釣られクマー?!///)」ドキドキ
岡部「愛してるぞ……紅莉栖」
紅莉栖「(ヒャー!///)」
紅莉栖「(ヤバス! 私今、顔ヤバイかも///)」テレテレ
紅莉栖「(ていうか、岡部の胸に顔が……っ、こいつ、まさか昨日シャワー浴びてな……っ!)」
紅莉栖「(お、岡部のにおい……あうぅ、こ、こんな近くで……///」スーハー
紅莉栖「(うううぅ、嗅神経から直接脳にブチこまれ……ひゅうぅぅう////)」クンカクンカ
紅莉栖「(岡部……おかべぇ……)」スリスリ
岡部「……む、いかん、転寝を……」
紅莉栖「あ」
岡部「」
紅莉栖「え、あの、これは、その」
岡部「……紅莉栖」
紅莉栖「ふぇ?!」
岡部「……一緒に寝るか」
紅莉栖「(えんだあああああああああああ!!!)」
こそっ
クリス「オカベー」
愛玩少女のワゴンセール
おわり
 ̄ ̄V ̄ ̄
_
/フフ σ λ ム`ヽ
/ ノ) ~~~~ ) ヽ
゙/ | (´・ω・`)ノ⌒(ゝ._,ノ
/ ノ⌒7⌒ヽーく \ /
丶_ ノ ★ ノ、 ★|/
`ヽ `ー-'_人`ーノ
丶  ̄ _人'彡ノ
ノ r'十ヽ/
お付き合いくださりありがとうございました。
1号2号の言動はいろんなSSを参考にさせていただきました。
余裕があれば後々、以前のバレンタインの続きを。
[14.Mar.AM10:25]
岡部「なんのかのと言っていたら、とうとうこの日が来てしまったではないか……」
岡部「バレンタインの時はルカ子やまゆりの手を借りたが、肝心な時にどこかへ行ってしまった……」
岡部「はっ、これもまさか機関の謀略か?!」
岡部「ふん……ならば、俺は機関になど屈せぬ。運命に抗ってやろうではないくぁ!!」
岡部「フフフ……フゥーハハハ!!」
岡部「……と、意気込んだはよかったものの」
ぐちゃぁ
岡部「これはひどい」
岡部「だぁーっ!そもそも、お菓子作りに精を出すマッドサイエンティストが何処の世界にいるというのだ!」
岡部「……ま、まぁ味は身をもって立証済みだが……如何せんこの奇怪なフォルム……」
岡部「ある意味、混沌を生み出す我が魔手に相応しい代物ではあるが……」
岡部「……よもや、これをプレゼントというつもりか、鳳凰院凶真……!?」ワナワナ
岡部「……そうだ、よく考えろ。あの研究一筋の実験大好きっ娘が、わざわざ今日のことなど覚えてなどいまい」
岡部「平常心、平常心だ我が頭脳よ……今日一日何も無いように振舞えば、この惨劇は回避されよう」
岡部「ふん……俺は世界を騙した男、IQ170の天才、鳳凰院凶真……これしきの試練を潜ることなど、造作もない!」
岡部「いざ、欺きし狡猾な邪神作戦(オペレーション・ロキ)を開始する!!」
ガチャ
紅莉栖「あ、お、おかえり岡部! ドクペ、ケースで買っておいたぞ////」ニッコニコ
岡部「」
岡部「どういうことなんだダルよ」ヒソヒソ
ダル「いや、お前が言うなと小一時間」
岡部「なんだと」
ダル「牧瀬氏、ラボに着くなりそわそわして、買い物行ったり掃除したりスレ立てたり……落ち着かないにもほどがあるお」
岡部「むうぅ」
ダル「一体今日をどれだけ全裸待機してたんだと小一時間問い詰めたい。それもこれも、オカリンがもったいぶらせるからだお」
岡部「な、何故俺なのだ!」
ダル「そりゃそうだお。今日までろくにラボに顔見せず、せっせと自宅でヒッキーしてたくせに」
岡部「し、仕方なかろう! あんなチョコでべったべたな姿、助手に見られてたまるか!」
ダル「その結果がごらんの有様だお」
紅莉栖「あ、岡部。洗濯物は全部やってきといたからな。食器も洗い終わってるし、そ、その、浴室も掃除しといたから//」
岡部「う、うむ……」
ダル「染まった頬、目の中にハート、にやけた口……今時の堕モノエロゲでも見かけないだろ常考」
岡部「まるで洗脳か催眠術ではないか……あんな扇情的にされては、犯リンされても文句は言えんぞ」
ダル「それ牧瀬氏的にはジャックポットじゃね? まぁする気概もないヘタレ乙リン」
岡部「黙れダル!」
紅莉栖「お、岡部」
岡部「な、なんだぁクリスティーナよ」
紅莉栖「さ、最近未来ガジェットに入れ込んでたみたいだからな。か、肩がこってるんじゃないか?」
岡部「んん?! ああ、まあ、あー。 その、こってるというか、いないというかー」
紅莉栖「ほらっ、揉んでやるから、さっさと後ろ向け!」ニコニコ
岡部「のわっ?! 一々背中を叩くな!」
ダル「はじけてまざれ」
紅莉栖「ど、どう? 気持ちいい?」
岡部「う、うむ……もう少し強くてもいいんじゃないか?」
紅莉栖「こう?」ギューッ
岡部「うおっ、い、いいのではないか……」
紅莉栖「そ、そっか。やっぱり固くなってるな」
岡部「ま、まぁ最近忙しかったからな。仕方なかろう」
紅莉栖「なんかパンパンに張ってるし……痛くない?」
岡部「別にそうでもないが……ま、まぁ、今はお前のお陰で随分楽だが……」
紅莉栖「そ、そう////」
ダル「なにこの仕打ち」
岡部「んぉっ?! おい助手よ! 肩叩きには寄りすぎだろう?!」
紅莉栖「んっ、べ、別にいいじゃない。あんたより私のほうが背が低いから、これぐらいでしっかり肩を掴めるのよ!」
岡部「だ、だがそのしかしだな!」
岡部「(むおおおぅ?! む、胸が!)」
岡部「(普段貧乳と煽ってはいたが、実際当てられるとこれはこれで……)」
岡部「(ぬうぅぅ! 機関からのハニートラップが予想以上だ! 至急、至急救援をおおぉぉ!!)」
ダル「もげろ」
岡部「あ、ああー! そうだー! そういえばまゆりから、から揚げを買って来いと伝言があったなぁー!」
岡部「これは今すぐ買いに行かねばなー! というわけで今k」
紅莉栖「それじゃ、ちょっと買ってくるわね。ちゃんと留守番してなさいよ?」
バタンッ
岡部「……oh」
ダル「駄目だこの牧瀬氏、早くなんとかしないと……」
ダル「つか、オカリンいつまでひっぱるんよ。マジで作ってきたん?」
岡部「む、無論だ。確かに作りはした。だが……」
ダル「なんぞ」
岡部「そこまで言うなら、この中身を見てくれ……こいつをどう思う?」
ぐちゃあ
ダル「すごく……ウェイストランドです」
岡部「そこまで言うか」
ダル「にしたって、これはないっしょ……僕だってもう少しマシに作るお」
岡部「むぐ……確かにダルは器用だからな……」
ダル「エロゲシナリオに出てくるレシピは侮れないお」
ダル「で、どうするんよオカリン」
岡部「はっ! そうだ、今のうちにチョコを買いに行かねば!」
ダル「え、市販で済ますん?」
岡部「当たり前だ、こんな暗黒物質を渡せるか!」
ダル「手作りくれるの分かってるのに既製品で返す気満々とか、オカリンマジ鬼畜」
岡部「シャラァップ! ……ん? 手作りだと?」
ガチャッ
まゆり「トゥットゥルー♪ おはよーオカリン」
岡部「おお、まゆり。最近姿を見ないと思っていたが、どうしていたのだ」
まゆり「えへへー、まゆしぃはクリスちゃんのところにいたのです」フンス
岡部「助手のところだと?」
まゆり「フェリスちゃんやルカ君と一緒にね、オカリンのチョコ作ってたの」
岡部「なん……だと……?」
まゆり「こないだはオカリンと一緒にがんばったからねー。今回はクリスちゃんの番なのです」
まゆり「と、いうわけで、はいオカリン。まゆしぃからのチョコなのです」
岡部「あ、ああ。ありがとう……」
岡部「……ではなぁい!」
まゆり「オカリンどこいくの?」
岡部「お返しを買いにに決まっているだろう! そこまでされて、あんな酷いもの渡せるか!」
まゆり「えー……クリスちゃんかわいそうだよぉ」
岡部「し、しかし、だな」
まゆり「クリスちゃん、とってもとっても楽しみにしてたのです」
まゆり「オカリンとチョコ交換するんだーって、がんばってたのです」
岡部「だ、だからちゃんと応えようと、それなりのものを用意してだな……」
まゆり「どんなに高いチョコでも、オカリンの手作りのほうが嬉しいはずなのです」
まゆり「オカリンも、自信持ってクリスちゃんに渡せばいいんだよ」
岡部「う、うむ……そうか……」
ダル「まゆ氏マジ天使」
ダル「つーわけで僕はメイクイーン行ってくるお」
岡部「えっ」
まゆり「まゆしぃもとらのあな行ってくるのです」
岡部「えっ」
ダル「正直これ以上あのだだ甘空間につき合わされたら、アヘ顔Wピース晒してストレスがマッハだお」
まゆり「えへへー。オカリン頑張ってねー」
岡部「なにそれこわい」
紅莉栖「ただいまー……って、まゆり来てたんだ」
まゆり「クリスちゃんトゥットゥルー♪」
紅莉栖「丁度良かった。はい、からあげ」
まゆり「? ありがとー。冷やしとくねー」
ダル「それじゃオカリン、アディオス」
まゆり「クリスちゃんもがんばってね」
紅莉栖「ふぇっ?! え、ええ////」
岡部「」
バタンッ
岡部「……」
紅莉栖「……」
岡部「あー、その、なんだ、助手よ」
紅莉栖「な、なに?」
岡部「……い、いや、なんでもない。気にするな」
岡部「(くそっ、面と向かってチョコを渡すなどと言える訳ないではないか!)」
紅莉栖「ね、ねぇ岡部」
岡部「ぬおっ、な、なんだセレセブよ!」
紅莉栖「セレセブ言うな! その、さ。きょ、今日って、何の日か覚えてる?」
岡部「きょ、今日か、そう、今日な。そうだな」
岡部「今日は3月14日であるからして、今日が何の日かといえば……」
紅莉栖「(wktk)」
岡部「さ、3月14日といえば、1873年に明治政府が国際結婚を認めた頃だな!」
紅莉栖「それじゃなくて」
岡部「あ、ああ、あと電車男が最初に書き込んだのもこの頃だったか」
紅莉栖「いやいやいや」
岡部「おお! アインシュタイン生誕も今日だったな!」
紅莉栖「はぐらかすにも限度があるぞ」
岡部「……ホワイトデーです」
紅莉栖「うむ」
紅莉栖「そ、それでね。ま、まぁ先月のお返しって事で」
紅莉栖「その、まゆり達にも手伝ってもらったんだけど……これ」
岡部「(ふおぉ……まばゆいばかりの包装……)」
紅莉栖「い、一応みんなで味見したから、味は確かなはずよ!」
岡部「そ、そうか」
紅莉栖「う、うん……そ、それで、受け取ってくれたらなぁって……べ、別に迷惑とかだったら無理に貰わなくてもいいからな!」
岡部「な、何をいうか! お前からのものでいらないものな、ど……」
紅莉栖「え?」
岡部「あ、その……」
紅莉栖「お、岡部、もう一回言って?////」
岡部「う、うるさぁい!!」
紅莉栖「……」
岡部「……」
紅莉栖「……お、岡部」ウズウズ
岡部「なんだクリスティーナ」
紅莉栖「ティーナ禁止! べ、別になんでもないけど……」
岡部「……っ!」
岡部「……ふぅん! もしや助手よ、まさかこの鳳凰院凶真からチョコがもらえるなどと考えているのではないか?」
紅莉栖「!」
岡部「ふっ……先月のは単なる気の迷い……そう何度も機関の手に堕ちるほど、このマッドサイエンティスト甘くは無い!」
岡部「残念だったな助手よ! フゥーハハハ!!」
紅莉栖「……」
岡部「はは、は……は?」
紅莉栖「……」
岡部「……じょ、助手?」
紅莉栖「……」グスッ
岡部「」
紅莉栖「……ぅ」グス
岡部「……お、俺だ。機関からの攻撃が予想以上に酷く……」
紅莉栖「ぅ゛……ぇ」ヒグッ
岡部「く、クリスティーナ」スッ
紅莉栖「っ……ぅ」パシッ
岡部「……紅莉栖」
紅莉栖「……」ズビッ
岡部「……ええい! 渡せばいいんだろう渡せば!」バシッ
紅莉栖「へ……?」
岡部「その……チョコだ! それ以上でも以下でもない!」
紅莉栖「え……だってあんた、さっき……」
岡部「あ、あんなの嘘に決まっているだろう! ……ただ、出来が酷すぎたから、なかったことにしたかっただけだ」
紅莉栖「……なんだ。岡部、やっぱり作ってくれたのか」
岡部「む、無論だ。貴様に貰うだけ貰っておくなど、こっちの立場がないではないか」
紅莉栖「ん……岡部のチョコ……」
紅莉栖「……えへへ」ギュー
岡部「こら! チョコを抱きしめるな、溶け出すだろう!」
紅莉栖「そ、そっか。……ふふ」ニコニコ
岡部「(やばい可愛い)」
紅莉栖「開けてもいい?」
岡部「あ、当たり前だ……お前のも開けるぞ」
紅莉栖「ん、どうぞ」
かぱっ
岡部「(おお……整ったフォルム、鮮やかなデコレーション、甘美な香り……パーフェクトではないか)」
岡部「(それに比べ……)」
ぐちゃあ
紅莉栖「はは……ぐちゃぐちゃだな」
岡部「うるさい。嫌なら食うな」
紅莉栖「ううん……頑張ってくれて嬉しい」
ひょい
紅莉栖「ん……美味しい」
岡部「当たり前だ……貴様の味覚など知り尽くしておるわ」
紅莉栖「へ? そ、それって……///」
岡部「なっ、ち、違う! ラボメンの好みを知っておくことは、ラボを率いるリーダーとしての義務であり、それ以上の意味はない!」
紅莉栖「ふ、ふーん。そう……///」
岡部「ぬわーっ!」
紅莉栖「今日は岡部のツンデレバーゲンセールね」モグモグ
岡部「お前が言うなスレは」
紅莉栖「ここよ」
岡部「ここだったか……」モグモグ
紅莉栖「……ふぅ、ごちそうさま。あとはお楽しみにしとく」
岡部「さっさと食べてしまえ。そんなものでよかったら、また気が向いたら作ってやる」
紅莉栖「ふふ、ありがと」
紅莉栖「けど、さっきは不安だったんだからな」
岡部「む……すまない」
紅莉栖「私ばっかり空回りして……迷惑だったんじゃないかって」
岡部「……心配するな。お前の迷惑など、普段から慣れきっている」
紅莉栖「なんか腹立つわね」クスクス
岡部「もう機嫌も直ったか」
紅莉栖「……甘いわよ」
岡部「ホワイトデーだけにか?」
紅莉栖「うるさい」
ぼすっ
岡部「うおっ」
紅莉栖「今日一日甘やかせ。それでチャラよ」
岡部「む、ぐ……そ、それで気が済むなら、致し方あるまい」
紅莉栖「言っとくけど、ここ最近会ってなかったから、へぁんぱなく構ってやるからな。覚悟しなさいよ」
岡部「ふ、ふん! 貴様こそ、途中で後悔しても知らんぞ!」
紅莉栖「望むところよ!」
冷汗三斗のホワイトデー
おわり
 ̄ ̄V ̄ ̄
,...、
_,.-‐---‐''"¨τ三ミ
_ _,.-‐-'´^ー<.... ,.._ 、,/'"π丿
σ λ `‐、_'´´.._,,./ `ヽ, --'ゞ
,....~~~~" ,.-、 リ´ ,/´  ̄
_,,.._-'" _,. (´・ω・`) ..,,_ノ-''"
_/´ `ーヽ、ヽ.`ニニ´.λ'´ .{
,. '´ '{′ ; ,, ' _゙.`ーv''´ ★ |
_/〉-._,人,._,.,.'__≠''´ .',│ ,.. ' /
,'´ ヽ_,ィ /'"λ ★ } 、_, .ノ
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ヽ. 、. 、!_,-'.ー. \ヽ._ - 、._, '",)ノ
ヽ、ヽ,-'"ニ  ̄} .ヾミ゙ヽ_,'"´ /,、_〃
`ヽ._ ヽ '"〉 {ヘ, ,(`ー_,./,.-'/
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長々とお付き合いいただきありがとにゃんにゃん。
またご縁があればよろしくお願いします。
エル・プサイ・コングルゥ
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