シンジ「今日から高校生だ!」 (20)
シンジ「引っ越しも済ませたし、ネルフとは関係ないところで一から人生やり直そう」
シンジ「もう、誰かに利用されるだけの生活はやめるんだ……!」
ピンポーン
『シンジー、遊びに来てやったわよー』ドンドン
『碇君、開けて……』
シンジ「ひぃぃっ」
シンジ「…」ガチャ…
アスカ「ハァイ」
シンジ「やっぱり……なんでここが、ゲフッ!」
ドサッ
シンジ「いつつ……な、なんだよ! いきなり!」
アスカ「黙って逃げた罰に決まってんでしょ」
レイ「第3新東京市に帰りましょう。碇君」
シンジ「い、嫌だ! 僕はもう、新しい人生送るって決めたんだ」
アスカ「ダメ」
レイ「ええ。ダメ」
シンジ「綾波まで……」
アスカ「エヴァに乗らなくたって、あんたは機密事項をしこたま抱えてんだから。逃すわけ無いじゃない」
レイ「それに、碇司令の一人息子でもあるわ」
シンジ「余計なこと言ったりしないよ。いいからもう、僕を解放してよ!!」
アスカ「うっさいわねえ」
シンジ「うう、最悪だ。やっと入学式終えて、新しい生活で、楽しみにしてたのに……」
アスカ「その件だけど、バカシンジ、あんた私達見て何か気づかないわけ?」
シンジ「え?」
レイ「……」
シンジ「あ、そう言えば、二人とも同じ制服。アスカと綾波は同じ高校に行くの?」
アスカ「はぁ。相変わらず周り見てないわね。自分とこの女子の制服くらい記憶しときなさいよ」
シンジ「な、なんで!? 二人とも第3新東京市の高校じゃないの!?」
アスカ「第3から通うわよ。どうせいきなり帰れって言われてもグズって聞かないだろうから、とりあえず監視役で」
レイ「入学式、私達もいたの。クラスは違うけど」
シンジ「そんなぁ……」
アスカ「なに嘆いてんのよ。こんな可愛い女子高生が近くにいてやるってんだから、飛び上がって喜びなさい」
シンジ「うう……」
アスカ「明日からヨロシクね、シンジ」
シンジ「はぁ……」トボトボ
シンジ(足が重い……学校に行けばまたいるのか。クラスが違うだけマシだけど)
ガララ
アスカ「あ。グーテンモーゲン」
レイ「碇君、おはよう」
シンジ「……なんで」
アスカ「監視するのに不便だから、クラス替えてもらったの。圧力かけて」
シンジ「」
男子A「なあなあ、えーと、碇?」
シンジ「なに?」
男子A「碇とそっちの二人って同中?」
男子B「めっちゃ可愛いよなー、俺にも紹介してよ」
アスカ「なんかチャラいのが来たわねえ」
シンジ「ア、アスカ。お願いだから穏便に」
アスカ「言っとくけど、クラスメート以上を狙ってるならムダよ。私、こいつの女だから」ギュッ
シンジ「ひ!?」
レイ「私も……碇君から離れない」ピトッ
シンジ「ぃ!?」
<オオオオオオオ……!
<すげー! 堂々二股かよ
シンジ(最悪だ。最悪だ)
アスカ「逃さないわよ、バカシンジ」ボソッ
シンジ(中学時代……ネルフで二人のプラグスーツ姿とか、おっぱいとかキスとかに惑わされて、どれだけ死にそうな目に遭ったか)
シンジ(家じゃ料理から掃除から何でもさせられて、あげくに文句言われて)
シンジ(あんな思いはもう沢山だ!!)
アスカ「今日、あんたのとこでご飯食べて帰るから」
レイ「ごちそうさま」
シンジ「お……お断り、します」
アスカ「……制服着たままパンツ見せてあげる」
シンジ「そ、そんな取引に乗るわけ無いだろっ。バカにしないでよ」
アスカ「お触りは1分ね」
シンジ「勝手に決めるなよ!! 僕はもう、色仕掛けなんかに負けないって決めたんだ!!」
アスカ「おじゃましまーすっと」
シンジ「…………どうぞ」
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わろたwwww