愛「パパの仕事はプロデューサー」(188)

愛「パパ、パパの仕事って何?」

P「俺の仕事?」

愛「うん!」

P「愛がアイドル続けてればわかるかもな」

愛「え?じゃあアイドルに関係する仕事なの?」



みたいなのが読みたいです

え、あるのかよ…

舞「あら、愛はまだ他のアイドルと仕事したなことないの?」

愛「ほとんど営業だから」

愛「あ、でも765プロの雪歩先輩とはラジオとかで」

愛「今じゃ友達?みたいな感じだよ!」

P「ほー、雪歩と友達なのか」

愛「パパ、雪歩先輩知ってるの?」

P「まぁこの業界にいるわけだし」

愛「そっかー」

愛「ねぇ、パパ知ってる?」

P「ん?」

愛「765プロってマネージャーがいないんだって!」

愛「かわりにプロデューサーさんがマネージャー兼ねてるんだって」

愛「すごいよね!」

愛「どんな人なんだろ」

舞「案外近くにいるかもよ?」

P「…」

愛「私の知り合いにそんな有能な人いないよ~」

愛「今度、雪歩先輩に紹介してもらおー」

愛「それじゃあ仕事行ってくるね」

舞「いってらっしゃい、気をつけるのよ」

P「…」

舞「ほら、パパも愛に」

P「あ、あぁ」

P「気をつけてな」

愛「はーい!」

P「…愛に無能だって言われた」

舞「言ってないわよ?」

P「でも知り合いにそんな有能な人は知らないって」

舞「それはアナタの仕事を知らないからでしょ?」

P「…」

P「俺が765のプロデューサーって知ったら愛は幻滅するだろうな」

舞「しないわよ、多分」

P「そうだ、今後もばれないように動こう」

舞「…」

舞「正体を知ったら逆に尊敬されるかもよ?」

P「いや、愛に限ってそれはないな」

舞「なんでアナタはそんなに後ろ向きなの」

P「…」

P「とにかくばれないようにするから舞も協力してくれ」

舞「はいはい」

P「それじゃあ俺も行ってくるよ」

舞「気をつけてね」

P「あぁ、765のみんなにも愛にもばれないように気をつけるよ」

舞「そうじゃなくて事故によ」

P「…アイドルとはそういうことはないから」

舞「…」

舞「もう!知らない!いってらっしゃい!」

P「何怒ってるんだよ、いってきます」

~876プロ~

愛「おはよーございまーす!」

まなみ「愛ちゃんおはよう」

まなみ「今日も元気だね」

愛「元気が取り柄ですから!」

まなみ「あはは」

愛「あ、まなみさん」

愛「今日は765の人と仕事ってありますか?」

まなみ「あれ?昨日言わなかったかな」

愛「…予定聞いたような、聞いてないような」

愛「…」

愛「忘れました」

まなみ「今日は愛ちゃんの大好きな人と仕事だよ」

愛「私の好きな人?」

~765プロ~

P「はぁ、結局なんで舞が怒ってるのかわからなかった…」

小鳥「舞?誰ですか?」

P(…そういや音無さんには面倒くさいから教えてなかったっけ)

P(まぁ社長と律子が知ってればいいしな)

小鳥「そんなことより、今日飲みに行きませんか?」

P「…」

P「さて、今日のスケジュール確認するか」

小鳥「無視しないでくださいよー」

P「…!」

小鳥「!」

律子「…なに小鳥さんもビックリしてるんですか」

P「律子…」

律子「はい?」

P「ちょっといいか?」

律子「別にここでもいいじゃないですか」

P「いいから、お願いだ」

律子「わかりましたよ」

P「ありかとな」

律子「で、なんですか?」

P「今日の担当を変わってもらいたい」

律子「はぁ」

律子「プロデューサーさんの今日の担当って」

P「雪歩だ」

律子「なにか不満があるんですか?」

P「いやぁ、雪歩に不満があるわけじゃないんだ」

律子「じゃあどうしてですか?」

P「今日の雪歩のラジオの出演者…」

律子「?」

律子「あぁ、愛ちゃんですか」

P「そうなんだよ…」

P「この前はたまたま律子が担当してくれたからよかったけど」

律子「いいじゃないですか」

律子「娘と仕事がてきるなんて嬉しいものじゃないんですか?」

P「今朝まで俺もそう思っていました」

P「だけど、俺の仕事振りをみて幻滅するんじゃないかと思って」

P「そうなったら愛がグレるに違いない…」

律子「考えすぎですよ」

律子「はぁ」

律子「まぁわかりましたよ」

P「さすが律子様だ」

P「今度なにか奢ってやるよ」

律子「はいはい」

~876プロ~

愛「わぁい、雪歩先輩とラジオ~!」

愛「あ、765プロのプロデューサーさんに会える!」

愛「わーい!」

まなみ「愛ちゃんいつもより元気だね…」

愛「楽しみがいっぱいありますから」

~765プロ~

律子「雪歩、そろそろ行くわよ」

雪歩「え?」

雪歩「今日のラジオって…」

雪歩「プロデューサーとじゃ…?」

律子「プロデューサーは急用ができちゃったのよ」

雪歩「そう…ですか…」

律子「?」

律子「さぁ、グズグズしてる暇はないわ」

雪歩「はい」

雪歩「せっかく愛ちゃんとの収録だし楽しまなきゃ」

律子「…」

~スタジオ~

雪歩「愛ちゃんはまだみたい…」

律子「もうすぐくるわよ」

愛「おはようございます!」

律子「ほら」

まなみ「おはようございます」

雪歩「愛ちゃん~」

愛「雪歩先輩、おはようございます!」

愛「あれ?今日はプロデューサーさんは…?」

律子「今日も私よ」

愛「律子さん」

雪歩「プロデューサーは今日、急用が入っちゃったんだって」

愛「えー!」

愛「会えると思ったのに」

まなみ「愛ちゃん…」

雪歩「私も愛ちゃんに紹介したかったんだけどね」

愛「ますますどんな人か気になる」

律子「…」

律子「ウチのプロデューサー殿は見かけによらず有能だからね」

雪歩「見かけによらずなんて酷いですぅ」

律子「ごめんごめん」

律子「だからいろんな仕事に引っ張りだこなのよ」

愛「すごい人なんですね」

雪歩「律子さんも凄い人だよ?」

律子「ありがと」

律子(なんで私がプロデューサーのフォローしてるんだろ)

愛「一度でいいから見てみたい、765プロのプロデューサーさん」

雪歩「あ、だったら事務所に遊びに来ない?」

雪歩「多分春香ちゃんも喜ぶと思うよ?」

愛「春香さんにも会いたーい!」

律子「…!」

律子「ちょっ…」

雪歩「?」

雪歩「問題でもありましたか?」

律子「そんなことはないわ」

律子「…」

雪歩「じゃあ収録終わったら一緒に行こ」

愛「はい!」

雪歩「もうすぐ時間だね」

雪歩「今日も頑張ろうね」

愛「はい!」

まなみ「愛ちゃん噛まないようにね」

愛「大丈夫ですよ~」

律子「はぁ…」

律子「別に私がプロデューサーの味方しなくてもいいのよね」

律子「とりあえずメールだけはしておきましょう」

律子「あとはプロデューサーがなんとかするでしょ」

まなみ「?」

~765プロ~

P「…律子の代わりに雑用」

P「まぁ助かったけど」

ブーブー

P「ん?メール?」

P「…」

P「マジか」

P「…もう用事作れないぞ」

春香「どうしたんですか?」

P「雪歩がラジオの収録終わったら愛を連れてくるらしい」

春香「愛?」

春香「876の愛ちゃんですか?」

P「あぁ」

春香「わぁ、久しぶりに愛ちゃんに会える!」

春香「なのになんでプロデューサーさんは暗い顔してるんですか?」

春香「もしかして…」

P「…」

春香「愛ちゃんが嫌いですか?」

P「それはない、むしろ大好きだ」

春香「…うわぁ」

P「変な意味でとらえるな」

P「そうだな…ファンとしてだ」

春香「765プロのプロデューサーなのにですか?」

P「別に別の事務所のアイドルのファンでもいいだろ」

春香「まぁプロデューサーさんが言うならそうでいいです」

P(娘だからなんて言えない)

春香「愛ちゃん可愛いですもんね~」

P「あぁ、世界一可愛いと思う」

春香「…」

春香「へー」

春香「プロデューサーさんは自分の事務所の子が一番って言わないんですね」

P「…はっ」

P「あ、いや、そのこれには訳が…」

春香「いいですよ」

春香「早く愛ちゃんきて欲しいですね」

P(自分のせいだけど更に逃げ出しにくくなってしまった)

P(ここは舞に連絡して助言を…)

P(いや…朝、舞は機嫌悪かったからなぁ)

春香「?」

春香「プロデューサーさん?」

P「すまん、考え事をしてた」

春香「愛ちゃんのことですか?」

P「…」

春香「今日のプロデューサーさん変ですよ?」

小鳥「そうなのよ、今朝も私を無視して…」

春香「…」

春香「何かあったんですか?」

P「いやぁとくに何かあった訳じゃないんだけどなぁ」

春香「じゃあ…」

P「…」

P「そろそろ来る頃か」



律子「戻りました~」

小鳥「お帰りなさい」

愛「お邪魔します!」

春香「愛ちゃん!」

愛「春香さん、お久しぶりです」

春香「楽しみにしてたよ~」

春香「それともう1人楽しみにしてた人がいるんだよ」

愛「誰ですか?」

春香「え?誰って私の横にいる…」

愛「?」

雪歩「春香ちゃん、誰もいないよ?」

春香「え?」

春香「あれれ~おかしいなぁ」

春香「さっきまで一緒に話してたのに」

小鳥「プロデューサーさんならダッシュで何処かに行ったわよ」

春香「どこに行っちゃったんだろ」

愛「誰が私と会うの楽しみにしてたんですか?」

小鳥「だからプロデューサーさん…」

春香「プロデューサーさんだよ」

愛「えぇ…」

愛「春香さんにも会いたかったけどプロデューサーさんにも会いたかったのに…」

春香「そっかぁ」

春香「そういえばプロデューサーさんが愛ちゃんのことを世界一可愛いって言ってたよ」

雪歩「え?」

愛「え?」



P「…咄嗟にトイレに隠れたものの」

P「そう長くもいれないよなぁ」

P「とりあえず…」

P「舞にメールしてみよ」

P「舞なら助けてくれるはず」

P『助けて、愛に正体バレそう』

ブーブー

P「早いな」

舞『自分でなんとかしなさい』

P「…」

P『そこをなんとか!世界で一番愛してるよ舞ちゃん!だから何かいい案を!』

舞『わかったわ、じゃあ帰りに何か美味しいもの買ってきてね』

P『了解』

P「何とかなりそうでよかった…」

P「舞だったらいい案を教えてくれるはず」

舞『全部正直に話しなさい』

P「…ほらね」

P「…」



愛「プロデューサーさんってウチのパパみたいなこと言う人なんですね」

愛「家でよく言われるんですよ」

愛「でもなんか申し訳ないです…」

春香「愛ちゃんが謝ることじゃないよ」

雪歩「うんうん」

律子(親馬鹿ね…)

律子(そんなこと言っちゃうくらいならはじめから隠さなきゃいいのに)

雪歩「でも愛ちゃんせっかく来てもらったのになんかごめんね」

雪歩「肝心のプロデューサーがいなくて」

愛「いいんですよ、先輩達とお話できますから」

春香「プロデューサーさんが帰ってくるまで話でもしてよっか」

愛「はい!」

小鳥「うー急にお腹が…」

小鳥「トイレトイレ…」

小鳥「…」

小鳥「あ、プロデューサーさんじゃないですか」

P「ちゃ、チャオ」

P(…なんでウチの事務所のトイレは男女兼用なのだろうか)

小鳥「愛ちゃん来てますよ」

P「…」

小鳥「みんなぁ~プロデューサーさんいたわよ」

春香「よかったね、愛ちゃん」

雪歩「プロデューサーさんに惚れちゃダメだよ?」

愛「大丈夫ですよ~」

愛「楽しみです!」

春香「プロデューサーさん早く~」

小鳥「あの、私も早くトイレに籠りたいので…」

P「…」

P「ど、どうも765プロのプロデューサーです」

愛「あ、こちらこそどうもです!」

愛「876の日高愛です!よろしくお願いします!」

P「ははは…元気だねー」

愛「元気だけが取り柄ですから!」

春香「愛ちゃん、顔あげて話した方が…」

愛「…さっきのを思い出したら照れちゃって顔が見れません」

P「…」

雪歩「でも今まで会いたいって言ってたんだから見た方が…」

愛「そうですよね」

P「…」

愛「…じゃあ、失礼します」

律子「…」

愛「あっ」

愛「は、は、初めまして」

P「…」

愛「会っていきなりで申し訳ないですけど…」

P「?」

愛「私のパパにそっくりです!」

P「えー」

愛「声も…」

春香「世の中に似てる人は3人いるって言うけど…身近にいるってすごいね…」

律子(この子、ある意味すごいわね)

律子(おばかタレントとして売れそうだわ)

P「愛、ホントに気付いてないのか?」

愛「はい?」

春香「プロデューサーさん、初対面の子を呼び捨てなんて酷いですよ?」

雪歩「そうですよ」

P「…」

P「パパだよ」

愛「!」

春香「またまたぁ、プロデューサーさんは結婚もまだじゃないですか」

律子「え?」

P「え?」

律子「いつも左手の薬指に指輪してたのに気付いてなかったの?」

雪歩「え?」

春香「え?」

P「なんで律子が言っちゃうんだよ」

愛「ぱ、ぱ、ぱ、パパ!」

愛「なんでパパが765プロに?」

P「だから765のプロデューサーなんだよ」

雪歩「プロデューサーが既婚者…」

春香「それに愛ちゃんの親」

律子「…」

愛「あ、だから世界一可愛いって言ったのかぁ」

P「娘だしな」

愛「なんだぁ照れて損しちゃった」

P「損って…」

P「それよりパパは傷ついたよ」

P「すぐに気付かないなんて」

愛「ごめんなさい」

P「愛がすぐに謝れる子に成長してくれてパパは嬉しいよ」

愛「パパ~」

雪歩「…よ、よかったねプロデューサーに会えて」

春香「それに愛ちゃんのお父さんだなんて本当サプライズだね」

愛「私もビックリですから!」

愛「でもパパ凄いなぁ、みんなに凄い人って言われてて」

愛「パパのこと尊敬しちゃった」

~自宅~

P「全部話したら楽になったよ」

P「それに尊敬したって言われちゃった」

舞「よかったわね」

P「これも舞のおかげだよ、ありがとな」

舞「アナタはウジウジしすぎなのよ」

P「そうだな」

P「でも」

舞「でも?」

P「何故かわからないけど765のアイドル達が凄い怖い目で視てくるんだ」

P「あれはなんなんだろう…」

P「怖いんだよ」

舞「ふふっ…大丈夫よ、多分これからそんな怖い目で視られないようにしてあげ」

舞「怖い目で視られなくなるわ」

P「?」




おわれ

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