P「お前らには萌え要素が足りない!」(277)
~会議室~
千早「なんですか唐突に」
伊織「私たち暇じゃないんだけど」
P「だからぁ!お前らには萌え要素が足りないって言ってんだよ!どいつもこいつも!!」
律子「…まぁ、季節の変わり目だからね」
P「失礼な!俺は惚けてなどいないぞ!」
真「じゃあ、事情を説明して貰えたら助かるんですけど」
小鳥「みんなそれぞれ個性的で可愛いと思いますよ?」
P「それは分かってます。でもまだ不十分です。全員で一つのグループとして売り出すならともかく、1人1人だと弱いです」
律子「…あながち間違いでは無いわね」
春香「り、律子さんまで」
P「そこでだ!この箱の中に様々な萌要素を記したクジを入れてある」ドンッ
やよい「クジ、ですかぁ?」
P「これから1人ずつクジを引いてもらい、そこに書かれている要素を"演じて"もらう」
響「なるほど」
P「これには3つの意味がある。1つ、それぞれの新しいキャラクターを見いだすこと。2つ、臨機応変なトークスキルを磨くこと。3つ、同じく臨機応変な演技力を養うことだ」
春香「なんだかマトモなことを言われてるように思えてきちゃった…」
亜美「なんかゲ→ムみたいで面白そう!」
真美「真美、やってみたい!」
P「さすが亜美と真美は好奇心旺盛だな。伸びていくためには必要な要素だ」
美希「ミキもやりたいの!」
P「まぁ慌てるな。1人ずつ順番にな」
あずさ「順番はどうやって決めるんでしょう?」
P「名字の五十音順でいきましょうかね、手っ取り早く」
律子「じゃあ、春香からですね?」
P「へ?いや、律子からだろ」
律子「な、なんで私まで!?」
P「お前だけじゃないぞ。小鳥さんにもやって貰うから」
小鳥「わ、私もですか!?」
P「サンプルは多いほど良いですからね。それとも律子、アイドルの目の前でプロデューサーが逃げるのか?ん?」
律子「ぐぬぬ…こんなときだけ正論を…」
P「ほら、早くクジ引け」
律子「わ、分かりましたよ!」ガサガサ
P「何て書いてある?」
律子「…ぶりっ子」
伊織「うわぁ…」
真「いきなりキツいのが…」
律子「私、営業に行ってきます」
P「待て待て待て!」
律子「できませんよそんなの!」
P「女は度胸、何でもやってみるもんさ!」
律子「よりによってぶりっ子…」
P「これがこのレッスンの面白いところだ。普段とは違う一面を見ることができるからな。シチュエーションはお前に任せるから。よし、やってみろ!」
律子「なんでプロデューサーが横に座るんですか!」
P「だって、相手役は俺だもん」
貴音「め、面妖な」
雪歩「プロデューサーの趣味でやってるような気がしますぅ…」
P「相手役がいた方がやりやすいだろ?それに俺だって恥ずかしいんだ!」
伊織「ものすっごい楽しそうな顔してるんだけど」
美希「ちょっと憎たらしいの」
P「はいはい、ゴチャゴチャ言わずに始め!」
律子「じゃ、じゃあ…えっと…始めまして」
P「ダメ。ぶりぶりしてない」
律子「なっ…は、始めましてぇ!秋月律子でぇっすぅ!」クネクネ
P「舐めてんのか!」
律子「知りませんよそんなの!」
P「まぁいい。続けて」
律子「私」
P「ストップ」
律子「止めるの早くないですか?」
P「やっぱりだなぁ、ぶりっ子は自分のことを下の名前で呼ぶものだと思うんだ」
亜美「亜美たちぶりっ子なの?」
真美「ミキミキも?」
P「いや、名前で呼んでるからぶりっ子ってわけじゃない。だが、ぶりっ子の多くは自分を名前で呼ぶものだ」
響「そういうもんなのかぁ」
P「では続きをどうぞ」
律子「り、律子、喉乾いちゃったかなぁ?」
P「何か飲むか?」
律子「あ、でしたらコーヒーを頂け」
P「ちゃんとキャラ作れよぅ!!」
真「なんかスゴい理不尽な怒られ方してるような…」
律子「はいはーい!コーヒーが飲みたいでーすっ!」キャピッ
春香「…半分ヤケになってる」
P「砂糖はいくつ?」
律子「1つ」
P「…」
律子「い、5つ入れて下さいなっ!律子、苦いのキラーイ!」クネクネ
小鳥「律子さん…」
千早「何て恐ろしいレッスンなの…」
P「ははは、5つも入れるのか。律子は甘党だなぁ」
律子「う、うん…」
やよい「わぁ…ホントにお砂糖5つ入れてますぅ」
P「ほら、お飲み」
律子「…」ズズッ
P「…」
律子「…甘っ」
P「甘くないでしょおお!!!そういうんじゃないでしょおおお!!!!」
律子「み、味覚まで変えられるワケないでしょうが!!!」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん落ち着いて下さい。律子さんも。ね?」
P「フゥーフゥー…」
律子「ゼェゼェ…」
春香「こんな緊迫したレッスンだったなんて…」
P「まぁいい。後続への見本にはなっただろう」
律子「全く嬉しくないんですが」
雪歩「五十音順だと次は…」
春香「あ、私だ」
伊織「春香の現在の萌え要素は…ドジっ娘」
千早「確かに、少し弱いかもしれないわね」
春香「一応正統派ってことになってるんだけど…」
美希「萌え要素なのかなぁ、それ?」
P「いや、正統派というのは一つの武器になり得る。だか"正統派"と呼ばれるアイドルは大勢いるわけで、言うなれば激戦区だ」
律子「それだけに埋もれてしまいやすい、ってことなんだねっ!…なんですね?」
亜美「りっちゃん、けっこう気に入ってたんじゃないのかなぁ?」ヒソヒソ
真美「あれで意外と乙女チックなとこあるからねぇ」ヒソヒソ
律子「ん?何か言った?」
亜美&真美「いえ、何も」
春香「なるほど。だから違う武器が必要なんですね?」
P「そういうこと」
春香「私、頑張ります!」
P「よし、その意気だ。じゃあクジを引いてくれ」
春香「はい!」ガサガサ
P「何て書いてある?」
春香「お姉さん、です」
伊織「ちょっと無理があるんじゃない?」
律子「私のときにも言ってほしかったわ、それ」
P「最初に言っただろ?臨機応変なトークスキルと演技力を身に付ける狙いもある、って」
春香「お姉さん、ですか…私、1人っ子だから…」
P「春香の中の"理想のお姉さん"を演じてみたらどうだ?」
春香「理想のお姉さん…ですか」
P「よし、やってみようか」
春香「は、はい!よろしくお願いします!」
P「姉ちゃーん、宿題手伝ってよー」
真「うわぁ…」
伊織「どうしようもないわね、アイツ」
春香「い、いいです…じゃなかった。仕方ないなぁ!でも、次からは自分でやらなきゃダメだよ?…うふふ」
雪歩「なんだか乗り気みたいだね、春香ちゃん」
P「姉ちゃん、彼氏できた?」
春香「内緒よ、内緒。まったく、すっかりマセちゃって」
P「姉ちゃんはどんな男が好きなの?」
春香「…え?」
P「ねぇねぇ、どんな男ー?」
春香「そ、それは…あの…」
律子「…空気読めないって恐ろしいわね」
春香「ア、アンタにはまだ早いの!ほら、さっさと宿題片付けちゃうわよ!」
P「チェッ、つまんねーの」
真「プロデューサーの演技力が無駄に高い気がするんだけど」
亜美「気にしたら負けだよ、まこちん」
春香「終わったら部屋の掃除しなさいよ?アンタ、昨日もお母さんに怒られてたでしょ?」
P「はいはい、わかりましたよ」
春香「…ねぇ」
P「なに、姉ちゃん?」
春香「お、お姉ちゃんのこと、好き?」
P「うーん…」
春香「あ、あはは。やっぱりいい。何でもない」
P「けっこう好きだよ?」
春香「…ほんとに?」
P「おう!」
響「なんか恥ずかしい展開になってきたぞ」
春香「は、ハッキリ言ってくれたら次も宿題手伝ってあげる!」
P「マジで?」
春香「うん!」
P「じゃあ…俺、春香姉ちゃんのこと好きだよ!」
春香「…あ、あはは。あははは」
やよい「春香さん、顔真っ赤にしながら壊れちゃいましたぁ」
貴音「幸せそうで何よりです」
春香「す、好きだよ…うふふ…」
P「おーい、春香!どしたんだ、いきなり?」
律子「いろいろあるお年頃なんですよ、きっと」
P「ふむ、なるほどな。しかしこの状態じゃこれ以上は続けられないな」
律子「次のアイドルにいきますか?」
P「そうだな。次は…」
小鳥「…」
律子「…次の女性にいきますか?」
真「言い直した」
伊織「気苦労が絶えないわね、律子も」
小鳥「よ、よろしくお願いします!!!」
P「こ、こちらこそ」
真美「ぴよちゃん、めっちゃ気合い入ってるね」
美希「テンパってるだけだと思うな、ミキ」
小鳥「ひ、引かせて頂きます!」
P「ど、どうぞ」
小鳥「…」ガサガサ
P「何が出ました?」
小鳥「…熱血系」
響「また難しそうなのを」
雪歩「真ちゃんみたいな感じかなぁ?」
真「…ボク、暑苦しい?」
雪歩「そ、そんなことないよ!真ちゃんはとってもカッコ良くては凛々しくて」
伊織「フォローで追い討ちかけてどうすんのよ」
P「熱血かぁ…ここは小鳥さんの演技力に期待だな」
律子「いえ、事務員さんなんですが」
小鳥「が、頑張ります!いえ…頑張ってやるさっ!」
亜美「なんかもう始まってた」
P「…よろしくお願いします」
小鳥「お、おい!」
P「は、はい!」
小鳥「なんだよそんな辛気くさい顔して!何か悩み事か?」
P「いえ、そういうワケでは」
小鳥「アタシが聞いてあげっから、話してみな?」
千早「これって熱血?」
春香「どちらかというと姉御じゃないかなぁ?」
美希「あ。春香が復活したの」
P「じ、実は…彼女に振られてしまいまして」
小鳥「なんだそんな事か!そんなんでウジウジするなんて小さいヤツだなぁ」
P「小鳥さんはやっぱり経験豊富なんですか?」
小鳥「…はい?」
律子「また空気を読まずに…」
小鳥「あ、あたり前だろ!男の1人や2人!」
P「過去に何人くらいと?」
小鳥「…人くらい」
P「はい?」
小鳥「3人くらいと…」
真「い、痛々しい」
伊織「どうせウソ付くなら10人くらいって言っときゃいいのに」
P「えっと…」
小鳥「な、何だよ?」
P「なんか、すいませんでした」
小鳥「…」
あずさ「謝られるのって、一番辛いわよね」
やよい「小鳥さん、涙目になってますぅ」
小鳥「ば、ばっきゃろー!!!」ダダッ
美希「会議室から飛び出していっちゃったの」
春香「だけど、最後まで演技は続けてたね…」
真「痛々しい…」
P「…今度ケーキでも差し入れよう」
律子「そうして下さい。次は…」
響「はいはーい!自分の番だぞ!」
P「響か。響の現在の萌え要素は…」
亜美「元気っ娘?」
P「だな。それから方言を使えるのも大きい」
雪歩「男の人って女の子の方言好きですよね」
真「詳しいね雪歩。男の人苦手なのに」
雪歩「小鳥さんから借りたマンガに…」
P「やっぱりケーキは無しで」
律子「賛成で」
響「クッジ引っきクッジ引っき♪」ガサガサ
律子「でも、萌え要素ってそんなにたくさんありましたっけ?」
P「いや、途中でネタ切れしちゃってな、さすがに」
伊織「それで、どうしたのよ?」
響「ん?なんだこれ?委員長タイプ?」
P「ああいうのも入れといた」
真「…ただの設定ですよね?」
美希「個人的な趣味だよね、やっぱり」
響「委員長かぁ…難しいぞ!」
P「まぁ、元気なクラス委員長も有りだろ」
やよい「"クラス"を追加しちゃってますぅ」
貴音「殿方のお気持ちはやはり理解に苦しみます」
P「ちょっと知的な感じを含めるといいかもな」
響「わかった!やってみる!」
響「こらっ!またこんな所でサボって!」
P「なんだ、委員長かよ」
響「なんだじゃないぞ!ホラ、次の授業が始まる前に戻るぞ!」
P「うっせーなー。勉強とかダリぃんだよ」
響「分かんないとこあったら自分が教えてあげるから!だから、ね?」
亜美「亜美、ひびきんには教わりたくないかも」
真美「演技だよ、演技」
P「三平方の定理とかわかんねーんだよ!」
千早「設定年齢低くない?」
春香「三平方の定理って中学二年生だっけ?」
響「そ、そんなの簡単だぞ!」
P「じゃあ教えてくれよ。いま」
響「えっと…三平方三平方…あっ!」
伊織「ってか、そんなに考えるようなこと?」
響「底辺×高さ÷2!」
真美「まさかの三角形!」
P「い、委員長?」
響「ふふーん!」
P「いや、ドヤ顔で仁王立ちされても」
響「ホラ、他にも分からないところは自分が教えてあげるから!だから教室戻ろ?」
P「う、うん。わかったよ」
律子「あれはアレね。ほら」
伊織「着いて行かなきゃ申し訳ない感じ?」
律子「そう、それ」
響「自分、委員長できてる感じがするぞ!」
真「まぁ、クラスがまとまりそうではあるけどね。あはは…」
響「新しい自分を発見したぞ!」
律子「事務所的にどうなんです?」
P「まぁ…やる気になってくれたならオッケーだろ」
真「次はボクですね!よーし、普段できないキャラを引いちゃいますからね!」ガサガサ
真美「なんかもう"キャラ"になってる」
伊織「知らないわよそんなの」
真「…不思議ちゃん?」
亜美「確かにできないね、普段は」
まっこまっこり~んは既に不思議ちゃんじゃないか
真「…」
P「…」
真「…まこ…星」
P「…」
真「まこりん星からやってきました…」
P「あぁ、そうなんですか…」
雪歩「真ちゃん頑張って…」
真「…お花が主食です」
P「主にどんな花を?」
真「…ひまわり」
P「冬場は大変ですね、ひまわり咲かないから」
真「タネも美味しいから」
ミキ「ねぇ、なにこれ?」
あずさ「もう少し見守りましょう」
P「まこりん星ではいま何が流行ってますか?」
真「えっと…」
千早「頑張って考えてる…」
伊織「こんなことに頭使いたくないわね」
真「い、いまのシーズンはスキーが…」
やよい「とっても普通ですぅ」
亜美「これって"電波系"ってヤツじゃないのかなぁ?」
真美「不思議ちゃんとどう違うの?」
亜美「ん→、亜美、よくわかんないや」
あずさ「もう少し見守りましょう」
律子(あずささん、意外とSっ気があるのかしら?)
P「なぜ地球にいらしたのですか?」
美希「なんかオカルト番組みたいになってるの」
真「す、素敵な…」
P「素敵な?」
真「素敵な王子様を見つけるためでーっす!イェイイェイイェイ!」
春香「中途半端に壊れた!」
真「ひまわりはねー!いつも太陽の方を向いてるんだよー?な・ぜ・な・ら」
P「な、なぜなら?」
真「太陽には、王子様がいるからでーっす!イェイイェイイェイ!」
美希「普通に焼け死んじゃうと思うな、ミキ」
雪歩「真ちゃん、とっても可愛い…」
真美「ゆきぴょんフィルタ→を通すとそう見えるんだね?」
亜美「切ないねぇ…」
真「イェイイェイイェイ…」
あずさ「もう少し見守り」
律子「あずささん、もう勘弁してやって下さい…」
律子「よしよし。気持ちは痛いほど分かるわ」
真「ふ、震えが止まらないんだ…」
春香「良かった、マトモなの引いて」
千早「…次、私なんだけれど」
響「演技する千早って新鮮だぞ!」
P「じゃあ千早、クジよろしく」
千早「は、はい」ガサガサ
伊織(痛々しいのはもう止めてよね)
千早「…泣き虫」
P「お!可愛いの引いたな!」
千早「な、泣き虫というのはどうやって演じれば…」
春香「765プロでいうと…」
美希「雪歩?」
雪歩「わ、私、そんな風に見られてるの?うぅ…そんなダメダメな私は」
響「こういう感じ?」
伊織「せめて最後まで言わせてやりなさいよ」
P「まぁ、マンガとかの泣き虫キャラや弱虫キャラをイメージしてみたらどうだ?あと、少し大げさに演るくらいでちょうどいいかもな」
千早「や、やってみます」
P「千早ー、お前、高木のこと好きなんだろ?」
律子「社長に怒られますよ?」
千早「ち、違うもん!なんでそんなこと言うの?」
P「あ!赤くなってやんのー」
伊織「コイツ、学生時代はホントにこういうキャラだったんでしょうね」
千早「うぅ…意地悪ぅ…バカァ…」
律子「まだ照れがあるわね」
P「じゃあ誰のことが好きなのか言ってみろよー」
千早「…わ、私は」
亜美「へ?」
千早「…私は!」
真美「千早お姉ちゃん、ホントに泣いてないかい?」
千早「あ、あなたのことが好きなの!なのに…どうして気付いてくれないの…どうして…」グスッ
P「わ、悪かったよ…泣くなよ…」
千早「うぅ…」グスン
律子「…なるほどね」
春香「千早ちゃんすごい。こんなに演技上手かったんだ」
律子(…揃いも揃って鈍感ね、765プロ一同は)
P「悪かったって」
千早「…」グスッ
律子「演技としては申し分ありませんけど、これ以上続けるのは無理そうですね」
P「だな。千早、お疲れさん」
千早「…はい」
春香「すごいよ千早ちゃん!私、感動しちゃった!これなら女優としてもやっていけるよ!」
千早「…春香、ごめんね」
春香「え?なんで謝るの?」
千早「何でもない…顔洗ってくるわね」タタッ
伊織(甘酸っぱいわねぇ、まったく)
P「よし、気を取り直してだな」
響「次は貴音の番だぞ!」
貴音「はい。待ちかねておりました」
P「おっ!気合い入ってるな。期待してるぞ」
亜美「お姫ちん楽しみ→」
真美「だね→」
貴音「では、参ります」ガサガサ
美希「面白いのがいいの」
P「何て書いてある?」
貴音「妹、と」
春香「妹キャラの貴音さんかぁ!」
伊織「けっこうお姉さんキャラだから、新鮮でいいんじゃない?」
律子「ギャップ萌え、ってやつですね?」
貴音「い、妹とは…何やら、面映ゆいですね」
P「そういえば、貴音は兄弟いるのか?」
貴音「…申し上げることはできません」
P「そ、そうか。まぁ、大したことじゃないさ」
雪歩(貴音さんが妹だったら…えへへ)
貴音「で、では、参ります」
P「おう」
貴音「あ…」
P「あ?」
亜美「思いっきり照れてるねぇ」
貴音「あ…あに…」
春香「プロデューサーさんの顔見れてないもんね」
貴音「兄上様!」
P「…良い」
律子「…だらしない顔」
やよい「でも貴音さん可愛いですぅ!」
貴音「兄上様、この後は何を言えば良いのでしょう?」
P「じ、自分で考えなさい、貴音」
伊織「動揺しまくってんじゃないわよ、みっともない」
貴音「兄上様は何故…」
P「どうした?」
貴音「何故貴音と遊んでは下さらなくなったのですか?以前は毎日のように貴音のお相手をして下さったのに…」
P「た、貴音はもう年頃の娘だし…一緒に遊ぶのはどうかと…」
貴音「貴音は寂しゅうございます、兄上様!」
P「す、すみません!」
雪歩「圧倒されてますね、プロデューサー」
律子「わからなくも無いけどねぇ」
P「ま、また遊んであげるから」
貴音「本当に?」
P「もちろんだとも!」
貴音「では…」スッ
伊織「へ?」
貴音「指切り、げんまん」
P「お、おう!」スッ
貴音「指切りげんまん、嘘付いたら針千本のーます、指切った!」
P「指切った!」
貴音「…ふふ。約束、でごさいますよ、兄上様?」
P「…うん」
亜美「なんか…見とれちゃった」
真美「真美も…」
美希「むー。ハニーったらデレデレしちゃって!」
ちょいと15分ほど休憩を…
春香「貴音さん、すっごく良かったです!」
貴音「ふふ…少しは妹らしく振る舞えたでしょうか?」
雪歩「はい!とっても可愛かったですぅ!」
真「可愛いってなんだろう…」
美希「真君、お帰りなさいなの」
P「よし、次はやよいだな」
やよい「はーい!がんばりますよぉ!」
千早「でも、やよ…高槻さんにはすでに萌え要素がたくさんあると思うのですが」
春香「千早ちゃんいつの間に」
あずさ「まずは妹よね?」
律子「それから元気っ娘で素直で前向きで小柄で」
亜美「実はお姉さん要素も持ってるんだよね、やよいっちは」
美希「とっても贅沢なの」
やよい「う、うぅ…」
P「まぁ、それはそれだ。やよい、クジを引いてくれ」
やよい「うっうー!わかりましたぁ!」ガサガサ
伊織「…」ソワソワ
千早「…」ソワソワ
真「落ち着きなよ二人とも…」
P「さぁ、何がでた?」
やよい「しょう…えっと…」
律子「…どれどれ…小悪魔、ですね」
伊織「!!!」ガタッ!
千早「!!!」ガタッ!
響「!!!」ガタッ!
俺「!!!」ガタッ!
やよい「それってどんな感じなんですかぁ?」
P「えっとだな…やよい、魔性の女って分かるか?」
やよい「男の人を誘惑しちゃう感じですかぁ?」
P「まぁそんな感じかな?それの可愛らしいバージョンだ」
律子「その説明で合ってますか?」
P「難しいんだよ、やよいに説明するのは」
やよい「私、やってみます!」
P「よし、それじゃあやってみようか」
やよい「はい!えっと…プロデューサー?」
P「ん?どうした?」
やよい「私、ワンピース似合いますかぁ?」
P「おう!よく似合うと思うぞ!」
やよい「えへへー、嬉しいですぅ!」
春香「今のところ普通だね」
千早「いま話かけないで」
春香「…」
やよい「この前ね、可愛いワンピースを見つけたんです」
P「そうなんだ」
やよい「えへへー、あのワンピースを着て…えっと…」
P「どうしたやよい?」
やよい「一緒にお散歩できたらなーって、えへへ」
P「…いくらだそのワンピース」ゴソゴソ
律子「…ホントにお財布取り出してるし」
亜美「あれって演技だよね?それとも天然?」
真美「どっちにしても、恐るべしやよいっち」
千早「お財布お財布…」ガサゴソ
伊織「キーっ!財布はバックの中に入れっぱなしじゃない!」
やよい「…」
P「ど、どうした?」
やよい「8千円もしちゃうんですぅ…うぅ…」
千早「さ、3千円しかない…」
P「な、泣くなよやよい!それくらいなら俺が…」
伊織「それくらいなら楽勝ね」ボソッ
やよい「そ、そんな!プロデューサーにそんなことまで…」ウルウル
P「良いんだ…良いんだ!」
真「2回言ったね」
雪歩「大事なことだったんだよ、きっと」
やよい「ほ、ホントにいいんですかぁ!」
伊織「余裕よ」ボソッ
美希「でこちゃんに言ってるんじゃないと思うな」
P「あぁ!だからもう泣くなよやよい!」
やよい「プロデューサー!うっうー!」
千早「うぅ…」ガクッ
律子「ホントに買うつもりでしょ?」
P「いやいやいや!あくまで演技の流れの中の話で」
やよい「ぶ、プロデューサー…うぅ…」
P「買う」
律子「はぁ…好きにして下さい」
あずさ「あらあら~、やよいちゃんは将来有望ね~」
美希「やよいズルいの!ミキもハニーにお洋服買って貰いたい!」
亜美「自分の順番のときにおねだりしてみたら?」
美希「うん、そうするの!」
真「次は雪歩だね?」
雪歩「うん!頑張ってくるね!」
P「給料日前だというのに…」
律子「はいはい!次にいきますよ!雪歩で前半戦終了ね」
雪歩「は、はい!」ガサガサ
P「さて、何を引くか
雪歩「…HipーHop系」
真「うわぁ…」
P「あ…それ、ネタが切れて最後に入れたヤツだ」
亜美「ゆきぴょんてば、運が良いのか悪いのか」
雪歩「HipーHopなんてわからないよぅ…」
春香「い、イメージだから!気楽にいけばいいと思うよ?」
真「そうそう!ボクより恥ずかしくなることなんてないから!あはは!」
真美「…イェイイェイイェイ」ボソッ
真「あ、あれ?また身体が震えて…」
P「よし!クールに決めてくれよ、雪歩!」
雪歩「は、はいぃ…」
伊織「すでに嫌な予感が…」
雪歩「よ…よぅ…」
P「えっと…何だそれ?」
雪歩「よ、Yo!」
P「よ、よう!」
雪歩「マイネームイズ、ユキホハギワラ!」
美希「自己紹介始めちゃったの」
雪歩「と、東京都生まれの足立区育ち!」
千早「足立区も東京都なのだけれど…」
雪歩「聖なる夜空に生まれた私!アイツに聞いたぜ気になる話!」
律子「一応韻を踏んではいるようですが…」
P「アイツって誰だよ」
雪歩「もうすぐ桜が風に舞う兆し!1人で恋して夢見る私!」
亜美「なんかポエムっぽくなってきたYo」
P「いや、アイツって誰だよ」
雪歩「Say Ho!」
伊織「へ?」
雪歩「Say Ho!」
真美「レスポンスしろってことかなぁ?」
雪歩「Say Ho!」ウルウル
真「あ、ヤバい…」
雪歩「Say Ho!」グスッ
真「ほ、ほー!」
雪歩「Say Ho!」
一同「ほー!」
雪歩「Say Ho Ho!」
一同「ほっ ほっ!」
雪歩「Say Hohoho!」
一同「ほっほっほっ!」
雪歩「Thank you…」
一同「…」
雪歩「…」
伊織(どうすんのよこれ…)
雪歩「穴を…いますぐ穴を…」フラフラ…
真「ゆ、雪歩!気持ちをしっかり持って!」
春香「まさか飛び火してくるとは…」
美希「大惨事なの」
P「いや、みんなごめんな…」
律子「私はまだマシな方だったんですね」
亜美「次亜美の番なんだけど…」
真美「この空気はイヤだねぇ…」
P「亜美」
亜美「はい!」ビクッ!
P「頼んだぞ」
亜美「あ、あはは。やらなきゃダメだよね、やっぱり」
雪歩「…」ジーッ
亜美「や、やるやる!亜美、ちょ→がんばっちゃう!」ガサガサ
律子「ほのぼのしたヤツを頼むわよ」
亜美「えっと…ヤンデレ」
伊織「亜美には似つかわしくないのが来たわね」
亜美「ヤンデレかぁ…難しいなぁ」
真美「ん→…なんとかなるっしょ!」
亜美「ゴメン真美。亜美自信が無いよ。いろんな要素が混ざり合って」
雪歩「…」
亜美「と、とにかくやってくるね!」
亜美「よろしくね、兄ちゃん」
P「よし、では始めようか」
亜美「…何で夕べ電話してくれなかったのさ」
春香「いきなり本筋に入ったね」
P「ゆ、夕べは仕事が遅くなってさ。寝てたら悪いなって思って」
亜美「亜美、夜が明けるまでずっと待ってたのに。暗い部屋の中で携帯電話握りしめたまま一睡もせずに」
P「そ、そうだったのか。すまなかったな…」
亜美「兄ちゃんに貰ったクマのヌイグルミをお膝に座らせて、何度も何度も殴ってやったんだぁ…亜美の悲しみが兄ちゃんに届くように、何度も何度も何度も」
P「そ、そう…なのか…」
亜美「そしたらね…ふふ…そしたら、頭が取れちゃった…バリバリ、って」
真「…なんかスゴいね」
真美「真美、亜美のことホントに怖くなってきた…」
亜美「亜美、心配しちゃった…兄ちゃんの頭も取れちゃったんじゃないかって。頭に怪我しなかった?」
P「いや、大丈夫だったけど…」
亜美「な→んだ…」ボソッ
P「え?」
亜美「怪我して入院しちゃえば良かったのに。そしたら亜美も自分で指を切り落として…ふふ…兄ちゃんの隣のベッドに入院できたのに…」
P「い、いや…健康が何よりだよ、うん」
伊織「なんか寒くなってきちゃった…」
亜美「うん、そだね。ホントは亜美も、兄ちゃんの健康を祈ってるんだよ?」
P「あ、ありがとう…」
亜美「でも、クマの頭取れちゃったからさ→。次は…ふふ…誰の頭が取れちゃうんだろ?ふふふ…」
P「つ、次からはちゃんと電話する!約束するよ!遅くなっても必ず電話する!」
亜美「ホント?」
P「本当だ!」
美希「亜美、目がホントに病んできたの」
律子「末恐ろしい子ね、いろんな意味で」
亜美「じゃあ、指切り」
P「え?いや、なんか恥ずかしいじゃん」
亜美「お姫ちんとはしたじゃんか」ボソッ
貴音「なんと…」
亜美「亜美とはできないんだ?亜美、残念だよ…」
P「わ、わかった!指切りしよう!ほら!」スッ
亜美「指切りげんまん、ウソ付いたら針千本の→ます!指切った!」
P「指切った!」
亜美「えへへ、指切りしちゃった」
P「あぁ…」
亜美「亜美、ずっと兄ちゃんのことだけを見てるかんね?ずっとず→っと!」
P「うん…ありがとう亜美」
亜美「わ→い!兄ちゃ→ん!」ガバッ
春香「ホントに抱きついた!」
美希「ちょっと亜美!」
P「こ、こらこら!やりすぎだぞ亜美!」
亜美「頭取れちゃわないように気をつけてね、兄ちゃん」ボソッ
P「お、おい…」
亜美「んっふっふ→これにて亜美のタ→ン終了であります!」
響「なんかスゴかったぞ…」
真「ボク、鳥肌立っちゃったよ」
P「俺もだ…途中から本気で怖かった」
亜美「ジョ→ダンだよ兄ちゃん、ジョ→ダン」
律子「はい、じゃあ次は真美ね」
千早「いつの間にか律子が進行役に」
貴音「適材適所というものでしょう」
真美「亜美に負けないかんね!」
亜美「んっふっふ→それはどうですかな?」
P「じゃあクジを引いてくれ」
真美「はいよ→」ガサガサ
美希「そろそろ面白いやつがいいな」
雪歩「…」
律子「さて、真美の引いたクジは?」
真美「中二病、だってさ→」
律子「萌え要素ですか、それ?」
P「上手く使いこなせば武器になるかもしれないだろ?」
亜美「亜美たち、まだ中一なんだけど」
真美「中二病か→インターネットでみた感じでやれば大丈夫かなぁ?」
伊織「何を見たのかスゴくきになるんだけど」
P「まぁ、とにかくやってみようか」
真美「そだね→」
P「さて、と」
真美「ねぇねぇ、兄ちゃん?」
P「なんだ?」
真美「真美、英語の曲歌いたい!」
P「なんだよいきなり?」
真美「だってさぁ、日本の音楽ってカッコ悪いんだもん!そもそも海外の音楽真似してるだけじゃん?」
P「お前、日本のアイドルにあるまじき発言を…」
伊織「まぁ、ありがちな感じよね。中二病の子に」
真美「あとねあとね!」
P「今度はなんだ?」
真美「真美、親と一緒に住みたくない!」
P「いやいやいや!どこに住む気だよ!」
真美「友達の家を転々としたり?」
P「ダメに決まってるだろ!」
真美「なんでさ→?」
P「中学生は親と一緒に暮らすのが普通だからだ」
真美「普通って何さ!真美、普通なんかじゃないもん!」
真「うわぁ…なんか懐かしいな、あの感じ」
春香「クラスに1人はいたよね、あんな子」
真美「それと、兄ちゃんの普通を真美に押し付けないでよね!真美には真美にしかない、特別な個性があるんだから!」
千早「なんだか恥ずかしくなってきたわ…」
伊織「当時の自分を思いだす?」
千早「まぁ、そんなところね」
律子「"普通"って言葉を嫌うわよね、あの年頃の子達って」
あずさ「律子さんはどうでした?」
律子「私は、けっこう醒めてましたから」
真「それも一種の中二病なんじゃない?」
伊織「いるわよね、やたらと醒めてことを言いたがるヤツ。所詮人間なんてー、とか」
律子「…ノーコメントでお願いするわ」
真美「声張り上げたらノド渇いちゃった」
P「コーヒー飲むか?」
真美「うん、貰うよ」
P「砂糖は何個?」
真美「…いらない」
P「えっ?大丈夫なのか?」
真美「さ、砂糖なんて入れたら甘くて飲めないじゃんか!もちろんミルクもいらない!」
響「あー、いたいた、あんなヤツ」
春香「高校にもいるよね。変なところで無理しちゃう子」
P「じゃあ、ブラックでどうぞ」
真美「…ありがと」
P「…」
真美「…」ズズッ
P「…」
真美「…苦っ」
真「あぁ、やっぱり…」
真美「こんなの苦くて飲めないよ→!」
律子「うんうん。やっぱり味覚までは変えられないのよ」
千早「そういえば律子と逆のパターンね」
律子「お砂糖5つはさすがにキツかったわ」
真美「真美、イチゴミルク飲みたい!」
貴音「あの様子ならば、双海真美は"中二病"とやらを患わずに済みそうですね」
伊織「まぁ、小学校からこの業界にいるわけだしね。そこら辺の大学生なんかよりよっぽど社会について知ってるもの」
響「中二病なんて飛び越えちゃったワケか」
P「さて、残すはあと3人か」
真「いよいよ佳境、ですね?」
P「美希、出番だぞ!」
美希「…むにゃ」スヤスヤ
律子「やっぱりこうなるのね」
やよい「美希さん!おにぎり無くなっちゃいますよ!」
美希「おにぎり!おにぎりドコ!?ミキのも残しといてくれなきゃ、や!」
響「このやよいも小悪魔なのか?」
伊織「考えるのが面倒になってきたわ、さすがに」
P「よし美希、クジを引け」
美希「へ?おにぎりは?」
P「あとで腹一杯食わせてやる!」
律子「もちろんポケットマネーですよね?」
P「経費で…」
律子「申請は却下します」
美希「あふぅ…」ガサガサ
亜美「みきみきぃ、楽しませておくれよ?」
美希「…ツンデレ、なの」
春香「美希のツンデレってレアですよね、レア!」
伊織「いっっっっつもデレデレしてるからね」
美希「ミキ、ハニーに意地悪なこととか言いたくないの」
真「言ってるそばから早速」
律子「それじゃあレッスンにならないでしょ?おにぎりのために頑張りなさい」
美希「むー。ハニーとおにぎりを天秤にかけたくないの」スタッ
P「いやいやいや。すっかりやる気になってんじゃん」
P「美希、今日も可愛いな」
美希「ホントに!?ハニーにそう言われると幸せな気分になれるの!」
律子「ま、予想通りではあるけどね」
真「つーか、ボクらに対しても隠す気ゼロなんだね」
P「美希、演技演技」
美希「あ、そっかぁ!えっと…そんなこと言われても全然嬉しくないもん!」
P「だけど俺の本心だからな」
美希「またそんなこと言って!どうせ他の女の子にも同じこと言ってるんでしょ?ミキ、知ってるの」
千早「真面目に演技をすれば、さすがね」
真「集中力がスゴいからね、美希は」
律子(原動力はおにぎりだけどね)
P「言ってないよ、美希以外には」
美希「はいはい、なの。ほら、さっさと悪の魔王とやらを倒しちゃうよ?ミキの足、引っ張らないでよねっ」
響「どういう設定なんだ、これ?」
P「ふーん」
美希「なに?さっさと行くよ?」
P「1人で行けば?」
美希「な、何なの、突然」
P「俺のこと信用できないヤツと一緒には戦えない」
伊織「コイツもまぁ次から次へと、よくキャラを乗り換えられるわね」
美希「そ、そんこと言われても…」
P「もうお前とは口きかね」
美希「そ、そんな!」
P「バイバイ、美希」
美希「ま、待って!ミキのこと嫌いにならないで!」
P「そう言われてもなぁ」
美希「ミキ、ハニーに可愛いって言われてホントに嬉しかったの!」
P「それで?」
美希「もう口きかないって言われて、ホントに悲しくなっちゃったの!」
P「…うん」
美希「ハニーのこと信じてるから…だからね…ミキのこと、嫌いになっちゃ、や!!!」ガバッ
春香「ちょ、ちょっと美希!」
P「こ、こら!離れろ美希!」
美希「イヤなのー!」
真「ツンデレ担当の水瀬さん、一言どうぞ」
伊織「茶番だわ」
千早「それを言うなら最初から茶番続きだったけれど…」
10分後
春香「ゼェ…ゼェ…やっと離れた」
美希「ハァ…ハァ…ミキ、負けないの!」
P「俺の意志は無視ですか…」
律子「はい、お次はあずささんですね。お待たせしました、あずささん」
あずさ「いえ~、けっこう楽しんでましたよ?」
P「それは何よりです…では、どうぞ」
あずさ「は~い。うふっ、何が入っているのかしら?」ガサガサ
P「いや、クジですけど…」
あずさ「あらぁ…にゃん娘、だそうです」
響「にゃん娘?聞いたことないぞ?」
真「ボクも初めて聞きました」
P「にゃん娘ってのはアレだ、語尾に"にゃん"って付けて喋る感じ」
伊織「それをにゃん娘って呼ぶの?」
P「いや、俺が名付けた」
亜美「兄ちゃん、けっこう暇人だね」
P「あ、そうそう。よい子のみんなは"にゃん娘"でネット検索しちゃダメだからな?成人してからにしなさい」
やよい「プロデューサー、誰に言ってるんですかぁ?」
P「だから、よい子のみんなにだ!」
あずさ「えぇっとぉ…語尾に"にゃん"を付けてプロデューサーさんとお話すればよろしいんですね?」
P「ええ。それ以外は普段通りで構いませんから」
真美「真美知ってる→。こういうの、職権乱用っていうんだよね?」
亜美「真美、難しい言葉知ってるねぇ」
真美「んっふっふ→」
P「…では、始めましょうか」
あずさ「えぇっとぉ…プロデューサーさん、お疲れ様です…にゃん」
P「お疲れ様です、あずささん」
あずさ「最近暖かくなってきましたにゃん」
P「えぇ、もうすぐ桜も咲きますよ、ははは」
伊織「なんで普通に会話してられるのよ、あの二人…」
真「だけど、ボクもああいうのが良かったなぁ…」
真美「…イェイイェイイェイ」ボソッ
真「な、なんだろ?急に膝が震えてきた…」
P「そういえばあずささん?」
あずさ「にゃんですかにゃ?」
千早「まさかのアレンジ…」
律子「なんで乗り気なんですか、あずささん…」
P「運命の人には、出会えそうですか?」
あずさ「…にゃ」
律子「あー、もう!この終盤に来ても空気読めないとか!」
あずさ「…簡単には出会えないから、運命の人っていうんだと思います…にゃん」
真「ちゃんと"にゃん"は付けるんだね…」
春香「あずささん、律儀だからね…」
P「なるほど…難しいものですね。出会うのも別れるのも
あずさ「私も本当に…そう思いますにゃん」
響「真面目な会話をしてるっぽいんだけど…」
伊織「…もう何でもいいわ」
P「出会えることを祈ってますよ。あずささんの運命の人と」
真(うわぁ…それって間接的にあずささんをフってますよ、プロデューサー)
亜美(ヒドすぎるよ、兄ちゃぁん!!)
あずさ「…はい。ありがとうございます…だけどもうしばらくの間だけ、出会えなくてもいいかな、って」
P「なんでですか?」
あずさ「いまが…うふふ…いまが幸せだからです…にゃん」
律子「あずささん…」
あずさ「ごめんなさい…少しだけ外の風に当たってきますね?いまさら恥ずかしくなってきたみたいで…顔が熱いんです」
P「わかりました。ごゆっくり」
あずさ「では、失礼します…にゃん」バタンッ
伊織(追いかけては行かないわよね、コイツは)
真美(あずさお姉ちゃん…)
P「よし、次でいよいよ最後だな!」
律子(ま、こういう人だもんね。やれやれ)
伊織「あー、何かいろいろありすぎて疲れたわ」
律子「ツッコミご苦労さま、伊織」
春香「助かったよ」
伊織「べ、別にお礼言われたくてやったわけじゃ」
貴音「なるほど。これが真のつんでれ」
美希「勉強になるの」
伊織「う、うるさいわねぇ!」ガサガサ
P「さて、最後の萌え要素は?」
伊織「…素直な照れ屋」
亜美「んっふっふ→」
伊織「な、なによ?」
真美「これはひょっとして、素のいおりんが見られるということですかな?」
響「面白そうだぞ!」
やよい「うっうー!素直で可愛い伊織ちゃんが見たいですぅ!」
律子「はいはい、さっさとやるわよ」
春香「律子さん冷たい」
律子「私にだっていろいろあるのよ」
P「よし、オオトリだな」
伊織「う、うん…」
P「待ちくたびれたんじゃないか?」
伊織「まぁ…多少は…」
やよい「伊織ちゃん、なんだかモジモジしてますぅ!とっても可愛いですぅ!!」
千早「なかなか新鮮ね」
伊織「あ、アンタの方こそ疲れたんじゃないの?」
P「まぁ、多少はな。でも言い出しっぺは俺だしな、はは」
伊織「じゃあ…その…」
P「ん?」
伊織「まぁ、こういうキャラを引き当てちゃったんだし…その…だから…」
響「なんか、初々しいぞ」
伊織「こう機会だから…二度と無いと思うから…肩ぐら…んで…わよ…」
P「いや、最後の方が途切れ途切れでよく分からないんだが」
伊織「だ、だから!…肩ぐらいは揉んであげるわよ」
P「おっ、いいのか?それはありがたいな」
伊織「まぁ、ね…」
真「なんか、ニヤニヤしちゃうね」
律子「せっかくだからカメラに収めておこうかしら?」
伊織「い、痛くない?」
P「いや、ちょうどいい感じだ」
伊織「それなら良いけど…」
美希「むにゃ…ミキのたらこ…」スヤスヤ
亜美「りっちゃ→ん!亜美、お腹すいたぁ」
真美「真美も→」
千早「いつの間にかこんな時間なのね」
律子「そうね…じゃあ、ピザでも頼みましょうか?あとは美希のためのおにぎり」
やよい「うっうー!ピザ食べたいですぅ!」
真「経費?」
律子「あまり気は進まないんだけど…」
P「今日のレッスンでそれぞれが何かを得てくれたんなら、こんな疲れなんてどってことないよ…」
律子「…今日だけは、許可しましょう!」
P「もうやりたくないけどな」
伊織「それはこっちのセリフよ、バカァ!」
お し ま い
おしまい
まさか最後まで書くことになるとは思いもしなかったぜ…
読み返してきま→す!
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