勇者「ここがダーマ神殿か」 (10)

踊り子「ついに辿り着きましたね」

男戦士「ここまで長い旅だったなぁ」

女商人「勇者が私達の村に来て男戦士と共に旅立って3年かぁ」

男戦士「その後、踊り子と出会ったり色々あったなぁ」

踊り子「そうね、私にとっても長い旅だったわ」

勇者「お、あそこに立て看板がある!行ってみよう」

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転職の諸注意
・転職はレベル30以上の者が対象
・転職するとレベル1になる
・踊り子は女性しか転職できない
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勇者「レベル30以上か・・・皆大丈夫か?」

踊り子「私は大分余裕がありますね」

女商人「私ピッタリ30だ」

男戦士「俺もちょうど昨日到達したところだな」

女商人「それにしても・・・」チラッ

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・レベル30到達時に童貞だった者は魔法使いにしか転職できない
・レベル30以上の魔法使いは童貞卒業まで転職できない
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女商人「男戦士かわいそ~、昨日レベルアップしてなければまだ望みはあったかもしれないのにね~
     これは魔法使いになって魔法戦士目指すしかないねw」

男戦士「・・・!!ど、ど、ど、童貞ちゃうぞ!」

女商人「いいから、いいから、お互い幼馴染で付き合い長いんだよ?
     そのくらい隠さなくてもバレバレだってw
     しかもこれ下手したら一生魔法使いのままなんじゃない?
     あ~も~しょうがないなぁ、いざとなったら私が一肌脱いで面倒見てヤるか!w」

男戦士「いや・・・ホントに違うぞ?」

女商人「・・・えっ?・・・うそ・・・」

男戦士「嘘じゃねーよ」

女商人「いつ?誰と?」

男戦士「そ、それは・・・」チラッ

踊り子「私とですよ・・・確かレベル20になった時のお祝いでしたね」

女商人「レベル20って・・・1年も前じゃない!・・・何でそんな事に・・・」

男戦士「ん~、レベル20って一応一人前の証だからずっと気になってた踊り子に思い切って告白したんだよ
     それで・・・」

女商人「えっ・・・二人って付き合ってるの?全然そんな素振なかったよ?」

踊り子「告白は断ったので付き合ってはいません
     相手がどなたでも恋愛関係になるつもりはありませんので
     その代わりレベル20のお祝いを・・・元々肉体関係の申し込みでしたら断らないつもりでしたから」

男戦士「そういうとこに惚れちまうんだよ・・・
     ああ言ってくれるけど実際は半端なく落ち込んで浴びるように自棄酒呷る俺を見かねて・・・って感じだよ」

踊り子「そういうのは言わなくていいのよ・・・でもさっきのは本当
     『付き合いたい』じゃなく『抱きたい』と言ってくれてれば断らなかったわ」

男戦士「踊り子・・・」

踊り子「念のため言っておくけど、誰でもじゃないわよ
     好ましく思ってない相手なら相手にしてないわ」

男戦士「そ、それって・・・」

踊り子「さぁね」フフフ

女商人「・・・・・・」

勇者「じゃ、じゃぁ、全員どんな職業にも転職できるって事で・・・何になるか相談しようか」

踊り子「そうね」

男戦士「そうだな」

女商人「私・・・になる」

勇者「え?ごめん、よく聞こえなかった」

女商人「私、踊り子になる!」

男戦士「は?」

踊り子「・・・」

勇者「いや、いやいやいや、ちょっと待って、それは・・・」

男戦士「お前なぁ、元々4人中2人が商人と踊り子で戦闘向きじゃなかったのにさらに踊り子に転職してどうすんだよ」

女商人「いいじゃん、踊り子なら多少の回復とかは出来るんだし」

踊り子「今までのモンスターならともかく今後のモンスターを考えると回復薬は僧侶の方がいいわよ」

女商人「なら踊り子が僧侶になればいいよ
     私は踊り子になって後ろで悩殺ダンス踊ってるから」

踊り子「・・・経験者として言わせてもらうと踊り子の職業って身体的な柔軟性が求められるわよ」

男戦士「なら無理じゃん
     お前、昔から身体硬いんだから」

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