ほむら「素直になりたい」 (13)
さやか「だーかーらー!!アンタが私の足を踏んだって言ってんの!」
ほむら「えぇ。知ってるわ。だから何度も謝っているじゃない、ごめんなさいと」
まどか「ねぇ…、さやかちゃん、ほむらちゃん…やめなよ、お互いにわ、悪気はないんだからさ」
さやか「放っておいて、まどか。っていうか大体、気持ちが籠ってなきゃ意味ないだろ!!?だからほむ…、転校生とはあんまり付き合いたくないんだよ」
ほむら「っ…、ええ奇遇ね。私もそう思っていたところよ」
さやか「…、あ、」
さやか「あっそう。じゃ、もう二度と話しかけるな。も、もう、アンタなんて…」
ほむら「…」
さやか「だ、大嫌いだ!!!」
ほむら「…っ!!、あ、さ、さや、…、えぇ、そうなのね」
ほむら(…)ズキンッ
ほむら「わた、私も、あ、あなたのことは嫌いよ。だから、お互い、二度と話さない、顔もあわさないように努力しましょう」
さやか「あっ…。……、いいよ、それで。んじゃ、アタシ帰るわ。ここにいても嫌なだけだし」ダッ
ほむら「さや…!…っ、、」ズキンッ
まどか「さやかちゃん…」
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さやか「…アタシ、最低だ」
さやか(アタシは、アイツと…ほむらと付き合ってる。最初は、恭介っていう人が好きだった…。その人の為なら、この命を投げても良いとまで思っていた。…でも、恭介は、他の女の子と付き合っていた。そりゃあ、思いを伝えずにいたアタシがいけないんだけど、それでも、やっぱり付き合っている二人を見ているのは、苦しかった)
さやか(嫌だった。こんな世界、ボロボロに壊れちゃえばいいのにって考えてた。…でも、そんなときに、真っ先に慰めてくれたのが、アイツだった。なんで、あんなに毛嫌いしてたほむらが慰めてくれたのかは、今でも分からない。でも、これだけは分かる。ほむらは、本当にアタシを嫌ってたんじゃない、って)
さやか(その後も、アタシはほむらに悩みや相談ごとをした。恭介のこと、魔法少女のこと、この体のこと…。重くて、良い話でもないけど、ほむらはしっかり話を聞いてくれた。多分、この時からもうアタシは、アイツのことを好きになってたんだと思う)
さやか「何で…あんなこと言っちゃったんだろ…」
さやか「これじゃあ、もう…救いようがないよ…」グスッ
杏子「ん?どしたーさやか?ってうわ!?お前どした!?なんで泣いてんだ!?」
さやか「杏子ぉ…、アタシ…アタシ…どうしたら…」
杏子「お、おい…泣かれてても分かんねぇよ。どうした、話ぐらいなら聞いてやれるぞ?」
杏子「…なるほどな。つまりさやかとほむらは付き合ってて、ケンカになっちまったって訳か」
さやか「…グスッ、うん…」
杏子(確かにコイツのたまーに出る女の子らしさは…なんかこう、胸がきゅーんとなるな…//)
杏子「んー、まぁとりあえず、謝ったらどうなんだ?解決も何もそこからだろ。な?」
さやか「で、でも…、これで許してくれなかったら、どうしよう…」
杏子「はぁ?許してくれなかったら、許してくれるまで待つんだよ」
杏子「いいか?恋人ってものにはな、二つ条件がある。一つは、相手を思いやること。これは、まぁさやかなら大丈夫だと思うぞ。で、二つ目が、相手に素直になること。これが今のさやかに足りないものだ。さやかは相手を思いやりすぎて、裏目に出てんだ。だったら、表の気持ちが分かってもらえるまで待ちゃあいい」
さやか「…相手を、思いやる」
杏子「そうだよ、だからな、アンタは今すぐほむらんとこ行って謝ってこい。それで許してもらえなかったら、またアタシの所に来い。…慰めるわけじゃねえが、甘いものぐらいだったらやるからよ」
さやか「うん…ありがと、杏子。元気出た。…じゃあ、謝ってくるね!」タッタッタッ…
杏子「おう、頑張れよ、さやか」
杏子(…今更、昨日みた少女漫画のセリフだったなんて言えねぇ)
ほむら「まどかぁ…まどかぁ…」グスッ
まどか「ど、どしたの!?ほむらちゃん!」
ほむら「さやかに…嫌われちゃったよぉ…」
まどか「えっ…?」
ほむら「実はね…。私とさやかは恋仲なの…、それなのに…だ、大嫌いって…」グスッ
まどか「え?え?えーっと、え?」
ほむら「…という訳で、大体1ヶ月前から私たちは、その…つ、付き合うことになったの…」
まどか「…そうだったんだ。ごめんね、気付いてあげられなくて」
ほむら「いいのよ!そもそも、さやかと付き合ってることがみんなに分かっちゃったら、さやかの威厳を気付つけてしまうわ…」
まどか「どうして?だって二人はもう付き合ってるんでしょ?」
ほむら「こんなのとさやかみたいな元気で、綺麗な人が付き合ってることがばれたら…さやかが可哀想よ…」
まどか「そんな事ないよ!ほむらちゃんは『こんなの』なんかじゃないよ!だってほむらちゃんは美人だし、クールだし、頭もいいし…」
ほむら「そんなことないわ…。私の取り柄なんて…」
さやか「いっぱいあるよ!!!!」
ほむら「さやか…!?」
さやか「ほむらは…、いっぱいいいところがある!!優しいし、人の思いを理解できるし、それを受け止められるし…。って、これじゃあただの優しい人じゃん!…なーんちゃって、えへへ…」
ほむら「…」
さやか「…ごめん。で、でも!アタシはアンタを愛してる!だから…その…」
さやか「さっきはごめん!!!」
ほむら「…!」
さやか「なんてゆーか、そのー、好きな人にちょっかいをかけたくなる…みたいな?そんな感じだったの!だから、本気でであんな事思ってないし、嫌いになんてなるわけない!本当にごめん!!!」
ほむら「さやか…さやかぁ!!!」ダキッ
さやか「うぉう!…ごめんね、ほむら。もう絶対に離さない。ずっと一緒だよ」ナデナデ
ほむら「さやかぁ…さやかぁ…」ギュウウウ
杏子「さやかの奴遅いなぁ…。もうロッキー食べてもいいよな?…多分、成功したよな?…食べちゃおっ」
おわり
このSSまとめへのコメント
さやカス死ね