京子「ちなつちゃん話がある」(118)

ちなつ「遅れてすみませんー」

京子「お、来た来た」

ちなつ「いきなり呼び出して、一体何の用ですか?」

京子「あー大したことじゃないんだけどさ」

ちなつ「?」

京子「今までのこと、そして結衣のことなんだ」

京子「今まで嫌がってたのに抱きついたりしてごめんなさい」

京子「それと・・・」

京子「私、結衣と付き合うことになりました」

京子「ちなつちゃんの嫌がることまでして、ちなつちゃんの大好きな結衣を取るなんて、私最低だよね」

京子「本当にごめんなさい」

ちなつ「顔をあげてください」

京子「・・・」

ちなつ「京子先輩が結衣先輩と付き合うなんて思ってもいませんでしたよ」

ちなつ「とりあえず、おめでとうございます」

京子「ちなつちゃん、怒ってないの?」

ちなつ「何ででしょうね」

京子「?」

ちなつ「いつもの私なら怒り狂ってると思います」

ちなつ「でも、今何故かとても悲しい」

ちなつ「私の知っている先輩がいなくなっちゃったからかな」

ちなつ「私の知ってる先輩は抱きついて嫌がられても反省しないで、また抱きついて来るんです」

ちなつ「私の知ってる先輩はもういない」

ちなつ「帰ってください、歳納さん」

ちなつ「あなたは私の知っている歳納京子では無いです」

京子「・・・ごめんね、ちなつちゃん」

京子「さようなら・・・」


・・・

ちなつ「あれは私の知っている京子先輩じゃない」

ちなつ「あいつは京子先輩の皮を被った偽物だ」

ちなつ「あいつの言うことは全て嘘だ」








ちなつ「信じるな」

次の日

ちなつ「おはよう」

クラスメイトA「おはよー」

クラスメイトB「おはよう」

あかり「おはよう」

ちなつ「おはよう」

あかり「ちなつちゃん、結衣ちゃんと京子ちゃんのこと・・・聞いた?」

ちなつ「うん、しょうがないと思うよ」

あかり「落ち込んで無いの?」

ちなつ「私だって人間だよ、落ち込んだりするよ」

あかり「でも、落ち込んでるようには見えないよ」

ちなつ「結衣先輩があんな奴に惚れるなんて思ってもいなかった」

あかり「あんな奴って京子ちゃんに失礼だよ」

ちなつ「?京子先輩はもういないよ?」

あかり「えぇ!?」

ちなつ「知らなかったの?」

あかり「知らなかった!」

あかり「結衣ちゃんは知ってる?」

ちなつ「分からない」

あかり「結衣ちゃん、知らずに違う人と付き合ってたらどうしよう・・・」

ちなつ「放課後確かめて見よっか」

あかり「うん!」

あかり「あれ?じゃあ、結衣ちゃんとつきあってるひとって」キーンコーンカーンコーン

ちなつ「座らないと、先生に怒られるよ?」

あかり「はっはい!」

あかり(怖くてつい敬語になっちゃったよぉ)

放課後

ちなつ「じゃあいこっか」

あかり「うん」

あかり(ちなつちゃん、なんか怖いなぁ・・・)

ちなつ「どうかした?」

あかり「なっなんでもないでりゅ!」

あかり(噛んじゃった・・・)

ちなつ「・・・」

京子「ゆいーゆいー」

結衣「きょうこーきょうこー」

ガラッ

あかり「やっほー」

結衣「あかり・・・とちなつちゃん」

ちなつ「邪魔でしたか?」

結衣「いや、そんなことないよ」

ちなつ「なら、よかった」

京子「ちなつちゃん・・・」

ちなつ「こんにちは」

京子「・・・」

ちなつ「歳納先輩」

京子「・・・」

結衣「ちなつちゃん?」

あかり「へぇ、歳納さんって言うんだ、京子ちゃんとそっくり」

京子「あかり・・・?」

ちなつ「・・・」

結衣「ちなつちゃん、あかりに何を教えた?」

ちなつ「別に、京子先輩はもういないと言っただけですよ」

結衣「?、京子ならここにいるじゃないか」

京子「私、用事思い出したから帰るね」

結衣「京子・・・」

ちなつ「さようなら、二度と来ないでね」

結衣「ちなつちゃん!」

ちなつ「どうしたんです、大声出して」

結衣「自分が何をしているのか分かってるのか!」

ちなつ「京子先輩の皮被ったやつに何しようが私の勝手じゃないですか」

結衣「ふざけるな!」

結衣「あの子は歳納京子だ!偽物なんかじゃない!」

ちなつ「うるさいですねえ、まだ認めないんですか?」

ちなつ「あれは偽物です」

結衣「出てってくれ」

ちなつ「後悔してもしりませんよ」

パタン

結衣「・・・」

あかり「結衣ちゃん、大丈夫?」

結衣「・・・あかりは変わらないな」

あかり「?」

ちなつ「聞いてたんですか」

京子「結衣のバカもよく信じてくれるよ」

ちなつ「結衣先輩まで騙してるなんてね」

ちなつ「さすが、と言いたいですね」

京子「扱うのが簡単だからな、結衣は」

ちなつ「悲劇のヒロインが何処まで通じますかね」

京子「さあ?」

ちなつ「お前のせいで結衣先輩がおかしくなったんだ」

京子「なんで?結衣は“今の”私を好きって言ってくれてるんだよ?」

京子「何がいけないの?」

ちなつ「私はあなたが嫌い」

ちなつ「あなたは私の全てを壊した」

ちなつ「私はお前が嫌いだ」

ちなつ「私の知っている京子先輩を返せ」

京子「・・・バカみたい」

京子「もういい、帰る」

ちなつ「・・・」

ちなつ「返せ」

――――――――――
――――――
――――
あかり「結衣ちゃんもちなつちゃんも京子ちゃんも皆おかしくなってっちゃうよ・・・」

あかり「助けてよ・・・」

あかり「誰か・・・助けて・・・」

――――――――――
――――――
――――
ちなつ「結衣先輩だけは守って見せる」

ちなつ「京子先輩・・・」

結衣「京子は渡さない」

結衣「ちなつちゃんは京子を私から奪おうとしてる」

結衣「渡すものか、離さない」

結衣「絶対に離さない」

結衣「私はずっと京子と一緒にいたんだ」

結衣「私が一番京子のことを分かっている」

京子「・・・」

京子「ごめんね」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

京子「ごめんなさい」

――――
―――
――
ちなつ「おはよう」

クA「おはよー」

クB「おはよう」

クC「おはよ」

あかり「あ、ちなつちゃん・・・」

ちなつ「あかりちゃん、おはよう」

あかり「お、おはよう」

ちなつ「・・・」

ちなつ(そういえば、あかりちゃんはどっちの味方なんだろう)

ちなつ(あかりちゃんがあいつの味方をしたところで私の考えは変わらない)

ちなつ(結衣先輩は私が守る)

ちなつ「おはよう」

あかり「う、うん」

あかり(なんか今凄いオーラが・・・)

――――
―――
――
結衣「京子、大丈夫か?」

京子「うん」

結衣「どこも痛くないか?」

京子「うん」

結衣「本当に大丈夫か?」

京子「転んだだけで大袈裟だよ、結衣」

結衣「そうかもしれないけど・・・」

結衣(心配せずにはいられないじゃないか)

―――
――

あかり「ちなつちゃん」

ちなつ「なに?」

あかり「あの、今日も娯楽部に来る?」

ちなつ「行っちゃダメかな?」

あかり「そういうわけじゃないんだけど・・・」

ちなつ「じゃあどういうこと?」

あかり「・・・」

ちなつ「・・・」

あかり「・・・」

ちなつ「行こ」

あかり「う、うん」

―――
――

京子「ちなつちゃん、今日も来るかな・・・」

結衣「あんなやつ放っておけばいいよ、今は私だけを見てほしい」

京子「結衣・・・」

結衣「な?」

京子「・・・」

結衣「どうしたんだよ京子、返事ぐらいしろよ」

結衣「なあ」

結衣「おいってば」

京子「・・・」

結衣「おい、京子」

ガラッ

あかり「やっほー」

京子「あかり・・・」

結衣(クソッ・・・)

ちなつ「こんにちは」

京子「ちなつちゃん・・・」

ちなつ(こいつ・・・)



結衣「ちなつちゃん、なんで来たの?」

ちなつ「なんでって、結衣先輩のためですよ」

ちなつ「この女から結衣先輩を守ってあげます」

ちなつ「この私が」

ちなつ「だから安心してください」

結衣「ふざけるな」

ちなつ「?」

結衣「そう言って私から京子を取るつもりだな」

ちなつ「何言ってるんですか?結衣先輩」

ちなつ「そいつは京子先輩じゃないですよ」

結衣「そう言って私から京子をつもりなんだろ」

結衣「京子だけは渡さない」

結衣「絶対にだ」

ちなつ「そうですか」

ちなつ「私も結衣先輩を渡すつもりは無いですよ」

ちなつ「歳納さん」

京子「・・・」

結衣「京子、ちなつちゃんがおかしくなっちゃったよ」

結衣「ちなつちゃんの言うことは聞いちゃだめだよ、京子」

ちなつ「結衣先輩、そんなやつに構うのはやめましょうよ」

結衣「うるさい」

結衣「京子は絶対に渡さないぞ」

めしくうはwwwwwwwwwwwwww

ちなつ「あんなこと言わなければ、こんなことにならなくて済んだのに」

ちなつ「全てあなたのせいですよ」

ちなつ「あなたのせいで全てが滅茶苦茶です」

ちなつ「京子先輩はいなくなり、結衣先輩はおかしくなりました」

ちなつ「お前がいなければ」

ちなつ「京子先輩が私に抱きつき、私が嫌がり、結衣先輩が京子先輩を怒る」

ちなつ「そして結衣先輩に嘘泣きをして抱きつく」

ちなつ「いつもみたいなことやってたのに」

ちなつ「お前が、あんなこと言わなければ」

ちなつ「私の知っている京子先輩は消えなかった」

ちなつ「お前のせいでみんなおかしくなったんだ」

ちなつ「いつもみたいに抱きついてくる先輩はもういない」

ちなつ「私の大好きな先輩はもう帰ってこない」

ちなつ「嫌がっても抱きついて来るそんな先輩が大好きだった」

ちなつ「構って欲しくて、嫌がって」

ちなつ「また抱きつかれて、嫌がって」

ちなつ「私の大好きな先輩と離したくなくて」

ちなつ「こんなこと言っても仕方ないよね」

ちなつ「もう、いいよね」

ちなつ「結衣先輩には見放され」

ちなつ「京子先輩はもういない」

ちなつ「さようなら」

終わり

自分でも分からなくなってきた
京ちなへの3つの恋のお題:そんなところも好きだよ/衝動に身を任せた/離れたくない、離したくない
でした、無理矢理すぎわろた

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