姉「へー、『ウィルス危険』フォルダか……」(69)

姉「とりあえず『デスクトップに移動』っと……」

姉「AESで一重暗号化にパスワード保護かぁ……この程度とはまったく舐められたものねぇ、私も」

姉「とりあえず開いてみようっと・・・」

姉「生意気にもパス設定されてる……0721だったりして」
姉「あっ開いた」

姉「んー? 新しいフォルダがいっぱい・・・」

姉「よくわからないから全部見ていこっと」

姉「あれ?新しいフォルダを開いたら新しいフォルダが中に入ってる・・・」

教授「しかし、俄かには信じられんよ。本当なのかね、その話は?」

弟「ええ、そう思われるのも無理はありません。僕でさえ、未だにこれはなにかの間違いなのではと思うことがあります」

教授「……。君程の人物がそういうならば信じざるを得ないよ」

教授「ディスプレイを通じて閲覧者に感染するウィルス……そんな悪夢の存在を、ね」

弟「今、家のPCに保管してあります。教授のお力添えで解決策を見つけ出せればと」

教授「君の実家に?しかし、それでは危険なのではないかね?」

弟「大丈夫です。フォルダ名をウィルス危険としておきました」

>>21
電子ドラッグかよ

教授「それならば安心だな。間違っても開こうとはしないだろう」

教授「ところで、そのウィルスはどんな物なのかね?」

弟「教授は映画やドラマをご覧になる事はありますか?」

教授「む?そうだな、たまには見るが」

弟「例えばアクション映画を見れば胸が熱くなり、名作を見れば涙する事もあるでしょう」

教授「そうだな。劇場版けいおんには落涙を禁じえなかったものだよ」

弟「視覚から得られる情報は、それだけで人体に影響を及ぼすものです」

弟「そして、このウィルスはそれを延長させ、感染者の、ある一つの欲求を爆発的に増大させます。それしか考えられなくなる程に……」

教授「もしや……暴力衝動の増大……レイジウィルス!?」

弟「いえ、性欲です」

ふう・・・。・・・もういらないよなこの画像、削除しよう

翌日
何で削除したんだ

>>30
復元ソフトを使え

>>29
構わん、続けたまえ

姉「お、やっと新しいフォルダが終わったー」

姉「・・・? sexual desire.exe ?」

姉「あ、あれ? 勝手に開いちゃった・・・」

姉「あれ?このjpgすごいサイズなのに見れない」



姉「消しておいてあげよう」

まだ残ってたのか

-自宅-

姉「弟くん、こんなフォルダ名じゃバレバレだよwww」

姉「……。ど、どんなファイルが入ってるんだろ……?」

姉「どう見てもこれエロフォルダの偽装だよね」

姉「巨乳ものとか?も、もしかして姉エロとか……あったりして?」

姉「……」

姉「ま、まあお姉ちゃんなんだし、実の弟がどんな性癖なのか、健全な意味で把握しておく必要があるよね!」

姉「ね?」

姉「ごくり……」

姉「え……?なに、これ……?」



姉「」

続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

弟「こんな突拍子も無い話を信じてくださり、その上にご協力まで。教授には広謝に尽きません」

教授「他ならぬ弟くんだからね。君の自宅までは後どれくらいだったろうか?」

弟「車がこの調子で進めば30分程でつくかと思います」

教授「懸念が懸念だけに、少し飛ばしていこう。対策はしてあるそうだから大丈夫だとは思うが」

教授「家につくまでにもう少し詳しく聞いておこうか。そのウィルスはどのようなデータなのだろうか?」

教授「視覚からの感染だそうだが、それは画像なのかね?或いはEXEファイルのような?」

弟「ただの画像ならば良かったのですが……これの性質が悪いのは」

弟「画像と実行ファイルが完全に一体化している事です」

弟「閲覧と同時に画像とウィルスの拡散が同時に行われます。感染者が画像を閲覧している間にPCのネットを通じて放流されてしまうんです」

教授「恐ろしいものだな。よく弟くんは無事だったね」

弟「ええ、閲覧前には徹底的に安全を確認する癖が功を奏しました」

弟「しかし、その特性から恐ろしく拡散力が強いウィルスです」

弟「万が一流出を許せば10分程度で万単位の人間の感染も容易ですよ」

教授「む?今悲鳴が聞こえなかったかね?」

弟「ええ、何でしょう?幼女のようでしたが」

教授「不審者か?見過ごす訳にもいかないな」

弟「そうですね。一応確認しておきましょう。そこの公園からのようでしたが」


教授「ふむ、取り立てて不穏な様子は……。ッ!?」


キモオタ「SEXSEXSEXSEXSEX!!!!」パンパンパンパン

幼女「ヒギィィィィィ!」

弟「お、お前何してるんだ!」

教授「や、やめないか!」

キモオタ「……SEX?」

弟「な、何だ、こいつ!?」

キモオタ「イイオトコアッー!!」

弟「こ、こいつ僕を狙ってる!うわッ!!」

キモオタ「オスマンコォォォォオオ!!」

弟「きょ、教授!助けてください!」

教授「く、こいつ!」ドカッ

キモオタ「GUEEEEEE!!」バタッ


弟「はぁはぁ……な、何だったんだ、こいつは……」

教授「幼女ちゃん、だ、大丈夫かね!?」

幼女「……」

弟「幼女、ちゃん……?」

幼女「FuuuuuuuuuuuckMeeeeeeeeeeeeee!!」

弟「うわぁぁぁぁぁああああ!!!」

教授「な、何とか車まで逃げ込めた……」

弟「もしかしたら……」

教授「うん?どうしたんだね?」

弟「教授。既にウィルスは拡散してしまったのかもしれません……」

教授「ば、馬鹿な……金曜日のこの時間にだと……!?」

弟「この曜日、この時間……学生ならばどれだけの数がオナニーをしていることか……」

弟「社会人も一息ついて一発ぬこうという者も多いでしょう……」

教授「……おかず探しにネットに繋いでいる者達にエロ画像と一体化したウィルスがばらまかれれば……」

弟「きょ、教授!あ、あれを見てください!」

「SEXSEXSEX!」
「ンギモッヂイイイイイ!」
「キャアアアアア!!」
「クンニシロオラァァァァアアア!」

教授「なんたることだ……!」

弟「こうしてはいられない!早く家に帰らないと!!」

教授「む?急に道が込みだしてきたぞ」

「ファアアアアアアアック!!」
「悔しい!でも感じちゃう!!」
「ココカ?ココガエエノンカ?」
「らめぇぇぇぇ!!」
「ショタチンコウメエwwwww」
「おばさんやめてええええ!!」

教授「ば、馬鹿な!幹線道路にまで!?いくらなんでも早すぎる!!」

弟「しまった!もしもしか!!」

教授「スマホがこんな形で災害を拡散するとは……」

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