絵里「……？」

真姫「むー」

絵里「……っ！！ わかったわ！」

真姫「！！」

絵里「真姫はお腹が空いてないのね？」

真姫「……」

絵里「真姫？」

真姫「エリーなんかもう知らない！！」

絵里「あらあら……」

真姫「ふんっ」

絵里「ねぇ真姫、機嫌直して」
ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

真姫「……////」

真姫「……わかったわ、エリーだから特別に許してあげる」

絵里「ありがとう、真姫」

真姫「うん」

絵里「じゃあ冷めないうちに食べましょう」

真姫「だからボルシチとかペリメニとかそんなのどうでもいいのっ！！」

絵里「また怒らせてしまったみたい……何がそこまで真姫の感情を逆撫でするのかしら？」

真姫「エリーは全然わかってないんだから！！」

絵里「ごめんなさいね、真姫」

真姫「ふんっ」

絵里「……」

真姫「……ふんっ」

絵里「……」

真姫「……何か言いなさいよ」

絵里「私が話すとまた真姫を怒らせてしまいそうだから……もう一生口を開くつもりはないわ」

真姫「……エリー、怒ってるの？」

絵里「……」

真姫「ねぇ……エリー」

絵里「怒ってるのは真姫の方でしょ？」

真姫「ま、まぁそうだけど……」

絵里「……」

真姫「……ご、ごめんなさい」

絵里「どうして真姫が謝るの？」

真姫「だ、だってエリーが……」

絵里「私は別に怒ってなんかいないわよ」

真姫「でも全然話してくれなかったし……」

絵里「真姫を不快な気持ちにしてしまったことを反省していたの」

真姫「私は別に……も、もういいわよ」

絵里「許してくれるの？」

真姫「許すも何も私は最初から……そ、そうね！ 許してあげるわ！！ 」

真姫「だってエリーは私の……////」

絵里「そう、嬉しいわ。 ならそろそろ食事に」

真姫「もうボルシチとかペリメニとかそんなのどうでもいいって言ってるでしょ！！」

絵里「……」

絵里「困ったわ……どうしたものかしら……？」
ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

真姫「ふぁ……////」

絵里「ねぇ、真姫」

真姫「……何？」

絵里「真姫はどうしたいの？」

真姫「……わかんない」

絵里「私もわからないのよ」

真姫「エリーは年上なんだからしっかりしなさいよ」

絵里「そうね……ならこうしましょう」

真姫「？」

絵里「この料理は一旦処分します」

真姫「あ……」

真姫「……」
ｸﾞｰ

絵里「あら？」

真姫「っ！！////」

絵里「真姫、貴女……」

真姫「エリーの馬鹿……」

絵里「本当はお腹空いていたのね」

真姫「べ、別に……」

絵里「さっきの料理はもう捨ててしまったし、何か新しいものを作ろうかしら」

真姫「……うん」

絵里「真姫は何が食べたいの？」

真姫「……何でもいいわ」

絵里「でもボルシチとかペリメニとかは嫌なのよね？」

真姫「……そんなことないけど」

絵里「え？」

真姫「……」

絵里「……真姫は確かトマトが好きだったわよね？」

真姫「覚えてたの？」

絵里「勿論よ、ならトマトソースのパスタでも」

真姫「嫌っ！！」

絵里「え……？ トマトサラダ」

真姫「嫌っ！！」

絵里「トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ」

真姫「嫌っ！！」

絵里「冷やしトマト」

真姫「嫌っ！！」

絵里「トマト丼」

真姫「嫌っ！！」

絵里「……真姫」

真姫「嫌っ！！」

絵里「あの……」

真姫「嫌っ！！」

絵里「落ち着きなさい！ 真姫」

真姫「嫌っ！！ 嫌っ！！」

絵里「は……、は……くしゅんっ」

真姫「嫌っ！！」

絵里「……」

真姫「……いゃ」

絵里「……」

真姫「……」
ｸﾞｰ

絵里「オーケイ？」

真姫「……うん」

絵里「真姫がそこまで嫌がるならトマト料理からは離れるわ」

真姫「べ、別に嫌がってなんか……」

絵里「ふ～ん……どの口が言ってるのかしら？」
ﾑｷﾞｭｯ

真姫「ふぁ、ふぁへははいひょ！！」

絵里「はぁ……まったく」

真姫「……口がもげるかと思ったわ」

絵里「で、お姫様は何が御所望なのかしら？」

真姫「……わかんな」

絵里「わからないは無しで」

真姫「むー……」

絵里「真姫が食べたいもの何でも作ってあげるから」

真姫「……………………ボルシチ」

絵里「は？ 私の聞き間違いかしら……？ 」

真姫「と、ペリメニ」

絵里「……」

真姫「……言ったんだから早く作って」
ｸﾞｰ

絵里「嫌よ」

真姫「なっ……！？ 私を飢え死にさせる気！？」

絵里「……」

真姫「ねぇエリー！ エリーってば！！ 」

絵里「 ……」
ﾑｷﾞｭｯ

真姫「んんっ！？」

絵里「このうるさい口、塞いじゃおうかしら？」

真姫「へ、へひー……！？ はひふふふほひ……！？////」

絵里「……なんてね、冗談よ。 ふふっ」

真姫「っ！！////」

絵里「少し待ってなさい、すぐに作ってあげるから」

真姫「……っ////」

絵里「えっと……材料まだ残ってたわよね……」
ｺﾞｿｺﾞｿ

真姫「…………塞いでよ」

絵里「え？ 何か言った？」

真姫「な、何でもないわ！//// 早くしなさいよ！ いつまで待たせるの！！」

絵里「あんたねぇ……まったく」

真姫「ふんっ！」

真姫「……エリーのばか」