にこ「飲めるわけないでしょ！」ｸﾜｯ

真姫「何よ…おっきな声出さないで」

にこ「あんた…正気？」

真姫「正気に決まってるじゃない」

真姫「に、にこちゃんこそ、飲み物出してもらってそれはないんじゃない？」

にこ「確かにのどが渇いたって言ったけど！」

にこ「でもこれ…あんたの…」

真姫「…！」

にこ「ふざけないでよ！あんたどうかしちゃったの！？」

真姫「なに怒ってるのよ、だから、これは…」

にこ「これのどこが飲み物なわけ！？じゃああんた、もう1杯頼むから淹れてるとこ見せなさいよ！」

真姫「！！」ﾎﾞｯ

にこ「…真姫」

真姫「い、いい、いいわよ、に、にこちゃんが見たいって言うなら…」ﾓｼﾞ

にこ「う…」

にこ「ごめん…やっぱいいわ」

真姫「なんでよ！」

にこ「なんでって…見せたくないんでしょ」

にこ「それに私もそんなの見たいくないから」

にこ「はぁ…忘れてあげるから、今日はもう帰るわね」ｶﾞﾀ

真姫「あ…」

にこ「きっと疲れてんのよ、あんた」

にこ「ゆっくり休んで、さっき私にしようとしたことがどんなことか、じっくり反省してみなさい」

にこ「それじゃ」

真姫「ま、待っ…」

ｶﾞﾁｬ､ﾊﾞﾀﾝ

真姫「…」ﾎﾞｰｾﾞﾝ

真姫「…」

真姫「…どうしよう」

真姫「にこちゃんに嫌われちゃった…」ｼﾞﾜ

ﾊﾞﾀｰﾝ！！

真姫「！？」ﾋﾞｸｯ

凛「さー、今日も元気にいっくにゃー！」

花陽「気合じゅうぶんだね、凛ちゃん！」

凛「そりゃあもう…あれ？」

真姫「…」ｻｯ

花陽「どうしたの？真姫ちゃん？」

真姫「な、なんでもないわ…」

凛「うそ！」ｸﾞｲ

真姫「あ…」

花陽「真姫ちゃん…」

凛「どうしたの真姫ちゃん…」

真姫「なんでも…なんでも…ない…」ｽﾞｽﾞｯ

花陽「無理しないで、どこか痛いの？」

真姫「…」ﾌﾙﾌﾙ

花陽「真姫ちゃん…」ｷﾞｭ

真姫「…！」

花陽「何があったかわかんないけど…私たちは絶対、真姫ちゃんの味方だよ」

凛「そうにゃそうにゃ！」

凛「んーっと、こういう時は…あ、何か飲み物でもいれたげるね」

凛「何か甘いものでも飲めばたぶん…あれ？」

凛「あれ、これ、真姫ちゃんの飲みかけ？」ﾋｮｲ

真姫「！」

眠いな
まるで深海の水に優しく抱かれるが如く

真姫「それは！」ｶﾞﾀｯ

凛「えっ、ご、ごめん！」ﾋﾞｸ

凛「そ、そんなに大事なものだったの…？」

真姫「…違うわ」

真姫「でもそれ、腐ってるから流しといた方がいいわよ」

凛「え、そうなの？」ｸﾝｸﾝ

真姫「～っ！！」ｶｧｧ

凛「ほんとだ…なんかおしっこみたいにゃ…」

花陽「大丈夫、真姫ちゃん？なんか体が熱いような…」

真姫「だ、大丈夫よ、少し疲れただけ」

凛「そっかぁ、真姫ちゃん、大事な飲み物が腐っちゃったから元気なかったんだ」

花陽「ちょっと、凛ちゃん！そんなわけ…」

真姫「その通りよ」

花陽「ええっ！？」

真姫「正確には、それ、にこちゃんに出しちゃったの」

真姫「それで…にこちゃんが怒って…」ｸﾞｽ

花陽「そうだったの…」

凛「もう、でもにこちゃんもひっどいにゃ…何もそんなに怒らなくても」

真姫「…」

凛「でもわかったよ真姫ちゃん、じゃあさっそくにこちゃんと仲直りしにいこ！」

花陽「私も手伝うよ、真姫ちゃん！」

真姫「凛…花陽…」

真姫「べ、別にいいわよ、私の出した飲み物にあそこまで言われたんだし」

真姫「にこちゃんなんかと仲直りできなくても、私は…」

凛「よし、凛はにこちゃんを探してくるにゃ！」

真姫「ちょっと凛！」

花陽「うーん、さすがにもう学校にはいないんじゃないかな」

真姫「花陽まで…」

花陽「だって、いやだよ…にこちゃんと真姫ちゃんがけんかしたままなんて」

眠る

真姫「別に私は…」

花陽「真姫ちゃん！」

真姫「ヴェェ！？」

花陽「それ、ほんとに本気で言ってる？」

真姫「う…」

凛「かよちん、それより早くにこちゃんを見つけよ？」

凛「真姫ちゃんはきっと、ちょっと混乱してるだけだよ」

花陽「うん…早くしないとにこちゃん、もう家についちゃうかも」

凛「そうなる前に捕まえるにゃ！いこ、かよちん」

花陽「うん！…でも」

花陽「ちょっと、その前におトイレ…」

真姫「…」ﾋﾟｸ

凛「えー、もう、しょうがないなぁ、かよちんは」

花陽「だって…」

凛「じゃ、凛先に行ってるね！」ﾀｯﾀｯﾀ

花陽「待ってよ凛ちゃーん！」ﾄﾀﾀﾀ

真姫「…」

花陽「はぁ、はぁ…凛ちゃん足、速いよぉ…」ﾖﾛﾖﾛ

真姫（まだ校内から出てないじゃない）ｺｿｯ

花陽「それに…おしっこしたいままだとちゃんと走れないし…」ﾁﾗ

花陽「…やっぱおトイレ、寄っとこう…」

ﾊﾞﾀﾝ

真姫「…」

花陽「はぁ…お茶、飲み過ぎちゃったかな」ｺﾞｿｺﾞｿ

花陽「ふぅ…」

ﾌﾟｼｬｯｼｮﾜｧｧｧｧ…