森島「安易なラブコメは禁止よ!」橘「えぇ!?」(876)

森島「キミさ、最近自分の才能に慢心してるんじゃないかな?」

橘「さ、才能ですか?」

森島「そう才能よ!その誰もが羨む主人公体質!」

森島「それに甘えてるんじゃないかな?」

橘「しゅ、主人公体質!?」

橘(た、確かに……最近あんまりにも立て続けに女の子とのイベントが起こるから)

橘(も、もしかして僕は主人公だったのか!?とか浮かれてたりしたけど……)

森島「思いあたる節はあるわね?」

橘「は、はい……確かに浮かれてました」

森島「というわけで……明日一日は安易なラブコメ禁止ね!」

橘「あ、安易なラブコメ禁止だって!?」

橘「何てことだ……安易なラブコメを禁止されたら……ぼ、僕!」

橘「……ん?」

橘「安易なラブコメってなんですか?」

森島「Good!いい質問よ!」

森島「例えばね~」ゴソゴソ

森島「ここに缶ジュースがあるでしょ?」

橘「は、はい」

森島「これをね」プシュ

ゴキュゴキュ……

森島「ぷはーっ!」

森島「はい、橘くんも飲む?」

橘「あ、はい。ありがとうございます」

橘(も、森島先輩が口をつけた缶ジュース!こ、これは……!)ドキドキ

森島「はい、それ!」

橘「えっ?」

森島「それが安易なラブコメ的行動よ!」

橘「こ、これのことだったのか!?」

森島「明日一日は、そういうの禁止!」

橘「は、はぁ……わかりました」

森島「もしも破ったときはね、みんな大好き罰ゲームがキミを待ってるわ!」

橘「ば、罰ゲーム!?どんなのですか!?」

森島「それはその時のお楽しみってことで、ね?」

橘(な、何だって!?……想像したら今晩眠れなくなっちゃうじゃないか!)

森島「んっふっふ~、ちなみにね?」

森島「橘くんのことは……何だっけ?キミと同じクラスの普通な女の子」

橘「田中……さんですか?」

森島「そうそう!田中さんと声がそっくりなあの子に見張って貰うから」

森島「ズルはできないわよ?……ふふふ」

橘(だ、誰!?誰が僕を見張ってるの!?)

森島「そうそう、もう一点」

森島「いくら主人公体質だっていっても、ラブコメ展開なんてそうそう起きないわよね?」

橘「まさか!?」

森島「ええ、ある程度イベントを仕込んでおくわ!」

森島「みんな意外と協力的で助かっちゃった」

森島「勿論私も仕掛け人よ!」

橘(だ、誰も信用してはならないってことなのか!?)

森島「楽しみね、明日が!」

橘「……楽しみですね、ははっ」

~そして次の日・通学路~

橘「今日は……安易なラブコメ禁止なんだったな」

橘「うぅ、曲がり角全てがトラップに見えてくるよ」

橘「……トーストを加えた女の子が走ってきたらと思うと」

橘「……って、まさかな!それこそ安易だよな!」

?「ち、遅刻しちゃう!」タタタタタ

橘「えっ?嘘!?」

?「きゃっ!」

橘「うわっ!」

ガツンッ!ドシーン……

?「いった~い!」

橘「だ、大丈夫ですか!?……って梨穂子か」

梨穂子「あ、ああ、純一!おはよう!」

橘(ご丁寧にトーストまで咥えてるし!)

橘(これは罠だ!間違いなく罠だ!)

橘(ぜ、絶対にスカートに目をやるなよ!その時点でアウトだ!)

梨穂子「純一は大丈夫?」

橘「あ、ああ。僕は大丈夫だよ」スクッ

橘「梨穂子は?」

梨穂子「あ~、うん。大丈夫だよ」

橘「そ、そうか!それはよかったな!」

梨穂子「純一?手、貸してくれるかな?」

橘「あ、ごめんごめん」スッ

梨穂子「……私こそごめんね?」

橘「え?」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「な!?」

森島「ふふふっ……見てたわよ?」

橘「も、森島先輩!?」

梨穂子「あ、森島先輩!お疲れさまでーす!」

森島「早速ね!芸人魂に火がついちゃったのかな?」

橘「えぇ!?だ、だって……普通は手を貸すでしょう!?」

梨穂子「じゅ、純一は優しいから仕方ないですよ!」

森島「キミの普通っていうのは、トースト咥えて走ってくる女の子とぶつかるのまで許容してるのかな?」

橘「そ、それは……でも!」

森島「そもそもね?倒れた女の子に手を貸すなんて……『普通』はないわよ?」

橘「……そういわれてみれば、そうですね」

森島「というわけで、罰ゲームね!」

橘(罰ゲームって……何なんだろう?)

森島「じゃあ、桜井さん?お願いね?」

梨穂子「は、はい!」

梨穂子「純一の……バカッ!」

パシーン

橘「うッ!?」

橘「な、何で僕……ビンタされてるんだ?」

梨穂子「もう知らない!」トテテテテ

橘「り、梨穂子!?」

森島「……どう?女の子にビンタされるのは始めて?」

橘「え、えぇ……まぁ」

森島「今のが罰ゲームよ!心にくるでしょ!?」

橘「……はい、辛いです」

橘(梨穂子でよかった、手加減してくれてたもんな)

橘(こ、これが……もし絢辻さんだったら……?)ゴクリ

~下駄箱~

橘「上履き、上履きっと」

ガチャ

橘「ん?手紙が入ってる?」

橘「……見なかったことにしよう、うん」

橘「露骨に罠だもんな」

橘「で、でも……ここに残していくわけにもいかないし」

橘「し、自然に鞄へ……」

橘「よし!バレてない!」

森島「バレてるわよ?」

橘「ひ、ひゃあ!」

森島「それは仕込みじゃないよ?だから今回は見逃すけど……」

森島「次からは気をつけてね?」

橘(仕込みじゃない?……あとで読んでみよう!)

橘「おはよう」

梅原「うーっす……って何でそんなに周りを警戒してるんだ?」

橘「きょ、教室には危険が一杯なんだ!」

橘「い、いつ襲われるか……」

梅原「おいおい、何だ?そういう漫画でも読んだのか?」

橘「ち、違うんだ!これには深い訳が」

棚町「ぐっも~に~ん」

梅原「おう、棚町!……って、大将?何で身構えてるんだよ?」

橘「薫!僕に近寄るなよ?絶対に耳をかみかみとかするんじゃない!わかったな!?」

棚町「な、何?……はは~ん?前フリってヤツね?あんたもそういうの好きねぇ」

橘「ち、違う!前フリなんかじゃなくて!」

棚町「別にそんなことされなくても、あたしは」

橘(こ、このまま会話を続けるだけでも危険なんじゃないか!?)

橘「か、薫だって仕掛け人なんだろ!?」

棚町「……ええ、仕掛け人だけど?」

橘「だ、だったら!僕が何でこんなに必死なのかわかるだろ!?」

棚町「いやねぇ、純一ったら。挨拶くらいしてもアウトになんかならないわよ?」

橘「そ、そうなのか?」

棚町「さすがに運営側もそんなに鬼じゃないわよ?」

橘「そ、そっか……ごめん、薫」

棚町「いいって、いいって!……それより、あんた?」

棚町「チャ、チャックが……ね?」

田中「おっはよ~……ってキャーッ!」

田中「橘君の変態ッ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「な、何でチャックが!?」

橘「……あ!チャックが壊れてて下がりやすくなってる!」

橘「こ、こんな所にまで仕込みが……!?」

田中「……やっていい?」

橘「か、かかってこいや!」

田中「橘君の、バカーッ!」バシーン

橘「……い、痛い!明らかに悪意を感じたぞ!」

田中「……えへへっ、気をつけてね?」

棚町「まぁ……そのね?」

棚町「あたしもチャックの件は知らされてなかったからさ?」

棚町「……ごめん」

橘「むしろ早めに指摘してくれて助かったよ、薫」

梅原「……また変なことに巻き込まれてんだな、大将」

絢辻「盛り上がってるところ悪いんだけど?」

絢辻「橘君?あなただけプリント提出されてないわよ?」

橘「あ……ごめん、忘れてたよ」

絢辻「はぁ……だと思ったわ。先生の所に持って行きたいから、今すぐ書いてくれるかな?」

橘「うん、今書くよ」

サラサラ~

橘「はい、書きあがったよ」

絢辻「そんなに早く書けるなら、もっと早めに出してよね!」

橘「ごめんね、絢辻さん」

絢辻「……じゃあ、手伝って?」

橘「えっ?」

絢辻「他にも持っていくプリントとかあって重いから、手伝ってって欲しいな?」

橘(き、きた!間違いなく僕の命を狙ってきてる!)

絢辻「ほら!HRまであまり時間ないからちゃっちゃとする!」

橘(わかってた。拒否権がないことくらいは)

橘「じゃ、じゃあ!僕は重そうな方持つからさ!絢辻さんは軽い方持ちなよ!」

絢辻「あらそう?悪いわね?」

橘「いやいや、当たり前のことだよ!はははっ」

橘(さて、どんな罠が僕を待っているんだ!?)

~廊下~

絢辻「いつも悪いわね~、仕事手伝ってもらっちゃって」

橘「拒否権なんてない癖によくいうよ」

絢辻「ふふふっ、よくわかってるじゃないの」

橘「全く、絢辻さんは人遣いが荒くて……ん?」

橘(何故!?何故廊下の真ん中にバナナの皮が!?)

橘(し、しかも絢辻は気付いてない……いや、気付いてないフリをしているぞ!)

橘(こ、このままでは……ぼ、僕の身が危ない!)

橘「あ、絢辻さん?バナナの皮が」

絢辻「バナナの皮?それがどうし……きゃっ!」

ツルーン!ドテッ!バサバサ……

絢辻「痛たたたっ……何で廊下にバナナ皮が落ちてるの!?」

絢辻「プリントまで散らばっちゃったじゃない!」

橘(手は貸さない!起き上がるのに手は貸さないぞ!)

絢辻「……チッ」

橘「し、舌打ち!?」

絢辻「わ、私は大丈夫だからさ」

絢辻「散らばっちゃったプリント集めてもらえるかな?」

橘「う、うん」

橘(結構遠くまで散らばっちゃったな)

橘「……あれで、最後の一枚だな」

橘「よいしょっと」スッ

絢辻「あれで最後の一枚ね」スッ

橘・絢辻「あっ」

橘(あ、絢辻さんの手と僕の手が……し、しまった!僕は馬鹿か!)

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……ですよね」

絢辻「橘君?起き上がるのに手を貸さなかった所は学習してるんだって褒めてあげる」

絢辻「……私としては複雑な気持ちだけどね?」

絢辻「でも、こんな安置なのに引っかかってたら、身体が持たないわよ?」

橘「……優しくしてね?」

絢辻「ええ」ニコッ

絢辻「この馬鹿ッ!」ドゴッ

橘「……くっ……効果音がビンタの効果音じゃない!?」

橘「ちっとも優しくないじゃないか……」

絢辻「そう?じゃあ次は手を抜かないからね?」

橘「……歯医者さんの予約しておこうかな、僕」

絢辻「はいはい。じゃあ、プリント持っていこうか!」

橘「う、うん……」

×安置
○安直

~一時間目~

橘「い、一時間目は体育!?」

梅原「おう!今日は男女合同らしいぜ!」

橘「そ、その時点で安易なラブコメじゃないか!?」

梅原「そういえばそうだな……で、何か問題があるのか?」

橘「大ありだよ!僕を昼休みまでに足腰立たない男にするつもりなの!?」

梅原「そ、そんなこと俺に言われてもよ……」

梅原「よくわかんねぇけどよ、都合が悪いなら見学でもしたらどうなんだ?」

橘「……そんなことはできない!それはルール違反だろ!?」

橘「僕は受けて立つぞ!」

梅原「大将……無茶すんなよ?」

橘「へぇ、男女合同でソフトボールねぇ」

棚町「……随分と警戒してるわね?純一?」

橘「薫?もしツーアウト満塁で僕に打席が回ってきたら、それはもうアウトだよね?罰ゲーム的な意味で」

棚町「いやいや、そんなにうまくことが運ぶわけないでしょ」

橘「だ、だよね!」

棚町「でも、あんたさ?まさか振らないなんて男らしくないことしないわよね?」

橘「あ、当たり前だろ!振らないくらいなら見学してるよ!」

棚町「男ね……あんたも」

絢辻「チーム分けするわよー!みんな集まってー!」

橘(……で、何でツーアウト満塁で僕に打席が回ってくるの!?)

橘(しかも!僕が打てばサヨナラだよ!)

橘(出来ゲーム!?これって出来ゲームってヤツ!?)

橘(しかも相手ピッチャーは……)

棚町「ふふっ、やっぱりあんたとは決着をつけなきゃいけないようね!?」

橘「薫だよ!おかしいよね!?絶対におかしいよね!?」

絢辻「橘くーん!頑張ってー!(棒)」

田中「頑張れー、打てば逆転だよー!(棒)」

橘「……とりあえず声援を送ればいいと思ってるな?」

橘「わ、わかったよ!やってやる!やればいいんだろ!?」

橘「くっ……もう2ストライクか」

棚町「どうしたの?遠慮しないで本気を出してくれていいのよ?」

橘「わ、わかってるよ!」

絢辻「打たなかったら承知しないわよー(棒)」

田中「橘君のいいところが見てみたいな!(棒)」

橘(普段は嬉しい声援がこんなに鬱陶しいなんて!これは新発見だな!)

棚町「ま、あんたがどう頑張ったって」

棚町「これで終わりよ!」ヒュン!

橘(な、なんて絶好の球を投げるんだ!薫のヤツ!)

橘(こ、こんな球を放り投げられたら……ついつい打っちゃうじゃないか!)

カキーン

棚町「あー、やっちゃった」

梅原「ほ、ホームランだな!さすがだぜ、大将!」

田中「すごく嬉しくなさそうに塁を回ってくるね、橘君」

絢辻「だって、ホームランなのにアウトなのよ?」

田中「何それ……怖いよ……」

絢辻「あー、戻ってきた、戻ってきた」

橘「う、打ってやったよ!ざまぁみろ!薫のヤツめ!(棒)」

絢辻「橘君……格好よかったわよ?」

田中「うん!格好良かったよ!」

棚町「あたしの……完敗ね」

橘「茶番はもういいからさ……やるなら早くやってよ!」

絢辻「えぇ!せーのっ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……みんなが凄く嬉しそうで何よりだよ」

橘「こ、この場合さ?誰が手を下すの?」

絢辻「……それは考えてなかったわね」

棚町「あたしは絶対に譲らない!」

田中「私も叩きたーい!」

絢辻「もちろん私もやってやりたいわよ?」

梅原「じゃあ、一人一回叩けばいいんじゃないか?」

橘「う、梅原!?お前!?」

絢辻「あら?いいアイディアね、梅原君!」

橘「な、ちょ、ちょっと待って!」

絢辻「歯を食いしばりなさい?」

橘「……はい」

パーン!パーン!ガツン!

橘「……ガツンってガツンって何」パタン

梅原「お、おい!大将!?」

絢辻「保健室に!誰か保健室に連れてってあげて!」

~保健室~

橘「……………ハッ」

橘「こ、ここは……保健室か?」

橘「そ、そうだ!僕……体育の授業中に気を失って……」

橘「……そ、そんなことより!保健室だって!?」

橘「こ、こんな危険なところにいられるか!僕は教室に帰らせてもらう!」

森島「むにゃむにゃ……うるさいな~?誰かいるの?」

橘「手遅れだったのか、既に」

橘「……隣のベッドにサボってる森島先輩、ね」

橘「この時点でアウトじゃないのは優しさかな?」

森島「あ、何だ~、橘くんか~」

森島「ふわぁ~あ、おはよう」

橘「あ、ああ。騒いじゃってすみません」

橘「先輩はいつも通りサボりで?」

森島「もう、失礼しちゃうわね?昨日遅くまで今日のネタ仕込んでたから睡眠不足で……ふわぁ~」

橘(そ、そんなに沢山仕込まれてるのか!何だか楽しみになってきちゃうな!)

森島「で、橘くんは何で保健室に?」

橘「罰ゲームで気絶しちゃったみたいでして」

森島「そうなの?大分ハードな子がいるのね。マウスピースとかいる?」

橘「あ、あるならください……お願いします」

森島「……で?私から距離をとってるのは警戒してるからなのね?」

橘「えぇ、無防備で近付くとかダメ絶対ですよ」

森島「う~ん、ここで会ったのはイレギュラーだから何も仕込んでなくてねぇ」

橘(う、嘘だ!?仕込む時間はいくらでもあったはず!)

森島「……マウスピース渡したいから、こっちにきてくれない?」

橘「な、何もしませんよね!?」

森島「何もしないってば!お姉さんを信じて?」

橘(い、言い出しっぺが何を言うんだ!?)

橘(で、でも……マウスピース貰っとかないと身が持たないかも!)

橘「わ、わかりました!ゆっくりそっちに行きますからね?」

森島「うん、気を付けてね?」

橘(気を付けてね?何も仕込んでないんだよね?)

森島「だって、キミの場合気を付けないと」

ズルッ

橘(な、何で!?シーツと布団が僕に上手いこと絡まってきて、態勢が……)

橘「うわぁ!」

森島「きゃっ!」

森島「……こうなっちゃうからね?」

橘(せ、先輩をベッドに押し倒してしまったぞ!そんな馬鹿な!)

森島「これが才能ってヤツね!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「そ、そんな……自分の才能が憎い!」

森島「はい、マウスピース」

橘「ありがとうございます」

森島「……ルールはルールだからね?」

橘「はい……どうぞ」

パーン!

森島「…………ばかっ」

橘(あれ?意外と優しめ?)

森島「……もう気絶なんてしちゃダメだからね?」

橘「は、はい。気を付けます」

森島「そう……じゃあ、私はそろそろ戻るから」

森島「じゃあね、橘くん?」

スタスタスタ……

橘「……僕も教室に戻らなきゃな」

~昼休み~

橘「ひ、昼休みだって!?」

梅原「あぁ、危険が一杯だな」

田中「橘君?一緒にお昼ご飯」

橘「断るッ!」

棚町「パン買いに」

橘「一人で行けよ!」

絢辻「お、お弁当作ってきたんだけど」

橘「ふざけるな!その時点でアウトになったらどうしてくれるんだ!?」

橘「と、とにかく!僕はこんなところにいられないよ!」

橘「一人で……こう……静かで報われてる食事をするんだ!」

橘「うぉぉぉぉぉぉん!」

ダダダダダダダダダ……

橘「安息の地を求めて僕は走ったさ、曲がり角に気を付けながら」

橘「そして、辿り着いたのは体育館の裏あたり」

橘「勿論そこにいるのは」

七咲「何を一人でぶつぶつ呟いてるんです?」

橘「やぁ!七咲!奇遇だね!」

七咲「先輩もお昼食べにここへ?」

橘「うん!でも僕は七咲の邪魔をしたくないから、失礼するよ!」

橘「じゃあね!ヒャッホゥ!」

七咲「ま、待ってくださいよ!少しお話しませんか?」

橘「……変なことしない?」

七咲「……しませんから!」

七咲「今日はもう何回叩かれたんです?」

橘「七回くらい……かな」

七咲「ハイペースですね、随分と」

橘「うち一回は天に見離されてるからね、仕込みとかじゃなくて」

橘「……七咲が八回目になるのかな?ははっ」

七咲「……叩いて欲しいんですか?」

七咲「先輩が私に叩かれたいのなら、何度でも……」

橘「ま、待って!早まるのはいけないよ!」

橘「どこで判定されるかわからないんだ!不用意な発言はお互いによそう!」

七咲「ふふっ、先輩の為にですか?」

橘「そうそう!僕の為にね!」

七咲「しかし、安易なラブコメってなんですかねぇ?」

七咲「例えば、今私が食べてるお弁当を」

七咲「はい、先輩♪あーん!」

七咲「……とかやると」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「な、七咲!?」

七咲「す、すみません!本当にアウトになるとは思わなくて!」

七咲「……どうせアウトになってますし、食べます?」

橘「うん……いただいとくよ」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「わかったよ!食べ終わったらね!」

橘「ご馳走さまでした」

七咲「いえ、お粗末さまでした」

橘「じゃあ……早速だけどね」

七咲「食休み、とかいらないんですか?」

橘「横にでもなりたい気分だけどね、実際」

七咲「横になります?罰ゲームはそのあとでもいいんじゃないですか?」

橘「こんな地面が硬いところで横になりたくはないなぁ」

七咲「あ。では、私の膝枕とかで」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……七咲?わざとやってるな?」

七咲「はわわわわわっ!ち、違うんです!」

七咲「そんなつもりは……」

橘「えぇい!もう膝枕してもらうからな!」

七咲「はい……すみませんでした」

橘「さて、七咲の膝枕も十分に堪能した所で」

七咲「やっちゃいますか?」

橘「うん。テンポよく行こう!」

橘「さぁ、七咲!僕を叩け!」

七咲「先輩……変態なんじゃないですか!?」

パーン!パーン!パシーン!

橘「き、効いたよ……七咲のビンタ」

七咲「だ、大丈夫ですか!?脚にきてますけど」

橘「ぼ、僕に触らないで?また判定取られちゃうから」

七咲「あ……はい」

七咲「でも、まさかフラフラしてる先輩を支えようとしたくらいでは」スッ

デデーン!タチバナアウトー!

橘「七咲ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

七咲「す、すみません!今のはわざとです!」テヘペロ

橘「……覚えてろよ」

梅原「で、四回も叩かれたのか」

橘「あの小娘……僕が怒りきれない範囲で色々とやりおったわ!」

絢辻「馬鹿ねぇ。私とお弁当を食べてれば一回で済んだのに」

橘「絢辻さんのは一回が重いんだよ!しかも、絶対に一回では終わらない!」

絢辻「それもそうね……ごめん、私しれっと嘘ついちゃった」

田中「あ、そろそろ次の授業始まるよ?」

橘「次の授業は……高橋先生のか」

梅原「た、大将?まさか麻耶ちゃんは仕掛け人じゃないだろ?」

橘「いや……油断はできないよ」

高橋「~で~だから。ここ、テストに出すからよく覚えること!」

橘(あれ?普通に授業が進んでるぞ?)

高橋「あ、橘君?128ページの5行目から読んでくれる?」

橘「は、はい」

橘「私、橘純一は高橋麻耶教諭を生涯のパートナーとしたい所存であります」

橘「このような場でプロポーズをするのは間違えていることは重々承知しておりますが、もう自分の気持ちに嘘をつけません」

橘「麻耶、俺の女になれよ」

橘「……って何これ!?」

橘(きょ、教科書に細工が!?どれだけ手間暇かけてるんだ!?)

高橋「た、橘君?あのね?」

高橋「その話は……あとでね?今度両親に紹介したいからさ/////」

橘「わかったよ!!約束だぞ!!!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……こんなことが許されるのか」

橘「どこが安易なんだよ……」

高橋「橘君?」

高橋「大人を……からかうんじゃありません!」

パシーンッ!

橘「……はい、ごもっともな話です」

高橋「それでねー、~の~はとても歴史的に面白くて~」

橘(へぇ、何事もなく授業は進むんだ)

橘(……次に教科書を読まされる前に、ちゃんと教科書に目を通しておこう)

橘(……う~ん、この教科書は田中さんへの愛の告白やら何やら面白い文書が目白押しだぞ!)

橘(授業中に告白するのはラブコメ界ではよくあることなのか!?)

橘(僕は俄然そっちに興味が湧いてきたぞ!)

橘「やっと授業が終わった。もう帰ろう。すぐ帰ろう。真っ直ぐ帰ろう」

棚町「純一、今日あたしと恵子と一緒にさ、」

絢辻「橘君、この後ちょっと、」

橘「二人とも、また明日!じゃあね!」スタコラ

棚町「ちょっと!」

絢辻「む」

棚町・絢辻「……」

絢辻「キスしたくせに…」

デデーン!タチバナアウトー!

家に帰ってお風呂に向かったら、
自宅の風呂が壊れてて借りにきてた梅原が着替え中のイベントが発生するはず…!!

BLにだってラブコメはある…!

橘「僕は帰る。帰るんだ!」ズンズン
絢辻「はぁ… すっかり警戒してるわね…」
棚町「つまんないわねえ」
橘「僕は帰」
梅原「いよー大将!」

どーん!

橘「ぐふっ」
梅原「お前の姿が見えたからついつい抱きついちまったぜえ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「サクラ吹雪の サライの空へ いつか帰る いつか帰る きっと帰るから」

誰か続きはよ

よく見たら>>1じゃなかった

>>1じゃないなら別スレ立ててやってくれ

>>193
すまん>>185みて5秒で考え付いたので

ほす

~午後の休み時間~

橘「あ、そういえば……下駄箱に入ってた手紙を読んでないな」

橘「う~ん。仕込みじゃないって先輩も言ってたし、これは本当に僕に用事がある誰かが放り込んだものだよね?」

橘「……もし、ラブレターだったらアウト判定になるのかな?」

橘「で、でも!例えそうだとしても読まない訳にはいかないよね!ラブレターだとしたら尚更!」

橘「……うん、読もう。念の為に屋上に行って一人で、ね」

橘「教室は危険が一杯だな!」

橘「もし薫あたりが」

薫「ねぇ?あんた?何してるの?」

橘「なんて迫ってきたら、それこそ露骨なラブコメ展開が僕を……って、え?」

薫「だから、何してんの!?」

橘「……嘘だろ?」

薫「何々?その手紙?ラブレターってヤツ?」

薫「モテる男は辛いわねぇ!このっこのっ!」

橘「な、何てことだ……こんなにあっさり……あっけなさすぎるよ!」

シーン……

橘「……あれ?デデーン!がこない?」

棚町「?」

橘(チャ、チャンスだ!よくわからないけど!)

橘「ぼ、僕!トイレに行かなきゃいけないからさ!ごめんね、薫!」ガタッ

ピャー

棚町「ちょ、ちょっと!」

棚町「……おかしいわねぇ?少しアクションが足りなかったかな?」

はよはよ

~階段~

橘「ふぅ、この階段を登り切れば屋上だ!」

橘「……よく考えたら、階段も危険が一杯だね!」

橘「もし!もし僕がここで見上げてしまうと!」

ババッ

中多「あっ……」

中多「…………ぱ、パンツ……見ましたね?」

橘「ほ~らね?いらぬ疑いをかけられるだろ?」

中多「……ア、アウトです!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「酷いよね……実際見てなんかいないのにね?」

中多「う、疑わしきは……ば、罰しろって!偉い人が言ってました!」

橘「冤罪だよ!」

ふかふかでビンタ

>>205
ご褒美ってレベルじゃねえぞwwwwww

中多「あ、あの……本当に叩いていいんですか?」

橘「ルールだしね。それにアウトにしたのは紗江ちゃんだよ?」

中多「そ、そうですよね……で、では!」

中多「は、反省してください!」

ペチン!

橘「……い、痛くない!こんなの初めてだ!」

中多「ほっ……よかった」

橘「えっ?」

中多「な、なんでもありません!」

中多「……し、失礼します!」

トテテテ……

橘「さて、屋上に行かなきゃな」

正直な話アマガミをあんまり知らないんだけど絢辻さんがガチクズにしか見えない
腹パンしたい

~屋上~

橘「屋上には……よし!誰もいないな!」

橘「何かイベントが起きる前に手紙を読もう!」

ガサガサ……パラパラッ

橘「え~と、何々?」

橘「……えっ?」

橘「こ、これは!この手紙は!」

橘「この企画のタイムテーブルだ!これがあれば不慮の事故以外では叩かれることがなくなるじゃないか!」

橘「……ほう?昼休みの七咲は……やっぱり全部演技なのか」

橘「『はわわわわわっ!』とか普段とは違うリアクションしてるから怪しいとは思ってたんだ!」

橘「……勝てる!」

橘「まさにこの手紙は僕のライフライン!これがあれば勝てる!勝てるぞ!」

橘「しかし、この手紙は誰が?」

橘「ん?タイムテーブル以外にもう一枚手紙があるぞ?」

?「ごめんね!私は反対したんだけど、勢いで押し切られちゃって……でも、仕方ないよね?」

?「とはいうものの……私、理不尽に叩かれてる橘君なんて見たくないから、この手紙を送るね」

?「きっと役に立つよ!間違いない!」

?「……不正なんてなかったよね?うん、不正はなかった!」

?「追伸:今度は直接会って話そうね?」

?「ペンネーム:田中の田中じゃない方」

橘「へぇ、運営側に僕に協力してくれる子がいたのか」

橘「しかし……何でペンネーム?よくわからないことになってるし」

橘「どうしよう……このタイムテーブルがある限り、僕は無駄に叩かれずに済む」

橘「……でも……でも!」

橘「でも、そんな~んじゃダーメ♪」

クシャッ!

橘「ごめんね……田中の田中じゃない方さん……」

橘「僕……正々堂々と戦いたいんだ!」

橘「たまの失敗もスパイスかもしれないしね!」

橘「さて、教室に戻ろうかな」

橘「これ以上のここに残ってると何かが起こりそうだし」

~放課後~

橘「放課後……だと……?」

梅原「に、逃げろ!早いところ帰るんだ!」

棚町「あら~?逃がさないわよ?」

棚町「ねぇ?純一?あたしのバイト先で新メニューがね」

橘「丁重にお断りします」

田中「あのね!私、ちょっと欲しい本が」

橘「たまには一人で買い物もいいと思うよ!ははっ!」

絢辻「あら?暇そうね?私の仕事を」

橘「ひ、暇じゃない!僕は時間に追われる忙しい現代人なんだ!」

橘「というわけで、僕は失礼するよ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「な、何でだよ!?」

梅原「あれじゃないか?沢山の女の子に迫られてるのが気に食わないんじゃないか?」

橘「今更そんなのありなの……?昼休みは判定取られなかったのに!」

絢辻「とりあえず、罰ゲームなんだけど?」

棚町「……あたしもまさかこんなことでアウトになるとは思ってなかったわ」

田中「わーい!罰ゲームだよ!」

橘「ま、待って、マウスピースはめるから!」

橘「…………」クイックイッ

絢辻「準備完了ってことね?」

棚町「……あんた、本当に泣かせる男ね」

田中「いくよー!」

パーン!バシッ!メキョ……!

梅原「メ、メキョッ!それは致命的な効果音だぜ!?」

橘「はぁ……酷い目にあったよ」

橘「メキョ……!って、僕の何が潰された音なんだろう……怖い」

橘「さて、こんなことを呟いてる間に下駄箱ですよ」

橘「そうそう!下駄箱といえばね」

橘「上履きを外履きに履き替えてる女の子っていいよね!」

橘「何ともいえないエロスがそこにはあると思うんだ」

橘「ローアングラーじゃなくても、スカートの辺りが気になっちゃうよね!」

橘「うんうん、ちょうどそこで上履きを履き替えてる森島先輩みたいな感じで……お、惜しい!見えそうで見えない!」

橘「……はい、僕が馬鹿でした」

森島「自己申告!自己申告なのね!?」

森島「うんうん、その姿勢は素晴らしいわよ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……仕方ないよね」

じばく

>>209
アマガミプレイ前:絢辻さんがガチクズにしか見えない 腹パンしたい
アマガミプレイ直後:絢辻さんは裏表の無い素敵な人です 足踏んでほしいです!!

悟りを開く:わお!(^o^) チキチキチキチキ わお!(^o^) このっwwwこのっwww

森島「ダメよ?いくらライフワークになってるとはいえ、わざわざ自爆するような真似しちゃ?」

橘「す、すみません!つい浮かれちゃって!」

森島「もう……このおバカさん!」

バシーン!

橘「……あまり罰ゲーム感がないのは何故だ!?」

橘「痛いんだけどさ……当然ながらね」

森島「あ、橘くんは今から帰るところだった?」

橘「え、えぇ。これ以上余計なことに巻き込まれる前に、さっさと帰宅しようかと」

森島「そう……懸命な判断ね」

森島「せっかく橘くんが寄り道しそうなところにも仕掛け人を配置したんだけどな~?」チラッ

橘(だったら何なんだって言うんです!?)

森島「私、頑張ったんだけどな~?」チラッチラッ

橘「やめて下さい!あんまりしつこくそうされると!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「ほーらね……判定が厳しくなってるんだから」

×何なんだって
○何だって

誤字とか多くてごめんね

契約のもとさくらが命じる『封印解除』(レリーズ)!!
契約のもとさくらが命じる『封印解除』(レリーズ)!!
コ○ス!!

森島「少しは私を労う真似しなさいよ!このわからずやさん!」

バシーン!

橘(な、何でなんだ!?僕はこの件に関して何もお願いなんてしてないぞ!?)

森島「……そうそう、そろそろひびきちゃんがくるはずよ!」

橘「つ、塚原先輩がですか?」

森島「だからさ……三人で一緒に帰ろう?」

橘「嫌です!これ以上叩かれたくありません!」

塚原「あ~、ごめん。はるか、待ってた?」

森島「ナイスタイミングよ!ひびきちゃん!」

塚原「橘君もいるんだ。そっか///」

橘(そっか///……って何ですか!?主に『///』の部分!)

橘(は、判定は……?)

シーン……

橘(よし!まだ行けるみたいだ!)

塚原「あ、あのさ?橘君?」

塚原「橘君がよければ、なんだけどね……?」

塚原「そ、その……ね?////」

塚原「い、一緒に……帰らな……い?///////」

森島「きゃー!ひびきちゃんったら顔が真っ赤よ!」

橘「……くるならこいよ!ほら!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……もうやだ、この人達」

塚原「は、はるか?本当に橘君を叩いちゃっていいの?」オドオド

森島「うん!本気でいかなきゃ失礼だからね?」

塚原「わ、わかったわ……た、橘君?」オドオド

塚原「いい加減にしなさいッ!」キリッ

パーン!

橘「……はい、すみませんでした」

橘「じゃあ、僕はもう行きますね?」

塚原「ま、待って!橘君!」

橘「……はい?」

塚原「い、一緒に帰ろう?」ニコッ

森島「ね?橘くん?ダメかな?」ニコニコッ

橘「だから!やめて下さいって!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「こんなの…… パターン入ってるじゃないか……酷い」

パーン!パーン!

橘「さ、先にいいますけどね?三回目はないですよ?」

森島「えぇ~?ないの!?」

塚原「……さすがにあんまりだよ、はるか」

橘「さすが塚原先輩ですね!話がよくわかってらっしゃる!」

森島「むむむっ!」

橘「じゃ、じゃあ!僕はこの辺で!」

塚原「うん、またね?橘君?」ニコッ

橘「…………」

橘「うわ~ん!塚原先輩がイジメるよー!」

ピャー

塚原「ま、待って!今のは違うの!ねぇ、橘君!?」

橘「靴を履き替えるだけで、何でこんな目に合わなきゃいけないんだ!」

橘「ぼ、僕は無事に帰宅できるのか!?」

橘「……ん?校門の近くにいるのは」

七咲「あ、先輩。また会いましたね」

橘「はわわわわわっ!七咲と出会っちゃいました~ッ!」

七咲「や、やめて下さい!あれは仕方なかったんです!」

七咲「……その、先輩は今から帰るところですか?」

橘「そうだよ!じゃあね!イヤッホー!」

七咲「ま、待ってくださいよ!お話くらいは!」

橘「……おかしな真似をするんだよね?」

七咲「……しませんから!今度こそしませんから!」

橘「で?お話って?」

七咲「あ、はい。七咲家の今晩の夕食のことなんですけど」

橘「残念!それは僕の手持ちの話題にヒットしない!」

橘「故にテンションだだ下がりだから、失礼するよ!」

七咲「は?十分テンション高いじゃないですか!?」

橘「……で、何だって?」

七咲「え~と、七咲家の夕食の話です」

七咲「最近、郁夫の味の好みが変わったみたいでして」

七咲「その……あのくらいの歳の男の子ってどういう味付けが好みなんですか?」

橘「……ソースの味ってオトコのコだよな」

七咲「え?」

橘「というわけで、ソースでもかければいいと思うよ!」

橘「問題は解決したよね?じゃあ、僕は失礼……って七咲?」

七咲「……うぅっ……せ、先輩が……私の話をまともに聞いてくれない……」ホロリ……

七咲「酷いことばっかりやってたから……ヒック……嫌われちゃったのかなぁ?」

七咲「……私、私……どうしたら……」ポロポロ……っ!

橘「な、七咲!?何も泣かなくても……」

ヤダーアノヒトオンナノコナカセテルー

ウワーヒトデナシヨネー

橘「悪かった!僕が悪かったよ!だから泣くのは……」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「やめよう?ね?」

七咲「はい!」パァァァ

橘「……卑怯だ。これは卑怯だよ」

橘「うおォン」

罵られる勇気

七咲「それでですね、先輩?」

橘「あれ?罰ゲームは?」

七咲「あ、ストックしといて話が終わったらまとめて放出しますから」

橘「何てことだ……僕を意地でも逃がさないつもりか」

七咲「ソースでもかけとけって、要は味が濃いものが好きってことですよね?」

橘「そういうことだね。あとやっぱりお野菜よりお肉だろうね」

七咲「そうなんですよね……郁夫ったら野菜の好き嫌いが多くて困ってるんですよ」

橘「例えば?」

七咲「そうですね……茄子とかきゅうりとか……あ!今いやらしいこと考えましたね!?」

橘「……い、いいがかりだ!僕は今にも爆発しそうな思春期の少年じゃないぞ!?この場合、むしろいやらしいのは七咲だろ!?」

七咲「……そんな……酷いです」グスン

デデーン!タチバナアウトー!

橘「何でだよ!納得いかないよ!」

橘「七咲……」

七咲「はい」

橘「許さん……お前だけは」

橘「あの絢辻さんですら僕を弄ぶことだけはしなかったのに!」

七咲「はぁ、そうなんですか?」

橘「あ、明日になったら全力でセクハラしてやるからな!?覚えてろよ!?」

七咲「望むところです!」キリッ

橘「の、望むのッ!?」

シーン……

橘「……よし!今のはアウトじゃなかった!僕はまだ戦えるぞ!」

七咲「あ、とりあえず二発ですよね?」

七咲「女の子を泣かすなんて……最低ですね!」

パーンパーン!

七咲「では失礼します」

橘「……あぁ、うん。また明日ね」

橘「……やっと学校の敷地外に出れたよ」トボトボ

橘「きっと家に帰っても嫌がらせのように色々してくるんだろうな」

橘「……この様子だと美也も仕掛け人だ、間違いない」

橘「はぁ……少しだけ憂鬱だ」

橘「……こんな気分の時は……お宝本だな、うん」

橘「確か今日発売の新作が出てたと思うんだよね」

橘「先輩は僕が立ち寄りそうなところに仕掛け人を配置したとはいってたけど……」

橘「……そんなリスクより今はお宝本だ!」

橘「なぁに!見つかっても無視すればいいだけさ!」

橘「戦略的撤退だってたまには必要なんだ!それは悪いことじゃない!」

橘「……そうと決まれば」

橘「いやっほぉぉぉぉぉう!お・宝・本!お・宝・本!」

~書店~

中多「さ、三冊で……2500円……で、です」

中多「あ、ありがとう……ございました!」

橘「なん……だと……?」

橘「なんで!?何で中多さんが本屋でレジを打ってるの!?」

橘「……これはつまり」

橘「僕がお宝本をレジに持ってくと事故が起こってアウトになるってことか」

橘「鯖な真似……いや、味な真似を」

橘「どうする?ここは戦略的撤退をするべきか?」

橘「……いや、初志貫徹という言葉がだな」

田中「どうしたの?どこか具合でも悪いの?」

橘「た、田中さん!?」

田中「えへへ、橘君も結局本を買いに来たんだ?」

橘(そういえば……教室で欲しい本があるとかいってたっけな)

橘「た、田中さんは欲しい本は見つかったの?」

田中「残念なことに売り切れてたから注文することにしたんだけど」

田中「橘君は何を買いに?」

橘「お宝本」

田中「え?」

橘「お宝本だよ!お宝本!お・宝・本!」

田中「えええええええええ!?」

店員「すみません、店内でお騒ぎになられるのは……」

田中「ご、ごめんなさい!橘君?私、もう行くね!」

田中「ひゃぁぁぁぁぁ!」トテテテ……

橘「……常軌を逸脱してると判定するのが難しくなるのか、なるほどね」

ドサドサ……

中多「い……いらっしゃいませ」

橘「今度はここでバイトを始めたの?」

中多「あ、しぇんぱい……」

中多「そ、その……仕掛け人がどうとかで……今日だけです」

橘「へぇ?そうなんだ?」

中多「で、でも……お仕事はお仕事……なんで、頑張りましゅ」

橘「それはいいことだね!あ、僕の会計よろしくね」

中多「は、はい!え、え~と……こ、これ……////」

橘「知らないのかい?これはお宝本だよ?」

中多「お宝……本////」

橘「あ、間違えてるといけないから、タイトルを読み上げて貰えるかな?」

中多「え、えぇ!?」

橘「至高の水着vs究極の水着~スク水vs競泳編~」

橘「バターなんてなくてもいける!僕はバター犬の異端児!」

橘「ハイアングルの魅力~胸チラこそ浪漫~」

橘「……この三冊であってるかな?」

中多「ぇぇと……その……」

橘「合ってるかな!?ねぇ!早く読み上げて確認してよ!?」

橘「間違えてたら困るだろ!?ね!?店員さん!?」

中多「……そ、その」

中多「……ウトです」

橘「え?」

中多「ひ、人として!アウトです!!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「やっぱりダメか」

橘「ごめんね、紗江ちゃん……」

橘「本当にごめん……どうしても欲しかったんだ、これ」

中多「ふ、不潔……ですよ?」

橘「言い訳はしないよ……」

中多「く、腐ってる……私が言えたことではないですが」

中多「ちょっと……見損ないました」

橘「……ごめん」

中多「さ、三冊で……3200円です」

橘「あ、うん」

中多「ば、罰ゲームは……さっきのしぇんぱいの叫びが店中に響き渡ってるので……」

中多「し、執行済み……ということで」

橘「……大変なことになっちゃったな、うん」

橘「もうこの本屋にこれないや……ははっ」

橘「もう……ああいう力技は封印しよう」

橘「失うものが大きすぎるよね……」

橘「……そんなこんな呟いてるうちに我が家についたぞ!」

ガチャッ

橘「ただいま~!」

美也「……あれ?にぃにさっき帰ってきてなかった?」

橘「え?」

美也「みゃーはてっきり、今入浴してるのがにぃにだと思ってたんだけど……あれれ!?」

橘「も、もう手が回っていたのか!?」

橘「美也?美也は入浴中の人物を確認していないんだな!?」

美也「う、うん……てっきり、にぃにだと思ってたから」

美也「怖いから……見てきて?」

橘「……わかった、僕が見てこよう」

橘「……誰だ?誰が入浴してるんだ?」

橘「安定の森島先輩か?それとも意表を突いて絢辻さんか?」

橘「それとも……梨穂子か!?朝一回しか出番のなかった梨穂子なのか!?」

橘「もう、仕方ないなぁ!梨穂子ったら!」

橘「親しき仲にも礼儀あり、だぞ!」

橘「……橘家のお風呂なんだもの、事故が起きても仕方ないよね!」

橘「むしろ、これは覗きに行けってことだよね!」

橘「ビンタくらいがなんだ!むしろ対価としては安いくらいさ!」

梅原「ようっ!大将!!」

~脱衣所~

シャー……

橘「た、確かに……誰かがシャワーを浴びてるぞ」

橘「そして……脱衣籠には輝日東女子生徒の制服!そして下着!」

橘「だ、大胆なのを履くじゃないか……まったく!最近の若い子はけしからん!」

橘「全くもってけしからんですぞ!」

橘「そんなけしからん娘は……僕が成敗してくれるわ!」

橘「おい!誰だ!人の家のお風呂を勝手に使いおってからに!!」

ガラッ

ロミオ「えっ……」

ロミオ「せ、先輩の馬鹿ッ!エッチ!////」

橘「……ふざけるな!!」

橘「ぼ、僕はな!『はいはい、梅原梅原』と心の中で思いつつも、無理にテンションを上げて突入してきたんだぞ!」

橘「それが……何だ!この胸糞悪いショタっ子は!!」

橘「森島先輩に指示されたからって、何でもやってんじゃねーよ!」

橘「死ね!氏ねじゃなくて死ね!」

ロミオ「そ、そんなこと……言われても」

橘「……出て行け!」

ロミオ「え?」

橘「ここから出て行けー!」

ロミオ「で、でも!僕の制服は没収されちゃって」

橘「服ならそこにあるだろ!?それ着てさっさと出て行け!」

橘「ほら、さっさと着ろよ!」

ロミオ「で、でもこれ女子生徒の」

橘「あ?"服"は"服"だろ?"少年"よぉ……?」ビキビキ

ロミオ「す、すみませんでした……もう二度としません」

ロミオ「失礼します……」

ガチャン!

橘「二度とくんな!お前は笑えないんだよ!」

橘「……は!僕としたことがついつい荒ぶってしまったぞ!」

橘「ロミオごときでこんなに心を乱されるとは……いかんなぁ、いかんいかん」

美也「あ?にぃにー?誰がお風呂に入ってたの?」

橘「……美也?僕はお前に言わなければならないことがある」

橘「仕掛け人、大いに結構だ」

美也「う、うん」

橘「だがしかし……冗談でも次にあの男を我が家にあげようものなら……」

橘「お前はうちの子じゃない!絶縁だ!」

美也「!?」

橘「わかったのなら、首を一回縦に触ってくれ?……それ以外は拒否とみなすからな?」

美也「……」コクン

橘「よし、いい子だな!さすが僕の妹だ!」

橘「ご飯はどうする?僕がちゃっちゃと炒飯でも作るか?」

美也「あ、ご飯ならねー」

ピンポーン!

振ってくれですね、えぇ

梨穂子「お邪魔しまーす!」

美也「りほちゃん!待ってたよー!」

橘「……一応聞くけど、何で梨穂子が?」

梨穂子「えへへっ!今日は純一のおじさんもおばさんも居ないって聞いたからね!」

梨穂子「ご飯を作りにきたんだ!」

橘「……回避不能はやめませんか?」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「ほら、梨穂子?」

梨穂子「えいっ!」

パシーン!

梨穂子「これでいいかな?」

橘「いいんじゃないかな?」

橘「……ご飯作って貰えるのは助かるし、ここは受け入れよう。うん」

というか田中bさんはどこに…

梨穂子「あ、でもね?私は直接作らないよ?」

橘「……え?どういうことだ?」

梨穂子「う~ん、私はあくまで現場監督であって、実際に作るのは別の人ってこと!」

橘「え!?じゃ、じゃあ誰が料理を!?」

塚原「……私よ?橘君?」

橘「…………」

橘「……もうアウトでいいんで、叫んでもいいですか?」

塚原「え?えぇ……どうぞ?」

橘「…………」スーッ

橘「わお!ラブリーな采配ね!頭おかしいんじゃねぇの!?」

橘「……以上です」

塚原「そ、そう?じゃあね……」

デデーン!タチバナアウトー!

美也「料理!料理!りほちゃんの料理!」

橘「……美也?お兄ちゃんと真面目な話をしようか?」

美也「え?何?今日なんか変だよ?」

橘「……僕が変なのはいつものことだ。気にしないでくれ」

橘「あのな?美也?」

橘「お前……梨穂子の料理だって喜んでるけどな?」

橘「……実際に作るのは塚原先輩だぞ?」

美也「で、でもさ!塚原先輩って何でも出来ちゃう凄い先輩なんでしょ?」

橘「それがなぁ……何故か料理だけダメなんだよ、あの人」

美也「……えっ?」

美也「ダメだとは聞いてたけど……そんなに酷いの?」

橘「……正直、美也の料理を越えられるのは塚原先輩しかいないと、僕は思っているよ」

美也「そ、そんなに!?」

橘「あれは才能だから伸ばすべきよ!……といいつつ、あの森島先輩も匙を投げる始末」

橘「それが塚原先輩の料理だ」

美也「…………ゴクリ」

橘「……もしかして、梨穂子の監修だから何とかなると思ってないか?」

美也「う、うん……そう信じたいよ」

橘「美也?お前に足りないのはな?……危機感だ」

美也「!?」

橘「……まだ助かると思ってるだろ?」

美也「!?」

橘「……覚悟はいいかッ!?僕はもう出来てるッ!」

絢辻さんはぁ!

橘「おまえ、もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」

梨穂子「で、できたよー!」

橘「き、きた!」

美也「覚悟を……みゃーに足りないのは危機感……」ブツブツ

梨穂子「えへへー?美味しそうでしょ?」

梨穂子「塚原先輩が腕によりをかけて作ってくれたよ!」

梨穂子「う~ん!いい匂いだね!お腹が空いてきちゃうよ~!」

橘「梨穂子?味見したか?」

梨穂子「……えっ?」

橘「味見はしたのか?」

梨穂子「……純一がアウト判定もらったら、私も叩かれていいからさ……許して?」

橘「何てことだ……」

塚原「こ、今回はわりと上手くできた方だから!」

塚原「さ、食べて!」

塚原「た~くさん!あるからね!」

橘「……」

美也「……」

梨穂子「……」

塚原「ど、どうしたの?お腹空いてなかった……かな!」

美也「つ、塚原先輩!」

美也「お、お兄ちゃんがお腹が空いて倒れそうだって!さっき言ってました!」

橘「み、美也!?お前な!?」

塚原「あら?そうなの?じゃあ沢山食べてね?」

塚原「橘君の為に作ったようなものだからさ……/////」ボソッ

橘「……はい、ありがとうございます」

デデーン!タチバナ・サクライアウトー!

塚原「橘君?た・く・さ・ん……食べてね?」

パシーン!

橘「はい、頂きます」

塚原「ふふっ、あなたもよ?桜井さん?」

パシーン!

梨穂子「ひ、ひぅっ……!はい、わかりました……」

塚原「さ、冷めないうちに食べてね!」

橘「……あ、あの~?」

塚原「な、何かな?」

橘「塚原先輩は……食べないんですか?」

梨穂子「そ、そうですよ!先輩も食べましょうよ!」

塚原「わ、私はね……橘君を見てるだけで満たされてるから……見てるだけでいいのよ?/////」

橘「……そうですか、光栄です」

デデーン!タチバナ・サクライアウトー!

橘・美也・梨穂子「……ごちそうさまでした」ズーン

塚原「お粗末さまでした」

塚原「ふふっ、本当に全部食べてくれて嬉しいよ」

塚原「ごめんね?反則ばっかりして」

橘「大丈夫です……今日で世の中の理不尽には大分耐性ができたので」

美也「みゃーはね……もう何も怖くないよ?」

梨穂子「純一……ごめんなさい」

塚原「あ、もうこんな時間なの?」

塚原「次がつかえてるし……桜井さん?私達はもう帰ろうか?」

梨穂子「そ、そうですね~、早く帰らなきゃいけませんね~」フラフラ~

梨穂子「じゃあ、私達は帰るからね?」

塚原「お邪魔しました。ふふっ、またね!」

ガチャ……バタン!

橘「……まだ何かイベントあるのか」

美也「……みゃーも知らされてないんだけど」

ピンポーン!

橘「……美也、出てやってくれ」

橘「僕は誰が来たのか直感で分かったんだ」

橘「多分、出オチで一回はアウトを取られる」

橘「……あの人は洒落にならない。なるべく殴られたくないんだ」

ピンポーン!

美也「……このまま無視すればいいんじゃない?みゃーは出ないからね?」

ピンポーン!

橘「……無視ってのもありかもな、この際……」

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!

橘「えぇい!わかったよ!出ればいいんだろ!?」

橘「はい、どなた様!」

絢辻「……何ですぐに出てくれないのよ……ばかっ!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「しまった……一発余計にもらう羽目に……」

絢辻「居留守してんじゃないわよ!」

グシャッ!

橘「だから何が潰れてるんだよ……僕の身体もうヤバイんじゃないか?」

橘「え~と、絢辻さん?それで僕に何の用事が?」

絢辻「あ、あのね……私」

タタッ!ギュッ……

橘「あ、絢辻さん!?」

橘(急に駆け寄って来て僕の胸に飛び込んできたぞ!)

橘(……あんまりだ、これも不可避じゃないか)

絢辻「私……あの家に帰りたくない!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「……今日じゃなかったら真面目に受け取れてたのに」

絢辻「……私も今日やりたくなかったわよ」

絢辻「だからね!私を泊めてくれない?」

ドジャーz_ン

橘「……」

橘「……あ、ごめん!少し意識が飛んでたみたいで!」

橘「絢辻さん?今日だからこそ言えることを言っていいかな?」

絢辻「ええ、何かしら?」

橘「今日日メンヘラとか……流行らないよ?」

絢辻「う、うっさいわね!私だってそれぐらい分かってるわよ!」

絢辻「だけどね……あなたしか頼れる人が」

橘「薫に梅原。あと田中さん」

絢辻「……今日は手厳しいわね?」

橘「……僕だって命がかかってるんだよ?必死にもなるさ」

絢辻「そうね……今日は素直に引き下がるわ」

絢辻「でも、そのうち真面目に泊まりにくるかもしれないから……」

絢辻「その時はお願いね?」

橘「う、うん……わかった」

絢辻「……それじゃ、お休み」

橘「お休み、絢辻さん」

絢辻「…………」

橘「…………」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「わかってた!今のやり取りは普通にアウトだろってわかってた!」

絢辻「……ごめん、今のは本当に事故だから」

橘「今日は色々ありすぎて、ヘトヘトだよ……」

橘「もう……お風呂にでも入ってさっさと寝よう」

橘「……これ以上起きててもロクなことがなさそうだしね」

橘「美也?僕はお風呂に入るからなー?」

美也「わかったー!ごゆっくりー!」

橘「……絶対にあとから入ってくるとか戯けた真似をするんじゃないぞー!?」

美也「そ、そんなことするわけないでしょ!?バカにぃに!!」

~脱衣所~

シャー……

橘「何このデジャヴ。怖い」

橘「へぇ、また輝日東の女子生徒の制服に……今度は黒の下着か」

橘「もういちいち反応する気にもならないね!」

橘「またロミオってこともないだろうし……今度こそ梅原か、鼻血王子あたりかな?」

橘「……BLなんて、僕は興味ないのにさ」

橘「さて、と……」

橘「せーのっ!」

橘「ここから出て行けー!この不届き者!」

ここまで店内羞恥プレイを除いて通算30発

森島「え?」

橘「あれ?」

森島「もう……ダメだよ?いきなり入ってきちゃ?////」

橘「…………」

橘「これは文句なくアウトだよ!先輩!身体を張りすぎです!」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「先輩……その……水着とか着てないんですね」

森島「し、失礼かなって……ね?////」

橘「あー!もう!だからこの人イヤ!」

まて、すっぱで殴ってもらえるとか最上級のご褒美じゃね?

森島「……えっち」

パシーン!

橘「……で、何をしに来たんですか?」

森島「え~とね、今日は一日大変だったでしょ?」

橘「えぇ、まぁ……通算31発も叩かれてるらしいですよ」

森島「だからね……その、うん!」

森島「添い寝でもするしかないなって!」

橘「……えぇっ?」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「なるほど、なるほど!」

橘「……ラブコメって『ラブリーの謎コメント』の略だったんですね!勉強になりました!」

森島「ありゃ?伝わらない?」

橘「……頭おかしいんじゃねぇの?」

負けんなよ、女の子の挑戦真正面からすべて受けるって決めたんだろ
まだ諦めんなよ…

森島「……え?」ポカーン

橘「頭おかしいんじゃないですか!?」

橘「何で発想がそう飛躍するんですか!?」

橘「ちゃんと言葉にして下さいよ!」

森島「え?あ……うん、気をつけるね」

橘「まぁ……そういうところが先輩の持ち味ですし」

橘「僕は先輩のそういうところが好きなんですけどね!」

森島「……は?」

森島「何それ……ズルいよ////」

デデーン!タチバナアウトー!

森島「ほら?悪態をつききれてないせいで、ラブコメ判定されてるよ?」

橘「悪態なんて……上手くつけませんから(一部の例外を除いて)」

橘「で、何で添い寝なんですか?」

森島「あのね……私は辛いときにはワンちゃんと一緒に寝てるから」

森島「……私がワンちゃんの代わり、みたいな?」

デデーン!タチバナアウトー!

森島「それで……添い寝させてくれないかな?」

橘「お気持ちはありがたいんですが、今日はダメです」

橘「死にます、僕が」

森島「そっか!じゃあ諦めて帰るね!」

森島「勝負下着……履いて来たんだけどなぁ」ボソッ

橘「あぁ、あの黒いヤツ……えぇ!?」

デデーン!タチバナアウトー!

橘「このやり取りで何回溜まってるんだ……アウト判定」

森島「え?うんうん……四回だってさ!」

橘「……誰と話してるんですか?」

森島「え?田中さんじゃない方の田中さんとだよ?」

森島「……とりあえず四回だから」

森島「ごめんね?」

パシーンパシーンパシーンパシーン

橘「……森島先輩?」

橘「僕の絶対に許さないリストに先輩の名前を書き加えましたから」

森島「え~、何で?」

橘「こ、こんなの企画しといてよく言えますね!」

橘「し、仕返ししますからね!?明日から、覚悟しといて下さい!」

森島「……そう?じゃあ、待ってるね?」

橘「し、仕返しをですか!?」

森島「うん、仕返しをだよ?」

森島「それじゃあ……また明日ね!」

~自室~

橘「やっと眠れる……」フラフラ

橘「布団は僕を裏切らないからいいよなぁ……押入れの次に素晴らしいよ!」

七咲「そうですね!先輩のお布団は素晴らしいですよ!」

橘「……帰ってくれよぉ!僕はもう眠りたいんだよぉ!」

七咲「先輩?ここはお話でもしませんか?」

橘「……それは僕に有益な話?」

七咲「……無益ですね」

橘「そう……無益なんだ?」

七咲「はい」

橘「なら帰ってくれないかなぁ?明日はお礼参りしたいから、朝早く起きたいんだよ」

七咲「無益なお話が終われば、すぐに布団からどきますよ?」

橘「……わかったよ。七咲はそこで寝てるといい」

七咲「えっ?」

橘「そして朝帰りして……郁夫に『痴女』だの『淫乱女子高生』だの言われて落ち込めばいいさ!」

七咲「や、やめて下さい!それだけはイヤなんです!」

七咲「わ、私はそんな変態じゃないですよ!?」

橘「僕は……押入れで寝るからさ」

橘「どうせ決まりごとで、僕との話が終わるまでそこから動けないんだろ?」

七咲「……その通りですよ、えぇ」

橘「……ざまぁみろ」

スー……ゴソゴソ……ピシャリ!

七咲「ちょ、ちょっと!先輩!さすがにそれは酷いですよ!」

七咲「せんぱーい?押入れなんて狭いだけじゃないですかー?」

七咲「お布団はひろびろモフモフでいいですよー!」

七咲「あ、無視ですか?無視するんですね?」

七咲「あれれぇ?いいんですかー?泣きますよー?」

七咲「デデーン!タチバナアウトー!」

七咲「…………」

七咲「な、何ですか!?私に独り言を朝まで呟いてろって言うんですか!?」

七咲「はっ!それは私への挑戦状ですね!?わかりました、受理しましょう!」

七咲「………」

七咲「……すみません、強がりました」

七咲「私が悪かったです……出てきて下さいよぉ……」

七咲「…………」

七咲「田中Bさーん!何でアウトにならないんですかー?」

デデーン!ナナサキアウトー!

七咲「わ、私じゃなくてですね!?」

七咲「普段はクールを気取ってるけど……意外と寂しがりやさんなんですよ?」

七咲「先輩は……ご存知ですよね!?そのことくらい!!」

七咲「あれれ?ご存知ないのですか!?」

七咲「仕方ないですね……今なら私の弱みに漬け込み放題ですよ!」

七咲「………」

七咲「わかりました!これだけはやりたくありませんでしたが……脱ぎます!ここで脱いじゃいますよ!」

七咲「ま、まず!ブラウスから……」

ガララ

橘「七咲?」

七咲「せ、せんぱぁーい!」

橘「うるさい」

ピシャリ!

七咲「どうせ私なんて……うっ……」

デデーン!ナナサキアウトー!

七咲「う、うるさーい!」

七咲「私なんて……私なんて……!」

美也「……逢ちゃん?」

七咲「み、美也ちゃん!?いつからそこに!?」

美也「……運営から伝言だよ?」

七咲「な、何!?」

美也「あざといのもいい加減にしろ、だってさ」

七咲「…………」

美也「じゃあ、みゃーは寝るから」

美也「近所迷惑になるから、寂しいからってあまり騒がないでね?」

美也「じゃあ、お休み」

パタン!

七咲「……酷いよ、あんまりだよ」

チュンチュン……

橘「新しい朝がきた!希望の朝が!」

橘「……よし!今日は誰から仕返ししてやろう!」

橘「絶対に許さないリスト入りした森島先輩は最後に僕の思いの丈をぶつけるとして!」

橘「最初は……う~ん、これは悩むぞ」

七咲「あ……先輩?」

七咲「セクハラ……しにきて下さいね?」

七咲「私を……忘れたら嫌ですよ?」

橘「七咲は後回し、だな」

七咲「そ、そんな!!」

橘「よし!決めた!一番最初に仕返しする相手は……」

橘「もっとも僕を苦しめた……」

橘「デデーン!の人にしよう!」


続かない

橘「やっぱり一撃が重かった絢辻さんにしよう!」

橘「日を改めて泊まりに来るとか言ってたけど、まずはお礼参りだ」

橘「それにしても昨日は色々なところが潰されちゃったな・・・」

~学校~

梅原「よう大将!昨日は災難だったな」

橘「寝るまで地獄だったよ・・・・」

梅原「そ、そうか・・・」

薫「おっはよー!純一は元気そうね!」

橘「・・・」

薫「純一?挨拶クライしなさいよ」

橘「・・・」

薫「純一?もしかして昨日のこと?それなら悪かったって。謝るからさ」てへぺろ(・ω<)

梅原「大将・・・?」

          ※↓橘純一

        v-、___,,,,,,,,..........r-----‐‐‐‐‐‐‐‐‐、
       r'´                   ""'''''"\
      (                  _,,,,       >
    _|`''┘  /`-、           /        /
丗ヲ  \  /  / ヘ        /      /\ /
llllノ    ゙'''┴</ィ'⌒ヽ,,,,,,,,,,_____    〃⌒ヽ//))) y
llノ    ノlllllllllllllllll`ヽ,;;;ノ;;;;;;;;_,,____ '''‐-、,,\;;;ノ/〉///
/ ,   |llllllllllllllllll_,゙'''‐、,,_゙'''‐、,,_゙'''‐-、,,  _゙'''‐-、,,)//
|l   ,'´l`、lllllllllllノ   _,-‐、 ヽヽ `l.`―‐'フ''‐-、 ~\〕
llll`ヽ|llllllllll`、llノ´   ‐―、ヽ、 ヽ、 |   | / ノ,→\ ヽ

lllllllllllllllllllllllll`l     -、_ヽヽ、_`l 、 l  /ン_/''(llヽヾヽ、

‐ 、lllllllllllllllllllll`l     `、`三ン、、ニ、´ノヽノ/フノ/   )lノ  \\
     フlllllllll`l       _,-'´ `ヽ//-´   |  〃    ::::)   貴様は私を怒らせたッッ
     /llllllllllll|`ヽ、   ,'´´     _  :   ) l‐‐‐(--- --- '´
     `|llllllllノ、  ヽ、,´     i´ `  `,  ノ´
    人    \ i´ヽ、      `,ヽ、_ノ ,´/
'''""~ ̄~"~ ̄ ̄~`ヽ.  ン  ,,-←三、-´ノ、'ノ
‐-,_,ィ'⌒ヽ    // ヽ、 `、 `,ニ,‐--‐ヲ //l

  {    |   //.  `i 、_ヽヽ二二二ノ/ /     __,,,、、、、,,_
-'' 人`-'''ノ   :|:|、   `l `、     / ノl--‐‐''"  _,,,,, /
‐'´  `''''´     |:|::::`ヽ、ヽ `ヽ、_,/ノノ"~ ̄~ ̄ ̄  ::://
           .:::|:|_________`ヽ、――´ノ::::::        .:::://

こんなクオリティのSS引き継ぐなんて無理に決まってるww
ディスコフィーバー聴きながら寝るわ

橘「薫、後で話がある」

薫「わ、わかったわ・・・(ただならぬ殺意を感じるわ)」

田中A「おはよう、かおるー。あと橘君と梅原君も」

薫「お、おはよう恵子」

梅原「よう!田中さん、今ちょっと・・・」

ドンっ

橘「田中さんも・・・あとで話があるから、良いよね?」ニコッ

田中「う、うん・・・」

橘「さて、絢辻さんはもう学校にいると思うんだけどどこにいるか知ってるか?梅原」

梅原「そういや高橋戦線と職員室のあたりで話してたな」

橘「そうかわかった。ありがとう親友。僕ちょっと行ってくるよ!」

橘「(二人同時に仕返しをするチャンスだ!)」

たったったっ

どこの暴走族だよ

橘「そういえばデデーン!の人って誰なんだろう?」

橘「田中さんがどうのこうの言われてた気がするけど?」

橘「結局、誰だかわからないじゃないか!」

橘「ひ、卑怯だぞ!正々堂々と勝負しようじゃないか!」

橘「……なーんて、叫んだところでねぇ?」

?「うぅ……卑怯だなんていわないでよ」

?「私だって……色々と大変だったんだよ!?」

薫「ヤバいわよあれ・・・あんな純一見たことないもの」

梅原「あそこまで殺意のこもった目をしたあいつを見たことが無いなぁ」

田中「橘君どうしっちゃったんだろう?」

薫「恵子、胸に手を当てて考えてごらんなさい」

田中「薫・・・当てるほど胸無いよ?」

よっしゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

ありがとう>>1!!!

あとは任せた。眠いし

これで安心して寝られるわ。明日帰ってきたら読む

>>708-709
お互いに任せてんじゃねえよw

>>685から

棚町「ちょっと、純一? 無視するんじゃないわよ。昨日はゴメンって」

橘「……ああ、棚町さん。何か用?」

棚町「は、ハァ!? 何よ、それ」

橘「だから、何か用?」

梅原「大将、どうしちまったんだ?」

橘「だ、誰?君がデデーン!の人なの?」

?「そうだよね……私のことなんて覚えてないよね?」

?「でも、私は橘君のこと知ってるよ!ずっと昔から……」

橘「な、名前はなんていうの」

?「わ、私の名前はね!」

七咲「田中Bですよ、えぇ」

橘「七咲!?本当なのか!?」

七咲「本当も何も、田中Bは田中Bです」

?「違うもん!私は田中Bじゃなくて!」

七咲「田中Bですよね?」

?「私……最初にそれを言い出した人が憎い!酷いよ!酷すぎるよ!」


薫「ヤバいわよあれ・・・あんな純一見たことないもの」

梅原「あそこまで殺意のこもった目をしたあいつを見たことが無いなぁ」

田中「橘君どうしっちゃったんだろう?」

薫「恵子、胸に手を当てて考えてごらんなさい」

田中「えっと・・・」

~~~回想~~~
~~~終了~~~

田中「橘君ってトランクス派なんだねっ♪」

田中(橘君、トランクス似合ってたなぁ・・・)

田中(そういえば橘君って面白くて優しいな)

田中(橘「田中さんにパンツ見られちゃった・・・もうお婿に行けない」

田中「田中さん、僕と、付き合ってくれないかな?///」

田中「ぇええ!?突然すぎるよ橘君。」

田中「でも・・・私でいいの?」

あれええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

おっし。わかった。俺は寝る。寝るぞ?

橘「どうもこうも、僕の知り合いにスペイン代表のサッカー選手はいないよ」

棚町「……わかったわ。あんた、散々ビンタされて不貞腐れてんでしょ?」

棚町「イヤね、根にもつ男って」

橘「黙れよ、プジョル」

棚町「プジョル!?」

>>588
口が裂けても だろWW

プップー
「FCバルセロ?ナ 狩るレス・プジョーる!」

>>725
壮絶な亀

>>1は寝ちゃうんだったら
橘「酷い目にあわされた女の子たちにお礼参りしよう」
っていうスレを立ててほしいな!

ごめん、なんかゴメン。俺も寝るわ

全員苗字+さん付で余所余所しくして涙目にさせてごめんなさいさせる展開もまぁパラレルとしてはありじゃね?

ただ正規ルートをみたいわ。前半に力入ってたからなぁ・・・

つーか>>654の最後を読んでなかったわwww

>>1はよ

塚原先輩の手料理を拒むんだけどビンタされて涙目でいやいや食べるんだけど途中から箸が止まってまた塚原先輩に笑顔でビンタされて泣きながら完食した梨穂子のことを思うとなぜか、その、興奮してしまいましてね…

橘「田中B……さん?」

田中B「もういいよ……私は田中Bです!名乗ることも許されない女です!」

橘「そっか……じゃあ、名前もわかったところでね!」

橘「田中Bちゃ~ん?所々理不尽な判定があったんじゃないかなぁ?」

田中B「そ、それは……」

橘「痛かったなぁ……何より心が痛かった!」

田中B「わ、私だって!心が痛むのを我慢しながら……だよ!?」

七咲「……私知ってますよ?田中Bさんが時々ニヤニヤしながら先輩をアウトにしてたこと」

田中B「う、嘘だよ!私はそんな悪い子じゃないよ!?」

橘「……どっちが本当でも僕は構わないよ?」

田中B「……え?」

>>736
塚原先輩大好きですよ・・・
ネチネチ赤面しながらもちょっと涙目になってるひびきちゃんとはるかちゃんを虐めようかな。夢の中で

きたああああああああああああああああ

橘「七咲?その様子だと田中Bさんの弱点を知ってるね?」

七咲「はい。彼女の弱点は牛乳です」

七咲「顔にぶっかけると、死にます」

橘「し、死ぬの!?」

七咲「……多分」

橘「……死ぬのはちょっとなぁ」

七咲「私も死なれるのは嫌なので」

七咲「……これを使ってください」スッ

橘「何これ……臭ッ!臭すぎるよ!」

七咲「牛乳を拭いた雑巾です。これなら悶絶くらいですむかと」

田中B「や、やめよう?争いは何もうまないよ?ね?」

橘「そうだね……争いは何も産まないよ」

橘「それはそうと……これでもくらえ!」ポイッ

田中B「え?ちょっ……嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!」

うぇ・・・
給食で牛乳こぼした時の絶望感は異常・・・

しかも校舎古いし床の木の臭いも混ざってそれはまさしく!!!

※ゲーム内ではキレイですが、1990年代のお話です

間違えた志納

田中B「……」ビクンビクン

橘「さぁ!次だ!」

橘「次は……そうだな……せっかくだし田中さんで行こう!」

七咲「田中責めですね」

橘「無邪気にはしゃいでたからなぁ……田中さん」

橘「何が『わーい!』だよ!」

橘「……う~ん、とは言ってもなぁ」

橘「田中さんったら、普通過ぎて穴がないというか……困ったなぁ」

七咲「……ようは辱められればいいんですよね?」

橘「違う!僕は恥ずかしい目にあわせたいだけだ!」

橘「……なんだ、簡単なことじゃないか!」

橘「田中さ~ん」

田中「た、橘君!?」

田中「わ、私に何か用事があるの?」

橘「この前の本屋さん、品揃えいいんだよね」

田中「うん、そうだよね。私もよくあそこで本を買うよ!」

橘「特にあの本屋さんは、お宝本の品揃えが素晴らしいよね!」

田中「あははっ、そこで同意を求められても困っちゃうな」

橘「お宝本の品揃えがいいんだよッ!!」

田中「え……うん」

橘「だけど、僕……あのお店で暴れすぎたせいで出入り禁止になっちゃってさ」

橘「お金は渡すから……買ってきてもらえないかな?」

田中「え?何の本を?」

橘「お宝本に決まってるだろ!」

田中「えええええええええ!?」

田中「で、でもね?さすがに私には荷が重すぎると思うの!」

橘「……そんなことは関係ないよ?」

田中「え?」

橘「出来るか出来ないか、ではなく!」

橘「やるか、やらないか!」

田中「やりません!」

橘「……あ、拒否権なんてないからね?」

田中「ええええええええええ!?」

田中「暴君だよ……橘君……」

橘「あ、それでね?お宝本初心者の田中さんはきっと買ってくる本を間違えちゃうと思うんだ?」

橘「だからさ……店員さんに聞いてね?」

橘「勿論店中に聞こえるような大声で」

田中「きょ、拒否権は?」

橘「ない!」

~例の書店~

田中「す、すみません!」

店員「はい。何か本をお探しですか?」

田中「そ、その……今日発売の……」

田中「僕の先輩が名前を偽ってエッチなゲームに出てる訳がない!」

田中「……と!」

田中「いやらしい響~くぱぁ~」

田中「……と!」

田中「新見…さんに攻略されちゃうよぉぉぉぉぉ!」

田中「……の三冊を探しているのですが!」

店員「え、え~と……お客様?」

田中「き、聞こえませんでしたか!?ではもう一度!」

店員「わ、わかりました!今お持ちしますので!」

田中「か、買ってきました!」

橘「いやぁ、助かっちゃうよ!梅原に頼むと先に読まれちゃうから癪なんだよね」

橘「……うん、中身も間違えてない!」

橘「ご苦労様、田中さん」

田中「あっ……うん」

田中「そ、それでね?橘君……?」

田中「ま、また必要になったら言ってね!私、買ってくるから!」

橘「えぇ?あ……うん、その時は頼むよ」

田中(ハァハァ……癖になっちゃいそう!)ゾクゾクッ

限界です
眠さ的にもネタ的にも

>>775
明日は?

保守代わりに>>706から書いても良いかな
ただ即興で書いているからクオリティーは低すぎるとは思うけど
それでも良いなら書きます

じゃあ書きます
かなりエグイ話になります
それを理解したうえで見て下さい

>>706から

橘「あれっ? 僕そんなに怖い目をしていたかな? いやーごめんねそんなつもりは無かったけど」

棚町「そ…そう? それなら良いけど?」

橘「それよりもさ……今日弁当を作ったんだ。皆で食べようよ」

田中「うーんどうしようかな?」

橘「それに反省しているなら、僕と弁当を一緒に食べることも嫌じゃない筈だけどな~?」

棚町「ご…ごめん遠慮しておくわ」

田中「そうだね…」

橘「じゃあ仕方がないね…僕だけで食べよう」

棚町「そうした方が良いと思うわ。じゃあね」

……

橘(逃がさんよ……お前らは絶対にな……)

橘(中多さんはともかく糞ビッチ共は全員懲らしめる……いや……それ以上の苦痛を味わってもらおう……)

橘(まずはあのデブからだな……お前はやたら菓子ばっかりくってダイエットをしない)

橘(部員を誘う為に生徒会から多くの部費をせびり取った……ならばその報いを受けなければならない……)

橘(教えてやろう……詐欺を働くとどうなるかをな……)

橘「よう! 梨穂子」

梨穂子「じゅ…純一…?」

橘「ねぇ…梨穂子ちょっと付き合ってくれないか?」

梨穂子「えっ……?」

橘「少しで良いからさ……」

梨穂子「わかったよ……」

やっぱりね
じゃあ止めておきます

ちなみに俺が考えてたのこんなの。




~~~回想~~~
~~~終了~~~

田中「橘君ってトランクス派なんだねっ♪」

田中(橘君、トランクス似合ってたなぁ・・・)

田中(そういえば橘君って面白くて優しいな)

田中(橘「田中さんにパンツ見られちゃった・・・もうお婿に行けない」

田中「田中さん、僕と、付き合ってくれないかな?///」

田中「ぇええ!?突然すぎるよ橘君。」

田中「でも・・・私でいいの?」

薫「恵子ー!恵子ー!帰ってきて!声に出てるし、しかもその後よ!」

田中「ハッ」



一方、階段付近

高橋「・・・と、いうことなのよ。」

絢辻「わかりました、先生。」

高橋「いつも悪いわね、絢辻さん」

絢辻「大丈夫ですよ。」

たったったっ

高橋「あれ?橘君?おはよう」

絢辻「おはよう橘君」

橘「・・・」

橘「・・・」

高橋「橘君?・・・どうしたの?(どうしようかしら、凄い睨んでるわ)」


絢辻(昨日のアレよね)

パーン!パーン!

高橋「えっ?」

絢辻「っ?」

橘「絢辻さん、もう話しかけないでくれ」


田中さんの話を延々と書き続けたんだが、逸れ過ぎたのでカット。
で、1が戻ってきてくれたからやめた。
路線的には女の子全員とりあえず涙目なってもらいたかった。反省はしていない。

隔離スレを建ててきました
私の書く作品を読みたい方はこちらへ

保守

わお

裏表のない

胸が無い

わお!

わお!

ちきちきちきちき

わお

うーんやっぱりSS作成って難しいよね。
>>716の掴みは美味しかったなー

ぜってー

わお

ちきちきちきちき

俺のitunesの中で再生回数1000回を超えている7曲のうちの1つだww

わんわんディスコは本当にウィルスと呼んでもいい中毒性
伊藤静さんの声ヤヴァイ


このっwwwこのっwwww

橘「・・・」

橘(いざ目の前にすると、二人同時に仕返しっていうのは難しいぞ?)

橘(これは呼び出して各個撃破だ!)

高橋「橘君?・・・どうしたの?(どうしようかしら、凄い睨んでるわ)」

絢辻(昨日のアレよね)

橘「絢辻さん、ちょっと一緒に来てくれる?いいよね?」

高橋「ちょ、ちょっと橘君?」

絢辻「いいんです、先生。ちょっと逝ってきますね」

高橋「わ、わかったわ。」

~屋上~

絢辻「用事っていうのは・・・昨日の件よね?」

橘「流石絢辻さん。察しが早くて助かるよ」

絢辻「それで?仕返しにきたの?」

橘「ううん、そんなことしないよ。」

橘「絢辻さん、もう僕に話しかけないでくれるかな?」

またアホがなんか始めたよ

>>856
既に終わったから大丈夫^^:

橘「バレンタインデーなのによってくる女の子に冷たくしなくちゃいけないだなんて…!」

橘「これがラブリー先輩の真の狙いかっ…!!」






橘「興奮するじゃないか!!」

まだかほ

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