糸色望「本当にオシャレですか?」 木津千里「は?」 (78)

~宿直室~

パンッ!パンパンッ!!

「「ハッピーバースデー!!」」ピューピュー

小節あびる「誕生日おめでとうございます」しゃんら~

糸色望「ありがとうございます」

日塔奈美「ささ!ケーキ食べてくださいよ!!」しゃんら~

ちまっ

望「……いただきます」

木津千里「コレ、皆からのプレゼントです。」しゃんら~

しょぼん

望「……ありがたく頂戴します……開けてみても?」

奈美「どーぞどーぞ!」

しゅるっ

消しゴム

望「……」

望「あの…祝わってもらっといてなんですが……」

望「なんかショボくありません?」

奈美「それがですね……」しゃんら~

千里「みんな、おめかししようと『ドレス代』を奮発したら……」

あびる「すっからかんになっちゃいまして」

望「主役は私でしょう!!」ずがーん

あびる「新しく始まるあちらがオシャレだったのでつい」

木村カエレ「祝わってもらえるだけマシだろ」しゃんら~

奈美「そうですよ……そ・れ・に」

奈美「こーんなカワイイ格好見れたんだから良いじゃないですか!」くるりっ

奈美「女の子はオシャレしないと生きていけない生き物なのよ」ふふん

うざっ

望「ふん…オシャレ…オシャレねぇ………」

望「そのファッションは本当にオシャレなんですか?」

千里「は?」

望「あの…祝わってもらっといてなんですが……」

望「なんかショボくありません?」

奈美「それがですね……」しゃんら~

千里「みんな、おめかししようと『ドレス代』を奮発したら……」

あびる「すっからかんになっちゃいまして」

望「主役は私でしょう!!」ずがーん

あびる「新しく始まるあちらがオシャレだったのでつい」

木村カエレ「祝わってもらえるだけマシだろ」しゃんら~

奈美「そうですよ……そ・れ・に」

奈美「こーんなカワイイ格好見れたんだから良いじゃないですか!」くるりっ

奈美「女の子はオシャレしないと生きていけない生き物なのよ」ふふん

うざっ

望「ふん…オシャレ…オシャレねぇ………」

望「そのファッションは本当にオシャレなんですか?」

千里「は?」

奈美「私のドレスがお洒落じゃないとでも!?」むかっ

望「その可能性は大いにあります……そう…」

望「ダメファッションの可能性が!!」

奈美「ダメ……ファッション?」

藤吉晴美「万年書生服の人が言う台詞じゃないよね」

望「そんな事はありません」

望「一歩外に出れば右も左もダメファッションだらけですよ」

千里「随分と辛口。」

奈美「そこまで言うなら見せて下さいよ!そのダメファッションとやらを!!」

望「よろしい 付いて来なさい」

望「世に蔓延るダメファッションチェックを行います!!」


~秋葉原~

奈美「アキバって……いかにも駄目駄目な…」

望「さっそく見つけました 彼らです」

男1「────!!」

男2「─────!?」

奈美「……あれ?普通にお洒落じゃないですか」

奈美「しかもちょっとイケメーン」

あびる「彼らのファッションのどこが駄目なんですか?」

望「彼らは……」


男1「私って本当にバカ!」

男2「サヤカちゃん(笑)」


望「ファッションオタクなのです!!!」

千里「そっちのファッションかよ!」


望「オタクファッションではなくファッションオタク……」

望「世の中には「それは変だろ」と思われる趣味を 周りがやっているからという理由で肩書き欲しさに始める者がいるのです」

望「そう……正にファッションの様に趣味を着る者が!!」

男1「ミサカハオレノヨメ!!」 男2「クロコハオレノヨメ!!!」

晴美「そういやファッション雑誌にアニメ特集とか組まれてたなぁ……」どよんど

男1、男2「オシャレだろ?オシャレだろ!?」ずいっ

奈美「ひぃっ!」

望「オシャレじゃありません!!ダメファッションです!!」


男「ぬこー!ぬこ可愛いよぬこー!!」だきっ

猫「にゃー」

あびる「わぁ…!」ぱぁぁぁ

男「なぁ可愛いだろ!ぬこ!!ぬこ可愛いだろ!!」

千里「彼は?」

望「ファッション愛猫家です」

望「猫を可愛がる事で優しい自分をアピールする典型的なダメファッション!!」

奈美「うわぁ…良くいるこういう人……」

望「あと その生き物は「ぬこ」では無く「猫」です」

男「オシャレだろ!?オシャレだろ!?」 猫「にゃー」

望「ダメファッションです!!」

望「あの…祝わってもらっといてなんですが……」

望「なんかショボくありません?」

奈美「それがですね……」しゃんら~

千里「みんな、おめかししようと『ドレス代』を奮発したら……」

あびる「すっからかんになっちゃいまして」

望「主役は私でしょう!!」ずがーん

あびる「新しく始まるあちらがオシャレだったのでつい」

木村カエレ「祝わってもらえるだけマシだろ」しゃんら~

奈美「そうですよ……そ・れ・に」

奈美「こーんなカワイイ格好見れたんだから良いじゃないですか!」くるりっ

奈美「女の子はオシャレしないと生きていけない生き物なのよ」ふふん

うざっ

望「ふん…オシャレ…オシャレねぇ………」

望「そのファッションは本当にオシャレなんですか?」

千里「は?」

常月まとい「先生 あっちに二人組のダメファッションが」ぬっ

望「いたんですか」

まとい「ずっと……」

キャーキャー!!!!!メセンクダサーイ!!!!!!コッチニモー!!!!!

イケメン1「……ふぅ」 イケメン2「……フンッ」

晴美「イケメンが……抱き合ってる!!」ふんばっ

望「ファッション男色家です!!」

望「腐女子にお近づきにならんが為 男同士でやたら絡むダメファッション!!」

イケメン1「キスとかフツーにするっしょ」

キャァァァァァァァァ!!!!!ワタシニモシテー!!!!!!

望「……なんだか…近寄り難い雰囲気ですね……」

まとい「それなら あちらにカジュアルなファッション男色家が」


男「あのさぁ……焼いてかない?(迫真)」

望「おぉ!これはカジュアルなダメファッション!!」

千里「喜んでんなよ!」

望「どうですか日塔さん 失笑モノでしょう ダメファッションは」

奈美「うぅ…確かに……でも!」

奈美「私はダメファッションなんか着てません!!」

千里「そうかしら。」すうっ

奈美「ひっ」

千里「奈美ちゃん、最近アナタ……」

千里「あのチャンネル観てる?」

奈美「うっ!いや…そんなには……」

望「おやおやぁ?日塔さん……ひょっとして」

望「ファッション右翼ですかぁ?」ぷぷ

奈美「ち…違う!たまたま8チャンに面白い番組が無いだけで…」

千里「誰も8チャンなんて言って無いでしょう。」

奈美「ぬがっ」

あびる「割と普通の事だから気にする事無いよ」

奈美「普通って言うなぁ……」ずーん

望「一般人の日塔さんですらこの始末……まさに一億総ダメファッション時代ですよ!!」

望「やる気が出ないだけでしっかり働いてるファッションニートとか!」

店員「マジニートだわー」

望「スった額を自慢するファッションギャンブラーとか!!」

大学生「やっぱガロは駄目だわー」

望「本当にオシャレですか!?」

・肩書きの為に通信空手を習うファッション武道家
・軽装で登り遭難するファッション登山家(山ガール)
・教室内でわざと音が漏れる様に洋楽を聴くファッション音楽通
・抱かれた男の数を自慢するファッション大人の女
・持ち上げられてる作品は絶対に褒めないファッション評論家
・写真を見るだけで体調が悪くなるファッション霊能者
・コンポジット接続をするファッション家電好き
・悪口を言うだけのファッションドS
・日本人のフリをしてナンパするファッション日本人
・ネットに駄文を垂れ流すファッション小説家
・お笑い、フィギュア、温野菜、ゲーム、ワンピースが大好きです!→ファッション奥さん


望「ちなみにダメファッションを着ている者たちを 業界では『D-boy』と呼びます」

千里「どこの業界だ!」

晴美「ワタナベエンターテインメントに怒られんだろうか」

望「周りに流されるだけでなく自分の好きな物を着る事が大事なのです」

望「私のように」ふふん

奈美「……」いらっ

千里「でも先生だってお召しになってるじゃないですか、ダメファッション。」

望「私が……?一体何を…」


千里「ファッション絶望。」

望「   」

望「なんてことを!!」

あびる「たしかに 先生ただの構ってちゃんだもんね」

奈美「さっきだって「絶望した!」って言わなかったし」にやにや

晴美「男のメンヘラは痛いですよぉ?」にやにや

望「そ…そんな……死んでやるぅ!!」だっ

千里「ハイ、それも。」

望「へ?」

千里「ファッション死にたがりでしょう。」

千里「死ぬ気、ゼロでしょう。」

望「何を馬鹿な…違いますよ!!私は……」

千里「違うのなら死んでみなさい。」

望「いやぁ…今は気分じゃ……」

千里「ファッション死にたがりでは無いと言うのなら証明を!!」ごごごごご

望「いや…その……私は…」あたふた

千里「さあっ!」ずいっ

望「ひぃやう!」


風浦可符香(P.N)「ファッションだったら 着こなしちゃえば良いんですよ」

望「風浦さん!!」

千里「着こなす……?」

可符香「はい!似合ってないから叩かれるんです!!」

可符香「ファッションと見た目が合ってればそこまで腹も立ちません!」

可符香「例えば同じファッションオタクの台詞でも……」


ブサイク「今期はハズレばっかだな(笑)」

万世橋くん「毎期言ってるじゃねーか」

イケメン「いやぁでも……今期はハズレばっかだよ(笑)」

万世橋くん「  」むかっ

万世橋くん「お前にアニメの何がわかるんだ!!」ぐわ


可符香「ね?」

望「確かに…イケメンが言うと馬鹿にしてる感がありありですね……」

あびる「逆にファッション料理好きが不細工だと許されない風潮」

可符香「着こなしちゃえば叩かれない!」

可符香「先生は実家が裕福で無駄に美青年だから ファッション絶望が似合わず叩かれるんですよ」

望「な…なるほど……あぁ…私の実家が裕福で無駄に美青年なばっかりに……」

奈美「あってるけど腹立つ」

まとい「絶望先生を名乗る以上 形だけでも着こなさないとタイトルに偽りありと訴えられてしまいます」

望「名乗った覚えは無いのですが……着こなすったって一体どうすれ良いのでしょう……」

可符香「んーそうですねぇ……」

木野国野「サイズを合わせれば良いんですよ!」ずももももももももも

望「木野く……うわっ!」

望(化け物のような服……普通にダメファッション!!)ファ、ファッションモンスター…

木野「探せば必ずあるはずですよ 先生にぴったりのサイズの絶望が!」

望「な…なるほど……文字通り『身の丈』に合ったファッションという事ですか…!」

木野「その通り!!さ!案内しますよ!」

望「案内?どこに?」

木野「新しく出来たお洒落なブティックへ行きましょう!!今から!!」ずもももももも

望「その格好でですか!?嫌だー!!一緒に歩きたくないー!!!」

木野「何言ってるんですか!行きますよ!」しゅるんぱし

望「なんで服にそんな機能が!!嫌だぁぁぁぁ………」ずるずるずる



あびる「私達はどうしようか」

奈美「少し待ってから行こう……」

~ブティック・泥棒と伯爵~

根津美子「いらっしゃいませ」

丸内翔子「ごゆっくりお選び下さい」

望「また貴女達は……」

木野「頼んでおいた物を」

美子「こちらですね」

ぼろっ

望「な…何ですか……このみすぼらしいジャージは……」

美子「ブランド『NEET』三年目のヴィンテージジャージで御座います」

望「ニートって……」

木野「さぁ!試着してみて下さい!!」

─────……

望「どう…ですか……」よれっ

翔子「まぁ!お似合いですよ!!」

美子「サイズもピッタリ!これは素晴らしいですわ!」

木野「どうです先生 今の気持ちは!?」

望「うぅ……将来が不安だよ……怖いよ……」がたがた

望「このまま親が死んだら死ぬしかない……嫌だ……」がたがた

木野「そ…想像以上に似合ってしまった……」


カランコローン

奈美「どう?先生絶望し……うわっ」

望「外でたくないよ…」がたがた

千里「カンペキに着こなしてるわね……。」

可符香「これなら堂々と絶望先生を名乗れるね」

晴美「名乗れるけどこれは……」

望「人と話したくないよ……怖いよ……」がたがた


あびる「でも本当ジャージ似合ってる」

奈美「うん こんな大学生いるいる」

望「嫌だよ働きたくな……ハッ!私は何を!!」

可符香「おめでとうございます!素晴らしい絶望感でした!!」

望「皆さんいつの間に!み…見るな!!みすぼらしい私を!!」

加賀愛「あ…あの……私…電話で呼ばれて…その……すいません!!」だっ

望「加賀さんまで!」

関内・マリア・太郎「先生モ食い物足リナイノカ?」

大草麻菜実「あら?膝がほつれてますよ?後で縫っときますね」ふふっ

美子「これはヴィンテージの仕様で御座います」

カエレ「それにしても本当似合ってるな」

望「うぅ……」

望「生徒達にこんな姿を見られるなんて……」


望「絶望した……!!」

おぉー

千里「サイズ合わせるだけで、こんなにも変わるものなのね。」

美子「当店では他にもこんな商品を取り扱っております」

翔子「『KASHIRAモデル』のタトゥーシール……」

翔子「ファッションヤクザの中学生に人気の一品です」

中学生「これで学校ヤバくね?ヤバくね?」

翔子「こちらは『Dorfman Central』製のキャップ……」

翔子「水を掛けるとロゴの「TH」が「GY」に変わる仕様です」

奈美「らんまみたい……誰が買うの?」

翔子「ファッション野球好きのお客様に人気の商品となっております」

男「部長もジャイアンツファンでしたか!!」バシャッ

男「いやー本当に残念でしたねぇ……」

奈美「うぅ…涙ぐましい……」

カエレ「ん?これ良いじゃないか」ひょいっ

翔子「そちらは『K2DC』製のローラースケートで御座います」

カエレ「サイズぴったし!これ貰おうかな」

あびる「カエレちゃんローラースケート出来るんだ」

カエレ「トーゼン!私の居た国じゃ休日はみんなでスケートさ」ふふん

可符香「これはどんな人が買ってくんですか?」

美子「そちら ファッション外国人に大変人気の商品となっております」

千里「ド直球。」

カエレ「訴えるよ!!」

望「外国人が休日にスケートやってるイメージありますけどね……」


音無芽留「……」じぃ~~

美子「そちらはファッション巨乳御用達『堕天使のブラ』で御座います」

美子「お客様に丁度のサイズかと…」くすっ

芽留「……」めるめるめるめる

『もう買わねぇよタコ!!』

望「それにしても…ニート三年目の絶望が私に合うなんて……本当に絶望した……」はぁぁぁ…

奈美「うわぁ…真に迫ってる」

望「…じゃ そろそろ着替えて……」

千里「駄目です。」

望「 え 」

千里「着替えたら、「ファッション絶望先生」になっちゃうでしょ。」

望「いやしかし!このままではあまりにも」

千里「言い訳無用!!絶望先生を名乗る以上その格好で居てもらいます!」

望「えぇぇー!!!そんな……それなら死んだ方がマシだ!!」

千里「……またファッション死にたがりですか。」

望「……ハッ」

千里「その死にたがり…サイズが……合ってないんじゃないかしら…?」

望「あの…その……」


美子「それなら こちらなど如何でしょう」すっ

翔子「『The Bull of Perillus』のNEWモデルで御座います」

美子「自ら命を断てない死にたがりのお客様にはお似合いかと」

千里「サイズもぴったりね……。」きっ

ファラリスの牡牛「モォォォォォ!!」ボォォォ

望「ヒィー!!既に先客が!!だれ!」

千里「さぁ先生、袖を通してみて……。」ぱかっ

望「まっぴら御免です!!死に場所くらい自分で選びまーす!!」だっ

千里「待ちなさい!!」

可符香「先生 こっちです!!」くいっくいっ

望「試着室?そんなとこに入ったら……」

可符香「鏡が回転して隠し通路に繋がってます!」

望「おぉ!都市伝説は本当だったのですね!!」

望「これならば彼女から逃げ切れむぐっ」

男1「コイツデ最後カ!?」

男2「早ク船乗セロ!」

ボォォォーーーーーッ

  出   港

望「─────ん…ここは…」むくり

男「オマエ教師カ」

望「えぇ…そうですけど…あのこの船は何処に……」

男「教師ナラバ素質アリダ……」

男2「ソウダナ…アリダ……」

男3「歴史ノ授業ヲシテミロ……」

望「え?ちょ…ちょっと貴方達─────」


~数日後~

奈美「まだ先生見つからないの?」

あびる「まぁいつも通りひょっこり帰ってくるでしょ」

TV『またしても──で大規模なデモが起こっております!』

奈美「…ん?あれ!?テレビに映ってるの先生じゃない!?」




望『国旗をー!燃やセヨーー!!』

国民『セヨー!!』

望『住民票をー!よこセヨーー!!』

国民『セヨー!!』


奈美「……」どよんど

可符香「まぁ…先生ったらすっかりファッションリーダー」

千里「反日ファッションは着こなしちゃ駄目だろ!!」


マ太郎「あの国は もはやファッションじゃなくて民族衣装ダロ」

おわり

奈美「一番人気のファッションはなんなのだろうか」


千里「そらワンピースでしょう」

小森霧「ワンピース」

あびる「ワンピースかな」


奈美「やっぱワンピースが人気なんだ」

望「ファッションの話ですよね」

おわり

可符香「はい!似合ってないから叩かれるんです!!」

可符香「ファッションと見た目が合ってればそこまで腹も立ちません!」

可符香「例えば同じファッションオタクの台詞でも……」


ブサイク「今期はハズレばっかだな(笑)」

万世橋くん「毎期言ってるじゃねーか」

イケメン「いやぁでも……今期はハズレばっかだよ(笑)」

万世橋くん「  」むかっ

万世橋くん「お前にアニメの何がわかるんだ!!」ぐわ


可符香「ね?」

望「確かに…イケメンが言うと馬鹿にしてる感がありありですね……」

あびる「逆にファッション料理好きが不細工だと許されない風潮」

可符香「着こなしちゃえば叩かれない!」

どーでも良いけど今日は糸色先生の誕生日なんですよ
逆算してクリスマスに仕込まれた先生の

今日誕生日の人おめでとう
おやすみなさい

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