ミカサ「私達は家族」(111)

ミカサ「だからエレン、困った事があったらいつでもお姉ちゃんを頼って」

エレン「いつからお前は俺の姉になったんだよ…」

アニ「私達が家族になった日からだろ」

エレン「アニ……ん?いまなんて…」

クリスタ「エレンは私達の大事な弟なんだから、あんまり無茶な事しないでね」

エレン「え?」

ユミル「そうだぞエレン。クリスタを悲しませるような事したら私が許さねえからな」

エレン「ユ…ユミル…?」

ユミル「姉を呼び捨て…。エレン…お前随分偉くなったな」

エレン「え?え?」

サシャ「エレン!お姉ちゃんにパンを譲ってください!」

エレン「……お…お姉…ちゃん?」


ミカサ「なにエレン?」

アニ「なに?」

クリスタ「どうしたの?」

ユミル「なんだよ?」

サシャ「なんですか?」


エレン「………どういう事なんだ…」





みたいなね

ーーーーァァァァァ!!

アルミン「?」

エレン「アァァァァルミィィィィン!!!」

アルミン「うわぁぁぁぁぁ!!??」

エレン「アルミン!!アルミンアルミンアルミン!!!」

アルミン「!?!?なに!?なんなのエレン!?」







エレン「ミカサ達がおかしくなった!!」

アルミン「お、おかしくなった?…ってかミカサ達?ミカサじゃなくて?」

エレン「ミカサがお姉ちゃんだとか言い出したらアニが私達は家族でクリスタが大事なユミルが呼び捨てすんなって!!」

アルミン「全然わからないよ!!」

エレン「あいつら俺のお姉ちゃんだとか言い出したんだよ!!」

アルミン「………」

エレン「………」



アルミン「…で?」

エレン「……いや…で?って…」

アルミン「…えっと、もしかして子供扱いされるのが嫌ってこと?」

エレン「え…いや、そうだけどそうじゃなくて…。あいつら俺の事、本当の弟みたいに言いやがるんだよ」

アルミン「……一体どうしたのエレン?」

エレン「え…」

アルミン「確かにミカサ達とエレンは血は繋がってない。でも血の繋がりだけが家族じゃない…って、いつもエレンが言ってるじゃないか」

エレン「……俺が?」

アルミン「うん」

エレン「……そっか…そうだよな!血が繋がってなくたって、俺達が本当の家族なのに変わりはないよな!」

アルミン「うん!!」








エレン「ってぇ!!だから家族じゃないんだって!!」

アルミン「エレン…何でそんな事言うの!?」

エレン「アルミン!姉だったかどうかはともかく、確かに俺とミカサは家族だ。それは認める!」

アルミン「…うん」

エレン「でもアニやクリスタやユミルやサシャは俺の家族じゃなかったはずだ!!!」


ーーガタッ!!

エレン「!?」

アルミン「あ」





ミカサ「……エレン…」

アニ「………」

クリスタ「………」

ユミル「………」

サシャ「………」

寝る

エレン「お、お前ら…聞いてたのか…」

ミカサ「エレン…私をお姉ちゃんだと認めてくれてるのはとても嬉しい」

エレン「認めてねぇよ!!家族だって言っただけだろ!」

ミカサ「でも、アニ達だって大事な家族。お姉ちゃんじゃないなんて…そんな事言ってはいけない」

エレン「だからそもそも家族じゃない…って、お前が一番知ってるはずだろ!?」

ミカサ「…?私達はみんな家族だけど…」

エレン「お前なに言って…」



アニ「昔は、お姉ちゃん!…って、いつも嬉しそうに抱き着いてきたのに…」

エレン「…は?」

クリスタ「大きくなったら絶対お姉ちゃん達と結婚する!…って言ってくれてたのに…」

エレン「え」

ユミル「…そういえば、訓練生になってから全然甘えてくれなくなったよな」

エレン「あ、甘え?」

サシャ「恥ずかしがってるんですか?」

エレン「いや、あの…恥ずかしいとかじゃなくて…」

アニ「じゃあなんで甘えてくれないの?」

サシャ「遠慮なんてしないで、お姉ちゃん達の胸に飛び込んできていいんですよ?」

エレン「だ、だから…」

ユミル「もしかして、私達が嫌がるとでも思ってんのか?」

クリスタ「そうなのエレン?」

エレン「ちょ、ちょっと待て!そもそもお前らは俺の姉なんかじゃな…!」


アルミン「そうか、分かったよエレン!」

エレン「ア、アルミン、やっと理解してくれたのか!」

アルミン「うん。君は周りの目を気にするあまり皆に甘えられず、今までずっと我慢してたんだね」

エレン「違うって」

アルミン「そして段々ストレスが溜まってきたエレンは、ミカサ達が姉だと言うことを無意識の内に忘れようとしているんだよ!」

ミカサ「…!そうだったのエレン!?」

エレン「え…いや……そう……なのか…?」

アルミン「間違いないよ!」

エレン(そうなのか…。ミカサ達は本当に俺の姉だったのか…)



……ギュ…

エレン「!?」

ユミル「ごめんなエレン。気づいてやれなくて…」

エレン「は…離せよ!なに抱き着いて…」

サシャ「もういいんですよエレン」

エレン「サ、サシャ?」

サシャ「サシャお姉ちゃんです」

エレン「………」

サシャ「お姉ちゃんです!」

エレン「お…お姉ちゃん…」

サシャ「よくできました!」ギュー

エレン「や、やめろよ!」

ミカサ「エレン。サシャが言うようにもう無理しなくていい」

エレン「え…」

アニ「今まで我慢してきた分、思いっきり甘えていいんだよ」

エレン「アニ…」

アニ「お姉ちゃんだから」

エレン「……ハァ…。…アニお姉ちゃん…」

アニ「うん」

クリスタ「これからはいつでもお姉ちゃん達に甘えていいからね!」

アルミン「よかったね!エレン!」



エレン「いや、やっぱおかしいだろ!!」

ミカサ「エレン、私にしてほしいことがあればなんでも言って」

アニ「久しぶりに膝枕してあげようか?あんた好きだったもんね」

クリスタ「わ…私にも何かしてほしいことないかな?」

ユミル「ほらエレン。お姉ちゃんにギューってされてる気分はどうだ?」

サシャ「エレンの為だったら私のパンあげてもいいですよ!」

アルミン「みんな優しいなぁ」



エレン「ふざけんな!こんなのありえねぇって!」

ーバッ

ユミル「うぉっ!?」

エレン「俺に姉なんていない!!」

ーダッ!

アルミン「あ…エレン!?」

ミカサ「………行ってしまった…」

アニ「…膝枕じゃ嫌だったのかな……」

ユミル「わ、私やりすぎたか?」アセ

サシャ「エレン……スープのほうがよかったんですかね…」

クリスタ「もしかして私たちのこと、嫌いになっちゃったのかな…」

ミカサ「ッ!」

アニ「………」

ユミル「な、何言ってんだよク、クリスタ。あ…あいつがわた、私達のこときら…嫌いになるわけが……」

サシャ「……わけが?」

ユミル「…あってもおかしくないよな…」

クリスタ「うぅ…」

アルミン「……ハッ!そうか分かったよみんな!」

ミカサ「アルミン?」

サシャ「何が分かったんですか?」


アルミン「さっきクリスタはこう言ったよね。エレンは昔、大きくなったらお姉ちゃん達と結婚するって言ってたって」

クリスタ「う、うん」

アルミン「多分だけど、最近になってエレンは姉弟じゃ結婚できない事に気づいちゃったんじゃないかな?」


アニ「!!」

ユミル「おいおい、小さい頃の話だぞ?本気なわけ…………まさか本気だったのか?」

ミカサ「少なくとも私は本気で待ってた」

ユミル「!?」

アニ「私も本気だったんだけど…」

ユミル「お前も!?」

クリスタ「わ…私は…エレンが本気だったら嬉しいなって…」

ユミル「な、何考えてんだお前ら!?私達は姉弟だぞ!?」

サシャ「でも、血は繋がってませんよ?」

ユミル「あ……い、いや、でもだな…」



アルミン「そうだよ!皆は姉弟だけど血が繋がってるわけじゃない。だから結婚できる!」

ミカサ「できる」

アニ「…できる」

クリスタ「で、できる」

サシャ「できます!」

ユミル「えぇぇぇ…」

一方その頃、エレンは…



ーァァァァァ!!

ライナー「?」

エレン「ライナーァァァァァ!!!」

ライナー「うおぉぉぉっ!!?」

エレン「頼むから助けてくれぇ!!」

ライナー「!?!?」



ーーー
ーー

ライナー「…ふむ、ミカサ達がお前のことを弟だと言ってるわけか…」

エレン「そうなんだよ!俺に姉なんていないのに…なぁライナー、何とかして」

ライナー「お兄ちゃんと呼べ、お兄ちゃんと」

エレン「!?!?!?」

ライナー「まぁ、とりあえずだな。ミカサ達がお前の姉だというのは本当のことで…」

エレン「おいライナー…」

ライナー「お兄ちゃんだって言ってるだろう!!」

エレン「お兄ちゃんってなんだよ!?ライナー、お前も俺の家族だって言いたいのか!?」

ライナー「当たり前だろう?兄弟なんだからな」

エレン「………嘘だろ……」

ライナー「…ふむ、ミカサ達がお前のことを弟だと言ってくると…」

エレン「そうなんだよ!俺に姉なんていないのに…なぁライナー、何とかして」

ライナー「お兄ちゃんと呼べ、お兄ちゃんと」

エレン「!?!?!?」

ライナー「まぁ、とりあえずだな。ミカサ達がお前の姉だというのは本当のことだ…」

エレン「おいライナー…」

ライナー「お兄ちゃんだって言ってるだろう!!」

エレン「お兄ちゃんってなんだよ!?ライナー、お前も俺の家族だって言いたいのか!?」

ライナー「当たり前だろう?兄弟なんだからな」

エレン「………嘘だろ……」

ちょっと訂正した

ライナー「なんだ?もうお兄ちゃんって呼ぶのは流石に恥ずかしいか?」

エレン「………ライナー兄さん…」

ライナー「おお…なんか新鮮だな、その呼び方」

エレン(まじかよ……)


ライナー「で、話を戻すがな。ミカサ達は確かにお前の姉で俺の妹達だぞ?」

エレン「………そだ…」

ライナー「エレン?」

エレン「そんなの嘘だ!!」

ライナー「うおっ!?」

エレン「ミカサ達が本当に俺の姉で…しかもライナーは兄ちゃんだって言うのか!?」

ライナー「お、なんだ。やっぱり兄ちゃんって呼びたかったのか」

エレン(だとすると他の奴らも…!?)

ベルトルト「あれ?どうしたのライナー」

エレン「!」

ライナー「おう、ベルトルト。実はエレンが…」

エレン「ベルトルト!!」

ベルトルト「うわっ!?」

ライナー「エレン!さっきからうるさいぞ。もう少し静かにし…」

エレン「ベルトルトは俺の兄貴なのか!?違うよな!?違うって言ってくれ!」

ライナー(兄貴か…それもいいかも知れないな)

ベルトルト「な、なに言ってるんだいエレン。僕が君の兄なわけないじゃないか」

エレン「本当だな!?嘘じゃないんだな!?」

ベルトルト「うん、だって僕の弟はアルミンだからね」

エレン「はぁぁぁぁ!?」

ライナー「エレン…頼むからもう少し静かにだな…」

エレン(ベルトルトとアルミンが兄弟だって!?そっちは予想してなかった!)

エレン「………ちなみにコニーとジャンは?」

ベルトルト「…二人とも僕の弟…だけど…」

エレン「うわぁぁぁぁぁ!!!」バンバン

ライナー「エレン!?一体どうしたんだ!?」

エレン「うわぁぁぁぁぁ!!!」バンバン

ライナー「落ち着けエレン!」

エレン「………」ピタッ

ライナー「……エレン?」

ベルトルト「ど、どうしたの?…大丈夫?」

エレン「…なんだ…」

ライナー「ん?

エレン「これは悪い夢なんだ……そうだ…きっとそうに違いない…」

ベルトルト「ね、ねぇライナー。エレンは一体…」

ライナー「お、俺にもわからん」

エレン「………」フラッ

ライナー「!?おいエレン!どこに行く気だ!?」

エレン「寮に戻って寝る…」

ライナー「……そうか…疲れているようだし、ゆっくり休め。教官に俺から説明しておくから」

エレン「……さんきゅ…」フラフラ

ライナー「……エレン…」

ベルトルト「………」

寮に戻る途中

エレン「………」フラッフラッ

ミーナ「お兄ちゃん…?」

エレン「………」ピタッ

ミーナ「だ、大丈夫?なんかふらついてない?」

エレン「…お前は妹か、ミーナ」

ミーナ「へ?」

エレン「何でもない…じゃあな…」

ミーナ「ちょ、ちょっとお兄ちゃん!?」



………
……

エレン「………」フラッフラッ

マルコ「あ、エレ…」

エレン「俺に話しかけんなぁ!!」

マルコ「えぇぇぇ!!?」

エレン「くそっ!」ダッ



マルコ「…僕…何かしたかなぁ…?」



ーーー
ーー

じゃあの

男子寮

エレン「早く寝よう…目が覚めたらきっといつもの皆に戻ってるはずだ…」

エレン(…もし戻ってなかったら俺は…)

ガチャ

ミカサ「お帰りなさい、エレン」

エレン「あぃえぇぇ!!?」

ミカサ「エレン?」

エレン「なんでお前がいるんだよ!?ここは男子寮だぞ!?」

ミカサ「私達は姉弟だから問題ない」

エレン「だから姉弟じゃねぇっての!ほら、早く出てけ」

ミカサ「エレン、ベッドは私が暖めておいた…ので、一緒に寝よう」

エレン「………」

ポイ

ミカサ「あう…!」

エレン「俺は疲れてるんだ!一人にしてくれ!」

ミカサ「エ…エレ…」

バタン!!





ミカサ「………恥ずかしがらなくてもいいのに…」

ドサッ…

エレン「……もう本当…いろいろ疲れた…」

「エレン、ドアを開けてほしい」

エレン「お前が俺の姉じゃなくなったらな」

「なら今すぐ結婚しよう…!」

エレン(意味わかんねぇよ…)

エレン「……目が覚めたらいつものミカサに会えますように…」



エレン「………zzz」

………
……

………………………

……エレン…


エレン「ん……zzz」


起きろ…エレン…

エレン「んん………んあ?」


ジャン「おっ、やっと起きたか」

エレン「……ジャン?」

ジャン「ったく、いつまで寝る気だ?もう朝だぞ、早く食堂に行こうぜ」

エレン「お…おう…?」

ジャン「よっ…と…」

エレン「……ジャン…」

ジャン「ん?なんだ?」

エレン「…お前はベルトルトの弟だったりするのか?」

ジャン「……何言ってんだお前、まだ寝ぼけてんのか?」

エレン「ど、どうなんだ!?違うのか!?」

ジャン「違うに決まってんだろ。俺に兄弟なんていねぇよ…っつか、お前も知ってるだろが」

エレン「……お、おう…そうだよな」

エレン(みんな元に戻ったのか…?…いや、安心するにはまだ早い)

ジャン「…大丈夫かお前?」

エレン「どうだろうな…」

ジャン「おい」

エレン「は、早く食堂に行こうぜ。ミカサも待ってるだろうしな!」ダッ

ジャン「あ、おい待てよエレン!」

食堂

ガヤガヤ

ミカサ「あ…エレン、おはよう」

エレン「ミカサ!お前は俺の姉じゃないよな!?」

ミカサ「え?」

ジャン「エレンお前…姉がほしかったのか?」

エレン「違うよなミカサ!?お前は俺の大事な家族だけど、姉ではないよな!?」

ミカサ「エ、エレン…私を大事に思ってくれているのは嬉しい。でも…その…あ、あまり大きな声で言うと…皆に聞かれてしまって恥ずかしい…」

エレン「そんなことはどうでもいい!大事なのはお前が俺の姉かどうかってことだ!」

ミカサ「…ごめんなさい。私はエレンの姉ではない」

エレン「………」

ミカサ「えっと……で、でもエレンが望むのなら私はエレンの姉になっても」

エレン「ならなくていい!お前は今のままが一番だ!」ダキッ

ミカサ「エ…エレン…恥ずかしい…」

ジャン「何なんだこのやり取り」


エレン(やった!元のミカサだ!悪夢は終わったんだ!)

エレン「やった!やったぞぉ!」

ジャン「なにをやったかは知らねぇけど…よかったなエレン」

エレン「ああ!本当によか……」

エレン(……あれ?)

ジャン「…?」

ミカサ「エレン…あったかい」ギュゥゥゥ

エレン「…なぁ、ジャン」

ジャン「今度はなんだ?」

エレン「お前って俺とこんな風に喋ってたっけ?」

ジャン「はぁ?」

エレン「いや、なんか仲良くなってないか?」

ジャン「親友なんだから当たり前だろ」

エレン「親友!?俺とお前が!?」

ジャン「…俺はそう思ってたんだが…違うのか?」

エレン「え、えぇぇぇ…」

エレン(やばい、すげぇ嫌な予感がしてきた)

「朝からうるさいなぁ……って、エレン!?き、君はなにをやってるんだ!!」

エレン「え?」

アルミン「な…なに食堂でいちゃいちゃ…ミ、ミカサから離れなよ!」

ジャン「あーあ、朝から面倒なのが来やがった」

エレン「ア、アルミン?」

アルミン「早く!早くミカサを離せ!」

エレン「お…おう…」パッ

ミカサ「あ…」

アルミン「ミカサ大丈夫?変なことされてない?」

ミカサ「アルミン」

アルミン「なに?」

ミカサ「余計なこと言わないでほしい」

アルミン「」

ジャン「ははっ、相変わらずだな」

エレン「」

ジャン「…なんでお前が絶句してんだよ」

エレン「……アルミン…」

アルミン「なに?ってか気安く話しかけないでくれないかな」

エレン(間違いない、俺はまだ悪夢を見てるんだ)

じゃあの

エレン「話しかけないでって…お、俺達親友だろ!?」

アルミン「僕が君と親友?なに気持ち悪いこと言ってるの?そんなことあるわけないよ」

エレン「い、一緒に外の世界に行こうって約束したじゃねぇか…」

アルミン「……え?」

エレン「お前と俺とミカサの三人で遊んでる時…よく外の世界の話を聞かせてくれただろ?」

ジャン「は!?」

ミカサ「?」

アルミン「エレン…僕をからかってるの?」

エレン「いや、からかってなんかいな…」

アルミン「君はシガンシナ出身。僕の出身はトロスト区だ」

エレン「……嘘だろ…?」

ジャン「…昔よく三人で遊んでたのはお前とミカサと……俺だ」

エレン「はぁ!?お前トロスト区出身だろ!?」

ジャン「お前本当どうしちまったんだ?俺もお前と同じシガンシナ出身だ」

エレン「ミ、ミカサ…」

ミカサ「ジャンの言ってる事は本当。アルミンと知り合ったのは訓練兵になってから」

エレン「そ…そんな…」

アルミン「それよりなぜ君が…僕が外の世界に行きたいって事を知ってるんだい?ミカサ以外誰にも話したこと……ッ!もしかしてミカサ…!?」

ミカサ「え?」

アルミン「君がエレンに教えたの!?」

ミカサ「……私…アルミンに外の世界の話なんてしてもらってない…と思う…」

アルミン「したよ!ってかいつも夜にしてるじゃないか!」

ジャン「そうなのか?ミカサ」

ミカサ「…ごめんなさい、覚えていない」

ジャン「だってよ」

アルミン「」

エレン「だ、大丈夫かアルミン?」

アルミン「ッ!じゃあなんでエレンが知ってるの!?」

エレン「いや…なんでって言われても…お前が話してくれたんだけど…」

アルミン「…僕は君にそんな話しをした覚えはないし、君と遊んだこともない。親友だなんてありえる訳がない」

エレン「………そうか…」

アルミン「……と、とにかく、あまりミカサにくっつかないでほしい。僕が言いたいのはそれだけだけだよ」

ジャン「お前にそんなこと言う権利ねぇだろ」

アルミン「うるさい…じゃあまたね、ミカサ」

ミカサ「……また…」



………
……

……………………

エレン「………グスッ…」

ミカサ「…エレン?」

ジャン「なに泣いてんだよ」

エレン「大事な親友を無くした…」

ミカサ「アルミンのこと?」

エレン「……ああ…」

ジャン「お前、変な夢でも見たんじゃねぇのか?あいつが誰かと仲良く遊んでるとこなんて想像できねぇよ」

エレン「…なんでだよ?」

ジャン「だってあいつ周りから浮いてんだろ。外に行きたがってる奴なんてあいつぐらいだしな」

エレン「俺だって行きてぇよ!!」

ミカサ「!」

ジャン「……お前本当にエレンか?」

エレン「当たり前だろうが!」

ジャン「……お前さ、俺との約束覚えてるか?」

エレン「グスッ…約束ってなんだよ…」

ジャン「一緒に憲兵団に入って内地に行こうって約束だよ」

エレン「…そんな約束は知らねぇ」

ジャン「おいおい…」

ミカサ「エレン、もしかして熱でもあるの?」

エレン「……熱なんてねぇよ」

エレン(……ミカサが姉じゃなくなったのはよかった…けど、アルミンが親友じゃなくなっちまった)

エレン「その代わりが…」チラ
ジャン「?」

エレン(よりによってジャンかよ…いや、別に嫌じゃねぇけど……いや、やっぱ嫌だな)

エレン「………アルミン…」

ーーー
ーー


その日の夜

アルミン「…………」

ーーーーーーーーー


エレン「い、一緒に外の世界に行こうって約束したじゃねぇか…」


ーーーーーーーーー



アルミン(…彼は何を言ってるんだろう。一緒に外の世界になんて約束…)

アルミン「……一緒に…かぁ…」

うぁぁ…ジャンの台詞ミスったな…

訂正するわ。

ごめん、修正がややこしくなるから

>>67

アルミン「それよりなぜ君が…僕が外の世界に行きたいって事を知ってるんだい?ミカサ以外誰にも話したこと……ッ!もしかしてミカサ…!?」

って文を

アルミン「それよりなぜ君が…僕が外の世界に行きたいって事を知ってるんだい?君にそんな話したこと……ッ!もしかしてミカサ…!?

に脳内変換してくれ。

すまねぇな

エレン「…絶対約束したって」

アルミン「うわぁ!!?」

エレン「よっ、アルミン」

アルミン「お…脅かさないでよ…って、だから気安く呼ばないでって…」

エレン「別にいいだろ。俺達親友なんだし」

アルミン「親友じゃない!」

エレン「…なぁ、お前って他の皆と仲良くないのか?」

アルミン「いきなり何を…君も知ってるはずだろ。僕が周りの皆から浮いてるって…」

エレン「いや、俺は今朝ジャンから聞いて初めて知ったけどな」

アルミン「……外の話をする人なんて、ここじゃ僕だけだ」

エレン「………」

>>70のジャンの台詞は

ジャン「だってあいつ周りから浮いてんだろ。壁の外の話する奴なんてあいつぐらいだしな」


みたいな感じに訂正で…

アルミン「訓練兵のほとんどは憲兵団に入って内地に行くのが目標だ。外の世界に行きたい…なんて思うのは僕だけだよ…」

エレン「……あのさ、もう一回聞くけど…俺達本当に約束とかしてないんだよな?」

アルミン「…してないよ」

エレン「じゃあさ…今ここで約束しよう」

アルミン「え…?」

エレン「お前が外の世界に行く時は俺も一緒に行く。で、二人でいろんな所を探検しようぜ」

アルミン「探検って…壁の外は巨人だらけだよ?探検なんかできな…」

エレン「だからまずは調査兵団に入って巨人を駆逐しないと…だろ?」

アルミン「…本気で言ってるの?」

エレン「ああ、本気だ」

アルミン「………」

エレン「…駄目か?」

アルミン「………」

エレン「………」



アルミン「………小さい時に…」

エレン「?」

アルミン「おじいちゃんが持ってた、外の世界の事が書いてある本を見付けてさ…すっごく夢中になって読んで…すぐ外の世界に行ってみたくなったんだ…」

エレン「…へぇ」

アルミン「でね。その頃の…周りにいた友達にも外の世界の話を聞かせてみたんだ」

エレン「…うん」

アルミン「そしたら皆から虐められるようになった。異端だって…」

エレン(…そっか、そういや俺の知ってるアルミンも虐められてたっけ)

アルミン「でも…それでも、外の世界に行きたいって気持ちは変わらなかった。むしろ絶対に行ってやろうって思った」

エレン「おお、流石アルミンだな」

アルミン「でも、その時から今までずっと一人ぼっちになっちゃったけどね」

エレン「ミカサは?仲良さそうだったじゃねぇか」

アルミン「あれで仲が良さそうに見えるなら僕は君を殴らないといけないよ」

エレン「す、すまん」

アルミン「まあでも仲は良いほうなのかな?…ミカサだけは他の皆と違って僕に優しく接してくれたんだ」

エレン「で、好きになっちゃった訳か」

アルミン「………」ジー

エレン「悪い、冗談だ」

アルミン「まあ、好きなのは確かだけどさ」

エレン「お?」

アルミン「ミカサは君にいつもべったりで…」

エレン(それも変わんないのか…)

アルミン「あ……と、とにかく。僕なんかと一緒にいたら君まで皆から白い目で見られるよ!」

エレン「別にいいよ。前からそうだったし」

アルミン「へ?」

エレン「それに、そういうことならミカサだって同じなんじゃないのか?」

アルミン「…皆の目には、ミカサは僕に懐かれて迷惑に思ってる…って風に見えるんじゃないかな」

エレン「なるほど、じゃあ明日から三人で…いや、ジャンもいるから四人か…四人で一緒に飯食ったりしようぜ」

アルミン「なんでそうなるの」

エレン「ん?いやほら、俺達親友になるんだし当然だろ?」

アルミン「親友になるなんて一言も言ってないんだけど…」

エレン「あぁもうめんどくせぇ」グイ

アルミン「!な、なに!?」

エレン「いつか一緒に外の世界を探検するって約束しろ」

アルミン「ちょ…て、手離して…」

エレン「じゃあ、離す変わりに約束な」

アルミン「ええっ!?」

エレン「ほら、約束するのかしないのか…どっちなんだ?」

アルミン「……うぅ…」

エレン「どっちなんだ」ジッ

アルミン「わ、わかったよ…約束するから離して…」

エレン「いや、親友になるって言わないと離さない」

アルミン「さっきと言ってる事違うよ!?」

エレン「じゃあ友達からでいいから」

アルミン「一緒だよ!!」

エレン「これ以上は譲らないからな」

アルミン「なにも譲ってくれてないよ!?」

エレン「ほら、手離さなくていいのか?」ギュ

アルミン「あぅぅ……わかったよ…と、友達になるよ…」

エレン「よし!今日から俺達は親友だ!」

アルミン「……もう突っ込まない…」



エレン「じゃあ、約束通り手離してやるよ」パッ

アルミン「あ……」

エレン「ん?どした?」

アルミン「……ううん、なんでもない…」

エレン「?」

エレン(…まあ、ミカサは元に戻ったしアルミンとも親友になれたし。とりあえずこれでいいか。…ジャンが親友になってるけど…これならまだ妥協できる)

アルミン「……エレンって強引なんだね」

エレン「ん?そうか?」

アルミン「そうだよ!女の子の手をいきなり…握るなんてさ…」



エレン「……………は?」

じゃあの

アルミン「あぅ…」

アルミン(な、なんかドキドキしてきたよ…)

エレン「な…なぁアルミン、今なんて言った?」

アルミン「だから、いきなり女の子の手を握るなんてって…」

エレン「お、おお女?ど、どこに女がいるんだよ…!?」

アルミン「…君の前にいるでしょ」

エレン「」

エレン(アルミンが…女だって…?)

アルミン「……どうしたのエレン?」

エレン「……は、ははは…冗談はよせよアルミン」

アルミン「冗談?」

エレン「お前が女だなんて…そんなのありえないだろ…」

アルミン「あ、ありえないってなに!?」

エレン「確かにお前は男にしては可愛い顔してる」

アルミン「か、可愛い……って男!?僕のこと男って言った!?」

エレン「言った、だってお前男だろ?」

アルミン「ひ、酷いよエレン!確かに僕は胸もそんなに無いし、女の子らしくないかも知れないけど…男だなんて言われた事一度もないよ!」

エレン「ははは…もういいってアルミン、俺をからかってるんだろ?」

アルミン「ーッ!!じゃあほら!」グイ

エレン「お、お…い…」

フニフニ

アルミン「………」

エレン「………」

アルミン「あぅ…。ちっ…ちっちゃいけどちゃんとあるでしょ…!」

アルミン(何やってるんだ僕はぁぁ!!?)カァァ

エレン「………」フニフニ

アルミン「あ…」

エレン「………」

アルミン「こ、これで僕が女だって分かってくれたよね」

エレン「………」フニフニ

アルミン「も、もういいでしょ!」バシッ!

エレン「………」

アルミン「うぅぅ…」

エレン「……なんか小さい柔らかい物があった…」

アルミン「小さい言わないでよ!」

エレン「ええぇぇぇ!?おい嘘だろ!?だってお前さっきミカサの事好きって言ったじゃねぇか!」

アルミン「ひ、人として好きって意味に決まってるでしょ!」

エレン「ふざけんなよ!お前が女とか聞いてねぇよ!!」

アルミン「聞いてないって何!?ってか、僕がミカサと一緒の寮なの知ってるでしょ!?」

エレン「はぁ!?お前ミカサと一緒の寮なの!?男が女子寮にいちゃ駄目だろうが!」

アルミン「だから僕は女だってば!!」

ギャーギャー

………
……

………………………

エレン「………」

アルミン「………」

エレン「……あのさ…」

アルミン「…なに?」

エレン「その……ごめん。お前のこと、ずっと男だって思ってたから…」

アルミン「………」

エレン「胸とか触っちまって…本当にごめん」

アルミン「……ぐすっ…」

エレン「!?…ほ、本当にごめん!俺が全面的に悪かった!」

アルミン「うっ…うぅ…」

エレン「お、俺にできることならなんでもするから!だから…頼むから泣かないでくれぇ!」



アルミン「…なんでも?」

じゃあの。

あ、そろそろこの悪夢からはおさらばしようと思うんだが

まだ女アルミン需要ある?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月09日 (土) 00:05:04   ID: iRH9rqWs

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