古畑「ミルキィホームズ……?」(208)

古畑「えー、トイズ……それは選ばれし者の心に膨らむ奇跡の蕾。
   トイズには色々な種類があるそうです。
   例えば五感強化のトイズ。んー、暗闇の中、美術品を盗むのに便利そうです。
   怪力のトイズ。警察に囲まれても強行突破できるでしょう。
   ダイレクトハック。どんなに強固なセキュリティもこれがあれば簡単に解除できます。
   他には……」

~深夜・農場~

ネロ「僕の農場を……」

シャロ「わたし達の農場です!」

エリー「ひどい……」

コーデリア「許せないわ、怪盗帝国!」

四人「ミルキィホームズ、出動です!」

ストーンリバー「お前たち、何だそれは!?」

ラット「探偵服に着替えるんじゃないのかよ!?」

20「ぴぎゃあああああああぁぁぁぁぁっ!!!」

――ドスバスゴスボスバキッ!

ネロ「ふう、どうだ思い知ったか!」

シャロ「わたし達の農場を荒らすなんて、怪盗だからってひどすぎます!」

コーデリア「お花~……私のお花……」

エリー「ナスさん……キュウリさん……」

シャロ「……あ」

ネロ「どうしたのさ」

シャロ「た、大変です……ラビットさんが息してません!」

コーデリア「えぇっ!?」

エリー「あ……他の二人も……」

ネロ「ちょっとちょっと、じゃあひょっとして僕たち……」

エリー「怪盗帝国の三人を……」

シャロ「殺しちゃったってことですかぁ!?」

コーデリア「ひいぃっ!!」

コーデリア「もうダメよ私たちは終わりなのよ
      夜が明けたら騒ぎになって警察が来て
      私たちの手には冷たい手錠がかけられて
      暗くて狭い牢獄に閉じ込められて
      世間からは人殺しと後ろ指を指されて失意と悲しみの中
      孤独に埋もれて眠るように死んで行くのよー♪」

シャロ「そんな……そこまでするつもりは無かったです……」

エリー「……ぅぅ」

ネロ「ねぇ……ちょっと待ってよ」

シャロ「?」

ネロ「これってさ、悪いのは怪盗帝国の奴らじゃない?」

エリー「ネロ……?」

ネロ「だってそうでしょ? アイツらが僕の農場をメチャメチャにしたのがいけないんじゃないか!」

シャロ「わたし達の農場ー」

エリー「それで……どうするの……?」

ネロ「僕たちは何も関係ない。そういうことにしちゃおうよ」

シャロ「ええー!? でもでも、それはー」

ネロ「じゃあシャロはこのままみんな逮捕されちゃってもいいの?」

シャロ「う、それは……」

エリー「でも……ここは私たちの農場だから……無関係って言っても……」

シャロ「そうですよ、信じてもらえないかも知れないですー」

ネロ「あーもう、だからそれどうにかする方法をこれから考えるんじゃないか!」

コーデリア「私たちは罪を犯した穢れし女神なのー♪」

ネロ「コーデリアも歌ってないで真面目に考えてよ!
   何かないの、僕たちが疑われずに済む方法ーっ」

コーデリア「そうだわ、死体を別の場所に運べばいいのよ!
      そうすれば私たちが疑われることはないわ!」

ネロ「でももうすぐ明るくなるし、三人もどこかに運ぶのは難しいんじゃない?」

シャロ「あ、じゃあじゃあ、こうするのはどうでしょう」

ネロ「……うーん、いいかも知れないけど、それだけじゃあ……」

エリー「……ならアリバイを……朝になったら……」

ネロ「おっ! いいじゃん、それだよエリー! それで行こうっ!」

~朝・学生寮~

コーデリア「おはようございます会長!」

会長「あら、今日は早いのですね」

エリー「……ぉ、おはようございます」

会長「おはようございます。他の二人は?」

コーデリア「あ、すぐに来ると思います」

会長「そうですか。何にせよ早起きはいいことです。これを機にあなた方も――」


ドオオォォ―――ンッ!!


会長「!! これは……爆発!?」

ネロ「おーい、何だよ今の音?」

シャロ「すごい音がしたですー!!」

コーデリア「外からだわ、行ってみましょう!」

エリー「はい……っ」

シャロ「私たちも行くですー!」

会長「あ、お待ちなさいミルキィホームズ!」

~農場~

会長「これは……!!」

コーデリア「私たちの農場が……」

ネロ「僕の農場ー……」

シャロ「わーっ! ごぼ天が燃えてるです!!」

エリー「あ……あれ……」

コーデリア「大変よ! 人が倒れてるわ!」

ネロ「それも三人も!」

会長「あの三人は……そんなまさか!」

~ホームズ探偵学院校門~

警官「ご苦労様です」

今泉「あ、古畑さん! こっちです、こっち」

古畑「いやー、今日は日差しが強くて暑いねー。
   で、ここの敷地内で爆発だって?」

今泉「はい、森の奥の農場が現場です」

古畑「ここ、探偵学院でしょ。なんで農場があるの」

今泉「さあ……お腹を空かせた生徒が勝手に作ったとか」

古畑「また君はも~、どこの世界にそんな学生がいるの」

今泉「あ痛、額をはたかないでくださいよ古畑さん」

古畑「それにしてもさ~、なんか我々、生徒から歓迎されてなくない?
   周りにいる学生見ると、そんな空気感じるんだけど」

今泉「あ~、警察と探偵って仲悪いらしいですからね。
   ほら、怪盗に対する捜査権限がどうとかで。
   だから僕たちも嫌な目で見られるんじゃないですかね」

古畑「私が嫌われてるんじゃないよ、君が嫌われてるんだよきっと。
   じゃ、現場案内して」

今泉「はい、こちらです」

~農場~

古畑「あ~あ、こりゃひどい」

今泉「野菜が焼けるいい匂いがしますね」

古畑「私、お腹すいてきちゃったよ。帰り中華街によって行こうか」

今泉「いいですね、何食べます?
   酢豚、回鍋肉……チンジャオロースもいいな」

古畑「今泉君、あれが?」

今泉「はい、ガイシャです。ご覧になりますか」

古畑「一応。三人もいるんだ……あー、こりゃひどい。
   中華街はやっぱり無しにしよう。
   ガイシャの身元は?」

今泉「えー、正式な確認がとれたわけではないんですけど、
   第一発見者によると怪盗帝国に所属する怪盗ではないかと言うことです」

古畑「怪盗……ホトケさん怪盗なの?
   なら私の出る幕ないよ私トイズ持ってないんだから。
   探偵かG4に任せて、中華街で酢豚食べて帰ろう」

今泉「ちょ、古畑さ~ん!
   今回の事件はトイズとか関係なさそうですよ。
   怪盗の一人が持ち歩いている爆弾が爆発したみたいで」

古畑「そうなの?」

今泉「ええ。状況から考えると、死んだ三人の怪盗はこの農場に侵入して、
   そこでラットっていう怪盗の持っている爆弾が爆発したみたいです。
   それで三人とも爆発に巻き込まれ、農場も爆風でメチャメチャになったんじゃないかと」

古畑「んー、なんで怪盗が農場に侵入するの。
   怪盗って言うより野菜泥棒だよそれじゃあ」

今泉「さあ……」

古畑「あ、今泉君さ、足元のそれ何?」

今泉「え? これは……トマトですかね」

古畑「潰れてるね」

今泉「潰れてます。爆発のせいかな」

古畑「いやでもさ~、なんか足で踏みにじったような感じじゃない?
   爆発でこんな風になるかなあ」

古畑「今泉君さー、ちょっといい」

今泉「はい」

古畑「爆発に巻き込まれた怪盗の中に、剣とか刀とか使う怪盗いない?」

今泉「えーと……はい、いますね。ストーンリバーって言う怪盗がそうです。
   え、古畑さん。なんで分かったんですか?」

古畑「ここ見て。何に見える?」

今泉「……トマトの木」

古畑「ここの枝のところさー、なんか変じゃない?
   スパッと切れてるの。
   爆発でこんな風になるかなあ」

今泉「確かに……どういうことなんでしょう」

古畑「んー……はい、どういうことなんでしょう。
   そう言えばさ、ガイシャの死因は確定してるの?」

今泉「は、状況から見て爆発に巻き込まれたからと思われます」

古畑「解剖に回しておいて。
   特に、爆発前に傷を負っていなかったか確認を」

今泉「は」

今泉「はい?」

古畑「はい?じゃなくてさ。何か踏んづけてるよ」

今泉「え? あ、本当だ」

古畑「ちょっと足上げて。足」

今泉「はい!」

古畑「ん~……」

今泉「あ、これ。さすが探偵学院ですね」

古畑「何でこんなところに落ちてるのかなあ。
   鑑識に調べるよう伝えておいて」

今泉「はい」

~生徒会長室~

会長「……」


コンコン


会長「はい」

古畑「どうも、この度はとんだことで……
   あ、私、古畑と申します。どうぞよろしく」

会長「古畑さんですか……私は当学院生徒会長のアンリエットです」

古畑「いや、そのー、アンリエットさん随分ショックを受けていらっしゃるようで。
   まあ学院の敷地内に怪盗が侵入した上にこの騒ぎですからお気持ちは分かりますが、
   もしかして爆発に巻き込まれた怪盗とは面識がおありで?」

会長「……はい、ありました。
   彼らは怪盗と言っても独自の美学を持った、探偵たちの良きライバルでした。
   それが、なんでこんなことに……」

古畑「お察しします」

会長「怪盗ラットの持っていた爆弾が爆発したせいで、
   このようなことになったみたいですが、
   これは事故なのでしょうか……」

古畑「いえ~……今はまだ何とも。
   それであの、辛いこと思い出させてしまうようで大変申し訳ないのですが。
   現場を発見された時のことをお聞かせ願えませんでしょうか」

会長「分かりました……。
   朝、寮でミルキィホームズと会った時に外から爆発音がして……
   彼女たちと一緒に爆発音のした方に行ってみると、あの有様で……」

古畑「あれ、お待ちください。ミルキィホームズと言うのは?」

会長「当学院の探偵チームです。
   数か月前にはヨコハマを救ったこともあるのですが、
   ある日を境にトイズを失ってしまってからはダメダメで――」

古畑「んー、と言うことはアンリエットさんが現場に行ったとき一人で行ったわけではなかった?」

会長「ああ、私としたことが大事なことをお伝えしていませんでした。
   申し訳ありません、気が動転していて。
   確かに、私が農場に行ったとき、ミルキィホームズも一緒でした」

古畑「なるほど。
   お手数ですが、ミルキィホームズについて詳しく教えて頂けますか?」


もはや期待しなければ失礼なあレベル

ぺちぺち

~ホームズ探偵学院敷地内~

今泉「古畑さん、解剖の手配しておきました!
   あと、さっき拾ったものも鑑識に」

古畑「ご苦労様。
   次は学生寮に行こう。ミルキィホームズに会いに行くよ」

今泉「ミルキィホームズって、あのミルキィホームズですか?
   うわぁ、感激だなぁ♪」

古畑「知ってるの?」

今泉「知ってるも何も、有名人じゃないですか。ヨコハマを救ったことだってあるんですよ!
   え、古畑さん知らないんですか?」

古畑「いや、知らないわけじゃないよ。
   君が知ってるかどうか確認しただけだよ。
   で、どんなチームなの?」

今泉「ゴールデンハーフみたいな女の子四人組のチームです。
   まあ何か今はダメダメらしいですけど」

古畑「ダメダメ同士お似合いじゃない。今泉君も入れてもらったら」

今泉「ちょ、古畑さ~ん!」

アンリエット強姦致死事件の方が萌えるWW

~屋根裏部屋~

シャロ「今のところ私たちは疑われていなさそうですね(はぐはぐ)美味しいですぅ~」

ネロ「偽装工作が上手く行ったね(むしゃむしゃ)美味しいよぉ~」

エリー「……ええ……(はむはむ)美味しい……」

コーデリア「でも、まだ油断はできないわ!(がぶがぶ)美味しいわ~」

ネロ「そうだよ、警察が僕たちのところにも来るかも知れないんだからさ。
   でも、僕たちは今回の件には何の関係もないんだからね。
   昨日は早く寝て、今朝会長に会うまでこの部屋からは出なかった。いい?」

シャロ「はいです!」

エリー「それに……農場から回収できませんでした……」

ネロ「しょうがないだろ、見つからなかったんだからさ!
   きっと、爆発で遠くに飛ばされちゃったんだよ」

――コンコン

ネロ「わ!」

コーデリア「ひぃ!」

シャロ「どうぞですー!」

ネロ「ちょっとシャロ、いきなり……」

古畑「あのー、お邪魔します。警察の古畑と申します。後ろのが今泉。
   こちら、ミルキィホームズのお部屋で?」

コーデリア「はい、ミルキィホームズです!」

古畑「んふふふ、あ、皆さんお食事中でしたか。
   んー、おいしそうなチキンだ」

シャロ「あ……、はい、古畑さんもどうぞ」

古畑「え、いや、そんなつもりで言ったんじゃ……
   困ったな、悪いですよそんな……その……じゃ、おひとつ頂きます。
   んー、美味しいですねこのチキン」


コナン「ミルキィホームズ……?」

シャロ「刑事さんに会うの初めてです!
    よろしくお願いします!」

エリー「……G4……」

ネロ「あいつらって刑事なの?」

シャロ「古畑さんは難事件を解決したすごい刑事さんなんですか?」

古畑「え、いや私なんてそんな。んふふ。
   あ、SMAP逮捕したの私なんです」

シャロ「SMAP??」

ネロ「何それ、おいしいの??」

エリー「ぇ……」

古畑「あー、あとイチロー逮捕したのも私で」

シャロ「イチロー???」

ネロ「なんだか平凡そうな名前だけど」

エリー「ぇぇ……」

古畑「他には二葉鳳翆も私が逮捕しました」

コーデリア「ええ!? 由緒ある華道の流派、二葉流から独立して
      踊りと華道を融合させた斬新なフラワーアレンジメントを始めた
      あの二葉鳳翆をっ!!」

ネロ「コーデリア知ってるの?」

シャロ「じゃあ名刑事さんです! すごいすごい!」

エリー「――!?」

古畑「んふふふ」

最近んふふふをみるとなめこを思い出す

ネロ「それで、刑事さんが僕たちに何か用?」

古畑「ああ、そうでした。
   えーと……、あ、皆さんお名前……」

シャロ「シャーロックです」

古畑「どうも、よろしくお願いします」

今泉「ゴールデンハーフで言うとマリアのポジションですね」

ネロ「僕はネロ。よろしく」

今泉「ゴールデンハーフで言うとエバのポジションです」

古畑「いいよ一々ゴールデンハーフで例えなくて。君ちょっと黙ってなさい」

エリー「ぁの……エルキュールです……」

古畑「あぁ、すいません、このタコがうるさくて」

コーデリア「そして私は~♪ ジャンヌ・ダルク!」

ネロ「コーデリアの言うことは気にしなくていいよ。
   で、僕たちに何の用?」

古畑「えーはい。今朝の爆発騒ぎのことで聞きたいことが。
   皆さん、アンリエット生徒会長と一緒にあの現場まで行ったとか」

シャロ「はい、行ったですー」

古畑「ちなみに、あの農場は皆さんの農場と聞きましたが」

ネロ「うん、そうだよ」

シャロ「トマトを育ててるです」

エリー「ナスさんと、キュウリさんも……」

コーデリア「お花~♪ 私のきれいなお花~♪」

古畑「うーん、色々育てていらっしゃったみたいだ。
   こんなことになってしまって、その、残念でした」

ネロ「まあね。せっかく野菜が実をつけるようになったのにさ」

シャロ「う~……トマトさん……」

古畑「ちなみに、爆発に巻き込まれた三人……怪盗帝国のことはご存知ですか?」

エリー「……」

コロンボ「えっと、ミルキー…ホームズ」

ネロ「……まあね。何度か戦ったことはあるけど」

エリー「でも……私たち、トイズを失くしたから……」

ネロ「そ、トイズが無くなっちゃってからはまともに対決もできなくなってさ」

古畑「そうですか。それは何だか悪いことを聞いてしまいました、申し訳ない。
   ちなみに、個人的な興味からお聞きしたいんですが、皆さんどんなトイズを持ってらしたんですか?」

ネロ「あー……それは」

シャロ「私は……サイコキネシスが使えました。
    と言っても軽いものしか動かせなくて、目に見える範囲限定なんですけど」

古畑「なるほど、サイコキネシス」

ネロ「僕はダイレクトハック。
   触っただけで機械を操作できる」

エリー「私は……ぁの……」

ネロ「エリーはトライアセンド。平たく言えば怪力。ついでに硬化と重量増加」

コーデリア「ああ、見えるわ……私の周りのお花畑ーっ!」

ネロ「で、コーデリアがハイパーセンシティブ。五感強化」

古畑「なるほど。ありがとうございます。
   いや、皆さん、探偵向きの良いトイズをお持ちだ」

ネロ「持っていた……だけどね、正確には」

古畑「まあでも、トイズが使えなくても皆さんは探偵なんですよね?
   んー、ふふふ、その、恥ずかしながらお知恵をお借りしたいのですが」

エリー「ぇ……」

古畑「いやその、事件現場は探偵学院の敷地内ですし、巻き込まれたのも怪盗ですから。
   ここは一つ、探偵である皆さんの意見を伺いたいな、と。
   率直に言って、今回の爆発事件……どうして起こったと思いますか?」

エリー「その……それは……」

ネロ「探偵として僕の推理を言うなら、これは単なる事故だね」

エリー「ネロ……」

ネロ「怪盗帝国にはラビットって怪盗がいてさ、そいつはいつも爆弾を持ち歩いてるんだよね。
   その爆弾に間違って火がついて爆発。三人は巻き込まれたんじゃない?」

碇シンジ「逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ。」

古畑「んー、ではなんで爆発は農場で起きたんでしょう」

ネロ「間違いなく偶然だね。
   だってさ、あそこは僕たちにとっては大切な農場だけど、他の奴から見ればただの畑だよ?
   怪盗帝国があの農場に用があったとは思えないよ。
   例えば、どこかに向こう途中たまたま通り道にあの農場があったとかじゃないかな。
   ねえ、おじさんもそう思わない?」

古畑「いえ、思いません――」

ネロ「何でさ?」

古畑「あの農場では野菜が踏み荒らされた跡がありました。
   他には木を刀で斬った跡も。両方とも爆発ではああいう風にはなりません。
   つまり、あの農場では爆発が起こる前に争いがあったと言うことになります」

ネロ「……」

>>81
脚本によってはですです言ってる

古畑「このことは裏を返すとですね、犯人は農場で争いを起こした後、
   その痕跡を爆弾で吹き飛ばしたということになります。
   つまり、農場で争いがあったことを知られると疑われるかも知れない人物。
   あの農場の関係者という線が強い!」

エリー「……」

古畑「さらに犯人は――いや、犯人と言うよりは犯人たちと言うべきでしょう。
   怪盗帝国は手練れの怪盗のグループと聞きました。
   単独で勝てるとは思えない、きっと複数犯です。
   探偵学院の敷地内で起きていることから、探偵のチームであるという可能性が極めて高い。
   そう言えば、探偵と言うのは基本的に個人主義者で、
   チームを組んでいる探偵と言うのは珍しいとアンリエット生徒会長から聞きました。
   容疑者はかなり絞られるはずです」

シャロ「すごい推理です、名探偵みたいですー!」

>>86
ハイハイ職人さんワロスワロス…

古畑「その一方、犯人たちは現場を荒らすために怪盗の所持している爆弾を使用しています。
   ということはひょっとすると、犯人たちの中には
   高い破壊力を誇るトイズを持っている者がいなかったのかも知れない。
   あるいはトイズ自体全く使えないのかも知れません」

コーデリア「うふふふふー、お花、お花が見える~♪」

古畑「んーふふふふ。総合するとですね。
   犯人はあの農場の関係者でチームを組んでいるトイズの使えない探偵たちと思われます。
   皆さん、心当たりはありませんか?」

          ,:~'゙⌒'"`     `丶、
        ,:='゙               `ヽ、_
      ,:'゙                  ヽ,

      ノ                     `:、
     ;′                     ヽ.

     }                _.,... -ー- .._      `:、
     ノ        r''''"´         `ヽ,     }
     }           {                 i.  /^′
     ,}         ,:彡              | /
     {       ,.イ´         j: i_,,. -ーt′
     } /~"ニフ {.   /二ニニィ  {フ=ニ、ト、

     j | {// ,i'     ,ヘツ_>'/  : ド=’イ | ヽ   古畑任三郎でした。
     '; |`<''/  {    丶 ̄ ./    |、   ルリ
      〉 \イ,.,.、冫              l.、 |
      l、  \,,ハ.          /` 丶  :},)|
        ヽ、 ,ハ ヽ      / ` ‐⌒ー ' , |‐- .._
        >'i \ ヽ.    , ‐--ー一 ''゙!丿    \
       ,/l   ヽ \ 丶、    `"二´ ,' |       ト、
       ノ |    ヽ.  丶、 `ヽ、    ___ノ  |.      | |

エリー「……ぅぅ」

ネロ「あのさー、おじさん。もしかしなくても僕たちのこと疑ってるよね?」

古畑「いえいえ、とんでもない!
   あ、参ったな。そんなつもりでは……
   お気を悪くさせたならすみません」

ネロ「なんだよ、白々しい。
   でもさ、僕たちが何かしたなんてありえないよ」

エリー「絶対に……不可能な理由があります……」

古畑「んー、伺いましょう」

ネロ「そもそもラビットが持ち歩いている爆弾はさ、アイツのトイズを使って着火するんだよね」

エリー「炎の……トイズ……」

ネロ「そう、トイズを使って火を着けるの。
   逆に言うと、爆弾自体は爆薬と導火線だけのシンプルなやつでさ、
   着火装置も時限装置も着いてないんだ。
   ラビットにとってはそれでも、好きな時に起爆できるからね」
   嘘だと思うならアンリエット生徒会長に確認してもらってもいいよ」

エリー「私たちには……爆弾に火を着けることはできないです……」

ネロ「あの爆弾にラビット以外の奴が火を着けようとするならさ、
   導火線に直接を火を着けるしかないんだ。
   でもそれだとすぐ爆発しちゃうから、自分の近くでなきゃ爆破できないんだよね」

古畑「んーふふふ、随分お詳しいですね」


事故の線を自分で消したな

ネロ「怪盗帝国とは戦ったことがあるって言っただろ。
   で、ここからが重要なファクターなんだけどさ」

エリー「爆発が起きた時、私たちはアンリエット生徒会長と一緒にいました……」

ネロ「いい、おじさん?
   僕たちは四人ともアンリエット生徒会長と一緒にこの学生寮にいたんだ。
   で、爆発は森の奥の農場で起きているの。
   だから僕たちにはあの爆発を起こすことはできないってわけ。
   わかる?」

古畑「はい、わかります。
   んーふふふ、いや、だから私、皆さんのことを疑っているわけでは」

エリー「……」

古畑「アンリエット生徒会長からも聞いていますよ。
   皆さんにはアリバイがあるって」

ネロ「本当に分かってるの~? 怪しいなー」

古畑「いや、分かってますよ。
   普段皆さんは部屋に籠って授業にも出ず誰とも顔を合わせないのに、
   今日……それも爆発が起きた時間帯に限ってアリバイがあるんですよね?
   いや、本当に皆さんラッキーでした。
   これは重要なファクターだと思います」

ネロ「……っ」

古畑「そろそろ行こうか、今泉君。
   それでは皆さん、長々とお邪魔しました。
   ご協力ありがとうございます。
   また後で、お会いしましょう」


おお…

~学生寮~

今泉「ちょっと、古畑さん!
   本気でミルキィホームズ疑ってるんですか?
   だってミルキィホームズですよ、ミルキィホームズ。
   あの子たちが犯人なわけないじゃないですか」

古畑「今泉君さ、解剖の結果ってまだ出ないかな。
   ちょっと電話して確認してみてくれる?」

今泉「え、流石にまだ結果は出てないと思いますよ。
   頼んだのさっきだし」

古畑「んー、爆発が直接の死因かどうかだけでもいいんだよ。
   何とかならない?」

今泉「ちょ、そう言われても……
   古畑さ~ん!」

ネロは元々解説役だからな

~屋根裏部屋~

ネロ「あの刑事さんさあ、完全に僕たちのこと疑ってたよね……」

シャロ「え、でも『そんなことはない』って言ってましたよ?」

ネロ「皮肉に決まってるだろ!
   絶対の僕たちのこと疑ってたよ」

コーデリア「もうダメよ……おしまいよ……
      私たちは逮捕されるんだわ……
      そして裁判にかけられて火あぶりにされるのよ……」

ネロ「うるさいなもー! ネガティブなことばっかり言うなよ!
   そんな簡単に捕まるもんか!」

エリー「……アリバイ……」

ネロ「そうだよ、僕らにはアリバイもあるんだしさ。
   コーデリアは心配しすぎ!」

シャロ「そんなことよりお腹すきました!」

コーデリア「そうね! 腹が減ってはなんとやらだわ!
      ご飯食べに行きましょう!」


金田一「ミルキィホームズ……?」

~生徒会長室~

――オハヨー♪ オハヨー♪ ここにいるよー♪

古畑「今泉君さあ、何なのこれ?」

今泉「ミルキィホームズのプロモーションビデオですよ。
   これだけ人から愛されているミルキィホームズが犯人のわけないじゃないですか」

古畑「あ、G4も映ってる」

今泉「あ、小衣ちゃんだ。
   小衣ちゃんってIQ1300もあるらしいですよ。
   古畑さんより頭いいんじゃないですか」

古畑「えー? IQ1300とか言ってる時点で頭悪そうだよ」

会長「あの……」

古畑「あ、すまいせんテレビお借りして。
   うちの今泉があのビデオをどうしても見せたいと言うもんですから」

会長「いえ……
   それよりも、ミルキィホームズを疑ってらっしゃる?」

古畑「いえいえ、んーふふふ」

会長「確かにミルキィホームズは怪盗帝国と敵対関係にありましたが、
   トイズを失ってダメダメダメな今の彼女たちがそんなことをできるとはとても思えません」

古畑「いやーどうでしょう。
   私の部下にもダメダメダメダメな奴がいますが、そんな奴でも思いがけず役に立つことがあります。
   逆に言うなら、普段ダメダメダメダメダメな人間であっても、思いもかけない犯罪を行うことが……」

会長「それは……」

古畑「んー、失礼しました。余計なことを。
   ところで、アンリエット生徒会長にいくつかご確認したいことがあるのですが」

会長「……どうぞ。
   私でお答えできることでしたら」

古畑「怪盗の持っていた爆弾について
   着火装置も時限装置もついていないという話を聞いたのですが、
   これ、間違いありませんか?」

会長「はい。炎のトイズを使って起爆するので、そういうシンプルな構造のものだったと記憶しています」

古畑「なるほど、ありがとうございます。
   それと、貴女が聞いた爆発音なんですが、
   それ本当に農場で爆発が起きた音だったんでしょうか?」

会長「と言いますと?」

古畑「えー、例えばですね。
   録音された爆発音をスピーカーで流したものだったとか、
   別の場所で起きた爆発の音だったとか」


キツイ一言だなwwwwwww

会長「ありえません。
   スピーカーで再生した音なら気づくと思いますし、
   それに農場に駆け付けた時、辺りには熱気が漂っていました」

古畑「んー……そうですか。
   あ、ご協力ありがとうございました」

会長「いえ……」

今泉「古畑さん! こっちきてビデオ見ましょうよ」

古畑「もういいよ、さっき見たよ」

今泉「今度は別のビデオなんですよ。ささ、古畑さんもどうぞ」

――ナゾ、ナゾ、ナゾ、ナゾ♪ ナゾ、ナゾ、うーいぇいぇい♪

今泉「やっぱり小衣ちゃんはかわいいな~」

古畑「……!」

今泉「ねえ古畑さん、小衣ちゃんかわいいですよね」

古畑「今泉君! これもう一回最初から再生して」

今泉「え? はい」

古畑「……ありがと。そのまま見てていいよ。私はちょっと失礼」

~スポットライト~

古畑「えー、今回の事件の犯人がミルキィホームズであることは疑いありません。
   今のところ具体的な証拠はないのですが、それはなんとかするとしましょう。
   ここで私から問題です。
   彼女たちはどうやって爆弾を爆発させたのか?
   ヒントは、今泉君が見ているビデオ。
   もうお分かりですね?
   古畑任三郎でした」

>>93は早漏過ぎ、このタイミングで貼るべきだろ!


いいねえwwww

~屋根裏部屋~

古畑「えー、マッチ、ライター、チャッカマン、虫眼鏡……こんなもんでいいかな」


ガチャ


シャロ「あ、古畑さん!」

ネロ「ちょっとちょっと、何でおじさんが僕たちの部屋にいるのさ?」

古畑「ん~ふふふ。申し訳ありません。
   アンリエット生徒会長にお願いして入れて頂きました」

エリー「何の用……ですか?」

古畑「えー、皆さんにご報告したいことが。
   死因だけ取り急ぎ調べてもらったんですが、
   例の怪盗の三人組、やはり爆発で死亡したわけではありませんでした。
   つまり、爆発が起きる前に死亡していたということになります」

ネロ「へー、それで?」

古畑「えー、実際の死亡推定時刻は日の出前から朝にかけてとなります。
   ちなみに、皆さんその時間は何をしていらっしゃいました?」

シャロ「寝てましたー」

古畑「アンリエット生徒会長からは
   皆さんいつも早朝は農場で農作業をされていると聞きました。
   今朝はどうして行かなかったんですか?」

ネロ「寝坊したんだよ。悪い?」

古畑「えー、先ほども言った通り、農場は爆発前に荒らされていました。
   犯人は……犯人たちはですね、朝、農場に行ったら畑を荒らす怪盗たちと出くわしたんでしょう。
   そこで争いになり、勢い余って殺してしまった」

コーデリア「想像だわ」

古畑「犯人は……皆さんですね?」

シャロ「って、なんでですかー」

古畑「死体には爆発で負ったもの以外の傷も複数確認されています。
   凶器はおそらく農作業用具ですね?
   調べれば殺害に使われた痕跡が見つかるはずです」

ネロ「はいはい。
   じゃあ百歩譲ってそうだったとしてさ、
   僕らがやったって言う証拠はあるの?」

古畑「あると思いますよー?
   指紋が出るでしょう」

ネロ「それが何? 僕らの農具に僕らの指紋が付いていたからって何がおかしいわけ?
   それにさ、おじさん大切なこと忘れてるよね」

エリー「アリバイ……」

ネロ「さっきも言っただろ。
   爆発が起きた時、僕ら四人は会長と一緒にいたんだ」

古畑「四人? いえ、二人でしょう。
   アンリエット生徒会長に確認を取りました。
   爆発が起きた時、一緒にいたのはエルキュールさんとコーデリアさんの二人だったと。
   ネロさんとシャーロックさんは爆発が起きた後に会長の前に来たそうじゃないですか」

ネロ「もう、細かいなあ。
   後から来たって言ってもすぐだよ、10秒も経ってなかった」

エリー「農場で爆発を起こして戻ってくるのは無理です……」

古畑「しかしですね、実は現場に行く必要はなかったんです。
   爆発が起きる直前、離れた場所から爆弾に火をつけたんですよ」

ネロ「そんなのどうやったって言うのさ」

古畑「はい。えー、窓を開けます。あちらをご覧いただけますか?
   農場が見えます。皆さんにも見えますね?
   どうですか、シャーロックさん」

シャロ「はい、見えますー」

古畑「はい、どうも。
   ところで、シャーロックさんのトイズは念動力。
   見える範囲にあるものを動かせる……そうでしたね?」

シャロ「はい……あ、でも動かせるのはほんの軽いものだけで」

古畑「えー、ほんの軽いものだけ。それで充分なんです。
   重いものを動かす必要はありません。
   農場に火を付けるための道具を置いておいて、ここから念動力で動かせばいいんです。
   それを使ってここから爆弾に着火したんです」

古畑「証拠があるんです!
   爆弾に火を着けた道具が農場で発見されたんですよ!
   はい、こちらです。
   爆発のせいか少し土に埋もれていました。現場から回収できなかったのは致命的でしたね。
   普通ならこんなものが農場に落ちているはずがない!
   つまり、さきほど説明したトリックが実際に使われたということです。
   いかがでしょうか?」

ネロ「あのさーおじさん、大事なこと忘れてない?」
 
古畑「はい?」

エリー「私たちは……トイズが……」

コーデリア「そうよ! 私たちはトイズが使えないのよ!」

古畑「え、何? トイズが使えない?」

ネロ「そうだよ。さっきの僕たちの話聞いてなかったの?」

古畑「いや、でもですね、現場から証拠が発見されているんです。
   シャーロックさんのトイズを使えば、遠くから爆弾に火を着けることができたんですよ?」

ネロ「だからさー、そんなもの何の証拠にもならないんだよ。わかる?
   トイズが使えないんだからシャロがその虫眼鏡を動かすこともできないの。
   僕らがトイズが使えないって言うのが嘘だと思うなら、会長に確認して貰っても――」

古畑「何? 何を動かせないですって?」

ネロ「だからその虫眼鏡を――」

エリー「……ネロ!」

古畑「はい、エルキュールさんは気付かれましたね。
   もう結構です、ありがとうございました。
   皆さんがトイズを使えないことはアンリエット生徒会長に確認済みです。
   今さら確認する必要はありません。んーふふふ。
   それよりもネロさん」

ネロ「……何」

古畑「今あなた虫眼鏡とおっしゃいましたね?
   私は火をつける道具としか言っていないんですよ。
   それなのになぜあなた、それが虫眼鏡だと思ったんですか?」

ネロ「それは……だって」

古畑「皆さんがトイズを使えないのは確かです。
   ですからシャーロックさんが遠くから道具を動かすという手は使えません。
   となると予め現場にセットしておけて、時間が経つと火がつくような道具を使う必要があります。
   今日は日差しが強い。木の枝か何かに虫眼鏡を固定しておいて、
   爆弾の導火線に焦点が合うようにしておけば、時間差で火をつけることができたでしょう。
   実際、虫眼鏡も現場から発見されています。
   しかしですね、私は現場から発見されたのは虫眼鏡だとは一言も口にしていないんですよ」

ネロ「ちょっと待ってよ、ペテンだよこんなの!
   だって、これみよがしにそこに置いてあったじゃないか!」

古畑「はい、確かにここには虫眼鏡が置いてありました。
   しかし、隣に置いてあるこれは何でしょうか?
   そう、ライターです」

ネロ「……」

古畑「さらにその隣にはマッチもあります。反対側にはチャッカマンも。
   私の言いたいことお分かりですか?
   ここには火をつける道具がいくつも置いてあるのに、あなたは私が見つけた証拠品をはっきり虫眼鏡と言ったんです。
   マッチやライターと違い、普通は虫眼鏡を火をつける道具とは言いません。
   なぜ、虫眼鏡だと思ったのか――納得の行く説明をして頂けるとありがたいのですが」

ネロ「……それは」


王道キタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

コーデリア「もういいわ、ネロ」

ネロ「コーデリア!」

コーデリア「私たちも探偵でしょう。謎が暴かれたら、それで終わりにするべきよ」

エリー「……」

ネロ「でも……でも……」

コーデリア「大丈夫よ、例え逮捕されても、私たちはみんな仲良しミルキィホームズよ!」

シャロ「それに、刑務所の中なら食べるものには困りませんよ!」

ネロ「……そうだね。農場もなくなっちゃたし、ちょうどいいか……」

コーデリア「古畑さん、行きましょう」

古畑「はい」


――おしまい


来週は何事もなく寝相の話するんでしょ?

今泉「えー、トイズ……それは選ばれし者の心に膨らむ奇跡の蕾。
   皆さんは、トイズを持っていたらどんなことに使いますか?
   炎のトイズ……煙草に火を着けるのに使えそうです。
   変身のトイズ……髪をフサフサにできるなあ。
   幻惑のトイズ……髪をフサフサにできるなあ。
   他には……」

乙!!!

欲をいえば、「一つお聞きしたいことがあります」って最後になんかネタがあればもっと嬉しかった!!!

って深夜の今泉きた?

~鑑識課~

桑原「お疲れ様でした。
   今日はヨコハマの探偵学院に行ってきたんだって?」

今泉「うん」

桑原「どうだった?」

今泉「可愛い女の子がたくさんいた。
   俺も警察なんかやめて……探偵になろうかな。
   それで古畑の奴、ぎゃふんと言わせてやるんだ」

桑原「ちょっとアンタねえ……
   探偵になるって言っても、トイズがなきゃなれないよ。
   持ってないでしょ、トイズ」

今泉「……」

桑原「ん? どうしたの右手で左手の親指を握って……」

今泉「親指が外れるトイズ」

桑原「えー? 今どき小学生でもそれはないでしょ」

今泉「ダメかな?」

桑原「ダメダメ。なんでそんなドヤ顔ができるの」

今泉「本物の探偵じゃなくても良いんだよ!
   せめて何かトイズっぽいことでもやりたいんだよ!」

伊藤さん…

桑原「ああそう……。
   あ、じゃあこんなのどう?」

今泉「何?」

桑原「これから貴方の過去を当てて見せます」

今泉「え?」

桑原「あなたの身近に、大きな影響を与えた人物がいますね」

今泉「ええ!? 当たってる!!」

桑原「その人は、かなり年配の人物です」

今泉「当たってるよ!! 俺、おばあちゃんの影響をすごく受けたもん!」

桑原「どう?」

今泉「え、何? どうやったの?」

桑原「これはね、誰でも当てはまることを言ってるのよ。
   人間誰でも多少は他の人の影響を受けてるでしょ?
   影響を与える人はたいてい年輩だしさ」

今泉「なるほど! えへへへ」

桑原「ちょっと。どうしたの携帯電話取り出して。
   どこにかけるの?」

今泉「へへへ、古畑の奴をこれでぎゃふんと言わしてやるんだ」

桑原「え、古畑さん!?」

今泉「古畑の奴びびるだろうな~、えへへへへ」

桑原「あのー、今泉さん?」

今泉「何?」

桑原「あのさ、ヒジョーに言いにくいんだけど……
   今のやつ、古畑さんに教えてもらったんだよね」

今泉「……!」

桑原「……」

今泉「……」

桑原「……」

今泉「うわああああん!」

桑原「…………」

―――おしまい

>>198
こころちゃん

今泉を再現するとは思わなかった!
改めて…乙していいんだよな?

>>199
次子「あーあ、やっちまったよ」

平乃「仕方ないですね。殉職と言うことで」

咲「殺人なう」

だ、大丈夫っぽいな(残念)

乙!!!

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