みたいなのください

P「………えっと、そうだ。書類整理しようかな」

後輩「あぁ、先輩。終わらせましたよ？」

P「あ、うん。ありがとう」

後輩「いえいえ。それじゃあ出てきますね」

P「あぁ、いってらっしゃい……」

後輩「凛ー、奈緒ー、加蓮ー、いこうか？」

凛「うん、わかった」

加蓮「いってきまーす」

後輩「ああそうだ、奈緒。この前勧めてくれたアニメ見たよ」

奈緒「ほ、ホントか？ ……どうだった？」

後輩「面白かったよ。いや、ああいうのあんまり見ないんだけどたまにはいいなぁ」

奈緒「それなら、オススメのがまだあるんだけど……」

後輩「それは気になるなぁ。じゃあ今度見せてくれる？」

奈緒「う、うん……」

ﾜｲﾜｲﾜｲ…

P「………営業は後輩の顔で通ってるし、俺が勝手に話をややこしくするわけにもいかない」

P「何かやること………」

P「スケジューリング、はこの前の打ち合わせで決めたし……」

P「………」

P「本当優秀なプロデューサーだなぁ……」

P「俺、なにしてればいいんだろう」

　ｶﾞﾁｬｯ

P「！」

卯月「ただいまですっ！」

P「おぉ、お帰り卯月！」

卯月「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「今日の仕事はどうだった？」

卯月「順調でしたっ！ もらったアドバイスどおりに――あっ」

P「……」

卯月「え、えっと。頑張りました！」

P「そう、か……よかったなぁ。流石卯月だ！」

卯月「えへへ。えっと……プロデューサーは？」

P「え？ あぁ、ちょっとトラプリの仕事に付き添ってるよ」

卯月「そうなんですか……」

P「卯月はこれから……レッスンだっけか。大丈夫か？」

卯月「はい、大丈夫です！ 頑張ります！」

P「そうか。あー……なにか手伝いは？」

卯月「うーん……えっと……大丈夫です。トレーナーさんもいますし」

P「そりゃ、そうだよな。ははは……すまん、スポーツドリンク持ったか？」

卯月「水筒持ってますよ！」

P「おぉ、えらいなぁ。じゃあ、いってらっしゃい」

卯月「いってきます！」

　ｶﾞﾁｬｯ


P「……仕事。俺も頑張らなきゃな！ よーし、負けらんないぞ」

P「後輩に全部押し付けてちゃいけないもんな……」

P「といっても、まぁ……方針から外れないようにはしないといけないか……」

P（……俺が担当だから売れてないなんて言われるのは嫌だしな）

P「あとは……」

　ｶﾞﾁｬｯ

後輩「ただいま戻りました」

P「あ、うん。おかえり……凛たちは？」

後輩「そのまま収録で移動があるので真奈美さんに任せました。あはは、やっぱり頼りになりますよね」

P「木場さんは確かにすごいよなぁ、わかるわ」

後輩「瑞樹さんの真似ですか……？」

P「いや、そういうわけでもないんだけどな……」