岡部「汝は人狼なり哉?」(305)
代行
~参加者~
岡部倫太郎、椎名まゆり、橋田至、牧瀬紅莉栖
桐生萌郁、漆原るか、秋葉留未穂、阿万音鈴羽
~配役~
村人陣営…村人×4、占い師×1
人狼陣営…人狼×2、狂人×1
~勝利条件~
村人陣営…『人狼』を見つけ出し、一人残らず処刑する。
人狼陣営…『村人』を噛み殺し、残った『村人』と『人狼』の人数を同じにする。
<ゲーム開始>
~とあるクルーザーの上~
まゆり「あー! 島が見えたのです!」
岡部「や、やっとか……うぉぇぇ…」
ダル「オカリン…無理して船頭に来なくてもいいのに…また突然リバースされたら溜まったもんじゃないお」
岡部「ば、バカいえ…狂気のマッドサエンティストたるもの…常に最前線に立って世界を見下ろ――おぇぇ…」
紅莉栖「かっこつけ乙。はぁ…ほら、船室に行きましょう? 今水もらってくるから」
るか「それにしても…本当にあの島、僕らだけが使っていいんですか?」
フェイリス「にゃんにゃーん☆ 勿論だニャ! フェイリスに二言はないのニャ!」
萌郁「…ユニーク」パシャッ
鈴羽「へぇー。結構いい島だね。食料には困らさそう」
2010年某日
岡部倫太郎率いる未来ガジェット研究所のラボメン一同はフェイリス主導の下、とある孤島に旅行に来ていた。
といっても、メイクイーンニャン+2のイベントで、クルーザー旅行のペアチケットを賞品に出していたのだが…。
受賞者が直前に、突然のキャンセルを入れてしまったのだ。
チケットをフイにするのも勿体無いということなので、フェイリスの権限でラボメン全員がこの旅行に招待された。
しかし、それがまさかあの惨劇の前章になるとは―――誰もが予想していなかっただろう…。
~牧瀬紅莉栖の個室~
紅莉栖「ふぅ…個別に部屋が割り当てられて良かったわ。
あのHENTAI達と同室だったらどうなっていたことか…」ドサッ
紅莉栖「まさかこんな小説みたいな展開を経験できるなんて…人生何があるかわかったもんじゃないわね」
紅莉栖「中々いい部屋ね。部屋からの眺めもいいし。…フェイリスさんって本当に何者なんだろう」
紅莉栖「しかし小説みたい、か…。よくあるわよね。携帯もパソコンも使えない孤島で、迎えが来ないまま数日過ごす…」
紅莉栖「こういうのって何ていうんだっけ…ええと、あぁそうそう。『クローズド・サークル』よ」
紅莉栖「大抵そういう時って殺人事件が……」
紅莉栖「………」
紅莉栖「って、バッカみたい。いくら何でも考えすぎか」
紅莉栖「はぁ…船で岡部の相手をしていたかしら…予想以上に疲れたわ…」
紅莉栖「…ちょっとだけ寝ちゃおうかしら。荷解きはあとでいいわ」ドサッ…
紅莉栖「すぅー…すぅー…」
シュゥゥゥゥゥ…
~???~
紅莉栖「ん…あ、れ……私、どれくらい寝てたのかしら……皆、もう行っちゃった?」
紅莉栖「!!??」
紅莉栖「な、何ココ!? さっきの部屋じゃない!?」
牧瀬紅莉栖が目覚めたその部屋は、先ほどのホテルを模した構造とは似ても似つかぬ構造をとっていた。
西洋の装飾がいたるところに散りばめられていた先ほどの部屋と違い、この部屋は無機質で満ちていた。
白い壁、直線的な家具、テレビなどの娯楽物はなく、エアコンも冷蔵庫もない。
簡易なトイレとシャワーが申し訳なさそうに部屋の隅に設備されているのみの部屋だった。
ただ、部屋の四方の上隅にこちらを睨みつけている四台の監視カメラが、一層の不気味さを演出している。
監獄のような、それとも精神病棟のような一室を彷彿とさせるその部屋で、彼女は目覚めたのであった。
紅莉栖「荷物は……あれ? ある…。何でだろう?」
紅莉栖「携帯電話は…圏外。まぁ、当然といえば当然ね」
紅莉栖「でも、変ね…。拉致監禁が目的にしては手が込みすぎているわ…」
紅莉栖「とにかく、まずは状況の整理が必要ね。部屋を調べないと…」
紅莉栖(部屋には特にめぼしいものはない…最低限生活できる設備のみ)
紅莉栖(この独特な倦怠感…おそらく、さっきの部屋で催眠ガスか何かをかがされたとみて間違いない)
紅莉栖(犯人の目的は全然わからないけど、何の連絡もなしにまだ生かしているということは、私にはまだ利用価値があるということ)
紅莉栖(唯一気になるのはあのドアだけど…とても出られるとは思えない)
紅莉栖(でも、一応念のため…)ツカツカ
紅莉栖(ん…? ドアの下の隙間に紙が…? なんだろ、これ…?)ペラッ
『ようこそ、「人狼の館」へ』
『あなたの配役は「村人」です』
『これで残るは3人の「村人」、1人の「占い師」、2人の「人狼」、1人の「狂人」です』
『「村人」が生き残るには、あなたの知恵が必要です。頑張って生き残ってください』
紅莉栖(…バカげてるわ。でも、1つだけ分かった)
紅莉栖(犯人は…どうしようもなく頭のイカれた、シリアスキラーだということがね!)
カチャ…
紅莉栖(!? ドアが、開いた!?)
紅莉栖(こ、ここは…!?)
岡部「紅莉栖!」
紅莉栖「岡部! 良かった…無事だったのね!」
まゆり「クリスちゃん!」
ダル「オカリンにまゆ氏に牧瀬氏…よかった…僕だけだったらどうしようかと…」
紅莉栖「岡部、まゆり、橋田、それに漆原さんにみんな…!」
るか「あ、あの…! ここは一体…? 僕たちは、どこに…!?」
萌郁「………」
鈴羽「…まだ分かんないよ。残念だけど、部屋は完全に密室状態だよ。徹底的に調べたから間違いない」
岡部「なッ…ということは、出られないということか!?」
まゆり「何にせよ、全員が無事で良かったよー! まゆしぃは嬉しいのです!」
ダル「あれ…? フェイリスたんは…?」
『ご着席ください』
全員『―――!!??』
岡部倫太郎たちが合流した部屋はかなり広い。コンビニ一軒くらいならそのまま入るくらいの大きさだ。
白く円形の壁には、等間隔に8つの扉が備え付けられている。おそらく、紅莉栖と同等の部屋だろう。
部屋の中央に、同じく円形のテーブルが鎮座していた。椅子は8つあった。
ドーナツ状に空けられた円卓の中央部分には、四方に向けて4台の大型スクリーンが置かれている。
そのスクリーンがブツッ…と不気味な音を発した後、ノイズ混じりにその文字列を映し出した。
『ご着席ください』
ダル「な、なんだおコレ…ジグソウじゃあるまいし…」
まゆり「うぅ…なんだか怖いよぉ…」
るか「お、岡部さん…ぼく……」
岡部「まゆり、ルカ子よ…。落ち着け。今はとにかく、平静を保て」
鈴羽「…どう思う? 牧瀬紅莉栖」
紅莉栖「…悔しいけど、言うとおりにするしかなさそうね。
犯人が頭の螺子がぶっ飛んだ異常者であることはこれで明確。
でも、だからこそ逆らったら何するか分からない。とにかく、刺激することだけは避けないと」
鈴羽「…癪に障るけど、私も同感だよ」
『全員着席されましたね。ようこそ、「人狼の館」へ』
ダル「全員ってなんだよ!? フェイリスたんがまだ来てないだろ常考!」ガタッ
紅莉栖「橋田。気持ちは分かるけど、今は黙って席について…」
『あなた達の中に、2人の人狼が紛れ込んでいます』
『「人狼」は「村人」に成りすまし、あなた達を殺してまわるでしょう』
『「村人」は力をあわせ「人狼」を見つけ出し、処刑しなければなりません』
るか「ひっ…!?」
岡部「こ、殺されるだと!?」
『それが出来れば「村人」の勝利。それが出来なければ「人狼」の勝利です』
岡部「何なんだよさっきから…殺されるとか、処刑だとか…!」
紅莉栖(『村人』に『人狼』…それに、さっきの紙に書いてあった『占い師』と『狂人』…)
紅莉栖(――!!)
紅莉栖(まさか、これって―――)
ダル「そんなことどうでもいいお! それより、フェイリスたんは!?」
『既に1人、「人狼」に噛み殺された人がいます』
全員『―――!!??』
ピッ
岡部(これは…フェイリスの部屋…?)
岡部(――――!!??)
フェイリス『………』
ダル「う、うぁ…うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
岡部「こ、これは…!」
紅莉栖「ひどい…!」
まゆり「フェイリスちゃんが…そんなぁ……!」
『秋葉留未穂さんは、無残な死体で発見されました…』
鈴羽「…頭部を一撃。腕はあまりないけど、殺意は本物だね。躊躇した痕跡が全然ないよ」
ダル「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!
フェ、フェイリスたんがああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
萌郁「……!」ブルブル
るか「―――」ドサッ
岡部「お、おい! ルカ子! しっかりしろ!」
『秋葉留未穂さんは、「人狼」によって殺されました』
『あなた達の誰かに「人狼」が紛れ込んでいます』
『生き残りたければ、その「人狼」を見つけ出し、「処刑」しなければなりません』
『「処刑」は「投票」によって行ってください』
ダル「よくもぉ…よくもフェイリスたんを! ぶっ殺してやるお!!」
岡部「ダ、ダル!」
ダル「止めるなオカリン! こいつだけは許さない! 絶対に…絶対にだ!!」
紅莉栖「橋田に岡部! 座って!!」
まゆり「!?」
萌郁「…?」
鈴羽「……」
るか「―――」
ダル「牧瀬氏…なんでそんな冷静にいられるの…? まさか、牧瀬氏が…」
岡部「ダル、やめろ。…どういうことだ、紅莉栖」
紅莉栖「お願いだから言うとおりにして。皆に聞いて欲しいことがあるの」
全員『…?』
紅莉栖「いい? 落ち着いて聞いて。正直、私も半信半疑だけど…」
紅莉栖「…私の推測が正しければ」
紅莉栖「おそらく…犯人はこの中にいる」
全員『!!??』
岡部「…どういうことだ紅莉栖?」
ダル「そうだお! 僕たちの誰かが犯人のわけないお! 犯人は間違いなくテレビのこいつだろ常考!!」
紅莉栖「ごめん…私自身も信じられないし、信じたくない。でも、犯人の言うとおりなら、そういうことになるの」
まゆり「…どういう、こと?」
紅莉栖「私…これとよく似たゲームを知ってる」
全員『!?』
岡部「ゲ、ゲームだと!? 殺人事件が起きたのに…これがゲームだというのか!?」
紅莉栖「おそらくこの馬鹿げた殺人劇は、そのゲーム模倣…。実際にプレイしたことはないけど、
ゲームの内容はこれと同じ。元々、アメリカで流行ったテーブル・トーク・パーティゲーム」
紅莉栖「数人の市民の中に、殺人鬼が紛れ込んで殺しまわるゲーム…」
紅莉栖「市民は殺人鬼を見つけ出し、それを処刑することで生き残ることができる。それが勝利条件」
ダル「それ、僕も知ってるかもしれない…。一時期ネットで流行ったチャットゲームそのものだお!」
紅莉栖「正式名称は確か、”Are You a Werewolf?”…。ええと、日本のだと―――」
『「汝は人狼なり哉?」―――ゲームを開始してください』
~1日目~
るか「ん…あ……こ、ここは…」
岡部「ルカ子…気が付いたか」
るか「あ、おか…凶真さん。すいません…僕、確か…はっ!? そ、それより! フェイリスさんが…!」
岡部「…ルカ子。落ち着いて聞いてくれ。俺たちの中に、犯人がいるらしい」
るか「!? そ、そんな…!」
まゆり「それって…本当に間違いないの?」
紅莉栖「…確証はないわ。でも、きっと皆もここに連れてこられた経緯は同じのはずよね?」
ダル「あ、うん…。部屋に着いたら、急に眠くなって…」
紅莉栖「あれは間違いなく、催眠ガスによるものよ。そして、皆はここに連れてこられたのだとしたら…」
紅莉栖「多分だけど、犯人は私たちの誰かに何かを注入した」
紅莉栖「幻覚剤か興奮剤に似たものであると思うけど…それは今のところは分からないわ」
岡部「そんなことが…」
紅莉栖「真意がどうあれ、とにかく私たちの中に『何か』が紛れ込んでいるということになる。
もしこれが、本当にそのゲームそのままであったなら…私たちのなかに、『まがい物』がいる」
岡部「お、おい…。それ、本気で言ってるのか?」
紅莉栖「犯人がゲームの盤面上に事を進めたがっているのなら、そういうことになる」
ダル「…確認するけど、テレビの中のこいつは犯人じゃない、と?」
紅莉栖「そいつは元凶ではあるけど、フェイリスさんを殺したという意味では違うと思う」
紅莉栖「精神分析学は専門外だけど、こういうシリアスキラーは、行動こそ常識ハズレでイカれてる。
その代わり、自分の中に絶対化したルールというか、矜持というものを持っているの」
紅莉栖「私たちに殺し合いをさせて、犯人を見つけ出させる。それが、このゲームだから」
紅莉栖「そして…私たちはゲームを進行しなければならない。犯人を見つけるまで」
まゆり「そんなぁ…」
紅莉栖「出られない以上はそうするしかないわ…。きっと、決着がつけば解放されるはずよ」
紅莉栖「…それこそよくあるスナッフビデオみたいにね。冗談じゃないわ…反吐が出る」
岡部「こんな…クソッ! ばかげてる! イカれてやがる!」
紅莉栖「ええ、そう思うわ。犯人は最低の糞野郎よ」
紅莉栖「…でもだからといって、私たちは完全にこの部屋に閉じ込められているのなら、続けるしかない…。
たとえ、そいつの手の平の上で踊らされていると分かっていてもね」
ダル「どの道…続けるしかないのか……」
まゆり「えっとぉ…まゆしぃはまだよく分からないけど、とにかく狼さんを見つければいいんだよね?」
まゆり「それじゃあ、質問でーす! この中に狼さんがいたら、正直に手を挙げてくださーい!」ノシ
シーン…
まゆり「あ、あれぇ…?」ノ
ダル「まゆ氏…それだとゲームにならないお…」
紅莉栖「誰もがそれほど正直者なら、苦労はしないんだけどね…」
紅莉栖「でも、『人狼』も生き残るのに必死よ。だからこそ彼らは『村人』に扮し、油断させて私たちを殺すの」
岡部「な、なぁ紅莉栖…そろそろこのゲームを説明してくれ。お前とダル以外はチンプンカンプンだ」
紅莉栖「そうね。じゃあ、このゲームの勝敗から」
紅莉栖「ゲームは、『人狼陣営』と『村人陣営』の2手にわけて勝負する。
『人狼陣営』の勝利条件は、生き残った『人狼』と『村人』の数を同じにする。
このゲームの場合『人狼』は2人だから、人狼1、村人1、
もしくは人狼2、村人2になったら『人狼』の勝ち」
岡部「同じにするって…具体的にはどうするんだ?」
紅莉栖「…フェイリスさんの時と同じよ。1日の内に1人だけ、深夜に誰かを殺してまわるの」
全員『………』
紅莉栖「後者の村人陣営は『投票』によって、『人狼』の疑いがある人を選出して『処刑』するのが勝利条件。
見事『人狼』を処刑して、『人狼』を全員なくせば勝利よ。『投票』はまた後で説明するわ」
岡部「つまり最低でも一日で2人、死体が出るということか…。くそ…冗談じゃないぞ……」
るか「……」
配役が狼ゲーだけど3吊り人外3とか鬼畜
紅莉栖「そういうことになるわね…。『村人陣営』は、いかにして迅速に『人狼』を見つけ出せるか。
『人狼陣営』はいかにして『村人』を騙し、生き残れるか…。それが勝負の分かれ目よ」
岡部「ふむ…『村人』は、どうやって『人狼』を見つけ出すんだ?」
紅莉栖「このゲームの主体は会話よ。会話によって、『人狼』と疑わしき人物をいぶりだすの。
ゲームのキーは、お互いの心理戦ってところかしらね」
まゆり「そんなぁ…まゆしぃは誰も疑いたくないよぉ……」
るか「……」
岡部「くッ…話し合いだけで見つけようものなら、途方もないほどの時間が必要になるぞ…」
鈴羽「…いや。もっと簡単な方法があるよ」
岡部「え…?」
鈴羽「…戦士、阿万音鈴羽がここに宣言するよ。私は、『占い師』」
全員『!?』
鈴羽「ちなみに占ったのは岡部倫太郎。結果、君は『村人』だったよ。良かったね」
岡部「え…? ど、どういうことだ?」
まゆり「『占い師』ってなぁに?」
岡部「そういえば、部屋に挟まっていた紙の配役にそんなモノがあったような気が…」
まゆり「あ! オカリンも見たんだね! まゆしぃも見たよ! 『あなたは村人です』って書いてあった!」
ダル「ちょッ! ま、まゆ氏ダメだよ言っちゃ!」
まゆり「へ?」
紅莉栖「…まゆり。自分の配役を簡単にバラしちゃダメよ。
あなたが『村人』だった場合、『人狼』に標的にされる可能性があるから」
まゆり「え~!? そ、そんなぁ!」
るか「……」
岡部(ぐっ…! 頼むから、まゆりだけは…!)
紅莉栖「…と、とにかく。ここで配役の説明をしたほうが良さそうね」
紅莉栖「まず、『人狼』と『村人』についてはいいかしら? まぁ、ここではお互い敵同士という認識でいいわ」
紅莉栖「ここで各陣営には1人、特異な役職があるの。村人陣営の場合は、『占い師』」
紅莉栖「『占い師』は『村人』の1人よ。特殊能力を持った特別な村人と考えれば分かりやすいわ。
1日1回だけ、対象者を『人狼』か『村人』か占うことが出来るの」
まゆり「ええと、つまり…?」
紅莉栖「つまり、『占い師』は『人狼』と『村人』を区別する試験紙みたいなものよ。
これで、『村人陣営』は優位に事を進められるわね」
萌郁「…!」
まゆり「ってことは、オカリンは仲間なんだね! やったぁ~!」
紅莉栖(まぁ…『占い師』が1人しか名乗り出ないならそういうことになるんだけど…)
るか「……」
萌郁「……」カチカチ
ヴーヴー
岡部「ん? こんな時にメール?」
紅莉栖「うそ!? ここって携帯使えたの!?」
岡部「一体誰からだ…ん?」スチャ…
萌郁「……」
岡部「…閃光の指圧師からか。だからこんなに近いんだから口で―――」ピッ…
from:閃光の指圧師
sub:気をつけて!
text:騙されないで岡部君!(◎-◎;)
その占い師は偽者よ!ヽ(`⌒´)ノ
岡部「!?」
岡部「ど、どういうことだ!?」
紅莉栖「どうしたの、岡部?」
岡部「萌郁が…鈴羽を偽者だと言ってる!」
全員『!!??』
鈴羽「……」
萌郁「……」
萌郁「……」カチカチ
ヴーヴー
岡部「!!」スチャッ ピッ
from:閃光の指圧師
sub:ビックリした?
text:本物の占い師は私☆
ちなみに占ったのは岡部君だよ!
おめでとう!o(*^▽^*)o~♪
これで敵は見つかったね!
岡部「閃光の指圧師も『占い師』だと…!?」
紅莉栖「岡部! 桐生さんは何て!?」
岡部「…萌郁も俺を占ったそうだ。結果は『村人』だ」
まゆり「ってことは占いさんが2人も~! やった~! これで、早く狼さんが見つかるよ~!」
ダル「…まゆ氏。残念ながら、これはそんな単純でもないんだお…」
まゆり「え? どういうこと~?」
るか「……」
紅莉栖「まゆりも、あの紙を見たでしょ? 配役はこうなってたはずよ。
4人の『村人』、1人の『占い師』、2人の『人狼』、1人の『狂人』」
ダル「つまり…『占い師』は1人だけなんだお」
まゆり「あれ~? でも、ここに2人いるよ?」
紅莉栖「そう…本来1人しかいない『占い師』が、2人名乗りをあげた。これはつまり…」
岡部「ま、まさか…」
紅莉栖「…ええ、そうよ」
紅莉栖「どちらか1人が嘘をついていることになる…」
全員『……!!』
鈴羽「……」
萌郁「……」
岡部「バカな!? 何故そんなことをする必要がある!?」
ダル「…オカリン。このまま、『占い師』が当て推量のまま占い続けたらどうなると思う?」
岡部「そ、それは…いずれ『人狼』が特定されるだろう」
ダル「だお? そうすれば、確かに『人狼』は特定される。でも、奴らもゲームに勝つために必死なんだお。
それをさせないように、『人狼』は『占い師』を騙って僕らを撹乱するんだお」
岡部「な!? そ、そんなことをするのか!?」
紅莉栖「厳密に言えば、騙るのは『人狼』とは限らないわ。『狂人』の可能性もある」
まゆり「きょーじん?」
紅莉栖「さっき、各陣営には1人だけ特殊な役職があるって言ったわよね?
『村人陣営』の場合は『占い師』、そして『人狼陣営』の場合が…この『狂人』」
紅莉栖「そう…この『狂人』が、なかなか曲者なのよ…」
るか「……?」
※狂人…人狼陣営の村人。いわば、村人陣営に送られたスパイみたいなもの。
占いでは『村人』と出るが、狂人の勝利条件は人狼のそれに該当する。
時に『占い師』や『人狼』を騙り、『村人陣営』を混乱させる。
役割は村人陣営を嘘や虚言で引っ掻き回し、人狼と共に生き残ることである。
岡部「な、なるほど…スパイとは中々に厄介な存在だ」
まゆり「はぅ…まゆしぃは何が何だかサッパリだよぉ…」
るか「……」
紅莉栖「つまり、阿万音さんと鈴羽さんのどちらかが『占い師』、どちらかが『人狼』、もしくは『狂人』。
要するに敵ってことでいいわ。あ、ちなみに岡部は『村人』確定よ」
岡部「ま、待て待て! 俺を信じてくれるのはありがたいが、騙れるのが『人狼』と『狂人』なら、
2人がそうである可能性もあるのではないか!?」
鈴羽「岡部倫太郎…そんなこと言うんだ…」
岡部「い、いや…別にそういうことではなくてな」
萌郁「……」カチカチ
ヴーヴー
from:閃光の指圧師
sub:ショック!
text:ひどいよ岡部君!(/□≦、)
信じてたのに!ヽ(`⌒´メ)ノ
岡部「……」
紅莉栖「大丈夫よ。その可能性はないわ。少なくとも、どちらか一方は本物よ」
岡部「え?」
紅莉栖「もし本当に、どちらも偽者の『占い師』という場合は…この場には本物はいないということ。
つまり…最初に殺されたフェイリスさんが、本物の『占い師』」
岡部「なっ!? それは…最悪なのではないか!?」
紅莉栖「ええ、そうね。そう考えれば最悪よ。でも、それはないから安心して」
岡部「え?」
紅莉栖「最初に殺されたのって、フェイリスさんだったでしょ? このゲームのしきたりではね、
ゲームに招待した人が最初に殺される、というのがあるの。そして、その人の配役は決まって『村人』」
※最初に殺されるのが『占い師』や『狂人』など特殊な村人の場合もあります。
それはルールによって異なります。
ここではフェイリスはただの『村人』確定です。
紅莉栖「だからこれ以上『占い師』を騙る人が現れなければ、この2人の配役はこれで決定して良いと思う」
岡部「しかし…何故そんなリスキーな真似をするんだ? どちらかが偽者なら、いずれバレてしまうではないか」
ダル「…『人狼』が勝つためだお、オカリン」
岡部「え?」
紅莉栖「『人狼』が1人の場合なら、ここで名乗りをあげずに潜伏するのが得策だけど…今回は2人いる」
岡部「まさか…捨石か?」
紅莉栖「そう。片方は陽動、片方は潜伏することで、自分たちが勝つ確立を高めているの。
たとえ騙っている自分が殺されることになっても、もう片方が生き残って殺しまくればいいから」
紅莉栖「勿論、名乗り出たのが『狂人』で、2名の『人狼』が潜伏している可能性もあるけど…」
るか「……」
紅莉栖「…一応訊くけど、他に『占い師』である者がいたら名乗り出て欲しいわ」
シーン…
紅莉栖「決まりね。これで、どちらかが本物。どちらかが偽者」
鈴羽「それでいいとおもうよ。…まぁ、私が本物だと主張したいところだけど、
もう1人が現れた以上、何言っても言い訳にしかならないだろうからやめておくよ」
萌郁「……」カチカチ
ヴーヴー
from:閃光の指圧師
sub:信じて!
text:私が本物だからね!(^▽^)/
絶対だよ!o(*^▽^*)o
岡部「………」
まゆり「ええと、どうすればいいの~!? もうまゆしぃ、全然分かんないよ~!」
紅莉栖「そうね。じゃあ、そろそろ本題。どうやって誰が『人狼』かを当てるか、なんだけど…」
紅莉栖「このゲームの肝、『投票』について説明するわ。『人狼』を唯一殺せる手段が、この『投票』」
紅莉栖「『投票』は1人1票、『人狼』と思われる人に投票して、票数が一番多かった人が『処刑』されるの」
まゆり「えぇ!? そ、そんな選挙みたいに決めるの!? 誰に投票していいか、わからないよぉ~!」
るか「……」
紅莉栖「確かに、現時点では情報が少なすぎるわ。今日のところはとりあえず―――」
ビ―――――――――――――――ッ!!
全員『!!??』
『「投票」の時間になりました』
『各人はテーブルの上の紙に「人狼」と思われる人の名前を書いて投票してください』
『その際、自分の名前の記入も忘れないでください』
紅莉栖「…時間が来てしまったようね」
まゆり「はわわわわわ~! どどどど、どうしよう、クリスちゃん~!」
紅莉栖「落ち着いてまゆり! とにかく、今は阿万音さん、桐生さん、岡部以外の誰かに投票して!」
まゆり「へ…? な、何で? だって、鈴さんと萌郁さんのどちらかが偽者なんでしょ? どっちかに投票するんじゃないの?」
紅莉栖「確かにどちらかが偽者であるのは確定だけど、もし本物の『占い師』を処刑してしまったら最悪でしょ?
だから、今日のところはこの2人については一旦保留にするの」
紅莉栖「だから今日は残った4人の中から、一番疑わしい人に投票して。私でも全然いいから」
ダル「つまり…グレランかお」
まゆり「そんなぁ…まゆしぃ、こわいよぉ…」
るか「………」
※グレラン…グレーランダムの略称。暫定で村人、占い師以外の人(判定的に灰色の人)を各自の判断で投票する。
ゲームの序盤じゃほぼ毎回行われる。
るか「………」
るか(怖い…すごく、怖いよ……!)
各自のテーブルの上には、3枚の紙と鉛筆と消しゴム。前方には、横一線の穴が開いている。
紙に「人狼」と思われる人の名前を記入し、そしてその紙を穴に投函する仕組みなのだと全員が理解した。
両側には胸の辺りの高さくらいの板が設置されており、それぞれの表情は見えるが、手元は見えない。
誰もがお互いの顔を伺えるのに、誰も顔をあげようとしない。
皆が用紙に目をやり、あるいは目を瞑り、投票先に悩まされているからである。
その中で1人、皆の表情を見回している者がいた。
漆原るかである。
るか(牧瀬さんはああ言ってたけど…誰も疑いたくない…!)
るか(まゆりちゃんも、橋田さんも、牧瀬さんも、他の人も大切なラボメンだよ…無理だよ、こんなの…!)
るか(僕、どうしていいか分からないよ…怖いよ、岡部さん……!)
やがてストンと、紙が穴の中に落ちていく音が各方向から響いてくる。
投票し終えた者は頭を抱えて苦痛し、またある者は顔を見上げて全員の様子を眺めている。
音が止んで静かになった頃、ほぼ全員の視線が漆原るかに集中した。
るか(………!)
るか(だ、ダメだ…ここで迷っていたら、皆に迷惑がかかる…とにかく、書かなきゃ!)
るか(ごめんなさい…ごめんなさい……!)
最後まで逡巡していた漆原るかが、荒々しく用紙に名前を書きなぐり、クシャクシャのまま投函し終えた直後。
先ほどのブザーが再び、けたたましく部屋に木霊した。
『「投票」が終わりました。結果を発表します』
全員『………』
るか「………」
岡部倫太郎…1票(投票者:椎名)
椎名まゆり…1票(投票者:漆原)
橋田至…1票(投票者:岡部)
牧瀬紅莉栖…0票
桐生萌郁…0票
漆原るか…4票(投票者:橋田、牧瀬、桐生、阿万音)
阿万音鈴羽…0票
全員『……』
るか「………」
るか「…え?」
岡部「…まゆりよ。何故俺に投票した?」
まゆり「あっはは…ごめんなのです。まゆしぃ、誰の名前も書きたくなくて…オカリンならいいかなぁーって…」
岡部「おぃぃぃぃぃぃ!! お前、ふざけるなよ! 俺には投票するなと紅莉栖も言っていたではないか!」
ダル「いや、オカリンこそ…。何で僕に投票したし」
岡部「あ、いや、すまん…気兼ねなく投票できたのがお前だけだった」
ダル「ちょ、おま…マジふざけんなし。人のこと言えねーじゃん…」
るか「ま、待ってください! どういうことですか!?」ガタッ
ダル「ルカ氏…本当にゴメン……」
るか「こんなの酷すぎます! 僕が一体何をしたっていうんですか!?」
鈴羽「…何もしてないよ。でも、『だからこそ』だよ」
るか「い、意味が分かりません! だって、僕は『村人』ですよ!?」
紅莉栖「…漆原さん。酷なことを言うけど…あなた、それをこれまでの会話で一言でも言ったりした?」
るか「え…? い、言ってませんけど……だって、どうすればいいか分からなくて…」
るか「でも、しょうがないじゃないですか! いきなりこんなことに巻き込まれて…自分の周りに殺人鬼が
いるかもしれないって疑うなんて…そんなこと、僕にはできません!」
鈴羽「…それが本当なのだとしたら、君は優しい子だね、漆原るか」
るか「何言ってんですか! 本心ですよ! だって僕…皆を疑いたくないんですから!」
鈴羽「…まぁ君の言い分も分かるよ。でもね…ただ黙っていただけの君が、
周りからどう見えていたか、考えたことある?」
萌郁「…すごく、怪しかった」
まゆり「ちなみにルカ君。なんでまゆしぃに投票したの?」
るか「だ、だって…僕の投票で誰かが死ぬなんて、絶対に嫌で…」
るか「そ、その…まゆりちゃんって、一番投票されにくいと思って…。
ま、まゆりちゃんなら誰も入れないだろうから、いいかなぁって…」
まゆり「そっかぁー…じゃあ、まゆしぃを疑ってたわけじゃなかったんだね! 良かったぁー!」
紅莉栖「…漆原さん。何で、まゆりは『人狼』じゃないと思ったの?」
るか「へ? だ、だって…まゆりちゃん、いつもみたいに話していたし…とても、別人だとは…」
紅莉栖「そう。まゆりはゲームが分からないなりに、積極的に発言して頑張ろうとした。
普段のまゆりがそうであるように、無意識ながらもそう動いていた」
鈴羽「椎名まゆりは『人狼』を見つけ出す上ではあまり貢献してないけど、そういう意味では『村人』として
信頼してもいい。だから君を含め、椎名まゆりは皆から『村人』の信頼を受けている証拠になる」
ダル「でもルカ氏は……起きてから、ずっとだんまりだったお……」
萌郁「正直…一番、怪しかった…」
るか「そんな…ただ、何も喋ってないってだけで殺されるんですか!? そんなのあんまりですよ!」
るか「それよりも投票をやり直して…もっと疑わしい人を見つけるべきじゃないんですか!?」
鈴羽「…君。君は、『村人』の役割を根本的に勘違いしている」
るか「え…?」
鈴羽「確かに『村人』は、『人狼』を見つけ出して始末しなきゃいけない。
でも、『村人』の役割は、『人狼』を見つけ出すことが先決じゃない」
鈴羽「いかに他人から『村人』として信用を得るか、なんだよ。
その前提がなければ、何をしても無駄になるからね。その意味では、椎名まゆりは及第点だった」
鈴羽「それもやろうとしないでビクビクしてるだけの君は…はっきり言って邪魔なんだよ」
るか「そん、な……」ドサッ
紅莉栖「……」
ダル「……」
るか「牧瀬さんも…橋田さんも…桐生さんも…そんな風に思っていたなんて…」
ダル「そんなわけ…あるわけないっしょ!!」
るか「!?」
ダル「確かに阿万音氏の言ったことは全面的に正しいお…。ルカ氏が『村人』としてはマイナスだったことは事実…」
ダル「でも、だからといってラボメンをそう簡単に疑えるわけなんてないっしょ!
ルカ氏、自分だけがそうだと思ってたの!? 皆、苦しかったに決まってるお!」
るか「……!!」
ダル「でも…僕たちはゲームを続けるしかない以上、誰かの名前を書かなきゃならない…。
例えそれが誰であっても、投票しなきゃならないんだお…」
ダル「仕方ないことって、割り切るしかなかった…。そうしなきゃいけなかった!」
ダル「だから皆…名前を書くときは、書いた人に向かって申し訳なさでいっぱいだったお…。
誰もが、『ごめんなさい、ごめんなさい』と呟きながら書いたに決まってるお…」
るか「……!」
るか(僕だって……そうでした)
るか(でも…)
るか「信じて…ください……。僕じゃ…ない」
「僕じゃ、ないんです………!!」
『「投票」の結果、漆原るかさんは「処刑」されました…』
~1日目の深夜:狼たちの遠吠え~
□□□「あっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!」
□□□「引っかかったねぇ…」
■■■「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!」
■■■「うまくいったねぇ…」
□□□「今日は誰を殺そうか…」
■■■「そうだねぇ…※※※でいいんじゃない…?」
□□□「きひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!!! いいのぉお!!!???」
■■■「くけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!! いいよぉ!!!」
□□□「そしたらきみぃ…明日死ぬんじゃないぃ…??」
■■■「いいよぉぉ…だって面白そうじゃん!!」
□□□「うん! そうだね! 面白いよ!!」
■■■「楽しいね!! 殺そうよ!!」
□□□「うん! 楽しい!! 早く殺そう!!」
「「かかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかか
かかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかか
きききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききき
きききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききき
くくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくく
くくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくく
けけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ
けけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ
ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここ
ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここ
あっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!」」
あ、ごめん。
ちょっと書き溜め見てたら直したいところがあるので、15分ほどちょっとタンマ
~2日目の朝~
昨夜のテレビからの指示により、一同は投票を終えた後は速やかに部屋に戻っていった。
充分に寝付けたものはいない。「村人」の誰もがいたいけな少年を殺してしまったことへの後悔と、
次に殺されるのは自分かもしれないという恐怖で、ビクビクと怯えていたためだ。
部屋に戻っていった者の中に、絶望の表情に満ちた漆原るかの姿もあった。
翌朝、彼が再び大部屋で合流することはなかった。
そして、もう1人現れない人物がいた。
それは―――
『桐生萌郁さんは、無残な死体となって発見されました…』
全員『………』
鈴羽「………」
~2日目~
鈴羽「…皆、顔色良くないね。ダメだよ。どんな時でも睡眠はちゃんととっておかなきゃ」
全員『………』
鈴羽「…そんな目で見ないでよ。まぁ、殺されたのが桐生萌郁じゃあ、しょうがないか」
全員『………』
鈴羽「でも、私のすることは変わらないよ。今朝占ったのは牧瀬紅莉栖。結果は…『人狼』だったよ」
ダル「白々しいお…フェイリスたんを殺したのは…お前なのかお?」
鈴羽「…何でそうなるのかな?」
ダル「とぼけんなお! お前が…お前がフェイリスたんを殺したのかと訊いているんだお!!」ガタッ
岡部「ダ、ダル! 落ち着け!」
ダル「放せお、オカリン! こいつは…こいつは殴らないと気が済まないお!」
ダル「阿万音氏の皮を被った偽者め……! 返せお! フェイリスたんを、桐生氏を…皆を返せお!!」
岡部「ダル! どうせこいつは…今日の『投票』で処刑される! それでいいじゃないか!」
紅莉栖「……!」
鈴羽「あのさぁ…勝手に決めないでくれない?」
岡部「へ…?」
鈴羽「牧瀬紅莉栖も昨日言ってたよね。私と桐生萌郁のどちらかが『占い師』、そしてどちらかが
『狂人』の可能性もあるって。…まぁ、今『人狼』と占った奴の事を信じるのは皮肉だけどね」
鈴羽「もしそうならさ…私が本物の『占い師』。桐生萌郁は『狂人』って可能性もあるよ?」
鈴羽「『人狼』って『人狼』同士は見分けがつくけど、『村人』である『狂人』って誰だか分かんないんだよね?
だから、『人狼』が誤って『狂人』である桐生萌郁を殺した。そういうこともあるでしょ?」
紅莉栖「いいえ、阿万音さん。確信したわ。貴女は―――『人狼』よ」
岡部「へ…?」
橋田「は…?」
まゆり「ほぇ…?」
鈴羽「…根拠を教えてもらえないかな? 桐生萌郁が『狂人』じゃないって証拠をさ」
紅莉栖「根拠は…岡部が生きていることよ」
岡部「なっ…!?」
まゆり「えぇ…? どういう、ことぉ…?」
紅莉栖「まゆり。ちょっと今から複雑な話になるけど、ちゃんとついて来てね」
紅莉栖「まず、阿万音さんの言うとおり、桐生さんが『狂人』、阿万音さんが本物の『占い師』だったとする。
この仮定の場合、『人狼』が2人潜伏していることになる。すると、岡部が生きていることがおかしいの」
岡部「な、何故そうなるんだ?」
紅莉栖「岡部を殺せば、『人狼陣営』の勝利が確定するからよ。だってそうすれば、『狂人』は今朝にさっさと
『自分は狂人だ』と告白して、『人狼』2人と自分の票数を残った『村人』の誰かに集めればいいから」
岡部「そうか…! 今生き残ってるのは5人! 『人狼陣営』が3人生き残っていれば、確かにそうなる!」
紅莉栖「でも結果として、『占い師』は殺されてる。どちらかが『占い師』でどちらかが『狂人』なら、
『村人』確定の岡部を襲うはず。それをしなかったのは…2人の内に『狂人』はいなかったから」
紅莉栖「そして『人狼』は、同じ『人狼』を噛み殺すことは出来ない。
故に、桐生さんは本物の『占い師』だったということになる」
鈴羽「待って。じゃあ、こういうのはどう? その仮定は『人狼』が2人潜伏していた場合だよね?」
紅莉栖「…ええ。そうよ」
鈴羽「じゃあさ…処刑された漆原るかが『人狼』だったとしたらどう?」
岡部「な…!?」
橋田「あ…」
まゆり「はぅ~…まゆしぃ、頭がパンクしそうなのです~…」
紅莉栖「…その可能性はないわ」
鈴羽「ふーん。それが本当なら、君は何の罪もない『村人』に手をかけたっていうことになるのかな?
って、私もか。まぁいいや。何でそう思うの?」
紅莉栖「何故なら…貴女が昨日、漆原さんに投票したから」
鈴羽「……!」
ダル「……!」
鈴羽「…そっか。ははは。とんだ盲点だったよ…くっそ…」
岡部「お、おい紅莉栖…どういうことだ? ええと…ルカ子が『人狼』だった場合…
鈴羽が仲間を売ることになるからか?」
鈴羽「それ…私が『人狼』だって前提に話してるって気づいてる?」
岡部「あ、いや…」
紅莉栖「…確かに、そういう意味もある。でもね、岡部。
岡部たち『村人』と『占い師』では、投票の重みが違うのよ」
岡部「へ?」
まゆり「重、み…?」
ダル「『村人』がグレランする場合、投票する候補は2つあるんだお。1人は、『人狼』っぽそうな人。
もう1人は…認めたくないけど、役に立たなそうな『村人』。ルカ氏は、後者の多数票だったお…」
紅莉栖「でも、『占い師』の場合は違う。何故なら、疑わしき対象がいた場合は自分で占えばいいから。
だから『占い師』が投票するのは、決まって後者の『不要な村人』ってこと」
紅莉栖「騙っているとはいえ、『占い師』を名乗る以上は『村人陣営』として行動しなければならない。
それなら、必然的に『村人』視点に立って、『役に立ちそうにない村人』を選んだ。
現にあなたは昨日、漆原さんを『不要な村人』と切り捨てた」
紅莉栖「…どう? これでもまだ言うことはある?」
鈴羽「………」
鈴羽「くくっ…くくく………」
あっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!
まゆり「ひっ……」
岡部「……」
ダル「……」
紅莉栖「……」
鈴羽「さっすがだねぇぇぇ牧瀬紅莉栖ぅぅぅぅぅぅ!! 名推理だよぉぉ!! 論破完了、ってかぁぁぁぁ!!??
あっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」
紅莉栖「………」
鈴羽「きききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききき!!!!
どうりでこいつはお前の事を嫌うはずだ!! こんな頭が回る奴だったとわねぇ!! 恐れいったよ!!
グゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ!!!!」
ダル「…お前、ちょっと黙れお」
ドゴッ
鈴羽「かっ、はっ…!?」
ドサッ…
岡部「ダル……」
ダル「ちょっと黙らせただけだお…これ以上、しないから……」
紅莉栖「…決まりね。今日の投票は阿万音さん。今日はこの辺で――」
ダル「待ってくれお、牧瀬氏。まだ『人狼』はこの中にいるんだお?」
紅莉栖「…えぇ。ただ、『狂人』はもういないと思う。理由はさっき述べたとおり」
ダル「…阿万音氏が牧瀬氏を『人狼』って言ってたけど…僕あれ、あながち間違ってないと思うんだよね」
岡部「なっ……!?」
まゆり「え……?」
紅莉栖「………」
紅莉栖「…一応理由を聞いておくわ。まさか、阿万音さんの占いを真に受けてるわけじゃないわよね?」
ダル「違うお…でもこのゲームでの『人狼』ポジションのコツは、いかに『村人』に溶け込むか、だお…」
ダル「牧瀬氏はゲームの概要を知っていったから、必然的にゲームを引っ張れる立場にあるお…。
でも、それって言い換えれば『人狼』にとっての最高の隠れ蓑なんだお」
紅莉栖「…その理論だと、経験者の橋田も『人狼』ってことになるわよ?」
ダル「そうだけど…なんつーか牧瀬氏は…冷たすぎるっつーかさ…」
岡部「お、おいダル!!」
ダル「だってそうっしょ? 最初にフェイリスたんが殺された映像を見たときも、
牧瀬氏が一番立ち直るの早かったし…」
ダル「正直、人間としての反応とは思えないお…。身近な人が死んだのに冷静でいられるなんて…」
紅莉栖「…私はただ、合理的に行動していただけなんだけどね。まぁ、そう見られてしまうのも馴れてるわ」
紅莉栖「そうね。橋田の論も一理あるわ」
岡部「え…? 紅莉、栖…?」
まゆり「そんな…クリスちゃんが、狼さんなの…?」
紅莉栖「それはまだ早計よまゆり。…そう判断するのは、私の考えを聞いてからにしてくれないかしら?」
ダル「え…?」
岡部「ま、まさか…見つけたのか!? 『人狼』を…!」
まゆり「えぇー!? で、でもぉ…誰が狼さんでも、まゆしぃ…嫌だよぉ…」
紅莉栖「まゆり…残念だけど、受け入れるしかないわ。
まぁこれも、あくまで推測の域を出ない。結果が出るのは明日ね」
紅莉栖「誰が『狂人』かまでは分からなかったけど…それもきっと、明日になれば全部分かる」
岡部「…聞かせてくれ。お前の考えを」
紅莉栖「…分かった。言うわ」
紅莉栖「最後の『人狼』は――――あなたよ」
―――――――――
―――――
―――
岡部「お前…本気で言ってるのか!?」
ダル「ちょっと何言ってんだか分かりませんね…」
まゆり「そんなわけないよー! 何でそんなひどい事いうのー!? そんなクリスちゃん、嫌い!」
紅莉栖「…根拠は、さっき言った通りよ。そしておそらく…この可能性は高いと思う」
ダル「…牧瀬氏がどう言おうとも、僕は牧瀬氏以外が『人狼』だとは思わないから」
紅莉栖「…それでも構わないわ。明日になれば…すべての決着がつく」
鈴羽「ぐぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃぃぃ!!
何だか面白そうなことになってんじゃぁぁぁぁぁんんん…!」
岡部「…!」
ダル「お前…!」
まゆり「う、うぇぇぇぇん…なんで、こうなるのぉ…まゆしぃ…もう、誰も死なせたくないぃ…。
誰も疑いたくないよぉぉぉぉぉぉ…こんなの、いやだぁぁぁぁぁ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……!」
紅莉栖「……」
鈴羽「げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら!!
そこにいる『もう1人の私』ぃ!! 面白そうだよぉ! 牧瀬紅莉栖は残してさぁ!!
今夜殺すのは、牧瀬紅莉栖が指名した奴以外にしようよぉぉ!!!!」
ビ―――――――――――――――ッ!!
『「投票」の時間になりました』
鈴羽「あっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!
面白いよコレ!! 絶対に楽しいよ!! どっちが勝つのか、本当に分からなくなってきた!!!」
まゆり「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
岡部「まゆり……」
ダル「………」
紅莉栖「………」
鈴羽「げひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!
最後に近くで見れないのが残念だけどぉぉぉ……私の分まで楽しんできてねぇぇぇぇぇ!!!!」
げっぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!
岡部倫太郎…0票
椎名まゆり…0票
橋田至…0票
牧瀬紅莉栖…1票(投票者:阿万音)
阿万音鈴羽…4票(投票者:岡部、椎名、橋田、牧瀬)
『「投票」の結果、阿万音鈴羽さんは「処刑」されました…』
シュタゲ知らないんだけどシリアスキラーってのが出てくんの?
シリアルキラーなら知ってるんだけど間違ってるのならちょっと恥ずかしいかなって
~2日目の深夜:狼の遠吠え~
□□□「ギジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ!!!!!」
□□□「…本当に死んでやんの」
□□□「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!」
□□□「…ッチ。あいつ、役にたたないなぁ…」
>>140
…………
ごめん素で間違えてたうわ何コレ死にたい
□□□「さぁて…どうしようかなぁ……あいつの言うとおりにしてもいいけどぉ…♪」
□□□「んー…でもぉ…やっぱり頭が回る奴って厄介だよねぇ…だから、早めに殺しておきたいなぁぁぁ…」
□□□「牧瀬紅莉栖かぁ…あいつは要注意だよねぇぇ…」
□□□「……牧瀬ぇぇぇ…紅莉栖ぅぅぅぅぅ??」
□□□「………」
□□□「ふふ…ふふふふふふふふふふふふふふふ…」
□□□「あっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」
□□□「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!
牧瀬紅莉栖ぅぅ!! 助手ぅぅぅ!! クリスちゃぁぁぁん!! 牧瀬氏ぃぃぃぃ!!!
牧瀬さぁぁぁぁん!! 牧瀬くぅぅん!!?? クーニャァァァァン!!??」
□□□「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」
□□□「そうだよねぇそうだよねぇぇ!! 楽しみは最後に取っておいた方が美味しいに決まってるよねぇ!!」
□□□「うんやっぱり我慢しよう!! 楽しいよ!! 最後にするんだぁぁぁ!!」
□□□「最後にどっちが勝つか分からなくなってきた!! あははははははははははははははははははは!!
楽しいなぁぁぁ!! 本当に楽しいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
□□□「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!
勝つかなぁぁ!? 負けるかなぁぁ!? 生きるかなぁぁ!? 死ぬかなぁぁ!?
殺せるかなぁぁ!? 殺されるかなぁぁ!? あっははははははははははははははははははははは!!」
□□□「楽しいよぉぉぉぉぉぉ!!最ッッッッッッッッッッ高にさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
楽しいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
□□□「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」
~橋田至の部屋~
ダル(…牧瀬氏はああ言ってたけど、やっぱり信じられないお)
ダル(それと今夜…『人狼』がもう1人の仲間にかけられた言葉を真に受けたなら…
僕か、もう1人の方に向かうはず…。それはきっと、僕のほう…!)
ダル(ただじゃヤラれねぇお…。フェイリスたんと皆の敵は…僕が討つんだお!!)ギュゥ…
ダル(牧瀬氏…いや、牧瀬氏に成りすましているキチ●イめ!! 絶対に許さねぇお!!)
キィ…
ダル(―――来た!!)
ダル「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! 牧瀬氏、覚悟―――」
ダル「――――!!??」
□□□「………」
□□□「――――」ニマァァァァァァァ…
ダル「え……そん、な……なんで…う、うそ…だろ………?」
ザシュッ…
自分は賭けに勝った。
朝目覚めた牧瀬紅莉栖はそう思った。
意識を覚醒させた彼女は、すぐさま顔を洗い、軽くシャワーを済ませ、いつもの服装に袖を通した。
その後は施設から支給された粗末な食料を、持ってきていたインスタントコーヒーで腹に流し込んだ。
その一連の作業の中で、彼女は理論の再構成を繰り返していた。
幾度となく実例を検証し、仮定し、否定し、止揚し、結論に至る。その作業を反芻していたのである。
思考の海から這い上がり立ち上がったそのときには既に、彼女は理論の統合を終えていた。
全てはこの後に対峙する敵と、決着をつけるためであった。
『橋田至さんは、無残な死体となって発見されました…』
紅莉栖「…今日でこの馬鹿げたゲームもお終いよ」
ディスプレイに表示された橋田至の変わり果てた姿を軽く一瞥し、彼女は残った2名にそう言い放った。
カツ、カツ、カツ…。
無機質な空間に、紅莉栖の靴の音が木霊する。
紅莉栖はまっすぐに対象を見据えながら、一歩一歩近づいてった。
その瞳に憎悪と敵意と、そして決別の決意を孕ませながら。
しかし煮えたぎる心情とは別に、彼女の頭脳は冷え切っていた。
紅莉栖「…もう、言い逃れは出来ないわ。私が生きて、あなたがここにいる以上」
紅莉栖「私の考えは変わらない。最後に生き残った『人狼』はあなた」
紅莉栖「…正直、信じられない。信じたくない。信じられるわけがない」
紅莉栖「でも…私にはあなたにしか思えない。それが、どんな過程であれ、あなた以外は考えられない」
「………」
紅莉栖「…騙しあいの次は黙りあい? …もう、よしましょうよ。終わりなのよ、何もかも全部」
紅莉栖「さぁ、正体を表しなさい」
紅莉栖「最後の『人狼』………いえ――――」
カツ…
紅莉栖「…岡部」
~3日目~
岡部「……」
まゆり「クリスちゃん…ひどいよ…オカリンは、そんなことする人じゃないのです…」
岡部「やめろ、まゆり…。お前がそう思ってくれることは嬉しいが…」
紅莉栖「…認めるの?」
岡部「…いや。もう一度説明してもらおうか。納得してない奴もいるしな」
紅莉栖「…分かった」
紅莉栖「岡部が『人狼』である根拠。それは……言ってしまえば、岡部の行動が破綻していたからよ」
岡部「…具体的に、いつからだ?」
紅莉栖「最初におかしいと思ったのは、岡部が携帯を持っていたこと」
岡部「…俺がいつも携帯を持ち歩いていて何がおかしい?」
紅莉栖「そうね。でも、おかしいのよ。私があの部屋に連れてこられたときは携帯電話は圏外だった。
無論、この大部屋でも携帯電話は繋がらないと思っていた」
紅莉栖「…でも、あなたは何の迷いもなく携帯電話を持ってきていた。
まるで、通じるのをあらかじめ知っていたみたいに」
岡部「根拠としては弱いな。いついかなる時も、『組織』に連絡を入れるのが俺の任務だ」
紅莉栖「岡部がその癖を出すときは、大抵電源は落としているはず。何度かそういう時があったわよね」
岡部「あの時はたまたまだ」
紅莉栖「…まだあるわ。桐生さんからメールを受け取ったのを覚えてる?」
岡部「当たり前だ」
紅莉栖「見せて」
岡部「……」スッ
ピッ
from:閃光の指圧師
sub:気をつけて!
text:騙されないで岡部君!(◎-◎;)
その占い師は偽者よ!ヽ(`⌒´)ノ
紅莉栖「…これが届いた1通目のメール。そしてこれが2通目」ピッ
from:閃光の指圧師
sub:ビックリした?
text:本物の占い師は私☆
ちなみに占ったのは岡部君だよ!
おめでとう!o(*^▽^*)o~♪
これで敵は見つかったね!
紅莉栖「これを見たとき、岡部は『自分は村人』だと言った」
岡部「それがどうした? そう書いているではないか?」
紅莉栖「いいえ。確かに文面どおり読めば、岡部が『村人』であったことに対して喜んでいるように見える」
紅莉栖「…でもね。『岡部は村人だ』という明確な記述はない。
むしろ岡部が『人狼』であったことを発見して、喜んでいるようにも思える」
紅莉栖「それを踏まえた3通目のメールを見て。これをどう思う?」
from:閃光の指圧師
sub:ショック!
text:ひどいよ岡部君!(/□≦、)
信じてたのに!ヽ(`⌒´メ)ノ
紅莉栖「…あなたはこのメールを開いていなかったわよね」
岡部「…『人狼』相手にしてはやけに暢気な文章だと思うが」
紅莉栖「…まぁ確かにそうね。でも、あの時はまだゲームの序盤だったし、桐生さんは初心者だった。
ゲームには不慣れだった節があって、なんと無しに岡部を信用してしまったのかもね。
…まさか自分が殺されるなんて、夢にも思ってなかったんじゃないかしら」
岡部「つまり…お前は俺が、皆に嘘のメールの内容を言っていたというのだな」
紅莉栖「そうよ。その証拠に岡部は、桐生さんの2通目以降のムールを無視してる」
岡部「……」
紅莉栖「変だと思わない? 暫定的とは言え『占い師』の言うことを頑なに無視しているなんて」
岡部「…関係なさそうだったから開かなかっただけだ」
紅莉栖「それにしてもよ。『占い師』はその立場上、『村人』よりも情報量が多い」
紅莉栖「なのに、確認する素振りも見せないなんて、明らかにおかしい。本当に『村人』であるのなら」
紅莉栖「…だから岡部は、これ以上『人狼』としてのボロが出ることを恐れた。私は、そう推理する」
岡部「……」
ムール→メール
ちくしょう…ちくしょう
岡部「…俺が『狂人』の可能性もあるが?」
まゆり「そ、そんなぁ…! ってことは…クリスちゃんが狼さん?」
紅莉栖「…正直なところ、誰が『狂人』であるかなんて最後まで分からなかった」
紅莉栖「でも2日目に『人狼』が2人いた以上、『狂人』はいなかったと考えるのが妥当よ。
理由は昨日説明したわね」
紅莉栖「だから…処刑された漆原さんが『狂人』ということになるのかしら…。皮肉な話だけど」
岡部「…なるほどな。ルカ子は『狂人』になりきれなかったということか」
紅莉栖「岡部を疑う理由はもう1つ。岡部は……初心者にしては、ゲームに順応するのが早かった」
まゆり「へ…?」
岡部「…とてもそうであったとは思えないがな」
紅莉栖「確かに考えてみれば、違和感を持つにしても微妙なものばかりね」
紅莉栖「…でも決定打となったのは、昨日岡部が、橋田を取り押さえたときに言った台詞」
―――ダル! どうせこいつは…今日の『投票』で処刑される! それでいいじゃないか!
岡部「………」
岡部「…それがどうかしたのか?」
紅莉栖「まだ気づかない? 阿万音さんの言うとおり、
残った阿万音さんが『占い師』もしくは『狂人』の可能性もあった」
紅莉栖「…もし、そうであるなら、阿万音さんを処刑することは出来ない。その時点で残る
『村人』と『人狼』は2人ずつになって、『人狼』の勝利が確定するから」
紅莉栖「にも関わらず、あなたは阿万音さんが処刑されることに何の疑問も沸かなかった。
これは、どういうことなの?」
岡部「おかしなことを言う…。その理由は、お前がご高説を踏まえて教えてくれたではないか」
紅莉栖「忘れたの? 私が理由を話したのは…岡部の台詞の『後』よ」
岡部「ッ……!」
まゆり「あ……あぁ…」
紅莉栖「…随分と真摯に聴いててくれたわね。でも、はっきりいって俳優の才能は0よ、アンタ」
岡部「…どこまでも口の減らない奴め」
紅莉栖「…私が阿万音さんを『人狼』と言うより前に、岡部はそれを知っていた」
紅莉栖「『人狼』を知りえる者は、同じ『人狼』である者だけ」
紅莉栖「だから岡部……あなた以外が『人狼』であることは、考えられないのよ」
岡部「…最後に1つだけ聞いていいか?」
紅莉栖「…何?」
岡部「まゆりを疑わなかった理由はなんだ?」
まゆり「ふぇ…?」
紅莉栖「…岡部が怪しすぎたというのが大本の理由だけど?」
岡部「ふっ…なんだ、そうか」
紅莉栖「…でも」
岡部「……?」
紅莉栖「まゆりは昨日、私たちのために泣いてくれた。良心の呵責から、涙を零してくれた」
紅莉栖「…私はあの涙を疑いたくない。なにより、私の友人だから」
岡部「…科学者にあるまじき答えだな」
紅莉栖「それでも構わない。私は、まゆりを信じるわ」
岡部「そうか…くくく…くくくくくくくくくくくく…」
フーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ
ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ
ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ
ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!
岡部「フーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!
よくぞ辿り着いたなクリスティーナ!! それでこそ我が助手だ!!」
紅莉栖「…ちなみにそのふざけたあだ名を一言も言わなかったのも理由の1つよ」
岡部「フーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!
そうかそうか! やはり大した奴だな貴様は!! この狂気のマッドサイエンティスト、
鳳凰院凶真をここまで追い詰めるとは!! フーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!」
まゆり「クリス、ちゃん…」
紅莉栖「…何、まゆり?」
まゆり「まゆしぃ…どうしていいか、わからないよぉ…」
まゆり「まゆしぃ、おバカだけど…クリスちゃんの言うことだから、正しいと思う…」
まゆり「でも…でもぉ…! オカリンを疑うなんて絶対にやだぁ…!」
まゆり「だから…ごめんね、クリスちゃん…ごめんねぇ…!」
紅莉栖「…いいのよ、まゆり」
紅莉栖(でもこれは…ちょっと面倒なことになりそうね)
ビ―――――――――――――――ッ!!
『「投票」の時間になりました』
ちょっと次のレスで『人狼』のルールひん曲げるけど勘弁してくれ…
牧瀬紅莉栖は頭を抱えていた。
投票先に悩んでいたわけではない。投票が長引くことを懸念していたからだ。
牧瀬紅莉栖は岡部倫太郎に投票する。しかし、椎名まゆりはおそらく紅莉栖に投票するだろう。
そして、岡部倫太郎が椎名まゆりに投票した場合…票が全員同数のため、再投票となるのだ。
自分らが生き残るためには、まゆりを説得して岡部に投票させるしかない。
それの口実をどうするか、彼女は掴めないでいた。
しかし、彼女の憂慮など意に介さずして―――
ゲームの終焉は、呆気なく訪れた。
『「投票」が終わりました。結果を発表します』
岡部倫太郎…2票(投票者:岡部、牧瀬)
椎名まゆり…0票
牧瀬紅莉栖…1票(投票者:椎名)
紅莉栖「…!」
まゆり「え……え……う、そ…」
岡部「…ふっ」
まゆり「オカリン…なんでぇ…そんなぁ…」
岡部「…正直、ここまでやるとは思っていなかったぞ助手。お前には負けた。完敗だ」
紅莉栖「……」
岡部「ふっ…だがな。俺にもせめてものプライドくらいはある。ダラダラと長引かせるくらいなら、
自分から幕を下ろした方がマシだ」
まゆり「オカリン…! こんなの…おかしいよぉ!!」
岡部「…すまないな、まゆり」
岡部「…正直、俺にはこれが正しかったのかは分からん」
岡部「だが、俺には選ぶことは出来なかった…。どちらかを疑うような真似、最後の最後でしたくなかった」
岡部「それはお前だってそうだろ? まゆり…」
まゆり「……」
岡部「ふっ…お前たちには最後まで迷惑をかけたな」
岡部「…だから、これはせめてもの罪滅ぼしのつもりだ。許してくれとは言わない」
岡部「…では、さらばだ。紅莉栖、まゆり」
岡部「これも…運命石の扉(シュタインズ・ゲート)の選択か…」
『「投票」の結果、岡部倫太郎さんは「処刑」されました…』
紅莉栖「…最後の最後で名前を呼びやがって。あのバカ…」
まゆり「……」
紅莉栖「まゆり、ごめんね。私…あなたの大切な人を…」
まゆり「……ううん」
紅莉栖「…こんなの、割り切れないよ。酷すぎるわ…。私たちが…何を、したって…言うのよ…」
紅莉栖「うッ…うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…」
ポタ…ポタ…
まゆり「…クリス、ちゃん」
ギュッ…
紅莉栖「わたし…ほん、とは…ひっぐ…おかべの、ごど……えっぐ…」
まゆり「…うん。そうだよね。疑いたく、なかったよね…」
紅莉栖「うん……ぐず…うしないたく、ながっだよぉ……うあぁ…」
まゆり「…泣かないで、クリスちゃん。まゆしぃ…悲しくなるよ」
紅莉栖「…そう、よね。いつまでも、こんなことしてちゃ…皆、報われないわよね」
紅莉栖「でも、お願い…もう少しだけこのままでいさせて…」
紅莉栖「そうすれば…大丈夫だから」
まゆり「…違うの。クリスちゃん」
紅莉栖「…え?」
まゆり「今からクリスちゃんが死んじゃうから、まゆしぃは悲しいのです」
紅莉栖「え……?」
まゆり「驚いた? 本物の『人狼』はまゆしぃなの」
紅莉栖「う……そ……なん、で……」
まゆり「まゆしぃは本物の『人狼』。オカリンが、『狂人』だったんだね」
紅莉栖「そ、そんなはずない!! だって、そうだとしたら、2日目に――」
まゆり「そうなんだよ。本当は、2日目にまゆしぃたちが勝っていたはずなの。クリスちゃんの言うとおりに」
まゆり「…でもねぇ。何故だか知らないけど、オカリンは自分が『狂人』だってことは言わなかったね。
…初心者、だったからかなぁ。何でかは最後まで分からなかったけど」
まゆり「オカリンは、『狂人』としては落第だね」
紅莉栖「あ……あぁ………」
まゆり「うーん…でも、何だかオカリンだけ薬があまり効いてないみたいなんだよねぇ…。オカリンの持つ、ええと…
『クリーニング・したいなー』だっけ? その能力のせいかも」
まゆり「…まぁ最後にあんなことをしてまゆしぃをサポートしたってことは…
一応は役目を果たしたという事になるのかな?」
まゆり「えへへ。結構苦労したんだよー。何も知らない振りをしていたり、おバカを装うのは」
まゆり「…まさかクリスちゃんまで完璧に騙されるとは思っていなかったけどね。
ダメだよー。女の涙を簡単に信じちゃ」
紅莉栖「全部…嘘、だったの……?」
まゆり「うーん…全部嘘って言うか、始めからノーヒントってわけでもなかったよ?」
紅莉栖「え…?」
まゆり「覚えてる? まゆしぃが、初日に言ったこと」
まゆり「それじゃあ、質問でーす! この中に狼さんがいたら、正直に手を挙げてくださーい!」ノシ
まゆり「……」ノ
まゆり「…ね?」ニゴッ
まゆり「でも、まゆしぃは悲しいのです…」
まゆり「最後の最後でオカリンが『狂人』だって、分かったとき、オカリンはクリスちゃんに投票すると思ったの」
まゆり「だから、まゆしぃはクリスちゃんに投票したのに」
紅莉栖「………」
まゆり「でも、まさかオカリンが自分に投票するとは思わなかった。
きっと、クリスちゃんに投票したくなかったんだね」
まゆり「まゆしぃに入れても無効になるだけだし、自分は『狂人』で、クリスちゃんの手助けは出来ないし」
まゆり「だからオカリンは、自分から命を絶つ方法を選んだ。
たとえまゆしぃがクリスちゃんを殺すことになっても、自分で殺すことだけは避けたかった」
まゆり「オカリンが選んだのは、まゆしぃじゃなくてクリスちゃんだったんだね。悲しいなぁ…」
紅莉栖「あ……あぅ……」
まゆり「でも、安心してね。すぐにクリスちゃんも、オカリンのところに連れてってあげるのです☆」
紅莉栖「い、いや……こないで……助けて、岡部………」
まゆり「じゃあね…クリスちゃん。中々楽しめたよ♪」
ザシュッ…
あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
かかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかか
かかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかか
きききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききき
きききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききききき
くくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくく
くくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくく
けけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ
けけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ
ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここ
ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
『ゲームは終了しました』
岡部倫太郎:配役…狂人
3回目の投票結果により処刑される
椎名まゆり:配役…人狼
生存
橋田至:配役…村人
2日目の深夜に人狼によって嬲り殺される
牧瀬紅莉栖:配役…村人
最後まで生き残ったが、同じく生存していた人狼に虐殺される
桐生萌郁:配役…占い師
1日目の深夜に人狼によって屠殺される
漆原るか:配役…村人
1回目の投票結果により、処刑される
秋葉留未穂:配役…村人
最初の犠牲者
阿万音鈴羽:配役…人狼
2回目の投票結果により、処刑される
勝敗結果―――<人狼陣営の勝利>
~GAME OVER~
なんかね。某所でISの束さんとワンサマのラブラブSSを書いたら。
次は胸糞悪い怖いモンを書きたいと思いました。
以下、おまけという名の駄文
フェイリス「カァーット!! お疲れ様ニャー!」
ダル「はぁー…やっと終わりかお…控え室に缶詰状態は堪えるだろ常考」
鈴羽「はっはっは。まぁいいじゃん。中々楽しめたと思うよ」
萌郁「橋田君は、まだいい…。私、すぐ死んだから…」
ダル「いや、まぁそうだけどさ…」
るか「はぁ~…き、緊張しましたぁ…。ごめんなさい…何だか僕、全然喋れなくて…」
フェイリス「気にする必要ないニャ! おかげで、いい画が撮れたニャン!」
岡部「まったく他人事だと思いおって…おい助手起きろ。終わったぞ」
紅莉栖「え…? ホント?」ムクリ
岡部「うむ、大儀だったぞ助手。今回のMVPは間違いなくお前だな。ほら、ドクペだ」ヒョイ
紅莉栖「うーん…でも最後はちょっと詰めが甘かったわね。まさかまゆりが『人狼』とは…。
あ、ドクペありがと」ゴクゴク
岡部「おい…血糊つけたままドクペを飲むな…絵図的に悪い」
フェイリス「というわけで、『第一回”汝は人狼なり哉?”イメージPV』はこれでクランクアップニャ!!
皆ー! 改めてありがとうニャー!!」パチパチ
岡部「まったく…孤島の旅行の餌に釣られてホイホイついてきてみれば、まさかこんな事に手伝わされるとは…」
紅莉栖「まぁいいじゃない、これでリゾートを楽しめるなら、安いものよ」
岡部「お前は結構ノリノリだったな…立ち位置を考えれば当然かもしれんが…」
鈴羽「ところで、何でこんな大掛かりな撮影しようと思ったの?」
フェイリス「にゃう…今度、メイクイーンでやるイベントにこれを考えてたんだけど、
知名度としてはまだまだ微妙ニャ。だから先にPVを作って、アピールしようと考えたニャ!」
岡部「いきなりルールブックと台本手渡された時は何事かと思ったぞ…。無茶振りにも程がある」
フェイリス「というか凶真! せっかく要望どおり『狂人』にしたのにあれは何ニャ!?」
フェイリス「『狂人』なら1日目に占いCOするくらいはしないとダメにゃ!!」
岡部「しょ、しょうがないだろ! 俺は素人だぞ!?」
CO…カミング・アウトの略称。占いCOとは、自分が『占い師』であることを宣言することを言う
>>268
すまんがもう一回言ってくれ…
束さん…だと?もう一度どうぞ
>>268
スレタイ要求
まゆり「はぅ~。大変だったのです~」
ダル「お、今回の功労賞ktkr」
紅莉栖「お疲れ様、まゆり」
フェイリス「まゆしぃの所だけは苦労したニャ…台詞何度も間違えるし…」
まゆり「だ、だって~! まゆしぃあんなこと言わないし~! あんな怖いの、無理だよ~!」
るか「あれ? 最後のまゆりちゃんの声は?」
岡部「あれは合成音声だそうだ」
萌郁「…私が作った」
紅莉栖「流石は元編集…」
るか「す、すごい技術ですね…」
まゆり「まゆしぃあんな笑い方しないもん~!」
鈴羽「私もキャラじゃなかったけどね。でもまぁ、それなりに楽しめたよ」
ダル「というか阿万音が絶賛演技派だった件について」
紅莉栖「それについては同意…あれは本当に驚いたわ」
>>268
ああ、次から次へとSS職人が表れては投下していったスレか
ダル「というか>>30でも言ってたけど、この人数で人外3人は鬼畜だろ常考…」
紅莉栖「そうね。最初から結構『人狼陣営』有利だったし」
フェイリス「こ、細かいことはなしニャ!」
フェイリス「というわけで、このゲームは終わりニャン☆ 皆も興味持ったら、どんどんプレイして欲しいニャ!」
フェイリス「今回は8人でやったけど、人数が増えれば配役も増えてもっと楽しいニャン☆」
フェイリス「プレイする際は、必ずルールとマナーを守って楽しくプレイするニャン☆
フェイリスニャンニャンとの約束だニャ!」
フェイリス「それじゃ今日はこの辺で! 皆、ばいばいニャー!」フリフリ
ダル「…ステマ乙」
フェイリス「誰がスキマニャ!!」ドゴッ
ダル「ふぼへぇ!?」
~ちゃん☆ちゃん~
補足。投票のときは自分に投票することは出来ません。
演出上アリにしたけど、本当はルール違反だよ。
というわけこれでおしまい。ちなみに>>1は人狼未プレイ。
やりたいと思っていてもROMで終わるチキン。
じゃあの
>>276
>>279
束「束さんがメインのSSって少ない気がするよ~;;」
束「束さんがメインのSSって少ない気がするよ~;;」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1327130960/l50)
>>282の言った、前VIPでやったやつに加筆修正したやつ。
ちなみにエロあっから嫌いな奴はやめれ
占い候補は鈴かもえいく
るかが村人だったとしよう
その場合狂人は名乗り出るのが普通なのに名乗り出なかった
→もえいくは占い
→鈴は狼
これは分かった
るかが狼だったとしよう
その場合狂人は名乗り出ない
→もえいくは占いか狂人
→鈴は占いか狂人か狼
こうなるんじゃねぇの?
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