キョン「突然ハルヒが家にきた……」(180)

キョン「な、なぜだ……」

ハルヒ「やっほー」

キョン「……俺、お前と何か約束していたか?確か今日は、不思議探索は休みだったはずだが……」

ハルヒ「そうよ!あたしがあんたの家に行くために休みにしたの!」

キョン「いや、ちょっと待て。何故お前が俺の家に来るんだ?」

ハルヒ「抜き打ち団長テストよ!」

キョン「……は?」

ハルヒ「あんたが団員であるために越えなければならない試練なのよ、これは」

キョン「さっぱり訳がわからん」

ハルヒ「ま、いいからあんたの部屋にあげなさいよ」

キョン「はぁ!?お、俺の部屋だと!?」

キョン「無理だ!突然すぎるぞ!?」

ハルヒ「あら、何よ。何か見られちゃまずいものでもあるわけ?」

キョン「あがっ……」ワナワナ

ハルヒ「……ふーん。5点減点」

キョン「な、なんだそれは!」

ハルヒ「ちなみに10点引かれるたびに奢り一回だから」

キョン「無茶を言うな……第一採点基準がわからん」

ハルヒ「採点基準はこのあたしよ!」

キョン「……帰ってくれ」

ハルヒ「おじゃましまーす」

キョン「おい」

ハルヒ「ここがキョンの部屋ね!」

キョン「お、おいハルヒ、頼むから、頼むから」

ハルヒ「本当に見られたくなさそうね」

キョン「男の部屋には色々あるんだよ……」

ハルヒ「ま、どうせエロ本とかでしょ?気にしなくていいわよ?別に」

キョン「なっ……ば、馬鹿野郎!気にするに決まってるだろうが!」

ハルヒ「なんでよ?いいじゃない別に」

キョン「あのな……自分の性癖をさらけ出すのがどれだけ恥ずかしいかお前にはわからんのか?」

ハルヒ「なに?そんなに特殊なの?……へーえ、これは楽しみになってきたわ!」ガチャ

キョン「おっ、馬鹿!よせ!」

ハルヒ「……なによ、別に普通じゃない。てっきりエロ本が山積みで寝る場所がない、とかだと思ったのに」

キョン「そんなわけあるか!というかお前絶対探すつもりだろ!?」

ハルヒ「よくわかったわね」

キョン「やめろ。後悔せんうちにだ。何がでてきても知らんぞ」

ハルヒ「な、何よそれ」

キョン「……やめろ」

ハルヒ「……わ、わかったよ、もう。なんかあんた目が本気で不気味だわ」

ピンポーン

ハルヒ「ん?」

キョン「げっ」

ハルヒ「誰か来たわよ……」

キョン「待て待ておいおい……早すぎるぞ……」


ハルヒ「出なくていいの?」

キョン「……」

ハルヒ「大丈夫よ。さすがのあたしでも本人がいない前では部屋漁ったりなんかしないわよ」

キョン「……信じていいんだな?」

ハルヒ「もちろんよ」

キョン「……わかった。少し待っててくれ」

ハルヒ「早くしなさいよ。暇なんだから」

キョン「ああ」

佐々木「やあ、キョン。随分出てくるのが遅かったじゃないか」

キョン「反対にお前は来るのが随分早かったが、どうしてだ?」

佐々木「質問を質問で返されるとなんだか誤魔化されたような気がしてしまうよ。しかし、そうだね、正直に言おう。
    久しぶりに君が勉強しようなんて言うもんだから、つい舞い上がってしまってね。
    いても立ってもいられなくなってこの有様、というわけさ」

キョン「なるほど。佐々木、よく聞いてくれ。お前のその気持ちは素直に嬉しい。しかしだな」

佐々木「……何か問題でもあるのかい?もしかして、忙しかった、とか?」

キョン「いや……なんというか……その……いきなり悪魔が」

ハルヒ「何してんのよキョン。遅いわよ……って」

佐々木「……へーぇ、そういうことかい、キョン」

キョン「どうしてこうなった……」

佐々木「キョン、説明してくれるかい?」

キョン「待て、落ち着け、偶数を数えるんだ。1.2.3……」

ハルヒ「あんたが落ち着きなさいよ」

キョン「こ、これはだな……なんというか、そこにいる団長さんがだな」

ハルヒ「あたしのせいなの?」

キョン「あのな、俺は今日佐々木と勉強をする約束をしていたんだ。それなのにお前が突然アポなしで訪問なんてするから」

ハルヒ「へーぇ、それは悪いことしちゃったわね。あたしは邪魔かしら?」

キョン「いや、そういうわけではなくてだな」

ハルヒ「あら、そう?邪魔じゃないなら良かったわ」

キョン「いや、はは……」

佐々木「……キョンの馬鹿」

キョン「……なんだよこれ」


佐々木「まあ、……そうだね。すまない。少し感情的になってしまったみたいだ、キョン。
    もともとは、僕が予定よりかなり早く来てしまったからこういうことになってしまったんだからね。
    僕の約束の前にキョンが何をしようと自由だ。悪かったよ」

キョン「い、いや!謝らないでくれ佐々木!」

佐々木「気にしないでくれ、キョン。僕は君の……その……か、彼女だとか、そういった類のものでもないんだから、
    君が女の子と遊んでいようが、僕にとやかくいう権利はない」

キョン「さ、佐々木……」

ハルヒ「あたしもなんか申し訳ないことしたわね……ごめんね、佐々木さん」

佐々木「ううん、気にしないで、涼宮さん」

キョン(あれ……何故か奇跡的にうまいこといってるぞ……)

ハルヒ「あはは」グニ

佐々木「くっくっ」グニ

キョン(と思ったらお互いの足を踏んでやがる!ああ、だから鉢合わせたくなかったんだ!!)

ハルヒ「ところで、本当の約束時間は何時だったのかしら?」

キョン「ああ、えーっと、今から3時間後くらいだな」

ハルヒ「あら、そう。それなら……」

キョン「ん?」

ハルヒ「佐々木さん、本当の約束の時間までは、あたしに付き合ってみない?」

佐々木「……何をするつもりなの?」

ハルヒ「……抜き打ち団長テスト、よ」ニヤッ

佐々木「……なるほど、公平に、ね。さすがは涼宮さんね」

ハルヒ「当たり前よ。あたし、あんたが、最大のライバルだと思ってるから」

佐々木「光栄ね、私もよ」

ハルヒ「ふふふ」
佐々木「くっくっくっ」

キョン「……と、とりあえずそろそろ上がった方がいいんじゃないか?玄関で立ち話も悪いとは言わないが……」

キョン「さて、と。部屋に戻ったところで、その抜き打ち団長テストとやらは何なんだ?」

ハルヒ「あんたは気にしなくていいのよ。こっちの問題だから。というより、たった今そうなったから」

キョン「……あー、すまん。言っている意味がよく分からんのだが、とにかく普通にしとけばいいのか?」

ハルヒ「そうね、いつも通りのあんたでいなさい!」

キョン「へいへい。なんだかわからんが、楽そうで何よりだ」

佐々木「ところで、あのクローゼットの隙間から見えるたくさんの本はなんだい?キョン」

キョン「なっ!?」

ハルヒ「まさか……」ソローリ

キョン「お、おいよせ!ハルヒぃぃぃ!!!」

キョン「よせよせ!!これだけはやめろ!ろくなことにならん!!」バッ

ハルヒ「あっ!やっぱり!ほら、そこどきなさいキョン!!」

佐々木「キョン、ここは引いたほうが身のためだ」ユラリ

キョン「やめろ!!嫌だ!!本当に嫌だから!!」

ハルヒ「佐々木さん!」
佐々木「ええ、わかってる」

ハルヒ「せーのっ!」グイッ
佐々木「悪いね、キョン」グイッ

キョン「うわああ!」ドターン

エロ本「見つかったか!?」


ハルヒ「な、何よこれ……『きゅーと☆僕っ娘』ですって……?」ワナワナ

佐々木「……『ツンデレ大全~魅惑のポニーテール~』……これはどういうことだい?キョン」

キョン「……終わった」

キョン「ははは、そうだよな……気持ち悪いよな……誰とは言わないが、バレバレだよな」

キョン「僕っ娘とツンデレポニーテールだなんて……だからろくなことにならんと……」

ハルヒ「なんでこんなもの持ってるのよ!」
佐々木「どうしてこんなもの!」

キョン「だから……」

ハルヒ&佐々木「ツンデレ(僕っ娘)だけで十分じゃないの!(じゃないか!)」

キョン「……はい?」

キョン「ま、待て待て!!何を言っているんだお前達は!?」

ハルヒ「だから!」

キョン「いやいや違うだろ!!同級生の男がだぞ!?明らかに……ええい、もう知るか!明らかに特定の人物を意識したエロ本をだな!!」

佐々木「別にキョンなら構わないよ僕は」

キョン「何を!?言ってるんだ!?佐々木よ!!」

ハルヒ「あたしも別にいいって言ってるじゃないの」

キョン「おいおい待てお前らおかしいぞ!?絶対だ!!」

キョン「下手したら俺の人生は終わってもいいくらいの事件なんだぞこれは!?」

ハルヒ「ああもう!そんなことより!」
佐々木「どちらか片方を選ぶべきだよ、君は」

キョン「おっしゃっている意味がこれっぽっちもわかりません」

佐々木「ほらキョン、窓はそこだよ?ツンデレ大全を手にとって?」

キョン「いやいやいやいや!!」

ハルヒ「あ、チャッカマンあるかしら?あんたほら、燃やさないとでしょ?」

キョン「いやいやいやいやいやいや!!」

ハルヒ「も、燃やさないと5点減点するわよ!?」

キョン「お安い御用だ!!奢りくらいできゅーとな僕っ娘が守れるのなら!!俺は一生かけてでも守り続けてやる!!」

佐々木「キョ、キョン……」キュンッ

ハルヒ「いや、違うわよ告白とかじゃないわよ今の」

キョン「言っておくがツンデレ大全も同様だからな!!俺は絶対にこいつを手離さん!!手に入れた時からそう決めたんだ!!」

ハルヒ「ちょ、キョン!!」カァァ

佐々木「いや、私のが違うならそれも絶対違うわよ」

ハルヒ「なんですって!?」
佐々木「涼宮さんの言葉を返しただけよ?」

キョン(よし、今のうちに愛する2冊を……)

ハルヒ「ちょっとあんた!!」

キョン「!?」ビクゥ

佐々木「まさか逃げるつもりじゃないだろうね?」

キョン「いや、はは……そんなまさか……」

ハルヒ「じゃあエロ本2冊持ってどこ行くつもり!?」

キョン「そ、そのだな……ちょっとトイレに」

佐々木「それなら僕っ娘の方だけで十分なはずだよね?」

キョン「だから……俺はこいつらをだな」

ハルヒ「キリがないわね。こうなったらしっかり白黒つけましょう」

佐々木「へぇー、それはおもしろそうね」

キョン「わー……おもしろそうだなー……」

ハルヒ「キョン、ちょっとそこに座りなさい。もう叫んだりしないわ」

キョン「な、なんだよ……」

佐々木「ちょっとやり方を変えてみようと
思ってね」

キョン「やり方って……抜き打ちテストのか?」

ハルヒ「そうよ。ほら、座りなさい」

キョン「わ、わかったよ……ただし、エロ本は俺が持っとくぞ?」

佐々木「ああ、とりあえずそれはおいとこう」

キョン「……よし、交渉成立だ。で、なんだ?座らせて何をするつもりだ?」

ハルヒ「キョン、あんた好きなタイプ教えなさい」

キョン「はぁ!?」

佐々木「キョンの好きなタイプはあれだよね?一人称が僕で?」

ハルヒ「いやいや」

キョン「……ポニーテールだ」

佐々木「ん?」
ハルヒ「え?」

キョン「俺はポニーテールが好きだ!!」

佐々木「それは僕のことかい?」ピョコンッ

ハルヒ「ふぅー、なんだか髪が邪魔ね」ギュッ



寝るwwwwwwwwwwwwwwwwwww
お前らおやすみwwwwwwwww

キョン「『貧乳寡黙美少女X 』と『巨乳ドジッ子ロリ娘』を本棚の奥に入れてて正解だったわw」

>>97が逆だったら

ハルヒ「キョンが好きなタイプはあれよね?ポニーテール?」

佐々木「いやいや」

キョン「……僕っ娘だ」

ハルヒ「ん?」
佐々木「え?」

キョン「俺は僕っ娘が好きだ!!」

佐々木「それは僕のことかい?」

ハルヒ「ぼ、僕……」

キョン「もういい・・・・・・ヤろうぜ」

ハルヒ「・・・・・・うん」








キョン「うわー全然勃起しねー」

ハルヒ「うちもあんたじゃ全然濡れないわ」

キョン「おめまじブスだな。うけんだけど笑 全然勃たてーもんおれ」

ハルヒ「はぁ?インポだからってうちのせいにすんなよ つかチンコ小せぇな なにその野田総理みたいな粗チン 」

キョン「ならとりあえず野田総理咥えろよ 。ファーストレディにしてやるよオラ」

ずぼっ

ハルヒ「んっ…あっ…」


キョン「あー出した出したw」

ハルヒ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

キョン「さっき言った通り妊娠しても責任は取らないんでそこんとこヨロシク(笑)」

ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」



キョン「クソッ、いつの間にか佐々木帰っちまったじゃねえかよ」

ハルヒ「・・・・・・」


キョン「いつまで寝てんだよ、さっさと帰れや肉便器」

ハルヒ「・・・・・・分かったわ」






ハルヒ「ねえ、キョン」

ハルヒ「私と佐々木さん、どっちが好きなの?」


キョン「あ? 長門に決まってんだろ(笑)」











                                       -Fin-

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom